「川でビッグプラグで大型を釣りたい!」(寄稿:HIRO@清水氏)

そう思い始めたのは去年の秋ぐらいからだろうか・・・。

長い事同じ対象魚(スズキ)を狙っていると、ある程度マンネリ化してきてしまうのは仕方が無いことだと思う。僕の場合、数を釣ることや、サイズを求める事よりも、(より面白く釣りたい!)と思うようになった。トップウォーター、ダーター、ジャークベイトと呼ばれるようなプラグ、それと誤魔化しのききにくいビッグプラグ。使っていて楽しいプラグでスズキを釣りたくなった。

僕がそこそこ通える範囲で、そういった釣りが実践できる(やりたくなる)場所といったら・・・、やはり富士川だろう。かれこれ10年近くシーズンになれば足を運んでいたフィールドだが、はっきりいってまともなサイズは釣れた試しがない。

今年は6月頃から下見を兼ね、主にデイゲームに通うことにした。釣果も状況が良ければそこそこバイトもあったし、10年あまり来ていながら釣れなかった80アップもアッサリ釣れた。そして10月に入った頃からスズキが落ちアユを意識しだしている事を実感し始めていた・・・。川の釣りビギナーの僕がビッグプラグで釣果が出すには絶好のチャンス。今年中にいいサイズを出したい、そう思っていた。

 

10月28日。夕方から雨が降り出し、時々強く降っては止む、そんな天気の夜だった。今日は土曜日。仕事も休みだったことで、富士川から車で15分程の場所にあるカミさんの実家に来ていた。「雨だけど土曜日じゃ混んでるんだろうなあ・・・」そう思ったが、「とりあえず行ってみよう」と実家を出たのが21時ぐらいだった。

川原に到着し、仕度をしてポイントまでしばらく歩くと、予想に反して人が居ない・・・。最下流部に人の気配があるが、対岸を含め自分のやりたいポイント周辺には誰も居ない・・・。ラッキーじゃん!と思いつつも、ちょっとコワい・・・。

とりあえず目星をつけておいたポイントに入りハンマー13センチをキャスト。しばらく投げたが反応なし。ちょろちょろとその付近を移動しながらキャストするがやはり反応はない・・・。少し弱気になりアシュラスリムにチェンジ。アップに投げてスロージャークしているとフッコクラスがバイトしてきたが乗らず・・・。「このまま1本釣って帰ろうかな」とも思ったが、それじゃイカン!ということで最初のポイントに戻る(笑)。

「回遊待ちでもいいから一発出ないかな〜」と思いつつ、ひたすらハンマーを投げていた時、ふと思いついた事があった。

ボックスからリップルポッパー140(ウッド)を取り出し、スナップに結び、上流に向けキャスト。着水したらワンアクションさせて重心移動を戻し、基本的にはテンションフリー。そしてラインテンションに気を配りながら、時々ラインスラッグを送る感じで小さなアクションを入れながら流れに乗せて流していく。ルアーが下流でU字を描くまで流し回収。なかなかイイ感じ(笑)。2投目も同じように流し、リップルが自分の前を通過・・・、太い流れに乗り、ゆっくりと下流に流れて行く・・・。そろそろ見えなくなってきたなあ、と思いながらボーっと眺めていると、突然・・・!!

「!!ガボッ!!」

「??!!」

静まり返った川面に水柱が立ち、大きな反転流が起る。同時に、バイトの感触が、手元に伝わってきた。

「!・・・うっお〜!、マジかよ!ホントに出たよ!」

慌ててラインスラッグを巻き取り、竿を曲げ、引き倒すようにフッキングした。

「バサン!バッサーン!」とド派手な音を立てながら魚は下流でのた打ち回っている!・・・暗くてよくわからないが結構デカそうだ!

直後、今度は下流沖に向かって突っ走り始めた。

「ジー、ジー、ジィーーーーーーー」

「??、おいおい、コイツ止まんね〜よ!流れに乗っちゃうとヤバイ・・・」

それなりにヘビーなタックルで挑んでいたので、ドラグはそれなりに締めてあったが、一気に20メートル程走られた。

自分はテトラの上。動くことは出来ない。下流にもテトラがずっと入っている・・・タックルパワーを信じて強引にでも寄せるしかない。それでバレたらしょうがない・・・。

ドラグをさらに少し締め、ポンピングしながら強引に寄せることにした。しかし、かなり下流まで走られた為、結構シンドイ・・・。

なんとか手前10メートルぐらいまで寄ってきた所で魚体が見えた。が、暗いのでサイズまではわからない。でもメチャ重い・・・。

「腕がダルいなあ〜」と思った時、魚は最後の力を振り絞るかの様に沖に向かって再び走り始めた。

「ジィーーーーー!」

締め直したドラグが再びうなりを上げた。左手でバットを支え耐える・・・。今度は10メーター程で止まった。そして魚は完全に浮いた・・・。

足元まで魚を寄せてみて、初めて完全に魚体が見えた・・・。

「こりゃデカイわ!」

慎重にタモを入れる。なぜか一発でうまく収まった(笑)。そして垂直に持ち上げ、テトラの上にずり上げた。

「うお〜、でけーわ!こりゃ90アップは間違いねーだろ!」

はっきりいってこのぐらいのサイズになると、見慣れてないせいか、何センチぐらいってのはよくわからんのですよ・・・。ただ単純に「デケー・・・」って感じ(笑)。

何にせよ、テトラの上でどうにかなるような大きさではない・・・。

スナップからルアーをはずし、タモの柄を岸に伸ばし、身ひとつでテトラを飛んだ。そして岸から手繰り寄せ、そのままテトラの隙間の水たまりに魚を浸けた。

例のごとく、デジカメは忘れてきた(笑)。しょうがないので携帯で3枚程撮ったが、デカすぎて顔しか撮れないし、僕のボロ携帯ではまともに写らない・・・。

とりあえずルアーをはずし、蘇生を試みた。しかし魚は完全にグロッキー状態、口を半開きにしたまま、ひっくり返って起き上がることができない・・・

・・・結果からいうと、この魚はキープした(せざるおえなかった)・・・。1時間以上蘇生を試みたが、結局ダメだった。その時の心境については、あまりに個人的感情すぎて他人には理解できないと思うので、ここでは書かないが、とにかく残念だった・・・。

 

後の計測でこの魚が1メートルを越えている事が判明した。

全長105センチ(BBSには103と書いたが、105が妥当だろうということで変更。おおはしさんには全長がわかる写真で確認してもらいましたが、死んだ魚の写真は美しくないし、ここのHPにはそぐわないと思ったので、BBSにはのせないでくれと頼んだ)、重さは8.5キロだった。

はっきりいって、しばらくはメーターオーバーを釣ったことより、殺してしまった罪悪感の方が大きかった。別に僕は絶対リリース主義者ではないけど、ただ、僕のルアーにバイトしてきたスズキ(大きさに関係なく)ぐらい、なるべくいい状態で逃がしてあげたい・・・単純にそう思うからにすぎない。

このレポートを書いている今は気持ちも落ち着いてきたので、素直にこの魚を獲れた事を嬉しく思えるようになった。一生のうちで1本釣れればいいなあ・・・と思っていたサイズが自分のやり方で獲れた。もちろん運もよかったんだろうけど、夏前からのリサーチで川の様子や季節の移り変わりを体感しながら釣りをする事で色々なヒントが得られたと思う。そして、大型狙いの姿勢を貫き、軽快なタックルでなく、あくまで獲る為のタックルで挑んだ事も正解だった。

本当はリリースまで出来れば完璧だったけど、自分なりにやれるだけの事はやったと思うので後悔はしたくない。それはこれからの課題としていけばいいと思う。

 

最後に。

スズキ釣りだけを本気でやり始めて6年ぐらい経つが、ここにきてやっと本当の意味で(狙って釣る)面白さがわかってきたような気がします。たかがスズキ釣り・・・しかし、本気で狙うようになれば、ホントに奥が深くて面白い。僕にとってスズキは昔からカッコイイ憧れの魚でした。今でもそのイメージは変わりません。かっこいいスズキをかっこよく釣りたい・・・そう思うかぎり、続けていきたいと思います。

 

使用タックル

ロッド:CODEライフタイムデザイン S82−4

リール:セルテート2500R

ライン:FireLine18lb+30lb

ルアー:リップルポッパー140ウッド

 

感想:直後の掲示板より

HIRO@清水さん  投稿者:おおはし  投稿日:1030()125856
(しかし見事!他に言葉が見つかりません)
(>みなさん 後ほど公開しますよ〜^^)
雨でも混むだろうな〜と思っていたんですがすいてたんですね。
そして運命のリップルウッド140!
(実は私も過去唯一の90↑は同じカラーのリップル140でした)
川でも昔は使っていたんですが、最近軟弱に115メインになっています。
う〜〜〜んやっぱデカイの狙って釣る人は違うなぁ〜
しかもHIROさんの測定の仕方だと普通(魚類学的に)に測る寸
(吻端〜尾鰭後端且つ体の上から測らない)よりも2cm以上は短く測定して
しまうので小さく見積もって105cm…
川でトップしかも大型プラグに叉長100を余裕越え…まさに”完璧”です。
普通のシーバス狙い(フッコ以上)では叉長80越えで50本印に1本、
90率で1000本に1本(FiT2001~2003)叉長100は…
でも今年のHIROさん、3本目?の90アップが大大台越え。
もう声もありません。
まさに(釣るべき人が釣る)この一語に尽きるかと思います。
>HIROさん
ついに念願達成ですね。
おめでとうございます(祝)すばらしい。

PS:その後私(おおはし)はスケールをあてた詳細写真も見せてもらったのですが、105でもまだ小さく言い過ぎぐらいの巨体でした。