花火大会

 「こら、どこに行っていた、こんなに人がいっぱいいるんだから、迷子になるぞ」
「すんません、ちょっと焼き鳥買ってきたんや」
「それは、見れば分かる。黙って行くんじゃない」

さっきから滝は、焼きそばだ、お好み焼きだ、焼きりんご、わたあめだとはいっては、
あっちの屋台こっちの屋台と走り回っている」
そして、それを次から次へと胃袋におさめている。
それは嬉しそうな顔をして。
滝にとっては良い場所で、花火を見るより、
食べることのほうが3倍ぐらい大事そうだ。
しかし、いなくなるたびに探す中嶋は大変だ。
花火大会でものすごい人のがいるのだから、
探すだけでも、大変な苦労をしいられる。

 「しょうがないな」
中嶋はしょうがなく滝の手をとった。
「もう迷子はたくさんだ。手を離すなよ」
横では少し顔を赤くした俊介の顔が。
「恥ずかしいやないか、子供じゃないんやから」
「子供と変わりないだろう、迷子になりすぎだ」
「でもま、中嶋さんと手をつなげるのは嬉しいな」
今度は中嶋が困惑する番だ。
「勘違いするな、迷子対策だ」
「ええやん、ええやん、誰も俺たちなんか見てへん」
その言葉と同時に大輪の花火が空に上がった。
そして、小さい花火が5,6個上がる。
「始まったな」
「お前が食い物ばかりに気を取られているから、場所に行けなかったじゃないか」
「ええやん、俺は中嶋さんと二人で花火見られれば、しかけは見えなくてもOKや、あとかき氷があれば俺的には満足だ」
「お前、まだ食べるのか?腹壊すぞ」
「俺の腹はこれくらいじゃ全然OKや」
「まったく」
滝が背伸びして、中嶋の耳に顔を近づけて、
「今日は花火大会が終わるまで、手つないでいたいな」
「バカ、恥ずかしいヤツだな」
「ええやん、誰も見てへんし、俺ら恋人同士なんやから」
まっこの人ごみなら、男同士で手をつないでいても誰もあやしみはしかないが。可愛い恋人と手をつないでいられるのは悪くない。
でも、少々しゃくだったので、
「もっと妖しいところ触ってやろうか?どうせ誰も見ていない」
滝の耳元でささやいてやる。
途端に滝の顔が赤くなる。
「あっアホウ」
また、花火があがり、俊介の赤い顔をあかるくてらす。
その顔がとてつもなく可愛く見える中嶋であった。



(あとがき)
 昨日、「学園ヘヴン」サイトを巡って、萌を補給して、
書いた作品。なんと久しぶりの更新でしょうか^^;。
もうひとつ話考えたんだけど、
こっちを先に書きました。
中嶋×滝は基本的に滝にベタ惚れしている中嶋がポイントです。


HOME