オーナーメンテのポイント(Vol.1)

*今年は迷走しながら色々と書かせて頂いてきましたが、ここで自分で出来る範囲の
「オーナーメンテ」っと言うことで、幾つかまとめてみました。

1、タイヤ =どんなバイクもここが大切、無いと走れない(~_~;)。

2、エンジンOIL =人間で言えば血液のようなもの、無ければミイラか干物状態!生きてな〜い!

3、チェーン =別形式のもの(シャフト式(車と同じで、ドラッグスターやBMW等))があるが
  大半はチェーンで、ここのトラブルや整備不良も多い箇所です。

4、エアクリーナ =以外に見落としがちな部分、しかも外装部分に出てない事も多く、
  ちょっと手間かもしれませんが、好調なエンジンを保つには重要な部分。

5、ブレーキ関係 =走リ出せば止まらなければいけません!ある意味走る以上に大切な
  部分です。意外にショップの点検でもキチンと”点検”しない事も多い箇所です。



1、タイヤ

  *空気圧
  メーカー指定(特殊なタイヤはタイヤメーカーの指定があることも)の空気圧に調整する。
  大抵は車体後部左側、スイングアーム周りにステッカーで表記してある。

  低すぎると操作性の悪化、パンクしやすい、減りが早い、最悪バーストのように破裂する事もある。
  高すぎると変磨耗、パンクしやすい、切れ易い、乗りごごちが悪い、スリップしやすい等の弊害がある。

  多少の高低は神経質になるほどではないが(例えば2.0Kg圧のタイヤが1.5Kg程度で走っても
  いられる事もあるが・・・決して良いことでは無く、高速道路利用の際は厳禁!)、そう頻繁に
  空気が抜ける事は異常(パンク等)なので、チェックする。

  ガソリンスタンドやショップで簡単に入れられるが、ノズル(差し込み口)の形状によっては、4輪用の
  ノズルが多いので、入れられない事もあるので確認が必要。

  作業内容=1、空気圧のチェック
         2、空気圧の補充・調整

  *スリップサイン
  タイヤには”スリップサイン”と呼ばれる、使用限界を教えてくれる(凸状の)マークが付いてます。
  (タイヤ側面に△のマークが付いており、その延長線上のタイヤ溝の底の部分にある。)
  そのマークが出てきたら、タイヤの寿命です。 無理に使い続けると、スリップやパンク等の
  トラブルが多くなり非常に危険です。

  また、あまり距離を走らない人だとスリップサインが出る前に、タイヤの横側や溝の中に
  亀裂が入る事があり、その状態になってもタイヤの劣化寿命と言う事になります。

  本来柔軟性をもつゴムが本来の柔軟性を保てなくなったと言う事のサインです。

  タイヤ交換はオーナーレベルで出来なくも無いですが、タイヤレバーやバランスウエイト等の
  特殊工具や部品も必要(機械を使わないと力も要る)なので、頻繁に使わない事や安全性を考慮すると
  馴れている人や、やった事がある人以外はショップでやる事をお勧めします。

  作業内容=1、溝深さのチェック(スリップサインのチェック)
         2、タイヤのひび・傷等の外傷チェック  

2、エンジンOIL (2ストローク車はミッション(ギア)OIL)

  大抵、エンジン右側下部に「覗き窓」か「レベルゲージ(キャップの先端に棒がついていて、
  OILの範囲が刻んである)」によって確認するようになっている。

  規定範囲内にあれば「量」はOK、少ないとエンジンの潤滑が悪くなり、内部の金属摩滅や
  エンジン音が大きくなる、最悪焼きつきのようにエンジンを駄目にすることもあり。
  多いとエンジンに余分な負担がかかり、燃費が悪くなったり、OILが燃焼室に入り込み
  ガソリンと一緒に燃えて白煙が出る事も・・・若干の増減は規定範囲内なので、乗る前に
  ちょっとチェックして、足らなければ補充を!!

  交換次期は数多くのケースがあるので一概に言えないが、参考として3000〜5000キロを
  目安にすると無難なところでしょう。 また、距離は乗らなくてもOILの寿命は6ヶ月程度が
  限界です。 酸化という傷みが来ますので、やはり交換が必要です。

  痛んだOILを使い続ける事は、潤滑・冷却性能やエンジン内部の被覆保護性能が落ちてエンジンが
  痛んできますし、OILに不純物(汚れや摩滅した鉄粉)が入ってくると、ヤスリを入れて
  いるのと同じような事にもなり、エンジンにとっては良くないことになります。

  使用するOILも値段が高ければ良いという物ではないと(自分は)思いますので、色々と試して
  みると良いでしょう。 高分子化合物(ZOILやミリテック1等)の添加剤も一考の価値は有り、
  ただし相性(OILやエンジン)の問題も少なくないので、良く調べてから利用しましょう。

  作業内容=1、OIL量のチェック
         2、OILの補充
         3、走行距離・使用期限のチェック
         4、OILの交換(2〜3回に一度、フィルターも交換する・目安10000キロ程度)

3、チェーン

  ポイントは「伸び」、「減り」、「汚れ・錆」です。
  伸びは車両によって許容差がありますが、一般的にはチェーン中ほどで2〜3センチの
  たわみが適正値な事が多いです。

  伸びすぎるとチェーンが外れる事もありますし、張りすぎると切れてしまう原因にもなります。
  また、人が乗ったときと乗らないときの張りの具合が変わるので、メーカーの調整方法を
  調べるか、人が乗った状態で張り具合を確認した方が確実です。

  減りはスプロケット(チェーンがタイヤを動かす歯車部)との収まりでチェックします。
  チェーンとスプロケットは消耗品ですので”必ず”減ります。
  スプロケットに巻きついている状態でチェーンのがたつきが酷かったり、スプロケットの
  歯が尖ってきたら交換です。
 
  両者は必ずセットで交換することをお勧めします(スプロケットの溝がチェーンの減りと
  同調しているので、片方だけ換えると歯溝の形が新品と合わず、極端な減り方をしたり、
  最悪外れることもあるので一緒に交換が無難)。

  汚れ・錆は多少出ていても動きますが、汚れが酷くなると(埃やゴミがチェーンの可動部に
  こびりついてしまう)動きが悪くなり、最悪固着してしまいチェーンが切れる原因にもなる。

  錆も同様で表面上の軽錆程度は無視してもOKですが、錆が出るという事はチェーン全体に
  OILが行き届いてないと言う事でもあり、チェーンの潤滑が良好であれば付随して錆は
  出てこないと思います。 一つの目安的なものと思って良いかもしれません。

  肝心な事はチェーンの”コマ”と呼ばれる一個一個の繋ぎ目の軸がスムーズに動くように
  する事です。RK等のグリス封入式等のチェーンを利用する事も効果有りです。
  ちょっとお高いですが、リッターバイク等のトルクの大きいバイクはトラクション(推進力・馬力)
  がチェーンにガンガンかかるので、是非高張力チェーンをお使い下さい。

  結果的にチェーン寿命も伸びて、安上がり且つ安心、メンテフリーと言う事に繋がります。

  作業内容=1、チェーンの張り具合チェック
         2、チェーンの汚れチェック
         3、チェーンの張り調整
         4、チェーンの清掃・給油
         5、チェーン・スプロケットの減り具合チェック

4、エアクリーナ

  エンジンの排気はマフラー側で車体の外に出ているので、音がどうとか、煙がどうとか
  外から確認できます。 反面「吸気」にあたる、空気の取り入れ口のエアクリーナ部
  (レース車とか走り屋仕様はついてない事もある)はシートやタンクの下に隠れている
  事が多いので、つい忘れがちですが、エンジンはスムーズな「吸気」・「爆発」・「排気」
  のサイクルによって良好と言います。

  OILや添加剤入れて「爆発」はスムース、マフラーもピカピカのものに変えて「排気」効率UPも、
  肝心の「吸気」部分が詰まっていたりすれば、何にもなりません。ストローで呼吸してマラソン
  し続ける様なものです。  

  目安10000〜20000キロでフィルターの交換(又は清掃)をお勧めします。
  いまどきの純正品は掃除の出来ないタイプも多く、それらは使用限界=交換になりますが
  社外品等や形式によっては、洗浄やエアーによる掃除をする事で繰り返し使用できるものもあります。
  (スポンジ状のものや、こし網状のものなど・・・濾紙で出来ている物は大抵交換)

  いずれにしても、定期的に汚れや目詰まりをチェックして、清掃・交換をしましょう。
  確認方法は目視による汚れ具合をみたり、フィルターに口をつけて(汚いので汚れている場合は
  ガーゼ等を口に当てて)息をしてみると、体感的にわかります。

  エアクリーナは他多くの部品と違い、タンク下部やシート下等に隠れてついている事が多く
  (アメリカン等は露出しており簡単に作業できるものが多い)、他のパーツを外してメンテする事に
  なります。それが故に普段日常点検にはならないので、たまにはチェックしましょう。
  メンテすることで、燃費の向上、エンジンのスムースな動き、アクセルレスポンスの向上・・・っと
  以外にメリットの多い部分です。
  
  作業内容=1、汚れ・目詰まりのチェック
         2、掃除、又は交換

5、ブレーキ関係

  走るものは止まらなければならず、走るのと同じ頻度で止まる為に、”必ず使う”ので
  可能な限り頻繁なチェックが必要です。

  種類は大別してデイスクとドラムの2種類があり、主流はデイスクですが、アメリカンやスクータ等に
  ドラムタイプも多いです。

  どちらもシュー(ライニング)と呼ばれる摩擦材を鉄板面に押し付ける摩擦抵抗で制動する
  消耗品になります。

  点検はデイスクタイプはシューの部分を目視することで”厚み”をチェックし、2〜3ミリ程度
  になった場合は交換します。

  ドラムタイプはブレーキの使用限度が目盛り(タイヤ側のブレーキを作動させるレバー状の付け根等
  に矢印や目盛りの刻みがついている事が多い)で表されていることが多く、目盛りが調整限界
  の範囲に入った場合は交換です。

  オーナーメンテとしてはチェックのレベルに留めておいて、実際の交換はショップに
  頼むか、経験者等と一緒(又は頼む)に作業するようにします。
  ボルトの締め付け一つ、部品の組み方一つで安全走行に直接関係する部分なので
  自信が無い、良くわからない場合は決して手を出さない事です。(組み込みの際にちょっと油が
  付いた程度でも、全然効かなくなる場合も発生する。)

  反面構造や整備のポイントをキチンと出来るのであれば、作業自体はそう難しいものでは
  ありません。 むしろオーナーメンテの範囲にも十分入ります、ポイントはキチンと作業が
  出来るかどうかということになります。

  ブレーキ関係で、よく発生する不具合は・・・
  1、シュー(ライニング)の摩滅、2、OILの劣化・不足、3、シューの片耗、4、シューの汚れ
  5、シューの調整不良(ドラム式)、6、シリンダー(ポッド)の固着 
  
  ポッドの固着はばらしてみないと分からない事が多いので、結構発生している車両は
  多いです。 完全に動かなくなるまでそれなりにブレーキが使えるので、徐々に固着して
  しまい気がつかないオーナーさんも多いです。 「最近なんか効きが悪いかな?」なんて
  思ったらチェックしてみてください。

  その際、メンテを自分でやる場合は新品シール(OILシールとダストシール)をポッド数分
  用意しておくと安心です。固着の場合、軽度だとシールがポッドにへばりついている程度で
  洗浄で直りますが、ブレーキOILは元々親水性があり、水となじんでしまいメンテの悪い
  ポッドはシール部に粉が吹いたような異物で固着します。

  酷い場合はポッドが錆びている場合もあり、その場合はポッドも交換ですが、大抵は
  シールの交換、ポッド清掃(磨き)でOH(オーバーホール)可能な場合が多いです。

  作業内容=1、シュー(ライニング)の減り具合チェック
         2、ブレーキの効き具合チェック(広い舗装場所で、極低速のブレーキロックや
           前輪のみ、後輪のみ、前後同時・・・っと一般走行では使用しない状態の
           強ブレーキングで効き具合を確かめる。同時に「鳴き」の発生もチェック)
         3、ブレーキOILのチェック(量・汚れ具合・使用期限)
         4、シュー表面の軽微な汚れはブレーキクリーナ等で洗浄
         5、(要経験者)ブレーキパッド(ライニング)交換
         6、(〃)ブレーキOIL交換
         7、(〃)ポッドOH


(2004年12月16日記)