DON.BOO.LA.COO

ブラックジャックによろしく・・・

OFF会にCitroёnに乗って来ないどんぶらこは本当にXM-Xを所有しているのか?
そんな疑惑まで浮上している"どんぶらこ号"だったが、ついに年貢の納め時。
天才外科医ブラックジャックの腕を以てしても不可能と言われたドナー車からの生体肝移植を行い、どんぶらこ号の本格的な延命手術を行うことに・・・・
時に2005年6月。登録から14年と、15万キロを走破していた。

 

2008年7月、天才主治医の手術のおかげで「どんぶらこ号」は再び空を飛べるようになったものの、いかんせん内装の本皮シートの劣化はひどく、さらなるドナー移植を行うべくシートの移植手術を受ける運びになっていた。しかし、手術目前にどんぶらこは何を思ったか、Xsara Picassoへの乗り換えを決断し、10年のXM生活に別れを告げることとなった。

XaraPicasso

Before and After

実のところ、このサイトを立ち上げる時から「故障自慢」の記事だけは書くまいと心に誓っていたのですが、時が経つにつれてその考えも違っていることに気づき始めました。
確かにCitroёnに乗っていると、細かなトラブルは起こるし笑ってしまいたくなるような故障も何度か経験しました。でも、それを無視して涼しい顔で乗り続けることは、一所懸命修理してくれる主治医や乗り続けることの手助けにとドナー車を提供して下さった方たちのことを無視しているような気がしてしまうのです。
このクルマをもっと長く乗り続けたい、そう思ってさらに大きな手術を受けることにしました。そして、それをここに記録することにしたのです。
機械音痴の私が書き記すのですから、写真や名称の取り違いもあろうことかと思いますが「アース不良」だと思って許してくださいませ・・・
Before and After

どんぶらこ号は'91XM-Xで、グリドルメンと呼ばれる緑がかったシルバーです。
'98年にCarolさんから購入したもので、整備の行き届いた「アタリ」だったと思います。
当時の価格でPowerMacG5.2台分程度でした。(安!)
それでもトラブルは皆無ではなく、次のような症状に悩まされました。
 ●購入直後に左後の「窓落ち」の洗礼!
 ●エンジン温暖時に起動不良
 ●エアコン温風
 ●ウォーターポンプ破裂
 ●WOW-WOW現象
 ●走行中にエンジンストール
 ●右前足サスペンションホース破裂
 ●トリップコンピュータ「ーーー」表示
 ●車高調節レバー折れ
 ●グローブボックス蓋閉まらず
 ●左前輪ベアリング損傷
という程度で、大した故障もなく、心配されたサスロックもなく、快適で順調に乗ることができました。
このうち、エンジン関係の不調は、水温センサーとラジエターを交換することで一挙に解決しました。(エアコンも動くように・・・)
Before and After


トラブルが多いのは仕方ないにしても、部品代は結構高かっりするので、主治医の勧めもあってドナー1号車を入手。
近くで私が見つけた'91XMで、珍しいガンメタ。
オーナーはXmに乗り換えたばかりで、自走可能だったけれど(自動車販売業者だったので)廃車にすることを条件に安価で譲ってくれた。(iPodmini程度)

Before and After

さらに、こちらはドナー2号車。サイトの常連さんが譲ってくださった。
那須の森の中にはXM-Xばかりがゴロゴロ・・・。(象の墓場状態)
このワインレッドのXM-Xはかなり対策済みで、搭載されていたハイドラクティブECUと交換したらどんぶら号のWOW-WOW現象は解消した。
ただし「自称・自走可能」は最後まで動くことはなかった・・・
森の中にあったためか、革の内装はすごいカビの巣窟で「腐海の底」状態。
Before and After
うちの主治医はこれまでもちょっと大胆な手術を行ってくれています。
例えば左の写真の一番左のスイッチは、エアコン強制起動スイッチです。
XMは水温センサーによって、水温が上昇するとエアコンモーターをコンピュータが停止してしまいます。ですからエアコンガスが抜けていなくても冷気が出ないというトラブルが起こるわけです。それを解消するために、水温センサーを交換したのですが接触不良はどうしようもなく、ついには水温センサーの信号をキャンセルして、強制的にエアコンをONにするスイッチを作ってくれました。
右側は分かりづらいかも知れませんが、左ライトの内側です。ボンネットを開けた手前に設けられたスイッチ。これはエンジン強制始動スイッチです。
エアコンと同じように水温センサーなどの誤作動からエンジンがかからない場合、ボンネットを開けて、このスイッチを上に押し上げると一発でエンジンが始動します。
ただし、これはイマージャンシー・スイッチなので普通は使いません。どうしても工場まで帰りたい時に3回まで使って良い約束になっています。(ウソ)
Before and After
今回手術した箇所(メニュー)は以下のとおり
●オートマチックトランスミッション・ドナー交換移植
●オートマチックトランスミッション・オイル交換
●前左サスペンションホース・新造交換
●リザーバータンク・清掃
 サクションフィルタ・清掃
 リターンフィルタ・清掃
●ステアリング系リターンポート取り付け(バイパス手術)
 リターンパイプ加工
●エアコン高圧側ホース・ドナー交換移植
●エンジンヘッドシール
●前ロアアーム・ブッシュ交換
●車速センサー・清掃・ドナー移植
●車速感応式パワーステアリング・ドナー交換
●パワステ用ガバナ・ドナー交換
●ABSバルブ本体リターンホース・新造交換
●エンジンクランクリアシール・交換
●スターターS端子用配線・耐熱加工
●オイルレベル用配線等電装配線・耐熱加工
Before and After
ことの発端は、ある日突然4速が滑ってしまうようになったこと。
3速までは普通に走れるのだけれど、4速に入った途端エンジンが空回りして全く加速しない状態に・・・
ATの滑りはXMの「3大トラブル*」のひとつとされているため放置しておくと、バックでしか走れなくなる場合もある、ということから緊急手術を行うことに。
さらに、どうせエンジンを下ろすのならあばんぎゃるどさんのサイトで紹介されていたパワステラックからのLHM漏れ対策の「バイパス手術」も併せて行うことに・・・
さらにケーブルやチューブなどの見るからにやばそうな臓器もドナー車から移植してしまおうという、まさに痒いところに手が届く「性感帯移植手術」です。
先ずは、どんぶらこ号入院に先立ち、ドナー車から臓器の摘出手術を行います。
自分で動けないのでストレッチャーに乗せられて手術室に入ります。

*3大トラブル:エアコン、AT、パワステラックからのLHM漏れ
Before and After

主治医の工場は結構な広さがあります。
バスや大型トラック、さらにはスノーマシンやTV中継車などの特殊作業車も入庫します。
旧いクルマから油圧作業車まで・・・

先ずは、どんぶらこ号のエンジンを下ろします。
エンジンも何もかも下ろされ、がらんどうのどんぶらこ号

4速が滑っていたオートマチック・トランスミッション。
本国では需要のないATが3,000ccのパワーに対して容量不足なんだとか。
ドナー2号車のATと交換。(エンジンが動けばエンジンごと交換できたのに・・・)

左フロントサスペンションホース。(現状ではオイル漏れがひどい)
新品部品を注文すると相当高い。(以前に右前輪は交換済み)


パイプ部分はそのまま、ホース部分(太い部分2箇所)を国産耐圧ホースで新造。
BRIDGESTONEのロゴ部分を使うのが主治医らしいところ・・・

左:現況のリザーバータンク。オイル漏れによる汚れがひどい。
右:手術後のリザーバータンク。
  白いシリコンホースでステアリング系リターンホースをバイパスさせた。

左:リザーバータンク内のサクションフィルタ(右)とリターンフィルタ(左)
  洗浄しないと写真のように真っ黒で目詰まりしている可能性が・・・
右:リターンフィルタは幅が狭い。
  バイパスするシリコンホースもこの中へ返さないといけない。

左:ステアリング系リターンホースのバイパス手術前
右:左側に合流していたホースを切断&独立させる。
  シリコンホースで単独リザーバータンクへ戻す。
  他の油圧が圧の低いステアリング系のホース中に入ってオイル漏れの原因を作っていたのを解消するため、バイパスさせる。

ヘッドカバーのシール劣化によるオイル漏れもひどかった。
シールの再施工によりきれいになった。

エアコン高圧側ホースの亀裂。
これじゃ、いくらフロンガス入れても・・・
ドナー車のものと交換。

左:車速センサー。
  分解して清掃したが、やはりトリップコンピュータは「ーーー」のままだった。
  以前は動いていたんだがなぁ・・・
左:ABSバルブ本体のリターンホースからのオイル漏れ。
右:清掃してきれいさっぱり・・・
そのオイル漏れの原因がこのリターンホースの曲がり部分。
国産ホースに付け替えて対応した。
ドナー2号車も以前に同じ手術を受けた跡があったそうな。
車速感応式パワーステアリング
調子悪く、ドナー2号車のものとそっくり交換。
パワーステアリング用ガバナ(黒い玉)
これも写真左のドナー2号車のものとそっくり交換。
エンジンクランクリアシールの新品交換
写真で見ても分かるとおり、きれいさっぱりです!
左:下ろしたミッション。
  驚いたことに、オイルクーラーホースがリコール対策されていなかった!
右:組み上げたエンジン+AT。
  ステンレスメッシュホースがリコール対策品。(ドナー2号車から移植)
今回エンジンを下ろして一番驚いたのが配線ケーブルなどの熱による裂傷だった。
左:オイルレベル用配線はマフラーのすぐ近くを通っており劣化がひどかった。
ガラス繊維などによるテーピングを施し熱対策を行った。
右:スターターのS端子用配線はすでに布製のテーピングがなくなって、むき出しの状態になっていた。
スターターのS端子用配線。
「ミイラ状態」by主治医
でも、何故布巻きなんだろうか・・・・
各種配線を耐熱対策としてテーピング。
左:コンジットチューブも焼け落ち、赤い配線がむき出しになっている。
右:サイドワイヤーもマフラーの下で焼け落ちていた。
サスペンションアーム内のゴムもボロボロになっていて、ガタガタの状態だった。
ブッシュ類も全て交換した。
そしてやっぱり、最後はエアコンのガスの確認。
これで快調に夏も過ごせます。
気分はこんな涼しさの中・・・
Before and After

ドナー1号&2号も様々な部品を提供して、見るも無惨な姿になってしまいました。
部品取りの作業性なのか、馬の上に車体を乗せておくので、まるで空を飛んでいるよう・・・。長いことありがとうございました。(合掌)
Before and After


おかげさまで、その後はトラブルもなく、快適に走ることができるようになりました。
以前は頻発していた「ABS OUT OF USE」というアラートも出なくなりました。
ともかく、主治医には感謝しないといけませんね。
「で、これだけやっていくら掛けたんだ」ですって?
それは「どんぶらこ勘定」ってやつで・・・(笑)
皆さんの中で「私のCitroёnも是非延命手術をやってもらいたい」という方がいらしたら、こちらへ連絡してみて下さい。(^_^;)


HOME