上電の歴史と共に。上州の野武士「デハ101」

 

グォーン」というけたたましい走行音、油の臭いが染み付いた木の床、そして無骨さと愛らしさを併せ持つボディ。
全ての世代に古きよき時代の魅力を伝えてくれるデハ101は、上電と共に今日も走り続けます。


 

 

〜往年の姿が今蘇る〜 新生デハ101出発進行!

 

 

2008年秋、デハ101が全般検査を無事に終え、装いも新たに復活しました!

まず外観としては行先方向幕を撤去し、足回りもこれまでのグレーから黒に塗装変更しています。

また、車内は開業当時の姿に近い形で復元。昭和初期の時代が蘇る、まさにレトロの真骨頂です!

上電の開業80周年を記念して、同年11月には毎週日曜日に臨時運行されました。

デハ101は上電のマスコットとして、今後もイベント等での活躍が期待されています。

80歳を過ぎても元気に赤城南麓を走り続けるデハ101に、皆さんぜひ乗りに来て下さい!

 



デハ100型は昭和3年(1928年)、上毛電鉄の開業と共にデハ101、102、103、104の4両が製造されました。
当時としては最新鋭の設備を誇り、そのシンプルで無骨なスタイルから「上州の野武士」とも呼ばれたデハ100型は、
何度か改造を受けながらも戦前、戦中、戦後の長きに渡り上電の主力として活躍してきました。
車両の世代交代により昭和55年にデハ102、103は廃車となりましたが、

機関車の代用として活路を見出したデハ101、104はその後の度重なる世代交代を生き延び、現在に至っています。

 


デハ101は79歳となった現在でも保線作業や貸切運転、イベント時の臨時列車に幅広く活躍する北関東最古の電車です。
また東毛地域の発展に多大な貢献をしたことを評価され、群馬県近代化遺産にも指定されています。

塗装は80年代にはオレンジ、90年代にはクリームとブルーのツートンカラー、そして今は開業時と同じぶどう色に戻されています。

また戦後に改造を受けた際、新たに中央前橋側に貫通扉が設置されたため、両側で顔つきが異なっているのも特徴です。

 

機関車のない上毛電鉄では、デハ101は不定期ながらバラストを散布する貨車のホキを牽引して保線作業に当たります。

イベントや貸切運転だけでなく、デハ101は上電の安全を守るためにも欠かせない存在です。



美しい黄色に化粧直しされ、大胡駅構内に眠るデハ104。

一方のデハ104は既に廃車となりましたが、長い間大胡駅の片隅にひっそりと保存されていました。
そして2006年、会社創立80周年を迎えたことを記念して、往時を偲ばせる美しい黄色に塗り直されました。
デハ104は06年5月27、28日に行われた創立80周年記念イベントで初めて一般公開されています。

バラスト散布のためホキ2両を牽引するデハ101。



↑コンパクトなデハ101の運転席。ちなみに、速度計はありません。

一度高らかなモーター音を響かせてデハ101が走れば、
道行く人々は足を止め、駅で列車を待つ人々は好奇の眼差しを注ぎ、子供たちは去り行く列車に手を振ります。
往時を知るお年寄りにも、驚きの眼差しを向ける高校生にも、はしゃぐ子供と親御さんにも。
地域の人々に愛されるデハ101は、80年の歴史と共に上電の魅力をこれからも伝え続けていくことでしょう。

 


「新駅とデハ101」 撮影場所:桐生球場前駅

 

「連結作業」 撮影場所:新里駅

 

「ホキと共に」 撮影場所:渡良瀬川橋梁(富士山下〜丸山下)

 

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