最終更新日:2000.11.6

資料室

ボリビア・フォルクローレ・ベストセレクション10

DICの中で、ボリビアのアルバムベスト10を選んでみました。選定の基準は全く個人的な趣味です(かなり系統が片寄っています)。現在でも入手可能なCDを中心に選びましたので、購入する時などの参考にしていただければ幸いですが、ハズレだったとしてもその責任は負いかねます(^_^;)。
紹介しているCDはここにあるお店で購入可能だと思います。

第10位
GRUPO ANDINO / Lo mejoe de ANDINO

(C)Lauro Records Co.1993

LAURO/BOLCD-0009/1993/37'37"→収録曲データ

歌もの系。オルーロのグループ。
グルーポ・アンディノをランク・インさせようと思った時に、一番良いと思ったのが、このアルバム。CDになっているベスト版がこれしかないというのも理由の1つだが、なによりもフォルクローレの曲でも紹介したCOMO HAS HECHOが収録されているのが大きい。内容はアンディノの1枚目と2枚目からのベスト。すでに10枚以上のアルバムを出しているベテラン・グループの初期の演奏。技術的には若干粗さもあるが、その分勢いがあって好感がもてる。アンディノの原点がここにある。12曲中8曲がワイニョの曲で、曲調も似ている点は少しくどい気もするが、編集した人の趣味だろうか。
ちなみにCDの表ジャケットにはcuando la vi sentada y solitaria...という言葉が書かれているが、これはこのジャケットが6枚目のアルバム(BOLRL-1615,1990年)の図柄を再利用しており、そのアルバムのタイトルであるSoledad sin Rumbo(Grover Requena作)の歌詞である。このアルバムもかなりの名盤だと思うが、今では入手が難しいだろう。

第9位
BONANZA / Lo mejoe de BONANZA  Grandes Exitos Vol.II

(C)Lauro Records Co.1996

LAURO/BOLCD-0052/1996/47'39"→収録曲データ

歌もの系。コチャバンバのグループ。
ボナンサをランク・インさせようと思った時に、一番良いと思ったのが、このアルバム。って前と同じ書き出しじゃん。個人的にはボナンサのアルバムは最近のものよりもレコード時代のほうが気に入っている。それらのアルバムの一部がCDで2枚のベスト版になっている。これはその2枚目。Vol.1とはほとんど甲乙つけがたい収録内容だが、こちらの方がオリジナル曲が多いので取りあげた。ボナンサの魅力は、なにはともあれEdgar Rojasの作る曲の旋律にあると思う。チュントゥンキの様式の曲などは本当に泣けてくるほど良い。Edgar Rojasは唯一グループ結成当初から参加しているメンバーであることから、リーダーであると思われる。レパートリーのほとんどの作曲を担うとともに、メインボーカルでもあるなど多才ぶりを発揮している。現在私が最も注目しているアーチストの1人である。
何度も繰り替えして聴いているせいか、個人的にはハズレの曲がないCDだと思っている。
このグループのクエッカはボンボのたたき方などでコチャバンバのクエッカを演奏する時の参考になる。

第8位
NUEVAS RAICES / De Coleccion

(C)LYRA DISCOLANDIA 1998

LYRA/1998/CD-14040/74'18"→収録曲データ

歌もの系。ラ・パスのグループ。
ヌエバス・ライセスをランク・インさせようと思った時に……(以下略)。このアルバムはベスト版といいつつ、実は2枚のアルバムを丸ごと1枚のCDに収録したというお得版。これもオススメの理由だが、やはりここでも私が注目しているアーチストの1人であるLuis Armando Gutierrez Marcaの存在が大きい。残念ながら、現在ルイスはこのグループから抜けてしまっている。リーダーのJavier Mantilla Chuquimiaの作る曲も良いのだが、やはりルイスとハビエルの2人がいてこそのヌエバス・ライセスだと思う。あまり良くない例だが、カルカスのゴンサロとウリセスと例えるとわかりやすいだろう。そのルイスの作った曲がこのCDではたっぷり聴ける(なんと12曲も!!)。彼の作曲の中でもサヤ=カポラルの曲は絶品。サヤ=カポラルといえばノリの良い曲を連想する方が多いかも知れないが、私が好きなのは、このアルバムにあるようなしっとり系のサヤ=カポラルのほう。もちろん曲のセンスだけでなくグループとしての演奏のレベルも高い。CDの後半はサンポーニャ奏者Salomon Riosも参加していたアルバムなので、彼のファンにもオススメ。

第7位
K'ALA MARKA / Lo mejoe de K'ALA MARKA

(C)INBOFON 1992

INBOFON/1992/CDI-30040/40'42"→収録曲データ

歌もの+器楽系。ラ・パスのグループ。
1992年にボリビアのDISCO DE ORO(ゴールド・ディスク賞)を受賞したカラマルカのベスト版。ボリビアはもとより世界各地のフォルクローレ演奏家の間で大ヒットしたCDではないかと思う。日本でも街頭演奏でこのCDの曲を聴くことが多い。若者受けすると同時に、一般向けのノリの良さで、フォルクローレを知らない人でも楽しめるCDではないだろうか。そういった意味を含めて、堂々第7位にランク・イン。ラ・パスのグループのせいか、斬新なサウンドの中にも、どことなくアイマラ族系音楽の雰囲気が混ざっている。おそらくはサンポーニャに起因するのでしょう。
ボリビアに行った時、このジャケットと全く同じ写真の絵葉書が売っていたので思わず買ってしまった。
このグループのディスコグラフィーはchubeiさんのTAKAOMANTAのサイト内に詳しく書かれている。→http://www.potato.ne.jp/~chubei/K'alaMarka.htm

第6位
SEMILLA / PENSANDO EN TI

(C) LYRA 1998

LYRA/1998/CD-14036/48'22"→収録曲データ

歌もの+器楽系。コチャバンバのグループ。
もともとはチャランゴの名手でカマラ兄弟の長男のアレハンドロ・カマラと一緒に演奏しており、ALEJANDRO CAMACRA y el Grupo SEMILLAと言っていた。その時出されたアルバムの1つがDISCO DE OROを受賞したということを聞いたが、どのアルバムかは不明。このグループを聴いたことのない人に最初に1枚薦めるならば、ラウロ・レコードから出ているベスト版のCD(LCD-0011)だろう。これは1991年と1992年の2枚のアルバムから抜粋されたものである。しかし私はそれを持っていないので、ここでは1番新しいCDを紹介しておく。ホルヘ以外メンバーは全く替わってしまっているが、新生セミージャを期待させる1枚だ。サヤ、トバス、ティンクなどのノリの良い曲が多く、若者に絶大な人気がある。このCDではほとんどがホルヘ・カマラの作曲だが、兄のアレハンドロはもちろんカマラ3兄弟はみんな作曲センスに優れている。そういった面では3人揃っていた頃のアルバムが一番良かったかもしれない。このCDを最後にセミージャは活動を休止している。
なお、このCDには歌詞がついていないが、コチャバンバで購入すると歌詞のコピーをもらうことができる。

第5位
AYOPAYAMANTA / Kalistia

(C)LYRA 1994

LYRA/1994/CD-13856/51'01"→収録曲データ

歌もの+器楽系。コチャバンバのグループ。
その後のアヨパヤマンタの人気を決定づけたと言ってよいアルバム。土着的なサウンドをベースにしながらも、新しいスタイルを確立しているグループ。このCDのメンバーはベストメンバーと言って良いだろう。ベスト版ではないかと思うくらい傑作・秀作が収録されている。このCDの曲をレパートリーにしている日本のアマチュアも多数。歌詞が付いているということも大きな理由だろう。なかでもOTRA VEZ、QUEMA PECHO、KALISTIA、TREN DE LA VIDAなどは人気がある。アラウイやアヨパヤ、ムナイなどとメンバーが激しく移動しており、今後アヨパヤマンタとして活動していくのかは不明。とても残念である。

第4位
AWATIN~AS / DE COLECCION

(C)INBOFON 1993

INBOFON/1993/CDB-538/60'53"→収録曲データ

器楽系。ラ・パスのグループ。
これも人気の高いグループ、アワティニャスのベスト版。激しい曲は燃える炎のようであり、静かな曲は流れる小川のせせらぎのようであり、その緩急が絶妙のアルバム。17曲収録されており、1時間たっぷり聴けるのが嬉しい。なお8曲目の"DESDE LEJOS"のクレジットにはMiguel Condeと書かれているが、彼はアレンジしただけであろう。本来の作者はEsteban Pachecoという人で、おそらく曲名もTE REGALO MI CORAZONというものではなかったかと思う。
このあたりランク・インしてくるグループは言わずもがなのところもある。個人的にはもっとマイナーなコンフントを挙げたいのだが、やはりヒットしているグループをとりあげたほうが安心して初心者にもオススメできる。7位から4位はほとんど甲乙つけ難く、僅差でとりあえずこうなったと思って頂きたい。

第3位
SAVIA NUEVA / DE COLECCION

(C)LYRA DISCOLANDIA 1998

LYRA/CD-14041/1998/71'27"→収録曲データ

歌もの系。
1970年代後半から1990年代初頭にかけて活動していた往年のグループ。現在は活動していない。私がこのグループの曲を聴いたのは実は今年になってからであった。それまで名前は知っていたが、聴く機会がなかった。思い立って実際に聴いてみると、現代的でとても聴き易いサウンドで、ハーモニーも綺麗だ。今までランキングで紹介したものとは若干系統が異なる。1曲目でピアノの前奏から入るところからも雰囲気が違う。私はネオ・フォルクローレの1つのエポックと捉えている。後のボリビア・フォルクローレの流れに多大な影響を与えていると思う。曲はボリビアに限らず、エクアドル、さらにはコスタ・リカの曲なども積極的に取り込んでいる。このグループの曲を他のグループが取り入れることも多い。たとえば、COMPAN~ERAは、LOS MASISやGRUPO AMARUが、LOS MINELOSは、CANTO POPULARやRUMILLAJTAなどが演奏している。

第2位
JACH'A MALLKU / GRANDES EXITOS DE...

(C)INBOFON1993

INBOFON/1993/CDI-30053/58'29"→収録曲データ

歌もの系+器楽系。ラ・パスのグループ。
ハチャマリュクのベスト版。このCDを初めて聴いたのは5、6年ほど前だったと思う。その時はかなりの衝撃を受けた。どちらかというと器楽系のテクニシャングループと認識していたのだが、これほどまでに感銘をあたえる歌を聴かせるグループだったのかと、認識を改めさせられた。メインボーカルはフランツ・チュキミアで、ハーモニーはカリャワヤのチャランギスタのサウル・カジェーハスが担当している。1曲目が1992年、2〜7が1988年、8〜11が1989年、12以降が1991年のアルバムからの抜粋。1曲目以外は発表順に並んでいるので、このグループのサウンドがどう変わっていったのかを知ることもできる。この中でも特に1991年のアルバムの曲が好きである。一時期ずっとこのCDばかり聴いていたので、聴くたびに当時のことを思い出すくらい個人的に思い入れの強いCDである。

第1位
YANAPAKUNA / LO MEJOR DE...

(C)DISCOS HERIBA1999

DISCOS HERIBA/1999/CH-5592/54'-- →収録曲データ

歌もの系。ポトシのグループ。
並み居る強豪を押さえ込んでランキング堂々の第1位はYANAPAKUNAである。残念ながらこのグループのアルバムはそれほど出ていない。おそらく1980年代から90年代にかけて2枚か多くてせいぜい3枚出たくらいだろう。ここで採りあげているものはそのベスト版のカセットで、昨年ボリビアで発売されたばかりのものである。カセットテープなんて手に入れにくいものを紹介されても困るかもしれないが、もうすぐCD化されて数年後には日本でも購入できるようになるという希望的観測でランクインに踏み切った。見かけたらとりあえず買っておいて損はないと思う。10年たっていてもその演奏は色あせず、むしろ新鮮さを感じる。DICでおなじみのRomulo Floresの作品が堪能できる。どうしたらこんなにも胸を打つ旋律を作り出すことができるのだろうか。歌の旋律にチャランゴやケーナ、サンポーニャが加わり絶妙なコンビネーションを繰り出される。曲調はどことなくカルカスの影響を受けているように思える。ただしコーラスはなく、ほとんどソロ・ボーカルのみである。

このページをきっかけに多くの方がもっとたくさんの素晴らしいフォルクローレのアーチストと巡り会えることを心から願っています。

このページのホストはです。無料ホームページをどうぞ!