夢子『神綺様、神綺様〜。いたら返事をしてください、神綺様〜。ふぅ。このあたりで神綺様らしき人影(?)を
   見かけたという情報を受けたから来てみたものの…、ほんとにこんなところにいらっしゃるのかしら。』


神綺『呼んだ?夢子ちゃん?』


夢子『!!』



ヒュパッ!トストストスッ!




神綺『ふぇ〜ん。いきなり何するの夢子ちゃ〜ん。』


夢子『って?神綺様ッ!?あ、いえ、申し訳ありません!いきなり背後から声をかけられたものですから、つい。
   っていうか、今まで一体どこに行っていたんですか!?本当に心配していたんですよ!もし神綺様の
   身に何かあったら…』


神綺『心配してくれたのは分かったから、早くナイフを抜いてちょうだ〜い。動けない〜。』


夢子『あ、はい。ただいま…。』



少女抜取中…




神綺『もう!外の世界より夢子ちゃんの方がよっぽど危険よ!』


夢子『も、申し訳ありません…。ところで話は戻りますが…、今までどちらへ?』


神綺『そうそう、それそれ。聞いてよ、夢子ちゃん!あれから夢子ちゃんとはぐれちゃった後あちこち迷って、
   そのうち山に続く道にさしかかったら、ウサギとカメが競争をしててね、なんとなくウサギの方を追いかけたら、
   道から外れた大きな木の方に向かっていくから、さらに追いかけたら、その木の根元のあたりで変な裂け目
   みたいのがあって、それでいきなり吸い込まれたと思ったら 何故かさっきのカメの上に乗ってて、
   そのまま結局、夢子ちゃんよりもヒラヒラした服を着た、雨も降ってないのに傘を持った女の人ところに
   連れていかれたんだけど…。』


夢子『…いろいろごちゃ混ぜになってるうえに言葉の継ぎ目が滅茶苦茶で支離滅裂ですが、大体分かりました。それにしても、
   ヒラヒラした服を着て、傘を持っていた…?それに裂け目…?もしかして…』


紫 『あら、気づいちゃった?』


夢子『ッ!!』








紫 『そんなの投げても私には当たらないわよ。ナイフ使いのメイドさん。』


夢子『やはりあなただったようね。それから、いきなり背後に出てくるな。』


紫 『あらあら、ヒドイ言われようね。せっかく、あなたのご主人様のために一肌脱いであげようっていうのに…。』


夢子『そんなこと言って…、何か企んでるんだろう。神綺様、何を吹き込まれたのか知りませんが騙されては
   いけません。大体この妖怪は…』


神綺『落ち着いて夢子ちゃん。この人は私が失いつつあるカリスマを取り戻すのに協力してくれるっていうのよ。』


夢子『神綺様のカリスマを?…不可能なことを約束しているという時点でやはり怪しい。』


神綺『ひどっ!ひどいよ夢子ちゃん。』


紫 『まぁまぁ、そうまくし立てるのは話を全部を聞いた後でもいいんじゃない?』


夢子『…』


紫 『いいかしら?まず私たちはとあるサッカー大会に出場するわ。すでに他のメンバーは召集済みよ。』


てゐ『カットは任せるウサ。』


玄爺『よろしくたのみますぞ。』


神綺『あっ、さっきのウサギとカメ。』


紫 『以下、全員毛玉よ。』


夢子『ちょっと、名有りがたったの3人(?)だけ?そもそもサッカーなんかでカリスマを取り戻せるの?
   私の友達のところのご主人様だって相当苦労してるって話なのに…』


紫 『カリスマを得るには、まず注目を浴びないと話にならないわ。どんなに凄いモノでも気づいてもらえないんじゃ、
   意味ないじゃない?』


夢子『…つまり、神綺様がストライカーとして活躍し、優勝まで登りつめてカリスマを取り戻す…、ということ?』


紫 『まぁ、普通はそれだけでもいいでしょうけど…、でもそれだけでは、人の心に響く感動を生み出せないわ。
   人の心を惹きつけるのは圧倒的な試合よりも、拮抗した試合に終止符を打つような劇的なゴールなのよ。
   あなたのご主人様には、それをやって貰うわ…。そしてより感動的にするために、ドリブル突破で
   ゴールを決めてもらうわよ…。』


神綺『………え?』


紫 『あなた、ドリブル得意でしょ?ディ○スくんよろしく8人抜きとかでゴールを決めれば、あなたは間違いなく
   伝説になれるわよ…。』


神綺『そ、それはそうだけど。でも、実際無理じゃない?ゲームバランス的にも…』


紫 『大丈夫、ちゃんとアイテムで補完してあげるわ。そんなあなたにぴったりのアイテムはこれよ…。』


神綺『…ふぇ〜ん、「触覚」は間に合ってるってば〜。』


夢子『っ!!神綺様に対するこれ以上の侮辱は許さん!やはりおまえh(スキマ)』


神綺『あれ?夢子ちゃんが消えちゃった。』


紫 『話…、続けてもいいかしら?』


神綺『え?あ、はい。』


紫 『それから、私はもちろんだけど、ウサギもカメも毛玉もあなたよりレベルは上だから。』


神綺『…うぅ。』


紫 『試合を決するゴールを決めるのがチームで最低レベルの選手だなんて、まさに神業じゃない?
   それにドリブル値が低い方がだんまく対策になるし。』


神綺『そ、そうだけど。いくら何でも厳しいよう…。それに私のポジション、もうちょっと前にしてくれても
   いいと思うんだけど…。』


紫 『それは駄目よ。あなたをFWにしちゃったら、ドリブルテクニックじゃなくて速さで抜いちゃうでしょ?
   そんなの意味ないじゃない。あなたはあくまで堂々と正面からドリブル突破をして、ゴールを決めるのよ。
   確かにそう簡単にはいかないかもしれないけど、困難であればあるほど、より多くのカリスマを得る事が
   できると思わない?』


神綺『!それは、確かに…』


紫 『私は絶対にゴールを決めさせない。そしてあなたはたった1点でいい、ゴールを決めなさい。
   そうすれば観戦者全員が感動し、あなたを称え、伝説の魔界神として崇めるわよ。』


神綺『…分かった!私頑張る!絶対ゴールを決めて、カリスマを取り戻してみせるよ!よぉーし、早速練習に
   行ってくる!』


紫 『そうそう、その意気よ。そうすれば全てが動き始めるわ。全てが…ね。…さてと、てゐ、こっちへいらっしゃい。』


てゐ『はいは〜い。』


紫 『あなたには、反応が上がるコレを与えるわ。こぼれ球は全てキープなさい。万が一あるかもしれない
   ゴールポストのも含めて…ね。』


てゐ『クックックッ…了解うさ。』


紫 『それからカメ。』


玄爺『何でもお任せくだされ。』


紫 『あなたにはパワーが上がるコレを与えるわ。どれだけパワーがあれが必殺シュートでふっ飛ばされなくなるかの
   実験台になってもらうわよ。』


玄爺『了解し…って!なんですとぉ!』


紫 『さぁ、混沌の宴のはじまりよ。いつまで経ってもゴールが決まらない、無限地獄の…ね。』


夢子(うぅ…、神綺さま。どうか…、どうかゴールをお決めください。やり方はアレですが、確かにゴールさえ決めれば
   カリスマを取り戻すことも、あの妖怪の鼻をあかす事もできます。だからあのウサギに横撮りされず、神綺様自身
   が必ずゴールをお決めください。観戦者と主催者を救う最後の良心として、どうか…。)


果たして神綺は見事ゴールを決め、優勝の栄光を勝ち取りカリスマを取り戻すができるのか?…乞うご期待。