TIPS&TRICKS
 

Kerkytheaに挑む(その1〜セットアップと最初の第一歩編)

   
 

「Kerkythea Rendering System」(以下KTと略す)はフリーのレンダリングソフト(レンダラー)。
レンダラーというのは三次元モデルを綺麗な画像にして出力するソフトのことです。一般的には
「”写真のような”画像を生成するためのソフト」を指すことが多いですが、わざわざコミック(線画)調にレンダリングするものなんかもあります。

KTは非常に高機能なレンダラーです。フリーと言っても侮ってはいけません。1.3xで、グローバルイルミネーションや双方向パストレーシングなど、商用レンダラーとほぼ同じ機能を持ち、バージョンアップによってどんどん進化を続けています。
(最新のKT2007では遂にMLTまで実装されました!)
ただ、これまでのKTは日本語(に限らず英語でも)のドキュメント類がほとんどなく、「難解」、「敷居が高い」という印象が強く、その高機能さとは裏腹に国内ではあまり普及してきませんでした。

SketchUpとはKTの初期バージョンの頃からSU2K(現在のSU2KT)というプラグインを介して関係が深く、KTユーザーの大部分はSUユーザーであると言われいるほどですが、従来はSU2Kによって出力するカメラ・ライトデータと3DSなどの形式で出力するモデルデータの2種類が必要であり、事実上GSUでは利用出来ませんでした。
ところが、SU2Kの2.x以降はデータがXML形式ひとつに統合されGSUでも簡単に利用出来るようになりました。また、データの1本化によってすごく手軽に扱えるようにもなり、コツさえつかめば誰でも簡単に美しいレンダリング画像を得ることが可能になりました。

今回はKTとSU2KTの入手とインストール、最も簡単な太陽光を使ったレンダリング方法を紹介し、次回以降でライト光源を使ったレンダリングや、エミッタを使ったさらに高度なレンダリングについてもふれていきたいと思います。

なお、私自身がKTについてはかなり怪しい?初心者ですので、内容も怪しい部分があるかも知れません。何か気が付いたらお教えいただけると嬉しいです。

前置きがいささか長くなりましたが、おそらく本邦初?のKT解説記事のはじまりです!

1) KTの入手

KTは以下のサイトから入手出来ます。

>> http://www.kerkythea.net/joomla/

まず、トップページのメニューから「Download」をクリックしてDownloadページを開きます。

「Aplication」のページを開いてWINDOWS版をダウンロードして下さい。
(現段階では残念ながらMAC版はありません)

ファイルサイズは約29MBです。
なお、現時点の最新版は「Kerkythea 2007」こと1.41です。

2) KTのインストール

 以下は旧バージョンである1.304に基づいて記述されていますが
 現行バージョンの1.41でも基本的には同じですので、適当に読
 み代えてご覧下さい。

ダウンロードしたファイルを実行するとインストールが開始されます。

最初のライセンス許諾で「I Agree」を押して、インストール先の指定のページに進みます。基本的にデフォルトでインストールして問題ないと思います。

KTの起動はデフォルトでインストールしてあればスタートメニューにショートカットが登録されているはずですので、「Kerkythea Rendering System」から「Kerkythea」を開けばOKです。

) SU2KTの入手とインストール

続いてGSU用プラグインである「SU2KT」を入手しGSUにインストールします。

入手先はいくつかありますが、ここでは公式サイトからの入手をご紹介しておきます。
KT本体と同様、KT公式サイトの「Download」ページから「Integration」を開き、「SketchUp」を選択して下さい。
すると以下のようなページが表示されると思います。

一番上はGSUで使えるライトコンポーネントの元となる3Dモデル(3種類入)です。詳しくは
「Kerkytheaに挑む(その2〜ライト光源を利用したレンダリング編)」を参照して下さい。

2番目がプラグイン本体(インストーラ無し)、3番目がインストーラとライトコンポーネント集付)です。 お好みでお使い下さい。
ライトコンポーネント集とは、GSUで利用可能なライトオブジェクトを仕込んだ様々な照明器具のコンポーネント集です。

なお、「Ruby Script Library」でも収録されています。
>>  http://www.crai.archi.fr/RubyLibraryDepot/Ruby/em_fil_page.htm
(Files-Converters-Miscに分類されています)

 ※2007年2月11日現在の最新バージョンはGSU5、6両用の2.11です。
 
インストーラ付のものはインストール画面の指示に従って進めて下さい。基本的にGSUのインストール先を指定することが必要です。
インストール無しのものは圧縮されていますので適当なフォルダに解凍して下さい。
解凍すると 「su2kt.rb」、 「SU2KT_Tutorial.skp」、「Animation_Tutor.skp」と言うファイルが現われます。(バージョンによって多少異なる場合があります)
このうちの「su2kt.rb」をGSUのインストールフォルダ下のPluginsフォルダにコピー(移動)すればインストール完了です。
パソコンの操作に慣れている方ならインストーラ無しの方が扱いやすいかも知れません。

もし、従来のSU2Kをインストールしていると[メニュー]>[Plugins]に古いバージョンのものも表示されますので、古い"su2k.rb"は削除して下さい。
(下の方がSU2KTで、ダブっていても特に害はありませんが…)

なお、「SU2KT_Tutorial.skp」は英語版ながら、SU2KTの使い方が記された唯一のドキュメントであり、またライト光源を使う際の貴重なリソースになりますので一度眺めた?上で保存しておいて下さい。
また、「Animation_Tutor.skp」はv.2.1から新たに加わったアニメーション出力機能のチュートリアルです。これも一度眺めておくと良いでしょう。

うまくプラグインがインストール出来たら、GSUの[メニュー]>[Plugins]に「Kerkythea Exporyer」が表示されます。


) KTの第一歩〜太陽光源による超簡単極楽レンダリング

 以下は旧バージョンである1.304に基づいて記述されていますが
  現行バージョンの1.41でも基本的には同じですので、適当に読
  み代えてご覧下さい。
  また、GSUは5が基準になってますが6でも同様です。

これで準備が完了しました。
それでは早速、一番簡単?なレンダリングをやってみましょう。

まずGSUでモデルを作成します。作成上の注意点は次の3つだけです。
  ・モデルはすべて表(おもて)面に向けておく(デフォルトでは白が表、ブルーが裏面)
  ・ オリジナルのテクスチャ(マテリアル)を使う際は必ず半角英数字のファイル名にしておく。
  ・SU2KTでの出力の際はデータ名、保存先名ともに必ず半角英数字の名前にする。

今回は光源に太陽を使いますのでGSU上で影表示を有効にし、季節や方向も調整しておきます。

GSU側ではこれだけです。[メニュー]>[Plugins]>[Kerkythea Exporyer]から「Export Model」を開き、KT形式のデータとして出力します。
設定ウィンドウが開きますがこのままで「OK」ボタンを押します。
なお、先にも述べましたが保存先のフォルダ名、ファイル名は必ず半角英数字である必要があります。

出力が出来たら、KTを起動し、[メニュー]>[Files]>[Open]で先ほど出力したファイルを開きます。
ツールアイコン(Start Render)か[メニュー]>[Render]>[Start]を開き設定を行います。
今回は太陽光を使ったシーンですので「Settings」(レンダリング方法設定)はRayTrace系をお勧めします。
「Resolution」(解像度)はお好みのサイズにすれば良いと思いますが、 最初は小さいサイズでテストして大きなサイズで仕上げ出力をするのが効率的でしょう。
なお、視点を調整したい時はマウスのホイールボタンでドラッグすると回転し、ホイールを回すとズーミング出来ます。パンは「手のひら」アイコンを選択して行います。

この例程度のデータと解像度であれば最高品質で出力しても数秒位と思います。
レンダリングの進行状況は画面左上に情報が表示され、編集画面上にもカギ(南京錠?)がかかりますので確認できます。
また、レンダリングを一時停止したい時は(Pause Render)、中止したい時は(Stop Render)を押して下さい。(上のメニューからでも選択できます)
レンダリングが終わったらツールアイコン(Image)を開くと画像が表示されているはずです。

この表示ウィンドウは非常に便利で、左側の「Exposure」や「Gamma」などを調整するとその場で出力画像の調整が行えます。調整が済んだら左上の「Save」を押して保存ウィンドウを開き、適当な名前を付けて画像を保存出来ます。

以上で簡単レンダリングは完了です。
要するにGSUで影表示さえしておけば、KTの詳細(難解?)なレンダリング設定には全く手を触れずとも一応の「絵」は出来てしまうわけです。

もちろん、これがKTの真の姿ではありません。メニューの[Settings]や[Render]の[Setup]あたりを調整することで非常に高度なレンダリングも可能です。
ちなみに背景の空の設定を調整したい時は[メニュー]>[Settings]>[Sun&Sky]で行います。

次回はライト光源を利用した、ちょっぴり高度なKTレンダリングをご紹介します。

 

 
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