Composer Yo Nishio / 現代音楽作曲家 西尾 洋




"AUN" for solo violin (2007)

contact: derkoeniginthule[at]gmail.com

【執筆】ヘンデル「メサイア」、レスピーギ「シバの女王ベルキス」解説(2015年12月)

管弦楽ミニチュアスコア解説。日本楽譜出版社より。

------------------------------

【監修】エッセンシャル・ディクショナリー 楽典・楽譜の書き方 2015年3月21日発売

楽譜の書き方についてのルールを分かりやすく解説した事典。監修をしました。

------------------------------

【世界初演】AUN III (フルート、サクソフォン、打楽器とピアノのための、2014)がスイスで初演されました

2014年11月8日 スイス・バーゼル、ギャール・ドゥ・ノールにて http://www.garedunord.ch/index.php?id=896

------------------------------

【理論書】応用楽典 楽譜の向こう側 独創的な演奏表現をめざして

2014年7月26日 音楽之友社より発売!




楽譜を「分析」してそれをどう「解釈」するのか、楽典を切り口に、楽譜に書かれていること、書かれなかったことを読み解き、
独創的な演奏につなげる方法を考える読譜の入門書。日本では、楽典、ソルフェージュ、演奏実技がそれぞれ独立して教えられ、
楽譜も読めてソルフェージュ能力もあるのに、それらを統合した演奏表現に活かせていないことが多い。

「あなたは、なぜそう弾くのか?」「なぜ作曲者はそう書いたのか?」「そして、あなたはそれをどう理解したのか?」
――楽譜に書かれたものだけでなく、その背後にある「意味」を、自ら探り、学びとることで、表現は説得力をもち、
それが独創的な表現につながっていく。本書は、そのためのさまざまな可能性の探り方を、具体的な譜例を多数挙げながら提示する。
ピティナ(一般社団法人全日本ピアノ指導者協会)やヤマハマスタークラスのアナリーゼ関連の講座で人気を誇る著者は、これが初の著書となる。




訂正一覧はこちらです



講座などの情報はブログにてお知らせしております




2015年度ピティナ・ピアノコンペティション課題曲アナリーゼ特集(共著)

バッハ:小プレリュード ヘ長調解説 アナリーゼを演奏に活かすためにジュスティーニ:ソナタプーランク:即興曲第13番ドビュッシー:雪が躍っている

2014年度ピティナ・ピアノコンペティション課題曲アナリーゼ特集(共著。3巻それぞれに1曲づつ執筆。)

湯山 昭:お花がわらうF.クーラウ:ソナチネ Op.20-3 第1楽章J.S.バッハ:イタリア協奏曲 BWV 971 第1楽章




リヒャルト・シュトラウス作曲 アルプス交響曲 曲目解説 (日本楽譜出版社)


ヘンデル作曲 オルガン協奏曲変ロ長調 曲目解説 (日本楽譜出版社)


ベートーヴェン作曲 交響曲第1番 曲目解説 (日本楽譜出版社)


ベートーヴェン作曲 交響曲第2番 曲目解説 (日本楽譜出版社)


ほかにバッハ作曲 管弦楽組曲第3番、第4番の解説も新たに書下ろし。





にしお・よう



作曲家。1977年埼玉県生まれ。ヤマハ音楽教室でピアノと作曲を学び、
東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校作曲専攻を経て、
同大学作曲科を3度の落第ののち中退。リューベック(ドイツ)音楽大学卒業後、
同大学院作曲専攻を審査員満場一致の最優秀の成績にて修了。

滞独中にDAADドイツ学術交流会奨学金を得る。作品はNDR北ドイツ放送局ラジオで
放送されたほか、キール・シフレン音楽祭、ハンブルク音楽大学、ハイデルベルク大学、
リューベック市内各教会などで初演。ディー・トーンクンスト誌に論評執筆(独語)。

2014年ピティナJr.G級のためのマスタークラス講師。同年スイス、バーゼルにおける
日本・スイス国交樹立150周年記念演奏会で委嘱作品初演。イソリズム技法による
作曲法とともに、演奏時間15分超の1フレーズから成るヴァイオリン独奏曲「阿吽」(2007)
以降、定旋律変奏様式を応用した作曲技法の可能性を追求。音楽理論分野では
主にルネサンスとバロック時代の作曲技法を研究。
2015年、日本ソルフェージュ研究協議会で研究発表。

東京藝術大学作曲科講師、ヤマハマスタークラス特別コース講師(総合音楽科)、
ヤマハ音楽能力検定試験官。日本ソルフェージュ研究協議会理事。
全日本ピアノ指導者協会指導者育成委員。日本現代音楽協会、日本ロシア音楽家協会会員。

著書「応用楽典 楽譜の向こう側」(2013年、音楽之友社)、「鍵盤和声 和声の練習帖」(2017年、同)。
論文「演奏表現に直結するソルフェージュ教育〜日仏独の比較を通して」(2015年)。



【活動】

1.作曲・・・年に1、2曲ほど。作品展や学園祭で初演。

2.教育・・・東京藝術大学で和声の授業。
       ヤマハ音楽振興会ジュニア創作研究コース(東京)で小2〜中3の子供たちに。
       ヤマハマスタークラス特別コース(東京)でトップクラスの小中高生に。
       ほかに2014年ピティナ・Jr.G級合宿アナリーゼ講座など。

3.普及・・・ピアノ指導者対象の各種講座。和幸楽器各店舗(埼玉)での定期講座、
       音の葉研究会定期講座(埼玉)、ヤマハ講師研修(本部/支部)ほか。札幌でも定期講座。
       和幸ピアノコンクール課題曲選定及び審査

4.主な執筆

 「応用楽典 楽譜の向こう側〜独創的な演奏表現をめざして」音楽之友社より2014年7月出版。

 2010年度版音楽大学・学校案内巻頭特集「音楽大学におけるソルフェージュ教育の現状と課題を考える」取材、執筆。(音楽之友社)

 全日本ピアノ指導者協会(ピティナ)2014年課題曲アナリーゼ楽譜執筆

 ほかに日本楽譜出版社より、
  ベートーヴェン「交響曲第1番、第2番」
  R.シュトラウス「アルプス交響曲」
  ヘンデル「オルガン協奏曲第4番」
  ヘンデル「メサイア」(予定)
  バッハ「管弦楽組曲第3、4番」
  レスピーギ「シバの女王ベルキス」(予定)
 の解説執筆。




【ブログ】

日々の雑感はブログにて。paokade


【作品のご紹介】

ここではyoutubeに上げてあるもののみのご紹介。
現代音楽、ジャズ、唱歌風、ロマン派風、習作などいろいろ。

作品は「ちょい聴き」するよりも、「適当に最後まで流し聴き」のほうが分かりやすいと思います。

「ヴァイオリンとオルガンのための『ユニゾン』」(2007) 「2台ピアノのための『デュオ』」(2006)

ヴァイオリンとオルガンの音色がこうも一体となるものかと、書いた本人もびっくりの曲。急速な部分と緩徐な部分、そして最後に素早いパッセージ。題名は、二つにして一つ、一つにして二つ といったように、物事の境目を考えたもの。当時は似たような題名の曲を多く書いていた。

音の出る順番(音列)も、リズムも、あらかじめ細かく設定してから作曲している(イソリズムという)が、もちろんどんな音楽になるかというおおよその想像は最初からある。ではなぜそんな 方法をとるかというと、自分の想像を超えたものを作りたかったり、自分の癖から離れたいと思ったときに、それが有効だからだ。

ヴァイオリンは現在バイエルン国立歌劇場所属のサイトウ・ギンシ、オルガンはフィリップ・クリスト。


ピアノという楽器を長いこと扱ってこなかったが、思い切って書いたのがこの曲。ピアノは一応私のもっとも得意な楽器であり、それゆえ近すぎて、それまでの自分を離れたいと(常日頃から) 思っている自分にはもっとも不向きな楽器だと思っていた。

徐々に自分の語法を確立しつつある時期の作品。

演奏はマルヤマ・トモエ、コスティン・フィリポイウによる。

「ファゴットと打楽器のための『デュオ』」(2006) 「AnfangEnde」(2004)

ファゴットはタムラヒロコ、打楽器はクリストフ・ビール。

急緩の2部形式に、短い急速なコーダがつく形式は、何年かにわたって続けて書いていたが、おそらくその最初の作品。

私にしては珍しく即興的に書いた。ふだんは、音列やリズムを綿密に設計して書いている。


2003年にドイツに渡ったが、作曲をするということの根本的な意味を「初めて」考えた。1年目は1音符も書けずに終わる。2年目に、苦悶の末ようやく書いたのがこの曲。

曲が始まるとはどういうことだろう、終わるということは何だろう、ということを考えた。Anfangは始まり、Endeは終わりの意。

前半も後半も、とあるキリスト教の有名な旋律によっている。始まりと終わりを足せば曲になるだろうという、今にしてみれば幾分安直な発想だし、後半の発想は某米国人作曲家そのままだ。し かし、その後の作曲に多少影響を残すことになる作品ではある。

終結部のある種の安っぽさも大いなる反省材料だった。

「ド、ファ#、ミ♭による即興曲」(2013) 「さくらさくら変奏曲」(2011)

2013年上野学園大学学園祭にて。聴衆(学生)から出てきた任意の3音による即興演奏。やっかいな音を選びやがって。

演奏前に、私が顧問を務める作曲クラブ「下谷楽派」のお芋宣伝あり。2013年11月4日。


ヴァイオリン土生輝子、ピアノ池井博美。池井さんの要望により作曲。ともにドイツ留学時代の友人。

通常のいわゆる主題と変奏式ではなく、定旋律として保持しながら対旋律を変えたりしている。留学していた頃、バロック時代の変奏技法を研究したのを思い出して3時間で書いた。

土生さんはデュイスブルク・フィルハーモニー(ドイツ)のヴァイオリニストとして活躍。池井さんはスイス留学中。二人とも頑張り屋。2011年3月下旬、宮崎にて。

「やがて」(2009) 「トッカータ」(2013)

教え子であった原由布紀と井口るな(当時中学生)による連弾のために書いた。

制限時間の5分以内で、彼女たちが得意とするカンタービレを主体としながら、初演の場であるコンクール入賞者記念演奏会にふさわしい曲想を、との要望。

そこに作曲者からの隠れた音楽的メッセージも織り込んだ。ルネサンスの頃からしばしば用いられたテトラコルドによるソジェット「ドレファミ」を、作品を貫く一本の線とし、全体の調設計も そこから導き出した。後半のフーガは4手でいつかやってみたいと思っていた。最終調のホ長調は奏者からの希望。

2010年ピティナの入賞者記念演奏会(第一生命ホール)にて。


トッカータは鍵盤楽器のものと相場が決まっている。ヨーロッパ鍵盤音楽史に挑戦した、非鍵盤楽器による2重奏トッカータ。

物語は、男女の出会いから始まる。「出会う前」→「出会い」→「協調」→「喧嘩」→「反省」→「逡巡」→「大喧嘩」→「関係の再構築の試み」→「共生への期待と不安」(物語はフィクショ ンです)

作曲技法的にはアルス・ノーヴァの時代のイソリズムを援用。学生時代にマショーとナンカロウ作品を研究したのがイソリズムへの傾倒の始まり。この作品に至るまで、結構な割合でイソリズム 手法に依って書いてきた。

形式はトッカータに特有の即興や模倣による複数部分構成。これもまた学生時代に、形式について考えを巡らせていたときに行きついたバロック音楽の研究が素地。このように、私の作品はバロ ックかそれ以前の音楽と深いつながりを持っているものが多い。

佐藤まどかさんと鈴木生子さんの、緊迫感あふれる演奏。とくに初演の場合、奏者との合わせの場で曲のイメージをどれだけ豊かかつ厳密に伝えられるか、そして奏者の想像力をかきたてられる かという、作曲とは別の、いわば指揮者の持つ技術が必要になる。今回はそれが初めてうまくいった。

カワイ表参道パウゼ。2013年11月28日、日本ロシア音楽家協会現代音楽作品展にて。

「眺め」(2006) 「パヴァーヌ」(2014)

初めて書いたオルガンの曲。ドイツ留学中、同級生の中国人に中国語を仕込んでもらい、中国に行った。東北地方を(旧満州)鉄道で走ったときに見えた、鋭くも雄大な稜線をいただく山々と、 その手前に広がる黄金色の田畑。厳しさと深さ、広さ、大きさ。中国(で)はいろいろあって、一言でいえば魅力的だった。

そんな眺めを遠く思い出しながら、作曲技術的には和音の平行移動(ミクスチャーという)と、いろいろな音栓の組み合わせ、オルガンならはの持続の可能性の実験をした。リューベック音楽大学 のホールでの演奏。オルガン演奏にはあまり向かない、残響の少ないホールならではの曲を目指して、日曜ごとに守衛さんに鍵を借りて遊び弾きしながら構想を練った。演奏はチャーミングな友 人、フィリップ・クリスト。もちろんキリスト者である。


上野学園大学の学生たちによる委嘱作品。リコーダー、サックス、ピアノという組み合わせは異色である。すべての音が聴こえるためには、すべての楽器が同時になるのをなるべく避けるのが最 良と考えた。

原曲はジョン・ダウラント作曲の、ゆったりとした2拍子の舞曲、パヴァーヌ。また別名「涙のラクリメ」ともよばれる。変奏曲の主題として有名なこの旋律を、これを私ならどのように料理で きるだろうかと想像しながら、深夜秋葉原の貸しスタジオに籠って書いた。

もっと攻めて書いてもよかったかなと思う。

リコーダー:しなやかな大塚照道、サックス:男気溢れる高倉航平、ピアノ:じつは打楽器が得意な高橋優介

「弦楽四重奏曲」(1995) 「前奏曲とCAPI」(2011)

藝高3年次の卒業演奏試験(卒演)の録音。入学当時はあらゆる意味でカルチャーショックだった藝高時代の、とりあえずの集大成。ベートーヴェンとシューマンとブラームスを勉強したのだな というのを思い起こす。大学入試対策で勉強したフーガも織り込んだ。5点満点で5点獲得。すくすくと問題なく育ち、苦労なく作曲できた最後の時代。大学に入ってからは暗黒で、このページ には藝大時代の曲がほとんどない。なにしろ3回も落第し、あえなく中退を余儀なくされたのだった。

自らの試験がありながらも、演奏日程が迫ってからの練習につきあってきてくれた級友の演奏。1995年(映像中の1992年は誤り)6月上旬、お茶の水から上野に移転した新校舎にて。

第1ヴァイオリン:加藤えりな
第2ヴァイオリン:佐々木絵理子
ヴィオラ:伊藤阿子
チェロ:水野奈美


前奏曲は「道草」と題し、永瀬まゆみ先生著の「ピアノ・テクニックの本総合編」所収。子供向けジャズ作品として書いた。

CAPIは、とある高校生の初見課題として、本八幡の音楽教室の講師をしていた頃、空き時間に狭い個室でさくっと作曲。しかしその高校生(本八幡の生徒ではない)はジャズを毛嫌いしていたた め、演奏してもらえず、私の初のジャズ作品はあえなくお蔵入り。この演奏は日本人以上に日本人的な中国人留学生崔師碩と私による録音。上野学園大学学園祭にて。2011年11月2日。

ちなみに、街の音楽教室でのレッスンは2か所でそれぞれわずか1、2年のみだったが、この経験がその後自分の大きな糧となるとは当時は思いもよらなかった。子供や趣味の人に教えるのが、 最も高度な技術を要する。

「はれ」(2008) 「すでに」(2009)

リューベック音楽大学大学院の修了試験は、自作プログラムによる120分の公開演奏会と、翌日に行われる60分の口頭試問からなる。この演奏は、公開演奏会の最後の曲として演奏された。審査 は作曲の指導教官のほかに、音楽理論科から2名、チェロ1名の4名。このように他科の教官も審査に加わるのが日本との違い。ここで審査員全員から最高点をもらってようやく自信のようなも のを少し感じた。

私の作品にしては珍しく、音色の扱いに重点を置いた。聴いただけでは分からないが、コンチェルトグロッソの一種であり、パンジェ・リングワの旋律に基づいている。自分としては完成度が高 く、代表作だと思っている。

ピアノパートは自分で弾いた。演奏会の前に気が張っていたので赤ワインを飲んだ。そのせいかピアノソロ部分で指がもたついている。


トイピアノのための作品。題名は、作曲の締切が「すでに」過ぎていたことによる。トイピアノに全音符を書いても音は全然伸びなかったのだ!

演奏は委嘱者の須藤英子さん。楽理科出身の、藝大の同級生。カワイ表参道1階の特設会場にて。2009年10月13日。

「かえるのうたフーガ」(2012)、「ヴァイオリンソナタ」(1995) 「けやき」(1999)

かえるのうたフーガは、上野学園大学の対位法講義のネタとして直前の空き時間に作曲。典型的ないわゆる学習フーガで、テレビを見ながらでも書けるように型が決まっている。研究室にテレビ はないが、受験生時代にテレビを見ながら勉強をしていたのは本当。家族団らんの居間にピアノがあったのだ。

ヴァイオリンソナタは、高校2年生のときにレッスンのネタとして作曲。一度レッスン室で演奏するも(ヴァイオリン:勝村麻由子)、その後お蔵入り。2013年夏に部屋の掃除をした際に発掘。 ブラームスに深く傾倒していた時期。学生ならこういう段階は一時的な感染症として許されるが、早晩脱皮しなければならない。この曲のしばらくあとに卒演の弦楽四重奏を書き、そこで古典的 音楽の模倣は終わりとなった。

ともに上野学園大学学園祭での演奏。撮影している大学広報部のカメラがカシャカシャうるさい。ヴァイオリンは姐御・嶋脇真紀。ピアノ演奏の瑕疵には言うに言われぬ理由がある。2013年11月 4日。


長野県飯山市で公募していた歌のコンクールに出品。しかし音域のことを考えないで書いたため、当然市民の愛唱歌にはふさわしくなく、落選。

それよりも往復の友人免許取立てドライブや、宿泊部屋での師匠からのお言葉のほうが面白くて記憶に残っている。曰く「作曲家になるような人はだいたい長男で、人生設計が甘い」。師匠は次 男なのでそうではないらしい。