砂 糖工場見学に行ってきました
2004年 11月15日


オランダには2つの砂糖工場があります。CSMSUIKERUNIE です。
そのうちの SUIKERUNIE のほうへ見学に行ってきました。

SUIKERUNIEは、オランダ国内に3つ工場を持っ ていて、
そのうちの1つ、Dinteloord工場へ行ってきました。
Roosendaalの近くにあります。

砂糖工場は、1年中稼動しているわけではなく、砂糖大根(ビーツ)のとれる時 期だけ
つまり、1年の間の3ヶ月ほど のみ忙しくしているのです。

私の家では、砂糖大根を作っているので、見学にこないか、と招待状がきました。
工場が地域の砂糖大根を作っている農家をまとめて招待してくれるのです。
毎年色々な地域が順番に招待されるのですが、今年はうちの地域の番でした。
だいたい 4年か 5年に1度チャンスがきます。
これは食事付きなのですが、一般の人の工場見学のみも受け付けています。
ただし、ものすごく人気が高いようで、募集したその場で満員、という事が多いようです。

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砂糖のできるまで


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これが砂糖大根(ビーツです。

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このでっかいマシンで刈り入れ。葉っぱの部分を切り落とし脇に噴射しつつ、砂糖大根を回転させて土を落とし、かごに収納。

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かごがいっぱいになったら、トラクターにきてもらって、そこへ移します。

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庭にどんどん積んでおきます。人間と比べるとわかりますが、砂糖大根、けっこう大きいです。勿論かじると甘い。

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砂糖工場も、とったはしから運ばれてくるといっぺんにそんなに処理しきれませんので困ります。
ちゃんと何月何日に取りに来る、と契約してあります。2004年度は、11月16日にとりにきました。
砂糖大根をつかむ部分が計りにもなっていて、何トン入ったかトラックに入れながら計測しています。




さて、トラックを追いかけて工場へ。もう1日遅かったら、うちの砂糖大根を追いかけられたのに。残念。
完全に観光バスで、すっかり遠足気分です。らんらんらん。

工場では、ほんとは写真撮影禁止です。なので、写真はほとんどありません。
個人用アルバム使用に限ってOKです。
なので、この先、写真はあんまりありません。

1、洗う
砂糖大根が工場に到着すると、まず、トラックごと計りに乗ります。
そして、そこからモンスター(サンプル)が数キロとられ、ラボに送 られ、
残りは工場行きのベルトコンベアーに移されます。
そこでしっかり洗われ、鉄、石、ゴミ、砂などが除かれます。
砂糖大根についた土は、処理費を農家が払わなければなりません。
雨の日に刈り入れをしたところなど、沢山土がつきます。
沢山ついていればついているほど その処理費が高くなるので、
自分のところで洗ってから渡す農家もあるほどです。
ここで取り除かれた石は、堤防工事用など、砂は道路 工事用などに ちゃっかり売られます。

2、切る、そして さらす
キャベツの千切り程度に切られた砂糖大根は、70℃まで加熱され、 ぐるぐる回るスクリューで
背の高い塔の中を上へ上へと昇っていきます。(5階だてのマンションぐらいの高さ)
上からは熱湯が降り注ぎ、砂糖を含んだ水が下へ落ちていきます。
一番上まで行く頃にはすっかり砂糖分が抜けきって、外へ押し出されます。
これはパルプ(Pulp)と呼ばれ、プレスして水分を切り、更に熱 して乾かし、
後からできるMelasse(めらっせ)と呼ばれるストロープ(シ ロップ)を3パーセント入れて固め
牛の餌などになります。またしても廃棄物利用。完全になにもかもリ サイクルしています。
ついでに、洗ったり切った時に出たしっぽや何かもここに混ぜられます。

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流れる千切りたち。もうすでに加熱をされつつあり、近くに寄ると熱い。


3、科学反応をうまく利用して分離作業
★ミニ知識★ 生石灰の作り方→ 石石灰とコークスを1100℃で熱する。
さっき下へ落ちてきた砂糖を含んだ水のことを Ruwsap(りゅうさっぷ、直訳で あらしぼり汁)といいます。
14パーセントの砂糖分が含まれています。ここに、生石灰とCO2(二酸化炭素だよね?)を入れます。
すると、砂糖以外の成分、つまり、ミネラル、蛋白質、塩分などがこの生石灰にくっついて沈殿します。
残ったのはDunsap(どぅんさっぷ、直訳で 薄汁)と呼ばれます。
底に沈殿したものは、Betacal(べーたかる、石灰)として、 畑の土に混ぜる肥料として売り物に。
土が酸性に傾きすぎるのを防ぐんですね。日本でもやるでしょう?

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ここで化学反応おこってます。                                  その後は脱水。砂糖水だけになります。


4、絞って絞って絞る。
ぐらぐらと15パーセントの汁を70パーセントになるまで煮ます。
そしたら今度は飽和状態になるまで煮ます。

飽和状態というのは、えーと、紅茶に砂糖を入れると しますね、そうすると、ある程度までは溶けるけど
それ以上になると、いくらかき混ぜても溶けない、そういう状態の事 ですね。
ここで、すごく細かいグラニュー糖を投入。どんどんさまして粒を でっかくします。
このグラニュー糖が芯にになってそこに砂糖がくっつくわけです。
わかる人は、真珠や こんぺい糖の作り方なんかを思い浮かべてもらうとわかりやすいかも。

ここで、砂糖になったものは取り出し、なんと、熱い お湯で洗います。
そして、乾かして冷ましたらもう砂糖のできあがり!

飽和状態で砂糖になりきれなかった汁をまた鍋にもど します。そして、同じことを3度繰り返します。
3度繰り返しても残ったものは、Melasse(めらっせ)という どろどろしたシロップで、
これは、3パーセント分が牛の餌になるパルプに混ぜられて、残りは 色々な酒の原料になります。
ジュネーバ(ジン)とかかな?



煮詰める鍋、鍋、鍋、、、ってか鍋かこれ?(笑)

ここで製造された砂糖のうち、15パーセントはお店に砂糖として並 びます。
残りの85パーセントは、食品に。
清涼飲料水(コカコーラとか)、アイスクリーム、デザート、飴、 ケーキ、クッキー、チョコレート、
野菜や果物の加工物(缶詰のシロップとか、アップルムースとか)で すね。

というわけで、工場見学おしまいです。


もらったおみやげ。一番左のは、シナモン入り。うへえ、そんなものが出てるのか。(シナモン嫌い)

見学隊は、この後、ラボも見せてもらったんですが、
そこでは、この農家の砂糖大根にはこれだけ泥がついてて、
はっぱの切り落とし具合はこれぐらい、
(多すぎると損するし、少なすぎるとペナルティー)
これだけ砂糖含有量があって、何トンだから、ここん家は いくらもらえる、
っていう、のをやってるので、直接砂糖の製造過程には関係ないとこ ろが多いので省略です。
(勿論、われわれ農家にはそこんとこが一番重要だったりしました が)

来年、一般募集があったら、オフ会掲示板でまた募集しますので、
行ってみたい人は 心の準備しといてくださいね。
(もうわかったから行かなくても良い?笑)


お まけSUIKERUNIE の工場3つで、、、
砂糖大根(ビーツ)を作っている農家11500軒
作付面積:61000ヘクタール (うちはそのうち3ヘクタール
1年に作られる砂糖大根:3700000トン
1日にこの工場で処理される砂糖大根:47000トン
今シーズンに生産される砂糖:600000トン
1日の生産量:7500トン
パルプ500000トン
BETACAL(石灰肥料):220000トン
メラッセ(3度絞った残り):130000トン
職員:700人
臨時職員(シーズンのみ):200人


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