「DAY FOR NIGHT」2000年特集第1弾! 

邦画に夢中!

洋画ファンに捧げる日本映画入門

We Love Japanese Films !

(2000/01/17)

 

 「DAY FOR NIGHT」が2000年新春にぶつける特集第1弾! それは何と、当サイト初の本格的日本映画特集です。

 クラい、つまらない、チャチ…たまに邦画の話題が出ても、黒澤、小津など大昔の巨匠たちの話。どうしてこうなのかねぇ。

 でもホントにそうなのか? ここんとこへ来て、ちょっと様相が変わってきた。いやいや、何も海外の映画祭がどうしたなんて、毒にも薬にもならない話しようってんじゃない。どうも、我々の国の新作映画が、だいぶ面白くなってきてるみたいなんだ。

 おっかなびっくり、だまされたと思って、日本映画の世界に片足ぐらいつっこんでみてもいいんじゃない?


 

「踊る大捜査線 THE MOVIE」を楽しもう

Enjoy "Bayside Shockdown"

みさ by Misa

 

なんか凄い!「鮫肌男と桃尻女」

The Excitement of "Shark Skin Man and Peach Hip Girl"

鈴木 千草 by Chigusa Suzuki

 

「がんばっていきまっしょい」に乾杯!

Give a Toast to "Give It All"

ねご by Nego

 

複雑な思いにかられる映画「地雷を踏んだらサヨウナラ」

The Truth of "One Step on a Mine, It's All Over"

ADU by ADU

 

僕は好きだよ「菊次郎の夏」

Meeting "Kikujiro"

AKIRA by AKIRA

 

忘れないで・優しい幽霊たち

Sweet Ghosts in Japanese Films

ゆりゆり by Yuriyuri

 

夫婦の愛の物語「雨あがる」

"After the Rain" as a Love Story

映画雑談家 by Eiga-Zatsudanka

 

平成ガメラは何故ヒットしなかったのか

〜または怪獣映画のジャンルとしての終焉〜

Repentance for "The GAMERA Trilogy"

さとう by Sato

 

司馬&ヌーベルバーグ対決「梟の城」「御法度」

"Owl's Castle" VS "Gohatto"

小林 仁 by Jin Kobayashi

 

ある舶来映画愛好家の懺悔録

A Confession of a Foreign Films Lover

夫馬 信一 by Shinichi Fuma

 

(C)2000 Misa, Chigusa Suzuki, Nego, ADU, AKIRA,

Yuriyuri, Eiga-Zatsudanka, Sato, Jin Kobayashi

and FUMA'S WORKSHOP

 


 

 「踊る大捜査線 THE MOVIE」を楽しもう

 Enjoy "Bayside Shockdown"

 みさ

 by Misa

 

 邦画では異例の大ヒットをした「踊る大捜査線 The Movie」。ご存知の方も多いかと思いますが、これはTVドラマから飛び出た映画です。織田裕二主演の刑事ドラマということで最初はなーんだと思っていました。ところがこれがただの刑事ドラマではなかったのです。

 刑事ドラマといえば「太陽にほえろ」や「西部警察」、「あぶない刑事シリーズ」などのように主人公たちが犯人を追い詰めたり、拳銃バンバンぶっ放したり、派手な立ち回りや演出が基本でした。

 いうなれば、本当の警察の実態ではなく、架空の格好のいいストーリーで成り立っていたわけです。それはそれで面白いところもあったのですが、この「踊る…」ではそのような派手なシーンはほとんどといってないのです。その代わり、公務員である警察の実態やキャリアと呼ばれる出世をしていく特権階級と、ノンキャリア(現場の警察官)との摩擦、軋轢などを中心設定とし、その中でいろいろな事件をその交わりの中で解決していく主人公の姿が実にうまくよく描かれているのです。まるで今現実の○○警察のことみたいで笑えますが。

 そんなわけでこのTVドラマはトレンディドラマのようなミーハー的な話題としてではなく、正当な面白さを評価され映画化されることとなりました。

 ヒットしたドラマを映画化するということはよくあることですが、これがぜんぜん受けないことが多い。そんな中しっかりとしたストーリーを持っていたこの作品はTVドラマを見ていない人でも十分に楽しめる一品となっていたのです。

 この映画の魅力ですが、なんといっても今までの邦画にはなかったスピーディーな展開にあると思います。アメリカの人気TV番組「ER」でもそのスピード感が受けていましたが、やはりだらだらしたストーリーはつまらなくする要因の一つですね。そして必要以上に恋愛を描かなかったのも正解です。

 物語は「副総監誘拐事件」を主にして「猟奇殺人事件」「湾岸署内の窃盗事件」の3つの事件が複雑に絡み合って進んでいきます。

 これらの事件は別々のものなのですが実にうまくリンクされていて物語として繋がっているんです。この脚本はうまい。

「副総監誘拐事件」では黒澤監督の「天国と地獄」を髣髴とさせる行き詰まった展開が、「猟奇殺人事件」では「羊たちの沈黙」のパロディが、というように通の映画ファンにはたまらないサービスも。「踊る大捜査線」という不思議なネーミングですが、この映画のプロデューサーたちが大の映画好きなので『踊る大紐育』(1949年アメリカ作品)と『夜の大捜査線』(1967年アメリカ作品)を足して2で割ってできたタイトルだそうです。納得。

 というように洋画を見なれている人たちにも十分受ける作品となっているのです。

 パロディといえば「踊る…」では名物「スリーアミーゴーズ」がいます。(これも「サボテンブラザーズ」の真似?)湾岸署の署長、副署長、課長たちです。彼らのその世間知らずで上にばかりペコペコしているサラリーマン化した姿はまさにアミーゴです。(笑)そのコメディセンスも驚くばかり。ほとんどがアドリブでだというのがこれまた驚き。この映画のすごいところは緊迫した場面ばかりではなく、ユーモアも所々ちりばめられているところです。

 どうです、見たくなったでしょう。お金はかけていませんが、そこら辺の洋画よりずっと面白いですよ。洋画しか見ない、邦画なんて、と思っている方でも満足できるストーリーだと思います。

 TVシリーズを見ていなくても大丈夫、ちゃんとストーリーがわかりますし、TVシリーズを見ていた人なら違う楽しみがたくさん入っていてとてもうれしくなってしまいます。(TVのときに出ていた人や物、事柄がムービーでもちゃんと出ているので)

 主演の織田裕二もすっかり青島刑事の役になりきり楽しそうに演じています。(もうカンチとは呼ばせない、わかる?)柳葉敏郎との男同士のやり取りも格好いい。そしてなによりわれらがチョウさん、いかりや長介がいぶし銀の老刑事和久さんをドリフを払拭するかのように見事に演じきっています。その他ゲストも多彩で、あのキョンキョンがあっと言わせる役で出ています。

 よくあるただの刑事ドラマ、恋愛ドラマ、コメディドラマではない1本筋の通っている画期的なムービー。異例の大ヒットになったのはまぐれではないのです。

 

本田 美佐子(みさ)

和歌山県にお住まいのみささんは、大の黒澤ファン。「映画」「ハムスター」「ダイビング」と1粒で3度おいしい、みささんのホームページへぜひお立ち寄りください。

Take & Misa's WORLD

http://www05.u-page.so-net.ne.jp/kc4/misatake/index/

 

 

 "Shark Skin Man and Peach Hip Girl"

 "Give It All"

 "One Step on a Mine, It's All Over"

 "Kikujiro"

 Sweet Ghosts in Japanese Films

 "After the Rain"

 "The GAMERA Trilogy"

 "Owl's Castle" VS "Gohatto"

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