The Exorcist Returns ! 

 悪魔を見る目は、最後まで少年だった(笑)。

 by オカルトカウボーイズ(笑)


 

 わが思い出の「エクソシスト」

 "The Exorcist" in My Momories

 夫馬 信一

 by Shinichi Fuma

 

 

あれは中学3年生の夏だった

 「エクソシスト」の初公開の時、1974年夏の大騒ぎは、今でもハッキリ覚えてる。あのころ僕は中学3年生。今では海外の話題なんてすぐにリアル・タイムで見ることができるが、当時アメリカでの大騒ぎはゆっくりと海を越えて伝わってきた。ガキ映画ファンの必読雑誌は「スクリーン」「ロードショー」の2誌。伝統があってヤボくさいが、それなりに権威があるみたいなのが「スクリーン」、ひたすらミーハーなのは「ロードショー」で、毎月のスターベストテンに平気でトレーシー・ハイドとか載せてしまう(当時ですでに数年前の作品「小さな恋のメロディ」しか作品がなく、海外ではスター・バリューが皆無な「子役」ハイドをベストテンに入れてしまうこと自体が恥ずかしかった)ような「ロードショー」を僕なんかはバカにしていたが、この時は「ロードショー」だけでなくって「スクリーン」まで大騒ぎで特集を早々に組んでいた。

 両雑誌とも子飼いの映画評論家を現地へ飛ばして先乗り評論を争って載せてた。今と違ってリンダ・ブレアの凄い顔とかの映像を載せない良識だけはあったけどね。考えてみれば全米で大ヒットってのがダイレクトに話題になるのは、「ゴッドファーザー」とこれあたりがハシリじゃないか。いわく、途中退出者続出、失神者続出、見ていた奴がゲロ吐いた、夢でうなされた…映画なんか興味ない奴まで話題にした。

 もちろん当時もういっぱしの映画ファンづらしていた僕も興味しんしん。出来るだけ早く見たいものだと焦った。すると、いとこのお姉さんが指定席をとってくれると言うじゃないか。7月18日、学校の仲間の羨望のまなざしを浴びて、僕はいそいそ公開間もない新宿ピカデリーに見に行ったよ。考えてみれば、これが僕の前売り指定席で見た最初の映画。その後も確か「地獄の黙示録」70ミリ版しかないはず。

 翌日、学校にやって来ると、みんなは固唾を飲んで僕が口を開くのを待った。みんな無言だったけど、その目は何よりもその気持ちを物語っていたよ。どうだった?どうだった?どのくらい怖かった? 僕はわざわざもったいつけて、一息入れてから口を開いた。

 大して怖くなかったよ。

 そう。実際のところ、僕には大して怖い映画じゃなかった。確かにリンダ・ブレアがタマキンつかむところなんか痛そうだったけど、それって怖いのと違うよね。実際に女にやられたりしたら怖いだろうけど(笑)。首がクルリと回るとこも、凄い顔になるとこも、映像が流失していないのにも関わらずショックじゃなかった。もう雑誌に盛んに書かれてしまったからなのか。唯一ヒェ〜ッとのけぞったのは、リンダ・ブレアが検査受けて、首からチューブとったら血がピュ〜ッって噴き出すところ。でも、それって恐怖場面じゃないしな。

 そのうち見た奴が何人も現れて、みんな一様に怖くないって言うもんだから、「エクソシスト」は怖くないというのが仲間内での評価として定着した。見かけ倒れの映画だな。じゃあ、アメリカでのあの騒ぎは何だったんだ? あいつらそんなに恐がりなのか?

 当時、クラスでノートを回して、みんな何か書かせるような事をしていたように思う。そこに僕は「エクソシストはなぜ怖くなかったか」なる一文を書いた。考えてみれば、これが僕の映画感想文の一番古いものかもしれない。

 そこで、僕はこの「エクソシスト」が怖くなかったとは書いたけれど、つまらない映画だったとは書いていない。確かに期待していたショックは受けなかったけれど、映画は十分見応えあった。イントロのイラクでの発掘場面あたりでの不吉な感じ。ショック場面の後の静寂という、その後フリードキンお得意と知ることとなった緩急自在の演出。「エクソシスト」は僕の好きな映画だ。でも、怖くはなかった。あれだけアメリカ人が騒いだのに、だ。

 そこで僕は何とこう結論づけた。キリスト教国のアメリカの人と違って、この映画の内容は日本人には怖くないのだ…と。

 生意気だろう? でも、これがその後の僕の外国映画鑑賞のひとつの課題となった。実はこの「DAY FOR NIGHT」開設の際にも、ここでその問題について何か語ることが出来れば…と思っていたんだ。だけど、悲しいかな聖書などの知識は乏しい。僕のキリスト教体験と言えば、教会幼稚園に通ってたことだけだ。

 そのうちこのサイトで特集などを組むようになり、キリスト教などに知識のある人に協力してもらえば何らかの回答を得られるんじゃないかと考えるようになった。札幌のかのこさんに「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」の特集で魔女について書いてもらい、先日の特集「映画を読む」で聖書と映画について描いてもらったのは、実はその頃からの念願を実現したかたちになるわけだ。だから、ここで再公開されて特集を組むことになったのは、とても感慨深い。自分でもよくよく考えてみると、わが映画鑑賞のある意味での原点、それが「エクソシスト」なんだね。

 

「エクソシスト」の呪われた人々

 それにしても、この映画に関わった人って、ある意味でその後恵まれていない人が多い。これ考えてみると不思議だね。悪魔の呪いかねぇ。

 その筆頭に挙げられるのは、何と言ってもリーガン役を演じたリンダ・ブレアだろう。彼女この役で一躍時の人。直後に公開されたパニック映画群の一本「エアポート'75」に早速起用され、難病に冒された乗客の一人としてオールスターの一人扱いされてた。もう、彼女はスターだったんだ。

 「エクソシスト」の日本でのキャンペーンで来日し、晴れ着を着せてもらったりしてるのもお約束。当時将来を嘱望されてた子役スター、「ペーパームーン」でオスカー受賞のテータム・オニールに拮抗する一番手とまでもてはやされた。それが、その後あんなに差がつけられてしまうとは…。もっともさらに時を経るに至ってテータム自身も今の状態になってしまうんだから、運命って分からないけど。

 あれだけ強烈な役にブチ当たっちゃうと後がツラいのは洋の東西を問わない。その後、彼女は演技派への挑戦として2本のテレビムービーに出るが、これが彼女の運命を決定的なものにしてしまったのかもしれない。1本は少年院送りになる少女を演じた「不良少女クリス」、もう1本は題名失念したし未見なのだが、確かアル中の少女を演じたものだ。ほぼ同時期に2本も転落少女ものに出たのが悪かった。

 特に「クリス」で話題になったのが、ムショでの最初の洗礼として、先輩たちにモップの先端を突っ込まれてヴァージン喪失させられる衝撃シーン。これはかなりショックで、これで彼女のスター・イメージが定着してしまった。ここまでの汚れ役はマズかったのかも。

 しかもそのせいなのか、彼女本人の素行もの悪さも海の向こうから盛んに伝えられるようになった。ドラッグ、セックス、アルコール。若くして成功を味わった人間の宿命か。彼女はドリュー・バリモアの先駆をいってたんだね。

 彼女はプライベートもキャリアもドン底。たまに映画に出てもB級C級。ズベ公か脱ぐ役。せいぜい明朗な役で「ローラー・ブギ」じゃあどうしようもない。そうそう、「エクソシストの謎」とかいうC級ホラーもあったな。安物映画に出てもエクソシストがついて回る。思えば彼女も気の毒だ。

 ドリュー・バリモアはその後奇跡的なカムバックを遂げ、今や「チャーリーズ・エンジェル」を自らプロデュースするに至るが、リンダ・ブレアはいまだに浮かび上がれない。「ブレア・ウィッチ」大ヒットの際に、「リンダ・ブレア・ウィッチ・プロジェクト」なんてパロディ出されちゃうあたりも悲惨だね。これを呪いと言わずして何だろう。

 さて、呪われた人の2番手は誰あろう若き神父を演じたジェーソン・ミラー。なんて言っても誰も分からないだろうね。かく言う僕もあまりこの人のことは知らない。公開当時のパンフレットによれば演劇畑でそれなりにやってはいたようで劇作家としても知られていたようだが、スターダムにのし上がるまではいかなかったみたい。だから、「エクソシスト」みたいなビッグヒット作に目立つ役で出演して話題になった時には、これは人生最大のチャンスと思ったんだろうな。でも、好事魔多し。

 ここからは当時読んだ雑誌の記事の受け売りになるんだけど、これを機会に彼は映画の主演の話が舞い込んでイケイケ。若い女にもモテモテで、不遇時代に彼をずっと支えてきた妻を捨てて新たな愛人の元に走るなど、だいぶ舞い上がってたみたい。次に取り組んだ仕事は、「ニッケル・ライド(日本未公開でテレビで放映されたらしいが、その時の題名は失念。)」というサスペンス映画で「おもいでの夏」のロバート・マリガン監督の作品。いよいよ俺も一枚看板でいける…と思っちゃったんだろうなぁ。

 ところがこれは全く評判にならず大コケ。その後、作品の話は日本へ届かなかった。僕もしばらく名前を忘れたよ。久方ぶりに出たのが「エクソシスト3」の同じ役というんだから寂しい話だが、結局それが彼のキャリアを再浮上させることにはならなかったみたい。彼の場合、悪魔に足をすくわれたというよりは、オンナでつまづいたと言えるんじゃないか。まぁ、女は魔物とも申しますが(笑)。

 そうそう、だとすると「エクソシスト」が遺作になったリー・J・コッブも、祟られたクチかもしれない。「3」ではジョージ・C・スコットが代打を務めたが、彼は大丈夫だったんだろうか?

 因縁めいた話をすれば、この作品大ヒットの影響じゃあないけれど、当時マーヴィン・ゲイも自作のニュー・アルバムに「スウィート・エクソシスト」なるタイトルを冠したっけ、映画は全く関係ないけど(笑)。そのせいかどうか知らんけど、彼も父親に銃で撃ち殺されて非業の最期を遂げたんだよね。

 いやいや。音楽の話をすれば、「エクソシスト」ではこの人の名前を筆頭に出さねばおかしい。マイク・オールドフィールド! 当時まだ発足したばかりの新興レーベルのヴァージン・レコードから、驚異のマルチ・プレイヤーとして「チューブラー・ベルズ」なるアルバムを全楽器自分一人で演奏してデビューしたばかり。最初これは地味なマイナー・レーベルから地味なインストルメンタル・アルバムとして、ひっそり発表されたはず。

 ところが、これがウィリアム・フリードキン監督の耳にとまり、「エクソシスト」の挿入曲として使用されたから大変。当時はサントラ・ブームのまっただ中で、何でもかんでもヒット作の音楽には「〜のテーマ」というタイトルをかぶせ、カバー・バージョンが乱発する時代だった。まぁ「ゴッドファーザー愛のテーマ」が大ヒットしてからの傾向だったんだが、アンディ・ウィリアムズが歌う「パピヨンのテーマ」なんてのが発売されたりしたんだぜ? 信じられる?

 そんなわけで映画の大ヒットと同時に、オールドフィールドの楽曲も注目された。さすがにアンディ・ウィリアムズは歌わなかったけど(笑)、早速カバー・バージョンが出たし、オールドフィールドのオリジナル「チューブラー・ベルズ」も売れに売れた。これがヴァージン・レコードの今日の大発展の基礎にあるといっても過言じゃないんじゃないか? 普通、こんな地味なアルバムがこんなに売れることなんかないよな。

 もっともオールドフィールド自身はあまり愉快に思ってなかったらしい。映画への使用も彼の知らないところで決まったらしいし、本人に言わせると「自然をテーマにした作品が恐怖映画に使われるなんて」というところだろう。でも、彼はキャリアを本格的にスタートさせたと同時に注目されたアーティストとなったわけ。じゃあ、ちっとも呪われてなんかいないじゃないかって? そうはいかないから人間って難しい。

 注目を集めプレッシャーを受けて、彼はどうも神経を病んじゃったらしいんだ。最終的には精神病院まで入っちゃったというから、そのドン底ぶりも徹底してる。その後、奇跡的に回復して、順調にキャリアを重ねていっている彼は、この「呪われた人々」の中では幸運な例外のほうかもしれないね。

 あと、超大物がいる。スウェーデン出身の名優マックス・フォン・シドーだ。何で彼が「呪われた人」なんだって? まぁ、彼のキャリアを考えてごらんよ。

 元々ベルイマン映画でその名声を築いた彼、早速ハリウッドに目を付けられてジョージ・スティーブンス監督のオールスター超大作「偉大な生涯の物語」にキリスト役で出演というから、彼のハリウッドでのキャリアも長い。しかし、ある時期の彼とベルイマンは、ちょうど三船敏郎と黒澤明みたいな関係。名コンビだったんだぜ。

 この「エクソシスト」の成功でいけると踏んだか、彼もその仕事の拠点を完全にハリウッドにシフトした。それからの彼の出演作は数限りなくあるけど、どれもこれも大作の脇の添え物。言っちゃ悪いが、これほどの名優にしてギャラは高くともつまらない役の連発ってのは、彼の役者人生にとって良かったのかどうか。「フラッシュ・ゴードン」の悪役・ミン皇帝なんか、彼ほどの名優がやるべきだったんだろうか? ほとんどヨーロッパの作品には出なくなっちゃった。もちろん彼の役者としての資質を知り尽くしていたはずのベルイマン作品なんか全く縁がなくなった。これ、どこにもハッキリ記されてないんだけれど、彼とベルイマンとの間には何かあったのかねぇ、黒澤と三船みたいに。結局この「エクソシスト」以降、その実力を遺憾なく発揮できた役って、やはり北欧デンマークの「ペレ」の」主人公の少年の父親役だけだったんじゃないの? 確かに金は貯まったかもしれないけど、これは役者として悲しいことだよね。最近じゃ、「ヒマラヤ杉に降る雪」でちょっといい役をやってたのが救いだけど。

 みんな目がくらんじゃったのか、悪魔のしわざで。

 いやいや、もっと悪魔に呪われちゃった人がいる。誰あろう監督ウィリアム・フリードキン自身だ。

 

奢る平氏かフリードキンか

 ウィリアム・フリードキンは元々テレビのディレクター出身。だから、あのシャープな演出や、どこかジャーナリスティックな視点はテレビ時代の経験の賜物なんだろうね。

 映画には「真夜中のパーティー」で進出。ここで新鋭として注目を受けて、次に「フレンチ・コネクション」を発表。これが出世作となった。オスカーはもらうし、大ヒットはするし。で、満を持して放った決定打が「エクソシスト」だったわけ。

 この撮影中にはとにかくやりたい放題だったらしい。ヨーイ、スタートの号令の代わりに拳銃ブッ放したり、出演者に緊張感与えるためと称して本番前にビンタをくらわしたり、異様なムードを演出すべくセットを冷凍庫内につくって極度な低温の中で撮影したり(これは確かに効果をあげているけど)、どこまで本当かウソかわからないエピソードがたくさん残っている。それでも大ヒット飛ばしたんだから、誰も文句言わなかったけど。

 その後、当時の新鋭売れっ子同士、「ゴッドファーザー」のフランシス・フォード・コッポラ、「ラストショー」のピーター・ボグダノビッチとディレクターズ・カンパニーなる会社を設立。これは何かやらかすだろうと注目を集めた。しかし、こうした大監督が集まってつくった会社ってうまくいったためしないんだけどね。

 案の定、巨費を投じてつくった自作、「恐怖の報酬」リメイク版は大コケ(もっとも作品そのものの出来は僕はとてもいいと思ってるんだけど)。その後発表する作品は「ブリンクス」などどれもこれもパッとしない。だいぶ低空飛行を続けたあげく、アル・パチーノ主演の「クルージング」で久々に彼らしさを見せて作品的にも興行的にも一息ついたけど、その後が続かなかった。

 フリードキンって先にも触れたけど、そのシャープな演出がカッコよかった。激しいシーンの直後に鋭いカッティングで場面転換して静寂に急転。この緩急のきいたイキのいい演出が身上だった。「フレンチ・コネクション」も「エクソシスト」も、駄作として葬られた「恐怖の報酬」も、その後の唯一の成功作「クルージング」も、そんな目を見張る演出にあふれてる。そして彼のトレード・マークとも言える、エンディングに漂う寂寥感とあいまいさ。「フレンチ・コネクション」では、ポパイ刑事(ジーン・ハックマン熱演!)が悪党を追っていってカメラの前から消えたあと、ただ銃声が響くだけ。「恐怖の報酬」では、無事一人生き残ってニトロを運び終えたロイ・シャイダーが、小ぎれいな服装に着替えてたっぷり金ももらい、念願のはずの故国への帰還途中で見せる何ともシラケわたった表情。「クルージング」では、殺人事件のおとり捜査を終えて日常に戻ったはずのアル・パチーノ刑事が鏡を見つめながら見せる虚ろな顔…しかも事件は解決していなかったというドンデン返しが一方で描かれていて、一体犯人は…という不安をかきたてる描き方になっていた。もちろん「エクソシスト」でも、大きな犠牲を払いながら悪魔払いは成功したはずなのに、ラストに漂う何ともしっくりこない不安感…。フリードキン作品を見るたび、観客はどこか宙ぶらりんな気持ちにさせられ、そこが彼の映画の独特な魅力になっていたんだね。

 最近、彼の最新作「英雄の条件」を見た。アメリカ軍の中東の国における軍事行動で、丸腰の現地民間人への発砲事件が起きる。その指揮をとった軍人サミュエル・L・ジャクソンを裁く軍法会議が行われ、彼の弁護のために、かつての戦友トミー・リー・ジョーンズが奔走する…というお話。だけど、彼本来のキレが失われた演出には痛々しさを覚えたよ。しかも、なんともシマらないエンディング。こりゃダメかなと思わされたっけ。

 でも、途中の場面でトミー・リーが真相究明のために中東の現地に飛ぶくだりが出てくる。そこでの不可思議な中東描写には、確かに「エクソシスト」の前半、あの不安感漂うイラクの雰囲気が再現されているんだね。ここだけは面白かったよ。

 どうしちゃったんだろう、フリードキン。栄光の後の低迷期には、期待されたディレクターズ・カンパニーも成果を上げられずに解散。盟友のコッポラやボグダノビッチもいまやドツボのていたらくだから、まさに栄枯盛衰世のならいではあるけれど。また、どうも彼はヨーロッパ好きというかヨーロッパ・コンプレックスあるらしくって、フランスの大女優ジャンヌ・モローと結婚もしたことあるけれど、やっぱ嫁さんのほうが年齢もキャリアも全然上では無理があったか、これも長続きしなかったし。

 誰が一番呪われたかって言えば、フリードキンにとどめを刺すと言うべきだろうか。

 

今回の特集のてんまつ

 実は最初「エクソシスト」新バージョンの公開の話を聞いたときには、特集やろうと思ってなかったんですよ。確か11月だよね、最初の予定では? 気づいた時には間に合わないやって感じだった。

 だけど、その後に公開延期になって、10月の正月映画座談会やった時もこの映画の話が出て、やっぱりこの作品って注目されているんだなって改めて思った。

 そう言えば去年の夏、ホラー映画特集をやった時にも、この作品の名を挙げる人は多かった。考えてみるとこれだけの作品なのに、今までこのサイトではちゃんと取り上げたことなかったよな。今回がおそらくこの作品を劇場で見ることの出来る最後のチャンス。「スター・ウォーズ/エピソード1」の特集も、改めて「スター・ウォーズ」に触れようとやったわけだし、ここは一丁やってみるか!

 …というわけで、10月の後半に協力してくれる人を決めて、次々とお願いしていった。その時には来春公開だったから、今年いっぱいでやってくださいと原稿頼むのも頼むのも楽だった。

 ところが何だよ! いきなり11月23日公開ってのは!

 あわてて原稿お願いした人たちに平身低頭、手配し直して特集の日取りも急遽決定した。いや〜これはまいったよ。

 ところが、今度はこの作品の公開は12月7日までというじゃないか。何とたったの2週間なの? それだけのために、みんな振り回されてたわけ? ひどいじゃないかフリードキン! こりゃまるで悪夢だぜ。

 そう言えば、これと前後して僕の私生活もあまり有り難くないことが続出し始めたし、心配事も増えた。ヤバイと思ったか、この企画から降りた人もいたし。あれは虫の知らせだったのか。僕も「エクソシスト」の呪われた人々の一人になっちゃうのかよ。こりゃ僕も覚悟を決めた。

 「エクソシスト」を取り巻く忌まわしい呪いを退散させる悪魔払いとして、この特集、そして僕が今書いているこの文章を捧げるぞ。みんな成仏してください(笑)。…って、幽霊じゃないって? 神も仏もゴッチャだな、こりゃ。

 キリスト教を背景にした外国映画の見直し…僕の映画鑑賞の課題の原点と、大上段から振りかぶったはいいが、日暮れて道なお遠し。

 「悪いことしましョ!」のエリザベス・ハーレーだって簡単には願いをかなえてくれないんだ、僕の疑問と課題はまだまだこれからも続くのでありました。

 

 


  

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