実用性重視

デートムービー最終兵器

The Lethal Weapon of the Date Movies


 

 「恋はデジャ・ブ」

 気付けば、君は既に舞台に上がっている・・・。

 "Groundhog Day" Is a Stage of Love

 映画屋ヒロキ

 by Eiga-ya Hiroki

 

 

<はじめに>

 究極のデートムービーの原稿依頼をうけて、最初に思い浮んだのがこの作品。実用性・2月・恋愛、そして個人的にミラクルに富んだ作品を選びたかったのだ。出演者が誰だとか、あらすじだとかはここに書いても意味をなさないので、省かせてもらいたい。

 思えばこの映画(ビデオ)を観た時期には、実にいろんなことが起こった訳で、そんなこんなを振返りながら、皆さんと熱い想いを分かち合いたく思う。

 

<第1ステージ>

 まずは、当然のことながらこの映画をゲットしないと始まらんね。実際僕がレンタル屋さんに探しにいったら、なかなかどうしてこれが置いてない。正直焦ったよ。

 しかし、うまいことに今はDVDってのが登場してて、どうやらそれでやっと「GO」サインがでたわけ。デート相手と1戦交える前にどこにあるか、これだけは要チェック。

 できれば、事前に観てもう一回コレ読んでね(笑)

<第2ステージ>

 「デート映画」・・・と一言でいうが劇場でやってない以上、誰かの家で観なきゃならん。

・自分の家に連れてくる

・彼女の家に押しかける

・共通の友人を巻きこんで一緒に観る

 このどれかだろうな〜。でも、デートなんだから口実くらいはつくらんといけません。思わず笑っちゃうような、素敵な誘い文句のヒントも映画の中に隠されてるよ。

 でもって、この第2ステージまで突破できたなら、準備完了。

既に君も彼女も「恋の舞台」に上がったわけ。

後はゴキンゴキンに突っ走るのみだ!

 ここまでで勝負ありってなとこで、少し過去のお話でも紐といてみましょうか。

 

「なにがなにやら・・・家なき子へ」

 1996年、僕は大学の4年で、映画監督を夢見てビデオレンタルでバイトをしていた。当時はタランティーノが流行っていたから、「僕だって彼と同じ経歴しょっていつか監督になってやる」そう思いこんでいた。こういうのって書くとアホらしいけど、本人は結構真面目なのよ。

 当時の彼女とは4年目の同棲生活に向け、自分のアパート(25000円)も既に引き払い「ようし!ようし!」と酒を飲んじゃ、熱っぽく語る日々。全ては順調に思えた。

 ある昼下がり、いつもと変わらぬ光が差しこむ中、彼女と嵌っていたスーファミの「ぷよぷよ」の対決。唯一彼女が僕に勝てるゲームであったし、無邪気にそして真剣に挑んでくるR子と勝ったり負けたりの繰り返しが心地よかったはずだ。何も変化はなかったように思えた。

「バイト帰ってきたら、また続きの勝負しようね」

そういってR子はやきとり屋のバイトに繰り出し、僕もビデオ屋へ向かった。

 しかし・・・だ。0時ころ帰るとそこにR子の姿はなかった。忽然と全ての荷物を残したまま煙のように・・・。さっぱり訳がわからないまま、ゲームをONにしても押し入れを探してみてもR子は帰ってこなかった。

 後日、友人関係に居所を聞いてまわっても、みな口をつぐんでいて、腑に落ちないまま日々が過ぎる。分かったのはやきとり屋の親父(50歳)も姿を見せないことだけだった。アパートはR子の親の名義になっている為、僕は荷物をまとめ出ていかなくてはならなくなった。

 

「ダンボールの城」

 住むところがないというのは、本当に辛い。そういう時に限ってカネもないわ、食欲もない。幸い僕の仕事先のビデオ屋さんはとっても小さく、働くときは独り。全てを任されているから、なんとか屋根の下という条件は確保できた。秋を過ぎると底冷えして、カウンターの下にダンボールの城を築いて寝る。そういう生活が半年は続いた。

 いいかげん風邪は直らないし、R子とも復縁はならなかった。後で会った彼女の発言は僕には何の意味ももたらさなかったし、なんだか遠い国の言葉が響いている気がした。

思えば、そんな時奴はブツを持って現れたんだ。

「 恋はデ・ジャブ が流れ始めた」 

 S君は部活の後輩、僕の弟分で、気の良い映画好きな男だ。僕が独りで働いていることを嗅ぎつけたらしく、差し入れの食い物を持ってニヤニヤしながら、店に入ってくる。

 普通のビデオ屋とは違うアダルト系が8割を占める店だから、挨拶だって「いらっしゃい」と映画を眺めながら(‐。‐)ボソッっというのが正しい店員の在り方。だから、酒のんだり、飯食うのだって訳ないのだ。

 S君は僕と飯でも食いながら、映画でも観ましょうと、持ってきたビデオを差し出す。こういうさりげない優しさ、やっぱいいもんだよ仲間ってのは。

 まさにその晩、Sが店に現れなかったら・・・この映画と出会わなかったら・・・・そう思うとコワイ気がする位だ。

 

 少し大げさに聞えるかもしれない。その時は単純におもしろい!勇気がでた!それで終わってたかもしれない。しかし、その晩僕の中の何かが確実に変化していったのを感じた。

 未だにR子がでていった理由は、うまく説明できないかもしれないが、これだけは言える。

恋愛は独り相撲ではないということ

恋も愛も人間関係なんだから、「歩みより」が大切だということ

変わらぬ日常にしても、何にしても意味のないことなどないこと

道は必ず開けるということ

 こんなことだろうか。言葉にするとチンケな道徳のお言葉の様だが、とりあえずは大切に想う相手と是非みてほしい。それでもって、観終わってゆっくりと正面から相手の目を覗きこんで話してほしい

 今年の冬もまだあけるには3週間以上かかる、大切なことは小さなコエで届けられる・・・誰かがそういってたはずだ。

 僕と酒を飲んでくれるのは、それからでも遅くはない。でもね、差し入れに「焼き鳥」だけは辞めてね。

 

最後に 「その後・・・」

 ここまで話したんだから、その後の僕の事実関係くらい列挙しておこう。

その後・・・、暖かくなったころすぐに僕には新しい出会いが訪れた。大学を卒業して映画の撮影現場に入ってすぐのこと。

 彼女と出会ってこの映画を観るに至るまでに、多くの時間はかからなかった。こんなにも早く再びこの魔法(映画)にかかるとは想像をだにしなかったのに・・・。

 1年後、僕と彼女は結婚することになる、その時僕は23歳。

 

 

 

 

ここから先は、映画を観てからよんでね!

 

 

 

 

 久しぶりにこの映画を見返した訳なんだけど、よく出来てるなって思った。「構成や企画の勝利」っていう映画に入るかもしれない。最近では「トゥルーマンショー」なんてのもそうだよね。

 しかし、最強のデートムービーになり得る要素はたっぷりある。この作品は恋愛映画だとは思わないけど、「実践面」で参考になるんだよな。実際ビル・マーレー扮するフィルが、手を変え品を変え、もがいてる姿は思わず笑っちゃうんだけど、よくよく考えてみるとぜ〜〜んぶ自分にはね返ってくる。

 一緒に観る相手を間違えわんで、観て欲しい作品。

 

 映画の中の季節てきにも、ちょうど冬の2月なんで、「あ、この行事しってる」って人も多いと思う。去年もTVのニュースで「聖燭節」オンエアーされてて、「今年の冬は明けるんでしょうか?」なんてやってた。

 仕事も恋愛もマンネリぎみな人は十二分に感情移入できるはずだ。

 

< 見所その1 >

「さて、貴方の好きな町の住人はだれですか?」

 そんなことも感じれる田舎町。何度も何度も繰り返されるある1日が、次第に変化を帯びてきたら人への感じ方もかわりますよね。まあ、中には何やっても変わらない人ってのもいるわけなんだけど・・・。

 

< その2 >

「貴方なら何をしたい?」

 フィルの立場にたったら、何をするだろう、単純な僕は当然妄想に走ったわけで・・・(爆)。

何でもできるんだ!俺は神だ!そう思うのも当然ですな。でも、そう簡単には思い通りにはならない、結局ふりだしに戻るってのは辛いことなんだね。記憶だけ残ってる・・・自分だけ・・・。

 でも、よく考えてみると今こうして毎日生活してるとおもうのは、勘違いかもしれない。フィルとは違って記憶をなくしてるだけと考えたらコワイな。

 

< その3 >

「なんでフィルだけこういう状況に陥ったんだろうか」

そんなこともチラっと考えちゃった。努力しないとか、利己主義だとかで人間「後退」してくようになるといけないのだろうか。実際自分の身にふりかからないと、わからない要素ってのはあると思う。

 恋愛でもなんでも一旦自分のことをリセットする時って必要なんだろうね。

 

< その4 >

「くどき文句とシュチュエーション」

相手が何を必要としてるか?を分かることって本当に大切なんだなって思う。失敗したらやりなおし、できたらいいよね。自分を守るために「すぐ失恋しちゃう」人っているけど、あきらめるってのはやはり自分本意だと思わされた。

 ただ映画の中では、それでもなかなか落とせない相手もいる。手段や方法論では人間はどうにもならないっていってくれてるのは、ある面「希望」だと思う。一番必要なのは、自分のココロを開くことだって・・・。

 

< その5 >

「やればできる!」

自分がいかに身もココロも怠慢なのかって思う。これから自分は何に打ちこんでいこうか?ってのは別に新年の抱負を語るときだけのオキマリではないんだよな。

小さなことの積み重ね、努力なんていう言葉を思い出した。一生懸命打ちこむ姿って素敵ですね。

 

 

「OPEN YOUR HEART」

 その5まで書いてきて、キリがないんでここらにしときますね。

 一貫していえるのは、自分の意識の問題ですね。「今日みた空の色」も見方一つで七色に見えるもんだっていう気がします。更には大切に思う人と「同じ時間を共有」して「同じ感動を味わう」ことで何かが変わるかもしれません。

 前半の方で太字で書いたけど、ビル・マーレーがA・マクダウエルと同じ町に取材で来た事実、それこそ同じ舞台にあがってるっていうことなんです。だから、大切な人と一緒にデートできる、もしくは映画をみれる貴方は「成功」したも同然なんです。是非仲良くすごしてくださいね。

 そしたら、フィル同様曇り空の毎日から、開放されるはずです。ウッド・チャックも「春まであと3週間」なんてヤボなことはいわないでしょうね。(^▽^)

 

 

映画屋ヒロキ

久喜市にお住まいのヒロキさんは、自主制作映画づくりにも手を染めていらっしゃいます。また、昨年末には女のお子さんがお生まれになりました。おめでとうございます!

林弘樹の映画道 

http://www10.u-page.so-net.ne.jp/gf6/hiroki/

 

 

 

Date Movies - Index

"Chasing Amy" by Anno

"The Bodyguard from Beijin" by Misa

"The Natural Born Killers" by Tetsuya Maruyama

"Meitantei Conan" by Miyee

"Big" by Keisuke

"Boogie Nights" by Satoshi Ohkura

"Keeping the Faith" by natsumegu

"Follow Me" by Shutetsu

"French Kiss" by Mie

"Always" by Yama

"Hana-bi" by Naomi

"The Fabulous Baker Boys" by Kanoko

"An Autumn's Tale" by Shinichi Fuma

 

 

 

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