「イエロー・サブマリン」リニューアル記念・小特集

ビートルズ

マジカル・ミステリー・シアター

BEATLES' Magical Mystery Theater

featuring "Yellow Submarine" Renewal Version

(1999/09/19)

 

 ちょっと驚いたでしょ? 「DAY FOR NIGHT」のビートルズ特集。でも、「イエロー・サブマリン」がデジタルでリニューアルされて、限定ながらレイトショー公開され、ビデオやDVDとして発売されると聞き、これはビートルズを特集する最後のチャンスと飛びついた訳です。実際、ビートルズ映画って映画史の中でも特異な位置を占めてると思うんですよね。

 おじさん・おばさんには懐かしく、若い人たちには新しい発見! キューブリック、黒澤に続いて放つ20世紀の巨人たちシリーズ第3弾は、あのザ・ビートルズの登場です!!


 

元ビートルマニアからの手紙:アインのママ

A Letter from an Ex-Beatlemania by Ein-no-Mama

ビートルズ:その歴史と映画:夫馬 信一

The Beatles: Their History and Their Films by Shinichi Fuma

リバプールでの「イエロー・サブマリン」デー:池田 敬子

The 'Yellow Submarine" Day in Liverppol by Keiko Ikeda

「イエロー・サブマリン」評その1:かおる

Review of "Yellow Submarine" #1 by Kaoru

「イエロー・サブマリン」評その2:映画雑談家

Review of "Yellow Submarine" #2 by Eiga Zatsudanka

超おバカ映画の原点ビートルズにあり!:あむじん

From "Help ! " to "Austin Powers" by Amujin

ビートルズ・スクリーン・ミュージック大全集:夫馬 信一

The Beatles for Screen Music by Shinichi Fuma

 

(C)1999 Ein-no-Mama, Keiko Ikeda,

Kaoru, Eiga Zatsudanka, Amujin

and FUMA'S WORKSHOP

 


 

 元ビートルマニアからの手紙

 A Letter from an Ex-Beatlemania

 アインのママ

 by Ein-no-Mama

 

拝啓ビートルズ様

 思い返すと皆様方の記憶は我々団塊の世代にとってはセピア色の思いで、と言うにはあまりにも強烈で、モノクロの中のカラフルな世界のイメージです。

 

 歴史的考察をいたしますと、戦後生まれの我々は行く先々で時代の洗礼を受けてきました。

 生まれたときは出生率を増加させ、学校に入るときは教室の増設を余儀なくし、受験戦争を激化させ、たまたま高度成長期で就職は比較的スムーズでしたが、結婚、出産となるとまたまた第二次ベビーブームの言葉をも作り出したのです。

 考えてみますと時代の流れはそればかりではありませんでした。「りんごの歌」に始まって美空ひばりや若原一郎、フランク永井と言った歌手の歌がラジオから流れ出したときでもありました。なぜか幼少の頃から「メロディー」に人一倍興味を持っていた私は棚にのっている大きな箱形ラジオから流れる「赤胴鈴之介」の歌が聴きたいがために夕方5時になると遊びもそこそこに帰宅して、ラジオの前に座っていたものです。今でも思い出すのはこの「赤胴鈴之介」の曲と、大晦日の紅白を居眠りしながら聞いていて、寝言でペギー葉山の「南国土佐をあとにして」を歌ったことです。

 その後の音楽的変遷はトランジスターラジオの発達と共に歩んできました。

 中学生時代はラジオを片手に、何とか文化放送が聞けないものかとダイヤルをいじりまわしたものです。北海道小樽では東京の放送はなかなか聞けなかったのです。

 苦労して聞いていたのは今は懐かしい、プレスリー、アンディ・ウィリアムス、ポール・アンカなどなど。

 そこへ登場したのが皆様方でありました。「ラブ・ミー・ドゥ」で「メロディー」人生に花火が散り、「プリーズ・プリーズ・ミー」で世の中がひっくり返り、「抱きしめたい」でもうすっかり皆様方のとりこになりました。当時、シングル盤のレコードは350円でした。高卒の初任給が1万円前後の時代です。そうそうレコードなど買えるはずもなく、ますますトランジスタラジオが離せなくなったのは言うまでもありません。

 初めて皆様方のレコードを買ったのは「ヘイ・ジュード」でした。あの何か問いかけるような、切なくなるようなメロディーに身も心も奪われ、何度も何度も聞きました。今のようにプレーヤーにはリバースモードもない時代でした。

 ビルボードのトップ10は皆様方の曲が次々に登場し、めまぐるしい入れ替えがなされるほど沢山のヒットが続いておりました。

 皆様方の日本公演の時は高校を卒業し進学した学校の学生寮に入っていて、テレビは娯楽室に1台しかなく、放映も消灯時間を過ぎた9時からでした。これも今では考えられない時間です。今時の子供達は「夜はこれから」の時間ですもの。私達ってまじめだったんです。

 寮には恐い舎監が居てどうしたら隠れてテレビを見られるか。テレビ共々毛布をかぶって、ご想像下さい。たった35分の公演だったんですね。11曲の演奏は何時間にも思えたのに。

 先日皆様方にお便りをするに当たり、ちょっとリサーチをと思い、行きつけの書店へ行きましたところ、店長曰く「コンサートに行きましたよ。もう夢中で何度も武道館へ足を運びました」と。熱気が伝わってくるような発言でした。熱狂的ファンの行動がとやかく言われるようになったのも皆様方の公演以来ではないでしょうか。もし私も東京にいたらきっと一目でもと、武道館に通ったと思います。

 でも許せないのはその店長「何年生まれ?えっ!あなた50わたし49、1歳下、やったね。」何をおっしゃいますやら私、只今49歳と30ヶ月ですぞ、3桁になるまでは49歳以上にはならないんですから。

 このコンサートでカメラマンとして活躍した浅井慎平氏は「ビートルズには若いパワーと神がかり的な輝きがあった。また彼らの音楽には若い人なら誰もが持っている『せつなさ』があった。」と言っていますが、皆様方が持つパワーは、当時やっと落ち着きを取り戻した日本のと言うよりは世界の若者達の時代への要求だったのでしょう。

 これもリサーチの一環で「ヘルプ」もビデオを見ました。なにか愉快なあの部屋やスキーに海に活躍する懐かしい、若々しい皆様のお姿を拝見でき、久々にほのぼのと暖かい気持ちになりました。外もこの夏2番目の暑さだそうですが。

 皆様方のようにアイドルの出演映画はプレスリーをよく見ました。彼のセクシーな腰振りがフォレスト・ガンプの指導だったなんて映画を見るまで知りませんでした。

 映画と言えば「フォア・ザ・ボーイズ」でベッド・ミドラーが歌う「イン・マイ・ライフ」はカバーながらとってもよかった。息子を戦場に送った母の思いがこめられていました。

 皆様方の「イン・マイ・ライフ」は私のビートルズベスト10の2位です。

 「ヘイ・ジュード」もそうですが、バラードっぽい語りかけるようなメロディが皆様方の数ある曲の中では私の琴線に触れました。

 起きてから寝るまで選局はJ−WAVEの私はスティング、ブライアン・アダムス、シェリル・クロー、バハメン、エリック・クラプトン、ベンフォールズ5、などなど、何でも誰でも聞きますが、彼らの曲と比べてもちっとも違和感がないから不思議です。そしてどんな曲を聴いても皆様方の曲だけはハミングできるのも不思議です。きっとあの当時、夢の中までどっぷり皆様方の歌に浸かっていたからでしょう。

 聞くところによると、近々再結成コンサートを計画されているとか。9月15日にはJ−WAVEで特集もあります。ジョン様が居ない寂しさはかくせませんが、それなりに年齢を重ねた皆様のお声とお姿にお目にかかれるのを心待ちにいたしております。

 お体、御慈愛下さいまして音楽活動にお励み下さいませ。

1999年夏

                                            アインのママ

  

P.S.

  天国にいるジョン様へ

 ビートルズ解散後のあなた様の「イマジン」「ママ」「ビューティフル・ボーイ」には涙が出そうになりながら聞き惚れました。「ママ」で幼い頃別れ別れになった母上を偲び、「ビューティフル・ボーイ」で生まれたばかりのショーンに語りかけるあなた様の心優しいお気持ちがひしひしと感じさせられました。「陽の当たる教室」でリチャード・ドレイファスが聴力障害の息子に音楽を感じさせようとする努力には感激しました。その時の曲が「ビューティフル・ボーイ」でした。ホランド先生の音楽に対する情熱はビートルズに、ジョン様に通じるものがあると思います。

 私がそちらの世界へ行きましたら是非お聴かせ下さいませ。

 

アインのママ

小樽出身で現在は埼玉県にお住まいの主婦。今回はビートルズ・リアルタイム体験世代ということで、ぜひにと登場していただきました。私も個人的なビートルズ体験書こうと思ってたんですけど、これ読んだらジーンとしちゃって書けなくなっちゃいましたよ。ところで、デリケートな映画がお好みのアインのママさん、そのネームの由来は…(私はどこかの飲み屋のママさんだと思って笑われました)?

 

 

 The Beatles: Their History and Their Films

 The 'Yellow Submarine" Day in Liverppol

 Review of "Yellow Submarine" #1

 Review of "Yellow Submarine" #2

 From "Help ! " to "Austin Powers"

 The Beatles for Screen Music

 

 

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