アウシュヴィッツへ行く

 第二次世界大戦中にナチスがつくったアウシュヴィッツ強制収容所は
現代史の負の象徴として
ポーランド南部オシヴェンチムに
そのままの姿で保存されています。

普通の観光ではなかなか行きにくいところです
ここではアウシュヴィッツ収容所跡にどう行くか解説しましょう

基本的なルート
成田空港 → パリ or ウィーン → ポーランドのクラクフ → アウシュヴィッツ収容所跡
クラクフまで

飛行機
 飛行機ならパリまたはウィーンまで行き、そこからポーランド航空でクラクフ直行が便利で速い(パリから2時間、ウィーンから1時間)。日本からクラクフ直行はありません。なお、入国に際して最低所持金(現地通貨ないしTC)チェックが行われると聞いていましたが、2002年2月に私が行ったときチェックはありませんでした。

鉄道
 鉄道を利用するなら、ウィーンからクラクフまで直通があります。これが一番便利と思います。あるいはベルリンからワルシャワまで行き、そこでクラクフ行きに乗り換える手もあります。ベルリンやワルシャワにはナチ時代の遺物や戦後のナチ祈念地がたくさんあるから、それを見てからというのもいいでしょう。ただしポーランドの鉄道はチケットをとるのに時間がかかったり、時間通り鉄道が動かないということもあるので注意が必要です。ワルシャワでゆっくりするつもりで行った方がいいでしょう。

自動車
 自動車ならベルリンからアウトバーンがあります。ほぼまっすぐの道路で、クラクフまでならそれほど迷わずに行けます。

クラクフでの宿泊
 クラクフにはホテルはたくさんあります。日本から予約するのが穏当ですが、現地でも何とかなります。クラクフの旧市街をぶらぶら歩くとたくさんホテルがあります。一応、日本で確かめておくとよいでしょう。

クラクフ案内はこちら

クラクフからアウシュヴィッツへ
 アウシュヴィッツとはドイツ名で、ポーランド読みでは「オシヴェンチム」(oswiencim)と言います。

 クラクフからはバスでオシヴェンチム行に乗るのがいちばん便利でしょう。クラクフ駅のすぐ前にバスセンターがあり、そこでオシヴェンチム(アウシュヴィッツ)行きのバスを探しましょう。ちょっと分かりにくいから、人に尋ねるのが一番。
 バスは1時間半でオシヴェンチムに到着します。強制収容所跡前で留まります。そこからは迷わずに行けるでしょう。帰りにバスで帰る場合には、帰り時間を確かめておくといいでしょう。

 鉄道でも行けます。クラクフ駅から30分くらい。ただしオシヴェンチムの駅から15分くらい歩かなければいけません。「ミュージアムはどこ?」と聞けば誰でも教えてくれます。
強制収容所跡は2ヶ所あります
 アウシュヴィッツ強制収容所跡は2ヶ所あります。バス停から歩いて行ったところは基幹収容所で、レンガ造りの兵舎風建物が並んでいます。それもそのはず、収容所はもともとポーランド軍の兵舎を転用したのです。ここには当時の模様を展示したコーナーがあって、まずここで写真、収容者の服、8トンとも言われる髪の毛、靴、歯ブラシ、その他当時の遺物を視ることができます。

 あまりよく知らない観光客はここで引き返してしまう人が多いのですが、実は収容所跡はもうひとつあります。基幹収容所から2キロくらい離れたところにビルケナウ(現地読みではブジェジンカ)と呼ばれる第二収容所跡があります。ヨーロッパ中から貨車で移送された収容者たちがここで下ろされ、ガス室送りにされるかどうか最後の選別を受けるプラットホームがあったところです。鉄道の引込み線が当時のままに残っています。スピルバーグ監督の映画「シンドラーのリスト」は、このビルケナウ収容所前でロケがされたと言われます。

 基幹収容所から歩いてもいけますが、ちょっとありますので、タクシーを利用するのが便利でしょう。タクシーの運転手さんに頼めば、帰りの足も確保してくれます(もちろん若干のお金は必要)。
オシヴェンチムにもホテルはあります
 オシヴェンチムの町にも数軒のホテルがあります。利用するなら駅前のホテルが便利でしょう。決してお奨めというわけではありませんが、まずまず眠るくらいはできます。オシヴェンチムでホテルをとった方がいい理由はあります。アウシュヴィッツ視察の人たちの多くはクラクフに宿泊することが多いでしょうが、本当は視察は2日間くらいかけてゆっくりと視た方がいいのです。いちいちクラクフまで帰るのも億劫でしょうから、オシヴェンチム泊にも理由があるのです。
オシヴェンチムにドイツのボランティア組織「償いの証」の宿泊施設があります

 オシヴェンチムにはベルリンに本部のある「償いの証」という団体が宿泊施設を持っています。名称は「国際青年交流センター」(International Youth Meeting Center)。アウシュヴィッツ視察全体についてアドバイスや連絡、旅行計画の作成や、ガイドの斡旋などもしてくれます。私たちが行ったときは、クラクフのホテル予約や、クラクフからオシヴェンチムまでのバスの手配などもやってくれました。ただしこの団体はボランティア団体ですから、プロの旅行業者のように考えないで欲しい。ナチの過去を見つめ直し、平和を推進する活動をしている団体なので、その趣旨をよく理解した上で相談してみるといいでしょう。メール・アドレスは以下の通り。英語で大丈夫。

「国際青年交流センター」(International Youth Meeting Center)のアドレス
mdsmijbs@oswiecim.petex.com.pl


「国際青年交流センター」とベンジャミン・ベーゼさんのこと

ポーランド旅行のヒント

お金
 ポーランドの通貨は「ズオチ」といいます。1ズオチは30円弱です
クラクフの空港または中央広場にある銀行で、日本から持っていった円を直接両替するのが一番トクだと思います。必要分だけ両替し、現地で使い切ってしまうのがコツです。TCは発行元の会社によっては取り扱っていない場合があります。現地オシヴェンチムでの両替はお奨めできません(両替する場所が少ないことから)。

ビザ
 
現在ポーランド入国にビザは必要ありません

言葉
 もちろんポーランド語が現地語ですが、英語でなんとかなります。ポーランドの年配の人はドイツ語、ロシア語の方がなじみがあるかも知れませんが、
若い人は圧倒的に英語です。とくに空港、ホテル、レストランでは英語で全然問題ありません。鉄道の駅ではちょっと難しいかも知れません。タクシーの運転手さんはまずダメ。お店も、若い店員なら分かりますが、そうでないとまず通じないことが多いです。ただ、ポーランド人は概して親切。身振り手振りで大丈夫。

食事
 私は食べ物にはほとんど通じておりませんが、赤カブで作ったスープみたいなやつがよく出されました。おいしかった。あとはジャガイモとお肉、野菜の料理が多かったように思います。クラクフの街中なら結構なレストランがたくさんあります。東欧の街でよく見かけるのが地下のレストラン。石造りの堅牢な中世的雰囲気を思わせるレストランで食べるポーランドの肉料理とワインはまずまずいけます。個人的趣味では、食事あとのウォッカが最高。

トップページに戻る