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〜ジャッロ映画の世界〜


来る12月24日、本ホームページから生まれた日本初の本格的ジャッロ映画研究書が発売されます !!!


ホラー映画クロニクル

世界のホラー映画を紹介する入門書、ホラー映画クロニクルが発売されます。イタリア映画についても若干触れられている関係で、本HPの管理人も寄稿しています。ご興味ある向きは是非読んでみて下さい。


特別コラム〜眠れぬ夜のためのGiallo的DVD比較




TOPコラム〜日本盤DVD注目作

〜 1979年11月のGiallo映画で眠れぬ連夜ヴァージョン〜
(注:当時のTVオンエア時に付けられた刺客的サブタイトルは今日のDVD商品には付いていません)

 1979年11月6日(火)にテレビ東京(当時は「東京12チャンネル」)の「火曜映画劇場」(21:00〜22:24)にて放送された新・課外教授 禁断のセックス(1976年、イタリア)。Antonio Lenzini(Adolfo Celi)の再婚相手として人妻化したLaura(Caroll Baker)。しかし、Antonioは性的に不能状態であり、彼女の肉体はフラストレーションを隠せない。そこで、LauraはAntonioの息子Claudio(Cesare Barro)に眼を付けるのだが...。これはナイト・チャイルド(1972年、イタリア=スペイン=UK=USA=ドイツ)Andrea Bianchi監督によるメロドラマ風Giallo映画であり、共演のJenny Tamburiの魅力も光る一遍です。尚、この映画のオンエア直後の9日(金)にはフジテレビ系「ゴールデン洋画劇場」(21:00〜22:54)にて課外授業 きらめく太陽 男子高校生と女教師 鮮烈のシンフォニー(1975年、イタリア)が放送されているので、新・課外教授 禁断のセックスと云う邦題はそちらを事前意識して付けられたものと推定されます。 因みに、翌週16日(金)の「ゴールデン洋画劇場」は地獄の貴婦人 天使の仮面の下で悪魔が笑う 血ぬられた偽装殺人(1974年、イタリア=フランス=ドイツ)をオンエアする一方、27日の「火曜映画劇場」はアマゾネス反乱 セックス奴隷の鎖を断て(1974年、イタリア=USA)を世に問うています。 尚、後者のアマゾネス反乱 セックス奴隷の鎖を断てエンジェル・グラディエーターと云うタイトルにてDVD化されています。 又、イタリア映画では20(火)の異邦人(1967年、イタリア=フランス)や28日(水)の夜の訪問者(1970年、イタリア=フランス)、非イタリア製Giallo風映画では11日(日)の男の戦い 火焔放射器の報復 追想(1975年、フランス=ドイツ)や、異邦人と同じく20日の愛欲の魔神島 謎の全裸美女惨死体(1972年、UK)と云った作品も注目に値したものの、これらの日本盤DVDは未発売です。 ところで、この愛欲の魔神島 謎の全裸美女惨死体愛欲の魔神島 謎の全裸美女虐死体と誤記している資料を時々見受けますが、厳密には「虐死体」ではなく「惨死体(=下)」です。


 同じ頃、TBSは深夜番組として17日(土)に殺しのテクニック(1966年、イタリア=フランス)、23日(木)に殺しのギャンブル(1972年、イタリア)と云った渋めのイタリア映画をオンエア。

 一方、8日(木)にはテレビ東京の「木曜洋画劇場」(21:00〜22:54)にて群盗荒野を裂く 軍用列車大襲撃 司令部大爆破(1967年、イタリア)、22日には同じく「木曜洋画劇場」にてジュリアーノ・ジェンマの怒りの荒野 皆殺しの二回転早射ち(1967年、イタリア=ドイツ)と云ったウェスタンの放送もありました。

〜1980年7月のGiallo映画で眠れぬ連夜ヴァージョン〜
(注:当時のTVオンエア時に付けられた刺客的サブタイトルは今日のDVD商品には付いていません)

 1980年7月1日(火)のゴールデンタイムにテレビ東京(当時は東京12チャンネル)はJanet Agren主演の人食いシャーク バミューダ魔の三角地帯の謎(1978年、イタリア=スペイン)を世に問いました。この映画の中盤に来る集団自殺シークエンスはイタリア映画史に残る不気味な場面として大いに記憶に値します。このテレビ東京は其の3日後の4日(金)の午前10:30〜12:00に新・課外教授 禁断のセックス(1976年、イタリア) のオンエアを挙行。いくら再放送とは云えども平日の午前中からこの手の映画を堂々と放送してくれるテレビ東京はマニア殺し局としての地位を確立していき、実際この月はテレビ東京の一人勝ちだったのですが、其の中にあっても特に11日(金)10:30〜11:54に来た影なき絞殺魔 恐怖の女子学生殺人(1973年、イタリア)のオンエアは印象的でした。因みに、この作品は影なき淫獣として劇場公開された傑作です。又、このテレビ東京は17日(木)の「木曜洋画劇場」(21:00〜22:54)にてイタリア美女の豪華共演を売りにしたアマゾネス 古代の謎 史上最強の超グラマー美女軍団(1973年、イタリア=フランス=スペイン)を、翌々週の31日の「木曜洋画劇場」は連続39回恐怖の衝撃波としてザ・ショック 悪魔が人妻を襲う家(1976年、イタリア)を其々オンエアする一方で、28日(月)の16:00〜17:30にはさり気無くデアボリカ(1974年、イタリア)を放つと云うように文字通りの波状攻撃を行いました。更には、非イタリア映画でも10日の「木曜洋画劇場」にてデビルズ・ゾーン 闇の底から襲いかかる30のショック(1978年、USA)を世に問うと云う徹底振りでしたので、他局の影は限り無く薄くなり、辛うじて6日(日)のテレビ朝日「日曜洋画劇場」によるイタリア警察 炎の男 傷だらけの刑事(1973年、イタリア=フランス)が注目に値する程度に留まりました。


 「Giallo(ジャッロ/ジャーロ)」とは元々、1930年代から1960年代に掛けてイタリアのMondadori社から出ていた推理小説群の呼称として用いられていた語であり、それらの小説のカバーが黄色(=giallo)であったことに由来します。これらの「Giallo」(のちに「Gialli」と云う複数形も考案されています)は英米の作家、特にEdgar Wallace(1885-1932)Agatha Christie(1980-1976)Cornell Woolrich(1903-1968)等から影響を受けつつも逆にそれらの英米作家に影響を及ぼすと云う実に国際色の濃いものでした。そして、1960年代からイタリアではサスペンス・ミステリー系の映画が流行し始め、これらの映画群をも「Giallo」と呼称されるようになり、終いに「Giallo」は元々の「小説」から「映画」に移行を遂げます。この新しい「Giallo」は英米の映画群と相互的に影響を及ぼし合うと云うインターナショナルな構造を小説時代から受け継ぎましたが、それと同時に高度の芸術性を以って映像と音楽の両方を精鋭化することでまさにイタリア人にしか作り得ない独立した映画ジャンルとしての地位を確立し、今日でもミステリー系、サスペンス系からホラー系に至る幅広い西洋映画に絶大な影響を及ぼし続けています。
 しかし、今日に於ける「Giallo」は定義の難しい語になっています。先ず本国イタリアで云う「Giallo」は英米のサスペンス映画、特にAlfred Hitchcock(1899-1980)監督作品をも指すようになっており、しかも最近の自国製映画に関しては「Giallo」よりも「Thriller」と云う語のほうが好まれる傾向が強くなっています。この現象の原因としては、最近のイタリア製サスペンス・ミステリー系映画が以前に増して社会的テーマを取り扱うようになった為に、基本的に娯楽映画であることを示唆する「Giallo」と云う語では其の内容を正しく反映させることが困難になったことが挙げられます。しかし、イタリア以外の国に於けては今日でも尚イタリア製のサスペンス・ミステリー系映画は殆ど排他的に「Giallo」と呼ばれ、又この語はイタリア製サスペンス・ミステリー系映画のみを指す語であり、英米の映画を敢えて「Giallo」と呼ぶことはまずありません。
 以上の点を踏まえ、本HPは「Giallo映画」と云う語を「イタリア製(他国との合作を含む)サスペンス/ミステリー系映画」であると定義する一方で、この「Giallo」から直接的/間接的影響を受けて制作された非イタリア製サスペンス・ミステリー系映画は「Giallo風映画」(例えば「スペイン製Giallo風映画」)と呼称します。

 以下の作品群につきましては5つの年代区分(「〜1969年」「1970〜1974年」「1975〜1979年」「1980〜1989年」「1990年〜」)の下、基本的にイタリア語タイトルのアルファベット順で記載してあります。又、「製作年」ではなく「公開年」のほうを優先している為に、他の資料等とは1、2年の幅がある場合もあります。尚、タイトルの下にある評価は必要不可欠と思われるGiallo構成要素(特に「イタリア的演出法」「ユーロ系美女」「イタリア的音楽」「残酷描写」)の内容を総合的に評価して★★★★★★(最高)から★☆☆☆☆☆(最低)までを記したものです。この評価に関しましては、複数のGialloファンと事前協議した上で出しているものとは云えども、最終的には著者(T.Yasui)の私見の域を出るものではありませんが、御鑑賞の際に何らかの形で御参考にして頂ければ幸いでございます。因みに、最新レビュー作はジェリー・ランド(1966年、イタリア=ドイツ=スペイン)です。(注:本HPに於いては旧「東京12チャンネル」と現「テレビ東京」を「テレビ東京」に統一して記してあります。)


OMAKE
 本HP某所で御紹介済みの美少女コンテスト優勝者Claudia Marsaniさんです。↓の雑誌インタビューに於いては自身が「知的美少女」と呼称されることに対する御当人の文字通り知的なコメントが載っておりました。(A BIG THANKS TO LUCIA !)

OMAKE 2

  

イタリア映画界の誇る超大作カサンドラ・クロス(1976年、イタリア=ドイツ=UK)のDVDは日本を含む世界各国で発売済みです。が、中にはストレンジなDVDもありまして、例えばロシア製DVD(↓左下)はジャケットに本編とは全然関係の無いUSA映画のものを使用しております(しかし、日本人にも御馴染みの英語音声のみならずロシア語吹き替え音声をも収録しているので商品価値は十分にあると云えましょう? 因みに、右は1990年代に先行発売された同国製VHSです。)
  
(発売元:PolyGram Filmed Entertainment)

このカオスティックな有様はビッグ・マグナム'77(1976年、イタリア=パナマ)のフランス版VHS(=下)以来の快挙(?)かもしれません。





著者自身いつも御世話になっている「VIDEO MARKET」さんです。Giallo系映画のDVDを多数扱っています。

本サイト(「眠れぬ夜のためのGialloレビュー」a.k.a.「Insomaniac Review Of Giallish Films」a.k.a.「Insomniac Review Of Giallish Films」)はリンク・フリーです。尚、以下のような仮バーナーもありますので、御自由にお使い下さい。
眠れぬ夜のためのGialloレビュー

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