WEB 通信

特別増刊号
2004年10月10日発行 by Alex
「おやじぃ」はオヤジとオージーの合成語です。
気分を変えて英語版はこちら



Alex流コンテストガーデン2004

浜名湖花博ガーデニングコンテスト最優秀賞受賞

昨年、「園芸ガイド」のガーデニングコンテストでグランプリを戴き、副賞が「ハワ イ熱帯植物の旅」だった。
久々に家族4人で海外旅行を楽しませていただき、すっかり味を占めてしまった貧乏父さんは、今年もダメモトで、浜名湖花博のガーデニングコンテストに挑戦したら、最優秀賞を戴いてし まった。副賞は「ニュージーランド・ガーデニングツアーにペアでご招待!」だ。
昨年、出来るだけ皆さんにも「グランプリ受賞は誰でも可能」なことを特に中高年のサラリーマンに伝えたくて、応募作品を中心に「Alex流コンテストガーデン」のページを作成したら 、アクセスログを見る限りとても好評だった。
ガーデニングコンテストに対して興味と関心を持っている方が多いのだろう。
そこで、今年も、幸いにして最優秀賞を受賞する事が出来たので、その参加する楽しさと、 コンテスト必勝法?を通して、ボクのガーデニングに対する考え方を書き綴ってみたいと思う。
尚、コンテストに参加する事の楽しさについては、今までに、下記ページで書いた事が有るので参照されたし。
おやじぃ2004年9月号コアラの独りごと
おやじぃ2003年9月号コアラの独りごと

まず、昨年を少し振り返ってみたい。昨年のページはこちら→2003 年Alex流コンテストガーデン

昨年の「園芸ガイド」のガーデニングコンテストは20枚の写真応募で審査されたのだ。
ボクはオーストラリアンガーデンだけでは「勝てない」と思い、オージープランツを中心に、 カミサンの薔薇やデルフィの咲き乱れる華やかな写真からマニアックなブラックキャットや苔盆に至る様々な個性的な写真を20枚厳選して応募した。
ボクは毎朝、庭で感動した風景を数枚デジカメに収めている。だから、手持ちの写真データは膨大な量になる。応募要項の対象期間の写真から候補を約50枚くらい 紙焼きし、その中から応募した訳である。
昨年の審査員は室谷優二先生と中山正範先生だったが、それぞれ
「植えられた植物の美しさが生かされ、非常にレベルの高い個性的な庭に仕上がっている。」
「グランプリへのキーポイントは明確で個性的なテーマ性でした。飾る庭ではなく育てる庭という強い意思による栽培力とデザイン力が相まってみごとな・・・」 とう講評を戴いた。
また、「イングリッシュガーデンスタイルを踏襲したものが多い中で、 自分らしさが出る庭を造るためにはしっかりとしたテーマのもとで個々の植物をまとめて見せるデザイン力が必要である事を認識していただけたと思う」 というコメントも付け加えられていた。
ボクが常日頃、考えている事が20枚の写真を通して審査員の先生に伝わったのは嬉しい。

本題の今年の「浜名湖花博のガーデニングコンテスト」だが、今回のコンテストのテーマは「夏から初秋の庭」で、予選は「庭全体のわかる、昨年 の初秋、ないし今年の最近一ヶ月以内の写真4枚」と「庭の見取り図」と簡単なコメ ントで審査され、7名が最終審査会に残った。その後、NHKさんが庭のビデオ収録に来ら れ、最終審査はこのビデオを3分程度に編集されたもので行われた。
ボクが応募した4枚の写真は下に掲載した通りで、今回は季節が秋なので、あまりオージーを前面に出さず、 巨大輪ダリアのある風景も入れたり、「和と豪の調和」をテーマに表現してみた。
写真は特に栽培力とデザイン力、そして個性と創造性に裏付けられた「テーマ」が明確に審査員に伝わるものを選んだ。
ボクの収録日は9月23日だった。この時期は花の無い時期である。
オマケに今年は猛 暑と2度の台風で、庭の状態は最悪と言っても良いくらい酷かった。
この花の無い時期の取材は、数年前にYomouri Weeklyで経験しており、花無しでカラーリーフや葉のカタチを生かした表現方法に「目覚めて」いたので、 今回もその路線を踏襲した。
ビデオ収録では、今までの何回かのテレビ収録の経験を生かし、はっきりと収録のポイントを言わせていただいた。
というのは、やはりディレクターは園芸が専門ではないので、お任せにしてしまうとパット見の良いミニ薔薇やペチュニアのようなシロウト受けする 花に視点は行ってしまい、 本来、写して欲しい審査員受けする「芸術的シーン」が抜けてしまったりする。
今回はわざわざ名古屋から収録に来てくださって、約3時間かけ、主たるシーンは収録していただいた。
ただし、本選会では何しろ3分程度のビデオなので、庭のすべてが判断できるとは思えない。
応募写真や、応募時のコメントが審査する上で重要な判断基準になったような気がする。
応募書類のコメントを書く欄はきわめて小さく、「庭は主の人生を映す。オーストラリアでの豊かな生活を再現したく、和と豪の調和の庭作りを目指す。栽培力と個性と創造性がアピールポイント」てな事を書いたと思う。
また、審査会のインタビューでは、他の庭が大きく豪華な庭ばかりで、「とても太刀打ちできない」と思ったので、「狭い庭」と「実生」をアピールした。

審査で評価されたのは狭い庭の空間を活かした庭作りと栽培力だ。
審査員の講評は、「狭い庭を有効に使い、綺麗な色使いのデザインと、栽培の難しい オーストラリアの植物を立派に育てている研究熱心さが素晴らしい」という内容で あった。

他に賞を戴いた方々を見てもやはり実生や育てる庭が評価されていた。コンテナ部 門を見ても厚化粧系や形から入るのはダメですね。
尚、今回の審査員は下記の通り。(敬称略)
小笠原 誓(園芸研究家)
白井 温紀(ガーデンデザイナー)
高橋 永順(フラワーアーティスト・写真家)
玉崎 弘志(園芸研究家)
二宮 孝嗣(園芸家)
萩原 流行(俳優)

一流の園芸家の方々に認められた事がとても光栄だ。
ガーデニングも一休みしようと思っていたのだけれど、今回の受賞でまた次へのチャレンジ心が湧いてきてしまった。
イケナイイケナイ!
おい、オヤジ、冷静になれ!

4枚の予選応募写真



二階からから写した毎度おなじみの定点観測の写真。
絵画的表現に挑戦!
オーストラリアレンガとユーカリの枝でデザインしたテラス。
ペアグラスやカレックスそして風知草などのグラス類で秋らしさを表現。
また、羊歯やジャカランダ、ニューサイラン、グレビレア等の変わった葉形と
チョコレートネムやフラッシュダンサー等の色葉形で変化をつけ
25cmある超大巨大輪ダリアの天涯の花や真っ赤なグレビレアの花をアクセントにした。




ボクのお宝植物で誰にもマネできない個性を表現
左下から、中学生の時に購入した樹齢40年になるサボテン
壺に植えてあるのは黒法師
メラレウカレボリューションゴールド、ストロビランサス、グレビレア
上に大きく掛かるのはジャカランダ
真正面奥はツリーファーンのディクソニア
その右にはホスタに囲まれた灯籠
手前下に向かい銅葉のコルディリネ、チョコレートネム、ニューサイラン
下のベンチの上のオレンジの花はプロテア・ピンクッション
そして上の大きな白い花はグレビレア・ムーンライト




東から西方向を撮影。 「実りの豊かさ」と「和と豪の調和」を表現
巨峰、オベリスクにはトマト、その上にはレモン
中央にオージーレンガとガーデンストーンと御影石
隙間にリュウノヒゲを植え込み和と豪を調和
左の大きな羊歯の葉は1メートル半ある
胞子から育てたオーストラリアのツリーファーン
左のネグンドガエデの斑入り葉や
サルスベリの幹で右の白樺とバランスをキープ





玄関エントランスではユーカリ、ストレリチアの花が迎えてくれる
左ガレージ上は4年になるピンクのバーべナ
左奥に垂れ下がるのはコンボルボルス



応募の庭の見取り図


色鉛筆でこんな絵を書くのは小学生の時以来?
なかなかうまく描けないモンです。



最終選考会用ビデオ収録日(9月23日)の写真


既出の当初の応募写真の9月23日のビデオ収録日の光景
巨峰は葉も実も色づきレモンも青いレモンに




上の写真位置から少し前進
右にバンクシアと奥の銀葉はグレビレア
左列はグラスやニューサイランの剣葉
そしてのっぺりした壺でコントラストを出した




更に前進しアップで撮影
左の黒いグラスと穂は
昨年のアメリカセレクション金メダルのペニセツム
その下の銅葉と青い花はプレクトランサス
奥の白い花はマンデビラ
右の金葉はメラレウカ
右奥にはダリア




西から東を臨む
左のピンクの花は八重のベゴニア




西から東を写す
右上にユーカリの蕾みが見えます
細い銀葉はグレヴィレア・ムーンライト




ほとんど1年中咲いてくれるグレヴィレア・ロビンゴードン
背景にはチョコレート・ネムノキ
この色の組み合わせが好きだ




生い茂るジャカランダとサルスベリ
ジャカランダは地植えで8年目になる
冬は落葉するが耐寒性はある




ウオールム・バンクシアのアップ




ユーカリの花
俗名イエローガムという花の奇麗な品種
ビデオ収録には間に合にあわず、1週間後に開花
10月6日の本選会には胸に花刺して参加!
種を輸入して育てて8年目です




ストレリチアがビデオ収録に間に合って開花
9月末から翌年5月まで咲き続ける
10年目になる大株です
軒下で越冬します
一般に言われるよりより耐寒性がある



カミサンの寄せ植え作品


最終選考会のステージのカミサンの作品
「悠久の時を越えて」
規定が50cm四方に収まり高さ制限なし
予選通過作品にペニセツムと唐風船を追加
鉢の周りも飾り付けやや厚化粧
グラスのラインが奇麗だが「もり過ぎ」の声も
使用素材は、ツリーファーン、松坂羊歯
ネコノヒゲ、ベンケイソウ、イワシャジン、黒竜等




帰宅してから翌日に
厚化粧を落とした作品
予選はこれに近かった
最終審査会で力んで厚化粧をしたのが敗因?
ボクの悪いアドバイスがいけなかった!
ごめんね!
いかにも「ありがち」だと思ったもので・・・



番外編(5月の庭)


5月下旬の西側の風景
カミサンの得意とする薔薇の季節
デルフィニウムやラクスパーはすべて実生




東側の風景です
この時期、デルフィ等の鉢植えが50個くらいあり
鉢を並べて臨時花壇を作ります
流木や羊歯で野性味を出した






終わりに


最後に今回、優秀賞を戴く事が出来た勝因を自分なりに分析しておこう。
1)毎朝、欠かさずに庭の手入れと「デジタル写真撮影」をして BBSのユーカリ広場
ユーカリ広場にアップしている事。栽培力を付け感性を高めるトレーニングだ。継続は力なり
2)ホームページをアップし、毎月「作品」をアップしている事。これらも良いトレーニングになっている。  また、ネットを通して多くの知り合いが出来、多くを学ぶ事が出来た事。
3)毎月、オーストラリアの園芸ウェブサイト
にレポートを送っている事で多くのオーストラリアの人々に励まされたり知り合いになったりしたこと。
そして、昨年、オーストラリア大使館の庭作り
に参加し現地のプロから学べた事。
4)今までに何回かメディアの取材を受けたり、コンテストに参加し本気で取り組まざるを得ない状況があったこと。
5)ある時から、ガーデングを趣味としてでなく、芸術と捉えるようになった事。この段階で美に対する要求レベルが格段と上がった  芸術はオリジナルでなければならないし、独自の表現をしなければならない。
尚、芸術に対する深い追求の姿勢はバイオリンのN先生の個人レッスンを通して学ぶ事が出来た。

ボクは表彰式でも、つい本音を喋ってしまったが、「狭い庭でも、そして忙しいリーマンの貧乏父さんだって頑張れば最優秀賞が取れる」という事実が示せた事が嬉しい。
是非、ガーデニングが「おばさまの趣味」ではなく、「男の趣味」であり「芸術」として、今後、広く普及し発展する事を期待する。



トップに戻る