遺産分割…相続の開始によって共同相続人の共同所有となった相続財産を、個別具体的に各相続人に
帰属させ、各相続人の財産関係へと解消させる手続を遺産分割といいます。
遺産分割協議書…協議分割によって指定された各相続人の財産関係を書面にしたもの。その内容を相
続の登記に反映させるためには、登記申請書類に遺産分割協議書を添付する必要があります。
遺産分割協議は、相続人全員でしなければならない訳ですから、もし被相続人がお亡くなりになっ
た後、遺言がないにもかかわらず、なかなか協議が始まらないようでしたら、相続人のうちの1人
が他の相続人全員に対して、内容証明郵便等によって、協議の参加を呼びかけるなどする必要
があります。
もちろん、あらかじめ遺産分割協議書を作成しておいた相続人が、他の相続人に対して、その協
議書の内容で異存がないかを内容証明郵便等で確認するという方法も有効です。但し、その際に
は、内容証明と遺産分割協議書とは別々に郵送する必要があります。
<<遺産分割実行のステップ>>
第1ステップ
↓ ↓ ↓・指定分割…遺言による分割の指定があれば、その遺言に従う
第2ステップ
↓ ↓ ↓・協議分割…遺言による指定がない場合、共同相続人が分割の協議をする
第3ステップ
↓ ↓ ↓・調停分割…協議が調わない場合、審判に先立ち家庭裁判所は調停を試みる
第4ステップ
[ Last !!! ]・審判分割…相続人の申立てによって家庭裁判所による分割が行われる
指定分割…被相続人は遺言によって分割方法を指定し、または相続人以外の第三者に分割方法の指定
を委託することができます。この遺言に従ってなされた分割が指定分割です。ただし、遺言による
分割方法の指定があっても、遺言執行者が存在しない限り、協議分割によって、指定と異なる分
割をすることも可能です。
協議分割…共同相続人全員が参加して相続財産分割の協議をし、合意に達した場合は、分割をすること
ができます。これが協議分割です。共同相続人は、被相続人の分割禁止遺言がない限り、いつで
も協議分割をすることができます。
調停分割…相続財産分割の協議が相続人間で合意に達しなかった場合、共同相続人、包括受遺者、相
続分譲受人等は家庭裁判所に対し、調停による分割の申立てをすることができます。
調停手続では、家庭裁判所は各当事者から事情を聴いてアドバイスをする等して、合意を目指し
た話合いが進められることになります。
この調停が不調となった場合は、自動的に審判手続が開始されます。
審判分割…相続財産分割の調停が調わなかった場合、家庭裁判所は審判による分割の手続をすること
になります。これが審判分割です。この場合、申立人は、共同相続人及び利害関係人を示し、遺
産の目録を提出しなければなりません。
※審判分割の具体的方法は現物分割を原則としますが、家庭裁判所は、現物分割が不能である
場合、あるいは現物分割によって目的物の価格が著しく減少すると判断したときには換価分割を
することができ、特別の事情がある場合には、代償分割をすることもできます。さらに、遺産の全
部または一部を相続人の全部または一部の共有にすることもでき、また遺産の一部を分割し、他
の遺産について分割を禁止することもできます。
<<分割の態様>>
現物分割…相続財産をありのままの形で相続人に分割する方法です。○○市△△町1−1の土地と家屋
は妻に、○○市△△町1−2の土地は長男に相続させる、といった具合に分割します。
換価分割…土地や家屋などの相続財産の一部または全部を売却し、その代金を相続人で分ける方法で
す。
代償分割…相続財産の一部または全部を現物で相続人中の1人または一部の者に取得させ、その代わ
りに取得した者がその他の相続人に代償金を支払って分割する方法です。