Marshall JMP1987 + 1960AV
ギターアンプってのは、たいていフルテンに近い方が良い音が出ると思う。 マスターボリュームを持たないオールドタイプのアンプなら、なおさらだ。 音の太さ、サスティーン、音圧、レスポンスなど、本来の性能を発揮する。 そういう設計なんじゃないか?

このMarshallのOld Type50wのヘッドにはMasterVolumeがない。 二つのChannelのそれぞれにVolume一個ずつと、Treble、Middle、Bass、Presenceというツマミがついてる。 (Ch.1はトレブリー、Ch2.はモコモコした太い音)。 で、ボリューム2でも、一般家庭では非常識な、でかい音が出る。 しかし、「頼むからオレをフルテンにしちゃってくれ〜」ってアンプが言ってるような音がする。 ボリューム3より上げると、だんだん歪みが増えるが、音量はほとんど変わんない。 (つまり、このアンプ、でかい音量以外にはならない。とっても近所迷惑なシロモノなのだ) 僕の感覚だとボリューム4くらいで、いい感じの歪みになる。 でも、このへんから上のボリュームでは、4つもあるTone Controlはまったく効かなくなる。 あとは、ギターとプレーヤーしだいって感じだ。

しかし、意外とギター側のボリュームやトーンコントロールに対する反応は良い。 ギターのボリュームを絞ればきれいにクリーン寄りのトーンに変化する。 この辺が、マスターボリューム無しのアンプの強みである。

さらに、アンプの音のバリエーションの無さは、逆にセッティングの容易さに繋がる。 普通は全てのコントロールノブを4〜5くらいにしとけばOKだ。もしくは演奏するハコによってはフルテンにしとけばいい。 トーンの微調整を試みてノブをコチャコチャいじっても、どうせトーン変化はほとんど望めない。 てゆーか、効かない。 Volume以外のノブはあまり意味をなさないので、0以外ならどこにセットしてもお構いなし。 つまりこのアンプ、微調整の必要が無いグレイトなアンプなのだ。 「こまい(細かい)事は気にすんな」である。すばらしい。

それとこのアンプ、ジーってノイズがやたらデカいという、マーシャルには無くてはならない特徴もしっかり継承しておる。 何しろ、アクティブPUのギター突っ込んでもノイズがデカい。ワケわかんね。 けど、これだけ堂々とノイジーだと「さすがでございます」と言う意外無い。

まあなんだかんだ言って結局、僕はこういうオールドタイプのアンプが好きだ。 だが、やはり御近所の反感は気になるところではあるので、めったに鳴らせない。 普段は、THD製HotPlate(写真左上の青い装置)ってスピーカーアッテネーターで、音量を下げて、ショボく鳴らしている。 しかも、ライヴでもなかなかフルテンてワケにはいかないので出番はない。 今まで、自宅以外では一度しか使ったことない・・・いと寂し。

ちなみに、これと同じようなアンプにJMP1959という100Wattのモデル(こっちの方が有名)があるが、音質は結構違う。 100Wattはもっときらびやかで、倍音がうるさいくらい多い。 レスポールを繋ぐと、いわゆるジミーペイジのシャリシャリ感が再現できる。 比べると50Wattは、こじんまりした感じというか、まとまった音でおとなしい感じだが、まあシングルPUを使う僕にはこっちの方が使いやすい (とは言っても、実は100Wattも欲しい今日この頃である)。 100Wattと50Wattの音量差はあまり無い。

50wattとはいえ、やはりマーシャルアンプから放出される音圧には快感を抱きざるを得ない。 6〜4弦でのパワーコードを「ずんっ」とか鳴らしちゃうと「うっしゃー!!かかってこい!!」てな無敵気分になってしまう。 セレッション製12inch×4発のクローズドキャビネットが、この無敵音圧の重要なファクターとなっているのだろう。 うーむ、思わず「Smoke on the water」を弾いてしまうボク。

※1960AVに搭載されているスピーカーは、VINTAGE30というモデルだ。G12-100、G12-75など一般的なモデルに比べ、ちょっとだけレンジが狭い中域寄りの甘い音色であるが、僕はこれが気に入っている。いわゆるドンシャリな音作りには向かない。 ちなみに、同じセレッションに「Alnico Blue」という高価なモデルもあるが、これのクリーン〜クランチトーンはクリっとした感じの艶やかさがあって、なかなかカッコいい。

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