
大名古屋の近代建築

<最終更新2000年1月26日> English version is available.
<-旧名古屋控訴院地方裁判所区裁判所庁舎=大正11年
前口上(平成7年5月1日記す)
名古屋圏に現存する明治/大正/昭和(戦前)期の洋風建築、いはゆる「(日本における)近代建築」(昭和の、初期モダニズムなどは除く)を独断と偏見でセレクトし、ご紹介します。古くて変はつたモノが好き、といふと身も蓋もありませんが(笑)、長い年月を経ても設計者たちの並々ならぬ意思を発散させてゐる戦前の建築群には強く惹かれるものがあります。このアーカイヴズは、建物を通して日本近代史を知る……といふところまで踏み込むことは無理としても、従来の書籍ではなかなか提供されてこなかつたカラー画像を少しでも閲覧できるやうにすることを取り敢へずの目的としてゐます。
年代別近代建築画像(特記無きは竣工年)
鋭意追加中! ■といふ色の文字で表示されてゐる物件は危急存亡ないし取毀し決定済、■といふ色の文字で表示されてゐる物件は既に消えたものです(色表示対応のユーザーエージェントにおいてのみ)。
明治時代(西暦1868〜1912年)
- 補足:明治24年/濃尾大地震発生。名古屋郵便電信局や紡績工場などの市内近代建築が大破。
- カブトビール・工場 【注:半田市によるpage】 (明治31年。日本食品加工の工場を経て同市所有、愛知県半田市)
- 熱田兵器廠 -名古屋市内では数少ないレンガ造- (明治37〜40年頃。現・中京倉庫KK内の倉庫)
- 中埜家別邸 -ハーフティンバー式住宅- (明治44年。現・桐華学園別館、愛知県半田市)
- 日下部合資会社事務所 -地階・屋根裏付き- (明治44年着工。現・画廊石原美術、岐阜県岐阜市)
- 諸戸清六邸 -洋館部分はコンドル先生設計- (明治44年着工。現・六華苑、三重県桑名市)
大正時代(西暦1912〜1926年)
大東亜戦争以前の昭和時代(西暦1926〜1941年)
- 名古屋銀行本店 (昭和元年。現・中央信託銀行名古屋支店)
- 国府陶器店 (昭和初期。愛知県瀬戸市)
- ドイツ表現主義の日本無線電信KK依佐美[よさみ]通信所 (昭和4年。現・電機興業KK依佐美送信所本館、愛知県刈谷市)
- 八角形の塔屋+「人」の字型翼部を持つ昭和塾堂 (昭和4年。現・愛知学院大学歯学部大学院研究棟)
- 東山配水塔 【注:S.Takersさんのpage】 (昭和5年。現・東山給水塔、昭和54年より腰折多角錐屋根付きに)
- 四基の閘塔を持つ松重閘門 (昭和5年)
- 伊勢久本社ビル (昭和5年)
- カトリック神言会・多治見修道院 (昭和5年。岐阜県多治見市)
- 農林会館 (昭和6年。現・愛知県庁大津橋分室)
- 坂文種報徳会 -合同店舗- (昭和6年)
- 三井銀行上前津支店 (昭和6年。現・さくら銀行上前津支店)
- 伊信ビル -スクラッチタイル張り四階建オフィス- (昭和8年)
- 瀬戸電報電話局 (昭和9年、愛知県瀬戸市。現・NTT瀬戸支店)
- 瀬戸陶磁器會館 (昭和9年、愛知県瀬戸市。現・せとものプラザ)
- 名古屋市役所と愛知県庁 -ともに帝冠様式- (昭和8年、昭和13年)
- 三井銀行名古屋支店 (昭和10年。現・さくら銀行名古屋支店)
- 名古屋第一赤十字病院・旧本館 (昭和12年)
- 名古屋日本徴兵館 -アールデコ七階建オフィス- (昭和14年。現・大和生命ビル)
- 瀬戸警察署蔵所派出所 (昭和14年。愛知県瀬戸市)
「趣味の」建築ニュースクリップ(98/9/30)
- 【買収】大和生命ビル(旧・名古屋日本徴兵館、昭和14年)を東海銀行が買収へ。ただし、保存に関しては予断は許されない状況?
(98/9/30掲示)
- 【危急】伊信ビル(昭和8年)、ついに命運尽きたのか看板も取り外され店子のオフィスも既に撤退済のやうです。
(98/8/4掲示)
どうも1階のオリエンタルカメラだけが撤退したようです。
(1999/2/5掲示)
- 【要請】大和生命ビル(旧・名古屋日本徴兵館、昭和14年)とクニザカリ広告塔(旧・加藤商会ビル、大正10年)の取毀し計画に対し、日本建築学会東海支部が松原名古屋市長に保存要請。中日新聞8月4日付市民版より。
(98/8/4掲示)
- 【市民権】NHK人間大学1998年10月〜12月期に、藤森照信氏の「建築探偵・近代日本の洋館を探る」が開講。
(98/6/26掲示)
- 【グッズ】水の缶詰「なごやの水」が350ml缶になつてラベルもリニューアル。鍋屋上野浄水場第一ポンプ所(大正3年)と東山給水塔(昭和5年/昭和54年改装)のイラストが入りました。コレクターズアイテムです(苦笑)。6月11日(木)から13日(土)には吹上ホール(名古屋市千種区)の第22回管工機材・設備総合展/第8回水道展で来場者に配布されます。同展は一般公開・入場無料。
(98/6/7掲示)
- 【スタイル】「デ・ステイル展 1917−1932」を豊田市美術館(愛知県豊田市)で6月21日まで開催中。雑誌「デ・ステイル」誌の実物は勿論、ヘリット・リートフェルトによる「トゥルース・シュレーダー=シュレーダー夫人邸」スケッチ・模型・写真、そしてカフェレストラン「デ・ユニ」のファサード色彩計画、果てはグロピウスのバウハウス叢書第1巻『国際建築』実物などなど、西洋建築史愛好家(?)必見です。入場料大人1000円、デ・ステイル展目録3,990円(高い)。充分時間の余裕をみて臨んでください(常設展・別館・軽食込みだと3時間以上推奨)。
(98/4/26掲示、体験に基づき同日晩加筆)
- 【四国】高松へ行くなら「四国村」へ。以前は江戸時代の民家とかだけだつたやうですが、鍋島灯台の退息所など近代建築も4月から移築公開を始めてゐます。アップダウン激しい敷地なので低い靴でどうぞ。琴平電鉄「琴電屋島」駅下車。
- 【危急】「金融機関レトロ建物館」において、大阪府の大中証券の建物に「危急」マークが付きました。山一の系列会社の由。お近くのかたは足を運んでおくべきかも。
- 【創刊】「まちなみ・建築フォーラム」なる雑誌が出てゐることに気づきました。既に創刊4号(昨年11月創刊)。当サイトにお出でになるやうなかたの興味を惹く内容となつてゐます。連載「時代を越える建築」の今回は、昭和5年の大阪市電気局庁舎で、文章は中川理氏ほか。定価1,000円です。発行/発売・市ヶ谷出版社(制作・建築フォーラム社)。
(98/2/9掲示)
- 【内部】中日新聞平成10年1月23日付夕刊によると、納屋橋北東詰の「クニザカリ」広告塔の内部は昭和6年竣工の加藤商会社屋ビルとのこと。水辺計画で存続問題が浮上してゐます。
(98/1/27掲示)
- 【改定】『近代建築再見 〜生き続ける街角の主役たち〜』(改訂版・上下巻)が刊行されました。建築知識・刊。「建築知識」誌1983年3月号から1988年2月号まで連載の57回分を完全収録したもので、A4版・計500頁・各2800円です。
(97/12/16掲示)
その他

エンカルタ2000(建築の項参照)
初版西暦1995年5月1日
貴方は'95年9月17日から数へて3万何番目かのお客さまでした。借りてゐたcgiが消滅した模様なので'98年4月頃からの動きは不明です。
阪尾知治 <cyal@sakao.net>