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クレジットとは

クレジットというとクレジットカードを思い浮かべる人が多いが、単にクレジットという場合は日本では消費者信用(Consumer Credit)のことを言う。Creditには信用という意味があり、銀行のように不動産などを担保として提供しなくても、その人の信用だけでお金を貸付したり、立替払いをしたりすることを消費者信用と呼んでいるのだ。クレジットカードではお金を借りることができるキャッシング機能と買い物ができるショッピング機能があるが、どちらも無担保で利用することができる。広い意味では個人商店などが得意客を信用してツケで販売する信用貸しもクレジットの一種だ。

 

クレジットが現在のように普及する以前は一般大衆が高額商品を購入することは難しかった。百貨店や一部の商店が掛売り(信用貸し)をする形で販売したり、一部の企業が社員に対して特定の店舗での買い物を補助する形で立替払いしたりといったことが一般的だったのだ。しかし、その立替を専門に行う業者が登場したことで日本での消費者信用が発展することになり、それが消費を拡大して日本の経済成長を助けたと言っても過言ではない。

 

消費者信用の業者は大きく分けて販売信用を行うクレジット会社(信販会社)と消費者金融会社に分けられる。消費者金融会社はお金の貸付が専門で、信販会社はクレジットカードの発行やショッピングクレジットの取り扱いに加えて消費者金融も行う総合的な業者だ。クレジットカードの発行を専門に行うクレジットカード会社もこの中に含まれる。

 

ここではクレジットを大きく販売信用と消費者金融とに分け、販売信用はさらに細分化しクレジットカードとショッピングクレジットに分類して解説する。

 

販売信用
代表的なクレジットの形態として販売信用がある。高額な商品を購入するときに顧客の代わりに商品代金を立て替えて販売店に支払い、顧客からは分割払いなどで後日支払を受ける形態だ。これは販売店、顧客、クレジット会社の三者がそれぞれ契約するので三者間契約と呼ばれている。これに対して販売店が直接分割払いで販売する場合は二者間契約ということになる。販売店が直接分割払いをする場合は、代金を回収できないリスクが伴うのでこの形態はあまり一般的ではない。

 

販売信用としてのクレジットの特長は立替払いにある。クレジット会社が販売店(加盟店)に立替払いをするときに加盟店手数料を差し引く。さらにクレジット会員には分割払いの手数料を上乗せして請求する。クレジット加盟店は手数料を支払っても売掛金を回収する手間や人件費がかからず、販売代金が回収できずに貸し倒れとなるリスクを回避できるメリットがある。加盟店手数料はそのリスクを回避するための必要経費と考えることができるだろう。

 

クレジット会員のメリットは現金を準備しなくても買い物ができ、その場で商品を持ち帰ることができる。さらに分割で支払うことにより高額な商品も購入できる。こうした分割で支払うことができるメリットのことを期限の利益と呼んでいる。しかし、クレジットは誰でも利用出来るわけではない。

 

クレジット会社は立替払いをするということはリスクを負うことになるので、その代償として加盟店と会員に手数料を請求することができるが、貸し倒れが多くなれば手数料が高くなるか、クレジット会社の利益がなくなるかのどちらかとなる。手数料が高くなりすぎると加盟店もクレジット会員も利用しなくなるので、適正な範囲に留める必要がある。そのためクレジットを利用する場合はクレジット会社の審査を受けて、支払能力があると判断された場合のみ利用できるしくみとなっている。

 

販売信用を規制する法律は割賦販売法と呼ばれ、経済産業省の管轄下にある。割賦販売法は改正され2010年12月から本格的に施行される。改正の趣旨にはクレジットを悪用した商法を取り締まり、消費者を保護するという目的がある。さらには加盟店に対するクレジット会社の管理義務の強化やクレジットやクレジットカード審査の規制も含まれる。

 

割賦販売を取り扱う業者は「割賦購入あっせん業者」と呼ばれているが、一度登録して認可されると更新する義務はない。役員や支店などに変更があるときに届け出れば良いので、貸金業法による貸金業者の登録に比べるとそれほど厳しくはない。これはクレジット会社を立ち上げるためには資金力がなければいけないので、貸金業者のように手軽に登録するということがないからだ。大きな資金が必要なクレジット会社を設立して荒稼ぎはできないのでクレジット会社に悪徳業者は基本的には存在しない。むしろクレジットを悪用するのは加盟店側ということが多い。そのため加盟店に対する管理強化が割賦販売法の改正に盛り込まれているのだ。

 

クレジットカード
クレジットカードは現在最も普及している販売信用の形態だ。クレジットカードは申し込みをしたときに審査を受けて承認されると、その後は利用限度額の範囲内で何度も繰り返し利用できる。後述のショッピングクレジットに比べると使いやすいため現在のように普及したのだ。利用するたびに契約書を作成する必要がなく、サイン一つでショッピングが出来るスマートさも普及の原因の一つだろう。

 

クレジットカードが普及した理由はそれだけではなくサービスの豊富さにある。基本的なショッピング機能の他に、ポイントサービスや、付帯保険、海外旅行向けサービスなどのサービスがあり、カード年会費だけで豊富なサービスを受けることが出来るという利便性が人気となっている。

 

現金払いと比較するとそのメリットがよくわかる。現金払いでは購入した商品が盗難にあっても何の補償もないが、ショッピング保険付きのクレジットカードでは一定期間は損害が補償される。また現金が盗難にあうとほとんど戻ってこないがカードの場合は盗難保険が適用になり悪用されても被害はない。その他にもATMで引き出す手間や高額商品を購入するときの清算にかかる時間なども節約できるといったメリットもある。

 

《クレジットカードのしくみ》
クレジットカードのしくみは典型的な三者間契約だ。三者はクレジットカード会社、加盟店、会員のことで、会員と加盟店は単なる売買契約で現金決済の時と変わりはない。クレジットカード会社と加盟店は加盟店契約を結んで立替払い契約を行う。会員とクレジットカード会社は会員制度への入会という形式でクレジットカード契約を行う。会員と加盟店の売買契約は現金払いと同じだが、いったんキャンセル等のイレギュラーが発生すると、クレジットカード会社との関係が絡んでくるので処理が複雑になる。

 

クレジットカード利用の流れはまずカード会員が加盟店で商品を購入するところから始まる。加盟店はそのクレジットカードが利用できるかどうかを端末機などで確認する。これがオーソリゼーションと呼ばれている処理で、クレジットカード会社が承認をして初めて売買が成立する。カード決済の処理が終わると加盟店は伝票やデータをカード会社に送付して立替払いを要求する。

 

加盟店支払が終了するとクレジットカード会社はデータを元にカード会員への請求を行うというのが一連の流れで、繰り返し利用できるクレジットカードはこの流れを繰り返すことになる。支払遅延などで強制的に解約されるか、カード会員が解約処理をしない限り利用枠の範囲内でショッピングやキャッシングができる。

 

キャッシングのしくみはショッピングに比べると単純だ。主にATMを利用して借り入れをして返済するだけで中間には何も存在しない、直接クレジットカード会社からお金を借りるという二者間の契約になる。金利設定はショッピング手数料に比べて高いが、少額を短期に利用するという基本を守っていれば金利負担はむしろATMの時間外手数料よりも少ないケースもある。

 

《日本のクレジットカード業界》
日本初のクレジットカードはダイナースクラブカードではなく、意外なことに丸井のカードのようだ。ただ丸井のカードはハウスカードなので、いろいろな加盟店で利用できる本来の意味でのクレジットカードとしてはダイナースクラブカードが最初だろう。1950年代には日本ダイナースクラブに続いて、銀行系のクレジットカード会社が次々と設立され、信販会社もクレジットカードの発行を開始している。

 

現在の三井住友VISAカードは最初VISAブランドの権利を独占していたので、信販系のカード会社は自社ブランドの加盟店を開拓することになる。マスターカードのブランドも当初は銀行系のカード会社が独占している。このあたりがアメリカのクレジットカード業界とは大きく違った発展をした理由だ。信販会社(クレジット会社)は自社のブランドを持ち、加盟店開拓とクレジットカード発行を行って来たが、アメリカではそれぞれ別の業者が専業として行っている。

 

VISAやマスターカードのようにブランドを持つブランドホルダー、クレジットカードを発行する金融機関(イシュアー)、加盟店を開拓するアクワイアラーという分業制度がアメリカのクレジットカード業界のシステムだ。どちらがいいのかは現在の日本のクレジットカード業界を見ると明らかだ。今では国内でしか利用できないブランドは現在では殆ど価値がないと言ってもいいだろう。

 

信販業界の問題点は旧通産省の方針にあった。クレジット会社の全国展開を認めなかったため、旧日本信販は地域分割を余儀なくされたのだ。そのため後に全国展開が認められるようになると、やたらとクレジット会社が増えることになった。競合が多いと最終的には弊害も多くなり、結局ほとんどの信販会社は銀行資本に吸収されることになったのだ。

 

銀行系のクレジットカード会社は銀行グループとして共通のブランドを持ち、同じブランドのグループを構成するという形態で発展してきた。VISA、JCB、UC、MC、DCといった銀行系のブランドが存在していたが、銀行の再編成によりブランドも変化している。VISAやJCBといった国際ブランドに変化はないが、MCは後にUFJとなりDCと合併して最終的にはMUFGというブランドに統合されることになりそうだ。

 

銀行系クレジットカード会社は都銀や地銀の子会社として存在しているケースが多い。これは銀行法で銀行の業務としてクレジットカード発行ができなかったという理由がある。今では銀行もカード発行が可能だが、すでに存在している子会社を整理するわけにもいかないため継続して子会社が発行している。

 

クレジットカードのキャッシングを規制している貸金業法の対象は貸金業者に限られる。そのため直接銀行が発行するクレジットカードは貸金業法の規制を受けない。そのため銀行発行のクレジットカードは総量規制を免れることになるという抜け道があり、法規制の今後の課題になりそうだ。

 

《クレジットカード会社の分類》
アメリカではクレジットカード会社はほとんどが銀行などの金融機関だ。カードブランドはVISAやマスターカードといったブランドホルダーがブランドとサービスを提供するシステムで、ブランドホルダーと提携した金融機関がクレジットカードの発行を行う。加盟店開拓などのインフラ整備はアクワイアラーという専門業者がいるので、カード事業にそれほど人が必要としないしくみだ。

 

それに比べると日本のクレジットカード会社は一社で加盟店開拓とカード発行業務を行う。信販系や流通系のクレジットカード会社では自社ブランドも持っているので、一人三役ということになる。そうした日本のクレジットカード会社を分類すると系列別に分けることができる。以下系列別にクレジットカード会社の特長を紹介する。

 

・銀行系クレジットカード会社
代表的な銀行系クレジットカード会社にはジェーシービー、三井住友VISAカード、三菱UFJニコスがある。中でも三井住友VISAカードとJCBはそれぞれのブランドのグループを持ち、地方銀行子会社のクレジットカード会社を傘下にしている。VISAグループやJCBグループとして自社ブランドのクレジットカードを普及させているのだ。

 

三菱UFJニコス、セディナは信販系や流通系から銀行子会社となった経緯があるので、以前からの銀行系クレジットカード会社とは大きくその形態が違う。三菱UFJニコスは旧ブランドを廃止してMUFGという新ブランドに統一する動きがあり、実質的にも銀行系への方向にあるようだ。セディナもブランド統一するようだが、既存のクレジットカードをどうするかはまだ定かではない。

 

みずほグループのUCカードは特殊な携帯でクレジットカード事業を行っている。同じグループのクレディセゾンがカード発行業務を全般的に行ない、UCカードとしては主に加盟店業務のみを取り扱っている。アメリカのクレジットカード業界のような分業制度になっているのだ。これも生き残るためのひとつの方法かもしれない。

 

・信販系クレジットカード会社
実質的に信販系のクレジットカード会社はほとんどなくなったと言ってもいいだろう。信販会社はすべて銀行グループの資本下にあるからだ。

 

 日本信販・・・三菱UFJフィナンシャルグループ(MUFG)の傘下で三菱UFJニコスとなる
 オリエントコーポレーション・・・みずほフィナンシャルグループだが子会社とはなっていない
 ジャックス・・・MUFGの子会社
 セントラルファイナンス・・・三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)の子会社セディナに吸収合併
 クオーク・・・同上
 アプラス・・・新生銀行グループ子会社
 ライフ・・・アイフルの子会社(親会社と共に私的整理による再建中)
 国内信販・・・楽天グループとなり楽天KCに社名変更

 

信販系クレジットカードは流通系のような割引に特長があるわけでもなく、全般的なサービスは銀行系と比べても差別化できるようなものがなかったことも現在のような状況につながっているのかもしれない。もともと人手のかかる信販業を抱えていたのでクレジットカード事業に関しては二の次といった信販会社も多かった。

 

・流通系クレジットカード会社
セディナとなったOMCカードやポケットカードとなったマイカルカードなどはそれぞれ銀行グループや消費者金融会社の子会社となっている。しかし、発行されているサービスには流通系の特長である割引特典など女性向けのサービスを維持する傾向にある。

 

百貨店系列のクレジットカード会社は交通系のサービスも提供できるところが多く、堅調のようだ。東急カード、小田急カードなどはPASMO機能などの付加価値があり人気がある。老舗の百貨店では固定客が多いため自社店舗のサービスを強化して、集客を目的とするクレジットカードを発行している限りはそれほど極端な落ち込みはないのかもしれない。

 

流通系クレジットカードは全般的に割引サービスという特長がある。そのため主婦層などの女性会員が多いという特色がるが、逆にそれが売上の伸び悩みにもつながっている。女性は男性に比べて堅実な使い方をするからだ。セディナが最近発行しているクレジットカードは男性向けと思われるものが多い。年会費を抑えた20代向けのゴールドカードや本格的なゴールドカードを発行しているのだ。これも女性客以外の客層を獲得しようという戦略の結果だろう。

 

・その他のクレジットカード会社
日本のクレジットカード業界では様々な業種がカード発行を行っている。JR東日本、東京メトロ、NTTファイナンス、ソニーファイナンス、トヨタファイナンスといった一部上場企業の子会社として、それぞれに特長のあるカードを発行しているクレジットカード会社も多い。楽天グループは国内信販を買収し楽天KCとしてクレジットカードの発行をしている。他にもイーバンク銀行やEdyのビットワレット社も買収しているので、楽天グループはもはや金融グループにとなっている。
《クレジットカードの種類》
クレジットカードの分類方法はいろいろあるが、一社のクレジットカード会社で発行されているクレジットカードを分類する場合には、大きくプロパーカードと提携カードに分けられる。プロパーカードはカード会社だけで発行しているクレジットカードで、提携カードは企業や非営利団体と提携して発行するクレジットカードだ。カード会員にとっては提携企業もサービスを提供して、年会費無料が多い提携カードにメリットがあり人気がある。

 

しかしクレジットカード会社にとっては提携カードにはリスクが伴う。提携企業の倒産や他社への乗換によって大きく会員数が変動することがあるからだ。従ってクレジットカード会社としてはプロパーカードの会員を増やすことが命題となっている。最近発行されるプロパーカードが提携カードに劣らないサービスを提供しているのにもそうした背景がある。

 

同一カード会社が発行するクレジットカードを分類する方法としてはサービスによる分類がある。優遇されているサービスによって分ける方法だ。例えば年会費無料、高還元率、海外旅行向け、ガソリン代節約、携帯料金の節約といった具合だが、これはサービスの数だけ種類があることになる。

 

クレジットカード会社の系列による分類も考えられる。銀行系、流通系、信販系、交通系、ガソリンカード、女性向けクレジットカードといった風に分けられるが、例えば信販系クレジットカードなどは対して目立った特徴がなくあまり分類する意味はない。クレジットカードを申込するときの参考にするとしたら、サービス別の分類が最も比較しやすくメリットがあるだろう。

 

《クレジットカードの支払方法》
日本のクレジットカードは海外のカードに比べると支払方法が多い。アメリカではクレジットカードはリボルビング支払のミニマムペイメントが基本だ。個人小切手が普及しているので、最低金額以上であればいくらでも小切手で支払うことができるしくみだ。1回払いができるカードはチャージカードと呼ばれ、アメリカン・エキスプレスやダイナースクラブが発行している。チャージカードとクレジットカードは別物なのだ。

 

日本では1回払、リボルビング支払、分割払い、ボーナス払いと一枚のクレジットカードで自由に支払方法を選ぶことができる。最近ではコンビニATMやネットバンキングでいつでも支払ができるアメリカの方式に近い自由返済方式のクレジットカードも発行されているがそれほど人気はない。日本では自動引き落としが定着しているので、わざわざコンビニ等に支払に行くのは面倒と考える人が多いのかもしれない。

 

ちなみに、なぜクレジットカードの支払が口座振替(自動引落)になったのかというと、単純にカード会社の都合と考えられる。初期のクレジットカードでは銀行の振込用紙を発送するケースもあったが、入金の確認が口座振替に比べて数日遅れるという問題があった。今ではシステムも改善されているので大差はないようだが、早く入金を確認して早く督促を開始したいというクレジットカード会社の業務上の都合で口座振替が条件となったのだ。

 

日本のクレジットカードの支払方法は豊富だが最も利用されているのは1回払いだ。この理由は手数料負担がないことだろう。1回払いだけを利用していれば手数料負担なしで、ポイント還元を受けることができ節約につながる。分割払いやリボルビング支払は借金というイメージがまだ残っているので、1回払いを後でリボルビング支払に変更するサービスなどが成り立つのだ。

 

せっかく支払方法が選べるのだから利用によって適切な支払方法を利用するのが効率的で手数料の軽減にもつながる。毎月発生する支払いは1回払いを利用するのが基本だ。公共料金などの支払方法は1回払いに限定されているので問題ない。少額の利用は1回払いにして高額利用をリボルビング支払や分割にするというのは誰でもやっていることだろう。しかしリボルビング支払と分割払いの使い分けまではやっていない人は多い。というよりも違いが理解できていないようだ。

 

分割払いは回数を指定するので終了がはっきりしている。その代わり複数利用すると毎月の支払金額は大きくなる。リボルビング支払は毎月の支払金額を設定して支払うので、複数の利用でも支払金額はそれほど増えない。その代わり利用し続けている限りずっと支払いも継続し、手数料負担も大きくなる。

 

分割払いだけを利用していると毎月の支払金額に変化があるので手数料負担を意識しやすくなる。毎月の支払金額が一定になるリボルビング支払では手数料を意識することがなくなるのだ。計画的に支払いをするのであれば分割払いを活用することをおすすめする。

 

《クレジットカードの手数料》
クレジットカードの手数料には加盟店手数料と、会員手数料、事務手数料等がある。会員手数料は1回払いにはかからないのが普通で、リボルビング支払や分割払いを利用した場合のみ手数料がかかることになる。それに対して加盟店手数料は支払回数に関係なくかかるためクレジットカード会社にとっては安定した収入源だ。事務手数料は経費を補う目的で設定されているので利益にはそれほど影響はない。

 

会員手数料は2010年7月現在では年15%前後が標準となっている。貸金業法の改正が決まってから一度ショッピング手数料は利上げされている。それまでは年12%台だったのだ。キャッシング金利の標準が18%なので比較すると低いが、年15%はそれほど低い料率ではない。むしろ高利と考えてショッピングを利用する場合も手数料の軽減を念頭におくべきだろう。

 

キャッシングの場合は手数料とは呼ばずに金利や利息と呼ばれる。ショッピングに比べると高い金利設定になっているためクレジットカード会社の利益に結びつくが、貸金業法改正の影響で取扱高自体が減少しているため、現在ではそれほど利益には寄与していない。キャッシング金利を軽減するには少額で短期の利用を心がけるしかない。リボルビング支払を利用すれば金利負担はショッピング以上の負担となる。

 

《クレジットカードの審査》
クレジットカード会社はカード会員の支払が遅れた場合には収益が悪化し、貸し倒れが増えると最悪の場合は倒産につながるので、会員制度にして入会を認めるための審査を行っている。自分の口座残高の範囲内で利用するデビットカードは金融機関の立替が原則として発生しないので審査の必要がないが、審査の無いクレジットカードは存在しない。

 

クレジットカードの審査に甘い、厳しいという表現が使われることがあるが、審査基準はクレジットカードのグレードによって違う。厳しいと感じるのであれば自分にあっていないクレジットカードに申込していることになる。審査落ちを繰り返すようであれば一度申込基準を見なおして自分に合ったカードに申込する必要がある。

 

クレジットカード会社が審査をするのは申込者の支払能力と収入の安定性だ。それを判断するのは年収や勤務先、勤務年数、過去の支払実績等だ。いくら一部上場の企業に長年勤務していても過去に支払遅延などがあれば、審査は通過しない。そういった意味ではクレジットカード審査には柔軟なところはなく、基準に達しなければカードは発行されない。

 

クレジットカード審査では個人信用情報機関を参照する。貸金業法改正で指定信用情報機関の情報を参照することが義務付けられたので、キャッシング機能付きのクレジットカードを審査するときは法律的にも必要な業務だ。指定信用情報機関ではすべての貸金業者の会員情報が参照できる。クレジットカード会社だけではなく消費者金融会社の情報も参照可能だ。

 

消費者金融系の個人信用情報機関ではリアルタイムで情報を更新している。クレジット系の個人信用情報機関は月1回の更新だったが、指定信用情報機関になってからはリアルタイム反映している可能性が高い。リアルタイム反映の場合は今までのように申込情報が1ヶ月後に反映するということではなく、すぐに反映するので同時に複数のカード会社に申込をすることは今まで以上に審査を通らない可能性が高い。

 

審査基準はクレジットカード会社によっても違いがあるが、基本的な審査方法は同じだ。毎月確実に返済ができるかということを判断するのだ。一時的ではなく継続的な支払能力が求められることになるが、クレジットカードには利用枠がありそれ以上の利用はできないのでそれほど厳しい審査基準ではない。10万円の利用枠であれば毎月1万円支払う能力があれば問題ないからだ。

 

クレジットカード審査に難易度があるのではなく、クレジットカードの利用枠によってカード会員に求められる支払能力が違うということが審査の基本だと考えるといいだろう。

 

《クレジットカードの機能》
クレジットカードに備わっている基本機能はショッピング機能とキャッシング機能だけだ。日本のクレジットカードでは身分証明の機能はないと言ってもいい。カード会員の写真が添付されているクレジットカードであればある程度の証明は可能だが、クレジットカード会社は身分証明を目的に写真を印刷しているわけではなく、不正利用を防止するために行っている。公に求められた身分証明としての機能はない。

 

ショッピング機能はクレジットカードの基幹となるサービスだ。キャッシング機能をはずすことはできてもショッピングの利用ができないクレジットカードは存在しない。カード会員は加盟店でクレジットカードを提示して、オーソリで承認されると現金を持っていなくても商品を持ち帰ることができる。支払は後日クレジットカード会社から請求されてから支払えばよい。

 

キャッシング機能はお金を借りることができるサービスで、貸金業に相当するので貸金業法の規制を受けている。2010年6月からは貸付金利の上限が20%に定められ貸出金額の上限も年収の1/3までに制限されている。そのためクレジットカード会社の中には主婦への貸付を中止しているところもある。また年収を証明する提出がない場合にはキャッシング枠をゼロにするという措置も取られている。

 

《クレジットカードのサービス》
クレジットカードにはショッピングやキャッシングといった基本的な機能の他に付加的なサービスも提供されている。こうしたサービスが目的でクレジットカードに入会する人も多いため、クレジットカード業界ではサービス面での競争も盛んに行われている。特にポイントプログラムに人気があるので、ポイントを優遇したサービスのクレジットカードが多く発行されている。

 

クレジットカードのポイントプログラムを比較するときには還元率を比べると良い。ポイントサービスにもボーナスポイントや次年度の付与率をアップするしくみなどがあるが、基本的な還元率が高いほどその効果も高くなる。20万円利用すれば1000円分の商品券に交換できる還元率0.5%が標準だ。この基本還元率が1%以上であれば高還元率カードと呼ばれている。

 

クレジットカードに付帯されている保険もカードを比較するときには、重要なポイントとなる。標準的に付帯されているカード盗難保険以外に、海外旅行傷害保険や国内旅行傷害保険といった旅行傷害保険、ショッピング保険等が一般的だ。年会費が有料であればこうした保険はほとんど付帯されているが、年会費無料で付帯されているクレジットカードもある。ただし、海外旅行傷害保険は年会費無料の場合カード決済条件付であることが多い。

 

現在発行されているクレジットカードのほとんどは海外でも利用できる国際ブランドが付与されている。そのため海外旅行向けのサービスも提供しているクレジットカード会社がほとんどだ。特に海外アシスタンスサービスと呼ばれている、日本語で案内をするサービスは、どこのクレジットカード会社でも提供している。

 

最近普及している電子マネーと連動したサービスを展開するクレジットカードも増えている。Edy、suica、PASMOといった機能付きのクレジットカードでは、少額利用は電子マネー、ある程度高額な利用はクレジット機能を利用するといった使い分けができる。

 

割引サービスは特に流通系のクレジットカード会社が得意とするサービスだ。流通系クレジットカード会社とは百貨店やスーパーなどが親会社のクレジットカード会社のことだ。もともと親会社の店舗でのサービス向上と集客が目的で設立されているケースが多いので、親会社の店舗では割引サービスやポイントの付与がアップするサービスを提供している。

 

《クレジットカードのトラブル》
クレジットカードを利用する場合はその制度やしくみをよく理解していないとトラブルとなることがある。またクレジットカード犯罪も年々手口が巧妙になっているので、特にネットショッピングなどは充分に注意して利用することが必要だ。

 

古典的なクレジットカード犯罪としてはカード本体を盗んで悪用する手口があるが、CAT端末機の普及によりこうした手口の犯罪は発覚しやすく被害金額は減少している。その代わりにクレジットカード情報を悪用する手口の犯罪が増加している。スキミングやフィッシングが代表的なカード犯罪だが、クレジットマスターといった完全に防止することができない犯罪もある。

 

スキミングはスキマーと呼ばれている器械を使ってクレジットカードの番号や氏名、有効期限といった情報を盗み出し、その磁気情報を他のカードに移して悪用する手口だ。スキミング防止用のカード入れやカード決済時に目を離さないことなどで防止することができる。

 

フィッシングは実在のホームページを偽造して電子メールでカード会員を誘い出し、カード番号や暗証番号を入力させて悪用する手口。クレジットカード会社が電子メールでカード情報を入力させる案内をすることはほとんど無いので、そうしたメールが届いたらまずフィッシングを疑ったほうが良い。またホームページのURLだけは偽造できないので、よく確認すれば未然に防ぐことができる。

 

クレジットマスターと呼ばれる犯罪は、クレジットカード番号を特殊な計算を使って導きだし、セキュリティの甘いネットショップで悪用する手口だ。この犯罪は未然に防止することが不可能なので、毎月の請求書をよく確認して早期に発見することが重要だ。これはフィッシングやスキミングにも言える。

 

クレジットカードを利用するときに加盟店とトラブルになることも多い。中には加盟店手数料を商品代金に上乗せする加盟店もあるが、これは明らかに加盟店契約違反になる。またカード伝票に電話番号を記載させる加盟店もあるが、これもクレジットカード会社は個人情報をカード会員に記載させることを禁止しているので拒否しても良い。

 

最近多いトラブルはショッピング枠の現金化だ。クレジットカードのショッピング枠を利用して現金を振り込む業者が増加しているが、クレジットカード会員規約違反になり、最悪の場合は詐欺で訴えられることになる。この手口には2種類あり、商品をクレジットカードで購入させてから買取することで現金化するものと、価値のない商品を高額で購入させてキャッシュバックする方法だ。いずれの場合も悪徳業者に引っかかると現金が振り込まれないというリスクがあり、振り込まれても高額な手数料を取られるので結果として残高が増えることになる。クレジットカード会員にとってメリットはひとつもない。

 

《クレジットカード最近の傾向》
最近発行されているクレジットカードには明らかな傾向がいくつか見られる。今までのように年会費無料が主流ではなく、条件付の年会費無料や年会費が有料なクレジットカードが多くなっている。ほとんどが年会費無料だった提携カードでも有料になるケースが増えているのだ。これは貸金業法改正による利益の減少が大きく影響しているのだろう。キャッシングで利益を得ていたクレジットカード会社が、それができなくなったため年会費を有料にしているのだが、年会費くらいでは利益は回復できない。その目的はサービスの向上にある。

 

競合他社に負けないためには魅力のあるサービスを提供する必要があるが、年会費無料ではそれにも限界があるのだ。そのため一定の利用金額がなければ年会費は有料になるといった条件付でサービスを維持しようとしている。もともとクレジットカードは年会費有料が当たり前だったので本来の姿に戻ったというべきかもしれない。

 

もうひとつの傾向としてはプロパーカードのサービス内容を改善している点だ。クレジットカード会社のプロパーカードというと、あらゆるサービスがまんべんなく提供されているというのが一般的だったが、サービスを特化したプロパーカードも発行するようになった。この傾向は数年前からあったが、さらに既存のプロパーカードの改善にも手をつけている点が新しい傾向だ。

 

JCBカードは国際ブランドでありながら一般カードには海外旅行傷害保険が付帯されていなかったが、ORIGINALシリーズとして条件付で海外旅行傷害保険を付帯するようになった。三井住友VISAカードも海外旅行傷害保険の補償金額の見直しを行っている。長い間根本的なサービスの改善は行っていなかったプロパーカードも見直す必要があるほど、今のクレジットカード業界の状況は厳しいと言えるのかもしれない。

 

ショッピングクレジット
ショッピングクレジットという言葉は旧日本信販(現三菱UFJニコス)が初めて使ったと言われている。それまでは月賦という言葉が主流だったのだ。分割して毎月支払うので月賦と言っていたが借金のイメージが強く、利用するのには抵抗を感じる人が多かった。それをショッピングクレジットというスマートな言葉に置き換えたことで抵抗感を減らして普及に貢献したと言えるだろう。

 

《ショッピングクレジットのしくみ》
ショッピングクレジットのしくみは基本的にはカードショッピングと同じだ。クレジット加盟店でショッピングクレジットを利用して支払う場合、契約書を作成しクレジット会社の審査を受けて承認されれば商品を持ち帰ることができる。後はクレジット会社がクレジット会員に代わって商品代金を加盟店に立替払いし、会員はクレジット会社の請求に基づいて支払をすることになる。

 

しかしショッピングクレジットの手数料のしくみはクレジットカードと若干違っている。クレジットカードでは加盟店手数料はほぼ一律で決められていて、必ず加盟店が負担することになる。しかしショッピングクレジットの場合は加盟店手数料も会員手数料も加盟店や業種によって大きく違っている。

 

利幅の少ない業種の加盟店では加盟店手数料をゼロにしてすべてクレジット会員の請求に上乗せする場合もある。逆に利幅の大きな加盟店ではすべて加盟店が手数料を負担して、利用を促進することもあるのだ。会員手数料ゼロの場合は期間や回数が限定されるが、通常時でも加盟店が手数料を多く負担しているケースも少なくない。

 

《ショッピングクレジットの支払方法》
ショッピングクレジットにはクレジットカード同様に1回払、分割払い、ボーナス払いが利用できる。リボルビング支払は特殊なケースを除いては利用することはできない。また農機具ローンなど特殊なクレジットでは半年払や年払といった支払方法もある。さらに毎月均等に支払うのではなく付近等に支払うことが出来る場合もある。

 

この不均等払いはリボルビング支払が利用できないために考え出されたもので、既存の支払がある場合、その支払が終了するまでは毎月の支払金額を少なくして、終了後に高くするという使い方ができる。一度ショッピングクレジットを利用すると支払が終了するまで次のクレジットを利用しない傾向にあるため、加盟店の要望に答えて考えだされた支払方法だ。これはオートローンなどにも応用されている。

 

リボルビング支払は利用できなのが原則だが特殊なクレジット商品では利用できる場合もある。高額で繰り返し利用する商品の場合にはリボルビング支払を導入している場合もあるのだ。その場合はカードレスカードという形でクレジットカードのシステムを応用して請求を行う。ただし利用金額が大きくなることと、リボルビング支払では連帯保証人制度になじまないため利用できる人は少なく一般的なクレジットではない。

 

《クレジットカードとの違いとメリット》
ショッピングクレジットを利用する場合にはクレジット契約書を作成して、クレジット会社の審査を受ける必要がある。クレジットカードは申込したときに審査を受けるが、後は更新時に簡単な審査を受けるだけでいいので、ショッピングクレジットに比べて使いやすいというメリットがある。ただし、クレジットカードは決められた利用枠があるが、ショッピングクレジットは連帯保証人を付けることである程度高額な利用も可能だ。クレジット会社のオートローンも対象が車両に限定されているだけで、ショッピングクレジットと全く同じしくみだ。

 

クレジットカードと比べてショッピングクレジットが有利な点は、この連帯保証人制度と高額商品が利用できるという点だが、隠れたメリットとしては計画的な利用ができる点が挙げられる。ショッピングクレジットの支払方法はクレジットカードと同じだが、リボルビング支払は利用できない。繰り返し利用する仕組みでないからだ。そのため分割払いの利用がメインだが、分割払いは複数利用すると支払金額も増えるので支払が困難になる恐れがある。

 

これはデメリットだが逆に利用するたびに支払が可能かどうか考えることができる。つまり自分が支払える金額を超えるようであれば利用しないという抑制が働くのだ。もちろんそれを考えずに利用し続ける人もいるかも知れないが、毎回審査を受けるので限度を超えるとクレジット会社の審査を通過しない。分割払いしか利用できないショッピングクレジットは計画的にショッピング利用できるしくみなのだ。

 

《ショッピングクレジットのトラブル》
ショッピングクレジットを悪用する悪徳業者が増えたため、割賦販売法が改正され規制が強化されたという経緯がある。クレジットを悪用する手口には空売り、名義貸し、次々商法など加盟店が関係する手口がほとんどだ。多くの場合加盟店の経営が悪化してクレジット契約を偽造してクレジット会社からお金をだまし取るというケースが多い。これを空売りといいクレジット会員になりすますことを名義貸しという。

 

空売りと名義貸しはワンセットになっていて加盟店が親戚、知人、得意客などに頼み込んで名前を借りて、クレジット契約をでっち上げる。クレジット会社から振込される金額は運転資金に回され、月々の支払は名前を借りた会員に代わって加盟店が支払う。最後まで支払が終了すればバレないこともあるが、途中で支払が困難になって発覚することがほとんどだ。

 

次々商法はクレジットに無知な老人などを対象にして高額な商品を次々とショッピングクレジットで購入させる手口だ。これにはクレジット会社の審査に大きな問題がある。普通に審査すれば年金暮らしの老人に高額なクレジットを承認することはありえないからだ。一度ならまだしも数回繰り返すとなるとクレジット審査方法が不当だということは明白だ。こうしたことが割賦販売法改正につながったのだ。

 

ショッピングクレジットでは商品キャンセルがトラブルになることがある。顧客の都合でキャンセルする場合にはキャンセル処理が完了するまではクレジット会員にクレジットの支払義務がある。しかし、商品に問題があったり商品が届かなかったりといった加盟店側の理由によるキャンセルの場合は、クレジットの支払を一時的に止めることができる。これを支払停止の抗弁権と呼んでいる。

 

支払停止の抗弁権を主張するにはクレジット会社に連絡して文章によって申請を行う。キャンセルに至った事情を記入してクレジット会社が認めれば請求は一時的にストップする。最終的にキャンセルが成立すれば請求が止まっている間の支払遅延状態もカウントされない。

 

《ショッピングクレジットの現状》
ショッピングクレジットの取扱高は減少傾向にある。これはクレジットカードが普及したため売上がカードにシフトしているためだ。ショッピングクレジットを利用した場合、同時にクレジットカードの申込も行えるようなクレジット契約書がかつて存在した。複写式で知らずに申込することになるケースも多かったので、今では利用されていないだろうが、こうしたクレジットカードへの切り替えが功を奏したとも言える。ショッピングクレジットからクレジットカードへのシフトはクレジットカード会社が計画的に行なったことでもある。

 

なぜクレジット会社がカードへの切り替えを推進したかというと、申込から請求までの手間や経費がかからないからだ。ショッピングクレジットではその都度契約書を回収して審査も行うことになるので、少額の利用ほど赤字となる可能性が高い。そのため少額利用をコストのかからないクレジットカードに切り替えることで利益を確保しようとしたのだ。現在のショッピングクレジットの取扱高減少は、クレジット会社が予想していたことであり望んでいたことでもあると言えるだろう。

 

ショッピングクレジットはこれから大きく伸びる要素はほとんどない。しかし、サービスが完全に停止することもないだろう。クレジットカードが普及しても高額な利用枠を持つ人は限られている。クレジットカードの利用金額も平均で1万円程度なので高額な商品購入にはやはりショッピングクレジットが必要だ。広い意味ではオートローンもショッピングクレジットの一種で、オートローンを利用しないで車を購入する人のほうが少ないだろう。さらに呉服や貴金属といった高級品では今でもショッピングクレジットのニーズは高い。

 

オリエントコーポレーションでは新しい試みとしてショッピングクレジットにもポイントを付与するサービスを開始している(オリコクレポ)。一部の加盟店に限られサービスも限定的だがこうしたサービスの見直しをすることで、ショッピングクレジットの付加価値が高まりこれ以上取扱高が下がることを食い止めるのは可能だ。

 

消費者金融
消費者金融は銀行以外の業者が個人に貸付するもので、貸金業者とも呼ばれている。消費者金融業者は貸金業法によって規制を受けているノンバンクで、融資を専業とする業者以外にもクレジット会社やクレジットカード会社なども貸金業者だ。これらの貸金業者は登録制度により県知事や財務局に届出をして審査を受けなければならない。登録が認可されると登録番号が発行され、広告などにはこの登録番号を表示する義務がある。

 

こうした登録を受けずに商売としてお金を貸付すると業法違反となって刑事罰を受けることになる。登録の期限は3年で期限切れ前に更新手続きを行うが、新規登録と同様の書類が必要だ。更新手続きを忘れて登録が失効すると無登録業者となってしまう。悪徳業者を見分けるためにはこの登録番号が正規のものかを確認するとすぐわかる。広告に登録番号を記載していない業者は確実に無登録業者であり、記載されていても登録番号が(1)になっている場合は注意が必要だ。

 

登録番号は○○県知事(1)12345号といった体系になっている。更新するたびに()内の数字は増えていくのだ。悪徳業者は摘発されると社名や代表者を変えて新登録をする。つまりいつまでも(1)だ。パチンコなどのギャンブル雑誌に掲載されている貸金業者の広告には(1)の登録番号が並んでいる。これらはすべて悪徳業者と考えて間違いない。

 

悪徳業者の判断は広告の宣伝文句だけでも判断できる。「ブラックでもOK」「即日融資」といった審査をせずに誰にでも貸付するような表現は貸金業法で禁止されている。こうした違法な広告を行うだけで営業停止になるので、まともな貸金業者であれば絶対に使わない言葉なのだ。

 

消費者金融はかつてサラリーマン金融(サラ金)と呼ばれていたが、業界のイメージアップのおかげで消費者金融という言葉が定着した。サラ金時代は多重債務者が増加して悪いイメージが定着していたからだが、イメージを変える前に業界全体の体質を変えるべきだったろう。貸金業法が改正されてからも一部上場の消費者金融業者が業法違反で営業停止になるといったことが何度もあったからだ。

 

しかし、消費者金融自体は貸金業法を順守している限りは消費者にとっては必要なものだ。銀行は担保がなければ個人には貸付を行わないので、急な出費ですぐにお金が必要なときには役に立たない。そういった場合には消費者金融が必要となる。金利が高いと言っても短期間でそれほど高額な利用でなければ金利負担は小さいのだ。

 

《消費者金融業界の現状》
消費者金融業界は消滅の危機にあると言っても大げさではない。業法改正が2010年6月から完全に実施され、上限金利の20%が決められ年収の1/3までに貸出は制限されている。こうした規制の他に過払い利息の返還請求の件数も増加しているため、大手の消費者金融会社でも大幅な減益となっている。貸金業法の規制で将来の利益もダウンし、さらに過払いの請求で過去の利益も吐き出している状況なのだ。

 

過払いの請求は貸金業法改正以降も収まる様子はない。貸付が制限された総量規制の影響で借入できなくなった利用者が過払い請求を行ないケースが増えているからだ。時効が10年であることを考えると当分この傾向は続くだろう。個人や中小の貸金業者は廃業するものも多く業者の数はピーク時から半減している。

 

《消費者金融の問題点》
消費者金融がこれほどまでに規制を受けることになった原因は業界の中にある。サラ金時代の反省を踏まえて業界内の自主規制があればこれほどまでに規制を受けなかったに違いない。一部上場企業でさえ過剰な督促行為を行って営業停止となる体質が最も大きな問題だ。

 

一方で規制を強化して貸金業界の規模を縮小した金融庁にも問題点はある。金利引き下げと総量規制で審査基準が上がり貸付ができなくしておきながら、ヤミ金融と呼ばれる無登録業者に対する対策はあまり目に見えていない。いくら摘発しても社名や代表者を変えて復活する無登録業者の取締を強化しない限り、多重債務者の発生防止にはつながらないだろう。

 

規制を強化したことで利益の確保が難しくなった消費者金融会社は必然的に審査基準を引き上げることになった。これによって審査の甘い消費者金融業者は存在しなくなったのだ。借入ができなくなった消費者はヤミ金など無登録業者から借入することになる。特に中小企業は代表者個人の借り入れで成り立っているところも多いのだ。結果として無登録業者に客が流れる仕組みになってしまったことは法改正の問題点の一つだろう。

 

《今後の消費者金融》
日本では利益をこれ以上伸ばすことは難しいと判断した大手の消費者金融会社の中には中国へ進出しているケースもある。確かに市場規模は日本に比べて格段に大きいが、中国ではまだ信用販売やクレジットを利用する体制にはないかもしれない。銀聯カードという中国のカードブランドがあるが、これはクレジットカードではなくデビットカードだ。つまり預金残高の範囲内でしか利用できないしくみなのだ。

 

これはまだ中国ではクレジットシステムに対応できるほど国民に信用販売の観念が浸透していないことを意味する。簡単にいえばお金を貸付しても貸し倒れとなる危険性は日本と比べると高いということだ。中国進出は諸刃の刃ということができるだろう。

 

日本国内での消費者金融には法規制で限界があるが、同じノンバンクのクレジット業界への参入も難しいだろう。クレジット業もすでに飽和状態で信販会社が淘汰されている状態だからだ。銀行などの融資を保証する保証事業にはまだいくらか伸びる余地があるかもしれない。銀行融資なので貸金業法の規制を受けることがないからだ。銀行で借入申し込みをする人はある程度属性が良好ということもある。しかしそれにも限界があるだろう。

 

こう考えると消費者金融業界の将来は暗い。大阪府が提案したような貸金業の特区制度を設けて、地域限定で以前の金利での貸付を行うといった特例でもない限り、消費者金融業界はこのまま消滅してしまう危機に見舞われるかもしれない。



【本日の一言】
‐‐‐リアルライブより引用‐‐‐ 最近、クレジットカード現金化という言葉をよく聞きます。外に看板を掲げたり、ホームページを作って堂々と営業している業者も多いです。これを利用して、痛い目にあったという人が後を絶たず、社会問題になっています。ここでは、その商法についてまとめてみたいと思います。  クレジットカード現金化には大きく分けて2種類あるようです。1つがキャッシュバック付商品販売商法、もう1つが金券買取商法です。  まず、キャッシュバック付商品販売商法についてです。これは二束三文の商品を高値で客にカード決済で販売し、多額のキャッシュバックをするシステムです。対面販売の方法を取っている業者もありますが、通信販売の体裁を取っている業者も多々あります。たとえば原価100円のCDを10万円で購入させ、客に 85%の8万5000円をキャッシュバックしたとします。カードの支払日はすぐには到来しませんので、客は当座現金を手にできます。差額の1万5000円が実質的な金利となります。カード会社の販売店へのマージンは通常5%といわれていますので、業者はカード会社から95%の9万5000円の入金があり、 10%の1万円の利益を得ることになります。  仮に1カ月後にカードの支払日が来たとします。1回払いにすれば、通常金利はかかりません。客側にすれば、「1回払いだから金利はかからない」と思いがちですが、これは大間違い。わずか1カ月で実質1万5000円の金利を取られるわけですから、月利15%。年利に直すと180%に相当します。分割払いにしたら、さらにカード会社の金利がかかります。カードの支払日が来て、大変なことに気付くわけですが、あくまでも業者とは商品を購入しただけの関係。債務はカード会社側にありますから、業者には文句の付けようがありません。  果たして、これは合法なのでしょうか? 「不当景品類及び不当表示防止法」(以下、景表法)では、景品は取引総額の10%以下と規定されています。ですが、ほとんどの業者は、この販売方法は景表法の「もれなく型」に該当し、キャッシュバックは景品の例外に該当するため、取引総額の10%以上を提供しても合法と主張しています。返品したくとも、業者は商品、サービスの性質上、クーリングオフは不可と謳っています。  これについては、グレーというしかありません。そもそも、二束三文の商品を高値で売ること自体が問題ですが、客側はあくまで「金を借りた」との認識で、商品を購入したとの認識が薄いため、どこに苦情をいったらいいか分からず、表に出づらいのです。  次に金券買取商法ですが、たとえば新幹線の回数券10万円分を客にカードで購入させます。それを業者は85%で買い取り、客に8万5000円を渡します。業者はそれを、95%で金券ショップに売ったとして10%の利益を得ることになります。なかには、金券ショップ自体が、この商法をやっている場合があります。それだと、金券を買いに来た客に98%で売ったとすれば、業者は13%の利益が出ます。  各カード会社は換金目的のカード利用を規約で禁止していているようです。これはバレたら規約違反になるでしょう。処罰されるのは業者ではなく、あくまで客です。冷静に考えれば、これは業者をはさまず、個人で金券ショップに売れば、95%の9万5000円が入ります。早急に金が必要で冷静さを欠くと、つい利用してしまうのでしょう。ただ、個人で金券ショップに売っても規約違反になるのでしょうから、こういったことは奨励しかねます。  他に、客に自店でカード決済で販売した商品を、販売価格より下回る額で業者が買い取る空売り商法。あるいは、金券のケースと同様に、客にカードで商品(例:パソコン)を買わせ、それを業者が買い取る買取商法などがあるようです。  いずれも、合法なのか違法なのか、グレーな商法です。 ‐‐‐ここまで引用‐‐‐ 上記の記事はクレジットカード現金化とはの説明になりますが、みうのほうで補足します。クレジットカード現金化の風当たりは日に日に厳しくなっています。業者は、この商売は「不当景品類及び不当表示防止法」に抵触しないから合法だと主張していますが、法律はそれだけではないんですね。ショッピング枠は本来買い物を使う機能です。それを現金化するわけですから本来の機能から反れています。また、ショッピング枠を現金化する人は、お金に困っている人です。貸し倒れ率が高いという特徴があります。カード会社から見れば不当に貸し倒れリスクを負っていることになります。これは詐欺罪にあたる可能性があるんですね。また、金融庁はショッピング枠の現金化の業者は貸金業法における貸金業者に指定する動きがあります。これが実現すれば、現金化の事業は完全に違法行為になります。それによく考えたら、わざわざ業者を通さなくても自分で現金化できますよね。新幹線の回数券を買って自分で金券ショップに売れば業者からピンハネされることもありませんし、Paypalをごにょごにょしたら自分で現金化できそうな感じです。でも自分で現金化する行為もカード会員規約に反する行為です。カード会社は何にクレジットカードを使ったのかを把握しています。ショッピング枠を現金化したことが原因で、クレジットカードが使えなくなることだってあります。クレジットカード現金化には近づかない、かかわらないでいきましょう。

【クレジットカードのネタ】
次々商法を規制するために割賦販売法が改正されました。
>>次々商法

(最終更新日:2011年1月30日)



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