
学院研究室 生物科
学院研究室 生物科 実習
ザリガニを解剖しよう
Presented by 早大学院 理科部生物班
レジュメ≪改訂版≫
1.実習に当たって
毎年、学院祭で展示を行っています。今年も600人以上の方に展示を見ていただくことができました。今回、頭祭での企画の話が来たのは、学院祭の熱がまだ冷めないうちでした。「より多くの人の興味を集められるのは何か」と考えてみました。そこで「アメリカザリガニの解剖」を思いつきました。
毎年、お客さんの中には「実験的なもの」を求める方が少なくなく、学院生の中にも、「生物やるなら解剖がしたい」という声が多いのです。私は夏休みに、博物館で同テーマのアシスタントをこなした後だったので、高校生活で一度くらいやってもいいだろうと思い、今回の実習を企画したのです。
2.アメリカザリガニの簡単な紹介
1930年(昭和5年)に、河野芳之助という人が、ルイジアナ州ニューオルレアンスから食用ガエルのエサとして100匹のアメリカザリガニを持ち帰りました。大部分のザリガニは航海中に弱り、日本に来たのはわずか20匹でした。その後、鎌倉市岩瀬の養蛙場に放され、各地に広がっていったと言われています。(食用ガエルの池に放されたという通説は誤りで、最初は別の池に分けられて養殖されていた、というのが事実です)
もともと日本にはニホンザリガニ(天然記念物)が生息していましたが、繁殖力の高いアメリカザリガニが日本中に広がっていくにつれて、東北地方の一部にのみでしか見られないようになってしまいました。現在、日本にはニホンザリガニ、アメリカザリガニ、ウチダザリガニ(摩周湖、阿寒湖周辺)、タンカイザリガニ(滋賀県今津市淡海ため池のみ)の4種が「野生で」生息しています。ニホンザリガニの他はみな北アメリカからやってきた移入種です。
なかでもアメリカザリガニは、丈夫で飼いやすく、繁殖も簡単なので、「子供の遊び相手」として、また「格好の研究材料」として親しまれています。生物学史上、「最も研究材料にされている生物」と言ってもいいでしょう。
3.実習のテーマ
昔から、たくさんの人と係ってきたザリガニですが、皆さんはザリガニの体についてどれだけ知っているでしょうか。この実習では、生物学の基礎中の基礎である「標本の観察」で、ザリガニの体に目を向けてみたいと思います。
4.解剖と観察
今回の実習に当たって、いろいろと企画調整をしてくれた頭祭委員長の大石君、企画班長の渡辺君、解剖道具を用意していただいた多ケ谷先生、冷凍ザリガニを提供してくださった国立科学博物館の武田正倫博士に深く感謝します。