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法政大学文学部心理学科 犯罪心理学研究室

犯罪心理学研究室の研究内容

犯 罪心理学には、さまざまな分野があります。大学の犯罪心理学講座はその多くが、非行少年や犯罪者を心理学的に査定し、いかに矯正していくかについて研究す る矯正心理学を中心にしていますが、本研究室は、犯罪捜査プロセスに心理学的な手法を応用することと犯罪の予防に関することを中心に研究を行っています。 これらの分野は、海外では、捜査心理学と呼ばれています。具体的には以下の研究を行っています。


(1)犯罪者の行動パターンについての研究

 凶悪犯罪の犯行パタンからの犯人像の推定、犯行の予測、危険性の推定、リンク分析に関する研究を行っています。この分野はいわゆるプロファイリングといわれる分野ですが、FBI方式ではなく多変量解析などの高度な統計的手法を用いた手法について研究しています。現在,私のゼミ生や、大学院生、研究チームでは以下のような研究テーマに取り組んでいます。

1)大量殺傷事件の犯人の分類と行動パターンの予測

2)連続殺人事件の犯人の分類と行動パターンの予測

3)デートDV・ストーカー犯人の行動パターンの分類と危険性の推定

4)殺人犯人の遺体遺棄現場の推定

5)少年の殺人犯人の分類と行動パターンの予測

6)女性の殺人犯人の分類と行動パターンの予測

7)殺人事件の犯人の自首可能性の予測

8)日本の殺人事件データーベースの作成

9)日本の政治テロリストの行動パターンの分析


(2)プロファイリング手法を用いた刑事弁護手法の開発に関する研究

 プロファイリング手法は警察が犯人を検挙するために、おもに用いられています。この方法は弁護側としてもちいることも不可能ではありません。しかし、現在、プロファイリングを弁護側の立場から刑事裁判で用いたケースはありません。そこで、我々は、プロファイリング手法を刑事弁護に用いるための方法論を開発しています。

1)プロファイリング手法を用いた心理学鑑定の開発

2)特殊な犯人の行動に関する心理学鑑定の開発


(3)目撃証言・被害者証言の特性についての研究

  目撃証言に関する研究とは、事件の目撃者や被害者の証言はいったい、どのくらい信用できるのか、また、より信頼できる証言を聴取するためにはどのような方法をとればいいのか。などを研究していく分野です。

1)情動的ストレス下における目撃者・被害者の記憶

2)顔の角度や表情が面割り・面通しの正確性に及ぼす効果

3)目撃者による声の記憶の正確性に関する研究


(4)都市空間構造と犯罪パタンの研究

  様々な罪種の犯罪がどのような地理的、環境的、経済的、状況において発生しやすいのかについて共分散構造分析などの多変量解析を用いて検討しています。こ れによって、防犯的な活動に有効に役立てることができるほか、犯罪がなぜ起きるのかについての諸仮説、たとえば、社会的コントロール理論やアノミー理論、 社会的学習理論などの実証的な検証が可能になります。

1)都市空間構造からの犯罪件数の予測

2)GISを使用した犯罪多発地点の分析 


(5)対テロリズムの心理学的手法に関する研究

 テ ロは、人々に恐怖や不安を喚起することによって、政治的な主張を行う手法ですが、戦争と同様に、無関係の多くの人々が犠牲になる成る犯罪であります。そこ で、このようなテロリズムに対抗していくために、心理学の知識を有効に使用できないかについて研究を行っています。具体的には、テロリストやテロ集団のプ ロファイリングや、人質立てこもり・ハイジャック事案への介入手法についての研究を行っています。

1)日本の政治テロリストの行動パターンの分析

2)人質立てこもり事件における突入の意思決定の最適化に関する研究


(6)ウソの見破りに関する研究

 犯罪捜査の心理学においては古くから、ウソをどのように見破れば良いのかについて研究されてきました。われわれは現在までのこの種の研究の蓄積を足がかりにして、より高度なウソ見破り乃方法について研究しています。

1)NIRSを使用した虚偽検出

2)眼球運動を使用した虚偽検出

3)感情の偽装の見破り


(7)その他の興味に任せた諸々の研究

 そのほか、人間の社会的行動に関するさまざまな問題について興味を持っています。これはほとんど趣味といっていいんですが、興味に任せていろんな研究をしています。たとえば、「コスプレーヤーの心理特性」や「女性ファッション誌の購読形態と異性に対する態度の関係」、「顔のパーツの構造と対人魅力」、「タレント広告の効果性に関する研究」、「ホラー映画で誰が最初に殺されるかを統計的に推測する研究」など実用的なものから、学問の進展に全く関係ない単純な興味を満たすための研究まで、いろいろやっています。←本職よりも真剣にやっているという説もある。