FENDER CORONADOBASS

近手に入れた68年製のコロナドです。あまり詳しくないのですが、コロナドベースは66年に生産が始まって、たぶん70年代まで生き残れなかった機種だと思います(笑)。この頃フェンダーはもうCBSのものになっており、時代は大出力のロックへと移っていく過渡期にあったわけで、なぜこのタイミングでハコを発表したんだ?という、この混沌とした時代ならではの世迷い楽器です。未確認ですが、ワンピックアップのものや様々なカラーバリエーションが存在します。

 そもそもなぜハコに興味を持ったかというと、バーズの初期のゴムみたいな音の正体がハコベースであると知ったからです。で、よくよく見たら私の好きな60年代のベーシストはみんな使っているじゃないですか。こりゃもうハコしかない!と思ったわけです。しかしハコといってもいろいろな種類があります。ギブソンEB、ギルドのスターファイヤー、VOXにフラマスにリッケンバッカー。EBは試奏したんですが、音が良すぎて(笑)。フラマスは実物を見たことすらないし、リッケンのハコはバカ高いし。で、あとは自分のキャラクターかなと。VOXのワイマンベースは一回試奏してすごく良くて悩んだのですが、買い損ねました(が、これはいつか手に入れます)。結局決め手になったのはロニー・レインがコロナドを弾いていたことです。その微妙な具合といったら(笑)。

 スペックはミディアムスケール、2シングルPU(フロントの一弦ポールピース不調)、2ヴォリューム2トーン、フィンガーレストが2個、ペグはフェンダー社製丸型、ブロックポジションマーク、カラーはトップが2トーンサンバースト、バックが3トーンサンバースト、極めつけはコマがゴムです。木材や内部コンデンサー等、詳しいことはわかりません。これね、不思議なもんでその日の温度で相当弦のテンションが違うんですよ。さらにネックを握るとその日の湿度までわかるんです。やはり現行の楽器よりもシビアなんでしょうね。フルオリジナルなのですがデッドポイントが二箇所、オクターブのねじが切れているかもしれない、ハードケースなし、といった状態です。まぁ、はっきり言ってつらい部分もあります。というかハコを使う時点でいろいろな制約が出てきます。スラップなんてもってのほかです。

グはパドル・ペグ(写真左)です。パドル・ペグ(丸型)は1966年から使われているのでコロナドは全部これですかね。また同年からフェンダーがペグを自社生産し始めたので、このモデルにもフェンダー・ロゴが入っています。そしてロゴはフィニッシュの下に貼られたCBSロゴです。まぁコロナド自体CBSの産物なのであたりまえです。ヘッドのカラーは本当は深緑らしいのですが、ほとんど黒に変色しています。

このプレートは1965年半ばから採用され、“F”が使われた初めてのモデルです(写真右)。シリアル・ナンバーからだと1967年か1968年製ということになるらしいです。何故私が1968年製と断言しているかというと、お店の人がそう言っていたからです。たぶんネックをはずした時にわかったのでしょう。ちなみに紙が一枚入ってます。

と接しているところを見てください。長方形のコマの外壁に囲まれた黒い部分がゴムです。コレによってサスティンが格段に奪われているわけですね。この辺は良くも悪くも他のハコベースとの違いですね。  こういう類のブリッジは弦を全部はずすと取れてしまうんですよね。だからへたをすると一人じゃオクターブを合わせることができなくなってしまうんですよ。これはなかなかデリケートなシロモノです。誰かこの手のオクターブの合わせ方を教えてください。

 ちなみに弦は今はghs(だと思います)のフラット・ワウンドを張っています。まだ慣れませんね。根本的に弾き方を変えないといけない気がします。しかし音はなかなか面白いです。サスティンと音量はまたまた奪われましたが、今になってベースマンとの相性が良いことに気が付きました。色々苦労もありますが、私より一回りも年上なこの楽器に、これからも色々教わりたいと思います。

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