●5代目カローラのバリエーション

5代目カローラのバリエーションは当初は4種類だったが、1984年10月にはFFシリーズに ハッチバックのカローラFXが追加された。FXとはFutureの頭文字に未知数のXをつなげたものである。 FXは基本構造をセダンと共有するスポーティな2ボックスカーで3ドアと5ドアがあり、 輸出向けの大本命として開発された。特に欧州では全長の短い2ボックススタイルの車に 人気があり、カローラ5ドアセダンとはまたターゲットが異なっていた。 国内でもちょうどハッチバック車が大ブームで、各メーカーから次々にハッチバック車がデビューしていた。 ライバル車は、1300〜1500クラスでその中にターボを搭載したホットハッチがラインナップされていた。 FXはその再後発としてスタイル、品質感などで上級のポジションを目指すべく、 外装はセダン系をベースとしながら独自の外観を持つクリーンでシャープなデザインとなっている。 特に左右非対称ボンネットはFX独自のスタイルで遠目でもセダン系との判別性を確保した。 そして当時はまだ珍しかったフルカラー仕様(ボディカラー白のみ)が人気を博した。 エンジンは3A-LU型と4A-ELU型、そして新たに4A-GELU型が搭載され、 特にDOHCの4A-GEU型を搭載したFX-GTの自然吸気DOHCエンジンはたちまち大人気となった。 足回りも、専用の前後にスタビライザーを装着し、カローラFF車初のリアディスクブレーキも奢られた。 ステアリングナックルは高荷重タイプのCE80系用のものが流用されクラッチもハイパワーに対応した強化クラッチ が装備されている。また、ボディ本体にも補強が加えられている。

同じ時期にセダンも一部改良を受け、セダンにも4A-GELU型を搭載したGTがデビューした。 5代目がデビューして最初はGTは無かったが、ようやく隠れファンの多いスポーツセダンが復活した。 GTはメカニズムをFX-GTと共有している車種でブラックアウトされたフロントスポイラーやリアスポイラー が外装上の特徴である。(後にイエローバルブが採用された)内装もアンバー色(琥珀色)のイルミネーション、 ステッチで統一された。カローラのようなFFにも高性能エンジンの搭載が十分可能であることを証明した。 この後、トヨタはスポーツエンジンを次々にFF車に切り替えて社内の小型FR車と入れ替わっていくことになる。

世界各国の大衆車がFF化される中でFFになったカローラシリーズは世界各国に輸出された。 メインとなったのはやはりハッチバックのFXやリフトバックである。 写真は、南アフリカ向けのFXで、5ドアながらGTの内容に順ずるモデルである。また、 セダンで4A-GELU型エンジンを搭載したものもあり、スプリンターと呼ばれている。 北米向けはヘッドライトやバンパーが異なっている。 また、FR系も輸出されており、レビンにトレノのリトラクタブルヘッドライトを装着したカローラGT-Sがその代表である。

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5代目カローラ1500SEサルーンのデータ