「大和ミュージアム」見学記

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2009年8月21日、広島県呉市の「大和ミュージアム」
(呉市海事歴史科学館)を見学してきました。


プロローグ

話は約2年前に遡る。
2007年9月某日、大和ミュージアム見学ツアーを敢行した。
公式サイトもチェックし、往復の電車の接続もキチンと調べた「はずだった」。
青春18きっぷを携え、普通列車を乗り継いで呉市にたどり着き、
大和ミュージアムの前に立った私を出迎えたのは「本日は休館日です」の表示だった。

時は流れ、2009年8月。
7月のお台場「実物大ガンダム」見学ツアーで使用した青春18きっぷの
残り分の用途を考えたとき、真っ先に浮かんだのが「前回のリベンジ」であった。

決行日は8月21日。
今回は「夏休み期間中」と言うこともあって、休館日にあたる可能性はなかったが、
前回は新幹線を利用した帰路を、今回は普通列車の乗り継ぎで
踏破することにしたため、時間配分を新たに考え直す必要があった。

結果、早朝5時前の始発電車で和歌山を出発、3時間ほど呉に滞在した後帰路につき、
23時過ぎに和歌山に帰着するタイムテーブルとなった。
後は当日晴れることを祈るのみである(予報では曇り)。
 

其の壱 往路

8月21日午前3時30分。目覚ましのアラームの前に目が覚める。
身支度を済ませて朝食をとり、午前4時10分ごろ、自転車で出発。
外はまだ真っ暗。東の空にはオリオン座の星々が輝いている。
例によって、紀伊中ノ島駅の駐輪場に自転車を止め、和歌山駅まで歩く。
道端からはコオロギやカネタタキの声が。

午前4時40分ごろ、和歌山駅に到着。改札で青春18きっぷに検印を押してもらい、
これまでも何度かお世話になっている新大阪行きの始発電車を待つ。
程なくやってきた電車に乗り込んで、とりあえずホッと一息。

天王寺駅あたりで大阪環状線に乗り換えて大阪駅に向かってもよかったのだが、
せっかくなので新大阪まで乗って、そこから大阪駅を目指すことにする。
(この電車は大阪駅を通らずに新大阪へ向かうルートを取るため。
 詳しくは「梅田貨物線」で検索を)

大阪駅に降り立ち、これまた何度かお世話になっている姫路行きの新快速を待つ。
電車が来るまでにはまだ少し時間があったのだが、既に何人もの人が待っていたので、
自販機でペットボトルの水を買った後、列に加わる。
何とか席を確保し、時折まどろみながら姫路までの時間を過ごす。

姫路で岡山行きの普通電車に、東岡山駅で三原行きの普通電車に乗り換え。
三原駅からは「呉線」の電車に乗り換える。
二両編成のワンマン電車は、「いかにもローカル線」と言った感じの路線を
のんびりと走っていく。

午後1時前、電車は呉駅の少し手前の広駅に到着。ここで最後の乗り換えを行い、
午後1時過ぎ、定刻どおりに呉駅に到着した。
 

其の弐 大和ミュージアム

呉駅から歩いて数分、大和ミュージアムの建物が見えてくる。
夏休み中とは言え平日なので、それほど人出は多くなさそうだ。
まあ、その方がゆっくりと見学できるので、個人的には願ったり叶ったりなのだが。

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外観。主砲やスクリューなどは、戦艦「陸奥」のもの。

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外観その2。潜水艦は隣接する「てつのくじら館」の目玉。

約2年ぶりに正面玄関前に立つ。
当然のことながら「本日休館日」の立て看板はなかったのだが、
かわりに簡易消毒液を載せたテーブルが置かれている。
そう。ここ数週間で一気に広がりを見せた「新型インフルエンザ」対策だ。

消毒液で手を洗って入館。受付のお姉さんの指示に従い、切符を買って奥に進む。
そこには、前回は見ることができなかった「10分の1戦艦大和」の姿があった。

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10分の1戦艦大和。建物の構造上、このアングルは逆光になってしまう。

10分の1の「模型」とは言え、その全長は26.3m。
手持ちのデジカメだと、最も広角側にしても、全体を納められないほどだ。
ただ、たしかに巨大なのだが、以前に尾道で「実物大」のものを見ていることもあり、
個人的には思ったほど「迫力」は感じなかった。
ただ、艦橋などが省略されていた尾道のロケセットとは違い、艦全体が
精密に再現されているため、ロケセットとは違う意味での「存在感」を感じる。

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艦橋部分のクローズアップ

「10分の1戦艦大和」の周りを回るように順路が設定されており、
次の部屋には魚雷や特殊潜航艇、零式艦上戦闘機(六二型)などが展示されていた。
人間魚雷「回天」の前で、年配の方が感慨深そうに佇んでいたのが印象深かった。

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零戦六二型。戦闘爆撃機タイプで250kgの爆弾を搭載可能。

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大和中央構造物付近。1Fから2Fへの通路から撮影。

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零戦六二型。1Fから2Fへの通路から撮影。

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特殊潜航艇「海龍」

零戦や特殊潜航艇が展示されている部屋の外周をグルリと回って2Fへ。
2Fには、旧海軍の艦船の精密な模型が展示されていた。

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模型展示ブース。大スケールの模型がズラリ。

掲載した写真では比較対象がないので判りにくいかも知れないが、
模型の多くは全長1〜2mの「大物」だ(縮尺で言えば「1/100」や「1/200」)。
ただ、上段の模型は、背が低い人には見づらいかもしれない。

そして、エスカレーターを昇って3Fへ。
最初は見上げていた大和を、今度は上空から見下ろすカタチになる。

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再び大和の全体像。

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中央構造物付近。

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後方から。

一通り展示物を見て回ったので、売店を冷やかした後、一旦外に出ることにする。
建物の周りを回って海側へ出ると、「大和波止場」と呼ばれるエリアに出る。
このエリアは、実物大の戦艦大和をイメージして作られているとのことなので、
尾道のロケセットを見ることができなかった方は、ここを歩けば大和の大きさを
(ある程度は)体感することができるだろう。

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大和波止場。第二主砲〜艦首の部分が再現(?)されている。

さらに前方へ進むと、大和の艦首にあたる部分から港が一望できる。
遠くに「おおすみ型輸送艦」の姿が見えたのでシャッターを切る。

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沖に停泊していた、おおすみ型輸送艦。

おなかが空いてきたので時計を見ると、時刻は午後2時。
出掛けに朝食をとって以来、水以外を口にしていなかったため、
食糧を調達すべく、呉駅界隈へ戻ることにする。

駅前にある土産物屋兼食堂ビルの2階で、尾道のロケセットの一部が
移設公開されているとのことなので、のぞきに行ってみる。
メニューと予算次第では、そのまま食事というのも悪くない。

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12.7cm連装高角砲

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12.7cm連装高角砲(ロケセット時代)

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25mm三連装機銃(防盾付)

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25mm三連装機銃(防盾付;ロケセット時代)

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25mm三連装機銃(防盾無)後方に見える筒状の物は主砲の砲身。

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25mm三連装機銃(防盾無;ロケセット時代)

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15.5cm副砲

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15.5cm副砲(ロケセット時代)

展示物を見た第一印象は、「よくもまあ、このスペースに詰め込んだものだ」
…の一言だった。
12.7cm連装高角砲や15.5cm副砲に関しては、ロケセットにあった頃よりも
間近から見ることができるため、より巨大さを実感できた。

食堂や土産物屋は、「観光地によくあるタイプ」のものだったのでスルーし、
駅へ戻ると、ホームに見慣れないタイプの列車が入線している。
どうやら、いわゆる「ジョイフルトレイン(観光列車)」の一種のようだ。

駅構内に入り電光掲示板を見ると、「臨時快速」扱いの列車で、
自由席なら青春18きっぷでも乗れるようだ。
行き先を確認すると「三原行き」。当初のスケジュールよりも幾分早いが、
例によって早く帰れるに越したことはないので、この列車に乗ることにする。
食事は…まあ、どこかで摂ることにしよう(汗)

発車までの時間は2〜3分。迷っている暇はないのでホームへ急ぐ。
急ぎ足で乗り込んだ車内に空席を見つけ、ホッと一息。程なく列車は動き出した。

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瀬戸内マリンビュー号。写真は三原駅に着いてから撮ったもの

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車内。ヨットやクルーザーの船内をイメージしているとのこと

 

其の参 帰路

列車は往路同様のんびりした速度で走り、三原駅へと向かう。
自由席なので、乗客は観光客よりも地元の人の方が多いようだ。
車窓から見える瀬戸内の絶景を眺めることもなく、隣の人と世間話をしたり、
まどろんでいる人がほとんどだ。カーテンを閉めて、私もその仲間に入ることにする。

列車に揺られること1時間半あまりで三原駅に到着。
乗り継ぎの電車(岡山行き)が出るまでには7分ほどあったので、用を足しに駅構内へ。
ホームに戻る途中に目に付いた自販機で、某バランス栄養食を調達する。
多少は腹の足しになってくれることだろう…。

福山駅で岡山行きの快速列車に乗り換え、岡山駅で姫路行きの普通電車を待つ。
日が暮れ始めた空からは、ポツポツと雨粒が。
25分ほど時間をつぶした頃に、姫路行きの普通電車が入線。
周りの雑談を子守唄代わりにしつつ、姫路駅までの時間を過ごす。

そして姫路駅から大阪行きの新快速に、大阪から関空/紀州路快速に乗り換え、
当初の予定よりも1時間あまり早い21時57分、和歌山駅に帰着した。
前回同様、紀伊中ノ島駅まで歩き、止めておいた自転車で帰宅。
2年越しの「リベンジ」を果たすことができた。

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