神戸大学法学部「政治理論」講座2003年度授業内容


授業期間
2003年8月4日(月)〜8月7日(木)、夏期集中講義

授業のテーマと目標
政治理論の歴史を「多元性」という統一テーマの下に比較検討することを目的とする。
取り上げる理論は、古典古代の混合政体論から、近代の権力分立論や
市民社会論まで多岐にわたる。様々な理論の検討を通じ、自由民主主義の
一つの柱である多彩な個性の自由な発現が、どのように政治の場に
実現されようとしてきたのかを、学生の皆さんとともに実感していきたい。

授業内容の要旨と授業計画
1.序論:「哲人王」は政治の理想か?
2.混合政体論1:古代ギリシア
3.混合政体論2:共和政ローマをめぐって
4.中世と政治的多元性:王権と教権の問題群
5.権力分立論の芽生え:17世紀イングランドを題材に
6.権力分立論1:ロック
7.権力分立論2:モンテスキュー
8.共和政の再構成:『ザ・フェデラリスト』の政治理論
9.機構と社会1:トクヴィルの思想
10.機構と社会2:初期多元的国家論
11.機構と社会3:中期多元的国家論
12.日本における多元的国家論の受容
13.「多元主義論」の登場
14.結論:多元性のジレンマ
15.試験

教科書・参考書
押村高・添谷育志編『アクセス政治哲学』(日本経済評論社・近刊)。
この中の「多元性」の章を早川が執筆しています。短いものなので講義の
全トピックが入っているわけではありませんが、読むと講義の大雑把な見取り図
を獲得することができます。
(追記:上記本の出版が遅れており、講義に間に合わない可能性が高くなっています。
一著者の力ではどうにもなりませんので、申し訳ありませんがご了承下さい。)
(追記の追記:出版がギリギリ間に合いそうです。
7月31日の出版後、神戸大学生協には速やかに入荷させますので、
購入予定の学生の皆さんは注意して下さい。)

早川誠『政治の隘路−−多元主義論の二〇世紀』(創文社)。

履修上の注意
この内容を講義で話すのは初めてのため、内容や順序に変更がある可能性
もあります。また、特定の教科書に沿っているわけでもないので、講義を
聴きながら自分自身の頭で考えていく意欲のある学生の皆さんの参加を
期待しています。

成績評価方法
期末試験

オフィス・アワー
夏期集中講座のため特に設けませんが、ホームページ上の掲示板や
電子メールを適宜利用して下さい。
講座開講以前、終了以後の質問も遠慮なくどうぞ。
ホームページ http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3666
電子メール politeia@geocities.co.jp

学生へのメッセージ
ともに研究できる時間は4日間と短いですが、電子メディアの力も利用しながら、
お互いにとって有意義な講義にしたいと思っています。
神戸で過ごす時間を楽しみにしています。

*以上、神戸大学に提出したシラバスに、「教科書・参考書」について追記を加えたものです。(2003.4.1)
*追記の追記を加えました。(2003.7.12)