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政治学原論やゼミの掲示板

難しいですね
Icon In Reply to: はじめまして。
はやかわくん - 2003年11月10日 21時17分34秒
引用
こんにちは。書き込みありがとうございます。
難しい問題ですね。
専門の法哲学者だと法実証主義の観点から説明したりするのでしょうか?

私自身は、この問題それ自体を突き詰めて考えたことは今までありません。
政治学者の直感としては(私だけかな?)、
政治の場面では悪意のある「悪法」も「法」になってしまうことが前提であって
むしろそうした「法」に対して法律ではなく政治の側面から自由に意見を言いたい、
というような感覚を持ってしまうので、
逆にこの命題の真偽自体をあまり真剣に考えなくなってしまうのかもしれません。

今パッと思いつくのは、
一つはそもそも何が「悪法」かを判断する基準が難しいということです。
例えば、「禁酒法」が悪法である理由と人種差別的な法律が悪法である理由とは
違うのではないでしょうか。前者は、意図は善意でも結果が伴わないものだし、
後者は、普通に考えれば私達は悪意を想定しますよね。もっとも、このあたりも
考え方は色々あるのでしょうが。
つまり、そもそも「悪法」というものがあってそれが「法」として成立するかを問う、
という問いの立て方自体が色々ヴァリエーションがありうるという
感じがします。

それからもう1つは、仮に「悪法」というものが定義できるとして、
それを「法」として認める別の価値観があるだろうか、という問題です。
例えば、『正義論A Theory of Justice』を書いたロールズJohn Rawlsは
本の冒頭で次のように述べています。
「正義が社会制度にとって第一の徳であることは、真理が思考のシステム
にとって第一の徳であるのと同様である(Justice is the first virtue
of social institutions, as truth is of systems of thought.)。
どれほどエレガントで効率的な理論であっても、誤っていれば、
拒絶され修正されなければならない。同じように、どれほど有効で整った法や
制度であっても、不正であるとしたら、改革され撤廃されなければならないのだ。」
ここで一つ議論になるのは、おそらく、社会にとって本当に正義が第一の徳になるか、
ということではないかと思うのですね。つまり、正義以外にも、
秩序とか友愛とか色々な価値が社会にはありうるわけです。
とすると、もし正義以外の価値観が社会にとって重要ならば、
そのために正義にそむく「悪法」も許容されることになるかもしれない。
だからこれは社会観、そして社会と正義との関係をどう見るか、
という問題と密接につながっているように私には感じられます。

あまり秩序立った書き方が出来なくて、感想だけになってしまってごめんなさい。
この問題自体大きな問題だと思うので
(法哲学ではちゃんとした一つの問題系だと思います)、
時間をかけてじっくりと考えてみて下さいね。
それだけの価値のある問題ですから。

Iconhttp://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3666

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Re:難しいですね
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