

『殺しの序曲』The Bye-Bye Sky High I.Q. Murder Case
放映日:(米国)1977年5月22日・(日本)1978年5月20日
脚本:ロバート・マルコム・ヤング
監督:サム・ワナメイカー
音楽:ボブ・プリンス
撮影:テッド・ボイトランダー
ゲスト・キャスト:セオドア・バイケル、サマンサ・エッガー、ソレル・ブーケ
今回のコロンボの相手は会計士オリバー・ブラント。彼は世界でもトップ2%の知能指数をもつ人間にしか入会が許されない社交クラブ、シグマ会のメンバー。彼は知能は高いものの、精神は少し不安定気味で子供っぽいところがあります。
オリバーと共同で会計事務所を経営しているバーディは、オリバーの旧友で彼同様シグマ会のメンバーでした。しかし、オリバーが顧客の金に手をつけていたことを知り、迷った末に告発することを決心していました。オリバーはその告発がなされる前に彼をシグマ会の図書室で殺し、偽の銃声によってアリバイを偽装します。
ダウィッドジアクのコロンボ本では、この作品を酷評していますが、私はそれほど悪くはないと思いました。それは第一に犯人の性格に対する評価です。ダウィッドジアクは、ラストでコロンボが用いた罠に彼ほど知能が高ければひっかかるはずはないと述べていますが、それまでのエピソードを見ていれば、オリバーが情緒不安定で、多少子供っぽく、優越感と疎外感の間を常に揺れ動いているという性格が伝わってきます。そこで、まあコロンボはそんな彼の弱さをついたのだろうということにも納得できるのでした。
なんというか、オリバーとその奥さんの関係には、見ていて身につまされる人がきっといるだろうなあ。