過食と拒食


最近の私は摂食障害気味である。いつからこんなになったのであろうか?

そう、去年の4月・・・私はかつてやせていることだけが取り柄みたいなところがあった。取り柄でもなんでもないが、顔も父親に似て悪く、誉めるところがひとつもない私の唯一、自他共にみとめる真実には違いなかった。大学入学時の体重35kg。夏にお腹の風邪をひいて34kgに落ちたときは流石に自分の足で病院まで歩いて行けなかったが、いくら食べてもこの体重は全く微動だにしなかった。だから献血をしたくても出来なかった。大学入学当事、棒のような足にマイクロミニをはいて通学していた。なんのメリハリのない棒のようなあし。大学を卒業して引き篭もり状態のときも痩せていた。しかし、精神的に追い詰められ、仕事を止め、入院し、一向に病状のよくならない1年間のあいだ、最初飲んだジプレキサのせいもあって体重は今までみたこともない目盛のピークに達した。私は幻聴が取れた以外、ジプレキサに効果を全く感じなかったので処方をよしてもらってマイナス2キロ。それでも今の私の体重より12キロも太っていた。私は祖母がかってくる好きでもないお菓子を端から消化し、あとは眠っていた。今思えばそれでは太るわけだ。それと三環系抗鬱剤をばしばし出されたおかげでもともと便秘体質の私のお腹の動きは全く止まってしまって、妊娠6ヶ月以上の妊婦のようなお腹だった。見かけだけは着やせして見えるようにしていたのか、それとも頭の中身だけ35キロのイメージのままで昔のサイズをかったらきるのに苦労した、チャックがあがらなかった、お腹とお尻がボこッと出てみっともなかった・・など上げれば切りがないほどの太りようで、顔はむくんでいて、自暴自棄になっていた。だからお化粧する気力もなかったししようとも思わなかった。当時付き合っていた彼も私の体形の変化について酷い言葉をつきつけた。

私の病状が一層悪くなると、もう入院と言う手段をとらざるおえなかった。そのときセロクエルという薬で治療していく方針がきまったと医者から告げられ、私の前の入院仲間はセロクエルで八キロ太ったことを目の当たりにしたからこれ以上太ったらどうなるのか恐ろしかったが、背に腹はかえられぬ、おとなしく飲むことにした。もう自分というものを半分捨てていた。

幸い、セロクエルを飲みだして抗鬱剤がゼロになると、それから、「まず精神よりこの酷いお腹をどうにかしなければ・・・へたしたら手術だ」などと言われ、強い下剤を1週間にわたってかけるという地獄の日々が続いた。面白いほどお腹はすっきりした。そして、毎日お腹のものを出すことの大切さを始めて知った。それから、入院中、少ない小遣いで、間食も出来ず、これはいい機会と、そして、どんなに太ってる人も、痩せている人もおかずの量は全く同じでご飯の量で調節しているんだと知った私はご飯に全く手をつけなくなった。看護しさんにも何も言われなかった・・・それでとんとん拍子で面白いほど体重が減っていった。

40キロを切ったか切らないかで退院した。退院後も、間食グセが抜け、見る見る減っていった。そして三度目の入院。このときは4月、私と当時の体重が1キロしか変わらない、40キロないように見えるがあったという特殊体質みたいに痩せてすらっとした羨ましかったそのこに近付きたい、追い越したいという欲がつくなって、今度みんなであったときはこれが本当の私なのだと見返してやるのだと更にエスカレートし37キロまで落ちていった。退院後もとんとん拍子に落ちていき、しかし、病状が不安定になり、セロクエルが50ミリ増えただけで私は甘いもの専門過食になりどうにも止められなかった。

ターゲットは全て甘いもの。祖母が家族に買ってきた甘いものを一人でむしゃむしゃ平らげるしまつ。4人分の生協からきた冷凍のケーキをいっときにこっそり全て平らげてしまった罪悪感ときたら、空しさときたら・・・。どうしたら私はこの地獄からぬけれれるのだろうと思い、正しい食生活をしている人にいつも食べてるものと量を書いてもらい、私流にアレンジして真似してみたり、ある日、健康診断の前、一食抜いたら34キロになったという偶然の体験から、週に一回、体重リセット日・・これがのちの恒例プチ断食に繋がっていくのだが・・・1週間甘いものなんでも我慢せずに食べていい、その代わり、月曜日は断食する。これはよい方法だった、が、健康面で、血糖値iと糖尿と、将来の骨粗しょう症が心配になり出した私は元に戻りたいと思い、甘いものを再びたち、祖母に一切かってきてもらわないようにして空腹しのぎに、作業所へ行く前の朝、寒天を作って食べていた。

これは凄くよい方法で、プチ・ヨガと組み合わせて精神的にもよかったのだが、今度は父親が、弟のためについでに買ってきたジュースや甘いものの習慣がたたって、再び甘いものが手放せなくなってしまった。だから私は食事でその分を押さえようと1日、朝、昼なんてまともな食事をしておらず、いまでは何をどれだけ食べればいいのかがわからなくなってしまった。

祖母がお菓子を買わなくなってから手を伸ばすものがなくなったと喜ぶのもつかの間、すぐに、何か口に入れないと落ちつかず、スライスチーズや、空しかったのはバタースプレッド、ピーナッツバター、最近では親戚から貰ったむきピーナッツ一袋、ジャムにまで手を出すようになってしまった。そうしては毎晩下剤をかけて太らないようにしたり、最近では少し食べただけで太りやすくなってしまったみたいで、とても毎日が辛い。今の私は、昔みたいに普通に食べて、それでいて今の体重をキープしたいのに、100グラム単位で神経がおかしくなりそうになったり、断食したのに余りもどらなった翌日はまた焼け食いに走りがちになる。今より痩せたいのではなく、今をずっと微動しないで定着させたいだけである。もうここまできたら、拒食、過食の世界だ。


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