タイクーデター Thai Coup d'état

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2006年09月19日(火)夜半

タイのテレビ局が一斉に通常放送を中止し、「クーデターが発生。
国軍が全土を掌握。タイ憲法は失効した。」と繰り返し放送を始めた。



目次はこちら → 目次


タクシンとタクシン一族の詳説は膨大になったので、
分離してこちら(未完成) → タクシン Thaksin

1981年04月のクーデター未遂事件、1985年09月のクーデター未遂事件、
1991年クーデター(1992年の5月流血事件)は、
こちら → 1991年タイクーデター Thai Coup d'état in 1991

繰り返された政変、戦争、タイ王朝史は、
こちら(アユタヤ朝中期まで完成) → タイの王朝 Thai Dynasty


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新着情報
05月22日(木)14時長引く政治対立を収拾すべく、プラユット陸軍司令官が7者(タクシン派政府、タクシン派与党プア・タイ党、タクシン派団体UDD、野党民主党、民主党系デモ隊PDRC、議会上院、選挙委員会)の代表を召集して開いた会議の2日目の話し合いが始まった。プラユット司令官は21日の会議で、「選挙日程、政治改革、暫定政権の権限など5項目に関し、相手の主張にどこまで譲歩できるか検討カする。」という「課題」を各派に課していた。課題の成果を持ち寄り、各派の妥協点・落としどころを探っていく計画だった。
先陣を切ったのはプア・タイ党のワン・ムハマド・ノー・マター元副首相。「我々にできることは、閣僚全員に休暇をとるよう勧めることくらいだ。」と発言。これに対し、政府代表のチャイカセーム法相は、「暫定政権からの辞職は法に抵触し、後から訴えられる恐れがある。辞職はできない。」と反対。民主党のアピシット党首は、「過去にウィサヌ元副首相が暫定政権から辞職した例を引き合いに出して問題はない。」と発言したが、チャイカセーム法相は譲らなかった。
続いてUDD初代会長のウィラカンが、「この話合いはお互いの宗教心をぶつけ合うようなもの。蓙と枕を用意しないと。陸軍司令官が腰まで水に浸かって洪水対策に乗り出したのに、水はどんどん増えてくる。司令官、あなたが一言、『選挙をやれ。』と声を上げば、それで済むのではないか?誰も司令官を責めたりしない。」UDDの長老の言葉に、司令官はやや気色ばんでこう切り返した。「宗教の話などここで持ち出さなくていい。泳ぎは達者なので、溺れる心配などしてもらわなくて結構。2010年の一件以来、私はそれなりに政治状況をきっちり観察してきた。当時は絶対的な権限がなかったが今は違う。私に楯突こうなどと思わない方がいい。60億Bの話もただの噂(タクシンがプラユット司令官の中立を買うために60億Bを贈賄したという噂)だ。1Bたりとももらっていない。」UDDのチャトポン会長が「今の状況ではどうしたって選挙はできない。選挙が先か改革が先か、国民投票に委ねるしかないのではないか。」と続けた。
さらに議論がしばらく続いた後、PDRC代表のステープ元副首相(元民主党幹事長)がこう言い出した。「これは政党の問題ではなく、我々PDRCとUDDの問題だ。当事者同士で話をつけよう。」アピシット党首は政府を加えて三者で協議をするよう進言したが、プラユット司令官は両派の直談判を認め、別室で協議が行われることになった。進言を無視されたアピシット党首が「あとは両派に任せて残りの者は解散してもいいのではないか。」と提案したが、「結論が出るまではみなで話し合いを続ける。」と却下された。
待つこと約30分。プラユット司令官、UDD、PDRCの三者が会議室に戻り、司令官が協議の結果を伝えようとしたそのとき、ステープ元副首相が「ちょっと。」と立ち上がり、プラユットとチャトポン会長に何事かを耳打ちした。プラユットはこう言った。「何でもない。トイレが使えないという話をしただけだ。」プラユットはさらに政府代表団の方に向き直り、チャイカセーム法相にこう尋ねた。「いずれにせよ、辞職はできないということだな?」、「辞職はできない。」「ならば仕方がない。選挙委はもう選挙の話をする必要はないし、上院も憲法7条(憲法規定外の事態への対応)の議論をする必要はなかろう。」
プラユット陸軍司令官は、政権側とデモ隊のリーダーらを集め陸軍クラブで2日目の会合を開いたが、反タクシン派が要求する内閣総辞職を違憲として政府が拒否し交渉が決裂。
16時32分(報道に
より16時20分頃)
チャイカセーム法相に全ての閣僚の辞任を迫り、それをチャイカセーム法相が拒否したところ、プラユット司令官は椅子から立ち上がると、大きな声でこう言い放った。「申し訳ないが、これより私が全権を掌握させてもらう。」、「政府が譲歩しない、総辞職しないなら、全権を掌握するだけだ。」と述べ、話し合いを打ち切り、プラユット司令官がクーデターを宣言したそのとき、一部の参加者は冗談だと思ったようだ。プラユット司令官が「全員ここに残るように。」と言い残して会議室を出て行った後で、事の重大さを悟ったようだ。
しばらくし、完全武装した兵士が一気に会議室に雪崩込んできた。参加者全員がグループごとに拘束された。興味深いのは、プア・タイ党のプロームポン報道官がUDDと一緒に拘束されたことと、ウィラカンが笑みを浮かべつつも、愛用のステッキをうっかり椅子のところに置き忘れてしまったことだろう。
「だから言ったじゃないか。」と、アピシット党首がワラテープ首相府相とチャチャート運輸相にこう言うと、チャチャートは青ざめた顔で「だから何なんだ?今さらそんなこと言ってどうなる。」と言い返した。軍は民主党とプアタイのメンバーを同じ部屋に拘束した。選挙委員と上院議員はすぐに解放された。
軍は20日に戒厳令を発令し、実権を掌握。21、22日と、反政府デモ隊、野党民主党、閣僚、与党プア・タイ党などの代表を集め、政治危機の解決策を探っていた。
憲法裁判所に失職の判決を下されたインラック前首相は所在不明のままで、暫定政権のニワットタムロン首相代行も失踪し、この会議に参加しなかった。
テレビ、ラジオで、プラユット司令官「迅速に平時の状況を回復して社会を平穏に戻すとともに、政治・経済・社会構造を改革するため、軍が全権を掌握する必要がある。」と宣言。「外交には影響しない。」と述べた。全権掌握を宣言した後、テレビ局、ラジオ局を軍の管轄下に置き、タイの地上波テレビ全局とNHK、BBC、CNNなどを含むほぼ全ての衛星テレビ局は通常放送を停止し、静止画面に音楽が流れている。交渉参加者のうち、上院議員、選挙管理委員は退出を許されたが、残りは全員、軍が身柄を拘束した。
クーデターで全権を掌握した軍部は、「王室に関する条項を除き憲法を一時停止する。」と発表。これにより、選挙管理内閣は消滅。上院は現在の人員で職務を継続する。また、裁判所、独立機関、憲法規定に準拠する機関もそのまま存続し、職務を永続する。
タイは今回も、クーデターに行き着いた。クーデターは1990年代以降だけで3度目。

国民投票で選ばれたはずのタクシン派政権が、各方面からの圧力が強まっている。
2011年の下院総選挙でタクシン派プア・タイ党が下院500議席の過半数を取得し、首相に任命されたタクシンの妹インラック首相だが、先日憲法裁判所による判決で失職。「2011年に国家安全保障局のタウィン事務局長を異動させたことについて職権乱用にあたる。」との理由だが、憲法裁判所などの司法はこれまで事あるごとに、タクシン派には厳しすぎる判決を下しタクシン派政権を崩壊させている。
2008年には当時のタクシン派で首相だったサマックに対して、「テレビ番組に出演して報酬を得たことが大臣の副業規定に抵触する。」として、同様に失職。その後を引き継いだソムチャイも、「2007年時の下院総選挙で不正があった。」として与党幹部の参政権を5年間停止する判決を下し、タクシン派政権丸ごと崩壊。全て憲法裁判所によるものだったことから、司法クーデターとも呼ばれている。
また突然戒厳令を発令し治安維持権を現暫定政権から剥奪し、仲介役に乗り出してきた陸軍も現時点で中立を保っているようにもみえるが、和解案として提示しているのは、現暫定政権を解散し新たな暫定政権を樹立後に選挙を行うというもので、反タクシン派が訴えているものに近い。これまでに2006年の軍事クーデター、2010年のタクシン派デモ隊への強制排除などを見る限り、反タクシン派と見られてもおかしい話ではなく、タクシン派は警戒している。この他反タクシン派が多いとされる上院議会でも、一部議員から暫定政権に解散を求めたり、上院から新たな首相の選出する動きも見られ、徐々に包囲網は狭まっており、タクシン派の選択肢は限られてきている。前年末に反政府デモの活動が高まって以来、28人が死亡、700人が負傷している。


在タイ日本国大使館から注意喚起。
国軍による全権掌握宣言(クーデタ)に伴う注意喚起(2014年5月22日現在)

 平和・治安維持指令部(POMC)は,本日午後4時30分をもって,タイ国内全土において統治権を掌握した旨を宣言しました。
今後,このような状況下では,治安維持のために様々な規制措置が執られ,在留邦人の皆様生活にも影響が及ぶ措置執られる可能性もあります
 既に,大使館はタイ政府関係当局へ邦人の安全確保等申し入れを行っておりますが,不要急の外出は可能な限り控えて,冷静に行動し大使館からのお知らせ等関連情報には十分注意をお願いします。

(問い合わせ先)
○在タイ日本国大使館領事部
電話:(66-2)207-8502,696-3002
FAX :(66-2)207-8511
読点を付け忘れたり、大使館は焦っているようだ。
タイ軍のウィンタイ報道官はテレビ放送で、「プラユット司令官が率いる軍事評議会がタイを暫定統治する。」と述べた。また、「憲法を停止した。」と表明。ただ、議会の上院と全ての裁判所は引き続き機能する。 これに先立ち、プラユット司令官は全ての勢力を集めた会議を開いていたが、反政府デモを続ける人民民主改革委員会(PDRC)のステープ元副首相は、会議の場から兵士により連れ出されていた。
ウィンタイ報道官はまた、全てのテレビおよびラジオ局に通常の放送を中止し、陸軍に関連するものだけ放映するよう命じた。
国家平和秩序維持評議会(NPOMC)は第11告知で、「君主制を規定した第2章を除き憲法を廃止する。」と明らかにした。これは、憲法を一時停止するとした第5告知を改める内容となっている。また、NPOMCは、「これまで国政を担ってきた選挙管理内閣を廃止したものの、上院、裁判所、独立機関は存続・機能する。」としている。
タイではこれまでに何度となく国軍による全権掌握が起きているが、過去に上院、裁判所、独立機関を機能停止としなかった例がない。
クーデターで全権を掌握したタイ軍は、外出禁止令を出した。22日午後10時から23日午前05時まで(報道により解除時期は未定)。タイ全土が対象。
ただし、タイに入国もしくはタイを出国する人、夜間勤務が必要な病院・工場勤務者、運送関係者、病人などを除く。また、火急な用事で外出が必要な場合には軍の許可を得ることで夜間外出が可能となる。
クーデターで全権を掌握したタイ軍が22日午後10時から23日午前05時まで外出禁止令を出したことを受け、高架電車BTSとエアポートリンク、地下鉄MRTは22日午後09時で、首都圏の路線バスは午後11時で、運行を停止する。
また、「軍によって、午後09時からネット回線が切断される。」との未確認情報も出ている。「軍がネット回線を切断する。」という情報は誤報であることがわかった。

在タイ日本国大使館から注意喚起。
国軍による夜間外出禁止令に伴う注意喚起(2014年5月22日現在)

 平和・治安維持指令部(POMC)は,本日より,午後10時~朝5時までの間,外出禁止令をタイ国全土に発出しました。なお,上記委員会によると「空港へ向かう人については,この限りではありませんが,当局より問われる場合はその旨を説明する必要がある。」由です。(つきましては,外出禁止時間中に空港に向かわれる方は,当局よりの照会に備えてE-チケット,パスポート等を提示できるようお勧めします)
 今後も,在留邦人の皆様の生活に影響が及ぶ措置が執られる可能性もありますので,大使館からのお知らせ等関連情報には十分注意をお願いします。

(問い合わせ先)
○在タイ日本国大使館領事部
電話:(66-2)207-8502,696-3002
FAX :(66-2)207-8511
クーデターで全権を掌握した軍部は、「全ての学校を23~25日、休校する。」と発表。
タイ軍は22日午後10時から23日午前05時までの夜間外出禁止令の適用外を発表。夜間外出禁止令の適用外となるのは、出入国者、職務上外出が必要な工場、航空会社、病院などの従業員、公務員、冷凍・冷蔵品、賞味期限がある物品の物流・輸出入業者、病人の搬送。
クーデターで全権を掌握したタイ軍部は、5人以上による政治集会を禁止した。違反した場合は禁錮1年以内もしくは罰金2万B以下もしくは双方を科す。
軍部は5人以上の政治集会を禁止するとともに、デモ隊に即時帰省を命じ、70台のバスを用意。
人民民主改革委員会(PDRC)のターウォン幹部(元民主党議員)は、軍に対してラチャダムヌン通で抗議集会を展開中の反政府デモ参加者全員を22日中に帰宅させると約束。しかし、暫定内閣の人選がPDRCの理念に反するものであれば、内部で対応を協議する。」と牽制。
一方、タクシン派・反独裁民主義同盟(UDD)の集会場では急襲した兵士が舞台を制圧。ウーェンなど幹部の身柄を拘束するとともに、参加者に即時帰省を命じた。
タクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)も反タクシン派の人民民主改革委員会(PDRC)も20日の戒厳令発令後、「集会を続ける。」と宣言していたが、軍による全権掌握に伴い、集会に参加していた人々がリーダーの指示や軍の命令で帰宅。
都内タウィワタナ区のUDD集会場では、兵士らが幹部の身柄を拘束し、散会を命じた。また、帰宅する人々のために軍からはバスが提供された。
スワンナプームなど国内の主要空港を管理・運営するタイ空港社(AOT)によれば、国軍による全権掌握に伴い夜間外出禁止令が発令されたが、空港は通常通り営業。タイ空港社首脳は、「空港当局は国軍からいかなる命令も受けていない。空港はいつもと同じようにオープンしており、これまで通りに利用できる」と説明。
19時頃タイ字紙マティチョン(電子版)によると、タイ北部チエンマイ市のチャーングプアック門周辺に赤服を着たタクシン支持派の市民約100人が集まり、タクシン派政権を打倒した軍事クーデターを非難し、民主主義の回復を訴えた。
約1時間後、武装した兵士約30人が現場に到着し、赤服に解散するよう指示。赤服はこれを拒否し、現場に居続けたが、軍部の夜間外出禁止令に従い、22時頃、散会。
チエンマイはタクシン、妹のインラック前首相らの地盤。
チャーングプアック門界隈には、その昔チエンマイ系のインターネットで有名な板垣さんも住んでいたトロピカーナやDDパークといった安アパートがあり、日本人の長期滞在者が多い。三鳥やぐでんぐでんなど手頃な寿司屋や飲み屋もある。
ケリー米国務長官は、タイの軍事クーデターについて、「タイ軍の決定に失望している。この軍事クーデターに正当性はない。」と厳しく批判。早急に選挙を実施し、民主主義と文民政権に復帰するよう促した。また、「政党幹部らが拘束されている。」という情報やテレビ、ラジオの閉鎖に懸念を表明。「この行為は米タイ関係、特にタイ軍との関係に悪影響を及ぼすだろう。」と述べ、軍事支援の見直しを表明。米国はタイの2006年のクーデターでも軍事支援を停止している。
岸田文雄外相は、タイで起きた軍事クーデターについて、「遺憾。」であり、「民主的な政治体制が速やかに回復されることを強く求める。」とした談話を出した。外務省は、タイの政変を受け、石川南部アジア部長を長とする外務省連絡室を立ち上げ、「現地の情勢把握、邦人の安全確保に務める。」とか。
欧州連合(EU)も「重大な関心を持って事態の推移を注視している。」、「早急に民主主義のプロセスに戻ることが極めて重要。」とする声明。
タクシンからコメントは得られていないが、タクシン派の活動家マハウォン・カワングは、「当面はこの日の動きを精査する。」と、「直ちにクルングテープで反対集会を開く予定はない。」
クーデターで全権を掌握したタイ軍部はタクシンの妹のインラック前首相、義弟のソムチャーイ元首相らタクシン派幹部23人に対し、23日午前10時にタイ陸軍の施設に出頭するよう命令。出頭命令を受けたのはこのほかに、タクシンの妹、インラックの姉で、ソムチャーイ元首相の妻のヤオワパー元下院議員、タクシンの従兄弟のチャイヤシット元陸軍司令官、タクシンの法律顧問であるノパドン元外相、タクシンの参謀役で、インラック前首相の政策顧問を務めたパンサック、ポーキン元国会議長ら。
軍部はすでに、タクシン派政権の閣僚数人の身柄を拘束したとみられ、首相代行のニワットタムロン副首相兼商務相ら閣僚18人に出頭を命じている。
タイ陸軍のプラユット司令官は、クーデターで全権を掌握し、憲法を一時停止、タクシン派政権を解任。一方、選挙委員会など憲法で規定された独立組織、裁判所、上院といった反タクシン派寄りの組織は存続させた。
軍は反タクシン派の妨害などで実施が遅れている議会下院選を成功させ、民主主義を軌道に戻すという選択肢もあったが、政権追放を掲げる反タクシン派についた。今後、非民選の暫定政権を設立し、政治改革案のとりまとめを図るとみられる。将来的には、民政移管のため、議会下院選を実施すると見られるが、時期や選挙方法は不明。今回の政変を演出した反タクシン派の野党民主党は2001年以降、下院選でタクシン派に4連敗中で、政治改革では、タクシン派の復活を封じる下院改革、選挙制度改革が鍵。
反政府・反タクシン派デモを指揮した民主党のステープ元副首相はデモが本格化した昨年11、12月から、軍にクーデターによる政権追放を呼びかけていた。タクシン派と反タクシン派の調停に最近乗り出したアピシット民主党党首(前首相)は下院選の延期と上院による暫定内閣の設立、政治・選挙制度改革を提案しており、今回の流れはほぼ筋書き通りと言える。
政権を失ったタクシン派にとって、反撃の手立ては反独裁民主主義同盟(UDD、赤服)による大規模な抗議集会ぐらいしかない。実際、UDD幹部の一部は、「クーデターが起きた場合、内戦も辞さない。」として、独自の民兵組織の創設に動いていた。こうした組織が実際にどう出るかはタクシン次第と見られている。
東部パタヤ市では、市庁舎前に市民約100人が集まり、クーデターに抗議。
深夜タイのクーデターで全権を掌握した国家平和秩序維持評議会(陸海空軍と警察で構成)は、「プラユット議長(陸軍司令官)が当面首相代行を務める。」と発表。新たに暫定首相を任命するまでの措置と見られる。閣僚は、各省の事務次官が代行する。
国家平和秩序維持評議会は、インラック前首相らタクシンの一族と側近政治家23人に、23日午前10時までにクルングテープの軍施設へ出頭するよう命じた。首相代行だったニワットタムロンら選挙管理内閣の18閣僚、反政府デモ隊とタクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD、赤服)メンバー114人も出頭を命じられている。陸軍施設での協議に出席していた閣僚や与野党指導者、デモ隊、赤服軍団の指導者らが拘束された。インラックらは、クーデターでタクシン派の政権が崩壊し軍主導の体制が発足したことについて説明を受け、抵抗する意思がないか確認を迫られると見られる。一時身柄を拘束される可能性もある。
UDDが数千人規模の政治集会を行っていたクルングテープ都西部には軍部隊を送り込み、集会を強制的に解散させた。この際、「現場で銃声がした。」という報道がある。都内のラチャダムヌン通一帯とチェーンワタナ通の総合庁舎前の反政府・反タクシン派集会はクーデター後、散会した。
首相代行のニワットタムロン副首相兼商務相ら閣僚18人は軍への出頭を命じられた。武闘派として知られるチャルーム前労相とその息子は軍に身柄を拘束された模様。
評議会は午後には、省庁次官や県知事、政府系企業や経済団体トップを招いて今後の方針を説明する。プラユットも午後、各国外交団と会見し、クーデターの経緯を説明する。
05月23日(金)未明22日に軍が拘束した与野党の政治家のうち、反タクシン派の野党民主党の代表団はアピシット党首(前首相)ら全員が、タクシン派与党プア・タイ党幹部と前閣僚は一部が、解放された。
ステープ元副首相ら民主党前下院議員がほとんどを占める反政府・反タクシン派デモ隊幹部は23日も拘束されたままと見られる。
タクシン派団体、反独裁民主主義同盟(UDD)のチャトポン議長、ナタウット前副商務相らUDD幹部については、中部ロッブリー県の陸軍基地に移送されたという噂がある。
タイ軍によるクーデターから一夜明けた23日、クルングテープではいつも通りの出勤風景がみられ、大きな混乱は生じていない。高架電車BTSとエアポートリンク、地下鉄MRT、路線バス、首都圏の2空港、百貨店などはいずれも通常通り営業。学校は軍の命令で全ての学校と大学は休校となった。
教育テレビを除くすべてのテレビ局は23日朝の時点で静止画像と音楽の放送を続け、通常の番組に戻っていない。
プラユット陸軍総司令官は、選挙実施よりも改革を優先させる方針を明らかにし、プラユット司令官はまた、数百人の公務員を招集し、「この国に秩序をもたらすために協力してほしい。」と呼びかけた。「選挙の前に経済、社会および政治の改革が必要だ。平和的な状況になれば、我々は人々に全権を返す用意ができているプラユット司令官はまた、数百人の公務員を招集し、「この国に秩序をもたらすために協力してほしい」と呼びかけた。「選挙の前に経済、社会および政治の改革が必要だ。平和的な状況になれば、われわれは人々に全権を返す用意ができている」と述べた。」と述べた。軍は、インラックと政治家や活動家を含む154人に対し、出国を禁じた。
10時現在、クーデターで全権を掌握したタイの「国家平和秩序維持評議会」(議長・プラユット陸軍司令官)から出頭を命じられていたチャルーム前労相、ニワットタムロン前副首相兼商務相らタクシン派を中心とする政治家、政治活動家らタクシン側近が続々と出頭している。インラックは出頭に応じる意向だが、姿を見せていない。
タクシンの妹のインラック前首相は姉のヤオワパー前下院議員、義兄のソムチャイ元首相と一緒に、首都クルングテープの陸軍施設に出頭。インラックらタクシン一族をめぐっては「国外に逃亡した。」との臆測もあった。
評議会は、これまでに出頭を命じたインラックらタクシン派の政治家や軍人を含む計155人について、出頭に応じない場合には「逮捕し訴追する。」と警告。評議会の許可なしに出国することも禁止した。
一方、評議会は各国大使らに対し、「23日午後にクルングテープの陸軍施設で開く会合への出席を招請する。」と発表。「タイと同盟諸国との良好な関係を維持し、評議会の活動と努力に関して正しい理解を醸成するため。」と説明。
陸軍は、都内で集会を続けていたタクシン派デモ隊と反タクシン派デモ隊双方を、強制的に解散させた。
タイ地元紙によると、軍による強制解散は昨夜から開始し、地方からデモに参加していた市民に対しては、早朝バスターミナルに送るなどの対応をしたようだ。その際、特に抵抗は見られなかったようだ。野党民主党のステープ元副首相が指揮した反政府・反タクシン派デモ隊は22日、軍によるクーデターでタクシン派政権が崩壊したことを受け、拠点とした都内のラチャダムヌン通り一帯などから撤収。
参加者の多くは民主党の地盤であるタイ南部から動員された人々で、タイ国鉄フアラムポーン駅で故郷への列車を待つ姿が見られた。

デモ隊が去った陸軍本部前を掃除する兵士(ラチャダムヌンノーク通)→ 

正午インラックは軍施設に到着。プラユット司令官はその場にいたが、面会したかは確認が取れていない。プラユットを乗せた乗用車など9台がその場を離れた際に、インラックも同行したかは明らかではない。失脚した政権の閣僚の側近は、「閣僚を含む複数人が拘束された。」と述べた。
インラックの元側近は、「インラックが数時間にわたり電話での連絡ができない状態だった。」と明らかに。
軍は全ての学校と大学の閉鎖を命じ、「23日から25日まで全国の教育機関を休校にする。」と発表。なお、インターネットが遮断されるとの憶測が流れているが、これについては、公式に否定。
首都は落ち着いた状態で、通常の活動が行われているようだ。ただ、複数の目撃証言やソーシャルメディアに掲載された写真によると、クルングテープとチエンマイでは、小規模な学生の集団がクーデターを非難し、民主主義を支持するプラカードを掲げていた。
数十人がタマサート大学から民主記念塔に行進し、クーデターに抗議。クルングテープ芸術文化センター前でもクーデターに反対する市民数十人が集まった。
在チエンマイ日本国総領事館から注意喚起。
タイ北部治安情勢(2014年5月23日現在)

1.22日の国軍による全権掌握宣言(クーデター)以降,国軍による治安維持が行われておりますが,今後,クーデターに反発する団体等による抗議活動が行われることが懸念されます。
2.つきましては,北部タイに渡航・滞在されている方は,報道等からの最新情報の入手に努めるとともに,特にチェンマイ市内チャーンプアック門広場,ターペー門広場は,従来からデモ・集会が行われている広場であり,今後共,同様の動きが出てくることが予想されますので,それらの場所周辺に近づく場合は,十分注意して下さい。

(問い合わせ先)
○在チェンマイ日本国総領事館
電話:(66-53) 203367
FAX:(66-53) 203373
クーデターによる暫定政権の首相に就任するという噂があったキティポン前法務次官は、インターネットの交流サイト、フェイスブックに、「タイ国外にいて、暫定首相就任の打診は受けていない。」と書き込んだ。クーデターについては、治安回復と政治改革が必要で、「プラユット陸軍司令官が介入したのは喜ばしいことだ。」と支持。
キティポン前次官は在任中の今年04月、反政府・反タクシン派デモを指揮する民主党のステープ元副首相と会談。暫定政権の設立、政治改革の実施など、反タクシン派に同調する姿勢を明確にし、タクシン派政権により、首相顧問に左遷された。
タクシン派デモ隊と反タクシン派デモ隊の幹部は、引き続き陸軍によって身柄を拘束されている模様。タイ地元紙によると、拘束されているのは、タクシン派デモ隊を率いるチャトポン、ナッタウット、ティダー、ウィラカーン、コーケーオおよび、反タクシン派を率いるステープ、サーティット、エーカナット、ソムバット、ソムサック。外部と連絡を取ることもできない。
在タイ日本国大使館から注意喚起。
夜間外出禁止令下におけるスワンナプーム空港利用について(2014年5月23日現在)

1 国家平和治安維持委員会(NPOMC)は,外出禁止令に関して、タイから出入国する者は対象から除外するとしています(つきましては,外出禁止時間中に空港に向かわれる方は,当局よりの照会に備えてE-チケット,パスポート等を提示できるようお勧めします)。
2 上記に関連し、AOT(空港公社)は、夜間に到着客を迎えに空港に行く、あるいは空港へ出発客を送って夜間にバンコクに戻る車を対象に、空港2階3番ドア、あるいは4階3番・5番ドアのところで申し出ることで、必要書類を発行するとしています(但し,これはAOT独自のサービスで必ずしもNPOMCと調整の上でのサービスではないと思われます)。
 詳細については下記AOT(空港公社)ホームページを参照ください。
http://suvarnabhumiairport.com/en

(問い合わせ先)
○在タイ日本国大使館領事部
電話:(66-2)207-8502,696-3002
FAX :(66-2)207-8511
大手百貨店のセントラルとザ・モールは23日、通常21時、22時の閉店時間を20時に前倒しする。クーデターで全権を掌握した軍部が22日に続き、23日も夜間外出禁止令を出す可能性があるためと見られる。
セントラル・グループが運営するのは、セントラル、ロビンソン、ZEN、セントラルフードホール、トップスなどのデパートやスーパーなど。ただし、ファミリマートのみ、営業時間を22時までとなる。
22日のクーデターで全権を掌握したタイ軍は夜間外出禁止令を解除しておらず、23日も22時から翌日05時まで外出が禁止される見通し。夜間外出禁止令の適用外となるとのは、出入国者、職務上外出が必要な工場、航空会社、病院などの従業員、公務員、冷凍・冷蔵品、賞味期限がある物品の物流・輸出入業者病人の搬送。
高架電車BTSとエアポートリンク、地下鉄MRTは21時で、首都圏の路線バスは23時で運行を終了する予定。運行終了の1時間前には乗車するよう呼びかけている。
クーデターで権力を掌握したタイ軍部は、プラチン空軍司令官を財政、商業、工業などを受け持つ経済担当相に起用。プラユット陸軍司令官が指名。
国軍関係筋によれば、国軍による全権掌握に伴い国政を担当することになった、プラユット陸軍司令官を長とする国家平和秩序維持評議会(NPOMC)が、総選挙で新政権が誕生するまで存続する見通し。
同筋によれば、「プラユット司令官は、国軍の全権掌握で上院が解散とはなっていないため、上院が暫定首相を任命することを望んでいる。」、「上院は、プラユット司令官を暫定首相に任命する考えというが、プラユット司令官は拒否している。このため、プラユット司令官は、総選挙までNPOMCを存続させる心づもりのようだ。」としている。
なお、新首相候補として、キティポン法務事務次官、プラサン中銀総裁の名前も挙がっているが、現時点で両者ともこれを拒否。
タクシン派政権を打倒した22日のクーデターについて、タクシンの顧問のカナダ人弁護士ロバート・アムステルダムは、「タクシンが亡命政府の設立を検討中で、複数の外国政府が亡命政府を受け入れる意向を示した。」と述べた。
16時からNHKは、ラジオ国際放送「NHKワールド・ラジオ日本」日本語放送(短波放送)のタイ向け24時間臨時送信を開始。タイで22日に起きたクーデターにともない、通常のテレビ放送が中止され、タイのテレビ局を通じて放送してきた「NHKワールドTV」(英語)と「NHKワールド・プレミアム」(日本語)が22日夜から視聴できなくなっているためで、「ラジオ第1」を同時放送するほか、国際放送独自の日本語ニュースや外務省の渡航情報を中心とした「海外安全情報」でタイ関連情報を伝える。
茨城県古河市のKDDI八俣送信所からタイに向けて送信する。短波放送は日本から直接送信できるため、現地当局の規制を受けにくい。タイ向け臨時送信の周波数や変更・終了については、在タイ日本大使館を通じて在留邦人に情報提供するほか、NHKワールドの日本語ホームページなどで知らせる。
小生の掲示板で批判しているように、現在海外でのNHKのTVの日本語放送は有料だし、番組も反日色が強い。金を取っているのに視聴できないという苦情のためのアリバイ作りだろう。会長が替わってほんの僅かの改善の兆しなのか?短波ラジオを持ってもいないし、反日放送協会NHKなど全く信用していない。
18時クーデターで放送が中止されていたタイのテレビ、ラジオの主要局が通常放送を再開。放送を再開したのは地上波テレビ6局、有料テレビ最大手トゥルービジョンズなど。クーデターで全権を掌握した軍が放送再開を許可した。現地に電話を掛けたが通常放送には戻っていない。誤報のようだ。テレビ放送は軍が管理する番組に切り替わっていた。
05月24日(土)クーデターで全権を掌握したタイ軍部は24日までに、命令を受け出頭したインラック前首相ら政治家、政治活動家など百数十人を拘束。出頭命令を受けたのはほとんどがタクシン派で、このうちタクシン派政党プア・タイ党党首のチャルポン前内相とチャトロン前教育相はインターネットの交流サイト、フェイスブックに出頭拒否を表明。
軍は「出頭を拒否した場合は逮捕する。」としている。
クーデターの主導者らに近い人物の話として、「プラユット陸軍司令官が当面首相の役割を担う位置に留まる。」と見られる。
軍部の報道担当者ウィンタイは、国家平和秩序維持評議会が、新たに35人に出頭を命じたことを明らかに。
クーデターでタイの実権を握ったプラユット陸軍司令官(60)は、柔らかな物腰の謹厳な軍人と評される一方、短気な一面もあるとされる。陸軍内の最有力派閥に属 し、2010年10月に軍の最高実力者の地位に上り詰めた。「反王室的傾向が指摘されるタクシン派に不信感を抱いている。」といわれる。

* プラユット・チャンオーチャー
1954年生。士官学校を卒業し、米国留学経験がある。タクシンを追放した2006年のクーデター時にはクルングテープなどを管轄する軍管区の副司令官。同管区司令官に昇任後、陸軍参謀長、陸軍副司令官とエリートコースを歩んだ。約90人の死者を出した2010年のタクシン派デモ隊強制排除の際は陸軍副司令官。
2013年からタクシン派、反タクシン派による政治対立が激化する中、軍の介入を求める声に「中立」を強調。記者からクーデターの可能性について質問が繰り返される度に否定。「二度とその質問はするな。」と声を荒らげたことも。熟慮してから意思決定するタイプ。20日の戒厳令布告に当たっても、何日も深夜まで検討を重ねたという。2014年09月に退官予定だが、戒厳令布告後に「事態収拾まで司令官を続ける。」と宣言。
タイ軍によるクーデターを受け、各地で小規模な抗議デモが発生。パホンヨーティン通の映画館メジャー・ラチャヨーティン前に約100人が集まり、解散を求める兵士数十人と睨み合った。
東北部コンケン県では24日までに、タクシン派約20人が逮捕された。
クーデターで放送が中止されたタイのテレビ、ラジオは午前にケーブルテレビなどの放送が再開。有料テレビ放送トゥルービジョンズのCNN、BBCなどのニュースチャンネルと一部の衛星チャンネルなどは放送中止が続いている。トゥルービジョンズのNHKのチャンネルは午前に放送が再開されたが、午後、相撲中継の途中で再度放送中止。
夜間外出禁止令、24日も継続。
クーデター後に設立された治安維持の最高意思決定機関、国家平和治安維持評議会(NPOMC)は、「上院を解散する。」と発表。これにより下院、上院の認可が必要とされる案件については、NPOMCの長であるプラユット陸軍司令官が認可権を行使することになる。
上院では独自に暫定首相の準備を進めていたが、これで新首相任命は軍部に委ねられることになった。プラユット陸軍司令官を議長とする国家平和秩序評議会(NCPO)は、上院議会を停止させ、全上院議員を解任。
タクシン派と見られていたアドゥン警察庁長官、ニパット国防事務次官、タリット法務省特別捜査局(DSI)局長などを解任。タリットは、民主党など反タクシン勢力の責任を追及する姿勢が明白で、反タクシン派から「タクシン派・インラック政権の肩持っている。」などと厳しい批判を浴びていた。
なお、クーデター直後に設置された、国政などを担当する機関は、国家平和秩序維持評議会(NPOMC)と呼ばれていたが、24日に名称が国家平和秩序評議会(NCPO)に改められた。
タイは上院・下院の2院制からなり、下院議会は昨年12月に解散しており、今回上院が停止したことで、NCPOが完全に立法権を掌握。上院議員の定数は150、このうち77議席が公選制、73議席が任命制で選出されている。先日上院議員の一部が暫定首相を選出しようとする動きを見せるなど、反タクシン派議員が多いことで知られている。そのためこの解散は、タクシン派への配慮との見方も強い。
国家平和秩序評議会(NCPO)は、タクシン派の政府高官や警察幹部の大量異動を発表。タクシン派の国営企業役員もそのポストから外される可能性が高い。関係筋によれば、~国営企業のトップや役員には、タクシン派・プア・タイ党と太いつながりのある者が少なくない。」
東北部コンケン県で23日に武闘派のタクシン支持者とされる21人が逮捕され、手榴弾3個や300発を超える実弾などが押収されたことなどを受けて、陸軍は、武器や爆発物の調達・所持などに関与した者を厳罰に処す方針を明らかに。
国軍による全権掌握に伴い、ナコンナヨック県、都内のタクシン支持団体・反独裁民主主義同盟(UDD)の集会場近く、ロッブリー県、サムットサコン県で武器が見つかっているが、陸軍は、コンケン県の件も含め「全てがつながっている。」としており、「タクシン派が武装闘争という形で反撃に出る恐れがある。」と見ている。
関係筋によれば、国家平和秩序評議会(NCPO)が、インラック政権が開始した米担保融資制度でまだ米代金を受け取っていない農民に代金を支払うよう命じたことから、財務省は支払いに充てる約800億Bを1ケ月以内に借り入れる予定。この資金のうち、50億Bは農業農協銀行から、残りは政府保証債の発行で調達することになっている。
なお、農民の多くはタクシン派とされるが、米代金の支払いが滞っていたことから、苦境に追い込まれた大勢の農民がインラック政権(当時)を厳しく批判し、幹線道路を封鎖するなどの実力行使に出ていた。
05月25日(日)午後クルングテープ都心のショッピングセンター、アマリンプラザ前で、軍事クーデターに抗議する集会があり、数百人が「(軍事政権)出て行け!」と連呼。現場はショッピング街のラーチャプラソン交差点近く。治安当局は兵士、警官数百人を周辺に配置する一方、現場に近い高架電車BTSチッロム駅とプルンジット駅を閉鎖。ラマ1世通りの上り車線も現場区間を通行止めにした。
BTS駅と道路の封鎖は午後3時過ぎに解除された。
都心のショッピングセンター、アマリンプラザ前に集結した軍事政権に反対するデモ隊数百人は午後3時ごろ、戦勝記念塔に移動。
治安当局は戦勝記念塔周辺の道路を一部閉鎖。
22日に発令した夜間外出禁止令を25日も解除せず、25日も午後10時から翌日午前05時まで外出が禁止される見通し。CNN、BBC、NHKなどのタイ国内でのテレビ放送禁止を続けている。
在タイ日本国大使館から注意喚起。
タイ国内治安情勢(2014年5月25日現在)

1 報道等によれば,24日,戦勝記念塔付近,パトゥムワン交差点(マーブンクロンセンター)付近などバンコク都内の複数箇所にて,クーデターに反対するデモ集会が発生し,デモ隊と治安当局が対峙,逮捕者が出ました。
2 大使館としましても,引き続き館員を派遣するなど情勢把握に努めていますが,デモがいずれの場所で行われるかは予測がつきません。今後,反クーデター・デモ等に遭遇した場合には,不測の事態が発生する可能性も排除されませんので,不用意に近づかないようにご注意下さい。

(問い合わせ先)
○在タイ日本国大使館領事部
電話:(66-2)207-8502,696-3002
FAX :(66-2)207-8511
国軍が設置した統治機構、国家平和秩序評議会(NCPO)は、不敬な言動や書き込み、治安関連法違反、NCPOの発した命令の無視を厳しく取り締まる方針を明らかに。また、陸軍幹部は、「プラユット陸軍司令官をNCPO議長に任命する勅命が26日にも下される予定。」と明らかに。
タクシンは、短文投稿サイト、ツイッターに「選挙で選ばれた首相経験者として、クーデターがまた起きたのは悲しいことだ。」などと書き込んだが、亡命政権については言及しなかった。
タクシンは2008年に汚職で実刑判決を受け、以来、タイ国外で事実上の亡命生活を送っている。
一方、反タクシン派民主党のアピシット党首(元首相)はツイッターに「民主主義を守れなかったことを謝罪します。」とコメント。
英紙テレグラフなどによると、プミポン国王(86)の長男のワチラロンコン王太子(61)は先週から、随行員約30人とともに英国のホテルに滞在中。
軍事政権は、バンコク日本人商工会議所の代表を都内の陸軍クラブに呼び、会合を行った。
バンコク日本人商工会議所は、「対タイ外国直接投資の約6割を日本資本が占め、商工会議所の会員企業が1552社に上る。」と指摘。「今回の事態は残念。」と伝え、早期正常化を求めた。
軍政トップのプラユット陸軍司令官はこれに対し、「当面は治安維持を優先するが、外国人投資家の安全を含めた経済活動への配慮は十分に行っていく。」と回答。「経済活動を行う上で問題があれば対応するので、連絡して欲しい。」と述べた。
タイの軍当局筋によると、軍関係施設に拘束されていたインラック前首相は解放された。
プラユット陸軍司令官は26日に、今後の国家運営の枠組みや方針についてテレビ演説し国民に説明予定。司令官はクーデターで設置された国家平和秩序評議会(NCPO)の議長に就任、首相権限を委ねられた。これまで政治や社会改革の具体策を協議する機関や、暫定的な議会などを設置する意向を示しており、詳細を説明して理解を求めると見られる。
05月26日(月)06時半頃
(報道により
06時過ぎ)
都内ラーチャテーウィー区シーアユタヤ通ラーチャプラーロップ交差点近くのバス停でM67型手榴弾が見つかり警察が回収。現場は高架電車BTSパヤタイ駅近くのオフィスビル「マヌライフプレイス」前。
市民からの通報を受け駆けつけた爆発物処理班が、現場で処理。幸い負傷者は出なかった。爆弾を所持していた何者かが検問を恐れ、現場に捨てていったものと見られている。
クルングテープではタクシン派とみられる市民数百人が国軍による全権掌握を非難する集会などを行っている。
これは、5人以上の政治集会を禁止するとの国家平和秩序評議会(NCPO)の命令に反するものだが、警備に当たっている軍隊は強制排除などの強硬手段には出ていない。
一方、クルングテープもともと反タクシン派が優勢で、反タクシン派は国軍がタクシン派政権に終止符を打ったことを歓迎しており、市民が警備中の兵士たちに飲み物を提供するといった姿も見受けられる。
プラユット陸軍司令官は、「軍がクーデターに伴い設立した国家平和秩序評議会(NCPO)の議長に就任することについてプミポン国王から承認を得た。」と表明。
プラユット司令官は、テレビで声明を読み上げ、「デモが再び激化すれば、武力で対応する以外に選択肢はない。できるだけ早期に選挙を実施することを目指す。」と述べたが、具体的な日程は示さなかった。
自らを首班とする国家平和秩序評議会(NCPO)による統治について、プミポン国王の承認を得た。当面はプラユット大将による国家運営が行われ、暫定政権樹立後に時期を見て選挙が行われる見通し。
就任が許可されたことで、今回のクーデターが国王から認められたことになる。
1970年代以降のタイのクーデターではプミポン国王の承認が得られるかどうかが成否を分けた。タクシン政権を追放した2006年のクーデターでは、ソンティ陸軍司令官(当時)がクーデター当日の夜、他の軍司令官、警察長官とともに国王夫妻に面会し、クーデターの承認を得た。プラユット司令官は今回のクーデター後、国王に公式に面会せず、クーデターの実施を書状で通知しただけだった模様。こうした異例の対応は、王室を政治に巻き込まないための配慮と見られている。
クーデターで全権を掌握したプラユット陸軍司令官は、クーデター後初の記者会見。
クーデターを行った理由については、「権力を得ようとしたわけではなく、政治対立が国家にとって危険で経済に悪影響をおよぼすと判断したためで、自分は(反タクシン派でもタクシン派でもない)中立的な立場だと。」主張。
「当面の国家運営は自身がトップを務める国家平和秩序評議会(NCPO)が監督し、各省の事務次官が大臣を代行する。」と説明。自身が首相に就任するかどうかについては回答を避けた。民政移管のための議会選挙については、事態が沈静化したら実施するとして、時期を明示しなかった。反軍政デモは軍法会議で裁く方針で、夜間外出禁止令は当面継続する考えを示した。
タクシン派の政治家、政治活動家、不敬罪に反対する学識者ら百数十人を拘束したことについては、「互いに理解し合うためで、拘束中は兵士と同じ待遇だ。」と説明。
事実上の米買い取り制度の米担保融資制度による米の買い取りが資金の枯渇で中断していることについては、資金を調達し、「26日から農家からの買い取りを再開する。」と表明。
国家平和秩序評議会(NCPO)は、王族のプリディヤトン・テワクン元財務相(66)、ソムキット・チャトゥシーピタック元財務相(60)ら10人を顧問に任命。
プリディヤトンは米ペンシルベニア大学ウォートンスクール経営学修士(MBA)で、タクシン政権下の2001~2006年にタイ中央銀行総裁、軍事政権下の2006~2007年に副首相兼財務相。今回は顧問として経済政策全般を統括する。
ソムキットは米ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院MBA。タクシン政権で副首相、財務相を務め、一時はタクシン元首相の後継者に擬せられた。タクシン政権を打倒した2006年の軍事クーデター直前に離反。
その他の顧問は、反タクシン派アピシット政権で国防相(2008~2011年)を務めたプラウィット・ウォンスワン元陸軍司令官(68)、タクシンと士官候補生学校の同期で、2006年のクーデターで実働部隊を指揮したアヌポン・パオジンダー前陸軍司令官(64)、米ジョンズ・ホプキンス大学経済学博士で、アジア経済危機当時のチャワリット政権(1996~1997年)で商務相を務めたナロンチャイ・アカラセラニー(68)、カリフォルニア大学バークレー校法学博士で、1993~2002年に内閣秘書官長、タクシン政権で副首相を務めたウィサヌ・クルアンガーム(62)ら。
タクシン派政権を打倒し全権を掌握した軍事政権はタクシン派の反撃を抑えこむため、警察幹部、タクシン派有力者の身柄拘束などを進めている。
軍政は22日、軍施設で会合を行っていたタクシン派政党プア・タイ党のチャイカセーム法相、反タクシン派民主党のアピシット党首(元首相)、反タクシン派デモを指揮するステープ元副首相(元民主党幹事長)、タクシン派団体、反独裁民主主義同盟(UDD)のチャトポン議長らを拘束。さらに、インラック前首相など有力政治家、閣僚らに出頭を命じ、次々に身柄を拘束。25日には235人に達した。中には2005~2008年に反タクシン派デモを指揮した実業家のソンティ、タイ・ゼネコン(総合建設会社)最大手イタリアンタイ・ディベロップメントのプレームチャイ社長、住宅開発大手ランド・アンド・ハウスのアナン会長兼最高経営責任者(CEO)といった企業経営者、国王夫妻と王位継承者に対する批判を禁じた不敬罪の撤廃を要求する学者らも含まれる。
出頭を拒否したタクシン派政党プア・タイ党党首のチャルポン内相、チャトロン教育相の2人は24日に資産を凍結された。
26日、ステープ元副首相ら反タクシン派デモ隊幹部15人(報道により11人)はに釈放され、陸軍の施設から解放され、検察庁に移送されたあと裁判所で罪状認否を行った。これは、ステープらが反乱の罪などに問われているため。ステープらは、22日の国軍による全権掌握に伴い身柄を拘束されていた。他のデモ隊幹部10人とともに、反逆罪などで起訴された。ステープ元副首相は98人が死亡した2010年のタクシン派デモ鎮圧の責任者として、謀殺罪でも起訴された。ステープ元副首相を含む25人は26日中に全員保釈。アピシット党首は23日未明、インラック首相は25日に釈放された模様。
武装蜂起の噂があるUDDについては、幹部の拘束を続けていると見られる。
アドゥン警察長官、ニパット国防次官、ターリット法務省特捜局(DSI)局長らタクシン派の政府幹部を25日にまでに相次いで解任。タクシン寄りとされる警察幹部の大半を免職。
軍政はタクシン派を力で押さえ込む一方、24日、議会上院を廃止し、行政、立法の全権を掌握。また、不敬罪、安全保障関連の刑法違反、軍政命令違反は軍法会議で裁く。」と発表した。22日に発令した22時から05時までの夜間外出禁止令は26日も継続。CNN、BBC、NHKなどの放送も停止したまま。
今回のクーデターは2006年と経緯が似ている。
2006年のクーデターでは、反タクシン派市民による大規模なデモを受け、タクシン首相(当時)が下院を解散、総選挙に踏み切った。しかし、反タクシン派の民主党が選挙をボイコットし、憲法裁判所が選挙結果を無効とする判決を下した。選挙管理内閣として権限を限定されたタクシン内閣は打つ手を失い、09月の長期外遊中にソンティ司令官によるクーデターが発生し、政権が崩壊。
ソンティ司令官はその後、国王の諮問機関である枢密院のスラユット顧問官(元陸軍司令官)を首相とする暫定政権と新憲法起草のための委員会を発足させ、暫定政権の後見人的な役目を果たした。2007年09月末で陸軍司令官を定年退官し、軍政トップの座からも降り、軍政トップはチャリット空軍司令官(当時)が引き継いだ。
2006年のクーデターについては、タクシン派の一部から、プレム枢密院議長(元首相、元陸軍司令官)がソンティ司令官に命じて実行させたという見方が出ている。ソンティは定年退官後、軍政がまだ続いていたにも関わらず、表舞台から姿を消し、2011年の下院選に、自身が信奉するイスラム教系の小政党の党首として出馬し当選。国会ではタクシンへの恩赦を支持したり、クーデターに反対するなど、以前とは正反対の立場を取った。一方、チャリット空軍司令官は定年退官後の2011年、枢密顧問官に就任。暫定首相を務めたスラユットは枢密顧問官に戻り、枢密院での序列は3位に上がっている。
今回のクーデターは、反タクシン派デモを受け、タクシンの妹であるインラック首相(当時)が下院を解散、民主党が選挙をボイコットし、民主党系のデモ隊が投票を妨害、憲法裁が選挙無効の判断を下した。

しかし、クーデターそのものをみると、2006年とは異なり、プラユット司令官が独自に決断、実行した可能性が高い。プラユット司令官は今年09月末に定年退官するが、タクシン派対反タクシン派の抗争を自分の手で終結させる意思を示し、10月以降も軍政トップに居座る構え。
2006年のクーデターでは反タクシン派の有力者グループがかなり詳細な計画を立てていたとみられ、クーデターから暫定政権発足、新憲法制定、2007年末の民政移管選挙までの日程が比較的早い段階で明らかにされ、ほぼ予定通り進んだ。プラユット司令官が今回、こうした後ろ盾や詳細な計画なしにクーデターに踏み切ったとすると、民政移管への道筋は、紆余曲折が予想される。
軍部がクーデターに伴い、学者、アナリスト、メディアが軍部についてコメントするのを禁止したことに対し、5月26日、政府系シンクタンクのタイ開発調査研究所(TDRI)、学識経験者77人、NGO調整委員会がそれぞれこの禁止措置を撤廃するよう国家平和秩序評議会(NCPO)に求める声明を明らかに。
ソムキアットTDRI所長は、「クーデター当日から学術研究の自由が侵されることになったのを深く憂慮している。為政者はさまざまな意見に耳を傾ける必要がある。とりわけ、チェックアンドバランス(政治権力の専制を防ぐ抑制均衡)のメカニズムが存在しない現状においてはなおさら。」と指摘して、発言の自由を認めるよう求めた。
タクシン派インラック政権が導入した事実上の米買い取り制度である米担保融資制度で大勢の農民が米代金を受け取れずにいる問題をを解決するため、国家平和秩序評議会(NCPO)が支払いを命じ、農業農協銀行の窓口でこれら農民への代金支払いを開始。米農家へのタクシン派の支持基盤である農家に手厚く配慮し、クーデターへの反発を抑える狙い。
タクシン支持者の多い農民を支援するという米担保融資制度は、主に反タクシン派から「不正まみれ。」、「財政破綻を招く。」といった厳しい批判を浴びていた。
また、昨年12月の下院解散で政府の権限が制限されたことなどから、政府は資金調達で困難に直面し、農民は預けた米の代金を受け取れず、自殺者まで出る事態となっていた。
このため、まずこれら農民を助けることを決めたもの。タイ国営の農業協同組合銀行(BAAC)を通じ、535万tを買い取る予定。農業農協銀行によれば、代金を受け取っていない農民は約80万人以上、未払いは総額900億B以上。代金支払いは06月中に完了する見通し。
米担保融資制度はインラック政権の目玉政策の1つ。政権発足直後の2011年10月に導入。政府が市価の約4割高で米を買い取ったため、米農家には好評だったが、タイ産米は価格上昇で輸出量が激減し、2012年には1981年以来初めて米輸出世界一の座から転落した。また、政府が米の国際価格の上昇を待って売却を遅らせた結果、膨大な在庫が積み上がった。
こうした中、インラック政権は昨年12月、野党民主党が主導する反政府デモに屈して議会下院を解散。政府の機能が選挙管理に限定されたことで、今期の米買い取りに必要な資金1930億Bの一部が不足し、農家への支払いが数ケ月に渡り滞っていた。 米担保融資制度は国際通貨基金(IMF)などから、「財政負担が重い割に政策効果が低い。」と批判を浴びていた。「買い取り資金の大半が精米業者、輸出業者、政治家、大規模農家にわたり、汚職の温床になっている。」という指摘もあった。
今年01月には、「米担保融資制度をめぐり不正が行われた。」として、汚職取締委員会がブンソン元商務相、プーム元副商務相ら15人を刑事告発。汚職取締委によると、「ブンソン元商務相らは農家から買い取った米の一部を政府間取引『で支那に輸出した。』としていたが、実際には米は輸出されず、タイ国内の業者に販売された。取引は帳簿に掲載されず、脱税の疑いも強い。」という。汚職取締委はまた、米担保融資同制度をめぐる汚職、「巨額の損失について知りながら無視した。」として、インラック前首相を職務怠慢で上院で弾劾にかけることを05月に決定。最終的な損失額は5000億B近くに上る見込み。
東部トラート県で02月22日反タクシン派の人民民主改革委員会(PDRC)の集会に対する銃撃などで5歳の女児2人が死亡し、少なくとも35人以上が重軽傷を負った事件で、

赤服軍団に射殺されたウティナン・スリプラシット(25)→ 

 ← トラート県で逮捕された犯人

治安当局はトラート県カオサミング郡の民家を急襲し、銃撃戦の末、潜んでいた犯人3人のうち2人を逮捕。3人目の犯人は、軍のレンジャー、ウティナン・スリプラシット(25)を射殺し、この、ウティナンが所持していた自動小銃を奪って逃走。民家からは、タクシン支持団体の反独裁民主主義同盟(UDD)発行の会員カード、タクシン派のシンボルカラーである赤服、ヘッドバンドなどが見つかっており、犯人らはUDDと繋がりがあると見られている。
また、軍事政権の出頭命令を拒否して姿を消したタクシン派政党プア・タイ党党首の「チャルポング・ルアンスワン前内相の息子チャルウォング・ルアンスワンが所有する北部メーホンソン県パイのリゾートホテル、パイリバーロックリゾートを捜索し、違法伐採されたとみられる大量のチーク材、銃器などを押収した。」と発表。
軍事政権幹部のプラチン空軍司令官は、財務省と国営金融機関の幹部を集め、中期的な経済政策を検討させた。前政権のインフラ整備計画のうち、鉄道の複線化、首都圏の鉄道網整備は継続する方針。高速鉄道建設は当面見送る。総額3500億Bの総合治水事業は一部を実施する方向で検討する。
時限措置で税率が7%に引き下げられている付加価値税(VAT)は来年度(2014年10月~2015年09月)も現在の税率で据え置く考え。2013年から20%に引き下げられた法人税率は20%で恒久化する方向で検討する。個人所得税は現在の税率を2015年末まで据え置く方向。また、基礎控除を6万Bから12万Bに拡大することを検討する。
国内総生産(GDP)伸び率は2.2%を見込む。
タクシンの法律顧問ロバート・アムステルダムが、海外で亡命政権の樹立を検討していることを明かした問題で、カンボジア政府は亡命政権の受け入れを拒否していることがわかった。
カンボジア地元紙によると、「政府高官が憲法の問題上、『タクシン派亡命政権を受け入れることは不可能。』との見方を示した。また、カンボジア通信大臣も、『カンボジア政府が亡命政権を受け入れるようなことはない。』と発言している。」
ロバートは、「今回の軍事クーデターは一切正当性がなく、依然選挙によって勝利したプア・タイ党に統治権がある。」とクーデターを主導した陸軍を批判している。
16時50分から高架電車BTSのパヤタイ駅、戦勝記念塔駅、サナームパオ駅が再度閉鎖された。戦勝記念塔周辺の反軍政デモのため。BTSはデモを受け、14時半から3駅を閉鎖、15時10分に再開していた。17時時点で、戦勝記念塔周辺の反軍政デモは数百人規模。
05月27日(火)陸軍によれば、26日に都内で警備に当たっていた兵士に市民から提供されたペットボトル入り飲料に有害な化学薬品が混入されていたことから、市民と接する任務に就いている兵士 たちに注意を呼びかけた。ただ、飲料を受け取った兵士は、「中身の色などがおかしい。」と感じて飲まなかった。ペットボトルは封が切られていなかったものの、注射器で中身を抜き取って化学薬品を注入したとみられる小さな穴があり、穴は接着剤で塞がれていた。
陸軍の担当者によれば、「兵士が街中で警備に当たることは過去数年間に何度となくあったが、以前にも市民から提供された飲料に異物が混ぜられていたことがあった。」
「インラック政権が開始した米融資担保制度の損失が5000億Bに上る。」と財務省の委員会が発表したことを受けて、国家汚職制圧委員会(NACC)のサンサーン事務局長は、 「NACCが米融資担保制度に絡む不正疑惑を捜査することを決定した。」と明らかに。
財務省の担当者によれば、「預かった米のうち280万tが帳簿に記載があるものの実際には存在しないことが判明している。」一方、米融資担保制度を担当する商業省では「米が紛失した事実はない。」と発表しているものの、商業省事務次官は、「米の売却を数日中止して在庫をくまなく調べる。」と述べている。
ウィンタイ陸軍副報道官は、国家平和秩序評議会(NCPO)が政治対立の解消のため、全国各地に「改革のための和解センター」を設置する計画を明らかに。中核となるセンターは NCPOが運営を担当。地方のセンターはそれぞれ陸軍の1、第2、第3、第4軍管区が管轄。
これは政治対立解消計画の第1段階で、第2段階 としては、暫定憲法の制定、改革などを検討する委員会の設置、改革を実行に移すための立法議会の設置、改革完了後の総選挙実施が予定されている。
午後国家平和秩序評議会(NCPO)の出頭命令を拒否していたチャトロン・チャイセーン前教育相が、記者会見を行うために姿を現した都内のタイ外国人特派員協会(FCCT)で兵士らに身柄を拘束された。チャトロンはすでに資産の凍結処分を受けており、出頭命令を無視したほか、NCPOの指示に反して先に騒乱を引き起こすような声明を発表していることから、軍法会議で裁かれる。
タクシン派プア・タイ党関係筋によれば、「チャトロンは、自身の身柄が拘束されるのを外国人特派員らに見せるため、FCCTに現れることを自ら軍部に通報していた。」
チャトロンは学生活動家だった1970年代に、軍部の弾圧を逃れ、国境地帯のジャングルに潜伏した過去がある。今回のクーデターについては、「軍は政府に協力して公正な法執行に務めるべきだった。」、「クーデターは社会の対立を解消できず、事態を悪化させるだけだ。」と主張。

* チャトロン・チャイセーン
1956年生。チエンマイ大学在学中に軍政に反対する学生活動に参加し、学生委員長を務めた。1976年、軍部の弾圧を逃れ、タイ共産党に参加、国境地帯のジャングルに潜伏。後に渡米し、ニューヨーク州立大学経済学部卒、アメリカン大学経済学修士。1986年から下院連続当選。地盤は東部チャチュンサオ県。副財務相、首相府相などを歴任し、タクシン政権(2001~―2006年)で副首相、教育相。2006年09月の軍事クーデターでタクシン政権が崩壊した後、タクシン派政党タイ・ラック・タイ党の党首代行を務め、解党処分により、2007~2012年に公民権停止処分を受けた。2013年06月から教育相。


支那に工作されている日本のマスゴミは報道しないが、タクシン(タクシン自体が支那人)派には、支那の工作により、王政を廃止しタイを支那の属国化を企む工作員か入り込んでいる。支那畜の馬脚が現れている。例として、文化大革命を真似た、カンボジアのポル・ボト派のクメール・ルージュによる国民の上位3分の1~4分の1の虐殺やネパールの王族殺害事件の首謀者、ギャネンドラによる王政崩壊の歴史がある。
国外逃亡中のタクシンが、今月22日のクーデター後から日本を訪れていた。関係者が明らかにした。来日目的は買い物などの私的なもので、今週初め、日本に入国した。滞在は数日間という。
インターネット上には、日本に滞在中のタイ人が撮影した、タクシンが、ノーネクタイの背広姿で若い女性と寄り添って新宿を歩いている写真が投稿されている。タクシンは、軍がクーデターを起こしたことについて、自身のツイッターで「悲しい。」と述べた。
タクシンは、国外逃亡後に首相在任中の汚職(職権乱用)で禁錮2年の刑が確定。だが、判決を不当として帰国して刑に服すのを拒んでいる。
支那人で支那の傀儡、国際逃亡犯のタクシンが女連れで新宿を歩いていたという事実。日本はスパイ天国、情けない。スパイは死刑が世界の常識。スパイ防止法もない。しかも、安倍首相は、昨年10月26日に帝国ホテルでタクシンと、昼食をとりながら会談し、経済問題などについて意見交換したそうだ。当時は傀儡のインラック政権だったにせよ、少なくとも日-タイ問題に関しては、安倍晋三、周りのブレーンともども日本の国益を損ねているという分析もできないほど低能だということになる。少なくとも、アホノミクスは、国賊日銀の白川を斬った以外は、消費税は上げるは、手当を廃止と悪政が続き、移民を流入させようとか、過労死を誘発しようとか、財界、財務省、ユダヤを向いたアホのアホによるアホのための政策=アホリティクスであるのは確か。
タイ工業連盟(FTI)、貿易院、タイ商工会議所(TCC)、タイ銀行協会など経済関連の7つの団体・機関が、 経済の抜本改革を求める要望書を国家平和秩序評議会(NCPO)に提出する方針を発表。これは、政府と民間による投資のあり方などを根本から見直すことで長期的な経済成長を促進して社会の強化や国際競争力の増強を図るというもの。これらの団体・機関は、約1週間をかけて検討を行い、その結果をまとめたものを要望書としてNCPOに提出する予定。
陸軍は軍事クーデター以降、各勢力の関係者253人に出頭命令を出しているが、依然出頭していない人物がいることを明かしている。
陸軍副報道官の話では、「これまでに253人に対し出頭命令を出し、200人が出頭、うち124人を解放、依然53人が出頭していない。」、「出頭していない53人に対して、既に銀行口座凍結の命令を下している。」
国家平和秩序評議会(NCPO)は28日から、外出禁止時間を00時(報道により00時01分)から04時までに短縮。観光業界への影響が大きいことから、タイ国政府観光庁(TAT)などが適用時間の短縮を求めていた。
公共交通機関、ショッピングセンター(SC)が営業時間を延長。公共交通機関の運行時間は高架電車BTSとエアポートリンク、地下鉄MRTが06時~23時、路線バスが04時~23時50分。セントラル・グループ各店、サイアム・パラゴン、サイアム・ディスカバリーなど主要SCは10時~22時営業。コンビニエンスストアは04時~24時営業。
05月28日(水)国家平和秩序評議会(NCPO)のナタワット副報道官は、「NCPOが現在、観光産業への影響を軽減するため来週中に夜間外出禁止令を解除するかどうかを検討中。」と明らかに。
これは、プラユットNCPO議長が先にNCPO内の経済作業部会に対し、南部プーケットと東部チョンブリーの2県の観光業に夜間外出禁止令がどのような影響を及ぼしているかを詳しく調べるよう指示したことによるもの。観光客が多いパタヤやプーケットなどの一部地域のみ夜間外出禁止令を解除することを検討している。夜間外出禁止令は観光業への影響が大きく、観光業界から早期解除を求められている。
ナタワット副報道官は、「これら2県で国軍に反抗するデモが起きなければ、禁止令は解除されるだろう。」と述べている。
夜間外出禁止の時間帯は、当初は午後10時~午前05時だったが、現在は午前03~04時に短縮されている。なお、クルングテープの飲食店については、深夜まで営業していた店から「売り上げが大幅に減った。」との声も出ているが、「夜の客の来店が早まっただけで、いつも通り忙しい。」とする店もある。
28日までに、タクシン派の前閣僚、政治家、政治活動家らを中心とする253人に出頭を命令し、200人が出頭。このうち76人は28日現在拘束中。
国家平和秩序評議会(NCPO)は、27~28日にかけ、県知事8人を交代させたり閑職に異動し、警察幹部16人を閑職に異動することを決めた。(報道により、タクシン派とされる警察長官ら警察幹部34人、県知事13人などを左遷処分。)
県知事人事は06月02日発効、警察官人事は即時発効となる。この人事は、タクシン派が優勢な県からタクシン派寄りの知事や県警本部長を排除することでタクシン支持者の活動を抑え込むことなどが狙いと見られている。
なお、異動となった警察高官について、ワチャラポン警察庁長官代行は、「インラック政権や赤服軍団(タクシン支持者)に肩入れしていたわけではないが、平和と秩序の維持を妨げる問題が起きかねないため、決断力・実行力に優れた者と交代させることにした」と説明している。
また、NCPOは28日、 首相府のトントン事務次官、国の法律最高諮問機関である法令委員会のチュキアット事務局長を解任。
22日のクーデター直後から身柄を拘束していたタクシン派団体、反独裁民主主義同盟(UDD、通称赤服軍団)幹部のチャトポン元下院議員、ナタウット前副商務相、タクシンの法律顧問のノパドン元外相、前代表のティダーをはじめ10人が釈放された。タクシン派政党のプア・タイ党幹部6人も解放された。釈放後も軍が監視を続け、政治活動を禁止する模様。
チャトポンは、「軍事クーデターを起こした陸軍関係者と会談し、互いに協力して民主主義に戻すことで合意した。戒厳令下で政治活動を行わないことを条件に開放された。」と語った。
クーデターで崩壊した前政権を支持する法律家のウィーラワット・パリウォンは、インターネットの交流サイト、フェイスブックを通じ、軍政の出頭命令を拒否し、英国に出国したことを明らかに。また、タイ国内の「自宅が22日に銃撃を受けた。」と、バイクに2人乗りした男が民家に拳銃を数発発砲する防犯カメラの映像を公開。
午後都内の戦勝記念塔に市民約200人が集まり、軍によるクーデターに抗議。戦勝記念塔での反クーデター集会は23日から続いている。警戒にあたった兵士、警官との間で小競り合いがあった。怪我人はなかった。
クーデターに反対する市民グループは06月01日(日)11時から、都心のラーチャプラソン交差点のショッピングセンター、アマリンプラザ前で集会を開く予定。

 ← わざわざ、装甲車に白スプレーで英語で「ANTI COUP(反クーデター)」と書き(しかもご丁寧に紙にまで印刷してきて)、毛唐のマスゴミのカメラに撮影させて外国勢力の容喙を図るコスプレ赤服軍団。悲劇の主人公を演出しているようだ。日本のカスゴミなど毛唐マスゴミに追従報道しかしないカスダニ。

16時過ぎ(報道
により15時頃)
インターネットの交流サイト、フェイスブックがタイ国内で(報道により約1時間半にわたり)閲覧できなくなった。
公式発表はされていないものの、今朝、反タクシン派のスリヤサイ(元PAD)によって、タクシンが女性と新宿にいる写真をアップし拡散したこと、軍事クーデター反対派(タクシン派)勢力がソーシャルネットワーキングサイトを利用して情勢を煽っていることが原因との見方。軍事クーデターを起こした陸軍は、「情勢を煽るような行為を禁ずる。」としており、それに触れた可能性が高い。
17時過ぎ時点で(報道により16時半頃)、閲覧が可能になった。
22日の軍事クーデター以降、軍が全権を掌握した。その後、都内でクーデターに反対する数百人規模の集会が続き、軍は「フェイスブックで集会を呼びかけている。」として、取り締まる方針を示していた。
情報通信技術省は、「フェイスブックを遮断しろという命令は受けていない。」と主張。
05月29日(木)国家平和秩序評議会(NCPO)は、28日16時過ぎにタイ国内からFacebookフェイスブックにアクセスが出来なくなっていた件について、「技術的な問題だ。」とし、アクセス規制を否定。この一方で、クーデターを批判する書き込みの拡散を阻止するため、ツイッター、インスタグラムをはじめソーシャルメディア企業に協力を要請し、ICT省によると、「現在政治情勢を煽るようなサイト約200サイトについて、アクセス規制をかけている。」インターネット接続業者に対し、200以上(報道により120)のウェブサイトを閲覧出来なくするよう命じた。交流サイト、フェイスブックや短文投稿サイト、ツイッターのクーデターに反対する集会を呼びかけるサイトなどで、いずれもタイ国内で閲覧できなくなった。
国家平和秩序評議会(NCPO)は、「今年と来年の観光収入をそれぞれ2兆B、2兆2000億Bに引き上げるため観光促進に新たに10億B以上を投入する。」との観光スポーツ省の案を承認。
観光スポーツ省を管轄するナロン海軍司令官によれば、「NCPOは外国人観光客の信頼回復などで低迷する観光業を回復させることが急務と判断し、10億Bを超える追加予算申請を認めることにしたもの。」
国家平和秩序評議会(NCPO)が「改革のための和解センター」を設置して政治対立の解消と国民に融和を図ろうとしていることについて、アピシット民主党党首はこのほど、「インラック政権が打ち出した国民和解案のように全ての政治関連犯にただ単に恩赦を適用することがあってはならない。」と警告。
インラック政権の狙いは、恩赦によって国外逃亡中のタクシンの免罪、帰国、政界復帰を果たすことにあったと見られているが、アピシット党首は、「NCPOは、誰もが法律を守らなくてはならず、罪を犯した場合は処罰されるということを徹底させる必要がある。」と述べ、「安易な恩赦適用は国民の順法精神を阻害することになる。」
15時30分国家平和秩序評議会(NCPO)は、クルングテープ中心部の戦勝記念塔でクーデター反対集会が行われる。」との情報があったことから、これを阻止するため、兵士・警察官約1300人(報道により1000人以上)を動員して約3時間にわたって、クーデターに反対する集会が連日行われていた都内の戦勝記念塔に至る道路を封鎖し、近くを通る高架鉄道(BTS)の最寄りの駅を通過させる措置を取るなど、集会を阻止。周辺地域は渋滞となり一部で混乱も見られた。兵士、警官は18時の国歌斉唱後、道路封鎖を解除し撤収。
クーデターで国軍が全権を掌握し、タクシン派政権が崩壊したことから、タクシン支持者とみられる市民たちが連日のようにクーデター反対デモを行っているが、デモ参加者が警備の兵士や警察官に暴力を振るうケースも報告されており、NCPOは暴力のエスカレートを回避すべく反対集会などの阻止に本腰を入れることになったものという。
また、「集会場所がパトゥムワン地区に変更された。」との情報に伴い、バンコク・アート・アンド・カルチャー・センターにも約300人の治安要員が派遣された。当局の動きを察してか、結局集会は行われなかった。
陸軍に出頭したタクシン派グループ幹部らは、情勢を扇動しないことを確約していることから、当面デモが拡大することはなさそうだが、小規模ながらも散発的なデモが続く可能性がある。
シリチャン陸軍副報道官が明らかにしたところによると、国家平和秩序評議会(NCPO)のプラユット議長(陸軍司令官)はNCPOの各部署の責任者とのテレビ会議で、国政を正常化するための3段階を示し、その実現に向けて検討を行い、結果を速やかに報告するよう指示。第段階は、速やかに行政機関が通常業務をできるようにする。第2段階は、立法機関や改革遂行のための機関を設置するなどして環境の整備を図る。そして、民主主義のルールに完全に則って総選挙を実施できるようにするというのが第3段階。
また、「NCPOがプラユット司令官を暫定首相に任命する。」との見方も出ていたが、ウィンタイNCPO報道官によれば、「NCPOは平和と秩序の回復、国民が直面している喫緊の問題の解決、改革推進のメカニズムの構築などが急務と考え、それに専念する方針であるため、今のところ暫定首相の任命や暫定内閣の設置は考えていない。」
01~03月に都心の主要交差点を占拠するなどした野党民主党系の反タクシン派デモ隊の幹部が、都内の高級フランス料理店「4ギャルソン」を貸し切り、盛大なパーティーを開いた。
デモ隊幹部で富豪のナタポン前民主党下院議員(48)の誕生日パーティーという名目だが、22日の軍事クーデターでタクシン派政権が崩壊し、議会下院選挙の阻止、非民選の暫定政権設立、タクシン派粛清といったデモ隊の筋書き通りに軍が動いていることから、現場は祝勝ムードに包まれた模様。指導者のステープ元副首相(元民主党幹事長)は通常の私服だったものの、それ以外の幹部の多くは軍への支持を表明するためか、迷彩服で登場。
パーティーに参加したのは、ビール大手ブンロート・ブルワリーのオーナー一族で同社副社長のジュティナン・ピロムパクディー、ジュティナンの娘でデモ隊の女性活動家として注目を浴びたチパット・クリダーコン、ナタポンの妻でシーウィコン財閥出身のタヤーらで、いずれも資産数億~数十億Bという大富豪。
このうちチパットさんは背中に「ブラパーパヤック(東の虎)」と書かれた迷彩服のTシャツを着用していた。「ブラパーパヤック」とは東部プランチンブリー県駐屯で王妃の近衛師団である第2歩兵師団の別名。今回のクーデターを指揮したプラユット陸軍司令官(60)、タクシン政権を追放した2006年のクーデターで実働部隊を指揮したアヌポン前陸軍司令官(64)、反タクシン派アピシット政権で国防相(2008~2011年)を務めたプラウィット元陸軍司令官(68)はいずれも第2歩兵師団司令官を務めた経歴がある。プラユット司令官はクーデター後、プラウィット元陸軍司令官とアヌポン前陸軍司令官を軍政顧問に任命している。
チパットさんの母親は王族のモームルアン(王族の称号)・ピヤーパット・ピロムパクディー。ピヤーパットはシリキット王妃の侍女を務め、王妃が支援したタイの歴史大作映画「スリヨータイ」に主演。
昨年10月から今年05月まで続いたステープ元副首相らによるデモでは、デモ参加者、警官など合わせて28人が死亡、827人が怪我をした。今回のパーティーへの批判が多いのは、デモ支持、反対に関わらず、こうした犠牲を軽視するかのように見られるため。
05月30日(金)タイ交通警察は、軍事クーデターに抗議するデモ隊が引き続き抗議活動を行うことを受け、「本日16時より戦勝記念塔につながる4つの道路を封鎖する。」と発表。封鎖時間はデモ隊が解散するまでとしており、周辺地域は大渋滞になるものと見られている。
在タイ日本大使館は、「22日のクーデター以降、タイ各地でデモなどの抗議行動が続いている。」として、タイ滞在・旅行中の日本人に対し、デモ、集会が行われている場所などにできるだけ近づかないよう呼びかけた。
また、「06月01日にクルングテープと地方でクーデターに反対する集会が行われる。」という情報があり、デモ隊が軍・警察と衝突する可能性も排除できない。
陸軍関係筋によれば、「プラユット国家平和秩序評議会(NCPO)議長は、各地の陸軍幹部、県知事、国内治安作戦司令部(ISOC)幹部、NCPO顧問とのビデオ会議の中で、景気を回復させるために付加価値税(VAT)を減税する考えを明らかにし、その可能性を検討するよう指示した。」という。
付加価値税は日本の消費税の当たる税で、現在の税率は7%。プラユット議長は、消費者の負担を軽減して景気を促進するために付加価値税を減税した場合、税収がどの程度増減し、来年度予算にどのような影響があるかを詳しく検討するよう指示したもの。
このほか、プラユット議長は、低所得者が恩恵を受けるよう個人所得税制を改めることについても検討を指示した。
国家平和秩序評議会(NCPO)のプラユット議長は、テレビ演説の中で、10月までに暫定政府を設置し、同政府が1年をかけて国家改革を進めた後に総選挙が実施されるとの行程表を明らかに。このため、暫定政府は来年度(今年10月~来年09月)予算を執行することが可能としている。
た、プラユット議長は3段階で国政を正常化する考えを表明。
第1段階は、平和と国民の結束を取り戻す。具体的には、タクシン派と反タクシン派の話し合いの場となる「和解センター」を首都と地方に設置し、両派の「和解」を進める。これには2ケ月から3ケ月掛かる見通し。
第2段階では、暫定憲法を制定し、立法機関と国家改革評議会を設置する。改革に重点を置いた第2段階は、改革の進み具合にもよるが約1年程度掛かる見通し。
そして、第3段階では、改正された法律のもとで総選挙を実施する。
プラユット議長は民主主義の前に国家を選択するよう国民に訴える一方、国際社会に対し、「タイの状況を理解し、問題解決の時間を与えてほしい。」と述べた。
この他、経済について、プラユット議長は、インラック前政権が導入した、2兆Bのインフラ整備計画、3500億Bの大規規模の洪水対策といった大型経済プロジェクトを全てを見直す考えも明らかに。
また、NCPOが「国民和解」を目指していることについて、アピシット民主党党首が先に、インラック政権が打ち出した国民和解案のような「政治関連犯への安易な恩赦適用」に危惧を表明していたが、プラユット議長は、「恩赦を用いて国民和解を図るつもりはない。」と明言。
プラユット議長の演説について、米国務省のサキ報道官は定例会見で、「民政復帰に向けたタイの軍事政権の行程表は具体性に乏しい。」、「これまで通り、早期の選挙実施を求める。」と述べた。
「インラック政権の閣僚経験者2人がタイ軍事政権によって軍基地内に拘束された際に、賭博に興じた挙句、喧嘩になった。」と複数のタイ字紙が伝えた。
報道によると、騒動を起こしたのはウォラワット元科学技術相(54)とチュチャート元副内相(68)。2人は無聊を慰めるため、賭博を始めたが、片方の負けが400万Bに膨らみ、口喧嘩になった。ついには物を投げ合うなどし、拘束されていた別の政府関係者らが間に入った。
2人は釈放後の05月30日、報道内容は「事実無根だ。」と否定。ウォラワットは「(チュチャートと)兄弟のように親しくした。」、チュチャートは「我々は大人だ。」と述べた。
タイ軍部は05月22日のクーデターでタクシン派政権を倒し、全権を掌握。06月01日までに、タクシン派の政治家、活動家を中心に324人に出頭を命じ、インラック前首相ら多数の身柄を拘束。
18時過ぎ都内の戦勝記念塔周辺の道路の通行止めが解除。戦勝記念塔周辺の道路はクーデター反対集会を阻止するため、16時から通行止めになっていた。
05月31日(土)プラユット国家平和秩序評議会(NCPO)議長が先に示した、改革推進、総選挙実施などに向けた行程表について、反タクシン派・民主党のニピット副党首は、「容認できるもの。」と述べ、支持を表明。
行程表では、改革を進めて総選挙を実施するには1年数ケ月かかるとされているが、ニピット副党首は、「長すぎるということはない。」と指摘。また、「民主主義を早期に回復できるようNCPOに協力する必要がある。」と述べ、クーデター反対デモなどNCPOの仕事を妨害する行為を控えるよう呼び掛けた。
06月01日(日)朝都心ラーチャプラソン交差点のショッピングセンター(SC)、ホテルなどが加盟するラーチャプラソン事業者協会によると、軍事政権は01日、ラーチャプラソン交差点一帯を閉鎖。ラーチャプラソン交差点で予定されているクーデター反対集会を阻止するためで、09時から、ラーチャプラソン交差点一帯のプルンジット通、ラチャダムリ通、高架歩道スカイウォーク、高架電車BTSのチッロム駅、プルンチット駅、ラチャダムリ駅を閉鎖。ラーチャプラソン交差点のSCはゲイソンプラザが終日休館するほか、セントラルワールドが営業時間を14~22時に短縮する。
午後都心アソーク交差点のショッピングセンター、ターミナル21前の高架電車BTSアソーク駅に隣接するスカイウォークで、クーデターに抗議する小規模デモ。現場には軍事クーデターに抗議する活動家ら100人程が集まった。軍と警察はデモ隊に解散を呼びかけるも一部が抵抗、デモの中心となっていた4人の市民が拘束を逃れるため、ターミナル21に逃げ込んだため、軍はモールを臨時閉店させた後で封鎖。反クーデターデモを牽制するため、周辺地域を立ち入り禁止とした。また、これを受け、当局は高架電車BTSアソーク駅を14時から閉鎖。これを受け、アソーク駅に隣接するショッピングモール、ターミナル21も臨時休業。
その後、逃げた4人は軍に拘束された。
反クーデターデモを牽制するため、当局は都心のラーチャプラソン交差点一帯とBTSチッロム駅、プルンチット駅、ラチャダムリ駅も閉鎖。
タイで軍事クーデターに抗議する市民が3本の指を立て腕を掲げるジェスチェーを始めた。これは米人気映画「ハンガー・ゲーム」で主人公らが支配者への抵抗を示すジェスチャー。 タイでは05月22日、政治混乱と治安悪化を理由に軍がクーデターに踏み切り、タクシン派の政権を打倒、憲法を停止し、全権を掌握。
クーデター後、軍事政権に反対する一部の市民が選挙の即時実施などを求め都内でデモを行っているが、規模は数十人から100人程度に止まっている。軍政はこうした小規模なデモ隊に対し、数百人の兵士、警官を動員し、周辺の道路、電車駅を閉鎖するなど、徹底して取り締まる姿勢を見せている。市民側はインターネットの交流サイトなどを使って取り締まりをかいくぐり、3本指を掲げ、軍政に抗議。
政府庁舎(首相府)は国政を担う者を象徴する建物だが、ウィラチョン陸軍副報道官は、プラユット国家平和秩序評議会(NCPO)が同庁舎を執務に使用する考えのないことを明らかに。
庁舎は昨年末に反政府派が近くでデモを開始したことから閉鎖され、また、一時期同派に占拠された。クーデターに伴い反政府派が引き揚げたため、内部の大掃除や修繕が行われ、06月02日に使用が再開されることになった。
だが、ウィラチョン副報道官によれば、国政のトップとなったプ ラユット議長(陸軍司令官)は、政府庁舎には入らず、これまで通り政府庁舎にほど近い陸軍本部で執務を行う予定。
15時半までに高架電車BTSは、クーデター反対のデモで閉鎖していたラチャダムリ駅、チッロム駅、プルンチット駅、アソーク駅での乗降を再開。
06月02日(月)朝首相府が、約半年ぶりに業務再開。昨年11月に反タクシン派デモが激化し、インラック首相への公務妨害を始めたことから、業務を別の場所に移転していた。
軍事クーデターによって反タクシン派デモ隊が解散したことで、先週から業務再開に向けて清掃作業が行われていた。
タイ地元紙によると、「現在陸軍によって設置された国家平和秩序評議会(NCPO)は、今後も陸軍本部内から首相府へ移動されることはない。」
警察当局は、東部チョンブリー県ムアン郡のバナナ畑で対戦車ロケット擲弾27個、 手榴弾150個を発見、押収。爆発物処理班がチェックしたところ、擲弾も箱詰めされた手榴弾も使用可能な状態だった。
軍部は反政府派の集会などに対する銃撃や爆弾攻撃があったことから、現在全国で違法な武器・弾薬所持の摘発に力を入れているが、警察の担当者は、「摘発を恐れた者が擲弾などをバナナ畑に捨てたようだ。」
擲弾と手榴弾は、バナナの花の状態を見に来た農民が偶然発見し、警察に通報。
インラック前政権が打ち出した大型インフラ整備など複数の大型計画が法的問題や厳しい批判などで実施されないままになっている。このため、国家平和秩序評議会(NCPO)はこのほど、半年に及ぶ政治対立で低迷したままの経済を早急に活性化させる必要があることから、予算を最も有効に活用するとともに国民が最も恩恵を受ける形でプロジェクトを実施すべく関係部署に詳しい検討を指示。
今のところ、鉄道複線化計画は推進される見通しで、高速鉄道建設計画も実施に向けて費用対効果の検討が行われることになった。このほか、「インラック政権が3500億Bを投入する。」とした、洪水対策を主眼とした大型治水計画関連プロジェクトについても検討が行われる。
タクシン支持者とみられる市民たちが各地でクーデター反対デモを行い、また、総選挙が実施されるまでデモを続けるとしていることについて、国家平和秩序評議会(NCPO)のウィンタイ報道官は、「国を良い方向に進ませるべく平和を回復するのが国軍の責務。治安当局には法を厳格に適用してデモを取り締まる以外に選択肢はない。」と述べて、クーデター反対の動きを阻止する方針を再確認。
また、「クーデター反対の動きがエスカレートすると考えているか。」との記者の質問に対し、ウィンタイ報道官は、「NCPOはそのような見方を取っていない。」と答えた。
この他、治安当局が、クーデターに反対する市民が集会を行うのを阻止するため道路を封鎖していることについて、ソムヨット警察庁副長官は、「道路封鎖は市民に迷惑がかかるため心苦しく思っている。だが、 (クーデター反対派が活動を拡大すれば、これに反発する動きが起きかねないことから)反対派と賛成派の衝突を避けるには道路封鎖は仕方がない。」と説明。
なお、関係筋によれば、タクシン派のシンボルカラーは赤だが、クーデター反対デモを行っているタクシン支持者らは「『支持党派を持たない一般市民が軍部に反発している。』と印象づけるため、敢えて赤服などの着用を避けている。」という。
国家平和秩序評議会(NCPO)のウィンタイ副報道官はこのほど、亡命政府の樹立を計画しているとされるチャクラポップ元首相府相を見つけ出して罪に問う考えを明らかに。 チャクラポップは、2009年04月のタクシン支持団体、反独裁民主主義同盟(UDD)による過激な反政府デモで罪に問われたことから姿をくらましたままだが、カンボジアに潜伏しているとの見方が有力。 カンボジアの地元紙は06月02日、チャクラポップが「『西側の国に組織を設置し、これが亡命政府の樹立につながる。』などと発言した。」と報道。
組織のトップは国外逃亡中のタクシンで、チャクラポップは事務局長を務める予定とされ、また、組織の設置について西側の複数の国と交渉中。
これについて、ウィンタイ副報道官は、「チャクラポップは、事実かどうか定かでないが、NCPOの命令と戒厳令に違反していることは確か。」と述べた。
午後タイの有料テレビ最大手トゥルービジョンズは、CNN、BBC、NHKなどの放送を再開。CNNなどのチャンネルは05月22日の軍事クーデター以来、軍の命令で放送が中止されていた。
06月03日(火)国家平和秩序評議会(NCPO)は、「タイ国内の観光地の一部のみ夜間外出禁止令を解除した。」と発表。
夜間外出禁止令は、戒厳令後に治安維持を目的にタイ国内全域に発令されていたが、今回南部プーケット県、スラートターニー県サムイ島、中部チョンブリー県パタヤの3ケ所のみ解除。3ケ所は外国人観光客が多いタイ観光業の稼ぎ頭。軍による軍事クーデター以降、各国政府から渡航自粛勧告が出されたこともあり、観光業界に甚大な影響が出ていた。軍政は経済への影響を考慮し、先行解除を決めた。クルングテープなどでは夜間外出禁止令を維持する。
しかし、ナタワットNCPO副報道官は、「これら3ケ所ではクーデター反対デモが起きない限り禁止令解除は続く。」と述べ、状況次第では再び禁止令が発令される可能性のあることを示唆。
夜間外出禁止令の適用外となるのは、出入国者、職務上外出が必要な工場、航空会社、病院などの従業員、公務員、冷凍・冷蔵品、賞味期限がある物品の物流・輸出入業者、病人の搬送など。
クルングテープの北約300㎞のペチャブン県ムアン郡ナーグアで、乗り捨てられていたピックアップトラックから自動小銃などを含む大量の武器弾薬が発見された。警察は現在、トラック所有者の特定などを急いでいる。 また、ウドムデートNCPO事務局長によれば、「クーデター後に国内の複数か所で大量の武器・弾薬が見つかっているが、プラユットNCPO議長が先に、これらの武器の中に政治対立絡みの事件で使われたものがないかを早急に調べるよう指示した。」
関係筋によれば、「国家平和秩序評議会(NCPO)が政党法を含む憲法関連4法を復活させるための検討を進めている。」
国軍はクーデターによる全権掌握に伴い、憲法の一時停止を発表。その後、憲法関連9法を廃止したが、間もなくしてNCPOは9法のうち、汚職対策、選挙管理委員会、オンブズマン、会計検査に関する5法を復活させた。残るは、国会議員の選出、政党、国民投票、憲法裁判所の手続きに関する4法。
中央選管のソムチャイ委員によれば、「政党法が廃止されたことで、政党は現在、法的裏付けを失った状態となっているが、政党法が復活すれば、現在戒厳令下であるため活動ができないものの、法的に認められた存在となり政党交付金を受け取ることが可能になる。」
国立タマサート大学のナカリン副学長は、「軍部が残りの基本法の復活を考えているのは、良い兆候。」と述べ評価。
都庁は04日16~19時にタイ軍、警察と協力し、都内の戦勝記念塔で、「人民の幸せの夜」と銘打った、軍楽隊、警察楽団などによるコンサート。
戦勝記念塔では05月22日の軍事クーデター後、軍政に抗議する市民デモが度々行われ、周辺一帯の道路が封鎖された。
06月04日(水)東部トラート県カオサミン郡で02月22日に反政府集会への銃撃・爆弾攻撃で女児2人(共に5)を含む3人が死亡、複数人が負傷した事件で、警察当局は、「実行犯のソムサック・プーンサワット(45)を逮捕した。」と発表するとともに、ソムサックに現場で犯行を再現させた。ソムサック・プーンサワット(45)は、事件に関連して05月26日にトラート県で逮捕された犯人の供述に基づいてカオサミング郡のホテルで逮捕された。
トラートは走行中のピックアップトラックの荷台から手榴弾を反政府集会に向けて投げつけたもので、その後、後続のピックアップトラックに乗った者たちが集会に向けて発砲した。
改革を推進した後に総選挙を実施するとしている国家平和秩序評議会(NCPO)が設置した国家改革作業部会の初会合が開かれた。
議長を務めたスラサック国防事務次官代行によれば、政府機関、関係諸団体、政治や行政にかかわる機関、国軍の代表が出席した国家改革作業部会では、約2時間にわたって話し合いが行われ、国民の間の政治対立、司法制度への信頼の欠如、憎悪を煽る動きや暴力に関する問題を解決するために改革を進めることが基本合意された。
また、スラサック事務次官代行によれば、「作業部会はこれまでに発表された改革の指針に国民の意見を盛り込む予定で、ホームページ、電子メール、電話、改革のための和解センターが開く討論会、国防事務次官オフィスなどを通じて国民の意見を吸い上げる。」
国内3ケ所の観光地に夜間外出禁止令が解かれたことを受け、その他の人気観光地からも解除の要望が出ている。タイ地元紙によると、南部クラビー県のピーピー島では、夜間外出禁止令の影響で、通常時に比べ観光客が50%ほど減少している。
「夜間外出禁止令が発令されていることで、夜遊びができない。」と観光客らの不満も続出しており、観光業界関係者らは頭を悩ませており、「一刻も早く解除して欲しい。」と要望。
カンボジアからの報道によれば、「タイ国境に近いポイペトのカジノでは、タイ軍が05月22日 にクーデターで全権を掌握して以来、タイ人客が半減している。」
タイでは公営賭博場が認められていないため、少なからぬタイ人博打好きが特に週末に隣国のカジノを訪れている。だが、ポイペットにあるクラウンリゾーツ社運営のカジノによれば、「これまでタイ人客は1日当たり200人を超えていたが、 クーデター後は100人をやや上回る程度に減少している。」とのことだ。
午後都内のタイ首相府裏のパドゥンクルンカセーム運河マカワーン橋近くで、重りを付けられた肥料袋に入った死体が見つかった。クーデターに伴い反政府派が引き揚げることになったが、地元住民か「危険物が運河に捨てられているのではない。か」との声があり、軍、警察などがダイバーを使って運河を調べたところ、男性とみられる死体などが見つかったもの。
政府庁舎は反政府派が標的の1つとしていた場所で、反タクシン派は長期間にわたって政府庁舎にほど近いマカワンランサン橋で座り込みを行っていた。現場周辺は反タクシン派のデモ隊が長期間占拠し、デモ隊が袋などを運河に放り込むのが目撃されていた。警察のダイバーが潜水して調査したところ、川底から、雷管、発煙弾、ピストルの空薬莢、自動小銃の弾丸、手榴弾の部品、模擬手榴弾などとともに、肥料袋が見つかり、引き上げて中身を確認したところ、死体だった。死体は腐乱が激しく、身元、性別などはわかっていない。
この他、集会所からは大量の銃弾や発煙弾などが発見された。
クルングテープ中心部の戦勝記念塔周辺で、「人民の幸せの夜」と銘打った国家平和秩序評議会(NCPO)による国民和解イベントが催され、軍、警 察、クルングテープ都庁の楽団などが音楽パフォーマンスを披露。同様のイベントはクルングテープ北隣パトゥムタニー県でも開催されていたが、クルングテープでは初めて。
戦勝記念塔を中心とするロータリー交差点は、タクシン派によるクーデター反対デモを阻止するため、05月末に2回にわたり治安当局によって道路が封鎖されており、対立を象徴する場所となっていた。このため、NCPOは敢えてこの交差点で和解イベントを開催することにしたものと見られる。
06月05日(木)タイはサッカーファンが多いことから、「2014FIFAワールドカップを飲み屋などで観戦できるよう夜間外出禁止令を解除してほしい。」といった声が出ているが、国家平和秩序評議会(NCPO)のウィンタイ報道官は、「治安の維持ができるかを考える必要がある。」と述べ、「サッカーファンの強い要望だけでは外出禁止令を解除することはできない。」との見解を明らかに。
間もなく開幕するブラジル・ワールドカップでは最も早い試合開始時刻でも23時で外出禁止時間帯(00~04時)の1時間前となっている。
ウィンタイ報道官は、「今のところ状況は平穏。だが、見えないところでどのような動きがあるかはわからない。」、「安易に警戒を緩めるわけにはいかない。」
シハサック外相代行(外務事務次官)は、訪問先のベトナムで「ASEAN加盟国や支那、日本、オーストラリアなどを訪問して軍事政権が総選挙実施のため最善を尽くしていることを説明する。」と明らかに。
政治対立がエスカレートし収拾がつかなくなる恐れがあった中、軍部がインラック政権(当時)では問題を解決できないと判断してクーデターで全権を掌握したことに対し、西洋諸国からは批判の声が挙がっている。
このため、軍部が設置した統治機構、国家平和秩序評議会(NCPO)は、クーデターを起こしたことや現在NCPOが総選挙実施に向けて努力していることなどに理解を求めるべく外相代行を諸外国に派遣することにしたもの。
国家汚職制圧委員会(NACC)のウォラウィット副事務局長は、「米担保融資制度の不正横行に絡んでNACCが小委員会を設置してインラック前首相、商業相経験者3人、前副商業相の資産調査を行うことになった。」と明らかに。 米担保融資制度は、タクシン支持者がほとんどを占める農民を支援するため高値で米を買い上げるなどしたことから巨額の損失を出すことになったが、不正まみれだったことも明らかになっており、当時の関係閣僚も不正蓄財を疑われることになった。小委員会は近く、調査をどのように進めるかを協議する予定。
軍事クーデターへの抗議デモを主導していた、タクシン派グループ「レッド・サンデー」のリーダーのソムバット・ブンガームアノン(46)がタイ東部チョンブリー県パントン郡の友人宅で逮捕。ソムバットは国家平和秩序評議会(NCPO)から出頭命令が出されていたが、拒否し逃亡を続けていた。
ソムバットは出頭命令を受けた後、インターネットの交流サイト、フェイスブックにデカプリオ主演の映画タイトル「Catch me if you can(捕まれられるものなら捕まえてみろ)。」という軍部を揶揄するバナーを書き込み逃走。インターネットを使い、反軍政デモを組織するなどした。ソムバットは直前に新聞社とのインタビューで「即席麺もたくさんあり、数ケ月は大丈夫。コンビニも近くにある。私が自ら出て行かない限り彼らは私を捕らえられない。」と述べており、捜査の手が迫っていたことに全く気づいていなかったようだ。逮捕後、フェイスブックに「捕まってしまった。」と書き込んだ。
NCPOは05月22日のクーデターで全権を掌握した後、タクシン派の政治家、政治活動家、不敬罪の撤廃を訴える学識者ら数百人に出頭を命じ、このうち多数を拘禁。出頭命令を拒否したチャトゥロン前教育相は27日に逮捕され、現在も拘留中。
06月06日(金)国家平和秩序評議会(NCPO)のプラユット議長(陸軍司令官)は、タイを訪問中の支那の実業家グループと陸軍司令部で会談。プラユット司令官が公の場で外国人と会談するのは05月22日のクーデター後初めて。
プラユット議長は会談で、「3ケ月以内に暫定政権を発足させる。」と述べ、夜間外出禁止令をできるだけ早く解除する考えを示した。また、支那財界に対し、「タイ軍政に協力し、タイに投資して欲しい。」と呼びかけた。
この他、プラユット議長は、「NCPOが対タイ投資を予定している実業家にNCPOが得をするようことを要求することはない」と明言し、NCPOが汚職追放に全力を挙げる方針を強調。これは、今回のクーデターで崩壊したインラック政権などタクシン派政権が常に「汚職まみれ」との批判を浴びていたことによるもの。プラユット議長はまた、「政府機関やその職員らが賄賂を要求するようなことがあったら、私が対応するので直接わたしに連絡してほしい。」と述べた。
西側諸国はタイ軍政に対し、民主主義と法治を早急に回復し、人権と自由を守るよう要求。オーストラリア政府が軍政幹部の入国を禁止するなど、厳しい姿勢を見せている。
国家平和秩序評議会(NCPO)は、「00時~04時の夜間外出禁止令を、タイ中部ペチャブリー県チャアーム郡、中部プラチュアブキリカン県フアヒン郡、南部クラビー県、南部パンガー県について、同日付で解除する。」と発表。
軍はクーデターで全権を掌握した05月22日、22時~05時の外出を禁じる夜間外出禁止令をタイ全土に発令。28日に外出禁止時間を00時~04時に短縮。06月03日、南部のプーケット島、サムイ島、東部パタヤ市の3ケ所について、夜間外出禁止令を解除。
タイ各地の道路脇や叢などで、自動小銃、手榴弾などが相次いで見つかった。タクシン派の蜂起を懸念するタイ軍事政権が武器の取り締まりを強化したことから、犯罪者などが摘発を恐れて手持ちの武器を投棄したと見られている。
東部チョンブリ県サタヒープ郡の道路脇で肥料袋に入ったAK47自動小銃1丁と銃弾、中部シンブリー市の道路脇でM16自動小銃1丁と銃弾、手榴弾1個、東部プラチンブリー県の叢で手榴弾2個と拳銃2丁、銃弾、南部チュムポン県でM16自動小銃1丁が見つかった。
06月07日(土)ネット上で「軍部が選管の解散を予定している。」などとする情報が飛び交っていることについて、中央選管のソムチャイ委員は、国家平和秩序評議会(NCPO)の担当者との会合の後、「選管を含む独立機関を解散させたり手直ししたりするという話は聞いていない。」と述べ、「選管解散」が根も葉もない噂との見方を示した。同会合は、中央選管など9つの独立機関の代表を招いて行われたもので、08日にも行われることになっている。
関係筋によれば、NCPO側から独立機関に対しては、これら機関が直面している問題とその解決策をまとめて2日目の会合の中で提出してほしいとの要請があっただけとのこと。
外務省高官が明らかにしたところによると、カンボジアの駐タイ大使が「カンボジア国内でタイの軍政に反対する活動を許さない。」と明言。カンボジアのフン・セン首相も先に同様の趣旨の発言をしていた。
タクシン派の重鎮の一人、チャクラポップ元首相府相が先に「西側の国にタイの軍政に反対する組織を立ち上げる。これを亡命政府の樹立に繋げる。」などと述べており、国家平和秩序評議会(NCPO)がチャクラポップを罪に問う構えを見せていた。
また、フン・セン首相は国外逃亡中のタクシンと以前から親交があり、「カンボジアにはタイで罪に問われたタクシン派幹部らが潜伏している。」とされることから、「カンボジアに亡命政府が樹立される。」との見方も出ていた。
ただ、関係筋は、「カンボジア政府はいまだに親タクシン。にもかかわらず、カンボジアにおいてタクシン派がタイ軍政に反対するのを許さないとしたのは、タクシンが亡命政府樹立に否定的であるからに過ぎない。」と指摘。
プア・タイ党関係筋によれば、クーデターで政権の座から引きずり下ろされたプア・タイ党では、軍政にどのように対応するかなどを巡って意見が分裂している。プア・タイ党は国外逃亡中のタクシンが実質支配しているため、軍部ではプア・タイ党幹部の動きに目を光らせている。
同筋は、「党内の意見は大きく3つに分けられる。第1のグループは、亡命政府を樹立するなどして軍政に対抗しようとしている。第2のグループは、おとなしくしているべきと考えており、また、第3のグループは、巻き返しを狙って事態を静観中。」と説明。
「第1のグループは、タクシンを亡命政府のトップに据えたいと考えているようだが、タクシン自身は乗り気ではない。」という。同筋によれば、「タクシンは、『国民の多くが軍部を支持しており、クーデターに対する外国の批判もさほど厳しくない。このような状況の中で亡命政府を立ち上げるのは得策ではない。』と考えている。」
06月08日(日)クルングテープ中心部ではクーデターに反対するタクシン派とみられる市民たちが毎週日曜日にデモを行っていたが、都内パトゥムワン区の大型ショッピングセンター、サイアム・パラゴン前(報道により都心の高架電車BTSサイアム駅周辺)で、タイ人の男性1人、スラシット・ヌアムシリ(57)と女性6人、ポーンリダ・ブテアー(36)、スモンタ・プレチャスアン(44)とピチャモン・スッコ(41)、ダラニー・サイウボン(58)、アリー・ナミアム(54)とプロイダオ・ウォングウィブロンチャイ(62)は指3本を立てるジェスチャーでクーデター反対を表明したに止まった。この者たちがすぐに抗議を止めたことから、治安要員は写真を撮影しただけで、その場では逮捕しなかったが、しばらくして、スラシットとポーンリダはサイアム・パラゴンの泉の近くで、スモンタ、ピチャモンはサイアムバス停で、ダラニーとアリーとプロイダオはサパンクワイ地区で逮捕された。
治安当局によれば、「08日14時30分からクルングテープでデモが行われる。」との情報があったという。だが、「兵士4000人と警察官2000人がデモ阻止のために動員され。る」と報じられていたこともあって、結局大規模なデモは行われなかった。
指3本を立てるジェスチャーは米人気映画「ハンガー・ゲーム」で主人公らが支配者への抵抗を示す仕草で、タイでも軍政に反対するシンボルとして使われている。
軍政に反対する市民はインターネットの交流サイト、フェイスブックなどを通じ、戦勝記念塔やスワンナプーム空港など首都圏の複数の場所で08日にデモを行うと呼びかけた。軍政はこれを受け、兵士、警官数千人を動員して警戒にあたったほか、地下鉄MRTチャトゥチャク公園駅を15時から18時15分まで閉鎖。チャトゥチャク公園駅前には反軍政派と見られる市民約20人が現れたが、3本指のジェスチャーは示さず、しばらくして立ち去った。
国家平和秩序評議会(NCPO)は、「タイ東部トラート県チャーン島、南部ソンクラー県ハジャイ市、南部スラタニー県パンガン島で、00時~04時の夜間外出禁止令を同日付で解除する。」と発表。
軍はクーデターで全権を掌握した05月22日、22時~05時の外出を禁じる夜間外出禁止令をタイ全土に発令。28日に外出禁止時間を00時~04時に短縮。06月03日、南部のプーケット島、サムイ島、東部パタヤ市の3ケ所について、夜間外出禁止令を解除。06日に中部ペチャブリー県チャアーム郡、中部プラチュアブキリカン県フアヒン郡、南部クラビー県、南部パンガー県で夜間外出禁止令を解除。
国家平和秩序評議会(NCPO)がインラック前政権の打ち出した、洪水防止を目的とした大型治水計画(総工費3500億B)のもとで実施中あるいは実施予定のすべてのプロジェクトを一時中止するよう命じていたことがわかった。 これはプロジェクトの見直しを目的としたもので、NCPOは プロジェクト実施に携わる全ての政府機関に対し、プロジェクト関連の情報をまとめたものを09日までに陸軍本部に提出するよう指示。
関係筋によれば、 「プロジェクトを受注した外国企業を含む業者たちは、プロジェクトの一時中止をNCPOが洪水対策に本腰を入れている証と前向きに評価しており、早い段階でプロ ジェクト再開が可能になると見ており、今のところ契約違反でNCPOを訴えることなどは考えていない。」
06月09日(月)国家平和秩序評議会(NCPO)は、エネルギー価格体系の改定に向け、プラユットNCPO議長をトップとする国家エネルギー政策評議会(NEPC)を設置。プラユット議長は08日のテレビ番組の中で、「NCPOは全ての人にとって公平になるようエネルギー価格体系を改めることを予定している。」と述べた。ただ、プラユット議長は、「エネルギー改革は複雑でさまざまな側面をもっているため慎重に検討することが必要。一部で要求が出ている大幅な値下げは、輸送、生産、公共サービスなどに影響が及ぶ。」として、早い段階でエネルギー価格を大きく改めることには否定的な姿勢を示した。
NEPCは、NCPOの経済部門担当者、国防、財務、エネルギー、工業、商業5省の事務次官、国家経済社会開発委員会(NESDB)、エネルギー政策企画室、法令委員会、予算庁の代表など18人で構成される。
国家平和秩序評議会(NCPO)は米作農家が米価下落に苦しんでいるといった農業問題の解決に積極的な姿勢をみせているが、NCPOがインラック政権の導入した米融資担保制度のような従来の農民支援策を踏襲する可能性は低い。米融資担保制度は、タクシン支持者の多い農民の所得拡大を図ったものだが、数千億B単位の巨額の損失が生じている。
関係筋によれば、NCPOの米委員会の会合が開かれたが、議長を務めた、NCPOの経済担当部門のナンバー2、チャチャイ大将は、商業、農業、財務の各省、農業農協銀行などから提出された米関連の報告書に不一致が見られたことから、データを精査して再び提出するよう指示した。
この他、商業省が米価が一定レベル以下に値下がりした場合に農家を支援することなどを提案したが、チャチャイ大将は、従来のものとは異なる新しい支援策を考案するよう指示した。
2014年のミス・ユニバース・タイ代表で、容姿や過去の発言をめぐり批判を受けていたウェルリー・ディサヤブット(仇名:ファーイ)(22)が、都内のホテルで記者会見を開き、タイトルを返上。
ウェルリーは「(美しくなるため)出来る限りのことをしようと努力したが、母が、自分の娘を批判されて、眠れなくなるのをみて、両親の幸せがより重要だと考えた。」と涙ながらに話した。
ウェルリーは西部カンチャナブリー県出身で、身長170㎝、体重54.5㎏。タイ国立カセサート大学人文学部で学ぶかたわら、女優、テレビ番組の司会者としても活動中。
05月17日にクルングテープで行われたミス・ユニバース・タイ代表の最終選考会で、見事栄冠を射止めたが、会場では準ミスになったピムボンコット(仇名:エリー)さんの人気が高く、ウェルリーの名前が読み上げられると、観客の一部がブーイングしたり、「エリー」と連呼するなどした。インターネット上では、ウェルリーが「太っている。」という批判が相次いだ。「コンテスト主催者との特別な関係」を指摘する書き込みもあった。
ウェルリーはまた、インターネットの交流サイト、フェイスブックに、タクシン派市民(通称:赤服)について、「UDDは反王室派だ」、「汚れた赤服(UDD)が国からいなくなれば、タイは浄化される。」、「私はこれらの邪悪な活動家に激怒している。」などと過激な批判を度々投稿していたことが発覚し、批判を浴びた。
ウェルリーはタイトル返上に伴い、優勝賞金の現金100万Bや副賞の乗用車「トヨタ・プリウス」、宝飾品などを返還する。ミス・ユニバース世界大会には準ミスのピムボンコットが出場する見通しだが、ピムボンコットは男性と接吻する写真がインターネット上に出回り、こちらもトラブルとなりそうな雲行き。
国家平和秩序評議会(NCPO)の命令で、国会議員の選挙、政党、国民投票を規定した3法が復活。これらの法律はクーデター後に停止されていた。
ただ、NCPOは、「法律が元通りになったものの、国民和解と改革が完了するまで選挙は行わない。」と説明。また、政党法の復活で政党は再び法的裏付けを得ることになったものの、現状では政党は政治活動が禁止されている。
タクシン支持勢力の拠点の1つ、北部チエンマイ県でタクシン派グループ、ラック・チエンマイ51を率いるペチャラワットがこのほど、「国家平和秩序評議会(NCPO)が改革をどのように進めるかを見極める必要がある。」として、北部8県のタクシン派グループの幹部に活動を中止するよう呼びかける考えを明らかにした。
ペチャラワットは05月30日、NCPOの命令に応じて出頭して身柄を拘束され、06月06日に解放されたが、今は「正義を取り戻し、不平等を減らすというNCPOの意図をタクシン支持者も理解してくれるものと信じている。総選挙は1年以内に実施されるだろう。」と述べている。/TD>
クルングテープ郊外ノンタブリー県の商店の裏の草むらで、肥料袋に入ったライフル銃3丁、銃弾248発、小型砲弾1発などが見つかった。軍事政権が武器の取り締まりを強化していることから、武器の所有者が摘発を恐れて投棄したと見られている。
06月10日(火)反タクシン派グループを主導するステープが、緊急入院し手術。関係者の話では、「デモ活動中に右腕を上げる機会が多く、右肩を痛めていた。」
10日に手術を行い、数日中にも退院できる見通し。
国家平和秩序評議会(NCPO)は、「タイ国内17県全域と一部地域を対象に夜間外出禁止令を解除する。」と発表。
解除された地域は、ラーチャブリー県、カーンチャナブリー県、ラヨーン県、チャンタブリー県、ナコーンパノム県、ローイエット県、スリン県、ルーイ県、サコンナコーン県、スコータイ県、ターク県、メーホンソーン県、ウッタラディット県、ナーン県、プレー県、トラン県、サトゥーン県全域とペッチャブリー県ペチャブリ市、カオヨイ郡、ノンヤープロン郡、タヤーン郡、バンラート郡、バンレーム郡、ケセーンクラチャーン郡、トラート県トラート市、クロンヤイ郡、カイサミン郡、ボーライ郡、レームゴープ郡、コクルート郡、ソンクラー県ソンクラー市、サダオ郡。
NCPOは先に観光業への影響に配慮して主要観光地のいくつかで夜間外出禁止令を解除したが、状況が正常に戻りつつあることから、さらに20県で夜間外出規制を撤廃することにしたもの。クルングテープ都をはじめタクシン地盤であるチエンマイ県なども解除を検討している。
軍部が設置した、法律専門家からなるチームがこのほど、暫定憲法の草案作成を完了した。クーデターに伴い廃止された憲法(2007年制定)にかわるこの暫定憲法のもと、立法機関や、改革を推進する機関が設置されることになる。 2007年憲法は、国の最高法律諮問機関、法令委員会による草案内容の精査を経てから制定される予定。
一方、立法機関は、さまざまな職種から選ばれた150人で構成される。このほか、暫定憲法がその役目を終えたのち、新憲法が制定されることになるが、改革推進機関の主要任務の1つが、新憲法の草案作成を担当する委員会の設置。同委員会は、改革推進機関、暫定内閣、立法機関、NCPOの代表35人で構成される。
また、新憲法は、改革推進機関の承認を経て制定される予定だが、2007年憲法の制定とは異なり、国民投票は行われない予定。
軍部はクーデターに伴い、戦闘用武器を用いた政治絡みの闘争がエスカレートするのを回避するため、これら武器の不法所持を厳しく取り締まり、これが成果を上げていることから、警察当局も武器、薬物、賭博を取り締まるキャンペーンを06月11日に開始。
軍部による取り締まりでは、武器を隠し持っていた者が逮捕を恐れて投棄したとみられる武器、弾薬などが国内の複数か所で発見されている。
また、警察のキャンペーンについて、ワチャラポン警察庁長官代行は、「国民が安全に生活できるよう最善を尽くす。武器の発見は逐一軍部に報告し、また、武器が犯罪に使用されたものかをチェックする。」と説明。
なお、軍部は先に不法所持の武器を11日までに当局に提出するよう呼びかけていたが、この期限を25日まで延長することを決めた。期限後に武器所持が判明した者は禁錮2~20年の刑が科せられる可能性がある。
06月11日(水)プア・タイ党は、陸軍から政治活動の禁止命令が出されたことを受け、「党本部を臨時閉鎖する。」と発表。
タイ地元紙によると、党本部の臨時閉鎖は政治活動を著しく制限されたことから、「運営コストを削減する必要がある。」とし、今月16日から閉鎖する。党本部は都内ペップリー通のOAIタワー1階。
移動体通信2位のトータル・アクセス・コミュニケーション(DTAC)の親会社であるテレノールグループが、一部メディアに対して先月28日に「軍事政権からフェイスブックへのアクセスを規制するよう指示された。」と明かしたことから、国家放送通信委員会(NBTC)からDTACへの批判が出ている。
NBTCのセータポン副会長は、今回親会社が一部メディアに漏らした情報について、「現在の状況下で明かす内容でなくマナー違反だ。」と批判し、「今後DTACの外国人による株式保有比率を詳しく調査する必要がある。」とDTACへの締め付けを強化する考えを示した。「今後外資規制に引っ掛かることが判明した場合、4G帯域の参加権利を剥奪することもあり得る。」と語っている。
DTACは、以前からテレノールグループが上昇するノルウェーやシンガポールの証券取引所への報告書で、タイで規制されている外資出資比率の上限49%を越える記載をしており、業界3位のトゥルームーブから違法と訴えられるなど問題になっていた。
都内の陸軍本部で、外務省高官や17ケ国に駐在するタイの大使や総領事を集めた会合が開かれ、ここでプラユット国家平和秩序評議会(NCPO)議長が自らクーデターの必要性などを説明。プラユット議長は、国際社会で軍事クーデターに批判が出ていることについて、「軍部による全権掌握に同意できない国があり、軍部の行動に全ての国の理解を得ることができないのも承知している。同意しない国に我々が反論したり抗議したりする理由がないこともわかっている。だが、我が国は理解が得られるよう努力する必要がある。」などと述べ、タイの対外イメージ改善のための外交努力が不可欠との考えを強調。
今回の軍部による全権掌握について、国家平和秩序評議会(NCPO)のウェラチョン報道官は、タイ外国人特派員協会(FCCT)に集まった報道関係者に対し、「これまでにタイで起きたクーデターとはまったく異なる。」と指摘し、「クーデター」という表現を使わないよう求めた。
タクシン派のインラック政権による強引な憲法改正などに対し、反タクシン派が猛反発。大規模な反政府デモを開始したことから、昨年12月に下院が解散となったが、政府と反タクシン派の対立は収まらず総選挙で新政権を誕生させることもできず、また、対立が暴力にエスカレートし、死傷者が増加してい>た。ウェラチョン報道官によれば、「政府も十分に機能せず、法律も守られない状態となっていたことから、軍部が治安の回復などのために国の統治に乗り出さざるを得なかった。」
なお、国際社会からは批判が出ている軍部による政治介入だが、タイ国内では多くの人が軍部の動きを受け入れており、軍部が今後政治や治安の立て直しに向けてどのような道筋を示してくれるかに注目している。
国家平和秩序評議会(NCPO)は、アタポン検事総長、スウィチャク議会下院事務局長、スラチャイ情報通信技術(ICT)省次官の3人を解任し、首相府次官室付に異動。3人はいずれも、05月22日のクーデターで崩壊したタクシン派インラック政権寄り。
軍はクーデター後、警察長官ら警察幹部34人、県知事13人、国防次官、法務省特捜局(DSI)局長らタクシン派の幹部官僚を解任。タクシン派の政治家、政治活動家を中心に、今月11日までに400人以上を出頭させ、多数の身柄を拘束。また、テレビ、ラジオを管理下に置き、軍政に批判的な報道を禁じている。
インラック前政権が設置した水源管理関連機関の見直しを求める声が関係者の間で強まっている。
インラック政権は2011年の記録的大洪水を受けて、再発防止のため大型治水計画(総工費3500億B)を作成し、関連プロジェクトの実施を一元的に監督する機関を設置した。
だが、タイ・エンジニアリング研究所のスワッタナ顧問などによれば、「同機関は、水利局など既存政府機関と役割が重複しており、逆に洪水対策の推進を妨げる結果を招いている。」
なお、前政権の大型治水計画については、国家平和秩序評議会(NCPO)も疑問を抱いているようで、「計画の下で進められている全てのプロジェクトを見直す必要がある。」として、その実施を一時中止するよう命じている。
2014FIFAワールドカップの試合のテレビ放送を巡る、放送事業を監督する国家放送通信委員会(NBTC)と娯楽大手のRS社の論争は、最高行政裁判所がワールドカップ放送権を有すRS側の主張を認め、全64試合のうち22試合のみがテレビで無料放送され、残りは有料チャンネルでしか視聴できないことになった。NBTCは昨年導入した規則に従い、「市民誰でも視聴できるよう地上波で全試合無料放送するべきだ。」と訴えていたが、RS社は「2005年に放映権を獲得しており、その規則には応じられない。」と真っ向から対立していた。
しかし、プラユット陸軍司令官を議長とする国家平和秩序評議会(NCPO)は、「国民に幸福を取り戻す。」とのNCPOの方針にそぐわないとして、NBTCに対し、全試合を無料で視聴できるよう検討を指示。また、「陸軍運営の地上波テレビ局、チャンネル5も無料で試合を放送する用意がある。」としており、これまで通りにワールドカップの試合を全て無料で楽しめる可能性が出てきた。
関係筋によれば、NBTCが全試合を無料放送とすることに対し、RS側は「有料チャンネルからの収入などが得られなくなり7億Bに上る損失が出る。」として、これを補填するようNBTCに要求。NBTCが現在、損失額の詳しい内訳を示すよう求めているところ。
国家平和秩序評議会(NCPO)の報道官、ウィーラチョン大佐が、タイ外国人記者クラブで講演。
ウィーラチョン大佐はいつもの軍服ではなく背広姿で登場。「軍は民主主義の破壊ではなく強化を目指している。」、「(軍によるクーデターは)国家運営の変更に過ぎない。」などとして、「クーデター」という言われ方に違和感を示した。
06月12日(木)芸能大手のRS社が獲得したサッカーの2014FIFAワールドカップ・ブラジル大会の放映権について、国家放送通信委員会(NBTC)は、放送権を有す娯楽大手、RS社は予定通り一部の試合のみ無料放送とする予定だったが、NBTCとの話し合いで全試合無料放送する対価として約4億2701万5000Bを受け取ることで合意し、全64試合無料放送での放映されることを決定。
RS社はこれまで、「一部の試合を無料でテレビ放送し、残りは有料チャンネルで中継する。」と主張。最高行政裁判所もRS側の言い分を認める判決を下していた。
だが、国家平和秩序評議会(NCPO)は、「有料放送は限られた人しか視聴できず、『国民に幸福を取り戻す。』とのNCPOの方針に反する」として、NBTCに対し、全試合を無料放送できないかを検討するよう指示していた。その結果、NBTCとRS社の間で有料放送の損失補填をNBTCが支払うことが合意され、全試合が無料放送されることになった。
無料テレビでは軍が所有するチャンネル5が38試合、チャンネル7が29試合、RSのチャンネル8が56試合を放送する予定。有料テレビでは最大手トゥルービジョンズが全試合を放送。
国家平和秩序評議会(NCPO)は、「微笑み、愛、幸せを国民に返す」と銘打ったイベントを15日午後03~08時、都内のルムピニー公園で開催。歌手、俳優、警察の楽隊、警察犬らが出演するほか、警察・軍の医療チームによる健康診断、インフルエンザの予防接種などが行われる。食事、飲料も振る舞われる。いずれも無料。
軍事政権は公開中の歴史大作映画「キング・ナレスワン伝説5」の15日午前11時からの回の入場料をタイ全土の映画館160スクリーンで無料とする。3万5000席分で、タイ人限定。愛国心の発揚と軍政への支持取り付けが狙いと見られる。「キング・ナレスワン伝説5」は16世紀にビルマ軍を追い払いタイの独立を回復した英雄、ナレスワン大王を描いた映画の第5部。
国家平和秩序評議会(NCPO)プラユット議長は、陸軍本部に関係各省の代表を集め、総合的な治水事業に関する基本方針を伝えた。骨子は、関係機関、住民らから意見を集め、プミポン国王の治水事業に沿った形で、総合的な対策をまとめる、国内の人的資源を活用する、2015年度予算から5~10年掛けて取り組むなど。
総合治水事業は前政権が外資にほぼ丸投げする形で入札を行ったが、軍政は政府主導で計画を練り直す考え。
タイではタクシン派インラック政権当時の2011年に、中部を中心に大洪水が発生し、ホンダ、ソニーなど日系企業約400社を含む1000社以上の工場が水没した。インラック政権はこれを受け、洪水防止と灌漑を狙った総額3500億Bの大規模な治水事業を打ち出し、昨年06月に事業者入札を実施。韓国水資源公社、支那企業とタイ企業の共同事業体などが落札。しかし、06月中に、市民団体の訴えを受けたタイ中央行政裁判所が政府に対し、事業者との契約前に環境アセスメントと公聴会を実施するよう命令。事業者との正式契約が結ばれないまま、タイの政局は反タクシン派の街頭デモで混乱状態に陥り、今年05月のクーデターでタクシン派政権は崩壊。インラック政権の総合治水事業については、タイ国内の専門家が、「河川の状況や立ち退きが必要になる世帯などの情報が不足している。」と指摘。当初応札を予定していた日本企業の共同事業体は入札条件や事業内容に懸念を示し、昨年04月に入札から撤退。
06月13日(金)国家平和秩序評議会(NCPO)は、タクシン派が優勢な北部、東北部でタクシン派組織(通称:赤服)の解体を進めている。
北部チエンライ市では、地元のタクシン派団体の解散式が行われ、軍、県庁の担当者が見守る中、タクシン派団体幹部が「タイに幸せを返すため、シャツの色を消す。」などと述べた。タクシン派団体関係者はタクシン派のシンボルカラーである赤服ではなく、黒、白などの服を着用。式典の間中、表情は硬いままだったという。
一方、英字紙バンコクポストが東北部ウドンタニー県のタクシン派団体幹部の話として報じたところによると、「軍政はメンバーの身柄を拘束するなどタクシン派団体を弾圧する一方、反タクシン派団体による政治活動は制限していない。」という。
国家平和秩序評議会(NCPO)プラユット議長は記者会見で、「米農家を支援するため持続可能な農業開発を進める手段が必要。」と力説し、「農家が100%恩恵に与りかつ透明性を備えた支援策が必要。」との理由から、「前政権が導入した事実上の米買い取り制度である米担保融資制度を今回の収穫期で終了する。」と言明。
米担保融資制度をめぐる汚職が理由で、米農家の支援策として、生産コストを引き下げる方策を検討する。また、有機農法の奨励、協同組合システムの復活なども掲げた。
農民からはインラック前政権が実施した米担保融資制度のような従来型の米農家支援策の継続を望む声が出ているが、プラユット議長は、「今問われたら、『米担保融資制度も(民主党政権が採用した)米価保証制度も絶対に実施しない。』と答える。この件について、これ以上質問しないほしい。」と明言。プラユット議長によれば、「米農家を支援するためには、単に米を高値で買い上げたり、米価を保証したりするのではなく、農民の理解を得る形で土壌改善に向けて有機農法を促進するなどして農業生産性を高め、また、農業協同組合のあり方を見直すことなどが必要とされている。」
米担保融資制度はタクシン派インラック政権の目玉政策の一つで、政権発足直後の2011年10月に導入された。政府が市価の約4割高で米を買い取ったため、米農家には好評だったが、タイ産米は価格上昇で輸出量が激減し、2012年には1981年以来初めて米輸出世界一の座から転落した。また、政府が米の国際価格の上昇を待って売却を遅らせた結果、膨大な在庫が積み上がった。買い取り資金の大半が精米業者、輸出業者、政治家、大規模農家に渡り、汚職の温床になっている。」という指摘もあった。
今年01月には、「この制度をめぐり不正が行われた。」として、タイ汚職取締委員会がブンソン元商務相、プーム元副商務相ら15人を刑事告発した。汚職取締委によると、「ブンソン元商務相らは農家から買い取った米の一部を政府間取引で支那に輸出したとしていたが、実際には米は輸出されず、タイ国内の業者に販売された。取引は帳簿に掲載されず、脱税の疑いも強い。」という。汚職取締委はまた、米担保融資制度をめぐる汚職、巨額の損失について知りながら無視したとして、インラック前首相を職務怠慢で上院で弾劾にかけることを05月に決めた。上院は05月22日のクーデターにともない廃止され、インラック前首相の弾劾は行われない見通し。
米担保融資制度は国際通貨基金(IMF)からも、財政負担が重い割に政策効果が低いと批判を浴びていた。米担保融資制度による最終的な損失額は5000億B近くに上る見通し。
国家平和秩序評議会(NCPO)は、「午前00時~午前04時の夜間外出禁止令をタイ全土で解除する。」と発表。
夜間の外出規制は、国軍が全権を掌握したことに伴い、軍部に反抗する動きを抑え込むなどの目的で全土に発令されたもの。その後、主要な観光地などで解除され、これまでに30を超える県と観光地で夜間外出が自由となっていた。NCPOでは、「暴力発生の兆しがなくなった。」として、「国民への負担を軽減し、観光業を促進するため、夜間外出禁止令の全面的な解除に踏み切ったもの。」と説明。
NCPOはクーデターで全権を掌握した05月22日、午後10時~午前05時の外出を禁じる夜間外出禁止令をタイ全土に発令。28日に外出禁止時間を午前00時~午前04時に短縮し、その後、南部のプーケット島、サムイ島、北部スコータイ県などで夜間外出禁止令を解除したが、クルングテープなど大半の都県では解除していなかった。
NBTのニュース制作チームの関係者が、情勢悪化を煽るような内容を報じたことで解雇。NBTは、「13日にNBTが放送したニュースが国家平和秩序評議会(NCPO)の意に反する政治情勢を悪化させかねない内容だったことから、この制作チームの責任者であるチャルーンシーを即日解雇した。」と明らかに。
NCPOは、以前から情勢を混乱させる内容を報道しないようにとテレビ各局に通達しており、場合によっては放送停止に追い込まれる可能性がある。
19時半頃都内ラーマ9世通のアソーク交差点近くで手榴弾が爆発し、自動車4台が破損。怪我人はなかった。タイ字紙タイラット、デーリーニュースなどが報じた。
国家平和秩序評議会(NCPO)プラユット議長はテレビ演説で、09月中に暫定政権を設立し、来年09、10月以降に民政移管のための議会選挙を行う考えを示した。
タイの報道関係者の多くは、「プラユット司令官が09月末で定年退官した後、暫定政権の首相に就任する。」と予想している。
プラユット議長は05月22日の軍事クーデターで内閣と国会を廃止、憲法を停止し、全権を掌握した。演説では、「軍政が直接統治する現在は第1段階で、第2段階として、09月中に(軍政が任命する)暫定政権を設立し、10月以降、暫定憲法を施行し、(軍政が任命する)国会を発足させる。」と述べた。第2段階は1年間としている。タイ政府のホームページに掲載されたこの演説のプレスリリースのタイ語版には総選挙への言及はない。英語版には「1年後に選挙を行う。」と記されている。
プラユット議長は演説で、「治安維持に関しては、戒厳令の適用をできるだけ避け、一般の法律の適用を心がけている。」と述べた。また、「(タクシン派と反タクシン派の)和解のため、住民が党派の指導者の影響を受けずに自由に話し合う場を319の村で設け、1万人以上が参加した。」と話した。
外交面では、プラユット議長本人が支那と日本の実業家と会談し、理解を得たとしたほか、国防次官代行が支那を訪問したことを明らかにした。
経済面では、「予算の監視監督委員会を設置し、10億B以上の政府事業について、汚職や事業の妥当性を調べる。」と表明。今年度(2013年10月~2014年09月)予算の執行については、不要な事業を中止させ、公務員の国外視察旅行や公用車の購入を認めない方針。来年度(2014年10月~2015年09月)予算は歳出総額が今年度比2%増の2兆5750億B、財政赤字2500億Bを見込み、タクシン派政権のようなバラマキ政策を避け、無駄な歳出を削る方針。
投資誘致については、労働集約型産業からハイテク産業に転換を進める方向で恩典政策を見直す。特にバイオディーゼル、太陽光発電、風力発電など、再生可能エネルギー、省エネに重点を置く。
教育政策については、タイの歴史、規律、倫理、公共心などの教育を重視。また、ドイツをお手本に、職業訓練教育を改革する考えを示した。
06月14日(土)国家平和秩序評議会(NCPO)プラユット議長が作詞した曲「タイに幸せを取り戻す」が話題を呼んでいる。インターネットの動画投稿サイト、ユーチューブに06日に投稿され、13日までに24万回再生された。
歌詞は「国家は危機に直面している」「手遅れになる前に介入させて欲しい。」、「愛を取り戻すため」、「時間が少しかかるが、待ってもらえないか。」、「兵士は負けない。これは約束だ。」、「タイは良くなる。幸せは戻ってくる。」といった内容。クーデターで全権を掌握した強面の将軍とは思えないソフトな語り口。
タイでは昨年後半から、反タクシン派による大規模なデモが続き、政府機能の一部が麻痺。プラユット議長は反タクシン派が求めるクーデターを拒否し続けていたが、今年05月22日、ついにクーデターに踏み切り、タクシン派政権を打倒。プラユット司令官はクーデターについて、「軍の私利私欲のためではなく、国家機能と治安を回復する必要に迫られた善意の介入。」と主張。今後、タクシン派と反タクシン派の「和解」を進める一方、新憲法を制定し、2015年後半以降に民政移管の議会選挙を行う方針を示した。
軍政はクーデター後、タクシン派の政治家、政治活動家、ジャーナリスト、不敬罪に批判的な学識者ら数百人を召喚し、多数の身柄を拘束した。また、警察長官、県知事などタクシン派の幹部官僚多数を更迭。さらに、テレビ、ラジオを管理下に置き、報道内容を厳しく統制している。しかし、05月22日に発令した夜間外出禁止令は06月13日までで解除した。
一方、「微笑み、幸せを国民に返す。」と謳い、クルングテープで軍楽隊などによるコンサートを開催。国費を投じてサッカーのワールドカップの全試合を地上波テレビで放送させるなど、国民に擦り寄る姿勢も見せている。
プラユット議長は直裁的で厳しいが、質問に明快に答える。また、時折ふざけ、公用車に乗った後に手を振ったりと、人間味もあって、記者仲間の評判は上々だ。「国と王室を思い、クーデターに踏み切った。」という見方が強く、司令官自身への風当たりは、今のところ、さほど強くない。
ただ、地方住民や低所得者層が中心で民主主義を求めるタクシン派と、タクシン派の政治参加を制限したい反タクシン派の溝は深い。両派の和解が1年程度で達成できるとは考えにくく、クーデターは問題を先送りし、新憲法の内容次第では、両派の対立をさらに深刻化させる危険を孕む。
タイ軍が起こした今回のクーデターは、議会・選挙制度改革など国家制度の問題のほか、古いタイと新しいタイの国家観の相違にどう取り組むかという宿題を抱えている。
反タクシン派が理想とする従来型のタイは、倫理的に優れた国王を精神的な支柱に、「優れた」人々が国民を指導するエリート体制だ。これを象徴するのが、反タクシン派市民の一部が掲げる「リスペクト・マイ・タックス(私が払う税金を尊重せよ)。」という言葉だ。タイで個人所得税を収めているのは6000万人超の人口の10分の1以下とされる。富裕層、中産階級を中心とする反タクシン派には税金(個人所得税)を払うものだけに国政に参加する権利を与えるべき。」という意識がある。一方、地方住民、貧困層が多いタクシン派の合言葉は「リスペクト・マイ・ボート(私の1票を尊重せよ)。」1人1票の民主主義を尊重し、クーデターや司法による民選政権の転覆、デモによる選挙妨害を止めよ。」
タイは東南アジアで唯一、植民地化を免れた。19世紀後半から近代化を進め、1932年に絶対君主制から立憲君主制に移行したものの、植民地化のような国家の抜本的な変革がないまま、ここまで来た。生き延びた古いシステムや考え方の上に民主主義を接ぎ木しようとした矛盾が混乱の根底にあり、民主主義の安定的な運用を阻んでいるようにみえる。クーデターに踏み切ったプラユット陸軍司令官はタクシン派と反タクシン派の「和解」を実現し、世界的に通用する民主主義の導入を図るとしているが、そもそもクーデター自体が古い制度、考え方そのものという矛盾を孕む。
タイは膨大な土地を所有する特権階級と土地を持たない多数の貧農が併存し、政府高官や軍・警察幹部には有力者一族の名字が並ぶ。一方、普通の会社員が乗用車を所有し、フェイスブックに夢中になり、日本旅行を楽しむ時代になった。19世紀のままのタイと21世紀のタイが同居し、居心地悪そうにしているのが現在のタイと言える。
国家平和秩序評議会(NCPO)のウィンタイ副報道官は、「政治絡みとみられる暴力の再燃が認められたエリアには夜間外出禁止令を再び発令する。」と明言。夜間外出禁止令は06月13日に全面解除されたものの、その日に都内ラマ9通アソーク交差点で手榴弾が爆発するという事件が起きている。怪我人はなかったが、爆発で自動車数台と交番が損傷。 ウィンタイ副報道官は、「もし現在のような平穏を保つことができないようなら、夜間の外出を再び禁止せざるを得ない。」と述べた。
06月15日(日)国家平和秩序評議会(NCPO)が、「映画『キング・ナレスワン伝説5』を全国の映画館で一日限定(15日)無料上映する。」と発表したことで、多数の市民が各映画館に押し寄せ大混乱。都内各所の映画館で夜明け前から映画館前に並ぶ人が続出し長蛇の列となったが、無料上映は午前11時のみだったことから、座席には限りがあり、多くの人が入場できなかった。並んだ市民からの反発も大きく、現場は大混乱となった。そのため各映画館上映回数を増やしたり、上映スクリーン数を増やしたり対応に苦慮していた。 また、映画産業側からは「無料上映の回数を増やす。」という申し出があるというが、国家平和秩序評議会(NCPO)のウィンタイ副報道官は、「再び無料で上映されるかもしれないが、その場合は日時を発表する。」と説明。なお、「無料上映は民間部門の好意によるもの。NCPOが強いたわけではない。」と付け加えた。
各国に駐在するタイの大使や総領事によれば、「米国を含む西側の国々は、タイ国内の政治状況が明らかになるにつれてタイへの批判姿勢を和らげている。」
駐米タイ大使は、「国家平和秩序評議会(NCPO)が総選挙の実施などに向けた行程表を発表してからは、米政府からの質問が少なくなった。こちらからもタイ国内の政治状況について必要に応じて米政府に報告をしている。」と説明。
また、米政府が当初、軍事クーデターに否定的な見方を示したことについて、駐米タイ大使は、「状況がよくわからなかったことが原因。だが、軍が今後の計画を明らかにしたことで、米政府も安心したようだ。」と述べた。
消息筋によれば、国家平和秩序評議会(NCPO)はこのほど、国外逃亡中のタクシンに「タイの政治に関わるな。支持者に『(タクシンに)会いに来るな。』と伝えろ。」と命じた。これに対し、タクシンは、「すでに政治的な活動はしていない。」と返答した。
タクシンは、首相在任中の汚職(職権乱用)で禁錮2年の刑が確定した犯罪人。だが、タクシン派、プア・タイ党の幹部たちにとってはいまだに大ボスであり、これら幹部によるタクシン詣でもたびたび報じられている。
「外国人出稼ぎ労働者は逮捕される。」との噂のため、数万人に及ぶ外国人が慌ててタイを脱出したとされるが、カンボジア人数千人がカンボジアと国境を接するサケオ県の国境通行所を通って帰国。
噂が広まることになったのは、国家平和秩序評議会(NCPO)が外国人労働者の雇用などを検討する委員会の設置を発表したことが原因とされる。
だが、外務省のサック報道官は、「近隣国とは長い友好の歴史もあり、これらの国々から出稼ぎに来た人々は、タイ経済の成長に寄与している重要な存在。『軍部が不法・合法にかかわりなく外国人出稼ぎ労働者を捕らえて強制的に国外退去させようとしている。』といった噂にはまったく根拠がない。」
また、外国人労働者の大量帰国が続いていることに対し、タイ工業連盟(FTI)からは、人手不足問題の悪化を懸念する声が出ている。なお、タイ開発調査研究所(TDRI)の労働問題の専門家、ヨンユットによれば、タイで就労している出稼ぎ外国人は約140万人、うち100万人あまりが不法就労と推定されている。
06月16日(月)早朝中部アユタヤ県ラットブアルアング区クローングプラヤバンルア区の民家を捜索し、グレネードランチャーM791丁、擲弾75発、AK-47などを押収、この家を借りていたワッタナ・スブウィチャイン(48)を逮捕。「政治抗争に絡んだクルングテープなどでの爆破銃撃事件に関与した疑いがある。」と見て取り調べを進めている。 
カンボジア人の出稼ぎ労働者が、ここ1週間で約12万2000人が一斉帰国。そのため国境の入出国管理局は大混雑となった。一斉帰国の理由として、クーデター以降、「外国人の違法労働者への取り締まりが行われる。」との噂が広まり逃れたと見られている。
国家平和秩序評議会(NCPO)の外国人労働者小委員会のシリチャイ委員長は、「外国人労働者を取り締まるというのは我々の方針ではない。」と明言し、外国人労働者が逮捕を恐れる必要のないことを強調。
ただ、シリチャイ委員長によれば、「漁業や建設業などで深刻な人手不足が生じ、近隣国の出稼ぎ労働者が必要とされているといった問題に有効な解決策が打ち出されておらず、また、関係政府機関の取り組みもまとまりを欠いており、これらの点を改める必要がある。」
このため、NCPOは先に外国人労働者の雇用などに関する問題を検討する委員会を設置。だが、これが一部で「外国人労働者摘発の準備」と受け取られ、外国人出稼ぎ労働者が慌てて帰国する事態を招いた。
ある建設会社のオーナーによれば、「カンボジア人数人が身柄を拘束され、暴行を受けた。」との噂もあって、同社で働くカンボジア人約100人が「家族が心配している。」などの理由で帰国してしまい、業務に大きな支障が出ている。
国家平和秩序評議会(NCPO)のヨンユット報道官によれば、NCPOが設置した予算検査委員会は、「透明性や費用対効果などに疑問がある。」として、今年度予算から1件当たり10億B以上が割り当てられている大型公共プロジェクト7件の内容を見直すことを決定。
これらは、タイ国有鉄道(SRT)による客車115両の購入、SRTによる機関車126両の購入、スワンナプーム空港の施設拡張、タイ空港社(AOT)による乗客検査システムの購入、エネルギー政策企画室による省エネ基金設置、TOT社による3Gモバイルネットワーク整備、国家放送通信委員会(NBTC)によるテレビ放送デジタル化に向けた割引クーポン配布の7件。予算検査委員会は見直しの結果を国家汚職制圧委員会(NACC)と会計検査院に報告することになっている。
関係筋によれば、国家汚職制圧委員会(NCPO)のもとで、輸送戦略委員会が先に、インラック前政権が打ち出した大型インフラ整備計画の総予算を当初の2兆Bから3兆Bに引き上げると提案していたが、高速鉄道の建設が棚上げされる可能性が高いことから、総予算は2兆4000億B程度とされる見通し。
また、「大型インフラ整備計画は来年から2021年にかけ実施する。」とされているが、輸送関連では、首都圏の鉄道網拡充、自動車専用道の建設、鉄道複線化などは来年度中のスタートの可能性が高い。
国家平和秩序評議会(NCPO)の社会心理部門は軍と教育省幹部の会議で、インラック前政権が目玉政策の1つとして導入した、小中学生に携帯パソコンを無料配布するプログラム「子ども1人にタブレットPC1台」を廃止。
タブレット事業は、第4地域(北部・東北部)の中学1年生に提供するタブレットPC40万2889台の購入に今年度予算から11億B以上が割り当てられ、来年度予算からも58億Bあまりが割り当てられることになっていたが、今後の購入は中止されることになった。
タブレット事業(教育省を監督)の担当者によれば、タブレット事業に割り当てられた予算は、ハイテク機器を導入して授業・学習の効率アップを図るなどの教育プロジェクトに役立てられる予定。タブレット事業の今年度(2013年10月~2014年09月)および来年度の予算、計約70億Bは別事業に回す。事業が途中で打ち切られたことで、タブレットは反タクシン派の地盤である南部や中部では支給され、タクシン派の地盤の北部、東北部では支給されないことになった。
06月17日(火)「外国人労働者は逮捕される。」との噂が流れ、11日から16日にかけ、タイで働くカンボジア人労働者十数万人が帰国。
外国人労働者が引き上げれば、建設現場などで支障が生じかねないことから、国家平和秩序評議会(NCPO)は16日の通達で、こうした噂を否定。タイ東北部、東部のカンボジア国境で出国審査を待つカンボジア人に兵士、警官が拡声器で噂を信じないよう呼びかけた。
シハサック外務事務次官は、駐タイ・カンボジア大使と話し合い、カンボジア大使館と関係政府機関を結ぶホットラインを設けてカンボジア人労働者からの問い合わせに的確に対抗することなどで合意。シハサック事務次官は、「帰国したカンボジア人については「不法就労だと安い賃金で働かされることになるため、正規の手続きを経てタイに戻って職についてもらいたい。」と述べている。
タイでは国境を接するカンボジア、ビルマ、ラオスからの労働者が建設、精米所、漁船といった「きつい、汚い、危険」の「3K」職場の主力となっている。タイ労働省の労働許可証発行数は04月時点でビルマ人103万5879人、カンボジア人19万4284人、ラオス人6万4378人に上り、不法就労者を含めると、この3国からの労働者は200万人を超える。
国家平和秩序評議会(NCPO)は06月10日に出した布告で、外国人労働者問題の政策審議委員会の設立を発表。12日にはNCPOのプラユット議長が、外国人不法就労者の登録を行うセンターを、国境の東北部ノンカイ、東部サケーオ、北部チエンライ、南部ラノーンの各県に設置する方針を示した。こうした動きに加え、「外国人労働者がタイ兵に射殺された。」といった噂が流れ、カンボジア人不法就労者を中心とする一斉帰国を引き起こしたと見られる。
NCPOは不法就労者の取り締まり強化を否定しているが、政策の方向性としては、「不法就労を正規雇用に切り替えて、身元、住所を把握し、労働者の保護や犯罪防止につなげたい。」としている。
国家平和秩序評議会(NCPO)は、「人身取引を取り締まり、外国人出稼ぎ労働者の問題を解決する。」という計画を発表。
この中でNCPOは、とりわけ漁業分野で外国人労働者が搾取されることがないよう法律を順守するよう、また、雇用している外国人の名簿を提出するよう雇用主に命じるとともに、人身取引に関与した政府職員を厳しく罰する方針を明らかに。
運輸省関係筋が明らかにしたところによると、プラチン空軍司令官がタイのフラッグキャリア、タイ国際航空(THAI)の取締役会議長を辞任する見通し。これまで政権党だったタクシン派、プア・タイ党に起用された国営企業の取締役に辞任を促すことが狙いとされ、国家平和秩序評議会(NCPO)が打ち出した方針に沿った国営企業56社の役員入れ替えの布石になるものと見られている。
同筋は、「プラチン司令官は、20日の取締役会に先だって19日に辞表を提出すると見られている。これで、『ほかの取締役に辞任を求めながら、自分だけは現職に止まり続けようとしている。』などという批判も収まることになろう。」と述べている。
なお、国家平和秩序評議会(NCPO)で経済担当の副議長を務めるプラチン司令官は、石油・ガス最大手のPTT社の取締役でもあるが、このポストを辞するかどうかは今のところ定かでない。
国家平和秩序評議会(NCPO)は来年度予算に組み込まれる国防予算の算概算要求を来月にも発表する見通しだが、国防予算が大幅増となれば、NCPOは厳しい批判に晒される可能性がある。
国防費は、2006年09月に起きた前回のクーデターに伴い、2007年度に2006年度を33.8%上回る約1150億Bに増額され、2008年度も前年度比24.7%増の1430億Bに拡大されたという経緯がある。
2006年のクーデターまでは、国防費は年間3~5%の増加に止まっていた。なお、軍関係筋は、「来年度の国防予算は、今年度とさほど変わらないものになろう。」と述べている。
国家平和秩序評議会(NCPO)はこのほど、透明性、費用対効果、必要性などに疑問があるとして、さらに28の公共プロジェクトを見直すことを決めた。NCPOの国家予算検査委員会のアナンタポン委員長によれば、これらのプロジェクトは、今年度予算からそれぞれ10億B以上、総額400億Bあまりが割り当てられているが、中には不必要と思われるものもあり、見直しが必要とされている。
同委員会は、関係機関に可能な限り早期にプロジェクトを精査するよう指示しており、これら機関からの報告に基づいて06月中にプロジェクトの優先順位を決める予定。なお、NCPOは先に大型公共プロジェクト8件の見直しも決めている。
国家平和秩序評議会(NCPO)は、17日までに、放送通信事業を管理監督するタイ放送通信委員会(NBTC)に対し、周波数1800MHz帯と900MHz帯の事業者入札など4件の入札の中止を命じた。入札に不正がないか調査する。
06月18日(水)軍の担当者は、「タイの空の表玄関、スワンナプーム空港でタクシーが乗車拒否するなどの問題を解決すべく、国家平和秩序評議会(NCPO)が1ケ月以内に新しいシステムの導入を予定している。」と明らかに。
陸地輸送局、陸軍、タクシー業界関係者による、違法タクシーに関する会合が行われ、公共輸送システムを改善するというNCPOの方針に沿ったもので、NCPOは外国人旅行者の第一印象に影響するため空港でのサービス改善に優先的に取り組むことを決めた。
担当者によれば、「タクシーは遠距離の客を好み、近距離の客を敬遠する傾向もあり、スワンナプーム空港では影響力を持つ者たちが都内などに向かうタクシーサービスを牛耳り、タクシーから金を取って遠距離客を割り振ったりしている。 その皺寄せがタクシー利用者に及んでおり、乗車を拒否する、客を途中で降ろす、客に不適切な言動をするといった問題が起きている。最終的に軍が空港内に検問所を設置し、監視を強化することを決定。19日よりターミナルビル1階部分に検問所を設置し、一部の違法タクシー業者の取り締まりを行う。
この他、空港ビル4階の出発ラウンジに客を送り届けたタクシーは、これまで出発ラウンジ前で客を乗せることが禁じられていたが、今後はタクシーを待っている客がいれば乗せることができる。だが、出発ラウンジ前でタクシーが客待ちするのはこれまで通り禁止。
タイ国内の全権を掌握中の陸軍が、違法労働者の締め付けを強化する方針であることが明らかとなり、各地で本帰国する外国人労働者が急増。タイ地元紙によると、ベトナム人、ピルマ人などの外国人労働者が大量に帰国する流れが続いており、カンボジア人に至ってはここ最近の帰国者が20万人を突破。そのため、各地で関係者らが労働者不足に危機感を抱いている。
南部パッターニー県では、漁業系の労働者の100%近くがビルマ人をはじめとした外国人だが、その多くが違法労働者であったことから、取り締まりを避けるように帰国している。またトラート県でも外国人労働者の流出が続いている。トラート県商工会議所関係者の話では、県内で約3万人のカンボジア労働者が必要なのだが、1日数百人単位で帰国しており、深刻な労働者不足に陥っている。
チラサック労働事務次官は、カンボジア人労働者がとりわけ多い東部のチョンブリー県シラーチャで事業所の代表らと話し合うとともに、労働省が支援を提供できるようどの程度人手が不足しているのかを労働省に報告するよう事業所側に要請。東部では、外国人労働者の5割以上がカンボジア人。
チラサック事務次官によれば、「労働省は事業所が事業を継続できるよう他の地域から労働者を東部に移動させることなどを計画している。カンボジアに帰国した出稼ぎ労働者は10万人を超えているとされるが、その多くは不法就労者と見られている。また、この大量帰国によって農業、漁業、サービス、工業といった部門が大きな打撃を受けている。」
現在経済界から、各地で大量に外国人労働者が流出し、労働力不足に陥る可能性を懸念する声が出ている。
放送・通信事業を一元的に管轄する国家放送通信委員会(NBTC)がテレビ・デジタル放送周波数の競売から得た収入数百億Bを国庫に移すことを計画。
国家平和秩序評議会(NCPO)によれば、「この計画は、『現行法のもとではNBTCは周波数競売からの収入508億Bを適切に管理・活用できない。』と会計検査院が報告したことに伴い打ち出されたもの。」
会計検査院はまた、「同収入が国家予算に組み込まれておらず、憲法の精神にも反する。」としている。
この他、NCPOは、国営通信会社のTOTが権利料収入を増やして経営を立て直すことができるよう、2010年制定の周波数割り当て法(FAA)を一部改正して抜け穴を塞ぐことも予定している。
都内の戦勝記念塔ローター交差点とその周辺で乗り合いバンが客待ちしていることが交通渋滞の一因となっていることから、国家平和秩序評議会(NCPO)は先に、戦勝記念塔ローター交差点からやや離れた空港線マカサン駅に隣接する空き地を乗り合いバンのターミナルとすることを提案。
だが、空き地を所有するタイ国有鉄道(SRT)のプラパート総裁は、NCPOの担当者との話し合いで、「SRTは空き地の商業開発を予定している。」と、反対する意向を示した。また、プラパート総裁によれば、「バンを戦勝記念塔からマカサン駅に移動させただけでは問題の根本解決にはならない。」
06月19日(木)都内カンナーヤーオ区で、ロケット弾や自動小銃などが発見された。発見現場は東ウォンウェーン通近くの路上で、自動小銃、RPGロケット弾、拳銃などが入った袋が捨てられていた。タイ陸軍の検問などを恐れて、現場に投棄したものと見られている。
国家平和秩序評議会(NCPO)は、「不正を排除する。」などして首都の公共輸送手段を改善する措置の一貫して、オートバイタクシーの料金基準を設定するとの方針を明らかに。
オートバイタクシーは今や料金も比較的安く庶民の足となっている。だが、警察などに影響力を持つ者が運転手たちから所場代や保護料を取っており、また、一部では「料金が高い。」といった苦情も出ている。このため、NCPOは、「これらの問題の解決を最優先課題としている。」NCPOの担当者は、「所場代などを取っているグループは30以上存在する。グループのボスは、現職や退職の政府職員(警察官や軍人を含む)。」と説明。
国家平和秩序評議会(NCPO)は、労働省の幹部2人を首相府相の閑職に異動。「外国人出稼ぎ労働者が搾取されている。」などの問題の解決を図った措置の一環と見られている。左遷されたのは、雇用局と外国人労働者管理室のトップ。
NCPOの報道官は先に、「(外国人の不法就労を助けて利益を得るといった)外国人労働者絡みの不正の報告が来ている。政府職員が関与している可能性がある。」と述べていた。また、同報道官は、外務省に対し、「タイから出国しようとしていたカンボジア人8人が交通事故死した。」との一部報道についてカンボジア側に説明するよう指示したことを明らかに。
カンボジアからの報道によれば、カンボジアの内相は、「タイ軍がカンボジアに相談せずにカンボジア人の不法就労者を追い出した。」などと批判し、「交通事故死はタイ軍に責任の一端がある。」との見方を示している。 だが、同報道官によれば、関係当局は交通事故死を確認しておらず、何者かが軍を非難するために流した虚偽情報の可能性がある。
スワンナプーム空港は旅客ターミナル4階(出発ロビー)からのタクシー乗車を黙認する方針。
スワンナプーム空港は1階のタクシースタンドから通常の運賃に50B上乗せした料金でタクシーに乗車させるため、出発ロビー前の道路でタクシーが客待ちすることを禁止。わざわざ一方通行の回転ゲートを設けて、出発ロビーから外に出た人がタクシーを拾えないようにするなどしていた。
しかし、タイ軍事政権が19日から空港のタクシー利権の摘発、運転手の管理などに乗り出したことから、方針を転換。「今後も出発ロビー前でのタクシーの客待ちは原則禁止するが、客を乗せて出発ロビーに到着したタクシーに、間を置かずに空港からの客が乗り込む場合は容認する。ただ、1階のタクシースタンドと異なり、行き先や運転手名などを空港で把握できないため、安全は保証できない。」と言う。
スワンナプーム空港のタクシーは不透明なシステムや運転手の質の低さなどが問題になっている。運転手は覚醒剤や酒で酩酊していることもあり、外国人だけでなく、タイ人の利用者からも強い不満が出ている。
サック外務報道官によれば、「シハサック外務事務次官(外相代行)は、佐藤駐タイ日本大使と会ってタイの現在の政治状況などを説明した。ここで日本から、日本がタイとの協力関係を今後も維持する方針であるという確認を得た。」この他、佐藤駐タイ大使は、シハサック事務次官に対し『いつでも日本を訪れてほしい。歓迎する。』に伝えた。」サック事務次官は来月にも日本を訪問する。
05月22日のクーデターで政権を掌握したタイ軍事政権は国際社会での孤立を防ぐため外交努力を続けている。外相代行のシハサック外務次官は16日にラオを訪問したほか、クルングテープで17日に米国のクリスティー・ケニー大使、19日に佐藤重和駐タイ大使と会談。軍政トップのプラユット陸軍司令官はクーデターの3日後にバンコク日本人商工会議所の代表を都内の陸軍クラブに呼び、状況を説明。今月19日には米国、英国、カナダ、フランス、ドイツ、オーストラリアの在タイ商工会議所の代表と会談。
06月20日(金)タイ国際航空の取締役会で、アムポン前会長、アドゥン前警察長官ら取締役4人が辞表を提出。4人はいずれも05月22日のクーデターで崩壊した前政権寄りとされ、軍事政権から辞任圧力が掛かった模様。
タイ航空はタイ財務省が株式の51%を保有するほか、タイ政府系投資ファンド、タイ政府系銀行などが出資し、タイ政府資本の出資比率が約7割に上る。様々な利権を抱え、社内抗争や政治介入が頻繁に発生。2013年に120億B、今年01~03月に26億Bの赤字を計上するなど、経営は低空飛行が続いている。昨年は滑走路をオーバーランするなど事故が相次いだ。こうした状況を受け、昨年12月、就任して1年2ケ月だったソラチャク社長が辞任。今年03月にはアムポンが会長を退き、今年03月にプラチン空軍司令官が後任の会長に就任。
プラチン空軍司令官は、「国営企業の役員入れ替えに先鞭をつけるためタイ国際航空(THAI)の会長を辞任する。」と報じられていたが、「辞任しないことにした。」と明言。プラチン司令官によれば、「国家平和秩序評議会(NCPO)のプラユット議長から『仕事が山積しているので、会長に止まってほしい。』と言われ、続投を決めた。」
なお、プラチン司令官を除く取締役5人全員は辞任しており、プラチン司令官は「できるだけ早期に新しい取締役を任命したい。」と述べている。
国家秩序評議会(NCPO)が、先日発表したクルングテープ都内戦勝記念塔近くにある乗り合いバンの停留所をエアポート・レール・リンク(ARL)マッカサン駅に移転する計画について、タイ国鉄道公団(SRT)が反発。
タイ地元紙によると、SRTプラパット総裁は、「停留所の場所を戦勝記念塔からマッカサン駅に移転したとしても、移転先に負担がかかるだけで、根本的な解決にはならない。」と批判。
SRTは移転先一帯の土地を保有しており、周辺地域がさらに渋滞する上、停留所を作っても利益にならないことなどが反発の理由と見られる。
プラユット国家平和秩序評議会(NCPO)議長はテレビ番組の中で、「不法就労者は社会福祉サービスの恩恵に与っていない。」と指摘して、「外国人の不法就労者が雇用主や人身取引組織に搾取されている問題を解決する必要がある。」との見解を明らかに。
また、米政府は同日、「タイをこれまでのウオッチリスト国(監視が必要な国)から人身取引問題が最も酷い国に格下げする。」とした人身取引年次報告書を発表したが、プラユット議長のテレビでの発言はこの発表以前に収録されたもの。
タイ国有鉄道(SRT)はこのほど、空港線マカサン駅に隣接するSRT所有の空き地を乗り合いバンのターミナルとするとの国家平和秩序評議会(NCPO)の案に同意。
NCPOは、「マカサン駅にほど近い戦勝記念塔ローター交差点とその周辺で乗り合いバンが客待ちをしていることが交通渋滞の悪化を招いている。」として、これらのバンをマカサン駅の空き地に移動することを提案。これに対し、プラパートSRT総裁は当初、「空き地の商業開発計画が進められなくなる。」と反対していた。だが、NCPOが、「空き地の利用は一時的な措置。」と説明したことから、SRTの同意が得られた。
都内ワントンラン警察署の署長が、首都圏警察の作戦センターに異動。
ワントンラン区メンチャイでは19日夜、警察が違法カジノを摘発し、ギャンブル用のテーブル、カード、チップなどを押収するとともに、従業員と見られるタイ人12人、カンボジア人23人、ビルマ人2人を逮捕しており、署長の異動は懲戒処分と見られている。
手入れをした際、カジノ内には客はいなかった。
また、「違法にもかかわらずカジノが営業できているのは警察幹部などが関わっているため。」との見方が以前からあり、メンチャイのカジノについても「大物の関与」を指摘する声が出ているが、ワチャラポン警察庁長官代行によれば、「今のところ関与を裏付ける証拠は見つかっていない。」
警察は、「都内で銃器不法所持容疑のキットティッポング・チャンチュムことナン(28)を逮捕し、M16自動小銃1丁、手榴弾3個、銃弾などを押収した。」と発表。
銃器の売買が行われるという情報を?み、19日夕方、都内のガソリンスタンドでバイクに乗った容疑者を逮捕、バイクに積んであった箱からM16などを押収。さらに、ナンの供述に基づき、都内の民家を捜索し、銃弾、爆弾などを発見。
06月21日(土)国家平和秩序評議会(NCPO)はこのほど、国営企業56社の代表を集めた会合の中で、投資額1億B以上のプロジェクトについても財務省の認可を求めるよう要請。NCPOは大型公共投資プロジェクトの見直しを発表していたが、その対象が投資が比較的小さなプロジェクトにまで拡大されることを意味している。
この他、NCPOは国営企業に対し、財務状態を改善するため、これら企業の首脳に付与されている特権についても見直しを行うよう指示。関係筋によれば、「1億B以上のプロジェクトは、すでに実施が決まっていても、受注業者との契約が済んでいないものは財務省による内容精査が必要。」
国防省はこのほど、今年度末の09月30日をもって定年退官となる、国家平和秩序評議会(NCPO)のプラユット議長(陸軍司令官)や、NCPOの重要ポストにあるタナサック国軍最高司令官、ナロン海軍司令官、プラチン空軍司令官など軍幹部役400人の名簿を発表。
発表は毎年この時期に行われているもので、政界観測筋は、「プラユット司令官の定年退官が確定したことを意味するものではない。国防省は09月30日までにプラユット司令官らの退官延期を決定、発表する可能性もある。」と指摘。また、09月中に暫定政権が設置される予定だが、同筋によれば、「考えられるシナリオは、定年退官してもNCPO議長のポストに止まって暫定政権を監督する、退官せずに陸軍司令官としてNCPO議長を続けて暫定政権を監督する、NCPOの人気が高いことを受けてプラユットが自ら暫定政権の首相に就任するの3つ。ただ、プラユット司令官自身は、NCPOが矢継ぎ早にさまざまな解決策を打ち出していることなどから評価する声が多いものの、その成果が出るかなど今後の状況次第では人気が続かない可能性もあると考えている。」
1991年02月の軍事クーデターでは、軍首脳部が「政治には介入しない。」と繰り返していたにもかかわらず、翌1992年の総選挙後にスチンダ陸軍司令官(当時)が首相を務めることが決まり、これに市民が猛反発して流血の惨事「暗黒の5月事件」が起きたが、今回のプラユット議長の首相就任には、「以前の政変とは状況がまったく異なる。」との見方が大半を占める。
最大の反タクシン勢力、人民民主改革委員会(PDRC)のステープ事務局長(元副首相)は、都内で催された夕食会の席上、集まったPDRC支持者約100人を前に、「タクシンの影響力を一掃すべく、2010年からプラユット陸軍司令官と話し合っていた。」と暴露。
ステープは、「(05月20日の)戒厳令発令の前、プラユット司令官からプラユット司令官が(南鮮製無料通信アプリ)、LINEを使い、『あなたもPDRC支持者たちも疲労困憊だ。軍部が(タクシンの影響力を一掃するという)役目を引き継ぐ。これが軍部の務め。』と言われた。」と話している。なお、ステープによれば、昨年末から05月の軍部の全権掌握までにPDRCの反政府活動に投じられた資金は総額14億Bあまり。うち約4億BはPDRCの幹部や家族から提供され、残り約10億Bは支持者からの寄付。
ステープが長く幹事長を務めた反タクシン派の民主党は2001年以降、議会下院選でタクシン派政党に4連敗中。民主党は1997年と2008年に連立の組み直しで政権を奪取したが、いずれも軍などの介入の結果と見られている。2010年には、タクシン支持団体、反独裁民主主義同盟(UDD)が当時の民主党政権を退陣に追い込もうとクルングテープで過激な反政府運動を展開したが、これは05月に治安部隊がデモ隊強制排除に踏み切り制圧されることになった。プラユット大将は同年10月に陸軍司令官に就任。ステープは当時、治安担当の副首相だった。
ステープは昨年から今年にかけてのデモで、「選挙前の政治改革」を掲げ、議会下院選を投票妨害などで阻止する一方、軍にクーデターによる政権打倒を訴えた。04月下旬にタクシン派と反タクシン派の調停に乗り出したアピシット民主党党首(元首相)も下院選の延期とタクシン派内閣の総辞職、非民選の暫定内閣の設立、政治・選挙制度改革を提案し、ステープと歩調を揃えていた。

プラユット司令官は今回のクーデターで、非民選の暫定政権と政治改革議会を発足させ、約1年かけて、選挙制度などの政治改革を推進し、その後、民政移管選挙の準備に入るとしており、ステープ、民主党のシナリオ通りの展開となっている。こうした経緯や人間関係から、タクシン派、民主派の市民の間では、ステープとプラユット司令官が裏で手を結んでいたと疑う声があり、今回の報道はこうした見方を裏付けるものと言える。
06月22日(日)タクシン派のプア・タイ党を率いてきたチャルポン元内相が先に、プア・タイ党党首を辞任し、これに伴い、党役員全員が解任。
チャルポンは、軍部による全権掌握を非難し、また、出国したまま外国に止まって軍部の出頭命令を無視し続けている。このため、チャルポンは、「このままでは党にまで咎めが及ぶと考えて、06月16日に「(軍が全権を掌握した)05月22日に遡って党首を辞任する。」と文書で党に伝えてきた。
国家汚職制圧委員会(NACC)のウィチャー委員によれば、「関連法を改正することで、公務員・政治家の絡む汚職事件への関与が疑われる民間企業をNACCが捜査できるようにすることが現在、検討されている。」
現行法では、NACCの捜査対象は公的ポストにある者だけに限定されている。だが、汚職事件に民間企業が深く関与していることが少なくないため、民間企業の取り調べができないことが捜査の障害となっている。
なお、ウィチャー委員によれば、「多くの国で汚職問題の解決に当たっている政府機関に民間企業を捜査する権限が付与されている。」
タイ字紙カオソッドなどによると、クルングテープの高架電車BTSサイアム駅とチッロム駅の周辺で、軍事政権に批判的な行動をしたとされる市民10人以上が検挙された。検挙されたのは、全体主義国家が支配する未来を描いたジョージ・オーウェルの小説「1984」を読んでいた男性、「リスペクト・マイ・ボート」と印刷されたTシャツを着ていた女性ら。タイのテレビ、ラジオは軍政の統制下にあり、こうした検挙を報じていない。
外国人違法労働者の取り締まりが強化されると明らかになって以降、ビルマ人、ベトナム人、カンボジア人などが突然帰国しておりタイ国内各地で労働力不足に悩まされる状況となっているが、逆に正規でタイに入国し働くカンボジア人が増加。
タイ地元紙などによると、先週カンボジアのフン・セン首相が急遽パスポートの作成手数料を現行の124ドルから4ドルに値下げしたことで、これまでパスポート無しでタイに不法入国して働いていた人が、パスポートを取得して正規のルートでタイで働く流れになっている。現在プノンペンの人材紹介会社には職探しをする市民が殺到しており、徐々にタイにカンボジア人労働者が戻ってくるではと一部で楽観視されている。
06月23日(月)朝AK47ライフル銃および200発のM16の弾薬がチョンブリー県サタヒープ郡のスクムビット通の屋根のあるバス待合所の近くで地元住民によって見つかった。
銃や弾薬は良好な状態で、国家平和秩序評議会(NCPO)によって命じられた兵器の違法所持に対する摘発を恐れて捨てられたものと見られる。
カオソッドなどを発行するマティチョンのカンチャイ社長は軍政の出頭命令に応じず、逮捕状が出ていたが、健康状態の悪化を理由に、逮捕状が取り消された。
プラユット国家平和秩序評議会(NCPO)議長は、「タクシンの影響力一掃について最大の反タクシン勢力、人民民主改革委員会(PDRC)のステープ事務局長と個人的に話し合ったことはない。」と述べ、ステープ事務局長の先の発言の内容を否定。ステープの発言は、2010年に当時の民主党政権の退陣を迫ってタクシン派が過激な反政府運動を展開したことを受けて、ステープとプラユット陸軍司令官がタクシン派の勢力削減を長年にわたり謀議してきたと受け取れるもの。
だが、NCPOのウィンタイ報道官によれば、「プラユット議長は、『ステープ氏と密談したことはない。、(プラユット議長は)前政権のインラック前首相からの指示で(デモ隊など)各方面との交渉にあたったが、成功しなかった。』と述べた。」
関係筋によれば、NCPOは反タクシン派の主張に沿うようにタクシン派を排除する措置を打ち出してはいるものの、国民和解の実現にも努力しており、プラユット議長は、「ステープ発言のせいで『軍部と反政府派が結託していた。』と受け止められてタクシン派が反発し、NCPOの計画遂行に支障が出るのではないか。」と危惧している。
欧州連合(EU)は、タイ軍がタクシン派政権を追放して全権を掌握したことを受け、「民主的な政権が樹立されるまで、EU・タイ間の政府関係者などの公式訪問を中止し、すべてのパートーナーシップ協定についても交渉などを棚上げする。」との声明を発表。
これに対し、タイ外務省は、「EUの決定には失望した。欧州諸国には、関係維持と長期的利益の観点から決定の見直しを求めたい。」とコメント。また、シハサック外務事務次官(外相代行)は、「EU加盟国の駐タイ大使と今回の決定について話し合う。」と述べた。
また、タイ商工会議所のポンシン副会頭によれば、「タイ・EU間自由貿易協定に関する対話が1~2年中止されると予想されるが、この間にタイ側は、協定締結のプラス面、マイナス面を詳しく検討するとともに、EUがこれまでに外国と締結した自由貿易協定について比較・検討することが望まれる。」
06月24日(火)05月22日のクーデター後、軍の出頭命令を拒否して行方をくらましたタクシン派政党プア・タイ党のチャルポン党首(前内相)は、チャクラポップ元首相府相とタクシンの側近2人とで「軍事政権に抵抗する組織を発足させた。」と発表。また、軍部を批判言動でプア・タイ党に影響が及ぶのを避けるため既に党首を辞任。組織の名称は、人権と民主主義のための自由タイ組織(FTHD)(タイ語通称、セーリータイ)。
チャルポンはすでにタイを出国したと見られる。不敬罪に問われているチャクラポップ元首相府相も国外逃亡中。
チャルポンはインターネットに投稿した動画の中で、背広姿で声明を読み上げ、プラユット陸軍司令官によるクーデターを、「国内法にも国際法にも違反し、強盗に等しい。」、「民選政権を力で倒し」、「人権、民主主義を蹂躙した。」などと批判。「セーリータイは国際法に則り、暴力に訴えず、民主主義と人権の回復を目指す。」と謳った。インターネットの交流サイト、フェイスブックのセーリータイのページをタイ国内で閲覧しようとすると、「このウェブサイトは不適切な内容、情報を含むため、タイ情報通信技術省が閉鎖した。」という表示が現れ、閲覧できない。
関係筋によれば、前党首らは、06月24日がタイが絶対君主制から立憲君主制に移行した82年前の立憲革命の記念日であるため、抵抗組織樹立の発表の日に選んだ。また、「自由タイ」という名称を使ったのは、大東亜戦争中にタイに進駐した日本軍に抵抗した地下抵抗運動「自由タイ」に自分たちを準えたもの。大東亜戦争での反日組織「自由タイ」を名乗っているので明らかなように、タクシン派やプア・タイ党は反日。

* チャルポン・ルアングスワン
チャルポンは1946年生。チュラロンコーン大学行政学修士。タクシン政権(2001~2006年)で法務次官、労働次官などを歴任し、定年退官後、タクシン派政党に加わった。2011年の下院総選挙ではプア・タイ党の比例代表11位。総選挙後発足したタクシン派インラック政権(2011~2014年)で運輸相、内相を務めた。
タクシン派抵抗組織、人権と民主主義のための自由タイ組織(FTHD)発足の発表について、NCPOのウィンタイ報道官は、「外務省は諸外国に対し、『現在の状況下でこのような組織を設置するのは不適切。』と説明し、この動きに協力しないよう呼びかけている。ほとんどの国は、自国内で混乱が生じる恐れがあるため、このような組織が活動するのを容認しないだろう。」と述べた。
なお、プア・タイ党の幹部の1人は、「チャルポンらが勝手にやっていること。党とは無関係。」と述べ、タクシンも支援には消極的と見られ、「抵抗組織が拡大する可能性は低い。」との見方が支配的。
国家平和秩序評議会(NCPO)は、「有力者による不正などの問題を解決すべく首都圏のタクシーサービスを適正に管理する体制を2ケ月以内に作り上げる。」との計画を明らかに。
NCPOの担当者によれば、計画では、①関連法を厳格に施行してタクシーサービスに有力者が介入できないようにする、②適正なタクシーサービスを提供できるよう法律・規則を改正して当局の権限を強化する、③適正なサービス提供を持続できるよう努力するという3段階で実施される。
また、首都圏警察はこのほど、「多数の露天商が歩道で商売し、歩行者に迷惑が掛かっている問題を解決するため、人通りの多い都内5ケ所で露天商を規制する措置を来月にも実施する。」と発表。
関係当局の発表によれば、軍と警察の合同捜査チームが、東北タイの玄関口、ナコーンラチャシマー県で戦闘用武器の不法所持容疑でノッパドン・ペッチマダン(42)を逮捕。M16やAK47といった自動小銃9丁、M79グレネードランチャー1丁、各種の銃弾や擲弾を押収。
警察によれば、タクシン派が東北部で武装闘争を計画しているとの情報について捜査していたところ、この男の存在が浮上してきたもの。
サムットプラカン地方裁判所は、「プレジデント・アグリ・トレーディング社が7年前に受注した政府の米取引で1億4540万B相当の米を着服した。」として当時プレジデント・アグリ・トレーディング社の社長で、米取引の大物、アピチャートに禁錮3年の有罪判決を言い渡した。アピチャートは判決を不服として控訴する姿勢を見せている。
アピチャートはタクシン首相やワタナー商業相(ともに当時)と昵懇の仲とされていたことから、「米取引の受注にも特別な計らいがあった。」との批判が出ていた。
米国務省のスコット・マーセル東アジア太平洋局主席副次官補は
、米下院外交委員会アジア太平洋小委員会で、05月22日のクーデターで軍事政権が発足したタイの現状について答弁。 マーセル主席副次官補は「過去10年タイで続いている政治的社会的な混乱について、最も単純化すれば、タクシンの支持派と反対派の対立で、社会、経済、地理的な要因が絡み合っている。」と指摘。今回のクーデターについては、「政治家、学識者、ジャーナリスト、反軍政デモ参加者らの身柄を拘束し、メディアの検閲を強化するなど、タクシン政権を追放した2006年のクーデターより抑圧的で、前回よりも軍政による統治期間が長くなる。」という見通しを示した。軍政がタクシン派と反タクシン派の和解を掲げていることについては、「クーデターと抑圧で和解が達成されるとは見ていない。」と述べた。また、「軍政がタクシン派の官僚、国営企業幹部の更迭を進める一方、通信事業などで外資規制の強化を検討している。」米国の外交姿勢については、「選挙で指導者、政策を選ぶ民主主義の原則を支持し、クーデターへの反対を重ねて表明してきたと説明。クーデター後、タイに対する安全保障関連の支援470万ドルを凍結し、高官の交流、軍事演習、軍と警察の訓練プログラムを停止した。」と述べた。
欧州連合(EU)が23日の外務理事会で、タイとのパートナーシップ協力協定調印を見送り、相互の公式訪問を取り止めることを決めたことについて、外務省のシハサック次官は、ミゲル・サンズ駐タイEU大使を外務省に呼び、EUの対応に失望を表明。EUに対し、タイの情勢に関する一層の理解を求めた。
タイで05月22日にクーデターが起き、軍が政権を掌握したことに対する制裁で、EU加盟各国はタイとの軍事協力も見直す方針。EUはタイ軍政に対し、選挙による民主主義と憲政への早期復帰、人権の保護などを要求している。
タイの2大政党のひとつである民主党のアピシット党首(元首相)が活動を活発化。20日にケニー駐タイ米国大使と会談したほか、同日、米有名大学の教員、学生らと懇談。24日にはノードゴード駐タイ・ノルウェー大使と会談。
アピシット党首は05月22日の軍事クーデターで身柄を拘束されたが、数時間後に解放。拘束が数日間に及んだインラック前首相とは対照的。2大政党のもう1つであるプア・タイ党のチャルポン党首(前内相)は軍事政権の出頭命令を拒否して地下に潜伏し、24日、インターネット上で、抵抗組織の発足を発表している。
昨年10月~今年05月のクルングテープでの大規模な反タクシン・反政府デモを指揮したステープ元副首相(64)が、デモ開始以来初めて、地元の南部スラタニー県に帰郷し、スラタニー空港で支持者数百人の出迎えを受けた。支持者らはステープに花を渡したり、一緒に記念撮影。
今回のデモでは民主党幹部の財閥関係者らの先頭に立ち、タクシンやその支持層である東北地方住民らに対するクルングテープの中間層の反感を巧みに盛り上げ、一時は街頭デモに数十万人を動員。01~03月にはクルングテープの主要交差点を占拠。官僚からもかなりの支持を集めた。最後には、当初から望んでいた軍事クーデターでタクシン派政権が崩壊し、デモ隊が目標としていたタクシン派政権追放を実現。
06月25日(水)東北部ナコーンラチャシマー県でノッパドン・ペッチマダン(42)が大量の武器・弾薬の不法所持容疑で逮捕された事件で、警察当局は、 背後にいるとみられる資金提供者を特定すべく捜査を進める方針を明らかに。
ノッパドンは、民間企業の社員で、また、副業でも収入を得ていたとされるが、 警察は、「武器や弾薬は新品であり、容疑者が自分の金で購入したものとは考えられない。資金提供者を特定できれば、武器・弾薬を集めさせた黒幕も明らかに なる。」と説明。これらの武器・弾薬は、軍部の全権掌握に反対する武闘派のタクシン支持者らが武装闘争に用いようとしていたものと見られている。
タイ軍と米軍がタイで主催している合同軍事演習「コブラ・ゴールド」について、米議会で「来年もタイで実施すれば、タイ軍による全権掌握、国家統治を認めることになる」などとする批判意見が出たことに対し、国家平和秩序評議会(NCPO)のプラチン副議長(空軍司令官)は、 「演習実施は、主催国のタイと米国双方の利益になっている。他国で実施すれば、タイも米国も不利益を被る。」と述べ、「演習を引き続きタイで実施すべき。」との考えを表明。
また、軍関係筋によれば、「タイという東南アジアの要衝で合同軍事演習を実施することは米国にとって大きなメリットがある。このため、 『実施国変更』は単なるポーズにすぎず、実際に米国が他国で実施することは考えにくい。」という。
コブラ・ゴールドは1982年から毎年行われており、 今年は02月にタイ兵約4000人、米兵約9000人のほか、シンガポール、日本、南鮮、インドネシア、マレーシアの部隊によって実施された。また支那軍が初めて参加。
国家平和秩序評議会(NCPO)はこのほど、暴力や王室批判を煽るような虚偽情報の流布を防止するため、メディアを監視する5つの委員会を設置することを決定。NCPOの担当者によれば、委員会は、警察、陸海空3軍、外務省、首相府、政府広報局などの代表で構成される。それぞれの委員会が、ラジオ・テレ ビ番組、印刷物、インターネット上での発言、外国メディアなどをモニターし、その結果をプラユットNCPO議長に報告。
NCPOの担当者は、「発信された内容が公正なものである限り、法的措置は執らない。」と述べている。だが、報道関係者からは、「我々報道のプロは、クーデターや王室を批判しないよう慎重な報道を行っており、NCPOによる報道規制は、NCPOのイメージを悪化させるだけ。」といった批判も出ている。
国家平和秩序評議会(NCPO)№2のプラチン空軍司令官(NCPO副議長)は、寧賦魁駐タイ支那大使と都内の空軍本部で会談。
プラチン司令官は軍政の経済政策を説明。寧は「タイは支那の友好国であり、タイの政治安定と経済発展を希望する。」などと伝えた。
クルングテープ中心部のラーチャプラソン交差点。ここに店舗を構える商業施設などからなるラートプラチャプラソン・スクエア商取引協会(RSTA)のチャイ会長はこのほど、「国家平和秩序評議会(NCPO)が国内状況の正常化に努めていることを国際社会に示すためにも、NCPOは外国人観光客を呼び込み、小売業を促進する措置などを打ち出す必要がある。」との考えを表明。具体的には、①外国人が安全に国内を旅行できることをアピールする、②外国人のショッピングに特典を付与する、③ファッション製品の材料の輸入税を減税してタイ・ブランドの製品の競争力を強化するなどの措置が望まれる。
国家平和秩序評議会(NCPO)は会合で、報道統制を強化する方針を打ち出した。安全保障や治安維持を脅かす情報、王室、王位継承者、王族への憎しみを引き起こす内容などの取り締まりを強化するため、ラジオ、テレビ、印刷媒体、ネット媒体、外国メディアのそれぞれを監視する5つの作業部会を設置。
タイ・ジャーナリスト協会は、軍政の動きに対し、不快感を表明し、報道の自由を尊重するよう訴えた。
06月26日(木)国家平和秩序評議会(NCPO)はこのほど、市民の不平・不満、苦情、提案、要求、意見などを受け付けるた4めつの窓口を開設。これらは、NCPOが設けたウェブサイトに書き込む「www.1111.go.th」、電話による「ホットライン・コールセンター1111」、切手不要の郵便による「私書箱1111」、本人が直接出向いて意見などを伝える「コンタクトセンター」(所在地・政府合同庁舎ゲート4)。
関係筋によれば、「NCPOが諸問題に前向きに取り組んでいることから、大勢の市民がプラユットNCPO議長の執務する陸軍本部に陳情に訪れている。このため、NCPOは、市民がNCPOに意見などを伝えやすくしようとホットラインなどを開設することにしたもの。」
国家平和秩序評議会(NCPO)はこのほど、政府汚職対策委員会(PACC)に対し、軍人による汚職の摘発にも力を入れるよう要請。NCPOの担当者は、「我々軍人も法律を守らなければならない。PACCに対しては、軍による武器調達に汚職がなかったかも検証するよう要請した。」と述べている。
なお、汚職を撲滅するために制定された法律では、政府機関や国営企業に10万Bを超える物品やサービスの購入において汚職防止のため価格の公表が義務づけられている。
米国が先にタイを人身取引問題が最も酷い国の1つとしたことについて、国家平和秩序評議会(NCPO)幹部のパイブン陸軍司令官補はこのほど、「法律の施行が不十分であり、汚職が問題解決を妨げていた可能性がある。」NCPOの法律問題担当部門のトップであるパイブン陸軍司令官補によれば、「治安機関の代表などが近く、効果的な問題解決策を打ち出すために話し合うことになっている。タイに関しては、不法就労の外国人出稼ぎ労働者が非常に多く、また、政府職員が不正に関与していることなどが大きな人身取引問題とされている。長期にわたる慢性的な問題だが、解決する必要がある。」と述べた。
国家平和秩序評議会(NCPO)は100万人を超えるといわれるビルマ、カンボジア、ラオからの不法就労者に労働許可証取得を促すため、労働許可証発行業務を一括して行うワンストップセンターを国内の全都県に設置する方針。
第1弾として、東部サケーウ県、トラート県、チャンタブリー県、東北部スリン県のカンボジア国境4ケ所に労働者登録センターを開設し、業務を開始。センターでは就労を希望するカンボジア人の身元、職歴などを登録し、健康診断を行い、暫定的な労働許可証を発行。タイ人雇用者は暫定的な許可証の発行から60日内に、労働者を雇用する都県で正規の労働許可証を取得する。
06月30日には、タイ水産業の拠点で外国人労働者が多い中部サムットサコン県に登録センターを開設し、不法就労のビルマ人、カンボジア人、ラオ人に暫定労働許可証を発行。雇用者に正規の労働許可証を取得させ、欧米が強く批判している、外国人不法就労者の漁船での「奴隷労働」の取り締まりを目指す。
タイでは国境を接するカンボジア、ビルマ、ラオからの労働者が建設、精米所、漁船といった「きつい、汚い、危険」の「3K」職場の主力となっている。タイ労働省の労働許可証発行数は04月時点でビルマ人103万5879人、カンボジア人19万4284人、ラオ人6万4378人に上った。ただ、労働許可証取得の手間やコストを嫌う雇用者も多く、100万人以上の不法就労者が存在する。」と見られている。
このうちカンボジア人の不法就労者は、タイ軍政が不法就労者を取り締まるという噂から、06月中旬から下旬にかけ、約20万人が帰国した。タイ東部などでは建設業、観光業などで労働者が不足し、大きな打撃を受けた。
「タイ国内の不法就労者は売春、漁船での奴隷労働などで収奪されている。」という指摘がある。米国務省は世界の人身売買状況に関する2014年版の報告書で、タイの評価を、これまでの4段階評価の下から2番目から、制裁対象となりうる最低ランクに引き下げ、「軍、警察、官僚が人身売買に関与している。」と批判。
NCPOはこれに対し、「(人身売買に対する)タイの取り組みを理解していない。」(シハサック外務次官)などと失望を表明。一方で、今回のセンター設置にみられるように、外国人労働者を制度内に取り入れて、人身売買組織を排除する動きも見せている。NCPOトップのプラユット陸軍司令官は20日のテレビ演説で、外国人不法就労者問題に触れ、不法就労者がタイで仕事を続けることを当面認める一方、就労許可の取得手続き、費用などを見直し、不法就労者を減らす方針を示した。
06月27日(金)国家平和秩序評議会(NCPO)は、来年10月頃には総選挙を実施し民政に復帰する見通しを明らかに。
NCPOのプラユット議長は、現在専門らを集め暫定憲法の草案の作成を進めており、来月中にも暫定憲法を公布、09月には暫定政権を発足できるとし、来年10月頃には総選挙を実施し、軍事政権から民主化される見通しとテレビ演説を通じて国民に語った。
チュラロンコーン大学の卒業式で卒業生代表で政治学部卒業のチパット・クリダコーン(28)♀が、反タクシン派デモ隊に度々参加し物議を呼ぶ発言をしていたことが明らかとなり批判が集まっている。
チパットがフェイスブックに投稿した内容は、「我々は戦うべきです、みんなが平等ではないことを明らかにするまで革命すること、悪人は善人と対等になるべきではない、そして愚民は賢民と対等になる権限も必要はない。」と1人1票の民主主義を否定する内容とも取れるもので、多くの市民から批判が集まっている。
チパットは反タクシン派の人民民主改革委員会(PDRC)の共同代表で、シンハビール、チャーングビールのブンロート醸造の相続人だが、過激な発言のため、ビールの営業に影響があることを恐れた父親サンティ・ピロムパクディー、ブンロート醸造社長は、一族の姓の「ピロムパクディー」を名乗らさせず、母親の旧姓の「クリダーコン」に改姓させた。
06月28日(土)国家平和秩序評議会(NCPO)は、警察高官、県知事らに続き、国営企業でもタクシン派の粛清を進めている。
空港運営会社エアポーツ・オブ・タイランド(AOT)では、タクシン政権で報道官を務めたシター会長ら取締役5人が、タイ国際航空ではタクシン派のアドゥン前警察長官ら取締役4人が辞任。この他に辞任したのは、港湾公社(PAT)のカムロンウィット会長(前首都警察司令官)、タイ国鉄(SRT)のブンソム会長(チュラロンコーン大学工学部長)、タイ電車公社(MRTA)のラチャニー会長、国営石油会社PTTのパーンプリー会長と取締役2人、政府宝籤局のアタクリット会長(警察少将)、タイ発電公社(EGAT)のアンチャリー会長、クルンタイ銀行(KTB)のウォラウィット会長と取締役4人、倉庫公社のパイロート会長、政府住宅銀行のアーパトラー取締役など。
国営企業の取締役ポストは軍・警察高官、官僚、政治家らが多額の副収入を得られるため、政権交代に伴い頻繁に入れ替えが起こる。ただ、今回は軍政がタクシン派の影響力排除を目指していることから、異例の大量辞任となった模様。
06月29日(日)05月のクーデターで全権を掌握したプラユット陸軍司令官はテレビ演説などを通じ、政治、司法、経済、教育に渡る幅広い改革に取り組む姿勢を見せている。しかし、具体的な内容は不透明で、プラユット司令官が自ら区切った1年の間に広範な改革を成し遂げられるかどうかには疑問符がつく。また、時間を区切ったことで、次回の選挙でタクシン派の復活を予想する官僚らが改革に真剣に取り組まない可能性もある。
プラユット司令官は今後の日程として、09月までに暫定政権を設立、暫定憲法を施行し、(軍政が任命する)国会を発足させ、来年09、10月以降に民政移管のための議会選挙を行う方針。自身が暫定政権の首相に就任するかどうかは明らかにしていない。治安維持に関しては、「戒厳令の適用をできるだけ避け、一般の法律の適用を心掛ける。」
経済面では、予算の監視監督委員会を設置し、10億B以上の政府事業について、汚職や事業の妥当性を調べる方針。今年度(2013年10月~2014年09月)予算の執行については、不要な事業を中止させ、公務員の国外視察旅行や公用車の購入を認めない。来年度(2014年10月~2015年09月)予算は歳出総額が今年度比2%増の2兆5750億B、財政赤字2500億Bを見込み、タクシン派政権のばらまき政策を避け、無駄な歳出を削る。投資誘致については、労働集約型産業からハイテク産業に転換を進める方向で恩典政策を見直す。特にバイオディーゼル、太陽光発電、風力発電など、再生可能エネルギー、省エネに重点を置く。教育政策については、タイの歴史、規律、倫理、公共心などを重視。ドイツをお手本に、職業訓練教育を改革する考え。
前政権の主要政策のうち、事実上の米買い取り制度である米担保融資制度は今回の収穫期で終了。同制度をめぐる汚職が理由で、米農家の支援策として、生産コストを引き下げる方策を検討。また、有機農法の奨励、協同組合システムの復活なども掲げた。洪水防止、灌漑を目的とした治水事業については、関係機関、住民らから意見を集め、プミポン国王の治水事業に沿った形で、総合的な対策をまとめる、国内の人的資源を活用するといった基本方針を打ち出した。前政権はホンダ、ソニーなど1000社以上の工場が水没した2011年のタイ中部大洪水の再発防止を掲げ、総額3500億Bの大規模な治水事業を打ち出した。昨年06月に入札を実施し、韓国水資源公社などが落札したが、政局の混乱で正式な契約には至っていない。前政権は外資に事業をほぼ丸投げする形だったが、軍政はタイ国内の組織、人材を活用し、計画を練り直す考えの。小学1年生全員にタブレット端末を無料で支給する政策も廃止が決まった。タブレット事業の予算約70億Bは別事業に回す。周波数1800?帯と900?帯の事業者入札は不正の有無を調査するため延期する。
06月30日(月)国家平和秩序評議会(NCPO)の和解改革委員会(CRR)が、国家改革を実現すべくさまざまな政治勢力と話し合いを行っている。CRRの委員長、スラサック国防事務次官は、 「これまでにプア・タイ党、民主党、人民民主改革委員会(PDRC)、反独裁民主主義同盟(UDD)の代表らと話し合いを行った。」と述べ、「改革について1000件以上の意見がCRRに寄せられている。」と明らかに。これらの意見をまとめたものがプラユットNCPO議長に報告される予定。
なお、UDD関係筋によれば、「CRRとの話し合いではUDDの代表に10分程度しか発言の時間が与えられておらず、UDDからは、『我々が話し合いに参加することに意味があるのか。』、『NCPOは不誠実。』といった不満の声が上がっている。」
シハサック外務事務次官(外相代行)は、「国家平和秩序評議会(NCPO)の命令を無視して未だに出頭していないタクシン派幹部に対し外務省が旅券を無効とする措置を執った。」とを明らかに。これら幹部には、チャクラポップ元首相府相やチャルポン前プア・タイ党党首などが含まれる。
シハサック次官によれば、「軍事裁判所が逮捕状を発付したことに受け、外務省は規則に基づき、06月26日にこれら幹部の旅券を無効とした。」同規則では、「逮捕状が出た容疑者については旅券を無効とすることが可能。」とされている。
国家平和秩序評議会(NCPO)は、外国人出稼ぎ労働者の不法就労問題の解決策の一環として、外国人労働者登録センターを、漁業、水産物加工の拠点であるサムットサコン県に開設。
100万人を超えるとみられるビルマ、カンボジア、ラオからの不法就労者を制度内に取り込み、犯罪やタイの雇用者、官憲による人権侵害の防止を目指す。センターでは労働許可証取得を希望する人の尿検査、健康診断、書類審査などを行い、2ケ月間の暫定労働許可証を発行。雇用者、国籍、身元などの確認後、1~2年間の労働許可証を発行する。 暫定労働許可証の発行手数料を従来の4180Bから1305B(健康診断料、3ケ月間の保険証などを含む)に値下げしたこともあり、開設初日は申請者が殺到。コンピュータの故障など様々なトラブルがあったが、1990人に暫定労働許可証が発行された。
06月26日に、東部サケーウ県、トラート県、チャンタブリー県、東北部スリン県のカンボジア国境4ケ所に労働者登録センターを開設。今後、全都県にセンターを設け、不法就労者の削減を図る。
NCPOによれば、「不法就労は、雇用側につけ込まれて労働者が搾取されるという人身取引問題を引き起こしており、当局への登録を行わせることで不法就労者を減らすことが必要。」
国家平和秩序評議会(NCPO)は、ソムチャイ運輸省次官、チョート天然資源環境省次官を首相府付顧問に左遷し、財務省などで局長クラスの人事異動を行った。
一方、タイ観光庁(TAT)とタイ・コンベンション&エキシビション事務局の会長を兼任するペンスダーが06月27日、辞表を提出。
07月01日(火)国境侵犯などの罪で3年以上にわたりカンボジアで獄に繋がれていた反タクシン派組織、民主主義市民連合(PAD)の分派であるタイ愛国者ネットワーク(TPN)のウィーラ・ソムクワムキットが、カンボジを訪れたシハサック外務事務次官(外相代行)が「人道的対処を望む。」とのプラユット国家平和秩序評議会(NCPO)議長の要請を伝えたことに伴い、シアヌーク前カンボジア国王の死去から1年に伴う恩赦によって釈放され、02日のフライトでタイに帰国予定。
ウィーラとパニット・ウィキットスレ民主党議員(当時)らは2010年12月、タイ・カンボジア国境を訪れた際、「カンボジア領に侵入した。」などの理由でカンボジア兵に捕らえられた。このうち5人は執行猶予付きの刑でタイに帰国したが、ウィーラの女性秘書ラトリー・ピパタナパイブーンが懲役6年、ウィーラが懲役8年の実刑判決を受けた。ラトリーは昨年、シアヌーク前国王の死去にともなう恩赦で釈放された。
タイとカンボジアは両国国境にある山上遺跡カオ・プラウィハーン(プレアビヒア)周辺の土地の領有権をめぐり、2008~2011年に武力衝突し、他の全員は昨年初めまでに釈放された。
だが、ウィーラだけはスパイ罪などが追加されて禁錮8年の刑を言い渡されたことから、カンボジア政府はこれまで刑の重さを理由にタイの釈放要求を却下していた。なお、スパイ容疑については捏造の批判もある。また、カンボジアのフン・セン首相はタクシンと親しく、タクシン支持を表明していたこともあり、また、ウィーラが反タクシン派の活動家であることから、「政治的に利用する目的で重い罪を負わせて人質に取った。」との見方も出ていた。
07月02日(水)外国人出稼ぎ労働者の不法就労問題の解決策の一環として06月30日にサムットサコン県に開設したワンストップサービスセンターが07月15日までにチャチュンサオ、アユタヤ、サムットプラカン、チョンブリー、ラヨーン、スラタニー、ソンクラーの7県にも開設予定。労働省雇用局によれば、登録手続きを行った外国人に仮の労働・滞在許可証と発行する。
また、サムットサコン県のセンター(ラオ人、カンボジア人、ビルマ人向け)では、07月02日までの3日間に2966人が登録。06月26日にスリン、サケオ、チャンタブリー3県のタイ・カンボジア国境に外国人出稼ぎ労働者向けの登録受付所が開設されており、これまでにカンボジア人3713人が登録を済ませた。関係当局の説明によれば、「センターの開設は、外国人が合法的に就労し福祉サービスを受けられるようにすることで不法就労の外国人が搾取されるのを防ぐことが狙い。」
カンボジアでスパイ罪などで禁錮 8年の刑を受けて3年以上服役した反タクシン派の活動家、ウィーラが07月01日にシアヌーク前カンボジア国王の死去から1年に伴う恩赦で釈放され、02日にタイ帰国を果たしたことについて、シハサック外務事務次官(外相代行)は、「釈放は無条件。」と述べ、カンボジアと裏取引があったとの見方を否定。

07月02日朝、プノンペン空港でタイへ帰国の途につくウィーラ・ソムクワムキット → 

釈放は、先にカンボジアを訪れた同事務次官が「人道的な対処を望む。」とのプラユット国家平和秩序評議会(NCPO)議長の要望をカンボジアに伝えたことから実現することになった。だが、シハサック事務次官とカンボジア政府高官との話し合いの中で「カンボジアがタイで捕らえられたカンボジア人出稼ぎ労働者14人の釈放を求めた。」と報じられたことから、「カンボジア人労働者を釈放するという裏取引があった。」との見方が出ていた。
シハサック事務次官は、「カンボジアが特別な配慮を要求したという事実はない。ウィーラの釈放はタイとカンボジアの友好関係を反映したもの。」と説明。
国家平和秩序評議会(NCPO)がインラック前政権の打ち出した公共投資計画の見直しを進め、関連プロジェクトを受注した企業から計画の取り消しなどを懸念する声が出ているが、プラユットNCPO議長は、この不安を払拭すべく、陸軍本部を訪れた南鮮企業の代表らに対し、治水とインフラ整備に関する2つの大型計画の実施を確約。「これらの大型計画については、どんぶり勘定といった批判が出ていたことから、NCPOは内容を精査することにしたものの、計画の必要性は認識しており、計画を全て取り消すことなどは考えていない。」という。また、プラユット議長は、南鮮企業の幹部らに対し、「NCPOは韓国を含む外国からの投資を今後もサポートしてゆく。我々による国家統治と外国投資への支援を信頼してほしい。」と呼びかけた。
なお、大型治水計画(総投資額3500億B)では、南鮮企業がプロジェクトを受注することになったものの、昨年12月の下院解散に伴い、今年初めに予定されていた契約調印が延期されたままとなっている。
国家平和秩序評議会(NCPO)は、法人税、個人所得税、付加価値税(VAT)の税率を現行の水準で据え置くことを決めた。
タクシン派の前政権は2013年に、個人所得税率を5~35%、法人税率を20%に、それぞれ引き下げた。軍政はこの措置を2015年も継続する。VATの税率は景気刺激のための時限措置として、1999年04月に10%から7%に引き下げられ、今年09月末で期限が切れる。NCPOは2015年09月末まで現行の7%で据え置く。
07月03日(木)民政移管に向けた重要なステップのひとつである暫定憲法の制定は、草案の一部修正が必要なため、08月発効となる見通し。国家平和秩序評議会(NCPO)のウィンタイ報道官は、NCPOが法律専門家チームの作成した憲法草案の内容を検討し、一部手直しが必要と判断したことなどを明らかに。
どの部分をどのように修正するかは明らかにされていないが、修正を経て07月末に国王陛下のご承認を求めることになるため、暫定憲法は08月に制定される見通し。暫定憲法下で暫定政権が設置され、NCPO政権下で改革が進められ、新憲法が制定される。そして、新憲法の下での総選挙で下院議員が選出され、国民の代表からなる政権が誕生する。 このほか、関係筋によれば、「暫定憲法草案の検討においてNCPO首脳からは、『大衆迎合政策に巨額の国家予算が投入されるのを防止する仕組みを、暫定政権下で暫定憲法に代わって制定される新憲法に盛り込むべき。』との意見が示された。」
インラック前政権が導入した米担保融資制度で農民から預かった米の大量紛失や品質低下が報告されていることから、国家平和秩序評議会(NCPO)の指示のもと、保管されている米の一斉検査を開始。
東北部スリン県では保管米が汚れていてコクゾウムシに食い荒らされているのが見つかった。スリン県で検査に当たっている第36検査チームの責任者によれば、害虫などが確認されたのはムアン郡(県庁所在地)のペンメン中央倉庫。第36検査チームは27ケ所を検査する予定だが、初日の検査で品質問題が明らかになったことから、第36検査チームの責任者は、「(米が紛失していないかという)量の問題より質の問題の方が非常に気がかり。」と述べている。また、東北部ブリラム県では、別のチームによって検査が行われたが、ここでも米の品質劣化が判明。
米担保融資制度は、タクシン派のインラック前政権がタクシン支持者が大多数を占める農民を支援するために導入したもの。だが、実質的には高値で米を買い取るものであったため、巨額の国家予算が投じられたことで厳しい批判が浴びせられたほか、高値故に米の買い手がなかなか見つからず、民間業者に保管を委託していた米が大量に紛失したり、品質が劣化するという問題が起きている。
国家汚職制圧委員会(NACC)のパンテープ委員長によれば、」NACCは、政治任用職や官僚の資産チェックにおけるNACCの権限を強化することを検討している。具体的には、政治家や政府高官に関連する一定額以上の金の動きについて金融機関に情報をすべて提出させる権限などをNACCに付与するというもので、これに関しては先に国家平和秩序評議会(NCPO)や金融機関の代表と話し合いが行われた。」
現行法では、金融機関に資金の遣り取りに関する情報を提出させる権限が付与されているのは資金洗浄対策室(AMLO)のみとなっている。
都内のホテルで開かれた米独立記念日を祝う米国大使館主催のパーティーに、前政権の閣僚らが出席する一方、プラユット陸軍司令官ら軍事政権幹部は招待されなかった。パーティーに出席した前政権の関係者は、チャトゥロン前教育相、キティラット前副首相兼財務相、チャチャート前運輸相、スラナン前首相秘書官長ら。ケニー駐タイ米国大使の出迎えを受けた。このうちチャトゥロンは05月22日の軍事クーデター後、軍政による出頭命令を拒否して逮捕、拘束され、現在保釈中。
脳梗塞で04月30日に67歳で死去したピーラパン前科学技術相の葬儀が、都内の仏教寺院で行われ、インラック前首相ら前政権の閣僚多数が参列。インラック前首相は同日都内のホテルで行われた米国大使館の米独立記念日のパーティーには出席しなかった。
07月04日(金)日本国兵庫県議会議員の野々村竜太郎による会見がお茶の間を賑わせているが、タイでもこの会見がネット上で取り上げられ一部で話題。

 ← 嘘泣き(声闘)と朝鮮飲み、、「この朝鮮が」発言、朝鮮式数字を表す指の使い方の野々村竜太郎(47)

タイの人気ポータルサイトでは、この会見時の報道が動画共有サイト、ユーチューブから引用する形で取り上げられている。タイ人ネットユーザーらはこのことについて、「タイでは偽爆発物探知機購入などの汚職事件なんてもうすっかり忘れ去られたね。日本ではたった三百万円程度でこんなに泣いているぞ。」というコメントをはじめ、野々村議員に対して「あんた、タイに来なよ。こっちは厚顔無恥な人が多いから、(同じように)平気な顔をしていられるよ。汚職で手に入れた金を使い、子供を海外留学させて。平民を舐めきっている。(親の汚職で金を得た子供対して)海外留学できたのは、親の汚職で得たお金だと自覚もない。」、「タイだったら何百億でも大丈夫。」と腐敗しきった国内の政治に不満を持つタイ人からのコメントが多かった。
ブラジル、イギリス、フランス、スペイン、イタリアでも笑いのネタ。朝鮮人が日本人を装って日本の威信を毀損している。ヒュンダイやサムスン、LGなどの朝鮮企業は、海外では日本企業に成りすまして宣伝、日本製であるかのように消費者を騙して販売している。海外では、ヒュンダイやサムスンによる成りすまし作戦に騙され、日本製だと信じて朝鮮企業製品を購入する消費者が多い。
プラユット国家平和秩序評議会(NCPO)議長は、毎週金曜日放送のテレビ番組「国民に幸福を取り戻す」の中で、「タイ経済の今年の成長率を2%以上に引き上げるため、低所得者の所得を増やすとともに中小企業が銀行の融資を受けやすくする緊急措置を実施する。」と明言。
今年の経済成長率は今のところ、わずか1.5%程度に止まると見込まれているものの、NCPOは、政府系銀行に融資条件の緩和を要請して経済活動を促進するなどして経済成長に拍車をかけたい考え。この他、NCPOは、輸出を促進すべく、過剰なB 高を防いでBの安定化を図る方針。
07月05日(土)インラック前政権が米融資担保制度で農民から買い上げた米に関する調査で、大量の米が紛失したり、品質が劣化したりしていることが判明。
調査は07月03日に開始された。国家平和秩序評議会(NCPO)が保管米の調査のため設置した小委員会の責任者、首相府のパナッダー事務次官代行は、「03日と04日の検査だけで大量の米の所在が不明であることが判明した。」と指摘。また、コクゾウムシが見つかるなど品質面の問題が確認された米も多かったという。このほか、米を詰めた袋に記された整理番号が帳簿と合致しないなど杜撰な管理が多くの倉庫で見つかった。
なお、今回の検査では、約1800におよぶ倉庫に保管されている1000万tあまりの米の存在、状態が調べられることになっている。
07月06日(日)政府宝籤庁(GLO)発行の宝籤が定価(2枚1組80B)を上回る価格で販売されている問題について、プラユット国家平和秩序評議会(NCPO)議長はテレビ番組の中で、「GLOと取扱業者の間で取り交わした契約が有効であるため、NCPOは今のところ宝籤の販売価格を80Bに引き下げることができない。」と説明。さらに、「取扱業者の存在が価格上昇に繋がっている。」として、これら業者との契約を更新しない可能性を示した。
GLOが2週間に1回発行・抽選を行っている宝籤はそのほとんどが大手取扱業者を経て販売されているのが現状で、NCPOが業者との契約を見直すことは抜本的な解決策と考えられる。だが、ギャンブル問題に詳しいランシット大学のサンシット教授によれば、「宝籤販売を巡る利権構造にメスを入れずに大手業者に協力を求めるだけでは問題の根本解決は難しい。業者との契約は1年有効。その契約の更新の便宜を図ってもらうため業者から政治家にカネが渡っていたのが現実であり、これを改めない限り、民政移管後に同じことが繰り返される。」という。
カンボジアに3年以上にわたり捕らえられていた反タクシン派の活動家ウィーラが先に釈放され、タイに帰国したのを祝うパーティーが、都内のロイヤル・ターフ・クラブで開催されたが、国家平和秩序評議会(NCPO)は、「政治集会禁止令違反に当たる。」として、ウィーラとパーティーを主催した政治グループ「ピタク・サイアム」の創設者、ブンラートの2人に出頭を命じた。
NCPOは、同パーティーの開催や出席者の発言が政治的対立を再燃させ、NCPOが目指す国民和解の障害となることを懸念したものと見られる。
300人以上が出席した同パーティーの席上、ウィーラは、「私の釈放のために誠実さを見せてくれなかった。」と述べ、民主党政権(2008~2011年)とインラック政権(2011~2014年)を批判。だが、ウィーラの釈放に尽力したNCPOから口止めされたことから、それ以上突っ込んだ政治的発言はしなかった。
07月07日(月)国家平和秩序評議会(NCPO)が不法就労の外国人出稼ぎ労働者が低賃金で働かされている問題に積極的に取り組んでおり、近隣諸国がこれを評価する姿勢を示している。
具体的には、不法入国あるいは必要書類を所持していない外国人などに手数料を取って職業を斡旋する者たちが存在し、その結果、これら外国人が低賃金で働かされたり、福祉サービスを受けられなかったりしていることから、NCPOは、外国人が労働・滞在許可を取得しやすくするためのワンストップサービスセンターを各地に開設している。
ラオ、ビルマ、カンボジアという近隣3ケ国の駐タイ大使がサムットプラカン県にオープンしたセンターを視察し、NCPOの取り組みに支持を表明。サムットプラカンのほか、チョンブリー、ラヨーン、アユタヤ、チャチュンサオ、スラタニー、ソンクラーの6県にもセンターが開設された。サムットプラカン県知事によれば、サムットプラカン県で働く外国人出稼ぎ労働者は約5万人。その内訳はビルマ人約3万人、カンボジア人約1万5000人、ラオ人約5000人。
07月08日(火)軍部による取り締まりで先に発見された戦闘用武器の調達などに関与した疑いで逮捕状の出ていた元プア・タイ党幹部のマナット元陸軍第3管区副司令官が、警察庁犯罪制圧課本部に出頭し逮捕された。マナットは、武闘派のタクシン支持者たちとの繋がりが疑われていた人物。「糖尿病や眼病のため 今まで出頭できなかった。」と釈明。20万Bで保釈を申請したものの、非協力的との理由で保釈が拒否された。
国家平和秩序評議会(NCPO)は、関係政府機関に対し、近隣国との国境貿易を拡大すべく、国境通行所と関連施設の拡大・改善を検討するよう国家経済社会開発委員会(NESDB)などに指示。
アーコムNESDB事務局長によれば、国境通行所は、南部ソンクラー県の2ケ所、ターク、サケオ、トラート3県の各1ケ所の計5ケ所の拡大・改善にまず力が入れられる予定。また、来年度(今年10月~)はこれら国境通行所と主要都市を結ぶ自動車道が整備される予定。
この他、NCPOは、国境貿易の促進に関連してターク、チエンライ、ムクダハンといった隣国と国境を接する県に経済特区を設けることにも並々ならぬ意欲を示している。
07月09日(水)タイ軍事政権は、外国人旅行者が多い南部プーケット島のパトンビーチに兵士ら約200人を派遣し、飲食やマッサージなどの無許可の露店を撤去した。観光地としてのイメージ回復が狙い。
兵士、地元役場職員らが浜辺を見まわっている際に、パトンビーチで物売りやマッサージなどで生計を立てている約300人が取り締まりの緩和を嘆願。
プーケットは高額なタクシー運賃、レンタルジェットスキー業者による恐喝・暴行、海での事故などが頻発し、自国民が被害にあった各国の大使館がタイ政府に頻繁に苦情を申し入れていた。軍政は06月初旬にプーケットのタクシーの一斉取り締まりに乗り出すなど、プーケットの浄化に取り組む姿勢を見せている。
都内バンナーで今年01月、総選挙の実施に反対する反タクシン団体のリーダー、スティンが射殺された事件で、警察当局は、「クルングテープに隣接するサムットプラカン県プラプラデーンで実行犯のスラキット・チャイモングコン(36)を逮捕し、スラキットの自宅から11㎜ピストルを押収した。」と発表。
スラキットは、ピストルの所持は認めたものの、犯行への関与は全面否定している。警察によれば、「防犯カメラの映像を繰り返し調べた結果、『車上にいたスティンが20mほど離れた低い位置からピストルで撃たれた。』との結論に至り、これがスラキットの特定に繋がった。」
>国連の会議に出席するため現在ニューヨークを訪問中のシハサック外務事務次官(外相代行)が、米国の有力紙「ニューヨーク・タイムズ」に対し、タイ軍によるクーデターの背景などを説明。今回のクーデターについては、政治対立を解消して国内を正常化することが目的であったにせよ、選挙によって国民に選ばれたインラック政権が倒されたことから、西側の国々から批判を受けることになった。
シハサック事務次官は、同紙に対し、「タイ軍が全権を掌握したのは平和を取り戻し、民主主義を前進させるため。クーデターは、タイを国家として正常な状態にするための最後の手段だった。」などと説明。
バンコク日本人商工会議所(JCC)の古賀会頭らは、タイ軍事政権の経済担当であるプラチン空軍司令官とクルングテープの空軍本部で会談。
商工会議所はプラチン司令官に対し、「05月末のプラユット陸軍司令官との会談で要望した課題のうち、、夜間外出禁止令の解除、マスメディアへの制限の緩和、タイ投資委員会(BOI)の大型案件承認、外交・経済アドバイザーの登用、軍政による英語版ウエブサイト開設などが実施された。」と評価。
今後の要望としては、選挙による民主主義に戻るための道筋やスケジュールに基づくアクションプランを着実に実行すること@経済政策が、経済やビジネスの専門家による運営や意思決定にて行われる政府を確立すること、経済やビジネスへの介入は、経済や市民生活の安定に必要な措置にできる限り限定すること、汚職撲滅のため、税関や各種プロジェクトを含む政府の手続きについて、透明性や効率性を向上させるため、きっちりと設計された制度を導入すること。例えば、プロジェクトの承認や入札における客観的な基準を公開するほか、入札結果も公開すること。関税の分類や評価などの相違に対するペナルティについて、税関職員への報酬制度を廃止すること、AEC、2015年末までにASEAN+6で交渉が終了するRCEP、タイEU-FTAなどのFTAやEPAについて、タイがリーダーシップを取るため、海外に向かっていく積極的な通商政策を促進すること、近隣諸国とのコネクティビティを改善するため、計画や資金確保に関する必要な見直しを行った上で、道路、鉄道、ビルマへの東西経済回廊や南部経済回廊などといったハードインフラ、および、税関手続きや越境交通協定といったソフトインフラの整備を促進すること、治水計画について必要な見直しを行い、洪水対策を着実に実施していくこと、域内にて、タイをより進化したハブとするために、教育やトレーニングを通じて人材育成に努め、また、イノベーションやR&Dを促進すること、効率的なチャネルを通じて、適正価格で、安定的なエネルギー供給を確保すること、重要なサポーティングインダストリー(裾野産業)である中小企業に対して、資金調達や技術・情報へのアクセスに関して支援を行うこと、タイの国際競争力の強化を図るため、サービス業の投資促進の際に障害となるものを排除すること。サービス業の投資について、段階的に自由化を進めること、地域統括会社ROHをタイに設置する者に対して、更なるインセンティブを設けることを挙げた。
その上で、上記のような「個別の課題に取り組んでいくためにも、また、国際社会における信頼を回復するためにも、できる限り早期の民政への移管、選挙による民主体制復帰が実現することが重要である、日系企業は、この地域において長年にわたるパートナーであるタイとともに発展することに、強くコミットしていることを改めて表明する、施策の検討に際しては、政府手続きにおける透明性の確保、市場経済の尊重、経済の開放(RCEPR、FTAの推進など)による競争力強化の3点について、十分留意して欲しい。」と伝えた。
これに対し、プラチン司令官は、「民主化に向けた3段階のロードマップについて、現在は第1段階だが、順調に進んでいる今後は、平和と秩序を維持しつつ、経済の発展に努めなければならないことを認識している。また海外における信頼回復と海外投資の誘致にも努めていく、JCCが主張している『行政手続き等の透明性』、『市場経済の尊重』、『経済の開放』については、我々自身もその重要性を強く認識している。」と回答。
具体的な取り組みとして、交通輸送、エネルギーインフラ、治水対策に関する作業部会を設置すると述べた。洪水対策については、「最重要視しているが、従来の3500億Bの治水マスタープランはタイ全域を対象としておらず不十分。」と指摘し、全国を対象としたプランを作り、実行する方針を示した。「税関職員の報奨制度について、スムーズな行政手続きの支障となっていると認識している。」と述べ、「改善したい。」と話した。市場経済の尊重については、「必要以上の経済や市場への介入はするつもりはないと説明。AECやRCEPの重要性は認識している。」と述べた。サービス業の段階的な自由化については、「競争によってより高度化されると認識しており、利用者にとっても利便性が高まることになる。」と述べた。中小企業対策としては、中小企業監督委員会(委員長、プラユット陸軍司令官)を立ち上げ、技術力の向上、タイのローカルブランド育成、資金調達やマーケット拡大の支援などに取り組む考えを示した。
プラチン司令官はまた、JCCからの要望は基本的に理解できるとして、今後もJCCとの対話を続けたいという意向を示した。
07月10日(木)国家平和秩序評議会(NCPO)は、全国の知事、副知事、郡長、県警本部長などを集めた会議で、地方行政体の職員人事における県知事、郡長の権限を強化すべく関連法を改正することを決定。現在のところ、県職員の昇進などはすべて内務省が決めており、県知事などには決定権がない。
この会議で議長を務めた、NCPOの法律担当部門のトップ、パイブン陸軍司令官補によれば、「地方行政体の活動や職員の処遇については、これら行政体の責任者に裁量権を与えるのが望ましい。」また、今回の会議では、薬物乱用問題をいかに解決するかについても意見が交換された。パイブン司令官補は、会議出席者に対し、「問題解決に何が必要か報告してほしい。私が対応する。」と呼びかけた。
軍事政権は10日付けで、タイ国鉄(SRT)のプラパット・チョングサングアン総裁を解任。

被害者の少女コーチャコーン・ピタックチュンモン(仇名:ケーム)(14、報道により13) → 

今月05日、SRTの寝台車両で乗客の少女コーチャコーン・ピタックチュンモン(仇名:ケーム)(14、報道により13)が強姦、殺害された事件が直接の原因と見られる。
この事件では、寝台車担当のSRT臨時職員のワンチャイ・セーンカオ(22)が殺人、強姦などの容疑で逮捕され、犯行を認めている。プラパットは事件後、再発防止に取り組むとして、辞任を拒否していた。
プラパットは1955年生。米カリフォルニア州立大学犯罪学修士。弁護士を経て、1997~2008年にタイ電車公社(MRTA)総裁を務めた。2008年にタクシン派政党から都知事選に出馬し落選。タクシン派インラック政権当時の2012年にSRT総裁に就任。

 ← 左から強姦殺人犯ワンチャイ・セーンカオ(22)とプラパット・チョングサングアンSRT総裁

軍政は政府要職からのタクシン派追放を進めており、今回の事件前から、プラパットの解任は時間の問題と見られていた。
07月11日(金)今年03月にクルングテープやノンタブリー県で反政府デモ隊などに擲弾が撃ち込まれた事件で、警察当局は、「ナロングサック・プライアラム(31)をノンタブリー県ムアン郡の自宅アパートで逮捕し、アパートから擲弾、手榴弾などを押収した。」と発表。は国家平和秩序評議会(NCPO)が出頭を求めていた数百人のうちの1人で、逮捕状が出ていた。
ナロングサックは取り調べに対し、03月07日、27日、29日の3回にわたって反政府デモ隊などに向けて擲弾を発射したことを認めている。また、ナロングサックはその都度、都内のデパートである男から擲弾と報酬3000~4000Bを受け取っていた。
「近く暫定憲法が制定され、これに伴い戒厳令が解除される。」と見られていたが、戒厳令がこの先1年程度解除されない可能性が出てきた。
国家平和秩序評議会(NCPO)の法律担当部門のトップ、パイブン陸軍司令官補は、「暫定憲法が制定された時点で戒厳令が解除されるかはまだはっきりしていない。」と述べ、軍部が治安維持において強力な権限を有する状態がしばらく続く可能性を示唆。また、「暫定政権下で設置される暫定政権の首相にプラユットNCPO議長が就任する。」との見方が以前から出ているが、パイブン司令官補は、これに関する質問に明確な返答をしなかった。
軍部は政治対立が深刻化し、混乱がエスカレートしつつあったことから05月20日に戒厳令を発令。それでも対立解消の兆しが見えなかったことから22日、クーデターによる全権掌握に踏み切った。
タクシン派のプア・タイ党関係筋によれば、プア・タイ党の大ボスであるタクシンは07月26日に65歳になるのを祝ってパリでパーティーを催す予定。だが、プア・タイ党幹部は国家平和秩序評議会(NCPO)の許可がないと出国できないため、パーティーに出席するのは近親者のみとなる見通し。実妹のインラック前首相が出席するかは不明。
同筋によれば、タクシンはタイの近隣国にも姿を見せているが、タイの近くで誕生パーティーをすると「政治的活動」と受け取られる恐れがあることから、今年はパリでパーティーを催すことにした。
なお、タクシンは首相在任中の汚職(職権乱用)で禁錮2年の刑が確定した犯罪人だが、判決を不当として帰国して刑に服すことを拒んでいる。
軍事政権の外相代行を務めるシーハサック外務次官は、北京で支那の王毅外相、楊潔?国務委員(副首相級)と会談。
タイ外務省によると、シーハサック次官はタクシン派の民選政権を打倒した05月22日の軍事クーデターとその後の軍政に対する支那の理解に謝意を示し、タイ中関係の一層の強化に取り組む考えを伝えた。また、支那が主導し設立準備を進めている国際金融機関「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」への支持を表明。 支那は「支那とタイの国交樹立40周年に当たる2015年に、プミポン国王の側近のプレム枢密院議長(元首相、元陸軍司令官)を支那に招待したい。」と伝えた。
欧州連合、米国、オーストラリアはクーデター後、タイとの相互の公式訪問を取り止め、軍事交流を停止するなどし、タイ軍政との関係が冷え込んでいる。こうした中、支那は外相代行に過ぎないシーハサック次官の応接に国務委員が乗り出し、厚遇が際立った格好。プレム議長らと対立するタクシンは予てから、支那政府との密接な関係を誇示してきた。孤立化する支那は今回、反タクシン派軍政の外相代行を厚遇し、プレム議長を招待することで、タイの反タクシン派勢力への影響力強化を図った。
タイ警察は、「都内トゥンクル区のマンションを捜索し、擲弾(小型砲弾)数十発、擲弾発射器1丁、自動小銃1丁、拳銃1丁、弾薬などを押収した。」と発表。武器が見つかった部屋はクルングテープで反タクシン派デモが行われていた際に、女が賃借契約を結んだ。05月の軍事クーデター後は人の出入りが途絶えていた。
07月12日(土)国家平和秩序評議会(NCPO)がタイ国内のキャンプに収容されているビルマ難民約13万人の本国送還を予定していることに対し、人権活動家などから「ビルマで難民が迫害を受ける恐れがある。」といった懸念の声が上がっている。本国送還は、プラユットNCPO議長が先に来タイしたビルマの国軍最高司令官と会談した後に発表したもの。
国家人権委員会のニラン委員は、「タイ・ビルマ両国がノン・ルフールマン原則(命や自由が脅かされかねない場所に難民や亡命者を追放及び送還することを禁止するとした国際法上の原則)に則って難民の本国送還を準備する必要がある。」と述べ、ビルマ難民が本国で迫害を受けることがあってはならないとの考えを示した。
また、チュラロンコーン大学アジア移住研究センターのスパン所長も、「ビルマ難民が本国で安全に生活できるようビルマ政府は少数武装勢力と和平交渉をして戦闘のない状態を作り出す必要がある。」と述べている。
07月14日(月)今年02月に都内で擲弾攻撃など反政府デモ隊を狙ったとみられる3件の事件が発生したことについて、ソムヨット警察庁副長官はこのほど、犯人7人を特定し逮捕状をとったことを明らかに。これらの事件では子どもを含む3人が死亡、21人が負傷。
警察は07月初めにノンタブリー県で戦闘用武器の所持などの容疑で男を逮捕したが、この男の供述などから02月の事件に関与した者たちを割り出した。
07月15日(火)最大の反タクシン勢力、人民民主改革委員会(PDRC)の事務局長として昨年末から05月のクーデターまで大規模な反政府デモを指揮したステープ元副首相が、郷里の南部スラタニー県の寺で頭を丸めて仏門に入った。出家の儀式に列席したのは限られた近親者のみだった。民主党元下院議員のテープタイが自身のツイッター上で明かした。
関係筋によれば、「反政府デモに関連して爆弾攻撃や銃撃が発生し、複数の市民が死傷したことから、ステープはこれを悼んで仏門に入ることを決めた。」という。
関係者のほとんどが出家を事前に知らされておらず、PDRC幹部も数人しか出家することについて漏らしていなかった。ステープの妻も「突然のことでわけがわからない。」と当惑していた。
一部の報道では、数週間後に還俗すると見られている。タイではトラブルを起こした政治家、芸能人などが「禊ぎ」のため短期間出家することが一般的に行われている。
02月23日に都内ラーチャプラソン地区のフランス系ディスカウントストア、ビッグCラーチャダムリ店前で擲弾攻撃により女性(59)と幼い姉弟(姉(6)弟(4))が死亡、20人以上が負傷した事件で、警察当局は、指名手配中の7人のうち、タウィーチャイ・ウィチャカム(39)、スントーン・ピプアノック(49)、チャトチャワン・プラップバムルング(45)、ソムスリー・マリット(40)の4人を逮捕。スクサン・ロムウォング(32)、カンニカー・ウォングトゥア(38)とウィチアン・スクピロム(45)の男2人、女1人は捕まっていない。
また、「M79グレネードランチャー1丁、M16自動小銃1丁、擲弾や手榴弾35個を押収した。」と発表し、現場で実行犯を伴って犯行の再現を行った。
都内サイマイ地区の民家でて擲弾攻撃について謀議。23日にピックアップトラック3台に分乗して都心部に向かい、うち1人がプラトゥーナム交差点の立体交差橋を走行中のトラックから擲弾を発射したもの。
この事件は、ラーチャプラソン地区に集まっていた反政府デモ隊を狙ったものと見られているが、今のところ背後関係はまだ明らかになっていない。
国家平和秩序評議会(NCPO)による警察機構改革に対し、一部の前議員などから懸念の声があがっている。 この改革は、法改正で警察幹部の人事権を持つ警察委員会の構成を改めるなどとしたもので、NCPOが07月14日に発表した。政権の息のかかった者が警察トップに任命されて警察が過度に政権寄りの姿勢をとることなどを回避しようとしたものと見られている。
NCPO副議長のアドゥン前警察庁長官は、「警察が適材の人材を自らトップに選ぶことが可能になる。」と指摘する一方、アタウィット前民主党議員は、「政治的な影響力の排除を評価しつつも、警察機構に対する政府の権限が弱められた結果、警察が強大すぎる権限を持つ事態が懸念される。」としている。
また、タクシン派プア・タイ党関係筋は、警察委員会に軍の代表が加わることについて、「軍はすべてをコントロールしようとすべきではない。」と批判。また、「民政移管後に政治家によって(軍が行った警察機構改革が)改められることになろう。」と述べている。
国家平和秩序評議会(NCPO)は、「任期満了となった地方公共団体の長や議員については選挙を行わず、新しい長や議員は選考委員会によって任命される。」と発表。国政に携わってきた政治家たちが地方政治で影響力を拡大するのを防ぐとともに、国内の政治状況を安定した状態に保つことが狙いと見られる。
NCPOの発表によれば、任期満了となった者の後任は、クルングテープ都議会については内務事務次官を長とする選考委員会、県議会などについては県知事を長とする選考委員会によって任命される。
07月16日(水)南部ナコンシータマラート発クルングテープ行の寝台列車内で13歳の少女が強姦され、プラチュアプキリカン県内の線路脇で遺体で見つかった事件で、検察は列車に乗務していたワンチャイ・セーンカオ(22)を強姦殺人容疑で起訴。初公判はプラチュアプキリカン県のフアヒン地方裁判所で22日に開かれる予定。
この強姦事件が発生後、プラパットSRT総裁による釈明会見時にワンチャイについて「下請け業者の従業員。国鉄職員ではない。」など不適切な発言があり、後にSRTのウェブサイトに「ワンチャイが06月半ばにSRTの採用試験に合格した。」との記載のあったことが判明。「責任をとって総裁は辞任すべき。」と批判が殺到。その後、現在全権を有する軍による解任命令が出され、現在総裁は空席となっている。
国家平和秩序評議会(NCPO)による地方選挙の中止に対し、一部では批判的な意見も出ている。タウィン前民主党議員は、「民主主義の原則に反するものであり、政治家としては受け入れ難い」と発言。ただ、「戒厳令下では政治的な活動が禁止されており、NCPOは地方選挙を中止する以外に選択肢はなかったのだろう。地方選挙はNCPOが改革を達成した後に再開されることになろう。」と述べた。
国家平和秩序評議会(NCPO)は、官民合同委員会との会議の中で、民間部門から提出された景気刺激策5案を承認。これらは、商取引、工業開発、観光、流通、法改正などに関連するもの。これらの案については、関係政府機関が詳しい検討を行い、その結果が来月の会議に報告されることになっている。
タクシン政権(2001~2006年)の導入した医療費30B制度における医療費増額などの見直し案が先に国家平和秩序評議会(NCPO)と保健省の会議で取り上げられたことから、これに反対する意見が巻き起こっている。これに対し、保健省は「増額が決まったわけではなく、また、保健省が増額を支持している事実もない。」と釈明。 しかし、医療関係者からは、「医療費30B制度が医療機関の財政状態を悪化させ、医療サービスの低下を招いている。」として、増額を支持する意見も出ている。それによると、「医療費30B制度では1回の診察・治療に対し外来患者は30Bを支払い、保健当局から病院に約300Bが提供される。だが、実際のコストは約600Bで採算が取れない。入院の場合も実際のコストが1万~1万2000Bに上るにも関わらず、提供されるのは約6000Bに止まっている。このため、国内の約1000に及ぶ国立病院のうち約400あまりが財政難に陥っている。この他、この制度のせいで軽い風邪などでも病院を訪れる人が増加して医療スタッフは多忙を極め、本当に治療が必要な人に迅速に対応できない状態が続いている。」と言う。
仏教寺院ワット・パークナームパーシーチャルーンの住職で大僧正代行を務める高僧、ソムデートプラマハーラチャマンカラーチャーン僧は、プラユット司令官の代理として挨拶に訪れたウドムデート副陸軍司令官と会った後、記者団に対し、「これまでの振る舞い、強さからみて、プラユット司令官は首相に相応しい。」、「首相になるかどうかは司令官次第。」などと述べた。
タイ軍政は近く、「暫定政権を発足させる。」としており、プラユット司令官が自ら首相に就任するという見方が出ている。大僧正代行の今回の発言は、司令官に首相就任のお墨付きを与えた形。
07月17日(木)国家汚職制圧委員会(NACC)は、「米融資担保制度の不正蔓延などについて職務怠慢があった。」、「NACCがこの制度を利用した汚職が起きており、一刻も早く中止すべきと訴えていたにも関わらず、インラック前首相がこの制度を継続したことは職務怠慢に当たる。」として、委員7人全員がインラック前首相の起訴を決定。NACCは来週にも検察当局に対し、インラックを最高裁判所に起訴するよう要請する見通し。
米担保融資制度はインラック前政権がタクシン支持者が大多数を占める農家を支援するために導入したもので、巨額の損失や不正の蔓延が指摘されていたが、適切な措置が執られなかった。タイ政府は約5000億Bの損失を発生させた。
有罪となれば、前首相は公民権5年停止に処され、5年間にわたって政治の表舞台に立てなくなる可能性が高い。
また、現在インラックは海外への渡航を禁じられているが、国家平和秩序評議会(NCPO)が07月20日~08月10日までの出国を認めたことから、一部では「軍部からインラックに対して海外亡命を働きかけているのでは。」、「インラックが外国に出たまま戻らないのではないか。」との見方も出ている。
この出国は、実兄のタクシンが07月26日に65歳の誕生日を迎えるのを祝ってパリで誕生パーティーが催されるのに合わせたもの。タクシンは2008年、 保釈中に裁判所から出国が許可されて支那北京を訪問したが、そのままタイに戻らず、現在も国外逃亡を続けている。
だが、反タクシン派のソムチャイ前上院議員によれば、「インラック前首相がタクシンのようにタイに戻らない可能性は低い。」という。その理由としては、「軍部がいずれ国家統治から退くこと、インラックの資産の大半がタイ国内にあること、NACCが議会に汚職などの時効を30年に延長するよう要請する方針であることなどが挙げられる。」という。なお、タイでは罪を犯した者が国外に逃亡しても時効停止とはならず、外国で時効成立を待って帰国することが可能。
国家汚職制圧委員会(NACC)は、放送通信事業を管理監督する国家放送通信委員会(NBTC)に対し、周波数入札を約1年間延期し、事業、入札の透明性、公平性を高めるよう法令を整備することを命じた。これにより、今年08月と11月に予定されていた第4世代(4G)携帯電話サービス用の周波数1800MHz帯と900MHz帯の事業者入札は2015年07月以降に延期される。
07月18日(金)インラック前首相は、「外国に出たままタイに戻らないのではない。か」との見方が出ていることに対し、「私はタイ国民を見捨てはしない。タイに戻ってくる。」と明言。インラックは23日午前01時に欧州に向けて出国し、08月10日までに帰国することになっている。
インラックが国家平和秩序評議会(NCPO)から出国の許可を得た直後、国家汚職制圧委員会(NACC)が米融資担保制度の不正蔓延などに絡んでインラックの訴追を決定を発表。このため、「実兄のタクシンと同じように訴追を免れるため国外逃亡するのではないか。」と一部で報じられていた。
また、インラックは、NACCの決定について、「性急な判断で、公正ではない。」と批判。
07月19日(土)国家平和秩序評議会(NCPO)が18日、「国民の間に不和を招きかねない。」といった理由でNCPOに批判的な報道などをしないようマスメディアに改めて要請したことに対し、報道機関から懸念の声が上がっている。
タイ記者協会(TJA)のプラディット会長は、「ジャーナリストはすでにバランスを考慮しながら事実を正確に報じており、また、NCPOも報道機関にルールを守らせる権限を有している。これまで以上に報道が制約されることは国民の知る権利に影響する。」との懸念を表明。
新たな「協力要請」は、対立、混乱、誤解を招きかねない不適切な内容を報じた場合、NCPOは当該メディアを閉鎖し、法的措置を執るとされており、その対象は、印刷媒体から放送、インターネットにまで及ぶとされている。 なお、NCPOのウィンタイ報道官は、「メディアはすでに協力的であり、NCPOはこれまで以上の協力を期待していない。」と述べ、「18日の発表は新たな協力要請ではなく、これまでの要請の確認に過ぎない。」と説明。
07月20日(日)チエンマイ県のスリヤ知事は、「チエンマイはもはやどんな色にも染まっていない。」と述べ、「県内から政治対立が一掃された。」と宣言。タクシン派が赤色、反タクシン派が黄色をシンボルカラーとしていたことから、「色がない」は「デモなど政治的な動きがない」との意味。
同知事は、「チエンマイにはもはや色はない。赤も黄も存在しない。あるのは緑だけ。緑といっても自然界の緑であり、軍(戦闘服)の緑ではない。」チエンマイはタクシンの出身地であり、タクシン支持団体、反独裁民主主義同盟(UDD)が幅をきかせている。このため、「チエンマイ平定」は大きな意味を持つ。
だが、「チエンマイのタクシン支持者たちがおとなしくしているのは、巻き返しのタイミングを窺っているだけ。」とも考えられる。
07月21日(月)国家平和秩序評議会(NCPO)が先に軍政批判が国民の不和を煽る恐れがあるなどとして報道機関に改めて「協力」を要請したことにメディアが「国民の知る権利が侵されかねない。」と懸念を表明している問題で、NCPOの改革キャンペーン担当者のスラサック国防事務次官が、タイ記者協会(TJA)の代表と会って話を聞いた。
プラディットTJA会長によれば、「協力要請」にメディア側から批判的な意見が出ていることから、プラユットNCPO議長がスラサック事務次官にメディアの声に耳を傾けるよう指示したものという。このため、関係筋は、「NCPOが報道規制を緩める可能性がある。」としている。
国家平和秩序評議会(NCPO)は、投資政策の策定や投資案件の認可を担当する「タイ投資委員会(BOI)をタイ工業省傘下からタイ首相府の管轄下に移行させる。」と発表
国家平和秩序評議会(NCPO)は22日から27日にかけ、都内の王宮前広場周辺で、「国家に幸福を返す和解フェスティバル」と銘打った大規模なイベントを行う。イベントでは露店多数が出店するほか、歴史大作映画「ナレスワン大王」シリーズと「スリヨータイ」の無料上映が行われる。会場周辺のプラタートゥ通、プラチャン通、マハーラート通などでは交通規制が敷かれる。
07月22日(火)民政移管に向けた準備作業の準拠となる暫定憲法が、プミポン国王の承認に伴い官報に掲載され発効。
暫定憲法は、プラチュアプキリカン県フアヒンのクライカンウォン離宮で、プミポン国王からプラユット国家平和秩序評議会(NCPO)議長に手渡された。プラユット司令官が公の場で国王に面会するのはクーデター後初めて。
新憲法の制定まで使用されるもので、全48条。立法議会、内閣、国家改革評議会、新憲法起草委員会などの設置が規定されている。国会の設置。議員は220人で、軍政が選び、国王が任命する。政党役員などは議員資格がない、内閣の設置。36人の閣僚で構成され、国会が首相を、首相が閣僚を選び、国王が任命する、国家改革案を取りまとめる国家改革議会の設置。議員は250人で、NCPOが選び、国王が任命する。
暫定憲法に代わる憲法起草委員会は36人で構成され、、委員長はNCPOによって任命される。120日以内に憲法案をまとめる、残りの委員35人は、20人が国家改革評議会、15人が立法議会、さらに内閣およびNCPOによりそれぞれ5人任命される。なお、内閣は35人以下とされている。必要な場合は軍政が全権を掌握できる、暫定憲法48条では、軍部による05月22日の全権掌握・インラック政権排除に関与した者、軍政の命令に従った者は罪に問わないとしている。このほか、暫定憲法では、暫定内閣では対処できない事態が生じたことを想定し、行政、立法、司法に関する権限をNCPO議長が行使でき、NCPOと内閣の同意、立法議会の承認をもって暫定憲法を改正することができる。
インラック前政権が導入した米担保融資制度で農民から買い上げた米の保管状態のひどさが国家平和秩序評議会(NCPO)による検査で次々に明らかになっているが、チャチュンサオ県でも、 倉庫に保管されていた米が劣悪な状態であることが発覚。
倉庫には米8万8005袋が保管されているが、その多くが袋が破れていたり、コクゾウムシが発生したりしていた。
米担保融資制度は、タクシン支持者が大部分を占める農民への支援を目的に開始されたもの。だが、高値で買い上げたことから、前政権は米をなかなか売りさばくことができず、倉庫に長期にわたって保管されることになった。その間に米が盗まれたり、品質が劣化した。
国営企業の赤字体質を改めるとの国家平和秩序評議会(NCPO)の方針に基づいて、国営企業政策室(SEPO)が赤字続きの国営企業に対し、07月中に事業改善計画を提出するよう求めた。対象となるのは、タイ国有鉄道(SRT)、バンコク大量輸送公社(BMTA)、タイ中小企業開発銀行など。SRTの累積赤字は、今年03月31日現在で1110億Bに上っている。
NCPOは国営企業の立て直しにも意欲を見せており、すでに複数の国営企業でNCPOの意向を受けて取締役が交代している。
最大の反タクシン勢力、人民民主改革委員会(PDRC)による反政府デモへの攻撃に関連して、警察がアピチャート・プアングペット(42)とウォラポング・ポンマイウォンディー(44)を逮捕したことが、07月22日までに明らかに。
これら2人が具体的にどの事件に関わったかは明らかにされていないが、関係筋は、「都内バンタットトン通で手榴弾が爆発してデモ隊1人が死亡、39人が負傷した今年01月の事件に関与したと見られる。」としている。
取り調べに対し、これら容疑者は、手榴弾を隠し持っていたことを自白。警察が東部チョンブリー県の関係先を捜索し、複数の手榴弾を見つけた。
国家平和秩序評議会(NCPO)は、支那が主導するアジア地域のインフラ整備に融資することを目的とするアジアインフラ投資銀行(AIIB)に参加する方針を決定。
AIIBは日本が主導して設立されたアジア開発銀行(ADB)に対抗する機関として、支那がアジア各国に働きかけて設立準備が進められている。来年にも設立が予定されており、日本や欧米各国は参加しない。
07月23日(水)国家平和秩序評議会(NCPO)によって作成された暫定憲法が23日、プミポン国王の承認を得て正式に公布された。この憲法は来年行われる予定の総選挙まで適用される。
暫定憲法が22日に発効したことに関連して、国家平和秩序評議会(NCPO)の法律顧問ウィサヌは記者会見で、「暫定憲法に代わる新憲法は汚職一掃などに関連する条文を有する暫定憲法を骨格とするものとされなければならない。」と述べ、「汚職・不正を根絶するための条文が新憲法に盛り込まれる。」との認識を示した。
これは、立憲君主制、効果的な汚職追放メカニズム、国家予算の使用における透明性確保、長期に及ぶ財政負担を国に強いる大衆迎合政策の排除など10項目を検討するよう新憲法起草委員会に求めた暫定憲法35条の説明の中でウィサヌが言及したもの。
また、暫定内閣などが対応できない事態を想定してNCPOが強力な権限を維持することを認めた暫定憲法44条に懸念の声が一部から出ていることについて、ウィサヌは、「暫定憲法に規定されているものの、NCPOが実際に権限を行使する事態は考えにくい。」、「NCPOには首相を含む閣僚を解任する権限は付与されていない。」と説明。「暫定内閣発足後もNCPOが主導的役割を果たすことはない。」との見方を示した。
なお、暫定憲法は、民政移管までの国家統治を司るものであり、暫定政権下で作成・制定される新憲法のもとで来年10月にも総選挙が実施され、民政移管が完了することになる。
この憲法にはNCPOの議長で陸軍司令官であるプラユット大将が首相になることを禁じておらず、プラユット大将が臨時の首相の座に付くのではとの見方が広がっている。
チャンチャオ法務事務次官代行は、「法務省の下にある資金洗浄対策室(AMLO)を独立機関とするなどの4つの法改正案が国家平和秩序評議会(NCPO)に承認された。」と明らかに。これらの案は近く設置される立法議会・内閣によって承認され、法改正が実現することになる。
シンガポール軍のン・チーメン司令官が来タイ。国家平和秩序評議会(NCPO)トップのプラユット陸軍司令官とタイ陸軍本部で会談。
プラユット司令官は「タイはシンガポールを重要な同盟国と認識し、シンガポール軍によるタイ軍人材の訓練コースについて感謝している。」などと述べた。
07月24日(木)インラック前首相が、兄のタクシンの誕生日25日にパリの高級ホテルで行われる兄のタクシンの65歳の誕生日パーティーに出席するため、1人息子のスパセーク・アモンラチャット15点の手荷物とともに00時09分発のタイ国際航空TG930便でフランスのパリに出発。タクシンの元妻ポッチャマーン、子のパーントーングテー、ピントーングター、ペートーングターンらとともに出席し、その後、英国、ドイツ、ベルギー、米国を巡る。
インラックは国家平和秩序評議会(NCPO)に海外への渡航許可が禁じられていたが、先日NCPOによって渡航許可が下りていた。「このままタイに帰国せずタクシン同様に亡命するのでは。」と一部で報道されていたが、インラックは「08月10日までに帰国する。」と述べ、その報道を否定してパリに飛び立っていった。
国外逃亡中のタクシンの長男パーントーングテーが、タクシンと実妹のインラックがパリで再会を喜んで抱き合っている写真をネット上に投稿。
インラックは先に国家平和秩序評議会(NCPO)の許可を得て出国。また、タクシンは26日に65歳になるのを祝ってパリで近親者だけを招いて誕生パーティーを催す予定。パーントーングテーによれば、「散髪をしている最中に誰かが(スマートフォンに)写真を送ってきたもの。」
07月26日(土)陸軍関係筋によれば、国家平和秩序評議会(NCPO)が現在外遊中のインラック前首相の動向に目を光らせている。
インラックはフランス、英国、ドイツ、ベルギー、米国を訪問するためNCPOから許可を得て先にタイを出国したが、NCPOは、訪問先で政治的な話し合いなどをしないよう伝えており、また、警察大佐がインラックに同行し、その動きを監視している。」
インラックは08月10日に帰国する予定だが、米担保融資制度の不正蔓延などに絡む職務怠慢容疑で裁判にかけられる見通しであることから、「訴追を免れるためタイに戻らない。」との見方も出ている。
国外逃亡中のタクシンの65歳の誕生日を祝う行事が、都内ラートプラオ区インペリアル・デパート内のタクシン支持団体、反独裁民主主義同盟(UDD)」本部で執り行われたが、軍部の要請で中止となった。国家平和秩序評議会(NCPO)は、誕生日祝いが催されるとの情報を事前に入手していた。
また、「UDD本部に踏み込んだ兵士らが壁に掛けられていたタクシンとインラックの写真を撤去するよう命じた。」と一部で報じられたが、NCPOのウィンタイ報道官はこれを否定。「出席者の同意のもとに誕生祝いが中止された。」と述べ、「強制はなかった。」と説明。
07月28日(月)先の暫定憲法発効に伴い新年度がスタートする10月01日までに暫定内閣が設置される見通しだが、消息筋はこのほど、「プラユット国家平和秩序評議会(NCPO)議長が暫定内閣の首相に任命され、NCPO議長と首相を兼任する。」との見方。この他、プラユット議長に近いアヌポン元陸軍司令官が副首相兼国防相、イティポン元空軍司令官が副首相、プラチン空軍司令官が副首相兼運輸相、タナサック国軍最高司令官が外相、パイブン陸軍司令官補が国防・内務事務次官に任命される見通し。
また、09月末で陸軍司令官を定年退官するプラユット議長に代わってウドムデート陸軍副司令官が司令官に昇格する可能性が高い。暫定憲法下では、 200人の議員で構成される暫定立法議会が設置されることになっているが、プラユット議長はすでに議員リストを国王に提出しており、今週中にも承認が得られる見通し。
軍事政権顧問のソムキッド元副首相が支那を訪問し、李源潮国家副主席と会談。ソムキッド元副首相は軍政トップのプラユット陸軍司令官の習近平国家主席宛の親書を手渡し、タイの政治状況を説明。李副主席は「タイの状況はよく理解している。」、「他の国とは違い、支那は他国の内政に干渉しない。」などと話した。
ソムキッドはタクシン政権(2001~2006年)で副首相、財務相を務め、一時はタクシンの後継者に擬せられたが、タクシン政権を打倒した2006年の軍事クーデター直前に離反。クルングテープの支那街ヤワラート生まれで支那語が堪能で、タイ語には強い支那語訛りがある。
欧州連合、米国、オーストラリアは今年05月に起きたタイのクーデター後、タイとの相互の公式訪問を取り止め、軍事交流を停止するなどし、タイ軍政との関係が冷え込んでいる。こうした中、支那は07月中旬にタイのシーハサック外務次官(外相代行)が訪支した際に、王毅外相、楊潔?国務委員(副首相級)が会談に応じるなど厚遇し、タイ軍政との距離を縮めている。
今年初めに都内のバンタットトン通や戦勝記念塔近くで反政府デモ隊に手榴弾が投げつけられて死傷者が出た事件で、犯行に関与したとみられる4人のうち、ナッタパン・バングラ(40)とチャロエン・プロムチャート(38)が、銃の不法所持容疑などで逮捕された。
ソムヨット警察庁副長官によれば、この事件では先に逮捕されたアピチャート・プアングペット(42)が「ロシア製手榴弾RGD-5を4人の男に渡した。」と供述したことから、4人が指名手配され、うち2人が逮捕されることになった。残りのクリッサダ・チャイカヘとパァサナイ・パナットの2人は依然逃走中。逮捕されたナッタパンは、手榴弾を受け取ったことは認めているものの、「使用していない。」と主張している。また、逃走中のクリッサダは、手榴弾4個を受け取ったと見られるが、国外に逃亡した可能性が高い。
07月29日(火)国家平和秩序評議会(NCPO)は、今月末に期限を迎える一部バスと3等列車の無料乗車政策について、更に6ケ月間延長することを決定。この政策は、景気刺激及び低所得者支援を目的に打ち出されたもの。
国家平和秩序評議会(NCPO)と警察はこのほど、全国で展開されている銃不法所持、薬物密売、違法賭博などの一斉取り締まりの成果を発表。
銃不法所持については、2779人を逮捕し、自動小銃30丁、ライフル688丁、ピストル911丁、手榴弾45個などを押収。薬物については、7万0635人を逮捕し、覚せい剤8300万錠、粉末の覚せい剤1000㎏、ヘロイン400㎏などを押収。また、2万2752人を違法賭博で逮捕。違法に伐採された丸太など410万?を押収。
なお、押収した銃器の一部が陸軍第1管区本部で報道関係者に公開された。
警察当局はこのほど、不法滞在者のタイ再入国を制限する措置を打ち出した。許された滞在期間を超えてタイにとどまった者はこれまで最高2万Bの罰金を支払うことで出国し再びタイに入国することができた。しかし、今後は不法滞在期間が90日以上、1年以上、3年以上、5年以上の場合、それぞれタイ出国時から1年間、3年間、5年間、10年間タイに入国することが禁止される。
タクシンが政権を握ってから、貧乏な長期滞在者やビールなど酒類の規制が厳しくなった。反タクシンになっても踏襲して、下らない規制が強化されている。
ビールなど酒類は毎日昼下がりの時間帯の販売を禁止し、選挙や仏教絡みの日は、販売も飲み屋や食堂などでの飲酒もできない。しかもそういう禁酒日が増え続けている。特に近年、警官が見回り、厳格化され、観光地の食堂でビールすら飲めない。クーデターと、国鉄臨時職員のワンチャイ・セーンカオ(22)の強姦殺人事件を契機に列車の中でビールも飲めなくなった。しかも酒税が上がり続け、ビール1本の値段は20年前の3倍には上がった。ビアシンに至っては、大瓶の製造すら止めている。暑い最中にピアシンの大瓶を食堂で飲むのが楽しみの1つだったのだが、それすらできなくなった。タイは他の国と比べても実に意味のない詰まらない規制だらけで息が詰まる国になってしまった。本当は行きたくないのだが、行かなければならない。日本の規制と消費税増税、福祉切り捨てとどっこいの亡国政策だ。いい加減にしてくれ。
タイを訪れたカンボジアのティー・バン国防相は、カンボジアが近く世界遺産カオプラウィハーン(プレアビヒア)の周辺地域の領有権問題についてタイと協議するとの見通しを明らかにした。
ティー・バン国防相はその前に、プラユット国家平和秩序評議会(NCPO)議長と会談し、また、ここでは領有権問題は取り上げられなかった。しかし、ティー・バン国防相によれば、「2国間関係は改善しており、今が領有権問題について意見を交わす良い機会。」
国際司法裁判所は昨年11月、「タイ・カンボジア国境に位置するプレアビヒアはカンボジアに領有権があり、タイは兵士を引き揚げなければならない。」との判断を下した。だが、この判断は、隣接する国境未画定区域4.6?の領有権には触れておらず、両国間の話し合いで決着をつけることが必要とされている。
07月30日(水)暫定憲法の発効に伴い近く暫定立法議会と暫定内閣が設置される見通しだが、関係筋は、「任命議員220人からなる立法議会は、125~140人が軍人で占められる見通しである。」と明らかに。内訳は、60人が陸軍、20人が海軍、20人が空軍、20~30人が国軍司令部、5~10人が国防事務次官室から選ばれる予定。また、10人が警察庁から選ばれることになっており、それ以外fは元上院議員、学識経験者、NGO関係者、実業家などで構成される見込み。なお、立法議会は08月半ばにも始動する見通し。
07月31日(木)プミポン国王は、軍事政権が推薦した暫定国会(定数220)の議員200人を任命。過半数は退役、現役の軍人で、軍政のお手盛り国会と言えそうだ。初会合は07日に行われる見通し。
軍人以外の議員は軍政顧問のナロンチャイ元商務相、裁判所関係者、元官僚、元大学学長、元上院議員などで、財界からは、東芝タイランドのコープカーン会長、消費財大手サハパタナピブンのブンチャイ社長、タイ工業連盟(FTI)のスパン会長、タイ商業会議所のイッサラ会頭らが選ばれた。政治家、政党関係者の名前はない。
暫定国会は今後、暫定内閣の首相を選出、首相が閣僚を選び、国王が任命する。国会、内閣はいずれも軍が管理することになる。
暫定立法議会の議員200人が正式に決まり、氏名が公表されたが、その陣容から、国家平和秩序評議会(NCPO)が民政移管プランの完遂を最優先していることが明らかに。
議員の内訳は、現役軍人73人、退役軍人25人、現職警察官5人、元警察官4人、現職の公務員・国営企業役員16人、元公務員・国営企業役員27人、元上院議員22人、学識経験者12人、実業家12人、その他4人。
また、現役・退役軍人の内訳は、陸軍65人(大将37人、中将21人、少将7人)、海軍18人(大将13人、中将5人)、空軍15人(大将14人、中将1人)。
プラユットNCPO議長は、「現役・退役軍人が議員の約半数を占めることに批判が出るのは当然と考えたが、立法議会は1年という短期間で国家改革を成し遂げなければならず、これを最優先に考えて議員を決める必要があった。」と説明。退役軍人など軍関係者が105人と過半数を占めている。
今月中に暫定政権の首相が選出される予定だが、これも陸軍最高司令官でありクーデター主導者のプラユット大将が選出されるものと見られており、軍による統治が今後も続く模様。
タイの人権保護団体インターネット・ダイアローグ・オン・ロー・リフォームによると、タイのウボンラチャタニー県裁判所は、ウボンラチャタニー県在住のタイ人男性(28、報道により27)に不敬罪で禁錮14年10ケ月の実刑判決。名前は明らかにされていない。
05月のクーデターで政権を握ったタイ軍事政権が不起訴となった過去の事件を掘り返し、短期の裁判で重刑を科した。主要タイ字紙の多くはこの事件を報道せず、軍政が王室批判の取り締まりと報道統制を強めていることが浮き彫りとなった。
男性はインターネットの交流サイト、フェイスブックで王室を批判したとして2012年03月に逮捕されたが、不起訴となった。しかし、軍政はクーデター直後の今年06月01日、男性に出頭を命令。男性は13日に出頭、逮捕され、16日に起訴された。
不敬罪はタイ国王夫妻と王位継承者への批判を禁じたもので、違反した場合、1件につき最長15年の懲役が科される。人権保護団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW、本部ニューヨーク)によると、1990年から2005年にかけ、不敬罪の裁判は年4、5件程度だったが、反王室のイメージがあるタクシン派と特権階級を中心とする反タクシン派の抗争が激化した2006年以降は累計数百件に上る。
08月03日(日)タクシン派の女性活動家クリッサダが前言を翻して「軍に拷問された。」と訴えている問題で、国家平和秩序評議会(NCPO)のウィンタイ報道官は、クリッサダの主張を全面的に否定し、「自らの身の安全のために嘘をついた可能性がある。」との見方。
クリッサダは出頭命令を無視したことから05月28日に逮捕され、その後約1ケ月にわたって身柄を拘束されることになった。解放直後「待遇は悪くなかった。」と述べていたものの、最近になって「身柄拘束中に拷問があった。」と発言。ウィンタイ報道官によれば、「クリッサダが軍政に協力的と見られて身に危険が及ぶことを懸念し、『軍政に非協力的だった。』と印象づけるため嘘をついたものと考えられる。」
暫定立法議会関係筋によれば、「議員の約半数を占める現役・退役軍人のほとんどがプラユット国家平和秩序評議会(NCPO)議長を暫定首相に推している。」、「議会では、08月07日に初会合が開かれ議長が選出される見通しだが、首相は翌08日に選ばれる。」、「プラユット議長はすでに実質的に首相の役割を果たしており、暫定首相に適任。(現役・退役軍人の議員のほとんどがプラユット議長の首相就任を支持しているため)プラユット議長を首相に推挙するのに事前の根回しは必要ない。」と述べている。
08月04日(月)軍事政権は支那人と台湾人に対し、タイの旅行ビザ申請料(1000B)を08~10月の3ケ月間、無料にする。
05月のクーデターなど政治の混乱で、タイを訪れる外国人が減少しているため、支那人旅行者の誘致を図る。
タイ観光スポーツ省によると、今年01~06月にタイを訪れた外国人は前年同期比10.2%減の1177.6万人で、このうち支那人は23.4%減、187.8万人と国・地域別で最も多かった。
米ポップトップ社が制作したシミュレーションゲーム「トロピコ5」が、文化省文化振興局の機関によって国家の治安を脅かすおそれがあるとして販売禁止命令が下された模様。
タイ地元紙によると、このゲームをタイ国内で販売する予定だったニューエラタイランドは、「文化省文化振興局の機関によって『ゲーム内容の一部が国家の治安を脅かす虞がある。』と判断されたことを受け、タイ国内での販売は不可能になった。」とFacebook上で発表。
トロピコ5は、カリブ海の島国を統治支配者となり国家運営を行っていくシミュレーションゲーム。
立法議会は07日の初会合で議長を選出することになっているが、立法議会議員200人の約1割を占める元上院議員は法律専門家のポンペットを第1議長に推挙する見通し。ポンペットはオンブズマンであり、また、国家平和秩序評議会(NCPO)の法律顧問を務めている。
元上院議員のピラサック議員は、「元上院議員の立法議会議員からはポンペット氏を第1議長に推す意見が出ている。ポンペット氏は暫定憲法の起草に携わった1人であり、暫定憲法の精神をよく理解している。」、「元上院議員の間では、第2議長候補としてスラチャイ元上院議長の名があがっている。」と指摘。
08月05日(火)軍事政権は毎週金曜日に放送しているプラユット陸軍司令官によるテレビ演説番組「国内にいる人に幸福を返す」の放送時間を08日から変更。これまでは20時15分から1時間~1時間半に渡り、地上波全局と有料テレビなどの複数の局で、プラユット司令官が現状説明や今後の政策などについて熱弁を振るってきた。今後は17時からの放送となる。
軍政は放送時間変更について、「地方の生活リズムはクルングテープと異なり、20時開始は遅すぎると判断した。」、「プラユット司令官の都合。」などと説明。
「国内にいる人に幸福を返す」が放送されていた時間帯は通常、各局の人気ドラマなど並ぶゴールデンタイム。
国家汚職制圧委員会(NACC)は、米担保融資制度の不正蔓延などに絡む職務怠慢容疑でインラック前首相を送検する手続きを取った。米担保融資制度は国に巨額の損失をもたらし、また、不正が蔓延していたにもかかわらず、米担保融資制度を監督する国家米政策委員会のトップだったインラック首相(当時)は「何ら対策を講じなかった。」としてその責任を問われることになった。
また、インラックは10日に帰国予定であるものの、「訴追を免れるためタイに戻らない。」との見方も出ているが、インラックの代理人である弁護士は、「帰国予定変更の知らせは受けていない。」と述べ、インラックが予定通りに帰国するとの考えを示した。
08月06日(水)文化省文化振興局の委員会によってシミュレーションゲーム「トロピコ5」が、タイ国内での販売を禁止された件で、禁止理由が発表された。
タイ地元紙によると、文化省文化振興局チャーイ局長は「このゲームが、自分の国を持って国の名前をや国王の名前を決めることができるため、タイ王室を侮辱する行為に抵触する恐れがあり、国家の安全を脅かしかねないことが販売禁止の理由。」と語っている。
05月22日の軍事クーデターの直前に発令された戒厳令について、カムパナート陸軍副参謀長は、「近く設置される暫定内閣が国家平和秩序評議会(NCPO)の提言に基づいて解除するかどうかを決めることになる。」との見通しを明らかに。
戒厳令は、非常時に際して行政・司法権の停止と軍による国の全部または一部の支配を実現する非常法。軍部は05月20日に戒厳令を発令して対立する政治勢力間の和解実現に乗り出したものの、これら勢力が強硬姿勢を変えなかったことから、22日、クーデターという形で全権を掌握。
カムパナート副参謀長によれば、「NCPOは先に戒厳令解除を検討したものの、現時点での解除は早計と判断し、少なくとも暫定内閣発足まで戒厳令を継続すべき。」
なお、プラユットNCPO議長は、「戒厳令は暫定内閣発足後にNCPOが治安・秩序を維持するのに有効であり、継続すべき。」との考えを明らかにしている。
午後、タイ中部ノンタブリー県バーングルワイ郡ナコーンイン通りのバンコクノーイ運河の橋近くで、投棄されたプラスチック袋の中から大量の爆弾が見つかった。
何者かが取り締りが強化されたことを受け、その取り締まりから逃れるため現場に投棄したものと見られる。発見されたプラスチック袋には、使用可能な手榴弾や催涙ガス弾が入っていた。
08月07日(木)ワチラロンコン王太子は、プミポン国王の代理として、軍事政権が設置した暫定国会「国民議会」(定数220)を招集。国民議会は軍政が議員200人を推薦し、7月末にプミポン国王が任命。議員に任命された200人のうち、先に辞退した2人に続いて、政党の副党首だったインタラットが2008年12月に公民権5年停止となっていたため議員を辞職したことから、議員のうち3人は議員資格違反で辞職し、現在の議員は197人。過半数は退役、現役の軍人で、残りは元上院議員、裁判所関係者、元官僚、元大学学長など。05月のクーデターでタクシン派政権を倒した軍政の性格を反映し、反タクシン派が目立つ。軍政トップのプラユット陸軍司令官は自らが描く政治改革のスムーズな実現を目指し、批判を承知で国民議会の過半数を軍人で抑えた。国民議会と内閣の発足で、タイは三権の体裁を整えるが、軍政下の暫定憲法は軍政に強い権限を与えており、国民議会、内閣は軍政の管理下に置かれる。国民議会では08日に制服第1・第2議長が選出されることになっている。
軍政は中低所得者層、地方住民を中心とするタクシン派と特権階級、クルングテープの中間層が多い反タクシン派の和解を目標に掲げており、今後1年程度かけ、新憲法の制定、政治改革などを推進し、来年09、10月以降に民政移管のための議会選挙を行う方針。改革のメニューには選挙違反の罰則強化、バラマキ政策の禁止などが上がっているが、相続税の導入など貧富の差の是正に向けた施策を見送り、タクシン派の復権阻止を狙った小手先の選挙制度改革だけに終わるようだと、「和解」は画餅となる。
国民議会は08日に議長、副議長を選出する見通し。その後、国民議会が暫定内閣の首相を選出、首相が閣僚を選び、国王が任命する。
反タクシン派団体、民主主義市民連合(PAD)の創設者で実業家のソンティ・リムトーングクン(66)が証券取引法違反に問われた裁判で、控訴裁判所は、1審の判決を支持し、被告に懲役20年の実刑判決を下した。
ソンティは判決後、収監された。最高裁判所は07、08日と保釈の審査を行わず、ソンティは早くても13日まで刑務所で過ごす見通し。ソンティほどの大物が収監され、保釈が見送られるのは異例。
判決によると、ソンティは1996~1997年にかけ、自らが創業した新聞社マネジャー・メディア・グループ(MGR)の経営状況を偽り、タイ国営クルンタイ銀行(KTB)から約11億Bの融資を受けた。2012年に1審で実刑判決を受け、即日控訴し、1000万Bの保釈保証金で保釈。
MGRは1983年創業。主力の経済紙「プーチャッカーン」が1980年代の経済成長で部数を伸ばし、1990年にタイ証券取引所(SET)に上場。その後、通信衛星、携帯電話サービス、英字紙へと事業展開を図ったが、急拡張と1997年のアジア経済危機で経営破綻し、1999年に会社更生法の適用を受けた。MGRは2001年の下院総選挙で全社を挙げてタクシン派政党を支持。同年、タクシン政権が発足すると、ソンティと親しい銀行家のウィロート・ヌアンケーがKTBの社長になり、KTBはウィロート社長の下、MGRに対する債権16億Bを放棄。しかし、MGRの経営再建は失敗し、2008年に裁判所が破産を宣告。傘下の新聞、雑誌はその後、スタッフごとPAD系の別会社に移動し、発行を続けている。
商業省は、国家平和秩序評議会(NCPO)の指示を受け、輸出業者、精米業者、米取扱業者らを集め、政府が保管している米16万7000tの初回入札を行った。今回の米は、政府が実施した米担保融資制度の下、2011年から2014年の間に集められ、タイ国内27ケ所の倉庫に保管されていたもの。
ただ今回の入札では、参加した46業者のうち、政府が設定した最低制限価格を上回る価格を提示した業者がいなかったことから、政府は一番高い値段を提示した業者と価格交渉を行うか、それとも基準価格を下回る値段で販売するについて、今後協議する方針。
商業省では「世界市場では米価格が上昇しており、急いで放出する必要はない。再度入札を行えばいい。」と強気の姿勢を見せるが、業者らは「今回の入札価格は倉庫引き渡し価格であり、輸送コストや人件費を考えると、今回提示した以上の金額を提示するつもりはない。」と言い切る。 一方、タイ米輸出協会のチャラン会長は「他の米輸出国では作付が悪く、米が不足している。また、米輸入国々では天候不順の可能性などを見越して国内備蓄を増やしている。そのため、1t当たり390US$だったタイ米輸出価格が今では450US$となっており、このままでいけば500US$に達することもありうる。」と話す。人気の高いジャスミン米も970~980US$だった輸出価格が1050US$に上昇しているほか、タイ国内価格もtあたり7000Bから8500B値上がりしている。国内外で米の需要が高まっていることから、政府保管米が今後、現行価格より高値で取引される可能性も否定できない。
08月08日(金)タイの暫定国会「国民議会」(定数220)は、議長に現行暫定憲法の起草に携わった法律専門家でオンブズマンのポンペット・ウィチットチョンチャイ元最高裁判事(66)、第1副議長にスラチャイ・リヤンブンルートチャイ元上院副議長(61)と第2副議長にピーラサク・ポージット元上院議員(54)を選出。いずれも全会一致。
また、議長に選出されたことを受けてポンペット議員は「オンブズマンが立法議会の仕事ぶりをチェックする役目も担っていることから、立法議会議員とオンブズマンを兼ねることで問題が起きかねない。」と認める一方で、「立法議会のメンバーに任命されたことは合法であり、この上なく名誉なこと。」と述べている。
なお、暫定憲法41条では、「政治任用職採用に関するいかなる禁止事項も立法議会、国家平和秩序評議会(NCPO)、新憲法起草委員会のメンバー採用には適用されない。」と規定されている。
08月09日(土)05月22日の軍事クーデターへの国王の関与を示唆するような見方が一部で出ていることについて、プラユット国家平和秩序評議会(NCPO)議長は、「軍部による全権掌握は私が自ら決めたもの。国王陛下の命令などなかった。」と力説するとともに、「国王陛下を巻き込むようなことがあってはならない。」と強い調子で警告。
クーデターによってインラック政権が排除され、軍部が国家統治を担うことになったことから国際社会からは非難の声があがることになったが、プラユット議長は、「(クーデターが)正しかったかどうかについては私が全ての責任を負う。国王陛下には触れないでほしい。私は毎日陛下の肖像画を前に敬意を表し、また、許しを請うている。」と述べている。
プラユット国家平和秩序評議会(NCPO)はフォーラムの席上、電力の安定供給を確保するというエネルギー安全保障の観点から、石炭を燃料とする火力発電に力を入れる方針であること、また、原子力発電所の建設は考えていないことを明らかに。石炭を使った火力発電は、新技術の導入によってクリーンな発電との評価が高まっている。
議長は、「原発の建設は不可能だが、石炭火力発電所については、関係当局に対し、その可能性と必要性、そして、健康と環境への影響を検討するよう指示した。」と述べた。
警察当局は、武器不法所持容疑などでタクシン派の女性活動家クリサッダの逮捕状を取ったことを明らかに。
クリサッダは、05月22日のクーデターに伴い軍部から出頭を命じられたが、これに従わなかったことから逮捕された。また、先に解放され、当初は「身柄拘束中の待遇に問題はなかった。」と述べていたものの、その後一転して「拷問があった。」と主張していた。
警察によれば、先に武器不法所持で逮捕された犯人がクリサッダから自動小銃M16を受け取ったことを自供している。なお、国家平和秩序評議会(NCPO)は、「拷問」に関する活動家の言い分を「まったくのデタラメ。」(ウィンタイNCPO報道官)と真っ向から否定している。
08月10日(日)スラチャイ立法議会副議長は、暫定首相選出は08月21日か22日になるとの見通しを明らかに。これは、来年度予算の審議・承認が立法議会にとって最優先課題であることによるもの。15日の立法議会ではまず予算案が取り上げられる予定。。
スラチャイ副議長は、「誰を首相にするかは立法議会が決めることだが、個人的にはプラユット国家平和秩序評議会(NCPO)議長が首相にふさわしいと考えている。」と述べた。
22時頃タクシンの誕生日を祝うため、07月下旬から1人息子とともに欧州へ渡航していたインラックが予定通りに、ドンムアン空港に帰国。
翌日(11日)、早速クルングテープ郊外のスーパーマーケットで食料品などを購入し、買い物客の求めに応じ記念撮影するなどし、写真がネット上にアップされている。
インラックが政権運営時に進めた米担保融資制度で、国家汚職防止委員会はこの制度に絡んだ汚職が多発した責任がインラックにあるとして、職務怠慢で起訴する方針を決定している。このことから、「今回の渡航でタイに帰国せず国外逃亡をするのでは。」との見方が広まっていた。
インラックは07月23日、タイから空路フランスに向かい、パリの空港で出迎えた兄のタクシンとしっかりと抱き合った。07月26日には、パリの高級ホテルで行われたタクシンの65歳の誕生日パーティーに、タクシンの元妻ポッチャマーン、子供らとともに出席。その後、英国、ドイツ、ベルギー、米国を巡り、シンガポールからのプライベートジェット機でバンコク郊外のドンムアン空港に降り立った。
インラックは、外遊スケジュールを提出して国家平和秩序評議会(NCPO)の許可を得て出国していたもので、同スケジュールでは088月10日に帰国することになっていた。インラックはスケジュールを変更して帰国前にシンガポールに立ち寄ったが、この変更はNCPOに事前に連絡済みだった。タクシンは2008年、支那滞在中にタイで汚職で実刑判決を受け、以来、タイに帰国していない。
08月12日(火)先に発効した暫定憲法のもとで設置された立法議会。その構成員である議員197人に対し、活動家や学識経験者から、「資産申告をすべき。」との声が上がっている。これは、議員が権限を悪用して私腹を肥やすのを防ぐ必要があるというのが理由。
国会議員や閣僚には、国家汚職制圧委員会(NACC)への資産申告が義務づけられている。だが、サンサーンNACC事務局長によれば、「立法議会は特殊な機関であり、その議員は現行法で求められている資産報告の適用対象外。」
08月13日(水)ポンペット立法議会議長によれば、08月14日に立法議会の正副議長選出に対する国王の承認が得られる見通しであることから、議会では15日に来年度予算案を審議し、来週には首相指名ができる見通し。
プラユット国家平和秩序評議会(NCPO)議長は首相就任について明言を避けているが、プラユット議長が首相に指名されるとの見方が有力。
また、立法議会の副議長に選出されたスラチャイ議員によれば、遅くとも08月中には首相が決まる見通し。
国家平和秩序評議会(NCPO)が、国家改革評議会(NRC)の評議員173人を選ぶための選考委員会の委員18人を決定したことに対し、「委員に視野の狭い官僚が多すぎる。」、「委員の選考が偏っている。」といった批判が一部で出ている。NRCは11分野に及ぶ改革を監督する機関で、250人の評議員で構成される。評議員のうち173人は、今回設置された選考委員会によって決められ、残り77人は77都県に設置される選考委員会がそれぞれ1人を選出することになっている。
ロサナ元上院議員は、エネルギー分野の改革を担当する評議員を決める選考委員に複数の元PTT幹部が含まれていることに懸念を表明し、「改革によってPTTなどの完全民営化が図られる恐れがある。」と警告。
このほか、元プア・タイ党議員などからは、「あらゆる職業から選考委員を選ぶべきなのに、それがなされていない。」といった批判的意見も出ている。一方、ランシット大学の政治学者ワンウィチットは、「改革はよいスタートを切ることができた。」と選考委員の人選を評価。元民主党議員からも「選考委員の選び方には合格点を与えられる」といった肯定的な見方が示されている。
なお、NRC評議員の候補者受付は14日、中央選挙管理委員会で開始され、25団体の推す29人が候補者登録を行った。
08月14日(木)国家汚職制圧委員会(NACC)は、「立法議会の議員は資産申告が必要。」との判断。
サンサーンNACC事務局長は先に「立法議会は特殊な機関であり、国会議員や閣僚に資産報告を義務づけた法律は適用されない。」と述べていた。だが、上院事務局の要請に伴い、NACCは汚職の防止・撲滅に関する法律について検討し、「立法議会議員197人も資産申告をしなければならない。」との判断に至ったもの。
従って、議員は任命から30日以内、すなわち09月07日までにNACCに資産申告を行う必要がある。
申告の内容は後に公表される。また、暫定憲法下で政治改革などを進めるため設置される国家改革評議会の評議員について、サンサーン事務局長は、「まだ任命されていないため、NACCは、資産申告義務があるかどうかをまだ判断していない。」と説明。
08月15日(金)未明クルングテープ都内ラチャダムヌンノーク通の陸軍本部周辺の路上で、軍事政権トップのプラユット陸軍司令官、軍などを批判するビラ数百枚が見つかった。防犯カメラの映像によると、ビラはタクシー1台とバイク1台からばら蒔かれた。
08月17日(日)「汚職防止のため国会議員や閣僚に資産申告を義務づけた現行法を現在国家統治などに携わっている者にも適用すべき。」との声が出ている中、国家平和秩序評議会(NCPO)法律部門トップのパイブン陸軍司令官補は、「NCPOのメンバーも近く国家汚職制圧委員会(NACC)に資産申告を行うことになった。」と明らかに。資産申告では、NCPOのポストに就く前の資産、それから約3ケ月を経た現時点の資産が報告される予定。
立法議会のピラサック副議長は、「県知事などが国家改革評議会(NRC)の評議員を恣意的に選ぼうとしている。」と指摘。「このままでは透明性を欠いたままに評議員が選ばれかねない。」との懸念を表明。
政治改革など11分野の改革を担うNRCは250人の評議員で構成される。評議員は候補を公募し、候補者の中から173人を先に設置された選考委員会が選び、残り77人を77都県にそれぞれ設置された選考委員会が1人ずつ選出することになっている。都県レベルの選考委員会は知事、選管の代表など5人で構成される。
ピラサック副議長によれば、「複数の県で知事が選考委員に不適切な指示をしており、知事が特定の人物を評議員に選ぼうとしている恐れがある。」
なお、05月22日の軍部による全権掌握に伴い、軍部が設置した国家平和秩序評議会(NCPO)が国家統治を担ってきたが、今後、NCPOは一歩退き、先に発足した立法議会、近く設置されるNRCと内閣が国家統治や民政移管に向けた準備作業などにおいて重要な役割を果たすことになる。
08月18日(月)立法議会で、来年度(今年10月~)の国家予算案(2兆5750億B)が満場一致で第1読会を通過。予算案審議に臨んだのは立法議会議員197人のうち186人。採決の結果は賛成183、反対0、棄権3(立法議会正副議長3人)。
国家予算案は第2読会に向けて50人からなる委員会によって内容が精査される。
採決に先立ちプラユット国家平和秩序評議会(NCPO)は、来年度予算について、「私が権力の座にいるのは1年程度と短期であることから、将来にわたって国民に負担を強いないものにした。」と力説し、予算案への支持を呼びかけた。
また、議員17人が質疑に立ったが、これらは皆民間人で、議員全体の半数を占める軍や警察の関係者からは質問が出なかった。
なお、NCPOにとっては改革を成功させて政治を立て直すことだけでなく、来年度予算の成立・執行をもって経済再生の道筋をつけることも最優先課題となっている。また、来年度のスタートが迫っており、予算案の審議にある程度時間がかかることから、立法議会では首相指名を後回しにして、最初の審議で予算案を取り上げることになった。
08月19日(火)先に立法議会の第1読会を満場一致で通過した来年度予算案に対し、大政党のプア・タイ党や民主党の元議員らから批判の声が上がっている。
アピシット民主党党首は、 国家平和秩序評議会(NCPO)が同予算案の中で村落基金への資金提供や作物栽培補助金を中止するとしたことについて、「資金循環を阻害し、とりわけ作物価格の下落に見舞われている農家の購買力をさらに低下させ、景気を上向かせることが困難になる。景気刺激策の方向性もまだ定まっていない。」などと批判。
また、アムヌアイ前プア・タイ党議員も、「予算を20~30%、少なくとも250億B程度削減できる。」との見方を示し、予算案の精査のため50人の委員会が設置されたことについて、「分野別に専門家からなるチームを編成して検討に当たらせるべき。」と注文をつけた。
なお、NCPOの経済部門ナンバー2で、精査委員会の委員長を務めるチャチャイ大将は、「委員会は予算局の規則に厳格に従って予算案をチェックする。」としている。
11分野の改革を担う国家改革評議会(NRC)の評議員250人が公募で選ばれることになっているが、「応募する人が少ないのは、公募が見せかけで、評議員が既に決まっているため。」といった批判の声が一部で上がっている。
これに対し、スラサック国防事務次官は、 評議員が決定済みとの見方を全面的に否定し、「09月02日の応募締め切りが近づけば応募者が増える。」との見通しを明らかに。
評議員については、「各都県の選考委員の一部に不適切な言動があった。」と報じられているが、スラシット前プア・タイ党議員などは、「誰を評議員に選ぶかが既に決まっている。希望者を募るのは時間の無駄。」と訴えている。
なお、これまでに応募したのは約400人。09月02日までに応募した人の中から選考委員会が10月02日までに250人を評議員に選ぶことになっている。
財務省によると、財務省が国家平和秩序評議会(NCPO)に対して提案した、社会公平の実現、格差是正、そして税収増による国家発展を目的とした税制改革について、プラユット議長が賛成を示し、固定資産税(土地・家屋)の導入に関して草案を行い国民立法議会に提案するよう命じ、合わせて、相続税の導入についても盛り込むよう命じた。
財務省では、「負の所得税(Negative Income Tax)の導入に対し80%もの国民が賛成しており、これに関しても、国民立法議会に提案したい。」と述べた。
08月20日(水)必要性を指摘する声が多数ありながら、これまで実現できなかった相続税導入が、現実のものになろうとしている。
相続税率を5~-30% とした財務省案はすでに国家平和秩序評議会(NCPO)によって承認され、現在、国の最高法律諮問機関である法令委員会が内容の詳しいチェックを行っている。法令委員会のお墨付きが得られれば、閣議そして立法議会で審議・承認される見通し。
財務省国税局のプラソン局長によれば、「相続税の対象となるのは、不動産、自動車、有価証券など。高値で取引されることもある僧侶を象ったペンダントトップや腕時計などは今のところ課税の対象外。」プラソン局長は、「現時点では相続がどの程度になるかわからないため、相続税収入の目標は設定していない。」と説明。
タイでは以前から、何度か当局が相続税の導入をしようとしたことがあったが、たびたび導入反対派に押し切られて導入が見送られている。
プラユット国家平和秩序評議会(NCPO)議長を議長としてに開かれた国家警察委員会で、反政府デモ隊の警護や治安維持などで功績のあったソムヨット警察大将を警察庁長官に任命することが全会一致で決定。
NCPOは全権掌握後、軍部に反抗する勢力による武装闘争を封じ込めるために全国で戦闘用武器の一斉取り締まりを実施したが、このキャンペーンにおけるソムヨット警察大将の働きも高く評価されていた。また、関係筋は、「ソムヨットは過去に『タクシンから警察トップへの就任の話があっても断る。』と述べていたが、これも長官に選ばれた理由の一つ。」と述べている。
08月21日(木)軍事政権が設置した暫定国会「国民議会」(定数220、現議員数197)は、軍政トップのプラユット・チャンオーチャー陸軍司令官を議員の1人がプラユット議長をタイの第29代首相に指名。
首相指名に出席したのは立法議会議員197人のうち194人。首相候補決定に必要な5分の1の議員数を上回る188人が賛同。他の候補が出ないまま、プラユット議長を首相に指名することの賛否を問い、賛成191票、棄権3票(国民議会の正副議長3人)を除く171人全員が賛意を表明した。投票といっても候補者になっていたのはプラユット議長のみ。この国民議会議員は、退役軍人など軍関係者が過半数を占める中、ほぼ全会一致で首相に選出。今後プミポン国王の承認を得た上で、正式に任命される。
プラユット議長は、約1年後と見られている民政移管(総選挙実施・新政権誕生)まで首相として国の舵取りを任されることになる。また、首相には、政治、経済、社会と多岐にわたる問題の解決が求められている。 これについて、アピシット民主党党首は、「プラユット首相の働きぶりが評価されるかどうかは、政治改革を成功させられるかどうかにかかっている。」
プラユット司令官はシリキット王妃の親衛隊である陸軍第21歩兵連隊(別名、王妃の虎兵士)の設立64周年式典に出席するため、東部チョンブリー県の第21歩兵連隊司令部を訪れており、国会には姿をみせなかった。式典にはプラユット議長、妻でチュラロンコーン大学元准教授のナラーポン、アヌポン前陸軍司令官(64)らが出席。
プラユット議長は1954年、東北部ナコンラチャシーマー県生。陸軍士官学校23期卒。第21歩兵連隊長、王妃の近衛師団である第2歩兵師団(東部プランチンブリー県駐屯)司令官、陸軍第1管区司令官を経て、王党派、反タクシン派のアピシット政権(2008~2011年)当時の2010年に陸軍司令官に就任。今年05月22日にクーデターを起こし、タクシン派政権を倒して全権を掌握した。通称は「トゥー」で、「ビッグ・トゥー」と呼ばれることが多い。
第2歩兵師団は「ブラパーパヤック(東の虎)」と呼ばれる。第2歩兵師団の出身者はタクシン政権を追放した2006年のクーデターで実働部隊を指揮したアヌポン前陸軍司令官、アピシット政権で国防相を務めたプラウィット元陸軍司令官(69)らで、2005年から続くタクシン派と反タクシン派の抗争の中で、影響力を強めている。
軍政は中低所得者層、地方住民を中心とするタクシン派と特権階級、クルングテープの中間層が多い反タクシン派の和解を目標に掲げており、今後1年程度かけ、新憲法の制定、政治改革などを推進し、来年09、10月以降に民政移管のための議会選挙を行う方針。任期を約1年に限っている上、民政復帰でタクシン派が復権するという見方も強く、官僚機構、政党、財界などが軍政にどこまで協力するかは不透明。
観光業界などから戒厳令の解除を求める声が高まっているが、国家平和秩序評議会(NCPO)シリンチャイ報道官は、「現在国民は特に戒厳令の影響はなく通常の生活を送ることができている。解除の必要はない。」と語った。「外国人観光客も徐々に戻り始めていること、国家運営上治安の維持のため戒厳令が必要である。」
08月22日(金)立法議会で首相に選出されたプラユット国家平和秩序評議会(NCPO)議長はテレビ番組の中で、「NCPOと近く設置される内閣が役割を分担して国家統治に当たる。」と説明。
内閣が設置され次第、内閣とNCPOが話し合ってそれぞれがどの分野を担当するかを決めることになる。プラユット議長によれば、NCPOが担当する分野は、NCPOが有す特別な権限の行使が必要とされる分野。具体的には、汚職の一掃、薬物取引の撲滅、森林破壊の防止などを担うことになる。
また、軍部が国民和解の実現を課題の一つに掲げていることから「政治関連犯に恩赦が適用される。」との見方があるが、プラユット議長は、「恩赦計画は存在しない。」と明言。政治絡みで服役している者たちを釈放する考えのないことを明らかに。
タクシン派・インラック前政権は、国民和解のためとしてタクシン派、反タクシン派両派の政治関連犯を恩赦で釈放する計画を打ち出したものの、「タクシンの免罪・帰国・政界復帰が狙い。」との疑いが強まり、逆に反タクシン派の強い反発を招くことになった。
08月23日(土)関係筋によれば、先に立法議会で首相に選出されたプラユット国家平和秩序評議会(NCPO)議長が、重要ポストと目されている国防相を兼任する可能性がある。また、NCPOの副議長4人も入閣し、副首相と他の閣僚ポストを兼任する見通し。国王のご承認を得て正式に首相に就任することになるプラユット議長は現在、誰にどの閣僚ポストを任せるかを検討中。
08月24日(日)クルングテープ中心部の戦勝記念塔から北に向かってパホンヨティン通をデモ行進していた、反タクシン団体幹部のウィーラや環境保護活動家など7人が戒厳令違反で逮捕された。
ウィーラは国境地帯でカンボジア兵に捕らえられ、スパイ容疑などで長期間服役して先に恩赦で釈放され帰国したばかり。ウィーラらは、南部で石炭火力発電に反対しエネルギー改革を求めている環境保護活動家らを支援するためクルングテープでデモ行進を決行したもの。
首都圏警察は、「政治集会を禁止した戒厳令に違反するため、デモ行進を中止するよう求めていたが、聞き入れられなかった。」
国家放送通信委員会(NBTC)のタコン事務局長は、国家平和秩序評議会(NCPO)が衛星テレビ12局の放送再開を許可したことを明らかに。これらのテレビ局は、軍部が全権を掌握した05月22日から軍の命令で放送を中止している。タコン事務局長は、「NCPOの規則に違反しないことが、放送再開の条件。放送はNBTCの同意のもとに再開されることになるが、この件については25日に協議する予定。」と述べている。
また、NCPOはこれらテレビ局に対し、正確で偏りのない放送を心がける必要があると伝えており、反タクシン色の強いブルースカイ、タクシン派のアジアアップデートやUDDといった衛星テレビ局は番組内容の見直しを迫られている。
08月25日(月)プミポン国王は、24日、暫定国会で21日に首相指名を受けたプラユット陸軍司令官を第29代のタイ首相に任命。
プラユット司令官は、クルングテープの陸軍司令部で任命書を受領し、正式に首相に就任。プラユット首相は、「暫定内閣と国家平和秩序評議会(NCPO)が緊密に連携することになる。」と強調。「内閣とNCPOは透明性を確保すべく互いに仕事ぶりをチェックしあうものの、互いにその領分を侵さない。」「汚職取り締まりや政治改革に取り組む。」と述べ、この他、新年度スタート(10月01日)までに完了する見通しの組閣について、「個人に過剰な関心を示さないでほしい。」と述べ、マスコミが閣僚の人選などを大きく取り上げることに注意を促した。
なお、現行の暫定憲法のもとで内閣を上回る権限を付与されたNCPOは、内閣の権限ではうまく対応できない問題の解決に当たることになっているが、関係筋によれば、「プラユットはNCPOの体制をより盤石なものにすべくNCPOのメンバーを現在の8人から憲法規定で上限とされた15人まで増やすことを考えている。」
プラユット内閣の主要閣僚について、大手テレビ局チャンネル3は、「プラユット首相が国防相を兼任するほか、プラチン空軍司令官が副首相兼運輸相、ナロン海軍司令官が副首相兼教育相、タナサク国軍最高司令官が副首相兼外相、アヌポン前陸軍司令官が内相、王族のプリディヤトン元副首相・元タイ中央銀行総裁が副首相兼財務相、ナロンチャイ元商務相がエネルギー相、ナロン保健次官が保健相の候補に上がっている。」と報じた。
プラユット陸軍司令官が首相に就任したことについて、日本政府は、「暫定首相の任命が、議会選挙を通じた民主的な体制への円滑かつ早期の移行に向けた一歩となることを強く期待する。」と外務報道官談話を発表。また、タイ国内の基本的な権利と自由の保護が引き続き重要とする考えを表明。
証券取引法違反で懲役20年の実刑判決を受け07日から収監されていた政治活動家、実業家のソンティ・リムトーングクン(66)が、保釈保証金1200万Bで保釈。ソンティほどの大物が一定期間保釈を見送られ、収監されるのは異例。
08月26日(火)国家平和秩序評議会(NCPO)議長を務めるプラユット首相はNCPOの会議で、NCPOに対し、通常の法律を適用して違法行為などに取り締まり、現行の暫定憲法下でNCPOに付与されている特別な権限や戒厳令の適用を最大限控えるよう指示。
同会議は、現行憲法でNCPO議長が組閣まで首相とその他の閣僚の権限を行使すると規定されていることから、プラユット議長の首相就任を受けた初閣議に当たるものとなっている。ここで、プラユット首相は、「法の施行において治安当局は、戒厳令適用が不可欠な場合以外は通常の法律に則ってほしい。」と強調。
タナサック国軍最高司令官がプラユット首相の命を受けて08月30~31日にかけカンボジアを訪問する予定。カンボジアのフン・セン首相との会談では2国間の領土問題が取り上げられる見通し。
タイとカンボジアは国境に位置する世界遺産「カオプラウィハーン(プレアビヒア)」の周辺地域の領有権を巡って対立した状態が続いており
、これに決着をつけることがタイにとって大きな課題の一つ。
関係筋によれば、国家平和秩序評議会(NCPO)副議長(治安担当)を務めるタナサック司令官のカンボジア訪問は、先にタイを訪れたカンボジアのティー・バン副首相兼国防相とプラユットとの話し合いの中で合意されていたもの。
官営農業農協銀行(BAAC)によれば、「闇金融を一掃する。」という国家平和秩序評議会(NCPO)の方針に沿って、高利貸しから金を借りている農家を救済すべく、これら農家を対象としたリファイナンス・プログラムに総額100億Bを投入する予定。
農家が受けられる融資は1人当たり10万Bまでで金利は12%。貸付期間は、2年ごとの更新で最長10年となっている。BAACではこのプログラムのもとで農家約15万人への貸し付けを見込んでいる。
08月27日(水)午後ナロンチャイ元商業相は、報道陣に対し、立法議会議員を辞職するため立法議会事務局に辞表を提出したことを明らかに。
現行の暫定憲法では立法議会議員が閣僚を兼ねることが禁止されており、「入閣に備えた辞職。」との見方が広まっている。ただ、ナロンチャイは、辞職の理由について「時間があまりなく、やらなければならない ことがたくさんある。」とだけ説明。「経済担当閣僚に起用されるのでは。」といった質問には返答しなかった。
ナロンチャイはタクシン政権で副首相に抜擢されたことがあり、また、現在は、国家平和秩序評議会(NCPO)の経済顧問を務めている。
プラユット首相(陸軍司令官)は、陸軍司令部で、タイ欧州ビジネス協会の代表団と会談。
プラユット首相は「タイが全ての面で世界的な水準に追いつくには時間が必要だ。」という認識を示し、早期の民政復帰を求める欧州連合(EU)に理解を求めた。また、「タイの漁船などで奴隷労働が行われている。」という報道について、早急に問題を解決する意思を示した。
タナサック国軍最高司令官は、 「閣僚ポストを引き受けるか。」との質問に対し、「国のために最善を尽くす用意がある。」と述べ、要請があれば入閣する意向であることを明らかに。
タナサック司令官は、国家平和秩序評議会(NCPO)の副議長を務めており、プラユット内閣では副首相兼外相に抜擢されるとの見方も出ている。
また、タナサック司令官はNCPO副議長として現在すでに4つの省を管轄しているが、「複数の省を任されたらどうするか。」との質問に対し、にっこりほほえんで「要請されたらやる。」と明言。
なお、タナサック司令官は、27~28日にかけてインドネシア、09月01~02日かけてカンボジアを訪問する予定。
政治改革など11分野の改革を遂行する国家改革評議会(NRC)の評議員250人が公募で選ばれることになっているが、中央選挙管理委員会は、「NRC評議員になるため、これまでに3174人が応募の手続きを済ませた。」と発表。
応募の受付期間は、08月14日-09月02日。応募者の内訳は、1284人が法人の推挙を受けた者、残りが77都県にそれぞれ設置された選考委員会に応募の手続きを行った者となっている。
NRCが担う改革は、政治対立の解消や国民和解の実現に向けた国内環境の整備に欠かせないものであり、改革の出来不出来が今回の政変の評価を大きく左右すると見られている。
組閣が完了するまで人事を凍結することが、アムポン内閣官房長官から各省の事務次官に指示。これは、人事などの透明性を確保するという国家平和秩序評議会(NCPO)の方針に基づいたもの。
内閣が発足する前に不適切な人員の入れ替えが行われるのを避けるとともに、新大臣が方針を打ち出すのを待って、その方針に沿って適材適所の人事を行うことが狙いと見られている。
08月28日(木)2010年のタクシン支持団体・反独裁民主主義同盟(UDD)による過激な反政府デモに関連して当時のアピシット首相(民主党党首)とステープ副首相が殺人・殺人未遂で訴えられた事例について、刑事裁判所は、「このような事案を扱う権限があるのは最高裁判所であり、刑事裁判所ではない。」と、訴えを却下。
UDDによる大規模デモでは、デモ隊が治安部隊と衝突するなどして大勢の死傷者が出ることになったが、遺族などが「責任はデモ制圧を命じたアピシット首相とステープ副首相(治安担当)にある。」と主張。タクシン派・インラック政権のもとでタクシン派寄りとされた法務省特別捜査局(DSI)による送検を経て2人は起訴されることになった。
なお、刑事裁判所によれば、「ア ピシット、ステープ両氏は非常事態を宣言し、デモ鎮圧を命じ、これが結果的に死傷者を出すことになったものの、2人の行為は首相、副首相の権限を越えるものではなかった。」
プラユット首相兼陸軍司令官は、日本電産の永守重信社長と陸軍本部で会談。プラユット首相はタイの現状を説明し、タイの改革に対する日本の理解を求めた。また、「新内閣が09月中に仕事を始める。」と伝えた。
立法議会のノララット事務局長代行が明らかにしたところによると、国家経済社会開発委員会(NESDB)のアコム事務局長が立法議会議員を辞職。これで議員辞職は4人となり、現時点での 議員数は193人。
アコム事務局長も辞職の理由を明らかにしていない。関係筋によれば、プラユット首相は09月末まで(今年度中)に組閣すると述べており、また、現行の暫定憲法では立法議会議員が閣僚を兼ねるのが禁じられていることから、「議員辞職は入閣に備えたもの。」との見方が支配的。
08月29日(金)組閣を前に「軍人が閣僚の大半を占める。」といった見方が出ている中、プラユット首相(国家平和秩序評議会議長)はテレビ番組の中で、「治安が完全に回復されたとは言えない現状では、信頼の置ける軍人に国家統治に協力してもらう必要がある。」と述べて、軍人色の強い内閣が誕生することへの理解を求めた。同時に、「仕事をしない者は代わってもらう。役に立たない者は出ていってもらう。汚職をした者は監獄に行ってもらう。それだけだ。何も心配はいらない。」と述べて、閣僚が軍人だろうが誰であろうと、その仕事ぶりを注視し、不適格者なら排除する意向を強調。
08月30日(土)王室管理事務局は、「検査の結果、プミポン国王の健康状態は良好。」と発表。プミポン国王はプラチュアプキリカーン県のクライカンウォン離宮に1年以上滞在していたことから、08月06日から設備の整ったクルングテープのシリラート病院で検査を受けた。
検査を担当した医師によれば、「X線検査などでは問題は見つからず、29日に行った血液検査でも栄養状態良好、炎症無し。体重も増えており、以前より健康になっている。」との結果。
民政移管まで国政を担う暫定内閣は、プミポン国王がプラユット首相以外の閣僚の人選を承認。31日に官報に掲載されて正式発足する運び。新閣僚は09月02日、都内シリラート病院で入院中のプミポン国王を迎えて執り行われる宣誓式に臨む予定。
暫定内閣の陣容は、当初の予想通り、首相を除く閣僚32人中11人と約3分の1を占める軍関係者が、運輸、商業、内務、教育、外務、国防、法務といった主要閣僚ポストに就いた。
一方、経済分野については、国家平和秩序評議会(NCPO)も専門知識が必要と判断。これまでNCPOで経済を担当していた者ではなく、プリディヤトン元副首相兼財務相が経済担当の副首相を務めることになった。軍関係者が大臣となった省でも、その分野に精通した高級技術官僚などが副大臣に任命された。
08月31日(日)クルングテープ都チャトゥチャク区で、2010年の大規模反政府デモの最中に治安部隊との衝突などでデモ隊に死傷者が出たことに関連し当時のアピシット首相とステープ副首相を処罰するよう求めるビラを配った3人の身柄を警察か一時拘束。3人は、反独裁民主主義同盟(UDD)によるデモの最中に死亡したUDD関係者の遺族という。首都圏警察によれば、刑事裁判所が先にアピシットらを殺人・殺人未遂罪に問うとした訴えを却下したことから、3人は「アピシット、ステープ両氏が無罪放免になった。」と誤解、腹を立ててビラを配ったものと見られる。
なお、インラック前政権下で法務省特別捜査局(DSI)がアピシット民主党党首らを殺人容疑などで送検したことについては、当時のタリットDSI局長がタクシン派寄りで、また、タクシンの免罪が狙いとされるタクシン派の政治関連犯恩赦案に民主党が反対だったため、反タクシン派は、「アピシット党首らを犯罪人、すなわち恩赦の恩恵を受ける側にすることで、民主党に恩赦案を受け入れさせようとした陰謀。」などと反発。
プラユット・チャンオーチャー首相・陸軍司令官が提出した閣僚名簿を、プミポン国王が承認し、プラユット内閣が発足した。軍人と官僚中心で、特に陸軍主導の態勢。
閣僚は32人で、退役、現役の軍人、警官が12人(陸軍9人、海軍、空軍、警察各1人)を占める。女性は観光スポーツ相のコープカーン・ワタナウォラーンクーン前東芝タイランド会長と副商務相のアピラディー・タントラーポン元商務省副次官の2人。
プラウィット・ウォンスワン元国防相・元陸軍司令官、アヌポン・パオジンダー元陸軍司令官というプラユット首相の元上司2人がそれぞれ、副首相兼国防相、内相という重要ポストに就いた。3人はいずれもシリキット王妃の近衛師団である第2歩兵師団(別名、ブラパーパヤック:東の虎)司令官を務めた経歴があり、「ブラパーパヤック」閥の影響力拡大が指摘されている。
現役の軍人ではタナサック・パティマープラコン国軍最高司令官が副首相兼外相、プラチン・チャントーン空軍司令官が運輸相、ナロン・ピパッタナーサイ海軍司令官が教育相、チャチャイ・サリカンヤ陸軍司令官補が商務相、また、スラサック・カーンチャナラット国防省次官が労相に就任。
経済関連では、前回の軍事政権であるスラユット政権(2006~007年)で副首相兼財務相を務めた王族のプリディヤトン・テワクン元タイ中銀行総裁が副首相、スラユット政権で副財務相だったソムマイ・パーシー元財務省副次官が財務相、チャクラモン・パースクワニット元工業省次官が工業相、1996~1997年のチャワリット政権で商務相を務めた実業家のナロンチャイ・アカラセラニーがエネルギー相、ポンチャイ・ルジプラパー元エネルギー省次官・元情報通信技術省次官が情報通信技術相、アーコム・トゥームピタヤーパイシット国家経済社会開発委員会(NESDB)事務局長が副運輸相に就任。農相にはピティポン・プンブン・ナ・アユタヤ元天然資源環境省次官・元農業協同組合省次官が就いた。また、1993~2002年に内閣秘書官長、タクシン政権で副首相を務めた法律家のウィサヌ・クルアンガームが副首相として入閣。
2006年の軍事クーデターでタクシン政権を倒し発足したスラユット内閣は官僚中心で、当時のスラユット首相(枢密顧問官、元陸軍司令官)が明確な方向性を示さなかったこともあり、改革は進まなかった。当初高かった政府の支持率は一貫して下がり続け、2007年の民政移管選挙でタクシン派の復活を許した。プラユット内閣は軍人重視という面ではスラユット内閣と異なるが、元次官などを古巣の大臣に充てる手法は似ている。
プラユット国家平和秩序評議会(NCPO)議長が首相を務める暫定内閣の顔ぶれが正式に決まったことについて、軍人が主要ポストに就いたものの、専門家が経済閣僚に起用されたことから、財界はこれを評価し好意的な反応を示している。
タイ工業連盟(FTI)のワンロップ副会長は、「経済閣僚の人選は適切。NCPOは反汚職の姿勢を貫いており、(NCPOの選んだ経済閣僚の働きぶりに)期待している。」と発言。
バンコク銀行のコシット会長も「(経済)閣僚は経済を前進させる手腕を持った専門家。信頼できる人々であり、外国側とも信頼関係を築くことができる。」と述べている。
09月01日(月)カンボジアのティー・バン副首相兼国防相は、カンボジアを訪問したタイのタナサック外相一行に対し、今後もタイと緊密な関係を維持する意向であることを再確認するとともに、タイの軍政が国内問題に積極的に取り組んで成果を上げていることを称賛。
また、カンボジアは、過去にフン・セン首相がタクシン支持を表明するなど、タクシン派に肩入れする姿勢を鮮明にしていたこともあるが、ティー国防相は、タナサック外相を前に、「カンボジアは誰であろうとカンボジア国内でタイ軍政への反対活動をするのを許さない。」と明言。
09月02日(火)11分野の改革を担う国家改革評議会(米原子力規制委員会)の評議員250人を公募で選ぶため08月14日に開始された応募の受付が締め切られた。応募者数は最終日が921人で合計6729人。
評議員は国家平和秩序評議会(NCPO)が設置した選考委員会が173人、77都県に設けられた選考委員会がそれぞれ1人、計77人を選出。また、応募では希望の分野を選ぶことになっていたが、希望者数は教育改革が619人と最も多く、次いで社会改革の567人、地方行政改革の383人といった順。最も少なかったのはマスメディア改革の171人。
様々な分野での改革断行は、反タクシン派が国外逃亡中のタクシンなどの影響力を一掃するために求めていたもの。
プラユット首相は、国家平和秩序評議会(NCPO)の会議の席上、「治安対策を緩めるのに適切な時期は到来していない。戒厳令はまだ必要。」と述べ、「暫定内閣発足に合わせて戒厳令を解除することはできない。」との認識。
戒厳令は、行政権・司法権の一部ないし全部を軍隊の権力下に移すというもの。その解除に踏み切らないのは、NCPOが「軍部主導の国家統治を脅かす事態が起きかねない。」と現在も懸念しているため。
09月03日(水)国連人権高等弁務官事務所東南アジア地域事務所は、「軍事政権下のタイで、人権活動家に対する締め付けが強まっている。」と強い懸念。
タイでは02日、05月22日の軍事クーデター後の人権状況に関する報告会が人権問題の弁護士、非政府組織などにより開かれる予定だったが、軍政の圧力により、中止に追い込まれた。
国連人権高等弁務官事務所は~軍政が他にも人権関連のイベントを中止させたり、人権活動家を警察に出頭させるなどした。」と指摘し、軍政に対し、国際人権規約を順守するよう呼びかけた。
国家平和秩序評議会(NCPO)が地元有力者などによって保護森林や国有地などが不法占拠されているという長年にわたる問題に取り組んでいるが、国内治安作戦司令部(ISOC)はこのほど、「保護森林などの所有権を主張するため不正手段で取得された土地権利書が10万通にも及ぶ。」との見方を示し、全国の関係政府機関に対し、不法占拠が疑われる土地については権利書が適正なものであるかを確認するよう命じたことを 明らかに。
確認の結果は09月中にISOCに報告される予定で、これを受けてISOCの作業部会が権利書の取り消しなどの検討を開始することになっている。
国家平和秩序評議会(NCPO)の治安部隊の責任者、ティラチャイ陸軍第1管区司令官によれば、09月05日のNCPO会議で、戒厳令の部分解除が提案される見通し。
治安維持などにおける軍の権限を強化する戒厳令は、05月20日発令され、22日に軍部が全権を掌握した後も継続されたまま。
これに対し、経済界などからは「イメージが悪く、外国人が寄りつかない。」といった理由で解除の要望が出ている。ティラチャイ司令官は、「私が管轄する全ての部署に対し、NCPOにとって脅威となる状況が存在するかを確かめ、結果を報告するよう指示した。 それに基づいて、反軍政の動きのない地域は戒厳令を解除するようプラユット首相(NCPO議長)に提言する。パタヤ、チエンマイ、チエンライ、ラヨーン、 南部の一部県などの観光地で戒厳令が解除される可能性が高い。」
09月04日(木)インラック前政権の目玉政策のひとつ、米担保融資制度の不正横行に絡んで国家汚職制圧委員会(NACC)がインラック前首相を職務怠慢で送検したのを受け、検察当局は、嫌疑不十分と判断して起訴を見送ることを決め、起訴に向けた証拠固めのため検察と合同捜査を行うことをNACCに要請。
インラック前首相は、米担保融資制度を監督する国家米政策委員会の委員長だったことから、「問題が起きているにも拘らず適切な措置を執らなかった。」として職務怠慢に問われることになった。
だが、検察によれば、NACCは、インラック前首相に米担保融資制度を中止させる権限があったと立証できておらず、また、制度に絡む不正についても証拠不足が否めないという。検察の担当者は、「さらに強力な証拠を集めるため、検察とNACCは2週間以内に合同捜査委員会を設置する。合同捜査は期限が定められておらず、どのくらい時間がかかるかもわからない。」
なお、職務怠慢で有罪となれば、首相罷免とされ、公民権5年停止に処される見通し。インラックはすでに首相失職の身であるため、首相罷免は意味をなさないものの、公民権停止ではその期間中、政治の表舞台に立つことが禁止され、タクシン派にとっては大きな痛手となる。
プラユット首相は、国家改革評議会(NRC)の評議員選考委員会に対し、「NRC評議員はあらゆるグループから選ばれなくてはならない。」と述べ、「意見や主張の異なる人々を積極的に評議員に起用することが重要だ。」と強調。例えば、タクシン派と反タクシン派が対立する政局が続いているが、両派の意見を改革に反映させることが肝要とのこと。
また、プラユット首相は、「我々は互いに協力し合わなければならない。もし改革が不成功に終わったら、私は次に何をしたらいいのはわからない。」と述べ、「改革を成功させる以外に国を立て直す手段はない。」との考えを力説。
なお、08月14日から09月02日までにNRC評議員になろうと応募した人の最終的な数は7042人。
軍事政権のシーハサック外務次官(外相代行)は第29回日・ASEAN(東南アジア諸国連合)フォーラム出席のため日本を訪れ、岸田文雄外相と約20分間会談。
シーハサック次官は軍政が取り組んでいる課題と進捗状況を説明し、「タイは日本との友好的で緊密な関係の発展を希望している。」と伝えた。
岸田外相はシーハサック次官がこれまで日タイ関係の強化に果たしてきた役割を高く評価し、「両国の協力関係を引き続き強化したい。」と述べた。また、「タイが民主体制の早期復帰に向けて引き続き努力することを期待する。」と伝えた。
夕方プミポン国王が入院中の都内シリラート病院で9月4日の、陛下をお迎えして新閣僚の宣誓式が執り行われた。
宣誓式は事前に具体的日時が決まっていなかったため、新閣僚たちは慌ただしく政府庁舎に集合させられ、シリラート病院に向かった。一部の閣僚は時間的余裕がなかったため直接病院に赴いた。
宣誓式のあと、新閣僚は政府庁舎に戻ってタイクーファー館前に勢揃いして記念撮影に臨んだ。
09月05日(金)第29回日・ASEANフォーラムに出席するため日本を訪問したシハサック外務事務次官は、「主要な日本企業の首脳などと意見を交換し、2国間貿易の拡大や日本からの対タイ投資の拡大に手応えを得た。」と述べた。また、意見交換においてシハサック外務事務次官は、「日本に対し、タイ国内の状況、タイ政府が外国人投資家の理解を深めるため近く貿易・投資行程表を発表することなどを説明した。」
インターネットの交流サイト(SNS)、フェイスブックのタクシン支持派団体のページによると、タイ軍事政権に反対するタイ人と日本人20数人が東京の国際連合大学前などでデモを行い、国連職員に声明文を手渡した。
デモ参加者はタクシン派のシンボルカラーである赤服を着用。日本政府に対し、タイが戒厳令を解除し、早急に民政へ復帰するよう、タイに内政干渉を求めた。
ウドムデート陸軍副司令官(副国防相)は、日本国内でタクシン派と見られるタイ人がタイの軍政を非難する書簡を安倍総理に提出する動きを見せており、国家平和秩序評議会(NCPO)がその動向を注意深く観察していることを明らかに。
関係筋によれば、「05日、タイ人26人ほどが東京の外務省前でプラカードなどを手にタイ軍によるクーデターと戒厳令発令を非難し、また、安倍総理宛の書簡を提出しようとしたが、外務省からは誰も現われず、失敗に終わった。このため、これらタイ人は国連大学前に移動し、大学関係者にクーデターに反対する理由を説明した書簡を手渡した。なお、ウドムデート副司令官によれば、タイでは暫定内閣発足に伴い軍部に反抗する動きが出始めているものの、戒厳令が敷かれていることから、今のところ目立った抗議活動には発展していない。」
控訴裁判所が、反タクシン派・民主党の幹部、スクムパンの昨年03月のクルングテープ都知事選における当選を無効とする中央選管の判断を退けたことで、スクムパンは、6ケ月ぶりに都知事に復帰することになった。
選管が当選無効としたのは、ステープ元民主党幹事長が応援演説の中でライバル候補を「大統領制導入を企んでいる。」などと中傷したことが選挙違反に当たるとの判断に基づいたもの。だが、控訴裁判所は、「発言内容は既知のもので、ステープに中傷する意図はなかった。」として、選挙違反には該当せず、当選は有効とした。
選管によれば、「今回の判決が最終判断であり、控訴できないが、判決は想定内であり、冷静に受け止めている。」
09月06日(土)プラユット首相は、クルングテープ都内で開催された汚職一掃に関する公開討論会の席上、「汚職蔓延と戦うことは政府の国家改革戦略における重要課題。」と述べ、汚職撲滅の必要性と関係当局が汚職根絶のために全力を挙げていることを強調。
この討論会「2014全国腐敗撲滅デー・フォーラム」は、汚職問題に取り組んでいるNGO「タイ反汚職機関(ACT)」が開催したもので、官民の関係団体などから1500人以上が出席。
公私混同や順法精神の希薄さなどから汚職が蔓延っている事は以前から指摘されている問題。これまでの政府も汚職一掃の重要性を訴えて対策を講じてきたが、なかなか成果が上がっていないのが現状。
このような状況について、プラユット首相は、「タイでは汚職が社会の深部にまで根を下ろしてしまっている。問題は深刻化しており、社会の不和や不平等を悪化させている。そのせいでタイが好機を失ったことは数知れない。外国人投資家は不信感を抱き、新規の投資を行わない。タイの政府も企業も信頼されなくなっている。国民全員のものであるはずの国家の資産・資源は一握りの者たちに独占されている。このため、汚職問題の解決は最も重要な課題であり、関係者すべてが協力して汚職を根絶することが不可欠。」と述べた。
09月08日(月)軍事政権は、タイ軍の幹部人事を発表。首相に就任したプラユット陸軍司令官ら陸海空軍および国軍最高司令部の4司令官は全員が09月末で定年退官し、10月01日付で、ウドムデート陸軍副司令官(副国防相)が軍の実力トップである陸軍司令官に、トリートッド空軍参謀長が空軍司令官に、クライソン海軍司令官補が海軍司令官に、ウォラポン国軍最高司令部副司令官が国軍最高司令官に、シリチャイ国軍最高司令部参謀長が国防次官に、それぞれ就任。
プラユット陸軍司令官は司令官退任後も、タイの実権を握る軍事政権「国家平和治安維持委員会(NCPO)」の委員長と首相を兼任し、政府、軍を統括する。副首相兼外相のタナサク国軍最高司令官、運輸相のプラチン空軍司令官、教育相のナロン海軍司令官も、司令官退任後、閣僚とNCPOのポストを兼任。
ウドムデート陸軍副司令官(陸軍大将)は1945年生。父親は陸軍大将、兄は空軍大将。陸軍士官学校25期卒で、2期上の先輩であるプラユット首相同様、シリキット王妃の親衛隊である第21歩兵連隊長を務め、陸軍第1管区司令官を経て、2013年から陸軍副司令官。軍以外では、タイ国営石油化学大手IRPCの社外取締役を務めるなどした。タイでは高級官僚、軍幹部らが国営企業の取締役を兼任することが一般的に行われている。
スクムパン都知事は控訴裁が選挙委の訴えを受理した今年03月末から、規定に従い休職していたが、無罪判決を受け、復職し、8日、都庁に登庁。
選挙委は、スクムパン都知事が所属する民主党のステープ元幹事長(元副首相)が都知事選の応援演説で、「対立陣営のタクシン元首相派がタイの政体を王国から大統領制の共和国に変更することを目指している。」と発言したことを問題視。「虚偽や中傷で有権者の投票に影響を与えた可能性がある。」として、今年03月、都知事選のやり直しを求める訴えを控訴審に起こした。ステープ元幹事長は昨年10月から今年05月のクーデターまで続いた大規模な反タクシン派デモの指導者。
控訴裁は、「ステープの発言は虚偽や中傷には当たらない。」と判断。
2013年の都知事選では2選を目指したスクムパン都知事が125.6万票を獲得し、当選。タクシン派政党プア・タイ党が擁立したポンサパット警察副長官は107.8万票で2位。
クルングテープ都知事は任期4年で、月給11万3560B。タイの77都県中、県知事が公選制なのはクルングテープだけで、残る76県の知事は内務省から派遣される官僚。
09月09日(火)04日にプミポン国王の前で就任宣誓を行い正式に発足したプラユット内閣は、首相府で初の閣議。12日に行われる見通しの施政方針演説の内容について協議した模様。
プラユット首相・陸軍司令官は閣議に先立ち、午前09時09分、青色のタイ式正装に身を包み、初めて首相府に登庁。09月09日09時09分と「9」に拘ったのは、プミポン国王(ラマ9世)への忠誠心を示すためとみられる。「9」はまた、タイ語で発音が「前進」と近く、縁起が良いとされる。タクシン政権を倒した2006年の軍事クーデターは09月19日に実行された。青はシリキット王妃の誕生日の色で、青いタイ式正装は王妃への忠誠を示すものと見られる。
首相府は新たな主人を迎えるにあたり、2.5億Bを投じて改装が行われた。タイの英字紙大手バンコクポストは「風水に従い改装された模様。」と報じた。首相府の改装では、高額なマイクロフォンが導入されており、適正な支出かどうかを疑う報道も出ている。
09月10日(水)プラユット首相・陸軍司令官と閣僚は、タイ中部ナコンパトム県の国家仏教事務局を訪れ、タイ仏教の指導者であるソムデートプラマハーラチャマンカラーチャーン僧(大僧正代行)に就任を報告。
首相は仕事始めの翌日に大僧正代行にあいさつすることで、王室と並び、仏教を重視する姿勢を示した。
プラユット首相によると、大僧正代行は政府に森林や環境の保全に取り組むよう求め、僧侶が植林に協力すると伝えた。
プラユット首相は前日の09月09日午前09時09分、青色のタイ式正装に身を包み、クルングテープのタイ首相府に首相として初めて登庁。「9」はプミポン国王(ラマ9世)、シリキット王妃の誕生日の色である「青」は王妃への忠誠を示すためと見られる。
10日の首相の服装は国王の誕生日の色である「黄色」のタイ式正装だった。プラユット政権は始動2日で、タイの保守派支配層が国家原理としてきた「王室」、「仏教」、「伝統文化」への回帰を鮮明にした形。
09月11日(木)警察当局は、2010年の大規模反政府デモの最中に兵士5人などを殺害したとみられる男4人(24、33、39、45)、女1人の計5人(45)を銃、弾薬、爆弾の不法所持・使用の容疑で逮捕と発表。
タクシン支持団体、反独裁民主主義同盟(UDD)による過激な反政府デモでは、デモ隊から「戦闘用武器を使って治安要員を死傷させた武装グループ、黒装束の戦闘員がいた。」と指摘されていた。警察は、「今回の逮捕でその存在が初めて明らかになった。」、「5人はいずれも取り調べに対し、戦勝記念塔付近で治安要員らが殺害された事件への関与を認めている。これら戦闘員は、タクシン支持勢力の武闘派の指示で治安部隊などに攻撃を仕掛けたとみられているが、警察は今後の捜査で首謀者を明らかにしたい。」と説明。
また、警察によれば、「クーデター後に軍部の出頭命令を拒否した。」として逮捕されたタクシン派のクリサッダ♀が解放後に「拷問を受けた。」と主張してマスコミを騒がせたが、家宅捜索によってクリサッダから容疑者5人に相当額が送金されていたことが判明した。」
なお、5人は09日に身柄が拘束されていたもので、警察は11日、5人のうち男4人を犯行時と同じ黒装束、腕にタクシン派のシンボルカラーである赤い布を巻いた格好で同席させて記者会見を行い、逮捕に至った経緯などを詳しく説明。別の男から指示を受け、タクシン派デモ隊と治安部隊が衝突した際に、兵士を銃、手榴弾などで攻撃したことを認めた。襲撃前に互いに面識はなかった。
閣議が行われる会議室で使うハイテク・マイクの購入を巡って価格水増し疑惑が浮上している問題で、アピシット民主党党首は、「このままでは国民が政府への信頼を失いかねない。」と、「プラユット首相自ら事実関係の解明に乗り出す必要がある。」との考えを明らかに。
ボッシュ製マイクの購入価格(1セット当たり)は、当初14万5000Bとされていたが、納入業者は先に「35%引きの9万4250Bで販売することが可能になった。」と説明。だが、アピシット党首は、「同等の機能を持つマイクは1個5万B程度で手に入る。同じようなことが起きないよう首相が自ら調査を命じるべき。」と訴えている。
国際的な人権保護団体のアムネスティ・インターナショナル(本部、ロンドン)とヒューマン・ライツ・ウォッチ(本部、ニューヨーク)が相次いでタイ軍事政権による人権侵害を批判。
アムネスティは、戒厳令下のタイで人権侵害が多発しているとする報告書を出した。それによると、「軍政は前政権の支持者ら多数を、『態度を改めさせる。』として、出頭させ拘禁し、釈放前に「政治活動」に加わらないことを約束させた。拘禁期間は通常1週間程度だが、容疑、裁判もなく、弁護士の接見も禁じられている。出頭を拒んだ人に対しては、国内にいる場合は軍法会議に訴追し、外国滞在中の場合はパスポートを失効させるなどした。隔離状態で拷問が行われたという報告もある。」としている。「また、かつてない規模で不敬罪による摘発が行われ、インターネットの検閲も強化された。」と指摘。「表現の自由や平和的な集会の自由を抑圧し、反対派を沈黙させるため政治的な迫害を続けている。」と糾弾。
ヒューマン・ライツ・ウォッチは09日、タクシン派のタイ人男性(47)が05日にクルングテープで兵士に連行され行方がわからないとして、軍政に対し、男性の居場所を明かすよう要求。また、「こうした人権侵害が頻発している。」と指摘し、戒厳令を解除し、人権を尊重するよう求めた。
タイでは昨年から、タクシン派の前政権に対する抗議デモが拡大し、今年01~03月にはクルングテープの主要交差点がデモ隊に占拠された。軍は「混乱を収拾する。」として、05月20日に戒厳令を発令し、実権を掌握。2日後にクーデターで前政権を倒し、軍事政権を発足させた。
09月12日(金)プラユット首相・陸軍司令官は、軍政が設置した暫定国会で、約2時間にわたり、施政方針演説を行い、「年内に相続税、不動産税(固定資産税)を導入する。」、「長期投資信託などに関連する税控除を廃止する可能性もある。」と明言。税制改革は、所得格差をなくし、徴税を効率化することを目的としたもの。
2005年から続く「タクシン派と反タクシン派の抗争の一因が経済格差にある。」と判断し、貧富の差の是正を図る。新たに導入される税に関しては、財務省と国の最高法律諮問機関である法令委員会が、5000万B以上の資産の譲渡に贈与税10%を貸し、不動産、自動車、現金、預金、有価証券の相続を課税対象とすることで合意している。
相続税、固定資産税の導入はタクシン派、反タクシン派の双方の政権で幾度も浮上したが、国会議員、幹部官僚の多くが庶民とかけ離れた富裕層であることから、実現しなかった。プラユット首相は暫定国会の議員の過半数に現役、退役の軍人、警官を充てており、子分の数の力で押し切る構え。
施政方針演説で、プラユット首相は取り組むべき課題として、第1に王室の守護を挙げた。次いで、治安維持と外交、社会的不公正の是正と行政サービスの普及、教育改革、医療改革、行政改革、司法改革などに言及。
プラユット首相・陸軍司令官は、スコータイ県の洪水被災地を訪れ、被災者に救援物資を手渡した。
タイ内務省によると、洪水が発生したのはスコータイ、北部ピッサヌローク県、ピチット県、中部アユタヤ県など。
閣議が行われる会議室用に購入されることになったマイクの価格水増し疑惑について、プラユット首相は、「政府として見て見ぬふりはできない。まず調査を行う必要がある。」と述べ、事実関係を明らかにする関係部署に指示したことを明らかに。
調査を担当するのは、国家予算調査委員会の小委員会という。この疑惑に関しては、すでに会計検査院が調査に乗り出しており、国家汚職制圧委員会(NACC)も12日、不正がなかったかを検証する方針を明らかに。
副首相兼外相に就任したタナサック・パティマープラコン国軍最高司令官は外相としての仕事始めの初日である12日、米国のクリスティー・ケニー大使、佐藤重和大使と相次いで会談。
在タイ米国大使館によると、タナサック外相とケニー大使はテロ対策、民主主義、人権などについて話し合った。
09月13日(土)2010年にタクシン派が当時の反タクシン派・民主党政権に退陣を迫って展開した大規模反政府デモで黒装束の武装集団が治安部隊などに戦闘用武器で攻撃を仕掛け兵士らを死傷させたとされる問題で、民主党幹部のタウォン前下院議員はこのほど、「黒装束の戦闘員4人から『戦闘員が誰の指示で動いていたかを現金と交換に明かす。』と持ちかけられたことがある。」と明らかに。
これら4人は、黒装束で治安部隊を攻撃した疑いで先に逮捕された5人とは別人物。しかし、要求額が1人当たり500万Bと高額だったため、タウォンは話に乗らなかった。4人の話では、黒装束の戦闘員は、カンボジアで武器の扱い方などの訓練を受けた者で、「任務遂行の報酬は1人当たり100万B。」と約束されていたものの、実際に受け取ったのは1人当たり10万Bに過ぎなかった。
デモ隊側から自動小銃などで治安部隊に攻撃を行ったとされる黒装束の戦闘員については、タクシン派がその存在を全面的に否定。タクシン派のインラック前政権が事実関係の解明に動き出すこともなかった。タイ版FBIの法務省特別捜査局(DSI)が2010年の大規模反政府デモの終結後、黒装束の戦闘員について捜査を開始したものの、翌11年8月のインラック政権誕生に伴う政治的圧力で捜査は事実上打ち切りとなった。
なお、警察が「黒装束戦闘員」の容疑者5人の逮捕を発表した先の記者会見について、人権団体からは容疑者4人を黒装束で同席させたことに対し、「犯人かどうかは裁判所が決めることなのに警察は容疑者を犯人扱いしている。」といった批判が出ている。
09月15日(月)プラユット首相は、国防大学第56期生の集いにおいて、「汚職一掃は、(軍政が推し進めようとしている)11分野の改革には含まれていないものの、政府、軍政にとり重要な政策である。」と述べ、その必要性を改めて確認。
軍政は民政移管に向けて政治対立などを解消すべく11分野の改革を推進する方針を打ち出しているが、ここでは汚職一掃に直接言及していない。これに対してプラユット首相は、「それぞれの分野で汚職防止を念頭に置いて改革を遂行することが想定されているため。」と説明している。また、プラユット首相は、第56期生が汚職問題などに本気で取り組むよう提案したことについて、「国防大学が政府と国家平和秩序評議会(NCPO)と同じ考えであることを知ってうれしく思う。」と述べた。
支那の寧賦魁大使は15日、外務省を訪れ、ドン・プラマットウィナイ副外相(元駐米大使、元国連大使)と会談。11月に北京で開催されるアジア太平洋経済協力会議首脳会議へのプラユット首相(陸軍司令官)の出席を求める習近平国家主席からの親書を手渡した。
タクシンは次女のペートーングターンと支那滞在を楽しんでいる模様。ペートーンターンさんが14、15日にインターネットに投稿した書き込みとツーショット写真で明らかに。タクシンは今後、香港に向かうと見られている。
09月16日(火)政府は9月16日の閣議で、局長や県知事を含む内務省高官37人を新年度がスタートする10月01日をもって異動するとのウィブン内務事務次官の提案を承認。関係筋によれば、これら37人の後任のほとんどは、反タクシン派・民主党政権(2008~2011年)で重要なポストに就いていたものの、インラック政権(2011~2014年)では冷遇された人々。
政府庁舎の閣議用会議室などで使用するため購入が予定されていたマイクの価格水増し疑惑で、プラユット首相は、現時点では価格が適正か否か判断できないため購入を見合わせるよう指示したことを明らかに。
問題のボッシュ製会議用マイクの価格は1台14万5000Bとされていたが、納入業者とメーカーとの交渉で約9万4000Bに値下げできるようになったと報じられていた。だが、同等の機能を持つボッシュ製マイクは5万Bほどで販売されているとのことだ。このため、関係当局が調査に乗り出すことになった。
プラユット首相も、「1台14万5000Bという価格は妥当と思うか。」との質問に対し、「適正とは思えない。」と返答。なお、計画では、政府庁舎には同マイクが合計192台設置されることになっていた。
国家平和秩序評議会(NCPO)は、「NCPO評議員を6人とした先の布告を取り消し、民間人2人を含む9人を新たにNCPO評議員に加えた。」と発表。
これまで軍人と警察官で構成されていたNCPO評議員に民間人として初めて参加することになったのは法律専門家のミーチャイ元上院議長とソムキット元財務相。その他の新評議員は、軍や警察の幹部となっている。
09月17日(水)警察庁犯罪制圧課は、戦闘用武器の不法所持容疑で7人を書類送検。これら犯人は、05月にロッブリー県、サムットサコーン県、6月にアユタヤ県で複数の戦闘用武器が見つかった事件に関与。
陸軍第3管区の副司令官だったマナットについては、2010年のタクシン派による大規模反政府デモの際に武装集団に武器を提供したとの疑い。
名門大学のひとつ、マヒドン大学のラチャター学長の保健相就任に学内で学長辞職を求める声が出ている問題で、マヒドン大学のウィチエン役員会議長は、「役員会の決定として、保健相と学長を兼任するか学長を辞職するかを3週間以内に決めるよう学長に求めることになった。」と明らかに。
学長と大臣の兼任に対しては、マヒドン大学付属音楽学校のスクリー校長が先に一斗缶のような金属の箱を頭に被って抗議。17日にも再び金属箱をかぶって学長に辞職を要求した。スクリー校長によれば、「学長も大臣もフルタイムで務めるべき仕事であり、掛け持ちはできない。」
プラユット首相は、政府庁舎で開かれた政府高官の会議で、「閣僚全員に対し、業務内容の報告書を3ケ月ごとに内閣と予算審査委員会に提出するよう指示した。」と明らかに。
報告は「内容が予算審査委員会、国家平和秩序評議会(NCPO)、国家汚職制圧委員会(NACC)などによって精査され、閣僚が実行しようとしているプランが準備不十分などと判断された場合、予算の執行は許されない。」
また、国営企業の役員に数多くの軍人が起用されていることへの批判について、プラユット首相は、「軍人が監視の目を光らすことで不正が防止できる」と釈明。また、「役員の仕事を全うできない軍人は解任する」と明言。
国家改革評議会(NRC)の評議員250人の内77人を選ぶため、軍高官14人からなる委員会を設置するとの国家平和秩序評議会(NCPO)の命令が、官報に掲載された。
NRCは11分野の改革を遂行するための機関。評議員のうち173人は、先にNCPOが設置した委員会によって、それぞれの分野ごとに50人に絞り込まれた候補者計550人の中から選出される。今回設置された委員会は、77都県の選考委員会がそれぞれ5人に絞り込んだ候補者計385人の中から評議員77人を選ぶことになっている。
09月18日(木)航空機や空港の運営を妨害した場合の罰則を強化する改正航空安全法案が、軍事政権が設置した暫定国会の第1読会で可決。法案は、空港の占拠・閉鎖、航空機の運航を停止に追い込む妨害行為に対する罰則が大幅に強化されている。
タイでは2008年、タクシン派のソムチャーイ政権に反対する、民主主義市民連合(PAD)がスワンナプーム国際空港とドンムアン空港を占拠し、両空港を一時閉鎖に追い込んだ。
09月19日(金)タクシン派の雑誌「ボイス・オブ・タクシン」の元編集者のソムヨット(53)が不敬罪などに問われた裁判の2審で、控訴裁判所は、1審の判決を支持し、被告に懲役11年を言い渡した。
1審の刑事裁判所は2013年01月、ソムヨットに対し、「ボイス・オブ・タクシンの2010年2、3月号に掲載された記事が王室を中傷した。」として懲役10年、反タクシン派の軍人に対する名誉棄損で懲役1年の実刑判決。
不敬罪とされた記事はタクシン政権(2001~2006年)で首相府相を務め、後に不敬罪に問われて国外に逃亡したチャクラポップが執筆。ソムヨットはこの記事を掲載したことで不敬罪に問われ、2011年04月、不敬罪の改正を求める署名活動中に逮捕された。以来、保釈を認められないまま、有罪判決を受け、服役中。
不敬罪は国王夫妻と王位継承者への批判を禁じたもので、違反した場合、1件につき最長15年の懲役が科される。
スラム地区での教育支援、生活向上などに長年取り組んでいる「ドゥアン・プラティープ財団」創設者であり、「スラムの天使」とも呼ばれるプラティープ・ウンソンタム・秦が平成26年度外務大臣表彰を受賞。在タイ日本大使公邸で表彰式およびレセプション。
外務大臣表彰は日本と諸外国との友好親善関係増進に大きな貢献のあった個人もしくは団体の功績を称えるもので、プラティープは「日本とタイとの相互理解の促進」が受賞理由となった。
プラティープは、曹洞宗国際ボランティア会(SVA/現シャンティ国際ボランティア会/旧称曹洞宗ボランティア会または曹洞宗難民救済委員会JSRC)の秦辰也と昭和62(1987)年に結婚。2006年のクーデターでは、タクシンを擁護し、タクシンの広告塔としての政治行動が非難を浴びた。SVAの活動を全否定はしないが、タクシン派の政治家であり、日本の税金や善意の浄財で政治運動を行っている。秦辰也などはボランティアと称する左翼で、もともとかなり怪しい。
09月21日(日)サンサーン政府副報道官が明らかにしたところによれば、プラユット首相はこの先3ケ月間、各地を視察して政府が各大臣に指示したことが適切に実行されているかを確認する予定。サンサーン副報道官によれば、「それぞれの大臣も指示がどのように実行されているかを現地視察してチェックする。なお、視察に伴い地方で閣議を行うことは予定されておらず、また、現時点では首相がどの県を視察するかも決まっていない。」
09月22日(月)軍事政権が民主主義や政治に関する言論弾圧を強めている。
18日にはタマサート大学で予定されていた独裁政権に関するセミナーを強制的に中止させ、学者、学生ら7人の身柄を一時拘束。25日にチエンマイ大学で予定されていた政治討論会も軍事政権の圧力で中止に追い込まれた。
国際的な人権保護団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(本部、ニューヨーク)はこうした動きについて、「軍事政権は自分たちは独裁者ではないと国際社会に伝える一方で、大学に介入し、民主主義や人権に関する議論を禁止している。」と指摘。「言論の検閲、批判者の訴追、政治活動の禁止といった弾圧は独裁につながる。」と警告。
民政移管に向けた重要なステップである11分野の改革を遂行するため、現在国家改革評議会(NRC)の評議員250人を決める選考作業が進められているが、ソムチャイ立法議会議員はこのほど、「複数の県で選考が適切に行われていない。」と指摘。
評議員のうち77人は、77都県に設置された選考委員会が応募者の中から選んだそれぞれ5人計385人から選出されることになっているが、ソムチャイ議員によれば、スリン、ターク、パッタルン、パンガー、チャチュンサオ5県の選考委員会では、「『さまざまな職種から選ぶ。』との指示に反して選考委員との個人的な繋がりを優先した選考が行われている。」ソムチャイ議員は、「何も手を打たなければ、悪評が残ったままになってしまう」として、国家平和秩序評議会(NCPO)に何らかの措置を講ずるよう求めている。
山際大志郎経済産業副大臣が首相府でプリディヤトン副首相と会談。山際副大臣は会談で、排気量3000cc以上の日本製大型車の関税引き下げを検討するようタイ側に要望。両者は東アジア地域包括的経済連携(RCEP)、対ビルマ投資、タイの投資奨励政策などについても話しあった。
05月のタイのクーデター後、欧米諸国はタイ軍事政権と高官レベルの公的な交流を停止している。日本政府の高官がタイ軍政閣僚と会談するのも初めてで、タイ側は大物のプリディヤトン副首相が応対することで、日本への謝意を示した形。
09月23日(火)当局が学術的な公開討論会を中止させたことに学識経験者らが「学問の自由を否定するもの」などと強く反発している問題で、プラユット首相はこのほど、「学術的な集まりを制限、禁止したことはない。」、「このような会合では政治が議論されるべきではない。」とと述べ、「政治に関する公開討論会などが国家平和秩序評議会(NCPO)が禁止している政治活動に当たる。」との見解を明らかに。
公開討論会「外国における独裁の衰退」が事前に許可を取得していなかったとの理由で警察官や兵士によって中止させられたことに対し、16大学の学者60人が先に「学問の自由を尊重せよ。」と軍政に要請。
プラユット首相によれば、「学者は自由に学術的な意見を表明することができるものの、政治に関する意見は例外。公開討論会などの開催に関しては、何が議論されるかを事前に報告して当局の許可を取得することが必要。」
09月24日(水)プラユット首相は、 「我が政権は腐敗の道を歩まない。」と明言し、現政権下で汚職を起こさないことに自信を示した。これは、「過去に公共投資などに絡んで汚職が起きていたが、 汚職発生を許さない自信があるか。」との質問に答えたもの。プラユット首相によれば、「現政権はこれまでの政権とは異なり、閣僚に個人的利益を求める者がいない。また、 計画などの承認において閣僚が内容を確かめもせず判を押すことはなく、問題のある計画がそのまま実施されることは考えにくい。」
なお、軍部が05月22日のクーデターでインラック政権に代わって全権を掌握することになったが、これまで政権が汚職問題に真っ向から取り組まなかったことが軍による政治介入の理由の1つ。
国家平和秩序評議会(NCPO)による2回目のエネルギー・フォーラムが開催されたが、燃料価格の引き下げに対し賛否両論が噴出し、今回も結論を出すことができなかった。
初回のフォーラムは08月27日に開催された。今回のフォーラムでは、石油・ガス最大手のPTT社のガスパイプライン使用などが議論の中心となったが、関係当局の代表と「エネルギー改革の断行」などを求める人々の間で意見が対立し、罵声が飛び交う状態となった。
09月25日(木)日本外務省によると、国連総会出席のためニューヨークを訪問中の岸田文雄外相とタイのタナサック副首相兼外相(タイ国軍最高司令部司令官)が約35分間会談。
岸田外相は「タイが民政復帰に関するロードマップに沿って、民主化を進めることを期待する。」と述べる一方、「日本とタイは長年の友好国であり、タイの新政府との間でも協力関係を強化したい。」と伝え、欧米諸国が距離を置くタイ軍事政権との関係強化に躊躇しない姿勢を見せた。また、タイに対し、透明、公正な投資環境の整備、東日本大震災後の放射性物質に係る食品輸入規制の早期撤廃を改めて要請。
タナサック副首相兼外相は「軍政の民主化に向けた取り組みを説明。経済分野を含め、日本との緊密な協力関係を強化していきたい。」と述べた。
09月26日(金)プラユット首相は、国家改革評議会(NRC)の評議員250人の選考作業が完了したことを明らかに。
現在内閣官房が選考結果をチェックしており、10月02日にも国王の認証を得るための手続きが取られる予定。認証後に評議員の氏名が発表されることになる。
NRCが担う11分野の改革は、政治対立の再燃などを防止すべくタイが抱えるさまざまな問題を解決するメカニズムの構築を目的としたもの。関係筋によれば、軍政の目指す民政移管後の政治的安定の回復は、改革が成功するかどうかにかかっている。また、今回の選考に漏れた人々について、プラユット首相は、「改革に参画したいという志を無駄にしないため、改革の現場で一定の役割が与えられる。」との考えを明らかにしている。
09月27日(土)国家汚職制圧委員会(NACC)が立法議会議員に資産申告を求めたことに対し、議員28人が先に行政裁判所に要請が合法か否かの判断を要請する手続きを取った。これに伴い、行政裁判所が「09月30日に判断を下す。」とメディアに通知。だが、この動きを当のNACCはまったく把握していなかった。サンサーンNACC事務局長は27日、「何も知らなかった。」と述べている。
なお、NACCによれば、現行の暫定憲法には、立法議会議員に資産申告を求める規定は存在しない。だが、憲法6条では、「立法議会議員は下院議員と上院議員の役割を担う。」とされており、NACCは、NACC法に照らして「立法議会議員は資産申告が必要。」と判断。
タナサック副首相兼外相(国軍最高司令官)は、米ニューヨークの国連本部での国連総会で、「タイが民主主義から遠ざかってはいないことをはっきりさせておきたい。しかし、国民和解、政治改革、民主的な制度・機構の強化のためには時間が必要だ。我々は05月22日に起きたこと(軍事クーデター)を繰り返したいとは思っていない。」と述べ、現在関係当局が政治の正常化などに全力を挙げていることを強調。
さらにタナサック外相は、軍部が政治介入に踏み切った理由について、「法律が守られず、全国的な政治的混乱が流血の惨事を引き起こす恐れがあった。」として、軍部の決断・行動に理解を求めた。
シハサック外務事務次官によれば、「タナサック外相の国連総会出席は、世界の指導者たちと信頼関係を築く良い機会であり、成功だった。」
09月29日(月)国家改革評議会(NCPO)が民政移管後の政治的安定などに不可欠としている11分野の改革を遂行するため設置した国家改革評議会(NRC)の評議員250人のうち、評議員173人の名簿とされるものがメディアに出回っており、その人選に対し、タクシン派のプア・タイ党や反独裁民主主義同盟(UDD)から「軍政の同調者が大多数。」と批判。
プア・タイ党幹部のスラポン元副首相は、「失望した。評議員には、NCPOのために働いてきた見慣れた顔が含まれている。このような評議員による改革では何も新しいものがもたらされない。」との見方。
一方、反タクシン派からは、「さまざまな分野の専門家で構成され、軍関係者一辺倒ではない。」などと評価。関係筋によれば、「軍部がタクシン派の汚職体質が政治対立などの大きな原因の1つと見なしているのは明白で、現在の軍政下での改革がタクシン派の歓迎するものになることは考えられない。」
なお、改革評議員は、NCPOの設置した委員会に応募した者の中から173人を選び、残り77人は77都県に設置された選考委員会に応募した者から選ばれる。
国内の主要空港を管理・運営するタイ空港社(AOT)のプラソン役員会議長はこのほど、「スワンナプーム空港の利用者増加に対応するため第2ターミナルを建設する案が今年12月にも閣議に提出される。」との見通しを明らかに。
第2ターミナルは、既存ターミナルとモノレールで接続する予定で、総工費は240億Bあまり。「スワンナプーム空港については、540億Bをかけて施設を拡張する。」との案が出ているが、費用が掛かりすぎることから、代替案として第2ターミナルの建設が検討されることになったもの。
09月30日(火)ヨンユット政府報道官は、「プラユット首相が10月09~10日にビルマを、16~17日にイタリアを訪問する予定。」と発表。
首相就任後初の外遊先となるビルマでは、ビルマ首脳と意見を交換する予定。また、イタリアではミラノで開催されるアジア欧州会合(ASEM)に出席し、タイ国内の政治状況などを説明する。
シハサック外務事務次官によれば、プラユット首相とビルマ首脳との会談では、国境地帯での協力、出稼ぎ労働者や難民の問題などが取り上げられる見通し。
また、国連総会に出席したタナサック副首相兼外相について、「ケリー米国務長官が握手を拒んだ。」と一部で報じられているが、シハサック事務次官は、「そのような事実はない。私はその場にいた。」と反論。
最高行政裁判所は、「立法議会議員は資産申告が必要。」とした中央行政裁判所の判断を支持する決定。
資産申告は、国家汚職制圧委員会(NACC)が立法議会議員に求めていたもので、これに対し、議員のうち28人が「義務はない。」などと訴えた。しかし、軍部による全権掌握に伴い国会の役割を担う機関として設置された立法議会の議員については、国家汚職制圧委員会(NACC)が、NACC法に照らして、国会議員や閣僚と同様に資産申告が必要と判断。09月07日までに資産申告するよう求めていた。
なお、立法議会のポンペット議長によれば、「議員28人は司法による明確な判断を求めようとしたのであり、訴えを起こす前、すなわち期限内に資産申告を済ませている。」
10月01日(水)プラユット首相は09、10日、首相としての初の外遊で、ビルマを訪問する。今年の東南アジア諸国連合(ASEAN)議長国として、ビルマを政府が招待。プラユット首相はクーデターで政権を奪取したため、欧米からは風当たりが強い。ビルマをは軍政が長く続いた国だけに、リラックスして訪問に臨めそう。
プラユット首相はその後、ミラノで開かれるアジア欧州会議(ASEM)に出席するため、16、17日にイタリアを訪問する予定。
プラユット首相は陸軍司令官だった今年05月、軍事クーデターで全権を掌握。8月に首相に就任し、9月末で陸軍司令官を定年退官した。
閣議で、生産費用を支援するとして、米農家345万世帯に一時金の支給を決定。支給額は1世帯当たり、農地1600㎡につき1000Bで、上限は1万5000B。予算は400億Bで、10月20日から支給。
05月の軍事クーデターで崩壊したタクシン派の前政権は事実上の米買い取り制度を導入し、市価より数割高値で農家からコメを買い取ってきた。しかし、この政策は巨額の損失と膨大な米の在庫を生み出し、汚職の温床とも指摘され、軍政によって打ち切られた。
プラウィット副首相兼国防相(元陸軍司令官)は、同日就任したウドムデート陸軍司令官ら軍・警察幹部を引き連れ、国王の諮問機関である枢密院のプレム議長(94)の都内の自宅を訪れ、議長に就任の挨拶。
05月に軍事クーデターで全権を掌握し、閣僚となったプラユット首相(前陸軍司令官)、タナサック副首相兼外相(前国軍最高司令部司令官)、プラチン運輸相(前空軍司令官)、ナロン教育相(前海軍司令官)らは09月末で軍を定年退官し、ウドムデート陸軍司令官(副国防相)、トリートッド空軍司令官、クライソン海軍司令官、ウォラポン国軍最高司令部司令官がそれぞれ昇格。
南鮮の仁川で開催されている「アジア大会で、南鮮に有利な判定を下す審判がいる。」として、タイでもネット上で南鮮に対する批判が相次いでいる。男子サッカーの準決勝でタイが南鮮に0対2で敗れた試合で、審判が度々南鮮よりの判定を下したことが、批判の始まりだった。微妙な判定だったが審判が南鮮にペナルティーキックを与えたこと、審判の目の前でハンドしたにもかかわらず、ハンドの判定を得られなかった。
今回の大会は、タイをはじめインド、日本、支那、インドネシア、モンゴルなどほとんどの国から批判が出ている。
https://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=PkYLm6SzXkY

これに対し、ゴキブリ(鮮人)が作ったプミポン国王侮辱画像
 https://pbs.twimg.com/media/By8JCnsCIAAdH84.jpg
10月02日(木)城内実外務副大臣と佐藤重和駐タイ日本大使がプラユット首相と会談。
タイ軍政の発足後、日本政府の政治レベルとして初の2国間訪問。プラユット首相が外国政府高官とタイ首相府で会談するのも初めて。
欧米から距離を置かれているプラユット首相は日本が柔軟な姿勢をみせていることに謝意を示し、写真撮影の際に城内副大臣の腰を抱き寄せるなど歓迎。タイ外務省によると、城内副大臣は会談で、安倍晋三首相の親書を手渡した。安倍首相はその中で、プラユット首相の就任を祝い、日本訪問を要請。
プラユット首相は会談で、「常にタイの友人である日本の政府と国民に感謝する。」と述べ、タイ王室と日本の皇室の親しい関係にも言及。また、「タイが民主主義に復帰することを日本は信じて欲しい。」として、政治改革を進めた後、民政復帰を約束。
ヨンユット政府報道官は、ダウェイ深海港プロジェクトへの日本の投資計画をスタートさせるため日本がタイ、ビルマと3国間の話し合いを行うことを提案した。」と述べた。提案に対し、プラユット首相は、「日本からの投資を促進、保護する。」と約束。同時に、タイがビルマ、ラオス、カンボジア、マレーシアとの国境地帯で計画している経済特区プロジェクトに投資するよう日本側に要請した。
プラユット首相は陸軍司令官だった05月、タクシン派の政府と野党民主党など反タクシン派の抗争を理由に、軍事クーデターで全権を掌握。欧米諸国はこれを強く非難し、民政への即時復帰を要求、タイと高官レベルの公的な交流を停止した。
こうした中、支那は07月中旬にタイのシーハサック外務次官が訪中した際に、王毅外相、楊潔?国務委員(副首相級)が会談に応じるなど厚遇。07月下旬には軍政幹部のソムキット元副首相が訪支して李源潮国家副主席と会談し、プラユット首相の習近平国家主席宛の親書を手渡した。09月15日には支那の寧賦魁駐タイ大使がタイ外務省でドン副外相(元駐米大使、元国連大使)と会い、11月に北京で開催されるアジア太平洋経済協力会議首脳会議へのプラユット首相の出席を求める習主席からの親書を手渡した。18日にはプリディヤトン副首相(元タイ中央銀行総裁)が寧大使と会談。日本は放置すればタイが支那に傾斜すると判断した模様。軍政との関係強化に動き出している。
09月22日に山際大志郎経済産業副大臣がタイを訪れ、プリディヤトン副首相、チャクラモン工業相(元工業省次官)、アピラディー副商務相(元商務省副次官)と会談した。日本政府の高官がタイ軍政の閣僚と会談するのは初めてで、タイ側は大物のプリディヤトン副首相を含む閣僚3人が応対し、日本が軍政を容認する姿勢をみせたことに謝意を示した。09月25日には、岸田文雄外相が国連総会出席のため訪問したニューヨークで軍政のタナサック副首相兼外相(前タイ国軍最高司令官)と薬35分間会談。岸田外相は「タイが民政復帰に関するロードマップに沿って、民主化を進めることを期待する。」と述べ、「日本とタイは長年の友好国であり、タイの新政府との間でも協力関係を強化したい。」と伝え、軍政との関係強化に躊躇しない姿勢を見せた。
10月04日(土)陸軍第1管区のカムパナート司令官によれば、地域が抱える問題を解決すべく、首都圏で軍人300人以上が住民の声を聞き取ることが予定されている。これは、「国民に軍部をよく理解してもらう。」という国家平和秩序評議会(NCPO)の計画の一環。
具体的には、軍人が市民の苦情を受け付け、その問題を担当する政府機関に善処を指示するというもの。市民から寄せられた意見は国家改革評議会(NRC)にも報告され、NRCによる11分野の改革にも役立てられることになる。
10月05日(日)昨年末の改憲が違憲とされたことに絡んで改憲に賛成した当時の上下両院議長の罷免請求が立法議会に提出されたことに反論が出ている問題で、立法議会のスラチャイ副議長は、「憲法裁が議会に罷免権限があるか否かを判断するまで議会における罷免手続きを延期する必要がある。」との考えを明らかに。
改憲は上院議員全員を公選とするというもの。タクシン派を中心とする国会議員の賛成で議会を通過したものの、憲法裁が違憲と判断。
その後、国家汚職制圧委員会(NACC)が先に当時の上院議長と下院議長の罷免を暫定立法議会に請求。これに対し、タクシン派、プア・タイ党の前議員らは、「暫定立法議会に罷免の権限はない。」として憲法裁の判断を仰ぐ構えを見せている。これら前議員によれば、「罷免請求は05月22日の軍事クーデターに伴い廃止された2007年憲法に基づいたもの。だが、現行の暫定憲法のもとで国会の役割を担う暫定機関として設置された立法議会には、国会議員を罷免する権限はない。」スラチャイ副議長は、「NACCの請求内容を子細に検討し、憲法裁の判断が出るまで立法議会における罷免手続きを延期するかどうかを決めることになろう。」と述べている。
10月06日(月)プラユット首相は、「現在のタイ国内の状況は戒厳令を解除できるほど平穏と考えているか。」との質問に対し、「戒厳令は政府が改革を遂行するために必要なツール。」と述べ、「近い将来に戒厳令が解除される可能性のない。[との見方。
戒厳令は、治安維持などにおいて軍部に大きな権限を付与するもの。軍部は05月20日に戒厳令を発令して政治対立の解消を試みたものの、対立する勢力が柔軟姿勢をみせなかったことから22日に全権掌握に踏み切った。
関係筋によれば、07日に政府と国家平和秩序評議会(NCPO)の首脳が話し合うことから、ここで戒厳令解除が検討されるとの見方が出ていたが、プラユット首相は、「戒厳令解除で何かが起きたら、国家改革が遂行できるだろうか。その責任を誰がとってくれるだろうか。」と述べ、その可能性を否定。
プミポン国王の認証に伴い11分野の改革を担う国家改革評議会(NRC)の評議員250人を任命。改革議会の初会合は21日に開かれる見通し。改革議会は改革案を取りまとめ、暫定国会、内閣、軍政に提出する。憲法起草委員会が起草する新憲法案の可否も判断する。
改革議会の議員は軍政が選出した。反タクシン派の元上院議員、反タクシン派団体のメンバー、タクシン政権(2001~2006年)を打倒した2006年のクーデターで発足したスラユット政権の関係者ら、反タクシン派が大半を占める。タイの一部新聞は、「軍政が掲げるタクシン派と反タクシン派の「和解」にはほど遠い人選。」と酷評。
改革議会の主な議員は、今年の大規模な反タクシン派デモで先頭に立った女性活動家チパット・クリダーコンの父でビール大手ブンロート・ブルワリー副社長のチュティナン・ピロムパクディー、強硬な反タクシン派として知られるエコノミストでテレビ司会者のチュームサク・ピーントーン、硬な反タクシン派として知られるローサナー・トーシトラクーン元上院議員、今年の反タクシン派デモを主導した民主党のアロンコン・ポラブット元下院議員、プレム枢密院議長の側近のパジュン・タームプラティープ海軍大将。プレム議長はタクシン派の一部が2006年のクーデターの黒幕と見做す人物、スラユット政権で商務相を務めたクリークライ・ジーラペート、ネーウィン・チッチョープ元首相府相の父で元下院議長のチャイ・チッチョープ。ネーウィンは2008年末にタクシン派から民主党に寝返り、アピシット民主党連立政権を発足させた、タクシン政権で内閣秘書官長を務めた法律家のバワンサック・ウワンノー、タイ字紙大手デーリーニュース取締役のプラパー・ヘートラクーンなど。
これら評議員は数千人に及ぶ応募者の中から約1ケ月に及ぶ選考を経て選出。民政移管後に政治対立の再燃などを回避すべく、法改正や制度の整備に努めることになっている。また、評議員は政治的バックグラウンドが異なることから、協力して改革に当たることができるかにも注目が集まっている。
南鮮・仁川で開催されたアジア大会で、審判の判定が南鮮寄りの結果となったことで、タイ人からの反韓感情が高まっているが、新たな火種がネット上に流布し大炎上。ある人物が南鮮国内にある歩道を撮った動画をFacebookにアップ。その動画には、タイの国旗に似た柄が描かれた歩道が映っていおり、歩く場所にタイの国旗と同じ柄を使用する南鮮を批判する声が多数上がった。この動画は現時点で5000件を超えるシェア数となっており、タイ人の注目を集めている。
http://news.mthai.com/hot-news/389142.html
タクシン派の前与党プア・タイ党によると、プア・タイ党幹部のアピワン元下院副議長(退役陸軍大佐)が、滞在先のフィリピンで肺炎のため死亡。65歳。
アピワンは05月の軍事クーデターでプア・タイ党政権が崩壊した後、不敬罪容疑で指名手配され、フィリピンに事実上亡命していた。不敬罪はタイ国王夫妻と王位継承者への批判を禁じたもので、違反した場合、1件につき最長15年の懲役が科される。
アピワンの死去について、タクシンの妹のインラック前首相は、インターネットの交流サイト、フェイスブックに「民主主義者で紳士だった。」などと書き込み、死を悼んだ。
アピワンは1949年、タイ中部ノンタブリー県生。タイ陸軍士官学校卒。軍勤務後、1996年に下院選に出馬し当選。2008年に下院副議長。プミポン国王側近のプレム枢密院議長(元首相、元陸軍司令官)の批判者として知られた。「プレム議長ら支配階級が政官軍財界に張り巡らした人的ネットワークで国家を動かし、民主主義と法治を脅かしている。」と批判。2010年にタクシン派団体UDD(通称、スアデェーン=赤服)が反タクシン派のアピシット民主党政権打倒を掲げ、クルングテープ都心部を占拠した際には、「プレム議長は支配階級のエリート官僚と軍人による支配が国家開発を速めると考えていて、それが議長の愛国心だ。しかし私は民主主義が国家の発展の基だと思う。」と述べた。
10月08日(水)国防事務次官室は、首相公選制を導入するなどとした改革案を打ち出し、その詳細を記した書面を初登庁した国家改革評議会(NRC)の評議員に配布。この他、改革案案では、①50%以上の票獲得を国会議員選挙の当選条件とする、②政治任用職の汚職の時効を廃止する、③選挙権付与の年齢を現在の18歳以上から20歳以上に引き上げる、④被選挙権付与の年齢を30~70歳とする(現行法では下院選に立候補できる年齢は25歳以上)なども提案されている。
名門大学のひとつ、マヒドン大学のラチャター学長が保健相に任命された後も学長を続けていることに学内で「兼任は許されない。」との批判が出ていた問題で、ラチャター学長が、学長を辞任する意向を明らかに。
マヒドン大学の理事会は、付属音楽学校の校長などの辞任要求や、「学長を辞めないなら解任すべき。」といった学内の声を受けて、学長に対し、10月08日までに学長を辞任するか否かを明らかにするよう求めていた。
なお、学長はいつ辞任するかは明言していない。
10月09日(木)国家汚職制圧委員会(NACC)は、インラック前政権の目玉政策、米担保融資制度の不正蔓延などに絡んでインラック前首相を過去に遡って首相罷免とするよう立法議会に要請することを決定。
これは、05月22日の国軍による全権掌握に伴い廃止された「2007年憲法でなく、1999年制定の汚職対策法に基づいて立法議会に首相らの罷免に向けた手続きをとる権限がある。」と判断したことによるもの。
米担保融資制度は、米農家を支援するためインラック政権が導入したもので、数千億Bに及ぶ予算が投入されたことから「財政危機を招きかねない。」との批判を浴びていた。同時に「不正が横行している。」とも指摘されていたが、NACCは、「米担保融資制度を監督する国家米政策委員会のトップ、インラック首相(当時)に職務怠慢があった。」と判断。首相罷免を請求。
また、インラックは政府高官人事で違憲行為があったとして05月に首相失職となっている。このため、首相罷免は実質的な意味を持たないものの、罷免となれば、インラックは公民権5年停止に処され、その間表立った政治活動ができなくなることから、タクシン派にとっては大きな打撃となる。
10月10日(金)プラユット首相は09、10日、首相としての初の外遊で、ビルマの首都ネピドーを訪問。
今年の東南アジア諸国連合(ASEAN)議長国として、ビルマ政府が招待。09日に行われたビルマのテイン・セイン大統領との首脳会談では、ビルマ南東部のダウェイ経済特区の開発を共同で推進することで一致。ビルマと国境を接するタイ北部ターク県メーソートの経済特区開発、両国国境地帯の交通網整備、麻薬や人身売買の取り締まりなどでも協力を強化することで合意。プラユット首相は会談後、テイン・セイン大統領主催の夕食会に出席し、その後、ネピドー市内の仏教寺院を訪れた。
国家汚職制圧委員会(NACC)が先にインラック前政権の米担保融資制度で不正が横行していたとされる問題に絡んでインラックを過去に遡って首相罷免とするよう立法議会に請求する方針を固めたことについて、検察が「請求は不完全」とみていることから、NACCは、検察側と協議。だが、結論は出ず、11月07日に再び協議することになった。
サンサーンNACC事務局長によれば、「今回の協議では、複数の点で意見が噛み合わず、数件しか話し合うことができなかった。」一方、検察担当者は、意見の相違点について明言を避け、次回の協議についても「結論が出るかもしれないし、出ないかもしれない。」と話している。
軍事政権が設置した暫定国会(定数220)の議員の資産公開が10月上旬に始まり、議席の過半数を占める軍・警察関係者の金満ぶりが話題。
軍・警察高官の国会議員の本人と配偶者の純資産はチャカティップ・チャイチンダー警察副長官(54)9億6207万B(約32億円)、カムトン・プムヒラン元海軍司令官(63)8億0179万B、ワチャラポン・プサーンラーチャキット前警察長官代行(60)4億6942万B、ソムヨット・プムパンムアン警察長官(59)3億5586万B、シリチャイ・ディサクン国防省次官(59)1億0882万Bなど、1億B以上がずらりと並ぶ。
国王の諮問機関である枢密院のプレム・ティンスラーノン議長(元首相・元陸軍司令官、94)の側近として知られ、暫定国会議員の資産公開に反対した議員28人のうちの1人であるパイロート・パーニチャサマイ元国軍最高司令部副司令官(67)は3億8821万B。
プラユット首相(前陸軍司令官、60)の弟のプリチャー・チャンオーチャー陸軍司令官補(58)は7982万B。
議員のうち純資産額が最も多かったのは製糖大手ミトポンシュガー、石炭大手バンプーなどを展開するウォンクソンキット財閥のイサラ・ウォンクソンキット・タイ商業会議所会頭(66)で52億2573万B。最も少なかったのは元商務省幹部で議員中最高齢のソムポン・テープシッター(88)で16万B。
軍・警察高官の金満ぶりには、軍政が設置し、政治・経済の制度改革に取り組む「国家改革議会」の議員や、軍政と対立するタクシン派前与党プア・タイ党などから、「資産の出所を調べるべき。」という声が上がっている。 こうした批判に対し、プラユット首相はテレビ演説で、「感情的に話したり、気分で決め付けるな。」と反論。「官僚や軍人がなぜこんなに裕福なのか、軍人でなければ皆貧乏人、月給12ケ月分ならこれだけの額になるはず、といった声があるが、こういった意見は公正ではない。相続した財産かもしれないし、不正があれば訴追する。」なとど述べた。
10月12日(日)チャルーム元副首相が、報道陣の前に姿を見せて「私はまだ死んでいない。」と述べ、ネット上で飛び交っている「チャルームは喉頭癌で死んだ。」といった死亡説を否定。
歯に衣を着せない発言で知られるチャルーム(67)はインラック前政権で副首相、労相を歴任。タクシン派政権が05月22日のクーデターで倒されてタクシン派の政治家は表舞台から姿を消すことになったが、チャルームはそれ以前から動静がほとんど伝えられていなかったことから、「死亡した。」との噂が広まっていた。
チャルームによれば、「昨年脳卒中の手術をしたことから表に出る機会が減っていただけで、現在は毎日エクササイズするのを日課しており、極めて健康。」
首都圏警察は先に「警察官に賄賂を渡そうとした交通違反者を逮捕した警察官に1万Bの報奨金を与える。」というキャンペーンを開始したが、首都圏警察交通部は、同キャンペーン中止の方針を関係部署に通達。交通部は、予算の不足を理由に挙げている。キャンペーンは、罰金を払わずに少額の賄賂を渡すことが横行している問題の解決を目的としたもの。
だが、「賄賂を要求しているのは警察官。」といった批判が噴出しており、「警察はキャンペーン中止に追い込まれた。」との見方も出ている。
10月13日(月)議会付属研究機関のキング・プラチャティポック研究所(KPI)傘下の政治開発評議会(PDC)のティラパット議長は、「国家改革評議会(NRC)と新憲法起草委員会のメンバーも資産申告が必要。」との考えを明らかに。
現行の軍政下で、上下両院の役割を果たすために設置された立法議会のメンバーはすでに資産申告を済ませている。
ティラパット議長によれば、「NRCによる11分野の改革や新憲法の制定は、それに携わる人々の利害に影響する可能性があるため、これらの人々がその立場を利用して私腹を肥やすことがないよう資産申告を義務づけることが必要。」なお、PDCは政治改革分野の諮問機関となっている。
国家改革評議会(NRC)の主要メンバー、ティエンチャイ元チュラロンコーン大学長は、「新憲法制定に向けて公聴会、国民投票を実施を支持する。」と表明。ティエンチャイはNRC議長の最有力候補と目されている人物。
現行の暫定憲法は、05月22日の軍部の全権掌握に伴い2007年憲法が廃止されたことから制定されたもの。これに代わって制定される新憲法のもとで総選挙が実施され、民政移管が完了する。新憲法起草委員会は36人で構成されることになっており、うち20人をNRCが指名する。
ティエンチャイによれば、「新憲法に国民の声を反映させることが必要であり、そのために公聴会と国民投票を実施するのが望ましい。」
プラユット首相は都内のタイ王室財産管理局本部で、王室系の財団関係者、関係閣僚らと会議を開き、プミポン国王が提唱する「足るを知る経済」の理念に沿って国家開発を進める方針を確認。「足るを知る経済」関連の計画に87億Bの予算。
10月14日(火)タイ外務省によると、佐藤重和駐タイ大使が首相府を訪れ、ウィサヌ・クルアンガーム副首相と会談。
ウィサヌ副首相は会談で、タイの政治状況を説明。近く憲法起草委員会を設置し、10~12ケ月後に新憲法を制定、その後、民政移管のための総選挙を行うという日程を伝えた。同時に政治、教育、司法などの改革を進める考えも示した。 ウィサヌ副首相は1993年から2002年まで内閣秘書官長を務め、チュワン、バンハーン、チャワリット、タクシンの4人の首相に仕えた。タイ屈指の法律家とされ、プラユット軍事政権下の新憲法制定、政治制度改革で中心的な役割を果たすと見られている。

* ウィサヌ・クルアンガーム
1951年、ソンクラー県ハジャイ市生。米カリフォルニア州立大学バークレー校法学博士。チュラロンコーン大学教授などを経て、1991年から内閣副秘書官長、1993~2002年内閣秘書官長。2002年、当時のタクシン首相の求めに応じ、副首相として入閣し、2006年06月辞任。タクシン政権はその3ケ月後、軍事クーデターで崩壊。2014年05月のクーデター直後に、国家平和治安維持委員会(NCPO)の顧問に就任。同年08月、副首相としてプラユット内閣に入閣。
閣議で、投資案件を審査・認可するタイ投資委員会(BOI)のウドム事務局長を工業省工業経済局長に異動する人事を決めた。後任は未定。
ウドムは軍政と対立するタクシン派プア・タイ党政権時の2012年に工業省審議官からBOI事務局長に転任。05月のクーデターでプア・タイ党政権を倒して以来、プア・タイ政権に近いとされる官僚を大量に異動、左遷した。
10月15日(水)政府が1年以内の完了を目指している11分野の改革について、プラユット首相は、いくつかの分野の改革はスケジュール通りには終わらず、次の政府に委ねられる可能性のあることを認めた。民政移管後の政治対立の再燃防止や国民和解の実現などを目的とした国家改革は、軍政が掲げる最重要課題の一つで、1年以内に完了することになっている。
だが、プラユット首相によれば、「国家改革評議会 (NRC)の評議員間で意見が一致せずに改革が完了しなければ、新政権にやり残した仕事を任せるしかない。」なお、プラユット首相は、遅れが出そうな改革の分野を明らかにしていないが、関係筋は、「選挙制度の改正や新政権の編成など政治改革が最も意見が対立する可能性がある。」
プラユット首相は、ミラノで開かれるアジア欧州会議(ASEM)首脳会議に出席するため、イタリアに向け出発。帰国は18日の予定。
プラユット首相は陸軍司令官だった今年05月、タクシン派の政府と野党民主党など反タクシン派の抗争を理由に、軍事クーデターで政権を奪取した。欧米諸国はこれを強く非難し、民政への速やかな復帰を要求、タイと高官レベルの公的な交流を停止した。
プラユット首相は今月09、10日にビルマを訪問しており外遊は2度目。ミラノでは欧州各国首脳と顔を合わせることになり、気まずい事態も予想される。
10月16日(木)安倍晋三首相は、アジア欧州会議(ASEM)首脳会議出席のため訪れたミラノで、タイ軍事政権のプラユット首相と約30分間会談。プラユット首相の首脳会談は05月のクーデターによる政権奪取後初めて。
日本の発表によると、安倍首相は、プラユット首相の首相就任を祝うとともに、あらゆるレベルでタイとの関係強化を図ると約束。プラユット首相に日本を訪問するよう伝えた。「日タイ両国は長い伝統を有する友好国であり、幅広い協力関係をさらに強化していきたいと考えている。タイにおいて国民和解を通じ、早期の民政復帰が実現することを強く期待する。」タイが国家改革に取り組んでいることを称賛し、「日本としてはタイに圧力をかけるつもりのない。」と表明。同時に、「改革は大変な作業だが、タイが改革と国民和解に成功するよう期待している。」と述べた。
タイの持続的な成長のため、インフラ整備などで日本の技術を活用するよう呼びかけ、東日本大震災後の放射性物質に関する食品輸入規制の早期撤廃、透明・公正な投資環境の整備を要請。この他、外交チャンネルを通じて研究・開発のためタイに専門家を派遣し、また、最も安全な高速鉄道技術を紹介する意向を明らかにした。
一方、プラユット首相は、「国内の安定を重視しつつ、日本を含む国際社会の声に耳を傾けて改革を進め、民主化に取り組むと説明。鉄道、水資源管理、エネルギーなどのインフラ分野で、日本からの協力に期待する。」と述べ、国家改革を成し遂げようと努力していることを説明。高速鉄道、衛星、洪水対策などに関連する技術分野への投資を日本に呼びかけた。タイの発表では、プラユット首相は日本がタイとの友好関係を維持し続けていることに謝意を表明。また、国内問題が一区切りした段階で日本を訪れたい意向を明らかに。さらに、日本を含む国際社会からの助言を歓迎すると発言。日本製品の輸入条件を緩和することなどを約束。
これに対し、安倍首相はプラユット首相の首相就任を祝い、改革を全方面で支援すると伝えた。また、タイの高速鉄道計画、人工衛星、ビルマとタイが共同開発するビルマ南東のダウェイ経済特区などに関心を示した。
首脳会談の会場のホテル前ではタイ軍政に反対する小規模なデモがあり、2010年にクルングテープで起きた反政府デモの取材中に射殺されたイタリア人カメラマン、ファビオ・ポレンギの家族らが、プラユット首相に抗議した。2010年の反政府デモではタクシン元首相支持派の市民と反タクシン派政権の治安部隊が衝突し、ポレンギ、ロイター通信の日本人カメラマン、村本博之、デモ参加者ら91人が死亡、1400人以上が負傷した。当時陸軍高官だったプラユット首相はデモ弾圧の指揮を執ったとされる。
プラユット首相は安倍首相との会談後、支那の李克強首相、シンガポールのリー・シェンロン首相、カンボジアのフン・セン首相と相次いで会談。
プラユット首相は陸軍司令官だった今年05月、タクシン派の政府と野党民主党など反タクシン派の抗争を理由に、軍事クーデターで政権を奪取した。欧米諸国はこれを強く非難し、民政への速やかな復帰を要求、タイと高官レベルの公的な交流を停止している。
10月17日(金)立法議会では、憲法改正問題に関連する元上下両院議長の罷免請求について審議・決定する予定だったが、延期を決めた。元議長2人の罷免は、国家汚職制圧委員会(NACC)が請求していたもの。
立法議会規則は、罷免請求の受理から30日以内に議会で請求を審議すると定めているが、立法議会議員の大多数が「NACCが十分な判断材料を提供していない。」などとして今回の請求に関しては立法議会規則の適用を見合わせることに同意。議会における罷免請求に向けた手続きが延期されることになった。ポンペット立法議会議長は、「少なくともこの先2週間のうちに請求が議会で審議されることはない。」としている。
NACCは、インラック前政権主導で進められた、上院議員全員を公選とするなどとした憲法改正が憲法裁判所によって違憲とされたことから、議会審議の過程で改憲を認めた当時の下院議長と上院議長の罷免を請求。だが、「請求は先のクーデターで廃止された2007年憲法に基づいたもので、法的に問題がある。」といった指摘も出ていた。
ウィサヌ副首相は、中央選管本部で行った国家改革に関する説明の中で、「新憲法が出来上がるのが来年09月か10月。総選挙は再来年初めに実施されることになるだろう。」と述べ、民政移管が当初予想より遅れるとの見通しを明らかに。総選挙については、これまで「来年10月実施」との見方が出ていた。 民政移管は、現行の暫定憲法に代わる新憲法を制定し、新憲法の下で総選挙を実施して新政権が誕生するという手順を踏むことになる。ただ、新憲法が制定されても公職選挙法、政党法など関連法を整備しないと総選挙は実施できない。そのため、ソムチャイ中央選挙管理委員会委員も、「総選挙は再来年01月となるかもしれない。」との見通しを示していた。
10月19日(日)タクシン派幹部のアピワン元下院副議長の葬儀に大勢のタクシン支持者が集まっていることから、一部では「葬儀をきっかけにタクシン派が反政府的な動きを活発化させようとしている。」との見方も出ている。だが、タクシン派プア・タイ党のプムタム幹事長は、「我党は静観する。政府に改革遂行の機会を与える。タクシンも国民和解が実現され、国が前進することを望んでいる。」と述べて、当面は反政府活動を起こさない方針であることを明らかに。同日はクルングテープに隣接するノンタブリー県の寺院で大勢のタクシン支持者が見守る中、アピワンの火葬が執り行われ、インラック前首相も姿を見せた。
プラチン運輸相はこのほど、主要空港の免税店運営を複数の業者に任せる計画を明らかに。これは、キングパワー・インターナショナル・グループがタイ空港社(AOT)が管理・運営する主要空港で免税店ビジネスを独占している現在の状態を改めようというもの。運輸相は近く、国家平和秩序評議会(NCPO)の経済部門に同計画を検討させる予定。これに伴い特別委員会が設置され、計画の具体化が話し合われる見通し。
10月20日(月)夜タイ字紙デーリーニュースなどによると、タクシンの妹のインラック前首相が1人息子のスパセーク・アモンラチャットとその友人家族とともに、タイ国際航空機でタイを発ち、日本に向かった。東京ディズニーランドを訪れるなど、日本に3日間滞在。その後、タクシンと合流し、プライベートジェット機でインドに向かい、26日に帰国予定。
一方、反タクシン派団体指導者で実業家のソンティ・リムトーングクンも、「日本に向かった。」と報じられた。北海道で休暇を過ごすと見られる。
インラックとソンティはともに、タイ軍事政権の監視下にあり、出国を希望する場合は事前に軍政の許可を得る必要がある。
10月20日(月)米農家に補助金を支給する政府のプロジェクトがスタートし、窓口の農業農協銀行(BAAC)には補助金を受け取ろうと大勢の農民が詰めかけた。
これは、政府が10月01日に承認した大型景気刺激策の一環。補助金支給が開始されたのは、ピサヌローク、ピチット、カンペンペット、ロッブリ、コンケン、スリン、シサケート、 マハサラカムの8県。これらの県で米農家として登録しているのは1万4311人で、支給額は合計1億7610万Bに上る。農家には1万5000Bを限度に耕作面積1ライ(ライ=1600㎡)当たり1000Bの補助金が提供される。補助金の対象となる農家は全国で349万人。BAACは11月中の支給完了を目指している。
10月21日(火)「11分野の改革を遂行するため設置された国家改革評議会(NRC)の評議員250人にも閣僚などと同様に資産申告が必要。」との意見が出ていたが、国家汚職制圧委員会(NACC)は、「評議員に資産申告は不要。」との判断を下した。
資産申告を求める意見は、「改革に携わることで評議員が利益を得る可能性がある。」といったものだが、NACCは、「評議員の仕事は学術的なものであり、評議員の利害に影響しないか」と判断。「不正蓄財の防止などを目的とした資産申告は評議員に必要ない。」と結論。
関係筋によれば、インラック前首相が10月19日から息子スパセークとともに日本を訪問中。
日本を訪れている実兄のタクシンと会い、また、タクシンのプライベートジェットでともにインドに行き、仏教行事に出席する予定。インラック前首相はインドでタクシンと別れてタイに帰国することになっている。仏教行事には、タクシン派プア・タイ党の幹部なども参加する予定。
今回の日本・インド訪問では、インラック前首相側が詳しい日程などを提出して事前に国家平和秩序評議会(NCPO)の許可を得ていた。軍政は05月22日の全権掌握に伴い、タクシン派幹部などが無断で出国することを禁じている。
インラックがNCPOの許可のもとに外国旅行するのは今回が2度目。なお、タクシンは、首相在任中の汚職(職権乱用)で禁錮2年の有罪が確定しているが、判決を不当として帰国して刑に服すことを拒み続けている。
国連総会で、国連人権理事会の理事国15ケ国を改選する無記名投票があり、アジア地域に割り当てられた4ケ国の枠に立候補していたタイは136票で、インド(162票)、インドネシア(152票)、カタール(142票)などに競り負け、落選。国連人権理事会の理事国は47ケ国。今回改選された15ケ国の任期は2015年01月から3年間。
クルングテープ中心部ディンデェーン区のアパートで暮らす日本語教師、愛知県出身の島戸義則(79)さんが約1ケ月前から行方がわからなくなり、島戸さんとつきあいのあったポンチャノック・チャイヤパー(47)が島戸さんの銀行口座から約70万Bを盗んだ容疑で逮捕された事件で、事実婚の夫のタクシー運転手、ソムチャイ・ケウバングヤング(47)が「島戸さんを殺害し死体を遺棄した。」と供述。警察は、自供に基づいて、クルングテープに隣接するサムットプラカン県でダイバーを使ってバンプリー郡の運河を捜索し、22時頃、バラバラに切断された遺体の入った肥料袋4つを発見。

島戸義則(79)さん → 

タイを訪れた島戸さんの息子が10月14日、「09月下旬から島戸さんと連絡が取れない。」と、警察署に捜索願を出した。これを受け、警官が島戸さんが住んでいた都内ラチャダピセーク通のマンション「シーワラーマンション2」を訪れたところ、島戸の部屋で、ポンチャノックを発見。警察署に連行して取り調べたところ、ポンチャノックの供述によれば、「島戸さんは心臓血管疾患があり、09月21日に診察を予約していた病院に男性を連れて行った。病院で別れて島戸さんはアパートに帰った。それ以降島戸さんとは会っていない。」、「島戸さんとは4月に知り合った。」キャッシュカードについては「男性から預かった。」と主張。17日に窃盗容疑で逮捕されたが、娘が10万Bで保釈した後、姿を消していた。警察が中部アントン県で事実上の夫のソムチャイと一緒にいるところを発見。戒厳令を適用して2人の身柄を拘束して取り調べを行っていた。ソムチャイは21日になり、「金銭目的で島戸さんを殺害し、死体を切断して袋に詰め、運河に捨てた。」と供述。ポンチャノックは「島戸さんは病死した。」と主張している。
また、「島戸さんは心臓血管疾患だった。」と報じられているが、女が12年前に、心臓血管疾患を抱える日本人男性田中カツトシさんと結婚し、「田中さんが階段から転落して死亡した。」として保険金300万Bを手にしていたことから、警察は田中さんの死亡に事件性がなかったかを改めて捜査する方針。当時、タイ警察は事故死として処理したが、田中さんの家族は死因に不審を抱いている。ポンチャノックは別の日本人男性とも金銭トラブルを抱え、過去に3度名前を変えている。
10月22日(水)国家改革評議会(NCPO)は、プラユット首相は11月09~11日にかけて支那を訪問し、北京で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳級会合に出席すると発表。12~13日にはビルマの首都ネピドーで開催されるASEANサミット、東アジアサミットに出席する予定。 この他、プラユット首相は10月30、31日、カンボジアのフン・セン首相と2国間の経済問題の解決などについて意見を交わす予定。ここではマレーシアのナジブ首相との会談も予定されている。
「インラック前首相が日本で実兄のタクシンと合流し、インドに向かう。」と報じられていたが、2人は国家改革評議会(NCPO)の要請に伴いインド行を中止。インドではタイ寺院で執り行われるカチンの行事に出席する予定だったが、ここにタクシン派の元閣僚や議員などが大勢集まることが予想されることから、NCPOが問題視。監視のためインラック首相に同行している警察関係者がインド行の中止を求めたもの。 一方、インラック前首相の側近は、「インラックは最初からインド行は予定していなかった。要請を受けてインド行を中止した事実はない。」と話している。
1ケ月前から所在不明となっていた島戸義則(79)さんとみられる切断された遺体がサムットプラカン県バンボー郡の運河から見つかった事件で、警察は、島戸さんの銀行口座から70万B以上を盗んだ容疑で逮捕されていたポンチャノックの自宅を捜索し、2階のバスルームやシンクから血痕、ピックアップトラックから血のついた大型のナイフを発見。
ポンチャノックと内縁関係にあるタクシー運転手ソムチャイは取り調べに対し、「2階バスルームで島戸さんの遺体を切断した。」と認めたものの、2人とも「島戸さんはショック死した。」と主張し、殺害を否認している。大型のナイフはソムチャイが遺体切断に使ったものと警察では見ている。警察関係筋によれば、切断された遺体の身体的特徴から遺体は島戸さんと見られるが、最終的な確認のため現在DNA鑑定が行われており、数日中に結果が明らかになる見通し。ただ、遺体は腐敗が進行しており、鑑定が難しくなっている。
また、ポンチャノックが過去に別の日本人男性田中カツトシさんと結婚し、その後田中さんが死亡し300万Bの保険金を手にしていたことから、警察が事件性がなかったかを捜査する見通し。田中さんは2002年にポンチャノックと結婚した後、階段から転落して死亡し、警察が事故死として処理。しかし、田中さんの家族は死因に疑問を抱いている。2人には娘がいて現在17歳というが、結婚前から関係があったのか、あるいは連れ子かなどは不明。また、ポンチャノックは田中さんと結婚する前からソムチャイと内縁関係にあり、2人の間にできた娘は現在27歳。
10月23日(木)ダーポン天然資源環境相は、 タリット元特別捜査局(DSI)局長の土地不正取得疑惑を調査するよう指示したことを明らかに。東北部ナコンラチャシマー県パクチョン郡の国有林の一部を不正な手段で取得したとの疑い。
ダーポン大臣は、今になって調査を決めたことについて、「タリット元局長の件は大臣に就任する前から知っていた。だが、他にも仕事がたくさんあって手がつけられなかった。」と説明。
なお、タリットは、インラック前政権下でタイ版FBI、 DSIのトップとして反タクシン派を標的にした捜査を何度となく指揮し、反タクシン派派から「タクシン派寄り」と批判を浴びていた人物。
クルングテープ在住の島戸義則(79)さんの殺害事件で逮捕されたポンチャノック(47)について、前夫田中カツトシさんの娘マッタ(ママ)・ケイコ(31)さんが「11年前の父の死に不審な点があるとして再捜査するよう警察に要請していることが10月23日までにわかった。

マッタ(ママ)・ケイコ(31)さん → 

マッタさんは田中さんの再婚相手との間に生まれた。ポンチャノックは田中さんの3人目の妻で、2人は2002年に結婚。翌2003年 に田中さんが死亡。警察は、「酒に酔って心臓麻痺で倒れて階段から転落して死亡した。」との説明を受け事故死として処理し、ポンチャノックは数百万Bの保険金を手にしたもの。
だが、マッタさんら親族は、田中さんが心臓病とは聞いたことがなく、酩酊するほど酒を飲んだこともなかったため、当初から殺人を疑っていた。幼少時からタイで暮らし、タイ語を話すマッタさんによれば、田中さんは、「妻に生命保険に入らされた。保険金は子供にそれぞれに100万B。」と電話してきた約2週間後に死亡。タイでは通夜が短くても3日間なのにポンチャノックは死の2日後に葬儀を行うとすぐに遺体を火葬。
また、ポンチャノックに促されてマッタさんら田中さんの子供たちは日本語の書類に署名させられたが、マッタさんらは日本語が読めず書かれていることを理解できなかった。後に「ポンチャノックが子供たちの代わりに保険金を受け取る。」という内容の書類だったことが判明。この件を問い質そうとしたが、ポンチャノックが悲しみにうちひしがれている様子だったので言い出せずにいるうちに、受け取った保険金を持ったまま姿を消した。
その後10年あまり連絡が取れずにいたが、島戸事件の報道でポンチャノックが逮捕されたことを知り、警察に再捜査を要請することにしたもの。
10月24日(金)警察関係筋によれば、島戸義則(79)さん殺害・死体遺棄容疑でポンチャノック(47)とともに逮捕された、内縁の夫、ソムチャイ(47)が取り調べに対し、島戸さんの殺害を認めた。ソムチャイはこれまで遺体を切断したことは認めていたが、「すでに死亡していた。」などと殺害は否認していた。23日、DNA鑑定の結果、遺体は島戸さんと確認され、ポンチャノックとソムチャイは殺人などの容疑で逮捕された。

 ← 左から、ポンチャノック・チャイヤパー(47)と事実婚のソムチャイ・ケウバングヤング(47)

自白によれば、「ソムチャイが島戸さんの顔に枕を押しつけて窒息死させた。」という。ポンチャノックもその場にいたことを認めており、ポンチャノックから「島戸さんが金をくれない。」との電話を受けたソムチャイが、ナイフを持ってオートバイでポンチャノックの自宅に向かい、ベッドで寝ていた島戸さんを殺害。遺体をバスルームに運んでバラバラに切断し、肥料袋に詰めて運河に遺棄した。
10月25日(土)警察によれば、島戸義則(79)さん殺害の容疑でポンチャノック(47)とともに逮捕されたソムチャイ(47)が、2003年10月に当時ポンチャノックの夫だった日本人田中カツトシ(当時56、報道により57)さんを事故に見せかけて殺害したことを自供。裏付け捜査を急いでいる。ソムチャイは殺害の動機について、「ポンチャノックと復縁し、田中さんが経営する農具店を乗っ取るのが狙いだった。」と話している。
田中さんの死は当時、事故死として処理され、ポンチャノックは300万Bの保険金を手にしていた。
ポンチャノックと内縁関係にあるソムチャイは、田中さんが農業機械の販売業をしていたサムットプラカン県バンプリー郡のビルで田中さんを階段から突き落とし、首を締め付けて窒息死させた。その日、ポンチャノックからの電話でビルに戻った田中さんは、ソムチャイの弟や父親(故人)らとともに会食。弟と父親は田中さんの会社で働いていたという。この時、ソムチャイは参加せず、ビル3階の部屋に隠れており、飲食後田中さんとポンチャノックは4階の寝室に行き、弟と父親は中2階で就寝。ソムチャイはそのまま部屋に隠れていて、田中さんが3階のトイレに行こうと寝室を出てきたところを階段から突き落とし、手すりの金属製支柱2本の間に田中さんの頭を挟み込み、首を10~15分ほど足で踏みつけて窒息死させた。
ソムチャイはポンチャノックが警察に連絡する前に逃走。ソムチャイの弟は当時、「兄(ソムチャイ)は不在。田中さんは誤って転落した。」と警察に虚偽の説明をしていたが、これはポンチャノックに証言を強要されたとのこと。
10月26日(日)インラック前首相は、インターネットの交流サイト、フェイスブックに、「1人息子のスパセーク、兄のタクシンらと万里の長城を訪れた。」と書き込み、3人の写真を掲載。
タイでの報道によると、インラックは19日夜、スパセークらとタイを出国、東京に向かった。日本でタクシンと合流し、25日に北京に移動。タクシンとインラックは当初、日本からインドを訪れ、インドで宗教式典に出席する予定だったが、「タイ軍事政権から圧力を受け、インド行きを中止した。」と報じられている。
タイは昨年末から今年05月にかけての大規模な反政府デモ、今年05月の戒厳令発令と軍事クーデターなどで、外国人旅行者数が落ち込んでいる。09月にタイ湾のタオ島のビーチで、英国人男女バックパッカー、デビッド・ミラー(24)とハンナ・ウィザーリッジさん(23)半裸の半裸の遺体が発見され、今回、日本人が被害者となる殺人事件が起きたことで、外国でのタイのイメージ悪化、訪タイ観光客のさらなる減少を懸念する声が強まっている。タイのメディアは島戸さん殺害事件の日本での報道や反応を伝え、「日本人は個別の事件とタイの国全体を混同することはない。」といった駐日タイ大使の見方などを紹介。
今回の事件ではまた、ポンチャノックの保釈、田中さんの死因調査などについて、タイ国内から裁判所や警察の対応を批判する声が上がっている。タイでは殺人、麻薬売買、窃盗などの容疑者が保釈され、犯行を繰り返すケースが度々起きている。今年08月には裁判所の内部調査で、麻薬容疑者に対する不適切な保釈を理由に、元最高裁副長官、元控訴裁長官ら裁判官4人が解任された。
島戸義則さん殺害事件で逮捕されたソムチャイが11年前に内縁にあるポンチャノックの当時の夫、田中カツトシさんを殺害した事件で、当時のサムットプラカン県バンプリー警察署の担当者が田中さんの死を事故死として処理したことに問題がなかったかを調査する見通し。
ソムチャイは先に、「田中さんを事故に見せかけて殺害した。」と自供。これに伴い、当時この「事故」を調査した警察の担当者について「事故死と判断したのはおかしい。」といった見方も出ている。
10月27日(月)国家改革評議会(NRC)では、現行の暫定憲法に代わる新憲法を起草する委員会のメンバーのうち5人を政治対立の当事者などNRC評議員以外の部外者とする案が出ていたが、NRCは、賛成175反対39で、新憲法起草委員会(CDA)の委員36人のうちNRCが選出する20人を全員NRC評議員とすることを決定。
先に開かれたNRCの幹部会議では、20人の中に部外者5人を含める案が賛成8反対2で承認されていた。幹部らは、採決に先立って、「政治対立の当事者の意見を新憲法に反映させなければ、『新憲法はクーデターの産物』といった批判を受け、政治対立の解消に向けた努力が無駄になってしまう。」などと訴えたが、結局これに賛同したのは一握りのNRC評議員に過ぎなかった。
関係筋によれば、NRC幹部が想定していた部外者5人とは、反タクシン派の急先鋒である人民民主改革委員会(PDRC)、タクシンの強い影響下にあるプア・タイ党、プア・タイ党の実動部隊である反独裁民主主義同盟(UDD)、反タクシン派の民主党、チャート・タイ・パタナー党の代表。
なお、05月22日の軍部による全権掌握に伴い廃止された2007年憲法に代わって制定された現行の暫定憲法は、あくまでも民政移管までの国家運営を司るもの。民政移管を実現するための総選挙は、暫定憲法に代わって制定される新憲法のもとで実施されることになっている。/TD>
10月28日(火)閣議でタイ版FBI、法務省特別捜査局(DSI)の局長に法務省高官スワナー♀の起用が決まったことを受け、プラユット首相は、「現在人々は(タクシン派、反タクシン派などに)分裂しており、『次は誰が(DSIの)標的にされるのか。』と案じている。我々が公正でなければ、再び諍いが起きる。」と述べ、「DSI局長には公正中立であることが求められている。」との考えを明らかに。
タクシン前政権下では、タリットDSI局がタクシン派寄りの姿勢をとっていたため、反タクシン派からは「DSIはタクシン派の言いなり。」といった批判が出ていた。
タリットは、先の国軍による全権掌握に伴い局長を解任され、チャチャワン警察庁副長官が局長代行を務めることになったが、その後チャチャワンが法務事務次官に任命されたことから、スワナーが代わりに局長代行を務めていた。
なお、「スワナーの夫である判事とプラユット首相が親しい関係にある。」と一部で報じられていたが、プラユット首相は、「友人ではない。」と否定。
スウィラ警察庁長官補によれば、日本人男性2人の殺害容疑で逮捕されたソムチャイとポンチャノックが他の犯罪にも関与していた可能性があることから、警察では余罪追及のため本格的な捜査を開始。
具体的には、2人の周辺でこれまでに外国人が死亡した事例がないか、犯罪の可能性がないかが詳しく調査される見通し。 なお、先にバラバラ遺体で見つかった島戸義則さん(79)について、ポンチャノックは当初、「今年4月ごろからつきあっていた。」などと供述していたというが、最近の報道によれば、「2人は結婚していた。」
10月29日(水)ポンペット立法議会議長は、「米担保融資制度の不正横行に絡んでインラック前首相を過去に遡って首相罷免するかどうかの審議を11月12日に行う。」と発表。
インラック前政権が目玉政策のひとつとして導入し米担保融資制度は米を高値で買い上げることでタクシン支持者が大多数を占める農民を経済的に支援するというものだったが、数千億Bに上る国家予算の投入に厳しい批判が出ていたほか、不正の蔓延が指摘されていた。
このため、国家汚職制圧委員会(NACC)は、米担保融資制度を監督していた国家米政策委員会のトップであるインラック首相(当時)が問題解決に向けた有効な手立てを講じなかったのは職務怠慢に当たると判断。過去に遡ってインラックを首相罷免とするよう請求することになった。首相罷免となれば、インラックは公民権5年停止に処され、この間政治の表舞台に立てなくなるため、タクシン派にとっては大きな痛手となる。
10月30日(木)プラユット首相は、カンボジアの首都プノンペンを訪れ、フン・セン首相と首脳会談。ここで両首脳は2国間関係の将来のビジョンを共有することができたという。31日に帰国する。
プラユット首相は陸軍司令官だった今年05月、タクシン派の政府と野党民主党など反タクシン派の抗争を理由に、軍事クーデターで政権を奪取した。08に首相に就任。10月09、10日、首相としての初の外遊で、ビルマを訪れた。東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国訪問はカンボジアが2ケ国目。
国家改革評議会(NRC)により新憲法起草委員会(CDC)の委員に選ばれた20人の1人、パイブンは、「新憲法は過去の憲法を模範としたものにはならない。」と述べ、新憲法が1997年憲法や2007年憲法とは内容が大きく異なるものになるとの見通しを明らかに。
1997年憲法は、「極めて民主的」などと評価の高い憲法だったが、タクシン派による「議会制独裁主義」を許す結果となったなどの理由から2006年9月にタクシン政権を倒した軍部によって廃止され、これに代わって2007年憲法が制定された。だが、パイブンによれば、「新憲法は、軍政が現在進めようとしている11分野の改革に合わせた内容とされ、国会議員の選挙制度や内閣の構成などが大幅に変更される見通し。」
スラチャイ立法議会副議長は、「議会はインラック前首相の首相罷免請求の受理から25日以内に請求通りに罷免の手続きをとるか否かを決定しなければならない。」と述べた。同請求については、先にポンペット立法議会議長が「11月12日に議会で審議する。」と発表している。
インラック前首相は不正蔓延とされた米担保融資制度を監督する立場にあったことから、国家汚職制圧委員会(NACC)がインラック氏を過去に遡って首相罷免とするよう請求することになった。
ただ、これに対しては、「05月のクーデターで廃止された2007年憲法に基づいた請求であるため無効。」との指摘も出ている。しかし、スラチャイ副議長によれば、「NACC法に基づいた請求であり、立法議会が請求を受理、審議することは可能。」
ウドムデート副国防相は、「現在発令中の戒厳令について継続する。」と発表。
タイ地元紙によると、「観光業界を中心に戒厳令の解除を求める声が上がっているものの、治安の維持を第一に考えた場合、現時点で解除するべきではない。」と語った。
戒厳令は現臨時政権の首相であるプラユットが、今年05月に発令。その後タクシン派と反タクシン派勢力の和解が厳しいと判断しクーデターを実行。以降プラユットが中心となり国家運営を行っており、戒厳令も継続となっている。
タクシンと妹のインラック、国家平和治安維持委員会(NCPO)幹部のプラウィット副首相兼国防相(元陸軍司令官)が同時期に支那に滞在し、「何らかの話し合いがあった。」という噂が流れている。
インラックはNCPOの許可を得て、10月19日にタイを出国、日本でタクシンと落ち会い、25日、揃って支那入りした。当初は26日にタイに戻る予定だったが、NCPOに帰国延期を要請し認められた。NCPOは帰国時期を明らかにしていない。
タクシンとインラック、インラックの息子のスパセークは25日から30日にかけ、万里の長城や成都パンダ基地などを訪れ、インラックがフェイスブックやツイッターに写真やコメントを上げた。タイ字紙マティチョンによると、こうした「観光旅行」には一時、元駐タイ支那大使が同行したという。
一方、プラウィット副首相兼国防相は28~31日の予定で支那を訪問している。同行したのはNCPO顧問で、タクシン政権(2001~2006年)で財務相、副首相などを務めたソムキット。ソムキットはタクシン政権当時、タクシンの後継者に擬せられたが、2006年の軍事クーデター直前に離反した。
プラユット首相(前陸軍司令官)は29日、プラウィット副首相兼国防相が支那でタクシンと会ったことを否定。首相自身も、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席するため、11月09~11日、北京を訪問する予定。
10月31日(金)プラユット首相は、 2日間のカンボジア公式訪問を終えて帰国し、記者会見において、「カンボジアのフン・セン首相との会談で2国間の国境貿易を促進することで意見が一致した。」と訪問の成果を説明。具体的には、貿易の拡大を図って暫定的な国境通行所4ケ所が恒久的なものに格上げされる予定。
また、両国間では、 国境地帯に位置する世界遺産「カオプラウィハーン(プレアビヒア)」と周辺地域の領有権争いの解決が課題となっているが、今回の会談では、同遺産の観光開発を両国が共同で進める件は取り上げられなかった。
国家汚職制圧委員会(NACC)は、閣僚から提出された資産報告の内容を公表。資産額は配偶者のものも含む。最も資産が多かったのはプリディヤトン副首相で13億8000万B(負債0)。逆に最も少なかったのはナロン教育相で980万B(負債290万B)。一方、プラユット首相は1億2800万B(負債65万B)。これについては、プラユットが09月末に陸軍司令官を定年退官した公務員であったことから「裕福すぎる。」とみる向きもあるようだが、プラユットは、「きちんと説明できる。隠し事はない。」と述べている。
「プラウィット副首相兼国防相が支那でタクシンとインラックに会った。」との見方が出ていることについて、プラウィット副首相は支那から帰国した10月31日、「噂に過ぎない。」と述べ、面会の事実を否定。国外逃亡中のタクシンと実妹のインラックは日本で合流し支那を訪れたが、プラウィット副首相の支那訪問と時期が重なったことから、「支那で密会。」との情報が流れていた。
プラウィット副首相の今回の支那訪問は、先にイタリアのミラノで開催された第10回アジア欧州会議でプラユット首相と支那の李克強首相が意見を交わした2国間の貿易・農業分野での協力強化について支那と話し合うことを目的としたものという。
11月01日(土)日本人男性2人の殺害に関与した疑いでポンチャノックらが逮捕された事件で、スウィラ警察庁長官補代行はこのほど、「ポンチャノックが別の日本人男性3人にも接触していたと見られることから、これら3人が生存しているかを日本大使館に問い合わせる予定である。」と明らかに。
両事件とも殺害の実行犯は、ポンチャノックとともに逮捕された内縁の夫と見られているが、警察では、「2人の罠にはまった日本人男性が他にもいる。」と疑っている。
11月02日(日)日本、支那を訪れていたインラック前首相がタイに帰国。
インラック前首相は10月19日、息子のスパセークとタイを出国、日本で兄のタクシンと落ちあい、25日、揃って支那入り。その後、万里の長城や成都パンダ基地、西双版納タイ族自治州などを訪れた。旅行の一部日程には元駐タイ支那大使が同行。
05月のクーデターでタクシン派プアタイ党政権を倒したタイ軍部は欧米との関係が冷却化する中、支那、日本との関係強化を図っている。タイの一部メディアは今回のタクシン兄妹の日中訪問について、将来の復権を睨み、軍部を牽制し、タクシン派勢力と日本、支那との関係を維持するのが狙いと分析。
11月03日(月)31に及ぶ市民団体が、「政府が進めようとしている11分野の改革に市民の意見を反映させるため。」として、独自の改革評議会を設置する方針を発表。
軍政は改革遂行のため250人からなる国家改革評議会(NRC)を立ち上げている。だが、これら市民団体は、「わずか250人で国民の意に沿った改革を達成することは不可能。」としている。市民団体が設置する改革評議会は、提言の内容を11月中に発表。その後検討を加えて最終的な提言を打ち出し、これをNRCに提出することにしている。
元上下両院議長の罷免請求を巡って反タクシン派・人民民主改革委員会(PDRC)とタクシン派・反独裁民主主義同盟(UDD)が対立姿勢を鮮明にしたことを受け、プラユット首相は、両陣営に対し自制を求めるとともに、「騒ぎを起こした者を厳しく処罰する。」と警告。
元議長2人の罷免は、インラック前政権主導の上院議員関連の憲法改正が違憲とされたことから、上下両院で改憲案承認を許した者の責任を問うべく国家汚職制圧委員会(NACC)が請求しているもの。PDRCは立法議会に対し請求を速やかに審議し、罷免手続きを進めるよう迫っているとされる。
これに対して、UDDは反発の姿勢を強めている。このため、両陣営が自らの意見を通そうと支持者を大量動員し、混乱が再燃する事態が懸念されているため、プラユット首相は、「人々を集めて抗議するのは正しくない。これに対抗するのもやめてほしい。国家平和秩序評議会(NCPO)も政府も現在、その権限を用いて問題を解決しようと努めている。我々が厳しく対応しなければならないような事態を作り出さないでほしい。」と牽制。
午後プラユット首相は、首相府でトニー・ブレア元英首相約1時間にわたり意見交換。ブレア元首相の事務所によると、ブレア元首相は会談で、、「タイが前に進むことを望む。その最も良い方法は来年中に総選挙を実施し、民政に移管すること。戒厳令を解除し、人権を尊重すべき。」と述べた。タイ政府発表によると、「ブレア元首相は『軍による介入の必要性を認め、軍政が経済発展、社会開発、教育促進を達成できると信じる。』と述べた。」また、プラユット首相は、タイ当局が現在、改革を推進するという形で、タイが長年にわたり抱えてきた問題の解決に務めていることを説明。
民政移管を実現するための総選挙は当初、来年10月にも実施可能との見方も出ていたが、新憲法制定の兼ね合いから再来年01月頃との見方が有力。
プラユット首相は午前、米ASEANビジネス協会のアレクサンダー・フェルドマン会長らと会談。
11月04日(火)現行の暫定憲法に代わる憲法制定のため設置された新憲法起草委員会(CDC)の委員36人が元裁判官、法律家を中心に選出が完了。国王の承認を受け発足した。120日以内に新憲法案をまとめ、内閣、暫定国会、国家改革議会に提出する。
CDC委員はまず、国家改革評議会(NRC)が20人、立法議会(NLA)が5人を選出。その後、NCPOと政府がそれぞれ6人、5人を選び出した。NCPOが選んだ6人のうち、議会付属研究機関であるキング・プラチャティポック研究所(KPI)のボウォンサック事務局長がCDC委員長を務めることになっている。
刑事裁判所は、「フェイスブックでで王室に関する不適切な書き込みをしたのがコンピューター犯罪法違反と不敬罪に当たる。」として、男子大学生のアカラデート(24)に禁錮2年6ケ月の有罪判決。裁判所はまず禁錮5年を言い渡したあと、被告が罪を認めたことを酌量して最終的に禁錮2年6ケ月を言い渡した。
アカラデートは今年03月に書き込みをしたとして06月に逮捕された。4回にわたり保釈を請求したが、いずれも却下。アカラデートは「控訴せずに刑が確定してから国王の恩赦を願い出る。」という。
なお、不敬とされた書き込みの内容は、伝聞であっても不敬罪に問われるため、メディアは報じていない。
05月の軍事クーデターで発足したプラユット軍事政権の閣僚の資産公開。
最も金満だったのは王族で経済政策を担当するプリディヤトン・テワクン副首相(元タイ中央銀行総裁、67)で、資産から負債を引いた純資産が13億7839万Bに上った。2位は同じく王族のパナダー・ディサクン首相府相(前首相府次官、58)で13億1533万B。3位は王室の流れをくむピティポン・プンブン・ナ・アユタヤ農相(元農業協同組合省次官、67)で8億3052万B。4位は実業家のコープカーン・ワタナウォラーンクーン観光スポーツ相(前東芝タイランド会長、53)で3億0520万B。
33人の閣僚のうち、資産が1000万B以下だったのは695万Bのナロン・ピパッタナーサイ教育相(前海軍司令官、61)だけだった。
クーデターを実行したプラユット・チャンオーチャー首相(前陸軍司令官、60)の純資産は1億2801万B。プラユット首相の弟で軍政が設置した暫定国会の議員であるプリチャー・チャンオーチャー陸軍司令官補(58)は議員の資産公開で純資産を7982万Bと申告。
暫定国会議員の資産公開では、純資産がチャカティップ・チャイジンダー警察副長官(54)9億6207万B、カムトン・プムヒラン元海軍司令官(63)8億0179万B、ワチャラポン・プサーンラーチャキット前警察長官代行(60)4億6942万B、ソムヨット・プムパンムアン警察長官(59)3億5586万Bなど軍・警察高官の金満ぶりが話題となった。
インラック前政権が目玉政策の1つとして導入した米担保融資制度。数千億Bに及ぶ予算投入に厳しい批判が浴びせられ、不正蔓延とも指摘されていたが、政府系シンクタンクのタイ開発調査研究所(TDRI)のニポン所長によれば、「米担保融資制度がもたらす損失は、買い上げた米1800万tを10年で売却すると仮定した場合、1兆Bに上る。」という。これは、プリディヤトン副首相が先に示した損失予想5000億Bの2倍。同制度は、農民支援プログラムとしては過去最大規模のもの。タクシン支持者の多い農民を支援することでタクシン派・インラック政権の支持基盤をより盤石なものとすることが狙いだった。
11月05日(水)ウィサヌ副首相は、「新憲法の内容は既に決まっており、新憲法起草委員会(CDC)が新憲法を作成するというのは見せかけに過ぎない。」との批判を全面的否定。
現行の暫定憲法に代わる新憲法については、その作成を担当するCDCの委員全員が決まったばかりだが、一部では、「新憲法は、タクシン派を封じ込めること などを主眼とした内容にすることが既に決まっている。」といった批判意見が出ている。だが、ウィサヌ副首相は、「新憲法は国民が見守る中で作成される。草案が既に出来上がっているということはない。」と明言。
また、2007年憲法制定の際に行われた国民投票を今回は実施しないことに一部で「民意が反映されない。」といった批判が出ているが、ウィサヌ副首相によれば、「政府は、単に国民に賛否を問うより、国民に意見を表明してもらい、それを新憲法に可能な 限り盛り込む方が重要と考えている。」
新憲法案を起草する憲法起草委員会委員長にはバワンサック・ウワンノー元内閣秘書官長が就任。バワンサックは、「国民の、国民のための、そして、可能であれば、国民による憲法を目指す。」と抱負。
タイではクーデターなどで度々憲法が廃止され、その度に新たに制定されてきた。1997年には、選挙で選ばれた憲法議会を通じて作成された新憲法が施行され、初の国民参加型で最も民主的な憲法との評価を受けた。この1997年憲法は、2006年の軍事クーデターでタクシン政権(2001~2006年)を打倒した軍部により破棄された。軍政下の2007年に制定された新憲法は、議会上院のほぼ半数を非民選とするなど、特権階級の政治介入を制度化し、政党の力を殺ぐ内容となった。この憲法も今年05月の軍事クーデターで破棄され、現在は軍部が実質的に全権を握る暫定憲法が施行されている。
立法議会(NLA)が11月12日 に国家汚職制圧委員会(NACC)の請求通りにインラック前首相の罷免に向けた手続きをとるか否かを決定する予定であることから、インラックとプア・タイ党幹部らを代表する弁護士チームが、「現段階で決定を下すのは法的に問題がある。」などとして決定の延期を求める文書をNLAに提出。
NACCは、「インラック前政権の米担保融資制度の不正蔓延に絡んでインラック前首相に職務怠慢があった。」として、NLAに過去に遡ってインラックを首相罷免とするための手続きを取るよう請求。これとは別にインラックを最高裁に提訴するよう請求。
だが、弁護士チームによれば、NACCの罷免請求は、05月22日 の軍事クーデターに伴い廃止された2007年憲法に基づいたものだが、現行の暫定憲法には政治任用職の罷免に関する規定は存在しない。
また、「NACCの請求でNLAが罷免の手続きをとる場合はNACCの報告書のコピーをNLA議員全員と罷免が求められている者に送付する必要があるものの、インラックはまだコピーを受け取っていない。」という。現在の予定では、NLAで12日にまずNACCとインラック前首相が意見を述べることになっているが、インラックの代理人が代読すること可能。また、最高裁への提訴については、検察とNACCがどちらが起訴すべきかを07日に協議する予定。
11月06日(木)新憲法起草委員会(CDC)の広報担当ラートラットによれば、「新憲法の是非を問う国民投票は行わないとされているものの、内閣が新憲法に国民の意見を反映させたいと考えていることもあって国家平和秩序評議会(NCPO)が国民投票の実施に同意する可能性がある。また、CDCでは、1997年憲法と2007年憲法に準じて新憲法を起草するか否かを決める必要があるが、過去の憲法を手本としないことで意見が一致するとの見通し。」という。 ラートラットはその理由について、「過去の憲法の問題点を改めて新憲法とするのは比較的容易。だが、この方法では過去の憲法の枠組みに縛られることになる。」と説明。 ラートラットによれば、新憲法の作成が完了するのは来年09月頃。憲法を具現化するための法整備にさらに2~3ケ月必要。また、国民投票には最長で5か月ほどかかるため、総選挙実施は再来年01月か02月になる見通し。
11月07日(金)現行の暫定憲法に代わる新憲法について、アピシット元首相(民主党党首)はこのほど、「国民に受け入れられなければ、真っ当な憲法とは言えない。」と述べ、新憲法の内容がまとまった時点でその是非を問う国民投票を実施すべきとの考えを明らかに。
新憲法は、憲法起草委員会(CDC)が起草の作業を開始したばかりで、出来上がるのは来年後半と見られている。
この他、11分野の改革を断行すべく作業を開始した国家改革評議会(NRC)について、アピシットは、「国会議員の人数や選挙制度の改正など個別問題の検討に多くの時間が費やされており、このままでは改革が不完全に終わる恐れがある。」 と指摘。視野を広げて、汚職や職権乱用といった諸悪の根源を根絶することにも力を入れるよう注文を付けた。
11月08日(土)民主党の広報担当チャワノンは、国民和解のための赦免などに反対する姿勢を明らかにした。民主党は反タクシン色の最も強い政党であるが、民主党もタクシン派も、また、現在の軍政も、政治対立を解消して国民和解を実現することの必要性を認めている。
ただ、タクシン派のインラック前政権は、政治関連犯への恩赦適用を和解手段の1つとして打ち出したことで「国外逃亡中のタクシンの免罪が狙い。」との批判を受け、政治対立の再燃を招くことになった。
チャワノンは、「民主党は、国民和解が必要だと考えている。しかし、無実の者を罰し、罪を犯した者を罰せずに和解を成し遂げることはできない。」と強調。軍政に対し、恩赦などを用いずに国民和解を実現するよう求めている。
起草作業が始まったばかりの新憲法について、「国民の支持、理解を得た憲法を制定するため国民投票の実施が欠かせない。」といった意見が出ている中、国家改革評議会(NRC)のチャルンウィット評議員はこのほど、「国民投票は必ず実施しなければならないものではない。」との考えを明らかに。
国民投票は今のところ予定されていないものの、憲法起草委員会(CDC)の委員からは実施の可能性が示されているほか、アピシット元首相(民主党党首)などが実施を求める考えを表明している。だが、チャルンウィット評議員によれば、「憲法の作成段階で国民の意見を積極的に取り込むことができれば、時間と費用をかけて国民投票を実施する必要はない。また、05月の政変に伴い廃止された2007年憲法は制定前に国民投票が実施されたものの、国民の多くは2007年憲法についてあまり知らされていなかったが、(2007年憲法の承認、制定に伴う)総選挙実施を希望して賛成票を投じたもので、意味のない国民投票だった。」としている。
プラウィット副首相兼国防相(元タイ陸軍司令官)は06~08日、日本を訪問し、江渡聡徳防衛相らと会談。訪日にはシリチャイ国防省次官が同行。
11月09日(日)00時頃プラチュアッブキリカーン県で、バス4台の玉突き事故があり、バスに乗っていた僧侶5人と一般人2人が怪我。
事故に遭ったバス4台はスラタニ県ーの仏教寺院が仕立てたもので、僧侶約160人などが乗り、クルングテープを目指していた。バスにはこの寺で僧侶として修行中のステープ元副首相(元民主党幹事長)も乗っていたが、ステープに怪我はなかった。
ステープは昨年10月から今年05月の反政府・反タクシン元首相デモを指揮し、クルングテープ都心部を数万人で長期占拠するなどした。今年05月の軍事クーデターでタクシン派政権が倒れたことを受け、07月に出家。
プラユット首相(前タイ陸軍司令官)は09日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議出席のため訪れた北京で、支那の習近平国家主席、李克強首相と会談。プラユット首相は習主席に対し、クルングテープからラオス、支那南部の昆明とを結ぶ全長約2000㎞に及ぶ道路建設に対する支那側の姿勢に感謝の意を示した。この他、両首脳は、両国を結ぶ複線鉄道建設などについても意見を交換。また、プラユット首相は、通信機器大手ZTE(中興通迅)など支那の大手企業経営者らと会談。
現行の暫定憲法に代わる新憲法の制定前に国民投票を実施すべきか否かについて様々な意見が出ている中、憲法起草委員会(CDC)のボウォンサック委員長は、「新憲法を国民に認められたものにするための1つの手段になり得る。」と述べ、国民投票の実施に前向きな姿勢を明らかに。暫定憲法には、新憲法の是非を問う国民投票を実施するとの規定はない。
だが、ボウォンサック委員長によれば、「CDCも、CDCにアドバイスする立場にある国家改革評議会(NRC)も軍政主導でメンバーが選出されており、国民の信任を十分に得たものとは言えない。このため、新憲法を国民の納得のいくものにするには、起草段階で国民の意見を積極的に取り入れるとともに、国民投票を実施するのが望ましい。」
11月10日(月)アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議出席のため訪れた北京で、プラユット首相は、フィリピンのアキノ大統領と会談。
アジア太平洋経済協力会議(APEC)に出席するため支那を訪問中のプラユット首相によれば、米国、ロシアなど各国の首脳に対し、現在のタイの状況について説明するとともに、「現在進められている改革が完了してからタイ当局の取り組みを判断してほしい。」と伝えた。プラユット首相によれば、米露首脳に対しては、「タイ国内の政治状況は改善しているが、改革を遂行するためにまだ時間が必要。」などと説明。また、「日本や支那からは、自国民のタイ渡航への注意喚起を撤廃するとの説明があった。」
11月11日(火)立法議会で、幹事役の議員らがインラック前首相の罷免請求の扱いについて協議し、12日に予定されていた請求に関する審議を28日に延期を決定。インラック前首相を過去に遡って首相罷免とすることは、国家汚職制圧委員会(NACC)が前政権の米担保融資制度に絡んで前首相に職務怠慢があったと判断し求めているもの。
当初の予定では、請求通りに首相罷免の手続きをとるか否かを12日に立法議会で話し合うことになっていた。だが、前首相の代理人弁護士が、「立法議会の規則では、審議の20日前までに当事者に連絡をするとされているにも拘らず、前首相に連絡があったのは11月07日(審議の5日前)。」と訴えて審議の30日間延期を要求。これを受けて立法議会の幹事役らが話し合い、28日まで16日間審議を延期することで意見が一致。
また、プア・タイ党の法律専門家ルアンカイが、「現行の暫定憲法は、立法議会の罷免限を認めていない。」などと主張して罷免請求の審議を取りやめるよう求めていたが、立法議会は、「ルアンカイは部外者で提訴の権利がない。」と判断し、この要求を却下。
北京を発ち、東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の会議が開かれるビルマのネピドーに到着。
現行の暫定憲法に代わる新憲法の是非を問う国民投票を巡って様々な意見が出ている中、ウィサヌ副首相はこのほど、「国民に新憲法の内容をすべて理解、判断してもらうのは困難。」、「新憲法のいくつかの要点について国民投票を行うのが望ましい。」との考えを明らかに。
新憲法は今後数ケ月をかけて作成、制定され、新憲法のもとで総選挙実施、新政権誕生、民政移管完了となる。
ウィサヌ副首相によれば、「国民投票では、新憲法が良いか悪いかを判断してもらうより、憲法の重要なポイント、例えば、上院議員を任命制か公選制のどちらにするかなどを問う方が国民も判断しやすくわかりやすい。新憲法全体の是非を問うて国民投票を実施し、承認された場合、将来的に問題が発覚し、改正が必要になっても、それをするのが非常に困難。」
11月12日(水)アピシット民主党党首(元首相)は、「戒厳令下で政治集会が禁止されていることが新憲法に関する検討を行う上で障害になっている。」として、国家平和秩序評議会(NCPO)に対し、一定の条件下で政治家が会議を行うのを許可するよう求めた。
アピシット党首は、「憲法起草委員会(CDC)の求めに応じて新憲法に関する意見をCDCで述べることになっており、党内の意見をまとめることなどが必要となっている。だが、『5人以上の政治集会を禁止する。』とした戒厳令の規定のため党幹部が集まって意見を交換することができないのが現状。そのため、NCPOに対して、政治集会が安全保障に影響を与えたり政治的不安定を招くことがないよう条件を設定して、新憲法について政治家が集まって話し合うのを許可すべき。」と訴えている。
11月13日(木)ASEAN首脳会議が開催されたビルマの首都ネピドーで、安倍首相はプラユット首相に対し、日本政府が高速鉄道なども含めさらに多くのタイのインフラ計画に関心を示していることを伝え、民政への移管を求める考えを明らかに。
これに対し、プラユット首相は、民政移管に向けて努力中であること、2国間の経済協力のさらなる拡大を望んでいることなどを説明。
さらに安倍首相は、日本の原発事故に伴う日本からの食品輸入規制を全面的に撤廃するよう要求。プラユット首相は、「規制緩和の用意がある。」と返答。
ランサン財務事務次官は、「過去11年間に政府が実施した米作支援プログラムによって生じた損失が合計6800億Bに上り、うちインラック前政権の導入した米担保融資制度の損失が5180億Bを占める。」との調査結果を発表。
また、米担保融資制度のもとで農民から買い上げた米が政府や民間の倉庫に大量に保管されている問題について、プリディヤトン副首相(経済担当)は、「(米を管理している)商業省には同情する。米を早期に捌こうとすれば、市場に米が溢れて米価が下がってしまう。かといって、売却を遅らせれば、米の品質が劣化し安値で販売せざるを得ない。」と述べた。。インラック政権が買い取った米の在庫は現時点で1920万t。
11月14日(金)財務省が先に「インラック前政権による米担保融資制度の損失が5000億Bを超える。」と報告したことを受け、国家汚職制圧委員会(NACC)のパンテープ委員長は、「米担保融資制度の不正蔓延に絡んだ職務怠慢でインラック前首相を過去に遡って首相罷免とする。」との請求の裏付け強化にこの報告を使用する考えを明らかに。
具体的には、立法議会で28日に予定されている、請求通りに罷免手続きをとるか否かの審議の冒頭でNACCは報告の内容を盛り込んだ意見陳述をする。NACCは、これによって罷免請求の説得力が強まると考えている。
警察は、タイの政治状況を分析した英語書籍「ア・キングダム・イン・クライシス」のタイへの輸入販売を禁止。
香港のサウスチャイナ・モーニング・ポスト紙と英インディペンデント紙の書評から、タイ王室を批判する内容と判断。 「ア・キングダム・イン・クライシス」はロイター通信元記者の英国人ジャーナリスト、アンドリュー・マクグレガー・マーシャル氏の著作。
11月16日(日)軍部が05月に全権を掌握したあと報道に規制がかけられていることについて、タイ記者協会(TJA)のマノップ副会長はこのほど、「会員らが近く報道規制の撤廃を求めるキャンペーンを展開する。」と明らかに。
軍当局が発した97番目と103番目の命令では、「特定の政治勢力を批判したり、その意見を代弁したりすることが対立・混乱を招き、安全保障を脅かす恐れがある。」として、報道機関が元官僚、元判事、独立機関の元メンバー、学識経験者などとのインタビューを報道することを禁じられているが、TJAに所属するジャーナリストたちは、これらの命令の撤廃と戒厳令の解除を求めていく方針。
マノップ副会長は、「報道規制は、対立する政治勢力の間で意見を交わしたり、溝を埋めたりする機会を奪っている。」と指摘。また、「今はまだ戒厳令下にあるものの、(現行の)暫定憲法では国民の権利と自由が保障されている。」と述べ、「報道規制が憲法にも違反する。」との考えを示した。
プラユット首相が11月19日、首相就任後初めて東北部のコンケン県とカラシン県を視察する予定だが、東北部と北部がタクシン支持者の多い地域であることから、これら2県では不測の事態を避けるべく、首相視察に備えて厳重な警戒態勢が敷かれつつある。
タクシン派のインラック政権が軍事クーデターで倒されたあと、タクシン派は表立った抗議活動を控えて静観の姿勢をとっている。だが、軍政は、今でも「タクシン派が反撃の動きを見せ、これが民政移管に向けたプロセスを大きく脱線させる恐れがある。」と考えている。
ヨンユット政府報道官によれば、プラユット首相は両県で地元の当局者や住民と意見を交わすとともに、政府が東北部で実施を予定しているプロジェクトになどについて説明する予定。
クルングテープ都内ラチャダムヌン通コクウア交差点の10月14日記念碑前で、この場所で同日に土地改革に関するトークショーなどの開催を予定していたグループ5人が、当局が開催を許可しなかったことに抗議。警察署に連行されて事情聴取を受けたが、その日のうちに罪に問われることなく帰宅が許された。
主催者側は、開催の許可を事前に申請していたが、当局はショーの出演者の顔ぶれに問題があるとして開催を不許可。このため、主催者側は抗議の記者会見を16日に同じ場所で行おうとしたが、当局が同日、バリケードを設けて記念碑前を封鎖。主催者5人が口に黒いガムテープを貼るなどして抗議の行動に出たもの。
11月17日(月)国家平和秩序評議会(NCPO)のウェラチョン報道官は、プラユット首相が12月に日本を訪問し、タイのプロジェクトやビルマの深海港開発などへの投資を呼びかける予定と発表。プラユットが日本を訪れるのは首相就任後初めて。
ウェラチョン報道官によれば、プラユット首相は11月26~27日にラオ、27~28日にベトナム、12月01日にマレーシア、11~12日に南鮮を訪れる予定で、その後、日本を訪問することになっている。
テレビ局「タイPBS」の報道番組「改革の前に市民の声を聞くべき」の女性司会者が外されたことに「報道への不当介入。」といった批判が出ていることをきっかけにメディアが当局に報道規制の撤廃を求めている問題で、プラユット首相はこのほど、「報道の自由が保障されている。」と述べ、「司会者交代は局の判断であり、当局が強いたものではない。」と強調。
タイPBSテレビ局では軍人らが訪れた直後に司会者が交代となったことで、メディアから「当局が圧力をかけた。」といった批判が出ている。タイPBSは14日、軍政から圧力を受け、降板させたことを認めた。タイジャーナリスト協会、タイ放送ジャーナリスト協会などは15日、共同声明を出し、軍政の報道機関への圧力を非難した。一部のジャーナリストがインターネットの交流サイトに、自分の目、口、耳を閉ざした写真を掲載して抗議するキャンペーンを開始。
だが、プラユット首相によれば、「軍人らは局の幹部と司会者とあることについて話し合っただけ。」としている。なお、関係筋によれば、局を訪れた軍人は、市民がクーデターをどのように受け止めているかを取り上げた11月08日放送の番組の中で司会者が投げかけた質問に異議を唱えたもので、このため、「当局が司会者を降板させた。」との見方が出ている。
11月18日(火)プラユット首相の記者会見で、一部の記者がプラユット首相の父親が昨年、都内の土地を6億Bで売却した件について質問。プラユット首相は「君には関係ない。」と言葉を荒らげ、具体的な回答を拒否した。別の記者が、土地を購入した企業が購入の7日前に設立されたことを指摘すると、プラユット首相は「その会社に聞けばいい。」と応じた。
駐タイ露大使は、ロシアのメドベージェフ首相の招請に伴い、プラユット首相がロシアを公式訪問する予定と明らかに。先にビルマでASEANサミットが開催された際、ロシア首相がプラユット首相に招請を伝えたもの。
同大使によれば、「タイ国内の政治問題のため、両国間では首脳会会談などが延期されてきた。だが、2国間関係は正常化しつつあり、ロシアは関係強化を通じて2ケ国が協力を拡大する新しい時代に入ることが可能になっている。」
憲法起草委員会(CDC)の聞き取りでプームチャイ・タイ党、チャート・タイ・パッタナー党の2党は、「これまでの憲法に規定されていた解党処分の条件が緩すぎる。」として、新憲法では条件を厳しいものにするよう要請。この規定に基づいて、これまでに党幹部の選挙違反でタクシン派の複数の政党が解党処分を受けているが、これら2党は、「一部の者の違法行為のために政党を解散させるのは罰が重すぎる。」としている。
聞き取りでは、各党に50分の発言時間が与えられており、19日にはルアムチャイ・タイ・チャート・パッタナー党とパランチョン党への聞き取りが予定されている。
なお、関係筋によれば、「党幹部の選挙違反による解党処分を最も恐れているのは、『金権選挙』との批判を浴びてきたタクシン派の政党。」
プラユット首相は、国家平和秩序評議会(NCPO)、内閣、国家改革評議会(NRC)、立法議会(NLA)、憲法起草委員会(CDC)の代表による初めての会合の席上、これら機関に対し、NCPOが発表した行程表通りに政治改革などが進むよう一致団結するようよう要請。
関係筋によれば、「プラユット首相は、これら5機関を5つの川に例えて、『これらの流れを合流させて1つの流れにしてほしい。』と述べた。」ワンロップNLA議員によれば、首相は内閣が近く100件以上の法改正案を承認するとの見通しを示すとともに、NLAに対し、スケジュール通りに改革を具体化できるよう300余りの法改正を速やかに成立させるよう要請。
また、CDCの広報担当ラートラットによれば、「会合の中でプラユット首相は、新憲法の是非を問う国民投票を実施する可能性のあることを明らかにした。」
11月19日(水)プラユット首相は、東北部コンケン県を訪れて県庁前で現政権の政策などについて演説を行い、東北部20県の知事や関係政府機関の代表らと旱魃対策の進み具合などを話し合った。プラユット首相が東北部を訪れるのは首相就任後初めて。
東北部はタクシン派が優勢な地域だけにコンケン県庁舎の周辺では軍事クーデターを批判するビラが撒かれ、演説中、会場にいた地元の大学生5人が立ち上がり、上着を脱いで、中に着ていた「クーデター要らない。」とプリントしたTシャツを見せた。5人はまた、指3本を立てる仕種をした。5人は警備の兵士、警官に身柄を拘束されたが、大きな混乱はなかった。指3本を立てる仕種は米人気映画「ハンガー・ゲーム」で主人公らが支配者への抵抗を示す仕草で、タイでも反軍政のシンボルとして使われている。警備担当者に取り押さえられたが学生らは軍の施設に連行され、聞き取りが行われた。
プラユット首相は5人が連行される間、「気にするな。」、「まだ抗議したい人がいたら早く来てくれ。」、「大半の人は我々が今何をしているかわかっている。」などと笑顔で話した。
夜、クルングテープの民主記念塔に集まった民主主義のための自由タマサート連盟(LLTD)の大学生11人がコンケンで拘束された学生への支持を表明し、治安当局に連行された。
この事件を受け、バンコク都心の映画館「スカラ」と「リド」を経営するサヤームマホラソップ社は、「ハンガー・ゲーム」シリーズの最新作「ハンガー・ゲーム:モッキング・ジェイPart1」の公開を中止したことを明らかに。
プラユット首相は陸軍司令官だった今年05月、タクシン派政府と野党民主党など反タクシン派の抗争を理由に、軍事クーデターで政権を奪取した。軍政は05月に発令した戒厳令を現在も解除しておらず、政治活動を禁止、報道統制を続けている。
11月20日(木)憲法起草委員会(CDC)のボウォンサック委員長は、「新憲法の概要が12月29日に決まり、それを条文化する作業が年明けに始まる。」との見通しを明らかに。 新憲法は、軍政が進めようとしている改革に合わせた内容のものとなるが、同委員長によれば、国家改革評議会(NRC)は12月15~17日の会合で改革案をまとめ、それを19日にCDCに提出する予定。CDCでは改革案や政党の提言などに基づいて同29日に憲法の概要を決める。 また、現行の暫定憲法が「国家平和秩序評議会(NCPO)と内閣は、CDCから憲法草案の提出を受け、草案変更などについて提言することができる。」と規定していることに「NCPOの介入」といった批判意見が出ているが、ボウォンサック委員長は、「CDC委員は36人もいる。(不当な)介入があったら隠し通すことはできない。」と述べている。
東北部コンケン県でプラユット首相の演説中にクーデター反対を表明した学生5人が捕らえられたことをきっかけにクルングテープでも大学生などが軍政に反対する動き。
スカラ映画館近くでメディアのインタビューに答えた学生2人、サイアムパラゴンの映画館の前で3本指を立てて「クーデター反対」のポーズをとった学生1人の計3人が一時身柄拘束。
戒厳令の継続に批判的意見があることについて、プラユット首相は、「メディアは戒厳令に関し私に質問するのを止めるべきだ。(戒厳令が敷かれていることで)誰が迷惑しているのか教えてほしい。今最優先に考えなくてはならないのは国の将来のこと。対立や不和があってはならない。」と述べ、戒厳令が治安維持や国家改革遂行に不可欠との考えを改めて強調。プラユット首相は、「特別法(戒厳令)の施行は私にとって嬉しい事ではない。戒厳令で付与された権限を行使すればするほど私は不幸せになる。」と述べ、戒厳令を施行せざるを得ないような状況を作り出さないよう呼びかけた。
11月21日(金)「プラユット首相が民政移管後も政治的影響力を維持するため自ら政党を立ち上げる。」との見方も出ているが、プラユット首相は、政府庁舎に集まった報道陣を前に、「政党設立は考えたこともない。」と明言。
また、「首相退任後は何をするつもりか。」との質問に対しては、「私は今まだ首相の職にある。首相を辞めてから質問してもらいたい。」と返答。
現在の政権は、民政移管までの暫定的なものであり、新憲法制定後に総選挙が実施されて新政権が誕生した時点でプラユットの首相としての役割は終わることになる。 このほか、現在の政権について、プラユット首相は、「100%民主的な政権とは言えないかもしれない。だが、完全に民主的な政権でも国のためにならない政権なら意味がない。」との考えを示した。
11月23日(日)警察は、「ポンパット警察中将(中央捜査局局長)、コーウィット警察少将(中央捜査局副局長)ら警察高官7人と民間人1人を不敬罪、贈収賄、権力乱用などの容疑で逮捕し、民間人2人を指名手配した。」と発表。警察庁中央捜査局(CIB)のポンパット前局長の関係先を家宅捜索して現金約10億B、高僧などを象った大量のペンダントトップ、膨大な数の土地権利書など100億B相当の資産を押収。逮捕された警官7人は同日付で解雇された。
警察はまた、同様の容疑で取り調べを受けていた犯罪制圧課幹部のアカラウット警察大佐が20日に「高所から転落して死亡した。」と明らかに。「火葬が早すぎる。」との疑惑の声が出ていた、左遷後に飛び降り自殺したと見られている。
ポンパット中将、コーウィット少将、アカラウット大佐の3人は11日に事実上の停職処分を受けていた。ポンパット中将とコーウィット少将は現在、軍基地で取り調べを受けている模様。報道によると、「ポンパット中将は不敬罪などすべての容疑を認めた。」警察は今回の逮捕について、25日に記者会見を開く予定だ。
タイ警察は汚職体質で知られ、麻薬、誘拐、殺人などの重大犯罪で警官が逮捕されることもしばしば。現場レベルから幹部まで、警官の多くは、給与からは考えられないほど、生活水準が高いとも指摘されている。今年公開された警察高官の純資産はチャカティップ警察副長官9億6207万B、ワチャラポン前警察長官代行4億6942万B、ソムヨット警察長官3億5586万Bなどで、金満ぶりが話題となった。
タイ警察はタクシン元首相の出身母体で、タクシン派の影響力が強いことでも知られる。05月のクーデターで発足したタイ軍事政権は政官界でタクシン派の排除を進めており、今回の汚職捜査は警察内部の綱紀粛正とタクシン派の弱体化の双方を狙ったものと見られている。
新憲法に市民に意見を盛り込むべきとの声が強まっている中、憲法起草委員会(CDC)のボウォンサク委員長はこのほど、国民の声を新憲法に反映させるべく少なくとも10回公聴会を行うとの考えを明らかに。公聴会は、憲法起草にアドバイスする役目を担っている国家改革評議会(NRC)と調整を行って実施する予定。
また、NRCも新憲法に関する聞き取りを地方で実施することになっている。新憲法は、現行の暫定憲法に代わるもので、新憲法のもとで総選挙が実施されることになっている。
3本指を立てて「クーデター反対」を表明した大学生らの身柄が拘束されたことに国連人権高等弁務官から批判的な意見が出ていることについて、サク外務報道官はこのほど、「タイ外務省が国連に説明する予定だ。」と明らかに。 タイの国連大使からも弁務官に説明が行われる予定。だが、サク報道官は、具体的にどのような説明を行う方針かには言及しなかった。
ただ、サク報道官は、「(大規模反政府デモが連日行われていた)1年前に比べたらタイは前進している。以前より平和になったので政府機関が改革と国民和解の実現に向けて動き出している。」と述べており、国連にも国内状況の改善が伝えられるものと見られている。
11月24日(月)インラック前首相は、「息子のこと、キノコの栽培、読書、執筆に全エネルギーを傾注している。選挙に立候補するなどと言ったことはない。」と述べて、「次期総選挙への出馬を考えている。」との見方を否定。
今のところ、総選挙実施は再来年初めとなる可能性が高いとされている。
また、インラックは、インラック前政権が導入した米担保融資制度の不正蔓延に絡んだ職務怠慢で、過去に遡って首相罷免、公民権5年停止となる可能性があり、その場合立候補は不可能となる。
タイ人学者の「チャイ・ウンパーコンが書いたプミポン国王を批判する文章をウェブサイトに掲載した。」として、タイのニュースサイト「タイEニュース」編集者のヌット・ロングウォングが不敬罪に問われた裁判で、タイ軍法会議は、男性に懲役4年6ケ月の実刑判決を下した。
05月のクーデターで全権を掌握したタイ軍部は戒厳令に基づき、不敬罪、安全保障関連の刑法違反などを軍法会議で裁いている。
チャイは元タイ国立チュラロンコン大学政治学部准教授。不敬罪で訴追され、英国で事実上の亡命生活を送っている。
不敬罪はタイ国王夫妻と王位継承者への批判を禁じたもので、違反した場合、1件につき最長15年の懲役が科される。人権保護団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW、本部ニューヨーク)によると、1990年から2005年にかけ、不敬罪の裁判は年4、5件程度だったが、反王室のイメージがあるタクシン元首相派と特権階級を中心とする反タクシン派の抗争が激化した2006年以降は累計数百件に上る。容疑者のほとんどは反タクシン派で、逮捕後、保釈を認められないまま実刑判決を受けるケースが多い。
11月25日(火)ソムヨット警察長官は、クルングテープの警察本部で記者会見を開き、「ポンパット警察中将(前中央捜査局長)ら警官7人、民間人5人を、不敬罪、収賄、資金洗浄などの容疑で逮捕し、20億B以上の資産を差し押さえた。」と発表。「さらに多くの警察官や民間人が逮捕される。」との見方を示した。ポンパット中将宅11軒、コーウィット警察少将(前中央捜査局副局長)宅1軒、20日に転落死したアカラウット警察大佐宅2軒など、クルングテープ首都圏を中心に15軒を捜索し、自動車数十台と、地下金庫や隠し部屋に隠された現金、宝飾品、仏像、象牙などを押収。
警察によると、ポンパット中将らは、違法な賭場や石油密輸業者などから賄賂を受け取っていたほか、昇進を希望する警官に警察ポストを販売し、多額の金銭を得ていた。また、賄賂を要求する際、王室関係者の関与を仄めかした。ソムヨット長官は、捜査の進展にともない、逮捕者がさらに増える見通しであることを示唆。
また、このような警察の取り組みに対し、プラユット首相は、「誰であろうと(犯罪に)関与した者は捕らえられる。すべては証拠に基づいて行われる。」と述べ、全面的に支持する姿勢を明らかに。さらにプラユット首相は、「警察改革によって汚職や職権乱用を排除することが私の夢。」と明言。
ソムヨット長官が明らかにしたところによれば、これまでに逮捕された警察官や民間人の容疑は、警察官から賄賂を受け取って昇進の便宜を図る、石油密輸業者に賄賂を要求する、違法賭博場から賄賂を受け取る、マネーロンダリング、私的利益のために王室に言及するなどとなっている。ソムヨット長官は、「ポンパット前局長らのグループに全国の違法賭博場から金が集まる仕組みになっていた。」などと述べ、」警察幹部らによる大規模な不正が数年間に及ぶもの。」と説明。だが、「現在捜査中」との理由で不正の全貌は明かさなかった。
この他、これまでこれほど大規模な不正が摘発されなかったことについて、ソムヨット長官は、「過去に長官職にあった人々がどのように考えていたかはわからない。だが、私が長官になったからには、どんなに大物であろうと見過ごすことはできない。」と強調。
タイの警官は裕福なことで知られる。今年公開された警察高官の純資産はチャカティップ警察副長官9億6207万B、ワチャラポン前警察長官代行4億6942万B、ソムヨット長官3億5586万Bなどで、金満ぶりが話題となった。ソムヨット長官は2008年05月末に中央捜査局長に就任し、同年10月に警察長官補、今年10月に警察長官に昇進。
今回の逮捕は、公然の秘密と言われるタイ警察の汚職に切り込んだ形。ただ、「表に現れた事件は氷山の一角で、水面下では重大な権力闘争が進行中。」という見方がある。
関係筋によれば、プラユット首相は、軍部による全権掌握に関するインラック前首相の発言に不快感を露わにしており、治安当局がインラックの言動を制限する措置を取る可能性がある。
インラック前首相が先に新聞とのインタビューの中で、首相に選ばれたことを国家統治のために車のキーを託されたようなものと例えて、05月の軍事クーデターを「人々を車に乗せて運転している最中にピストルを頭に突きつけられて『車から降りろ。』と言われたようなもの。」と批判。
これに関する質問に対し、プラユット首相は、「誰がピストルを頭に突きつけたというのだ。」と返答。また、政治家が公の場で政治的発言をすることが許されているのかとの質問に対し、プラユット首相は、「国家平和秩序評議会(NCPO)が判断する。混乱を招く発言に対しては、外国旅行が禁止されたり、預金の出し入れが禁止されたりするかもしれない。」と説明。名指しは避けたものの、インラック前首相に言及したものと見られている。
憲法起草委員会(CDC)の広報担当ラートラットによれば、CDCが11月25日に行った聞き取りで、最大の反タクシン勢力である人民民主改革委員会(PDRC)は下院議員の比例代表選挙を廃止し、上院議員全員を任命制とすることなどを要求。
05月のクーデターに伴い廃止された憲法では、上院議員は公選と任命で選ばれるとされていた。だが、昨年、インラック政権主導で上院議員全員を公選制とするとの憲法改正が行われ(改正はのちに違憲、無効とされた)、これが反政府デモをエスカレートさせる大きな要因の1つとなった。
PDRCは、下院議員の定数削減、選挙管理委員会に当選を無効とする権限を付与しないことなどを求めた。
23日未明、クルングテープの民主記念塔周辺の路上に、軍事政権を批判するチラシがばら撒かれているのが見つかった。当局は防犯カメラに映っていたメルセデス・ベンツの乗用車からチラシを撒いた容疑者を割り出し、クルングテープ都内の民家で建築士の男性(54)を逮捕。
男性は取り調べに対し、「自分がチラシを作成し、別の男性(38)にバイクからばら撒かせた。」と供述。動機については、「軍政に権利を奪われたと感じたため。」などと話した。男性は2010年にタクシン派、今年は反タクシン派の集会に参加していたという。
一方、24日、タマサート大学のキャンパスで、学生8人が反軍政のチラシを撒き、兵士・警官に警察署まで連行され、一時拘束された。同日、チエンマイ大学でも反軍政のチラシが撒かれた。
タイでは昨年10月から、タクシン派政権打倒を目指す反タクシン派市民のデモがクルングテープなどで活発化。今年01、02月には数万人がクルングテープの主要交差点を長期間占拠した。軍は治安回復を理由に、05月に戒厳令を発令、クーデターでタクシン派政権を倒し、全権を掌握した。戒厳令は現在も解除されず、政治活動の禁止、報道統制などが続いている。
11月26日(水)民主党元副党首で国家改革評議会(NRC)の議員であるアロンコーンが、民主党を離党することがわかった。
タイ地元紙によると、アロンコーンは「民主党に所属していることで、NRC議員の立場に影響を及ぼしかねない。」と、明日正式に離党手続きを行う予定。アロンコーンは反タクシン派が集まる民主党の議員でありながら、反タクシン派団体によるデモ活動に反対する立場を示していた数少ない議員の1人。
警察当局は、「先に逮捕された警察庁中央捜査局(CIB)のポンパット・チャーヤーパン前局長らと結託して不正を働いていた容疑で民間人5人を逮捕した。」と発表。また、これまでに前局長の関係先などから押収した多数の仏像などを報道陣に公開。
この他、ソムヨット警察庁長官は同日、「現在捜査中であり、さらに逮捕者が出るようなら警察は公表する。」と述べ、「警察が新たに前CIB局長らと繋がりのある警察官40人以上の逮捕状を取ろうとしている。」との一部報道を全面的に否定。報道では、「逮捕される警察官のうち、3人が警察少佐、2人が警察大佐、1人が警察中佐。」とされていたが、ソムヨット長官は、「まったくのデタラメ。」と断言し、「このような噂は、警察の捜査を妨害することになる。」と述べて、メディアに対し、未確認情報を報じないよう呼びかけた。
国家改革評議会(NRC)は、国家改革について市民の意見を聞くため全国で公開討論会を1350回開催する予定であり、参加者が少なくとも7万人に上ると見込んでいる。NRCの市民参加・意見聴取委員会のプラチャ委員長によれば、公開討論会は12月01日から12ケ月間にわたって開催される予定。また、討論会では改革に関する18のポイントについて意見が交わされることになっている。この他、NRCは、公開討論開催をサポートするため77都県すべてに作業部会を設置することを決めたとのこと。
11月27日(木)来年中に総選挙が行われ民政復帰する予定だったが、その総選挙が2016年にずれ込む可能性が高まった。
タイ地元紙によると、プラウィット副首相兼国防相は、「現在の暫定政権に反発する勢力が存在する。」とし、それを延期の理由に挙げている。新憲法制定の準備が整えば、2016年初め頃には選挙を実施できる見通し。
アピシット民主党党首(元首相)は、新憲法の是非を問う国民投票の実施を改めて要求。
草案の作成作業が始まったばかりの新憲法については、現行の暫定憲法で国民投票の実施が義務づけられておらず、また、「ただ単に賛成か反対かを問うのはあまり意味がない。」といった国民投票に否定的な意見も出ている。
だが、アピシット党首によれば、「新たに制定された憲法の正統性を問う声が出て問題となったことが過去に何度もある。国民投票を実施して新憲法を国民の信任を得たものとすることで、『正統性に欠ける。』と批判して憲法を改悪しようとする動きを封じ込めることができる。」
約1年前に上下両院で承認された憲法改正が違憲とされ、国家汚職制圧委員会(NACC)が当時の下院議長、上院議長の責任を問うべく2人を過去に遡って罷免とするよう立法議会(NLA)に請求している問題で、NLAは、ニコム前上院議長から出されていた証拠の追加提出要求を賛成96反対82で却下。
ニコム前議長が自らの潔白を証明するため追加提出しようとしていたのは、改憲案に関する国会審議の重要部分だけを4時間にまとめたビデオ。関係筋によれば、証拠の追加提出は、罷免請求に関するNLAの審議を遅らせようとしたものと見られる。
だが、NACCは、「改憲審議をすべて録画した120時間のビデオがすでに証拠として採用されている。」などと説明。このため、ニコムの要求は退けられることになった。 また、要求却下を受けてポンペットNLA議長は、「NLAが来年01月08日に罷免請求の審議を開始する。」と宣言。
警察当局が警察庁中央捜査局(CIB)の前局長らの不正容疑の捜査を進める中、南部の大物石油密輸業者が作成したと見られる贈賄先送金記録を入手し、捜査を進めていることを明らかに。警察が本格的な捜査を開始しようとしていることが、11月27日にまでにわかった。
警察が密輸業者所有の住宅を家宅捜索した結果、贈賄先には水上警察局、財務省関税局、法務省特捜局などの職員約50人の名前があり、1回につき1500~1200万Bを警察官などに送金したことを示す記録が見つかった。送金記録によれば、警察官の他、内務省職員、軍人、法務省特別捜査局(DSI)職員、関税局職員などが金を受け取っていた。この密輸容疑者は今年10月、公文書偽造で実刑判決を受けたが、裁判所から刑務所に護送される途中に逃走。逃走には警官が関与したと見られている。
また、この新たな不正疑惑について、ソムヨット警察庁長官は、「誰であろうと罪を犯した者は裁かれねばならない。」と強調。「送金記録の内容が事実かは現時点では不明であり、事実関係を解明するための捜査の結果を待つ必要がある。」との見解。
ポンパット警察中将(前中央捜査局長)、コーウィット警察少将(前中央捜査局副局長)ら警官7人と民間人が逮捕された、不敬罪、収賄、権力乱用などをめぐる疑惑がさらに拡大する様相を見せている。
警察によると、ポンパット中将らは違法カジノや石油密輸業者などから賄賂を受け取っていたほか、昇進を希望する警官に警察ポストを販売し、多額の金銭を得ていた。また、賄賂を要求する際、王室関係者の関与を仄めかした。 ポンパット中将とコーウィット少将は11月11日に中央捜査局の局長、副局長を解任され、23日までに逮捕された。11日に事実上の停職処分を受けた犯罪制圧課幹部のアカラウット警察大佐は20日、「高所から転落して死亡。」(警察発表)した。自殺と見られている。警察はこれまでに、ポンパット中将宅11軒、コーウィット少将宅1軒、アカラウット大佐宅2軒など、首都圏を中心に容疑者宅15軒を捜索し、自動車数十台と、地下金庫や隠し部屋に隠された現金、宝飾品、仏像、象牙など合計20億B相当を押収。26日には、ポンパット中将を中心とする犯罪組織のメンバーとされる民間人5人が恐喝、不敬罪などの容疑で逮捕され、民間人の逮捕者はこれで10人を超えた。
一方、ソープランドチェーン元オーナーでラック・プラテートタイ党々首のチューウィット・カモンウィシット前下院議員は26日、クルングテープの警察本部前で記者会見し、違法カジノにポンパット中将ら以外に複数の警察幹部が関与していると主張した。チューウィット前議員は記者団に対し、都内の違法カジノの内部という動画を見せ、「この賭場があったラマ9世通やラチャダピセーク通は当時、ポンパット中将の縄張りではなかった。」と説明。「カジノオーナーのカンボジア人女性から警察に月6億Bが賄賂が支払われていた。」とも話した。賄賂を受け取っていた警察幹部について、チューウィット前議員は「ソムヨット長官は犯人を探し回る必要はない。振り向けばそこにいる。」と述べた。
11月28日(金)立法議会(NLA)は、罷免請求に絡んでインラック前首相サイドから出されていた証拠提出要請を賛成165反対15で却下を決定。
インラック前政権の目玉政策だった米担保融資制度の不正蔓延に絡んで国家汚職制圧委員会(NACC)が「職務怠慢でインラックを過去に遡って首相罷免とする。」との請求をNLAに提出。これに対し、インラック前首相側はインラックの潔白を証明すべく新たな証拠をNLAに提出するのを許可するよう求めていたが、NLA議員の大多数がこれに同意せず、要求は退けられることになった。
また、ポンペットNLA議長は、「NLAが来年01月09日に前首相の罷免請求に関する審議を開始する 」と発表。
警察庁中央捜査局(CIB)の前局長らが不正を働き、巨額の不正蓄財をしていたとされる事件で、刑事裁判所は、不正に関わった容疑で民間人3人、軍人2人(身柄拘束済み)の計5人の逮捕状を発付。これら5人は、26日に逮捕された容疑者5人と繋がりがあり、また、王室に言及して利益や現金を得る、違法に金銭を集める、人を拉致・監禁する、恐喝するといった行為を繰り返していたとされる。首都圏警察によれば、「これら10人全員が前CIB局長らによる犯罪に関わっていた。」
ワチラロンコン王太子の事務局は、内務省に対し、王室が与えた姓「アカラポンプリチャー」を剥奪するよう指示。
ポンパット警察中将(前中央捜査局長)、コーウィット警察少将(前中央捜査局副局長)らが不敬罪、収賄、権力乱用などで逮捕された事件で、「アカラポンプリチャー」姓の兄弟3人が不敬罪、恐喝、傷害などの疑いで逮捕されたためと見られる。兄弟3人のうち1人は王太子事務局の幹部職員で、事件を受け、解雇された。ポンパット中将は3人の母方の叔父にあたる。「アカラポンプリチャー」姓はポンパット中将以外も使えなくなる。
警察によると、ポンパット中将らは違法カジノや石油密輸業者などから賄賂を受け取っていたほか、昇進を希望する警官に警察ポストを販売し、多額の金銭を得ていた。また、賄賂を要求する際、王室関係者の関与を仄めかした。 ポンパット中将とコーウィット少将は11月11日に中央捜査局の局長、副局長を解任され、25日までに逮捕。11日に事実上の停職処分を受けた犯罪制圧課幹部のアカラウット警察大佐は20日、「高所から転落して死亡。」(警察発表)自殺と見られている。
警察はこれまでに、ポンパット中将らが所有する家屋十数ケ所を捜索し、自動車数十台と、地下金庫や隠し部屋に隠された現金、宝飾品、仏像、象牙など合計20億B相当を押収。押収された美術品について、タイ文化省は02日、「1000年以上前のカンボジアの仏像など貴重な品が多数含まれる。」との鑑定結果を明らかに。
11月29日(土)ウィサヌ副首相は立法議会議員を集めてペチャブリ県で開催されたセミナーの席上、「総選挙は2016年02月に実施されると考えている。政府と国家平和秩序評議会(NCPO)に総選挙を遅らせる理由はない。」と述べて、一部の大臣から出ている「2016年半ばにずれ込む。」との見方を否定。
ウィサヌ副首相によれば、新憲法は来年09月初めには内容がまとまり、国王の承認を得て同月末か10月初めに制定される見通し。新憲法に基づいて公職選挙法などの基本法の整備が完了するのが同年12月と予想されている。その後で総選挙が実施されることになる。ウィサヌ副首相は、「憲法と基本法を同時に制定することは不可能。」と述べ、「憲法制定直後に総選挙を行うことはできない。」
11月30日(日)プア・タイ党の法律専門家チームのシントンによれば、立法議会で来年01月09日にインラック前首相の罷免請求に関する審議が開始されたあと、インラックは息子とともに外国旅行に出かける予定。
出国には国家平和秩序評議会(NCPO)の許可が必要だが、シントンは、「インラックはこれまでトラブルを起こしたことはなく、許可されるだろう。」また、審議においてインラックが自ら陳述を行うか定かではないが、これについて、シントンは、「インラックが決めること。」と述べるに止まった。
12月01日(月)プラユット首相が11月19日に東北部コンケン県で演説を行った際、「クーデター反対」と書かれたTシャツを着た、コンケン大学の学生グループ「ダオディン」の5人が会場に乱入し、3本指を立てるポーズで軍政への反抗の意を示して身柄を拘束された事件で、陸軍第3管区のカムパナート司令官はこのほど、「地元の政治家が学生らに5万Bを払ってやらせたもの。」と述べ、「学生たちが自らの考えで行ったものでなく、ヤラセだった。」との見解を明らかに。
だが、同グループに属する女子学生は新聞社との電話インタビューの中で、「『当局が地元政治家が仕組んだものとして処理しようとしている。』といった噂が以前から流れていた。」と指摘し、「学生たちが金銭をもらった事実はない。」と述べ、「ヤラセ」を否定。
なお、コンケン県の事件がきっかけとなって、クルングテープでも一部の学生らが公衆の面前でクーデターを批判する発言などをして身柄を一時拘束された。
軍事政権の主要閣僚が、「民政移管の総選挙が2016年にずれ込む。」という見通しを相次いで示した。プラユット首相(前タイ陸軍司令官)が国民と国際社会に示した民政移管の行程表は2015年後半の総選挙を謳っていた。欧米諸国はできるだけ早期に総選挙を行うべきとしており、軍政の動きは反発を招きそうだ。
11月26日に放送された英BBC放送のインタビューで、ソムマイ財務相(元財務副次官)が「個人的な感触」とした上で、「総選挙が当初予定より半年程度遅れる。」という見通しを示した。
翌27日には、プラユット首相の元上官であるプラウィット副首相兼国防相(元タイ陸軍司令官)が、軍政に反対する動きがあることを理由に、「総選挙は2016年になると思う。」と話した。
29日には、新憲法制定や政治制度改革の司令塔であるウィサヌ副首相(元内閣秘書官長)が、「憲法制定と関連法の整備にかかる時間から見て、総選挙は2016年02月になる。」という見通しを示した。
ポンパット前警察庁中央捜査局(CIB)局長らが不正を繰り返して巨額の不正蓄財をしていたとされる事件で、警察庁のプラウット報道官はこのほど、「ポンパット前局長とともに逮捕された警察幹部に賄賂を贈っていたとされる南部の実業家ノポンの逮捕に繋がる情報の提供者に100万Bの報奨金を付与することになった。」と明らかに。
ノポンは石油密輸グループのリーダーとされる人物。報奨金提供は、ソムヨット警察庁長官が決めたもの。ノポンは10月09日、公文書偽造でパタニー地方裁判所から禁錮1年9ケ月の有罪判決を受けたものの、警察内の協力者に助けられて身柄拘束中に逃亡。現在所在不明。
12月02日(火)警察庁中央捜査局(CIB)のポンパット前局長らが不正を繰り返していたとされる事件で、警察庁のプラウット報道官は、不敬などの疑いで大物実業家、ノポンの逮捕状を取った事、ノポンと連絡が取れず国外に逃亡した可能性のあることを明らかに。 ノポンは、ウィンド・エネルギー・ホールディング社の創設者で会長。フォーブス誌のタイ長者番付で31位にランクされたことがある。
報道官によれば、警察は過去数日間、ノポンと連絡を取っていたが、逮捕状が発付されたあと、電話が繋がらなくなった。すでに国外に逃亡したと考えられる。警察によれば、ノポンはある実業家から1億2000万Bを借りていたが、これを2000万Bに引き下げさせるためポンパット前CIB局長らの一味を雇って実業家を誘拐させたという。ノポンから一味への報酬は減額分1億Bの10%だった。
12月03日(水)タクシン派政党プア・タイ党のプラシット前下院議員が今年05月07日の都内のデパートでの演説で王室を批判したとして、不敬罪に問われた裁判で、タイ刑事裁判所は、被告に禁錮2年6ケ月の実刑判決を言い渡した。裁判所はまず被告に禁錮5年を言い渡したあと、被告が容疑を認めたことを理由に刑を軽減し改めて禁錮2年6か月を言い渡した。プラシット前議員は控訴せず、服役する模様。
タイでは05月22日の軍事クーデターでプア・タイ党政権が崩壊し、保守色の強い軍事政権が発足した。プラシット前議員は05月29日に逮捕・収監され、保釈を認められないまま、判決を受けた。
不敬罪はタイ国王夫妻と王位継承者への批判を禁じたもので、違反した場合、1件につき最長15年の禁錮刑が科される。人権保護団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW、本部ニューヨーク)によると、不敬罪の裁判は1990年から2005年にかけ、年4、5件程度だったが、反王室のイメージがあるタクシン派と特権階級を中心とする反タクシン派の抗争が激化した2006年以降は累計数百件に上る。容疑者のほとんどは反タクシン派で、逮捕後、保釈を認められないまま実刑判決を受けるケースが多い。
前警察庁中央捜査局(CIB)ポンパット局長らによる不正事件で、警察当局は、犯罪に関与した疑いでさらに2人の逮捕状を取った。逮捕状が出たのは自動車セールスマンとその知人。セールスマンは、借金3000万Bを減額させようと、前局長の一味を雇って貸し手を誘拐。知人はセールスマンと一味を引き合わせた。
また、この事件では先に、「指名手配中の実業家ノポンが国外逃亡した可能性がある。」と報じられていたが、首都圏警察はこのほど、「ノポンがカンボジアに逃げ込んだことを確認した。」と発表。
一方、タイ空港社(AOT)によれば、ノポンはカンボジアに逃亡する前、ドンムアン空港からプライベートジェットで出国しようとしたものの、その時すでに逮捕状が出ており、許可が下りなかった。
東北部コンケン県で先にプラユット首相が演説中に「クーデター反対」と書かれたTシャツを着た学生5人が会場に乱入して身柄を拘束された事件で、ウドムデート副国防相(陸軍司令官)は、「学生らは金銭をもらって行為に及んだ。」とのカムパナート陸軍第1管区司令官の指摘について、「情報をチェックする必要がある。」と述べ、同司令官と距離を置く姿勢を見せた。「金をもらった。」との発言に対しては、学生から反発の声が上がっているが、ウドムデート副副国防相は、「大事にはしたくない。」と述べており、学生をこれ以上刺激するのは得策ではないと考えているようだ。
なお、カムパナート司令官は、先の発言に関して「諜報の最初の段階で入ってきた情報。真偽を確かめるにはさらなる判断材料が必要。」と述べるに止まった。
12月06日(土)クルングテープ都内の病院で、タクシン(65)の長女のピントーンター(32)が双子の女の子を出産。タクシンにとって初孫。
ピントーンターの兄のパーントーンテー(36)、叔母のインラック前首相(47)らも病院を訪れ、双子と対面。ピントーンターは2011年に実業家のナタポン・クンナーコンウォン(34)と結婚。
12月07日(日)警察庁中央捜査局(CIB)のポンパット前局長らが不正を繰り返して巨額の不正蓄財をしていたとされる事件で、指名手配中の大物ビジネスマン、ノポンが、報道機関などに「自分は被害者。」、「身の危険を感じている。」などとする文書を送りつけた。
これに対し、警察は同日、「ノポンの主張は虚偽。」、「確固たる証拠が存在する。」などと反論した。容疑は、不敬、恐喝、脅迫など。警察の担当者は、「容疑を裏付ける証拠がある。そうでなければ、軍事裁判所が逮捕状を発付するわけがない。」と述べている。
報道機関に送付された文書によれば、ノポンは、保釈が認められないのではないか、警察による身柄拘束中に口封じがあるのではないかと懸念している。なお、ノポンは、逮捕状が出た直後にカンボジアに出国したとみられているが、その後の所在は不明。
12月08日(月)国家改革評議会(NRC)内に設置された政治改革委員会が、首相を含む閣僚を国民が選挙によって直接的に選ぶ制度を導入すべきとしたことに対し、「首相の権限が強大になり過ぎて抑制均衡が機能しなくなる恐れがある。」といった懸念の声が早くも出ている。
政治改革委は、委員会として公選制導入を推すと決定。これに伴い、同制度についてNRCと憲法起草委員会(CDC)が検討を行う。だが、政治改革委の広報担当を務めるプラサンNRC評議員は、「国民に直接選ばれた首相・閣僚には大きな権限が付与され、(権限の乱用などを)チェックするのが難しくなる。これは、政府でなく国民により大きな権限を与えるという改革の精神に反する。」と指摘。さらに、「首相が最大議席を有する政党以外から選ばれた場合、議員の支持を得られずに国会運営が難航することが予想される。」との見方を示した。
このほか、民主党のニピット副党首によれば、「首相公選制では、議会で最も支持を得ている人物が首相に選ばれるとは限らないため、首相の不信任決議案がすんなり可決され、政権が容易に崩壊する危険性がある。」
「警察庁中央捜査局(CIB)のポンパット前局長らが不正を繰り返していた。」とされる事件で、警察、軍部、芸術局の合同チームが、前局長と繋がりがあるとされる、チェンワタナ通り骨董店を家宅捜索し、大量の骨董品を押収。同店のオーナーは、事件の容疑者の1人。警察の説明によれば、「この店は骨董品を売買する許可を取得していなかった。」なお、芸術局の専門家によれば、「店内にあった骨董品はほとんどが偽作と見られる。」
12月09日(火)消息筋によれば、「国民和解を実現するため政治関連犯への恩赦適用を憲法で規定することが憲法起草委員会(CDC)の第10改革・和解小委員会で検討されている。」恩赦案は2つ出ており、最初の案は、2005~2014年に政治関連で罪に問われた者全員に恩赦を適用するというもので、第2の案は、殺人罪と不敬罪の者を適用対象外とするというもの。
また、タクシン派が過去に、国民和解を実現するためとの理由で恩赦案を打ち出し、これが「タクシンの免罪が狙い。」といった反タクシン派の強い反発を招き、政治的混乱をエスカレートさせる結果となったが、小委員会で現在検討されている案でタクシンが恩赦の適用対象となるか否かは今のところ定かでない。
タクシンは、首相在任中の汚職(職権乱用)で禁錮2年の有罪が確定しているが、判決を不当として、帰国して刑に服すのを拒み続けている。
首相を含む閣僚を国民が直接選出するという公選制の導入案に一部から批判が出ていることについて、ボウォンサック憲法起草委員会(CDC)委員長はこのほど、「公選制はさまざまな委員会から出されている案の1つに過ぎない。決定事項ではなく、検討にまだまだ時間が必要。」と述べて、反対派に冷静な対応を求めた。「公選制に対しては、首相を含む閣僚の権限が強大になりすぎて、チェックのメカニズムが働かなくなる。」といった批判意見が出ている。
一方、公選制導入を提唱している、国家改革評議会(NRC)の政治改革委員会によれば、「国民が首相を含む閣僚全員を選ぶのは世界初で画期的。」
12月10日(水)国家改革評議会(NRC)の法務改革委員会が、候補者の当選を無効とする権限が選挙管理委員会に付与されていることを問題視し、この権限を廃止するよう提言。選管による当選無効は、選挙違反の度合いによって再選挙に立候補が可能と不可能の2種類あり、これらはサッカーの罰則に準えてイエローカード、レッドカードと呼ばれている。
これについて、法務改革委員会のセリー委員長は、「選管の権限は大きすぎて、その信頼性、中立性に疑問の声が出ている。」と指摘。委員会としては、当選を無効とするか否かは裁判所に委ねるべきと考えていることを明らかに。
これまでは選管が当選を無効とするか否かを判断するのに1年も掛かっていた事例があるが、委員会は2ケ月以内に当落が決められるようにすべきと考えている。
国家改革を進めるための検討の中で首相を含む閣僚の公選制を導入すべきとの意見が出ていることについて、アピシット民主党党首(元首相)は、「政治家の権限乱用問題の解決には役立たない。」と指摘して、公選制導入に反対する考えを明らかに。
アピシット党首によれば、国民が直接首相を選ぶことになれば、アピシット首相の権限は下院で首相を選ぶ場合より強大なものとなる。これは、首相による権限乱用の可能性を高めるものであり、新たな政治問題に発展する恐れがある。
公選制は首相選出に民意を反映させることになるものの、アピシット党首によれば、国民の支持のもとに選ばれた首相は大きな権限と高い人気のためその行動をチェックするが難しくなるため、公選制導入は政治の清浄化に逆行することになるとのことだ。
警察庁中央捜査局(CIB)の前局長らが不正を繰り返していたとされる事件で、警察当局は、ポンパット・チャーヤーパン前局長らとともに逮捕された警官幹部の妻を不敬容疑で再逮捕。
この妻は11月に石油の密輸や違法賭博に関与している者らに金銭を要求した容疑で逮捕されたが、警察は不敬容疑についても証拠が十分と判断し、逮捕に踏み切ることになった。
関係筋によれば、「今回は王室と繋がりがあるように偽ったことで不敬罪に問われることになった。」
12月12日(金)立法議会(NLA)で、NLAの17の委員会が打ち出した新憲法起草に向けた提言が了承された。首相を含む閣僚の公選制導入などを含む提言は15日にも憲法起草委員会(CDC)に提出される予定。
なお、NLAによる提言は、「CDCはNLA、内閣、国家平和秩序評議会(NCPO)からアドバイスを受けるとともに、国民や関係機関の意見に耳を傾けて決定を下さねばならない」と規定した暫定憲法34条に基づいたもの。
12月13日(土)インラック前政権の米担保融資制度に絡んで職務怠慢があったとして国家汚職制圧委員会(NACC)がインラック前首相を過去に遡って首相罷免とするよう請求している問題で、サンサーンNACC事務局長は、検察庁がさらなる証拠の提出をNACCに求めていることに対し、「同意できない。」と述べ証拠提出に応じない姿勢を明らかに。
サンサーン事務局長によれば、「検察庁は米担保融資制度に関連する政府間米取引の情報が必要としているものの、この情報は職務怠慢容疑とは全く関係がなく、検察がなぜこの情報を求めているのか理解に苦しむ。」
12月14日(日)軍事政権のプラユット首相は22、23日に支那を訪問し、ラオ国境のタイ東北部ノンカイ県とタイ湾に面した東部ラヨン県マプタプット港を結ぶ標準軌の複線線路を支那政府と共同で開発することをうたった了解覚書に調印する予定。建設を予定しているのはノンカイから東北部ナコンラチャシマー県、中部サラブリー県ケンコイを経てマプタプット港に至る全長734㎞の路線とケンコイ-クルングテープ間133㎞の路線。支那政府が建設資金を融資し、2016年着工を目指す。
12月15日(月)警察庁中央捜査局(CIB)のポンパット前局長による大がかりな不正事件で、関係筋はこのほど、ポンパットと繋がりのあったCIB職員やCIB傘下の機関の職員202人が左遷される見通し。これら職員は、ポンパットがCIB局長だった期間中に昇進した職員たち。前局長らによる不正に貢献した見返りが昇進だったと見られる。
また、この事件では刑事裁判所が新たに警察官1人と民間人1人の逮捕状を発付した。これら2人は資金洗浄の疑いをかけられて警察から出頭命令が出ていたが、これを無視。このため警察が逮捕状を取ることになった。
国家改革評議会(NRC)は、18の委員会が打ち出した提言の検討を開始。
まず政治家や公務員による汚職を取り締まる独立機関にどのような権限を付与するかが集中的に論議された。
12月16日(火)ポンパット前中央捜査局(CIB)局長らによる大がかりな汚職事件で、資金洗浄対策室(AMLO)はこのほど、「容疑者らから約1億Bの相当の資産を押収した。」と発表。これは、先週の約4億B相当の資産押収に続くもの。
また、シハナートAMLO室長によれば、「ポンパット前局長は巨額の賄賂を受け取っていたと見られるが、銀行口座の預金額は7万Bに過ぎなかった。このことから、ポンパットが証拠を残さない方法で賄賂を受け取っていたことが窺える。」
国家汚職制圧委員会(NACC)がインラック前政権の目玉政策、米担保融資制度の不正蔓延に絡んでインラック前首相を職務怠慢で過去に遡って首相罷免とするよう請求している問題で、サンサーンNACC事務局長はに開催されたNACCと検察当局の合同会議において、インラックに不利な証言をしている人々やNACC委員を保護するよう検察に要請。
なお、NACCの罷免請求については、来年01月初めに立法議会で審議が開始されることになっている。
国家改革評議会(NRC)の経済金融財政委員会は、「政党が大衆迎合策に巨額の国家予算を投入するのを防止する法律の制定が必要。」と強調。これは、過去において政権が支持拡大のために支持者が喜ぶ政策に巨額の予算を注ぎ込んで財政状態の悪化を招いたことによるもの。
同委員会のソムチャイ委員長は、「政党は大衆迎合策で有権者を勧誘している。これを防ぐための法律が必要。」と述べている。
12月17日(水)国家改革評議会(NRC)で、首相を含む閣僚を国民が直接選ぶ制度の導入案が議論されたが、公選制に強く反対する意見が少なくなかった。これまで首相は議会で選出されていたが、反対派のNRC評議員らは、従来の首相選出方法より公選制の方がより多くの問題が発生する恐れがあるとの懸念を表明。なお、閣僚公選制導入は、NRC内に設置された政治改革委員会が提案しているもの。
プラウィット副首相(治安担当)は、タイ当局が国外に逃亡した不敬容疑者の拘束、身柄引き渡しを諸外国に求めていることを明らかに。
タイでは刑法112条に不敬罪が規定されており、最高刑は禁錮15年となっている。
また、当局は何人の不敬容疑者がどの国に潜伏しているかなどをある程度把握しているものとみられるが、これらの情報は公表されていない。
プラウィット副首相によれば、「容疑者が潜伏中とみられる国には、タイと犯罪人交換条約を締結していない国や不敬罪が存在しない国もあり、これがこれらの国々に協力を要請する際の障害になっている。」
12月18日(木)刑法112条が不敬罪を規定し、これに基づいて不敬を働いた者に重い刑が科せられていることに見直しを求める意見も出ているが、プラユット首相は、「国王は自ら釈明や説明をすることができないことから、不敬罪規定が必要。」との考えを明らかに。また、不敬罪が存在することへの批判意見に対しプラユット首相は、「不敬罪規定をよく理解していない。また、君主を守らなければならないというタイの特殊な事情がわかっていない。」と反論。
「首相を含む閣僚全員を国民が直接選ぶ公選制とすべき。」との提案に賛否両論が出ている中、憲法起草委員会(CDC)のボウォンサク委員長がこのほど、5つの理由を挙げて改めて同案に反対する考えを明らかに。
公選制導入は国家改革評議会(NRC)内に設置された18の委員会のうち政治改革委員会が提案しているもの。「政治改革委員会は、首相のみならず他の閣僚まで公選制とするのは画期的。」と説明。だが、ボウォンサク委員長によれば、「閣僚を国民が直接選ぶことになれば、次の選挙まで首相はその座に留まり、内閣改造をすることもできない。これによって閣僚が独立機関などに不当に介入する危険性が高まる。」
12月19日(金)インラック前政権が導入した米担保融資制度で6800億Bあまりの損失が生じたとされる問題で、プラユット首相は、刑事、民事双方で責任を追及する考えを明らかに。これは、市民団体がインラック前首相の責任を明らかにするようプラユット首相に求めたことを受けたもの。
この実質的な米買い上げ制度は、タクシン支持者が大多数を占める農民を支援するために導入されたものだが、買上価格が市場価格を大きく上回っていたことから、買い上げに巨額の国家予算が投入されることになった。また、政府は高値で買い入れたことから米をなかなか売却することができず、保管されていた米が品質が劣化したものにすり替えられていたなどの不正も見つかっている。
このため同制度を監督する立場にあったのが国家米政策委員会。インラック首相(当時)がこの委員会のトップだったことから責任を問われることになった。これに関連して、国家汚職制圧委員会(NACC)がインラックを過去に遡って首相罷免とするよう請求しており、この請求の審議が年明けに立法議会で開始されることになっている。
12月20日(土)憲法起草委員会(CDC)のボウォンサック委員長は、「憲法の起草は01月12日にスタートする。」と述べ、「新憲法の内容はすでに決まっている。起草は見せかけに過ぎない。」といった批判に改めて反論。
一部報道では、「新憲法は国防省の提言に基づいたもので、その約8割がすでに決まっている。」とされている。だが、ボウォンサック委員長によれば、「新憲法に青写真は存在しない。」 タイでは05月の軍事クーデターに伴い、それまでの憲法が廃止され、暫定憲法が制定された。これに代わるのが新憲法であり、新憲法のもとで総選挙が実施されることになる。
12月21日(日)02月02日の総選挙が無効とされ、その準備に投じられた国家予算が無駄になった問題で、民主党のニピット副党首はこのほど、「選管にも責任があった。」と指摘して、先に中央選管のソムチャイ委員が「責任者に賠償させる必要がある。」との考えを示したことを批判。
ソムチャイ委員は、「選管は、『総選挙が無効とされる危険がある。』とインラック政権に警告していた。」と述べ、インラック政権の責任との見方を示しているが、ニピット副党首によれば、「選管は総選挙を実施せよとの政府の要求を拒否することも可能だったわけで、選管も責任を免れることはできない。」
12月22日(月)警察庁中央捜査局(CIB)のポンパット前局長らが大がかりな汚職を働いていたとされる問題で、警察庁の委員会が「ポンパット前局長ら警察高官6人を懲戒免職とすべき。」と判断。この判断は、検討のためエーク警察庁副長官に報告される予定。同委員会は、「これら高官らが恐喝や収賄など非常に重い罪を犯したことから警察から追放すべき。」と判断したもの。
都内クイーン・シリキット国立会議センターで開催された法務省セミナーの席上、汚職問題に取り組んでいるNGO、タイ反汚職機関(ACT)のプラモン代表は、「タイは汚職によって大きな損失を被っている。」と指摘し、汚職問題を専門に扱う裁判所を設置する必要があるとの考えを明らかにした。プラモン代表によれば、「国際通貨基金(IMF)は、タイで汚職に起因する損失が年間1兆Bに上ると見込んでいる。」
汚職裁判所設置に対し、パイブン法相は賛成の意を明らかにしたものの、「既存の裁判所や独立機関の意見を聞かねばならないだろう。」と述べ、さらなる検討が必要との考えを示した。
12月23日(火)軍事政権のプラユット首相(前タイ陸軍司令官)は22、23日、支那を訪問し、習近平国家主席、李克強首相らと会談。ナラーポン夫人とともに北京-天津間の高速鉄道に試乗。
タイ支両国は今月19日、李克強首相の訪タイに合わせ、ラオ国境のタイ東北部ノンカイ県とタイ湾に面したタイ東部ラヨーン県マプタプット港を結ぶ標準軌の複線線路を両国が共同で開発することをうたった了解覚書に調印。建設を予定しているのはノンカイからタイ東北部ナコーンラチャーシーマー県、タイ中部サラブリ県ケンコイを経てマプタプット港に至る全長734㎞の路線とケンコイ-クルングテープ間133㎞の路線で、2016年着工を目指す。
警察庁中央捜査局(CIB)のポンパット前局長らによる大がかりな汚職事件で、資金洗浄対策室(AMLO)はこのほど、「ポンパット前局長の関係者などから新たに10億Bあまりの資産を押収した。」と発表。AMLOはこの事件に関連してすでに2回合計5億B以上の資産を押収しており、今回の押収は3回目。新たに押収されたのは、金の装飾品、絵画、骨董品、宝石、木製家具、乗用車、外国の通貨など2万7000点以上。
12月24日(水)警察庁中央捜査局(CIB)のポンパット前局長らによる大がかりな汚職事件で、警察当局は、さらに複数人の逮捕状を取る方針を明らかに。
ポンパット前局長らは、インターネット上の違法サッカー賭博に関与していたと見られているが、警察が逮捕を予定している容疑者らは2009~2010年にかけてサッカー賭博にかかわっていた者たち。
憲法起草委員会(CDC)の広報担当、ラートラットによれば、「CDCは、タマサート大学のプリンヤ副学長がドイツ・スタイル選挙制度の利点を説明して同制度を支持する考えを表明したことを受け、この制度を採用することで意見が一致した。」これは、混合議席比例代表制(MMP)と呼ばれる下院議員選出方法。1つの政党が議席の過半数を獲得するのが困難であり、複数の政党が連立政権を組む必要があるとされる。
プリンヤ副学長によれば、下院議員は選挙区で250人、比例代表で200人の計450人を選出する。選挙区はこれまでより大きくなり、比例代表選挙は全国を8つの地域に分割して実施。また、有権者は投票において選挙区選挙で候補者を選び、比例代表選挙で政党を選ぶため2枚の投票用紙を投ずることになる。ここまではこれまでの選挙制度と類似しているが、MMPでは、例えば政党Aが比例代表選挙で全体の10%の票を得た場合、450議席の10%、45議席を獲得できる。仮に同党が選挙区選挙で20議席を得ていた場合、比例代表選挙では25議席が与えられることなる。ただ、同党が選挙区選挙で50議席を獲得していた場合には、比例代表選挙での議席は与えられない。プリンヤ副学長は、「この制度を導入することで小さな政党が議席を獲得しやすくなり、大きな政党が議席の過半数を得ることが難しくなる。」と説明。
12月25日(木)プラユット首相は、「過去3ケ月間の政府の仕事ぶりについて、安全保障と安定を約束するものとはなっておらず、不満足との見解を明らかにするとともに、政府は目標達成のためにこれまで以上に努力する必要がある。」と指摘。この他、今後の国内状況についてプラユット首相は、「武器を使うような暴力が勃発したなら、戒厳令を厳格に適用して対処する。」と明言し、「戒厳令は平和を維持するツールであり、人々を投獄したり処罰したりするためのものではない。」とも強調。
憲法起草委員会(CDC)の広報担当、カムヌンは、CDCが新憲法に「首相が下院議員である必要はない。」との規定を盛り込むことに同意したことを明らかに。ただ、民間人が首相に就任する場合、国王の承認を得る前に下院の承認を得ることが必要となる。
カムヌンによれば、「政治が八方塞がりになった場合、議員以外から首相を選ぶことで局面を打開することが期待できる。」
だが、関係筋によれば、民間人の首相就任を可能とすることについては、強い反対意見のが出ることが予想され、激しい論戦が展開される可能性がある。
警察庁中央捜査局(CIB)のポンパット前局長らによる大がかりな汚職事件で、刑事裁判所は12月25日、犯罪制圧課(CSD)の職員など警察官9人の逮捕状を発付。これら警官は、5年ほど前にインターネット上の違法サッカー賭博の摘発に関わったあと、容疑者らと裏取引をして巨額の賄賂を受け取ったとされる。
プラウィット国防相が明らかにしたところによれば、カンボジアで開催されたタイ・カンボジア国境委員会においてカンボジアのフン・セン首相は、カンボジアが指名手配中のタイ人を匿っているとの一部報道を全面的に否定。
フン・セン首相は、タクシン元首相と親交があり、また、過去にタクシン支持を表明したこともあって、「カンボジア当局が、指名手配中のタクシン派幹部などのカンボジア潜伏を手助けしている。」との見方が強い。
なお、「フン・セン首相のコメントを信用するのか。」との質問に対し、プラユット国防相は、「信用するか否かは個人的な見解であり、明らかにすることはできない。」と述べるに止まった。
12月26日(金)憲法起草委員会(CDC)が新憲法で「下院議員以外の民間人も首相に選出できる。」と規定する方針を固めたことについて、ボウォンサクCDC委員長は、「超憲法的な措置で政治の行き詰まりを打開するのを回避することに繋がる。」と述べ、民間人の首相起用を可能とすることに賛意を表明。
これまでの憲法では、「下院議員から首相を選出する。」と規定。
ボウォンサク委員長によれば、「軍部が国内を正常化すべく、05月22日に全権掌握に踏み切ることになったが、当時の憲法が民間人の首相起用を禁じていなければ、問題が速やかに解決され、軍部による政治介入を回避できた可能性がある。」
12月27日(土)憲法起草委員会(CDC)が12月26日に選挙管理委員会の権限を削減することに合意し、これに一部で批判が出ていることに対し、CDCの広報担当ラートラットはこのほど、「時代に逆行するものではない。選挙をスムーズに実施することに繋がる。」と釈明。
これまでの憲法では選管に選挙実施などの権限が付与されていたが、CDCは、これを変更し、新憲法では選挙実施を内務省、教育省、保健省などに委ね、選管を選挙を監督する機関とすることを予定している。
ラートラットによれば、「選管の権限削減によって、選管は投票用紙の印刷や投票所の選定などに労力を割く必要がなくなり、また、投票所の選定において『特定の候補者や政党に肩入れしている。』との批判を受けることもなくなる。」
12月28日(日)警察によれば、警察庁中央捜査局(CIB)のポンパット前局長らの不正事件に関与した疑いで指名手配されていた警察官4人が、都内パホンヨティン署に出頭。これら4人は、ネット上の違法サッカー賭博の摘発に絡んで容疑者から賄賂を受け取ったとして逮捕状が出ていた。
12月29日(月)軍事政権のプラユット首相(前タイ陸軍司令官)は、閣僚、軍幹部らを引き連れ、タイ国王の諮問機関である枢密院のプレム議長(元首相)(94)都内の自宅を訪れ、議長に新年の挨拶を行った。
首相一行を迎えたプレム議長は終始上機嫌で、タクシン派政権を倒した2014年05月のクーデターとその後の政権運営について、「治安を回復し、国家の安定を取り戻した。」とプラユット首相を賞賛。「我々(軍)は必要とあれば国政に介入する必要がある。」、「6000万人超のタイ人のほとんどは首相の行動に賛同し、誇りに思っているだろう。」、「軍は銃を撃つ以外に能がないと言ったのはタイ人の中で1人だけ。」などと述べた。この「1人」が誰を指すかは明らかにしなかった。
「現政権の行程表では1年以内に全てを片付けなければならないとされていることをどう思うか。」との報道陣の質問に対し、「首相は公務員ではなく定年退職する必要はない。」と述べ、プラユットが1年を超えて首相を務める場合も支持する考えを明らかに。元陸軍司令官でもあるプレム(94)は今でも軍内部に信奉者が多い。
プレム議長はタクシンと対立関係にあると報じられ、タクシン派の一部はプレム議長がタクシン政権を追放した2006年の軍事クーデターの黒幕として議長を批判している。
12月30日(火)タイ軍によれば、国境未画定地域でカンボジア軍が2国間の協定に違反して土木工事のため重機などを持ち込んでいることにタイが抗議。両国が国境地帯の警備を強化しており、緊張が高まっている。問題の国境未画定地域は、東北部ウボンラチャタニー県とカンボジアの国境地帯に位置している。国境未画定地域は双方が人員を入らせないことで合意しているはずだが、カンボジア軍は重機を搬入したことから、タイは抗議のためウボンラチャタニー県ナムユンの国境通行所を閉鎖。また、ウボンラチャタニー県の知事が12月30日、国境地帯を視察。知事によれば、カンボジアは国境未画定地域にカジノやホテルを建設するとともにマーケットを開設したり、道路を拡幅したりすることを計画しているものと見られる。
12月31日(水)クルングテープ在住の島戸義則(79)さんが殺害され、切断された遺体が運河から見つかった事件で、検察当局は、ポンチャノックと内縁の夫ソムチャイの2人を起訴する手続きを取った。これを受けて刑事裁判所は初公判を01月05日に開くことを決定。
検察によれば、島戸さんは、サムットプラカーン県のポンチャノック宅で刃物で刺された後、枕で口を塞がれて窒息死したもので、ソムチャイが遺体を切断して遺棄。
また、ポンチャノックは、島戸さんのキャッシュカードを使ってATMで複数回にわたって総額52万Bを引き出した。
2015年01月01日(木)今年は11分野の改革が遂行され、新憲法が制定される見通しだが、「このままではタクシン派の台頭回避を目的とした制度が導入されたり法律が整備されたりするのが明らかである。」として、タクシン派からは危機感を訴える声が出ている。
東北部のタクシン支持団体のある幹部によれば、「支持者らは大ボスであるタクシン(国外逃亡中)が軍政に反抗せず、沈黙を守っていることに不満を抱いている。このままタクシンが行動を起こさなければ、支持者たちの心は離れ、タクシンも復活のチャンスを完全に失う恐れがある。」
この他、関係筋によれば、景気が低迷すれば軍政は支持を失い、またインラック前首相が米担保融資制度に絡んで過去に遡って首相罷免となればタクシン派の強い反発を招く可能性がある。
01月03日(土)元下院議長、元上院議長、インラック前首相などを過去に遡って罷免とするとの性急に関する審議が立法議会(NLA)で予定されていることについて、ポンペットNLA議長は、議員たちが時間を取られて本来の職務遂行に支障が出るほか、政治的な対立を招くことに繋がるなど問題が多すぎるとの否定的見解を示した。
これら3人の罷免請求は近く審議が開始される予定だが、憲法改正が違憲とされた問題に絡んで当時の国会議員200人以上を過去に遡って罷免とするとの請求が近く提出される見通し。
罷免自体は実質的な意味合いを持たないものの、罷免となれば、公民権5年停止とされ、この期間中は選挙に立候補したり、公職に就いたりすることができず、政治的に大きな打撃を受けることになる。
なお、ポンペットNLA議長は、NLAでの罷免請求審議は望ましくないと考えているものの、「NLAは法に則って公正に審議を行う。」と明言。
01月04日(日)アピシット民主党党首(元首相)は、「憲法が国民の信任を得られなければ、政治対立が再燃することになる。」として、新憲法の是非を問う国民投票の実施を改めて行った。
昨年05月の軍事クーデターに伴いそれまでの憲法が廃止され、暫定憲法が制定された。暫定憲法下で新憲法が制定され、新憲法のもとで総選挙が実施されることになっている。
アピシット党首は、「新憲法は多くの人々に受け入れられる内容のものになるだろう。だが、新憲法が国家改革評議会(NRC)に承認されたあと、国民投票が実施されなければ、意見の対立が起きることになる。」と警告。
01月05日(月)邦人男性を殺害した容疑で逮捕された男女の裁判手続きが、ラチャダピセーク通の刑事裁判所で行われた。タイ地元紙によると、男女は殺害などの容疑を否認。次回審理は03月09日午前09時から。
この事件は日本人男性、「島戸義則さん(79)と連絡が取れなくなった。」と親族が警察に助けを求め捜査を開始。島戸義則さんのアパートにいた不審な女性、ポンチャノック(47)を一時拘束。ポンチャノックが島戸義則さんの銀行口座から多額の現金を引き出していたことが判明し逮捕。直後にポンチャノックは保釈金を支払い保釈され、そのまま行方を眩ませた。数日後に地元警察が、行方を眩ませていたポンチャノックを見つけ逮捕。またこの事件に絡んで、ポンチャノックの内縁関係にあるソムチャイ(47)も逮捕。
その後、ポンチャノックは、「島戸義則さんと一緒にいたところ突然息を引き取った。」と殺害を否定したものの、」サムットプラカーン県バーンボー郡の運河に島戸義則さんの遺体をバラバラにして遺棄した。」と自供し、ポンチャノックの証言のもと現場を捜索したところ、島戸義則さんの遺体が発見された。ただしこの供述の際、ソムチャイは殺害を認めていた。
外務省のセク報道官はこのほど、不敬罪に問われているタクシン派の幹部エカポップの所在などについて外務省がニュージーランド当局に問い合わせていることを明らかに。
エカポップは「昨年05月の軍事クーデターに伴い国外に逃亡した。」と見られているが、昨年12月に「ニュージーランドに滞在中で、ニュージーランドの旅券を取得した。」などとネット上に書き込んだことから、タイがニュージーランドに事実関係を確認するよう求めていた。
01月06日(火)立法議会で元上下両院議長とインラック前首相の罷免請求に関する審議が間もなく開始されることについて、プラユット首相は、審議に関連して政治的な活動が活発化する恐れがあることから、戒厳令を適用して対処する考えであることを再確認した。
元上院議長と元下院議長を過去に遡って罷免とするとの請求は、インラック前政権主導で下院と上院を通過した改憲案が違憲とされたことによるもの。また、インラックを過去に遡って首相罷免とするとの請求は、インラック前政権の米担保融資制度の不正蔓延に絡んでインラック首相(当時)に職務怠慢があったとの判断に基づくもの。関係筋によれば、元議長2人とインラック前首相の罷免請求が立法議会で承認されれば、タクシン派が猛反発することが予想される。
01月07日(水)プラユット首相は、優秀青少年に選ばれた771人の表彰式において、「両親に政治論争をしないよう言ってほしい。」と呼びかけた。このイベントは、毎年1月の第2土曜日の子どもの日に因んだもの。
プラユット首相によれば、「タイは現在、限られた時間の中で改革を遂行しようとしており、政治問題にかかわっている暇はない。このため、子どもたちから大人に政治的な問題を起こさないよう呼びかけてほしい。」
国家汚職制圧委員会(NACC)が憲法改正に絡んで元下院議長と元上院議長、米担保融資制度に絡んでインラック前首相を過去に遡って罷免とするよう請求していることについて立法議会(NLA)で審議が行われる予定だが、タクシン派、プア・タイ党幹部のスラポンは、「NACCの請求に法的問題があり、NLAが請求を取り上げることも同様に問題だ。」として、罷免に賛成したNLA議員を告訴する考えを明らかに。
関係筋によれば、3人ともすでにその役職にないため罷免自体はほとんど意味を持たないものの、罷免となれば公民権5年停止に処されるため、政治家としては大きなダメージとなる。なお、罷免請求の可決にはNLA議員の5分の2の賛成が必要だが、議員の間からは「罷免を支持する議員は多くはない。」との声も聞かれる。
01月08日(木)昨年05月のクーデターで崩壊したタクシン派前政権の幹部に対する弾劾審議が、タイの暫定国会で始まった。タクシンの妹であるインラック前首相が事実上の米担保融資制度をめぐる汚職と巨額の損失で、ソムサック前下院議長とニコム前上院議長が上院の全議席を公選制に変更する憲法改正案の国会審議をめぐり弾劾に掛けられる。
犯罪への関与や汚職体質で批判を浴びているタイ警察で、幹部、中堅幹部の解任が相次いでいる。
07日に中央捜査局の56人、首都警察の73人が異動処分を受け、翌08日にはトンチャイ経済犯罪取締局長(警察少将)が解任された。トンチャイ前局長の解任理由は公表されていない。
タイ警察では昨年11月、ポンパット前中央捜査局長(警察中将)、コーウィット前中央捜査局副局長(警察少将)、コーウィット前サムットサコン県入国管理事務所長(警察大佐)らが相次いで逮捕され、不敬罪、収賄、権力乱用などで取り調べを受けている。
警察によると、ポンパット中将らは違法カジノや石油密輸業者などから多額の賄賂を受け取っていたほか、昇進を希望する警官に警察ポストを販売し、多額の金銭を得ていた。また、賄賂を要求する際、王室関係者の関与を仄めかした。犯人グループは監禁、恐喝などにも手を染めていたと見られる。この事件では、米経済誌フォーブスがまとめた2014年版のタイ富豪番付で31位、資産8億US$とされた風力発電事業会社ウインド・エナジー・ホールディングのノポン・スピパット社長が不敬罪、恐喝などの容疑で12月に指名手配。ノポンは国外に逃亡したと見られている。
警察によると、ノポン社長は自分の借金1億2000万Bを減額させるため、貸し手のタイ人男性実業家をポンパット中将らの犯罪グループに誘拐させ、借金を2000万Bに減額するようこの男性を脅した。誘拐、恐喝はクルングテープのチャオプラヤ川で旅客ボートを運航するチャオプラヤ・エクスプレス・ボート社の社長、パリンヤー・ラックワーティン海軍中佐が仲介したと見られている。
警察はこれまでに、ポンパット中将らが所有する家屋十数カ所を捜索し、自動車数十台と、地下金庫や隠し部屋に隠された現金、宝飾品、仏像、象牙など合計20億B相当を押収。押収された美術品、骨董品約3万点について、タイ文化省は12月、1000年以上前のカンボジアの仏像など貴重な品が多数含まれるとの鑑定結果を明らかにした。一連の事件で陸軍少佐ら兄弟3人が逮捕されたある一族は11月、タイ王室から与えられた姓を剥奪された。
不敬罪はタイ国王夫妻と王位継承者への批判を禁じたもので、違反した場合、1件につき最長15年の懲役が科される。
01月09日(金)立法議会(NLA)で、前政権の米担保融資制度の不正蔓延などに絡んだ職務怠慢でインラック前首相を過去に遡って首相罷免とするとの国家汚職制圧委員会(NACC)の請求かに関する審議が開始され、インラック前首相は、暫定国会で自ら釈明し、「米担保融資制度は農家の収入を増やすための正しい政策で、不正はなかった。」などと主張。また、「すでに首相の職を失い、弾劾対象とはならない。」と、審議の正当性自体に疑問を投げかけた。
実質的には米買い上げ制度である米担保融資制度は国家米政策委員会が監督していたが、委員会のトップがインラック首相(当時)だったことから、NACCは、首相(当時)が不正を正すなどの措置をとらなかったのは職務怠慢と判断し、罷免を請求することになった。
立法議会(NLA)のスラチャイ副議長によれば、NLAで先に審議が開始されたインラック前首相、ソムサック前下院議長とニコム前上院議長3人に対する弾劾は23日に暫定国会で投票が行われる予定。弾劾が成立すると、公民権が5年間停止され、インラック前首相は次回の総選挙に出馬できなくなる見通し。
今回の弾劾審議については、「クーデターで2007年憲法が廃止されたため、暫定国会に弾劾を行う法的権限はない。」とするという見方がある。また、タクシン派を追い詰めることで、タクシン派対反タクシン派の政治対立が再燃する恐れがある。
01月10日(土)新憲法の起草作業が進められる中、中央選挙管理委員会の権限を縮小して単に選挙監督機関とする案が出ていることに対し、ソムチャイ元中央選管副事務局長は、「中央選管には選挙違反を取り締まるという重要な役割がある。これに影響が及ぶような権限の削減は容認できない。」との考えを明らかに。
これまで中央選管には選挙を実施する権限や、当選を承認あるいは承認しない権限が付与されていたが、憲法起草委員会で現在検討されている草案では、中央選管は選挙を監督するだけで、実施の権限は内務省、当選の不承認は裁判所が担当することになっている。
ソムチャイによれば、「中央選管が単なる監督機関に成り下がっては選挙違反問題の解決が大きく後退する。」
01月11日(日)立法議会(NLA)で国家汚職制圧委員会(NACC)のインラック前首相罷免請求の審議が開始されたが、米担保融資制度の損失に関する前首相と財務省の説明が食い違うことから多くのNLA議員がこの点についてインラック前首相に質問しようとしている。
NACCは米担保融資制度の不正蔓延に絡んでインラック前首相に職務怠慢があったとして過去に遡って首相罷免とするよう請求。この請求の審議開始に伴いNLA内には調査委員会が設置されたが、議員から出された質問に基づいて調査委員会が前首相から聞き取りを行うことになっている。
議員からは、「インラック前首相は、不正が蔓延し、損失も膨らんでいたのになぜ米担保融資制度を中止しなかったのか。」といった質問も出ている。
01月12日(月)憲法起草委員会(CDC)はこのほど、憲法に直接関係しない事柄についても憲法裁判所が判断を下すことができるとする一文を新憲法7条に加えることで合意。
昨年05月の軍事クーデターに伴い廃止された2007年憲法の7条では、憲法裁が対応できない問題の解決のため、「憲法に規定がない問題については、国王を君主とする民主的政権による憲法的判断によって決定が下される。」と規定されていた。だが、CDCによれば、「この規定は難解であり、解決策を導くというより論争を引き起こす原因となっており、このため、憲法でカバーできない問題についても憲法裁が対応できるよう明文化することにした。」
一昨年末から昨年05月の軍事クーデターまで大規模な反政府デモを展開した人民民主改革委員会(PDRC)に市民からの寄付金の不正流用疑惑が浮上。
01月09日にネット上に掲示された書簡によれば、「PDRCに寄せられた寄付金は総額20億Bに上るが、寄付をした有名人らが寄付金の使い道について懸念を表明し、PDRCに対して寄付金の使途を明らかにするよう要求している。」
だが、PDRCの広報担当者によれば、「寄付金を不正流用した事実はないほか、寄付金をなにに使ったかは随時報告しているという。さらに、これら有名人に確認したところ、書簡の内容が虚偽であることも判明した。」
01月15日(木)暫定立法議会(NLA)で進められているインラック前首相の罷免請求審議で、前首相側が汚職制圧委員会(NACC)による捜査の違法性を明らかにすべく準備を進めていることがわかった。
NACCは、前政権の米担保融資制度の不正蔓延などに絡んで「インラック首相(当時)に職務怠慢があった。」と判断し、過去に遡ってインラックを首相罷免とするよう請求することになったが、インラックの弁護チームによると、「NACCによる捜査や権限などに問題がある。」
01月15日(木)インラック前政権主導の憲法改正が違憲とされたことに伴い国家汚職制圧委員会(NACC)が当時の下院議長と上院議長の罷免を請求している問題で、ソムサック元下院議長が、立法議会(NLA)の調査委員会で潔白を強調。
関係筋によれば、元上下両院議長が過去に遡って議長罷免、公民権5年停止となれば、改憲案に賛同した当時の大勢の国会議員(その多くはタクシン派)も罷免・公民権停止となる可能性がある。その場合は、タクシン派が強く反発し政治的混乱が起きる可能性が否定できないため、過度にタクシン派を刺激する決定は避けるとの見方が強い。
憲法起草委員会(CDC)は、①消費者の保護および②報道の自由・福利・倫理-を扱う2つの独立機関の設置を新憲法で規定するとの案を承認。
①は消費者保護に携わる政府機関に助言を行うとともに、消費者を啓発する措置を提案する。②は、報道に関する問題に常に注意を払うとともに、報道によって影響を受けた市民からの苦情も受け付ける。
01月16日(金)立法議会(NLA)では、インラック前首相の罷免請求に絡んで調査委員会が用意した質問にインラックが答えることになっていたが、インラックが出席しなかったことから、前首相の代理人たちが代わりに発言することも許されなかった。
代理人は、元閣僚5人と弁護士4人の計9人。質問にはインラックが直接返答することが想定されていたものの、欠席は議会の規則に違反するものでもない。このため、議会が対応を協議。その結果、質問が読み上げられただけで代理人らが返答することは許されなかった。
読み上げの途中でインラックの弁護士の1人が「私はこのような質問のやり方に同意しない。これを議事録に記載するよう要求する。」と発言。このため、議会が「インラック前首相が議会に現われて自ら返答するのを午後6時まで待つ。」としたものの、代理人らがインラックと連絡をとることができなかったため、質問の読み上げが続行されることになった。
プラユット首相は「教師の日」の01月16日、「国家平和秩序評議会(NCPO)に反感を持たせるような教育をしている学校があるとの情報を得たため、事実関係を調査するよう指示した。」と明らかに。
NCPOは昨年05月に軍事クーデターで全権を掌握した軍首脳などで構成される機関で、プラユット首相が議長を務めている。クーデターによってタクシン派インラック政権が倒されたことから、タクシン支持者はNCPOやプラユット政権に批判的。しかし、プラユット首相によれば、「軍政を嫌うよう学童たちに仕向けているような学校は非常に少ない。」
01月18日(日)タクシン派プア・タイ党幹部のスラポンはこのほど、「立法議会(NLA)が国家汚職制圧委員会(NACC)の請求通りに過去に遡ってインラック前首相を首相罷免とするのを承認するのは明らか」と述べ、「NLA議員の多くが01月23日の採決で罷免に賛成するのをすでに決めてい。」るとの見方。
タクシン支持団体、反独裁民主主義同盟(UDD)の主要メンバーでもあるプア・タイ党幹部ウォラチャイは、「インラック前首相の罷免は決定事項。クーデターを起こした者たちとプラユット首相を権力の座に座らせ続けたい者たちにとって前首相罷免は障害除去の一環。」と指摘し、「インラック前首相が首相罷免と公民権5年停止に処されるのは確実。」との考えを明らかに。ウォラチャイによれば、「インラック前政権主導の憲法改正問題に絡んだ当時の下院議長と上院議長の罷免請求も立法議会で承認される可能性が高い。」
01月19日(月)インラック前首相と元上下両院議長2人の罷免請求が立法議会で承認され、これを不満とする者たちが騒動を起こすとの見方が強まる中、プラユット首相は、「立法議会が3人とりわけインラック前首相の罷免を決めても騒ぎは起こさせない。法律は守らなければならない。」と述べ、いかなる暴力も許さないとの姿勢を明らかに。
また、「国民和解のため立法議会は罷免請求の審議・採決を中止すべき。」との意見が出ていることについて、プラユット首相は、「法を破った者たちと和解することができるだろうか。それは、人を殺し、汚職を働いた者たちと和解することだ。和解は話し合いを通じて成し遂げられるものであり、法律は曲げてはならない。」と述べている。
01月20日(火)サンサーン国家汚職制圧委員会(NACC)事務局長によれば、NACCと検察庁の合同委員会は、インラック前政権が導入した米担保融資制度の不正蔓延に絡んで職務怠慢に問われているインラック前首相を刑事訴追することで意見が一致。
合同委員会は近く検事総長に対し前首相を刑法157条違反で裁くよう最高裁判所に起訴するよう要請する予定。有罪となった場合の最高刑は禁錮10年となる。
NACCは、記者会見を行い、「タイと支那の政府間米売買に絡んで不正を働いた。」として、「ブンソン前商業相、プーム前副商業相、商業省高官ら19人を訴追すべきである。」と訴えた。「これら21人は、支那当局から米購入の許可を得ていなかった支那企業2社が米質入れ制度のもとでタイから優先的に米を輸入できるよう便宜を図って見返りを得た。」という。「これら2社は、安値で購入した米をタイの米業者などに転売して利益を得ており、NACCはこれが大きな損失につながった。」と指摘。
立法議会で01月23日にインラック前首相の罷免請求を承認するか否かの採決が予定されているが、軍関係者の議員らが請求可決の鍵を握っている。関係筋によれば、可決には立法議会議員220人の5分の3、132人の賛同が必要だが、これまでのところ80~100人が罷免に賛成。
ここで注目されるのが、議員のうちの現役軍人と元軍人の動き。軍首脳部で構成される国家平和秩序評議会(NCPO)が罷免支持のシグナルを出せば、軍関係者の議員らが賛成に回って罷免請求が可決となる可能性が高い。
同筋は、「インラック前首相を罷免できなければ、立法議会は信頼を失う。NCPO、政府、国家改革評議会、立法議会を乗せた船は難破することになる。」と述べている。
憲法起草委員会(CDC)は、最高裁判所と憲法裁判所を合体するとの案を不採用とすることを決定。また、最高裁の判事はこれまで通り9人、任期は1期9年間のみとすることも合意。
立法議会では、「独立した憲法裁を維持するのは不要であり、最高裁に憲法裁の役割を担わせるべき。」といった意見も出ていたというが、ボウォンサクCDC委員長によれば、「裁判所合体は裁判所を政治問題に引きずり込むことにつながるため、好ましくない。」
01月21日(水)国家汚職制圧委員会(NACC)のサンサーン事務局長が先にNACCと検察庁の合同委員会がインラック前首相を刑事訴追することで意見が一致したと発表したことに対し、検察庁の広報担当者は、「合同委員会では新しい情報について意見を交換しただけ。」と述べ、「刑事訴追で検察とNACCが同意した事実はない。」との見解を明らかに。サンサーン事務局長によれば、刑事訴追で意見がまとまったのは20日に開かれた最後の合合同委員会で、ここには検察側から3人、NACC側から10人が出席した。
だが、合同委員会の委員長であるウティポン次長検事は、「20日の合同委員会については事前に何も知らされておらず、私は出席していない。これが最後の合同委員会だという話も聞いていない。」と話している。
だが、検察庁関係筋によれば、「NACCから19日に合同委員会開催の知らせがあったが、検察側委員の多くが多忙で3人しか出席できなかった。」
なお、刑事訴追は米担保融資制度の不正蔓延に関連するものだが、この問題でNACCはインラック前首相を過去に遡って首相罷免とするよう求めているものの、検察当局はこれについても慎重な姿勢をとっており、両者の足並みが揃っていない感がある。
立法議会で01月23日にインラック前首相の罷免・公民権5年停止が決まった場合、タクシン支持者たちが抗議のため街頭デモを展開するとの見方が出ているが、副国防相を務めるウドムデート陸軍司令官は、戒厳令違反で治安当局が動き出すような事態を避けるべく関係者全員に法律を守るよう呼びかけた。
インラック前首相は米担保融資制度で不正が蔓延し、また巨額の損失が生じたにもかかわらず何も対策を講じなかったとして職務怠慢に問われ、過去に遡っての首相罷免が請求されることになった。罷免となれば、公民権5年停止に処され、その間表立った政治活動が禁止される。このため、議会で罷免が承認されれば、タクシン派が強く反発するとの見方が支配的。
01月22日(木)インラック前首相の罷免請求に関する立法議会の審議で、最後の釈明を行った。
だが、議員のほとんどが疑惑が晴れたとは考えておらず、23日の採決で罷免請求が承認される可能性が高い。承認には、立法議会議員220人の5分の3、132人以上の賛成が必要。関係筋は、「議員150人以上が罷免に賛成する見通し。」と述べている。
憲法起草委員会(CDC)は、「ヘイトスピーチ(差別的憎悪表現)禁止を新憲法で規定する。」との案を退けることを決定。
CDCは同案に1度は賛成したものの、「報道の自由を制限する恐れがある。」と判断して決定を覆すことになった。CDCの広報担当カムヌンによれば、「ヘイトスピーチを憲法で禁止すると、これを悪用する者が現われて報道の自由が脅かされる恐れがある。」
01月23日(金)国家汚職制圧委員会(NACC)が請求した、昨年05月のクーデターで崩壊したタクシン派前政権の幹部に対する弾劾決議案の投票が、立法議会で行われ、タクシンの妹のインラック前首相の弾劾が賛成190票、反対18票で可決。
インラック前首相は、「事実上の米買い取り制度、米担保融資制度をめぐる汚職と巨額の損失を知りながら米担保融資制度を継続した。」として、職務怠慢で弾劾された。インラックは暫定国会で自ら釈明し、「米担保融資制度は農家の収入を増やすための正しい政策で、不正はなかった。」などと主張。「すでに首相の職を失い、弾劾対象とはならない。」として、審議の正当性自体に疑問を投げかけたが、受け入れられなかった。
インラックは弾劾可決で参政権が5年間停止。軍政が約束する民政移管の総選挙に出馬できなくなる見通しで、東北部や北部で人気の高い前首相を失ったことはタクシン派にとって打撃。
インラックについてはまた、最高検察庁が、米担保融資制度をめぐる職務怠慢で刑事訴追する方針を固めた。有罪の場合、最高で禁固10年が科される。
インラックは弾劾決議案可決を受けて都内で記者会見する予定だったが、軍政の「協力要請」に伴い会見は中止。代わりに前首相はインターネットに弾劾に抗議する書き込みを行った。
議会上院の全議席を公選制に変更する憲法改正案の国会審議をめぐり弾劾にかけられたソムサック前下院議長とニコム前上院議長は立法議会の投票で、賛成95反対120、賛成100反対115で、弾劾を回避。ポンペット立法議会議長は、「『NACCは元議長2人が2007年憲法に違反した。』と指摘していたが、この憲法はすでに廃止されており、このため罷免は不適切と判断された。」と説明。昨年のクーデターで廃止された2007年憲法は2006年のクーデターで発足した前軍政が作成したもので、タクシン派牽制のため、上院議席の約半数が任命制となっていた。タクシン派は2013年に、全議席を公選制とするよう憲法改正を図ったが、反タクシン派の影響力が強い憲法裁判所により阻止された。
こうした強権的な手法にもかかわらず、タイの政情は今のところ安定している。タイでは軍事政権が長く続き、軍政に対する国民の拒否感が弱い。また、現軍政を率いるプラユット首相(前タイ陸軍司令官)は率直な物言いなどで人気が高く、軍は政権運営に自信を深めているようだ。今回のインラック前首相弾劾は、「タクシン派を刺激しても大事には至らない。」という判断から実施されたと見られ、軍の自信が窺える。ただ、タクシン派の地盤である東北部や北部、クルングテープの中低所得者層では、「軍政が掲げる和解は口先だけで、タクシン派潰しに終始している。」として、軍・反タクシン派への反発が鬱積しているという見方もある。今回、前首相の弾劾を無風で乗り切ったとしても、タクシン派が結束し、来年予定されている総選挙でタクシン派が再度勝利すれば、政争が再燃するのは必至。
検察庁は、「トラクン検事総長が米担保融資制度に絡む職務怠慢でインラック前首相を刑事訴追することを決めた。」と発表。検察と国家汚職制圧委員会(NACC)の合同委員会が20日に刑事訴追の方針を固め、これを検事総長に報告。検事総長は罪を裏付ける十分な証拠が揃っていると判断。訴追にゴーサインを出したもの。
検察では近く訴追の準備に当たる委員会が設置される予定で、訴状が最高裁判所に提出されるのは03月頃の見通し。
01月24日(土)検察が刑事訴追を決めたことから「インラック前首相が国外逃亡する。」との見方も出ている中、国家平和秩序評議会(NCPO)のウィンタイ報道官は、「これまでのようにNCPOの許可を得ていれば、インラック氏は外国旅行することができる。」と明言。
インラック前政権の導入した米担保融資制度の不正蔓延と巨額の損失に絡んで職務怠慢に問われ、先に立法議会で弾劾決議案が可決され、過去に遡って首相罷免、公民権5年停止。さらに検察が職務怠慢で刑事訴追の方針を固め、重い刑罰が科せられる可能性が出てきたことから「インラックも実兄のタクシンと同じように国外に逃亡するのではないか。」といった声が挙がっている。
インラック前首相が職務怠慢で過去に遡って首相罷免、公民権5年停止となったが、タクシン派プア・タイ党のアムヌアイ元議員は、「我が党には優れた人材がたくさんいる。」と述べ、これらの人々がインラックに代わってプア・タイ党を牽引することが可能との見方を示した。
タクシンの実妹であるインラックはプア・タイ党の顔としてプア・タイ党の人気を高めることに大きく貢献したことから、インラックの不在はタクシン派にとって大きな痛手との見方が支配的。
だが、アムヌアイ元議員によれば、タクシン派を率いるのはタクシン一族である必要はなく、党内の優秀な人材がインラックの代わりを務めることができるとの見方。
01月25日(日)検察が米担保融資制度に絡む職務怠慢でインラック前首相を刑事訴追する方針を固めたことについて、サンサーン国家汚職制圧委員会(NACC)事務局長は、インラックが検察の命令に従わない場合、逮捕状が請求されるとの見方を明らかに。
検察は約1ケ月後にインラックの訴状を最高裁判所に提出する見通しだが、同じ日にインラックは出頭を命じられることになっている。インラックが姿を見せなかった場合、検察はインラックに直接連絡することになるが、インラックが刑事訴追を免れようとしていると判断された場合、逮捕状が請求される。
01月26日(月)ダニエル・ラッセル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)が、タイを訪れ、タクシンの妹のインラック前首相、反タクシン派の政党である民主党のアピシット党首(元首相)、タナサック副首相兼外相(前国軍最高司令官)らと相次いで会談。
なお、昨年05月にタイで起きた軍事クーデターに対し、米国を含む諸外国は当初、厳しい反応を示すことになったが、そのせいもあってクーデター後に米政府の高官がタイを公式訪問したのはダニエルが初めて。軍事政権が設置した非民選の暫定国会「立法議会」が23日にインラック前首相を弾劾し、参政権の5年間停止処分を下した直後だけに、タイ国内では、米国が高官派遣で懸念を伝えたという見方が出ている。
これについて、軍政のプラユット首相(前タイ陸軍司令官)は、「ラッセル国務次官補の訪タイはインラック前首相の弾劾と関係ない。」と主張。メディアに対し、関連付けて報道しないよう要求。タイの一部テレビ局は、ラッセル国務次官補の訪タイとアピシット党首、タナサック副首相兼外相との会談は報じたが、インラック前首相との会談は報じなかった。
ラッセル国務次官補とインラック前首相との会談は米国大使公邸で約30分間行われ、インラック政権のスラポン前外相、ニワッタムロン前副首相兼商務相、スラナン前首相秘書官長らが同席。スラポン前外相によると、「インラック前首相らがタイの政治状況を説明し、ラッセル国務次官補はタイの人権、法治の状況に懸念を示した。」
ラッセル国務次官補は次に、民主党本部でアピシット党首と会談。次いで、タイ外務省でタナサック副首相兼外相と会談。米国務省によると、タナサ
ク副首相兼外相との会談では、軍政に対し、戒厳令を解除し、集会や言論の自由を回復するよう求めた。また、軍政が進める新憲法の起草に際し、「様々な意見を取り入れ、透明性を確保することが、安定的な民主主義の再確立に欠かせない。」との考えを示した。また、「タイが民主主義に復帰するまで、米国とタイの関係は正常化しない。」と伝えた。これに対し、タナサック副首相兼外相は、「戒厳令は治安維持のため必要だ。」と応じた。
ダニエル・ラッセル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)は、チュラロンコーン大学で開催された会議の席上、「国民に選ばれたリーダーがその座を追われ、クーデターを起こした勢力によって弾劾され、また、刑事訴追されようとしている。国際社会はこれを政治的なものと見ている。」などと述べ、「インラック前首相が弾劾によって過去に遡って首相罷免、公民権5年停止となったのは政争の結果であり、望ましくない。」との見解を明らかに。
このほか、ラッセル次官補は、「米国はタイのどの政治勢力にも与しないが、言論の自由や集会の自由が制限されており、これを懸念している。」と述べ、「戒厳令は解除すべきである。」と提言。
立法議会は、インラック政権が導入した米担保融資制度について、「汚職と巨額の損失を知りながら制度を継続した。」として、23日、インラック前首相の弾劾決議案を採択。インラックについてはまた、最高検察庁が同日、米担保融資制度をめぐる職務怠慢で刑事訴追する方針を固めた。有罪の場合、最高で禁固10年が科される。
インラックは軍政のこうした動きに対し、インターネットの交流サイト、フェイスブックに、「自分は無実で、最後まで戦う。」などと書き込んだ。
今のところ、インラックの弾劾に抗議するタクシン派市民のデモなどは起きていない。軍政は昨年05月から戒厳令を施行し、反対派のデモを弾圧。政治活動を禁止し、報道統制を敷いている。
01月27日(火)タイを訪れたラッセル米国務次官補が戒厳令がいまだに解除されていないことに批判的な意見を述べたのに対し、プラユット首相は、「米国は暴力が起きて混乱が生じたら、戒厳令無しにどうやって秩序を維持できるのか。」と反論し、国内状況を安定させるために戒厳令が不可欠との考えを示した。
プラユット首相によれば、タナサック外相が「米国がタイの立場なら、戒厳令を用いずに暴力・混乱にどのように対処するのか。」と質問したが、ラッセル次官補は返答できなかった。
プラユット首相は、「治安当局の執っている措置が適正であると確信しており、これを9月に開かれる国連総会で説明する意向である。」と明らかに。
憲法起草委員会(CDC)はこのほど、選挙管理委員会に代わって選挙を指揮監督する機関を新たに設置することで意見が一致した。この新機関は、「選挙組織委員会(EOC)」と呼ばれるもので、政府関係者7人、民間人1人ないし2人で構成される。
当初の案では、選挙は内務省、教育省、保健省が実施するとされていた。だが、CDC委員の一部から、「内務省が主導的役割を果たせば、依怙贔屓が横行する時代に逆戻りしてしまう。」といった懸念の声が出たため、専門の機関を設置することで意見がまとまったもの。なお、従来の選挙管理委員会は選挙運営のための事務局の地位に実質格下げされる。
01月28日(水)先にタイを訪問したラッセル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)が戒厳令とインラック前首相の弾劾に批判的な意見を述べたことに対し、ドーン副外相は、パトリック・マーフィー駐タイ米国臨時代理大使を外務省に呼んで失望の意を伝えた。
米大使館は、新大使がまだ着任していないため、マーフィーが代理大使を務めている。
ドーン副外相は約30分間にわたってマーフィー代理大使と会ったあと、「タイの政治状況を理解してもらうために代理大使を呼んだ。」、「もしタイが米国の立場だったら、あんなふうには反応(タイ当局を批判)しないと明言できる。」、「タイの各方面が懸念を持ち、失望した。」と主張。「インラック前首相の参政権停止は法的なもので、政治的なものではない。」と反論。
01月29日(木)ドイツの非営利政治財団、フリードリヒ・エーベルト財団(FES)とタイ記者協会(TJA)が01月30日にクルングテープ都内のホテルでアジア諸国における報道の自由に関する記者会見を予定していたが、国家平和秩序評議会(NCPO)が難色を示したことから、会見が中止されることになった。
FESによれば、NCPOから28日に「非常に微妙な問題であり、ダメージが生ずる恐れがあるため、タイのメディアに関する報告を遅らせてほしい。」との要請があった。これを受け、FESは29日に報道機関などに対し「要請に従う。」と伝えた。マノップTJA副会長は、「NCPOの懸念は理解できる。だが、(中止要請は)タイの国際社会におけるイメージ低下に繋がりかねない。」
プラユット首相は、政治対立を煽る発言をした者にはそれが誰であろうと出頭を命じる用意があると述べて、クーデター反対の動きが再燃して国内が再び混乱するのを避けるべく、政府を批判した者に厳しく対処する考えを明らかに。
これは、タクシン派プア・タイ党幹部などの政治家が政府を批判したとして当局から呼び出されて取り調べを受けたことによるもの。
また、これら政治家の政府批判は、先にタイを訪問したラッセル米国務次官補がインラック前首相の弾劾や戒厳令が解除されていないことに批判的な意見を述べたことに触発されたものと見られる。
01月30日(金)警察庁中央捜査局(CIB)幹部らが不正を繰り返して巨額の蓄財をしたとされる事件で、刑事裁判所は、CIBのポンパット元局長とコウィット元副局長に対し、違法賭博への関与と不敬などの罪で禁錮12年との判決を下し、また、2人が容疑を認めたことを考慮して減刑し禁錮6年を言い渡した。
不敬については、2人が王室関連のピンやバッジをつけて自分たちが国王から信頼されていると偽り、また、違法賭博場が王室と繋がりがあるかのように見せかけたことから罪に問われることになった。
軍事政権が軍政に批判的な前政権幹部を相次いで軍基地に召喚した。「態度を矯正するため」(プラユット首相)で、批判を止めない場合は国外渡航を禁じ、銀行口座を凍結する方針。
召喚されたのは軍が昨年05月のクーデターで打倒したタクシン派インラック政権のチャトゥロン前副首相、スラポン前外相、ナタウット前副商務相ら。29日、30日にクルングテープの陸軍基地に呼び出されて数時間拘束され、軍幹部から、政治的な意見を表明しないなど「軍政への協力を要請された。」(チャトゥロン前副首相)。
スラポン前外相は、ダニエル・ラッセル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)が26日、クルングテープでインラック前首相と会談した際に同席し、会談後、「ラッセル国務次官補がタイの人権や法治の状況に懸念を示した。」などと話した。チャトゥロン前副首相はラッセル国務次官補の訪タイに合わせ、インターネットの交流サイト、フェイスブックで軍政を批判。
ラッセル国務次官補は、軍政幹部に対し、戒厳令の早期解除や集会・言論の自由の回復などを要求。「タイが民主主義に復帰するまで、米国とタイの関係は正常化しない。」と伝えた。また、タイの名門国立大学、チュラロンコーン大学で講演し、選挙で選ばれた首相が解任され、クーデターによる政権で弾劾され、刑事訴追されるという事態に懸念を示し、「国際社会はこうした動きは政治的なものだという印象を持つ。」と述べた。
軍政はラッセル国務次官補の言動に強い不快感を示している。28日にはドン副外相(元駐米大使、元国連大使)がパトリック・マーフィー駐タイ米国代理大使をタイ外務省に呼び、ラッセル国務次官補の発言に、「タイの各方面が懸念を持ち、失望した。」と主張。「インラック前首相の参政権停止は法的なもので、政治的なものではない。」と反論。プラユット首相(前タイ陸軍司令官)は28日、「(米国に)失望した。なぜ理解してくれないのか。」と発言。翌29日の記者会見では、矛先を軍政と対立するタクシン派に向け、「批判的な言動には容赦しない。」、「出頭させ、態度を矯正する。」と語気を荒めた。途中、興奮のあまり机を叩いてマイクが大きく揺れ、記者団から「怒ってる、怒ってる。」という声が上がった。立法議会のポンペット議長は同日、ラッセル国務次官補の発言を「外交儀礼に反する。」と批判。「米国にとっては選挙が民主主義で、選挙があれば後はなんでもいいと思っている。」などと述べた。また、「(外交官に批判される方が)CIAのスパイを送り込まれて内政に介入されるよりまし。」と皮肉った。
軍政は発足当初、タクシン派と反タクシン派の和解を進めるとしていたが、政権幹部や立法議会議員を軍関係者と反タクシン派で固める一方、タクシン派の官僚、軍・警察幹部を大量に粛清。昨年05月に発令した戒厳令を継続して、政治活動を禁止、報道統制を敷き、タクシン派への圧力を強めている。30日には、ドイツの非営利政治団体、フリードリヒ・エーベルト財団がクルングテープ都内で予定していたアジアのメディア状況の調査開始を発表する記者会見を中止させた。
01月下旬には、2014年の反タクシン派デモを率いたチパット・クリダーコンが天然資源環境相補佐官に起用されていたことが明らかになった。ダーポン天然資源環境相(退役陸軍大将)は27日、任命した事実を認めたが、「チパットはすでに辞任した。」と述べた。チパットはビール大手ブンロート・ブルワリーを傘下に持つ旧貴族系ピロムパクディー財閥の令嬢。デモの際に、「多くのタイ人、特に地方住民は民主主義をよく理解していない。」と述べ、地方住民が多いタクシン派の反感を買った。
01月31日(土)先にタイを訪れたラッセル米国務次官補が軍政に批判的な見解を示したことや米国大使館のスタッフがタクシン派幹部に接触しようとしたとされることにタイ当局が反発を強める中、立法議会(NLA)外交委員会のキティ副委員長は、米国のタイ政治への関わり方について話を聞くべく、マーフィー駐タイ米国代理大使に02月11日に議会に出向くよう伝えたことを明らかに。
国務次官補は国立チュラロンコーン大学で開かれた会議の席上、インラック前首相の弾劾や戒厳令が解除されていないことに批判的な考えを明らかにした。
キティ副委員長は、「委員会は、ラッセル次官補の発言についてマーフィー代理大使の意見を聞きたいと考えている。また、代理大使あるいは米大使館の代表者がタクシン派幹部に会ったかも確認したい。」
02月01日(日)在タイ米大使館がタクシン派幹部に会おうとし、タイ当局の神経を逆なでしたと報じられているが、東北部ウドンタニー県のタクシン派組織の幹部クワンチャイは、「2週間ほど前に米大使館のスタッフから会いたいとの連絡があった。だが、コミュニティー・ラジオ局、ラブ・ウドン・クラブを再開したいと考えており、これに影響する恐れがあったため会うのを断った。」と明らかに。
「赤服軍団」として知られる反独裁民主主義同盟(UDD)などのタクシン派組織は東北部や北部に支持者が多く、クワンチャイなど地元の幹部も大きな影響力を有している。
クワンチャイによれば、軍部からは「ニュースになるようなインタビューには応じないでほしい。」と言われており、また、「ウドンタニーで会いたい。」という話だったが、当時はクルングテープにいた。
なお、ラジオ局は昨年05月の軍事クーデターに伴い閉鎖されたまま。放送再開の許可を求めているが、当局からはまだ返答がない。
タイが未だに戒厳令下にあることに一部の国から批判的な意見が出ているが、国家平和秩序評議会(NCPO)の顧問であるノパドン立法議会議員は、「外国からの圧力をかわすため、NCPOの顧問委員会が戒厳令を解除し、代わりに暫定憲法44条を発動するよう提言している。」との報道を全面的に否定。
44条は、「改革、団結を促し、治安・王室・経済に関連する問題の解決のため、NCPO議長は立法、司法、行政に対する権限を行使することができる。」と規定されている。
だが、ノパドン議員によれば、戒厳令を解除する必要はなく、また、44条に基づいた権限発動も話し合われたことがない。44条は戒厳令よりさらに大きな権限をNCPOに付与するものであり、44条を発動すれば、批判をかわすどころか批判がさらに強まる。」
20時過ぎクルングテープ都心のショッピングセンター(SC)、サイアムパラゴン前の2ケ所で手製の時限爆弾が爆発。都庁(BMA)のキオスク型サービスカウンター「BMAエクスプレス・サービス」の変圧器近くに仕掛けられていた。男性1人が軽傷を負ったほか、都庁のサービスカウンターのシャッターが破損し、通路側壁のガラスが割れるなどした。爆発があったのは高架電車BTSサイアム駅とサイアムパラゴンをつなぐ通路。この爆発により高架鉄道(BTS)は一時サイアム駅を閉鎖。約30分後に再開。
警察は現場周辺を立入禁止にして捜索したが、他に爆弾は見つからなかった。現場から発見された時計や金属片などを回収、爆発の原因を調査中。爆弾は鉄パイプに爆薬を詰めた手製の時限爆弾。警察は「爆発力から判断して人の殺害を目的に仕掛けられたとは考えにくい。」、「反軍事政権勢力による犯行の可能性がある。」と見て捜査を進めている。
サイアムパラゴンは近隣のセントラルワールドと並んでクルングテープを代表する大規模SCで、日本人など外国人客も多い。
02月02日(月)プラユット首相(前タイ陸軍司令官)は、東北部ナコンラチャシーマー県を訪れ、コメ、キャッサバ、トウモロコシ、天然ゴム、サトウキビなどの農家の代表と会談。チャチャイ商務相(タイ陸軍司令官補)、アヌポン内相(元タイ陸軍司令官)らが同行。
東北部は軍政と対立するタクシン派の地盤だが、プラユット首相の訪問中、デモなどは起きなかった。軍政は昨年5月のクーデターでタクシン派政権を打倒。戒厳令を発令し、政治活動を禁止、報道統制を敷いている。
クルングテープ中心部のサイアム・スクエアで何者かが仕掛けた爆弾が爆発した事件で、一部で「戒厳令を続けるために政府が仕組んだ。」との見方が出ていることに対し、ウドムデート陸軍司令官(副国防相)は、事件への政府の関与を強く否定。
昨年05月のクーデターの直前に発令された戒厳令については、米政府高官が先にいまだに解除されていないことに懸念を表明し、これに対し、タイ当局は、「混乱や対立に対処するために必要。」と説明。そのなかで爆弾事件が起きたことから、「戒厳令を維持すべくその必要性を知らしめるために政府が爆弾を爆発させた。」との見方も出ている。
なお、関係筋によれば、軍部は国家平和秩序評議会(NCPO)による不正摘発で影響を受けている者たち、軍政に不満を持つ政治家たち、先の人事異動を不満とする警察官のいずれかが爆弾事件の犯人と見ている。
01日20時過ぎに都内サイアム地区で発生した爆発事件の現場近くに監視カメラは設置されておらず犯人の捜索が困難な状況。タイ地元紙によると、現場はクルングテープ都が管轄外の私有地であることから、都がバンコク全域に設置しているような監視カメラはなかった。
この爆発で1人が負傷、現時点で何者かが時限式の爆弾を設置し爆発させたとの見方が強い。そのため現場近くにある以前から傷害事件などが度々発生している学校絡みの事件との見方や混乱を目的とする爆弾テロといった見方が出ている。
警察庁中央捜査局(CIB)のポンパット元局長らによる大がかりな不正事件で、刑事裁判所は、事件に関与した警官の妻(48)に対し不敬の罪で禁錮2年6ケ月を言い渡した。被告は2002年から昨年まで王室に食品を納入する仕事を請け負っていたが、業者選定の入札において、王室に言及して競争相手を排除したことから不敬罪に問われることになった。
プレム枢密院議長(元首相)は、国防大学の創設60年を記念した演説の中で、「汚職を働いた者を速やかに厳しく処罰する必要がある。」として、「汚職に関する裁判を迅速に行うために汚職を専門に扱う裁判所を設置するのが望ましい。」との考えを明らかに。
プレム議長によれば、汚職問題に取り組んでいた者に「なぜ汚職の裁判は時間がかかるのか。」と質問したところ、「手続きがたくさんあるため。」という返答だった。そこで「手続きを改めれば良いではないか。」と進言したが、誰もそれを実際にやろうとはしなかった。汚職だけを扱う裁判所が設置されれば、不必要な手続きを省いて迅速に裁判をすることが可能。
02月03日(火)政府は閣議で、タイと日本の間で実施されるパートナーシップ計画を承認。プラユット首相(前タイ陸軍司令官)が08~10日の日本訪問を正式発表。プラユット首相が首相として日本を訪問するのは初めて。プラユット首相と安倍首相は昨年10月、アジア欧州会議(ASEM)首脳会議が開かれたミラノで初の首脳会談を行った。翌11月にも、東南アジア諸国連合(ASEAN)関連会議が開かれたビルマのネピドーで会談。
また、サンサーン副政府報道官によれば、「タイを訪れた経団連首脳らが03日、プラユット首相に会ってタイへの投資を継続することなどを約束。プラユット首相の訪日で、タイでの鉄道建設、ビルマ南東部のダウェイ経済特区の開発について、日本政府と趣意書に調印する。」と述べた。詳細は明らかにしていない。
タイのプリディヤトン副首相によると、「カンボジア国境のタイ東部サケーオ県アランヤプラテート-タイ東部チャチュンサオ県-クルングテープ、クルングテープ-ビルマ国境のタイ西部カンチャナブリ県、自動車、化学などの産業が集積するタイ東部ラヨン県-クルングテープの3路線に標準軌の高速鉄道を開発する方向で日本政府と調整を進めている。」サケーオ-クルングテープ-カンチャナブリのルートはベトナムのホーチミン市からカンボジア、タイを経由しビルマに至る「インドシナ半島南部経済回廊」の一部。構想中の高速鉄道の西側の終点であるカンチャナブリからさらに進むと、ダウェイ経済特区に至る。タイとビルマはダウェイ経済特区の開発でも日本の参加を求めている。ダウェイ経済特区はマレー半島の西側の付け根にあり、深海港の開発とタイとの陸路接続で、アンダマン海、インド洋とタイ湾、南シナ海を結ぶ物流拠点になると期待されている。タイ、ビルマ両国が開発に乗り出しているが、資金とノウハウ不足で進展は遅い。
01月29、30日にはダウェイ開発に関するタイとビルマの閣僚級の会合がクルングテープで開かれ、ビルマのニャン・トゥン副大統領、タイからプリディヤトン副首相、プラチン運輸相、ソムマイ財務相らが出席。会議に出席したタイ関係者によると、日本政府はカンチャナブリとダウェイを結ぶ道路(全長138㎞)建設に円借款を供与する方向。
サイアム・スクエアで02月01日20時頃屋に手製とみられる爆弾2個が爆発して2人が軽傷を負った事件で、シーワラ首都圏警察長官は、「都内ミンブリで昨年03月にオートバイに仕掛けられていた爆弾が爆発してオートバイに乗っていた男性2人が死亡した事件との関連が強く疑われる。」との見方を明らかに。「現場に残されていた爆弾の破片は90%まで同じであり、2つの事件で爆発した爆弾が同じ者たちの手によるものである可能性が高い。」
ミンブリの事件では、2人がオートバイを目的の場所に放置して爆弾を爆発させようとしたが、何らかの理由で目的地に着く前に爆発し2人が死亡。
今回の事件では防犯カメラが犯人らしき男2人の姿を捉えていた。警察はその画像を手がかりに昨年起きた反政府デモ隊への爆弾攻撃の容疑者の中から犯人を割り出そうとしており、シーワラ長官は、「04日には2人の逮捕状が出るだろう。」
国家汚職制圧委員会(NACC)は、一昨年12月の下院解散時とその1年後における前下院議員479人の資産を発表。
政権党だったプア・タイ党の幹部の多くは、資産を減らしていたが、インラック前首相はこの1年間で資産が約5億7500万Bから約5億8600万Bへと約1100万B増加。
資産が最も多かったのは、民主党所属のプラコープの約21億3900万B、第2位も第3位も同じく民主党所属のカラヤの17億8100万B、ソーパーの10億6600万B。
憲法起草委員会(CDC)がオンブズマン室と国家人権委員会の合体に同意したことに対し、30に及ぶ市民団体の代表が再考を求める要望書をCDCに提出。これら団体によれば、「オンブズマン室と国家人権委はそれぞれ異なる役割を担っており、合体によってこれまで通りに役割を果たすことができなくなる恐れがある。」
なお、ボウォンサックCDC委員長は、「この件について広く意見を聞きたいと考えている。07月23日まで意見を受け付ける。」と述べている。
02月04日(水)未明王室管理事務所が発行したよう装った国王の健康状態などに関する偽造文書がインターネットの交流サイト「フェイスブック」や短文投稿サイト「ツイッター」で拡散した問題で、タイ警察は、偽造文書の流布に関与したとみられるミュージシャンのクリット・ブッディーチン(25)を不敬罪などの容疑で逮捕。
クリットはタクシン支持派団体、反独裁民主主義同盟(UDD)(通称、赤服)のメンバー。軍と警察は、ペチャブン県ムアン郡のクリットの自宅を捜索して、男を逮捕し、ノート型パソコン、スマートフォンなどを押収した。クリットはクルングテープの陸軍基地で行われた取り調べで、「別のUDDメンバーから文書を受け取り、ネットに転載した。偽発表の作成には関わっていない。」などと主張。軍・警察はUDDが組織ぐるみで関与した可能性を含め慎重に捜査する方針。
偽造文書は02日夜にネットに投稿されて急速に拡散し、03日未明、反タクシン派の大手新聞ASTVプーチャッカーンのウェブサイトに転載された。反タクシン派軍事政権のプラユット首相は03日、文書は偽物だとして、国民に動揺しないよう呼びかけ、軍・警察に犯人逮捕を厳命した。ASTVプーチャッカーンは偽造文書をサイトに掲載した担当者を即日解雇。
不敬罪はタイ国王夫妻と王位継承者への批判を禁じたもので、違反した場合、1件につき最長15年の禁錮刑が科される。人権保護団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW、本部ニューヨーク)によると、不敬罪の裁判は1990年から2005年にかけ、年4、5件程度だったが、反王室のイメージがあるタクシン派と特権階級を中心とする反タクシン派の抗争が激化した2006年以降は累計数百件に上る。容疑者のほとんどはタクシン派で、逮捕後、保釈を認められないまま実刑判決を受けるケースが多い。
今回の偽造文書の内容は不敬罪に抵触するとみられ、タイ国内の報道機関は具体的な内容を報道していない。
国家警察は先日サイアム・パラゴン前で爆発物を設置した人物2人を特定したことを明らかに。爆発前に現場にいた不審な2人は、それぞれ白と黒の野球帽をかぶった男という。容疑者の氏名は判明していないため、氏名不詳のまま逮捕状が出ることとなった。
爆発があったのはサイアム駅と大規模ショッピングセンター(SC)、サイアムパラゴンをつなぐ通路で、都庁のサービスカウンターのシャッターが破損し、通路側壁のガラスが割れた。
タイ地元紙によると、設置されていた監視カメラの映像などを元に、容疑者2人(ともに30歳前後)を特定。すでに刑事裁判所から逮捕状が出ており、現在行方を追っている。警察の聞き込み調査と防犯カメラの映像によると、この2人組はBTS戦勝記念塔駅からタクシーで現場に現れ、時限式の爆弾を設置した後、駅南側の商店街サイアムスクエアを経て、パヤタイ通まで歩き、そこからバスに乗って南のサームヤーン方向に向かった。その後の足取りは?めていない。
また、職業訓練学校の学生がライバル校の学生に発砲したりする事件が起きていることから、今回の事件も「学生が犯人。」との見方もあるが、チャクティップ警察庁副長官は、「政治に関連した事件である可能性が80~90%。過去に政治絡みで同様の事件が起きている。」と述べ、「学生の関与は考えにくい。」
政府関係筋によれば、プラユット首相は02月08~10日の日本訪問において、安倍首相と会談するほか、自民党幹部、経団連の代表、三菱、三井、ホンダ、丸紅の首脳と話し合いを行う予定。プラユット首相にはタイ企業の幹部など50人以上が同行することになっている。また、プラユット首相と安倍首相の立ち会いのもと、タイ国内3区間の鉄道建設と2国間のビジネス協力に関する2つの覚書が取り交わされる予定。
一昨年末にインラック前政権主導の改憲案が上下両院を通過したあと憲法裁判所によって違憲とされた問題で、国家汚職制圧委員会(NACC)は、同案に賛成した前議員269人の罷免・公民権5年停止を立法議会に請求する可能性を示唆。この件については、調査を担当している小委員会が02月半ばにNACCに報告を提出する予定。NACCが「証拠十分」と判断した場合、これら前議員を過去に遡って議員罷免、公民権5年停止とする弾劾決議案が立法議会に提出される見通し。
02月05日(木)選挙管理委員会は、憲法起草委員会が新憲法の下で選管の権限を縮減しようとしていることに抗議する文書を国家平和秩序評議会(NCPO)、内閣、国家改革評議会(NRC)、立法議会(NLA)、憲法起草委員会(CDC)に提出。
これまでにCDCが了承した案では、選管を選挙の監督機関として、これまで選管に付与されていた選挙実施の権限を新機関に与えるとの規定を新憲法に盛り込むことになっている。だが、選管によれば、「選挙の監督と実施を異なる機関が担うことは国際的標準ドに合致せず、これまで通り選管が選挙を実施することが望ましい。」
ウィサヌ副首相は、「政府が来年01月に総選挙の日程を発表できると考えている。」と表明。
総選挙は国家統治を現在の軍部主導から国民が選んだ政府に委ねる民政移管に向けた手続きであり、また、総選挙実施にはまず新憲法を制定する必要がある。
プラユット首相も先に「新憲法の草案作成は当初の期限である今年04月より早く完了する見通しで、総選挙は来年初めに実施できそうだ。」と述べていた。
なお、軍部は昨年05月のクーデター直後には「2015年10月に総選挙を実施する」とのタイムスケジュールを明らかにしていた。だが、憲法の作成・制定や選挙関連法の整備に当初予想より時間が掛かる見通しで2015年中の総選挙実施は不可能な状況。
ヨンユット政府報道官は日、プラユット首相が02月08~10日の日本公式訪問の際、皇太子への面会が予定されていることを明らかに。皇太子は09日に東京でプラユット首相に面会の予定。
02月06日(金)プラユット首相一行が、日本公式訪問のためドンムアン空港を出発し、羽田空港に到着。同行は妻、副首相兼外相、運輸相、スポーツ観光相、タイ財界の代表など。10日までの日本訪問の間、プラユット首相は大阪にも足を伸ばす予定。
米国務省はこのほど、駐タイ米国代理大使に公開文書を提出したルアンカイ元上院議員が当局から呼びだれたことを受けて、タイ政府に対し、政府に批判的な人々を呼び出して身柄を拘禁しないようした。
タクシン派フア・タイ党の法律専門家であるルアンカイは、文書の中で昨年05月のクーデターに伴い軍部主導で現政権が誕生したことなどを批判。このため、ルアンカイは当局に呼び出されて02月03日から軍の施設に留め置かれた。
これに対し、国家平和秩序評議会(NCPO)のウィンタイ報道官は、「現在の政治状況の中で相互理解を図るべく話し合いを求めたに過ぎない。拘禁ではない。」と説明。「当局が政府に批判的な人々を黙らせるために強権を発動している事実はない。」と訴えた。
国家平和秩序評議会(NCPO)のウィンタイ報道官は、「インラック前首相の出国については許可するか否かの検討に時間がかかる。」との見解を明らかに。これは、先に米担保融資制度に絡む職務怠慢で過去に遡って首相罷免、公民権5年停止となったインラック前首相がこの職務怠慢で訴追される可能性があるため。
タイ地元紙によると、インラック前首相が先に実兄のタクシンと会うためか、NCPOに香港、支那や英国などを旅行する許可を求めていたが、NCPOは現在検察が「米担保融資制度でインラックに職務怠慢があった。」として起訴する方針を固めたことから、現時点での海外渡航を禁じた。
王室管理事務所が発行したように装った国王の健康状態などに関する偽発表がネット上に出回った問題で、警察当局は、偽発表を掲載したタイ字紙「ASTVプーチャッカーン」インターネット版のウェブマスターだった男性の逮捕状を請求する方針であることを明らかに。同紙は掲載後に発表がニセモノであることが判明したため掲載を取りやめ、男性をウェブマスターから外すともに給与減額などの懲戒処分とした。
だが、ネット上に偽発表を広めたとしてタクシン支持団体、反独裁民主主義同盟(UDD)とつながりのある男が先に不敬とコンピューター犯罪法違反の容疑で逮捕されていたことから、UDD幹部が「ASTVプーチャッカーン(反タクシン派)の責任も問う必要がある。」と主張。このため、警察はウェブマスターも不敬とコンピューター犯罪法違反の容疑で逮捕することにした。
02月07日(土)クルングテープのタイ軍基地で身柄を拘束されていたタクシン派政党プア・タイ党のルアンクライ元上院議員が釈放された。
ルアンクライ元上院議員は、軍事政権が設置した非民選暫定国会「立法議会」が今年01月、タクシンの妹のインラック前首相を弾劾し、参政権の5年間停止処分を下したことについて、タクシン派の弾圧を狙った政治的なものだとする書状を駐タイ米国代理大使に送った。軍政はこれを不快として、03日、ルアンクライ元上院議員を軍基地に出頭させ、身柄を拘束。
02月08日(日)国家平和秩序評議会(NCPO)のウィンタイ報道官は、「インラック前首相の出国については許可するか否かの検討に時間がかかる。」との見解を明らかに。これは、先に米担保融資制度に絡む職務怠慢で過去に遡って首相罷免、公民権5年停止となったインラック前首相がこの職務怠慢で訴追される可能性があるため。」
なお、ネット上には、「インラックが先に実兄のタクシンと会うためか香港行を許可するようNCPOに要請したが、却下された。」との情報が流れているが、その真偽は不明。
02月09日(月)安倍首相は、タイ軍事政権のプラユット首相と東京で首脳会談を行い、ビルマとタイが共同で開発に乗り出しているビルマ南東部のダウェー経済特区プロジェクトに日本が参画する方針を伝えた。プラユット首相は「日本の参画を歓迎する。」と表明。
ダウェーはマレー半島の西側の付け根にあり、深海港の開発とタイとの陸路接続で、アンダマン海、インド洋とタイ湾、南シナ海を結ぶ物流拠点になると期待されている。タイ、ビルマ両国政府は特別目的事業体(SPV)を設立して開発に乗り出しているが、資金とノウハウ不足で進展が遅く、両国が日本に参画を求めていた。日本はSPVに出資するほか、国際協力機構(JICA)の専門家を派遣し、幹線道路建設に関する調査を実施する方針。
両首脳はまた、プラチン運輸相(前タイ空軍司令官)と太田国交相が同日、タイ国内の鉄道整備に日本が協力することを記した意図表明覚書(MOI)に署名したことを歓迎し、両国が具体的な協力を進めていくことを確認。
タイ政府が今年01月に施行した新投資奨励制度については、安倍首相が、「日本企業が安心して長期の投資ができるビジネス環境の整備が重要。」として、日本企業の具体的要望を踏まえた善処を要請。プラユット首相は、「日本企業の要望も考慮しつつ、前向きに対応したい。」と述べた。
タイの民主化については、安倍首相が早期の民政復帰を働きかけたのに対し、プラユット首相は、「国内の安定、国民和解を図りつつ、早期の民政復帰に向け引き続き努力する。」と応じた。
プラユット首相と安倍首相は昨年10月、アジア欧州会議(ASEM)首脳会議が開かれたミラノで初の首脳会談を行った。翌11月にも、東南アジア諸国連合(ASEAN)関連会議が開かれたミャンマーのネピドーで会談しており、今回が3度目の首脳会談。
プラユット首相が首相として日本を訪問するのは初めて。08日に到着し、09日に首脳会談を行ったほか、皇太子夫妻と面会し、経団連の榊原会長、日本自動車工業会の池会長らと会談した。10日に帰国。プラユット首相は03月に仙台で開かれる第3回国連防災世界会議、07月に東京で開かれる日メコン首脳会議にも出席する予定。
国家平和秩序評議会(NCPO)事務局長のウドムデート陸軍司令官は、インラック前首相が出国のため許可を申請したものの、NCPOが許可しなかったことを明らかに。
インラックは、香港に行こうとして出国許可を申請したもので、関係筋によれば、香港で実兄のタクシンと会うつもりだったと見られている。
また、インラックは、米担保融資制度に絡む職務怠慢で刑事訴追される見通しであることから、出国が許可されなかったものとみられるが、ウドムデート司令官は、「出国を許可しないというNCPOの決定は適切。」と述べている。
クルングテープ中心部のサイアム・スクエアで金属パイプに爆薬を詰めた爆弾2個が爆発して近くにいた2人が軽傷を負った事件で、プラウィット副首相兼国防相は、「捜査は70%まで進んでいる。現在警察は犯人逮捕に向けて一層の努力をしているところ。」と説明。
防犯カメラに映像が捉えられていた容疑者の男2人の逮捕状が出ているが、これら容疑者は、これまでの捜査で、戦勝記念塔でサラブリー発の乗り合いバンを降りてタクシーでサイアム・スクエアに向かったことが判明している。また、容疑者がすでに国外に逃亡したとの見方も出ているが、プラユット副首相はこれには言及しなかった。
タイ治安当局は、不敬罪容疑で行方を捜査していたハサディン・ウライプライワン(64)を都内ソイ・スーンウィチャイ、A-ワンホテルで逮捕し、都内の軍基地に連行。グループのメンバーとされる2人は先に逮捕されている。
当局によると、ハサディンはタイ王室を批判中傷する活動を行っている地下組織の幹部で、ネット上のニュース映像などを加工して反王室的なビデオクリップを作成してメンバーにダウンロードさせ、インターネットやCDなどで配布。当局は同容疑者の逮捕につながる情報に20万Bの報奨金を懸けていた。
グループは毎月10万B以上の資金援助を受けており、警察庁のプラウット報道官は、資金を提供していた者を突き止めるよう資金洗浄対策室(AMLO)に要請。
2014年05月のクーデターでタクシン派政権を倒した現軍事政権は不敬罪による逮捕摘発を強化し、タクシン政権元幹部ら国外にいる不敬罪容疑者約40人についても、各国に身柄引き渡しを求める方針。
02月10日(火)日本公式訪問最終日、プラユット首相は、「新幹線タイプの高速鉄道は将来のタイの鉄道開発プランとなるもの。タイも新幹線を導入したいが、(導入が実現するかどうかは)日本の支援次第。」と述べた。このあと首相は東京の新幹線司令所を訪れ、その足で新幹線のぞみ221号のグリーン車に乗車して大阪に向かった。
なお、タイが支那や日本の協力で整備しようとしている複線鉄道は、新幹線などに使われているレール幅1435㎜の標準軌を採用するため、将来的に高速鉄道を走らせることが可能となっている。
ソムヨット警察庁長官は、「警察機構に政治的影響が及ぶのを避けるべく国家改革の一環として警察委員会の廃止を政府に提言する。」との考えを明らかに。警察委員会は、首相を委員長、事務次官クラスの政府高官を委員とするもので、警察に関する重要事項を決定する権限が与えられている。
ソムヨット長官は、「プラユット首相は、警察委員会を解散することで警察官全員のヒーローになれる。」と述べている。
02月11日(水)インラック前首相が米担保融資制度に絡む職務怠慢で刑事訴追される見通しであることから、これを回避すべく米国への政治亡命を画策しているとの見方が出ている。
インラック一行は先に出身地の北部チエンマイで移動中に当局のチェックを受けたことから「軍部が国外逃亡に神経をとがらせている。」といった指摘があり、そのため亡命説がマスコミで取り上げられることになった。
ウドムデート陸軍司令官(副国防相)は、「インラック前首相が国内にとどまって裁判を闘うつもりなのか、あるいは国外に逃亡するつもりなのかわからない。」と発言。また、マーフィー駐タイ米国代理大使は、「前首相の亡命については聞いていない。また、米国が政治的に対立している勢力のどちらか一方を支持することはない。」と述べ、インラック前首相の政治亡命を受け入れないとの姿勢を示した。
一方、タクシン支持団体、反独裁民主主義同盟(UDD)を率いるチャトポンは、亡命説が出ていることについて、「インラック前首相に国外逃亡を促しているのではないか。彼らは、インラック前首相が有罪となって投獄された場合、市民(タクシン支持者)の反応(怒り)に対処できないと考えており、このため、インラック前首相に国外に逃げてほしいと考えている。」と述べて、国外逃亡を望んでいるのはむしろ当局との見方を示した。
王室への反感を煽るようなビデオクリップを作って配布したなどとして逮捕されたハサディンは、「どのようなグループからも資金援助を受けていない。」と述べ、単独犯であることを強調。「ハサディンをリーダーとするグループのメンバーである。」として先に6人が逮捕されているが、ハサディンは、「わたしがみんなやった。先に逮捕された人々には迷惑をかけた。もうやらない。やったことの結果(処罰)を受け入れる。」と述べている。
警察によれば、ハサディンはこれまでに400以上に上る王室に関する不適切なビデオクリップを製作、配布。
02月12日(木)米担保融資制度に絡む職務怠慢で刑事訴追される見通しのインラック前首相に対し、プラユット首相は、「潔白ならそれを法廷で証明すべきであり、ルールを守らなければ誰も潔白を信じてくれない。」として、国外逃亡しないよう呼びかけた。
国家改革評議会(NRC)によって国家改革の検討が進められているが、憲法起草委員会(CDC)の小委員会がこのほど、NRCが打ち出した方針に沿って民政移管後も改革を推進するための委員会の設置を提言。これは、総選挙で新政権が誕生したあと、改革が中断してしまう恐れがあるためという。
小委員会の案では、委員会は民政移管後、1~9年のうちに改革を完了する必要があり、これを達成でなかった場合、刑事訴追されることになっている。
02月14日(土)クルングテープ都心の高架電車ナショナルスタジアム近くのバンコク芸術文化センター前で、軍事政権に反対する小規模なデモがあり、「戒厳令による政治集会禁止命令に違反した。」として、デモ参加者のタイ人男女4人を治安当局が逮捕。
デモ参加者は民主主義の回復を訴え、指3本を立てるジェスチャーで軍政に抗議した。指3本を立てるジェスチャーは米人気映画「ハンガー・ゲーム」で主人公らが支配者への抵抗を示す仕草で、タイでは反軍政のシンボル。
4人は15日、それぞれ2万~4万Bの保釈保証金を支払い保釈。
憲法起草委員会(CDC)のボウォンサク委員長は、「国民和解を実現すべく恩赦請求を扱う特別機関の設置が新憲法に規定される可能性がある。」と明らかに。
国民和解については、政治対立の再燃を回避するために必要とする点では各陣営で意見が一致しているものの、恩赦については、「罪を犯した者は償いをしなければならない。」として反対する意見が根強く、国民和解のための恩赦適用は難航が予想されるとの見方も出ている。
ボウォンサク委員長は、「特別機関は国家和解委員会と呼ばれる見通し。対立解消のための仲介機関であり、対立する人々の間で意見の一致が見られたら、恩赦の適用を請求する。委員会は5年のうちに任務(国民和解実現)を完了する必要がある。」と述べた。
02月16日(月)政治対立を解消して国民和解を実現するためとして国家改革評議会(NRC)のワンチャイ評議員がプラユット首相とタクシン元首相の話し合いを提言しているが、プラユット首相は「タクシンは犯罪人。指名手配されている者と話し合うことはできない。」と明言。
現在の政治対立の主因はタクシン派と反タクシン派の対立であることから、ワンチャイ評議員はタクシンとの話し合いを進言したという。なお、国外逃亡中のタクシンは、首相在任中の汚職(職権乱用)で禁錮2年の有罪が確定した犯罪人。判決を不当として帰国して刑に服すのを拒み続けている。
昨年05月の軍事クーデターを批判するデモが最近になって増えていることから、ウドムデート陸軍司令官(副国防相)は、「現在はまだ戒厳令下にあり、政治集会が禁止されている。抗議デモには法的措置が執られる可能性がある。」と述べ、軍政に反対する人々に法律に違反しないよう呼びかけた。
また、先にクルングテープで数人が抗議デモを行って逮捕され保釈されたことから、軍部に批判的な意見が出ているが、ウドムデート司令官は「逮捕したのは警察官であり、軍人ではない。」と強調。
02月17日(火)国民和解を実現するためプラユット首相にタクシン元首相との話し合いを求める声が一部で出ていることについて、プラユット首相は、「私が特定の個人やグループと和解のため話し合いをすることはない。」と改めて強調。
首相の役割は、国が抱える問題の解決であり、当事者として国民和解を実現することではないとのこと。
プラユット首相は、「なぜ私が誰かと和解しなければならないのか。私は彼らの敵ではない。タイ国民全員で国民和解を実現しなくてはならない。」と述べている。
インラック前首相の警護を首相在任中から現在に至るまで同じSPが担当していることに一部で批判意見が出ていることから、ソムヨット警察庁長官がこのほど、要人警護のあり方を見直し、規則違反あるいは不適切であればSPによる警護を中止するよう命じた。 立法議会のソムチャイ議員などは、「政治家や有力者の活動に警察官が参加することを警察は禁じている。」と指摘。現在も現職警官がインラック前首相を警護しているのは問題としている。
警察庁のプラウット報道官によれば、「ソムヨット長官は、元警察官をインラック前首相などの警護に当たらせることを検討する必要があると考えている。」
02月01日にクルングテープ中心部サイアム・スクエアで爆弾2個が爆発し、近くにいた2人が軽傷を負った事件で、警察庁のプラウット報道官は、「近隣国から来た者が犯人。」と述べたとの一部報道を全面的に否定。この事件では、防犯カメラに写っていた男2人が氏名不詳のまま指名手配されており、身元などは明らかになっていない。
プラウット報道官によれば、報道は「犯人はタクシーに乗って運転手と話したが、タイ語の発音が明瞭だったため外国人ではないだろう。」と述べたのであり、「犯人が外国人とは言っていない。」
02月19日(木)最高検察庁は、インラック政権(2011~2014年)が導入した事実上の米買い取り制度、「米担保融資制度をめぐる汚職と巨額の損失を知りながら米担保融資制度を継続した。」として、インラック前首相を職務怠慢と職権乱用でタイ最高裁判所政治家刑事犯罪部門に起訴。最高裁は03月19日に受理するかどうかの判断を下す。有罪となれば、前首相は20年までの禁錮刑、20万Bまでの罰金刑に科せられる可能性がある。
今月17日には、タイ汚職取締委員会が、「米担保融資制度で国が被った損失6000億Bの損害賠償をインラック前首相に求めるべきだ。」として、財務省に民事裁判を起こすよう促した。汚職取締委はまた、2008年に国会議事堂前で反タクシン派デモ隊と警官隊が衝突し、2人が死亡、500人近くがけがをした事件で、当時首相だったソムチャーイ・ウォンサワットらを権力乱用で最高裁政治家刑事犯罪部門に告発、10日に受理。ソムチャーイ元首相はタクシンの妹でインラック前首相の姉のヤオワパー元下院議員の夫。
高裁政治家刑事犯罪部門は政治家の汚職などを裁く一審制の特別法廷で、1回の審理で判決が確定し、上訴できない。タクシンは2008年に同法廷で汚職で実刑判決を受けたが、判決前にタイから出国し、以来、収監を避けるため、帰国していない。インラック前首相は有罪の場合、最長で10年の禁錮軽を受け、即収監される可能性があり、「タクシンと同様に、国外亡命を迫られる。」という憶測が出てきた。
インラックは02月上旬に軍政に出国許可を求めたが、拒否。ただ、最高検察庁は起訴後も裁判所にインラックに対する出国禁止命令を出すよう求めない方針を示している。プラユット首相(前タイ陸軍司令官)は18日の記者会見で、「インラック前首相は国外に逃亡せず、裁判で争うべき。」と述べたが、インラック相が収監されれば、タクシン派と反タクシン派の対立激化が避けられないだけに、「内心ではインラックの国外亡命を望んでいる。」という見方がある。

タイでは2006年以降、東北部と北部の住民、クルングテープの中低所得者層の支持を集めるタクシン派と、特権階級、南部住民とクルングテープの中間層を中心とする反タクシン派の抗争が続き、政治・社会が混乱している。
反タクシン派はタクシン氏を反王室の腐敗政治家と糾弾し、2006年の軍事クーデターでタクシン政権(2001~2006年)を打倒。タクシン派は2007年の民政移管選挙で勝利したものの、2008年に司法クーデターと呼ばれた裁判所によるタクシン派与党解党で反タクシン派に政権を奪われた。反タクシン派政権下の2009年、2010年、タクシン派は、「特権階級が軍官財界を動かし民主主義や法治を捩じ曲げている。」として、政権打倒のデモを行い、2010年のデモでは治安部隊との衝突で、市民、兵士ら91人が死亡、1400人以上が負傷。
タクシン派は2011年の下院総選挙で再度勝利し、インラック政権が発足。しかし、2013年10月から、インラック政権打倒を目指す反タクシン派市民のデモがクルングテープなどで拡大。2014年01、02月には数万人がクルングテープの主要交差点を長期間占拠。05月に入り、軍が治安回復を理由に戒厳令を発令、クーデターでタクシン派政権を倒し、全権を掌握。軍は当初、「両派の和解を目指す。」としていたが、タクシン派の官僚、軍・警察幹部のほとんどを左遷し、地方のタクシン派団体を解散に追い込むなど、タクシン派潰しを進めた。今年01月には、軍政が設立した非民選の暫定国会、立法議会が、「米担保融資制度をめぐる職務怠慢」でインラックを弾劾にかけ、インラックの参政権を5年間停止。


* 米担保融資制度
事実上、政府が農家から米を買い取る制度で、インラック政権発足直後の2011年10月に導入。政府が市価の約4割高で米を買い取ったため、米農家には好評だったが、タイ産米は価格上昇で輸出量が激減し、2012年には1981年以来初めて米輸出世界一の座から転落。また、政府が米の国際価格の上昇を待って売却を遅らせた結果、膨大な在庫が積み上がった。買い取り資金の大半が精米業者、輸出業者、政治家、大規模農家にわたり、汚職の温床になった。国際通貨基金(IMF)も、「財政負担が重い割に政策効果が低い。」と批判。2014年05月のクーデターでインラック政権を打倒したプラユット軍事政権によって廃止。
タイ財務省の2015年01月時点のまとめによると、米担保融資制度による最終的な損失額は5000億B近くに上る見通し。
商業的な代理出産を禁止するなどとした法改正案が、立法議会の第3(最終)読会で賛成160反対2で承認。
代理出産については、昨年半ばにオーストラリア人カップルや光通信の重田康光(49)の長男、「御曹司」重田光時(24)に絡んだトラブルがマスコミで大きく取り上げられたが、これに伴い、報酬を目的とした代理出産を禁止するなどの法改正案が作成された。
この案は国家平和秩序評議会(NCPO)に承認され、昨年11月には立法議会で第1読会を通過。その後第2読会、内容の精査などを経て今回最終的に議会で承認されることになった。
02月20日(金)立法議会で、汚職に時効を適用しないなどとした法改正案が賛成172反対5で第1読会を通過した。これに伴い、第2、第3(最終)読会に向けて法案の内容を精査する21人の委員会が設置された。
国連腐敗防止条約に則った同案では、その権限を強化して国家汚職制圧委員会(NACC)が国外における汚職についても捜査することが可能とされている。
02月22日(日)高架電車BTS戦勝記念塔駅前、戦勝記念塔近くのデパート前で、嘴と足を縛られた鳩のイラストが描かれたTシャツを掲げ、要求を記したビラを配るなどの抗議デモを行った男性3人(42、45、47)で、軍事政権に国民の意見を聞く場を設けるよう求めてチラシやTシャツを配った3人を警察はに一時身柄を拘束。
3人は「市民参加の公開討論会を毎週開催することなどを政府に求めているが、政府や戒厳令を批判するつもりはなかった。」と説明。
警察は市民に迷惑をかけた罪で3人にそれぞれ200Bの罰金刑を科し釈放。
昨年05月のクーデターで全権を掌握した軍政は戒厳令を発令し、政治活動を禁止、報道統制を敷いている。
国外逃亡中のタクシンが02月初めにビルマを訪れ、タクシンの友人であるタイ人実業家と投資について話し合ったということを、タクシン派の政権党であったパラン・プラチャーチョン党に所属元下院議員スラチェートが明らかに。
この実業家によると、タクシンは、「政治以外のことならなにを話し合っても楽しい。」、「ビルマは投資家にとって大きな可能性を持つ国であり、投資をした方がいい。」などと話していた。
なお、汚職で禁錮2年の有罪が確定しているタクシンは、中東のドバイを生活の拠点としている。
02月23日(月)「2013年にタマサート大学のキャンパスで演じた劇『狼の結婚』でタイ王室を批判した。」として、コンケン大学4年のパティワット・サライイェーム(24)♀と政治活動家、パラカイ・ファイ劇場の前コーディネーターのポーンティップ・ムンコング(27)♂が不敬罪に問われた裁判で、刑事裁判所は、被告2人に5年の求刑を減刑し、禁錮2年6ケ月の実刑判決を言い渡した。

 ← 左から、パティワット・サライイェーム(24)、ポーンティップ・ムンコング(27)

2人は2014年08月に逮捕、拘留され、保釈を認められないまま、判決を迎えた。罪を認め、控訴しない方針と見られる。警察はこの劇に関与した他の容疑者数人の行方も捜査している。
2014年05月のクーデターで発足した軍事政権は不敬罪による摘発を強化し、それ以前の民選政権下で問題とされなかったケースも遡って摘発し、短期の裁判で重刑を科している。タクシン派の元政権幹部ら国外にいる不敬罪容疑者約40人についても、各国に身柄引き渡しを求める方針を示している。
不敬罪の容疑者のほとんどはタクシン派で、逮捕後、保釈を認められないまま実刑判決を受け、控訴せずに服役する場合が多い。殺人容疑でも保釈が比較的容易に認められ、控訴が普通のタイの司法システムの中で、異例ずくめの法律と言える。
プラウィット国防相がカンボジアを訪れたことについて、プラユット首相は、「国境貿易と国境通行所に関する話し合いが目的。」と述べ、領土紛争などに関する交渉が狙いとの見方を否定。
また、カンボジアのフン・セン首相は国外逃亡中のタクシンと親交があるとされることから、今回の国防相の訪問は、「タクシン派の動きに関する話し合いが目的。」といった見方も出ていた。
なお、プラウィット国防相のカンボジア日帰り訪問には、陸軍司令官、副外相、国防事務次官など15人あまりが同行。
02月24日(火)ランサン財務事務次官が発表したところによれば、インラック前政権が導入した米担保融資制度(実質は米買い上げ)によって生じた損失が当初見通しの5180億Bを190億Bあまり上回る5370億Bに上ると見られることが明らかに。
これによって2004年から昨年までの10年間に歴代の政府が実施した米担保融資制度の損失は総額7000億Bあまりに達することになったが、その8割近くがインラック前政権下での損失。
検察が先に米担保融資制度に絡む職務怠慢でインラック前首相の起訴状を提出したことを受け、最高裁判所は、起訴状を受理するか否かを検討、決定する判事9人を選出。これら判事は03月19日に受理か不受理を決める。
米担保融資制度に関する職務怠慢については、先に立法議会でインラックを過去に遡って首相罷免、公民権5年停止とする弾劾決議案が可決されたが、今回の起訴状は、インラックの刑事責任を追及するものとなっている。
この他、「関係当局が米担保融資制度で生じた巨額の損失の賠償をインラック前首相に求める民事訴訟の準備を進めている。」と報じられている。
2010年にクルングテープでタクシン派が当時の民主党政権の退陣を要求して過激な反政府デモを展開し、治安部隊によるデモ制圧などで多数の死傷者が出たことについて、汚職制圧委員会(NACC)の調査小委員会は、「当時のアピシット首相(民主党党首)とステープ副首相(治安担当)が状況に適切に対応しなかった。」として、その責任を追及することで合意。
ウィチャNACC委員によれば、「04月10日のデモ隊と治安部隊の衝突で多数の死傷者が出たにもかかわらず、デモ対策が改められず、これが死傷者を増やす結果につながった。このため、小委員会は、その責任を追及すべく2人を弾劾すべき。」との結論に到った。なお、2人を刑事訴追するか否かについて、NACCはまだ決定を下していない。
02月25日(水)憲法起草委員会(CDC)は、元首相、元最高裁長官など5つの候補者グループの中から200人を上院議員に選び、その任期は6年で連続2選は禁止を6年とするなどとした憲法条文案を承認。
上院の判断が政治に少なからぬ影響を及ぼすことから、上院議員の選出方法などを巡ってこれまでにも論争が起きたことがある。
一昨年末には当時のインラック政権主導で上院議員全員を公選制とするとの憲法改正案が議会を通過したが、憲法裁によって違憲とされ、この憲法改正が反政府デモのエスカレートを招く結果となった。
02月26日(木)憲法起草委員会(CDC)は、政治危機を解決する必要に迫られた場合に限り非議員の民間人を首相に起用できるとの条文を新憲法に盛り込む案を承認。委員会には委員36人中31人が出席し、うち17人が同案に賛成。同案では、民間人首相の起用には下院議員の半数以上の賛成が必要で、任期は2年のみをとすることも承認。
カムヌンCDC報道官は、「新憲法下でも(通常は)首相は下院議員から選ばれる。だが、CDCは政治が行き詰まった場合に備えて打開策を用意しておく必要があると判断した。」と説明。
立法議会で、集会や街頭デモを規制する法案が賛成182反対0で第1読会を通過。
タイでは政治対立のエスカレートに伴い街頭デモがあちこちで行われ、政府の活動にも大きな支障が出ることになったが、同案では、グランドパレス、王族の居所、王室が招いた賓客の居所については、その半径150mの地域で集会を行うことが禁じられている。この他、政府庁舎、国会議事堂、裁判所に関しては、立ち入り許可エリアが設けられた場合を除き集会を行うことは禁止。また、政府機関、空港、海港、駅、バスターミナル、病院、教育機関、宗教施設、大使館、総領事館、国際機関などは、集会やデモなどによってサービスや業務が妨害されたり、出入り口がふさがれたりすることがあってはならないとされている。
02月28日(土)ウドムデート陸軍司令官はこのほど、憲法起草委員会(CDC)を批判する発言をしている人々について、「(批判)意見は直接CDCに伝えるべきである。」と述べ、今後も批判が続いた場合は何らかの措置を執る考えを明らかに。
CDCが作成する新憲法のもとで総選挙が実施され、新政権が誕生することになるが、新憲法の内容が徐々にまとまりつつあることから、軍政に反対する人々によるCDC批判も強まっている。そのためか、CDCの委員36人のうち、女性の権利拡大などに取り組んできた活動家のティチャ♀がこのほど、国家改革評議会(NRC)の評議員と憲法起草委員会(CDC)の委員を突然辞任。その理由については、ティチャは居心地の悪さなどを挙げている。
ウドムデート陸軍司令官は、「国軍としては、(CDCへの批判が強まるなどして)状況が手に負えなくなるのを黙って見ているわけにはいかない。平和と秩序を維持するのは我々の任務。」と述べた。
03月01日(日)ティチャ♀の国家改革評議会(NRC)の評議員と憲法起草委員会(CDC)の委員の突然辞任について、プラユット首相は「何を言いたいのかわからないが、辞めるのは自由。私が理由を問い質す必要はない。」と述べ、「ティチャが抜けたことで憲法起草などに影響が及ぶことはない。」との見方。
関係筋によれば、「ティチャの辞任は女性の地位向上などへの否定的反応などが原因と考えられる。」
憲法起草委員会(CDC)によって新憲法の内容がまとめられつつあるが、タクシン派プア・タイ党だけでなく、反タクシン派民主党の関係者からも批判や要求が出ていることから、プラユット首相は、「新憲法は起草の最中だ。まだ内容が決まったわけではない。」と強調。批判的発言をしている人々に対し、まずはCDCによる作業を見守るよう要請。
これまでにCDCが承認した草案の内容のうち、「政治危機を打開する場合に限って非議員の民間人を首相に起用できる。」という条項などに強い批判や懸念の声が上がっている。そのため、民主党のコーン副党首は、新憲法の是非を問う国民投票の実施を改めて要求するとともに、CDCが先に承認した「上院議員を特定のグループから選ぶ」に「利点が明確でない。」と異議を唱えた。また、プア・タイ党幹部からも「民間人の首相起用には異論がある。政治対立を招きかねない。国民投票で是非を決めるべきだ。」といった意見が出ている。
03月02日(月)国家改革評議会(NRC)は、政治家などの行いが道徳に反していないかをチェックする政治倫理審査機関の設置案を大筋で承認。倫理規範を定めるとともに、政治家、公務員、政府と事業契約を結んだ民間企業の行いが道徳的であるかを調査する。
政治倫理審査機関の設置は、倫理、道徳、グッド・ガバナンス(良き統治)を検討するNRC委員会が、新憲法に盛り込まれる予定の条文に基づいて提案したものだ。同委員会の委員長を務めるポンデートNRC評議員は、「政治家や企業などに道徳心が欠けていることがタイが直面してきた危機・不正の一因。政治倫理審査機関の設置がこの問題を解決する具体的な一歩。」と述べている。
プラユット首相が財務相、農相、商業相を交代させる考えと一部で報じられているが、プリディヤトン副首相(経済担当)は、「何も聞いていない。もし本当なら、私が知らないはずがない。」と述べ、根拠のない憶測との見方。「閣僚入れ替えの1つの理由は、ゴムなどの作物の価格下落問題が解決できていないこと」というが、プリディヤトン副首相は、「閣僚はよくやっている。」、「閣僚を入れ替える理由が見当たらない。」
プラユット首相が03月半ばに仙台で開催される第3回国連防災世界会議に出席するため、内閣と国家平和秩序評議会(NCPO)の初の移動会議が延期。プラユット首相は13~14日に仙台を訪問の予定。
移動会議は13~15日にプラチュアプキリカン県で開催予定だったが、27~28日に変更。
03月03日(火)2010年のタクシン派による過激な反政府デモの制圧などにおいて多くの死傷者が出た問題で、国家汚職制圧委員会(NACC)はこのほど、当時のアピシット首相とステープ副首相(治安担当)の容疑を03月10日に説明する予定と、2人が代理人に説明を受けさせる予定を明らかに。アピシット民主党党首の代理人は午前中、ステープの代理人は午後にNACCに来ることになっている。
NACCによれば、「タクシン派の反政府デモを制圧するため治安部隊が出動して死傷者が出た後、デモ対策を改めていれば、大勢の死傷者を出さずに済んだはずなのに当時の政府トップはこれを怠った。」
一昨年のインラック政権(当時)主導の憲法改正が違憲とされたことで国家汚職制圧委員会(NACC)がこの改憲に賛成した当時の下院議員250人の責任を問おうとしていることについて、NACCはこのほど、これら元議員の不正容疑に関する調書の立法議会提出を延期したことを明らかに。これは、議会で現在、同じ容疑を掛けられている元上院議員38人の事例が取り上げられていることによるもの。同事例に決着がついてから、NACCは元下院議員250人の調書を議会に提出する予定。
なお、これら元議員の多くはタクシン派であり、仮に有罪となって公民権5年停止に処されれば、タクシン派にとって大きな打撃となるのは必至。
03月04日(水)新憲法制定から2年間、現在の軍政の関係者などが政治に関与するのを禁止すべきとの案が憲法起草委員会(CDC)の一部委員から出ている。これは、軍政の役割が終わったあとも権力の座に留まろうとする者が現われる恐れがあることによるもの。具体的には、立法議会、国家改革評議会、憲法起草委員会、内閣、国家平和秩序評議会のメンバーが新憲法制定から2年間、政治に関わるのを禁止するというもの。
有能な人々が政治の場で活躍する機会を奪うことにもなるため、立法議会やCDCの主要メンバーからはすぐに批判意見が飛び出した。同案については今後論争が繰り広げられる可能性が高い。
2010年のタクシン派による過激な反政府デモの最中に命を落とした市民への賠償が高額すぎるとの訴えが出ている問題で、国家汚職制圧委員会(NACC)はこのほど、「インラック前首相を訴追するか否かを03月中に決定できる。」との見通しを明らかに。
犠牲者の多くはタクシン支持者だったが、タクシン派のインラック前政権は、賠償プログラムを打ち出し、遺族に対しそれぞれ750万Bまでの賠償金を支払った。
反タクシン派の民主党がこれを問題視してNACCに提訴。遺族に支払われた賠償金は総額5億7700万Bに上る。
2009年04月にタクシン派がクルングテープで過激な反政府デモを展開し、パタヤで開催中だったASEAN首脳会議の会場に乱入した事件で、パタヤ地方裁判所は、会議を妨害した罪でアリスマンなど15人に禁錮4年の有罪判決。
この事件では、当時の民主党政権に反対するタクシン支持者たちが治安部隊に抵抗を続けてクルングテープを騒乱状態に陥れ、また、パタヤではタクシン派が首脳会議の会場を占拠したことから、ヘリコプターや船で避難した首脳もいた。首脳会議は06月に南部プーケットで厳戒態勢のもとで改めて開催された。
03月05日(木)一昨年末に当時のインラック政権主導の憲法改正が違憲とされた問題で、国家汚職制圧委員会(NACC)が弾劾を請求している元上院議員38人について、ウィチャイNACC委員は、立法議会において「読会を行う中で改憲案の内容が変更されていたのに気づかなかった筈はない。」と述べ、これら元議員が憲法に抵触することを承知していたとの見方を示した。
立法議会では13日に弾劾決議案の採決が行われる予定。仮に弾劾となれば、元上院議員は過去に遡って上院議員罷免、公民権5年停止に処されるほか、改憲案に賛成した当時の下院議員についても弾劾決議案が立法議会に提出されるものと見られる。
立法議会議員70人あまりが親族を国から給与が支給される補佐役に起用していた問題で、国家汚職制圧委員会(NACC)はこのほど、補佐役に採用された親族の能力や資格を詳しく調査して職権乱用に該当するか否かを判断するとの方針を明らかに。NACCはこれまで立法議会議員について調査できるかどうか定かでないとしていたが、検討の結果、権限があると判断したもの。
また、「国家改革評議会(NRC)の評議員の中にも親族を国から給与が支給される補佐役に起用した者がいる。」と報じられており、問題となる可能性がある。
憲法起草委員会(CDC)で立法議会、CDC、国家改革評議会(NRC)、内閣、国家平和秩序評議会(NCPO)のメンバーが政治に関与するのを新憲法制定から2年間禁止する案が出ていることについて、プラユット首相は、「現行の暫定憲法が禁じているのはCDC委員が新憲法制定から2年以内に政治的なポストに就くことだけ。」と述べ、それ以外の人々にまで政治関与禁止を適用する必要はない。」との考えを明らかに。
このような案が出た背景は、「NCPOの要職にある軍幹部が権力の座に居座り続けるのを防ごうとした。」との見方が支配的。
なお、1991年02月の軍事クーデターでは、軍首脳らが「政治に介入しない。」と繰り返していたものの、翌年に陸軍司令官だったスチンダが首相に就任。これに学生などが抗議して治安部隊が出動。多数の市民が死傷する事態(5月流血事件)となった。
03月06日(金)憲法起草委員会(CDC)は、CDC委員のみならず、立法議会、国家改革評議会(NRC)、内閣、国家平和秩序評議会(NCPO)のメンバーについても新憲法制定から2年間政治に関与することを禁止するとの案を退けることを決定。
現行の暫定憲法では「CDC委員は新憲法制定から2年間政治にかかわることができない。」と規定されている。だが、同案は、昨年の軍事クーデター後に設置された他の機関のメンバーにも同じことを求めるものであり、一部で強い反発が起きていた。
このほか、CDCは、総選挙を実施して国会が召集されるまでNRCとCDCが機能する、「立法議会は上院議員が選出されるまで存続する。」と新憲法に規定することを決定。
クルングテープで行われたセミナーで、プラユット首相が記者の質問に激怒して殴りそうになったというエピソードを話し、物議を醸している。演壇に立ったプラユット首相は「政府の成果は何ですか?と記者に聞かれ、聞いてきた人の顔を殴りそうになった。これだけ色々やってきたのに、見てないとはどういうことだ。」とメディアに不満をぶつけた。
この発言に対し、タイ・ジャーナリスト協会副会長で英字紙バンコクポスト記者のマーノップは、「指導者として相応しくない発言だ。」と批判。メディア関係者からは、「報道機関に対する直接的な脅しだ。」という声が上がった。
プラユット首相は陸軍司令官だった昨年05月、クーデターで政権を奪取した。以来、戒厳令を敷き、政治活動を禁止、報道統制を続けている。ぶっきらぼうな語り口と短気で知られ、記者会見の最中に怒り出し、机を叩いたり、言葉を荒らげることもしばしば。ただ、率直で裏表がないというイメージと、タイ人独特のユーモアで、国民の間で一定の人気を保っている。
03月07日(土)19時45分頃
(情報により20時頃)
クルングテープ都内チャトゥチャク区ラチャダーピセーク通の刑事裁判所の駐車場で手榴弾が爆発し、セメントの路面が破損。怪我人はなかった。現場から見つかった手榴弾の安全レバーから犯行に使われたのはソ連で開発されたRGD-5対人破片手榴弾。
タイ治安当局は現場近くで、パトゥムタニー県出身のユタナー・イェンピンヨ(34)と東北部ヤソートン県出身のマハーヒン・クントーング(34)の2人を銃撃戦の末逮捕。2人に犯行を指示した疑いなどで、タイ人の女2人(56、20)と男1人(42)を指名手配。犯行グループはタクシン派団体、反独裁民主主義同盟(UDD)の関係者。
ユタナーは銃傷で入院。2人は取り調べに対し、「無料通信アプリLINEを通じ、別の男女から、1万~2万Bで犯行を請け負った。」と供述。また、「犯行を指示したグループが、国連にタイへの介入を促すため、15日にクルングテープ首都圏や北部チエンマイなど100ケ所以上でテロ攻撃を計画していた。」などと話した。
治安当局は情報を入手して数日前から2人を含む者たちの行動を監視していたもので、2人が尾行されていることを知らずに犯行に及んだことからスピード逮捕となったもの。(情報により、「刑事裁に襲撃がある。」という情報を07日昼までに入手し、警戒を強化していた。)マハーヒンとユタナーが乗ったバイクが刑事裁前に乗り付け、後部座席のマハーヒンが手榴弾を投げ込んだ。その後、バイクは逃走を図り、追跡してきた治安当局の車両に向け、マハーヒンが拳銃を発砲。治安当局側が応射し、バイクを運転していたユタナーが4発被弾し、バイクは転倒した。マハーヒンは徒歩で逃げようとしたが、現場近くで逮捕された。

昨年05月のクーデターでタクシン派インラック政権を打倒した軍部はタクシン派の官僚、軍・警察幹部を大量に処分し、地方のタクシン派団体を解散させるなど、タクシン派潰しに力を入れている。インラック前首相は参政権の5年間停止処分を受け、刑事訴追された。
今月05日には、2009年04月にタイ東部パタヤ市で開催された東南アジア諸国連合(ASEAN)と日本、支那、南鮮などの首脳会議の会場のホテルにタクシン派市民が乱入した事件で、パタヤ裁判所が、騒乱罪などで起訴されたタクシン派団体幹部ら15人に禁錮4年の実刑判決を言い渡し、出廷した被告13人が収監された。
タイでは2006年以降、東北部と北部の住民、クルングテープの中低所得者層の支持を集めるタクシン派と、特権階級、南部住民とクルングテープの中間層を中心とする反タクシン派の抗争が続き、政治・社会が混乱している。
反タクシン派はタクシンを反王室の腐敗政治家と糾弾し、2006年の軍事クーデターでタクシン政権(2001~2006年)を打倒。タクシン派は2007年の民政移管選挙で勝利したものの、2008年に「司法クーデター」と呼ばれた裁判所によるタクシン派与党解党で反タクシン派に政権を奪われた。反タクシン派政権下の2009年、2010年、タクシン派は、「特権階級が軍官財界を動かし民主主義や法治を捩じ曲げている。」として、政権打倒のデモを行い、2010年のデモでは治安部隊との衝突で、市民、兵士ら91人が死亡、1400人以上が負傷。
タクシン派は2011年の下院総選挙で再度勝利し、タクシンの妹のインラックが首相に就任。しかし、2013年10月から、インラック政権打倒を目指す反タクシン派市民のデモがクルングテープなどで拡大。2014年01、02月には数万人がクルングテープの主要交差点を長期間占拠。05月に入り、軍が治安回復を理由に戒厳令を発令、クーデターでタクシン派政権を倒し、全権を掌握。軍は今年に入っても戒厳令を継続し、政治活動を禁止している。
03月08日(日)国家改革評議会(NRC)の仏教擁護委員会がタイ仏教界の最高意思決定機関、サンガ最高評議会(SSC)が問題無しとした後もタマカーイ寺住職の還俗を求め続けたことなどで仏教界の反発が強まっていた問題で、タイ仏教徒協会(BAT)は、「仏教擁護委員会の解散を受け、12日に都内サナムルアン(王宮前広場)で予定していた抗議集会の中止を決めた。」と発表。
BATによれば、「委員会に抗議するための集会の開催は、タマカーイ寺住職を擁護することなどを目的としたものではなく、仏僧と仏教徒のためになると考えた結果。」とのこと。
03月09日(月)都内ラチャダピセーク通の刑事裁判所で敷地内に投げ込まれた手榴弾が爆発した事件について、プラユット首相は、政府や軍部に反感を持つ者が自らの存在を知らせようとしたものとの見方を示した。事件直後に2人の男が逮捕されたが、警察は「関与が疑われる9人の逮捕状を取った。」と発表。
プラユット首相は、「彼らは騒ぎを起こして人々に恐怖心を抱かせようとしている。これは自分らのことを人々に知らせようとしたメッセージだが、首謀者も手下も愚か者だ。」、国内の政治的な軋轢が解消されない限り、新たな憲法が公布されたとしても総選挙を行わない。」と発言。
タイ地元紙によると、プラユット首相はこの事件について、「現在隣国に逃走中の元プア・タイ党党首が関与している反独裁民主主義同盟(UDD)関連組織が背後にいるものと見ている。」と明かしている。
また、「逮捕された犯人の1人がチャイヤシット元国軍最高司令官と繋がりがある。」と報じられているが、チャイヤシットは、「犯人の妻が数年前に助けを求めに来ただけ。夫が誰かも知らない。」と述べ、事件への関与を全面的に否定。
現在起草作業が進められている新憲法について、タクシン派プア・タイ党の幹部が、「国民と主権への信頼・尊敬が感じられず、非議員のエリートに大きな権限を与えるものだ。」などと批判。さらに、「このような憲法が制定されれば混乱が生ずる。」と指摘し、この点については、最大のライバルである反タクシン派・民主党とも意見が一致している。アピシット民主党党首(元首相)は、「新憲法は政治問題に対する回答ではない。民主主義を後退させるものだ。」などと批判的な見方を公言している。
03月10日(火)新憲法起草の第1段階が完了したことから、憲法起草委員会(CDC)のボウォンサク委員長が3月10日、国家改革評議会(NRC)で新憲法の主要目的を説明。それによると、「新憲法は国民に政治家と同じ権限を付与するとともに、国政における国民の役割を拡大するものとなっており、市民を重要視した点などで1997年憲法と2007年憲法より優れた内容となっている。」
プラユット首相の指示で、政府の仕事ぶりを国民に伝えるために無料のタブロイド判タイ語新聞「国民のため」が2週間に1回発行されることになった。
そのサンプル(A4サイズ、8頁)約200部が、政府庁舎で報道関係者などに配られた。今回の1面記事は「タイ政府、不動産税は国民に影響しないと主張。」という財務相による固定資産税の解説。
また、政府広報局のアピナン局長によれば、「プラユット首相はサンプルを見て、目立つようにとサイズをA4からタブロイドに変更するよう指示した。」
また、関係筋によれば、「頁数も12頁に増やされる可能性がある。」
都内で刑事裁判所に投げ込まれた手榴弾が爆発し、犯人2人が逮捕された事件で、犯人の1人が「03月14日に100ケ所で事件を起こすことが計画されている。」と述べていることから、警察当局が攻撃対象となる恐れのある政府機関などの警備を強化している。
警察は、02月01日にクルングテープ中心部のサイアムスクエアで起きた爆弾事件にもこの2人が関与しているとの見ている。
また、国家安全保障会議(NSC)のアヌシット事務局長によれば、犯人の1人が「『ィアーという名のオーストラリアを拠点とする人権活動家に(事件を起こすよう)頼まれた。『と証言しているが、今のところ裏付けは取れていない。」
03月11日(水)憲法起草委員会(CDC)が新しい選挙制度の導入を決めたのを受けて、中央選挙管理委員会が新制度に合わせた選挙区設定の作業を開始した。新制度ではクルングテープの定数は10減らされる見通し。下院の定数は現在の500から450~470に減らされ、うち250人あまりは選挙区選挙、残りが比例代表選挙で選ばれる予定。
インラック前政権が導入した米担保融資制度で巨額の損失が生じたことについて、当局がインラック前首相の責任を追及しようとしているが、ソムマイ財務相が損失を調査する委員会の長を務めるようプラユット首相に求めている。ソムマイ財務相によれば、「調査されるのが首相経験者であることから、プラユット首相が調査する側の責任者となるのが望ましい。」
調査委員会は、インラック前首相の責任を調べる財務省管轄の委員会と、ブンソン前商業相の責任を調べる商業省管轄の委員会の2つが設けられる予定。調査は09月01日までに完了する見通し。
昨年12月にタイ王室を離脱したシーラット・スワディー元王太子妃の両親が不敬罪に問われた裁判で、タイ刑事裁判所は、被告2人に禁錮2年6ケ月の実刑判決を言い渡した。2人は罪を認めており、控訴せず服役すると見られる。実刑判決を受けたのはアピルット・スワディー(72)と妻のワンタニー・スワディー(66)。起訴状によると、2人は2003年、王室系財団職員の女性(32)を王室の名を騙って脅し、虚偽の罪で服役させた。

左から、ワンタニー・スワディー(66)、シーラット・スワディー(72)→ 


不敬罪はタイ国王夫妻と王位継承者への批判を禁じたもので、違反した場合、1件につき最長15年の懲役が科される。

左から、ワチラロンコン(สมเด็จพระบร มโอรสาธิราช เจ้าฟ้ามหาว ชิราลงกรณ สยามมกุฎราช กุมาร、鄭冕)王太子(62)、アピルット・スワディー元王太子妃(43)→ 

シーラット・スワディー元王太子妃の家族、親族は昨年11月下旬から今年にかけて相次いで逮捕され、不敬罪、土地の不法占拠などで姉が禁錮4年、義兄のコーウィット前警察庁サムットサコン県入国管理事務所長(警察大佐)が禁錮1年6ケ月、おじのポンパット前警察庁中央捜査局長(警察中将)が不敬罪、資金洗浄、収賄などで禁錮31年9ケ月の実刑判決を受けた。シーラット・スワディー元王太子妃の兄と弟も不敬罪、恐喝などの容疑で逮捕拘留されている。元王太子妃の一族は昨年11月下旬、ワチラロンコン王太子事務局の指示で、タイ王室から与えられた姓を剥奪された。
一連の事件ではほかにも、警官、民間人合わせ数十人が逮捕され、コーウィット前中央捜査局副局長(警察少将)が不敬罪、収賄などで禁錮26年、ブンスープ前警察庁水上警察局長(警察少将)が資金洗浄、収賄などで禁錮9年の実刑判決を受けるなど、猛スピードで裁判が進んでいる。司法当局によると、ポンパット中将らは違法カジノや石油密輸業者などから多額の賄賂を受け取り、賄賂を要求する際、王室関係者の関与を仄めかした。監禁、恐喝などにも手を染めていたと見られる。
この事件では、米経済誌フォーブス2014年版タイ富豪番付で31位、資産8億US$の風力発電事業会社ウインド・エナジー・ホールディングのノポン・スピパット社長も不敬罪、恐喝などの容疑で昨年12月に指名手配。ノポンは国外に逃亡。
警察はこれまでに、ポンパット中将らが所有する家屋十数ケ所を捜索し、自動車数十台と、地下金庫や隠し部屋に隠された現金、宝飾品、仏像、象牙など数十億B相当を押収。押収された美術品、骨董品の一部は03月05~08日に競売にかけられ、3840万Bで落札された。2度目の競売は3月下旬に行われる予定。
03月12日(木)立法議会で、改憲が違憲とされた問題に絡んで元上院議員38人を過去に遡って議員罷免とし、公民権5年停止に処すとの弾劾決議案が否決。弾劾は国家汚職制圧委員会(NACC)が請求していたものだが、賛成票が議員数の5分3に及ばず否決となった。
改憲は一昨年末に当時のインラック政権主導で行われたが、すぐに憲法裁判所が違憲と判断し、改正が無効とされた。
刑事裁判所は、王室関係者と偽って130万Bを騙し取ったエカチャイ・プロイヒン、仇名エフ♂(28)に不敬などの罪で禁錮5年の有罪判決。10年の求刑だったが、白状したため半減された。
エカチャイは2008年12月12日、夫パイトーン・ネミセーンが薬物容疑で捕らえられたブサコーン・オウンチャイ♀に接触して「自分はシーラット王太子妃の甥。ご主人を自由にしてあげることができる。」と言って200万Bを要求。しばらくしてブサコーンがやっとの思いで集めた130万Bをエカチャイに渡したが、夫は保釈もかなわず、禁錮刑が言い渡されて騙されたと気づいた。
クルングテープ都内の刑事裁判所の敷地内で手榴弾が爆発した事件で、首謀者とされる女が、ラオと国境を接する東北部ムクダハン県で逮捕。
この事件では爆発の直後に2人が逮捕され、また、関与が疑われる数人が逮捕されているが、警察はその自供から「首謀者はディアーと呼ばれる女で、オーストラリアでなく今もタイにいる。」との情報を得ていた。女はクルングテープに移送され、取り調べが行われている。
03月13日(金)ソムヨット警察庁長官は、クルングテープ都内ラチャダピセーク通の刑事裁判所で07日夜に駐車場に投げ込まれた手榴弾が爆発した事件の捜査状況を説明し、同事件と02月01日にサイアムスクエアで鉄パイプ爆弾2個が爆発して近くにいた2人が軽傷を負った事件について「(犯人らは)同様のイデオロギーを有している。」と述べ関連性があるとの見解を明らかに。
手榴弾事件では爆発の直後に実行犯2人が逮捕されたが、警察は、実況見分を行い、どのようにオートバイから手榴弾を裁判所の敷地内に投げ込んだかなどを2人に再現させた。
03月14日(土)プラユット首相は13~14日、第3回国連防災世界会議に出席するため、日本を訪れ、仙台で安倍首相と会談し、ここでタイにおける高速鉄道開発に関する2国間交渉を加速することを合意。
安倍首相との会談は約40分間行われた。安倍首相はプラユット首相が東京-仙台間で東北新幹線を利用したことに言及し、「タイの鉄道整備計画に積極的に協力したい。」と述べた。また、今年01月から導入されたタイの新たな投資奨励策に関し、日本企業の要望を踏まえた適切な対処を要請。東日本大震災後のタイによる食品輸入規制(宮城県、福島県、群馬県が対象)の早期撤廃も改めて求めた。プラユット首相はこれに対し、「食品輸入規制については緩和に向けた検討を加速している。」と応じた。両首脳はまた、ビルマのダウェー経済特区開発で協力することを確認。
プラユット首相は13日にタイ空軍機で羽田空港に到着し、帝国ホテルに宿泊。14日、東北新幹線で仙台に移動。
プラユット首相は昨年12月に支那訪問の際に、北京-天津間の高速鉄道に試乗。今年02月の訪日では、東京駅から新大阪駅まで東海道新幹線を利用。
新憲法の草案に対し独立機関から批判意見が出ていることから、ウィサヌ副首相(司法担当)は、これら独立機関から意見を聞いて憲法起草委員会(CDC)に伝える意向を明らかに。
独立機関のなかでは中央選挙管理委員会や国家人権委員会が、新憲法の内容についてウィサヌ副首相と話し合いたいとの姿勢を明らかにしている。中央選管は選挙実施の権限を新機関に付与することに反対しており、国家人権委は国家人権委員会とオンブズマン事務所の合体に反対している。
ただ、ウィサヌ副首相は、「意見は伝えるが、CDCが耳を傾ける保証はない。」とも述べた。
03月15日(日)刑事裁判所の敷地内に手榴弾が投げ込まれ爆発した事件で、ソムヨット警察庁長官は、「米国在住のマヌーン・チャイチャナが手榴弾攻撃のために資金を提供した疑いが強まった。」として、その身柄の引き渡しを米当局に要請する方針であることを明らかに。
不敬罪にも問われているマヌーンは、この事件で警察が逮捕状を取った5人目の犯人。残り4人の犯人は、ノラパット・ルアポール(仇名バス)、スパポーン・ミタラック(仇名ディア)、ワッサナ・ブスディー、チェッサダポング・ワッタナ・ポーンチャイシリー。警察によれば、「マヌーンの提供した資金が実行犯を雇うために使われた。」この事件で逮捕状が発付された犯人は計14人で、うち12人がすでに逮捕されている。
なお、マヌーンは、これまでに逮捕された犯人について「全く面識がない。」と述べ、事件への関与を全面的に否定している。
新憲法の是非を問う国民投票の実施が論議されている中、国家改革評議会(NRC)のプラサン評議員はこのほど、1997年憲法、2007年憲法、現在起草作業が進められている新憲法の3つからひとつを選ばせる国民投票の実施を提案。
現行の暫定憲法には、新憲法に関する国民投票を実施するとの規定は存在しないものの、主要政党などがその実施を求める意見を表明している。
プラサン評議員によれば、「国民によって新憲法が選ばれれば、新憲法は国民の信任を得たことになり、また、国民投票を実施することで憲法に対する国民の理解が深まることが期待される。」
03月16日(月)新憲法の最初の草案がまとまったことを受けて声高に国民投票の実施を求めたり、内容を批判したりする意見が出ていることから、プラユット首相は、「現在はまだ憲法作成の初段階に過ぎない。」と指摘。批判者らに対し、憲法起草委員会(CDC)などの作業を妨害するような意見を控えるよう呼びかけた。
プラユット首相によれば、これからの選択肢は、憲法草案について意見をまとめた上で国王の承認を求めるか、憲法起草をやり直すか、の2つしかなく、批判などが続くようなら、憲法草案を最初から作り直す必要がある。その場合、さらに時間が掛かり、総選挙も新政権の誕生も遅れることになる。」
また、新憲法の是非を国民に問う国民投票の実施を二大政党(プア・タイ党、民主(プラチャーティパット)党)が求めているが、プラユット首相は、「決定を下すのは時期尚早。」と述べ、明言を避けた。
軍と警察の合同部隊が中部サラブリー県の森の中にある仏教寺院を捜索し、ライフル、拳銃など銃6丁、銃弾約100発、手榴弾1個、鉈、迷彩服、赤旗などを押収し、住職インタ・ブアッカムスリ(53)を逮捕。治安当局は、寺がタクシン派団体UDD(通称、赤服)の拠点だったと見て捜査を進めている。
昨年05月のクーデターでタクシン派政権を倒した軍部は、タクシン派の官僚、軍・警察幹部を左遷する一方、戒厳令で政治活動を禁止し、全国規模でタクシン派の摘発を展開している。
03月17日(火)最高検察庁は、インラック政権(2011~2014年)が導入した事実上の米買い取り制度「米担保融資制度」をめぐる汚職で、ブンソン元商務相らをタイ最高裁判所政治家刑事犯罪部門に起訴。有罪の場合、最高で終身刑と352.7億Bの罰金が科される。
起訴されたのはブンソン元商務相のほか、プーム元副商務相、マナット元商務省貿易局長ら政治家3人、官僚3人、民間人13人と企業2社。ブンソン元商務相らは、米担保融資制度でタイ政府が買い上げた米の一部を支那の企業2社に安値で転売し、この米をタイ企業が買い取り、タイ国内で販売したとされる。
米担保融資制度をめぐっては、今年02月、「汚職と巨額の損失を知りながら米担保融資制度を継続した。」として、インラック前首相が職務怠慢で最高裁政治家刑事犯罪部門に起訴された。最高裁政治家刑事犯罪部門は政治家の汚職などを裁く一審制の特別法廷で、1回の審理で判決が確定し、上訴できない。
米担保融資制度はインラック政権発足直後の2011年10月に導入された。政府が市価の約4割高で米を買い取ったため、米農家には好評だったが、タイ産米は価格上昇で輸出量が激減し、2012年には1981年以来初めて米輸出世界一の座から転落。また、政府が米の国際価格の上昇を待って売却を遅らせた結果、膨大な在庫が積み上がった。買い取り資金の大半が精米業者、輸出業者、政治家、大規模農家にわたり、汚職の温床になっているという指摘もあった。国際通貨基金(IMF)も、「財政負担が重い割に政策効果が低い。」と批判。2014年05月のクーデターでインラック政権を倒したプラユット軍事政権によって廃止。タイ財務省の2015年01月時点のまとめによると、米担保融資制度による最終的な損失額は5000億B近くに上る見通し。
都内の刑事裁判所に手榴弾が投げ込まれた事件で、警察当局は、「事件に関与した疑いで2010年の大規模反政府デモの最中に起きた銃撃事件の重要証人である看護婦のナタティダを含む3人を逮捕した。」と発表。
当時、大規模反政府デモを展開していたタクシン派は治安部隊に追い詰められて2010年05月19日にデモ中止を宣言。その混乱の中でタクシン派が拠点としていたラーチャプラソン交差点に近接する寺院に人々が避難することになったが、その際、何者かによる発砲で6人が死亡。その寺で負傷者を治療していた医療チームにボランティアとして参加していたのがナタティダ。タクシン派は「数日前にナタティダが軍人に連行された。」と主張し、軍部がこれを否定していたが、最終的に軍当局が、身柄を拘束していたこと、身柄を警察に引き渡したことを認めている。
プラユット首相が、クルングテープで13日に開かれた国際会議の席上、「私は米国には入れない。」と述べたことについて、「軽い冗談だったがマスコミが取り上げたことで注目されることになった。「と説明。「会議の出席者に米国人が多かったことから米国人に受けそうなジョークを言ったに過ぎない。」
プラユット首相によれば、「米国がプラユットを入国禁止とした事実はなく、9月にニューヨークで開催される国連総会にも予定通りに出席する。」
ポンペット立法議会議長は、新憲法草案が完成に近づいた時点で戒厳令を解除して他の治安措置を導入することを提案する考えを示した。
昨年05月のクーデター直前に発令された戒厳令については、未だに解除されないことに国際社会から批判的な意見が出ている。ポンペット議長は治安対策緩和を提言する時期を06~08月頃としている。
首都警察は記者会見を開き、麻薬摂取や妻の日本人、勝美美穂(37)に対する暴行などの疑いで、タイ人男の「サコンナコン県チャロエンスリップ郡居住のルンロート・トラップシ(34、報道により35)を16日午後09時40分バンナー区ワットチラタム・サティット通ソイ2の中央で逮捕した。」と発表。
妻の美穂が16日、警察に被害届を出した。それによると、ルンロートは長男が生まれた3年前から、酒、覚醒剤メタンフェタミン(ヒロポン)を摂取して、繰り返し美穂に暴力を振るった。生活費は美穂の稼いだ金に依存し、今月も美穂から現金7万Bを奪った。
ルンロートは逮捕時の尿検査で覚醒剤の陽性反応が出た。取り調べに対し、犯行を認めている。
記者会見では、美穂が負った傷の写真のほか、美穂のパスポートの顔写真などが公開された。
03月18日(水)刑事裁判所の駐車場に手榴弾が投げ込まれた事件で、スパポーン・ミタラック(ディア)♀(49)とチェッサダボング・ワッタナポーンチャイシリ(44)♂の身柄が軍から警察に引き渡された。

 ← スパポーン・ミタラック(ディア)

2人は実行犯を雇ったとされるスパポーンとその協力者チェッサダボング。連行された警察庁本部ではソムヨット警察庁長官が自ら2人の取り調べを行った。スパポーンは不敬罪に問われている米国滞在中のマヌーン・チャイチャナから直接犯行を依頼されたと見られている。
プラユット政権の後ろ盾である、軍首脳などで構成される国家平和秩序評議会(NCPO)は、「意見が異なるという理由だけで政府は人を逮捕している。」との国家人権委員会(HRW)の批判に「法を破った者に法的措置が執られているだけ。」と反論。
国家人権委員会(HRW)はホームページに掲載した声明の中で、「政府は政治的な活動をした人や5人以上の集会を行った人々を戒厳令に違反したとして逮捕している。」、「政府は意見が異なるだけで法的措置を執ったり、逮捕したりすべきではない。」と批判。
だが、NCPOのウィンタイ報道官は、「HRWは誤解しているのではないか。政府は法を破った者にしか法的措置を執っていない。この点ははっきりさせる必要がある。」
03月19日(木)インラック前首相が、事実上の米買い取り制度、米担保融資制度をめぐる汚職と巨額の損失を放置したとして、職務怠慢と権力乱用で特別裁判に掛けられることが決まった。最高検察庁が02月19日に提出した起訴状を最高裁判所が受理。
裁判は政治家の汚職などを裁く一審制の特別法廷である最高裁政治家刑事犯罪部門で行われる。初公判は05月19日午前09時30分から開始される予定。これにはインラックが自ら出廷する必要があり、出廷しない場合は逮捕状が出る。有罪の場合、インラック前首相は最長で20年の禁錮刑を受ける。また、同日にインラックの保釈を許可するか否かも検討される予定。インラックは事前に保釈を請求することも可能だが、最高裁が保釈不可とした場合、インラックは直ちに勾留される。
インラックは、インターネットの交流サイト、フェイスブックで、選挙で民主的に選ばれた政権の経済政策が刑事訴追の対象となることに違和感を示し、司法システムの公平性に疑念を投げかけた。
2014年05月のクーデターでインラック政権を打倒したプラユット軍事政権は米担保融資制度を同年中に廃止。在庫米の放出を急ぐ一方、米担保融資制度をめぐる汚職捜査を進め、インラック政権のブンソン元商務相、プーム元副商務相ら政治家3人、マナット元商務省貿易局長ら官僚3人、民間人13人、企業2社を今月17日汚職で起訴。
国家改革評議会(NRC)のティエンチャイ議長は、「憲法起草委員会(CDC)がまとめた新憲法の最初の草案が04月17日までにNRCに提出され、NRCが04月20~26日にかけて草案の内容を詳しく検討する予定だ。」と明らかに。また、その後30日のうちにさらなる検討を行って修正すべき点などをCDCに伝える。これについて、ティエンチャイ議長は、「CDCはNRCの提言に基づいて草案を修正しなければならないわけではない。だが、修正しない場合はその理由が説明されるだろう。」その後、CDCは新憲法の最終案をまめることになるが、それがNRCに提出されるのは08月か09月になる。
この他、プア・タイ党や民主党から新憲法の是非を問う国民投票を実施すべきとの声が出ているが、ティエンチャイ議長は、「その件は5月に話し合われることになろう。」と述べている。
03月20日(金)軍事裁判所は、「王室に関する不適切な落書きをしたのが不敬罪に当たる。」としてオパート(67)に禁錮1年6ケ月の有罪判決。オパートは昨年10月15日、クルングテープ都内シーナカリン通のショッピングセンターのトイレの壁に不敬な文言を書いたことで逮捕された。
また、オパートの弁護士が「オパートは目に疾患があり治療が必要。」と訴えて執行猶予を請求したが、裁判所は、落書きが人の目に触れやすいものであったこと、すでに減刑されていることなどを理由に請求を却下。
03月21日(土)都内ラチャダピセーク通の刑事裁判所に手榴弾が投げ込まれて爆発した事件で、先に逮捕された看護婦のナタティダが「犯行を止めさせようとした。」と主張していることがわかった。
弁護士によれば、「ナタティダは逮捕された他の犯人らと連絡を取り合っていたことは認めたものの、これら犯人が(国外逃亡中の)タクシンへのプレゼントとしてバレンタインデーにクルングテープで爆弾事件を起こそうとしているのを知り、『タクシンは暴力的な人ではないので攻撃を評価しない。』と言って犯行を止めさせようとした。しかし、他の犯人らが聞き入れようとしなかったため、ナタティダはグループを抜けた。」
03月22日(日)クルングテープの南約140㎞のプラチュアップキリカーン県フアヒンでこのほど、03月27日と28日に移動閣議が開催される予定の軍施設から約2㎞の森林の中で筒状の容器に入れられたTNT火薬、プラスチック爆弾、小銃の弾薬などが大量に発見された。カンボジア人の出稼ぎ作業員が偶然見つけたもの。閣議を妨害するなどの目的で準備された可能性もあり、関係当局が関連性を調査している。
タイでは、政治的混乱のエスカレートで暴力が拡大する事態を繰り返すことがないよう、政治対立を解消して国民和解を実現することが最大の課題となっているが、憲法起草委員会(CDC)のアネック委員はこのほど、先にまとめられた新憲法の最初の草案について、「民主党とプア・タイ党を含む連立政権の誕生に向けたメカニズムを提供するもの。」と説明。
民主党は、タイで最も歴史ある政党であり、タクシン流の政治手法には一貫して反対の立場を表明している。一方、プア・タイ党は、タクシン創設のタイ・ラック・タイ党の流れを汲む最大のタクシン派政党。
アネック委員は、「民主党とプア・タイ党というライバル政党から国民和解を開始する。両党は(連立政権を組むことで)同僚として、また、民主主義をなす部分として力を合わせなければならない。」と述べた。
03月23日(月)移動閣議の開催予定地、プラチュアプキリカーン県フアヒンで爆薬の入った筒状容器などが数十個見つかった問題で、プラユット首相は、「閣議開催とは無関係の可能性が高い。」と、移動閣議を予定通り27日と28日に開く方針を明らかに。
また、これら爆発物については、タイ陸軍のものであることを示すシールが貼られていたが、ウドムデート陸軍司令官(副国防相)は、「このようなシールは災害時に軍が支給する救援物資などにも貼られており、シールだけで軍の施設から持ち出されたものと断定することはできない。」
03月24日(火)刑事裁判所に手榴弾が投げ込まれて爆発した事件で、アムネスティ・インターナショナルが「戒厳令下で身柄拘束中の容疑者が拷問された可能性がある。」との見方を示しているとされることについて、プラウィット副首相(治安担当)兼国防相は、「容疑者らは間違ったことをしたとみられるため捕らえられることになった。容疑について調べる必要がある。拘束中に殴られたりした者はいない。」と明言し、「拷問はあり得ない。」との見解を明らかに。また、「戒厳令は当局に容疑者への暴力を許すものでもない。」と付け加えた。
プラソン元外相が「民主主義の原則から逸脱している。」などと新憲法の草案を批判するとともに2007年憲法を模範に新憲法を作成するよう求めたことについて、憲法起草委員会(CDC)のボウォンサック委員長は、「新憲法は状況の変化に対応するものでなければならず、これは過去の憲法の手直しでは実現できない。」と反論。
プラソンは、昨年05月の軍事クーデターに伴い廃止された2007年憲法の起草委員会の最高責任者だった人物で、反タクシン派とされる。2007年憲法は、2006年09月の軍事クーデターでタクシン政権が崩壊し、それまでの憲法が廃止されたことを受けて制定された憲法。
プラソンによれば、「2007年憲法は欠点もあるものの、良い部分を新憲法に採用することが可能であり、まったく参考にしないのは間違っている。」という。
しかし、ボウォンサック委員長は、「新憲法は国家改革と国民和解に向けたものであり、前例がない。」と述べ、「過去の憲法とは性質が大きく異なる。」と説明。
03月25日(水)プラウィット副首相とプリディヤトン副首相の不仲説などが報じられたことに対し、プラユット首相は、「今も国家平和秩序評議会(NCPO)議長であり、その権限で虚偽の記事を書いた記者を厳罰に処すことができる。」と述べ、強い不快感を示した。
この他、内閣改造の可能性が報じられていることに触れ、プラユット首相は、「改造を口にしているのは君たち(メディア)だけだ。現在の状況下で改造によってなにが良くなるのか教えてほしい。」とメディアを批判。
テレビ局がインドネシアの島に取り残されたタイ人漁民に関する調査結果を報じたことについても、プラユット首相は、「これまでの政府が触れようとしなかった問題。それを今我々が解決しようとしている。その詳細を報じることはタイの国益を損なうことになる。」と述べ、メディアに報道を自重するよう促した。
03月26日(木)プラチン運輸相によれば、タイにおける複線鉄道建設についてタイの運輸省と日本の国土交通省の間で03月31日に協議が行われる予定で、ここで一定の進展が見られる見通し。また、タイ政府は3つのルートへの鉄道建設を発表し、日本側はまだどのルートに建設するのか決めていない状況だが、運輸相によれば、「日本はカンチャナブリ-クルングテープ-アランヤプラテート-レームチャバンのルートを選ぶ可能性が最も高い。」
03月27日(金)プラユット首相は、プラチュアプキリカン県フアヒンでの移動閣議に出席したあと、報道陣に対し、「戒厳令を解除し、その代わりに自らに治安に関する大きな権限を付与する命令を発令することを考えている。」と明らかに。
昨年05月にクーデターで全権を掌握したプラユット陸軍司令官(当時)を含む軍首脳などで構成される国家平和秩序評議会(NCPO)ではプラユット首相が今も議長の座にあり、また、現政権の後ろ盾的な存在となっている。プラユット首相によれば、「NCPOが治安対策を発令することで戒厳令を解除することも可能。」という。ただ、プラユット首相は、「戒厳令解除は状況次第。」と述べただけで、解除の時期には言及していない。
03月29日(日)プラユット首相が戒厳令を解除する代わりに国家平和秩序評議会(NCPO)が治安維持などにおける大きな権限をプラユットに付与する可能性に言及したことに対し、「暫定憲法44条に基づいて司法、行政、立法に関する絶対的な権限を付与するつもりではないか。これが人権侵害につながる恐れがある。」といった懸念の声が上がっている。
ナレスアン大学法学部のヨートポン講師によれば、「44条は「独裁的な法」であり、戒厳令と変わらない。」チエンマイ大学法学部のソムチャイ准教授、ラムカムヘーン大学法学部のスクム准教授、司法改革委員会のパイロート委員なども44条の発動に批判的な意見を示している。
国家改革評議会(NRC)が進めようとしている仏教改革に僧侶らが反対しており、03月31日にクルングテープ都内ロイヤルプラザで予定されている抗議集会には僧侶など数千人が参加する見通し。集会の呼びかけ人は、タイ仏教徒教会(BAT)顧問を務める仏教大学の副学長。
仏教界とNRCの仏教擁護委員会(すでに解散)との間ではタマカーイ寺問題などを巡って一悶着あったが、NRCが同委員会の報告を了承したことで、仏教界では、委員会はすでに存在しないものの、委員会の意向に沿って仏教改革が進められるとの懸念が強まっている。報告は、寺院や僧侶の所有する資産を管理するための法制定などを求めるものとなっているが、仏教界では、「改革の最大の標的はタマカー イ寺とタマカーイ寺の住職。」との見方が有力。
03月30日(月)プレム枢密院議長(元首相)は、オンブズマン室創設15周年記念セミナーの席上、「国内を二分する政治対立問題を解決できるのはグッドガバナンスだけ。」と述べ、「適切な権力行使や政府が国民に対し責任を負うことなどを怠っていては国内状況を改善することはできない。」との見方を示した。
タイでは、2001年にタクシン派が農民などの支持をとりつけて総選挙に勝利したものの、クルングテープなどではその政治スタイルに批判の声が強まり、国内はタクシン支持、反タクシンに二分されることになった。対立は現在も続いており、これを解消して国民和解を実現することが現政権にとって最大の課題となっている。
「インドネシアで漁業に従事するピルマ人などが奴隷のように扱われているとされ、これにタイの企業も関与している。」と報じられていることから、人身売買問題に改めて注目が集まっているが、プラウィット副首相は、「前政権は人身売買問題の解決に力を入れ、成果を上げた。」とのインラック前首相の主張を否定。
インラック前首相は、この問題に関連して批判されるのを嫌い、前政権の「努力」に言及したものと見られる。
だが、プラウィット副首相は、「前政権を批判するつもりはないが、前政権下で人身売買問題の解決に進展がなかったことは指摘しておきたい。」と述べている。
国家平和秩序評議会(NCPO)議長に絶対的な行政権・司法権・立法権を付与できるとの現行の暫定憲法44条が適用される可能性が出てきたことから、国家人権委員会(NHRC)などがプラユット首相(NCPO議長)の権限乱用、それに伴う人権の侵害に懸念を表明る。
しかし、プラウィット副首相は、「44条は悪意を持つ者たちによる反国家的な行為を防止するためのもの。善良な人々はなにも心配することはない。人権侵害も起きない。」と強調。
政府は、戒厳令が施行されたままであることに諸外国が批判的なことから、戒厳令を解除して代わりに44条に基づいて首相の権限を強化することを検討している。なお、NHRCは、戒厳令を解除した場合は代わりに44条を発動するではなく戒厳令より緩やかな国内治安法を適用するのが良いとしている。
03月31日(火)プラチン運輸相は、日本の国土交通省幹部と話し合ったあと、「日本側がカンチャナブリからサケオとクルングテープからチエンマイの2ルートに複線鉄道を建設することに強い関心を示している。」と明らかにし、プラユット首相が日本側の要求を受け入れるとの見通しを示した。
現在は首相の承認を待っているところで、承認が出れば、04月末には閣議で承認されて、5月には2国間で覚書が取り交わされる見通し。事が順調に進めば、来年にも建設工事を開始の予定。
憲法起草委員会は、下院議員選挙における比例代表選挙で政党は候補者の3分の1以上を女性としなければならないとする法律を賛成17、反対13、棄権2で承認。
スパトラ憲法起草委報道官によれば、同法における「女性」とは生まれながらの女性を指し、いわゆるニューハーフは女性と見なさない。ただ、「将来的には改正される可能性もある。」
この他、憲法起草委では、地方選挙においても候補者の一定割合を女性とすべきとの提案が取り上げられたが、地方選挙は下院選と違って無所属で立候補できることもあり、「制約が多くなりすぎて不都合。」との理由で却下された。
プラユット首相は、戒厳令解除の発表に国王の承認を得るための手続きを取ったこと、暫定憲法44条の適用を命ずる準備を進めていることを明らかに。
憲法44条は、国家平和秩序評議会(NCPO)議長すなわちプラユット首相に絶対的な行政権、司法権、立法権を付与するというもの。ただ、プラユット首相によれば、44条の適用下でも軍事裁判所が裁くのは国家安全保障にかかわる事案のみ。
関係筋によれば、諸外国は戒厳令解除を歓迎する姿勢を見せているものの、首相に絶対的な権限が付与されることで人権侵害が起きるのではないかと懸念する声も出ている。このため、欧州連合(EU)は44条適用についてタイ政府に説明を求めている。
インターネットの交流サイト、フェイスブックに昨年、タイ王室を侮辱するコメントや写真を投稿したとして、実業家のタイ人男性(58)が不敬罪に問われた裁判で、タイ軍法会議は、被告に禁錮25年の実刑判決。
昨年05月から発令されている戒厳令に基づき、不敬罪の裁判は民間人の場合も軍法会議が取り扱う。通常と異なり、軍法会議は1審制で、控訴が認められない。男性は昨年12月に逮捕され、保釈を認められないまま、判決を迎えた。
今年02月には、2013年に国立タマサート大学のキャンパスで演じた劇でタイ王室を批判したとして、大学生のパティワット・サライイェーム(24)と政治活動家のポーンティップ・ムンコング(27)♂が禁錮2年6ケ月の実刑判決を受けた。03月には、「 トイレの壁に王室を批判する落書きをした。」として、オパート(67)が禁錮1年6ケ月の実刑判決を言い渡された。
04月01日(水)夜昨年05月の軍事クーデター直前に発令された戒厳令が、国王がプラユット首相の解除請求を承認し、ようやく解除。
これを受けてプラユット首相は同日、国家平和秩序評議会(NCPO)議長の権限で、暫定憲法44条を適用して軍に治安維持などにおいて広範な権限を付与するとの命令を発令。具体的には、国家安全保障に関連する場合、軍は令状無しで容疑者の身柄を7日間拘束できるほか、不適切と判断した情報を報道するのをメディアに禁ずることができる。さらに軍はどこでも家宅捜索できるほか、誰にでも出頭を命ずることもできる。また、戒厳令が禁じていた5人以上の政治集会は、44条適用下でも禁止。
なお、44条適用については、絶対的権限を付与されたNCPO議長(プラユット首相)による権限乱用、人権侵害などを懸念する声が出ているが、プラユット首相は、「土地・森林の割り当てや社会的不平等の問題、航空局の問題、人身売買などを解決するために44条適用を決めた。」と説明。
「戒厳令」の名称は消えたものの、これまで通り、政治活動の禁止、集会禁止、言論報道統制、逮捕状なしでの身柄拘束、不敬罪や安全保障に関する市民を対象とした軍法会議による裁判などが継続する。
以前からプラユット首相は、「現在の政治情勢を混乱させようとする勢力がいる限り、戒厳令の解除はしない。」と発言していたが、戒厳令下と同じような権力を有することが可能な暫定憲法の44条を適用することで、戒厳令を解除することを決めた模様。戒厳令については、人権侵害とする欧米各国や、タイのイメージ悪化を懸念するタイ国内の旅行業者などが解除を求めていた。今回の措置はこうした要請を受けたものと見られるが、実質的には締め付けが強化された部分もあり、プラユット首相の独裁色が強まるという懸念も出ている。
04月02日(木)01日夜にタイ全土に発令中の戒厳令が解除されたが、依然国家平和秩序評議会(NCPO)が同様の権力を持った状態が続くことから、在タイ日本国大使館は引き続き注意するよう呼びかけている。

戒厳令の解除及び暫定憲法第44条に基づく命令の発出(2015年4月2日現在)

1 1日夜,昨年5月20日に全国に発出された戒厳令を解除する旨官報をもって発表されました。

2 他方,同日,暫定憲法第44条に基づくNCPO命令が発出されました。このNCPO命令においては、引き続き,治安維持に関わる,言論や集会の自由が制約される等の規制が発表されています。タイへの渡航・滞在を予定している方及び既に滞在中の方は,引き続き大使館からのお知らせ( http://www.th.emb-japan.go.jp/ )を含め関連情報に十分注意をお願いします。

(問い合わせ先)
○在タイ日本国大使館
電話:(66-2)207-8502,696-3002
FAX :(66-2)207-8511
戒厳令の解除を受けて暫定憲法44条が適用されたことに一部で否定的な意見が出ている問題で、タイ記者協会、タイ全国報道評議会、タイ放送記者協会、タイ・ニュース報道評議会は、対応を協議するとともに、「44条に基づいた報道規制は、メディアの表現の自由を侵害するものであり、その侵害の度合いは戒厳令より大きい。」、「国家平和秩序評議会(NCPO)はメディアと国民の懸念を和らげるべく44条の適用範囲を明確にする必要がある。」となどとする声明を発表。
44条は、NCPO議長すなわちプラユット首相による強権発動を可能とするもので、「国家安全保障に影響する。」などと判断された場合は報道を規制することができるとされており、報道機関は、44条適用下でこれまで以上に報道が規制されるのではないかと懸念を強めている。
04月05日(日)政府は土地を持たない低所得者に不法占拠されていた国有地を利用してもらうプロジェクトを進めており、北部チエンマイ県メーオン郡でプラユット首相立ち会いのもとで土地の使用権を付与する第1回目の式典が執り行われた。メーオン郡では1000人以上の住民に土地の利用権が与えられることになっている
昨年05月の軍事クーデターに伴い、戒厳令に基づいて押収された不法占拠国有地は5万ケ所以上にのぼっている。これらの土地の多くはすでに整備済みと なっており、政府はこれを利用して低所得者を救済することにしたものという。今後は他の県でも土地の使用権が付与される予定。
プラユット首相は式典の中 で「土地を持たない人々の問題は長い間放置されたままだった。(先の戒厳令解除に伴う)暫定憲法44条の適用はこの問題を速やかに解決することも念頭に置いたもの。」と説明。
サンサーン政府副報道官は、「タクシン派が10日に追悼イベントを執り行うことを国家平和秩序評議会(NCPO)が禁止した。」と発表。
2010年、タクシン支持団体、反独裁民主主義同盟(UDD)がクルングテープで当時の民主党政権の退陣などを求めて過激な反政府デモを展開。同年04月10日にはカオサン通やコークウア交差点で治安部隊とデモ隊が衝突し、双方に死傷者が出た。このため、UDDは今年も04月10日に死亡したデモ参加者の追悼のため同交差点でイベントを開催すると見られていた。だが、サンサーン副報道官によれば、「タクシン派が追悼儀式を利用して軍政批判などを行い、混乱が起きる恐れがあることから、追悼行事が禁止されることになった。」
国防省の発表によれば、プラウィット副首相兼国防相が04月08日と09日の2日間支那を公式訪問し、支那軍の責任者などと会談する。今回の支那訪問には、ウドムデート副国防相(陸軍司令官)、シリチャイ国防事務次官、ワラポン国軍最高司令官、クライソン海軍司令官、トリートット空軍司令官などが同行する予定。
国防省によれば、タイは支那から潜水艦2隻を360億Bあまりで購入することを計画しており、会談ではこの件も取り上げられる見通し。
04月06日(月)サンサーン政府副報道官は、プラユット政権が予定より長く存続する可能性に言及し、「総選挙が遅延することも考えられる。」との見方を示した。
総選挙は新憲法の下で実施されるが、新憲法は現在、起草中となっている。これまでにプラユット首相などが示したスケジュールでは、総選挙は来年初め、早ければ今年中にも実施できる。
だが、サンサーン副報道官によれば、「国内の状況が大きな要因であり、状況によっては現政権を予定より長期に存続させる必要が出てくることも考えられる。」
04月07日(火)昨年05月の軍事クーデター直前に発令された戒厳令が先に解除されたものの、戒厳令に代わって強権発動を可能とする憲法44条が適用されたため、これを懸念する声が上がっている。このため、政府・軍部は、外務省に各国の外交官やメディアの代表を集めて憲法44条について説明。「注意深く法を施行するため人権が侵されることはない。」などと力説。
ウィサヌ副首相兼外相の説明によれば、「当局は戒厳令下でも人権を尊重しており、44条適用下でも人権が侵害されることはない。」また、国家平和秩序評議会(NCPO)のウィンタイ報道官は、各国の大使などを前に「世論調査では、タイ国民の51%が現在の状況に満足している。戒厳令下でも平穏を望まない悪意のある者たちを除く大半のタイ国民が不都合を感じていなかった。」と述べ、「44条適用にも国民から大きな不満は出ていない。」との見方。
プラユット首相は、関係当局によって現在進められている国家改革と新憲法作成に助言を求めるべく、ドイツやフランスなどから専門家をタイに招く考えを明らかに。プラユット首相によれば、「ドイツなどは現在のタイと同じ状況に置かれたことがあり、その経験をタイの国家改革、新憲法制定に生かすことが可能。」
プラチン運輸相は「日本側がクルングテープ-チエンマイ路線に高速鉄道を共同で建設することを提案している。この提案に伴いプラユット首相が運輸省に対し日本側と交渉するよう指示。交渉の結果は04月後半の閣議で報告される予定。」と明かした。
プラチン運輸相は、「日本側は、クルングテープ-ピサヌローク-チエンマイとカンチャナブリ-アランヤプラテートの2ルートに複線鉄道を建設する意向を示しているが、バンコクとチエンマイを結ぶ路線は700㎞に及ぶため高速鉄道とすることを提案している。」と説明。プラユット首相の指示でアーコム副運輸相が04月23~27日に日本を訪問し、鉄道建設について詳しい話し合いをすることになっている。
タイ国内の高速鉄道の建設については支那も興味を示しているが、チエンマイとクルングテープを結ぶ高速鉄道の入札については手を引いている。
04月08日(水)タイを訪れたロシアのメドベージェフ首相が07、08日、タイを訪問し、タイ首相府でプラユット首相と会談。両首脳は経済関係の強化で一致。貿易、投資、観光を促進することで同意。
会談に伴う共同記者会見で両首相は、「タイとロシアは、世界が変化して行く中にあって密接な関係を維持し理解し合うことが重要であり、協力関係をさらに強化・拡大することを約束し合った。」と述べ会談が成功裏に終わったことを強調。
プラユット首相は、タイ軍政に批判的な米国、欧州連合(EU)にあてこするように、「問題を抱えた時には友人の支援が必要だ。ロシアの首相は我々の友人であってくれた。」とロシアを賞賛。以前、米国に対し、「なぜ理解してくれないのか。」と不満をぶつけたのと対照的に、「ロシアが理解してくれて感謝する。」と述べた。
ロシアの首相がタイを公式訪問するのは、ソビエト連邦崩壊後初めて。
2010年のタクシン支持団体、反独裁民主主義同盟(UDD)による過激な反政府デモにおいて都内コークウア交差点で2010年04月10日にデモ隊と治安部隊が衝突し、双方に死傷者が出たことからタクシン派が毎年04月10日に追悼イベントを執り行ってきたことについて、プラウィット副首相兼国防相は、「不必要な対立を避けるため、赤服・支援者(タクシン支持者)には自宅で追悼してもらいたい。」と述べた。
タクシン支持者や死亡したデモ参加者の遺族などは「都内の寺で追悼儀式を執り行いたい。」としているが、軍部は「大勢の人が集まることで緊張が高まり、騒動に発展する恐れがある。」と懸念。
国家改革と憲法起草に助言を求めるため諸外国の専門家をタイに招くことが計画されているが、ウィサヌ副首相は、プラユット首相が同計画の調整役となる作業部会の設置を望んでいることを明らかに。同部会は、憲法起草委員会のメンバー、学識経験者、外務省幹部などから構成される予定。
また、ウィサヌ副首相は、「外国人専門家を招くのは知識、経験を共有することが目的であり、憲法起草のプロセスなどを批判させるためではない。」と強調。
プラウィット副首相兼国防相が04月08日から3日間支那を訪問し、支那からの潜水艦購入などついて話し合うことになっているが、海軍関係筋によれば、海軍内部からはこの購入に否定的な意見が出ている。購入予定価格は2隻で360億B。「信頼性を懸念する声や潜水艦建造における支那の経験を問題視する意見がある。(故障が多く)維持費(が嵩むこと)も不安要因。」と述べている。「購入して4~5年で使用できなくなるのではないか。」、「支那製とそれほど値段の違わない欧州製潜水艦の方が良い。」といった指摘が出ている。
不正な手段で権利証を取得した地元の有力者が国有林などの国有地を不法占拠していることが社会問題となっているが、「国民の利益を守るためにもこれを早急に解決する必要がある。」と、プラユット首相は、憲法44条に基づいて軍が警察と同じように不法占拠を摘発できることにした。これについて、プラユット首相は、「国民の利益を守るための法律に違反する行為が氾濫している。取り締まりがうまくいっているとはいえず、これが国家改革を妨げることになる。」、「具体的には、国有地の不法占拠はこれまで通り警察や森林局が取り締まりに当たるが、それでも手に負えないケースについては軍が出動する。」と説明。
04月10日(金)23時30分頃スラタニー県サムイ島のショッピングセンター、セントラル・フェスティバル・サムイの地下駐車場で車に仕掛けられた爆弾が爆発し、タイ人6人とイタリア人少女の計7人が負傷。駐車中の自動車約10台と駐車場の天井、壁などが破損。
爆弾が仕掛けられたピックアップトラックはマレー系イスラム武装勢力によるテロが続くタイ深南部ヤラー県で先月、盗難届が出ていた。爆弾は硝酸アンモニウムを使用し、深南部のテロで使用されるものと似たタイプ。ただ、政府は今回の事件が軍政と対立するタクシン派による犯行という見方を再三にわたって示唆し、イスラム武装勢力の関与に否定的。
事件が起きたサムイ島は多数の外国人が訪れるタイ有数の観光地。政治的にはタイの2大政党の一つで反タクシン派の民主党の地盤。
セントラルフェスティバル・サムイを運営するタイ小売り大手セントラルグループは2010年、クルングテープ都心の大規模SC、セントラルワールドがタクシン派デモ隊による焼き討ちに遭い、炎上大破。
タイでは深南部でイスラム武装勢力によると見られる爆破銃撃テロが毎週のように起きている。クルングテープでも政治抗争絡みと見られる爆弾テロが度々起き、今年02月には都心の高架電車BTSサイアム駅で時限爆弾が爆発。
04月11日(土)サムイ島のショッピングセンター、セントラル・フェスティバル・サムイの爆発事件で、関係筋は、「当局は最南部の過激派の仕業とみており、また、最近クルングテープで起きた爆弾事件との関連を疑っているようだ。」、「過激派による攻撃対象地域の拡大を示すものはまだない。だが、サムイ島の事件で爆弾が仕掛けられていたピックアップトラックが最南部ヤラー県で盗まれたものだったのが気がかり。」と述べた。
最南部のイスラム過激派は、ヤラー、パタニー、ナラティワートの最南部3県と隣接するソンクラ県の一部でテロを繰り返している。
また、サムイ島の爆弾爆発とほぼ同時にスラタニー県プーンピン郡にあるスラタニー協同組合のフードコートで火災が発生して屋根が崩落。怪我人などは報告されていない。
なお、クルングテープでは02月01日にサイアム・スクエアで爆弾が爆発して近くにいた人が負傷。03月07日にはラチャダピセーク通の刑事裁判所の駐車場に手榴弾を投げ込んで爆発させた男2人が逮捕されている。
04月13日(月)サムイ島のショッピングセンター、セントラル・フェスティバル・サムイの爆発事件を受け、日本の外務省は、タイへの渡航に注意を呼びかけた。
04月14日(火)「タイは支那やロシアに肩入れしている。」との批判が出ていることに対し、タナサック副首相兼外相はこのほど、「外交においてタイは中立を維持している。」と反論。
タイは昨年05月の軍事クーデターのせいで国際社会から白い目で見られたことから、批判的な姿勢を取っていない支那やロシアとの関係を積極的に強化・拡大しようとしているよう見える。
だが、タナサック副首相兼外相は、「ロシアはつきあいが118年に及ぶ友人。米国も180年前から友人。」と指摘。先にロシアのメドベージェフ首相がタイを公式訪問し、プラユット首相と会談したことについては、「来訪者を歓迎しもてなすことはタイ人の国民性。」と述べ、「ロシアとの関係をとりわけ重視しているわけではない。」との見方を示した。
04月15日(水)ソムヨット警察庁長官は、「スラタニー県サムイ島で起きた爆弾事件に南部出身の名の知れた政治家たちが関与している。」との見方。これまでに当局が入手した証拠から政治家らが犯行グループをサポートしていた事実が浮かび上がってきた。
チャクティップ警察庁副長官によれば、「事件の1週間ほど前に政治家らはスラタニー県に集まって話し合いをしており、事件とのつながりが疑われる。」
04月16日(木)現在起草作業が進められている新憲法について、プア・タイ党、民主党の2大政党などから国民投票を実施すべきとの声が出ているが、サンサーン政府副報道官はこのほど、「国民投票が対立の原因となりかねない。政府は政治対立の再燃を望んでいない。」と述べ、投票を実施しない可能性を示唆。
サンサーン政府副報道官によれば、「新憲法の是非を問う国民投票は、昨年05月の軍事クーデターに伴い廃止された2007年憲法の起草過程で実施されている。だが、現行の暫定憲法には、新憲法の国民投票については規定が存在しないため、国民投票を実施するか否かはプラユット首相が慎重に検討して決定する。」
04月17日(金)プラユット首相(前タイ陸軍司令官)は、施政方針演説を行ってから6ケ月経過したことを受け、テレビ演説を行い、「国民間の対立緩和、雇用創出、人身売買の取り締まりなどで成果を上げた。」と主張。
今後は軍政トップに事実上の全権を与える暫定憲法44条を行使し、課題の解決を急ぐ考え。
「権力にしがみついている。」という批判に対しては、「国家のために権力を行使している。」と反論。「選挙だけが民主主義ではないと外国も理解している。」と述べ、「新憲法が承認されたら選挙が実施される」と述べ、権力の座に居座るつもりないことを強調。新憲法は現在作成中で、新憲法制定後に総選挙が行われて新首相が選ばれ新政権が誕生し、首相としてのプラユットの役目は終わることになる。
プラユット首相によれば、「タイが直面している問題は徐々に解決されており、また、プラユット首相に対する批判があるものの、落胆はしていない。」という。
批判が高まっている不敬罪については、廃止に応じない考えを明確にした。タイの将来については、「道路は清潔で整備され、寺は美しく手入れが行き届き、観光は好調。これが我々の未来だ。」と述べた。
憲法起草委員会(CDC)は、新憲法の最初の草案を国家改革評議会(NRC)に提出。
CDCの広報担当カムヌンによれば、「CDCは、NRCで憲法内容の大幅な変更について話し合うことも可能としているものの、その変更を受け入れるか否かはCDCの判断次第。」
NRCでは20日から7日間の予定で草案内容の詳しい検討を行う。その後30日以内に内容変更などについてCDCに提言を行うことになる。
プラウィット副首相兼国防相は、「スラタニー県サムイ島で起きた爆弾事件に最南部で暗躍するイスラム過激派はかかわっていない。」との見解を明らかに。
「事件の捜査は進展しており、これまでに北部や南部とのつながりを示す証拠が見つかっているものの、イスラム過激派との関連を示すものは出ていない。実行犯もすでに特定済みで、捜査陣は現在逮捕に向けて努力中。」という。
04月19日(日)国家汚職制圧委員会(NACC)は、不正な手段で通常ではありえない富を蓄積したとして、法務省特別捜査局(DSI)のトップだったタリットとその妻が保有する資産4000万B以上の預金、証券、不動産などの凍結を発表。03月16日時点で凍結していたが、発表が遅れていた。
これを受け、タリットは、「資産は2009年から5年で300万Bしか増えていない。出所を説明できる。」と述べ、不正蓄財でないことを強調。裁判で争う構え。
凍結の対象は、タリットの資産170万B相当、妻の3920万B相当。NACCによれば、「タリットはDSI局長時代に送金や名義変更といった資産を隠すような振る舞いがたびたびあった。」
なお、タリットは民主党のアピシット政権下でDSI局長に就任したが、2011年08月のインラック前政権下でDSIとして反タクシン派への敵対姿勢を鮮明にしていたことから、反タクシン派から「タクシン派べったり。」との批判を受けていた。
スラタニー県サムイ島で04月10日に起きた爆弾事件で、ソムヨット警察庁長官は、実行犯は女1人を含む6~7人、首謀者は政治家グループとの見解。事件は、最南部で暗躍するイスラム過激派がテロ活動の地域を拡大したと思わせることが目的と見られる。だが、警察は、これまでに集めた証拠から政治的な事件との確信を強めており、もはや過激派の関与や私恨による犯行を疑ってはいない。
04月20日(月)国家改革議会は、憲法起草委員会が起草して17日に提出した新憲法の草案の審議を開始。審議初日は憲法起草委員会のバワンサク・ウワンノー委員長(元内閣秘書官長)が草案の概要を説明。草案に盛り込まれた条項で注目されているのは、非議員の首相就任を認めること、下院選挙で大政党の圧勝を難しくする制度の導入など。
憲法起草委員会(CDC)のボウォンサク委員長は、国家改革評議会(NRC)でCDCがまとめた最初の憲法草案の検討が始まるのを前に、「議会において特定勢力が議員数で他を圧倒し、やりたい放題をするのを防止することが新憲法の狙い。」などと説明。
ボウォンサク委員長によれば、「これまでの選挙制度は外国の制度をそのまま導入したものだったが、その結果、特定勢力が圧勝して議会制独裁と呼べるような状態となった。」、「『下院で多数となれば、何でもできる。』と考える風潮が出てきた。」
なお、「議会における圧倒的多数」と言えば、低所得者層をうまく取り込んで2001年の総選挙に圧勝した、タクシン創設のタイ・ラック・タイ党が思い浮かぶ。このため、「圧倒的多数の防止」は「タクシン派の台頭阻止」とする見方が支配的。
最高裁判所は、「インラック前政権が導入した米担保融資制度に絡んでブンソン前商業相に不正があったとする訴状を受理した。」と発表。
米担保融資制度は、タクシン支持者の多い農民を支援するため、高値で米を買い取るというものだったが、国が巨額の損失を被ることになったことから、前商業相やインラック前首相らの責任が問われることになった。
04月22日(水)欧州連合(EU)が「タイに対し違法操業など漁業関連問題を6ケ月以内に解決しなければ、タイからの輸入を禁止する。」との構えを見せていることについて、の閣議では、暫定憲法44条適用による強権発動で問題を解決することが検討されたものの、一部の閣僚から「EUは強権発動を同意しておらず、問題を拗れさせる恐れがある。」などと懸念する意見が出た。
44条適用の賛成派は、アヌポン内相、ソムマイ財務相など。一方、プラウィット副首相兼国防相やピティポン農相などは適用に慎重な姿勢を崩しておらず、通常法の適用などによる問題解決を提案している。
ソムマイ財務相は、「タイ経済は回復しつつあるが、その速度が遅い。だが、クーデター前の政治的混乱による景気失速よりは良い。」との見解を明らかに。
昨年は前年から当時のインラック政権に反対する大規模デモがクルングテープで展開され、そのせいで経済活動が大きな影響を受けることになった。05月には軍事クーデターで政治が安定し、経済も回復に向かうことになった。
経済成長率は昨年上半期が-0.2%、下半期が1.4%だったが、今年について、財務相は、「(過去に比べると低成長だが)2~3%なら容認できる。と述べた。
04月23日(木)プア・タイ党、民主党の2大政党は、タクシン支持団体、反独裁民主主義同盟(UDD)と共に、「現在の草案の内容で新憲法が制定されるのを回避する必要があり、その結果、総選挙の実施が遅れても止むを得ない。」との見解を表明。
現在軍政は、国民和解の実現に向けて国家改革を進めている。だが、これら2党によれば、「現行の草案通りに新憲法が制定されたなら国民和解が遠のく。このため、総選挙の早期実施を犠牲にしてでも新憲法の内容をじっくり吟味する必要がある。」
この点について、アピシット民主党党首は、「良い選挙とは急いで実施する選挙のことではない。」と述べ、「最速で総選挙を行うことを最優先にすべきではない。」
憲法草案の検討を進めている国家改革評議会(NRC)で、一部の評議員から「政治グループを認めることで政党が弱体化する。」と草案の内容を懸念する声。
これまで国政選挙では、立候補者には政党所属が義務づけられていたが、草案では、登録された政治グループから立候補者を出すことが可能とされている。だが、これによって政党が勢いを失ったり、政党と政治グループが対立したりする恐れがある。
04月24日(金)プア・タイ党、民主党の2大政党などが現行の憲法草案に問題があるとして総選挙の実施を遅らせてでも草案を最初から練り直すよう求めていることについて、ウィサヌ副首相は、「提言は承知している。それ以上言うことはない。」と述べるに止め、提言を前向きに検討するつもりかどうかは明らかにしなかった。
これら2党によれば、「軍政は国民和解の実現を最優先課題の1つに掲げているが、現在の草案の内容で新憲法が制定されれば、対立が生じて和解が困難になる。」
一方、ウィサヌ副首相は、「(総選挙延期に対し)仮に私がイエスと言ったら政府は(権力の座にしがみつこうとしているなどと)批判されることになる。」と発言。プラウィット副首相兼国防相も24日、「政府の仕事は行程表通りに事を進めること。」と述べ、総選挙延期に言及することを避けた。
なお、プア・タイ党の幹部からは、「総選挙延期に賛成しているのは一部のメンバーであり、党としては速やかな総選挙実施を望んでいる。」との声も出ている。
04月25日(土)憲法起草委員会がまとめた新憲法の第1草案が350頁にも及ぶことについて、ウィサヌ副首相が先に分量が多すぎるとして、30あまりの条文と基本法に関する部分を削除して内容を簡潔にするよう求めたのに対し、ボウォンサクCDC委員長は、「新憲法は、改革と国民和解を盛り込まねばならず、これまでの憲法とは性質が異なる。」、「分量ではなく中身が重要。」などと指摘。「必要性があったため分量が多くなった。」との見解を明らかに。
ボウォンサクCDC委員長によれば、「憲法草案は、改革と国民和解に関する部分を除けば、昨年05月のクーデターに伴い廃止された2007年憲法や1997年憲法より分量が少ない。」
04月26日(日)タクシン派と反タクシン派の両陣営から「憲法草案は民主的でない。時間がかかって総選挙が延期になっても民主的な新憲法を制定すべき。」との声が出ていることについて、プラユット首相は、「現政権が権力の座から降りるか、あるいは、総選挙を延期するかは、政治家でなく国民に決める権利がある。」と述べ、政治家が声高に政治的要求を表明していることを嫌悪感。
プラユット首相は、「どのような権利で政治家たちは、私が首相の座に留まるべきかどうかを言っているのか。それは国のオーナーである国民次第。」と述べ、「政治家でなく国民の意見に従うべき。」との考えを示した。
軍政が最優先課題の1つとしている国家改革。その道筋を付ける作業が進められているが、現在の軍政下で改革を完了することはできないため、新憲法では、改革を監督する機関として国家改革推進会議と国家改革戦術委員会を設置することが求める予定。
NRCでは新憲法の第1草案に関する7日間の検討が04月26日に終わったが、この草案では、国家改革推進会議はNRC評議員60人、立法議会(NLA)議員30人、改革の専門家30人の計120人で構成され、国家改革戦術委員会は15人までの委員で構成されることになっている。
だが、NRC幹部の1人は26日、現政権の後ろ盾であり、軍部首脳で構成される国家平和秩序評議会(NCPO)がNLAとNRCのメンバー全員を選んでいることから、国家改革推進会議の大部分がNRCとNLAのメンバーで占められることにNRC評議員の間から批判的な意見も出ている。
04月27日(月)放送通信事業を管理監督する国家放送通信委員会(NBTC)は、タクシン派衛星放送のピースTVに対して放送免許を剥奪。03月18日の放送に、国内に混乱、対立を生じさせる内容があったため。
タイ地元紙によると、NBTCは同局が政治的な軋轢を生む刺激的な番組を放送していたことを問題視。国家平和秩序評議会(NCPO)に対する批判などが行われていた。
ピースTVを運営するタクシン派反独裁民主主義同盟(UDD)代表のチャトポンはこの件について、「他局でもっと酷い内容のものもあったが、なぜピースTVだけ禁止されるのか。」と反発。
04月28日(火)タクシン派衛星放送のピースTVは、免許剥奪の取り消しを求める陳情書をNBTCに提出。昨年05月のクーデターでタクシン派政権を打倒した軍部は政治活動を禁止、報道統制を敷き、タクシン派の政治家、官僚、軍・警察高官らを粛清するなど、タクシン派弾圧を進めている。
憲法起草委員会(CDC)が打ち出した最初の憲法草案にプア・タイ党、民主党の2大政党などから批判が浴びせられているが、ボウォンサクCDC委員長はこのほど、「草案では新しい制度で選挙を行うとされており、これを嫌う政治家たちが草案を批判している。」との見方。
同制度は、ドイツ式のもので、特定の政党が大勝するのが困難とされ、複数の政党による連立政権となる可能性が極めて高い。関係筋によれば、新制度のもとではプア・タイ党も民主党も議席を減らすことが予想される。
政府宝籤庁(GLO)発行の宝籤が取扱の仕組みなどが原因で定価より高い値段で販売されている問題で、プラユット首相は、憲法44条を適用して軍首脳をGLO長官に任命し、価格の引き下げを06月中に実現する意向を明らかに。
ランサン財務事務次官によれば、「現行法では部外者がGLO長官に就任するのは不可能。このため、国家平和秩序評議会(NCPO)議長(プラユット首相)による強権発動を可能とする憲法44条の適用が必要。」
GLOでは先にソムチャイ関税局局長が宝籤価格を引き下げられなかったことから長官を辞任したばかり。プラユット首相は、「民間人のGLO長官では何ケ月かかっても問題を解決できない。」と不満を露わにしている。
04月29日(水)プラユット首相は、各国に駐在するタイの大使・総領事を集めた会議において、諸外国との関係の維持・改善に向けたこれら外交官の努力を称賛するとともに、タイの政治状況が行程表通りに進展していることを諸外国によく理解してもらうためさらに努力するよう求めた。具体的には、「大使らは民政移管に向けて新憲法の起草作業が着々と進められていることなどを国際社会に詳しく説明することを強調する。」
憲法起草委員会(CDC)のボウォンサク委員長は、「CDCと国家改革評議会(NRC)には新憲法の是非を問う国民投票を実施するか否かを決める権限はなく、国家平和秩序評議会(NCPO)と内閣に決定権がある」と指摘。だが、プラユット首相は、「NCPOにも内閣にも権限はない。決定はCDCとNRCの仕事。」と明言。
プラユット首相によれば、「CDCとNRCは国民投票の実施が必要と判断したなら、実施をNCPOに提言。これに伴い、NCPOが国民投票の実施を可能にすべく現行の暫定憲法の改正を立法議会に請求することになる。」
これに対し、ボウォンサク委員長も国民投票実施に憲法改正が必要との点に同意。同時にNRCが憲法草案を承認するか否かを決める08月06日までに憲法を改正しなければならないとの認識を示した。なお、ボウォンサク委員長によれば、国民投票を実施することになれば、総選挙は3ケ月程度遅れて来年02月か03月に実施されることになる。」
04月30日(木)憲法起草委員会(CDC)委員長が言及したことなどで新憲法の是非を問う国民投票の実施が再びマスコミで取り上げられているが、立法議会(NLA)のポンペット議長は、「暫定憲法44条適用による強権発動で国民投票を実施することはできない。」との認識を示した。
44条は、国家平和秩序評議会(NCPO)議長であるプラユット首相に絶対的な行政・立法・司法権を付与するもの。通常法ではなかなか解決できない問題の解決に44条が適用されている。
だが、ポンペット議長によれば、「国民投票の実施を可能にするための現行憲法改正は、内閣、NCPO、立法議会が賛成することが必要であり、首相の一存で決めることはできない。」
タクシン派による過激な反政府デモの最中だった2010年04月10日、日本人カメラマン、村本博之(当時43)やデモ参加者など4人が銃撃で死亡したことについて、刑事裁判所は、「証拠が不十分で発砲した者を特定することは困難。」との見解を示した。
「4人の体を貫通した弾丸は高速だったとされ、ライフル銃などから発射された弾丸であることが示唆されているが、弾丸は見つかっておらず、銃の特定にも至っていない。また裁判所によれば、4人のうち3人については、目撃者の証言や写真などに基づいて撃たれる前にいた正確な場所を特定することもできていない。このような理由から裁判所は、退却中の治安部隊から弾丸が発射されたかどうかわからない。」と結論づけた。
05月01日(金)アピシット民主党党首(元首相)は、「憲法草案には政治対立を引き起こしかねない条文が含まれている。」として、これを修正するよう要求。具体的には、「181条、182条、298条に基づいて、恩赦適用にふさわしくない人々が恩赦の対象とされる可能性があり、これによって政治対立が再燃する恐れがある。」という。
なお、過去にタクシン派が「政治対立解消と国民和解実現のため。」として政治関連犯への恩赦適用を要求。だが、反タクシン派は、「国外逃亡中のタクシンの免罪・政界復帰が本当の狙い。」などと反発し、政治対立がエスカレートすることになった。
05月02日(土)陸軍第1管区副司令官など軍人3人を政府宝籤庁(GLO)の取締役に任命することを官報で発表。
この人事は、暫定憲法44条適用のもとプラユット首相が国家平和秩序評議会(NCPO)議長の権限で命じたもので、宝籤の流通の仕組みなどが原因で宝籤が定価を上回る値段で販売されている問題の解決を狙いとしたもの。また、取締役任命とともに宝籤の価格水増しの罰則を禁錮1ケ月か罰金最高1万Bあるいはその双方とする法律が設けられた。
宝籤2枚1組の定価は80Bだが、宝籤売りからは、「業者から1組92~93Bで仕入れているので110B で売っている。仕入れ価格が下がらなければ安くできない。」といった声も上がっている。
05月03日(日)プア・タイ党所属のウォラチャイ前下院議員は、「現行の暫定憲法は、新憲法に関する国民投票の実施に触れておらず、実施するには暫定憲法の改正が必要。」と、新憲法の是非を問う国民投票を実施するよう政府に改めて要請。
ウォラチャイによれば、「国民投票で反対が賛成を上回った場合、1997年憲法と2007年憲法のどちらを新憲法とするかを国民に選んでもらうのが良い。」
05月05日(火)サンサーン政府副報道官は、「政府宝籤庁(GLO)発行の宝籤が定価を上回る価格で販売されている問題を解決するため、政府は06月から宝籤配分システムの抜本的改革に着手する。」と明らかに。
これは、宝籤を扱っている業者との契約が06月に切れることによるもの。現在のシステムでは、影響力を持つ者が間に入ることで宝籤の価格が引き上げられており、宝籤売りは高い価格で宝くじを仕入れているため定価で販売できないのが現状という。
サンサーン副報道官は、「全国で宝籤の配分システムを根本的に改め、宝籤売りが定価(2枚1組80B)より安く宝籤を仕入れられるようにする。」と説明。
現政権の後ろ盾である国家平和秩序評議会(NCPO)が政治集会を禁止していることについて、反タクシン派、民主党の法律専門家チーム代表、ウィラットは、「見えない所で不穏な動きがある。」などと述べ、NCPOの対応に一定の理解を示した。これによって、政治集会禁止に反対の姿勢を取っているのは主要政党の中ではタクシン派、プア・タイ党のみとなった。
なお、NCPOによれば、「5人以上の政治集会は禁止されているものの、意見を表明する場が設けられており、そこで考えを発表すれば良い。」
05月06日(水)新憲法の是非を問う国民投票の実施を求める声が出ていることについて、憲法起草委員会(CDC)のバントゥン委員はこのほど、現政権の後ろ盾である国家平和秩序評議会(NCPO)、内閣、立法議会(NLA)、国家改革評議会(NRC)、CDCに対し、投票に関する検討を開始するよう求めた。
現行の暫定憲法には、現在起草作業が進められている新憲法に関する国民投票の規定はない。このため、バントゥン委員は、「国民投票を実施するには暫定憲法の改正が必要であり、実施するかどうかの検討を早めに開始しなければならない。」と述べた。バントゥン委員によれば、「国民投票の実施について、CDCで正式に議論したことはないものの、CDC委員の過半数がその必要性を認めている。」
05月07日(木)国家警察本部でイスラエルの民間企業関係者による盗聴などに関する説明会が開かれていた最中に、突然軍が突入しイスラエル人らを強制連行。タイ地元紙によると、連行されたのはイスラエル系民間企業の社員9人。暫定憲法44条の権限に基づいた措置。
暫定憲法44条とは、国家平和秩序評議会(NCPO)が国家秩序を乱すものに対して、いかなる法律で保護されていたとしても、NCPOの承認を得た上で取り締まれるというもので、戒厳令下と同様の権限を保持し続けている。
憲法起草委員会(CDC)が打ち出した新憲法の草案について、プラユット首相は、「分量が多過ぎる。簡潔でコンパクトなのものにする必要がある。」との見方を示した。
草案については、これまでにも「条文が多過ぎる。」との批判意見が出ていたが、CDCは、「国民和解と国家改革の遂行を盛り込む必要があり、これまでの憲法により分量が多くなっている」と説明していた。
昨年05月の軍事クーデターに伴い、それまでの憲法(2007年憲法)が廃止され、暫定憲法を制定。暫定憲法は、民政移管までの繋ぎの憲法であり、暫定憲法のもとで新憲法が制定され、新憲法の下で総選挙が実施され、民政移管が実現することになる。
05月08日(金)立法議会(NLA)は、インラック政権(2011~2014年)が導入した事実上の米買い取り制度、米担保融資制度をめぐる汚職で、ブンソン前商業相、プーム前副商業相、マナット前外国貿易局局長の3人を過去に遡って罷免、公民権5年停止とするとの弾劾決議案を可決。
汚職取締委員会によると、ブンソン元商務相らは、米担保融資制度でタイ政府が農家から買い取った米の一部を政府間取引で支那に輸出したとしていたが、実際には米は輸出されず、支那企業2社に名目上、転売された後、タイ企業が買い取り、タイ国内で販売。
可決に必要なのは議員の5分の3以上、すなわち132人以上の賛成。弾劾決議案の投票には立法議会議員220人の打ち190人が出席。投票結果はブンソン元商務相が弾劾賛成180、反対6、棄権4、プーム元副商務相が賛成182、反対5、棄権2、マナット元商務省貿易局長が賛成158、反対25、棄権6。
米担保融資制度をめぐっては、今年01月、汚職と巨額の損失を知りながら米担保融資制度を継続したとして、インラック前首相に対する弾劾決議案を可決。また、インラック前首相、ブンソン元商務相、プーム元副商務相ら政治家4人、官僚3人、民間人13人と企業2社を、政治家の汚職などを裁く特別法廷、最高裁政治家刑事犯罪部門に起訴。最高裁政治家刑事犯罪部門では1回の審理で判決が確定し、上訴できない。
米担保融資制度はインラック政権発足直後の2011年10月に導入。政府が市価の約4割高で米を買い取ったため、米農家には好評だったが、タイ産米は価格上昇で輸出量が激減し、2012年には1981年以来初めて米輸出世界一の座から転落し、政府が米の国際価格の上昇を待って売却を遅らせた結果、膨大な在庫が積み上がった。「買い取り資金の大半が精米業者、輸出業者、政治家、大規模農家にわたり、汚職の温床になっている。」という指摘もあった。国際通貨基金(IMF)も、「財政負担が重い割に政策効果が低い。」と批判。2014年05月のクーデターでインラック政権を打倒したプラユット軍事政権によって同年、廃止。タイ財務省の2015年01月時点のまとめによると、米担保融資制度による最終的な損失額は5000億B近くに上る見通し。
プラユット首相はテレビ番組の中で、「宝籤が定価を上回る価格で販売されている問題を解決できなければ、政府宝籤庁(GLO)による宝籤販売が一時中止とされる可能性がある。」と述べた。
宝籤2枚1組の定価は80B。だが、実際には宝籤売りが手にするまでにいくつかの組織やグループが介在して手数料を得るシステムができあがっており、定価販売が不可能な状態となっている。
プラユット首相はまた、「市民も高い宝籤を買わないという形でこの問題に解決に貢献できる。」と話している。
05月11日(月)和泉洋人首相補佐官がタイを訪問。プラユット首相(前タイ陸軍司令官)を表敬訪問した後、経済政策を担当するプリディヤトン副首相(元タイ中央銀行総裁)と会談。
和泉補佐官は、ビルマのダウェー経済特区の開発を日本、ビルマ、タイの3ケ国で進めることを謳った合意文書に、07月に東京で開催される第7回日本・メコン地域諸国首脳会議で調印したいという考えを、プラユット首相、プリディヤトン副首相に伝えた。同会議にはプラユット首相も出席する予定。
和泉補佐官は、ダウェーに近いタイ西部カンチャナブリーとクルングテープ、カンボジア国境のタイ東部アランヤプラテート、タイ東部のレムチャバン港を結ぶ貨物中心の鉄道と、クルングテープとチエェンマイを結ぶ高速旅客鉄道を、日本の協力で建設する構想についても、タイと協議。クルングテープ-チエンマイ高速鉄道については、プラユット首相が前向きだった一方、プリディヤトン副首相は、「投資額が大きい上、赤字になる可能性がある。」として、慎重な姿勢を見せた。
双方はタイでの石炭火力発電所、廃棄物発電所の開発についても意見を交換。タイ政府はミャンマーのダウェイ地区の開発について、日本と共同で開発を行うことで基本合意したと発表。
アーコム副運輸相は、「クルングテープ-チエンマイ高速鉄道とカンチャナブリー-サケオ複線鉄道の建設に関する覚書がタイと日本の間で近く取り交わされる予定である。」と明らかに。調印式は東京で今月26~27日に執り行われる。
クルングテープ-チエンマイ路線は全長670㎞。カンチャナブリー-クルングテープ-チャチュンサオ-サケオ(アランヤプラテート)路線は全長574㎞。アーコム副運輸相によれば、「調印に伴い、06月に日本から専門家がタイを訪れてルート、デザインなどに関する調査をタイ当局とともに実施する予定。調査は約6ケ月に及ぶ見通し。」
政党や政治家が憲法草案を批判するためにフォーラムの開催を計画していると一部で報じられているが、ウドムデート副国防相(陸軍司令官)は、「このような討論会の開催は政治集会禁止令に違反する。」と警告。
政治集会は、現政権の後ろ盾的存在である国家平和秩序評議会(NCPO)が禁止しており、ウドムデート副国防相はNCPO事務局長を務めている。
ウドムデート副国防相によれば、「NCPOと内閣は19日に合同会議を開いて草案のどの部分を修正し、どこを残すかを話し合う予定だが、ここでプラユット首相が新憲法に関する見解を表明する予定。」
05月12日(火)2012年に憲法裁判所前で不敬行為をしたとして1審で禁錮1年、執行猶予3年となったニュージーランド在住のティティナント・ケウチャントラノン(65)♀について、控訴裁判所(高等裁判所)は、執行猶予取り消しを言い渡した。
1審では、ティティナントに精神障害があり、治療が必要として、執行猶予とされた。だが、控訴裁は、精神障害であっても肖像画に不適切な態度をとったことは重大な不敬行為であり、刑の執行は猶予できないと判断。
05月13日(水)憲法起草委員会(CDC)は会議で、新憲法の是非を問う国民投票の実施を求めることを全会一致で決めた。現行の暫定憲法では新憲法に関する国民投票に言及しておらず、国民投票を実施するには暫定憲法の改正が必要。今回のCDCの決定は、暫定憲法の改正を可能にすべく、国家平和秩序評議会(NCPO)議長であるプラユット首相に報告されることになる。
また、CDCの広報担当ラートラットによれば、「今回の決定では新憲法の最終案がまとまった時点で内容を国民に知らせ、少なくとも90日経過してから国民投票を実施する。」
05月14日(木)国家汚職制圧委員会(NACC)は、「2005~2010年に反政府デモで死亡したデモ参加者の遺族と負傷したデモ参加者への損害賠償においてインラック前首相を含む当時の閣僚34人に職権乱用があった。」との判断を明らかに。NACCは、「国家から提供された賠償金は20億Bに上るが、「賠償する」との当時の閣議決定は法的裏付けを欠いていた。」とした。
この他、NACCは、「警察署建設プロジェクト(費用総額66億7000万B)に関連して当時のステープ副首相(元民主党幹事長)に不正があった。」と指摘し、「通信プロジェクトに絡んだ職権乱用が疑われる。」としてチュティ元情報通信技術相(民主党所属)を調査すべきと判断したことを発表。「ステープは警察署建設の発注条件の変更を承認したことで、業者1社が独占的に建設を受注し、警察庁が大きな損失を被ることになった。」という。
新憲法の是非を問う国民投票の実施を求める声が強まる中、ウィサヌ副首相は、「関係機関の合同会議が19日に開催される予定で、ここで国民投票を実施するか否かが決まる。」との考えを明らかに。
合同会議には、内閣、現政権の後ろ盾的存在である国家平和秩序評議会(NCPO)、国家改革評議会(NRC)、立法議会(NLA)、憲法起草委員会(CDC)のメンバーが出席する。もし実施が決まった場合、国民投票の実施を可能にすべく現行の暫定憲法を改正する手続きが取られることになる。
タイ王族のモームルアン(王族の称号)・ルンクン・キティヤーコン(47)が04月20日、インターネットの交流サイト、フェイスブックに、ナチスの指導者アドルフ・ヒトラーを「愛国者」と称賛し、「ユダヤ人虐殺はでっち上げ」だとする文章を書き込み、物議を醸している。書き込みには約1300人が「いいね!」ボタンを押した。
これに対し、駐タイ・イスラエル大使は5月14日、「信用のおける情報を得る機会が他の人より多い、良い教育を受けた人物が、常識に欠け、事実とプロパガンダを区別できないとは嘆かわしい。」、「書いた人物の反ユダヤ主義と無知を表している。」などとする声明を出し批判。
タイでは2011年に、チエンマイ市の私立女子校で、生徒がヒトラーやナチス親衛隊などに扮して行進。2013年には、国立名門校、チュラロンコン大学の卒業式で、ヒトラーが描かれた壁画の前で卒業生が右手を上げて記念撮影するのが人気となった。いずれもユダヤ人団体が強く抗議し、タイが謝罪。
05月15日(金)金融機関を舞台とした巨額の横領事件で、タイの新興仏教団体タンマカーイ寺が横領容疑者から巨額の寄付を受けていたことが明らかに。
タンマカーイはタクシン派の支持組織として知られる上、タイの正統仏教組織の上層部に深く食い込んでいる。事態は政治抗争、仏教界の腐敗といった問題もはらみ、タイ社会を揺るがしている。発端となったのは、バンコクのクロンチャン信用協同組合で2013年05月に発覚した横領事件。スパチャイ元理事長(57)が信組の預金額のほとんどに当たる120億B以上を横領し、国外に送金したり、関連企業に横流しした疑いが強まり、当局はこれまでに、元理事長と関係者の資産数十億B相当を差し押さえた。
さらに、捜査の過程で、スパチャイ元理事長が2009年以降、信組の金を流用し、教祖のプラタマチャヨー僧らタンマカーイの僧侶と寺に10億B以上を寄付したことが判明。捜査当局はプラタマチャヨー僧に出頭を求めているが、病気を理由に2ケ月近く出頭を拒否している。スパチャイの48日の拘留期限が19日に迫り、クロンチャン信組とタンマカーイについては、資金洗浄取締委員会、検察庁なども捜査に乗り出す構えを示している。
タンマカーイをめぐるスキャンダルはこれだけに止まらない。2013年に死去したタイ仏教の最高指導者、大僧正は1999年に、プラタマチャヨー僧が信者から寄付された2.4?の土地や現金を自分名義にしていたことなどを問題視し、プラタマチャヨー僧を強制還俗させるべきと判断、こうした考えを記した手紙を、タイのサンガ(仏教僧団)の「内閣」に近い機能を持つタイ・サンガ最高評議会に送った。しかし、大僧正はその後、体調を崩して指導力が発揮できなくなり、サンガ最高評議会は2006年、プラタマチャヨー僧が寄付された土地、現金の名義をタンマカーイ寺に変更したとして、この問題を不問に付した。国の改革方針を議論するためタイ軍事政権が設置した国家改革議会は今年02月中旬、この問題を取り上げ、サンガ最高評議会に、大僧正の意思を尊重するよう迫った。しかし、サンガ最高評議会は02月20日、2006年の決定を支持する最終決定を下し、議論を葬り去った。一部の僧侶はサンガ最高評議会の決定に強く反発し、信者に対し、サンガ最高評議会のボイコットを呼びかけるとともに、タンマカーイや、サンガ最高評議会を率いる大僧正代行が住職を務めるパクナムパーシージャルーン寺の資金の流れを調べるよう、国家改革議会や捜査当局に訴えた。タンマカーイは2012年にパクナムパーシージャルーン寺に重量1tの黄金像を贈るなど、関係が深い。
タンマカーイは1970年代からクルングテープの中間層、富裕層の間で急速に広がった。カリスマ的な教祖、クルングテープ郊外の巨大で前衛的な寺院、整然として視覚効果の高い儀式などで知られ、集金能力、資金力はタイの仏教寺院随一とされる。タンマカーイのもう一つの顔は、タクシンとの繋がり。タクシン派幹部は「タンマカーイはタクシン派の強力な支持基盤のひとつ。反タクシン派・保守派が宗教面でもタクシン派潰しに動き出した。」などと述べた。
05月17日(日)民主党のアピシット党首は、ランシット大学での講演で、民主党が次期総選挙で勝利できなかった場合は政界を引退する考えであることを示唆。
アピシット党首はまだ50歳だが、「政治活動のために私に残された時間は多くはない。いつ次の選挙が行われるかわからないが、選挙が実施された出馬する。だが、成功しなかったらそれで終わり。」と発言。また、アピシットは、これまでに長きにわたって野党の党首を務めており、民主党が敗北して再び野党党首となることには抵抗がある。
なお、民政移管のための総選挙は来年初めに実施される可能性が高いが、新憲法の是非を問う国民投票が実施されれば、実施が遅れるのは避けられない。また、新憲法草案に批判的な勢力からは、草案作成を一からやり直すよう求める声も出ており、これに従った場合は総選挙実施が大幅に遅れる可能性がある。
05月18日(月)新憲法の是非を問う国民投票の実施を求める声が強まる中、国家改革評議会(NRC)のティエンチャイ議長が、05月19日に開催される関係機関の会議で国民投票実施への支持を表明するようプラユット首相に求めていたことが18日までにわかった。
プラユット首相は現政権の後ろ盾的存在である国家平和秩序評議会(NCPO)の議長でもあり、ティエンチャイ議長は、「プラユット首相がその権限を行使して内閣とNCPOに国民投票実施を認めさせるのが望ましいと考えている。」という。
なお、関係筋によれば、国民投票を実施すれば、少なくとも3ケ月ほど新憲法の制定、新憲法のもとでの総選挙実施が遅れ、また、これが「軍部は政権の座にしがみつこうとしている。」との批判に繋がりかねないことから、プラユット首相は今のところ国民投票実施に乗り気ではない。
民主党党首のアピシットは、次回の総選挙で民主党が敗れた場合、党首から辞任する考えを示した。アピシットは約10年にわたって民主党の党首を務めてきたが、「次回の選挙でもし再び負けた場合、責任をとって辞任する。」、「政治活動については止める事はない。」と語った。
05月19日(火)現政権の後ろ盾である国家平和秩序評議会(NCPO)と内閣が、新憲法の是非を問う国民投票の実施に賛成。このため、新憲法の下で実施される総選挙が当初予定より半年ほど遅れて来年08月か09月に行われる見通し。
国民投票については、憲法起草委員会(CDC)や国家改革評議会(NRC)が実施賛成を表明していた。
また、国民投票を実施するには現行の暫定憲法を改正する必要があるが、ウィサヌ副首相によれば、NCPOと内閣が06月に暫定憲法の改正を要請し、立法議会が15日以内に決定を下す。そして08月06日にCDCが新憲法の最終案をNRCに送付。NRCが承認した場合、09月04日に国王の承認を求める手続きが取られることになる。国民投票を行うには準備期間が必要なため、投票が実施されるのは来年01月となる見通し。
国民投票で可決された場合、公職選挙法などを含む憲法関連法が立法議会によって約4ケ月かけて作成、制定される。そのため、民政移管を実現するための総選挙実施は来年08月もしくは09月になる。
憲法案は、特権階級や軍部といったエリートによる支配体制の強化を狙い、事実上選挙を経ないで選ばれる上院議員や独立機関に強力な権限を与え、政党を弱体化させる内容。 プラユット首相は当初、この憲法案の国民投票に否定的だったが、軍政と対立するタクシン派のプア・タイ党、反タクシン派で軍政に協力的な民主党という2大政党が揃って憲法案に強く反対し、国民投票を求める世論も強いことから、受け入れた形。
、「憲法案に対する国民投票は、どちらに転んでも軍政にとって損はない。」という見方がある。国民投票で可決された場合、民政復帰のための総選挙が当初予定の2016年前半から数ケ月遅れで実施される見通しだが、選挙後発足する民選政権は弱体と予想され、エリート支配が続く可能性が高い。否決された場合、軍政は憲法案を新たに起草する方針で、民政復帰は年単位で遅れる見通し。
前政権が導入した米担保融資制度で巨額の損失が生じたことについて当時のインラック首相が職務怠慢で訴えられた訴訟の初公判が最高裁判所政治家刑事犯罪部門で行われた。罪状認否においてインラック前首相は容疑を否認し、潔白を主張。
有罪となれば、最長で20年(報道により10年)の禁錮刑を受ける。最高裁政治家刑事犯罪部門は政治家の汚職などを裁く一審制の特別法廷で、1回の審理で判決が確定し、上訴できない。実刑判決が下れば、インラックは即収監されることになる。
インラック投獄という事態になれば、タクシン派の地盤である北部、東北部が不穏な情勢になるのは必至。米担保融資制度に関する訴追を進めたプラユット軍事政権は裁判前にインラックが国外逃亡することを望んでいた節があるが、インラックは正面対決を選んだ。
また、インラックの弁護士によれば、「インラックは3000万Bで保釈が認められたが、出国する場合は事前に裁判所の許可が必要。」
米担保融資制度はインラック政権発足直後の2011年10月に導入。政府が市価の約4割高で米を買い取ったため、米農家には好評だったが、タイ産米は価格上昇で輸出量が激減し、2012年には1981年以来初めて米輸出世界一の座から転落。また、政府が米の国際価格の上昇を待って売却を遅らせた結果、膨大な在庫が積み上がった。買い取り資金の大半が精米業者、輸出業者、政治家、大規模農家にわたり、汚職の温床になっているという指摘もあった。国際通貨基金(IMF)も、「財政負担が重い割に政策効果が低い。」と批判。タイ財務省の2015年01月時点のまとめによると、実質的に政府による高値での米の買上げだった米担保融資制度による損失は5000億B近くに上る見通し。
2014年05月のクーデターでインラック政権を打倒した軍部は米担保融資制度を同年中に廃止。在庫米の放出を急ぐ一方、米担保融資制度をめぐる汚職捜査を進め、インラック前首相のほか、ブンソン元商務相、プーム元副商務相ら政治家3人、マナット元商務省貿易局長ら官僚3人、民間人13人、企業2社を汚職で起訴した。インラック前首相、ブンソン元商務相、プーム元副商務相、マナット元貿易局長の4人はまた、軍が設立した非民選の暫定国会「立法議会」によって弾劾され、参政権の5年間停止処分を受けている。
プラユット首相は、軍政のこの1年間の仕事ぶりを「特筆することはない。」としたタクシンの発言に対し、「私が行ったことを彼は行ったか。(国民は)わたしが行ったことで私を評価している。」と述べ、不快感を示した。
国外逃亡中のタクシンは、アジアの首脳会議に出席するため南鮮の京城(ソウル)を訪れ、ここで現在のタイの軍政について、「もっと一生懸命やらなければならない。世界を理解しなくてはならない。民主主義に長年慣れ親しんできた人々の気持ちを考えなくてはならない。」などと批判的発言。
05月20日(水)19、20日に京城(ソウル)で開催された国際会議、アジア・リーダーシップ・コンファレンスに、タイのタクシンがスピーカーとして参加し、「法治が民主主義の鍵。」などと語った。
タクシンはまた、ロイター通信の取材に対し、「息子のパーントーンテーをタイのタクシン派政党プア・タイ党の党首に据えたり、反タクシン派のプラユット軍事政権に対抗するためタクシン派団体UDD(通称、赤服)を動員する考えはない。」と述べた。軍政については、「仕事ぶりはあまり印象的はない。」、「もっと働くべきだ。」などとコメント。
タクシンは短文投稿サイトのツイッターで、インドのモディ首相らと挨拶を交わしたことも明らかに。支那の電子商取引最大手アリババの創業者で富豪のジャック・マー会長とも会い、「『顔がそっくりと言われていて、話したかった。』と話しかけられた。」と書き込んだ。
2008年10月の反政府デモの際に、ピックアップトラックで警官5人をはね重軽傷を負わさせたとして、プリーチャ・キリーチャロエン(現在58)が殺人未遂などの罪に問われた裁判で、最高裁判所は、控訴審で禁錮34年とされた刑期を3年4ケ月に短縮する判決を言い渡した。最高裁は減刑の理由について、一時的な憤激にかられた犯行で、警察の取り締まりにも問題があったとしている。
この時の反政府デモは反タクシン派団体、民主主義市民連合(PAD)によるもので、タクシン派のソムチャイ首相(当時)の施政方針演説を阻止するため、クルングテープの国会議事堂を包囲し、警官隊と衝突。デモ隊、警官隊の双方に多数の負傷者が出て、デモに参加した女性1人が死亡した。この女性の葬儀はシリキット王妃が主宰。
最高裁と憲法に関する判断を下す憲法裁判所は2006年から続くタクシン派と反タクシン派の政治抗争で、ほぼ一貫してタクシン派に不利な判決を下し続けており、今回の判決もその流れと見られる。
新憲法の是非を問う国民投票の実施で意見がまとまり、実施を可能にするための現行暫定憲法改正に向けた手続き今後進むことになるが、ウィサヌ副首相は、政府が国民投票で新憲法が否決された場合にどうすべきかを検討していることを明らかに。
可決された場合は新憲法制定の手続きが取られるが、否決を想定した対応も急務となっている。今のところの出ている案は以下の4つ。①憲法起草委員会と国家改革評議会を新たに設置して草案を作り直す、②憲法起草委員会のみを新たに設置する、③立法議会が憲法草案を作成する④閣議が過去の憲法から選んだものを制定する。
なお、否決の場合の対応は国民投票実施のための暫定憲法改正に盛り込まれることになる。
一昨年末から昨年にかけて当時のインラック政権を非難する大規模な街頭デモを指揮したステープ元民主党幹事長がこのほど、還俗の意向を明らかに。
ステープは昨年05月の軍事クーデターでインラック政権が崩壊したあと、仏門に入り、現在は政治的な活動はしていない。だが、先に「時が来たら還俗する。」と明言。仏門に留まり続ける考えではないことを明らかに。ただ、ステープは、「僧侶としてのスケジュールは8月まで埋まっている。」と述べたものの、還俗の具体的な時期については明言を避けている。
05月21日(木)新憲法の是非を問う国民投票の実施について、ウィサヌ副首相はこのほど、「必要であり、実施する価値がある。」との見解を示した。
ウィサヌ副首相によれば、「民主主義にかかる費用に関して『民主主義が欲しいなら金を払わなくてはならない。ケチケチしている余裕はない。』との格言があるように、時間と費用をかけて国民投票を実施することには十分意味がある。」立法議会のポンペット議長は、「国民投票は国民が新憲法をどう思っているかを知る最善の方法。」と賛成意見を表明。
また、「国民投票で否決された場合は、国民にとって満足が得られる新しい憲法草案が作成されることになる。」との見通しを示した。
国外逃亡中のタクシンは訪問先の南鮮でメディアに対し、「さらに多くの国民の支持を得られるのを待ってタイに帰国する考えだ。」と述べた。タクシンによれば、「タクシン支持者の赤服軍団がタクシンの帰国を希望しているが、彼らはさらに多くの支持が得られるまで待つ必要がある。」、「暴力は解答ではない。」と述べて、力に訴えるつもりのないことを確認。
ただ、これまでの街頭デモなどでは、反タクシン派に比べてタクシン派の過激さが目立っており、「タクシン支持者はなにをするかわからない。」との印象を持つ人も少なくない。
現政権が誕生することになった軍事クーデター発生(昨年05月22日)からちょうど1年になるのを前にプラユット首相は、「この1年間に成し遂げたことについて満足している。」と述べ、「首相であることに誇りは感じていない。」と吐露。
プラユット首相によれば、「政治的混乱が起きなければ、軍部が全権を掌握する必要も、プラユットが首相に就任する必要もなかったのであり、プラユットが首相を務めなければならない事態になったのを誇りに思うことはできない。」
軍事クーデターから1年で、軍主導で立ち上げられた国家平和秩序評議会(NCPO)が依然国家全権を握った状況が続いている。また民主化に向けた道程は、依然先行き不透明な状況。
ある機関によると、「約1年を迎え、クーデター後に情勢扇動などの容疑で出頭命令を出した件数が751件にした。」と発表。タイ地元紙によると、正式な数字を計ることはできないが、タクシン派のプア・タイ党や赤服関係者は最低281人、民主党や反タクシン派デモ関係者は最低41人、学者、活動家、学生、ライター、メディア関係者は最低176人に達する。
05月22日(金)タクシン派インラック政権が追放されることになった昨年05月22日の軍事クーデターについてタクシンが05月20日、「枢密院が黒幕」との見方を示したが、プラユット首相は、 「クーデターは私が命をかけて行った。誰かに命令されたものではない。家族にも何も話していなかった。」と述べ、「クーデターに枢密院など第三者が関与した事実はない。」と明言。
さらに、プラユット首相は、「クーデターが正しくないことはわかっている。しかし、私は(問題が起きていて)国が崩壊しかけているのに見て見ぬふりをすることはできなかった。」と話している。
なお、プレム枢密院議長はタクシン流政治に批判的なことで知られており、タクシン派もプレム議長を目の敵にしたことがある。
タクシンは滞在先の南鮮で南鮮メディアの取材に応じ、「妹のインラック前首相の政権を打倒した2014年のクーデターは、タクシン政権を倒した2006年のクーデター同様、国王の諮問機関である枢密院が画策した。」と述べ、タイ国内で物議を醸している。
2014年のクーデターでは、2013年末から、ステープ元副首相ら反タクシン派の政党、民主党の関係者が中心となり、クルングテープや民主党の地盤である南部で大規模な街頭デモを実施し、クルングテープの主要交差点で長期間座り込みをしたり、多数の省庁を占拠するなどして、政府を機能不全に追い込んだ。当時陸軍司令官だったプラユット首相は2014年05月22日、治安回復を理由にクーデターでタクシン派政権を倒し、全権を掌握。
タクシンはこうした経緯について、「枢密院がステープ元副首相に街頭デモを指示し、軍にステープ元副首相を助けるよう命じた。」と発言。「自分がクーデターで追放されたときと同じだ。」と述べた。
タクシン政権では、2006年に実業家のソンティが主導する大規模な反政府デモがあり、同年09月、治安回復を理由にクーデターが行われた。
タクシンの発言について、プラユット首相は、「誰からも(クーデターを)命令されていない。」と述べ、これまで通り、クーデターは自分の判断によるもの。」という主張を繰り返した。現在出家中のステープ元副首相も「枢密顧問官と連絡をとったことはない。」として、枢密院の関与を否定。
枢密院は国王を補佐する機関で、枢密院議長1人と最多で18人の枢密顧問官で構成される。王位が空白になった場合、後継者を指名したり、枢密院議長が摂政を務めるなど、権威は重い。現在の議長は元首相、元陸軍司令官のプレム・ティンスラーノン。顧問官は元軍高官、王族、元裁判官、元官僚など。2011年に枢密顧問官の死去で欠員が出た際には、チャリット元空軍司令官が後任に任命された。チャリットは2006年の軍事クーデターに参加し、2007年に短期間、軍事政権トップを務めた。
タクシン派の民選政権を倒した昨年05月22日の軍事クーデターから1年を迎え、クルングテープとコンケンで、軍事政権に反対する小規模なデモがあり、学生を中心とする参加者40人以上が治安当局に身柄を拘束された。
クルングテープでは高架電車BTSナショナルスタジアム駅近くのバンコク芸術文化センター前で数十人がデモを行い、警官隊と揉み合いの末、男性27人、女性6人が連行された。
クルングテープではまた、政治活動家ら3人が、クーデターを起こしたプラユット首相(クーデター当時の陸軍司令官)ら軍政幹部を国家反逆罪で刑事裁判所に提訴した後、裁判所前で身柄を拘束された。
コンケンではデモを行った学生ら7人が警察署に連行された。
中央選挙管理委員会が憲法草案で「下院議員選挙には、政党だけでなく、政治団体のメンバーも立候補することができる。」とされていることに異議を表明。
ソムチャイ選管委員によれば、「政治団体からの出馬を許すのは、大政党の影響力を弱めようとしたものであることは理解できるものの、影響力のある政治家の息のかかった者が政治団体から多数立候補し、これらの政治家が議会で一定の力を持つ事態が懸念される。」
05月23日(土)昨年05月の軍事クーデターからちょうど1年となる05月22日、クルングテープでクーデターを批判する街頭デモを行った学生らが捕らえられたことについて、国家平和秩序評議会(NCPO)の広報担当ウィンタイ大佐は、「学生らが政治家に操られてデモを行った。」との見解を示した。さらに、「このような手段で政情不安を煽ろうとした者は厳罰に処されることになる。」とも警告。
デモを行って身柄を拘束された学生は計38人で、身柄を拘束されたデモ参加者らは、朝、全員釈放された。
学生らは、「当局が力尽くでデモを止めさせようとした。」として、動画をネット上に投稿して非難。
一方、ウィンタイ大佐は、「学生たちは純粋で経験不足。政治家など悪意を持つ者たちのトリックに気がつかない。学生は利用されないように気をつける必要がある。」
05月24日(日)クルングテープ都ラチャダピセーク通の刑事裁判所で、「刑事裁判所」との表示の左右の壁に「A」を「○」で囲んだ「アナーキズム(無政府主義)」のシンボルとみられる黒色のスプレーペイントによる落書きがあるのが見つかった。裁判所関係者によれば、落書きは当局に通報したあと消去したが、刑事裁判所の建物などにこのような落書きがされたのは今回が初めて。
政府宝籤庁(GLO)発行の宝くじが長年にわたり定価(2枚1組80B)を上回る価格で販売されている問題で、先にGLO取締役会議長に任命されたアピラット陸軍第1管区副司令官が「強権を発動してでも定価販売に戻す。」との考えを示した。
関係筋によれば、宝籤は「5頭の虎」と呼ばれる大手業者5社が流通をほぼ独占。流通の過程で手数料が発生しているため、宝籤売りが定価で小売りできない状況となっている。これら業者との契約が今年半ばに切れることから、軍政は流通システムを改めて定価販売を実現しようとしている。だが、それにはこれら業者の協力が必要。
アピラット副司令官は、「話し合いで解決できるなら強行策は取りたくない。」と述べているが、これは裏を返せば、「協力が得られなければ、強権を発動する。」ということ。このため、大手業者の出方に注目が集まっている。
なお、宝籤は政府機関や慈善団体などにも一定の数量が割り当てられているが、これらの団体などは売れ残りを恐れて大手業者に販売を委託しているのが実情。
05月25日(月)ウィサヌ副首相によれば、「内閣は05月25日に行った3時間に及ぶ会議をもって憲法草案の修正に関する検討を終了した。その結果、内閣からは100ケ所以上の修正案が憲法起草委員会に提言されることになった。」この修正についてウィサヌ副首相は、「内閣は、現政権が打ち出した改革・和解の方針が将来の政府によって実行されるか、政治危機に逆戻りするのを回避するために何ができるか、政治システムをどのよう改善できるかの3点を重要視しており、基本的にこの指針に基づき修正が提案された。」と説明。
05月26日(火)国家改革評議会(NRC)の司法改革委員会と政治改革委員会が、新憲法草案の条項数を現在の315条から118条に減らすよう提言。
司法改革委員会のセリー委員長は、「憲法起草委員会(CDC)は政治対立を解消し、行政と立法を改善する措置を新憲法に盛り込もうとしている。だが、多くの条文が複雑に絡み合っていて理解するのが非常に難しく、論争を招きかねない。」と指摘。
また、両委員会とも憲法草案が「非議員を首相に起用できる。」としていることにも反対しており、「いかなる条件下でも受け入れ難いと考えている。」とを明らかに。
クルングテープ都ラチャダピセーク通の刑事裁判所で「刑事裁判所」とのロゴの左右に「無政府主義」のマークとみられる「A」を「○」で囲んだ落書きがされていた事件で、警察は、「ヌッタポン・ケムンゲーン(22)をノンタブリー県パクレット郡で25日夜に逮捕した。」と発表した。裁判所前の防犯カメラにヌタポンが落書きしている映像が残されていた。
ヌッタポンの自供によれば、「大学時代の友人が02月初めに軍人に撃たれて死亡したものの、警察による捜査が進んでいないことから抗議のために落書きした。」
タイ政府は閣議で高速鉄道建設などのために日本との間で取り交わす覚書の内容を承認。
覚書には、クルングテープ-チエンマイ間(635㎞)の高速鉄道建設、カンチャナブリ-クルングテープ-チャチュンサオ-アランヤプラテートを含む路線(574㎞)の複線鉄道建設などで日本側の協力を求めることが盛り込まれている。この他、ウィラチョン政府副報道官によれば、タイと日本は、メソット-ピサヌローク-コンケン-=ムクダハンをつなぐ718㎞の鉄道開発の実行可能性調査も共同で実施する予定。
05月27日(水)タイ外務省は、「タクシン元首相のパスポート2冊を26日付で無効化した。」と発表。タクシンのインタビューでの発言に、「国家の安全保障、名誉、尊厳に影響を与える内容があった可能性がある。」、「警察が不敬罪、名誉棄損、コンピュータ関連犯罪法などの容疑でタクシンの捜査に乗り出したことを受けた措置だ。」 警察によれば、「発言は国家の安全保障や威信に影響する不適切なもの。」
タクシンは2006年のクーデターで首相の座を追われ、汚職(職権乱用)で禁錮2年の有罪が確定したあと旅券が無効化されたものの、タクシン派・インラック政権下で新しい旅券が発給されていた。外務省によれば、「タクシンは投資などを通じモンテネグロとニカラグアの旅券を保有している。」という。今後はこうした国のパスポートを使用すると見られる。
タクシンは今月19、20日に京城(ソウル)で開催された国際会議、アジア・リーダーシップ・コンファレンスに出席した際に、南鮮メディアの取材に応じ、「妹のインラック前首相の政権を打倒した2014年の軍によるクーデターは、タクシン政権を倒した2006年の軍事クーデター同様、タイ国王の諮問機関である枢密院が画策した。」などと述べた。この発言がタイ軍事政権の逆鱗に触れ、パスポートを剥奪された模様。
プラウィット副首相兼国防相は、「クーデターの発生を防ぐことのできるような憲法を作成・制定することはできない。」と述べ、「憲法の内容にかかわらずクーデターは起きるときは起きる。」との考えを明らかに。
軍部は昨年5月、政治的混乱がエスカレートし、さらに多くの国民が死傷する恐れがあるとして、インラック政権を追放して全権を掌握することになった。
プラウィット副首相によれば、「軍部首脳は野心は抱いていないものの、同じような状況になったら介入しなければならないと考えている。
一方、この発言に対し、タクシン派プア・タイ党所属のサマートは、「民主主義のルールに反する。」と非難。
太田国土交通相は、来日したタイのプラチン運輸相(前タイ空軍司令官)と、鉄道分野に関する協力覚書に署名。
タイによると、両国はクルングテープとチエンマイを結ぶ高速鉄道建設、インドシナ半島南部経済回廊の一部、ビルマ国境のカンチャナブリー-クルングテープ-チャチュンサオ-カンボジア国境のサケーオ県アランヤプラテート間の鉄道建設、ビルマ国境のターク県メーソートーラオス国境のムクダハン間の鉄道建設、タイの鉄道貨物輸送の効率改善について、共同で事業化調査を行う。また、クルングテープとラヨーンを結ぶ高速鉄道の建設について、タイが日本側の提案を検討する。
個人的には、タイ国内での移動が便利になり喜ばしい。日本の技術が、タイのみならずインドシナ半島の発展に多大な貢献が期待される。しかし、今までこのような高速鉄道網がなかったことが異常であり、その理由の大半が予算の欠乏によるもので、果たしてタイが代金を払えるのか疑問である。過去にも高速道路や地下鉄や高架鉄道などの代金を踏み倒した御国柄なのである。日本の国益や企業の利益を考えて、支那・朝鮮のように技術と資金を取られて叩き出されることも考慮しなければならない。
ドイツなど毛唐の国はその点したたかである。ドイツ語を第2外国語として選び、親独であり、ドイツ人の友もいる。しかし、日清戦争の3国干渉や第1次世界大戦など歴史を学ぶと、ドイツはとんでもない国だとわかる。スワンナプームのエアポートリンクはドイツのジーメンス製だが、あの扉の開閉など無骨さ(野蛮さ)に閉口する。ゾリンゲンなどドイツ製品を愛用しているが、日本製の方が優れているものが多い。ドイツ車は支那で作っていて、純粋に近いドイツ車などないのである。
05月28日(木)ウィサヌ副首相は、「政府が国家改革評議会の存続延長を画策している。」との一部報道を全面的に否定。
現行の暫定憲法によれば、憲法起草委員会(CDC)が打ち出した新憲法の最終案を国家改革評議会(NRC)が却下した場合、CDCもNRCも解散となり、新憲法の作成は振り出しに戻る。CDCとNRCは新たに設置されるが、それまでの委員、評議員は再任されない。だが、「NRCをそのまま存続させる企みがある。」との噂が流れている。
ウィサヌ副首相によれば、「国民投票を実施するために暫定憲法の改正が必要だが、NRC絡みで改憲するという話は全く聞いたことがない。」という。
プラユット首相は、政府庁舎で催された報道関係者との昼食会の席上、「持てる権限を駆使して、クーデターを起こしたことが無駄にならないようにする。」と述べ、現在の軍政の下で何が何でも国が良い方向に向かうよう道筋をつける意向であることを明らかに。
また、タクシン派と反タクシン派の和解などが現政権にとって大きな課題となっているが、これについて首相は、「政府が人々の意見が同じになるようにするのは困難。だが、我々はともに暮らす術を探す必要がある」と述べて、共存が最も重要との見方を示した。
タイでは軍人や警察官が退官後も現役時の階級を「元」を付けずにそのまま名乗ることが認められているが、警察出身のタクシンは最近の発言が問題視されており、現役時の階級「警察大佐」を名乗ることが禁止される見通し。
外務省はすでに元首相の外交旅券、一般旅券を無効化している。
警察が元首相の警察官階級について検討するため設置した委員会の委員長、チャイヤ警察庁顧問はこのほど、「タクシン元首相が犯罪人であることは明白。6つの事例が警察官階級剥奪(現役時の階級の使用禁止)となるが、その1つに該当する。」と指摘。同委員会が階級剥奪を進言する可能性の高いことを明らかに。
なお、階級剥奪は、タクシンにとって実質的なダメージとはならないと見られるが、警察から縁を切られたようなもので、タイ国内では非常に不名誉なことと受け止められる。
05月29日(金)警察は、クルングテープの北隣ナコンパトム県でチャイヤ元商業相の自宅など関係先13ケ所を家宅捜索し、ピストル8丁、実弾約800発、防弾チョッキなどを押収。
タクシン派パラン・プラチャーチョン党(すでに解党)の副党首を務めたことのあるチャイヤはナコンパトム県で大きな影響力を持つ有力者の1人。今回の捜索は、「チャイヤの側近が犯罪に関与している。」との通報に基づいて行われたものというが、チャイヤは警察署での事情聴取で、「側近に殺人犯はいない。私の部下の中に犯罪歴のある者はいない。」と述べ、側近による悪事の可能性を全面的に否定。
05月30日(土)ウドムデート陸軍司令官(副首相)は、国外逃亡中のタクシンが軍政による国民和解実現のための努力を批判する書き込みをネット上にしたことに対し、「タクシンの言動に和解に役立つようなものがあるか。」と強く反論。ウドムデート司令官によれば、「タクシンは、『和解が達成できていない。』と軍政を批判する一方で、対立を煽るような発言をしている。」
なお、関係筋によれば、タクシン派も反タクシン派も「国民和解」の必要性を認めている。だが、タクシン派は、反タクシン派を黙らせることを和解と考え、一方、反タクシン派はタクシン派の影響力を弱めることが和解に繋がると考えていることから、何をもって和解とするかについて両派の意見が一致するのは困難。
05月31日(日)警察がタクシンの発言を問題視してタクシンの警察官階級剥奪の検討を開始したことを受けて国家改革評議会(NRC)のプラサン評議員が先に「勲章の返却も求めるべき。」と述べたが、タクシン派プア・タイ党の幹部アヌソンは、「プラサン評議員の発言は(タクシン支持者の)反発を招き、対立を長引かせるだけ。」と批判。
国外逃亡中のタクシンは、枢密院の軍事クーデター関与を示唆した発言が問題視され、先に外務省から旅券無効化の処分を受けた。これに続いて警察が警察官階級の使用禁止を検討。これに加えプラサン評議員は、「タクシンには警察官時代、政治家時代に授けられた全ての勲章の返却も命じるべき。」と述べている。
06月01日(月)タイ外務省は「タクシン元首相の最近の発言を問題視してタクシン元首相の旅券2冊を無効化した。」と発表。その後、「外交旅券は無効となっていない。」と一部で報じられたが、ウィラチョン政府副報道官は、「外交旅券はすでに(首相在任中の汚職(職権乱用)で有罪・禁錮2年が確定して間もない)2008年12月15日に無効化されている。外務省も確認している。」と説明。
外交旅券については、プラソン元外相が「外交旅券は外相に発給され、また、有罪で収監されたら無効となるはず。」などと述べたのが発端となり、「まだ無効化されていない。」と一部で報じられることになった。
なお、外務省によれば、05月26日に外務省が無効化したのは一般旅券2冊であり、これで外務省がタクシンに発給した旅券の全てが無効化されたことになる。
06月02日(火)2013年に当時のインラック政権主導の憲法改正が憲法裁判所によって違憲とされた問題で、立法議会は06月26日、改憲に賛成した当時の下院議員248人を弾劾するか否かの審議の開始日を決める予定。弾劾となれば、これらのタイ貢献党所属の元議員たちは、過去に遡って議員罷免、公民権5年停止となる。
ポンペット立法議会議長によれば、「審議開始の15日前までに、国家汚職制圧委員会(NACC)がまとめた容疑に関する報告を立法議会議員に知らせ、また、元議員たちに審議開始の旨を伝える必要がある。」
これら元議員が公民権停止となれば政治活動が禁止されるため、タクシン派は大打撃を受けると見られる。
警察庁が設置した委員会は、タクシンから警察中将の階級を剥奪することを全員一致で決定。
タイでは軍人や警察官が退官後も現役時の階級をそのまま名乗ることが認められている。 だが、タクシンは「先の発言が国家安全保障を脅かす。」などと判断され、外務省が旅券の無効化を決定。これを受け、同委員会は、タクシンが警察中将という階級を使うのを禁止することを決定。
今回の決定は、ソムヨット警察庁長官に報告されるが、承認されれば、首相官房に報告され、最終決定が下されることになる。
米国訪問中の2006年09月にクーデターで首相の座を追われたタクシンは、汚職などの罪に問われ、また、2008年02月に帰国。保釈中の身で許可を得て同年08月に北京を訪れたが、そのまま帰国せず、同年11月に禁錮2年の有罪が確定。だが、タクシンは判決を不当として帰国して刑に服すことを拒み、国外逃亡を続けている。
06月03日(水)タクシンの一般旅券2冊が2006年09月の軍事クーデター後に無効化されたものの、インラック前政権下の2011年に無効化が取り消されたことから、民主党が当時のインラック首相とスラポン外相の罷免を求めたことについて、国家汚職制圧委員会(NACC)のパンテープ委員長はこのほど、NACCの部会による調査が間もなく完了すること、調査では今のところインラック前首相による不正が見つかっていないことなどを明らかに。
06月04日(木)ウィサヌ副首相は、新憲法が国民投票で否決された場合の4つのオプションを内閣と国家平和秩序評議会(NCPO)に提示する考えを明らかに。
現在、「新憲法を国民の信任を得たものにする必要がある。」との観点から新憲法の是非を問う国民投票の実施を求める声が強まっている。関係当局も実施に前向きだが、投票では反対意見が上回って否決されるケースも考えられるため、国民投票を実施する場合は否決にどのように対応するかを決めておくことが必要不可欠。
ウィサヌ副首相が提示するオプションは以下の4つ。①国家改革評議会と憲法起草委員会を改めて設置して憲法起草からやり直す、②憲法起草委員会だけを改めて設置して憲法を起草する、③立法議会に憲法起草を任せる、④単独あるいは複数の機関が過去の憲法から選んだものを新憲法として制定する。
プラユット首相は、政府庁舎で「改革が完了するのを見届けるため、現政権をさらに2年存続させるのはどうか。」との報道関係者の質問に対し、「国民がずっとやってほしいと望むなら、私は国民と国のために働く用意がある。しかし、『権力の座にしがみついている。』との批判が国内外で出たら、国民には私を擁護してほしい。」と返答した。しかし同時に「特別な権限を使って首相の座に留まる事はない。」とも明言。一方、その後に開催された立法議会でも国家改革評議会(NRC)の評議員から同様の質問が出たが、プラユット首相は、「(首相の座に)長く留まるというアイデアは実現困難。」と返答した。
06月06日(土)「国家改革を推進するための総選挙2年延期」について、ウィサヌ副首相は、新憲法の是非を問う国民投票に賛否を問う質問を盛り込むことも可能との考えを明らかに。
関係筋によれば、「民政移管のための総選挙実施は、新憲法の是非を問う国民投票を実施しなければ来年初めにも実施できる見通し。だが、新憲法の草案に一部から強い批判意見が出ており、また、国民投票で新憲法が否決されれば、新たな憲法草案作成などに時間が掛かることになる。さらに、現政権下で改革の道筋をつけるだけでは不十分との意見も出ている。」という。
このような理由から、「現政権が2年間かけて改革を具体化したあとで総選挙を実施すべき。」との意見が国家改革評議会(NRC)の一部評議員から出ている。
なお、ウィサヌ副首相は、「政府は総選挙延期を提言する立場にはない。」、「政府が(総選挙延期について)コメントするのは時期尚早。」とも話している。
06月08日(月)国家改革評議会(NRC)政治改革委員会のソムバット委員長は、「政治改革委員会が現政権をさらに2年間存続させて国家改革を推進させることを新憲法に規定すべき。」と判断し、これを憲法起草委員会(CDC)への提言に盛り込んだことを明らかに。
「現政権の下で2年間かけて国家改革を具体化する。」との案については、「新憲法の是非を問う国民投票を通じて国民の判断を仰ぐべき。」との意見も出ているが、ソムバット委員長によれば、「存続延長の規定を新憲法に付け加えることで国民票による質問は不要になる。」
一方、プラユット首相は、現政権の存続2年延長に関する質問に対し、「国家平和秩序評議会 (NCPO)の打ち出した(新憲法制定や総選挙実施などに関する)行程表は変更されていない。そのような質問はすべきではない。」と述べた。
06月09日(火)現政権の後ろ盾である国家平和秩序評議会(NCPO)と内閣は、「新憲法の是非を問う国民投票で質問の項目を増やすため現行暫定憲法を改正する必要がある。」との点で意見が一致。
この他、憲法起草委員会(CDC)による憲法草案手直しの期間を30日間延長することも合意された。
ウィサヌ副首相によれば、「国民投票を実施する前に中央選挙管理委員会が憲法草案のコピーを国内の1900万世帯に配布する。また、国民投票には新憲法を承認するか否かの質問のほか、現政権の存続を2年間延長して国家改革を推進すべきかという質問などが付け加えられる見通し。ただ、質問の追加には、国家改革評議会(NRC)、立法議会(NLA)の過半数の賛成が必要。
プラユット首相(前タイ陸軍司令官)率いるタイ軍事政権・反タクシン派が政権の長期化、民政移管の先送りを図る動きが表面化してきた。軍政の長期化は世論の一定の支持を得ているとみられ、民政復帰の日程はますます不透明。
軍政は当初、現在作成中の新憲法案を国民投票にかけずに施行する方針だったが、憲法案に関する以外の投票項目を加えることを可能にした上で、国民投票の実施を決めた。憲法案は09月中にまとまり、その後、1900万部を印刷して国民に配布、周知し、2016年01月に賛否を問う国民投票を行うという日程が見込まれている。民政復帰のための総選挙は当初予定の2016年前半から数ケ月遅れる見通し。
一見すると、国民投票の実施は政党や世論の反発を考慮したように見える。しかし、軍政・反タクシン派は、憲法案に暫定首相を2年置く条項を盛り込んだり、憲法案以外の項目でプラユット政権の継続の是非を問うなどの方法で、政権維持を図る可能性がある。憲法案が否決された場合、軍政は憲法案を新たに起草する方針で、民政復帰は年単位で遅れる。
任期2年の暫定首相という構想には、軍幹部、反タクシン派から早くも支持の声が上がっている。反タクシン派の僧侶が「暫定首相に賛成する5万人の名簿」を王族のパナダー首相府相に手渡し、プラユット首相に総選挙の延期を呼びかけた。プラユット首相本人は観測気球を打ち上げて世論の反応を窺っている段階と見られ、政権長期化への明確な姿勢を示していない。
06月10日(水)中央選挙管理委員会のスパチャイ委員長は、中央選管が来年01月10日の国民投票実施を想定して準備を進める方針を明らかに。
新憲法の是非を問う国民投票は、憲法起草委員会(CDC)が打ち出した新憲法最終案を国家改革評議会(NRC)が承認した後に実施される。ここで承認された場合、中央選管は09月06日から国民投票実施に向けた準備を開始する予定。国民投票にかかる費用は総額30億Bあまり。
タイ警察は、タイ宮内庁職員のモントリー・ソーターンクーン(54)を不敬罪、恐喝などの容疑で逮捕。タイでは殺人容疑でも保釈になる場合があるが、不敬罪の場合は保釈を認めらないまま実刑判決を受け服役する場合がほとんど。モントリーもこのまま服役する公算が大きい。
王族に近いと騙って、当時の閣僚に圧力をかけ、タイ国営石油会社PTTとタイ国営通信会社CATテレコムの取締役のポストを得た他、土地売却の際に買い手を脅し、売り値を吊り上げた。モントリーは昨年12月にタイ王室を離脱したシーラット・スワディー元王太子妃の元侍従長で、PTT、CATテレコムのほか、地方水道公社、住宅公社の理事などを務めた。PTTの取締役には2011年に就任し、今年04月に退任。シーラット元妃を巡っては、両親、兄弟、おじに当たるポンパット前警察庁中央捜査局長(警察中将)、ポンパット前局長周辺の警官ら数十人が、昨年から今年にかけ、不敬罪、恐喝などで逮捕、実刑判決を受け、服役中。
06月11日(木)新憲法の是非を問う国民投票について、最低投票率が設けられない見通しであるため、投票率が低ければ可決される可能性が高い。
また、中央選挙管理委員会のソムチャイ委員は、「最低投票率に及ばずに国民投票をやり直すということもないため、費用が嵩むことはない。」との見方。「国民投票の費用は約30億Bとされているが、投票がやり直されればさらに費用がかかることになる。また、反軍政勢力が否決に持ち込もうと画策すると予想されるものの、最低投票率を設けないことでこの企みが不成功に終わる可能性が高まる。」
内務省関係筋は、「最低投票率が存在しなければ、投票ボイコットを呼びかけても意味がない。かといって反対票を投じさせるのはボイコットさせるよりさらに難しい。」と指摘。
06月12日(金)政治対立を解消し国民和解を実現するためには国家改革が必要と判断に基づいて現政権のもとで改革の具体的検討が進められているが、プラユット首相は「国家改革評議会(NRC)に代わる機関、すなわち、改革推進に必要な権限を付与された機関の設置が必要。」と強調。
先に内閣と国家平和秩序評議会(NCPO)は現行の暫定憲法の7ケ所を改正する案を承認したが、その1つは「NRCは新憲法草案に関する採決を行った後、新憲法草案が承認されたか否かにかかわりなく解散する。」というもの。このNRC解散に伴い、改革にアドバイスする、首相が選んだ200人で構成される改革推進機関が設置されることになる。
東北部を管轄する陸軍第2管区への命令の内容がネット上に流れたことをきっかけに「国家改革評議会(NRC)が新憲法草案を承認するか否かを決める過程で混乱が生じクーデターが起きる。」との噂が広まっていることについて、プラウィット副首相兼国防相は、「何もない。議会での採決がなぜ混乱につながるのか。」と述べ、クーデター発生の可能性を全面的に否定。
また、陸軍第2管区への命令は、「兵士、警察官、内務省職員は、国家平和秩序評議会(NCPO)議長の許可なく武器を管轄地域外に持ち出すことを禁止する。」というものだったが、プラウィット副首相兼国防相は、「武器の移動にNCPO議長の許可が必要なのは普段と変わりなく、また、武器の移動は政治とは関係ない。」と説明。
06月13日(土)「昨年05月のクーデターに伴い誕生した現在の軍政を倒そうとクーデターを画策している者たちがいる。」といったメッセージがネット上で飛び交っていることについて、ウィンタイ陸軍報道官は、「根も葉もない噂」と述べ、クーデター発生の可能性を全面的に否定。
また、「プラユット首相が現行の暫定憲法44条に基づいて強権を発動してウドムデート陸軍司令官(副首相)を解任した。」との流言が存在するが、報道官によれば、「そのような事実はない。」
06月14日(日)ウィサヌ副首相は、「新憲法が国民投票で可決されたなら来年08月に総選挙を実施できる。」との考えを明らかに。
もし国民投票が来年01月に実施され、新憲法の最終案が可決された場合、憲法起草委員会(CDC)は02月に基本法の草案を作成。草案が03月か04月に立法議会(NLA)で審議されて05月に憲法裁判所に提出され、憲法裁判所に承認されれば、総選挙を08月に実施することが可能。選挙結果は30日後に発表されるため、来年10月には新政権が発足。これに伴い、「5本の本流」と呼ばれる現在の暫定政権、国家平和秩序評議会(NCPO)、国家改革評議会(NRC)、立法議会、憲法起草委員会の全てが姿を消すことになる。
タイ軍における実質的最高ポストである陸軍司令官にプラユット首相の弟、プリチャ大将が就任との見方が強まっている。ウドムデート陸軍司令官(副国防相)は今年度末(今年9月末)をもって定年退官。プリチャ大将は現在、陸軍司令官補を務めている。また、陸軍司令官の候補としてはティラチャイ陸軍司令官補の名前も上がっており、関係筋は、「プリチャ、ティラチャイ両大将のうち、一方が陸軍司令官、他方が国防事務次官に起用されるのは確実。」
06月15日(月)クルングテープのタイ外国人特派員クラブ(FCCT)で17日に開催される予定だった不敬罪に関する討論会がタイ軍事政権の圧力で中止。FCCTが明らかに。
FCCTによると、「軍政は、討論会が開催された場合、FCCTがあるビル全体を封鎖する。」と警告。
不敬罪はタイ国王夫妻と王位継承者への批判を禁じたもので、違反した場合、1件につき最長15年の禁錮刑が科される。人権保護団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW、本部ニューヨーク)によると、不敬罪の裁判は1990年から2005年にかけ、年4、5件程度だったが、反王室のイメージがあるタクシン派と特権階級を中心とする反タクシン派の抗争が激化した2006年以降は累計数百件に上る。不敬罪の容疑者のほとんどはタクシン派で、逮捕後、保釈を認められないまま、実刑判決を受け、服役する事例が多い。
昨年05月のクーデターでタクシン派政権を倒し発足したプラユット軍事政権は政治集会、抗議活動を禁止し、人権、民主主義などに関する行事を中止させてきた。また、不敬罪による取り締まりをさらに強化し、それ以前の民選政権下で問題とされなかった事例も遡って摘発し、短期の裁判で重刑を科している。
今年に入ってからの主な不敬罪の裁判:02月、「2013年にタマサート大学の構内で演じた劇で王室を批判した。」として、大学生のパティワット・サライイェーム(24)と政治活動家のポーンティップ・ムンコング(27)♂にそれぞれ禁錮2年6ケ月の実刑。03月、「2014年にトイレの壁に王室批判の落書きをした。」として、オパート(67)に禁錮1年6ケ月の実刑03月、「2014年にインターネットの交流サイト、フェイスブックに王室を批判するコメントや写真を投稿した。」として、実業家♂(58)に禁錮25年の実刑。被告は民間人であるにも関わらず、裁判はいずれも軍法会議で行われ、軍法会議は1審制で、控訴が認められていない。
国家改革評議会(NRC)のティエンチャイ議長は、「改革失敗」との批判を受けぬようNRC内の18改革委員会全てに対し、NRCの解散までに改革関連法の少なくとも半数について制定の手続きを完了するよう指示したことを明らかに。
先に政府が承認した暫定憲法改正案では、NRCは憲法起草委員会(CDC)がこれから打ち出す新憲法の最終案に承認あるいは不承認の判断を下した後解散となるが。解散の時期は約2か月後とみられている。それまでに改革関連法の半分については制定手続きを完了させておく必要がある。なお、解散時にNRCが改革関連法に関する作業をやり残していた場合は立法議会(NLA)が引き継ぐことになる。
06月17日(水)最近になって「昨年05月の軍事クーデターで全権を掌握した軍部首脳らをその座から追い落とすためにクーデターを画策している者がいる。」との噂がネット上に流れているが、ソムヨット警察庁長官は、「噂を広めた犯人が誰で、どこに住んでいるかも把握している。」と述べた。「犯人は外国で登録したウェブサイトを通じてクーデターの噂をばら蒔いていた。」という。だが、「警察が同サイトへのアクセスをブロック済み。」
また、「犯人は政治的意図があって噂を流した。」との見方もあるが、長官は、どのような政治勢力が犯人と繋がっているかなどについては明言を避けている。
06月18日(木)立法議会で、現行の暫定憲法の7項目改正案が全会一致で承認。改正案は内閣と国家平和秩序評議会(NCPO)が提出したもの。
改正に伴い、憲法改正や閣僚入れ替えに国民の意見を反映させる際の障壁が取り除かれ、また、新憲法の最終案を国家改革評議会(NRC)が承認した後に同案の是非を問う国民投票の実施などが可能になる。なお、暫定憲法は、昨年05月の軍事クーデターでそれまでの2007年憲法が廃止されたことから制定されたもの。また、この憲法に代わる憲法が新たに制定されてから総選挙が実施されて民政移管が実現することになる。
06月21日(日)新憲法の是非を問う国民投票について、先に「来年01月に実施される可能性が高い。」などと報じられたが、立法議会(NLA)のピラサック副議長は、「来年02月に実施され、プラユット現政権が少なくとも再来年初めまで存続する。」との見方を示した。
ピラサック副議長によれば、憲法起草委員会(CDC)が新憲法の最終案を打ち出すのが08月。国家改革評議会(NRC)が最終案を承認するのが09月初め。その後で全国の2400万世帯に配布するため最終案のコピーが印刷されるが、これには相当時間が掛かる。このため、国民投票実施は早くとも来年02月06日。投票で最終案が可決されれば、総選挙が来年10月か11月に実施される。そうなると、現政権が新政権と交代するのは再来年初めになる見通し。
06月22日(月)国家平和秩序評議会(NCPO)は近く警察庁本部で報道関係者を集めた会議を開く予定。ここには内外の記者200人あまりが出席する見通しで、NCPOはこれら記者に対し、プラユット首相など政府首脳に挑発的質問をしないよう求める予定。
NCPOに関する報道をモニターしている委員会に所属するスチャート陸軍信号局局長によれば、「会議では報道関係者に対し、建設的な質問をすることや事実を捩じ曲げないことが求められる予定であるが、軍首脳部が何かを記者たちに命じるようなことはない。」
06月23日(火)憲法起草委員会(CDC)が打ち出した新憲法の最初の案に対しては、「条項が多すぎて冗長。」といった批判意見が一部で出ていたが、CDCの広報担当カムヌンは、「100以上の条項を手直しすることで憲法草案を簡素なものにすることになった。」、「新憲法案については様々な機関から提言が出されているが、CDCはこれら提言に基づき25日にも草案修正の作業に取りかかる。」と説明。
また、ウィサヌ副首相は、「憲法草案の簡素化は良い兆し。」と述べ、CDCの決定を歓迎する考え。
2008年に反タクシン組織、市民民主主義連合(PAD)の支持者らが当時のタクシン派政権への抗議のためスワンナプーム、ドンムアン両空港で座り込みを行い1週間以上にわたって占拠した事件について、控訴裁判所(日本の高等裁判所に当たる)は、1審の判判決を支持し、当時のPAD幹部ら13人に対しタイ空港社(AOT)への5億2200万Bの損害賠償を命じた。
また、PADの顧問弁護士によれば、最高裁判所に上告するには被告らが26日までに裁判費用700万Bを支払う必要があるが、支払いが間に合いそうにないため、支払期限の延長を裁判所に求める予定。
06月24日(水)タイの政治システムを絶対君主制から立憲君主制に変えた1932年06月24日の立憲革命から83年目の24日、プラユット軍事政権に反対する小規模なデモがクルングテープの民主記念塔やパトゥムワン警察署などで行われた。
民主記念塔では塔に献花した学生3人が軍政による政治活動禁止命令に違反したとして逮捕。パトゥムワン警察署では地方とクルングテープの学生十数人が入口前に数時間座り込み、「今年05月の反軍政デモで警官、兵士が参加者に暴力を振った。」と、警察に捜査を要求。
一方、軍政と対立するタクシン派の地盤であるコンケン県では23日、タクシン派の女性2人が軍基地に出頭させられ、軍高官から、タクシン派支持の態度を改めるよう指導。2人はタクシンの妹のインラクック(48)の誕生日の今月21日、「誕生日おめでとう」と記したプラカードを持って、県内の路上を行進した。行進には約20人が参加。
プラユット首相は、記者会見で、メディアに対する不満を5分以上にわたり話し続け、最後は怒りを抑えきれないように声を荒らげた。
プラユット首相はメディアが毎日自分を攻撃すると主張。「これほどの仕事をしたのに、私が何を成し遂げたのか何も書かず、何の業績もないと書く。」と批判し、「この国に生まれたら悲しいだけだ。」などと零した。さらに、「会議で訪れたどの国も前進している。内紛の話など出てこない。揉め事を掘り起こそうをしているのは我国だけだ。」と嘆き、「(メディアは軍政が)弾圧していると言うが、本当に弾圧しているのなら、こんなものじゃない。私もこんなに不機嫌にならずに済む。少しは私に遠慮してもいいではないかと思うが、そんなことは誰もしない。書きたいことを書き、批判したいように批判する。」と鬱憤をぶっつけた。「私を選挙で選んだ人はいない。」、「自分で望んでこの立場についた。」と認めつつも、「君たちのために毎日仕事をしているが、君たちは何も聞かない。」、「公務員の90%以上は良いが、(メディアに)批判され、落胆している。」と述べた。
この辺りから発言が勢いを増し、「命令されて悪く書いているのを知っているから、記者に怒ってはいない。」、「悪く書かないと金を貰えない。」などと発言。記者が「給料を貰っているだけで、それ以外に誰からも金など貰っていない。」と反論すると、「知るか! 君らはみんな金持ちだ。」と怒鳴り、「書きたいように書けばいいだろう」、「近々この国は破滅する」、「給料もなくなる、国中に金がなくなる。好きなようにすればいい。」なとと言い散らした。
その後、やや気を取り直し、「外国は(タイに)投資する準備がある。交通、観光など、タイはどうしたいと聞いてくる。タイだけだ、訳のわからないことを言い、内輪もめに明け暮れているのは。」とぼやいた。
発言の翌日、軍政に批判的なタイ字紙マティチョンは、沖縄の戦没者を悼む23日の慰霊の日に沖縄を訪れた安倍首相が「帰れ」などと野次を浴びた記事を掲載。「成熟した指導者の見本…安倍は野次られても感情を表に出さなかった」と見出しをつけ、プラユット首相を皮肉った。
 支那の工作員の翁長雄志(おながたけし)(64)沖縄県知事は、追悼して死者を悼む沖縄全戦没者追悼式で、政治主張の妄言を吐いた。追悼のかけらも持ち合わせない人非人で、死者を侮辱するものである。この会場には招待客以外は入れない。日当で雇った本州から来た工作員の蛮行というのがまるわかりである。この売国鬘爺は自民党の沖縄県幹事長で辺野古移転に賛成していたのが、日本共産党と共謀して一転して反対に変わった。対案も出せず、普天間基地を固定化し、住民の生命を無視している。しかも、支那属国の証、龍柱と支那部落を日本政府からの沖縄振興予算3000億円で建設している。ここまで品性下劣で国益を害する売国奴は例が少ない。
 日本共産党は、日本国憲法1条、2条、3条、4条、5条、6条、7条、8条を違反か蔑ろにし、9条2項だけを誤憲し、日本人を戦争の危機に陥らせるカルト集団である。幹部は東大出身で豪邸に住み、低学歴の反対派の筆坂秀世(67)、萩原遼(78)は粛清。因みに、物理は、不破哲三こと上田建二郎(85)、志位和夫(60)、鳩山由紀夫(68)、菅直人(68)、有馬朗人(84)アンゲラ・ドロテア・メルケル(60)と反日の屑だらけである。9条2項があるために、千島列島と樺太をロシアから奪還できず、南朝鮮に竹島を侵略され日本人の生命と財産が奪われた。北朝鮮に拉致された日本人の救出もできない。その間に軍国主義の支那は尖閣諸島、小笠原諸島を侵略し、日本人の財産を奪い、生命を危機に晒している。
 国際法違反でやっつけ仕事の欠陥、占領憲法を70年近くも変えられない安倍晋三(60)と、クーデターができ、憲法は数年毎に変えているタイのプラユット・チャンオチャー(61)を比べて何という言いようか。マティチョンは無知なマスゴミだが、駐タイ日本大使館は抗議すべきだ。もっとも、赴任した大使佐渡島志郎はタイ服を着て挨拶に行く体たらくで、もとより期待などできるわけがない。
警察庁のプラウット報道官は、「ネット上のSNSフェイスブックで『現政権をクーデターで倒そうと画策している者がいる。』といった噂を広めた不敬罪とコンピューター法違反で、チャダパ・チョックポーンブッドスリー(48)♀をサムットプラカン県の自宅で23日に逮捕した。」と発表。ノートブックコンピューター、タブレット、スマートフォン、ビデオカメラ、文書なとが押収された。チャダパは取り調べに対し、「タクシン支持派にこうした噂を広げた。」と供述。戦車の写真などを投稿したことなどを認めている。チャダパは血圧と心臓の機能障害のため記者会見の後に病院に急送された。
06月26日(金)クルングテープ都クロンサン区で、国家平和秩序評議会(NCPO)の暫定憲法44条、政治集会禁止命令の違反で、クーデターに反対する団体「新民主主義活動グループ」に所属するクルングテープやコンケン県などの学生を中心とする男女14人を逮捕。14人は24、25日、都内の民主記念塔、パトゥムワン警察署前などで軍政に反対する集会を開き、早期の民政復帰を要求した。
警察の要請でクルングテープ軍事裁判所が逮捕状を発付。これを受けて警察官や兵士約50人が学生たちの身柄を拘束し、プララチャワン警察署に連行。学生らの弁護士によれば、「学生たちは取り調べが終わり次第、軍事裁判所で裁かれる見通しだが、保釈を請求すると軍事裁判所の権限を認めたことになるため保釈は求めない。」
プラユット首相(前陸軍司令官)とプラウィット副首相兼国防相(元陸軍司令官)、ウドムデート副国防相(陸軍司令官)は逮捕の前後に、「学生らが政治家から支援を受けている。」と発言。タクシン派の関与を示唆。
06月28日(日)クーデターに反対するデモを行ったことで学生14人が逮捕されたことについて、ネット上では「政治雑誌の発行人タナトンが黒幕。」との情報が飛び交っているが、タナトンは、「学生らの活動を支持したのは学生たちを激励しようとしたまで。」と述べ、首謀者といった見方を否定。
これらの学生に関しては、「王制転覆を狙っている。」となどとする見方もある。タナトンは、「今までに王制転覆の計画に加わったことも、タクシンから経済的支援を受けたことも、学生たちの思想に影響されたこともない。」と述べた。
06月29日(月)クルングテープでクーデター反対派の学生14人が逮捕された事件で、チエンマイで、大学生らが集会を行って14人の釈放を求めたことから、これら大学生のうち3人が国家平和秩序評議会(NCPO)の政治集会禁止令違反容疑で逮捕された。今回の抗議集会は、プラユット首相がチエンマイで30日に開かれる移動閣議に出席するため訪れたのに合わせて行われたもの。
06月30日(火)反軍政のデモを行った学生らを逮捕したことに対し、欧州連合(EU)と国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)東南アジア事務所が06月30日、相次いで懸念を表明。
学生らは06月25日にクルングテープ都内の民主記念塔でデモを行い、翌26日に逮捕。軍政は騒乱扇動罪で軍法会議で裁判にかける方針で、有罪の場合、最高で7年の禁錮刑が科される。軍政は29日までに、デモに参加した別の学生2人も訴追した。また、29日、北部チエンマイ市で14人の釈放を求めるデモに参加した学生3人を逮捕。
OHCHRは声明で、タイは市民的及び政治的権利に関する国際規約の締約国で、表現の自由、平和的な集会の自由などの権利を順守する義務があると指摘。軍政に対し、平和的なデモの参加者を釈放し、刑事訴追を取り下げるよう呼びかけた。また、5人以上の政治集会を禁止した軍政命令など、表現の自由、集会の自由を制限する法の運用を見直すよう求めた。
EUは、駐タイ代表部のフェイスブックのページに出した声明で、学生らの逮捕に懸念を表明。軍政に対し、市民的及び政治的権利に関する国際規約を順守するよう求めた。
プラユット首相(前タイ陸軍司令官)は、「法は法、タイはタイだ。」と述べ、OHCHRとEUの呼びかけを突っぱねた。記者団がデモ拡大を懸念しているかと聞くと、「心配するか!」と声を荒らげた。タナサク副首相兼外相(前タイ国軍最高司令官)は、「国連には失望した」と述べた。
メコン川流域の5カ国と日本の首脳が参加する第7回日本・メコン地域諸国首脳会議が04日、東京で開催。出席を予定しているのは議長の安倍晋三首相、カンボジアのフン・セン首相、ラオのトンシン首相、ビルマのテイン・セイン大統領、タイのプラユット首相、ベトナムのグエン・タン・ズン首相。日・メコン首脳会議は日本とメコン地域との関係強化、メコン地域の域内格差是正と持続的発展を目的に、2009年以降、毎年開催されている。今年は3年に1度の日本開催の年に当たる。今回の首脳会議では、現行の日・メコン協力の方針である「東京戦略2012」を総括するとともに、日・メコン関係の強化とメコン地域における「質の高い成長」の実現に向けて、日・メコン協力の新たな戦略を策定する予定。
各国首脳は02日午後に到着し、03日昼に日・メコン友好議連主催の昼食会、夜に安倍首相主催の夕食会に参加。04日午前に首脳会議を開き、午後、2国間会談を行う予定。
タイ政府によると、安倍首相、プラユット首相、テイン・セイン大統領は04日午後、ビルマのダウェー経済特区の共同開発に関する趣意書に調印する。05日以降、フン・セン首相は北九州と山口、トンシン首相は京都を、それぞれ訪問。
07月01日(水)タクシン政権(2001~2006年)が導入した国民皆保険制度(ユニバーサル・ヘルスケア・プログラム)について、プラユット首相は、「カネのかかる大衆迎合政策」と批判。
医療機関利用者が1回に支払う料金を30Bとした国民皆保険制度は、国民の3分の2が恩恵を受けており、タクシン人気を支える要因の1つ。
だが、プラユット首相によれば、国民皆保険制度は、医療機関への手当が十分に考慮されないままスタートされたことから、資金的な問題が生じており、この数年のうちに複数の病院が破産状態に陥る見通し。
クーデター反対の集会を行って現政権を批判した学生14人が政治集会禁止令違反で逮捕された問題で、プラユット首相は、暫定憲法44条に基づいた強権発動で学生らに恩赦を適用するよう求める声が出ていることに対し、「他にも恩赦適用を求める者が出て来る。」と述べ、恩赦で学生らを釈放することに否定的な考えを明らかに。
学生らは06月26日 に逮捕され、軍事裁判所で裁判が行われている。だが、学生らは、「軍事裁判所に保釈を申請すれば、軍事裁判所の権限を認めたことになる。」として、保釈を求めていない。
プラユット首相によれば、関係当局が現在、学生たちが自らの意思でクーデター反対集会をしたのか、あるいは、背後に政治的な組織などが存在するのかを調査中。
07月04日(土)メコン川流域の5カ国と日本の首脳が参加した第7回日本・メコン地域諸国首脳会議が4日、東京で開催され、今後3年間の日・メコン協力の方針「新東京戦略2015」を採択。
 安倍首相は会議で、2012年の「新東京戦略2012」で表明したメコン地域に対する6000億円の政府開発援助(ODA)で、カンボジアのつばさ橋、ラオの国道9号線やビエンチャン国際空港、ビルマのティラワ地区開発、ベトナムのノイバイ空港などのインフラ整備を支援したと総括。「新東京戦略2015」では、「今後3年間でメコン地域に7500億円の政府開発援助を行う。」と表明。また、メコン地域に対し、アジア開発銀行(ADB)と連携しながら、5年間で総額約1100億US$規模のインフラ投資を推進するほか、高速鉄道や都市鉄道の整備、メコン地域とインドを繋ぐビルマ南東部ダウェー経済特区開発などを支援する方針を打ち出した。「人材育成、法制度整備を含む制度的連結性の強化、東アジア地域包括的経済連携の早期妥結、高効率石炭火力発電の推進などにも取り組む。」と表明。
メコン各国はこれに対し、日本のこれまでの取り組みを評価し、インフラ投資や人材育成、日本企業の進出などへの期待を表明。
日・メコン首脳会議は日本とメコン地域との関係強化、メコン地域の域内格差是正と持続的発展を目的に、2009年以降、毎年開催されている。今年は3年に1度の日本開催の年で、来年はラオで開催される。
今回の会議には、安倍首相のほか、カンボジアのフン・セン首相、ラオのトンシン首相、ビルマのテイン・セイン大統領、タイのプラユット首相、ベトナムのグエン・タン・ズン首相が出席。各国首脳は02日午後に日本に到着し、03日昼に日・メコン友好議連主催の昼食会、夜に安倍首相主催の夕食会に参加。04日午前に首脳会議を開き、午後、2国間会談を行った。
東京で、プラユット首相、安倍首相、ビルマのテイン・セイン大統領の立ち会いの下、ビルマ南部のダウェイ経済特区開発での協力に関する覚書を調印。
プラユット首相やビルマ大統領は、東京で開催された第7回日本・メコン地域諸国首脳会議に出席するため日本を訪問。ダウェイ経済特区の開発には500億US$が投入される予定。タイ、日本、ビルマが協力することで東南アジアの貿易・投資に非常に良い影響が及ぶものと期待されている。
第7回日本メコン地域諸国首脳会議出席のため来日したタイ軍事政権のプラユット首相は、東京で安倍首相と約40分間会談。プラユット首相の訪日は今年3度目。
プラユット首相は会談で、新幹線技術を活用したクルングテープ-チエンマイ間の高速鉄道構想について、早期着工を期待すると発言。国内のインフラ整備、経済特区などについて、日本の協力を早期に具体化したいとの意向を示した。
安倍首相は「タイが軍政の行程表通りに新憲法を制定、民政に復帰することを強く期待する。」と伝えた。プラユット首相はこれに対し、「現在新憲法の作成を進めており、来年中に総選挙を実施し、民主主義に復帰できるよう、政府として全力で努力する。」と応じた。
07月05日(日)国家改革評議会(NRC)のプラサン評議員はこのほど、プラユット首相に対し、国民和解を速やかに実現するため、暫定憲法44条に基づいて強権を発動して比較的軽い政治関連犯罪で捕らえられている人々に恩赦を適用するよう要請。NRC和解委員会のメンバーであるプラサン評議員によれば、「放火や不敬など重い罪を犯した者を恩赦で釈放すれば、国民和解が実現にさらに近づく。」
また、タクシン派からは、「国民が和解できるよう、タクシン派と反タクシン派の対立に関連して逮捕された者全員に恩赦を適用すべき。」との意見が出ているが、これについてプラサン評議員は、「賛成できない。」と述べている。
07月07日(火)軍事政権に反対するデモを行い逮捕された学生ら14人について、タイ軍法会議は、警察による12日間の拘留期間延長請求を却下。14人は08日までに釈放される見通し。ただ、無罪放免ではなく、政治集会禁止令違反容疑に関する裁判は続けられ、騒乱扇動罪などで起訴される可能性がある。
14人は06月25日に都内の民主記念塔でデモを行い、翌26日に逮捕された。軍政は騒乱扇動罪などで軍法会議で裁判にかける方針を示していたが、欧州連合(EU)、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)東南アジア事務所が相次いで懸念を表明するなど、内外で釈放を求める声が強まっていた。
警察には容疑者を逮捕から12日間勾留することが認められているが、これが切れたことからさらに12日間の勾留を申請。だが、軍事裁判所は、「さらに身柄が拘束されれば、学生らは裁判に備えることができない。」として、申請を退けた。
プラユット首相は14人の釈放について、「裁判所に目溢ししてもらったのだから、まだ(デモを)やるかどうかよく考えるべき。」などと述べた。軍政幹部からは「外国の組織が学生らを焚きつけている。」(タワチャイ陸軍大将)という陰謀説も飛び出した。
関係筋によれば、「裁判所の判断は、反政府勢力への配慮とみることがでるものの、学生たちの解放が政府に批判的な者たちを勢いづかせる可能性もある。」この他、「米国の政府機関がプラユット政権を批判するよう裏で学生たちを焚きつけている。」との指摘もあるが、米政府は関与を否定している。
07月08日(水)現政権に批判的な集会を行った学生14人が政治集会禁止令違反容疑で逮捕され、これに各方面から批判が出ていた問題で、これら学生を釈放。
学生は自らの正当性を訴えていく構えを見せ、「軍事裁判所でなく通常の裁判所による裁判を求めていく。」と述べた。
警察は12日間の勾留が期限を迎えたことから、軍事裁判所に12日間の勾留延長を請求。だが、軍事裁判所は、「学生らには裁判に備える時間が必要」として勾留延長を認めず、釈放されることになった。なお、軍事裁判所が民間人を裁くことに反対するこれら学生は、「軍事裁判所に保釈請求すれば、軍事裁判所の権限を認めたことになる。」として、勾留中に保釈を要求しなかった。
07月09日(木)ネット上に「プラユット首相と妻がシンガポールに100億B以上を送金した。」との噂が流れていた問題で、ソムヨット警察庁長官は、虚偽情報を流布したというコンピューター犯罪法違反容疑でタクシン支持団体、反独裁民主主義同盟(UDD)とつながりがあるとみられる女を逮捕。容疑者については、取り調べが終わっておらず、氏名などは明らかにされていない。ソムヨット長官は、「取り調べが完了すれば、反政府組織(UDD)に属しているのか否かがはっきりするだろう。」、「人を傷つける恐れのあるメッセージを投稿したり転送したりする場合は注意してほしい。コンピューター犯罪法に違反する恐れがある。」と述べた。
不法入国とされたウイグル族約100人が支那に強制送還されたことにトルコで反発が高まり、イスタンブールのタイ名誉総領事館が襲撃された事件で、プラユット首相は、「(強制送還においては)適切な手続きを踏んだ。」と強調し、「タイ当局に落ち度はない。」との姿勢を明らかに。
今回の強制送還は、06月のトルコへのウイグル族送還に続くものだが、国連機関や人権団体から批判的な意見が出ていた。
タイでは、不法入国者などについては国籍を確認してから本国に送還しているが、ウイグル族約50人は国籍確認が済んでいないため現在もタイで身柄拘束されたままとなっている。
07月10日(金)不法入国のウイグル族109人を支那に強制送還したことでタイは各方面から批判を受けている。このため、タイ政府はこれらウイグル族が不当な扱いを受けていないことを確認すべくオブザーバーを支那に派遣する予定。
また、ウィラチョン副政府報道官は、「タイ当局は支那に戻ってからのウイグル族の身の安全を考慮したうえで彼らを支那に強制送還した。」と強調。
「プラユット首相と妻が数十億Bをシンガポールに送金した。」との噂がネット上に流された問題で、ソムヨット警察庁長官が、記者会見を行って経緯などを説明。ここで噂を流したとして先に逮捕されたリンダ(44)が「他人の書き込みを元夫が立ち上げたフェイスブックにコピーしただけ。」と述べて噂の発信源であることを否定するとともに、「騒動を起こすつもりはなかったが、国民に選ばれた政府であろうとなかろうと国民には政府を批判する権利があると思った。」などと釈明。
また、警察は、プラユット首相に関する虚偽情報を広めたのは指名手配中で、現在米国に潜伏中とみられるマヌーンの指図と見ているが、マヌーンについてリンダは、「知らない。」と述べている。
07月11日(土)ウイグル族のイスラム教徒約100人がタイから支那に強制送還されたことに批判的意見が出ている中、国家安全保障会議(NSC)のアヌシット事務局長は、国籍がトルコであることが確認されたことからウイグル族の母子8人(母4人、子4人)をトルコに送還したことを明らかに。
タイでは今年初めから密入国容疑で約350人のウイグル族の身柄が拘束されていたが、今回の送還でトルコに移送されたウイグル人は合計180人となった。また、52人がいまだ身柄拘束中だが、国籍が判明し次第、本国に送還される予定。
07月12日(日)国家改革評議会(NRC)の一部評議員から「国民投票で『挙国一致内閣を設置すべきか。』を質問する。」との意見が出ていることについて、ティエンチャイNRC議長はこのほど、「そのようなことを考えるのは我々の役目ではない。」と述べ、この意見に否定的な考えを明らかに。
新憲法の是非を問う国民投票では、NRCと立法議会(NLA)がそれぞれ1つずつ追加の質問をすることが許されることになっている。だが、ティエンチャイ議長によれば、「NRCは国家改革に専念すべきであり、改革に関連する質問をすべき。」
タイが密入国のウイグル族109人を支那に強制送還したことに批判が出ている問題で、ウィラチョン副政府報道官は、支那が旅客機で支那に移送中のウイグル族の頭に黒っぽい布袋を被せていたことについて、「支那当局にとっては、ウイグル族が抵抗したり、飛行機をハイジャックしたりするのを防ぐために必要な治安措置だった。」と釈明。
さらに、「支那政府は、ウイグル族を公正に裁くと我々に確約した。」と述べ、支那でウイグル族が不当に扱われないことを確認してから強制送還したことを強調。
機内の様子を撮影した映像は支那国営テレビ局が報じたものだが、これが原因で支那やタイへの批判がさらに強まる可能性がある。
07月13日(月)プラウット警察庁長官補は、「成田国際空港で06月22日にタイ行フライトに搭乗しようとして実弾入りの拳銃の所持で逮捕されたカムロンウィット前首都圏警察長官が嫌疑不十分で不起訴。東京入管に引き渡され、14日にもクルングテープに帰国する予定。」と明らかに。
カムロンウィット元司令官はタイからの視察団の一員として、06月19日に成田空港から日本に入国。22日に成田空港から出国する際に逮捕。荷物の中から見つかった拳銃と実弾について、自身のものであることを認めていたが、「誤ってスーツケースに入れっぱなしになっていた。」と供述。日本の検察当局は、「本人の意思で拳銃と実弾を所持していた。」と立証することが困難なため、嫌疑不十分で不起訴。
ただ、プラウット長官補によれば、「不起訴になったものの、拳銃所持という違法行為があったのは事実であり、カムロンウィットは今後1~3年間日本入国が禁じられる。」この他、カムロンウィットは、日本での逮捕に先立って拳銃と実弾を所持したままスワンナプーム空港から出国して日本に入国したため、タイに帰国してから罪に問われるとの見方もある。だが、ソムヨット警察庁長官は、これについて明言を避けている。
カムロンウィット前長官はタクシン派インラック政権の2011~2014年に首都圏警察長官を務めた。在任中、執務室にタクシンと2人で写った写真と「今日があるのは先輩(タクシン)のおかげ。」と書いた自筆の文を飾っていたことが発覚。タイで汚職で実刑判決を受け国外逃亡中のタクシンと警察幹部が親密な関係にあるのは極めて不適切として、当時の野党や反タクシン派から追求された。2014年05月のクーデターで反タクシン派軍部が政権を握ると、兼任していた港湾公社(PAT)会長を辞任させられ、同年10月、警察を定年退官。
こうした経緯から、タイの反タクシン派の間では、カムロンウィットが日本で服役することを期待する声が大きかった。釈放が報じられると、「日本人も(タイ人同様)買収されるのか。」、「一般人が同じことをしたら間違いなく刑務所行き。」など、インターネット上には日本を批判するコメントが目立つ。
パイブン法相は、駐タイ・フランス大使に対し、フランスに亡命を求めている不敬容疑者3人の身柄を引き渡すよう求めた。この3人は国立タマサート大学の学生と講師、タクシン支持者。
パイブン法相は、容疑者らに具体的にどのような不敬行為があったかを説明して協力を求めたとのことだ。なお、不敬容疑の中身については、それを報じることも不敬となるため、公にされていない。
「『プラユット首相と妻が100億Bをシンガポールに送金した。』という噂をネット上で広めた。」として逮捕されたリンダが保釈された。
軍事裁判所は、リンダが逃亡する恐れがないと判断して10万Bの保証金で保釈を認めた。また、政治的な活動に参加しないことが保釈条件。
ウイグル族109人を支那に強制送還したことでタイに批判が浴びせられている問題に関連し、プラユット首相は、「タイで現在も密入国容疑で身柄を拘束されているウイグル人の男残り52人がトルコに送還される可能性が高い。」との見通しを明らかに。
ウイグル族の支那への強制送還に対しては、「支那でウイグル族が抑圧されている。」と指摘があるため、各方面からタイの決定を非難する声が上っている。
プラユット首相は、国家安全保障会議(NSC)の会合に出席したあと、「支那とトルコがともに自国にウイグル族を送還するようタイに求めているので、彼らの国籍と過去に悪い行いがあったかどうかをはっきりさせる必要がある。潔白だったとしたら彼らはトルコに送還されるだろう。」と説明。
07月14日(火)2大政党の民主党とプア・タイ党はこのほど、国家改革評議会(NRC)のタワッチャイ評議員(元陸軍第2管区司令官)が「これら2党が政府転覆を企てている。」と示唆したことに強く反発。
タワッチャイ評議員は、諜報機関からの情報として、「最近最南部で起きた事件が政治的なものだ。」と指摘し、「2つの政党がプラユット暫定政権打倒を手助けすべく、暴力を煽り抗議運動を展開するための資金を集めている。」などと発言。これに対し、民主党のタウォンは、政党名を明らかにして、これら政党を警察や国家平和秩序評議会(NCPO)に訴えるよう迫った。
また、プア・タイ党幹部のウォラチャイは、「NRCが何も達成できていないことを政党のせいにしようとしている。」とタワッチャイ評議員を非難。
成田国際空港で手荷物に拳銃と実弾を入れたまま搭乗しようとして銃刀法違反容疑で逮捕されたカムロンウィット前首都圏警察長官がスワンナプーム空港に帰国。「意図的に拳銃と実弾を所持していた。」と日本側が立証できなかったことから嫌疑不十分で不起訴処分。
カムロンウィットは、手荷物に拳銃を入れたまま、スワンナプーム空港から出国して日本に入国し、数日後の日本出国時に拳銃が見つかった。このため、タイ当局は、スワンナプーム空港で拳銃を発見できなかったことを問題視。検査方法や検査機器を抜本的に見直すことになった。
07月15日(水)現行の暫定憲法が改正されたことが、このほど官報で発表された。これによって、新憲法の最終案の是非を問う国民投票が実施され、この投票で可決された案を新憲法として制定するという手続きが取られることになった。
なお、昨年05月の軍事クーデターに伴い、2007年憲法が廃止され、暫定憲法が制定された。また、新憲法は現在内容の検討が進められているが、暫定憲法に代わる新憲法が制定された後、総選挙が実施されて民政移管が実現する。
タイ当局が密入国容疑のウイグル族109人を支那に強制送還したことでタイに人権団体などから批判が浴びせられている問題で、国家安全保障会議(NSC)のアヌシット議長らが、これらウイグル族が支那でどのような扱いを受けているかを確認するため支那に向かった。
一行は支那で関係当局の責任者などから話を聞いたあと、支那西端に位置する新疆ウイグル自治区を訪れる予定。
また、タイ外務省は、この問題に対する国際社会の理解を深めるべく、ウイグル族の強制送還などについてトルコ側に説明する予定。
カムロンウィット前首都圏警察長官が成田国際空港で拳銃所持のため逮捕された事件で、プラウィット副首相兼国防相は、不起訴で帰国した前長官の行為について法を厳格に適用して対処する考えを明らかに。
カムロンウィットは、拳銃を手荷物に入れたままスワンナプーム空港で日本行のフライトに乗り込んだわけだが、警察とタイ空港社(AOT)がカムロンウィットの行為に関して検討を行い、その後でAOT、運輸省、出入国管理当局が次に何をすべきかを話し合う予定。
07月16日(木)憲法起草委員会(CDC)は07月21日、新憲法起草の期間を30日延長するか否かを決定する予定。起草期間の延長は先の現行暫定憲法改正に伴い可能となったもの。
改正暫定憲法では、「新憲法起草の期間を必要に応じて30日まで延長することができる。」とされている。
なお、当初のスケジュールでは、CDCは、国家改革評議会(NRC)、内閣、国家平和秩序評議会(NCPO)から新憲法草案に関する意見書を受け取った後、手直しなどを行って新憲法の最終草案を07月23日までに仕上げる。
07月19日(日)国家改革評議会(NRC)の主要メンバーの1人、ワンチャイ評議員は、「経済政策が功を奏さずに政府の支持率が低下している。」として、プラユット首相に対し、内閣改造とりわけ経済閣僚の入れ替えを断行するよう要求。
ワンチャイ協議員によれば、「経済状態が改善しないことに国民は耐えかねており、現政権に批判的な勢力が支持を拡大する結果を招いている。」
また、関係筋によれば、「プラユット首相は『内閣を改造するつもりはない。』と明言しているものの、閣僚が成果を上げることできずに首相への風当たりが強まっているため改造の可能性が高まっている。」
07月20日(月)支那植民地新疆ウイグル自治区からタイに密入国したウイグル族109人を迫害の恐れのある支那に強制送還したタイが批判を浴びている問題で、支那視察から戻った国家安全保障会議(NSC)のアヌシット議長は、 「支那における(タイから送還された)ウイグル族の扱いは良好だった。」と述べた。アヌシットらは、ウイグル族が不当な扱いを受けていないことを確認するためオブザーバーとして支那に派遣されていた。今回の視察で得た情報は、プラユット首相やプラウィット副首相兼国防相に報告済みとか。
客家タクシンに限らず、大嘘を垂れ流す支那の手先のタイ。余程の情弱でも信じないことをぬけぬけと言い訳をすると、かえって逆効果だと思うが。

暴虐支那の犬コロ、蛮国タイ
 暴虐支那は、警告射撃と身分証明の提示なしで相手に発砲する許可をもつ悪名高い特警部隊を大挙海外派兵した。07月08日、タイ政府は、昨年03月、タイ深南部のゴム農園で細々と働いていたウイグル難民の一家を「テロ容疑者」として、支那に引き渡し死地に追いやった。強制送還に使用されたのは中国南方航空のチャーター機で、搭乗員を含め支那公安あるいは軍の管理下にあり、ウイグル難民は全員が手錠を掛けられた上、頭に黒い頭巾を被せられていた。更に、胸には識別番号とおぼしき札も確認できる。
 07月08日深夜、トルコ最大の商業都市イスタンブールのタイ総領事館がデモ隊の襲撃を受けた。乱入したのは、東トルキスタン教育連合を名乗るグループのメンバー数人。敷地内に掲揚された国旗を引きずり降ろし、オフィスの備品を破壊した。トルコでは東トルキスタン支援の輪が年々広がっている。ウルムチ大虐殺から6周年となる07月05日には、首都アンカラとイスタンブールで中共に対する大規模な抗議デモが行われた。この時、一部支那料理店が襲撃を受け、南鮮人観光客が支那人と間違われて暴行された。ウイグル人への圧政をめぐり、嫌支感情そのものが拡大している。
 元々政治・経済など主要分野は華僑に握られているタイは、支那の手先であるが、近年、各国で支那に対する敵意が拡大している中で、支那製潜水艦の購入計画を進めるなど、支那との関係を深めている。

http://s.webry.info/sp/dogma.at.webry.info/201507/article_4.html
佐渡島志郎駐タイ日本大使がパイブーン・クムチャーヤー法相兼タイ国軍最高司令部副司令官を表敬訪問。
タイ字各紙の報道によると、パイブーン法相は会談で、京都大学東南アジア研究所政治経済相関研究部門のパウィン・チャッチャワーンポンパン准教授に不敬罪容疑で逮捕状が出ていることを伝え、「不敬罪はタイ国内の政争にともなう政治的なものではない。」と、日本側に理解を求めた。
一方、佐渡島大使は、2007年11月のスコタイでの川下智子殺害事件と、2010年04月、ロイター通信カメラマンの村本博之がタクシン派と治安部隊の衝突を取材中に射殺された事件について、捜査の進展状況を聞いた。
07月21日(火)国外逃亡中のタクシンが07月26日に66歳の誕生日を迎えることから支持者たちが誕生祝いに駆けつけるものと予想されるが、ウドムデート陸軍司令官はこのほど、「タクシン派の政治家から出国の申請があっても『政情不安につながる。』と判断した場合は出国を許可しない。」と述べた。
タクシン派プア・タイ党の幹部などは、現在国家平和秩序評議会(NCPO)の監視下にあり、出国するには許可が必要。同司令官によれば、出国許可を得るにはどのような目的でどこの行くかを説明しなければならないが、今のところタクシン派の政治家から出国の申請はないという。
07月24日(金)タクシン派の政党、プア・タイ党のプロームポン報道官とキアットウドム前下院議員がワサン元タイ憲法裁判所長官に対する名誉棄損を問われた裁判で、タイ最高裁判所は、被告2人に禁錮1年の実刑判決。2人は出廷して判決を聞き、そのまま収監された。
プロームポン報道官とキアットウドム前下院議員は2010年の記者会見で、当時憲法裁長官だった「ワサンが公正さ、中立性を欠いている。」と批判。ワサンは2人を名誉棄損で訴え、1審の刑事裁は禁錮1年、執行猶予2年の判決。ワサンが控訴、2審の控訴裁は執行猶予なしの禁錮1年の判決を出し、被告側が控訴。
最高裁は、反タクシン派の政党、民主党のステープ元副首相に対する名誉棄損の訴えを棄却。
ステープは2006年の記者会見で、タクシン派政党の「タイ・ラック・タイ党が選挙違反した。」と主張。タイ・ラック・タイ党幹部のプロムミン元エネルギー相が名誉棄損で訴えた。1審は無罪、2審は禁錮4ケ月、執行猶予1年。最高裁は「発言に悪意はなかった。」として無罪を宣告。
07月27日(月)深夜タイ外務省が開設した海外の報道関係者向けの無料の朝鮮通話アプリLineの外国人記者ら154人が登録するグループ内に、テレビ朝日のバンコク支局長、森本尽(じん)(44)が、無修正の陰茎の画像を投稿。森本尽(44)支局長は07月01日に発令を受け、13日に着任したばかりだった。
この問題はタイ国内では、広く報じられタイ政府関係者が「何らかの対応を起こす。」とコメント。注目が集まっている。
日本のテレビ朝日に昨日確認を取ったところ、事実であることを認め、「誤って投稿してしまった。」と説明。「事案を把握した後直ちにタイ外務省に謝罪を行い、支局長には猛省を促して現在謹慎させ、今後厳正に対処してまいります。」と今後の対応について述べた。最後に、「当社社員がこのような極めて不適切な行為をしたことは誠に遺憾であり、タイ外務省をはじめこ関係の皆様方に深くお詫び申し上げます。」と謝罪。


テロ朝がBangkok Postに圧力をかけて記事を削除させていた事が判明。圧力により記事が削除されたことで「森本尽」で確定した。消された記事の魚拓を記録しておく。Jin Morimotoの氏名が見える。
テレビ朝日(平均年収1395万円(42.1歳))、報道情報局ANNニュースセンター所属、森本尽(じん)(44)に、役職手当に海外手当が付いて、2000万円を超えているのは間違いない。
https://twitter.com/asapykadan



 朝鮮人、本多勝一(83)の「南京虐殺」、朝鮮人背乗り工作員、吉田清治を利用した清田治史(67)や植村隆(57)の「従軍慰安婦」の虚報と歴史捏造により日本を貶めるのが本業の、反日朝匪グループだから当然といえば当然のことで、森本尽(44)は社長賞にポーナスアップで、清田治史(67)のように取締役が約束されるかも知れないが、海外に出ると朝匪の変態の反日工作により、謂われなき侮辱の最前線に立たされることになり、腹立たしい限りだ。
海外を巻き込んで、「南京虐殺」、「従軍慰安婦」と日本を貶める工作は、現在の我々の名誉が不当に貶められるだけではなく、過去の日本人を侮辱し、未来の日本人の立場を悪することである。あれは支那畜だからとか、朝鮮人工作員だからでは通らない。
 タイ政府、タイのマスコミBangkok Postに対する言論弾圧に止まらず、外国人記者154人に日本人の名誉を失墜させた。タイ政府は、「11.46:我々は、あなたに、これが公式な目的をもつLINEグループだと思い出させるが。行動は取る。」、「0.04:正にここから出ることは、行動しないという意味ではない。」、「Mr. Morimoto、我々は省で少し事情聴取をしたい。」と怒り心頭だし、外国人記者の1人は、「もし森本尽ができるだけ早い航空便で東京に飛ぶか、メコン河を早く泳ぎ渡ってしまわないと」、アメリカの人気ドラマ「アイ・ラブ・ルーシー」のルーシーの夫リッキー・リカードがいつも口にする台詞、"you've got some 'splainin' to do" (こりゃいったい何だい。説明出来るなら説明してご覧(ほら出来ないだろう)、なぜこんなことしたのですか、また、変なことやらかしちゃって、何か訳でもあるのか、こりゃ一体全体どう言うことなんだ説明出来るなら説明してみろ、こりゃどう見ても変だ、何か裏があるんだろ)の言い回しを使って、揶揄している。森本尽は、プレスビザを無効にされた後、コンピュータ犯罪法の下で処断される可能性がある。
 甚だしい反日行為であり、朝日は即刻廃業、責任者は処刑しなければ、支那の公害企業が害毒を周辺に撒き散らしているのに何もしていないのと同じ評価になる。ただでさえ、戦争の危険性を4割削減でき、軍事費が75%節約できる「集団的安全保障」を「戦争」とか「徴兵」とかに置き換えることに必死に煽動している、世界中から見ればキチガイのマスゴミしかいない国なのだから。


テレ朝男性支局長「森本尽」、下半身画像をLINEに投稿
https://www.youtube.com/watch?v=DuTV8mpzAzI
07月28日(火)2013年10月から2014年05月にかけて、タクシン派インラック政権打倒を目指すデモを指揮し、2014年05月の軍事クーデターで政権が崩壊した後の同年07月に出家したステープ元副首相(元民主党幹事長)が還俗。
ステープは「今後、教育、草の根レベルの開発プロジェクトなどを手がける財団の仕事に携わるつもりだ。」としている。政界復帰は否定。

* ステープ・トゥアクスバン
1949年生。米ミドルテネシー州立大学政治学修士。タイ南部スラタニー県の地方政治家の息子で、父親の地盤を引き継いで、村長から下院議員に駆け上がり、1980年代後半から2000年にかけ、副農相、運輸通信相、2008~2011年に副首相、2005~2011年に民主党幹事長を務めた。
旧貴族につながる名家の出身者が多い民主党では珍しい豪腕型の実力者で、タクシン派政権が「選挙違反」で崩壊した2008年の政変では、与党陣営の切り崩しに成功し、アピシット民主党政権発足の立役者となった。一方、1995年に当時のチュワン民主党政権が崩壊したのは土地改革をめぐるステープの汚職疑惑が直接の原因とされる
。 2013~2014年のデモでは民主党幹部の財閥関係者らの先頭に立ち、タクシンやその支持層である東北地方住民らに対するクルングテープの中間層の反感を巧みに盛り上げ、一時は街頭デモに数十万人を動員。2014年01~03月にはクルングテープの主要交差点を占拠。ステープらが望んでいた軍事クーデターで同年05月にタクシン派政権が崩壊した後、地元スラタニー県の寺で出家。
憲法起草委員会(CDC)の広報担当ラートラット委員は、CDCは先に合意された通り上院議員数は200人とすることにしたが、議員の構成については手直しすることになったことを明らかに。
具体的には、200人のうち77人は77都県から1人ずつ選ばれ、残り123人は4つの選考委員会によって選出される。第1の委員会は、判事5人で構成され、陸海空の元司令官を含む元高級官僚から上院議員を選ぶ。第2の委員会は、主要政府機関の元トップが推挙した9人で構成され、タイ工業連盟、タイ商工会議所、タイ銀行協会などから上院議員を選出する。また、第3と第4の委員会はそれぞれ学識経験者や労働組合関係者、各分野専門家から上院議員を選ぶことになっている。
07月30日(木)一昨年から昨年にかけて当時のインラック政権を批判する人民民主改革委員会(PDRC)による大規模な街頭デモを指揮したステープ元民主党幹事長(元副首相)は、還俗に際しての記者会見の中で、「どんなに時間が掛かっても国家改革を行って大きな変化を成し遂げてから選挙を実施しなければならない。」との考えを改めて強調。だが、「思い通りに事が運ばなかったとしても政治的な対立・不安を招くような大規模な街頭活動は展開しない。」と約束。
また、記者会見では、ステープが事務局長を務めたPDRCの後を継ぐ組織の発足が発表された。なお、ステープは昨年05月の軍事クーデターでインラック政権が倒された後、生まれ故郷の南部スラタニー県で出家し、俗世との関わりを絶っていたが、28日に還俗。今後PDRC後継組織を通じて政治的な活動を活発化させるものと見られている。
07月31日(金)サンサーン政府副報道官によれば、「プラユット首相は、農家の借金が増加していることを懸念し、関係政府機関に対して農家が借金を返済できずに土地などを失うことがないよう必要な措置を講ずるよう命じた。」
内務省地方行政局が財務省、農業省、法務省などに報告したところによれば、160万人に上る農民が総額4000億Bもの負債を抱えている。
現在国外逃亡中のタクシンが17年前に創設したタイ・ラック・タイ党の副党首だったスダラット♀がタイ・ラック・タイ党の流れを汲むプア・タイ党から党首就任を求められているとの話が出ている。
だが、スダラットはこのほど、「迷惑している。」と述べ、党首就任に否定的な姿勢を示した。 関係筋によれば、次期総選挙でプア・タイ党が勝利することも考えられるが、現時点では首相候補がいない。このため、スダラットに白羽の矢が立った模様。
だが、スダラットは「現在、宗教活動に熱心であり、プア・タイ党から党首就任を打診された事実はない。」と述べている。
08月02日(日)一昨年から昨年にかけて当時のインラック政権を厳しく批判する人民民主改革委員会(PDRC)による大規模街頭デモを主導したステープ元民主党幹事長(元副首相)が記者会見を行ったことで国家平和秩序評議会(NCPO)に対し、「記者会見を許可すべきでなかった。」、「ステープを特別扱いしている。」といった批判が噴出しているが、プラユット首相は、記者会見でステープがPDRCの後継組織の立ち上げを発表したことについて「彼に付与された権利の範囲内。」と述べ「問題なし。」との見解を示した。同時に、「法律に従って行動しなくてはならない。」とステープに釘を刺した。
関係筋によれば、「現在の軍政の下では政治集会が禁止されているものの、タクシン支持団体、反独裁民主主義同盟(UDD)」やタクシン派プア・タイ党は、「ステープ氏の記者会見は『政府は改革を成し遂げてから選挙を行うべき。』と要求するなど政治的色彩の濃いものであるにもかかわらず軍政はこれを容認した。」と息巻いている。
また、仏門に入っていたステープが先に還俗し、PDRCの後継組織を率いることになったことから政治論争が再燃するとの見方が強まっているが、プラユット首相は、「違法ではない限りステープ氏が責任をとるべきこと。私には関わりがない。」としている。
08月03日(月)ウィサヌ副首相は、「国家改革評議会(NRC)が憲法草案を承認しなかった場合、総選挙実施が2017年04月にずれ込む可能性がある。」と述べ、「民政移管がさらに遅れることもあり得る。」との見方を示した。
現行の憲法は、昨年05月の軍事クーデターに伴いそれまでの憲法が廃止されたことから暫定的に制定された。暫定憲法に代わる新憲法が制定されてから総選挙が実施され、民政移管が実現することになる。新憲法はその内容をNRCが承認してから制定されることになっている。
今回のウィサヌの副首相の発言は、ワンチャイNRC評議員が「NRCのメンバーは新憲法草案を承認しないで総選挙前に完全な改革が成し遂げられるようにすべき。」と求めたことに触れたもの。ワンチャイ評議員の意見は、「予定通りに総選挙・民政移管が実現した場合、新政権が現政権の方針を受け継がずに 改革を中途半端に終わらせかねない。」との懸念を反映したものと見られる。だが、ウィサヌ副首相は、「ワンチャイ評議員には自分の意見を表明する権利がある。しかし、新憲法制定と総選挙実施の時間枠が設定されており、政府はこれに従わねばならない。」
08月04日(火)最高裁判所は、サムットプラカン県行政機構議長を停職となっている、ワタナー元副内相の3男、チョンサワット・アサワヘーム元市長とピティチャート・トライスラット元助役が選挙違反、権力乱用などに問われた裁判で、2審の控訴裁判決を支持し、チョンサワット元市長に禁錮1年6ケ月、ピティチャート元助役に禁錮3年の実刑判決。チョンサワットは出廷して判決を聞き、執行猶予のつかない実刑判決ですぐに収監。ピティチャートは行方不明で、逮捕状が出ている。
起訴状によると、2人は1999年のサムットプラカン市議選で、自派の候補者を当選させるため、組織的に不正投票を行った。1審判決はチョンサワットに禁錮4年、ピティチャートに禁錮6年、被告が控訴した控訴審ではチョンサワットに禁錮1年6ケ月、ピティチャートに禁錮3年の実刑判決が下っていた。
チョンサワットはサムットプラカン市長を務めた後、2011年にサムットプラカン県行政体長選に出馬し当選、ピティチャートは副県行政体長に就任した。しかし、今年06月、軍事政権のプラユット首相(前タイ陸軍司令官)が、県行政体の資金流用の疑いで、チョンサワットを解任。
チョンサワットは汚職で実刑判決を受け国外逃亡中のワタナー・アサワヘーム元副内相の息子。2007年、自身が運転する高級乗用車がクルングテープ都内の路上検問で止められた際に、アルコール検査を拒否し、警官に「俺が誰の子かわかってるのか。」と怒鳴りつけ、車の窓を閉めて警官の指を挟み、そのまま車を100mほど走らせた。車には有名モデルら女性3人が同乗。2013年に人気女優のティアン(通称、ジェニー)と結婚したが、翌年、離婚した。離婚の直前に、ジェニーによく似た女性が腕や背中、顔などに打撲症を負った写真がインターネット上に流出し、ジェニーが家庭内暴力を受けているのではないかという噂が流れた。

* ワタナー・アサワヘーム(馬裕炎)
1935年生。何らかの方法で巨額の財を成した後、政界入りし、1990年代前半に副内相などを務めた。1995年の下院総選挙では副党首を務める政党が第1党となったにもかかわらず入閣を逃し、「ワタナーの『事業』を問題視する米国から圧力が掛かった。」と報じられた。
ワタナーはその後も地盤のサムットプラカン県で強い影響力を振るったが、同県内のクロンダン産業排水処理場の汚職事件で起訴され、2008年、最高裁の有罪確定前に逃亡し現在所在不明だが、カンボジアに潜伏中との情報もある。最高裁はワタナーが副内相当時に処理場建設用地の偽の土地証書を政府の関係部署に発行させたとして、禁錮10年の実刑判決を下した。クロンダン産業排水処理場は日本の政府開発援助(ODA)など約240億Bを投じ建設されたが、環境アセスメントの不備や汚職疑惑で完工直前に計画が中止された。
ワタナーの消息は以降途絶えていたが、2012年、「支那河南省洛陽市に自費でタイ仏教寺院を建立し、落成式を行った。」と報じられた。落成式には実業家でインラック政権でエネルギー相を務めたポンサク、タクシンの元義弟のバナポット・ダーマーポンが出席。
2013年10月から2014年05月にかけてタクシン派インラック楽政権打倒を目指すデモを指揮指揮したステープ元副首相(元民主党幹事長)が財団を設立し、政治活動を事実上再開。
ステープは2014年05月の軍事クーデターによるタクシン派政権崩壊を受け、同年07月に出家し、今年07月28日に還俗した。翌29日、元民主党幹部のデモ指導者らとクルングテープで記者会見を開き、デモの際のスローガンである「選挙の前に改革を」を掲げて、「どれだけ時間がかかろうと、『改革』が終了するまで、軍事政権が継続すべきだ。」と訴えた。
プラユット首相(前タイ陸軍司令官)率いる軍事政権はこれまで、軍政に反対する学生やタクシン派の政治家、人権活動家などの活動を徹底的に抑えこんできたが、ステープらの記者会見は許可した。タクシン派は「二重基準だ。」として反発を強めている。
プラユット首相は、ステープが「総選挙は改革後。」と強調していることについて、「ステープさんは私を助けようとしているのではない。彼が(先に立ち上げた)組織を通じて国を助けたいのなら、そうすればいい。」と述べ、「ステープの言動はプラユット首相を支援しようとしたもの。」との見方を否定。「ステープさんは反タクシン派の筆頭であり、また、現軍政もタクシン派に否定的な姿勢を取っている。「ステープさんとはずいぶん前からの知り合いであり、彼が私たちを支援してくれるのなら個人的に感謝したい。だが、ステープさんにはこれ以上問題を起こさないよう言っておきたい。」などと述べた。
プラユットとステープは旧知の仲。2010年にタクシン派市民が民主党政権打倒を掲げ都心を占拠した際には、ステープが治安担当の副首相、プラユットがタイ陸軍第1管区司令官として、軍によるデモ隊の強制排除を指揮。2014年にはステープ率いる反タクシン派デモ隊がクルングテープ都心を占拠。クーデターを求めるステープの呼びかけに応じる形で、当時陸軍司令官だったプラユットがタクシン派政権を打倒、全権を掌握。
ステープはクーデター後、「デモの最中にプラユットと無料通信アプリ、ラインで連絡を取り合い、クーデターの直前にプラユットが『ステープさんとデモ隊は疲れきっている。軍が仕事を引き継ぐ番だ。』と連絡してきた。」と述べた。プラユットはステープと連絡を取っていたことを否定している。
08月06日(木)クルングテープに隣接するサムットプラカン県でのクロンダン排水処理場建設に絡む賠償問題は、天然資源環境省が建設業者に90億Bの賠償金を支払うことで意見が一致。天然資源環境省の高官が明らかに。
最高裁は昨年、賠償金の支払いを命じる判決を下していたが、天然資源環境省と建設業者の間で値下げ交渉が行われおり、今回ようやく折り合いがついた。
2013年に上院議員全員を民選とするとした憲法改正が憲法裁判所によって違憲とされ改正が無効となったことについて、立法議会で08月14日、この改憲に賛成した当時の下院議員248人を過去に遡って議員罷免とするか否かの採決が行われることになった。これらの元議員はタクシン派とされており、議員罷免・公民権5年停止となれば、タクシン派にとって大きな打撃となる。
08月07日(金)タイの国王夫妻と王位継承者に対する批判中傷を禁じた不敬罪の裁判が06日と07日、軍法会議で行われ、チエンライ県のサマック・パンタイ(48、報道により49)に禁錮5年、西部カンチャナブリ県出身のポングサック・スリボンペング(30、報道により40代)に禁錮30年の実刑判決。
サマックは道路沿いに設置された国王の肖像画を破損したとされる。ポングサックはインターネットの交流サイト、フェイスブックにタイ王室を批判するコメントを6回投稿したとして、罪に問われた。軍法会議は刑期を投稿1回につき10年、計60年とした上で、ポングサックが罪を認めたため、半分の30年に短縮。この裁判で、法廷に記者が入ることをは許されなかった。
昨年05月に発足した軍事政権は不敬罪の裁判を民間人の場合も軍法会議で取り扱っている。通常と異なり、軍法会議は1審制で、控訴が認められない。
チエンマイで、ホテル従業員のサシウィモン・パトムウウォンファ-ンガーム(29)♀に不敬罪で禁錮28年。フェイスブック上に王室に関する不適切な書き込みをしたことなどで罪に問われることになった。罪の具体的内容は、それを伝えることも不敬罪に当たるため報じられていない。
2人に不敬罪で重い刑罰が科せられたことについて、ウィラチョン副政府報道官は、「法を適切に適用した結果。過去の政権は法の適用を怠っていた(ので不敬罪に問われる者が少なかっただけ)。」と説明。
08月10日(月)タイでは軍人や警察官が退役後も現役時の階級を「元」をつけずにそのまま肩書きとして使うことが認められているが、これを認めないことにする「階級剥奪」をタクシンに適用することについて、プラユット首相がこのほど法務省に再チェックするよう要請。
国外逃亡中のタクシンは、警察官僚出身で、その階級は警察中佐。また、タクシンが外国で折に触れタイの国益を害するような発言をしていることから、警察内部では先にタクシンの警察官階級剥奪に関する検討が行われた。
関係筋によれば、「階級剥奪はタクシンにとって実質的なダメージとはならないが、非常に不名誉なことであり、タイ国内におけるイメージに影響する。」
控訴裁判所(日本の高等裁判所に当たる)は、国家平和秩序評議会(NCPO)の行為が反乱罪に該当するとの昨年05月の軍事クーデターに反対するグループの訴えを受理し、これに伴い、NCPO議長のプラユット首相らNCPO首脳5人に対し、訴えに反論する答弁書を提出するよう命じた。
同グループはクーデターからちょうど1年目の今年05月22日、プラユット議長らの責任を追及する訴状を提出。だが、刑事裁判所は、「現行の暫定憲法では『NCPOは罪に問われない。』とされている。」として訴えを却下した。このため、グループは上級審である控訴裁判所に控訴していた。
08月11日(火)パイブン法相は、 法務省・警察庁・法令委員会(国の最高法律諮問機関)の協議によりタクシンが警察官時代の階級である「警察中佐」の使用禁止の決定を明らかに。
タイでは軍人や警察官が現役時代の階級を退役後も「元」をつけずに使うことが認められている。だが、国外逃亡中のタクシンはタイの国益に反する発言をしているとして、警察当局が懲罰として階級の使用禁止を検討していた。
パイブン法相によれば、直接の理由はタクシンが犯罪人であること。また同様の理由でこれまでに636人が警察官時代の階級の使用を禁止されている。
なお、タクシンは保釈中に国外逃亡したあと、首相在任中の汚職(職権乱用)で 禁錮2年の有罪が確定。この判決を不当として帰国して服役することを拒み続けている。
タクシン派インラック政権下でタイ版FBIの法務省特別捜査局(DSI)の局長を勤めたタリット被告に対し、刑事裁判所は、「DSI幹部の人事異動において不正があった。」として禁錮2年の有罪判決を言い渡した。また、タリットは保証金20万Bで保釈が認められた。タリットは局長時代、「タクシン派の意に従って反タクシン派を目の敵にしている。」などと反タクシン派から厳しい批判を浴びていた人物。
プラユット首相は、 「内閣改造(でどの閣僚を入れ替えるかの検討)は完了した。閣僚名簿は承認を得るため国王陛下に近く提出する。」と明言。
これまでプラユット首相は、現在の内閣が問題を抱えていると受け止められるのを嫌ってか、内閣改造には否定的な姿勢を取り続けていた。ただ、準備は整っているとしたものの、プラユット首相はいつ閣僚リストを提出するかは明らかにしていない。
なお、関係筋によれば、景気低迷が続いていることにもあって、プラユット首相は経済閣僚の働きぶりを不満と感じていると報じられていることから、今回の改造でプリディヤトン副首相(経済担当)が去り、現在国家平和秩序評議会(NCPO)の経済顧問を務めるソムキット元財務相・商業相が入閣するとの見方が以前からで出ている。
08月12日(水)憲法起草委員会(CDC)のボウォンサク委員長が政治危機の打開に向けて強力な権限を有する特別委員会の設置を新憲法に盛り込むと述べたことに一部で批判意見が出ている。
一昨年から昨年にかけて当時のインラック政権を非難する大規模な街頭デモを展開した人民民主改革委員会(PDRC)の幹部だったタウォン元民主党副党首は、 「このような組織の設置はクーデターを合法化するようなもの。危機的状況の改善につながらず、国家・国民の利益も無視されたままとなる。」と厳しく批判。
現在の計画では、特別委は陸海空3軍の司令官や警察庁長官で構成される予定。タウォンは、「軍や警察のトップを特別委に入れるのは間違っている。(軍首脳が含まれる特別委による強権発動は)戦車を繰り出さずにクーデターを行うようなもの。」と非難。
この他、国家改革評議会(NRC) 政治改革委員会のソムバット委員長なども「民主的でない。」と否定的な見解。
国防省関係筋によれば、次期陸軍司令官にはティラチャイ陸軍司令官補が就任し、プラユット首相の実弟プリーチャ大将は国防事務次官に起用される見通し。
現在陸軍司令官を務めるウドムデート大将は09月30日(今年度末)をもって定年退官する。なお、陸軍司令官は軍における実質的最高ポスト。プラユット首相の弟だけにプリーチャ大将が抜擢されるとの見方も出ていた。
新年度の陸軍の人事異動名簿はすでにプラウィット国防相を長とする委員会に提出済みとされるが、プラウィット国防相は、「次期陸軍司令官が誰か。」、「名簿を受け取ったか。」といった質問に返答しなかった。
法務省がタクシンが警察官時代の階級を使うのを禁止する「階級剥奪」を決めたことについて、プラウット警察庁長官補は、 「元警察官としては初の事例。」と説明。
軍人や警察官は退官後に現役時の階級を「元」をつけずに名乗ることが認められているが、これを認めない懲戒処分が階級剥奪。これまでに636人の警察官が階級剥奪となっているが、いずれも現役時の処分。退官後の警察官階級の剥奪はタクシンが初めて。
なお、タクシンの長男パントンテーは、「階級剥奪が国のためになるなら、そうすればいい。」
国王夫妻と王位継承者に対する批判中傷を禁じた不敬罪の裁判を軍法会議が取り扱い、市民に対し、長期の禁錮刑を科す事例が相次いでいることに対し、国連人権高等弁務官事務所と米国政府が投獄・拘留された人の釈放を求める声明を出した。
タイ軍法会議は今月07日、インターネットの交流サイト、フェイスブック(FB)にタイ王室を批判するコメントを投稿したとして、旅行代理店経営のタイ人男性に禁錮30年、ホテル従業員のタイ人女性に禁錮28年の実刑判決。06月には、不敬罪に抵触する内容を含むウェブサイトのアドレスを他者に送信したとして、統合失調症と診断されたタイ人女性に禁錮3年4ケ月、08月06日には、国王の肖像画を破損したとして、精神病と診断されたタイ人男性に禁錮5年。03月には、王室批判のコメントをFBに投稿した男性に禁錮25年を宣告。
国連人権高等弁務官事務所は11日に出した声明で、こうした判決に「愕然とした。」と遺憾の意を表明。2014年05月のクーデター直前の時点で不敬罪で投獄、拘留されていたのは5人だけだったが、軍政発足後、少なくとも40人が不敬罪で投獄、拘留。「国際的な人権基準を満たしていない軍法会議が裁判を行ってい。」ことに危機感を示し、不敬罪で投獄、拘留された全員を即時釈放するよう呼びかけた。また、国際的な人権基準に沿った形で不敬罪を見直すよう促した。
米国務省の報道官も12日、「不敬罪による長期の禁錮刑を深く懸念する。」、「平和的に意見を述べた人を投獄すべきではない。」とする声明。
08月13日(木)プラユット首相は、国家改革評議会(NRC)が改革の青写真を完成させたことを受け、「政府が次に取り組むべき大仕事は国民を結束させること。」と述べ、政治対立関与について「非を認めている人々を国民和解実現のプロセスに参加させるべき。」との考えを明らかに。
プラユット首相によれば、「国家改革のうち政治改革については、全国の2万4000人を対象に実施した世論調査で75%が喫緊の課題と回答しており、最優先で取り組む必要がある。」
国家改革評議会(NRC)で08月11日、「政治家の影響を排除するための警察機構改革プランが承認された。警察は政治的影響を受けやすい。」との批判は以前から出ていた。NRCによれば、「警察に関する重要事項は現在、首相を委員長とする警察委員会によって決定されているが、委員長は警察庁副長官以上のポストを経験した元警察官の中から、大佐以上の階級の警察官により選出されることになる。」
退官した軍人や警察官に現役時代の階級を「元」をつけずにそのまま使用することが認められているが、タクシンは、犯罪人であることを理由に警察官僚時代の階級「警察中佐」の使用を禁止するという「階級剥奪」の処分を受けることになった。
これに関連して、プラユット首相はこのほど、「タクシンへの勲章授与も取り消されることになる。」と説明。
なお、タクシンの階級剥奪は現在プラユット首相の承認待ちの状態で、プラユット首相の承認に伴い警察庁長官が必要な手続きを取ることになる。
近い将来に行われると見られている内閣改造について、プラユット首相はこのほど、「全ての省にわたる大幅な閣僚入れ替えになる。」と指摘。
改造がマスコミで取りざたされるようになったのは、「経済再生が遅れているため経済閣僚が入れ替わる。」との見方が出たことが発端というが、プラユット首相は入れ替えが経済閣僚に止まらないことを示したことになる。
なお、プラユット首相によれば、「閣僚のうち誰を誰と入れ替えるかは決めているものの、各人の了承が必要なため、改造に向けた正式な手続きをまだ取っていない。」
最高裁判所は、ネット上に王室に関する不適切な書き込みをしたとして不敬容疑に問われていたコンピュータープログラマーのスパラック(45)に無罪を言い渡した。
2011年11月に起訴され、1審でも2審でも無罪だったが、検察が控訴。その結果、スパラックは14ケ月も拘置されることになった。不敬罪で起訴されて無罪となるのは極めて稀。
スパラックは、「捜査当局が証拠を捏造した。」と主張。「事実関係を明らかにして責任の所在をはっきりさせたい。」
08月14日(金)2013年に当時のインラック政権主導で行われた憲法改正が憲法裁によって違憲とされた問題で、立法議会(NLA)では、この憲法改悪を支持した当時の下院議員248人を過去に遡って議員罷免とするとともに公民権5年停止に処するとの弾劾請求が否決。 可決にはNLA議員の5分の3、すなわち220人中132人を超える支持が必要だったが、約7時間をかけて元議員1人1人について行われた採決ではいずれも弾劾に必要な票数を割り込むことになった。
08月15日(土)国外逃亡中のタクシンが先にフィランドで支持者たちに新憲法の国民投票で反対票を投じるよう呼びかけ、これが動画投稿サイト、ユーチューブに投稿。
タクシン派は昨年05月、軍事クーデターで政権の座から追われ、また、それまでの憲法が廃止された。
現行の憲法は暫定的なもので、これに代わる新憲法はついては、国家改革評議会(NRC)がその最終案を承認するか否かを09月07日に決定。承認されれば、国民投票が実施され、ここで可決されれば、最終案通りの内容で新憲法が制定される。
タクシンは今回、この国民投票において新憲法最終案を否決すべく反対票を投じるよう支持者たちに呼びかけた。仮に否決された場合、改めて新憲法制定の手続きが開始されることになるが、その場合、「新憲法はタクシン派に譲歩した内容となる可能性が高い。」とタクシンは見ているようだ。
08月16日(日)政治危機が発生した場合これを乗り越えるため強大な権限を有する委員会の設置を新憲法に盛り込むとの案に各方面から批判的意見が出ている問題で、ウィサヌ副首相はこのほど、「このような委員会の設置は民主主義の原則にそぐわないかもしれないが、暫定的な措置である。」と述べ、理解を求めた。
同委員会設置については、「事実上のクーデターを憲法で認めるようなもの。」といった厳しい意見が浴びせられている。だが、ウィサヌ副首相によれば、強権を有すこのような委員会の設置は、過渡期にだけ必要な一時的なものとのこと。また、これと似たような複数の暫定的な措置が新憲法に盛り込まれる予定。
現行の暫定憲法に代わって制定される新憲法の草案の内容がまとまりつつあるが、新憲法を「タイにおける最悪の憲法。」とタクシンが批判したことにプラユット政権の首脳たちが反論。
国外逃亡中のタクシンは先に「ほとんどの国民は新憲法の内容を支持しておらず、新憲法はこれまでのタイの憲法の中で最悪のものとなろう。」と指摘。これに対し、パイブン法相は、「新憲法を拒否しているのはタクシン派のみで国民の大多数は支持している。」との見方。また、スワパン首相府相も同日、「プラユット政権の仕事ぶりと新憲法草案について判断を下すのは国民であり、タクシンではない。」と反発。
08月17日(月)国外逃亡中のタクシンが先に「国民の大多数が支持していない。」などと新憲法草案を批判したばかりだが、実妹のインラック前首相も、政府や議会を上回る権限を有する政治危機打開委員会の設置が新憲法で規定されようとしていることなどを批判。
同委員会は政府が機能しないような政治危機が発生した場合に強権を発動して国内を正常化することになっている。だが、インラック前首相によれば、「国民の大多数の意見を尊重することが大切であり、選ばれた人々(政治危機打開委員会)に決定を委ねるのは民主的ではない。」
19時頃テレビ報道によると、クルングテープ都心のラーチャプラソン交差点で爆発が起き、数十人が死傷、自動車、バイクなど数十台が破損。同交差点にある観光名所の「エラワンの祠」で爆弾が爆発したと見られている。 ラーチャプラソン交差点はバンコク伊勢丹が入居するショッピングセンター(SC)「セントラルワールド」、「ゲイソンプラザ」といったSCが立ち並ぶタイ最大規模のショッピング街で、外国人旅行者も多い。
タイでは2006年からタクシン派と反タクシン派の政治抗争が続き、クルングテープで大規模なデモ、治安部隊とデモ隊の衝突、爆弾テロなどが度々起きている。2014年01~03月にはクルングテープ都心部を反タクシン派のデモ隊が占拠し、同年05月、軍事クーデターでタクシン派政権が崩壊。以降、軍事政権が続いている。今年02月には今回の現場から数百m西の高架電車BTSサイアム駅で時限爆弾が爆発し、1人が軽い怪我。犯人は捕まっていない。また、マレーシア国境のタイ深南部では、タイからの分離独立を求めるマレー系イスラム武装勢力による銃撃・爆破テロが頻発。今年04月にはタイ南部の人気リゾート、サムイ島のSC「セントラルフェスティバル・サムイ」の地下駐車場で爆弾が爆発。タイ人6人とイタリア人少女の計7人が負傷。
タイ警察の発表によると、都心ラチャプラソン交差点の観光名所「エラワンの祠」で爆弾が爆発し、少なくとも16人が死亡、88人が負傷し、自動車、バイクなど数十台が破損。
警察は死傷者に外国人が含まれるかどうか明らかにしていないが、テレビ報道によると、タイ人のほか、支那人、フィリピン人が死亡。
クルングテープ都心ラーチャプラソン交差点の観光名所「エラワンの祠」で爆弾が爆発し、少なくとも16人が死亡、88人が負傷し、自動車、バイクなど数十台が破損。
治安当局は爆発後すぐに、現場周辺を封鎖。チッロム通り側は爆発現場の100m手前のワイヤレス通りまで通行止め、メディアも50m地点までしか近づけず、その先は立ち入り禁止のテープが張られていた。その中は軍、警察、レスキュー隊関係者のみの出入りが許され、事件事故現場でも緩さが感じられるタイにしては、今回は「徹底さ」が感じられた。しばらくして「不発の爆弾が発見された。」とのことで、立ち入り禁止テープがさらに50mほど広げられた。
エラワンの祠の前には倒れたバイク数台が放置され、完全に焼け落ちたバイクもあった。死体が一体現場に残されていて、白い布がかぶせてあった。爆発物処理班(EOD)が道路に散らばる破片を1つずつ拾って捜査、警察犬も出動して不審物を探していていた。
立ち入り禁止区域内にホテルやショッピングセンターがあるため、事件発生から1~2時間経っても周辺を右往左往する外国人観光客の姿が見られた。迂回を促す警官は英語で尋ねられてもタイ語で返し、「今どこの道が通れるのだろう?」とこちらに訊いて来る。2台ある警察無線が混線してほかの警官と連絡が取れないと文句を言っていた。ただ、周辺を行き来する観光客は支那系やアラブ系が多く、驚いたり怖がったりする様子は見られず。ラーチャプラソン交差点の上を通る歩道、スカイウォークは立ち入り禁止となったものの、高架鉄道(BTS)は通常運行、大きな混乱はなかった。
17日午後、都内中心部のラーチャプラソン交差点近くで、多数の死傷者を出す爆発事件が発生。タイ地元紙によると、これまでに死者は18人、負傷者は100人以上に達している。タイ当局は「テロの可能性が高い。」と見ている。
これを受け、在タイ日本大使館からは外出の際には十分注意するよう呼びかけが行われている。
17日19時頃、都心のラーチャプラソン交差点で爆弾が爆発し、多数の死傷者が出た事件を受け、スクムパン都知事は、インターネットの交流サイト、フェイスブックを通じ、クルングテープの都立校438校全校が18日、休校すると知らせた。
都内ラーチャプラソン交差点で起きた今回の事件は、昨年05月の軍事クーデターでタクシン派・インラック政権が倒されて以来、クルングテープで起きた爆弾事件として3番目であり、かつ最大のもの。
最初の事件は02月01日に大型ショッピングセンター「サーヤム・パラゴン」近くで発生。手製とみられる爆弾の爆発で近くにいた1人が負傷。
第2の事件は、03月07日にラチャダピセーク通の刑事裁判所の敷地内に投げ込まれた爆弾が爆発したが、死傷者は出ていない。
クルングテープ中心部ラーチャプラソン交差点近くのエラワン廟で午後7時頃に強力な爆弾が爆発し、これまでに22人が死亡。日本人を含む123人が重軽傷を負ったことを受け、近衛第1騎兵大隊は、同交差点を含む都内10か所を要警戒地域に指定。
警戒エリアとされているのは、ラートプラソン交差点、パトゥムワン交差点、シーロム通、カオサン通、ナラティワート交差点、戦勝記念塔、トゥクチャイ交差点(ラマ6世通)、ベンチャシリ公園、ソイ・トンロー、スクムウィット通。
08月18日(火)午前17日夜に都心のラーチャプラソン交差点で爆弾が爆発した事件で、犠牲者の数は、死者20人、負傷者125人。死者はタイ人5人、支那人2人、香港人2人、マレーシア人2人、シンガポール人1人、不明8人。負傷者はタイ人42人、支那人28人、マレーシア人2人、シンガポール人2人、香港人2人、日本人、インドネシア人、フィリピン人、オマーン人、モルディブ人、カタール人各1人、国籍不明43人の計125人。負傷した日本人は東京海上日動火災保険タイ現地法人の従業員の安藤紘太(31)で、腹部に重傷を負った。
13時半頃
(報道により13時頃)
BTSサパーンタークシン駅に近いタークシン橋から爆弾がチャオプラヤー川に投げ込まれた。犯人は船着場を狙ったとみられるが、失投したようだ。死傷者は出てない。
警察は事件後、現場周辺の道路を通行止めにした。細い水路にかかった橋の横で大きな爆発が起きて水飛沫が上がり、橋を渡っていた人らが走って逃げる様子が、現場の防犯カメラに捉えられていた。
目撃者の供述によれば、「犯人はタクシン橋からサトン船着場を狙って爆弾を投げようとしたようだが、橋の一部にぶつけてしまい、爆弾はそのまま川に落ちた後、爆発した。」なお、犯人はその後、オートバイで逃走。
サトン船着場は高架電車BTSタークシン橋駅前。チャオプラヤー川沿いの観光名所やショッピング街に向かうボートの乗り場で、外国人観光客の利用も多い。
プラユット首相は、内閣を改造すべく新閣僚名簿を国王に提出したことを明らかに。ただ、「今は承認を待っているところ。」と述べるに止まり、新閣僚の顔ぶれには言及しなかった。
内閣改造については、「経済面に問題を抱えていることから経済閣僚が入れ替わる。」といった憶測が先行。プラユット首相は当初否定していたものの結局改造に踏み切ることになった。これについてプラユット首相は、「圧力があったため改造に踏み切ったのではない。現在の状況下での適材適所を考えた結果。」と説明。
08月28~30日に都心のショッピングセンターで開催される予定だった日本関連のイベント「ジャパンエキスポタイランド2015」の中止を主催者が発表。17日夜に会場近くで爆弾が爆発し、多数の死傷者が出たため。このイベントにはAKB48が出演を予定していた。
クルングテープ都内ラーチャプラソン交差点で爆弾事件が発生したことを受けて警察と軍が全国で観光地や政府機関の警備を強化。
地方では県庁前などに人が集まり当局に対し、迅速な犯人逮捕、法律の厳格な適用や治安を維持するための措置の実施を要求。また、ネット上でも再発防止のための治安措置を求める声が高まっている。
ソムヨット警察庁長官は防犯カメラが容疑者の特定や犯罪の防止に役立つことから、関係政府機関に対し、市中の防犯カメラなどが正常に作動しているかを早急にチェックするよう命令。
17日夜に都心のラーチャプラソン交差点で爆弾が爆発し、多数の死傷者が出た事件で、タイに密入国した支那国籍のウイグル族をタイ軍事政権が支那に強制送還したことへの報復という見方が浮上。タイ警察のソムヨット長官は、「今回の事件について、タイ国内の政治抗争の他に、ウイグル族の強制送還が関係している可能性もある。」と見て捜査していることを認めた。
タイでは2006年から、政治の主導権をめぐるタクシン派と反タクシン派の抗争が続き、クルングテープで度々爆弾テロが起き、死傷者が出た。ただ、今回のような殺傷力が高い爆弾が使用されたことはなかった。
一方、不法入国でタイで逮捕される支那国籍のウイグル族は2014年頃から増加。タイ軍政は今年07月、このうちの109人を支那に強制送還。ウイグル族は支那で弾圧を受けており、送還されれば厳しい処罰を受ける可能性があり、タイ軍政は欧米諸国から強い批判を浴びた。強制送還翌日には、送還に抗議するトルコ人のデモ隊がイスタンブールのタイ領事館に突入し、窓ガラスを割ったり、備品を壊すなどした。
今回爆弾が仕掛けられた「エラワンの祠」は支那人を中心とする外国人観光客に人気がある。爆発による死者はタイ人5人、支那人2人、香港人2人、マレーシア人2人、シンガポール人1人、不明8人、負傷者はタイ人42人、支那人28人、日本人1人、国籍不明43人など計125人に上る。
都心のラーチャプラソン交差点に位置する「エラワン廟」で起きた爆破事件の容疑者に対する逮捕状をタイ警察が申請。
これは事件現場から逃げる容疑者を乗せたオートバイタクシーの運転手が特定されたことによるもの。運転手の供述によれば、容疑者はアラブ系の容貌でタイ語も英語も話さず、オートバイの後部座席に座ると「ルンピニーパーク」と書かれた紙を差し出した。そして走行中、同容疑者は運転手にはまったく理解できない言語で話しかけて来た。ルンピニー公園脇で下車するとすぐに姿が見えなくなった。事件現場周辺の監視カメラが容疑者の不審な行動を記録していた。
都内ラーチャプラソン交差点で17日夜に起きた爆弾事件で、警察が同交差点のエラワン廟に立ち寄った男の行方を追っている。防犯カメラに残されていた映像では、中東系の顔立ち、華奢な体つき、黒縁眼鏡の男が廟内のベンチに座ると背負っていたリュックサックをベンチに置いて立ち去っている。この男について警察では、「犯人である可能性が50%以上。」と見ている。
男はトゥクトゥクで廟にやって来てオートバイタクシーでその場を離れたとされ、警察がオートバイタクシーの運転手らに情報提供を呼びかけている。
また、警察によれば、17日の事件と18日に起きたサトン船着場の爆弾事件に使われた爆弾はともにベアリングのボールと爆薬を詰めたパイプ爆弾であり、プロの手製爆弾の可能性が高い。首都圏警察の爆弾処理担当者によれば、最初の事件で使われた爆弾は外国でよく使われている典型的な手製爆弾。起爆にタイマーが使われている点はタイで過去に使われた爆弾に類似しているものの、タイ最南部でイスラム過激派が用いている爆弾との関連性は見つかっていない。
サトン船着場では爆薬に混入されていたとみられる直径5㎜のベアリング用ボールが多数見つかっている。3年前にクルングテープでイラン人らが爆弾を製造していた事件でも同様のボールが使われていた。
17日夜にクルングテープ都心で起きた爆弾爆発事件で、日本政府は、安倍首相がタイのプラユット首相に、岸田外相がタイのタナサック副首相兼外相に、それぞれ、遺族へのお悔やみを伝え、負傷者の一刻も早い回復を祈るメッセージを送った。また、遺族への哀悼の意と負傷者へのお見舞い、タイ政府と国民に対する連帯の意を伝える外務報道官談話を出した。
この事件ではタイ人、支那人ら少なくとも20人が死亡、日本人1人を含む125人が負傷。
都内で17日、18日に爆弾テロが起きたことを受け、タイ警察のソムヨット長官は、支那街のヤオワラート通を、別の警察高官はチャオプラヤー川沿いのショピング街アジアティーク・ザ・リバーフロントを視察。
どちらも支那系の旅行者が多い場所で、タイ警察は今回のテロが支那人を標的にしている可能性があると見ているようだ。
爆弾テロは17日にクルングテープ都心ラーチャプラソン交差点の観光名所「エラワンの祠」で、18日に都内を流れるチャオプラヤー川のサトン船着場で起きた。ラーチャプラソン交差点ではタイ人、支那人ら少なくとも20人が死亡、125人が負傷。サトン船着場では爆弾が水中に落ちて爆発し、怪我人はなかった。サトン船着場からはアジアティークに向かう送迎ボートが出ている。
タイ治安当局は犯人について、タイ軍事政権と対立するタクシン派、マレーシア国境のタイ深南部でタイ当局と武装闘争を続けるマレー系イスラム武装勢力、国際テロ組織のいずれかの可能性が高いと見ている。
軍政の一部はタクシン派による犯行という見方を取っているようだ。ただし、タクシン派は現在テロを起こしても、軍政に政権を長期化させる口実を与える上、自派の犯行が明らかになれば、国民の支持を失うだけで、メリットがないという指摘がある。また、「エラワンの祠」周辺で働くタイ人の多くはタクシン派の支持層である中低所得者で、祠自体もタイ国民の信仰を集めており、タクシン派がテロを実行する場所としては考えにくいとの見方もある。
マレー系イスラム武装勢力は深南部で数々の爆弾テロを引き起こしているが、クルングテープでのテロ攻撃はほとんどなく、使用された爆弾も、深南部で通常使われるものと異なる。
国際テロ組織に関しては、不法入国でタイで逮捕された支那国籍のウイグル族109人が今年07月、タイ軍政により支那に強制送還されたことへの報復として、テロを働いた可能性が指摘されている。今回のテロ攻撃が支那人旅行者の多い場所で起きていることとも符合するが、国際テロ組織によるクルングテープでの大掛かりなテロは過去に例がない。ウイグル族の多くはイスラム教徒で、支那政府による弾圧を逃れ、東南アジアなどに脱出する事例が増えている。一部は民族的に近いトルコが引き取っているが、中東に渡り、過激派組織に加わることもある。タイ軍政が支那に強制送還した翌日には、送還に抗議するトルコ人のデモ隊がイスタンブールのタイ領事館に突入し、窓ガラスを割ったり、備品を壊すなどした。
08月19日(木)午後までに17日夜に都心のエラワンで起きた爆弾爆発事件の死者20人のうち18人の身元を確認。国籍別ではタイ人6人、マレーシア人4人、支那人4人、香港人2人、インドネシア人1人、シンガポール人1人、不明2人。
14時半頃クルングテープ都内の高架電車BTSナナ駅前で不審物が見つかり、駅の一部と駅下のスクムビット通りの下り車線などが一時通行止めとなった。不審物はダンボールをガムテームで巻いたものと分かり、通行止めは約30分後に解除。
クルングテープ中心部ラーチャプラソン交差点のエラワン廟で起きた爆弾事件について、ソムヨット警察庁長官は、「犯人は10人以上のよく組織されたグループと見られる。」と述べ、周到に準備された犯行との見方を示した。「犯人らは1か月程度前から現場を下見たり、逃走経路を検討したりしていた可能性がある。」と言う。
また、タイ軍の広報担当ウィンタイ大佐は、「諸外国の諜報機関から提供された情報などを参考に検討した結果、国際的なテロ組織による犯行ではないとの結論に至った。」と説明。
クルングテープ中心部のラーチャプラソン交差点などで強力な爆弾が爆発し、多数の死傷者が出た事件で、プラユット首相は、タイ当局が07月に支那新疆ウイグル自治区からタイに密入国したウイグル族109人を支那に強制送還したことへのウイグル族による報復との見方に否定的見解。
強制送還に対しては支那当局によるウイグル族迫害の恐れが指摘されていたことから、タイは各方面から批判を受けることになった。このため、タイ警察は、ウイグル族の武装勢力による犯行の可能性があると考えている。
だが、プラユット首相は、「ウイグル族の武装勢力による仕業なら犯行声明が出されるはずだが、事件から3日も経っているのに何もない。この時点で名乗り出る者があったとしても、その者たちの犯行と信じることはできない。」
17日夜、都心ラーチャプラソン交差点の観光名所「エラワンの祠」で爆弾が爆発し、タイ人、支那人ら少なくとも20人が死亡、125人が負傷した事件で、タイ警察は、犯人と見られる男の似顔絵を公開。また、犯人の逮捕につながる情報に100万Bの懸賞金を懸けた。
爆発現場の防犯カメラの映像によると、男は眼鏡をかけ、黄色いTシャツ、短パン姿で、爆発の数分前に「エラワンの祠」内のベンチにバックパックを置いて、立ち去った。その後、バイクタクシーで現場を離れ、シーロム通ソイ9で下車。外見は一見、中東系に見えるが、警察は「タイ人が変装した可能性もある。」と見て、分析を進めている。
08月17日にクルングテープ中心部で起きた爆弾事件はその死傷者の多さから世界に衝撃を与えることになった。タイ・ホテル協会のスラポン会長はこのほど、「事件の衝撃は短期的なものに終わる。」との見方を示したものの、「観光客の信頼回復に時間が掛かるようだと、この1、2週間のうちにホテルの宿泊予約の取り消しが相当数に上る。」との見方。これまでに事件の影響と見られる取り消しはクルングテープのホテル宿泊予約全体の約5%。
会計検査院関係筋によれば、インラック前政権下における公共倉庫機構(PWO)による米担保融資(実質廉売)制度は複数の不正が見つかっており、これによる国の損失が約38億Bに上る。具体的には、同制度ではパック米を1袋70Bで販売することになっていたが、販売を請け負った民間企業6社とPWOとの間で交わされた契約書には販売価格に関する記述がなかった。これらの会社は米小売りの経験がなく、米を他の業者に転売していた。さらに、これら民間企業は入札に関連する法律にも違反しており、訴追する必要がある。
新憲法が制定されるにはその最終案が国家改革評議会(NRC)に承認され、国民投票で可決される必要があるが、NRCでは一部評議員が新憲法最終案の承認を阻むべく他の評議員に働きかけをしており、評議員たちは反対票を投ずるよう圧力。だが、NRCの主要メンバー、アロンコンはこのほど、「評議員たちは自分の考えに基づいて判断する。」と述べ、「圧力には影響されない。」と強調。
なお、NRCでは新憲法最終案が承認された場合、新憲法の是非を問う国民投票でNRCとして質問を行うかどうかが決められる。先の現行暫定憲法改正に伴い、新憲法の国民投票でNRCと立法議会がそれぞれ1つずつ質問することが可能。
クルングテープ都心のラーチャプラソン交差点で17日夜に爆弾が爆発し、タイ人、支那人ら20人が死亡、125人が負傷した事件で、タイ警察は、国際刑事警察機構(ICPO)に犯行の手口、容疑者の映像などを送り、協力を要請したことを明らかに。
爆発現場の防犯カメラの映像によると、容疑者の男は眼鏡をかけ、黄色いTシャツ、短パン姿で、爆発の数分前、ラチャプラソン交差点にある観光名所「エラワンの祠」内のベンチに爆弾が入ったと見られるバックパックを置いて、立ち去った。警察は「エラワンの祠」で容疑者の近くに立っていた赤いシャツの男と白いシャツの男が共犯という見方を強めている。プラウット・タイ警察長官補兼報道官は、「容疑者はすでにタイを離れた可能性がある。」と話した。
これについて、プラユット首相は、「タイ政府が今年07月、不法入国で逮捕した支那国籍のウイグル族109人を支那に強制送還したことで、ウイグル族が関与する国際テロ組織が報復のため犯行に及んだ。」という見方を否定。実行犯は雇われただけで、証拠を消すため雇い主に殺害される恐れがあるとして、犯人に自首するよう呼びかけた。タイ軍政の報道官も、「これまでの捜査から、国際テロ組織とは無関係で、支那人を狙ったものではない可能性が高い。」という見方。
一方、タイ警察は、インターネットの交流サイト(SNS)、フェイスブックに今月13日、「クルングテープで14~18日に事件が起こる。」という警告を書き込んだタイ人男(36)の身元を特定し、この男性を同席させ、記者会見。男は国営企業社員で、タクシン支持者。「書き込みについては、フェイスブック上でみつけた情報を転載しただけ。」と主張し、犯行への関与を否定。警察はこの男を逮捕していない。
08月20日(木)午後内閣改造が国王の承認を得たことに伴い、官報で発表。新たに入閣したのはソムキット・チャトゥシーピタック(経済担当副首相)など計10人。 また、閣僚ポストの入れ替えで横滑りとなったのが8人。
プラユット首相は日、今回の改造について「あらゆる方面(からの要求)に応えようとしたもの」と 説明するとともに、「期待外れに終われば批判を受ける。」と述べ、閣僚たちに最善を尽くすよう求めた。
関係筋によれば、「今回の改造の目玉は、経済政策の最高責任者である経済担当副首相がプリディヤトン元タイ中央銀行総裁からソムキット元財務相に交代したこと。プラユット首相がプリディヤトンに政府の経済顧問に就任するよう求めたが、プリディヤトンは応じなかった。」 タイ軍事政権のプラユット首相が大規模な内閣改造に踏み切った。一向に上向かない景気にしびれを切らした形で、経済閣僚を一新。経済政策のトップにタクシン政権(2001~2006年)で財務相、商務相を歴任したソムキットを起用。
これまで経済閣僚チームを率いたプリディヤトン副首相(王族、元タイ中央銀行総裁)、ソムマイ財務相(元財務副次官)、ポンチャイ情報通信技術相(元情報通信技術省次官)、ナロンチャイ・エネルギー相(元商務相)、ヨンユット副首相、ピティポン農相(元農業協同組合省次官)、チャクラモン工業相(元工業次官)、ラチャタ保健相(元マヒドン大学学長)らは閣外に去った。
財務相の後任は米テネシー大学経済学修士で、元クルンタイ銀行社長、前CPグループ副社長のアピサック・タンティウォラウォン。工業相にはアチャカー・スンブンルアン工業次官、情報通信技術相に元GEキャピタル(タイランド)取締役のウットム・サワナーヨン、エネルギー相にアンンタポン首相顧問(陸軍大将)、副商務相にチュラロンコーン大学サシン・インスティテュート・フォー・グローバル・アフェアーズのダイレクターでソムキットの米国の留学先の後輩に当たるスウィット・メーシンシー、労相にシリチャイ・ディタクン国防次官(空軍大将)、保健相にピヤサコン・サコンサタヤートン元マヒドン大学学長が就任。外務省ではタナサック副首相兼外相(前国軍最高司令官)が副首相専任となり、ドーン副外相(元駐米大使)が外相に、運輸省ではプラジン運輸相が副首相に転任し、アーコム副運輸相(元国家経済社会開発委員会事務局長)が運輸相に、商務省ではチャチャイ商務相(陸軍司令官補)が農相に転任し、アピラディー副商務相(元商務副次官)が商務相に昇任。ダーポン天然資源環境相(元陸軍参謀長)は教育相に、スラサック労相(前国防次官)は天然資源環境相に、ナロン教育相(前海軍司令官)は副首相に転任。プラユット首相(前陸軍司令官)の元上司で政権の要であるプラウィット副首相兼国防相(元陸軍司令官)とアヌポン内相(元陸軍司令官)、法制面を取り仕切るウィサヌ副首相、王族のパナダー首相府相、パイブーン法相(国軍最高司令部副司令官)、コープカーン観光スポーツ相(前東芝タイランド会長)らは留任。
プラユット首相は昨年09月の内閣発足時には、出身母体である軍の幹部を省の大臣に充て、それぞれの省の事務次官を副大臣にする手法をとった。今回は軍幹部を主要な省の大臣から外し、官僚トップを大臣に昇格させた形だ。ただし、軍出身の閣僚の数は2人増え14人となった。
タイの04~06月の国内総生産(GDP)は前年同期比2.8%増と低い伸びが続いた。公共投資が24.7%増加したほか、外国人旅行者の増加で観光が好調だったが、民間投資3.4%減、民間消費1.5%増、輸出5.5%減、輸入10.1%減と、主な経済指標は冴えない。今月17日にはクルングテープ都心で爆弾が爆発し、タイ人、支那人ら20人が死亡、125人が負傷する事件が発生し、経済の牽引役である観光への影響が懸念されている。
08月21日(金)朝17日夜に爆弾が爆発し、タイ人、支那人ら20人が死亡、125人が負傷した都心ラーチャプラソン交差点の「エラワンの祠」で、、追悼式が行われ、プラウィット副首相兼国防相、スクムパン都知事、ソムヨット警察長官らが参列。
タイ警察の報道官チームの公式ツイッターとフェイスブックは追悼式が行われた日付を20日としている。
08月22日(土)08月17日にラーチャプラソン交差点のエラワン廟で強力な爆弾が爆発して大勢の死傷者が出た事件の翌日18日にサトン船着場で起きた爆弾事件で、警察は、17日に船着場付近で不審な行動をしていた者の行方を追っていることを明らかに。
防犯カメラの映像によれば、エラワン廟の爆発の約30分後の午後07時20分頃、桟橋付近で青色のTシャツを着てジーンズをはき、ショルダーバッグを肩にかけた者が、歩道に荷物を落としたあと、携帯電話を手にし、また、荷物を5歩ほど離れた場所に移動し、周りに人がいなくなってから荷物を川に蹴り落とした。また、18日には同じ場所で青っぽい長袖シャツ、黒いズボン、ショルダーバッグの男が写真を撮っているのが確認されており、男が去ってしばらくして爆発があった。
政府首脳と警察当局は「先の爆弾事件に関する虚偽・未確認情報がネット上に出回っており、これが人々を混乱させている。」として、このような情報の拡散に関与した者に法的措置を執る構えを見せている。
ソムヨット警