タイクーデター Thai Coup d'etat

ver.2.1545 11/06/10

(C) 2006-2011 cnx, All Rights Reserved.



2006年09月19日(火)夜半

タイのテレビ局が一斉に通常放送を中止し、「クーデターが発生。
国軍が全土を掌握。タイ憲法は失効した。」と繰り返し放送を始めた。



目次はこちら → 目次


タクシンとタクシン一族の詳説は膨大になったので、
分離してこちら(未完成) → タクシン Thaksin

1981年04月のクーデター未遂事件、1985年09月のクーデター未遂事件、
1991年クーデター(1992年の5月流血事件)は、
こちら → 1991年タイクーデター Thai Coup d'etat in 1991

繰り返された政変、戦争、タイ王朝史は、
こちら(アユタヤ朝中期まで完成) → タイの王朝 Thai Dynasty


CNXの到着口 に戻る → CNXの到着口 CNX's Arrival



2章  クーデターの残響 権力への執着と鼠の逃亡
2006年10月01日(日)
16時45分
元枢密院評議会議員(30日付けで議員を辞任)のスラユット・チュラーノン大将(63)を暫定首相(公式には第24代首相)に認証。国王側近で元陸軍司令官のプレム枢密院議長の直系。民主改革評議会は「退役軍人は民間人。」として民政移管を果たしたと主張し、国家安全保障評議会に名称を変更。

39条からなる暫定憲法を公布。

前暫定首相の側近のチットチャイ前暫定副首相兼法務大臣、プロミン前暫定首相秘書官、ネーウィン暫定首相府大臣及びヨンユット前天然資源・環境大臣、元前暫定首相秘書官の4人を解放。

10月02日(月)陸軍部隊が首都主要占拠地より撤退開始。
タイラックタイ党幹部の離党相次ぐ。約350人のタイラックタイ党前議員のうち、前議員100人以上を擁する大派閥ソムサック・テープスティン派(ワン・ナム・ヨム派)を率いていたソムサック前労働相ら、ソンタヤー・クゥンプルゥム派(チョンブリー派)の20人も離党し、離党者は120人(報道により80人、100人)以上。
他にも、CP財閥系のワタナー・ムァンスック前社会開発・人間安全保障相、前下院副議長で旧新希望党系のスチャート・タンチャルゥン、前首相府相でアピシット民主党党首の年上の従兄弟としても知られるスラナン・ウェーッチャーチーワ、前情報通信技術相でサノ・ティヤントーン系のワン・ナム・イェン派に一時所属していたソロアット・グリンプラットゥン、第1次内閣から経済政策を担当してきたソムキット前副首相兼商務相
ソンタヤー・クゥンプルゥム前観光・スポーツ大臣は、前政権崩壊時には首相顧問を務め、タイを代表する大物マフィアの息子。古巣のチャート・タイ党に復党するとか。
チャート・パッタナー党を解党しタイラックタイ党に合流した前副首相のスワット・リプタパンロップや前副運輸相で、嘗ての学生運動のリーダーの一人としても知られていたプミタム・ウェーチャヤチャイ、前公共保健相で旧セーリータム党系のピニット・チャルソムバットの党離脱も時間の問題。
タイラックタイ党に怨みを抱く、元ワン・ナム・イェン派領袖のサノ・ティヤントーンは、「タイラックタイ党が分裂するとは気分がいい話だ。」と語った。
民主改革評議会は先月30日付の布告で政党法を改正。違法行為で解散を命じられた政党の役員に対する罰則を強化し、これまでの政党法では憲法裁判所に解散を命じられた場合、政党役員は新党結成や政党役員就任が禁じられていたが、立候補は認められていた。改正法では選挙権、被選挙権とも剥奪される。不正で解散を命じられた政党の役員は実質的に2期8年の議員活動が不可能となることが党員の大量流出を招いた。
ロンドンに滞在中のタクシン前暫定首相がタイラックタイ党党首を辞任。「状況が変化した。」、「党の将来のため自身が党首を辞任するのが適当と判断した。」と表明。ただ、離党はしない方針。「党員が140万人に上り、過去2回の総選挙で大勝した。愛国党は真の国民の政党である。」と強調。退陣運動が激しくなったことについては、「民意を問うため議会解散・総選挙を実施したが、受け入れられなかった。」、「クーデターで政権を追われたことについては、党員に謝罪する。」と述べた。
スダラット副党首(前農業・協同組合相)が党首代行。スダラットは、タクシンが政界入りの際に入党したパランタム党在籍当時からの同志。タクシンが愛国党を旗揚げする際にも協力した。
9月19日ネットワーク、陸軍司令部前で反軍集会。
10月04日(水)スダーラット・ケーユラパンがタイラックタイ党の暫定党首を固辞し、前教育相のチャートゥロン・チャーイセーン副党首のが暫定党首に繰り上がり。
10月05日(木)旧タイラックタイ党の4Sが新党結党の動き。4Sとは、ポー・モット・ダム派のスチャート・タンチャルゥン(前下院副議長)、ワン・ナム・ケム派(チョンブリー派と呼ぶことも)のソンタヤー・クゥンプルゥム(前タクシン首相顧問、前観光・スポーツ相)、ラーチャブリー派のソロアット・グリンプラトゥム(元情報通信技術相)及びワン・ナム・ヨム派のソムサック・テープスティン(前労働相)。前副首相兼財務相のソムキット・チャートゥシピタックに新党党首就任を打診。
タイラックタイ党副党首のチャートゥロン・チャーイセーンも暫定党首を固辞。
民主党所属元下院議員のワロン・デーチャキットウィグロムは、国家汚職取締委員会に対して、公共保健省の高官が絡むとされる救急車調達汚職疑惑に関する調査を前進させ関与した高官に対して法的責任を追及するよう要求。
疑惑は2004年から2005年の間に納入された救急車332台、4億6400万B。過去に内閣不信任決議案審議の議題として取り上げられ、当時公共保健相のスチャイ・チャルンラタナクン(タクシン前暫定首相一家の主治医。ポチャマーン夫人の意向で大臣に就任。)が専門調査委員会を設立し、入札段階で特定の業者に有利になるよう納入仕様が決められたと結論。決定権限を持たない下位職員だけが処分されただけで調査が終了。
10月06日(金)早朝ワン・パヤーナン派を率いてタイラックタイ党を離脱したと伝えられていた、領袖のピニット・チャールソムバットはタイラックタイ党残留を決断。
10月09日(月)スラユット暫定首相と26人の新閣僚を国王が認証。暫定内閣が正式発足。
10月11日(水)CTX9000調達汚職疑惑のスリヤ・チュンルンルゥアンキット、タイラックタイ党幹事長(前副首相兼工業相、前運輸相)も離党。
スリヤの離党により、元下院議員57人を含む93人が離党。先に111人が離党と発表したのは、離党者と党幹部だけ辞職を混同したためと説明。
カセム・パンウドムラックが離党。一旦離党を取り消したプラヤナーク派領袖、ピニット・チャールソムバットは11日までに離党。
10月12日(木)国家安全保障評議会が提出した国家立法議会(サパー・ニティパンヤット・ヘーンチャート)のメンバー242人を国王が承認。
国家立法議会は、政党、官僚、司法、軍部64人(うち現役35人)、警察7人、公社幹部及び従業員、金融機関、通商、運輸、建設、不動産、法律顧問及び弁護士、学識経験者、宗教、マスコミ、作家等の各界・各階層の代表者で構成された上下院議会に代わる立法機関。
民主主義市民連合幹部の1人としても知られるチャムローン・シームゥアン少将、暫定憲法起草委員会の委員長を務めたミーチャイ・ルゥチュパン、依然国民に人気が高い社会引締政策推進者のプラチャイ・ピヤムソムブーン警察大尉。政党代表として、カンチャナー・シルパアーチャー(チャートタイ党)、ピニット・チャールソムバット(1972年当時の学生活動家、タイラックタイ党を11日に離脱)、スリン・ピッスワン(元外務大臣、民主党)、アカポン・ソラスチャート(マハーチョン党)の4人が、また宗教代表には南部国境3県内のイスラム系住民に影響力を持つパッターニー県中央イスラム教委員会委員長のウェードゥーラーメー・マミンチ。
テマセクが、シン・コーポレーションの持ち株比率について、現有の96%から49%以下に引き下げ、罰金も支払うという早期の政治的解決を提案。
外国企業であるテマセクに売却したこと自体が、外資法違反(通信事業の外資の持ち株比率は49%制限)という主張が最高行政裁判所に上訴され、AIS(携帯電話事業)、iTV(テレビ局)、ShinSat(衛星事業)などの事業免許が取り消しになる可能性が出てきたため。
10月13日(金)タイラックタイ党のチャートゥロン・チャーイセーン前教育相は、固辞していた暫定党首に就任。
10月14日(土)スラユット首相に現在イギリスで事実上亡命のタクシン前首相から直接電話があり、帰国を打診。
「情勢を見極めかつ国家安全保障協議会を含む各界と協議の上で適切であると判断される時期まで帰国するべきではない。」と応じた。
9月19日ネットワーク、民主記念塔前で反クーデタ集会。
10月17日(火)スラユット首相は閣議の席上で5人以上が集まった政治集会を禁止する民主改革評議会令第7号を解除する方針を決定。
10月18日(水)ムスリム系のワーダ派(ワンムハマッドノー・マッター代表)が愛国党を離党。
ポチャマン前首相夫人が14:50着のTG917便でタイに帰国。総重量にして約130kgになる6個のスーツケースを運ぶ。タクシン前首相の資産報告書の国家汚職取締委員会への提出期限がこの18日だった。
タクシン前暫定首相を貧民の英雄として礼賛する漫画が発行。発行元: KKパブリッシング社(パコーン・スックサートゥ代表)、原作者:ポサトン・ブットアナンナ
10月20日(金)国家汚職防止取締委員会は、集計したタクシン前暫定首相一家の総資産額を127億B(2006年03月14日現在)でタクシン名義が5億1200万Bと公表。
10月22日(日)国家立法議会第1回議会はミーチャイ・ルチュパンを議長に選出。ミーチャイ242票中167票、プラソン・スンシリ元外相47票、プラチャイ・ピアムソムブーン元内相21票。
10月24日(火)プレム枢密院議長はミーチャイ・ルチュパンの国家立法議会議長に選出について、「適切な人選である。」と支持。
ブンロート・ソムタット国防相は、治安を脅かす虞れのある「水面下の動き」が地方数ケ所で確認したと述べた。私書の形を取った怪文書、パンフレット類、コミュニティ・ラジオを通じた呼び掛けなど。
タクシン前暫定首相が帰国を強行するとの観測が強まり、国軍が特別警戒体制を敷いたとの風説が流れた。
10月25日(水)12時スラユット暫定首相は首相公邸(バーン・ピサヌローク)に43政党の代表を集め意見交換会を主催。主要議題は新憲法起草。
10月26日(木)09時過ぎ国家汚職取締委員会のパンテープ委員長や前首相の天敵のグラーナロン委員、国家毀損行為調査特別委員会の関係者がプレム枢密院議長宅で面会。
ポチャマン・タクシン前首相夫人が実兄のバンポット・ダマポンと、プレム枢密院議長宅を訪問。議長と15分ほど面談。
クーデターを指揮したソンティ陸軍司令官はスラユット首相(元陸軍司令官)の元直属の部下。スラユット首相はプレム枢密院議長(元陸軍司令官)の元直属の部下。反タクシンの街頭デモを指揮したチャムロン元クルングテープ都知事(退役陸軍少将)はプレム議長の元秘書官長。
ソムサック・テープスティン前労相 (ワン・ナム・ヨム派領袖)、ピニット・チャールソムバットのプラヤナーク派、ソンタヤー・クゥンプルゥムのチョンブリ派,スチャート・タンチャルンのバン・リムナム派とともに軍部の支援を受けた新政党を結成するとの観測。
10月28日(土)タクシン前首相が不正疑惑に対する訴追に備え弁護チームの結成に動く。
タイラックタイ党のチャトゥポン副報道官が新憲法の起草は1997年憲法を下地とすべきと主張。
「1997年憲法を下地に憲法の起草作業を進めることは、あたかもロールスロイスで無理矢理田畑を耕すようなものである。」と一笑に伏したミーチャイ国家立法評議会議長の発言に、「過去に自らが起草作業にあたった1991年憲法を下地に起草作業を進めることこそ、まさにロールスロイスで無理矢理田畑を耕す行為に等しい。」と応酬。
タクシン体制支持派の「民主主義の為の市民パワーネットワーク」代表のスラポン・トーウィチャックチャイヤクン(元チエンマイ県選挙区タイラックタイ党下院議員候補)が国家毀損行為調査特別委員会を恣意的・差別的だと非難。
ワチラロンコン王子の秘書官長のサティットポン・スクウィモン空軍大将は、シンガポールのテマセク社がタイ国内に開設した事務所の顧問就任の噂の元王子秘書のトーンノーイ・トーンヤイは「己の私利私欲の為に立場を悪用する不逞の輩。」とした上で、王室や王子とは一切無関係であることを強調。「トーンノーイは単に王子の為に英語の翻訳や原稿を書く仕事のみに関与している秘書官の末席でしかない。」、「2000年から王子の資産管理を任されていた。」というマスコミ報道を強い口調で否定。
1991年クーデターでも評判を落としたワチラロンコン王子だが、今回の疑惑が加わった。
10月30日(月)スラユット首相は、支那の南寧市(ASEAN+支那首脳会談)で、シンガポールのリー・シェンロン首相と会談。シンガポール政府の投資会社テマセクによるタイ通信最大手シンの買収問題は司法の手続きに委ね、政治介入する意向がないと伝えた。
国家毀損行為特別調査委員会が解明を進めている、ポチャマン前首相夫人が国に差し押さえ物件のラチャダーピセーク通り沿いの一等地を不当に安く落札した疑惑について、民主党のアピシット党首は、プリーディヤトーン副首相が「入札は公正・透明に行われていた。」という発言に対し「慎重な発言を心掛けるべきである。」と指摘。
プリディーヤトン副首相は問題の入札時に当該用地を管理していたタクシン政権が設立したタイ資産管理会社の総裁職。取引の正当性を主張したが、党独自に行った調査では落札工作の疑いが濃厚。
10月31日(火)国家安全保障評議会のソンティ議長は同評議会メンバーには権力に固執したり、政界入りを目指す意向が一切ないことを再確認。
定例閣議で、ノンタブリー県知事のプラナーン・スワンナラットを国務省副次官兼南部国境域行政センター長に、39県の県知事の人事異動を発表。
チエンマイ県知事のスワット・タンティパットがロッブリー県知事に、チエンラーイ県知事のウドム・プワサックがウタイターニー県知事に異動。スコータイ県知事で元副首相のスチャイ・チャルゥンラタナクンの実兄のスキット・チャルンラタナクン、カムペンペート県知事のパイサーン・ラタナパンロップ、ブリラム県知事のヤイ・ロートスワンナラットなどを閑職と見られている監察役ポストに左遷。タクシン系の県知事を一掃の人事。
ウィナイ国防次官、ソムサック前労相、タイラックタイ党離党会派による親軍新党結成の風説を否定。
09月30日早朝に戦車に体当たり攻撃をして激突、重傷を負ったタクシー運転手のヌアムトン・プラワン(60)が都内チャトゥチャック区内のウィパワーディー・ランシット通り沿いにあるタイ・ラット社本社ビルの正面付近の歩道橋で首吊り自殺。
最近退院し、31日は通院のため朝に家を出て、そのまま行方がわからなくなっていた。妻ブーンチュさん(51)はヌアムトンが自殺する兆候はなかったと言っている。
24:00過ぎ頃に発見された遺体近くにあった遺書とみられる文書に「元・民主主義のために命を捧げるタクシー運転手。」、「夕方に10月14日記念館で自殺を試みたが断念し、新たな場所で自殺する。」、「(激突事件の際)『主義主張がそんなにある人はいない。誰も体当たり攻撃を理想として受け入れない。』という(当時の)民主改革評議会副報道官アカラティプロット警察大佐の発言に抗議する。」と記されていた。
遺体はノンタブリのブワクアン寺に運ばれ、その後民主化グループの要望で、10月14日記念碑に運ばれようとしたが警察に道路で阻止された。死を悼むタクシー運転手たちがSMSメッセージで連絡しあい抗議デモを行おうしたが警察に阻止された。
11月01日(水)夕刻王宮前広場で「白い鳩 2006 民主主義回復を訴える会」(ナパポット・ワラチットウティクン)の反軍集会が開催。参加者200~500人。5人以上の政治集会禁止令を緩和している国家安全保障評議会はこの動きを注意深く静観。
11月02日(木)国家安全保障評議会のソンティ議長は、「特に東北地方を中心に反クーデター、反国家安全保障評議会を標榜した政治行動を監視している。」、「理想よりも自己の利権に固執しているタムボン行政機構や県行政機構の一部のグループが関与しているだけで、決して大多数の組織ではない。」と発言。ブンロート防衛大臣は、「特に北部地方を中心に依然水面下の動きが確認され、当面戒厳令の施行を継続させる必要がある。」との認識を示した。
クーデターに抗議して戦車に体当たりして自殺したタクシー運転手の事件について、反クーデターを掲げる「ピラープ・カーオ2006」と名乗る団体が毎夕抗議集会を開催すると表明。反クーデター政治活動が地方にまで波及するのではとの指摘を受けたもの。
11月03日(火)国家安全保障評議会のソンティ議長は、タクシン前首相が現在支那に滞在中で、ASEAN+支那首脳会議に出席するスラユット首相が支那を訪問に合せたが、結局会えなかったという報道を追認。
タクシン前首相の法律顧問のノパドン・パタマも支那入りを確認。
ネーション等の速報によると、タイラックタイ党のチャートゥロン暫定党首が、支那滞在中のタクシン前首相と協議を行うために2~3日以内に支那に飛び立つ模様。チャートゥロン暫定党首によると、タクシン前首相が支那に滞在中なのは休暇目的で、本人が来週に支那の西安に行くのは同地の教育関係当局からの招待によるもので、前首相と接触する予定はないと語った。ここまであからさまな嘘は汚職知事や偽装教育の校長、偽装耐震構造の鮮人社長とかで見飽きた。華僑は諸悪の根源。
ソムサック・スントンワット、タイラックタイ党離党。ワン・ナム・ヨム派に従う意向。先に離党済みのソンタヤー・クゥンプルゥム(チョンブリー派)は,ワン・ナム・ヨム派に合流するかタイ国民党に合流するか検討中。
11月06日(月)タイラックタイ党のチャートゥロン暫定党首が党本部ビルをポチャマン前首相夫人に返却すると表明。しかし、暫定的な本部の移転先候補のラーチャウウィティ通り沿いの事務所は、現在ポチャマンの実兄であるバンナポット・ダマポンが理事長、オーラーン・チャイヤプラワットが副理事、タクシン前首相の長男パーントーンテーや長女ピントーンター等が理事会評議員、前首相の実妹で元AIS社長のインラクが評議員兼秘書として名を連ねる、タイコム財団が現在事務所。
11月07日(火)スラユット首相が、現在全土に渡って施行されている戒厳令を一部の地域に限って解除するよう国家安全保障評議会に対して検討を要請。
シロート国税局長はタクシン前首相一族によるタイ通信最大手シンの売却で、前首相の長男パーントーンテーと長女ピントーンターに個人所得税の支払いを求める方針を明らか。税率は37%、納税額は約60億Bに上る見込み。
2001年の総選挙前、タクシンとポチャマンが保有するシン社株を息子、娘、妹、義兄らの名義に書き換え、シン社株(発行株式の49.6%)をシンガポール政府系投資会社テマセクなどに733億Bで売却。
「小ッチャイ」前副首相だの、「素人」国税局長だのこのクーデターでは、脇役の名前が面白い。
11月09日(木)タクシン・チナワット前首相一族の不動産会社のSCアセットのサハット社長が11月末で辞任、社長代行に前首相の妹のインラク・チナワット(39)が就任すると発表。
インラクは携帯電話最大手AISの社長だったが、シンガポール政府の投資会社テマセクの傘下に入ったため2月末に退職していた。
SCアセットはオフィスビルのチナワット・タワー、マンションのロイヤルパークといった高層ビルが主力。過去数年は住宅開発にも注力。1-9月決算は、売上高が前年同期比45%増の14億B。最終利益が同比11%増の2.3億B。
タイの携帯電話2位DTACと3位のトゥルー・ムーブが共同戦線。国家通信委員会(NTC)に改善を要求。
2社が取り上げた問題は、以前から度々指摘されたがその度にタクシン前首相の政治力の壁に阻まれた。
①AISのプリペイド(前払い)サービスの事業権料は売り上げの20%。DTAC、トゥルーの25~30%に比べ低い。AISは契約期間内に850億~1000億B有利。
②国営固定電話会社TOT回線への接続料がAISだけ免除。
③AISはコスト上の優位による値下げ戦略で公平な競争を阻害。
④番号継続制度の導入の遅れが市場の硬直化を招く。通信マスタープランでは2006年末までに準備を終えるはずだが、全く進展がない。
AISはタクシン前首相が創業した企業グループ、シンの旗艦。シンは今年前半、シンガポール政府の投資会社テマセクに買収されたが、クーデターで前首相が政権を追われたため政治的な保護を失い、事業権、外資出資比率規定、売買時の脱税といった問題で一斉に追及を受けている。
民間テレビ会社iTVの7-9月期最終利益は、前年同期比47%減の8900万B。総売上高同比12%減の5億1000万B。
iTVはタクシン前首相の企業。今年第1四半期にシンガポール政府の投資会社テマセク傘下に入り、政局の混乱で同社への広告を避ける企業が増え大幅減収。事業権違反で総理府に訴えられ1審で敗訴。総理府が要求している追徴金は940億B。
立法評議会、全会一致で5人以上の政治集会を禁止する民主改革評議会令の解除を決定。政党の政治活動については禁止措置継続。
10月17日付けの閣議決定に基づくもの。評議会令では、5人以上の政治集会を開いた者は最高6ヶ月の禁固または1万Bの罰金の両方または一方が科せられると規定されていた。


3章  大ドブネズミ、チャワリット・ヨンチャイユット現る
11月10日(金)チャワリット元首相(元陸軍司令官)(74)は、軍幹部が国営企業の会長、取締役などに続々と就任していることについて、「軍人はビジネスのことを知らない。」、「国民に疑われないよう、軍政は仕事のやり方を調整すべき。」と述べた。
11月11日(土)民主党のアロンゴン副党首(党汚職調査委員会委員長)はタクシン前首相の実妹のヤオワパー・ウォンサワット(夫は元法務省次官のソムチャーイ、娘は元GMM所属歌手のチェリー)の資産隠し疑惑に関する調査を国家毀損行為調査特別委員会に要請。
ヤオワパーが自分の3人の子供をはじめとする個人に資産名義を移し替え、資産を過小に報告した疑惑。
チャワリット元首相(元陸軍司令官)(74)が軍政を批判。国家安全保障評議会が軍関係者を国営企業・公社の幹部に据える人事を強要したことは極めて不適切だとを指摘したことについて、「誰を非難するつもりもない。」と前置きし、「国家安全保障評議会に近い軍関係者を幹部に据える人事の強行は社会からの非難に晒されやすい。本来慎重を要して行うべきであり、また、過去のクーデターの経験から国民から実権を奪った政権は常に国家に損害をもたらすだけであるとの印象を持っている国民を納得させるためにも、『幹部に据えられた者は国民に対して報酬を求めず、透明に職務を遂行する意向を明確に示すべきである。』と警告したに過ぎない。」と再度この問題を取り上げた。「タクシン前首相が国内にいた方が国家安全保障評議会にとっても監視がしやすくなり、結果として全ての階層のためになる。」と発言。士官予備学校9期グループ(第3、4管区司令官)がクーデターを企図とも流言。
これに、ソンティ陸軍司令官(59)が猛反発。「チャワリット大将が内心何を考えているのか聞きたい。」、「知り合いを国営企業の取締役にしたいのか?自分の部下の利益を図るのかもしれない。」と強い調子で反発。元首相が第2クーデターの噂に言及したことに不快感を示し、「誰がクーデターを起こすのか?こういう発言は国家を害する。」と批判。
翌日の多くのタイ字紙は1面トップでこのニュースを扱い、新旧陸軍司令官の衝突を報道。政治に疎いソンティ司令官が寝業師として知られる元首相の術中に嵌まった。
「民主主義のための民衆グループ」(チャナパット・ナ・ナコン代表)ら200 人が16時より王宮前広場で反軍集会。タマサート大構内では、「9・19ネット」の30人が反軍集会を開催。
タクシン前首相の法律顧問のノパドン・パッタマ(元チュワン・リークパイ付き秘書官)は、北京に滞在中の前首相と電話で話し、今のところ帰国の意思がないことを確認したと述べた。陸の国境から密かに入国するという噂も否定。「適切な時期に、自らが建設を推進させたスワンナプーム国際空港に降り立つ飛行機で帰る。」と語った。
11月12日(日)民主党のテープタイ・セーンポン(元ナコン・シー・タマラート県選出下院議員)は、「チャワリット元首相のタクシン前首相帰国支持発言は政治的な罠である。」と表明。
新選択肢党党首のチャルゥム・ユーバムルン警察大尉は、「現在調査が進められているチンナワット一族が絡む不正疑惑に関する結論が出るまでは、タクシン前首相がタイに帰国する事はあり得ない。」チャワリット元首相の発言に対しては、「陸軍司令官及び首相を歴任してきた立場を弁えない不適切な発言である。」とし、常に中立的な立場での発言を求めた。
民主主義キャンペーン顧問のピポップ・トンチャイ(民主主義市民連合幹部)は、「チャワリット元首相の軽はずみな発言によってあらぬ疑惑を呼ばないためにも、チャワリット元首相はタクシン前首相が帰国すべき理由を明確にするべきである。」と発言。
ソムキアット・ポンパイブン、スリヤサイ・カティシラ、ピポップ・トンチャイが全国の市民・住民団体を糾合し政府及び国家安全保障評議会の監視を主目的とする「政治改革の為の民衆会議」を創設。
スラユット首相は、「現政権の任期を終え民主的な選挙により新政権が誕生した後にタクシン前首相は帰国するべきである。」との認識を示唆。
チャワリット元首相が前首相を帰国させた方が監視を遂行する上で好ましいと指摘している事に関して、「ミャンマーの軍事政権がアウンサンスーチーを軟禁状態に置いているのと同じ印象を内外に与え、社会混乱を誘発する要因になり得る。」との認識を示した。
11月13日(月)国家毀損行為調査特別委員会内に設置されたCTX9000調達汚職調査分科委員会のトートラグーン報道官は、「タクシン前首相が帰国するとの噂を聞きつけた証人が自己の安全のため姿をくらます可能性がある。」と発言。
タクシン前暫定首相暗殺未遂事件で治安作戦司令部所属のパイロート陸軍少将、スラポン大佐、マナット中佐、タワチャイ中尉の4人が書類送検。チャークリット曹長は司法取引成立で不起訴。
11月14日(火)香港の中環でポチャマン夫人と手をつないで買い物を楽しむタクシンが見られた。「現在は職探しをしている失業者の身である。」として取材を拒否。12日に香港に入り、東南アジアの国へ移動すると語った。23日にインドネシアのバリ島内にあるホテルの予約が確認されている。
暫定政府は戒厳令の解除を見送った。スラユット首相はAPEC首脳会談前に解除したい意向だったが、軍部が反対。アメリカ政府側にはAPEC首脳会談でタイの国内情勢を議題に取り上ないとの言質を取り付けている。
11月15日(水)国家安全保障評議会が今月末までに内外向けにクーデターの小冊子を発行。
タイ国際航空がチャリット空軍司令官が会長に就任すると発表。09日に軍政幹部のチャリット司令官、パイロート国軍最高司令官を取締役に迎え、マスコミは軍のお手盛り人事として批判していた。
11月16日(木)15日からインドネシアのバリ島入りしているタクシン前首相は、「長年職務に邁進してきた体を休ませるために来た。」、「バリで1週間過ごした後にオーストラリアのパースか北京を含む支那の何れかの都市へ向かう予定でいる。」と語った。夫人や3人の子供と一緒にバリに滞在。
携帯電話2位と3位のTACとトゥルー・ムーブが最大手AISに比べ事業権などで不利になっていると改善を求めた問題で、通信委員会(NTC)のスラナン事務局長は事業権契約はNTC設立以前の問題で対応できない、シティチャイ情報通信技術(ICT)相も事業権を付与したTOT、CATテレコムの国営電話会社2社と民間企業が個別に解決すべきと介入を拒否。
コーシット・パンピアムラット副首相兼産業相は1タムボン1産品(OTOP)のプログラムの名称を変更する考えを明らかにした。「いくつかのタムボンは複数の商品を生産するポテンシャルを持っているため、OTOPの名称は相応しくない。」とこじつけた理由を上げたが、「OTOP」の名称を変更することで前政権色を一刻も早く薄めたいとの思惑が透けて見える。OTOPがブランドとして周知されているため、プログラムの名称は「地方物産」に変えるもののブランドまでは廃止しない。

* OTOP(1タムボン1産品)
地方の振興を目的に地方の特産品を奨励するプログラムとしてタクシン政府が導入し、地方の殖産興業に功績を上げている。タクシン政府が導入したプログラムの中でも最も弊害や隠れ利権、不正・不道徳の見られない良質な政策として、タクシン政府に批判的な知識人ですら認めている。1タムボン1産品の製品は、認定を受けると、「OTOP」の共通ブランドの使用が認められる。
11月17日(金)ソンティ陸軍司令官は、一貫してクーデタに反対してきたチャナパット・ナ・ナコン(「民主主義の為の民衆グループ」)とスチャイ・ブンチャイ(「独裁に反対する土曜日の人々グループ」)とが会見。
ソンティ陸軍司令官、全国の大隊長136名の不定期人事異動を発令。実戦部隊長の統制が理由との観測。
11月18日(土)スラユット首相がAPECハノイ会議でブッシュ米国大統領がタイ国内事情に理解を示したとことを明らかに。
11月19日(日)チャワリット元首相が新党結成に動いている模様。先日の軍政批判は民主的なイメージの売り込みと軍政への影響力確保が狙いという説が浮上。
タイラックタイ(愛国)党から離脱したソンタヤー・クゥンプルゥム前観光・スポーツ相らチョンブリー派の12人がタイ国民党(バンハン・シラパアチャ党首)への入党。

*チョンブリー派
ソンタヤー・クンプルゥムらチョンブリー県など東部を中心とする派閥。2001年の総選挙前に国民党からタイラックタイ(愛国)党に鞍替えし出戻り。ソンタヤーの父で派閥の創始者のソムチャーイ・クンプルームは東部のボスと呼ばれた実力者だが、2006年05月に汚職で懲役3年4ケ月の実刑が確定。殺人容疑でも裁判中だが、保釈中の03月後半から行方不明。
「民主闘争委員会」(スリヤサイ・カタシラ書記長)は現政権の最南部問題の方針を評価。支那、香港、インドネシアと遊行と続けるタクシン前首相の行動を心理戦と批判し旅券剥奪を要求。
11月20日(月)国家毀損行為調査特別委員会はタクシン系企業の株式取得の際に税金を支払っていないタクシン前首相夫人の実兄のバンナポット・ダマポンに対して5億4612万Bを30日以内に支払い命令。1997年11月07日にチナワット・コンピュータ・アンド・コミュニケーションズ社の株式450万株、時価総額7億3800万Bの取得での脱税行為。また、来週中にもバンナポットを刑事訴追する方針。
オンアート・クラムパイブン民主党広報担当が「タクシン前首相の各国遊行は現政権及び国家安保評議会に対する心理戦である。」と分析。理由として「タクシン前首相がインドネシア閣僚との会食に選んだレストランの名前は『クーケーダー』。タイ語でクーデタと言う意味だ。」と「意図的な行動である」と断じる。
アナン・パンヤラチュン元首相(1997年憲法起草委員会委員長、現新憲法起草委員会委員)は、「新憲法の起草は97年憲法を基本にすべきで、特に人権規定は残すべきで、上院については、民選、官選は重要ではなく1院制かそれ以外かが重要な論点であり、官僚の影響排除が焦点である。」と発言。「97年憲法が悪かったのでなく、使った人間が悪かった。」と97年憲法を擁護。
11月22日(水)タクシン前首相が香港に滞在中。1~2週間の滞在予定。ポチャマン夫人はタイに帰国し22日には52歳の誕生日を祝い香港でタクシンと合流予定。
タクシン前首相は近々自伝及び国際経済・政治関連の書籍を相次いで出版予定。執筆活動で攻勢。
11月25日(土)「独裁に反対する土曜日の人々グループ」(スチャート・バートバンプライ代表)が王宮前広場で反軍集会。およそ500人が集まる。
11月26日(日)民主党のアロンゴン副党首は、スワンナプーム新国際空港内3ヶ所にある、本来福祉目的である筈の職員向け食堂でが異常に高い価格が設定され食堂運営会社や出店者間で競争がないのは、タクシン前大臣の弟など前政権関係者や元タイ空港公社幹部関係者間の談合によるものと、空港関係者に早急に調査を行うよう要請。
11月28日(火)閣議において、タイ全土に敷かれていた戒厳令に関し一部地域について解除する(クルングテープ都を含む41県)ことが決定。
今回の決定では解除されなかった35県は以下のとおり。
1914年の戒厳令法施行以降、戒厳令がもともと適用されていた20県
北部:チエンマイ、チエンライ、ターク、ナーン、パヤオ、ピサヌローク、メーホンソン、ウタラディット 東北部:チャンタブリー、トラート、ブリラム、ルーイ、シーサケット、サケオ、スリン、ウボンラーチャタニー 南部:ナラティワート、ヤラー、ソンクラー 西部:カンチャナブリー

今次政変後戒厳令が適用され未だ解除が決定されていない15県
北部:カムペンペット 東北部:コンケン、チャイヤプーン、ナコンラーチャシマ、マハーサラカム、ローイエット、ノンブラプー、ウドンタニー、アムナートチャルーン 中部:ペッブリー、ラーチャブリー 南部:パタニー、サトゥン、プラチュアップキリカン、ラノン
11月30日(木)民主党のアロンゴン副党首は、タクシン前首相の実妹、ヤオワレート・チナワットによる新国際空港の駐車場ビル棟の管理会社の選定に絡む贈賄で、告発を受けた警察中央捜査局のもみ消し工作に対し、現モントリー局長に捜査のやり直しを要請し、当時の幹部や捜査関係者を職務遂行義務違反で告発すると言及。
12月01日(金)国家安全保障評議会のソンティ議長は、「12月10日に集会を予定している政治団体代表と面会の機会を設ける。」と発言。
12月04日(月)タクシン前首相支持派団体の「市民パワー・ネットワーク」代表のスラポン・トーウィチャックチャイヤクンは、国家汚職取締委員会に対し、タクシン前首相の長男パーントーンテーと長女ピントーンターによるシン社株式の売買に税金が発生しない事は既に決定事項で再考を要求。
16時過ぎプミポン国王は誕生日前日、枢密顧問官、閣僚、軍司令官、幹部官僚ら数百人に訓辞。内容は水利、洪水対策が中心。政治に関する話は「飽きた。」と少な目。スラユット首相について「原理原則がある。」と評価。自らが高齢であることを引き合いに出し、「政府はあまり元気がない。というのもこの政府はとても高齢だから。」と冗談で会場を沸かせた。「若年者に対して経験を通した知識に優れている高齢者は、高齢であることを僻むことなく、むしろ高齢であること自体が力であり、またその優れた経験と知識をもって国家の発展に寄与することができると心掛けるべきである。現在の内閣は高齢を理由に引退するべき者たちが危機に直面している国家を救済するために、己の経験と知識をもって国家に奉仕をする決心をした賞賛されるべきである。」、「政府を始めとする要職に就く高齢者に対しては、さして経験がなくまた実績を上げていない若年者の僻みからくる批判に怯むことなく、確固たる確信を持って誠実を旨に最善を尽くして職務に邁進すれば、危機に直面した国家を救済する事が出来る。」と高齢者で構成されているという現政府に対する否定的な見方を戒め、高齢者で構成された内閣に期待を示す。
タクシン前首相への叱責が目立った過去数年とは異なり和やかな雰囲気。
12月06日(水)ソンティ国家安全保障評議会議長に各団体代表が面会。面会後の記者会見で、「イサーン救国戦線」のタイコン・ポンスワンは、自身が「タイラックタイ党から資金提供を受けている。」と公言。「12月10日の集会に必ず参加する。」と発表。
国営通信会社CATテレコムのソムマーイ・デーペット会長(空軍参謀長、空軍大将)が軍の職務繁多を理由に辞任。ソムマーイ大将はクーデターで実権を握った軍部の権力機関、国家安全保障評議会(CNS)の評議員。11月にCATテレコム会長に就任したばかりだった。CNSのメンバーは軍からの給与のほか、月10万B以上の特別給を自ら設定し、少ない勤務時間で高給が転がり込む国営企業の会長、取締役に就任し、批判が出ていた。

* CATテレコム
旧タイ通信公社(CAT)が2003年08月、CATテレコムと郵便のタイランドポストの2社に分割、株式会社化して誕生。2006年01~10月は総売上高 253.8億B、最終利益39.5億B。売り上げ構成は携帯電話キャリアからの事業権料収入と国際電話がそれぞれ3割以上、その他はインターネット、無線など。ソムマーイを入れると、取締役11人中4人が将官だった。
国家汚職防止取締委員会は、シロート・サワットパニット国税局長ほか幹部5人を職務怠慢で告発する方針。シン株取引に絡んだポチャマン前首相夫人から実兄のバンナポット・ダマポンへの資金贈与に所得税を課税しなかったことが理由。
国家立法議会本会議で、2007年度歳出予算法案を審議。国防予算が前年度比33.8%増。
スラユット首相が,シングループ傘下のiTV社の事業権契約違反問題に慎重に検討することを約束。
12月07日(木)ダウポン・ラタナスワン陸軍中将(第1軍管区司令官)は首都及び近隣県の1800自治体に陸軍の宣撫班のを派遣に言及。ウィロート・ジャンタランシ警察中将(警視総監)も宣撫作戦に賛成。
反クーデター派の上京デモを阻止するため、北部、東北部の幹線道路で軍・警察による一斉検問。
スラユット首相が,シングループ傘下のiTV社の事業権契約違反問題に慎重に検討することを約束。
タイラックタイ党幹部のネーウィンから1500万Bの援助を受けていたとして、チャナパットから非難されたスチャーイ・ブンチャイが、民主党側から活動資金1500万Bを受けているとチャナパットを告発。
12月08日(金)12月10日(タイ憲法記念日、世界人権の日)にクルングテープにおいて開催が予定されていた3万人規模の反軍政集会の主催者、「民主主義を愛する民衆グループ」の代表、チャナパット・ナ・ナコン(旧「民主主義のための民衆グループ」代表)が、「12月10日の集会を来年1月6日に延期する。」と突然発表。延期理由は、「『今年は(国王在位60周年の)祝賀年であり,12月10日の集会は,国王陛下に御心配をお掛けすることになる。』、『集会会場で治安部隊との衝突状況を意図的に引き起こす勢力の介入がある。』と名前を明らかにすることができない長老から要請と警告を受けたため。」
元「タイ学生連盟」書記長のウチェーン・チェンセーン(現「ドームデーン会」代表:タマサート大学左翼学生グループ)が12月10日の集会決行を明言。
12月09日(土)「9月19日ネットワーク」が、王宮前広場に近いラタナコーシンホテル(ロイヤルホテル)で緊急記者会見。民主連盟のサン医師,ウェーン医師も参加。人権団体、学生組織などは10日(タイ憲法記念日、世界人権の日)の反軍事政権集会を強行する予定。クルングテープの会場は王宮前広場。
12月10日(日)プラユット・ジャンオチャー陸軍中将(第1軍管区司令官)は管轄下26県から公安監視対象のタイラックタイ党下院議員200名を注視すると発言。
16時頃、約100人強の参加者で反クーデター市民集会が始まる。
20時過ぎ、最終的に1000人以上の参加者。主催団体と参加者数は、「9月19日ネットワーク」(800名)、「白い鳩 2006 民主主義回復を訴える会」(200名)など。「9月19日ネットワーク」の集会には1992年民主化運動を主導した民衆連盟のサン医師、ウェーン医師、そして前上院議員のプラティープ・ウンソンタム・ハタ(秦)女史が参加。口々に「国家安全保障評議会は出て行け。」、「民主主義を返せ。」とシュプレヒコールをあげて、民主記念塔に向けデモ行進。1997年憲法の即時再施行及び同憲法に則った総選挙の即時実施を要求。国家安全保障評議会が制定した暫定憲法を燃やして気勢を上げ平穏裏に散会。主催団体によると、今後毎週日曜日にサナーム・ルワンで集会を開催する方針。
12月11日(月)暫定憲法20条に基づく国民議会議員1982名を任命。国民議会は,互選により200名を選出。この200名より国家安全保障評議会が100名を選出し憲法制定議会。憲法制定議会の25名と国家安全保障評議会推薦の10名の合計35名で憲法起草委員会を構成。
ソンティ陸軍司令官が、国内治安維持団の指揮権を首相から陸軍司令官に変更する法改正を進めていると発言。軍の権限拡大を目指す動き。
12月12日(火)スラユット首相が公安監視を目的とする要注意人物の注視を行うつもりはないとプラユット陸軍中将の発言を否定。
独裁に反対する土曜日の人々グループが国家汚職取締防止委員会に対し安保評メンバーの資産公開を実施するよう求める書簡を来週提出すると発表。
警察当局は、09月27日以来の一連の学校放火事件のタイラックタイ党の政治家が関与の証拠があると発表。
12月13日(水)タイ開発研究所(TDRI)所属研究者が、タクシン政権と一部事業家集団の癒着関係を明らかにする研究成果を発表。
12月14日(木)国家安全保障評議会のソンティ議長は、タイラックタイ党の政党解党審理でタクシン前首相を第一の証人として憲法裁判所に召喚するように要請しているタイラックタイ党に対し、「タクシン前首相の早期帰国は国内情勢を煽り得る。」と、前首相は「最後の証言者として憲法裁判所に召喚されるべきである。」との考えを提示。
タクシン前首相の法律顧問のノパドン・パッタマは、「タクシン前首相がヨーロッパの寒さから逃れ北京に滞在中で、タイラックタイ党関係者との面会を容易にするため北京に滞在している一つの理由である。」と伝えた。
12月15日(金)法務省特別事件捜査局は、タクシン政権の麻薬撲滅戦争で横行した警察による超法規的処刑事件4件の捜査開始。
タイラックタイ党、政党法違反をめぐる憲法裁判でタクシン前党首を最初の証人とすることを決定。
12月16日(土)国家安全保障評議会のソンティ議長は陸軍クラブで演説。新憲法の要旨、①非議員からの首相指名②首相任期を2期に制限③首相不信任案動議を下院議員100人以上の連名で提出可能④上院議員の一部または全部を任命制⑤下院議員選挙立候補者資格のうち立候補届出前の政党所属期間を90日以上から短縮⑥総選挙後の政党合併を禁止⑦下院解散後の選挙管理内閣を官僚で組織。
12月17日(日)タクシン前首相の法律顧問のノパドン・パッタマは、タクシン前首相の言として「総選挙後に行われた首相指名辞退宣言と一時休養後に再度暫定首相としての職務復帰は、憲法裁判所によって総選挙が無効であると判断され、直近に迫っていた国王戴冠60周年記念式典や国際花博等の重要な催事が控えていたからで、自らは一度も首相指名辞退宣言を撤回すると発言しておらず、また撤回する意思もなかった。」と伝えた。
12月18日(月)「独裁に反対する土曜日の人々グループ」(スチャーイ・ブンチャイ代表)は、国家汚職取締防止委員会に対しスラユット首相と夫人を不正蓄財の疑いで告訴。
国民議会は、200名の憲法制定議会議員候補を国民議会議員(1982名)の中から互選。
国家安全保障評議会のソンティ議長は、タクシン前首相が「自ら陸軍司令長官に据えたソンティ議長に追われる身となった。」という恩着せがましい発言に対し、「前首相からの恩義は忘れた事は無いが、まず国家を第一に考えて職務に邁進する事が重要である。」と答え、タクシン前首相がソンティ議長を陸軍司令長官に据えたと強調している件について、「ポスト欲しさにロビー活動を展開した事は一切なく、陸軍司令長官のポストは前首相が提出した候補者リストに基づき国王が認証したものであり、むしろ自身の名前を候補者リストに含めてくれた事に対して感謝する。」と語った。
タクシンはソンティ大将を陸軍司令長官に据える事に反対していたが、王室側の強い意向で陸軍司令長官人事が決まったのだが。捏造と誇張は支那人の習い。
12月19日(火)タイラックタイ党のスラチャイ・バオチャンヤー元比例代表区選出下院議員は、ナコンラーチャシマー県内の学校の放火事件でタイラックタイ党所属の元下院議員だけが事情聴取を受けたことは先入観に基づいた恣意的差別的な職務遂行だと強い不快感。
反国家安全保障評議会を標榜する市民団体、独裁に反対する土曜日の人々グループ代表のスッチャーイ・ブンチャイは、「国家予算の一部がクーデターに貢献した軍関係者に報奨金として支払われた。」と、会計監査院に対し中間期予算及び機密予算の使用状況の調査を要請。クーデターに貢献した軍関係者への報奨金として、5億Bの国家予算が流用された疑惑のほか、クーデター翌日の09月20日に国家安全保障評議会(当時は民主改革評議会)が10億Bの機密予算を確保した件。
10億Bの機密予算は、国家安全保障評議会のソンティ議長が「クーデター後の戦力配置のために確保した予算で不正なものではない。」と説明している。
同じく反国家安全保障評議会を標榜するクーデターに反対する9月19日ネットワークは、首相府がiTVを国の管轄下に置く方向で検討を行っている事に対して反対を表明し、クーデター後の反民主主義体制下で公正な報道を心掛けてきたiTVを賞賛する声明を発表。 クーデターによって倒されたタクシン前政権は資金力にものを言わせてiTVを広報手段として使い国民の知る権利を侵害していた。
12月20日(水)警察庁は、クーデター後に頻発している地方の学校火災について捜査の結果、うち7件が政治目的による放火の疑いがあると発表。
12月21日(木)民主党のアピシット党首は、ここに来てのタイラックタイ党があたかも民主主義の代弁者のような振る舞いに対し、「タイラックタイ党に民主主義の代弁者を名乗る資格はない。政権時代に民主主義を壊滅に導いたのがタイラックタイ党であり、その様な党が自らを民主主義の代弁者であると語ることは、あたかも破戒僧が宗教の教義を教えるに等しいことである。」と発言。
12月22日(金)タイラックタイ党のチャートゥロン暫定党首はチャワリット元首相に党首就任を要請すると明言。24日には同党のシター報道官が就任の可能性はかなり高いと示唆。
チャワリット元首相は、「政府は任期が1年間という短い期間に限られており、任期期間中に取り組むべき職務目標を明確にすべきであり、新憲法は1997年憲法の良い部分を踏襲する事を念頭に進めるべきである。」と発言。タイラックタイ党の党首就任要請について、「党の存続如何が明確でないため、党首就任要請には回答を保留している。」と説明。チャワリット元首相が首相時代、1997年憲法の発効を渋り、それがリーナー・チャンチャンチャーを中心とした護憲派市民によるチャワリット降ろしの動きに繋がった。鉄面皮登場。
12月24日(日)民主党のオンート報道官は、先にチャワリット元首相が国家安全保障評議会の評議員が年末の挨拶に訪れないことに怒り、スラユット首相のカーオ・ヤイ(ナコンラーチャシマー県)にある別宅内にある電動ボギーの納入経路に関する調査を関係者に指示した件について、「単なる腹いせで調査を命じた。」と評し「まず私情を捨て国益の事を考えた上で調査を命じるべきである。」と発言。
己をも顧みずもっともらしい発言を繰り返しているチャワリット元首相は、国務大臣だった第1次チュワン政権時代に、派手好きで知られる夫人の知人の警察幹部への登用拒否の腹いせに、当時の国家警察本部長(スワット警察大将)に不敬罪の濡れ衣を着せて更迭する公私混同ぶりの所業がある悪党。不敬罪濡れ衣事件に関しては、国王自らが不問に付すという経緯を辿り、濡れ衣を着せられた国家警察本部長は警察への復帰を拒否して政界入りして、今年03月までチエンマイ県選出の上院議員だったようだ。
12月25日(月)民主党のアピシット党首は、政界復帰及びタイラックタイ党党首就任を仄めかす発言を繰り返しているチャワリット元首相に対し、「国民の混乱を避ける為にも自らの政治的な立場・方針を明確にするべきである。」と非難。
「チャワリット元首相がタイラックタイ党内のシンパを利用して党首に就こうとしていることは過去の例からみて不思議な事ではない。」と長年に渡るチャワリットの姑息な権力欲を評して、「敢えて国家安全保障評議会を批判する発言をし、評議会と対立関係にあることを強調する振る舞いは社会に混乱をもたらすだけである。」と続け、「もっと本心に忠実な発言を心掛けるべきである。」と皮肉った。
プリディヤトン副首相兼財務相は、タクシン前首相が創業したタイ通信最大手シンの株式売買に関し課税を怠ったシロート国税局長ら財務省官僚5人を職務怠慢で免職にした。5人は国家汚職防止撲滅委員会(NCCC)に刑事告発される見通し。
 
   シロート国税局長    プリディヤトン副首相兼財務相
12月26日(火)タクシン前首相の法律顧問であるノパドン・パッタマは、現在タクシン前首相に嫌疑がかけられているラーチャダピセーク通り沿いの土地の不正取得疑惑やCTX9000納入汚職疑惑等に対して、タクシン前首相は「己自身の名誉を守るために自身や夫人子供達にかけられている汚職・不正疑惑に対して自ら疑惑を晴らす用意がある。」と伝えた。
民主党のアロンゴン副党首は、国家汚職取締制圧委員会に対してタクシン前首相がメキシコを訪問した際に、国家の代表という立場を利用して一族が関係する通信事業に利益誘導した疑惑に関して調査を進めるよう要請。
タクシン前首相が2005年10月にメキシコで開かれたAPEC首脳会議に出席する為に同国を訪問した際、同国の大統領との間でタクシン前首相一族が関係する通信事業が同国内で有利に進められるよう交渉を行い、更に在メキシコのタイ大使館を通じて首脳会議が開かれる会場に向かうためにメキシコ大統領の専用機に同乗する事が出来ないか打診させた疑惑。
タクシン前首相の長男パーントーンテー・チナワットと長女ピントーンター・チナワットが、国家毀損行為特別調査委員会からの27日を期日とする召喚を私事のため受け入れることが出来ないとして、顧問弁護士を通じて召還期日の先延ばしを要請。召喚はシン社持ち株のアンプルリッチ社への移転に伴う脱税疑惑に関して事情聴取。パーントーンテーは、当日は日本へ行く用事がある、ピントーンターは、大学の試験に備える必要があるとの理由。
スラユット首相のナコンラチャシマ県の別荘がカオヤイ国立公園内に不正に建てられたと市民団体が汚職防止撲滅委員会(NCCC)に捜査を要求。
首相は12月25日に記者会見を開き、土地は地元の人から買ったもので、毎年税金を納めていると説明。土地証書がないことは認めた。別荘に鉄道車両が置いてあるという報道は否定。12月27日には、土地取得に違法な点があった場合は首相を辞任すると述べた。民主党のアロンゴン副党首は12月30日、「謹厳実直なスラユット首相が自ら辞任する事態にまで発展した場合は、再度政界に深刻な混乱をもたらす。タクシン前首相シンパによる政府攻撃の最初の一歩でしかない。」と発言。
12月28日(木)反国家安全保障評議会を標榜する市民団体、白い鳩 2006 民主主義回復を訴える会(ピラープ・カーオ2006)(ノパルット・ワォラチットウティクン代表)は、国家安全保障評議会のソンティ議長が二重に婚姻届を提出していた疑惑について、首相に調査を要請する公開書簡を提出。


チャワリット・ヨンチャイユット(ชวลิต ยงใจยุทธ、Chavalit Yongchaiyudh)

1932年05月15日生。1980年代の陸軍の民主主義グループのリーダー格。陸軍大将。愛称は「ビッグ・チュウ」。大きなねずみ。金権政治家の代名詞。若い頃は、共産党対策で発揮した智謀から「タイの諸葛孔明」とも呼ばれた。タイ第22代首相。
陸軍士官学校を首席で卒業。陸軍参謀長を経て1986年5月に陸軍司令官、同年10月から国軍最高司令官代行を兼任。1990年に退役しチャーチャイ政権の副首相兼国防相、2ケ月後に辞任し、新希望党を結成。1992~94年内相、1993~94年労働・社会福祉相、1994年副首相、1995~96年副首相兼国防相。1996年の総選挙で新希望党が第1党となり、1996年11月25日、バンハーン・シラパアーチャー首相の次に、首相兼国防相に就任。経済危機であまりの無策に「アルツハイマー」説が浮上。1997年11月6日に辞任。後任はチュアン・リークパイ。2001年のタイラックタイ(愛国)党政権誕生で副首相兼国防相、2002年に新希望党を愛国党と合併。タクシン政権で副首相などを務めた。しかし2005年の総選挙後、政界から距離を置き、クーデター前にはプレム枢密院議長(元首相、元陸軍司令官)らと行動をともにした。真意の見えない不明瞭な発言や行動が多く様々な憶測を呼ぶ。
地下鉄の総工事費は約3772億円。この資金は、日本のODAで、日本の国際協力銀行(JBIC)の円借款ローンと債券発行によって調達された。チャワリットは地下鉄工事の業者が決定・着工時期に首相を務め、裏金(賄賂)のそれまでの相場の3%を10%に跳ね上げた。工事資金は元々が日本からの援助であり、本来日本の国民を豊かにするために用いられるべき税金や、日本に還元されるべき収益の一部が、「ビッグ・チュウ」、チャワリットを通って、タイの腐敗政治家や財界人に流出した。いかにも金に汚い支那畜という人相。日本でいうと、金権売国奴の金丸信か野中広務、牟田口廉也中将か。


4章  客家タクシンの隠然たる影響力 策謀・破壊工作・外遊
12月31日(日)クルングテープ都内6ケ所で連続爆弾テロ発生。
18時00分、ケーライ交差点交番付近、死傷者なし。
18時10分、サパンクワーイ交差点交番付近、負傷2名。
18時15分、戦勝記念塔バス停付近、死亡2名、負傷17名。
18時15分、クロントイ市場付近、死亡1名、負傷6名。
18時15分、シーコンスクエア・シーナカリン駐車場付近、死傷者なし。
18時20分、スクンヴィト・ソイ62交差点交番付近、死傷者なし。

    クロントイのテロ現場

2007年01月01日(月)前の夜から、クルングテープ都内連続爆弾テロ発生。2ケ所追加。
00時05分、ゲイソン・プラザ前公衆電話付近、負傷10名。
00時05分、プラトゥーナム船着場付近、負傷3名。
前日と合わせて死亡3名、負傷38名(うち外国人9名)。
スラユット首相は、「連続爆弾テロは(クーデターにより)政治的不利益を受けたグループによる犯行である。」との見方を示す。
プミポン国王・シリキット王妃は、シリントン王女を通じ、ラーチャウィティ病院などのテロ犠牲者と医療団に花を贈る。
国家安全保障評議会は、チッチャイ・ワナサティット前副首相兼法相、プロムミン・ルートスリデート前首相秘書官、チュムポン・マンマイ前情報局長、チャロー・チュウォン前総理府付情報担当官に出頭命令。
01月02日(火)タクシン前首相は滞在先の北京から手書きのファクスで、年末年始首都圏連続爆弾テロへの関与を否定。前首相は、スラユット首相らが前首相派がテロの黒幕と示唆したことを批判。

* 年末年始首都圏連続爆弾テロ
12月31日夕方から01月01日未明にクルングテープおよび近郊9ケ所で起きた爆弾事件。3人が死亡、外国人を含む約40人が負傷。
憲法制定議会議員100名を任命。議員構成は公務員30名、研究者27名など。
01月03日(水)タイラックタイ党解党審理を行っている憲法裁判所は、タイラックタイ党及び同党に買収されたとされるパッタナチャートタイ党、ペーンディンタイ党に対する被告側及び原告側の証人尋問を16日からそれぞれ7回に分け、03月06日に設定されたタイラックタイ党に関する第1回目の被告側証人尋問の証人として党首だったタクシン前首相と現暫定党首のチャートゥロン・チャイセーンの両名を召喚する方針。
ただし、タクシン前首相に関しては書面で意見を陳述するべきであるとし、憲法裁判事及び原告・被告側が出廷の必要があると判断した場合はビデオ会議システムで尋問を行うことも可能と判断。
財務省の人事異動発表。シン株取引課税に対する不作為でシロート・サワットパーニット国税局長を正式に解任。2006年12月25日に懲戒解雇通告済。
ブンロート国防相は、「連続爆弾テロに軍人・警官の関与がある。」と言及。国家安全保障評議会のサプラン・ガラヤナミット副事務局長(陸軍副司令官)は、「政治的な利権を喪失したグループによる犯行であることを裏付ける具体的な情報がある。」と、連続爆弾テロの背後にチャワリット元首相がいることを示唆。
チャワリット元首相は、「職務遂行能力が欠如した政府の政策が連続爆破を誘発させ、国家に多大な損害を与えることに繋がった。」、「早急な国民への主権の返上が情勢の激化を抑えることに繋がる。」と発言。
自身の関与が疑われている事に関しては、「国家安全保障評議会側が意図的に喧伝しているものである。」と不快感。「仮に評議会側が政治的な思惑が事件の背後にあると主張するのであれば、まず真犯人を検挙して国民に証拠を見せた上で主張するのが本筋である。」と主張。軍政が連続爆発事件とチャワリットを結びつけようとしていると反論。事件の黒幕は軍政自身という見方を示した。全局が軍政の管理下にあるテレビは、元首相の発言をほとんど黙殺。
チャワリットは自宅に招いた記者に、「外国は彼ら(軍政)が自分でやったといっている。」「彼らは我々が黒幕というが、理由をいってもらいたい。逮捕状を持ってきて欲しい。」「サフラン陸軍副司令官は、何が起きているか全てわかっていると言ったが、なぜ誰も逮捕されない。」など、直接的な言葉で軍政を批判。「問題解決のため、出来るだけ早く民政移管すべきだ。」と述べた。
連続爆破の準備の為にタクシン前首相から資金提供を受けていたと一部で報じられていることに関しては事実無根で、タクシン政権時代にイスラム系分離主義組織のシンパと疑われ南部対策の責任者を解任されていたことを明らかにした。
チャワリットは2001年の総選挙後、自分が創設した新希望党を前政権与党、タイラックタイ党と合併。タクシン政権で副首相などを務めた。しかし、2005年の総選挙には出馬せず、クーデター前にはプレム枢密院議長(元首相、元陸軍司令官)らと行動をともにした。一部にはチャワリットが最初にクーデターを提案という報道もある。
クーデター後は一転。軍幹部が国営企業の会長、取締役などに続々と就任した軍政を批判。スラユット首相の別荘疑惑をマスコミに流したものチャワリット。タイラックタイ党を離脱した政治家や軍政の一部による新党の党首とかタイラックタイ党党首に就任の噂とか、腹芸がえげつない寝業師。最近支那でタクシン前首相にあったとも言われる。
01月04日(木)国家毀損行為調査特別委員会は、タクシン前首相夫人のポチャマーン・チンナワットと実兄のバンナポット・ダマポンを脱税容疑で告発。2人は、所用のため国外滞在中であると顧問弁護士を通じ特別委員会に対して出頭期日の延期を申し出た。
イサーン地方の救国団体幹事役のタイゴン・ポンスワンは、スワンナプーム新国際空港の水害対策関連工事の為に支出された15億Bの予算の一部が、年末年始に発生した連続爆破の実行に流用された疑いを明らかにした。
「予算から不当に捻出された5000万Bは、連続爆破や12月にサナーム・ルワンで行われた反クーデターを標榜する市民集会等の社会情勢煽動行為の為に使用され、何れも工事落札企業の経営者S(ソー・サラー)及び女性大物政治家(クルングテープを基盤) の「緑の大蛇」が中心的な役割を果たし、水害対策工事予算の流用に農業・協同組合省治水灌漑局局長のサマート・チョクカナーピタックが関与しており早急に罷免すべきである。」と発言。
タクシン前首相がチャワリット元首相に1500万Bを提供し、反国家安全保障評議会の旗振り役を頼んでいるとの流言。
年末年始に発生した連続爆破を端緒に第2のクーデターが進行中なのではないかとの噂が広がっている事に対し、国家安全保障評議会のアヌポン副報道官はiTVのニュース番組内で事実ではないと否定。
この放送に先立って評議会のサンスゥン報道官が、ナコン・ラーチャシマー県内に本拠地を置く国軍第2本部の戦力が戦闘車両を伴ってクルングテープに向かっているとの噂は、「おそらくクルングテープ内での警戒任務に就く軍関係者を乗せた車両が誤解されて受け止められたのだろう。」と噂を否定。「評議会として第2のクーデターや評議会側の実権強化の為のクーデターを行うという話は一切ないと保障する。その様な噂は全て良からぬ考えを持つ者が情勢を煽動する為に流したデマである。」と語った。
国家安全保障評議会の幹部筋は、「現在国軍第1本部の戦力が、臨戦態勢への対応力を含む何れの面においても他の地区の本部の戦力を上回っており、他の地区の戦力が第1国軍本部の管轄地域を通過してクルングテープに到着することは不可能であり、事実上第2のクーデターを行うことが不可能な状況にある。」と語った。
国家安全保障評議会(CNS)のソンティ議長・陸軍司令官は、テレビ局チャンネル9のインタビュー番組に出演し、CNSの内紛や第2クーデターの噂を否定。連続爆弾事件の黒幕がCNSという説も打ち消した。
ブンロート国防相は、クルングテープの連続爆弾テロの犯人が軍人か警官という見方を示した。爆弾の知識や実行力から「素人」ではありえないと言う。
  一方、スラユット首相は、事件で使われた爆弾が深南部で使用されるタイプに近いことを認めたが、「似てはいても別物」で前政権派の犯行という見方を再確認。治安を脅かす行為は今後も発生する可能性があるとし、国民に用心と捜査への協力を求めた。
01月05日(金)ソンティ議長・陸軍司令官は、疲れた顔つきで、「軍は兄弟。クーデターはない。」と述べた。
反軍政の市民運動のウェブサイトが次々に閉鎖。
コーウィット警察大将(国家警察司令官)はチャリット空軍大将(国家安全保障評議会幹部)が国家安全保障評議会を欠席。コーウィット警察大将は罷免されるとの情報。
01月07日(日)民主党アピシット党首は、「権力奪還を望む水面下の動きを見せる旧政権関係者とチャワリット元首相、タクシン前首相は煽動ではなく最善の憲法制定に協力する姿勢を見せ、公正な総選挙の場で政権奪還を試みるべきである。」と発言。
内部クーデターや第2クーデターのデマは、煽動し政府や国家安全保障評議会との衝突により政権奪還につなげたいとする旧政権関係者の思惑があったとしている。
タイラックタイ党法務担当のカモン・バンダイペートは、「スラユット首相の別荘がカーオ・ヤイ国立公園の用地を不法に占拠使用している。」として国家毀損行為特別調査委員会に対して法的責任を追及するよう要請。「登記書類を調べればすむことで、政府から依然として明確な回答がないのはおかしい。」と主張。
スラユット首相の別邸が法律で家屋の建設が禁止されている森林保護地区内に建設されているだけでなく、2002年に別邸の所有権が5万Bで同首相名義から夫人名義に書き換えられているなど、別邸の土地を他人から借り受けているとする同首相の説明と矛盾。
市民団体「民主主義の為の市民グループ」代表のチャナーパット・ナ・ナコンは、「前政権に繋がる移民警察局の幹部と思われる者が、総額200万B前後を投じてサムットサーコン県内やクルングテープのミンブリー区内等で外国人労働者を雇い入れて首都圏に於ける不穏な情勢を煽動している。」との情報。雇い入れられた外国人労働者は、2006年12月10日(憲法記念日)にサナームルワンで開かれた反国家安全保障評議会を標榜する市民集会や士官学校前で発生した抗議活動に動員され、また過去に国家安全保障評議会のソンティ議長が指摘した「旧政権に繋がる者に雇い入れられた者」に相当するとか。
「民主主義の為の市民グループ」は、長老の要請を受け12月10日に予定していた市民集会の開催を中止した。表向きにはタクシン支持派・反国家安全保障評議会派だが、国家安全保障評議会擁護の発言が目立つ。成り済まし工作員とも言われる。
01月08日(月)朝憲法起草議会(定数100)は、初会合を開き、大方の予想通り、ナラニット・セーッタブット元タマサート大学学長を議長に選出。議長に選出されたナラニットは、「国民の期待に応える為に、国民参加を基本におき180日以内に起草作業を終了させたい。」と抱負を語った。
起草議会は半年以内に新憲法を起草する。実際の起草作業は起草議会が互選で選ぶ25人と国家安全保障評議会(CNS)が選ぶ10人の計35人による憲法起草委員会が行う。
今回の選出について、自ら議長候補者としての指名を辞退した法務省次官のチャラン・パクディタナークンは、「ナラニットは国内を正しい方向に導くことが出来る議長として極めて適切な人物である。」と絶賛。チャランはその後憲法起草作業部会の首班に指名されている模様。
副議長候補の指名を辞退した元上院議員のチュムサック・ピントーンは、「議長選出が出来レースだった疑惑がある。」と指摘し、「議長は飾り物ではなく独立性・適格性を重視して選出するべきである。」と語り、今回の議長選出に不快感を示した。民主主義市民連合の活動に合流した事でも知られるチュムサックは、第1次タクシン政権発足直後に地上波メディアから放逐された言論人の1人として知られ、また、「タクシンの全てを知る(ルー・タン・タクシン)」と題されたタクシン政権批判本を出版した。
第1副議長には、民主主義市民連合に合流し、国家毀損行為特別委員会に名を連ねている元上院議員のセーリー・スワンナパーノンを選出。
国家安全保障評議会のソンティ議長は、02月から03月にかけて不穏な動きが計画され、旧政権関係者を中心に緊密に監視するよう関係当局に指示。雇い入れた地方の住民を首都圏に送り込み、不穏な情勢を煽る動きがあるとの噂と今回の指示との関係を含む不穏な動きの詳細の言及を避けた。
スラユット首相はソンティ議長と協議し、13日の子供の日に向け首都圏に於ける警戒態勢を強化を確認。
タクシン前首相の法律顧問であるノパドン・パッタマは、タクシンの長男のパーントーンテー・チンナワットが自らが出頭期限である10日に国家毀損行為調査特別委員会に出頭し、自らの口でシン社株式移転に絡む脱税疑惑に関して答弁する予定である事を明らかに。
調査特別委員会側弁護士の同席を認めていない事に関し、パーントーンテー自身が取引の内容や嫌疑の内容について充分に承知しているので、弁護士の同席が無くても充分に質疑に応じる事ができるとの認識。
01月09日(火)ソンティ議長は国家安全保障評議会の協議の席上で、現在施行されている戒厳令を運用面で強化する方針が確認された事を明らかに。
国家安全保障評議会の権限を強化する為の法律の施行に動いているとの指摘には、「その様な考えはない。」と否定。政党活動を禁じた民主改革評議会令の解除の可能性に関しては、現状では解除するべきではないとの認識を示した。
民主党のアピシット党首は、憲法起草作業への政党参加を確実にするため、政党の活動を禁じた民主改革評議会(現国家安全保障評議会)令15号及び27号の解除を政府及び国家安全保障評議会に要請する方針を明らかに。
民主党のステープ幹事長は、政府及び国家安全保障評議会の信用失墜を狙って、軍が市民に銃口を向けた1992年の血の5月と同様な状況に追い込む事が画策されているとの情報を党側も得ている事を明らかにし、「政府及び国家安全保障評議会は、持てる全ての権限を行使して不安定な国内情勢を煽る不穏な動きを取り締まるべきである。」と発言。
年末年始の爆弾テロ事件で9箇所目のテロ現場が確認された(シネマックス・ラーチャヨーティン付近)
夕方スラユット首相が国家安全保障委員会や法制委員会の事務局長を首相官邸に招致し、政府側が水面下の動きを取り締まるため法律制定するとの憶測を否定。
01月10日(水)国家安全保障評議会のソンティ議長は、タクシン前首相の法律顧問であるノパドン・パッタマの口を塞ぐために配下の者に脅迫するよう命じたとの疑惑を否定。
前政権の不正蓄財追及のため軍事政権が設置した資産調査委員会は、通信最大手シンの売却についてタクシン前首相の長男のパーントーンテー・チナワットを証人喚問。取引は合法と主張。
パーントーンテーらタクシン前首相一族は2006年01月、シンガポール政府の投資会社テマセクなどにシン株49.6%を733億Bで売却。タイ史上最大の企業売買だったにもかかわらず、タイ証券取引所(SET)を通じた個人取引の形を取ったため、所得税が課税されず首相退陣要求が強まった。この取引で脱税などの不正が行われた可能性が高いと判断。資産調査委が調査を進めている。
立法議会議員のアカポン・ソラスチャート(マハーチョン党)は、「水面下の動きに関与しているグループが、首都圏内に於ける不安定な状況を煽る目的で現金で買収した北部や東北部の住民をクルングテープに送り込む動きがあり、政府に対して事実関係を綿密に調査した上で最悪の事態を未然に防ぐ対策を講じるべきである。」と発言。
タクシン支持派の貧困者キャラバン代表のカムター・ケーンブンチャンは、キャラバンが過去に取ったのと同様な手法で徒歩でナコン・ラーチャシマー県からクルングテープの首相官邸に向かっている農民団体に合流する意思がないことを明らかに。キャラバンとして挙国一致体制の早期実現を望んでいること、また当局側から現政府に協力するよう指示を受けているだけでなく、政府が取り組む対策に対する成果を見極めるには最低でも6ケ月間は必要である事を理由に掲げている。
タクシン前首相の法律顧問であるノパドン・パッタマは、同前首相が政界から完全に手を引く意向を表明した事を明らかに。これは香港で直接会談した際にタクシン前首相から語られたもので、同前首相はノパドンに対して、「首相への復帰や次期総選挙への出馬を目指す意思はなく、政党とは党員以外の関係は辞退する。」と語り、「現政権がいらぬ懸念を抱かず国家の為に職務邁進できるようにするためにも、自ら政府の安定を脅かす動きに出たり、その様な動きを支援する意思もない。」と語った。
サワニット副外務大臣は、自らの要請で非公開形式で開かれた立法議会の席上、12月31日付けでタクシン前首相及び夫人に対して交付されていた外交パスポートの無効化を発表。
外務省筋によると、タクシン前首相夫妻には01月09日に外交パスポートの無効化を通告され、また夫妻が通常のパスポートに切り替えるまで猶予期間をおくことになるため、実際に外交パスポートが失効するまでには約2週間の期間がかかる見通し。
タクシンはニューヨークに滞在中の2006年09月クーデターで失脚。その後、長女が留学するロンドン、インドネシアなどを訪れ、現在は北京を拠点としている。タクシンの帰国を事実上禁じているため、外交パスポートの利用を容認してきた。しかし、現政権批判など政治活動を行い、一部の在外公館職員がタクシンの手助けをしていた事実も明らかになり外交パスポート破棄に踏み切った。
国家安全保障評議会(CNS)は、テレビなど放送メディアの責任者を集めタクシン前首相に関する報道を減らすよう指示。前首相が顧問弁護士を通じ公開した手紙が大きく報道されたことが軍政幹部の機嫌を損ねた。
タイ・ジャーナリスト協会は強く反発。前政権与党のタイラックタイ党、ライバルの民主党も報道統制反対で足並みを揃えた。
マスコミから「これではタクシンと一緒。」(タイ字紙記者)という批判を浴びる結果となった。
01月11日(水)09時24分タイラックタイ党本部に12時に爆発する時限爆弾を仕掛けたとの電話。結局不審物は発見されず。脅迫電話は12月31日に開通処理が為されたプリペイド携帯電話が使用され、支那へ度々国際電話が掛けられていた。シムカードの使用者登録が行われていないため、犯人の特定にまでは至っていない。
スラユット首相は、現状では教育省関連以外の内閣の改造を考えていないと強調。
国家安全保障評議会のソンティ議長は、「評議会がプラソンに副首相への就任を要請した事実はない。」と語った。
農民の抱える借金対策を要求するナコン・ラーチャシマー県の県都内から徒歩でクルングテープの首相官邸に向かっている農民団体の代表は、約200人で出発した行進に合流する者が増え続け1000人以上にふくれあがっている事を明らかに。11日現在、ナコン・ラーチャシマー県シーキウ郡内にあるラムタコーン付近に到達し、参加者の中に風邪をひいた者や疲労が激しい者が出始め同地で1日休憩を取った後に行進を再開する予定。代表によると19日頃には首相官邸前に到達し、大規模な抗議活動を展開する見通し。
国家安全保障評議会のサンスゥン報道官は、前日にタクシン前首相が法律顧問のノパドン・パッタマを通して政界引退の意向を伝えた事に関して、「国内の政治情勢に良い影響を与え歓迎できる。」としたものの、「監視を含む治安維持対策方針の見直しに繋がる発言にはならない。」と発言。
香港に滞在中のタクシンはノパドン・パッタマを通じ、タクシン夫妻の外交パスポートの無効化とタクシンに関するニュース放送の規制などを不公平として批判。
チャナーパット・ナ・ナコンは、政府及び国家安全保障評議会の信用失墜を狙う水面下の動きを支援するため、旧政権関係者に支給された15億Bのうち、2億Bが信用失墜を狙う団体への活動支援金に、3億Bが圧力を掛けるための大衆動員に利用され、10億Bが学校放火や首都圏に於ける連続爆破事件等の破壊活動の準備資金として軍や警察関係者に支給されていたと発表。
連続爆破事件など政府や国家安全保障評議会の信用失墜を狙った一連動きに関与している人物のリストを連続爆破事件捜査チーム首班のチョンラック・チュターノン警察中将(国家警察本部長補佐)に提出した際に、マスコミに明らかにされた。
特に総額6億Bを投じて実行されたと見られる首都圏内8ヶ所で発生した連続爆破事件について現政権内で閣僚ポストを得ることが出来なかった、かつてはタクシン前首相とライバル関係にあった事でも知られる退役軍人のP(ポー・パーン)大将が背後で糸を引き、警察少将クラスを含む10人以上の移民警察局の関係者及びスワンナプーム新国際空港関連で事業免許を受けている企業のオーナーが中心になって計画され、実行役にはクルングテープミンブリー区及びサムットプラーガーン県内に所在する違法入国で摘発されていたミャンマーのカレン人の軍出身者等を利用していたとしている。
チャナーパットは、スワンナプーム新国際空港の洪水対策工事を受注した企業のオーナーが、工事予算の一部から捻出した15億Bを工作資金として提供した疑惑もあるとも指摘。
タイラックタイ党のチャートゥロン暫定党首は、国家安全保障評議会のソンティ議長がマスコミに対してタクシン前首相及びタイラックタイ党幹部の動向や発言に関する報道をしないように命じた件に関して、「10年来最悪のマスコミ弾圧」と非難。
民主主義市民連合の集会に合流した事でも知られる立法評議会議員のワンロップ・タンカナーヌラック(元上院議員)は、「依然マスコミ内に潜在的に影響力を行使できる旧政権関係者が存在し、タクシン前首相関連の報道等を利用して国家安全保障評議会の悪喧伝の恐れがあり、また学校放火等の水面下の動きが依然確認されている状況では必要な措置であり、報道の自由の侵害には該当しない。」との認識を示した。国家安全保障評議会に対しては、「戒厳令施行規則を適用し強要することなく要請によりマスコミを交えて協議を進め理解・協力を求めるべきである。」と発言。
ソンティ議長は、「あくまで国民一丸となった挙国一致団結体制創成の為の取り組みの障害になり得るようなタクシン前首相やタイラックタイ党幹部の言動に関する報道を控えて欲しいと要請しただけで、報道の自由を制限する意向は一切なく、マスコミ側が要請の受け入れを拒否しても何らかの対応を取る方針はない。」と語った。
国家安全保障評議会のサプラン副報道官は、「一部の報道が国内情勢を煽動するような主観的な報道を展開している現状では必要な措置である。」、「仮に協力が得られなかった場合は、放送局の閉鎖措置や電波の差し押さえを最終手段として講じることもあり得る。」と発言。
民主党は、アピシット党首が、「不適切な措置である。」と非難。ステープ幹事長は、「これまでに政府及び国家安全保障評議会の信用失墜を狙った者から意図的に流されたと思われるデマ報道が散見されてきた。」と、「評議会が持てる権限で報道規制を敷くことは間違った対応ではない。」という見解。
国家安全保障評議会のソンティ議長は、先に市民団体代表のチャーナパット・ナ・ナコンが年末年始に首都圏で発生した連続爆破に退役軍人のP(ポー・パーン)大将が関与していたとの疑惑を否定。
P大将に該当する人物として浮上している元国内治安維持司令本部副本部長のパンロップ・ピンマニー大将は、不穏な事件が自分に結びつけられることに不快感を示し関与を強く否定。パンロップ大将は、首都圏内で発生した連続爆破と北部や東北部で散発している学校放火事件は根を一つにしたグループによる犯行との認識を示す。
連続爆破等の不穏な動きを資金支援していた疑惑がある7社に関する資料を資金洗浄委員会に提出したチャナーパットは、P大将はパンロップ大将ではないことを強く示唆。新たに陸軍少将の階級を持つM(モー・マー)も同様に関与していた可能性を提示。
01月12日(金)ネイション紙によると、タクシン前首相が支那からシンガポールに移動。渡航目的は不明。16日に妻のポチャマンと長女ピントーンター・チナワットが待つ英国に向かう予定。英国行きは誤報、実際は支那経由で18日訪日。
01月13日(土)コムチャットルク紙によると、シンガポールを訪問中のタクシン前首相がシンガポールのジャヤクマール(Rayakumar)副首相、ウォン・カンセン副首相らと非公式に会談の予定。
タクシンは自分が起業した企業にシンガポール政府資本の出資を受け入れるなどシンガポール政府との関係が深い。首相在任中、「タイとシンガポールは2つの国、1つの経済。」と標榜し緊密な関係を維持した。シンガポール政府は2006年01月政府系投資会社のテマセクを通じ、タクシン一族からタイ通信最大手シン社の株式約50%を733億Bで買い取り、その後、株式公開買い付けで出資比率を90%以上に引き上げた。しかし、09月のクーデターでタクシンが追放されるとシンは政治的な保護を失い、外資出資比率規定や事業権違反などでタイ軍政の追及を受けている。株価は買収時の半分以下に下がりテマセクは巨額の損失が避けられない情勢。
タクシン色払拭のため、貧困根絶対策本部を地方開発組織に衣替え。
01月14日(日)タクシン前首相の法律顧問のノパドン・パッタマは、「前首相のシンガポール入りは、休養を兼ねて旧友に会うためのもので、個人的なビジネスや政治とは一切無関係である。」と強調。「ASEAN加盟国内で他国の政治を攻撃する動きをすれば、二度とその国への入国が許可されないことになるため政治的な活動をする訳がない。」「タイへの帰国が許されていない状況の中で一つの国に留まっていると飽きてしまうので、しょうがないから旧友が居る地をたよりに国々を転々としている。」児戯にも劣る大嘘の言い訳に唖然!
タクシン前首相が支那国内で支那語で書かれた自伝本の出版について、「支那国内のタクシン・ファンの支那人が出版を買ってでたもので、政治的な動きとは無関係である。」、「そもそも対象がタイ国内で政治的な権利を行使できない支那人であることから、国家安全保障評議会側が神経をとがらすような話ではない。」と語った。
民主党のオンアート報道官は、先にタクシン前首相が法律顧問のノパドン・パッタマを通して政界を引退する意向を表明したことについて、「現状では文字通りに受け止めることができない。」と発言。「タクシン前首相の動静やそれを反映したタイ国内の動き、更には政治利権を失った層(報道により旧政権関係者)による社会に問題を引き起こす動き等が依然確認されている限りは、政界引退宣言は信用できない。タクシン前首相自らが行動で範を示すべきである。」
バンコクポスト紙によると、タクシン前首相はシンガポールを離れ、日本に向かったと報道。長男パーントーンテーはこの年末年始に日本に滞在していた。
タイラックタイ党残留組と離党組の再合流の動き。ソムサック・テープスティン派(ワン・ナム・ヨム派)に再合流の兆しか。
01月15日(月)CNNテレビの取材にタクシン前首相はシンガポールで応じ、「政治から手を洗った。タイ国内で早く一般人として生活を送ることが出来るようにするためにも政界に復帰する意向は無い。」、「政界を引退し一市民としてタイに帰りたい。」という意思を示した。「首都圏で発生した連続爆破という『浅はかな』事件には一切関与していない。」と、年末年始に起きた連続爆弾事件への関与を否定。「まさか今の時代にタイ国内でクーデターが発生するとは思いもよらなかった。クーデターの発生は自分の不運を象徴するもの。」、「 クーデターの発生を知ったのは、正式にアナウンスされる約4時間前である。」
今回のインタビューはケーブルテレビを通じての放映はカットされ、衛星受信でのみ視聴が可能。タイ国内ではCNNのホームページが見られない状態が続いている。
ウォールストリート・ジャーナル紙にもシンガポールでインタビューに応じたタクシンは、「国軍が2005年12月から追放を画策し」、「少なくとも3回暗殺されそうになった。」と述べ、「タイ国内では昨年末の爆弾テロへの関与を指摘する声もあるが、」とテロへの関与を改めて否定。帰国を希望する一方、政界復帰観測は否定。スラユット暫定政権の外資規制強化策に関し、「政策の急転換で信認を失墜させた。」とタイ暫定政権の経済運営を厳しく批判。外資の積極導入で高成長を実現した自負を覗かせた。また、「国家安全保障評議会内の人物と連絡を取り合っており、既に党員としての資格を除き政界に復帰する意向はなく、心配する必要はない。」と伝えてあると語った。
タクシンは米メディアの取材に応じた理由を連続爆弾事件で現政権がタクシンの関与を示唆したためとしている。テレビなど放送メディアは、このインタビューをほぼ黙殺。英字紙ネーション、タイ字紙コムチャットルク、ポストトゥデーなどが内容を報じた。テレビ、ラジオは10日に現政権から前首相に関する報道自粛を求められたばかり。タクシンは、シンガポールで副首相と会談するなど、あたかも現役の政府要人のように振る舞い、アメリカ・CNNテレビのインタビューでクーデター後のタイの暫定政権を批判。
「Four months after he was ousted in a coup, former Thai Prime Minister Thaksin Shinawatra broke his silence,」で始まるタクシンの提灯記事。「クーデターで追放されてから4ケ月、タイ前首相タクシン・チナワットは沈黙を破り、」だと、タクシンが4ケ月沈黙を守ってきたのかぁ?と笑ってしまった。
ソンティ国家安全保障評議会議長,国民の士気発揚を狙い全国的なタムブン儀式開催を発表。
東北地方の全警察署長会議開催。学校放火事件が議題。タクシン前政権の地盤である東北地方ではクーデター後、前政権関係者が関与しているとされる学校放火事件が多発。発生県はナコンラチャシマー、ブリラム、チャイヤプーム、スリン、シーサケット、ウボンラチャタニー、ヤソトン、アムナートチャルン。
01月16日(火)タイ外務省はタクシン前首相がシンガポールでジャヤクマール副首相と会談したことを不満として、01月29日と30日に予定されていた、シンガポールのジョージ・ヨー外相の訪タイを取り消し、シンガポールとの公務員交流プログラム及び年次のプログラム関連会議を含む全ての閣僚級の会談を中止すると発表。シンガポールはこれに反発し両国関係は冷却化する見通し。国外追放された形のタクシンの処遇が、2国間の外交問題に発展。
タクシンは12日に支那からシンガポールに移動。ジャヤクマール副首相と会談。シンガポール外務省は、「タクシンが何らかの罪で訴追されたとタイ政府がシンガポールに連絡したことはない。」、「タイ国民はビザなしでシンガポールに入国でき、シンガポールがタクシンの入国を拒否する理由はなかった。」、「ジャヤクマール副首相はタクシンの旧友で、夕食をともにし会談は社交的個人的なもの。」と反論。
タイのスラユット首相は「外交的な対応も辞さない。」と不快感。一部報道は、シンガポール政府側がタクシン前首相宛に招待状を発行した疑惑を提示。また、スラユット首相は、「シンガポール政府側が前首相と同国の副首相との面会に便宜を図った。」と表明。
タイ外務省はシンガポール大使を呼び、「タクシンの活動はタイの政情に影響を与える。」と不満を伝えた。
シンガポールのナタン大統領は2006年11月09日にスラユット首相に対し「シンガポールはタイ政府を裏切るようなことはなく、今後とも2国間の信頼と相互理解を傷つけるようなことはしない。」と明言。シンガポールはタクシンに勝手な行動を許したのは約束違反との見解。
シンガポールのリー・クワンユー顧問相(元首相)、顧問相の息子のリー・シェンロン首相らリー(李)家とタクシンのチナワット(丘)家は同じ客家の支那人。タクシンは、通信最大手シンなど自分が創業した企業に早くからシンガポール政府系投資会社テマセクの出資を受けてきたが、テマセクの執行取締役は、リー首相の妻のホー・チン。こうした関係もあって、両国はタクシンの首相在任中、「タイとシンガポールは2つの国家、1つの経済」を標榜し非常に緊密な関係。
ところが、2006年01月丘(チナワット)家がシン株の約50%をテマセクに733億Bで売却したことで:事態が暗転。タイ史上最大の企業買収だったにも関わらず、丘(チナワット)家に個人所得税が課税されなかったことで、タクシンの首相退陣を求める街頭デモが激化。タイのシンガポール大使館前でも抗議集会が行われた。結局、タクシンは09月のクーデターで失脚。政治的保護を失ったシンは外国人出資比率規定や事業権違反などでタイ現政権の追及を受けている。シンの株価は現在、買収時の半分以下で、テマセクは巨額の損失が避けられない見通し。
タイ空港公社(総裁:サプラン陸軍副司令官)は、スワンナプーム新空港開発事業での汚職容疑で延べ36名(地下送電線システム調達で14名,CTX9000調達疑惑でタクシン・チナワット前首相、スリヤ・チュンルンルアンキット元運輸相、シースック・チャントランス元運輸省次官を含む22名)を告発。
通貨・経済危機時、金融機関が保有する不良資産買取・処分機構の金融機関再建開発基金(FIDF、The Financial Institutions Development Fund)は土地売買をめぐりポチャマン・チナワットを告発。2003年にタクシン夫人のポチャマン(Potjaman)が、倒産したエラワン・トラスト社が所有していたFIDF管理の一等地ラチャダピセック・ロード(Ratchadaphisek Road)の土地4区画、33ライ(約16500坪)を7億2000万Bで落札。応札したのは、ポチャマン夫人以外はノーブル・デベロップメント(Noble Development)社が7億5000万B、ランド・アンド・ハウセズ(Land & Houses)社が7億3000万Bの2社のみ。
談合入札の疑惑が濃厚だがここが問題になっているのではない。汚職防止法第100条「公務員や閣僚は自らの権威の下にある機関・組織と契約行為をおこなってはならない。」という条項に抵触することが問題になっている。行政府の長であるタクシン首相が、公共財の入札は一般的にはタイでも禁止されている。ところが、当時のFIDFはタクシン首相がFIDFを直接「管理・監督する立場にない。」という屁理屈で「合法」と判断、しかも、当時中央銀行総裁であった、つまりFIDFの監督責任にあった、プリディヤトン現副首相兼財務相がこれを認め、クーデター後もそれを正当化してきた。
資産調査委員会(ASC、Asset Scrutiny Council)は調査をしているが、最大の難点がプリディヤトン現副首相兼財務相の判断で、今回、残されたタイ中央銀行の幹部は、FIDFのパイロート(Phairoj Hengsakul)総裁輔佐が役員会で問題はASCの調査と判断に一任するという決議をした。
スラユット政権は「政治職者または公務員の私的利益と共益の相反に係る違反についての法令案」を閣議承認。同法案は「政治家・公務員及びその配偶者・親族による国家事業計画への参入を禁止、有権者5千人以上または国会議員50人以上の告発で国家汚職防止取締委員会が当該事業計画を中止勧告。」と規定。
01月17日(水)iTVによると、外務省筋は、タクシン前首相が日本に向かったことを確認。渡航目的は不明ながら、大学で講演が行われるとのこと。
法律顧問のノパドン・パッタマは、タクシンが既に支那へ飛び立ったことを確認。
民主党のアピシット党首は、タクシン前首相のシンガポール訪問は最終的にタイ国内にも影響を与えうる己が関与するビジネス利権が絡んだ交渉との認識。
ソンティ国家安全保障評議会議長は、タクシン前首相に絡む問題解決にシンガポール側が協力的姿勢を示さない場合、シンガポール軍がタイのカンチャナブリ県内の空軍基地の訓練施設を利用できるとの協定破棄も考えているという。
小国のシンガポールは国内に十分な訓練施設を有しておらず、タイの施設を利用できない場合、軍事訓練に支障が出ることは確実な状況。年額10億B(約33億円)を支払っていると金を払ってやっていると言う感覚なのだろう。それどころか、小国シンガポールは農業を禁止し、工業と貿易に特化しており、食料も水さえも輸入、つまり金で買っている。
シンガポール華僑というのは、東南アジアの他国を土人と見下し、シンガポールほど優れている国はないとのたまう。この中華思想は、しばしば、マレーシアやインドネシアなどと不毛な争いになっいる。以前にマレー人と話したとき、「戦争になったら真っ先にシンガボール人を殺しに行く。」と平然と言い放ったのが強烈に覚えている。

また、ソンティ議長は、タクシン前政権下の汚職解明に取り組む資産調査委員会(AEC)やCNSメンバーの通話内容が盗聴されていると指摘。シンガポール政府系投資会社テマセク・ホールディングス傘下の携帯電話最大手アドバンス・インフォ・サービス(AIS)やシンガポール政府の関与を示唆。国家安全保障評議会はAISのサービス利用を中止。タイの情報通信技術(ICT)省は、固定・携帯電話サービス会社に対し、盗聴が発覚した場合、事業免許を取り消すと警告。AISを含む通信各社は盗聴の事実はないと強く否定。
シンガポールのテマセクが買い取ったAISやシンサット(人工衛星)がタイにおける通信を全てシンガポールに送っていて、国民の安全保障上大きな問題で、事業免許取り消しとなれば、テマセクの投資は大きな損害を蒙り、両国の関係は一層悪化する。両国の中を取り持つ国が見あたらないことも問題。周辺諸国におけるシンガポールの評判はそれほど悪い。
昨年農家が抱える借金問題解決を訴えるために主要銀行や農業・協同組合省を封鎖し抗議活動を展開していた、タイ借金農家ネットワークは、債務を負っている農家に対する訴訟の取り消し及び前回行われた抗議活動で得られた各銀行からの約束の履行を求め、抗議活動を展開する方針。
ネットワークの代表によると、18日06時に約1500人がドゥシット宮殿前ラーマ5世像前に集合、その後複数のグループに分かれてクルングテープ内にある約30の銀行前で抗議・要求活動を展開し、その後午後に再度ラーマ5世像前に集合し首相官邸前に向かい首相宛への要求書を提出する予定。座り込み抗議や集会を開催する予定は無く、首相宛への要求書を提出した後に散会する予定。
ワンナムヨム派(ソムサック・テープスティン代表)が新たにマッチマー・グループを立ち上げ。
農業・協同組合省によるゴム苗木調達疑惑に関する報道(ネーウィン・チッドチョーブ元農業・協同組合副相が落札したCPシード社に便宜を図った)。
01月18日(木)タイ借金農家ネットワークは、各金融機関及び政府、国家安全保障評議会に要求書の提出。14時までに散会。ネットワーク代表によると、100万B未満の借金を抱える農家約4千世帯に対する差し押さえ措置の解除等の要求事項に対する明確な対応が31日迄に見られなかった場合は、再度抗議活動を展開する構え。
ティーラ・スタブット農業・協同組合相は、ゴム園援助基金事務局にゴム苗木調達疑惑に関与した者(ネーウィン元農業・協同組合副相、タクシン前首相、ソムキット・チャトゥシーピタック前副首相)を告訴するよう指示。
プリディヤトーン・テワクン副首相兼財務相は、チュラロンコーン大セミナーでスラユット政権の財務政策の失策を糊塗。
スラユット首相は警察改革の意欲を表明。既に警察改革委員会(委員長:ワシット・デートクンチョン元警察局副局長)を設置し警察権限の地方分散を意図。
タクシン前首相の法律顧問ノパドン・パッタマは、一部でタクシン前首相一家が国外亡命を希望していると報じられていることについて、「意図的に流されたガセ情報に基づく報道である。」と否定。「タイ国内に社会貢献の為の財団若しくはタイの国際競争力増強に資する人材育成を目指す教育支援関連の非政府系民間組織を設立するため早期の帰国実現を希望している。」タクシン前首相が大学で講演を行うために日本に行った、若しくは近々行く予定があるとの報道に関し、「まだ事実関係は確認できていないとした上で、仮に日本に行く予定があるのであれば、現在日本入国の為の手続き中なのではないか。」、「仮に事実であっても政治的な動きとは無関係。」とした。日本の政府関係者と面会する可能性は、「おそらくビジネス関係者や旧知の人物との面会に限定され、政府関係者と面会する事はないのではないか。」と語った。タクシン前首相が日本のマスコミのインタビューを受ける予定になっている可能性は、「前首相が行く先々でインタビューの申し入れを受けていたことを見る限りは、仮に日本のマスコミからインタビューの申し入れを受けてもおかしな話ではない。」、国家安全保障評議会に対しては、「仮にインタビューが行われても過剰反応をするべきではない。」
20時過ぎ隠然たる影響力が増しつつある、タクシン前首相が元首相最高政策顧問のパンサック・ウィンヤーラトンを伴い、香港経由で成田国際空港に到着。12日から17日までシンガポールに滞在、北京から到着。外交旅券を剥奪されているため、一般旅券でビザの発給を受けて入国。
「旧友との懇親を深め、リラックスするために日本に来た。」と私的な訪問を強調。暫定政権側のタクシンに関する報道統制を、「近代国家の行為だとは思えない。」と批判。
← 成田空港でのタクシン
25日まで滞在し、東大で講演があるほか、NHK及びTBSのインタビューを受ける予定。20日に香港に向かう予定という報道もあったがガセ。
タイ政府は在タイ日本大使館を通じて政府側の懸念を伝えた模様。日本政府に対し、前首相と政府要人の会談などを行わないよう要請。復権を狙う前首相への警戒を強めている。諸外国に対しても、「国政を混乱させるため、接触を控えてほしい。」と強調。
01月19日(金)国家安全保障評議会のサンスゥン報道官は、「タクシン前首相のシンガポールや日本訪問は、タイへの帰国の状況作り」と表明。
民主党のアピシット党首は、「タクシン前首相はタイへの帰国が認められていないことをネタにゲームを仕掛けている可能性がある。」、「政府や国家安全保障評議会側は前首相が仕掛けたゲームに嵌められないためにも、前首相の動静に対する過剰反応を慎むべきである。」と提言。シンガポールの副首相との会談について、「個人的な会談ではなくテマセク社へのシン社株式移転に関するビジネス関連の話し合いが行われた。」との認識。
ニット外相は、「シンガポール政府がタクシン前首相を受け入れた行為は、タイ側の面子を潰す行為」と強い口調で非難。「事前にシンガポールの外相に対し直接タクシン前首相をシンガポール政府として受け入れるべきではない、仮に受け入れるような事が有れば相応の対応を取ると警告していたにも拘わらず、シンガポール政府側は、政権の代表者と同等の対応でタクシン前首相の訪問を受け入れた。」、シンガポールとの関係改善は、「同国の姿勢の変化を見極めた上で判断したい。」と発言。
シンガポールのピーター・チャン駐タイ大使が内務省を訪れ、アーリー内相と約45分にわたり会談。冷却化した両国関係の早期改善に期待を表明。アーリー内相に03月のシンガポール訪問を要請。タイの世論はそれでは収まりそうもなく、学生がシンガポール大使館にデモをかけるなどしており、タイ国民の怒りはシンガポール政府の発言によって火に油を注ぐ形となった。
スラユット首相は、主要8紙の編集者を招いて行われた昼食会の席上、「支那の温家宝首相と直接話をした際、温首相側がタクシン前首相が頻繁に支那を訪問していることに困惑と不快感を示し、支那政府側は前首相の訪問に便宜を図ったり、政府関係者が面会することはないと語っていた。」 と伝えた。
スラユット首相は、タクシン前首相に対し「帰国を望むならその条件を交渉しよう。」と呼びかけ。
国家安全保障会議は、UBCに対しタクシン前首相のCNNインタビュー放映を差し止めるよう指示。
国家安全保障会議選出の憲法起草委員10名(プラソン・スンシリ元外相・国家安全保障会議事務局長など)を発表。この10名と先に憲法制定議会が選出の25名で憲法起草委員会を構成し22日に初会合の予定。
01月20日(土)朝06時過ぎ、クルングテープなど5県、18ケ所を一斉捜索。年末年始の連続爆弾事件の容疑者18人(クルングテープ、ノンタブリ、ロッブリ勤務の軍人13名、民間人5名)を特定・参考人招致。軍人は大佐から軍曹まで、ロッブリー県内にある特殊戦闘部隊司令部所属のスチャート・カットスーンヌゥン中佐など軍高官が含まれ、乗り合いワンボックスカー運行業者のピポップ・チュンルゥアンオーン(50)は、2006年08月24日のタクシン前首相暗殺未遂事件で逮捕されたスラポン・スプラディット陸軍大佐と親しい。
身柄を拘束されたスチャート中佐(大佐とも)は、ロッブリー県県都内でコミュニティーラジオ局を開局し、逮捕時に配下の軍関係者等6人も同時に逮捕。

* タクシン前首相暗殺未遂事件
2006年8月24日朝、タクシン首相(当時)宅付近で大量の爆弾を積んだ車がみつかり、運転していた治安作戦司令部(ISOC)所属のタワチャイ・キンチャナ陸軍中尉(43)を逮捕。警察は首相暗殺未遂事件として捜査を進め、ISOC所属のパイロート少将、スラポン大佐、マナット中佐、チャクリット上級曹長を相次いで逮捕。クーデター後、捜査の先行きは不透明となり、捜査資料も消えた。
ニット外相は、タクシン前首相が香港でアメリカのブッシュ政権と近い関係にあるとされるロビイスト企業バーバー・グリフィン&ロジャーズ社とエデルマン社と契約を結んだとの報道に関して、既に2~3ケ月前に契約が締結されていることを確認。今後首相と善後策について協議すると共に前首相の動向を緊密に監視する意向。タクシンは情報収集が目的と主張。
国家安全保障評議会のソンティ議長は、評議会や政府に対する批判を強めていた元首相のチャワリット・ヨンチャイユット大将を評議会の顧問として迎え入れた事を明らかにした。ついに大ドブネズミを引き入れた。ソンティの天敵のタクシンにすり寄り、タイラックタイ党党首を引き受けるとまで発言した、鉄面皮の寝業金満腐敗華僑。日本のODAを食い散しつぶし、われらの観光収入(現在のタイの収入のダントツは観光収入)まで食い散らかしている。
01月21日(日)タイラックタイ党法務担当のクテープ・サイクラチャーン中尉は、憲法裁判所から万一解党命令が下された場合を想定し、党最高幹部クラスの人物で構成される専門委員会を党内に設立したことを明らかに。12人の党幹部で構成され、解党命令が下された場合は新党結党に向けた政治活動組織として機能。
民主党のオンアート報道官は、政府及び国家安全保障評議会に対して、「タクシン前首相の国外での動向に対して明確な方針に基づいた一貫性のある対応を取るべきである。タクシン前首相はタイの社会や大衆の意識に混乱をもたらす目的で諸国を訪問している、特にCNNのインタビューの中で第三者攻撃と己を美化する発言が目立ったていたことがそれを如実に物語っている。」と表明。
タクシン前首相がアメリカのロビイストを雇ったと報道に関し、「個人的なビジネス関係ではなく、タイ国内に何らかの問題を引き起こすために雇い入れた。」民主党のアロンゴン副党首は、「タクシン前首相とロビイスト会社の契約がアメリカの連邦法に違反している可能性がある。アメリカ大使館側は事実関係の調査に乗り出すべきである。」と指摘。
テレビ報道によると、国家安全保障評議会(CNS)のソンティ議長は支那訪問に出発。支那人民解放軍の制服組トップである梁光烈総参謀長らと会談する予定。日本に滞在中のタクシン前首相と会うかどうかは明らかではない。梁光烈総参謀長はクーデターから1ケ月後の2006年10月にタイを訪問。スラユット首相と会談している。
午後王宮前広場で反軍事政権の集会が開かれ、百人以上が参加。参加者は広場から陸軍本部まで行進し民政復帰を要求。また、一部でクーデターに関与したと報道されたプレム枢密院議長に政治への不介入を求めた。治安当局との衝突はなかった。
全局が軍・政府の管理下にあるテレビは集会のニュースをほぼ黙殺。プミポン国王の側近であるプレム議長が攻撃対象となったことで、新聞報道も控えめ。
ソンティ国家安全保障評議会議長(陸軍司令官)は年末年始首都圏連続爆弾テロについて、「スケープゴート(タイ語で「ヤギ」)を逮捕すれば警察庁長官の責任問題になる。」とコーウィット警察大将を牽制。参考人には元国内治安維持司令部所属のスラポン・スープラディット大佐、マナット・スックプラサート中佐、タワッチャイ・グリンチャナ中尉、チャクリット・ジャンタラ軍曹(2006年08月のタクシン首相暗殺未遂爆弾事件の容疑者)を含む。
01月22日(月)午前、タクシン前首相は滞在中の東京で西日本新聞のインタビューに応じた。タクシン前首相が日本の報道機関のインタビューに応じるのは、これが初めて。
「首相を6年務めたのでもう十分。もっと若い世代に引き継がれるべきだ。しかし、1日も早くタイに民主主義が戻るために、私は努力を惜しまない。」と、首相に再就任する考えのないことを明らかに。
暫定政権幹部が、北京に長期滞在中のタクシンの帰国に関し近く協議したいと家族に申し入れてきたことを明らかにした。暫定政権がタクシンに歩み寄りの姿勢を見せ始めた背景には、米国政府が最近、暫定政権に特使を送り、4ケ月以内の総選挙実施を要請したことと、シンガポールのジャヤクマール副首相との会談を理由に暫定政権がシンガポール外相の招致を撤回し、国際世論からの反発のためとみられる。
年末の爆弾テロで警察が軍関係者を拘束したことについて、タクシンは「昨年8月に私を暗殺しようと車を爆破した軍関係者とつながりのあるグループだと聞いた。」と述べ、あらためて、タクシンの関係者が関与していないことと強調。クーデターが起こる前までに「少なくとも3回、私自身を暗殺しようとする計画があった。」「私が帰国することで対立が起こり、これ以上、無実の国民が命を落とすようなことがあってはならない。安定するまでは帰国できない」と述べた。
憲法起草議会(定数100)が憲法起草委員会の委員35人を選出。官僚、裁判官、学者らが中心。25人を起草議が互選、残り10人を国家安全保障評議会(CNS)が選定。起草議は07月06日までに憲法案をまとめ、08月04日までに国民投票を実施。その後総選挙。
スラユット首相は,コーウィット警察庁長官と会合後、法務省特別事件捜査局にも警察当局と別に捜査を指示し警察に対する不信感表明。
スラユット首相が「(タクシン前首相が)本当に帰国したいなら政治活動を全面的に止めることが前提。」現時点では帰国は不可能と指摘。
資産調査委員会のサック・コーセンルアン委員は前政権の不正追及に非協力的な政府機関を非難(金融機関開発基金や天然ゴム植林支援基金を名指し)。
国家安全保障評議会(CNS)のソンティ議長は、北京で曽慶紅国家副主席、曹剛川国防相らと会談。クーデター後、北京に滞在することが多いタクシン前首相についてタイ政府の立場を伝えたとみられる。
シンガポール外務省は、タイ首脳が盗聴疑惑でシンガポール政府を名指しで非難したことについて、「タイ国内の通話はシンガポールを経由していない。国内通話が外国を経由するというのは、技術的にも営利的にも考えられない」と否定する声明を発表。
午後、タクシン前首相(57)は、東京都内で朝日新聞の単独インタビューに応じ、「タイがクーデターで失ったのは国としての信用だ。」と、軍主導の現政権は国際社会に通用しないと強調。「安全が確保されればタイに戻り、対立する勢力間の和解と国際信用の回復に協力したい。」と帰国への意欲を語った。
訪米中にクーデターが起き、「アジアでは北京、欧米ではロンドンを拠点にしている。」という。「観光」を理由に18日から来日し、政界や経済界の知人らと会談を重ねている。
「昨年末に起きた爆弾テロを背後で操っていると疑いをかけられ、外に自分の考えを語ったほうがいいと思った。」今回ほど国際的な信用を傷つけたことはないとして、「軍事政権が許されるのはせいぜい1年。不自由を強いられる国民ばかりか、国際社会、とくにビジネスの世界では我慢に限度がある。スピード感のある21世紀型の社会に対応できない。」と批判。帰国について「折衝が始まったとは言えないが、かつての部下が政府の要所にいるので電話で話をしている。」、政界復帰について「私は政治から身を引く。政治的野心はもうない。」と否定。「帰国したら真っ先にプミポン国王に敬意を払う。可能なら拝謁したい。その後、仏教界で慈善事業に力を注ぐ。」と述べた。
政治的な影響力の行使については微妙な姿勢。「和解の時だ、と支持者に呼びかけることができる。私を排除し、隅に追いやらないで欲しい。」現政権が約束する年内の総選挙について「実施されれば(タクシンが率いていた)タイ愛国党が勝利するだろう。」と述べ、次世代リーダーとして党首代行のチャトゥロン、ポンテープ元法相、スダラット元農相の名を挙げた。政権の座から追われた理由について「改革を急ぎすぎた。貧者の声を尊重する民主主義、競争による経済発展に力を入れたが、改革が速すぎて反発を買った。」 「改革」とは都合の良い言葉だな。小泉、平蔵、ホリエモン、村上、奥田、御手洗ら金満売国奴のカイカク詐欺か。
01月23日(火)タクシン前首相(57)が東京都内で共同通信と会見。「国内融和が達成される。」まではタイに帰国しないと表明、帰国後は「民間人として慈善活動に取り組みたい。」と、政治活動に復帰する考えがないことを強調。クーデター後、北京などを拠点とする前首相は「タイ国民として(好きな時に)帰国する権利がある。」、「流血の事態を引き起こす口実にはされたくない。」と述べ、クーデターなどをめぐり混乱した政情が落ち着くまでは戻らないとの考えを示した。政界復帰の可能性について「(首相として)6年近くも務めた。もう十分だ。」と否定。自らが党首を務めたタイ愛国党の運営は「若い世代に任せる。」と語った。
タクシン前首相は都内のホテルで時事通信との単独インタビューに応じ、プミポン国王が支持する現在の軍事政権に「一定の敬意を払う。」としたものの、「クーデターによる政権奪取は容認できない。」、「すぐにでも総選挙を実施し、民主政権に移管すべきだ。」と訴えた。帰国時期について「総選挙前には帰国を果たしたいが、身の安全と国内情勢の沈静化が条件になる。」と付け加えた。
タクシン前首相は滞在先の東京、内幸町の帝国ホテル内で産経新聞と会見。「政治に復帰する野心はない。」と強調。
一市民として帰国したいと述べる一方、暗殺の懸念もあるとして当面は国外にとどまる考えを示した。
-クーデターが起きたことをどう考えるか? 「タイとタイ民主主義にとり極めて残念。21世紀に起きてはならないことだった。軍政は1年以内に民政に復帰させなければならない。国民の忍耐はそう長く続かない。」
-国王が暫定政権を追認したことについては? 「単に手続き的なものに過ぎない。国王陛下は政治を超越した存在だ。」
-あなたにも責任の一端はあるのではないか? 「問題があったとすれば、強い指導力を振るって、十分な説明のないまま、改革を急ぎ過ぎたせいだろう。強力な政府に不満な連中にとって、国内不在中のクーデターが唯一の解決策だった。」
-あなたの政権には汚職の疑惑もかかるが? 「汚職は(タイの過去の)すべてのクーデターの口実となってきた。」
-自身の関与は? 「私は汚職を防止してきた人間。あり得ない。」
-潔白ということか? 「そうだ。根拠のない言いがかりである。」
-帰国する予定は? 「帰国するもしないも私に完全な権利がある。私はタイ国民で、正式に訴追されてもいない。まだ帰らないのは軍政と暫定政権に国民和解の仕事をする時間を与えたいからだ。状況が許せば帰国する。ただ、帰国しても安全だと確信したい。」
-逮捕への懸念か? 「何ら悪いことはしていないから逮捕は気にしていない。暗殺だ。すでに3度の試みがあった。」
-帰国をめぐる暫定政権との交渉や接触は? 「そんな必要はない。」
-仮に帰国した場合はどんな役割を果たすか? 「一市民として家族と静かな生活を送りたい。何かするなら財団を通じての慈善活動。政治の舞台の外で何でもやる。」
-永遠に政界引退か? 「永遠だ。(首相)在任6年でたくさんだ。」
-だが、各国行脚は復権準備との見方もある? 「タイの未来と潜在力に関し(各国の)知人を安心させたいからで(その見方は)誤り。政治に復帰する野心はない。」
-では、インタビューを受け続ける理由は? 「大晦日の爆弾テロ事件が私のせいにされ、あんまりだったから、政治的沈黙を破らざるを得なくなった。」
-日本で会ったのは? 「(政治家)数人に会った。経済人も同数だ。もっと会うつもりだ。」
-北京に帰るのか? 「そうだ。アジアを旅している間は北京、米欧訪問の間はロンドンを拠点にしている。アジアをもっと回り、それからロンドンに戻るつもりだ。」
タクシン前首相(57)が東京都内で 毎日新聞のインタビューに応じた。「権力の座に戻る野心はない。」と強調しながらも、「クーデターで失われたタイの国際的な信頼を回復するため尽力したい。プレーヤー(選手)でなく、モラルサポーター(精神的支援者)となりたい。」と述べ、帰国への意欲をのぞかせた。憲法裁判所が03月にも決定を下す予定の自らの不正蓄財問題についてタクシン前首相は「タイに法の正義があると信じる。私は無実だ。」、「家族が心配するため帰国を見合わせている。アウンサンスーチーさんのような自宅軟禁となるのは嫌だ。」と語った。「政治はスポーツのようなものだ。とても複雑で難しい。」、「早期に新憲法を制定し、選挙を実現する必要がある。民主主義を愛するタイの民衆が現状に耐えられるのは1年が限度だ。日本など外国資本が見切りを付けるのも1年が限界だ。」と暫定政権の対応を暗に批判した。
政界復帰の可能性について「私は政治に6年間も携わり、もう十分だ。復帰するつもりはない。(私が率いていた)愛国党にはチャトロン党首代行ら後継者は多く、タイの民主主義のため働いてくれる。」と断言、政治と一線を画す姿勢を強調。しかし、「私はモラルサポーターとして働きたい。」とも述べ、自らの影響力を温存する自信をうかがわせた。
今回はタイ暫定政権の意向で日本政府要人や官僚との面会を事実上拒絶された。25日に離日し、北京に滞在予定。外交筋は「(前首相は)関係が近い支那政府の庇護下にある。」と見ている。
オーストラリアの防衛問題専門家のデス・ボール(Des Ball)教授はタクシンが所有していた人工衛星シンサット(ShinSat)社と携帯電話会社AISのシンガポール国営投資会社テマセクへの売却はタイの国防上の重要問題と指摘。シンガポールはシンサットを手に入れることによって、タイ国軍の衛星通信システムに直接アプローチが可能となり、衛星を通じてあらゆる情報がシンガポールに筒抜けになるという重大事態に直面。
対策としてタイ政府はシンサットの買戻しか、独自の新しい衛星の打ち上げのどちらか。新しい人工衛星の打ち上げには2億5000万US$の支出が必要。
タクシンは首相という立場で当然問題点を事前に承知した上で、これらの事業をシンガポールに売却し、今後国防上の重要事犯としての取調べの可能性も(前首相の国家犯罪)。この問題が表面化しなかったのはタイとシンガポール両国の国軍関係者がASEAN加盟国という以上に軍事基地の賃貸関係もあり親密だったため。マレーシアはシンガポールに軍事基地などは絶対に貸さない。実際は国防問題はASEAN内部での情報の共有化以外の独自の問題が数多くあるのは当然で、タクシンにもシンガポール政府が傍受したタイ国軍の情報が流れた可能性もある。タクシンはシンガポールという東南アジアの嫌われ者の華僑にタイを売った売国華僑ということを裏付けている。
タイ政府は閣議で、固定電話および携帯電話事業者に課している個別物品税率を0%にすることを決定。タクシン前政権が緊急勅令により、2003年に導入したが、スラユット内閣は奢侈品などに課されている個別物品税の原則に反すると判断。物品税の導入についてはタクシン前首相が事実上のオーナーだったアドバンスド・インフォ・サービス社(AIS)への優遇措置だとの批判もあった。税率を0にすることで通信業界は2003年以前と同じ競争環境に戻った。その一方で、通信サービスへの物品税の適用は制度としては継続することを決定。シティチャイ大臣は「将来、状況が変われば個別物品税を復活させることもあり得る。」と説明。また勅令の廃止は国家立法議会(NLA)での審議が必要で、閣議決定で済む税率0を選択したとの見方もある。
01月24日(水)国家毀損行為調査特別委員会のナーム委員長は、ポチャマーン・チナワット前首相夫人が都内ラチャダーピセーク通り沿いの国有地を不当に安い価格での取得疑惑に関し、取得価格云々以前に首相及び首相夫人が政府との間で契約を交わす行為を禁止している汚職防止取締法第100条に違反していると断定。
国が差し押さえていた用地をポチャマーンに売却した金融再生基金側が前言を翻し、同夫人が実勢価格より高額な価格で用地を落札していることから、国家に損害を与えた事にはならないとの見解に対してのもの。
スラユット首相は、日本のマスコミのインタビューのタクシン前首相が意図的にスラユット政権の信用失墜を狙ったと見られる発言は、タイに損害を与えることはないとの認識。タクシン前首相は良い政治心掛けて施政に当たっていれば軍の介入はなかった事を理解すべきと苦言。
タクシン前首相が総選挙で成立していないスラユット政権を国際社会は支持していないという発言は、「首相の個人的見解でしかなく、現政権が国際社会から受け入れられていないのなら、既に経済面や国際交渉面等に影響が出ているはずで、前首相は物事を総体的に見た上で発言をするべきである。」
スラユット首相が合同外国人商工会議所会員を対象に政権安定と経済開放を訴え海外投資家の不安払拭に腐心。
資産調査委員会はコーン・チャティカワニット民主党副党首の証言を得てウィンマーク社(英領ヴァージン諸島で登記)がタクシン前首相の個人資産を隠蔽する会社だとして捜査拡大。
資産調査委員会はタクシン前首相の長女ピントーンターを事情聴取。タクシン支持者が資産調査委員会に抗議行動。
01月25日(木)朝憲法起草の作業にあたる憲法起草作業委員会の有力委員長候補の1人のチャラン・パックディータナクン法務省次官が委員長候補への指名を辞退。
経験不足及び政治の世界と縁がなかった事を辞退理由にあげ、国家安全保障評議会側の意向に遠慮したという憶測を否定。
午前憲法起草作業委員会は初会合で、国家安全保障評議会の意向通り、プラソン・スンシリ退役空軍少佐(80)を委員長に選出。プラソンはタクシン前首相の長年にわたる批判者。昨年09月のクーデターの黒幕という噂。また、プミポン国王の信頼を受け軍部との関係も深い。起草委は35人。憲法起草議会(定数100)が25人を互選、残る10人を国家安全保障評議会(CNS)がんだ。プラソンはCNSが送り込んだ委員。35票中18票を獲得。
17票で次点についたアカラウィット・スマーウォンが第1副委員長に、委員長候補を辞退したチャラン・パクディータナークンが第2、ウィチャー・マハークンが第3、チューチャイ・スパーウォンが第4副委員長に、ソムキット・ルットパイトゥーンが委員会事務局長、トントーン・チャンタランスが委員会報道官に就任。
起草委、起草議は7月6日までに憲法案をまとめ、8月4日までに国民投票を実施。その後総選挙が行われる予定。

* プラソン・スンシリ
1927年生。王族系の学校で基礎教育を受けた後、米国で大学を卒業。教員、空軍勤務を経て、1980~86年に国家安全保障事務局長。1986~87年プレム首相付秘書官長。1988年にチャワリット前陸軍司令官(当時。後に首相)が設立した新党、新希望党幹事長。1992年、チャムロン元クルングテープ都知事が設立したパランタム党から下院選に出馬し当選。外相に就任。1994年、パランタム党から政界入りしたタクシンに外相ポストを奪われ、パランタム党を離党。1996年、新聞社ネーウナー社長。ネーウナー紙に政界コラムを連載。
ブンロート国防相は「タクシン前首相は総選挙後まで帰国すべきではない。」と述べた。前首相は訪日中で、日本のメディアに対し総選挙前に帰国したいという意思を示していた。
国営固定電話大手TOTの会長に国家安全保障評議会(CNS)メンバーのサフラン陸軍司令官補が就任したと、シティチャイ情報通信技術(ICT)相が明らかに。サフラン司令官補はすでに国営空港運営会社タイ空港公社(AOT)の会長で、国営大企業2社の会長職を占めることになる。
国家安全保障評議会は昨年09月のクーデター後、メンバーを国営通信会社CATテレコム、タイ国際航空などの会長に送り込み、一部メディアに批判された。しかし、軍高官や幹部官僚にとって、国営企業の取締役は汚職を避けつつ収入を増やせる「おいしいポスト」。今後もこうした兼任人事が続きそう。
TOTは民間携帯電話会社と接続料問題で係争中。01月19日に会長を含む取締役6人が辞任。社員組合は辞任したモントリー前会長の復職を求めていたが、メンバーの「兼任」先を探していた国家安全保障評議会に押し切られた模様。
サフラン司令官補は旧貴族の家系。連続爆弾事件をめぐり、チャワリット元首相(元陸軍司令官)と激しい舌戦を交わすなど、直截な言動と行動力で国家安全保障評議会の中で頭角を現しつつある。政治的野心も噂される。
スラユット首相は選挙管理委員会委員との会合で、票買収対策の一環として国会議員定数削減を提案。選挙管理委員会に可能性調査を指示。上院議員についても任命制の優れた点を指摘。
01月26日(土)午後、国家安全保障評議会のソンティ議長は、年末年始に発生した首都圏連続爆破事件で警察に逮捕されていた19人の内18人が証拠不十分で釈放されたと発表。残る1人は民間人のクリサダー・ティボディーで、首都圏警察本部プラウェート署から銃弾の無許可所持で既に起訴手続き中。釈放された18人のうち軍関係者3~4人がロッブリー県内で爆発物等の所持容疑で立件される予定。
クルングテープなど41県の戒厳令が解除。
戒厳令が継続されるのは、タクシン前首相の支持勢力が強い北部チエンマイ、チエンライ、北部ターク、メーホングソン、東北部ブリラム、国境の東部トラート、深南部のナラティワート、パタニー、ヤラーなど35県。
01月29日(月)憲法起草委員会は首相を下院議員から選ぶことで原則合意。非議員の就任を認めるべきという意見が軍の一部にあり、マスメディア、学界の一部が軍による支配継続の布石として懸念を示していた。
シンガポール大使館前にラムカムヘン大学の学生ら100人ほどが集まり、タクシン前首相がシンガポールのジャヤクマール副首相と会談したことに抗議しシンガポール政府に謝罪を要求。ジャヤクマール副首相の人形を燃やすなどした。
タイラックタイ党の解党審理で、原告側証人として出廷した元タイ開発党所属下院議員候補のチャワガーン・ソーサワットは、タイラックタイ党党本部内で当時同党の副党首だったタンマラック・イサラーングーン・ナ・アユッタヤー大将(当時国防大臣)と当時党副幹事長だったポンサック・ラクタナパイサーン(当時運輸大臣)に面会し、04月02日に行われる総選挙への出馬を促され、国防省内でタンマラック大将から下院選出馬に必要な資金を受け取っていたことを明らかに。チャワガーンによると、面会の席上でタンマラック大将側から、候補者資格要件に関してはいくらでも捏造できると言われたとか。
01月30日(火)01時半頃都内ラクシー区ウィパワディー・ランシット通り沿いにある大手タイ字紙デイリー・ニューズの本社ビル入り口に通じる路上と隣のラマガーデンホテルの駐車場階の2ケ所で連続して爆発。コンクリートの床に穴が開くなどの被害。けが人はなし。
  ← M79
ウィパワディー・ランシット通り上から撃ち込まれたものと見られている。手製の迫撃弾か軍の演習用の小型榴弾との見方も。M79(またはM72とも)。爆発物の種類も事件の背後関係も明らかではない。
警察の科学捜査班は、使用された爆発物は軍仕様のM79榴弾発射機を使用して撃ち込まれた小型榴弾とほぼ断定。警察側は、デイリーニュース社とラマガーデン・ホテルの関係者に事情聴取。監視カメラの映像解析中。付近にある人気のない小高い地点が発射地点として利用された可能性もあるとして痕跡を捜査中。
民主党のステープ幹事長は、デイリーニュース社を狙った犯行との見方。同党のアピシット党首は政府及び国家安全保障評議会に対し、「国民の生命・財産を脅かす自らが全責任を負うべき重大な犯罪であると認識するべきであり、警察への責任のなすり合い終始するべきではない。」国家警察本部のチョンラック本部長補は、コーウィット本部長の信用失墜を狙った犯行との見方を否定。
総理府は、iTV社に対し事業権料の支払い期日を30日間延期することを決定。iTV社には22億1000万Bを請求しているが、iTVは期日を守れず、チュラユット・ヒランヤウィシット総理府次官は、「期日の延期はこれが最初で最後。守らなかった場合、今後の対応について内閣に諮る。」と語った。支払い期日の特別延長措置をとったことはiTV社側にも書面で伝えた。プリディヤトーン・テワクン副首相兼財務相は「iTVにチャンスを与えた。また支払いに失敗するようなら訴訟を起こすことになるだろう。」と言明。
iTV社は総理府から1000億B近い巨額の違約金支払いも要求されている。チュラユット次官は、事業権料を支払ってもらうことが先決として違約金問題には言及していないが、事業権料の支払い問題を解決した後は、違約金払いの問題が焦点になるのは確実な情勢。こうしたこともあり、iTV社は資金を融通先を探すのは困難。iTV社は01月中に今年分の事業権料と、昨年までの不足分として22億1000万Bの支払いを義務付けられていたが、この資金の確保もままならない状況。事業権料を自社株で支払う方法や分割払いなど5つの案を総理府側に提案したが、総理府はすべてを却下。このため期日を守れなかった時点で、総理府が事業権契約の破棄など強硬な手段に出る可能性が予想されていた。30日間の猶予期間を与えたことは国が強硬な姿勢をやや軟化。
クルングテープ・トゥラキット紙によると、支那に滞在中のタクシン前首相は近くドバイとオーストラリアを訪れる模様。大手メディアのインタビューも予定。
01月31日(火)マレーシアのマハティール前首相は、タイのテレビ局チャンネル5で、「シンガポールは隣国の意見を聞かない。シンガポールは自国の利益になることが最重要と考えている。」と述べ、タイとの外交関係悪化に対するシンガポール政府の態度を批判。
シンガポール政府系の投資会社テマセク・ホールディングスが昨年01月にタイ通信大手シン・コーポレーションを買収して以降摩擦が表面化。タイのクーデター後もシンガポールのジャヤクマール副首相が海外生活を続けるタクシン前首相と会談していたことが明るみに出て関係はさらに冷え込んだ。
マハティール前首相は「タイとシンガポールは関係を正常化すべきだが、シンガポールが先に謝罪すべきだ。」と述べた。
プリディーヤトン副首相は「タクシン前首相が進めた経済政策により国家経済に深刻な問題をもたらした。」、「タクシン前首相が国外のマスコミとのインタビューの中で現政権の経済政策を批判している事は、己が進めた経済政策を顧みずにタイの対外信用失墜を狙った非愛国的な言動である。」、「既に1500億バーツの帳簿外の負債を出しているなど長期的視野に立たない浅はかなタクシノミックス政策により長期的に新たな経済危機を招来する恐れがある負の遺産を残した。仮に後2年間タクシノミックス政策が継続していたら、確実に経済危機を招来していた。」と非難。
スラユット首相はコーウィット警察庁長官の更迭を示唆。
02月01日(木)警察当局が年末年始連続爆弾テロ事件の捜査線上に深南部ヤラー県ベトン郡クルンタイ銀行爆破事件の容疑者(タワンサック・チェナ容疑者)が浮上していると情報を漏洩。
国家立法議会が新空港関連の汚職疑惑究明特別委員会(委員長:バンナウィット・ゲンリアン海軍大将)を設置。
ソンティ国家安全評議会議長はソンクラー大学での講演でタイラックタイ党の解散に言及。
02月02日(金)午前法務省特別捜査局のスナイ・マノマイウドム局長は、「南部情勢との絡みの線を捨てて年末年始に発生した首都圏9箇所連続爆破事件の捜査を展開している。」と明言。
首都圏連続爆破事件と南部情勢との繋がりが取りざたされている事を受けた発言。スナイ局長は「マスコミに公開された監視映像や実行犯として浮かび上がった男に関する情報の漏洩に一切関与していない。今回の漏洩により、法務省特別捜査局の捜査体制に少なからぬ影響を与えた。」と非難。警察の捜査班筋のこの漏洩は、特別捜査局主導での捜査に警察関係者が信用失墜や捜査の攪乱を狙って意図的に不鮮明な監視カメラ映像等を漏洩したか、旧政権シンパ系の警察関係者が南部情勢の絡みで事件が発生したとの印象を国民に植え付けるための意図的漏洩とみられ、タクシン前首相が東京で行われたタイム誌とのインタビューの中で帰国が実現した際には南部情勢の解決に協力したいと発言した時期と一致している。
首都圏警察本部の消息筋は、ウィロート本部長が捜査班関係者を呼んで重要な捜査情報が漏洩した事について厳しく叱責すると共に漏洩に至った経緯について詰問。
漏洩情報に基づく報道によると、実行犯は昨年ヤッラー県ベートン郡内で発生したクルンタイ銀行爆破事件に関与した容疑で逮捕状が発行されているタワンサック・チェナで、主に成功報酬目当てでBRNコーディネート等の分離主義組織の計画に協力している、分離主義思想とは無関係の犯罪組織PYNSSの構成員。情報の「漏洩」を受け警察の消息筋が、南部情勢との絡みの線を含めて捜査を継続している事を明らかにした上で、南部に於ける一連の不穏な動きに関与している爆発物の専門家であるファイソール・ハイーサマーエーが犯行グループの幹部と示唆。
スラユット首相、内閣改造を実施。ワォラコン・サムコセート教育副大臣、オラヌット・オサタノン商務副大臣を任命。
02月03日(土)
タクシン前首相の顧問弁護士のノパドン・パタマは、前首相がアラブ所長国連邦のドバイに滞在中で外国メディア数社のインタビューに応じる予定と発表。タイ政府が前首相の国外メディアへの露出を制限する方策を検討していることについて、「タクシンには発言する権利があり、政府を攻撃した事実はない。」と反論。
タイムの最新号に掲載されたインタビュー記事で、タクシンは政界に復帰する考えがないと再度主張。「エンジョイライフ党を創設し、ゴルフや旅行など引退生活を楽しむ。」「軍部(のクーデター)のおかげで引退できた。ありがとう。」などと冗談を飛ばした。クーデターや暫定政府の経済政策を批判し、「今選挙が行われれば、私が勝つ。」とも述べた。国家安全保障協議会の神経を逆撫でし、国王の「足るを知る経済」論を批判。クーデターを国王が支持したことに言及(それ自体は事実)し、タイ国内で反発を招いている。
憲法起草委員会委員のチュムサック・ピントーン(タクシン政権誕生後真っ先に映像メディアから放逐された言論人の1人)によると、既にアルジャジーラとのインタビューが組まれているとか。政権側への攻撃を強めるためにインタビュー映像をネーウィン・チットチープ系のサイト"reporter.com"やBTV経由で地方のケーブルテレビに配信するという話もある。
アロンゴン民主党副党首は、タクシン政権が絡む34の汚職案件を取り扱った暴露本をの出版発表会を05日10時に行う事を明らかに。タクシン前首相がタイム誌のインタビューの中で、「自分は一切汚職に関与していない、これは現政権側による迫害に他ならない。」と語っていることに対し、「事実を歪曲し世界中の人々を騙そうとしている。政権5年間の間に一族・関係者への利益誘導や政権関係者による汚職だけでなく、政策の名を借りた汚職まで、タクシンが関与していたという事実を歪める事は出来ない。」と非難。暴露本をタイム誌のクルングテープ支局にも進呈する予定。
政府は近日中に国家安全保障評議会側とタクシン前首相のインタビュー発言で、国王が提唱する充足を心得た経済に言及した部分が不敬罪に抵触するかを含めて協議する方針を明らかに。
タイラックタイ(タイ愛国)党のチャトロン・チェイセン暫定党首は、プラヤナーク派(ピニット・チャルンソムバット以下旧自由正義党系議員)とラムタコーン派(スワット・リパタパンロップ以下,旧国家開発党系議員)が離党の動きを認める。両派で70名規模。
タイ記者協会、タイ放送協会、タイ国報道評議会は、特に報道の自由に関しタイム誌に書簡を送りタクシン前首相のインタビュー内容に反論。
02月05日(月)民主党のアピシット党首とアロンゴン副党首は、タクシン政権時代の汚職・不正行為を告発する「タクシン政権の汚職の内幕を暴いた」とする暴露本「タクシン体制下の汚職メニュー」を出版。タクシン政権の利益誘導やスワンナプーム空港建設をめぐる汚職など。タクシン政権時代の汚職・不正行為を34のメニューに分類、レシピという形で詳細を紹介。特に政策を隠れ蓑にした汚職・不正行為に関しては、特別メニューのページを設けて汚職のトリックを解き明かすレシピを紹介。定価150Bのところ、当面は特別価格100B販売。
前政権の真実を知らせるため、暴露本をタクシンのインタピューを掲載したタイム誌のクルングテープ支局、内閣や国家汚防止取締委員会、国家毀損行為調査特別委員会、国家立法議会だけでなく在タイ大使館や内外のマスコミ各社にも進呈する予定。

* 民主党
第2次大戦後1946年に設立されたタイで最も古い政党。保守中道の王党派。1990年代には当時党首だったチュアン・リークパイ現党顧問会長(68)が2度首相を務め、政界を支配した。現党首はアピシット・ウェチャチーワ。

* アピシット・ウェチャチーワ(Abhisit Vejjajiva)
現民主党党首。1964年08月英国ニューカッスル生まれ。有力支那人のウェチャチーワ家出身。ウェーチャチーワ家は政財官学界に人材を輩出。愛国党のスラナン・ウェチャチーワ元総理府相は従兄弟。両親はともに医学部教授。1歳になるころタイに戻ったが、今でも英プレミアリーグ、ニューカッスルの大ファン。1976年に渡英し、英イートン校からオックスフォード大学に進み、哲学、政治学、経済学の学位を取得。タイ人で2人目という首席。一旦タイに帰国し、陸軍士官学校で教鞭。すぐオックスフォードに戻り、経済学修士号を取得。1990年に足掛け14年に渡った英国での生活に別れを告げ、タマサート大学講師。1992年の下院総選挙に民主党から出馬し当選。1995~1997年、民主党政権で総理府報道官、チュアン首相、スパチャイ副首相(現国連貿易開発会議事務局長)の秘書などを務めた。1997年に第2次チュアン政権で33歳の若さで総理府相に抜擢、投資委員会などを担当。2000年には、銀行経営の神様といわれたブンチュー民主党顧問に、「次期政権の経済政策はアピシットに任せるべき」といわれる。1999年に民主党副党首。2005年に総選挙で民主党が大敗した後、40歳の若さで民主党党首に就任。政局混乱で独自色を出せず指導力不足という評価が定まりつつある。チュラロンコーン大学数学科講師のピムペン夫人との間に1男1女。仇名は「マーク」。イートン校時代からロック好きで、好きなバンドはイーグルスからオアシスまで幅広い。英サッカープレミアリーグのニューカッスルのファン。
スラユット首相は首相府通達25/2550により、コーウィット国家警察本部本部長を総理府付に異動、セーリーピスット・テミヤーウェート警察大将を長官代行とした。
セーリーピスット長官代行は1990年代後半に相次いで大物犯罪者を摘発。タクシン政権で出世街道を外れたことが今回の起用につながった。
夕方、予てからコーウィット警察大将と運命を共にすると語っていた国家警察本部報道官のアチラウィット・スパンナペーサット警察大将(国家警察本部副本部長)が辞表を提出。
民主党(アピシット党首)、民主主義闘争委員会(スリヤサイ事務局長)など一連のテロ事件の捜査進展,警察官僚機構の改革に繋がるとして支持を表明。
連続爆弾事件で、警察と法務省特捜局(DSI)は、深南部のイスラム過激派の犯行という見方を強めている。犯行現場近くの監視カメラに深南部のテロ容疑者に似た男性が映っていた他、使用された爆弾が深南部テロで使われるタイプと近いため。一方、政府は、タクシン前政権派の犯行という主張を変えていない。クーデターで追放したタクシン前首相がイスラムテロの可能性を指摘していただけに、いまさら主張を取り下げれば面子が丸潰れになる上、イスラムテロ場合、再発の可能性が強まり、観光に影響が出るという判断がある。捜査の背後には、軍部とタクシン前首相寄りとされる警察の暗闘があり、捜査の失敗を理由にコーウィット警察庁長官を解任し、警察の改組、格下げを目論んだ。警察は軍政にとって都合の悪いイスラム過激派の犯行という捜査結果を出し情勢の逆転を狙っている。

* セーリーピスット・テミヤーウェート警察大将
1948年生。警察士官学校卒。タイの警官には珍しい法順守の行動派。地方署勤務時代、メコン川の船上で賭博に興じていた地元有力者を逮捕するなど武勇伝が多い。犯罪者に容赦しないことから警察の内外に敵が多く、執務室に爆弾を仕掛けられたこともある。1995年には手が出せなかった東部一円のマフィアの大ボス、ガムナン・ポことソムチャーイ・クゥンプルゥム(離党したが、タイラックタイ党チョンブリー派の領袖、ソンタヤー・クゥンプルゥム前観光・スポーツ大臣、首相顧問の父)を土地取引をめぐる汚職容疑で逮捕。ガムナン・ポはチョンブリー、パタヤを中心に不動産、運送などの事業を手広く展開。中央政界にも2桁に近い下院議員を送り込む実力者。この事件で2006年05月に懲役3年4ケ月の実刑が確定。殺人容疑でも有罪判決を受けて、2006年03月から失踪中。ガムナン・ポ逮捕kの功績により、1998年に中央捜査局司令官、同年国家警察本部副本部長と昇進したが、タクシンに冷遇され、2006年09月には警察顧問に左遷。タイ人ジャーナリストに付けられた仇名は「でしゃばりヒーロー」。1男2女の父。
スラユット首相はタイ国内報道機関よるタクシン前首相への取材を妨害する方針はないと表明。
05日までにタクシン前首相の国外での言動を監視すると共に内外への広報を強化するためティーラパット首相府大臣を首班とする作戦司令室を設置。
タクシン政権の不正蓄財追及のため設置した資産調査委員会は、スワンナプーム空港の爆発物検知器CTX9000の購入をめぐる汚職疑惑で、空港ターミナル建設を請け負った地場ゼネコン(総合建設会社)大手イタリアンタイ・デベロップメント(ITD)、竹中工務店、大林組、CTX9000のメーカーの米クアトロテックの4社と竹中、大林の日本人社員2人を含む4社の社員4人の計8者を刑事告発すると発表。
02月06日(火)午前国家安全保障評議会のソンティ議長は、05日付けで国家警察本部本部長を解任されたコーウィット・ワタナ警察大将が国家安全保障評議会の定例会議に通常通りコーウィット警察大将が出席評議会の評議員である事を確認。評議会の秘書官事務所の管理を行う。
ティーラパット首相府大臣は、政府や官僚の汚職事件の消滅時効の期間延長を国家汚職制圧取締委員会が中心になって検討を進めていると発表。消滅時効迄の期間を退任後2年間とする現行法の規定では複雑化している汚職を立件する上で充分な期間を確保できないため。
汚職の時効が2年だったのか!汚職に情実、賄賂、強盗、利益誘導、やりたい放題。自由の国、タイというのはこういうことだったのか。汚職と政変はタイの華で、喉笛は華僑が握る。
張九桓在タイ支那大使はネーションTVインタビュータクシン前首相が支那国内で現スラユット政権に対抗する活動を行うことを認めないとの考えを表明。
02月07日(水)タイのタクシン前首相は、プライベート機(若しくはチャーター機)でインドネシアのバリ島に到着。早速タバナンでゴルフに興じた。本人は記者団に対し「休養とゴルフとショッピングのために来た。それ以上でもそれ以下でもない。」と語った。
11月のバリ島訪問で 「クーデター」という名前のレストランで会食したインドネシアのアブリサル社会保健相と面会する予定はない。同社会保険相は、現在ジャカルタを中心に襲っている洪水の対策に追われている。
民主党のアロンゴン副党首は、タクシン前首相がメキシコをAPEC会議で公務訪問した際、権力を乱用して個人ビジネスへ利益を誘導の協議を行ったと調査を進めるよう国家毀損行為調査特別委員に要請。証人もいるとか。
民主党経済担当幹部のコープサック・サパーワスは、新たにタクシン前首相がアメリカの共和党政権に極めて近いロビイストの元アメリカ国務長官のジェームス・ベーカー系の法律事務所(ベーカー・ボッツLLP)と昨年12月11日に「自由選挙によって選ばれたタイの首相タクシン・チナワットの代理人」と記されていた契約を締結していることから、「政界を引退する意向が元からなく、早期の帰国を目指している。」と看破。
元国連常任大使のアサダー・チャイヤナームは、「『自由選挙によって選ばれたタイの首相タクシン・チナワットの代理人』の文言はタクシン前首相の負けず嫌いな性格と、現実を受け入れられず依然タイ王国の首相としての立場に固執している事を窺い知ることができる。契約の背景に現政権の信用失墜を狙うという思惑や早期帰国を実現させたいという思惑があるにせよ、いずれにしてもタイを汚す行為であることには変わりはない。」と発言。
セリーピスット警察大将(国家警察本部長)はコーウィット警察大将に近いウィロート警視総監の業績に不満を表明。
タクシン前首相の法律顧問ノッパドン・パタマは国内対立激化を懸念して前首相の国内マスコミ取材解禁を延期を発表。
02月08日(木)夜AAP電によると、タイのタクシン前首相が自家用ジェット機でインドネシアのバリ島からオーストラリアのメルボルンに移動。
タクシンは昨年09月のクーデターで失脚後ロンドン、北京を拠点として、今年は01月にシンガポール、日本、02月に入りドバイ、インドネシアを訪問。米CNNテレビ、米経済紙ウォールストリート・ジャーナル、米誌タイム、朝日新聞、カタールの衛星テレビ局アルジャジーラなどのインタビューで言動、行動の両面でタイ暫定政府に揺さぶりをかけている。
02月09日(金)朝タイラックタイ党のラムタコーン派(旧チャート・パッタナー党(開発党))を率いるスワット・リプタパンロップ(52)副党首が誕生日に約30人を引き連れ離党。プラヤナーク派(旧セーリータム党)等約40人と合流し新政党設立の方針。
スワットとプラヤナーク派の領袖ピニット・チャールソムバットが国家安全保障評議会のソンティ議長または評議会の大物幹部と会談し,軍政の意向をくむ新政党を立ち上げの報道を否定。スワットによると、「学校の先輩でもある評議会のウィナイ事務局長とは10年来の知己ではあるものの、これまで政治が絡んだ付き合いはなく、評議会が実権を掌握して以降ウィナイ事務局長をはじめ評議会の幹部と接触していない。」とか。プラヤナーク派領袖のピニット・チャールソムバットは、「実権を継承する目的で党を設立するような時代ではない。」と語り、親国家安全保障評議会系の党設立の憶測を否定。プリーチャー・ラオポンチャナやスウィット・クンキッティ等旧タイラックタイ党幹部と共に新党に合流し、チャワリット元首相に近い国家安全保障評議会に安全保障関連副首相への取り立てを働きかけたウィチット・ヤーティップ大将も既に新党に合流と明言。
ワンナムイェン派(サノ・ティアントン、現在の王民党),ワンナムヨム派(ソムサック・テープスティン、現在の中道(マッチマ)派)が既に離党。今回の離党で党勢力はクーデター前の半分以下に。
暫定政府は任期を1年と区切っているため、新憲法制定後の総選挙でクーデターで失脚したタクシン前首相が復活勝利を収める可能性もあり、こうした事態を防ぐためタイラックタイ党勢力の分断を図っている。

* スワット・リパタンパンロップ
1955年ラチャブリー県生。支那姓は「蕭」。カセサート大学工学部卒、米パデュー大学交通学修士。リパタパンロップ家がオーナーの大手建設会社プラユーンウィットの経営に携わった後、1988年から下院連続当選。科学技術・環境相、運輸通信相、工業相、労働相などを歴任。2003年に国家開発党党首、2004年に開発党をタイラックタイ党と合併。副首相、法相などを務めた。地盤は東北部のナコンラチャシマー。妻は数少ない女性将官の1人。
ヨンユット政府報道官は、内外にタイに関する正しい情報を伝える「危機的状況下に於ける戦略的広報委員会」(通称作戦司令本部、タイ語報道ではタイ語スペルでWar Room)の首班に首相副秘書官のスラポン・チャイヤナームを任命したと発表。作戦司令本部は、国外メディアとのインタビューで現政権に対する対外信用失墜を狙い、国際社会は現政権を支持していないとか、汚職には一切関与していない等の発言を繰り返しているタクシン前首相に対し、戦略的な広報活動により正しい情報を内外に伝えるため設立。
タイラックタイ(タイ愛国)党のチャトゥロン・チャイセン暫定党首はラムタコーン派の離党は国家安全保障協議会によるタイラックタイ党潰しの一環と非難。ソンティ議長とウィナイ国防次官がスワットとピニットと会談している。
02月10日(土)検事総局のアタポン報道官は、タクシン前首相がCNN等とのインタビューの中で不敬罪に該当する発言に関して、当該発言があったとされる日から1ヶ月目を迎える12日までに警察側に捜査の進展が見られない場合は、書面にて捜査の進展を要求する警告書を警察側に提出する方針を明らかに。セーリーピスット国家警察本部長代行は明確な対応方針を示していない。
民主党のアロンゴン副党首は、新たに前政権下の汚職・不正行為を告発する「タクシン体制下の汚職メニュー」の第2弾を発行する準備があると発表。第2弾では、タクシン政権5ケ年間の汚職・不正行為だけでなく、(イスラム弁護士等の)誘拐殺人やマスコミへの干渉、官僚の不公正人事等の職権乱用行為や国民の血税浪費政策等にも触れる。
先に出版された第1弾の売り上げが好評で、既に第3版。
タイラックタイ党離脱のスチャート・タンチャルー(前下院第1副議長)が首班を務める旧新希望党系のポー・モットダム派のスッティチャイ・チャンアーラック(前ヤソートン県選出下院議員)は同派とソロアット・グリンプラトゥム(前ICT相他)が、旧新希望党系のナム・イェン派閥首班のサノ・ティヤントーンが旗揚げしたプラチャラート党に合流すると発表。正式発表は11日に行われる予定。
これまで、ポー・モットダム派及びナム・イェン派傘下から主流派傘下に転身していたソロアットは、何れも旧ナム・ヨム派首班のソムサック・テープスティンが組織したマッチマー(中道)派に合流するとの憶測が飛び交っていた。
02月11日(日ポー・モットダム派(報道によりバーン・リム・ナム派)領袖チャート・タンチャルゥン(前下院第1副議長)は49歳の誕生日を迎え、「仮にタクシン前首相が復権する事があっても、二度と同前首相の元で政治活動を行う意向がない。」ことを明言。先にサノ・ティヤントーンのプラチャラート党に合流するとの報道は、サノに近い中部出身者の会派領袖のソロアット・グリンプラトゥムと共同歩調を取っているが、他の党や派閥への合流に関しては、政治情勢及び新憲法の内容を見極めた上で決めると否定。ソムサック・テープスティンのマッチマー派とも良好な関係を維持しているとし、同派への合流に含みを残す。
オーストラリアのメルボルンとシドニーに滞在中のタクシン前首相は、港の面した眺めの良い東部郊外に豪邸を購入するため、不動産業者を雇った。
シドニーは、北部と東部が山の手で、東郊(イースタン・サバーブ)というと、シドニーの高級住宅地のポッツポイントやエリザベスベイということになるのか。ボンダイビーチには行ったことがあるし、知ったところにタクシンが居を構えるのは勘弁してほしいな。
ゴルフを楽しみ、シドニーの新聞に答えた。「私は港の眺めの良い東の郊外の物件を見ている。」「私はシドニーが非常に安全であると思うし、友人がここにいる。」「 私はオーストラリアが好きだ。 人々は好意的で誠実で天気は良い。」「清潔で安全で、私は一年中ゴルフをすることができる。」「ある意味で、家族と多くの時間を過ごせるように早期退職を強制した軍事政権に感謝している。」「現在の唯一の活動は、株式市場に投資と王の農村部での開発事業を助ける慈善活動だと考えている。」「私は、タイ政府が実際には非常に個人的な私の活動に関して心配し過ぎている。」「報道媒体と話すときはいつも元首相として非常に慎重になる。」「どんなに厳しくても、あなたはあなたの国と親族と君主に非常に忠実でなければならない。」
民主闘争連盟のスリヤサイ事務局長はラムタコン派の離党は安保評の策動というよりも愛国党自身の『傀儡』戦略との見方。
スラユット首相、対外経済関係調整委員会設置に関する首相府令第44/2550を発令。ソムキット・チャトゥシピタック前副首相兼商務相を委員長に任命(14日に就任)。


5章  クーデターの明暗 ソムキット対2人のソンティ、PTVとiTV
2006年02月12日(月)国家毀損行為特別調査委員会のナーム委員長は、シン社の前身であるチンナワット・コンピュータ社の持ち株移転に絡んで共謀して脱税した容疑でタクシン前首相夫人のポチャマーン・チナワット、実兄のバンナポット・ダーマーポン及び私設秘書のカンチャナパー・ホンフゥンの3人を刑事告訴のため送検。有罪の場合、3ケ月から7年の禁固と最高で20万Bの両方か一方が科せられる。
非政府団体(NGO)のフリーダム・アゲンスト・センサーシップ・タイランド(FACT)によると、昨年09月のクーデターで政権を奪取したタイの軍事政権がインターネットの検閲を強化している。アクセスが遮断されているウェブサイトは現在1万3000以上でタクシン政権時代の5倍以上に急増。
有力政治家のソムサック・テープスティンが在タイ日本大使館の藤原公使と会談。ソムサックは、藤原公使がソムサックが率いる政治グループが次期総選挙で勝利する可能性が高いとみて政治情勢について意見交換を求めたと言う。
ソムサックは前政権与党タイラックタイ(愛国)党の副党首。昨年09月のクーデター後、自派閥のメンバー数十人を引き連れ離党。クーデターの1ケ月後にはソンティ陸軍司令官率いる軍チームとサッカーで対戦するなど軍政との関係は良好。タクシン政権で経済政策を舵取りしたソムキット前副首相兼財務相や軍政幹部を迎え、新党を設立するとみられている。

* ソムサック・テープスティン
1955年1月13日北部スコータイ県生。キング・モンクット工科大学卒。父親のプラスートはスコータイで運輸、建設などを経営する華僑。1980年にスコータイ県議に当選(25歳)。1983年、社会行動党から下院選に出馬し当選(28歳)。以来下院連続当選。1992年に副保健相として初入閣(37歳)。その後保健相、工業相などを歴任。政界歴は長い。2001年の選挙前に社会行動党幹事長から愛国党に鞍替え。タクシン政権で工業相、農相、労相などを務めた。趣味は読書、スポーツ。妻のアノンウン(前下院議員)との間に1男1女。
02月13日(火)国家安全保障評議会のソンティ議長は、「タクシン前首相がインタビュー発言通りに本当に政界を引退するのであればそれは良い話である。」「その意向が無いのであれば同評議会側は受けて立つ用意がある。」と発言。
オーストラリアに滞在中のタクシン前首相は、ABCとのインタビューの中で「軍に支援された現政権は自分が関与しているとされる汚職疑惑を立件することは出来ない。」と語った。国家毀損行為調査特別委員会がポチャマーン夫人等を送検する前に録画された。
ティーラパット首相府大臣は、前政権時代の汚職体質について書いた「タイの政治家、道義と複合利権と汚職」という題名の本の出版発表をした。「国家に対して慈愛の精神を持って欲しい。」と直接タクシン前首相に本を進呈するため、マスコミ関係者に前首相の最新の所在場所の情報を提供してくれるよう要請。また、国民に有益な情報の提供と娯楽番組の改善をあらためて要請し、選挙票の売買行為防止キャンペーンへの協力も要請。
民主党、国民党、大衆党の合同記者会見。憲法起草委員会に対し小選挙区制の存続を要望。また政党活動を禁止した改革団布告第15号の廃止を安保評に要求。
20時30分チャンネル9等を通して放映されたスラユット首相の発言。(聞き手はネーション・グループ編集主幹のテープチャイ・ヨーン)
タクシン前首相の国外での動向は政府を煩わせるような性格のものではない。発言は彼の権利であり、発言の真偽に関しては国民が判断するべき。
タクシン前首相の帰国時期に関しては本人の判断を尊重するが、個人的な見解としては新憲法下で総選挙が実施され新政府が成立した後が適切。ただし、帰国の前提として政治活動の停止を条件に設けるべき。また、過去のタクシン前首相の言動や振る舞いから、同前首相の政界引退発言は信用できない。しかし、帰国後に和解をする事は可能。いずれにしても、現在は権力の行使や良い政治(タンマピバーン)に問題があった前政権時代からの変遷期で前首相は変遷作業が終了後に帰国すべき。
国民が政府に対して失望し始めている事に関しては、政権誕生4ケ月の間に国民からの過大な期待に対して必ずしも応えていなかった事は認めるが、感情を抑えデータと理性を重視し職務を遂行するように努めてきた
。 スワンナプーム新国際空港を全面閉鎖するべきか否かの判断は、14日に技術的な結論がまとめられ、その後運輸省から閣議の席上で報告される予定。どの様な結論であれ受け入れ用意はあるが、いずれにしても利用客の安全確保を重視して判断するべき。ドーンムアンとの並行運用の決定と利権の分配とは無関係。良い統治、公明正大、節制及び効率性を旨とする政府にその様な方針はない。ドーンムアンへの移転に関しては各航空会社の自主裁量委ねるが、格安航空会社はドーンムアンへの移転を選ぶものと考える。
国家安全保障評議会のソンティ議長と頻繁に接触し良好な関係を維持している。たとえ職務遂行方針や見解に相違があっても、目指しているものは1つしかなく、各自が確固たる確信を持って職務に邁進すれば自ずと溝は埋まる。
国家安全保障評議会メンバーの一部が政界入りを目指しているという話は聞いたことがない。軍人が退官後に政界入りしても成功する事はないと忠告しておく。
軍及び政治家が改善に努めれば軍が政治に介入する事は起こりえない。クーデターはタクシン前首相が首相のまま留まる事によって予想される国内対立の深刻化という政治情勢が引き起こしたもので、軍事クーデターとは趣を異にする。外国人から「タイ式解決方法」と指摘されたとの逸話を紹介。
国家毀損行為調査特別委員会による前政権時代の汚職・不正疑惑の解明作業への協力を忌諱している官僚の問題に関して同委員会側から対応を求められている事に関しては法律の改正により罰則を強化する事で対応が可能。
輸出や国内の農業部門に影響を与えるB高傾向に対し資本流入規制は必要な措置。マレーシアはIMFに従わず一端は非難を受けたが、最終的に成功を収めていることと同じだと認識して欲しい。外国企業法の改正に関しては、政治情勢不安定化のきっかけにもなったノミニーを隠れ蓑にした企業所有問題を解決する上で必要な措置。
自らに向けられた国立公園不法占拠疑惑や不正蓄財疑惑に関しては、潔白を証明する事が出来ても最終的な判断は独立機関が下すべきで、独立機関が違法であると判断したなら首相の座から降りる覚悟。
タクシン前首相の汚職・不正疑惑に関して、解明作業は国家毀損行為調査特別委員会及び国家汚職防止取締委員会に委ねられるべきで、解明作業に介入する意向はない。
現政府は中継ぎの暫定政府であり、公正な選挙と南部を含む国内和解を達成した政府として歴史に刻まれれば本望。それ以上の望みは無い。
02月14日(水)国家安全保障評議会のソンティ議長は、「現状では政党の政治活動を禁じた民主改革評議会令15号を解除するべき時期ではない。」との考え。国内安全保障を確保する上でも政党の政治活動の禁止は必要な措置で、仮に政党側から党会議等の開催許可の要請があった場合は、それぞれの事案に応じて是非を検討する方針。
スラユット首相は、タクシン政権で副首相、財務相を務めたソムキット・チャトゥシーピタックを対外経済調整委員会委員長に任命。ソムキットのポストは、経済政策に関し外国との関係調整で政策立案には関与しない。クーデターで追放した前政権の実力者を招くという異例の人事だが前政権与党タイラックタイ(愛国)党から離脱したソムサック・テープスティンのマッチマー派が新党の党首就任を要請するなど、能力、人望が高く、年内に予定されている総選挙を前に復権の形。当初から反タクシン勢力の人材構想に含まれていた模様。資本規制や米医薬品に対する強制実施権の発動などで欧米との関係が悪化。国際的に知名度があるソムキットの起用で主要国との関係改善を図る。

* ソムキット・チャートゥシーピタック
1953年クルングテープの支那街ヤワラート生まれ。華僑2世。タイ語にはかなり訛りがある。米ノースウェスタン大学経営大学院(ケロッグ校)で経営学修士号(MBA)、博士号(マーケティング)取得。タイ開発研究所(TDRI)教授、サハパタナピブン・グループ取締役、タクシン首相一族の不動産事業会社であるNCCマネジメント・アンド・デベロップメント副社長、タイオイル副社長などを経て、タクシン政権で副首相、財務相、商務相。著書に「The New competition」」(Dr. Philip Kotler、Dr. Liam Faheyとの共著。1985年刊)、「Exporting Behavior of Firms」、「The Marketing of Nations」(Dr. Philip Kotler、Dr. Suvit Mesinceeとの共著。1997年刊)。1994年にタクシンが外相を務めた際の秘書。ソムキットは6年近いタクシン政権を通じ経済政策のかじ取りを任され高成長を達成。タクシンの後継者と目されていたがタクシン政権退陣要求が強まった2005年後半からタクシンと距離を置き始め2006年半ばには愛国党離党の噂。実際に離党したのはクーデター後の10月だが、その数ケ月前に当時枢密顧問官(国王の顧問・補佐)だったスラユットが接触したという報道も。チュラローンコン大学文学部副学部長を務めた妻のアヌラチャニーとの間に息子3人のマイホームパパとして知られる。

さしずめ、幕臣として新政府軍と戊辰戦争、函館戦争で戦ったのにも拘らず、その才能を買われて新政府に抜擢された榎本武揚というところか。しかし、タイの榎本武揚はタイ語の不自由な見るからに支那人。タクシンも母方が広東出の支那人で境遇が酷似している。タイの歴史を見ても、タイは人材の乏しく支那人に支配されている国だ。
前政権幹部に情報漏洩のため、チャクリット国防省報道官(陸軍中将)が解任。
02月15日(木)
11時30分過ぎ
農業・協同組合省前のラーチャダムヌゥン・ノーク通り沿いで、アピシット民主党党首を乗せたBMWが後続車に追突されるという事故発生。頭をちょっと打っただけのアピシット党首は、追突した車の運転手に「起こりえること。気にしない気にしない。」と特に責めることなく別の車で憲法裁判所に向かった。
事故発生現場は首都圏警察本部ナーン・ルゥン署の正面だったが、1時間以上経っても事故調書を取るために警察官が現場に現れなかった。
一方、15日朝のテレビやラジオ報道によると、14日にクルッククライ商務大臣の息子(31)がラタナティベート通りにあるセントラルの駐車場内で車の駐車を巡り後続のホンダJazzを運転していた男と諍い。に暴行事件が発生。因みに息子の被害状況は、顔の一部が膨れあがる程度の軽傷。息子が母親と相談の上で警察に被害届を提出し父親の商務大臣から直接電話を受けたチョンラック国家警察副本部長自らが捜査の現場指揮。駐車場に設置してあった監視カメラ映像から既に車の所有者である29歳の女性を割り出し現在事情聴取のために出頭を要請中(テレビでは女性の写真まで公開)。殴られて軽傷の31歳にもなったバカ息子が、母親に相談して父親が国家警察副本部長に圧力をかける。クーデターで成立した軍事政権だから、もっと男らしいのかと思ったら、マザコンで親バカ。これじゃあ、軍事政権№1/2(ナンバーハーフ)。その上、たかが殴られて軽傷の事件なのに、副本部長直々の現場指揮でテレビで公開捜査まで始めた。権力を恣意的に使い放題という国だ。しかし、日本でも野中、谷垣という売国奴にして極悪犯罪人が国家公安委員会の委員長で、未だに死刑台に登っていないどころか破壊工作を続けている。考えるだにおぞましい。
元マハーチョン党党首のアネーク・ラオタンマタットは、「前政権関係者の返り咲きを嫌う国家安全保障評議会が、憲法改正後に行われる総選挙後も影響力を行使し、多くの政党が軍の機嫌伺いに来るだろう。」、「 総選挙後に国防大臣はクーデターに関与した軍関係者に極めて近い人物になる。」と指摘。
タクシン前首相の従兄の元国軍最高司令官のチャイヤシット・チナワット大将は、「国家安全保障評議会側から特定の政党ないしは会派・派閥に対して権力引き継ぎの打診がなされている。」「国家安全保障評議会が1年以内に目標を達成することができるとは思えないから、国民に約束した期間内に行われる新憲法下での総選挙後に成立した政権内で影響力を行使する為に、特定の政党ないしは会派・派閥に対して親国家安全保障評議会系の政党を設立するよう働きかけている事は充分にあり得る話である。」と語る。
選挙委員会のアピチャート委員長は、政党活動を禁止した民主改革評議会令第15号及び第27号の解除を要請する書面を今週中に政府及び国家安全保障評議会に提出する方針。仮に解除が出来ない場合は近い将来憲法改正を問う国民投票がある事を考慮して何らかの緩和措置を講じるべきである。 民主党のステープ幹事長は、「『まだ政党活動を禁止した評議会令を解除する時期ではない。』という国家安全保障評議会のソンティ議長の発言は、国内の情勢を煽る水面下の動きを懸念したものである。」との認識。国民から憲法改正に関する意見を聴取するための党統一会議を開催できるよう評議会に対して特例措置を要請する方針。
タクシン政権で副首相、財務相を務めたソムキット・チャトゥシーピタックの政府委員会委員長就任にスラユット内閣の経済閣僚は困惑。プリディヤトン副首相兼財務相は記者団に「本当か?」と聞きただしそれ以上のコメントを拒否。コーシット副首相兼工業相は「任命されたのを知らないが誰が仕事を手伝ってもいいのではないか。」、クルークライ商務相は「ソムキットは能力があるし(前政権の閣僚でも)問題ないのではないか。」と当たり障りのない発言。スラユット首相は、「ソムキットから仕事を手伝うという申し出があった。政治家は関与していない。」と主張。日本や支那との関係を強化できると述べた。聾桟敷におかれた下僚は哀れ。すまじきものは宮仕え。
02月16日(金)資産調査委員会、前政権不正追求に非協力的な政府機関の幹部名をスラユット首相に提出。
ソンティ国家安全保障協議会議長(陸軍司令官)は、シンガポール政府の投資会社テマセクが昨年買収したタイの通信最大手シンについて、シン傘下の通信衛星会社シン・サテイライトを買い戻す意向。シンガポール外務省報道官は同日「発言に驚いており、タイ政府に発言の意図に関する説明を求める。」とタイ側の動きに警戒感。
ソンティ司令官は「国家資産が買収されたことを懸念しており、特に通信衛星は買い戻したい。」と表明。タイの主要政党の民主党は司令官の意向を支持。シンが外国人出資比率の上限に抵触する可能性があることを交渉の道具としてシンガポールにシン・サテライトを手放させる作戦を提案。情報通信技術(ICT)省も買い戻しの具体策の検討に入った。
シンはタイのタクシン前首相が創業した企業グループの持ち株会社で傘下にシン・サテライト、携帯電話キャリアのAIS、テレビ局iTV、消費者金融のキャピタルOK、格安航空のタイ・エアアジアといった企業を持つ。テマセクは昨年タクシン一族から同社株の約50%を733億Bで買い取り、その後、株式公開買い付けで出資比率を90%以上に引き上げたが、09月のクーデターでタクシンが追放されると、シンは政治的な保護を失い外資出資比率規定や事業権違反などで現政権が追及。シンの株価は買収時の半分以下でテマセクは巨額の損失が避けられない情勢。シン買収とクーデターで不穏となったタイとシンガポールの関係はタクシンと01月にシンガポールのジャヤクマール副首相との会談でさらに悪化。タイはシンガポールが不誠実だと01月末に予定されていたシンガポールのジョージ・ヨー外相の訪タイを取り消し、シンガポールとの公務員交流プログラムを停止、さらにソンティ議長が、シンガポールがAISを使いタイ国内の通話を盗聴しているなどと発言。クルングテープの在タイシンガポール大使館前でタイ人学生の抗議集会が行われる騒ぎも。

* シン・サテライト(Shin Satellite、??? ??????????)
タクシン創業のタイ最大の通信会社シン・コーポレーション・グループの子会社。通称サテル(SATELL)。
通信衛星のタイコム(Thaicom)1A、タイコム2、タイコム3(電源故障で引退)、タイコム5との広帯域衛星iPスター(タイコム4)を運営。これら衛星は事業権契約に基づき国に所有権があり、シン・サテライト社は自社で打ち上げたこれら衛星の独占運営権を持つという契約内容。通信衛星4基を運営するほか、トランスポンダー(電波中継器)リース事業。カンボジアとラオスで携帯電話、固定電話事業(1996年にラオ・テレコムをラオス政府51%、SATTEL49%で設立。カンボジアでは100%子会社のカンボジアチナワットが携帯電話事業)。タイで、傘下のシン・ブロードバンドインターネットが大手プロバイダーで子会社のCSロックスインフォ(50.02%出資)を通じてインターネット接続、電話帳などの事業。
2006年05月に打ち上げた広帯域衛星「iPスター」は重量6.5トン、伝送速度毎秒45ギガビットという世界最大級、最新鋭のブロードバンド通信衛星でアジア太平洋地域でブロードバンドインターネット、音声通話サービスなどを提供。同社の時価資本総額はおよそ76億B。シン・コーポレーションが41%を出資しており、シン社の持分はおよそ8800万US$。シン・コーポレーションは昨年09月19日のクーデタで失脚したタクシン・チナワット前首相が創立した通信企業。昨年01月に一族名義で保有していた株式をテマセクに売却。
国家警察本部は年末年始連続爆破事件のサパーン・クワーイの交差点付近で発生した爆破に関し1人に逮捕状を取得。セーリーピスット本部長代行は警察の派出所に設置された監視カメラ映像と勤務中だった警察官や通行人等からの証言と状況証拠が決めて。「今後首謀者に関する捜査を急ぎたい。」と語る。氏名を含む素性は明確になっていないが、一両日中に似顔絵を公開予定。映像には帽子を被った男が監視カメラに顔が映らないよう帽子で顔を隠しながら派出所脇にあった植木の下にプラスティック袋を置くところ。
タイ政府の経済政策を諸外国に説明するため設立された国際経済関係調整強化委員会の初会合。委員長はタクシン政権で副首相、財務相などを務めたソムキット・チャトゥシーピタック。委員は総理府広報局長、商務省貿易局長、投資委員会(BOI)事務局長、タイ観光庁(TAT)総裁ら8人。日本、支那訪問を決定。
商業銀行大手、タイ農民銀行(カシコンタイ)は、新聞大手マネジャー・メディア・グループ(MGR)の株式20.54%をMGR創業家のリムトーングクン家などに270万Bで売却すると発表。カシコンタイは2004年末に不良化した債権数億Bの株式化でMGR株を取得。今回は事実上債権を放棄し株を元の株主に返した形。
MGR創業者のソンティ・リムトーングクンはタクシン前首相追放運動の口火を切り2005年後半から2006年前半にかけ街頭デモやMGRの新聞、ウェブサイトでタクシンを激しく弾劾。最近になり陸軍管轄のテレビ局で主役のトークショーがゴールデンタイムで放送を始め、反タクシン勢力の「褒美」と噂された。

* マネジャー・メディア・グループ(MGR)
MGRはタイ字経済紙「プーチャッカーン」の発行元。1983年にタイ字紙プーチャッカーンを創刊。同紙をタイ字経済紙のトップに育て上げ1990年に発行元のマネジャー・メディア・グループ(MGR)をタイ証券取引所(SET)に上場。1990年代後半に英字紙や通信衛星などに事業拡張を図り失敗。20億Bを超える負債を抱え経営破綻。2004年末に債務株式化、カシコンタイ、クルンタイ銀行(KTB)など金融機関が株式の過半を取得。2006年01~09月期業績は総売上高3億2200万B、最終赤字600万B。依然として4億B近い債務超過。

* ソンティ・リムトーングクン
1947年生。支那名は林明達。支那系2世。父親は支那の潮州から移民した元国民党員のタイでは支那語の本の印刷事業を手がける。 アサンプション大学(ABAC)付属校シラチャー校を卒業後、台湾で支那語を勉強。その後渡米、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で学士、ユタ州立大学で歴史学の修士、ハーバード大学で文学博士、オーストラリアの大学で経営学修士(MBA)を取得したとされる。
1973年に帰国。新聞編集者、雑誌発行などを経て、1983年にタイ字紙プーチャッカーンを創刊。同紙をタイ字経済紙のトップに育て上げ1990年に発行元のマネジャー・メディア・グループ(MGR)をタイ証券取引所(SET)に上場。また、エンジニアリング、携帯電話販売のインターナショナル・エンジニアリング(IEC)を買収。未公開株の17.5%をタクシン・チナワットに譲渡。1992年に同社もSETに上場。タクシンは10Bで買ったIEC株を上場後、250Bで全株売却。6億~7億Bの利益を得た。
MGRはさらに、通信衛星(ラオスター)、携帯電話サービス(WCS、現トゥルー・ムーブ)、英字紙(アジア・タイムズ)へと、新聞から携帯電話、通信衛星とタクシンとよく似た事業展開。1997年のアジア経済危機で経営破綻。その後、会社更生手続きで再建。現在は大手商業銀行のタイ農民銀行(カシコンタイ)が筆頭株主。ソンティの親族が大株主。ソンティ自身も経済危機で15億Bの負債を抱え個人破産し現在の肩書きはプーチャッカーン顧問だが、今も実質的な社主。
タクシン政権とソンティは、1990年代にソムキット副首相兼商務相がプーチャッカーンにコラムを連載していた他、タクシン首相の最大のブレーンであるパンサック首相顧問がアジア・タイムズの編集長を務めるなど人脈面でつながりが深い。首相の旧友であるタノン財務相はABACシラチャー校でソンティの同級生。こうした関係からMGRは2001年の下院総選挙で全社を挙げてタクシンのタイラックタイ(タイ愛国)党を支持。タクシン政権発足で、MGR関係会社社長だったカノク・アピラディーがタイ国際航空の社長、ソンティと親しい銀行家のウィロート・ヌアンケーが国営クルンタイ銀行(KTB)の社長になった。KTBはウィロート社長の下、MGRに対する債権16億Bを放棄し、便宜供与を受けた。
しかし、2004年にウィロート社長、2005年にカノク社長が解任されると、ソンティは強硬な反首相派に転じ、自らがホスト役を務める国営テレビ局チャンネル9の人気トーク番組で、政権の汚職、権力乱用を激しいタクシン批判を開始。2005年09月に同番組が打ち切られると、ルムピニ公園や王宮前広場ででの野外トークショーとして継続、ネットやケーブルテレビを通じ配信を続けた。この動きにチャムロン元クルングテープ都知事らが同調し、都内で大規模な抗議集会を続け、最終的には数万人単位の街頭デモを動員。政権を大きく揺さぶり、2006年09月のクーデターを伏線を敷いた。

今回のクーデターの立役者に2人のソンティが居る。実際にクーデターを実行し、民主改革評議会から国家安全保障評議会に名前を変え実際の軍政のトップのソンティ・ブンヤラガリンと、最初はタクシンを支え蜜月だったが、利権から排除されると一転、反タクシンの旗振りを始め、このクーデターに繋がったソンティ・リムトーンクン(支那名は林明達)である。丘達新(タクシン) も林明達(ソンティ)も支那系2世(タクシンは父方では4世だが母方で)。客家対潮州支那人の戦いなのである。

テームーチン・ネットワーク(民主主義の為の市民ネットワーク)のチャナーパット・ナ・ナコン代表は、03月06日サナームルワンで1997年憲法の再運用要求市民集会を開催を発表。16時から24時まで開催され13000人以上の参加が見込まれ、民主主義の精神に則って平穏に開催される集会に政府や国家安全保障評議会側が干渉する事は有り得ないとのこと。

* チャナーパット・ナ・ナコン
ナコン・シー・タンマラート県出身で元民主党党員。当初反クーデター、反国家安全保障評議会色を全面に出していたが、「尊敬に値する人物からの警告」で昨年12月5日(憲法記念日) に集会の開催を断念。国家安全保障評議会のソンティ議長と直接面会したり、前政権関係者が絡む新国際空港建設関連汚職の告発や首都圏連続爆破事件の背後関係の資料を当局に提出するなど、国家安全保障評議会よりの言動が目立つ。2006年12月には、自分が主催する団体にタイラックタイ党のネーウィン・チットチョープから活動支援金を受け取っていた幹部がいたと発言。
タイラックタイ党のチャクラポップ・ペーンケー副報道担当は、「国家安全保障評議会によるマスコミへの介入により党の活動を国民に訴える機会を失した。」と非難。ソンティ・リムトーングクンが進行役を務める「ヤーム・ファオ・ペーン・ディーン(国の番人)」という番組の放映を政府広報局系のch11が決定した事は、まさに同評議会側の差別的・恣意的マスコミ介入の証左だと指摘。国家安全保障評議会に対しch11が国益の為にある公共放送局だという事を念頭に置き相反する意見を表明する機会を均等に与えよと要求。

* チャクラポップ・ペーンケー
外務官僚出身。ch9やch11等に出演していた国際政治コメンテーター。タイラックタイ党政権誕生間もなく、チュムサック・ピントーンが進行役の全番組を中止に追いやり、更にタクシン政権に批判的な言論人の資産調査を違法に行ったり、ソンティ系のASTVの地方での放映の阻止を行った。
ぬけぬけと鉄面皮、恥を知らない北鮮に対する「お前が言うな!」という憤怒の感覚と類似。
タクシン前首相の退陣を求める街頭デモを主導したソンティ・リムトーングクン(60)のトークショーが国営テレビ局チャンネル11で開始。ソンティが政治の内幕、裏話などを披露する内容。週日の午後08時半から09時半というプライムタイムでの放送。「「偏向した政府広報番組」という批判もあるが、スラユット首相は、「番組を見たが、何も問題になるようなことはなかった。」、前政権を攻撃する為に復讐心に燃えるソンティ・リムトーングクンを起用したとの憶測を否定し、政府とは「目新しいことをやらなくても批判されるし、やっても批判される。」と語った。
02月17日(土)国家警察本部のチョンラック本部長補は、警察側が逮捕状申請の証拠として提出した監視カメラ映像の一部がマスコミに流出した件の緊急対策会議。チョンラック本部長補は今回の流出は今後の捜査に支障があり、流出させた者を突き止めるために既に調査に乗り出していると発表。
02月18日(日)市民集会盛んなりし頃にソンティ・リムトーングクンを国家反逆罪で告発すると息巻いていた、タイラックタイ党法務担当幹部のウィチット・パランシーサクンまで、過去の自党の所業を顧みずソンティ・リムトーングクンが進行役を務める「ヤーム・ファオ・ペーン・ディーン(国の番人)」という番組の放映決定を非難。
シッティチャイ情報通信技術大臣は、タクシン前首相一族の持ち株売却により、経営権がシンガポール政府系のテマセク社に移転している通信衛星事業の奪還の検討。19日に奪還の方策を首相に報告する予定。国家安全保障評議会のソンティ議長が、「国の資産であるべき通信衛星事業がシンガポールに渡って以降、電話や情報通信の傍受され、国の安全保障を脅かされており、事業の奪還または代替手段を講じるべきである。」との発言を受けたもの。ソンティ議長の発言に対してシンガポールは反発。
02月19日(月)東北地方救国ネットワークのチャイヤナン・インソーンは、前公共保健大臣のピニット・チャールソムバットが長年同居している内縁の妻の資産を報告していなかったと、国家汚職防止取締委員会に対してピニットの資産報告書の再調査を要請。チャイヤナンによると、ピニットは独身であると偽って意図的に内縁の妻や2人の子供、近親者の名義に書き換えられた1億B強の資産を隠匿しただけでなく、関係している企業が抱えている負債約400万B強の報告を怠っていた疑惑。今後前政権時代の閣僚経験者6人及び前政権時代に省庁の次官に任命された11人に関しても資産報告書の再調査を要請する方針。
新党結党の方向で動いているマッチマー派(元タイラックタイ党ナム・ヨム派)の領袖のソムサック・テープスティンは、「ソムキット・チャートゥシピタックを党首として新党を結党する。」と再確認。「ソムキット自らが新党結党に動いた場合は合流する。」との認識。ソムキットが対外経済調整委員会の委員長に任命への批判は、「ソムキットが前政権の経済政策の推進者だったという事を忘れ広い心を持って今回の決定を受け入れ、今後のソムキットの職務を見守るべきである。」と肯定。タイラックタイ党が独自放送局の設立に関しては、「法律に従って(放送局を設立する)権利を行使し、決して社会対立を煽動する目的で放送局を利用するべきではない。」 と表明。
スッティチャイ情報通信技術大臣は、タクシン前首相一族によるシン社所有株式の売却によりシンガポールのテマセク社に経営権が渡った通信衛星事業会社の奪還に向け専門調査検討委員会の設立を発表。検討調査委員会では、クラープ・ゲーオ社を第三者名義に立てた疑惑の調査と通信事業会社の再買収・取り戻しの可能性の両面から調査を行う予定。仮にクラープ・ゲーオ社を第三者名義に立ててテマセク社側が株式を取得していた事が明確になった場合は、通信事業会社は国外資本の会社と見なされ即事業者免許の剥奪、通信衛星の差し押さえで対応でき、明確に出来なかった場合は約100億Bの資金を投下して経営権を取り戻す意向。
国家警察本部は、年末年始に発生した首都圏9ケ所連続爆破事件の内、サパーン・クワーイの交差点で発生した爆破事件で逮捕状が発行されている男の逮捕に結びつく情報に100万Bの懸賞金。12月31日16:53に監視カメラ映像に捉えられた男は年齢が25歳から30歳位の身長175センチく位のやせ形の男で肌は色黒で当時白色の帽子を被り青系のシャツを着用。
02月20日(火)民主主義の為の民衆同盟(ソンティ・リムトーングクン代表)の幹部5名(ソンティ・リムトーングクン、ピポップ・トンチャイ、ジャムロン・シームアン、ソムサッキ・コーサイスック、ソムキアット・ポンパイブン)の協議の結果を記者会見。ソムキットの対外経済関係調整委員会委員長就任に反対表明。
政府広報局は行政裁判所の判断が下されていないため、タイラックタイ党のテレビ局PTVの03月01日の開局予定は中止と発表。PTVは、ソンティ・リムトーングクンのASTVと同様にインターネット回線を通して国外の通信衛星を経由してタイ国内の一般家庭やケーブルテレビ局に配信する放送局。タイラックタイ党が権力を恣にしていた政権党時代にASTVは違法開局であるとして行政裁判所に提訴した行政訴訟を起こし、政敵つぶしを行ったため、自縄自縛になった。タイラックタイ党のチャートゥロン暫定党首は、PTVの代表者が元党員で、開局に党員が関与は認めたものの、「党としては放送局を設立したり設立を支援する方針はない。」と語る。
一方、ソンティ・リムトーングクンは、「ASTVが合法であると認められるのであれば、PTVの開局に反対する理由はない。」と語った。
憲法起草委員会のタナブーン・ジラーヌワット委員(元検察官)が偽造小切手を使用した罪で禁固3年4ケ月の実刑判決を受けクルングテープ刑務所に収監されたことが明らかに。最高裁判所の判決のためこのまま服役する。委員解任に関する規定が現在使用されている暫定憲法にないことからタナブーンが依願退職しない場合、獄中のタナブーンに委員報酬が支払われ続けることになる。昨年09月のクーデターでタクシンを追放したタイ軍部は選挙システムの変更や行政のチェック機能強化などを盛り込んだ新憲法の制定を進めている。憲法起草委は新憲法の起草実務を行う重要機関。01月に委員35人が決まり作業を始めていた。
02月21日(水)午前タクシン政権で副首相、財務相を務めたソムキット・チャトゥシーピタックは14日に就任した対外経済調整委員会の委員長を辞任すると発表。世論の支持はあったものの反タクシン勢力から強い批判を受けた。タクシン政権反対の街頭デモを行った市民団体や野党が強く反発。前政権でタイ中央銀行総裁を務めソムキットと様々な局面で対立したプリディヤトン副首相兼財務相の辞任の噂など軋轢を生じた。ソムキットは、「経済政策に関与したり政治利権の為に就任したのではない。」、各界から今回の任命に批判的な意見が出ている中で、「国内の対立を煽りたくないとの考えから辞任を決意した。」と語った。
クーデターで追放した前政権の実力者を起用するというスラユット首相の目論見は失敗。求心力の低下が避けられない。
セーリーピスット警察長官代行は、ウィロート首都警察司令官ら警察幹部57人の異動を決定。タクシン前首相(退役警察中佐)支持派を閑職に回し長官代行に近い警官を重要ポストに登用。
首都圏年末年始連続爆発テロや北部、東北部での学校連続放火など前政権派の関与が疑われる重要事件が未解決。タクシンが警察出身で、軍事政権に非協力的なため、コーウィット前警察長官を解任し、前政権で非主流派だったセーリーピスットを登用していた。
国防上の機密が漏れるとして、ソンティ国民安全評議会議長は、タクシンがシンガポールの国営投資会社テマセク(TEMASEK)に売却したシン・コーポレーションの傘下(株式41%を保有)にあるシン・サット(ShinSat、5個の人工衛星を運用)の買戻しを主張していたが、水面下の交渉が既におこなわれていることをネイションとWSJが報道。
シン・サットの市場価格は3億US$といわれているが、シン・コーポレーションの買収そのものが問題となっている今の段階で、TEMASEKがすんなり買い戻しに応じるか否かは不明。TEMASEKが買い戻しに応じない場合は、タイ政府には人工衛星会社の運行免許取り消しという最後の切り札が残されている。
この話が市場に流れ、暴落していたシン・コーポレーションの株式が9%上昇し、7.75Bに戻した。それでもTEMASEKが買収したときの価格14.90Bには到底及ばない。
シン・コーポレーションのTEMASEKへの売却が違法か否かは、名目上の買収主体のKulab Kaewがタイ国籍の会社と称しているが、実態は外国企業(この場合TEMASEK)が支配する「名義株主」なのではないかという点が争点。名義株主であると認定されると、売却そのものが現行のタイの「外資法」(通信会社の外人持ち株比率を49%以下に制限)に違反。その場合、Kulab Kaewの株主構成を最低限タイの法律合わせなければならない。また、通信事業法でもタイにおける通信衛星の事業はタイ企業にのみ営業が許可されるとあり、こちらの面からもシン・サットの営業は問題。
中央行政裁判所は、民放テレビ局のiTV社の地位保全請求を却下。
iTV社は03月06日までに事業権料の未払い分22億1000万Bと、総理府の同意なしに番組構成を改編したとして970億Bの違約金の支払いを命じられている。
iTV社は1000億Bの違約金支払い命令は不当な要求で、事業権契約や法律にも違反しているとして仲裁を求めており、支払いに失敗した場合、仲裁結果を待たず事業権契約が破棄される恐れがあるとして、中央行政裁判所に地位保全の仮処分を求めていた。
中央行政裁判所はiTV社の起こした行政訴訟は正規の手続に従って受理を判断するとして、それまでは仮処分命令を出すことはできないとした。iTV社のニワットタムロン・ブンソンパイサン会長は、中央行政裁判所に、期日が迫っていることを理由に:至急審理するよう要請ていた。
仲裁委員会で番組構成の改編は妥当とする仲裁結果が出たことを受け改編に踏み切った経緯を説明。後に仲裁決定が無効とされたからといって違約金が発生しないとの立場。仮に違約金が課せらてもせいぜい3億B程度で1000億B近い要求は理不尽と主張。ニワットタムロン会長は、最高行政裁判所は仲裁委員会の決定を無効としたが、法廷が違約金支払いを命じる決定をしたわけではないことを強調。iTV社は違約金の問題をめぐり新たな仲裁プロセスを01月04日に要求済み。このため仲裁プロセスが終了するまで、総理府に勝手な動きをさせないよう行政裁判所に提訴していた。
02月22日(木)東北地方19県の農民で構成された東北地方住民ネットワーク関係者約600人が借金問題対策の要求のため政府官邸を目指しナコンラーチャシマー県を出発。今回の行進は街宣車を含めた30台の車と徒歩の参加者で構成され、22日夜半にはサラブリー県内に到着、そこで1泊する予定。
前回の更新は、01月16日の閣議で政府側が明確の方針を決定したため、一度は行進を道中で断念した。プラパート・ンゴークスーンヌン代表は今回の行進で先の閣議決定に則った対策を目に見える形で実施するよう要求している。
長老学識経験者のプラウェート・ワシーは、「北部・東北部の住民の70%から80%が依然タクシン支持派であり、政府側は将来予想されるこれらの住民による抗議活動により制御不能な事態に陥ることを防ぐためにも警戒を怠るべきではない。」、「情勢の正常化の為にもタクシン前首相が政界引退の意向を明確に示すべきである。」、「(王室の威光をもものともしない)良からぬ考えを持つ人物による煽動行為に対応するためにも、国家安全保障評議会及び枢密院は王室の威光に過剰に寄りかかってはならない。」と提言。
チョン・ウングパコン前上院議員と民衆運動組織26団体代表、制憲議会に対し「民衆の憲法私案」を提出。
前首相府大臣のスラナン・ウェーチャーッチーワは、対外経済調整委員会の委員長を辞職したソムキット・チャートゥシピタックが新党結党に動いている事を明らかに。
スラナンは、「今後どの会派や派閥と合流するかについては現状では明確に出来ない。」と断った上で、「ソムキットがクーデター発生直後に道義主義と名付けられた会派を結成し新党を結党する方向で動いていた。」と発言。ただし、新党を結党してもタクシン前首相と合流することは絶対にあり得ないとか。
ソムキット・チャトゥシピタック前副首相兼商務相の秘書、ピモン・シウィコンがソムキットが新憲法制定を待って、独自の政党結成に動くことを示唆。マッチマ派との連携には含み、新党の名称は「タンマティパタイ(正法主義)」となる予定。
タイラックタイ党の放送局PTVの設立発起人の1人であるナタウット・サイヤグゥアは、放送開始を認めないとする政府側の方針に屈せず予定通り03月01日から本放送を開始する方針。
政府側の方針に対しては、同様な方式で既に放送を開始している他局(ASTV)を交えた話し合いにより解決の糸口を模索する考え。正式な本放送開始発表は24日に都内にある10月14日記念館で行う予定。
ナタウットの発言に先立って、政府広報局を管轄するティーラパット首相府大臣は、タイラックタイ党の元党員が立ち上げたPTVが、ソンティ・リムトーングクン系のASTVと同様な方式で本放送を開始する方針を明らかにしている事に関して、あらためてASTVに対する行政裁判所側の判断が出ていないとして、現状では本放送開始を認めることが出来ないとの認識。約4ケ月間の期間を設け専門委員会で総体的に見当した上で最終判断を下すべきであるとの考え。ASTVが放送の継続が許されている事に関しては、タクシン政権が講じた放送停止措置に対して行政裁判所側が判決が下されるまでの期間の放送を認める仮処分決定を下したからで、それ以後に設立されたPTVとは事情が異なると説明。
政党活動が禁止されているにもかかわらず、タイラックタイ党のチャトゥロン党首代行は02月後半に事実上の地方遊説を強行。03月01日には党が支援する衛星テレビ「ピープルズ・テレビジョン(PTV)」の放送が開始予定。政府はPTVを許可しない方針だが、現政権支持の新聞大手マネジャー・メディア・グループ(MGR)の衛星テレビ放送「ASTV」を認めていることから、PTVの放送を停止すれば批判を受けそうだ。ASTVがタクシン政権に放送を止められた際、行政裁判所が放送中止の撤回を命じた判例もある。

* チャトゥロン・チャイセーン
1956年生。チエンマイ大学在学中に学生会長、軍部の弾圧で一時国境地帯のジャングルに潜伏。後に渡米し、ニューヨーク州立大学経済学部卒、アメリカン大学経済学修士。1986年から下院連続当選。地盤は東部チャチュンサオ県。有力政党の幹事長、総理府相などを歴任し、タクシンのタイラックタイ党政権で副首相、教育相。タクシン前首相とは疎遠だったが、2006年09月のクーデター後、党有力者のほとんどが辞退したため、党首代行に。
02月23日(金)朝東北部ウドンタニーの第23空軍基地前にシンガポール空軍の基地使用に反対する民主主義市民連合傘下の複数の団体関係者が約500人が共が集まり、「シンガポール出て行け。」などとタクシン政権時代に締結されたシンガポール軍演習用に使用する事を認めた協定の破棄を求めたデモ行進。リー・シェンロン首相のわら人形を燃やすなどして気勢を上げた。シンガポールは20年以上前からタイ東北部ナコンラチャシマーの空軍基地で訓練を行ってきたが、タクシン政権時代の2004年、タイ側がウドンタニーと東北部コンケンの基地使用を認め、15年間の使用を認める協定に署名。ただし、契約は5年ごとに見直されることになっている利用できる設備・場所が大幅に増加。基地使用料は無料で、当時野党などが強く批判。
民主主義市民連合、PAD(People Alliance for Democracy)は、タクシン追放運動を開始したソンディ(出版業)などの民主派団体であり、クーデター後は一時期静かにしていたが、最近再び行動を開始した。
スラユット首相は、現在政府間レベルの交流が凍結されているシンガポールとの軍事協力関係を凍結させる方針がないと再確認。
タイラックタイ党のマッチマー派(旧ナム・ヨム派)領袖のソムサック・テープスティンは、ソムキット・チャートゥシピタックが設立に動いている新党に合流する用意がある事を再確認。先にソムキットと合流した元首相府大臣のスラナン・ウェーッチャーチーワがソムキットの新党結党を視野に道義主義派を設立発表を受けたもので、ソムサックは、短期的にはマッチマー派内での動揺は避けられないが、方向性を同じくするソムキットが新党結党に動いた場合は、前言通り新党に合流すると表明。
ソムキットが対外経済調整委員会の委員長を辞任した事に関し、「先にソムキットの委員長就任に反対を表明する声明を発表した民主主義市民連合側により、直接手を下さず圧力という手段で殺されたに等しい物だった。」、「連合側はまず国内和解・一致団結体制創成を視野に置いて行動するべきである。」と批判。
02月24日(土)ティーラパット首相府大臣は、タクシン体制下の過ちを暴く告発本の配布を04月を目処に開始すると発表。03月中に告発本編集に必要な情報の収集を終え、04月中に編集を終え印刷を開始する。発行予定部数は不明。
02月25日(日)スラユット首相は、マレーシアの新聞ベルナマ(Bernama)に、TEMASEKとのシン・サット(ShinSat)買戻し交渉はタイ政府としては関与せず、民間会社にまかせる方針と語った。
タクシン前首相一族の持ち株会社シンが昨年テマセクに買収されたため、事実上シンガポール政府の管理下に入った。ソンティ陸軍司令官が「衛星は国家資産で取り戻すべき。」と主張。奪回論に火がついた。タイ政府はシンの外国人出資比率違反などでテマセクを追い詰め、シン・サテライトをタイ企業に売却させる方法を検討している。ただし、現政府の任期は長くて年内いっぱいで、実務能力、交渉能力は不足気味。複雑な法律・外交問題を短時間に処理できる可能性は低い。一部には、「支持率が急降下している政府・軍部が国民の目をそらすため、国外に敵を作った。」という見方もある。正直な軍人だが、外交の駆け引きについてあまりにも無知なソンティ国民安全評議会議長が「シン・サットの人工衛星は機密情報の漏洩を防ぐため、タイ国防上絶対に必要として、何としてでも取り戻す。」などという発言を繰り返し、物欲しげな態度では、華僑のシンガポールに思いっきり吹っ掛けられる虞れがあり、交渉の主導権を与えてしまった。劣勢回復のため、スラユット首相は、「タイの民間企業に一任し、政府は一切関与しない。」という発言。
シンガポール政府は懸案のシン・サテライト社株の放出に応じる姿勢を示す。
タイラックタイ党のチャトゥロン・チャイセーン党首代行は、タクシン政権の政策を存続。チャトゥロン党首代行は、同党の政策は国王の「足るを知る経済」哲学に反しせず、村落基金、民衆銀行、一村一品(OTOP)、2・3桁特別宝籤などの前政権政策に自信。
02月26日(月)国家安全保障評議会のサンスゥン報道官は、タイラックタイ党のチャトゥロン暫定党首が地方への遊説活動を再開する方針を明らかにした事が政党活動を禁止した民主改革評議会令第15号及び第27号に違反するとして、27日に開かれる同評議会の定例会合の場で細部にわたって同暫定党首の発言や動向について検討する方針を明らかに。先にチャトゥロン暫定党首は政権時代に成功を収めた20の大衆政策の継続を核とした党の政策方針を訴えるために北部及び東北地方を中心に遊説活動を再開する方針を表明していた。
タイラックタイ党、次期総選挙に向けて選挙対策委員を指名。クルングテープ担当:ポンテープ・テープカンチャナ元法相、中部担当:ポンポン・アディレクサン元外相、北部:ラダワン・ウォンシウォン元総理府相、東北部:チャムロン・クルットクントット元副労相。
ポチャマーン前首相夫人によるラチャダーピセーク通り沿いの国が管理していた差し押さえ用地の不正払い下げ事件で、国家毀損行為調査特別委員会ラチャダーピセーク通り国有地不正収容問題調査分科委員会はタクシン前首相及びポチャマーン夫人が職権を乱用して利益誘導を図ったと認定し、刑法157条の規定に基づき刑事訴追をする方針。刑法157条違反で有罪となった場合は、最高で1年の禁固及び2万Bの罰金の一方または両方が科せられる。この問題に絡んで分科委員会は、既に政府関係者及び配偶者の政府が主催する入札への参加や国家関連機関から利益を得ることを禁じた国家汚職防止取締委員会法100条第4項及び122条、刑法33条第1項の規定等に違反を認定し、前首相夫妻を刑事起訴する方針を決定済み。全てで有罪の場合、各条項に基づく刑だけでなく問題となった取引によって取得した資産の没収命令が下される。
タクシン前首相の持ち株会社だったシン社のブンクリー最高経営責任者(CEO)がシン傘下の民間テレビ会社iTVの会長を辞任。iTVは2006年12月に最高行政裁判所に未払いの事業権料と違約金、約1000億Bの支払いを命じられ、事業権の没収が濃厚。タクシンの「番頭」格のブンクリーの退任は政府によるiTVの接収の前触れと見られる。タイ証券取引所(SET)は、iTVの2006年決算が財務実態を反映していないと会計監査人が指摘したため、株取引を停止。iTVは同日発表した2006年決算で、総売上高21.6億B(前年比7.9%減)、最終赤字17.8億Bを計上。事業権料負担が25.1億Bに上ったとしていた。
タクシン創業のタイ携帯電話キャリア最大手アドバンスド・インフォ・サービス(AIS)の2006年決算は総売上高が前年比1.2%減の914.3億B、最終利益が13.2%減の162.6億B。携帯電話などの販売収入が28.3%増の153.8億Bに伸びたが、価格競争でサービス収入が5.6%減の760.5億Bに落ち込んだ。昨年末時点の契約者総数は1950万件、プリペイド(前払い式)が1730万件、ポストペイド(後払い式)が220万件。年間の契約者純増は310万件。今年の設備投資は約200億Bで、2005年の330億Bから大幅減。
02月27日(火)国営タイ通信によると、シッティチャイ情報通信技術(ICT)相は、タクシン前首相一族による持ち株売却により、シンガポール国営テマセク社に渡った通信衛星事業の政府買い戻しの断念を発表。テマセク社の負債額が多く、買収した場合のリスクが大きいとの判断。今後は民間で買い戻し交渉を進める。
タイ政府はTEMASEKとシン・コーポレーション傘下の社シン・サットの買戻し交渉を非公式におこなっているが、TEMASEKとしてはシン・コーポレーション全体を手放す考えを示唆。タイの情報通信相のシティチャイが明らかに。タイの民間企業として、Dragon One、Samart、Loxeyの通信事業関連の3社がシン・サットの取得に興味を示している。シングループと親密な通信企業集団のサマート・グループのオーナー一族の経営幹部は02月20日、「すべての通信会社が自社の事業価値を高めるチャンスと考えると思う。」と発言。財務面でも手持ち資金の30億Bを提示。サマート・グループはVSATと呼ばれる超小型衛星システムを経たデータ通信サービスを提供中。
また、シティチャイ・ポーカイウドム情報通信技術相は、国営企業のTOT社(旧タイ電話公団)、CATテレコム(旧タイ通信公団)にシン・サテライト社を買収させることも可能と語り、タイ最大の機関投資家である公務員年金基金(GPF)もウィシット・タンティスントン総裁が、単独で買収にあたることはないが、パートナーが見つかれば、出資する用意があると表明。通信資源取り戻しに最初に言及したソンティ・ブンヤラットグリン国家安全保障評議会議長は、買い戻すことになれば、ポケットマネーから100万Bを拠出すると述べた。
通信最大手のシン・コーポレーションが、タイ証券取引所(SET)に2006年度決算報告を提出。純利益は34億1000万Bで、前年度の86億2000万Bに比べて60.47%の大幅減益。子会社から上がってくる投資利益が2005年度の87億2300万Bから45億3800万Bに半減したことが原因。主力の携帯電話事業などで競争が激化していることに加え、昨年初めからの政治混乱と政変にともなう経営環境の大幅な悪化が業績に響いている。
シン社は現業をもたない持ち株会社で、クーデタで政権を追われたタクシン・チナワット前首相が創立した通信企業集団。現在はシンガポール政府系投資会社のテマセク・ホールディングスの傘下。タクシン前首相による利益誘導がクーデタの理由の1つ。現政権はシン社が国との間で結んでいる事業権契約の違反や法令違反、不正・汚職の調査を進めている。
シン・コーポレーションの収入の90%を占めるアドバンスド・インフォ・サービス社(AIS)の2006年度の純利益は162.6億Bで2005年の187.3億Bに比べ12.8%減であるが、まずまずの好業績。ところが、2006年第4四半期(10~12月)に限ると、純利益は32億Bと2005年第4四半期の49.5億Bに比べ35.4%減と大きく落ち込み、2006年第3四半期の36.5億Bに比べても12.3%減と大幅減益。市場占有率も従来50%を超えていたが、既に45%。これは反タクシン、反シンガポール感情の表れでもある。また、利益減はDTAC (ノルウェー資本)やTRUE MOVE(タイ資本)との競争激化のためと見られる。なりふりかまわない加入者獲得の大々的なキャンペーンを実施し、これが営業費用増の一因になっている。キャンペーンの結果、加入者数は持ち直し、携帯電話サービス市場での同社のシェアは昨年第4四半期に上昇に転じた。
シン・サテライトの2006年決算は、総売上高が前年比30.5%増の89億7300万B、最終赤字4600万B。供用を停止したタイコム3号衛星の損失とiPスター(タイコム4号)の減価償却費が増え、販売費の増加で最終赤字に転落。2005年は12億800万Bの黒字。負債総額は200億B近い。しかし、B高で外貨建て借入金の為替差益が19億300万Bで損失額は当初予想よりは少なく済んだ。昨年に支那、オーストラリア、タイ国内でユーザー・ターミナルの販売が増えたことから今年の収益は順調に拡大する見通し。今年は8万個のターミナルを売る目標で、年末までに合計で14万6000個の見込み。子会社を通じたカンボジアとラオスでの衛星携帯電話事業も第3世代のサービス導入予定。両国での事業の収入は同社の連結売上のおよそ3割を占める。
民放局のiTV社も赤字に転落。消費者ローンのキャピタルOKは資金調達コストの増大と貸倒引当金の計上負担から赤字が膨らみ、シン・コーポレーションは同社に対する出資比率を昨年に99.9%に引き上げ、同社の業績がシンの決算に及ぼす影響は前年度に比べて大きくなっている。シンはAISに 42.8%、シン・サテライトに41.34%、iTVに52.92%を出資。

テマセクは、シン社傘下のテレビ会社iTVがタイ政府との協定に違反し、番組構成を宣伝収入の多い娯楽番組を増やしたということで940億Bの罰金請求を受け、携帯電話会社AISが、タイ国民の反シンガポール感情からシェアを徐々に落しており、苦境に立たされつつあるという事情もある。総合的に考えると、テマセクとして、シン社全体を手放してしまうほうが得策との判断が出てきている。その場合はテマセクは当初の買収価格19億US$が、かなり目減りすることを覚悟する必要がある。
憲法裁判所で行われているタイラックタイ党の解党審理にタクシン前首相が抗弁書を憲法裁判所に提出。タイラックタイ党顧問弁護士のソムサック・トーラクサーは、抗弁書には「04月02日に行われた総選挙の際に20%ルールによる選挙の不成立を回避する為に小政党を買収したとされる嫌疑は、一切知らないとし、総選挙準備の為の党会議の席上では各地区担当責任者に対して選挙法の遵守を命じていた。選挙委員会委員を招聘してセミナーを開催したのは、擁立候補の選挙法に関する理解を深めるためのもので、それ以上の目的はない。また、タイラックタイ党が総選挙で圧勝したのは純粋に党の政策が支持されていたからで、買収による物ではない。」と記載と発表。
国家安全保障評議会は、定例会の席上で、タイラックタイ党のチャトゥロン暫定党首の活動が政党活動を禁じた民主改革評議会令第15号及び27号に違反しており、スラユット首相に対して国務省、国家警察本部及び選挙委員会に法的措置を講じるよう要請。これは、チャートゥロン暫定党首が02月19日に東北地方で遊説活動を行い、更に政権党時代に成果を上げた20の大衆政策の継続推進を公約に掲げた遊説活動を北部や中部の地方部で展開する方針を発表を受けたもの。
国家安全保障評議会は、国家警察本部のセーリーピスット本部長代行を実務推進責任者に任命し、首相を通じて国務省、国家警察本部及び選挙委員会等の関係機関に対して法的措置を要請する方針。
一方、総理府広報局は、タイラックタイ党が支援する衛星テレビ、ピープルズ・テレビジョン(PTV)がラジオ・テレビ事業法に違反しており、放送を開始すれば法的措置をとると警告。
タイ政府が民間テレビ会社iTVに未払いの事業権料と違約金、計1000億Bの支払いを求めている問題で、ティパワディ・メークサワン総理府相は、「期日までにiTVが事業権料を総理府次官室に支払わなければ、次官室は直ちに事業権を撤回することになる。」と述べた。タイ証券取引所(SET)は、前場はこの日の閣議でiTV社の事業権が撤回されるとの情報や、iTVが身売り先を確保し、国は巨額の違約金請求を放棄するなどとした臆測情報が流れ、株価は乱高下。後場になってiTV社の株式を取引停止。
プリディヤトーン・テワクン副首相兼財務相は閣議の席上で、03月06日までに支払いがない場合、iTVの事業権を没収すると明言。iTVに支払い能力はなく、事業権契約撤回後のiTV社の経営のためティパワディ総理府相が統轄する委員会を設け、政府が接収し国営放送として事業を継続する模様。公共の利益にあたると指摘。副首相は「国はiTVに十分なチャンスを与えた。それでも事業権料を払えないのならば契約を撤回しなければ国がピエロになる。」と発言。
今回の閣議決定を受け首相府側は、放送事業者免許取り消しが現在の職員の雇用に影響を与えないことを確認し、免許取り消し後の放送事業継続のため、免許取り消し後のiTVの経営は暫定的にティパーワディー総理府相♀を交え、ティパワディ委員会は総理府次官、最高検察庁、内閣法制委員会事務局、財務省の代表などで構成。経営陣候補者の選定は社会が受け入れられる人選を行う方針で、マスコミ関係者からの推挙も考慮、いずれにしてもソンティ・リムトーングクンの名前は候補者には含まれず、一両日中に首相に報告する方針。その後については現段階では未定。
チュラユット・ヒランヤウィシット総理府次官は、初期段階ではオーソーモートー社(旧タイマスコミ公社、英文名MCOT)の経営陣を中心に人選を進め、番組構成は当初の事業権契約通り、ニュースやドキュメンタリーを全体の70%に戻す。総理府次官室がMCOT社との間で放送局の運営委託契約を交わすことを想定。報酬は利益の10%程度。MCOT社は財務省が65.8%を保有する国営企業で、テレビ9チャンネル、ラジオ局、タイ通信社を運営。MCOT社は同放送局の運営費として1か月あたり1億Bの予算を設ける。チュラユット次官はiTVの運営のために税金を投入することはないとしている。
iTV経営会議議長のニワットタムロン・ブンソンパイサーンは、放送事業者免許が取り消し回避のため、国側に複数の選択肢を提示し、身分保全の仮処分を求める訴訟をなど手を尽くしてきた。03月06日までに支払いが命じられている約1000億Bの違約金の支払いが不可能で、従業員に対して総額2億Bの補償金を支払う用意があり、経営方針については03月20日の株主総会で明確にすると発表。
iTVは、免許剥奪後に放送を継続させるために新たな経営陣を送り込んできた場合は、それを受け入れ全面的に協力する意向。
02月28日(水)昼前プリディヤトン・テワクン第1副首相兼財務相が政府内の対立を理由に辞意を表明。辞任発表の記者会見で、「一部の閣僚がある特定のメディアのために働いている。」と糾弾。前政権で副首相、財務相を務めたソムキット・チャトゥシーピタック対外調整委員会に据えた人事に対する反感がある。「特定のメディア」の直接の表現は避けたが、プリディヤトン批判を続けるタイ字経済紙プーチャッカーンであり、最近、政府広報局系のch11で番組を持つことになったソンティ・リムトーングクン。問題の番組「ヤムファオ・ペンディン(国土護衛)」は、ソンティ・リムトーングクン自身が放送中止を決定。ソムキットの政府入りを後押ししたとされるのは、プージャッカーンの創業者でタクシン前首相の退陣を求める街頭デモを指揮したソンティ・リムトーングクン。クーデター後、経営破綻で手放していたプーチャッカン・グループの株式を銀行からタダ同然で返してもらい、反タクシン勢力の「褒美」。02月からはゴールデンタイムに国営テレビ局のトークショーを担当。偏向報道という批判を浴びていた。
頭ごなしに、いきなり、売国奴の竹中平蔵を要職に付けたという感じで我慢ならなかったのだろう。しかし、ニュース解説者や英語ニュースのアンカーとして活躍しているプリディーヤトンの息子や、元々はリベラル系だったネーションもクーデター後に地上波での活動機会を多く得たメディアでもある。
プリディヤトンはタイ中央銀行総裁から現職。昨年12月に導入した資本規制、外国人事業法の見直しなどで株価の暴落を招き経済運営能力に疑問視され、02月下旬にはソムキットの政府入りが決まった直後に白紙に戻る騒ぎがあり、ソムキットと不仲とされるプリディヤトンが反対したと報道。プリディヤトーンは大量輸送プロジェクトの推進、日タイ経済連携協定(JTEPA)の正式調印にメドを付けた。クーデターで発足したタイ暫定政府は組閣から5ケ月で経済政策の柱を失い混迷の度が増した。

* プリディヤトン・テワクン
1947年生。王族。米ペンシルベニア大学ウォートン・スクールで経営学修士号(MBA)を取得。縁戚のラムサム財閥がオーナーの商業銀行カシコンバンクに勤務後、アナン暫定内閣で副商務相。1993~2001年タイ輸出入銀行総裁。2001~2006年タイ中央銀行総裁。2006年09月のクーデター後の暫定政権で第1副首相兼財務相。
通信会社サマート・コーポレーションのワッチャイ・ウィライラック社長は、通信衛星会社シン・サテライトの買収の実現可能性を調査のため、弁護士と投資銀行家によるチームを結成したことを明らかに。シン・サテライト社の簿価は1株11B程度だが、市場で取引されている株価は7B前後。サマートの想定買収価格は1株6~7B程度に置いている。3~6ケ月後に結果が出る見通し。

* サマート・コーポレーション(Samart Corporation)
華僑のウィライラック(林)一族経営。電気工務店から創業し、通信機器販売、プロバイダー、携帯電話サービスなどに多角化。通信事業(通信機器販売・プロバイダー)大手。 1997年のアジア危機で携帯電話事業から撤退。音声応答サービスやカンボジア関連に展開中。カンボジアでは携帯電話事業・販売、航空管制サービス。マレーシア国営通信会社テレコム・マレーシアと資本・業務提携。携帯電話・通信機器販売、アンテナ製造、VSAT(超小型衛星通信地球局)、プロバイダー、カンボジアでの航空管制サービスなどを展開。2006年決算は総売上高が前年比64%増の310億B、最終利益が同 241%増の19.9億B。グループ企業に、データコミュニケーションサービスのサマートテレコムズ(Samart Telecoms)通称SAMTELがある。
スラユット首相はタクシン前政権の人権侵害の究明のため法務省に党別委員会を設置。
首相府のチュラユット次官は、iTVに許諾されていた事業者免許が剥奪され国の管轄下に置かれた以降も同社の独立性を保障、国の管轄下に置かれた場合には社名をiTV(Independent Televison)からTITV(Thai Independet Television)に変更と発表。国の管轄下に置かれた場合でも、70:30の報道番組と娯楽番組の比率を維持する方針。ティパーワディー首相府大臣は、既にiTV新経営会議メンバー候補者5~6人の選定を終え、候補は何れも官僚若しくは学識経験者で、元オーソーモート社(旧タイマスコミ公社)経営会議議長のミンクワン・セーンスワンの名前は含まれていないとのこと。
タイ輸出入銀行のウィーラポン・ラーマーンクーン会長が27日付で辞任。辞意を表明したプリディヤトン・テワクン第1副首相兼財務相に代わり入閣する公算が高い。

* ウィーラポン・ラーマーンクーン
1943年生。チュラローンコーン大学政治学部卒、米ペンシルバニア大学経済学博士。チュラローンコーン大学経済学部長などを経て、チャーチャイ、アナン、チャワリット政権で財務相、副財務相、副首相を歴任。
タイラックタイ党のチャートゥロン暫定党首は、政党活動を禁じた民主改革評議会令の主旨が明確になるまで、予定されていた北部への訪問を中止すると発表。これは、前日に国家安全保障評議会が、ヂャートゥロン暫定党首が東北地方を訪問し、更にタイラックタイ党の公約を訴えるため、北部や中部地区を訪問する方針を明らかにした事が政党活動を禁じた民主改革評議会令に違反していると判断したため。チャートゥロン暫定党首は、「地方への訪問は憲法で保障された権利に則って地方部に所在する元下院議員や住民との交流機会を持つためのもので、国家安全保障評議会に挑戦するものではなかった。」とし、国家安全保障評議会に対して、「政治活動とは無関係に地方を訪問する行為を違反行為とみなすなど恣意的・差別的に政党活動を禁じた改革評議会令を運用することなく、明確な運用指針を示すべきである。」と言明。
一方、チャート・タイ党のバンハーン党首は、「地方訪問と政治活動とは無関係であるとするチャートゥロン暫定党首の発言は詭弁である。」と切り捨て、「依然不安定な情勢を煽る政治的な動きがある限りは、政党活動を禁じた民主改革評議会令を解除するべきではない。解除は新憲法の骨子が明確になって以降に検討するべきである。」との見解を示す。「また、情勢を煽る政治的な動きに関しては、資金洗浄防止取締法を厳格に運用し、03月01日から本放送を開始させる方針をPTVの本放送開始する方針を明らかにしているタイラックタイ党系のPTVを含めた資金の流れの解明を行い背後で支援している者を特定するべきである。」と指摘。
03月01日(木)プリディヤトン副首相兼財務相の辞任理由に関して、「皆さんご存知でしょうし、付け加えることはありません。」と論評を避けた。スラユット首相は後任の財務相を来週中に決める考え。財務相候補にはウィーラポン前タイ輸出入銀行会長、エカモン元タイ中央銀行副総裁、チャトゥモンコン元タイ中銀副総裁らの名前が挙がっている。ウィーラポンは27日に輸出入銀会長を辞任、政府の後見人であるプレム枢密院議長とも親しいがバンコクポストは消息筋情報として財務相就任を拒否したと報道。
タクシン前首相が02日にロンドンで「民主主義の岐路(Crossroads for Democracy)」 と題した特別講演を行う予定。
タイラックタイ(タイ愛国)党が支援する衛星テレビ「ピープルズ・テレビジョン(PTV)」は01日に予定していた放送開始を国営通信会社CATテレコムが回線を遮断したため、延期。
PTV代表のウィラ・ムリックポンは、今後顧問弁護士と相談の上で政府広報局担当のティーラパット首相府大臣及び政府広報局のプラモート局長を職務遂行義務違反及び差別的職務遂行で訴える方針を表明。  PTVは、ソンティ・リムトーングクンのASTVと同様に、インターネット回線を利用して送られた放送を支那の通信衛星を経由して配信するシステム。本放送を開始できなかったのは、コーソートー社(CAT)側が放送配信の要となるインターネットの接続を意図的に遮断したためと非難している。コーソートー社側はPTV社側から国外インターネット接続の許可申請が為されていなかったと説明。ナタウットは、また、BIG-Cの屋上に取り付けていた補助用の放送受信用の大型パラボラアンテナが前夜に何者かに盗まれたとも発表。今後サナーム・ルワンで公開録画を行い、その模様を収録したVCDを希望者に販売する。
ブンサーン国軍最高司令官は、軍部内で再クーデターの動きがあるとの噂を否定。第1地区国軍本部のプラユット本部長によると、軍用車両や軍関係者のクルングテープへの移動は、首都圏の警備要員の定期交替とマーカブチャー(万仏節)期間中の警備要因の増強。
タイラックタイ党顧問弁護士のソムサック・トーラクサーは、憲法裁判所で行われているタイラックタイ党解党審理の03月06日のタクシン前首相への証人審問の期日を延期するよう要請。タクシン前首相は、第1回被告側証人審問の際1番目の証人として、ビデオ会議システムを利用して証言を行う予定だった。前首相の居所がつかめず連絡できない、党内での準備が不十分であること、及びビデオ会議システムによる証人審問で充分に意思の疎通が図れるか不透明であることが延期要請の理由。
03月02日(金)タイ政府は国による接収が決まった民間テレビ会社iTVの経営委員会を設立。ティパーワディー総理府相が委員長、委員はチュラユット総理府次官、スパラット財務次官ら8人。経営委は初会合で社名を「T-ITV」に変更、経営をテレビ局チャンネル9などを運営する国営メディア会社 MCOTに委託することを決定。
03月03日(土)ロンドン滞在中のタクシン前首相は、現地時間02日に行われたインタビューで、「現政権が公約通り年末までに総選挙を実施すると確信している。」と、早期の国内和解・一致団結体制の実現に期待。「拍手は一方の掌だけではできず、また一方の掌を片一方の掌と反対側に動かしても出来ない。」と、全ての階層が腰を落ち着かせ相互に助け合うことが和解・一致団結を進める上で重要で。更に和解・一致団結体制の実現と自分の利権とは一切無関係であると断り早期の実現に期待。帰国時期は、国家安全保障評議会に国内和解・一致団結体制実現に向けた取り組みに臨む機会を与えるため、「当面は帰国する予定はない。」と語った。タクシンなんかの言動を信じるバカもいないだろうが、あまりにも行動と一致していない。嘘つきはタクシンの始まり。
一方、国家安全保障評議会のソンティ議長が、タイム誌とのインタビューの中で、「あらゆる政治的な手段で背後から影響力を行使でき、更に政治はお金であるとの信条を持っているタクシン前首相の政界完全引退発言は信用できない。国家毀損行為調査特別委員会は必ずタクシン前首相が絡む汚職・不正行為を解明し法的責任を追求してくれるものと信ずる。」と発言。
03月04日(日)ティパーワディー首相府大臣は、iTV側が06日までに金利込みで100,343,539、667Bの違約金を完納することが出来なかった場合、閣議の席上で同社に許諾されていた放送事業者免許の剥奪処分の是非が検討される見通しで、新たな経営陣による運営準備のため07日以降約1ケ月間放送を休止させる可能性を明言。
03月06日(火)タイ字経済紙プーチャッカーン、英字紙バンコクポストなどの報道によると、内閣改造でタイ開発研究所(TDRI)のチャローンポップ・スサンカーン所長が財務相、ワタナチャイ・チャーイムアンウォン陸軍大将が治安担当副首相、パイブーン・ワタナシリタム社会開発福祉相が社会政策担当副首相に就任する見通し。
元医師会代表のチュットスー・アリヤシーワッタナーは、モンコン公共保健大臣の更迭を要求する首相宛の書簡を公開。チュットスーは、「広報の力により一般には良いイメージがモンコン大臣につきまとっているが、保健関係者や医療関係者の間では公約を果たしていないとの不満が募っており、更に前政権の30B一律診療政策を無料化した事により200以上の医療機関が医薬品や医療器具を購入する為の予算を欠く状況に置かれている。」と表明。
政府は閣議の席上で、1000億Bに及ぶ権利料未払い分、および違約金の支払いを首相府報道局に求められていた民間テレビ会社iTVを07日午前零時に接収、同社の放送事業権を破棄し、放送を一時休止の方針。政府広報局が一時的にiTVに経営参画する事に関する法的な適合性に関する判断が法制委員会によって下されるまでの期間ということで、具体的な放送再開の日程は不明。法制委員会の判断は09日に下される見通し。今後の事業形態も不明。
政府は先週、iTVの経営をテレビ局チャンネル9運営の国営メディア会社オーソーモート社(旧タイマスコミ公社、MCOT)が一時的にiTVの経営に参加し、放送を継続する方針を示したが、経営負担が増えるとして、MCOTの社員団体などが反対。放送周波数割り当て法(?)に違反するとして白紙撤回された模様。
タイラックタイ党の元党員が設立したPTVは、政府側が本放送の開始を認めなかった場合は、サナーム・ルワンで抗議集会を開き政府側の対応に抗議する方針。設立発起人の1人であるチャトゥポン・プロムパン(タイラックタイ党元副報道官)は、「PTVは特定の層を攻撃する為のメディアではなく、事実をありのままに報じることを目的に設立されたテレビ局である。」と強調し、「政府に対して疑念に基づいて職務遂行義務を放棄することなく、他局 (ASTV)と同一基準でPTVの開局を認めるべきである。」と発言。
タイラックタイ党行政監視委員会のチャムローン委員長は、「政権誕生後5ケ月間の政府の行動を分析した結果、依然官僚主義に基本を置いた施政を進める一方で、南部問題解決及び行政改革の推進という2つの重要な公約を果たしていない。公約実現に向けた内閣改造を断行すべきである。」と批判。
チャムローン委員長は、また、近日中にタイ空港社(AOT)に対する監査を要求する公開書簡を首相宛に提出すると発表。13人の幹部が自己裁量で720万Bの予算の支出を決定し、アメリカやドイツへの1週間の公務視察に家族を同行させた経費の不正使用疑惑。自己裁量で予算の支出を決定したと指摘されているタイ空港社経営会議議長のサプラン・ガラヤーナミット大将(陸軍副司令官、国家安全保障評議会副事務局長)(58)は、公務視察から帰国した06日午後、マスコミが張り込みをしていた入国階を避け、出国階から空港を後にしたとか。
サプラン副司令官は昨年09月のクーデター後、AOTと国営固定電話大手TOTの会長に就任。給料の3重取りといった批判も受けた。
タイ空港会社(AOT)経営会議議長のサプラン・ガラヤーナミット大将は、同社の予算を流用して家族同伴で国外に公務視察に出かけたとの疑惑を否定。発言の中でサプラン大将は、今回の国外訪問は国家安全保障評議会議長兼陸軍司令官のソンティ・ブンヤラッグリン大将の承認の元で行われ、タイ空港会社の予算流用云々とは無関係とし、タイラックタイ党の指摘は意図的に自身の信用失墜を狙った物であると不快感を示した。また、サプラン大将は、今回の訪問は国際テロ組織関係者の入出国阻止を始めとするスワンナプーム新国際空港開発関連及び国内安全保障関連の為の視察だった事を明らかにし、またロンドンでタクシン前首相との面会も否定。
国家安全保障評議会のソンティ議長は、評議会の委員の国外訪問が信用失墜を狙った策動に利用されるおそれがあるとして、国外訪問は必要最小限に留めるよう指示。
憲法起草委員会国民投票実施手段検討分科委員会事務局長のソットシリー・サタヤラム♀は、仮に憲法起草委員会が実施主体になって憲法改正の是非を問う国民投票を行う決定が下された場合、憲法起草委員会の委員を辞任する意向を明らかに。パイロート委員の提案に基づき委員会側が主体となった国民投票を行う動きに対したもので、選挙委員会委員でもあるソットシリーは、「この方法では中立性を担保できない。」、「仮に委員会側が主体になって国民投票を行う場合には、委員による票の誘導や買収行為等を処罰する法律を制定する事が先決である。」と指摘。
ネイションによると、資産調査委員会(AEC、Asset Examination Committee)は、国営クルンタイ銀行がタクシンの長男、パントンテー・チナワット(Panthonhgtae Shinawatra)の関係する会社 Krisada Mahanakon PLC Groupに対し、99億Bの巨額融資を行っていると発表。
これには担保がついていたというが、担保価値を大幅に上回る過剰融資。融資に当たってはタクシンとポチャマン夫人が圧力をかけたと関係者は供述。Krisada Mahanakon PLC Groupになされた融資はパントンテーとパントンテーが所有するHow Come Entertainment の役員のマノップに流れたという。マノップはタイラックタイ党の広報担当だったのシタ・ディワリの父親。この融資によってクルンタイ・バンクは推定で45億Bの損害を蒙った。また、タイラックタイ党幹部やポチャマン夫人の秘書のカンチャナ(Kanchana Honghern)の母親もクルンタイ銀行から融資を受けていた。
このようにタクシンとその眷族がタイを食い物にしてきた状況が次第に明らかになってきている。タクシンは2言目には「証拠を出せ。」といって息巻いていたが、その声も最近聞かれなくなった。
憲法裁判所のクライルーク・カセムサン判事は、タイラックタイ党の選挙法違反審判にタクシン前首相の出廷は不要との見解。主要野党がボイコットした2006年04月総選挙で、選挙の体裁を繕い、単独候補は得票率20%以上必要とする選挙法規定を回避するため弱小政党を援助して意図的に対立候補を擁立の嫌疑。
03月07日(水)零時過ぎ06日いっぱいで放送が打ち切られる予定だった民間テレビ会社iTVは社員有志が行政裁判所に放送停止の差し止めを求め、07日に入っても放送を継続。放送停止に抗議する生中継番組。支援に集まった「一般市民」の声を報じた。
午前03時過ぎiTVの今後に関する識者の意見を放送するなど政府に抗う姿勢。
終日事業者免許剥奪、一時放送中止決定を受け、iTVは本社前やタイ国内各支局に「一般市民」を動員、全社を挙げて「一般市民の涙の叫び」を放送する企業努力。
iTVの社員が中心になった「iTV最後の日」とか「iTV悲痛の叫び」といった番組名が相応しいようなお涙頂戴特番を延々と放送。
「ずーと、良かった良かった、皆さんほんとにありがとう!特番」に、iTVファンが一斉に駆けつけて励ましの激励。「iTVが無くなったら私はどうすればいいの?」、「iTVと共に生きてきて、iTVのおかげで私は生きる力をもらった。」、「iTVの従業員は1010人。放送開始から今日iTVが終了するまで、10年8ケ月7日。」

チャートタイ党のバンハーン党首は、「社員は高額な給料で他局から引き抜かれた者も少なからずいるのに、旧経営陣の責任を問う声が一言も聞かれなかった。」と批判。
今回在タイ時期と重なり、他の放送局の内容があまりに下らないのでiTVを視聴するのが常であり、iTVをリアルタイムで見てしまった。しかし、他の内容が全くなく、赤いバラを持った「一般市民」の支援者なる者の列を延々と写し続ける、実に下らないものだった。バラも高かろうに、バレンタインでもないのに用意周到だと感じた。
資本主義の経済と政治がマスコミに介入した事によって引き起こされた悲劇の主人公であるiTVの社員は必死の形相は伝わるが、旧経営陣側から今回の様な事態にいたった事に対して一切責任を示す姿勢が全く見られず、これはテレビ東京やJETテレビの旅行料理番組ものかと見紛うほどだった。
午後

チャローンポップ

プリディヤトン前副首相兼財務相の辞任にともなうタイの内閣改造。
ヨンユット政府報道官は、タイ開発研究所(TDRI)所長、首相顧問のチャローンポップ・スサンゴンカーンを財務大臣に、パイブーン・ワッタナシリタム社会開発・人間の安全保障大臣を社会関連事項担当副首相兼任に昇格、経済担当の副首相にコーシット・パンピアムラット副首相兼産業相を、社会開発・人間の安全保障大臣秘書官のポンデート・ピンプラティップを社会開発・人間の安全保障副大臣に、元食品薬品委員会事務局長で公共保健大臣顧問のモラコット・コンカセームを公共保健副大臣の内閣改造。
チャローンポップ・スサンゴンカーンは、タイ中央銀行が昨年12月に導入した資本規制措置に批判的な意見を述べており、政策が変更になる可能性。

* チャローンポップ・スサンゴンカーン
英ケンブリッジ大学経済学博士。米カリフォルニア大学バークレー校講師、世界銀行のエコノミストなどを経て、タイ開発研究所(TDRI)所長。
事業権料と違約金、計1000億Bの未払いを理由に民間テレビ会社「iTV」を接収、放送停止につき、法制委員会は「放送事業者免許が剥奪されたiTVの経営に政府広報局が参画することは法律に違反しない。」と判断。
この決定を受け政府広報局のプラモート局長は、07日24時を持って政府広報局が経営に参画し、放送を継続させる方針を明らかに。08日00時以降の放送は、ペッブリー・タット・マイ通りにあるch11を経由して継続して放映。ティーパーワディー首相府大臣によると、今回の放送継続決定の背景にスラユット首相の強い要請があった。
「iTV」は免許取り消しに伴い、局名が「TITV」に改められた。
首相府広報局のプラモート局長は、「広報局がTITVを運営する態勢はすでに整っている。」と述べ、「経営方針、人事などで変更があるだろうが、予告なしに放送設備を没収したり、その使用を禁止したりすることはない。と明言。これまで民間企業として経営されてきたiTV社が首相府報道局の傘下に入ったことから、社員の給与が見直される(減額される)可能性もある。
「放送中止は不当」と訴えていた約1000人にのぼるiTVのスタッフは、放送中止の閣議合意で絶望感を味わったが、その翌日、一転して放送事業の継続が可能になったことを歓声をあげて喜んだ。
遅ればせながら、行政裁判所側も7日夜半までに、放送継続を指示する仮処分決定。

* iTV(Independent Televison)
軍事政権が民主化運動を弾圧し多数の死者を出した「1992年05月事件」の反省から生まれたタイ唯一の民間放送。1991年の軍事クーデター、1992年05月の民主化弾圧事件「5月事件」などで、既存テレビ局が軍部の言いなりだったことを教訓に、報道専門テレビ局として1995年に「サイアムインフォテイメント」として誕生。公正中立な報道を掲げ1996年に放送を開始。
サイアム・インフォテインメントは、サイアム・コマーシャル銀行など10の個人、法人が出資し設立。首相府と交わした30年契約では、放送開始後3年目から年間3億Bの権利料を首相府に支払い、さらに10年以内にこれを総売上高の44%か最低10億Bに引き上げることになっていた。同業他社の最低2億Bに比較すると高額。また、番組の7割を報道、3割を娯楽とすること、ゴールデンタイムには報道・ドキュメンタリー番組を流すことも規定。
放送開始当初は目新しさもあり、注目を集めたものの、次第に報道中心の番組編成に視聴者が離れ、報道中心の番組編成と巨額の事業権料を義務付けられ、経営が安定せず財政問題が深刻化。
これに目をつけたのが、政治活動を本格化させようとタイ愛国党(タイラックタイ党)を立ち上げたタクシンだった。総選挙を半年後に控えた2000年半ばにタクシン前首相が創業の企業グループの持ち株会社のシン・コーポレーションがサイアム・インフォテインメント社の株を53%取得。社名を「iTV」に改めた。経営陣の刷新に伴い、iTVはタクシン寄りの報道が目立つようになり、これに反発した報道部門のスタッフが解雇され、労使紛争にも発展。
シン社という強力な後ろ盾ができたものの、報道中心の番組編成が足枷となり、iTVは赤字経営。2002年、首相府に対し契約内容の変更を求める裁判を提訴。タクシン政権下の2004年01月、仲裁委員会の裁定という形で、事業権料の大幅減額、娯楽番組枠の拡大を勝ち取った。年間の権利料は、収入の6.5%(最低額は2億3000万B)に減額され、娯楽番組の割合も3割から5割に拡大。また、首相府には支払い済みの権利料5億7000万BをiTVに返還が命じられた。これでiTVは経営状態が改善に向かった。なお、この時の首相はタクシンであり、シン社の株式の大半はタクシンの親族が保有していたが、現在、この大半はシンガポールの国営企業テマセクに売却。
仲裁委員会の裁定を不服とした首相府は2004年04月、行政裁判所に提訴。 2006年05月09日にこの裁定を無効とする判決。そのため、iTVは最高行政裁判所に裁定見直しを求めていたが、2006年12月、下級審の判決を支持する判決が下された。これで、iTVと首相府の契約内容を変更前に戻すという司法の判断が確定。
iTV は、首相府と事業契約を結び、放送事業免許を受けたが、「契約内容が不適切に変更された。」との判断を最高行政裁判所が昨年12月に示した。「不適切に変更された。」と裁判所が判断したのは、報道番組を減らして娯楽番組を増やしたこと、および首相府に支払う事業権利料を減額したこと。なお、契約内容が変更された時、実質支配していたのはタクシン前首相。しかし、昨年12月、最高行政裁判所がこの契約変更を違法と判断したことで、iTVは権利料の差額分約22億B、違約金約980億Bの支払いを首相府報道局に求められることとなった。さらに、権利料未払い分については、支払期限を03月06日とする首相府案が閣議で承認。そして、同日までに支払いがなかったことから、iTVの放送中止が確定していたが、03月07日になり「延命措置」が講じられていた。2006年決算は総売上高21.6億B(前年比7.9%減)、最終赤字17.8億B。

一部で誤解して報じているが、今回の騒動の契機になった最高行政裁判決に基づく違約金支払い問題は、タクシン政権時代の2006年05月09日に1審の中央行政裁判所で報道・情報番組枠縮小及び放送事業免許料の減額を決めた仲裁委員会裁定で違法であるとの判決が下された時点で既に予想されていた。そのため、タクシン前首相は悪名高い同期のピーラパン・プレムプーティ警察少将(資金洗浄取締委員長時代に職権を乱用してタクシン政権に批判的なマスコミ関係者やNGO関係者の資産調査を命じていた。)を首相府次官に据え、当時のネーウィン首相府大臣と最高行政裁判所判決に備えて政治的解決を命じていた。

国家立法議会スワンナプーム国際空港問題調査臨時委員会のバンナウィット委員長は、スワンナプーム新国際空港内で免税店を展開しているキングパワー社に対して利益供与で、タクシン前首相やスリヤ元運輸大臣を国家毀損行為特別調査委員会に告発する方針。告発対象は、2人の他、元タイ空港社経営会議議長のシースック・チャンタラーンスや当時の経営会議の4人の合計7人で、共謀してキングパワー社に契約を超えた面積の使用を認め不当に利益を同社に供与。
タイ空港社(AOT)の会長、プラン陸軍副司令官は、タイラックタイ党の批判を「最後の悪あがき」と一蹴し、「不正は一切ない。」と主張。政治家の汚職を糾弾する激しい言動で知られ、「正当な理由があればクーデターはまた起こる。」などと述べた。
国家安全保障評議会のソンティ議長は、社会対立を煽動する動きに関与した者や組織に対しては、それが政治政党である無しに拘わらず評議会自らが法に則って厳然たる措置を講じる方針を明示。既に警察に対して社会対立煽動の動きに関与している特定の政治家の動向を緊密に監視中。


6章  通信王タクシンの不敬罪 PTV、hi-thaksin.netによる煽動
03月08日(木)TITV代表代行のチーラ・ホンラダーロムは、道義を旨とする政府の信用失墜を狙った政治攻撃の標的になる事を避けるために、自ら代表代行を辞任する決意をしたと発表。
辞任発表に先立って、一部新聞がチーラが共同出資者として参画していた事業が昨年08月に破産宣告を受け財産保全命令が下されていたと報じており、今回の辞任発表会見に先立ちチーラは、代表代行に就任する事に関しては法的な問題は無いものの、政府攻撃の標的として破産宣告が利用される虞があることに強い懸念を表明。
TITV経営会議の委員としての地位は、ティパワーディー首相府大臣の慰留を受け入れ留まる模様。
TITVの発足と相前後してiTV社の取締役は相次ぎ辞任。現在もiTV社の取締役にとどまっている者は5人に過ぎない。すべての商業契約と雇用契約を反故にして商業活動を停止した。国側は放送免許取り消しとは別として、22億Bの事業権料の未払いを理由に行政訴訟を起こす模様。
iTV社が開局から12年の歴史を閉じたことは、ライバルの地上波TV局にとってビジネスチャンスの到来となる。iTVは総理府広報局の経営下、TITVに局名を変更して放送を続けているが、TITVをタイ版BBCにする構想もあり、番組編成はニュース、ドキュメンタリーを中心に据えることになっている。高視聴率を稼ぐ看板バラエティ番組を多数持つチャンネル3やチャンネル7にとっては広告収入を増やす好機。タイ広告協会のウィタワット・チャヤパニ会長はTV広告市場がiTV開局前の構図に戻ると予測。市場はチャンネル3と7が支配し、両放送局は広告収入を増やすと予測。チャンネル3局の運営会社のBECワールド社は2003年以来据え置いていた広告料金の値上げを発表。総理府広報局は商業ベースのTV放送に長けていないだけにTITVへの広告がいずれ尻すぼみになることを見越した戦略。iTVが娯楽色を強めた際には自局の視聴率が下がり、広告収入にも影響が出たが、脱落で攻勢に出た。
TITVはいずれ、総理府広報局から民間投資家に営業譲渡の予定だが、その場合もニュース、ドキュメンタリーを中心とする規制が見込まれ、事業権料もiTV社に課したのと同程度に定められることになる。iTV社の設立時に出資し、一時ニュース制作を主導したネイション・マルチメディア・グループ社TITVの経営には関心がないとし、高額の事業権料が問題。ただし、内容次第では検討する余地もある。
03月09日(金)反クーデター、反国家安全保障評議会の市民団体、「9月19日ネットワーク」は、クーデター発生から6ケ月目を迎える18日にプレム枢密院評議会議長公邸(バーン・シーサオテウェート)前で抗議集会を開催を発表。18日17時にサナーム・ルワンを出発、18時30分にプレム議長公邸前に到着、その後20時頃まで演台を設営し抗議集会を開く予定。約1000人前後の参加者が見込まれる。
タイラックタイ党や水面下の動きに関与している団体の支援を受けていると指摘されている事に関し、「単に月1回のペースで反クーデター集会を開いているだけで、特定の政治勢力とは一切関係ない。メンバーの中には反タクシン派の者もいる。」と説明。
憲法起草委員会集中審議。
合意事項 ① 国会議員の学歴要件撤廃。資産内容と納税記録の公開を義務づけ。立候補要件として過去5年間に禁固刑以上の刑事罰を受けていないこと。② 下院議員定数を500議席から400議席に。③ 下院議員立候補者の政党所属義務期間を短縮。立候補届出日から遡って90日以上を30日以上に。④ 国会会期中の政党合併の禁止。 ⑤ 下院議員・政治職者の配偶者・子の政府事業への関与禁止。 ⑥ 首相任期制(1期4年で2期まで)。⑦ 上院は任命制とし現行の定数200議席からか減らす。職域代表議会として機能させる。⑧ 下院解散は自動的に内閣総辞職。最高裁長官・最高行政裁長官・憲法裁長官が選挙管理内閣を任命。⑨ 閣僚不信任案提出要件の緩和(総議員の1/5以上に)。⑩ 政党個人献金開示条件(1万B以上)。
継続審議案件 ① 下院議員選挙制度(比例代表制導入可否)。 ② 「足るを知る経済」哲学の憲法明記可否 ③ 首相選出方法(下院議員から選出の可否)。
スラユット政権は、国王の「足ると知る経済」哲学の実践事業に100億Bを拠出を発表。
03月11日(日)反クーデター、反国家安全保障評議会の8団体は11日、17日、18日、20日に合同でサナームルアンで大規模な集会を開催すると発表。今回の集会では国民への早期の主権回復や国家安全保障評議会側がクーデターを正当化する為に掲げた公約の早期実現を要求する方針で、18日にはクーデターに反対する9月19日ネットワークが中心になりプレム枢密院評議会議長公邸に向けたデモ行進及び集会開催が予定。
一方、民主主義市民連合のスリヤサイ調整役は11日、反クーデター系の団体が主催する集会に合流する方針がないことを再確認、17日にナコンラーチャシマー県内で幹部5人参加のもとで住民等との意見交換会を開く方針。
03月12日(月)タクシン政権時代にタクシンの持ち株会社だったiTVから、国営放送になったタイのテレビ局「TITV」として存続したが、タイ国内19県の反タクシン派代表など30人がクルングテープに集結し政府のやり方を批判。
「次々に、タクシンの遺物を清算し、訴訟も起こしている現暫定政権が、どうして元タクシンの持ち物ITVを救うのか。」、「iTVが決められた額の放送事業料をきちんと払っていれば、国民の豊かな生活の為に使われたはずだ。」とデモ。iTV社元社員1009人は未払給与や退職手当など2億3500万Bを支給されていると報道しその厚遇ぶりを批判。
ウィナイ・パッティヤクン安保評事務局長が、「憲政の枠内で解決できない政治危機が発生した場合、任命による首相選出が可能であるほうが良い。」との見解を表明。
安保評幹部と政府閣僚が、首相公邸で昼食会。総選挙に向けた基本方針などを協議。本当の目的は軋轢が深まる両者の和解の演出。
タクシン前首相が、ハイ?タクシン・ネット(www.hi-thaksin.net)(ハート付き)を立ち上げた。タイの国内テレビ局がタクシン関連の報道を止めたことから、インターネットを使い国民に直接話しかける作戦に切り替えた模様。
サイトのホームページは、プミポン・タイ国王に身を縮めて拝礼するタクシン。国王に対する謝罪、従順といったことを連想させる意図。
虫ケラでもヤクザでも刑事の取り調べでも死んだふり(擬態)とか、押しても駄目なら、「泣き落とし」を取る。それとも、人心掌握術のゲイン・ロス効果でも狙っているのか?わざとらしい所が実に分かりやすい。
豪華な額縁の中のタクシンの写真をクリックすると、ビデオクリップで、「(留学中の)娘と一緒にロンドンにいる。仕事もないし、あちこち転々としたりで、少し寂しい。」、「色々勉強して、帰国したら、世界各国を訪問して得た知識やこれまでに得た知識を学生に教える教職に就きたい。」などと、首相時代とは打って変わった弱気の発言に終始。
タクシン前政権が発行を開始した新型宝籤を現政権が発行を中止したことにより、「新宝籤の収益金から奨学金を得ていたタイ人留学生の多くが経済的な困難に直面している。今後自身の一族が出資設立したタイコム財団を通して困難に直面している留学生を支援していきたい。」と語った。政府に対しては、「今の私は普通の一国民だから、心配する必要はない。」、「早く民主主義に復帰して欲しい。」と、これまでの主張を繰り返した。タクシンは、国王在位60周年の式典が控えていた政権末期、民間の選挙監視団体や学識経験者が提案した反タクシン派との直接対話を拒否していたのだが、「国王が80歳の誕生日を迎えられる年であり、国王を敬愛し国を愛していると自認する者は、対立を避け直接話し合って解決の糸口を模索すべき」と糊塗した。
クリップの最後に、悲しげな音楽と伴に、16ミリか8ミリ映画のモノクロの映画みたいに細工した映像から始まって、タクシンの首相時代国内を巡って国民と接してこれだけ仕事をしたと自画自賛の映像が延々と流れる。どこかで見た事があるなと思ったら、王室番組そのものの構成なのだった。日本の「皇室アルバム」と同じ構成で政権放送をする汚職政治家といった構図で、実に不敬。
豪華な額縁の写真の下にはどういうわけか、1991年クーデターの1992年(仏暦2535年)の「血の5月事件」の映像が貼ってある。今回のクーデターと1991年クーデターとは軍部が行ったという以外は共通点はない(詳しくは、1991年タイクーデター)。「血の5月事件」に関わった市民団体のほとんど全ては現在反タクシン派だし、勝手にタクシンの宣伝に使われているチャムロンなどは怒り心頭だろう。必死に国家毀損行為調査特別委員会を批判している所などは馬鹿馬鹿しくて涙を誘ってくれる。タクシン支持派とは無関係と主張しているのに、反クーデター系8団体の集会まで宣伝している。余程、国民はバカだと思っているのだろう。
03月13日(火)タクシンのサイト、www.hi-thaksin.netが13日からタイ国内で閲覧できなくなった。アクセス遮断を否定。「閲覧者が多過ぎて繋がらないのでは。」と主張。
国家安全保障評議会のサンスゥン報道官は、定例会議の席上でタクシン前首相が評議会及び政府攻撃のために開設したhi-thaksin.netが社会対立を煽動する恐れがあるとして、コーソートー社(CAT)に対してサイトの背後関係に関する調査を行うと共に国内情勢に与える影響を考慮した上で法に則り「適切な措置」をサイトに対して講じるよう指示する方針を決定した事を発表。
サンスゥン報道官は、「全ての階層から寄せられる異なった意見に耳を傾ける評議会側の方針には変わりはないが、社会対立の煽動を目的とした前政権関係者の意見に耳を傾ける方針は評議会側にはない。」と明言。
憲法起草議会は、58対1で選挙委員会が主体になって憲法改正の是非を問う国民投票を行うことで合意。国民投票の実行方法に関しては、国民投票実行方法検討委員会内で憲法起草議会が主体となって行うべきとする案と選挙委員会が主体となってやるべきであるとする案の2案を提案。前者の案に関しては、憲法起草議会員による買収行為等を取り締まる法律が存在せず中立性を確保できないと検討委員会事務局長のソットシリー・サタヤタム♀(兼選挙委員会委員)が辞職をかけて異議。国民投票実行の為の予算は、20億Bとする選挙委員会側の試算と5億9900万Bとする国務省側の試算との間に大きな開き。
国家安全保障評議会副報道官のシリヤー・クアンシリクン中尉♀は、評議会の定例会議の席上で、前政権が進めた大衆政策の内の1つである1郡1奨学金政策を存続させるよう政府側に要請する方針を決定を明らかに。
この政策は、各郡・準郡内で選抜された1人の青少年に対して高等教育終了まで学費の面倒を政府側が見るという政策で、今回の決定の背景に、タクシン前首相がhi-thaksin.netを通じて、政府側が新型宝籤の発行を中止した事が原因で収益金を原資とした奨学金を受け取っていた若者達が困窮しているして、タクシン一族のタイコム財団から学費の支援を受けることが出来ると青少年や保護者に呼びかけた事があると見られる。ワラーコン教育副大臣は政府側には同政策を存続させるだけの予算があり、現在1800人(内1400人が国外留学)が学費支援を受けており、更に300~400人が新規に学費支援を受ける見通し。
プリーディヤートン前副首相の辞任発言を契機に批判の矢面に立たされていたティーラパット首相府大臣は、閣議で政府広報局担当を外され、オーソーモートー社(旧タイマスコミ公社、MCOT)関連のみの担当に降格が閣議決定。
03月14日(水)検事総局は、シン社の前身のチンナワット・コンピュータ・アンド・コミュニケーションズ社の株式の移転で共謀して脱税を行ったとして、譲渡元のタクシン前首相夫人のポチャマーン・チンナワットと実兄で受取人のバンナポット・ダーマーポン及びポチャマーンの私設秘書のカンチャナパー・ホンフゥン(Kanchanapa Honghern)♀を刑事訴追する方針を決定。
先に国家毀損行為調査特別委員会が、ポチャマーンが1997年11月07日にチンナワット・コンピュータ・アンド・コミュニケーションズ社の株式450万株、時価総額7億3800万Bをバンナポットに「結婚祝い」として無償譲渡した際、税金を納めなかったのは脱税行為に当たると判断し、3人を送検した事を受けたもの。当時、国税局は贈り物なので納税の必要はないという判断を下していた。有罪が確定した場合は3ケ月から7年の禁固及び最高で20万Bの罰金の両方又は何れかが科せられる。(ネーションの報道では最高で14年及び40万Bの罰金)。3人とも保釈金を積んで拘留を免れる可能性が高いが、出国禁止措置は取られる見込み。
シッティチャイ情報通信技術大臣は、タクシン前首相の支持者が開設した hi-thaksin.netに対する遮断措置を講じたとの報道を否定。hi-thaksin.netに対し特別な関心を持って注視している事は認めたものの、「遮断等の措置を講じるまでには至っておらず、またサイトが国外で登録し開設されていることから開設者の素性に関しても判明していない。」と語った。「サイトの遮断は、王室を冒涜するサイト、国内治安へ影響を与えるサイト、猥褻サイトの何れかに該当する場合にのみ行われる。」とのこと。一部報道によると、hi-thaksin.netが接続不能になる直前、何者かによりサイトが閉鎖に追い込まれようとしているとの記載が、webmaster名でなされていた。
チャート・タイ党のバンハーン党首は、年内に総選挙が行われる事を視野に各受け持ち地域内で遊説活動を開始するよう党員に指示した事を明らかに。事前承認無しに政党活動を行うことを禁じた国家民主改革評議会令に違反するのではとの指摘に関しては、大衆を扇動したり、国家安全保障評議会に対抗する活動を行う方針が無いことから、(先に違反との判断が下された)タイ・ラック・タイ党側が計画していた地方遊説とは根本的に性格を異にすることから、事前に評議会側に対して活動再開の許可を申請する必要は無いとの認識を示していました。
タクシン支持を明言している大衆パワーネットワーク代表のスラポン・トーウィチャックチャイヤクン(元タイラックタイ党議員候補)は、反タクシン派のソンティ・リムトーングクンのASTVで放映されているヤーム・ファオ・ペーン・ディーン(国の番人)という番組を政府広報局系のch11で放映する決定を行ったティーラパット首相府大臣の行為が職務遂行義務違反だと、警察犯罪防止取締局に対して告発手続きを行うと共に、国家毀損行為調査特別委員会及び国家汚職防止取締委員会に対して調査を要請する方針。
発言の中でスラポンは、法的に合法性に関する判断が下されていないASTVの番組を政府系のメディアで放映する事は、先にプリーディヤートン前副首相が辞任理由の1つに掲げていた特定のメディアに対して利益を供与する行為に該当すると指摘。
03月15日(木)タクシン前首相の法律顧問のノパドン・パッタマは、「来年タクシン首相に再起のチャンスが訪れる。」と占った有名占い師のモー・パイサーンことプラーモート・ピッタパンに感謝の意を表明。「既に政界引退を表明している前首相が政治家としての再起を図る可能性は非常に低いとの認識を示し、政治家以外の立場で国に貢献する道を前首相が将来選んだとしても、それに対して余計な猜疑心を抱くべきではない。」と語り、「前首相の事を誤解している人たち」に釘を刺した。
03月16日(金)検察は、2006年03月28日に発生したネイション社封鎖抗議事件で、抗議活動を主導したタクシン支持派の貧困者キャラバン及びタクシー運転手団体の幹部6人を軟禁・脅迫等で刑事起訴。民主主義市民連合幹部のソンティ・リムトーングクンの王室を侮辱したと思われる発言を掲載した、タクシン政権に批判的な論調の記事を頻繁に掲載していたコム・チャット・ルック紙に対して謝罪及び新聞の廃刊を要求する為に行われたもの。最終的に館内に軟禁状態に置かれた社員の安全確保を危惧したネイション社側が記事を掲載した事を謝罪すると共にコム・チャット・ルック紙の編集長の辞任及び一時休刊を約束する事態にまで至った。編集長はその後復帰。
コム・チャット・ルック紙は、貧困者キャラバン等に対して謝罪の意を表明したのは、病人や妊婦の社屋外への退出すら認めないキャラバン側の封鎖抗議活動から、社員の安全を守る為のやむを得ない措置で、キャラバン側の過剰な行動を非難する声明を発表。
03月17日(土)タイラックタイ党のテレビ放送局PTVは7:30より、MV1 Star Channel TV経由で放映を開始。TVTHAI.COM内でも放送内容を同時に提供する方針を発表。
PTV社設立発起人の1人のチャトゥポン・プロムパン(前タイラックタイ党副報道官)は、何らかの形で本放送開始が妨害されるとの予測に基づき、02月の時点で代替手段としてMV1経由で放映する方向で、ワールド・ネットワーク・エンターテイメント社と交渉を進めていた。03月01日に予定されていた本放送の開始が不可能になった際、サナーム・ルワンで集会形式で中継録画を行う方針を発表したことと、反国家安全保障評議会を標榜する8つの市民団体が17日夕方から18日にかけてのサナーム・ルワンで市民集会とは無関係として、既に放映が可能となった今となっては集会形式で中継録画をする必要性はなく、また今回の市民集会にも合流する予定はないと語った。
 尚、MV1に関する詳細については報じられていませんが、恐らくネイションチャンネル等を配信しているTTVの3chで放映されているのがMV1。(番組の多くが支那・インドのドラマやタイ・ポップス・洋楽のMVの垂れ流しで、反タクシン派の活動に合流したサンティ・アソークの講話も放送。また貧困者キャラバンがチャトゥチャック公園で行っていた集会の模様を生中継していたのもMV1?
国家安全保障評議会は、「国王を元首とする民主主義制度に相応しい憲法-軍の視点-」と題してセミナーを開催。反動的な軍の憲法試案をソンティ安保評議長に提出。
ソンティ安保評議長は、新憲法案が国民投票で否決された場合、1997年憲法を再公布するとの見解。
夕方サナーム・ルワン(王宮前広場)で昨年のクーデター後で最大規模の反クーデター、反国家安全保障評議会集会が行われ、数百人が参加。8つの市民団体が共同で開催し、起草中の新憲法がエリートによる支配を目指したものだと非難。スラユット首相のカーオ・ヤイ国立公園内にある別荘が絡む資産隠し・違法土地収用疑惑やソンティ評議会議長が絡む二重婚疑惑に関する調査やThai Say Noをキーワードに評議会側が制定した憲法にノーを突きつけようと訴える場面や、スラユット政権とタクシン政権とを比較しながらスラユット政権が如何に国に損害をもたらしたかと訴える場面では参加者から拍手や歓声が上がる場面も見られた。CWP前で発生した反タクシン派と親タクシン派との衝突の際や前選挙委員会委員に下された実刑判決に対する激しい抗議行動が裁判所で発生した際、更にはPTVの開局発表会の場等で姿を見ることができた、所謂「常連(プロ市民)」も少なからず見られた。ネイション・チャンネルのカメラマンもそれに気づき、ピラープ・カーオの団体幹部でもある女性を始め動きをカメラで執拗に追った。
18日夕方にサナーム・ルワンを出発し、プレム枢密院評議会議長公邸(バーン・シーサオテウェート)前に向けデモ行進を行い、そこで演台を設営して20:00過ぎ頃まで集会を行う方針を再確認。04月05日に再度サナーム・ルワンで市民集会の開催予定。
03月18日(日)20時過ぎ反クーデターを標榜する9月19日ネットワークが中心になって開催されたプレム枢密院評議会議長公邸前での抗議集会。デモ隊は王宮前広場から議長公邸前まで行進し、民主主義への即時復帰と総選挙を要求。議長公邸前を固めた警官隊と睨み合った。公邸前にそれぞれ軍・警察、独裁政治を容認した学識経験者、独裁政治を容認した学生、クーデター後に設立された独立機関に見立てた4つの鉢植えを置いて勝利宣言として、平穏裏に散会。参加人数は、サナーム・ルワンから公邸に向かうデモ行進の時点で150~200人が参加。集会参加者は、プレム議長がクーデターの首謀者だとして、枢密院に権力が集中する体制に不快感を表明。

* プレム・ティンスラーノン(Prem Tinsulanonda)
2020年、南部ソンクラー県の官僚の家に生まれた。職業軍人として昇進し、1978年に陸軍司令官。退官後、1980~88年に首相。この間2度のクーデターを切り抜け、民政移管と経済成長への道筋をつけた。プミポン国王の信頼が厚く、1988年の首相退任時に枢密顧問官に任命され、「ラタブルット(国家功労者)」の称号を受けた。1998年から枢密院議長。
03月19日(月)前政権の汚職を調査する資産調査委員会は、低所得者向け官製住宅「バーンウアアートン」の建設をめぐり総額8250万Bの賄賂を受け取ったとして当時商務相のワタナー・ムアンスク(50)ら11人を検察に告発すると発表。来週にもバーンウアアートンをめぐる別の汚職容疑を告発する予定。

* ワタナー・ムアンスク
弁護士を経て政界入り。タクシン政権で工業相、商務相、社会開発・福祉相などを歴任。内縁の妻は巨大財閥CPグループのオーナー一族出身。閣僚在任中は、タイの鳥インフルエンザで日本がタイ産鶏肉加工品の輸入を一時停止したことに対し、「輸入を認めないなら、トヨタの車に輸入前のくん蒸消毒を義務付けるかもしれない。」と発言したり、欧州連合(EU)とタイ産エビの関税でもめた際に、タイ国際航空が購入を予定していたエアバス機とタイ産エビの交換取引を提案するなど物議を醸した。
タイ中央銀行は19日までにタクシン前首相の妻のポチャマンによる4億Bの海外送金を認めた。英国での不動産購入のため。タクシンは昨年09月のクーデターで失脚して以来、主に北京と娘が留学中のロンドンに滞在。送金については、タクシン一族の不正蓄財調査が行われている最中のため認めるべきでないという意見もあった。
SETのパタリヤー・ベンチャポンチャイ所長は、iTV社が新たな経営計画を提出するのを待ち、上場要件を検討。多額の負債を抱え、政治的な圧力も受けている新たな経営計画の下で存続させる合理的理由は見当たらず、監理ポストに移され、上場廃止の清算手続きの見込み。iTV社の年次株主総会は03月20日に開かれる予定。
証券取引等監視委員会(SEC)のティラチャイ・プワナートナラヌバン事務局長は、SECがiTV社が決算報告書での報告を公認会計士協会に調査要求。
総理府広報局の経営下でTITV発足について、現政権に批判的なグループが、国による事実上のiTV社の接収は権限の濫用にあたるとして、スラユット・ジュラノン首相、ティパワディ・メークサワン総理府相とチュラユット・ヒランヤウィシット総理府次官を相手取った訴訟を起こす構え。原告グループはこの件に関連して権限濫用があったとして資産調査委員会(ASC)に調査請求。行政訴訟を起こすことも予定。広報局はiTVの放送機材の引越し経費やiTVの従業員の再雇用経費を計上し、一民間放送局の救済に税金を投入するのは権限の濫用としている。総理府は一時的拠出であり、TITVの経営が黒字見込みのため、いずれ返還されると説明。
放送事業を中断することなく引き継いでいるが、iTV社の社員らが起こした行政訴訟での行政裁判所の仮処分決定で放送継続の義務を負うが、iTV社の放送免許取り消しで失職した社員らに総理府が前金を支払ったことは、総理府がTITVの放送事業のためにiTV社の元社員を厚遇するものと批判。労働省によれば、iTVの社員1009人に未払いの給与や退職手当など合わせて2億3500万Bを支給。
元上院議員団が新憲法に関する建白書を提出。
03月20日(火)タイ警察のセーリーピスット長官代行は、タクシン前首相の不敬罪容疑7件のうち、立件を断念した1件(王宮内ワットプラケオ(エメラルド寺院)で国家安寧祈願式を実施( ← 左の写真 )を除く6件の3件については既に送検済み。残りの3件は来週中の送検に向け捜査中と発表。
送検された容疑は、2005年12月05日の国王誕生日に、タクシー運転手との交流会での「士官学校を卒業し国王から勲章を授かっている自分こそが真に国王を敬愛してい人物である。」等の発言、定例政見ラジオ放送内での発言、地方遊説中にタクシン支持者に「タクシンを愛する」と書かれたプラカードと「国王万歳(Long Live the King)」と書かれた国旗を自身の地方視察時に使用させ出迎えさせた件( 右の写真 → )の3件。捜査中の容疑は、高級官僚との会議中の発言2件(カリスマ発言を含む)とCNNのインタビューで「プミポン国王がクーデターを支持した。」と示唆など。

* タイの不敬罪(タイ刑法112条)の実例
① 2006年12月05日のプミポン国王誕生日に、国王のポスターに黒ペンキをスプレーを掛けるするなどした、チューリッヒ出身でタイ女性と結婚して主にタイに10年居住している、スイス人のオリバー・ジュファー(57)(右の写真 → )が、監視カメラの映像により逮捕され、容疑を認めた。2007年03月12日に、不敬罪などに問われた裁判の罪状認否がチエンマイ裁判所であった。他に公共財産破壊など合わせて5つの罪で起訴され、不敬行為1つにつき禁固15年なので、有罪の場合は最長で75年の禁固刑となる。03月29日にも結審の予定。この裁判について、タイ語メディアは報道を避けている。足元に注目!お揃いの橙色系の上っ張り(胸に黒字で「法廷外 チエンマイ中央刑務所」)に短パン、青いサンダル。鎖のアンクレット(足枷)がお洒落。後手にブレスレット(手枷)をしている囚人も見える。
② B札に印刷されている国王の肖像をタクシン首相の肖像に入れ替えた20B札と50B札、100B札をインターネット上の掲示板等に掲示したインターネット・カフェ経営者(29)が不敬罪で逮捕。
③ タイでは服役者に現金の差し入れはできない。国王の肖像が印刷されている紙幣を刑務所に持ち込むことが不敬罪に抵触するからだという。
④ 紙幣を安全のため、靴下の中、靴の底、パンツの中なんかに隠して持っていると、見つかると、不敬罪だと警官などに脅され賄賂を要求される場合がある。
⑤ タイの映画館では上映前に国王賛歌が流れる。誰もが椅子から立ち上がって直立不動の姿勢をとり敬意を表す。一昔前、外国人旅行者が座ったままだったことから、他のタイ人観客から袋だたきに遭うという事件が発生。
⑥ 毎日08時と18時には公共施設や公園で、またテレビやラジオでも国歌が流される。国旗掲揚台があるところでは、朝の国歌斉唱時に国旗が掲揚され、夕方の斉唱時に降ろされる。声を出して国歌を歌う必要はないが、直立不動の姿勢を保つ義務がタイ国民にはあり、直立不動を行わなければ不敬罪で逮捕できる。
⑦ その昔、王家の子弟が川に落ちておぼれたが、庶民が王家の人々に直接触れるのは恐れ多いとされていたことから、誰も手を差し伸べようとせず溺死。
⑧ アメリカのタイ料理屋がタイ国王の肖像を「店の宣伝目的」に使い、サイボーグのように見えるように改変。大量の抗議のメールがタイから届いた。
⑨ 王族との会話に王語を使わないと不敬罪に問われる可能性がある。王語に自信のない王室医師は、仕方なく英語で国王と話しているらしい。ただし、下層民が地方巡行中の国王と話すときには、平易なタイ語を使っても許される。
⑩ チェンマイ(ママ)田舎暮らし―微笑みの国で年金生活を充実させる (上の写真 ↑ )
2001年発行の「チェンマイの田舎暮らし」で、王妃と王子を侮辱するとされ不敬罪。2003年07月22日に著者の高橋公志さん(当時69)は禁固15ケ月執行猶予2年の刑を受けた。著書は日本で発行されているのだが、自粛なのか絶版。内容は、警察などのいないところでは、タイ人も普通に話している真実を書いただけ。日本語で書かれた本が不敬罪になった最初の例(?)。タイだけではなく、マレーシアでも、入国拒否になったり、海外居住者には言論の自由はない。文明人としての当然の権利を捨て、阿ってまで海外に住みたいのか?
⑪ 2006年06月6月12日(月)、タイ国王即位60年のため、訪タイした天皇皇后を空港はどころか、御座船行列見物の前に、誰も天皇皇后を注目さえしない肩の触れ合うような雑踏の中を歩せ、タイ国王王妃はその少し前に退席してしまい、出迎えもしなかった。タイ国王による天皇陛下への不敬罪。

クーデター前には、タクシンとソンティ・リムトーングクンが互い「不敬罪」告発合戦をやった狂気の国なのだから、今回のタクシン前首相の7件の不敬罪容疑とか、実例②~⑩のどこが不敬罪 (lese majeste)なのか理解ができない方が正常だ。もっとも、タクシンは王政を否定し自ら首班の共和制を画策していたのだが。目茶苦茶なタイモドキの「王様と私」(「アンナと王様」)や実例①は論外だが、実例②~⑨はそういう国なのだから従うのは吝かではない。
「不敬罪」は、「錦の御旗」で何でもかんでも恣意的な裁量で弾圧できる。王室に関する言論の自由もない蛮夷に過ぎる国であり、しかも、告発するのは、国王であろう筈もなく下々が自らの利益に従って告発する。ウィキペディアの「タイ王国」の項に「王室に対する不敬罪も存在するが、実際に不敬罪が適用される例がほぼ皆無である上、『不敬罪』として立件されても国王が『寛大なお心』で許すというのがほぼ慣例化している。」と、いい加減なことを書いている。
在タイ居住者としては処世術としては致し方ないのかもしれないが、批判すべきは、「ジンケン」とかにご執心のジャーナリズムとかのたまうマスゴミである。「タイ国王万歳」の人権詐欺師である。そうまでして、バンコク(蛮国)に居るのは何故なのだろうか。「郷に入れば郷に従う。」のは当然だが、限度がある。日本人の場合、無批判に従い過ぎ主張もない。タイでは欧米企業が日本企業以上に特権を与えられ、タイの日本商工会議所は日本企業も欧米企業並みに扱うようタイ政府に陳情する体たらくだ。正しい主張もしないことは、今般の反日アメリカ事件を見てもわかるように、在外邦人や旅行者の安全を脅かす。今上天皇は個人的に好きではないが、天皇を侮辱するような蛮夷の式典など、日本政府は辞退すべきだった。
タイの現王朝チャクリーは、日本の天明年間の1782年から04月06日でやっと225年の歴史であり、アメリカ建国(1776年)よりも短い。米と阿片の「札差」の元締めの鄭華(ラマ1世)が、タークシン(鄭昭)から簒奪して立てた王朝である。詳しくはタイの王朝へ(ただし、未完成)。商人の代表も務め、225年ほど前に王に成り上がっただけ。(中西輝政著「日本人としてこれだけは知っておきたいこと」(PHP新書)参考)
由緒のない王朝は不敬罪ででも縛らなければ、タイ国民は付いて来ない。日本のマスゴミはタイ国民の尊敬が非常に篤いと言うが、現ラマ9世に対してのことであり、開発王と呼ばれタイ国民の収入が増し、タイ全土を回って庶民に接しタイ政府を叱責している映像が流れているからで、チャクリー朝が崇拝されているわけではない(そんなに崇敬されていたら立憲革命も起こらなかった)。代が替わると、崩壊の危機が迫っている。

03月21日(水)朝ソンクラー県県都ソンクラーで、ソンクラー県出身のプレム枢密院議長を支持する市民パワー・グループ関係者1000人が集まり、プレム議長を激励すると共に、プレム議長をクーデターの首謀者であると決めつけた反クーデター派団体を非難。
18日にプレム議長公邸前で行われた集会の場で同議長が「クーデターに対する立場を明確にしない限りは首謀者として見なさざるを得ない。」と発言した9月19日ネットワークを非難した上で、即刻プレム議長に謝罪の意を表明すると共に非建設的な活動を中止するべきであると訴えた。
ソンティ議長は、21日朝のch5で放送された番組の中で、権力維持のために首相を目指す意向がないことを確認。20日行われた実権掌握後6ケ月間の成果報告の席上での記者団との質疑応答の場で、退官後の去就について訊かれ、「国を愛する者として、国の強化・安定に貢献できるできるどの様な立場でも受け入れる。」と語り権力維持の可能性に関して明確な言及を避けていたのが一部の間で権力維持のため首相就任に意欲を見せたと受け止められた。ソンティ議長は、国民を裏切り実権維持に意欲を見せたスチンダー政権を例に出し、「首相はおろか、国家に危険な要素をもたらす虞がある権力維持にも固執していない。」と語り、一部の憶測を否定。
タイラックタイ党のテレビ局PTVは、23日にサナーム・ルワンで集会を開催するため、アピラック知事に使用許可を申請。代表のナタウット・サイグゥアは、集会は放送に替わる代替え手段の確保と17日にMV1経由で開始された同局の放送が開始後10時間後に遮断された事に対して抗議するために開催されるもの。アピラック知事がサナーム・ルワンの使用申請を拒否した場合、「今後知事を政府と同類とみなすと共に、知事が絡んでいる消防車・消防艇調達汚職疑惑に関する追求を絡めた抗議行動を開始する。」集会は23日17時から24時の予定で開催される予定。
タイ軍将官456人の人事異動発表。タクシン前首相と同期の士官候補生学校10期生ら前政権に近い将官が顧問など閑職に左遷。ソンティ陸軍司令官の支持者が主要ポストを占める。04月01日に発令。
03月22日(木)タクシン前首相の顧問弁護士のノパドンは、タクシンが総選挙終了後の年末頃に一族の脱税やタイラックタイ党の選挙法違反などに関する裁判での証言のため帰国する見通しを示した。前首相の帰国は、潔白を証明するためで、政治的な活動とは無関係とか。
シンガポール政府の投資会社テマセクの子会社でタイ通信最大手のシンは、取締役会で、創業者のタクシンの番頭格であるブンクリー経営執行委員会会長の退任など経営陣の交代を決定。07月01日付。
シン傘下のタイ携帯電話キャリア最大手アドバンスド・インフォ・サービス(AIS)のソムプラソン経営執行委員会会長(53)がシンの経営執行委員会会長兼社長代行を兼任。ブンクリーは取締役として留任。AISの最高経営責任者(CEO)にはウィクロムAIS最高技術責任者(CTO)が昇格。
シンはAIS、通信衛星のシン・サテライト、消費者金融のキャピタルOK、格安航空のタイ・エアアジアといった企業を傘下に収める持ち株会社。テマセクは昨年タクシン一族から同社株の約50%を733億バーツで買い取り、株式公開買い付けで出資比率を90%以上に引き上げた。昨年09月のクーデターでタクシンが追放されると、シンは政治的な保護を失い、外資出資比率規定や事業権違反などでタイ軍事政権の追及を受けている。シンの株価は買収時の半分に下がり、テマセクは巨額の損失が避けられない。シンの2006年の最終利益は前年比6割減の34.1億B。

* ソムプラソン・ブンヤチャイ
1955年生。キングモンクット工科大学卒、アジア工科大学工学修士。タイ空軍、IBM(タイランド)勤務を経て1992年にシン・グループに移り、1993~1998年AIS社長、1999年からAISのCEO。

* ウィクロム・シープラタック
1952年生。チュラロンコーン大学工学部卒、タマサート大学経営学修士。フィリップス、エリクソンなどのタイ法人勤務を経て、1990年にAIS副社長、2003年AISのCTO。
タイラックタイ党の元党員が中心になって設立されたテレビ局PTVのウィラ会長は、「放送に遮断措置を行った政府・国家安全保障評議会に抗議するため、23日16:30からサナーム・ルワンで集会を開催する。」と再確認。「集会参加者の意向次第では『国家安全保障評議会打倒』を目指す一大勢力の決起・結集を活動目標に掲げる。23日開かれる集会の場ではクーデター後6ケ月間の政府・国家安全保障評議会に対する評価を主題に演説を進める予定。プレム枢密院評議会議長に言及する事もある。」
03月23日(金)夕方サナーム・ルワン(王宮前広場)で、前政権メンバーのPTVの主催による反軍事政権集会。約1000人が参加。集会を開く予定だったが、警察は許可を得ていないとして、設営中の演壇の撤去を図り、集会参加者ともみ合い、場所を移動。
  チャクラポップ元政府副報道官らが演壇に立ち、深南部問題や景気減速などで軍政を非難、早期の民政復帰を要求。あたかもタクシン前首相やタイラックタイ党の演説会の様に貧困者対策や教育問題、南部問題等に対する政府の対応を非難する発言を繰り返し、22時前までに平穏に散会。主催者側は、今後向こう4回金曜日に集会を開催する方針。
ピチット県の裁判所は、買収容疑で同県選挙委員会から起訴されていたタイラックタイ党所属ピチット県第1選挙区選出、元下院議員のスゥムスック・ラオチャイヤアルンに禁固2年の実刑判決。
スゥムスックは、2004年07月に行われた同県ワン・サーイ・プーン郡ワン・サーイ・プーン地区のタムボン行政機構評議会議長選出選挙の際に、有権者に酒を提供し議長候補として立候補していた票の取りまとめ役でもあるウィラポン・チャイヤウェート被告への投票を依頼したとして選挙委員会から起訴されていた。裁判所側は証拠として提出されたビデオ映像等から選挙違反と認定した上で、執行猶予無しの2年の禁固及び10年間の政治活動禁止の判決。政府米買い取り政策が絡む不正行為に対して1審で14年の刑が下されており2年間の禁固期間を追加。
03月24日(土)タイラックタイ党のテレビ局PTVの23日の集会での「プレム枢密院評議会議長がクーデターの首謀者である。」という発言を受け、民主党のアロンゴン副党首は、「PTVが開催した集会は、政府や国家安全保障評議会、更には旧野党や民主主義市民連合を中傷する内容が書かれたハガキを全国的に送りつけている水面下の動きと連携し、表舞台の場で敢えてプレム議長という国王の側近にして社会的に尊敬されているカリスマを中傷する事により社会対立を煽動したいとの意図があった。」、国家警察本部のセーリーピスット本部長代行に対して、「プレム議長に対する中傷発言が不敬罪に該当する可能性を視野に捜査を行うべきである。」と発言。
また、アロンゴン副党首は、「社会対立を煽る目的でプレム議長を中傷する動きは、反クーデターを標榜する市民団体や今回のPTVだけでなく、国外にいるタクシン前首相やタイラックタイ党の幹部にも同様な動きが見られることから、水面下で4者一体となっている可能性も否めない。」とも発言。
民主党のアピシット党首は、「PTVや反クーデターを標榜する団体が開催する政治的な意図を持った集会に呼応するかのように、今後地方の困窮層による抗議活動が激化する事が予想される。」、「政治的な意図を持った者達の術中に填る事を避けるためにも政府や国家安全保障評議会は慎重を期して集会や抗議活動に対応すべきである。」と発言。
03月25日(日)PTVのウィラ会長は、30日に開かれる第2回目の集会の際に都庁へ向けデモ行進を行い、そこで抗議集会を開催する方向で検討している事を表明。
ティラ会長によると、この方針は先に開かれた第1回目の集会の際にサナーム・ルワンの使用許可が下りていないとして都庁・区事務所側が演台の撤去に動いたを受けたもの。集会の際には都庁側の恣意的・差別的職務遂行体質を非難すると共に、新たな攻撃材料を揃えて政府・国家安全保障評議会を批判する予定。
民主党側がPTVに対する取締の強化を仄めかす発言をしている事に関し、「総選挙が実施されるまで国家安全保障評議会側について現在の姿勢を貫き通して欲しい。」と皮肉。
大衆民主主義キャンペーンのスリヤサイ事務局長(民主主義市民連合調整役)は、PTVが23日開催した集会は、「タクシン前首相が背後で糸を引いたタイラックタイ党の集会だった事は明白である。」、「背後に大衆を動員して同前首相の首相への返り咲きを実現の思惑がある。」と指摘。また、スリヤサイはPTVに対して、「前首相の首相への返り咲き実現という政治的野望を実現させるために大衆を人質に国家に挑戦する様な行為は止めるべきである。」、「政府・国家安全保障評議会に対しては施政面での遅れやタクシン前首相の不正・汚職行為に関する解明作業の遅れが集会を誘発する要因になっている。」と付け加えた。反クーデター・反国家安全保障評議会を標榜する市民団体のうち、独裁に反対する土曜日の人グループのサイト(saturdayvoice.com) が、社会対立を煽動し国内安全保障を脅かすとして情報通信技術省により閉鎖措置。クルム・ポンムゥアン・ピワット(文明集団)のサイト(nocoup.org)や9月19日ネットワークのサイト(anticoup-network.org)等は未だ閉鎖措置が講じられていない。
03月26日(月)タクシン前首相の妻のポチャマン・チナワットとポチャマンの兄のバナポット・ダーマーポン、ポチャマンの秘書のカーンチャナパー・ホンフンが、チンナワット・コンピュータ・アンド・コミュニケーションズ社の株式移転に絡む脱税で起訴された。3人は容疑を否認、各500万Bの保釈金を納付し、即日保釈された。第1回目の審理は05月14日に開かれる予定。
ポチャマンは1997年に、タクシンが創業した通信最大手シンの株式7.4億B相当を「結婚祝い」としてバナポットに無償譲渡した。国税局は当時贈り物なので納税の必要はないという判断を下したが、昨年09月のクーデターで発足した調査委員会が脱税として検察に告発。有罪の場合、14年以下の禁固、40万B以下の罰金。
タイラックタイ党のチャートゥロン暫定党首は、「反クーデター・反国家安全保障評議会を標榜した市民集会に所属の元下院議員が関与していた可能性があり、疑わしい9人の元下院議員を監視している。」と表明。
一貫して元タイラックタイ党党員が設立したPTVや反クーデター系の市民団体と党との関係を否定し続けてきたチャートゥロン暫定党首は、発言の中で、党員に対して法律を遵守するよう訴え、集会への関与が疑われる9人の元下院議員に関しては関与が明確になり次第、法律に則り刑事告訴すると発表。
チャートゥロン暫定党首の発言に先立ち、マッチッマー派領袖のソムサック・テープスティン(元タイラックタイ党副党首)は、「旧政権関係者がPTVの集会を資金面で援助しており、今後地方で集会が開かれる様になれば、旧政権関係者の関与が明確になる。」との認識。
03月28日(水)タクシン前政権支持勢力が毎週末反軍事政権集会を予定していることに対して、ソンティ陸軍司令官は、首都での緊急事態宣言発令をスラユット首相に提案。緊急事態が発令された地域では、令状なしでの捜査・逮捕、電話の盗聴、報道の検閲などが可能になる。
スラユット首相とソンティ陸軍司令官は29日にクルングテープで緊急事態宣言を発令につき協議予定。
前政権では数百~数千人規模の反政府集会が徐々に拡大し数万人規模の街頭デモに発展した。ソンティ司令官はこうした事態を懸念。早い段階で制圧すべきと判断した模様。記者団に対し、「治安が維持できなければ投資、観光に影響する。」と説明。セーリーピスット警察長官代行も緊急事態宣言に原則同意の考え。
昨年09月のクーデター後、タイ全国で戒厳令を敷きに首都など41県で解除した。タクシン前首相の支持勢力が強い北部チエンマイ、東北部ブリラム、国境地域などの35県は依然戒厳令下。
反クーデター・反国家安全保障評議会を標榜する12の市民団体は、タクシン支持派や水面下の動き、政治的な思惑を持って集会を開催しているとされるPTVや、ピラープ・カーオ(親タクシン派と反タクシン派との衝突の際に姿を見かける人物が中心になった団体)とは無関係とした上で、国家安全保障評議会が政府に対して検討を要請したと伝えられている首都を対象にした非常事態宣言の発令に対して反対の意を表明。
12の市民団体側によると、04月05日から11日にかけてサナーム・ルワンで市民集会を再度開催するとのこと。
先に開催されたPTVの集会に党所属元下院議員数人が「個人の資格」で集会に参加していた事が明らかになっているタイラックタイ党は28日までに、党所属の元下院議員がPTVをはじめとする市民団体が開催する集会に参加したり、金銭等を介在し集会への参加を促す行為に関与する事を禁じる党令を発令。
検事総局のアタポン報道官は、「最終的に憲法裁判所からタイラックタイ党と民主党の両党に対して解党命令が下される。」との認識を表明。
解党審理案件担当首班でもあるアタポンによると、「これまで提出された証拠や証人に対する審問から両党に不正行為があった事は覆しようが無い事実である。」との心証。現在行われている解党審理は、民主党に関しては03月29日、タイラックタイ党に関しては04月12日に結審する予定。憲法裁判所側の判断は結審後30日以内に下される見通し。
ソンティ陸軍司令官(国家安全保障評議会議長)は、「旧政権のワーダ派に関係する人物が南部情勢の煽動に関与している。」と、国外マスコミ関係者を引き連れソンクラー県ハジャイ郡内を視察した際に記者団に語った。「発生件数は減少しているものの、犯行の過激度が増している。」、「情勢の煽動に旧政権系のワーダ派(首班ワンムーハマッドノー・マター元副首相)に関係する人物が『ある部分』で指揮している。」との認識。
ワーダ派は、民主党と袂を分かったデーン・トーミナー(その後上院議員に転出すると共に会派を離脱)が設立したイスラム教系下院議員会派で、新希望党がタイラックタイ党に吸収された際にタイラックタイ党傘下の会派になったが、南部国境3県内で議席を全て失って以来、党内で冷遇され一部党員の間で離脱の動きが見られた。
2004年01月04日に発生した武器庫襲撃強奪・学校連続放火事件の首謀者として、デーン・トーミナーや元教育副大臣のアーリペン・ウタラシン、ナチャムディン・ウマーの名前があがり、ナチャムディンのみが刑事起訴されたが、最終的に証拠不十分であるとして無罪が確定。最近では、ヤッラー県ベートン郡内で発生した銀行爆破事件及びクルングテープで発生したシーナカリン・センター爆破事件に絡んでナチャムディンが幹部に名を連ねるラームカムヘーン大学のイスラム系学生の親睦団体PYNS(パッターニー、ヤッラー、ナラーティワート及びソンクラーの頭文字から名付けられたもの)の南部情勢への関与が取り沙汰された。
因みにデーン・トーミナーの、医師でもある娘(元民主党下院議員)は、南部情勢関連のコメンテーターとして度々ch11のニュースに登場している。
03月29日(木)タイの刑事裁判所は、大手経済紙プーチャッカーン創業者のソンティ・リムトーングクンを前政権与党タイラックタイ党のプームタム・ウェーチャヤチャイ元副運輸相に対する名誉毀損で、執行猶予なし禁固2年、罰金20万Bの実刑判決。ソンティは保釈を申請。10万Bの保釈金(額面20万Bの有価証券等)で仮釈放されたソンティは控訴する方針。
ソンティはもともと愛国党(タイラックタイ党)支持だったが、2005年に入り突然、タクシン前首相の退陣要求運動を開始。新聞、テレビ、ウェブサイトなどを使った政権攻撃と街頭デモで、前首相を窮地に追い込んだ。プームタムに関しては、2005年11月25日に公開録画された番組の中で、ソンティ・リムトーングクンが、「王制打倒を意図していた元共産党員であるプームタムには国王を敬愛する気持ちが欠けている。」また、スェーデン国内に開設された王室を誹謗するサイトを支援していると発言した事が名誉毀損に当たるとして訴えていた。裁判所側は名誉毀損に該当すると認定。ソンティ・リムトーングクンにして執行猶予なしの2年の禁固刑。ソンティ及び番組を製作放映し、また番組を収録したVCDを配布したソンティのタイ・デー・メディア社に対して共同で20万Bの慰謝料の支払いを命じる判決。
2006年09月の軍事クーデターで、タクシン政権が崩壊すると、ソンティは、経営破綻で金融機関の手に渡っていたプーチャッカーン・グループの株式を破格の安値で買い戻すことに成功。また、国営テレビ局チャンネル11のゴールデンタイムでトークショーのホストを任され、「タクシン追放の鉄砲玉役として褒美をもらった。」と言われる。

* プームタム・ウェチャヤチャイ
1953年生。チュラロンコーン大学行政学修士。1970年代の学生運動指導者の1人。鉱山、化成品などの会社を経営した後、政界入り。タクシン政権で愛国党副幹事長、副運輸相などを歴任。
前政権与党の愛国党など5政党が無効となった2006年04月の総選挙での選挙違反に問われた裁判で、タイ検察庁のアタポン報道官は、愛国党と前野党の民主党という2大政党に解党命令が出る公算という見通し。これまでのところ、両党とも説得力のある反論ができていないとしている。裁判は05、06月に結審。年内に予定されている総選挙前に判決の見通し。愛国党については、軍事政権トップのソンティ陸軍司令官が解党を示唆。同党のチャトゥロン党首代行も解党になる公算が大きいと予想。解党命令を受けた党の役員は参政権が5年間剥奪される。

* タイ・ラック・タイ党(タイ愛国党)
警察官から実業界に転進し通信事業でタイ屈指の富豪となったタクシン・チナワットが1998年に設立。バラマキ型政策を前面に出した選挙手法と巨額の資金で2001年の総選挙で歴史的な大勝。政権樹立後はタクシンの政策実行力と派手な演出で高支持率を維持。中小政党の吸収・合併で2005年の総選挙ではタイ史上初の単独過半数を制した。しかし、強権政治に不満を強めた都市中間層の一部と利権を奪われた旧勢力が反対に回り、2006年09月の軍事クーデターで政権崩壊。
スイス人男性のオリバー・ルドルフ・ジュファー(57)がプミポン、タイ国王に対する不敬罪で、チエンマイ裁判所は禁固10年の実刑判決。ピッサヌ・タンブアクリ裁判長は、「5つの不敬行為があり、各4年で合計禁固20年だが、本人が自供し反省しているので、罪を半減して禁固10年にした。」と判決理由を述べた。
胸の「チエンマイ中央刑務所」の空色の文字がお洒落。足にはアンクテット(足枷)付きだが、青い鼻緒のビーチサンダルに変わっていた。顔を手で覆い臥せ目がちだった。
この行為を弁護するものではないが、禁固10年に当たるとは思わない。外貨収入の1割を占める観光立国(第1位は1997年以来、コンピューター部品に明け渡している)でありながら、外国人料金とかビザの発行、度を過ぎた規制にB高とクーデターにテロと日に日にタイは住みにくくなっている。
「タイでは王室批判が刑事罰の対象となるが、外国人が不敬罪の適用を受けるのは稀。」、「不敬罪で有罪判決を受けても、その後減刑されることが多い。」、「 国王自身は05年の誕生日のスピーチで、『国王も間違いを犯すだろうし、批判されるべき』と述べ、不敬罪で投獄された場合は恩赦する考えを示している。」と、日本のマスゴミは報じている。毛唐の報道のような辛口の批判もない。何とも歯痒く、タイ国立通信なのかと見紛うばかりに配慮しすぎ。批判もできない瓦版屋はジャーナリズムではない。「マスゴミ」である。
この裁判について、タイ語メディアは報道を避けている。
2006年12月05日、国王誕生日のため商店が酒類を販売しないことに腹を立て、チエンマイで、国王のポスター4枚に黒ペンキをスプレーするなどした。監視カメラの映像から同被告を逮捕。
アディソン首都圏警察本部長は、サナーム・ルワン内に於ける拡声器の使用や演台の設営を厳格に禁止し、違反者に対しては厳格に法を執行する方針を決定。
首都圏警察本部、都庁及び第1地区国軍本部を交え、30日に予定されているPTVの集会への対策の協議の席上で決定。集会そのものに対しては禁止措置を講じないが、PTVやタクシン支持派色が強いピラープ・カーオ等が集会の開催を計画しているサナーム・ルワンを、29日夕方から04月05日まで夜間の一時閉鎖し使用禁止。集会に参加者の検問を厳格に行う。
 軍政は集会取り締まりのため、クルングテープでの緊急事態宣言発令を暫定政府に提案したが、29日夕方に予定されている、スラユット首相とソンティ国家安全保障評議会議長の首都を対象にした非常事態宣言発令の是非に関する協議に先だち、スラユット首相が前回のクーデター時に暫定首相を務めたアーナン元首相と面会。
30日にサナーム・ルワンで集会開催を計画していたPTVは、夜間一時閉鎖措置が講じられる方針が決定されたため、場所を都庁前広場に移し、予定通り集会を開催する方針。
国家安全保障評議会のアヌポン副事務局長(陸軍副司令官)は、タクシン前首相が資金面でPTVを支援の事実を知っていたが、支援総額については不明。元タイラックタイ党党員が中心になって設立されたPTVの設立発起人数名が、北京滞在中のタクシン前首相と面会している模様を撮影した写真等が明るみになった。
北京でタクシン前首相に面会したチャトゥポン・プロームパン(元タイ・ラック・タイ党副報道官)及びチャクラポップ・ペーンケー(元政府報道官)は、北京で前首相に面会した事は認めたものの、前首相に対してPTV設立の資金提供を要請や反クーデターを標榜した集会の組織の相談は否定。
夕方スラユット首相は、クルングテープでの緊急事態宣言発令を見送る方針。国内世論や諸外国の反応を考慮し、現時点では不要と判断。各団体に平穏な集会の開催に理解を求める方針。将来的に法律だけでは対応が不可能な情勢になった場合には、再度発令もあり得る。
早期総選挙の実施に関しては09月までに新憲法に対する国民投票を終え12月16日または22日に総選挙の見通し。タイ国内では暫定政府の経済失政や新憲法の内容に対する不満が高まっており、選挙日程を明示しガス抜きを図った模様。昨年09月のクーデターで政権を奪取したタイ軍部・暫定政府は、1年以内に新憲法を制定し総選挙を実施すると公約。
03月30日(金)午前クルングテープ都庁は、夕方から集会の開催をPTVに対して都庁前(仏教寺院ワット・スタット前)広場の使用を許可する決定。都庁前広場が住宅地や寺院に隣接している事に鑑み、集会開催者に対し22時30分までに条件付きで集会を認めた。PTVは平穏を旨に集会を進行させ、23時0前後(報道により遅くても24時)までに集会を終了させる方針。
PTVは、30日に開かれる集会では、主に国家安全保障評議会及び政府批判が中心。プレム枢密院評議会議長への攻撃やデモ行進を行う予定はないとか。
午後軍部が提案したクルングテープでの非常事態宣言発令をスラユット首相が拒否したことについて、ソンティ陸軍司令官は、「首相は正しい判断を下した。私は首相の判断理由を理解している。」、「首相とは1日1、2時間話している。」と述べ、首相と軍部の不仲説を否定。
プラチャラート党のサノ党首は、「反クーデターを標榜した集会は、強力な資金提供者の支援を受けた政治的な思惑を持って開催されているものである。」と指摘し、73歳の誕生日を迎える04月01日に集会を資金面で支援している人物に関する決定的な資料を公開する方針。サノ党首は、反クーデター・反国家安全保障評議会を標榜した集会が頻繁に開催されている事に強い懸念を表明。政府及び国家安全保障評議会に対して、「情勢の激化を未然に防ぐ上でも秩序維持と法律の遵守を旨として対策にあたるべきである。」と言明
タイの前政権支持派のPTV主催の反軍事政権集会が、クルングテープ都庁舎前で行われた。参加者は主催者発表で3000人、英字紙ネイションは1000人、タイ字紙マティチョンは2000人、英字紙バンコクポストは4000人と報じた。治安当局との衝突はなかった。
演壇に立ったのは愛国党のウィーラ前副党首、チャクラポップ元政府報道官ら。愛国党の元下院議員数人も会場に姿をみせた。ウィーラらは先週の集会同様、軍政・暫定政府の失政を批判。プミポン、タイ国王の側近であるプレム枢密院議長が昨年09月のクーデターの黒幕として議長の辞任を要求。
03月31日(土)国家安全保障評議会のソンティ議長は、前日にスラユット首相が新憲法の是非を問う国民投票終了後の09月中に政党の政治活動を禁じた民主改革評議会令を解除するべきとの発言を追認。ソンティ議長によると、禁止令の解除時期に関する具体的な話し合いは首相との間で行われていない。
一方、今回のスラユット首相とソンティ議長の発言に対して、「総選挙に向けた充分な準備期間を確保できない。」、「政党間の移動や新党の立ち上げを阻害し総選挙の政治の硬直化を招く。」と、早期の禁止令の解除を各政党が要求。
市民団体「独裁に反対する土曜日の人々」は、プレム議長の罷免を求める署名が既に2000人分集まった事を明らかにし、04月05日にサナーム・ルワンで開催を予定している集会の終了までに10万人分の署名を集め、同日中に集まった署名を添えて王室管理事務所宛に同議長の罷免を求める請願者を提出する方針を表明。
プレム議長が黒幕であると指摘しているPTVは、30日に開かれたPTVの集会の際にプレム議長の罷免を求める署名を集めていたのは、独裁に反対する土曜日の人々の関係者で、PTVとしては署名を集める方針はない(チャトゥポン・プロームパン)との表向きの立場。
反クーデター系12団体からタイラックタイ党から支援を受けていると指摘されているピラープ・カーオは、メンバー全員がタクシン支持派であるものの支援を受けている事実はないとした上で、04月中に志を1つとしているタイラックタイ党の元幹部党員等が中心になって設立されたPTVの集会に合流し国家安全保障評議会を崩壊に導くと息巻いていたようです。尚、30日にPTVと並行して開催されたピラープ・カーオの集会には、僅かに30人から150人程度(報道によりまちまち)しか人が集まらなかった。
ピラープ・カーオは、前選挙委員会委員に対して実刑判決が下された際やタクシン政権末期にサイアム・パラゴンやセントラル・ワールド・プラザで発生した反タクシン派とタクシン支持派市民との衝突の際、最近ではPTVの設立発表会の際に姿を見ることができた人物が顔を揃えた団体。
04月01日(日)朝タイラックタイ党暫定副党首のスダーラット・ケーユラパン♀率いるクルングテープを地盤とする元下院議員や都・区議会議員約100人がタイ赤十字社を訪問し献血。今回の示威行為とも見られる行動に関してスダーラットは、国王が80歳の誕生日を迎える年に献血を行う事は元議員としての義務である事を強調。政治的な思惑とは無関係であると語った。
PTVのウィラ会長は、地方の住民と民主主義制度に関する意見交換を行うために、ソンクラーン明け以降に集会開催場所を地方へ移動させる方針。
これまで開催された2回の集会に関しては、国家安全保障評議会だけでなく、ここにきてPTVの攻撃に動き出した民主主義市民連合幹部にも激震をあたえることが出来たと評価。 PTV幹部のチャトゥポン副会長は、PTVがプレム枢密院評議会議長の罷免を要求する署名集めに関与していると指摘したソンティ・リムトーングクンのプーチャッガーン紙及び民主党のアロンゴン副党首を名誉毀損で告発する為02日13:00に警察犯罪防止取締局に被害届を提出する方針。
チャトゥポン副会長は、01日に73歳の誕生日を迎えたサノ・ティヤントーンが、PTVは大物から資金支援を受け政治的な思惑を持って活動を行っている団体で、集会参加者を金で集め国益よりも己の利益を優先して活動しているとの非難に対し、まずサノ自身が前言通り資金支援者に関する確固たる証拠を提示するべきで、同様に名誉毀損で告発する方向で検討。
先に資金支援者に関する決定的な資料を提示すると発表していたサノは、01日になって既に国家安全保障評議会と政府側が同様な情報を掴んでいるとして発表を中止。
04月02日(月)国家安全保障評議会のソンティ議長は、04月末までに政党の政治活動を禁じた民主改革評議会令の解除時期について各政党と協議を行う方針。評議会の考えを説明し理解を求める。時期に関しては04月19日の新憲法の第1回草案の起草の終了後04月末までを予定。国家憲法起草議会のノラニット議長は、新憲法案に対する国民の判断を混乱させるとして、新憲法の是非を問う国民投票終了後に政党の政治活動禁止令を解除すべきとの認識。
国家安全保障評議会のソンティ議長は、反クーデター集会を開催している団体の背後関係の解明は困難との認識。証拠の提示が困難で背後関係や水面下での繋がり、資金の流れ等に関しては容易に解明できないとの認識。「集会が頻繁に開催されているが、評議会で対応策の検討を終え大きな打撃を与えるものではない。また、今後集会に対して厳しい対応を取る可能性に関しては、政府と協議の上で決めることである。」と語り、即答を避けた。噂されているスラユット首相との対立に関しては、あらためて否定。
国家警察本部のセーリーピスット本部長代行は、「反クーデター市民団体の独裁に反対する土曜日の人々やタイラックタイ党色が濃いピラープ・カーオがサイトを開設し、国王により指名・任命されたプレム枢密院評議会議長を攻撃すると共に、同議長の罷免を王室に要求する10万人の署名を呼びかけていることが、国王の枢密院評議会議員の指名・任命権を侵害すると共に不敬罪に該当する虞がある。」として、公安警察局のティーラデート局長に監視すると共に不敬罪での立件を視野に捜査開始を指示。
ティーラデート局長側は、初期捜査段階では、サイトの内容が社会対立を煽る恐れがあるものの、直接王室を侮辱したり中傷する記述がないことから、刑法112条に記載された不敬罪には該当しないとの見解。
一方、プレム議長の出身県でもあるソンクラー県のプレム支持派住民は、今後も議長を攻撃する動きが続くようであれば南部14県及び東北地方のコンケン県を始めとする各地方の支持派住民と合流してクルングテープに向い、議長を激励すると共に議長を攻撃している反クーデター系団体に抗議活動を開始すると表明。
タイの前政権の不正蓄財追及のため軍事政権が設置した資産調査委員会は、タクシン前首相一族によるタイ通信最大手シンの売却に関し、前首相の長男のパーントーンテーと長女のピントトーンターに個人所得税など計106億Bの支払い義務があるとする判断。国税局に追徴課税を指示し2人を脱税で刑事告発することも検討中。
04月03日(火)情報通信技術省のウィサヌ報道官は、プレム枢密院評議会議長の罷免要求署名を呼びかけたサイト"tmactoday.com"に対して閉鎖措置を取ったと発表。
今回の措置は、政治改革及び国内安全保障に脅威や影響を与えるサイトや王室を中傷するサイトに対して閉鎖・遮断権限を情報通信技術省に付与した民主改革評議会令第5号に則り取られた措置。先に、同省のシッティチャイ大臣が刑法規定によるサイトの閉鎖措置は難しく、最終的に評議会令で閉鎖措置を取ると明言していた。
国家安全保障評議会のサンスゥン報道官は、プレム議長の罷免要求するという国王の権限に挑戦する行為は極めて不適切として、03日開かれた評議会の幹部会の席上で、早急に中止するよう要請し、警察に法を執行して取り締まるよう指示と発表。
プレム議長の罷免の王室への誓願署名を集めている独裁に反対する土曜日の人々は、今回のクーデターに限って国王に謁見した事からも同議長のクーデターへの関与は明白と、今後も署名活動を継続させる方針。
04月04日(水)朝自由貿易協定(FTA)を含む日本とタイの経済連携協定(JTEPA)に調印(03日締結)のため、日本訪問中のスラユット首相は行われた記者会見で、新憲法下での総選挙が12月16日若しくは23日に行われるとの見通しを示し、総選挙後により堅実な民主主義社会が実現するとの認識。タクシン前首相が絡む不正・汚職疑惑案件に対する訴追の可能性に関しては、「既に前首相の将来を左右する案件に対する解明作業が最終章の段階にある。」として、04月末までに訴追が完了の見通し。
解明作業が遅れている事に関しては、結果に対する攻撃を避けるためにも慎重に解明を進める必要があったと説明。

* 日タイ貿易
日本にとってタイは7番目の投資先、第7位の貿易相手国。2006年のタイとの貿易額は輸入が1兆9639兆円、輸出が2兆6647億円。輸入は半導体、コンピュータ関連製品など機械類、電気機器が40%近くを占め、次いで天然ゴムなど農林水産品が16%。輸出は機械類・電気機器が46%、鉄鋼金属が19%。
タイの国内総生産(GDP)は2005年で約1690億US$(日本の約27分の1、埼玉県とほぼ同規模)、1人当りGDPは2577US$(日本の約14分の1)。タイにとって日本は外国直接投資の4割以上を占める最大の投資国、最大の貿易相手国。
タイ警察委員会は、ティーラデート公安部司令官(警察中将)、プラヤー第1管区司令官(警察中将)ら警察幹部7人の異動。ティーラデート中将は、プミポン、タイ国王の側近であるプレム枢密院議長(元首相、元陸軍司令官)の罷免請願の署名運動を取り締まらず、軍事政権中枢から批判。
国家安全保障評議会のソンティ議長は、「プレム枢密院評議会議長の罷免請願署名運動は政治的な思惑を持って王室を利用する極めて不適切なものである。」と行為を早急に中止するよう呼びかけ、法の規定に基づきかかる行為に関与している団体・個人を厳格に取り締まるよう警察に指示。
プレム議長の罷免請願署名活動を展開している、独裁に反対する土曜日の人々は、今後も署名活動を継続し、10万人の署名が集まり次第、王室に請願書を提出する方針。先の発言では05日に10万人分の署名を揃え請願書を提出予定。
一方、06日に首相官邸内で行われる汚職国内一掃式典に出席するプレム議長を狙った不穏な計画の噂に関し、ソンティ議長はノーコメントの姿勢。更に、これまで一貫してタクシン前首相やタイラックタイ党との関係を否定してきた、独裁に反対する土曜日の人々は、今後の活動継続のため、「タクシン前首相」を始めとする国民に支援金の提供を呼びかけ。
インターネット動画投稿サイトのユーチューブに01日、プミポン、タイ国王を攻撃するビデオが投稿され、米インターネット検索エンジン最大手グーグルにこのビデオの削除を求めたが、グーグル側はこれに応じなかったため、タイ国内からユーチューブへのアクセスが一部で遮断。タイ軍事政権は昨年09月のクーデターで政権を奪取して以来テレビ・ラジオを事実上の管理下に置いた。インターネットの検閲、サイトへのアクセス遮断も頻繁に行っている。
04月05日(木)タイ情報通信技術(ICT)省は、ユーチューブへのタイ国内からのアクセスの遮断したことを認めた。「プミポン・タイ国王を侮辱する内容の動画が投稿されたため、動画の削除についてユーチューブと協議中。」 ユーチューブはタイ当局の決定に失望を表明。削除されている。
問題の動画「Bhumibol Adulyadej 2」は44秒間で、タイの国歌とともに国王の映像が流れ、字幕で国王を誹謗、プミポン国王の画像の頭部に女性の足が重なる内容。「パディッダ(paddidda)」を名乗る作者は米国在住とされる。映像へのアクセス数は24時間足らずで5万も伸び、表現の自由に関する論議が起こっている。映像はタイ国民の間に衝撃と反発を引き起した。
昨年09月の軍事クーデターで政権を奪ったタイ軍部はクーデターの理由のひとつにタクシン前首相による王室軽視を挙げ、前首相を不敬罪で起訴することを検討中。反軍政の市民団体は国王側近のプレム枢密院議長(元首相、元陸軍司令官)がクーデターの黒幕と主張。先月から議長の解任を求める署名運動を開始。

* プミポン・アドゥンヤデート国王(Bhumibol Adulyadej)、ラマ9世
正式名称 :プラバート・ソムデット・プラパラミンタラ・マハー・プーミポン・アドゥンラヤデート・マヒタラーティベート・ラーマーティボーディー・チャックリーナルボーディン・サヤーミンタラーティラート・ボーロマナートボーピット、????????????????????????? ?????????????? ????????????????????? ??????????????????????????? ???????????
1927年、米国マサチューセッツ州ケンブリッジ生。父はチュラロンコーン大王(ラマ5世)の69番目の子で、医学・公衆衛生に尽力したソンクラーナカリン親王(マヒドン王子)、母は支那系の平民で孤児だった看護婦。1929年家族ぐるみで帰国した折、父ソンクラーナカリン親王は38歳で死亡。暗殺されたと言われる。
1934年からスイスに留学し、1945年に同国のローザンヌ大学に入学。政治学、法学を学んだ。1946年、全兄のアーナンタ・マヒドン王(ラマ8世)が暗殺された後、タイで戴冠し、チャクリー(ラタナコーシン)朝の9代目の王に即位したが、すぐにスイスに戻り、1952年に帰国するまで欧州で過ごした。安全のためと言われる。
帰国後は全国で数千の農業・灌漑プロジェクトを手がけ、各地の視察、低農薬農業や代替燃料の開発などにも取り組み、衰微していた王室を立て直し、タイの政治的安定、地方開発に尽力した。要所要所で政治の手綱を締め、国民からは「お父さん(ポー)」と呼ばれ、深く敬愛されている。ほとんど笑顔を見せないが、沿道に座り花を捧げ持った老女に腰を折り曲げて顔を寄せ微笑む写真があり、「厳格だがやさしい父」と見られている。
1950年に結婚した王族のシリキット王妃との間に、ワチラロンコン王子、ウボンラット王女、シリントーン王女、チュラポン王女の1男3女。趣味はサキソフォン、絵画、写真、ヨットなど。
検事総局がソンクラーン期間中にタクシン前首相を不敬罪で刑事起訴する方針。 検事総局刑事案件担当局長のスゥムキヤット・ワラディットは今回の方針は捜査当局側から提出された録画テープ等の追加証拠に基づき厳正に検討の結果決定されたもの。
刑法112条の規定に基づき不敬罪で起訴される案件は、2005年12月25日に開かれたタクシー運転手との会合の席上での発言、2006年02月04日に放送された定例政見放送内で民主主義市民連合側がプレム枢密院評議会議長公邸にタクシン首相罷免の請願書を提出する動きに出たことに触れ、「自分を首相の座から追い落とすことが出来るのは国王のみである。」と語ったもの。 発言及び遊説先のプラナコン・シー・アユッタヤー県内で支援者に「国王万歳」と書かれた旗を持たせ前首相を出迎えさせた件の3件。
タイラックタイ党は、09日に正式に党本部を移転。ラーマ3世通り沿いにある12階建てのビルを執行部幹部の執務用の事務所として使用し、ラーチャウィティー通り沿いにある前首相一族系のタイコム財団が使用していた事務所(旧党本部)を党事務所兼会議用施設として利用。現在党本部として使用されているペッブリー通り沿いにあるビルの登記簿上のオーナーは前首相夫人のポチャマーン・チンナワット。
憲法裁判所は、民主党に対する解党の是非に関する判断結果を審理結審の日から20日以内に行い、結果を5月30日に公表と発表。05日をもって民主党に対する審理が結審し決定。
民主主義市民連合のチャムロン・シームアン少将(国家立法議会議員)は、同連合が大規模な市民集会の開催の噂を否定。この発言は、10日に開かれる連合の幹部会の席上で、タクシン体制の復活を阻止するための市民集会の開催について協議が行われるのではないかとの憶測が広がっていることを受けたもの。チャムロン少将は、「幹部会では現在頻発している反クーデター市民集会及びプレム枢密院評議会議長の罷免要求署名活動を中心に現在の政治情勢に関する分析と意見交換を行い、連合側としての今後の方針を決定するためのもので、市民集会の開催は視野に入れていない。」と語った。
セーリーピスット国家警察本部長代行と面会したタイの前政権支持派のPTVは、あらためて平穏を旨に集会を開催する方針を確認した上で、08日にサナーム・ルワンで集会を開催する方針を明らかにしていました。 警察とクルングテープ都庁は開催を認める方針だが、王宮前広場の使用許可を与えるかどうかは不明。
04月07日(土)クルングテープ都庁は、08日午後に予定されている反軍事政権集会が王宮前広場を使用することを許可。集会には前政権支持派、民主化要求団体などが参加する見通し。軍政は、何らかの事態起き次第、集会を取り締まる方針。
反軍政集会は03月23日にクルングテープの王宮前広場、30日にクルングテープ都庁舎前で開かれ、毎回1000人以上の参加者を集めた。参加者の一部は、昨年09月のクーデターの黒幕として、プミポン、タイ国王の側近であるプレム枢密院議長を名指し。軍政の神経を逆撫でした。
民主党のアロンゴン副党首は、タクシン前首相の法律顧問のノパドン・パッタマに対し、「国家安全保障評議会関係者の不正疑惑を喧伝する前に、まずタクシン前首相及びその周辺の人物が関与した不正疑惑を自ら解明し法的責任の追及すべきである。」と指摘。
この発言は、ノパドンが評議会のソンティ議長夫人による陸軍系ch5からのコミッション不正収受疑惑及びスワンナプーム新国際空港が絡む疑惑の指摘を受けたもので、アロンゴン副党首は、「自ら弁護士と名乗り法律を尊重する立場にあるノパドンは、特にスワンナプーム新国際空港建設プロジェクトから利益を貪っていたタクシン前首相、実妹のヤオワパー・ウォンサワット♀、スリヤ元運輸大臣、ポンサック元運輸大臣及び元タイ空港社会長のシースック・チャンターンスの5人に関する解明を進め、法の正義に則って過ちを犯した者に対して法的責任の追及を行った上で、第三者の攻撃を行うべきで、決して弁護士という立場を悪用して過ちを犯した者の罪のもみ消し工作を行うべきではない。」と皮肉。
タイ屈指の人気掲示板サイト、パンティップ・ドット・コム(Pantip.com)は、タイ情報通信技術(ICT)省の指示を受け、政治関連の掲示板「ラーチャダムヌン(民主記念塔がある通り)」を閉鎖すると発表。サイト・オーナー名で「サイト存続の為に政治的な書き込みをしないで欲しい。」と記された文面が掲載された。情報通信技術省のシッティチャイ大臣は、国内安全保障を脅かす恐れがある書き込みを防止する為の『一時的な』措置であることを強調。
タイ軍事政権は昨年09月のクーデターで政権を奪取して以来、テレビ、ラジオを統制下に置き、ネットの検閲強化も進めている。非政府団体(NGO) のフリーダム・アゲンスト・センサーシップ・タイランド(FACT)によると、01月末時点でアクセスが遮断されたウェブサイトはポルノやタクシン前首相関連など1万3000以上。タクシン政権時代の5倍以上。04月からは「プミポン・タイ国王を侮辱する内容の動画が投稿された。」として動画投稿サイト、ユーチューブへのタイ国内からのアクセスが遮断された。
04月08日(日)クルングテープの王宮前広場で行われた反軍事政権集会は、クルングテープ都庁との約束通り、09日午前零時前に終了、散会。参加者は数百人で治安当局との衝突はなかった。
集会を主催した前政権支持派は、多額の経費を使った欧州視察旅行に家族を同伴したサプラン陸軍司令官補を批判。別の民主化団体は、プミポン、タイ国王側近のプレム枢密院議長(元首相)をクーデターの首謀者として糾弾。
軍政は首都での非常事態宣言発令をちらつかせ反対派を牽制。インターネットの検閲も強化し、反軍政の動きを押さえ込もうとしている。タイは今週末からソンクランの連休に入るため、両陣営の争いも水入りとなりそうだ。
19時代ネイション・チャンネルのニュースショーのサイト・オーナーへの電話インタビューの中で、サイト・オーナーは、「問題があると指摘された書き込みは『過激』とはほど遠い穏やかなもので、またサイト側が掲示板に書き込みをする者全てに対して事前メンバー登録を義務づけており、容易に書き込みをした人物の特定ができること、また、常時書き込みを監視していることから、安全保障を本当に脅かすような書き込みは出来ないはずである。」と語り、今回の措置に疑問を呈し情報通信技術省側の対応に対して不快感を示した。
04月09日(月)朝タイラックタイ(タイ愛国)党は党本部をラマ3世通りのナワソンビルに移転。移転は家賃負担を下げるのが目的。タイラックタイ党のチャートゥロン暫定党首は、対立を避け民主主義を基本に置いた国内和解・一致団結体制と経済再生を党の基本行動方針に。
新党本部の開所式典の際に明らかにされたもの。開所式典は、チャート・タイ党からソムサック・プリサナーナンタクン副党首や、約100人の党員・党幹部が出席。タクシン前首相の実妹のヤオワパー・ウォンサワット♀やスダーラット・ケーユラパン♀、ポンテープ・テープカンチャナー、プロミン・ルゥトスリデートと言った前首相直系の党幹部は出席を見合わせていた。
Pantip.comは、ネーション社系のメディアと提携したリベラル且つ過激な論調の記述が多い掲示板で、09日付けのネイション紙で、親タクシン、反プーチャッカーン(ソンティ・リムトーングクン系のメディア)のサイトと認識されていることが閉鎖措置の背景にある事を示唆。
午前スラユット首相が、風邪気味であるとの理由で診察を受けるためにバンコク病院に到着。
15時過ぎタイ暫定政府の報道官は、「スラユット首相が検査入院した。」と発表。09日に予定されていた公務を突然すべてキャンセル。スラユット首相の大腸から8年前に発見されていた小さな腫瘍の切除採取と検査のため、12日までバンコク病院に入院する見通し。首相解任を狙った第2クーデターの噂の最中だけに緊張が走った。
担当医のパリンヤー・タウィーチャイヤガーン陸軍少将は、「腫瘍の摘出検査は、あくまで定期検査の機会を利用して行われるもので、スラユット首相自身の体調には特に問題点は認められていない。」と説明。
ブンロート国防相は、「首相は辞任するつもりはない。」と述べ、「1年の任期を全うするかどうかは状況次第」、「事態をコントロールできなければ責任を取って辞任するしかないだろう。」と辞任の可能性を認めた。反クーデター集会が第2の血の5月を招く可能性は、彼らがタイ経済に損失を与えない程度に活動を抑えるかにかかっているとし、第2クーデターの噂について、「(タイ軍の権力機関)国家安全保障評議会(CNS)に聞いてくれ。」「どんなことでも可能性はある。」と否定せず、国家、宗教及び王室に影響を好まない軍が状況をどう捉え、損害とメリットをどう認識しているかにかかっている。
タイの報道官関係者は、スラユット首相がプミポン国王の諮問機関である枢密院の顧問官から首相に転じたことから、クーデターは困難と見ている模様。ただ、10日に何かが起こるという噂もあり、当面は緊迫した事態が続く見通し。
当初反クーデター・反国家安全保障評議会を標榜した市民団体テムジン・ネットワーク代表のチャナーパット・ナ・ナコンは、国家安全保障評議会を訪れ、「現在展開されている王室の権威への挑戦を意図したプレム枢密院評議会議長に対する攻撃は、タクシン前首相の返り咲きを画策するスリヤ・チュンルンルゥアンギット(元タイラックタイ党幹事長、元副首相等)とPTV会長のウィラ・ムシックポン等が中心になって計画され、計画遂行の為の資金はタクシン政権時代に利益誘導を受けていた企業関係者から提供の裏付けの資料がある。」と、タクシン前首相の首相返り咲きを狙った旧政権関係者による王室冒?の厳格な取締りの要求書をソンティ議長に提出。
反クーデターを標榜していたチャナーパットは、12月中旬に予定していた反クーデターを標榜した大規模な市民集会の開催を「国民から尊敬されている人物からの警告」で断念して以降、親クーデター派の言動が目立つ。因みにチャナーパットは元民主党党員。
民主主義市民連合幹部のソムサック・コーサイスックは、10日に集会を開催するか否かは国民の考え次第で、集会を開催する場合は国家安全保障評議会及び政府に対する公約の早期実現及び早期汚職解明をメインテーマになるとの認識。
この発言は、反クーデターを標榜する市民集会が頻繁に開催されていることを中心に現在の政治情勢の分析及び今後の活動方針を議題とした民主主義市民連合の幹部間協議が10日に行われる際、集会の開催の是非に関して協議が行われるのではないかとの憶測が依然囁かれている事を受けたもの。前日にはスリヤサイ調整役が反クーデターを基本原則に置いている連合側に別の団体が開催している集会に対抗する為の集会を開催する方針はないと発言していが、ソムサックは、幹部間協議の席上で国民の考えを勘案し集会再開の是非についても協議されるとの見通し。また、ソムサックは発言の中で、政府は失格点圏内にあるとの認識を示し、「公約に掲げた新憲法下での総選挙実施までの6ケ月間に何を目標に取り組むのか明確にするべきである。さもないと、FAT締結推進等に見られるようなタクシン政権時代の案件に対する取り組みだけに終始し、一体何の為の政変・政権交代だったのかという疑問を残すことになる。」と指摘。
04月10日(火)昼軍事政権トップのソンティ陸軍司令官は、空軍、海軍、国軍最高司令部の3司令官とウィナイ国防次官を引き連れバンコク病院に入院中のスラユット首相(元陸軍司令官)を見舞った。スラユット首相の解任を狙った第2クーデターの噂が流れていることから、両者の関係に問題がないことをアピールした模様。スラユット首相は09日突然公務をすべてキャンセルし検査入院、様々な憶測を呼んだ。退院予定は12日。
民主主義市民連合のスリヤサイ調整役は、幹部会の席上で、「危機的状況にある国内情勢に油を注ぎかねない集会の開催を見合わせ、引き続き政府側の任務遂行を監視し再度状況を見極めた上で集会開催の是非を検討する。」と表明。但し、各地で開催しているセミナーに関しては、今後も継続して開催する方針。また、6ケ月間の政府の成果に関し、「依然前政権の不正行為により引き起こされた問題の解決にはほど遠い状況である。」、「今後も政府が公約を果たすことが出来なかった場合はスラユット首相自らが責任を取る姿勢を示すべき。」と発言。
一方、幹部のソンティ・リムトーングクンは、「反クーデター団体によるプレム枢密院評議会議員の罷免誓願の署名活動は、国王の枢密院評議会メンバーを指名する権利に対する直接的な侵害行為に該当する。」と、「実行・未遂に関係なく死刑ないしは終身刑が科せられる刑法108条を適用してかかる行為を取り締まるべきである。」と表明。
スラユット首相は、ヨンユット政府報道官を通じ、「総選挙が実施するまで全力を尽くして職務に邁進する。」と辞任説を否定。
首相が入院しているバンコク・ゼネラル病院の主治医は、「検査結果が良好であることから11日中にも退院できる。」との見通し。
タイのプミポン国王に対する不敬罪で服役中のスイス人男性、オリバー・ジュファー(57)が国王の恩赦で、出所。ジュファーは国外退去処分を受ける。ジュファーさんは国王の79歳の誕生日にあたる昨年12月05日、チエンマイで国王のポスターに黒ペンキをスプレーするなどして、禁固10年の実刑判決。
午後検事総局刑事事件担当のスゥムギヤットは、国家警察本部から提出されていたタクシン前首相に対する不敬罪での刑事起訴を断念。検察は証拠不十分で立件は困難と判断。先に、ソンクラーン前後に刑事起訴する見通しを表明していたが、今回の決定は警察側から提出された捜査資料を綿密に検討した結果下されたもの。警察側には検事総長に対し直接今回の決定に対する異議を申し立てることができる。
夜半王室侮辱及び国内安全保障を脅かす書き込みの掲示があったとして07日に一時閉鎖措置が講じられていたPantip.comの政治関連掲示板「ラーチャダムヌゥン・ルーム」が再開。サイト・オーナーによると、「再開は情報通信技術省の了解のもとで行われたもので、再開にあたって同省側から王室やそれに関係する枢密院評議会議員個人を中傷するような書き込みで無い限りは、政府や国家安全保障評議会に関する批判や論評を含む掲示板への書き込みに干渉する方針はない。」と伝えられた。
04月11日(水)15:00前検査入院していたスラユット首相が退院。12日に公務を再開する予定。首相は退院の記者会見で、「健康状態は問題ない。仕事を続けられる。」と首相辞任説を否定。辞任の噂に関する見解は12日の記者会見の際に明らかにされる予定。
首相は09日、突然公務をすべてキャンセルし検査入院し、軍部との対立による辞任、軍事政権幹部による第2クーデターの噂が流れたが、10日にプミポン国王夫妻が見舞いの花束を送り国王の支持が鮮明になり、変事の可能性は薄らいだ。
国家安全保障評議会のソンティ議長は、「政府と評議会の関係は依然強固である。」、「クーデターの噂は政府・評議会に反対する層が対立を煽るために意図的に流したものである。」と、第2クーデターの噂を否定。
タイの前政権与党のタイラックタイ(愛国)党、前野党の民主党など5政党が無効となった昨年04月の総選挙での選挙違反に問われた裁判は05月30日に判決が下ると、タイ字紙プージャッカーンなどが報じた。愛国党はタイ最大、民主党は第2位の政党で、両党が有罪で解党命令を受けると、タイ政界は空白状態となる。判決の見通しについて検察庁のアタポン報道官は03月末、「愛国、民主の両党とも裁判で説得力のある反論ができておらず双方が解党命令を受ける公算が大きい。」という考えを示した。解党命令を受けた党の役員は参政権が5年間剥奪される。
04月12日(木)タイのスラユット首相は、記者会見で問題がない限り首相職に留まると述べたが、政情が悪化した場合は辞任もありうることを認めた。内閣改造を検討していることを明らかにした。首相の進退はブンロート国防相が11日にソンティ陸軍司令官に首相が自らの辞任を提案したと述べていた。
スラユット首相は陸軍司令官、国軍最高司令官を経て2003年からタイ国王の諮問機関である枢密院の顧問官。昨年09月のクーデター後、軍部の要請で首相に就任。前政権の汚職捜査が進まず、イスラム過激派のテロが続く深南部は情勢が悪化し、経済政策でも失策が続き、発足当時に70%を超えた支持率は30%台に下落。
04月15日(日)タイラックタイ党のチャートゥロン暫定党首は、「ソンクラーン後に政府及び国家安全保障評議会は反クーデターを標榜する団体による過激な集会活動による脅威に確実に晒される事になる。過激な集会活動が経済・国民生活にも深刻な影響を与える恐れがある。」と警告。「政府が公約に掲げた総選挙実現に取り組む姿勢を明確に見せている限りは、たとえ集会活動が激化しても政府・評議会の安定を揺るがす脅威には為り得ない。」との認識を示し、「むしろ政府と評議会の対立が安定を脅かす脅威に為り得る。」と皮肉。
親タクシン派色が強いPTVは、「政府・評議会に対する攻撃を強化する方針。27日に他の団体と共同でサナーム・ルワンで大規模な集会を開催し政権の屋台骨を揺るがす反政府勢力の伸張に繋げる。」と表明。
PTVのチャトゥポン副会長(元タイラックタイ党副報道官)は、PTVが27日に開催予定の集会に地方の住民の動員を否定。
これは、テムジン・ネットワーク代表のチャーナパット・ナ・ナコンが、政権返り咲きを狙うタクシン前首相の支援下でPTVが地方のタイラックタイ党の票の取りまとめ役を利用して、27日に開催される集会に旧政権の息がかかっている地方役人や草の根層を中心とした地方住民の動員を図り、動員の背景に不安定な情勢を煽動し当局側との衝突という事態を引き起こしたいとの思惑との指摘を受けたもの。チャトゥポンは、「国家安全保障評議会側がかつて反クーデターを標榜していたチャーナパットを利用してPTV攻撃に出るとは思わなかった。」と語り、チャーナパットの変貌ぶりを皮肉った上で、「地方の草の根層は独裁政治云々以上に農産物の価格低下問題等の生活に密着した問題に対する関心が強くPTVの集会に対する関心が低いと思わ、集会に参加する地方層は中産階級以上の者に限られるのではないか。」と発言。
民主党のアピシット党首も、ソンクラーン後に反クーデター団体による集会活動が激化を懸念。「血の5月のような最悪の事態を未然に防ぐため、政府・評議会側はクーデターを正当化する理由の1つに掲げた前政権の不正・汚職行為を始めとする問題の解決に対して取り組む姿勢を明確にみせ、反タクシン系団体、反クーデター団体及び真に民主主義の回復を要求している団体それぞれの発言により混乱している国民に対して、前政権が如何に法の正義を踏みにじり国家に損害をもたらしてきたかを知らしめる努力をすることが重要である。」と発言。
04月16日(月)チャーナパットの指摘を受け、ナコン・ラーチャシーマー県内に本部を置く第2地区国軍本部は、長距離バスの利用客に対する監視を強化し、各幹線上に設置された監視拠点での動向監視も強化する方針。
また、国家警察本部のウィチヤ副本部長は16日、PTVが主催する反クーデターを標榜した集会に参加する為に、ソンクラーンの帰省客に混じって上京する地方住民が少なからずいるとの情報に基づき、警察内で対策の協議を終えた事を明らかにしていました。
04月17日(火)テムジン・ネットワークのチャナーパット・ナ・ナコンは、「27日に大規模な集会の開催を計画しているPTVが、地方住民の動員をかけているとの指摘は事実に基づいたものである。PTVの活動の背景にタイ・ラック・タイ党結党間もない1999年にフィンランド国内で行われたタイラックタイ党の一部幹部出席のもとで行われた謀議の席上でまとめられたフィンランド宣言に則ったタクシン前首相を首班とした一党支配の大統領制を樹立したいとの思惑がある。」と指摘。チャナーパットによると、国家安全保障評議会傘下の情報筋も同様にPTVが地方住民の動員をかけているとの情報を握っているとのこと。
フィンランド宣言は、欧米型の共和制を模範にして、タクシン・チンナワット警察中佐を大統領とした王室の影響力を極力排除した一党独裁体制の樹立を目指すとするもので、当時のタクシン首相及びタイ・ラック・タイ党何れも同宣言の存在を否定。
政府官邸の高官筋からの情報によると、国家警察本部のセーリーピスット本部長代行が王室管理事務所の高官と最近面会した際、王室管理事務所側から国王にいらぬ心労をもたらす恐れがあるとして、先に検事総局側によって不起訴処分が決定されたタクシン前首相が絡む不敬罪案件を蒸し返す異議申し立てを行わないよう要請。
民主主義市民連合とタクシン政権関係者やタクシン支持派との間で不敬罪をネタにした攻撃が活発化していた2005年12月04日に行われた誕生日記念スピーチの中で国王は、「人間として過ちを犯する事があり得るご自身に対する発言等で罪に問われた者に対しては必ず許しを与える。」と語り、常に自分が正しいと考えているタクシン首相を揶揄し不敬罪を政治的な目的で利用する動きを戒めた。
04月18日(水)反クーデター12団体は、新憲法原案に異議を唱える為の集会を19日に国会議事堂前で開催する方針。集会では新憲法原案の非民主制を非難すると共に、あらためて1997年憲法の再運用を要求。
一方、27日にサナーム・ルワンで集会の開催を計画しているPTVのチャトゥポン副会長(元タイラックタイ党副報道官)は、集会で第1回憲法原案に対する論評、特に上院議員の任命制への変更や下院議員の定数削減に対する論評が中心になる見通し。
スラユット首相は、内閣改造に於いては人員増強に重点を置き、現在の内閣メンバーの解任や新ポストの増設及び噂されている安全保障事項関連担当を始めとする副首相の新規任命は考えていない事を明らかに。公約実現を期すために法制面を中心に国家安全保障評議会及び国家立法議会と緊密な連携体制をとって職務に邁進していく方針。安全保障担当副首相の新規任命を見送る事に関して、スラユット首相側は国家安全保障評議会側が管掌するべき事項であることを理由に掲げ、前後してソンティ議長は最終的に首相側の決断に委ねると断った上で、あらためて安全保障関連担当副首相を閣内に配置する必要があり、軍部内から指名されるべきであるとの認識。その後、ソンティ議長とブンロート防衛大臣、ウィナイ防衛省次官がスラユット首相と面会。
タイのタクシン前首相が亡命生活を送っている英国をタイ軍事政権、国家安全保障評議会(CNS)のウィナイ事務局長、国防次官(陸軍大将)が最近訪問。ウィナイ次官は以前から、前政権与党のタイラックタイ党(タイ愛国党)の元幹部と新党を結成の噂もあり、軍政後をにらんだ前首相との密談説も浮上。
軍政トップのソンティCNS議長、陸軍司令官は,「(ウィナイ次官の訪英は)休養のためで、前首相に会いに行ったわけではない。」、「(次官と前首相の密談は)信じていない。そんなはずはない。」と述べ、軍政内部の亀裂を否定。ただ、いつもに比べ声は小さく歯切れも悪かった。タイ軍部は昨年09月、タクシン政権の汚職、権力乱用などを理由に軍事クーデターで政権を奪取。汚職捜査が難航する一方、経済政策の失敗で景気が悪化、深南部のイスラム過激派テロ、麻薬汚染といった問題も改善せず、徐々に国民の支持を失っている。公約通り年内に総選挙を実施すると、前首相派勢力が復権する可能性もあり、前首相派との手打ちが必要という見方も。
04月19日(木)タイ軍事政権、国家安全保障評議会(CNS)のウィナイ事務局長、国防次官(陸軍大将)は、04月中旬のソンクラン連休中に英国でタクシン前首相を訪問との報道を否定。行き先は前首相が滞在中の英国ではなく、フランスで、ミーチャイ立法議会(軍が任命し国会に相当)議長、タクシン政権で副首相を務めたウィサヌ、同じく内閣秘書官長を務めたバワンサクを同行し、現地で前首相の義弟のソムチャーイ前法務次官と「すれ違った。」と認めた。
タイ軍事政権が作成した新憲法草案を公表。上院を任命制に戻すなど、政党、一般国民の政治参加を制限、エリート層によるコントロールの強化。世論の反応をみて草案に調整を加え、09月に国民投票。
新憲法は、1997年憲法下で起きた「タクシン前首相への過度の権力集中、行政府の権力乱用」の再発防止。▽首相は下院議員から選出し任期は連続2期8年まで▽上院は憲法裁判所長官、選挙委員会委員長らが選出する任命制で定数160(1997年憲法では公選制、定数200)▽下院は地域別比例代表80、中選挙区320の定数400(同500)▽国会議員の立候補資格として選挙の90日前から同一政党に所属することを義務付けた規定の撤廃など。小選挙区、比例代表が廃止。国会議員の所属政党移籍が容易になるため、中小政党が乱立し短命な連立政権が続いた1990年代に似た状況が生まれると予想される。一方、互いに任命しあう上院と裁判官、独立機関幹部、高級官僚などが一体化し強力な権力を握ると思われる。
タイでは軍事政権が長く続いた後、1980年に、軍、官僚組織、政党の支持を受けたプレム元陸軍司令官(現枢密院議長)が非議員首相として統治する「タイ式民主主義」が始まり1988年に終焉。その後1991~1992年の軍事クーデター政権を除き、短命な連立民主政権が続いた。この間、任命制の上院では高級官僚、軍幹部らが議席の多数を占め、政治家との権力バランスを保った。しかし、2000年に行われた1997年憲法による初の総選挙でタクシン政権が発足し状況は一変。国会の議席数だけがものをいうシステムの中、タクシン首相は旧来の権力構造、既得権益に次々にメスを入れ、結果として昨年のクーデターを招いた。タクシンがクーデターの数ケ月前からプレム枢密院議長との対決姿勢を明確にし、今もクーデターの黒幕としてプレム議長の名前が挙がるのは、政変の理由の1つに選挙中心の一般的な民主主義か、エリート層が国民を「善導」するタイ式民主主義かという政治システム闘争を物語っている。
04月20日(金)スラユット首相は、内閣改造の指名を終えた事を明らかに。詳細については国王認証を経て来週中にも発表。スラユット首相によると、新憲法案の是非を問う国民投票関連担当の国務副大臣を指名した他、社会関連の閣僚を新たに指名。効率性を重視した内閣改造により負荷の分散が期待できることから、今後自身の南部国境3県域を始めとする地方への訪問機会が増えるとの見通し。その後、新たに国務副大臣及び農業・協同組合副大臣の2人を指名か。
04月22日(日)ブンロート防衛大臣は、旧政権関係者から政権転覆工作の為の資金が北部・東北部を地盤とするタイラックタイ党所属の元下院議員に支給されているとの情報は事実であると再確認。旧政権関係者から元下院議員に1人あたり300万Bの資金が内外から支給されているとの情報を政府側が認めたもの。ブンロート防衛大臣によると、「具体的な証拠を?んでいるものの、まだ首相に報告がされていないため証拠の公開は現状では出来ない。」
本件に関して資金洗浄調査委員会側は、資金の流れを?んでいるとの報道及びタイラックタイ党元下院議員への資金の流れの調査を行っているとの報道のどちらも否定。
反タクシン派の大衆民主主義キャンペーンのスリヤサイ事務局長は、「反クーデター・反政府系団体に新たな政府攻撃の材料を与えないためにも、資金の流れを証明する資料を国民に公開するべきである。」と言及。
04月23日(月)午前Nation紙4面に、かつてLiverpoolの買収に動き、しかも微妙に国費を投下したこともあるタクシン前首相が中東と支那のパートナーと共同でイギリスのサッカーチーム「Manchester City」の買収に動いているとの噂。中東のパートナーとの協議を終えた後に今週中にも支那に戻り支那のパートナーと共同出資による買収に向けた協議が行われる見通し。タクシン前首相がイギリスのサッカーチーム買収の共同出資者と協議を行うために中東を訪問中であるとか。
前首相法律顧問のノパドン・パッタマは、「買収云々に関しては直接本人に確認しない限りは答える事は出来ない。」としたが、「イギリス国内で何らかの投資を行う事はあり得る。」と答弁。
、刑事裁判所で開かれたソンティ・リムトーングクンによる名誉毀損訴訟の公判で、ソンティが罪状を認め名誉を毀損されたチンナワット及びダーマーポン一族に謝罪の意を表明。この裁判は、ソンティがプーチャッカーン紙やサイト、テレビ番組等の中でタクシン前首相のチンナワット一族及びポチャマーン前首相夫人のダーマーポン一族がシン社持ち株売却に絡む不正行為に関与したと指摘した事により名誉を毀損されたとして、ダーマーポン一族のギヤットサック・ダーマーポン海軍中将が提訴していたもの。キヤットサック海軍中将側は今回のソンティの謝罪発言を評価した上で、再度一族と相談の上で05月08日までに訴訟取り下げの是非に関する回答を裁判所側に示す方針を明らかに。
ソンティは別件の名誉毀損訴訟で2年の実刑判決を受け、控訴の為に仮釈中。
前政権の不正蓄財追及のためタイ軍事政権が設置した資産調査委員会は、タクシン前首相一族によるタイ通信最大手シンの売却に関し、前首相の長男のパーントーンテーと長女のピントーンターに対する追徴課税額を計274.2億Bバーツに引き上げた。今月初めの時点では追徴額を106億Bとしていたが、シン株を保有していた前首相一族の投資会社に対する法人所得税、罰金、金利などを上乗せした。
パーントーンテーらは昨年01月、シンガポール政府の投資会社テマセクなどにシンの株式49.6%を733億Bで売却。タイ史上最大の企業売買だったにもかかわらず、タイ証券取引所(SET)を通じた個人取引の形を取ったため所得税が課税されず、この「節税」取引で都市中間層にくすぶっていたタクシンに対する不満に火がつき、首相辞任を求める街頭デモへの参加者が急増。昨年09月の軍事クーデターの遠因となった。
アジア・太平洋ビジネス関連首脳会談出席の為に05月21日から22日の日程でアラブ首長国連邦のドバイを訪問すると伝えられていたスラユット首相は首脳会談に出席する予定が無いことを明らかにし商務大臣に代わりに出席する人物の人選を指示。
この発言に先立ち、タクシン前首相がドバイの王室から顧問就任の要請を受けたか要請を受ける予定であるとの噂があり、スラユット首相がアラブ首長国連邦を訪問した際にタクシン前首相との間で何らかの協議がもたれるのではないかとの憶測が広がっていた。
国家安全保障評議会のソンティ議長は、アラブ首長国連邦は現政権を支持している事から、ドバイの王室が前首相に対して顧問就任を要請するような事はあり得ないとの認識。
04月24日(火)タイ政府は定例閣議で、事業権料の未払いで先月接収したテレビ局TITVを公共放送局に衣替えする方針。資本家及び権力側の報道への干渉を排除した高度な独立性が担保された公共放送局としてTITVを再生させるため、今後専門検討委員会を設立し広告収入に替わる収益源の模索を始めとした総体的な検討が行われる予定。特定消費税などから運営費を出し、CM放送など営利活動は行わない。年内に法案をまとめ立法議会(国会に相当、軍が任命)に提出予定。
閣議の席上で、国民投票法法案を承認。この法案は、選挙委員会を新憲法制定の是非を問う国民投票の実施主体及び違法行為の摘発主体とし、投票の妨害や買収行為等の違反行為に対しては最高で1 年の禁固及び2万Bの罰金の一方または両方が科せられ、また政治政党幹部による投票妨害等の違反行為に対しては先の量刑の他に5年間選挙権が剥奪される。
スラユット首相は、22日に遡ってコーウィット前国家警察本部長(現国家安全保障評議会評議員)を首相常設顧問に据える人事令を発令。この人事令に絡んで、スラユット首相側からコーウィット警察大将に対して09月の退官まで保持できる国家警察本部長の職位を返上させ、セーリーピスット国家警察本部長代行の本部長正式就任に道筋をつけるよう要請。この件に関してスラユット首相は、セーリーピスット国家警察本部長代行を正式に本部長に据える考えがある事を認めた上で、今月末までに正式に任命する事が出来るとの見通しを示した。
事実上解任されていたコーウィット警察庁長官は肩書きも外され首相顧問となる。コーウィットは年末年始にクルングテープで起きた連続爆弾事件で犯人逮捕に失敗。02月に首相府付に左遷。警察顧問だったセーリーピスットが長官代行に就任していた。
クルングテープの王宮前広場で27日、反軍事政権派による集会が行われる。クルングテープ都庁が広場の使用を主催者に認めた。王宮前広場での反軍事政権集会は今月08日以来。前回は数百人が参加したが、治安当局との衝突はなかった。
04月25日(水)タクシン前首相が、23日から25日の日程でカタールの首都ドーハで開催された民主主義・開発・自由貿易フォーラムに参加。表向きにはタクシン前首相の熱烈な支持者が個人的に開設した事になっているhi-thaksin.net上で明らかに。
「カタールは外交的儀礼をもってタクシンを迎え入れた」と題されたページには、政権を追われてからタイに帰れないでいるタクシン前首相をカタール政府当局は外交的な儀礼を持って受け入れただけでなく、各国の元リーダーやビジネス関係者と意見交換を行う事が出来た等々と記されている。今回の訪問はフィンランドの大統領や国連事務総長と同様にカタールの首相からの招聘によるもので、首相在任中は民主主義(プラチャティッパタイ)と大衆政治(プラチャーニヨム)の意味の違いを理解できない層の支持取り付けに奔走していたタクシン前首相はフォーラムの席上で、自由貿易と経済に重点を置く民主主義の重要性を説くと共に国家開発は国民による国民から受け入れられる政府によって行われるべきであると語っていたとか。
AFP電によると、タイのタクシン前首相が北京郊外のパインバレー・ゴルフクラブの第2コースのオープニングセレモニーに出席。同ゴルフクラブはジャック・ニクラスの設計で、オーナーはタクシンと親しい支那生まれのタイ人実業家、チャーンチャイ・ルアイルンルアン(厳彬)。
タクシンは昨年09月の外遊中にクーデターで失脚、以来主に北京と自宅があるロンドンで亡命生活中。

* 厳彬
支那山東省生まれで1980年代にタイ国籍を取得したとされる。タイ生まれの人気ドリンク剤「レッドブル」の支那での製造・販売権を持つほか、支那で不動産などの事業を展開。支那の雑誌「胡潤百富」の2006年「支那富豪ランキング」に支那人として56位にランクイン。
国会議事堂前に仏僧ら数百人が集まり起草中の新憲法で仏教を国教と規定するよう要求。政府は兵士、警官数百人を出動し警戒。
04月26日(木)首相顧問のダートニデー・ワーバーは、「仏教の国教化要求は南部国境3県域内に於ける一連の不穏な動きに関与している組織に、地域内の対立を煽る新たな口実を与え情勢を深刻化させることに繋がる虞がある。」と、来週行われる首相と国家安全保障評議会議長との協議の席上でこの懸念を伝える意向を明らかに。
午前中に、国会議事堂で開かれた国家憲法起草議会の会議に出席する途上、仏教国教化を要求する団体代表から要求書を受け取ったスラユット首相は、代表に向かって、「意見を聴取する用意があるとした上で、話し合いにより理解を共有し、一丸となって問題の解決に臨むことが重要である。」と説いた。
タクシン政権とサンティ・アソーク教団を含む民主主義市民連合が対峙していた当時に政権・タイラックタイ党支持に回った事でも知られるタンマガーイ教団が、25日に国会議事堂前で数千人規模の集会を開いた僧侶を含む仏教国教化を要求した団体が、要求実現まで規模を縮小し国会議事堂前で座り込み活動を展開する方針。
スラユット首相は、新憲法下で行われる総選挙後のタクシン前首相の帰国の可能性は極めて薄いと認識を示した。これは、有名コラムニスト11人を招いた昼食会の席上で語られたもので、スラユット首相は、「総選挙が実施される頃にはタクシン前首相が絡む不正・汚職疑惑追求の舞台が法廷の場に移っており、仮に外部が前首相の帰国を受け入れる環境を整えたとしても前首相を取り巻く政治的な状況が帰国を困難なものにするだろう。」と述べた。
04月27日(金)米ゼネラル・エレクトリック(GE)がスワンナプーム国際空港に納入した爆発物検知器、CTX9000の代金の一部、約520万US$が、開港後半年たっても支払われていないことが明らかに。在タイ米国大使館が同空港を運営するエアポーツ・オブ・タイランド(AOT)に事情説明を求めたところ、「直接購入したわけではないので手続きに時間がかかっている。」という返答。CTX9000については、前政権時代に贈収賄疑惑が浮上、捜査中。
04月28日(土)国王は、2004年に公共保健省次官時代に当時のスダーラット・ケーユラパン保健相と対立し省を放逐され反タクシン派として知られるワンロップ・タイヌア元保健次官(前民主党比例代表区選出下院議員)が副保健相、ティーラウット元警察庁第7管区司令官が副内相、ナット元スポーツ公社副総裁が副観光スポーツ相の3人の新閣僚を認証。
一部報道によると、現在スダーラット元公共保健大臣や旧政権関係者と法廷闘争中で、また次官時代に地方の医師団体と対立した事でも知られるワンロップの任命の是非を巡った議論が国王による認証手続きが遅れた1つの原因になった。昨年9月のクーデター後発足したスラユット内閣はこれまでのところ目に見える成果が乏しく支持率が低迷。スラユット首相は批判をかわすため内閣改造に踏み切ったが、官僚出身者中心の現閣僚を全員留任させた上新たに元官僚3人を入閣させ人材面で手詰まり感。
一方、タイラックタイ党幹部のグテープ・サイグラヂャーンは、同党暫定副党首のスラユット♀との間で法廷闘中のワンロップや第7地区警察本部長時代だった2001年にタイラックタイ党候補者が絡む選挙違反行為を大量に摘発したティーラウット警察中将が指名された事を指し、党に対する当てつけ人事であると不快感。
04月29日(日)民主党執行幹部のコープサック・サパーワスは、「タクシン前首相が国外企業を雇い政府・国家安全保障評議会への攻撃を仕掛けている。」と指摘。タクシン前首相が今年に入って契約を締結したアデルマン社が、ワシントンDCと香港の拠点を利用して「タイへの帰国を欲している一般人としてのタクシン前首相」のイメージを拡散させることに貢献している他、アメリカ政府との強いパイプを持つ一方でUSAイノベーションなるNGOの幹部を務める元アメリカ国連大使の同社の幹部がアメリカ政府へのロビー活動やタイ政府の「非民主的イメージ」を同国内に流布する任務を請け負っていると見られ、また現在タイ国内で閲覧が不可能になっているYoutubeのサイトへのタイの軍政を非難するメッセージの投稿にも関与していると見られている。
04月27日付けのワシントンポスト紙に掲載されたタイ政府による特許侵害行為を非難意見広告もアデルマン社幹部が関与。コープサックによると、非難の対象となっているアメリカの民間企業がライセンスを持つエイズ治療薬の国内独自生産開始を決定したのはタクシン政権で、たとえ意見広告内に現政権は選挙で成立したものでは無いことが強調されていたとしても、内容的にはむしろ現在のタイ政府よりもクライアントであるタクシン前首相を攻撃する事になるとのこと。
04月30日(月)スラユット首相は定例記者会見の席上で、アメリカをはじめ友好国にタイ国内の政治情勢やタクシン前首相の動向に関する正しい情報を広報するため、アメリカ系の民間企業と契約を締結する必要がある。これは、先にタクシン前首相がアメリカ系のコンサルタント会社と契約を締結し政府及び国家安全保障評議会の攻撃に動いていると報じられ、また当該コンサルタント会社代表が代表を兼ねるNGO「USA for Innovation」名でタイ政府の特許侵害を非難する意見広告がワシントン・ポスト紙に掲載されたことについて質問された際に語られたもので、スラユット首相によると既に外務省側が月20万US$、3ケ月契約ベースでアメリカ系の企業と契約を締結する方向で動いている。
タイ・プロゴルフ協会(タイPGA)が年次総会で、新会長にタクシン前首相を選出。タクシンは昨年09月のクーデターで失脚して以来、海外で亡命生活を送っており極めて異例な人選。タイ軍事政権トップのソンティ陸軍司令官は「(選んだ者たちは)精神科医に診てもらうべき」と強い不快感。前首相のゴルフ仲間で、タクシン政権で運輸相などを務めたポンサック前タイPGA会長が先週、北京でタクシンに会い、会長就任を打診。タクシンが快諾。会員からも異論はなかった模様。
タクシンは自らゴルフ場(クルングテープ郊外のアルパイン・ゴルフ&スポーツクラブゴルフ)を所有するなどゴルフ好きで知られ、失脚してからはバリ島、オーストラリアなどでゴルフをしている。支那で04月26~29日に男子ゴルフの北京オープンが開かれたパインバレー・ゴルフクラブがお気に入りで、同クラブは支那生まれのタイ国籍をもつ支那人実業家、厳彬(チャーンチャイ・ルアイルンルアン)の所有でタクシンの北京の常宿。
05月01日(火)民主党のアピシット党首は、先にスラユット首相がアメリカの企業を雇って政府攻撃に出たタクシン前首相に対抗しアメリカのPR会社と契約を締結する方針に反対の意向を表明。発言の中でアピシット党首は、「政府側が旧政権側の思惑に嵌められタクシン前首相に対する対抗措置を講じる事に固執する事は、国内対立の激化や、国際社会に新たな誤解をもたらす事に繋がる恐れがあり、むしろ既存の外交チャンネル等を有効に活用して前首相によって国際社会にもたらされた誤解の払拭に注力するべきである。」と指摘。
国家安全保障評議会のソンティ議長は、タクシン前首相がタイ・プロゴルファー協会の会長に選出されたとの報道に対し、「奇妙かつ滑稽な話である。」とした上で、「おそらく協会への最大出資者であるタクシン一族系のタイコム財団が何らかの形で今回の選出に関与しているのではないか。」と分析、「選出に関与した者達は、自らの気の違った精神を治療するため精神科医に見て貰うべきである。」と発言。
タクシン前首相がタイ・プロゴルファー協会の会長に選出されたとの情報は、同前首相のゴルフ仲間で元タイラックタイ党副幹事長(元運輸大臣等)のポンサック・ラクタポンパイサーンによって明らかにされたもので、タイラックタイ党報道官のシター・ティワーリーは、前首相が協会長に選出された事を確認し、今回の推挙や選出に党側は一切関与していない事を強調。
英ニュースサイト、ガーディアン・アンリミテッドによると、昨年09月のクーデターで失脚したタイのタクシン前首相が英プレミアリーグのクラブ、マンチェスター・シティの買収に本腰を入れている模様。前首相の会計士がクラブの資産査定を行っており、結果次第では公式に買収提案を行う。タクシンはタイ最大の通信企業グループを1代で築いた富豪。首相だった2004年にプレミアリーグのリバプールの買収計画を打ち出したが、英国のファンの反対などで頓挫した。
タイ軍事政権に反対するグループ数百人がクルングテープの民主記念塔で集会を開き、プミポン・タイ国王側近のプレム枢密院議長(元首相)、ソンティ陸軍司令官、スラユット首相らの写真を焼いた。集会参加者は上院議員の任命制などを盛り込んだ新憲法草案や政府の経済失政を批判。昨年09月のクーデターで停止された1997年憲法の復活と民主主義への即時復帰を訴えた。
05月02日(水)国家安全保障評議会のソンティ議長は、タクシン前首相に対抗して、ボクシング協会会長の座を狙っているのかとの記者団の質問に対して、「当然自分がなるべきである。」と満面の笑顔で答えた。その場に居合わせた記者等によると、当時ソンティ議長は異様に機嫌がよく、記者団へのリップサービスとの見方が支配的。
05月03日(木)公共保健省精神衛生局のソムチャーイ局長は、タクシン前首相がタイ・プロゴルフ協会会長の就任の報道について、裏に政治絡み、莫大な資産絡み及び家族絡みの3つの思惑があったのではないかとの考えを示し、特に家族愛が強い前首相にとって夫人や子供達がタイ国内で不正疑惑追及の矢面に立たされている事が耐えられず、早期の帰国実現のためあらゆる手段を講じているのではないかとの考え。
タクシン前首相が会長就任を受け入れた事に対して、精神科医に診て貰うべきであるという指摘について、ソムチャーイ局長は一精神科医の立場で今回の動きについて分析・コメントしたもの。ソムチャーイ局長は前首相が会長職を引き受けるという行為はこれら3つの思惑が絡み合った「心の病」で、1日も早く滞在先の精神科医に相談するべきと指摘。
チャート・タイ党のバンハーン党首は、タクシン前首相が本気でイギリスのサッカーチーム「マンチェスター・シティー」の買収に動いているとの報道に関し、「本当に金を持っている者なら赤字に泣いている様なチームを買収して、更に己に負担をかける事になるような話には乗らない。」と、前首相の買収話はマスコミを利用してイメージ作りの単なるジョークと断定。
また、タクシン前首相がタイ・ゴルフ協会の会長就任を引き受けた事に関しては、「05月末にタイラックタイ党に対する解党判断が下される他、旧政権関係者が絡む不正・汚職疑惑の追及が法廷の場に舞台を移す事が予想されている事に対する反動が会長職の引き受け及びタイラックタイ党関係者による強力なロビー活動の背景にあるのではないか。」との考えを示した。
民主党のオンアート報道官は、08日午前に旧野党連合の民主党、チャート・タイ党、マハーチョン党の党首等を交えた合同協議を行い、新憲法原案に対する3党の共同見解をまとめる方針と発表。これは、政府側が08日午後に44の政党代表を招致し憲法原案に関する意見のヒアリングに対してのもの。
国家安全保障評議会のソンティ議長は、旧政権関係者が絡む不正・汚職案件の解明作業を進めている国家毀損行為調査特別委員会が向こう2日以内にタクシン前首相が絡む不正・汚職疑惑案件を法廷の場に持ち込む見通しを明らかに。法廷の場に持ち込まれる見通しになった汚職案件の詳細に関しては明らかにされてない。この発言は、タイラックタイ党元ウドンターニー県選出下院議員のティーラチャイ・セーンゲーオが、東北部上部地区のサトウキビ農家の総意として、年末に「既に政界からの引退を表明している」タクシン前首相を同地区のサトウキビ農家協会の協会長に推挙する方針を明らかにした事に対して語ったもので、言外に「どうせ汚職を追及され金輪際帰国できなくなる身になるのだから、せいぜい今の内に悪あがきをしておけばいい。」との強気のメッセージが込められていた。
05月04日(金)タイの主要空港を運営するエアポーツ・オブ・タイランド(AOT)は、「タイ免税店最大手キングパワーに対し、スワンナプーム国際空港の免税店事業権契約が無効になったことを正式に通知する。」と発表。キングパワーは通知を受けAOTを契約違反で告訴するかどうか判断する見通し。キングパワーは前政権当時にスワンナプーム空港の免税店事業権(期間10年)を獲得したが、今年03月、事業権の内容が違法だったとして、AOTが契約の無効を宣言。AOTは発表後もキングパワーに正式に通知せず、空港免税店の営業は不透明な状態で続行。AOTは今後キングパワーが運営する空港内の商業施設に入居するテナントと直接契約を結ぶほか、新たな免税店運営業者の入札を行う予定。免税店事業権はこれまでの独占権を改め、2~3社に分割する方向。
AOTはまたスワンナプーム空港内の20ケ所以上で店舗が非常口を塞ぐなどしていると、キングパワーに対し、04日から1ケ月以内に該当する店の撤去命令。

* スワンナプーム空港(Suvarnabhumi International Airport、?????????????????????)
2006年9月28日に開港。クルングテープ都心から東へ約30㎞のサムットプラカン県バンプリ郡に立地。敷地面積は旧バンコク国際空港(ドンムアン空港)の約6倍。空港ターミナルの面積は56.3万㎡で、ともに世界最大級。滑走路2本。旅客取扱能力は年間4500万人。ターミナルビル、滑走路などの建設は、タイの建設最大手イタリアンタイ・デベロップメント(ITD) 、竹中工務店、大林組の共同事業体が担当。旅客手荷物処理システム(BHS)は川崎重工が納入。建設費1250億Bのうち約700億B(1992億円)を円借款で賄った。タクシンらによるCTX9000爆発物検知システムの調達汚職や、タイ免税店最大手キングパワーに独占事業権の利権や、案内掲示板、トイレ、椅子、非常口を少なくして、その分テナントを増やす徹底した利権構造が指摘されている。また、整地の際に粗悪な砂を利用した手抜き工事のため、東側滑走・誘導路上での亀裂・損傷の補修のため、2007年03月25日より、国内線は一部を除きドンムアン空港に再移転している。

不幸にも、この欠陥空港を往復3回、計6回も利用を余儀なくされた。
芋虫のような構造体の内部の消化管のように狭い通路を延々と歩かされる。床面積が世界一だとというのに、あるべきものがない。チャンギ、チェクラプコックや関西などにもある、シャトルやスカイトレインなどという乗り物が一切ない。ドンムアンにもあった、動く歩道は一部だけで、電動カートもほとんど走っていない。出国時は、免税店が両側に立ち並び、真ん中にバカ高い飲食スタンドまで置いて、人ごみの中を、上下に左右に延々と歩かされる。出国時の乗り換えが悲惨で、1時間掛かった。どっかにこんなのがあったと思ったら、AMSのスキポール。スキポールも1ターミナルを謳っていてかなり歩かされるが、1本道を歩いていれば良いから、ここほど苦役ではない。横に免税店、飲食店、カジノなどがあって歩くのを少しは楽しむ構造になっている。
建設費の6割が日本の血税で出来ている空港しか作れない国の華僑のタクシンに、援助はもう要らないとまで大口を叩かれ、その血税の1割はリペートに消えているそうである。この守銭奴は安全を無視し、開港時から補修しなくては手抜き工事の上、テナントを増やすため、案内掲示板、トイレ、椅子、非常口が異常に少なくし、間接照明もあるが電気代をケチって薄暗い。案内表示に至っては入り口に何処行きかも表示していない。未だに工事中の部分が多く、雨漏りがしている。
もう狂っているとしか思えない。B高に人心が荒んできているタイを、スワンナプームは嫌いする決定的に不快な構造物である。出国税だけは世界最高水準の700Bなのだが。
前政権与党、タイラックタイ党(タイ愛国党)で副党首を務めたマッチマー派閥領袖のソムサック・テープスティンは、ソムキット・チャトゥシーピタック元副首相兼財務相、マハーチョン党前党首のアネーク・ラオタマタットらと香港で会い、ソムキットを党首とした次期政権獲得を目指す新党設立で原則合意。党名、党の政策などはソムキットに一任し、ソムサックはキングメーカー的な立場に回る模様。 ソムキットは6年近いタクシン政権を通じ経済政策の舵取りを任され、高成長を達成。一時はタクシンの後継者に擬せられたが、タクシン政権退陣要求が強まった2005年後半からタクシンと距離を置き始め、昨年09月のクーデター当日はシリントン王女に同行しパリに滞在。スラユット首相とは旧知の仲で、今年02月に政府委員会委員長に就任。一部閣僚の反発ですぐに辞任したものの、タクシン色の払拭に成功。
ソムサックはクーデター直後に自派閥の元下院議員数十人を引き連れ愛国党を離党。1ケ月後にはクーデターを指揮したソンティ陸軍司令官率いる軍チームとサッカーで対戦するなど軍政との関係は良好。
ソムサックによると、政党設立構想にはマッチマー派閥やソムキット系の道義主義会派だけでなく、元マハーチョン党の党首で、総選挙敗退後一時政界から引退していたアネーク・ラオタンマラットも参画。また旧新希望党系会派に影響力を持つチャワリット元首相にも構想への参画を打診。
新党設立の公式発表の時期は、ソムサックの個人的見解として、「愛国党や民主党に対する解党の是非に関する判断が明らかにされる05月30日以降が適切で、最終的に新憲法の方向性や新党への参加者の意向等を見極めた上で決せられる事になる。」

* アネーク・ラオタマタット
1954年、北部ラムパング県生。父は支那系(客家)、母はタイ系で、精米所を経営。チュラロンコーン大学医学部在学中に学生会長となり、軍部の弾圧事件後、南部の共産党地域に3年間潜伏。投降後、米コロンビア大学で政治学博士号を取得。タマサート大学で政治学部長を務めた。2001年の下院総選挙で、民主党から出馬し初当選。2004年にマハーチョン党を結党。2005年の総選挙で大敗し党首を辞任。
英国在住のタイ人数十人が、ロンドンのタイ大使館前で、タイ軍事政権に抗議。ロンドンは昨年09月のクーデターで失脚し亡命生活を送っているタクシン前首相の生活拠点。
05月06日(日)PTVは市民集会の場で、2大政党に対する解党の判決が憲法裁判所から下される日の翌日の05月31日にサナーム・ルワン全体を覆い尽くす参加者を得た最大規模の集会を開催する方針。
PTVのティラ・ムクシカポン代表は、集会締め出しのために06月01日から整備の名目でサナーム・ルワンを一時閉鎖する方針を表明したクルングテープのアピラック都知事に対する当てつけ的側面もあり、当日に全体を覆い尽くす参加者が得られた場合はアピラック都知事に即刻辞任するよう勧告するとか。サナーム・ルワンを覆い尽くす参加者を得られない場合は、今後の集会活動を中止させる方針。
05月07日(月)民主党のオンアート報道官は、05日夜半のクルングテープでの爆破事件を、PTV側は軍が関与した犯行とし、国家安全保障評議会のソンティ議長側は占いだと冗談めかしてPTV側が事件に関する情報があるという発言は、問題解決に繋がらず社会を混乱させるだけの行為で、発言に自信があるなら具体的な証拠を提示するのが本筋だと指摘。
その上で、オンアート報道官は、国内安全保障会議に対し事件の解決を急ぐと共に、同様な事件の再発を防ぐ上でも、不必要な電話ボックスの撤去といった場当たり的な対策だけではなく、監視の目が届かない地点に対する対策強化を含めた総体的な対策を講じるように努めるべきと指摘。
東北地方を地盤とした旧新希望党系の元タイラックタイ党党員が中心になって設立したパラン・ペーンディン・タイ党党首のリキット・ティーラウェーディンは06日にトラン県内で元首相のチュワン・リークパイ(現民主党最高顧問)と面会しチュワンに次期首相就任を要請したとの報道を否定。
リキットによると、チュワンとの面会は政治的な思惑とは無縁な実績がある大物政治家に対する表敬訪問で、席上で政治情勢に関する意見交換はあったが、次期首相就任などの話題は一切でなかったとか。
元新希望党党首のチャワリット・ヨンチャイユット大将(元首相)の政界復帰の可能性は、あり得、また復帰するべきでとしたものの、同大将が新党を立ち上げた場合でも合流はないと語った。
民主主義市民連合に合流した事でも知られる元パランタム党党首のチャイヤワット・シンスウォン(元工業大臣)及び東北地方19県住民連合事務局長のスパポン・イヤムメーターウィーは共同で、国家安全保障評議会のソンティ議長に対し、権限を行使しスラユット首相を罷免要求の声明を発表。
チャイヤワット等は声明の中で、政権誕生以来不明確な政治・経済・社会政策により、国家を危機的状況に向かわせているだけでなく、タクシン政権時代5年間によってもたらされた構造的な害悪に対する解決も目に見えていない事を今回の罷免要求理由に挙げた。
チャイヤワットによると、罷免を要求する文書を08日に国家安全保障評議会のソンティ議長及びプレム枢密院評議会議長に提出する予定とか。
05月08日(火)民主党、チャート・タイ党及びマハーチョン党の旧野党3党は、午後から首相官邸内で開かれた憲法案に対する各政党の意見のヒアリングに先立ち合同協議。時代に逆行した非民主主義的な新憲法案の見直しを公開書簡という形で政府・憲法起草作業委員会に要求することで合意。 合意の中で3党は、国家の非常時や政治的不安定時に特定の組織(国家危機管理委員会)による介入を認める条項や、選挙によらず任命制によって選出された上院議員に議員や独立機関の罷免権与えた条項等は、新憲法の基本中の基本条項である主権在民を謳った条項と矛盾した民主主義の精神から乖離した条項であるだけでなく、批判勢力を勢いづかせ国内情勢の激化を招来する虞を指摘。一方、選挙によって選ばれる下院議員の定数縮小に関しては、定数縮小による長短を充分に検討し結論すべきと述べた。
国家安全保障評議会のソンティ議長は、先に首相の罷免を要求する声明を発表した元パランタム党党首のチャイヤワット・シンスウォンを始めとする反タクシン派団体幹部と直接面会、首相の罷免を要求する要求書を受け取った。
ソンティ議長が非政府系団体幹部と直接面会し要求書を受け取るのは、昨年02月にプレム枢密院評議会議長にタクシン前首相の罷免嘆願書を提出したソンティ・リムトーングクンと陸軍司令官としての立場で公邸内で面会して以来の異例の対応。今回の対応の背景にスラユット首相に対して国家安全保障評議会側からの何らかのシグナルを送る意図を憶測。チャイヤワット・シンスウォンは、民主主義市民連合が結成される前からソンティ・リムトーングクンが公開放送という形を取って行っていた反タクシン派の集会の演台に立った。
05月09日(水)09日付けのBangkok Post紙によると、Abbot社製のエイズ治療薬の国内生産を決定したタイ政府を非難する意見広告をワシントン・ポストやWSJに掲載したアメリカの有力ロビースト会社幹部が代表を兼ねるUSA for Innovationが、新たにthailies.comなるサイトを開設し欧米諸国の知的所有権を侵害するタイ政府を攻撃。嘘つきタイランド・ドット・コム (タイの隠された秘密・ドット・コム)。
サイト上で、「高価な欧米のエイズ治療薬を購入できないほどタイは貧乏である。」とするモンコン公共保健大臣の発言をタイ国内の深刻な貧困問題に触れることなく嘘であると決めつける等の記述。同様な決定をしている有力な新興市場国であるブラジルを非難する記述は同サイトや USA for Innovationのサイトには見られない。
動画投稿サイト、ユーチューブ親会社のグーグルは、プミポン・タイ国王を侮辱する内容だとしてタイ政府が削除を求めた投稿動画12本の一部を遮断するとタイ側に伝えた。タイのシティチャイ情報通信技術(ICT)相は、グーグルの対応を歓迎すると述べたが、タイ国内で04月から遮断しているユーチューブ・サイトへのアクセスについては、動画削除が確認できるまで解除しない方針。
昨年09月のクーデターで発足したタイの現政府は、テレビ、ラジオを統制下に置き、ネットの検閲も強化。非政府団体(NGO)によると、アクセスが遮断されているサイトはポルノやタクシン前首相関連など1万3000以上。
刑事裁判所は午前、元タイラックタイ党幹部のプミタム・ウェーチャヤチャイに対する名誉毀損で、被告のプーチャッカーン紙編集長のクントーン・ローセリーワーニットに対して執行猶予2年付きの6ケ月間の禁固刑と20万Bの罰金。
2005年11月22日と23日付けの紙面に記載された、「かつての学生活動家のプミタムは、もはや国民の権利や民主主義を阻害する輩に心を売った忠犬でしかない。」という記述による名誉毀損でプミタム側が提訴。根拠の無い中傷により読者にプミタムに関する誤った印象を植え付け名誉を毀損したと認定。今回の判決に対しクントーン側は、問題となった記述は政治家の監視機能を担うマスコミ人としての義務感から為されたものであるとして、控訴審で再度争う方針。
民主主義市民連合幹部のチャムロン・シームゥアン少将(国家立法議会議員)は、「現在の政府の状況は、決定的な特効薬が欠けた状況にあるだけで、近い将来これらの問題が氷解し持ち直す事が出来る。」と認識。これは、かつての配下のチャイヤワット・シンスウォン等が国家安全保障評議会のソンティ議長に対しスラユット首相の罷免を要求する書簡を提出した事に関してコメント。チャムロン少将は、「たとえスラユット首相下の政府内に再クーデターを誘発する恐れがある不安定要素があったとしても、タクシン前首相よりはまともな政権運用を行っており、また僅かしか残されていない任期中に首相を替えることは得策ではない。」と、チャイヤワット側の動きに同調する方針がないことを明言。
ヨンユット政府報道官は、12日から毎週土曜日08:30~09:15に新たな政見放送の放映を開始を発表。ch11で放送される政見放送は、プゥット・バーン・ピッサヌローク(とりあえず首相執務室を一般開放と意訳しておきます)と題され、番組内ではスラユット首相による成果報告と今後の予定報告が行われ、大臣が週替わりで受け持ちに関する成果報告等を行う予定。
スラユット首相は、タイラックタイ党と民主党の解党の是非に関する判断結果が憲法裁判所によって公表される30日以降に、政党の政治活動を禁じた民主改革評議会(現国家安全保障評議会)令の解除の是非について検討を行う方針。前日、首相官邸に各政党の代表者を招致し新憲法案に関する意見のヒアリングを行った際に、各政党からあらためて早期の政治活動禁止令の早期解除を要求する声が上がっていた事を受けたも。スラユット首相によると国家安全保障評議会のソンティ議長との間で遠くない適切な時期に禁止令を解除する事で合意とのこと。
05月10日(木)国家安全保障評議会のソンティ議長は、スラユット首相は与えられた任期を全うするべきと、首相降ろしの噂を否定。首相代行に就きたいとのソンティ議長の野望を実現する為に、スラユット首相に辞任圧力をかける目的で首相の罷免を要求する反タクシン派の市民グループと直接面会したとの憶測が飛び交っていた。
発言の中でソンティ議長は、首相に国内問題解決を委ね任期を全うさせるべきとするチャート・タイ党のバンハーン党首の発言を支持。残された任期も限られていることから首相が交替する事は国内問題解決推進の為にも得策ではないとの判断。
シンガポール政府系のタイ通信最大手シンの社長に07月01日付でニチャナン・セーンタウィースク♀副社長が昇格。ニチャナンは1965年生。タマサート大学経営学部修士。1993年にシンに入社、2003年に副社長。
シンはタイのタクシン前首相が創業した企業グループの持ち株会社で、昨年テマセクに買収された。傘下企業は、タイ携帯電話キャリア最大手アドバンスド・インフォ・サービス(AIS)。通信衛星のシン・サテライトなど。
05月11日(金)反クーデター団体テムジン・ネットワーク代表のチャナーパット・ナ・ナコンは、タクシン前首相の法律顧問であるノパドン・パッタマが天然資源・環境大臣補佐だった時代に、職権を乱用しナコン・シー・タンマラート県内のカオ・ルワン国立公園内で総額1億B以上に上る違法伐採行為の告発は事実と再確認し、05月末にノパドンが関与した証拠を公開すると発表。 この発言は、先に根拠のない告発により名誉を傷つけられたとしてノパドン側が警察に被害届を提出した事を対してもので、チャナーパットによると、違法伐採によって得られた利益が元タイラックタイ党比例代表区選出下院議員のプラユット・マハーギッシリ系の企業を通してPTVやノパドンに流れていた事を明確に裏付ける証拠があるとのこと。
憲法起草作業委員会のソムキット事務局長は、国家安全保障評議会がスラユット首相の更迭に動くとの噂が、国民の政治情勢に対する不安感を煽り、新憲法案に対する国民投票ボイコットの動きに拍車をかける虞があると指摘。国民投票による新憲法案の否認が、反国家安全保障評議会の動きの激化を煽る要因になり得ると、同評議会に対して日頃から思慮深い言動を心掛けるよう呼びかけた。
05月13日(日)東北地方救国ネットワークのタイゴン調整役は、国家安全保障評議会の転覆を狙った住民動員が北部や東北部内で行われていると警告。タイゴンによると、学生活動家出身者を含むタイラックタイ党幹部がチエンマイ県内で行った謀議により、クーデターに対する悪印象を地方住民に植え付けるための情報操作活動や地方住民動員の資金がガムナンや村長クラスの地方リーダーを含むタイラックタイ党の票の取りまとめ役に流れ、特に動員された住民は31日にクルングテープのサナーム・ルワンで開催が予定されているPTVの集会に合流する虞があり、資金の多くが直接国外で手渡しによって引き渡されていた疑いが濃厚とのこと。
民主主義市民連合幹部のソムサック・コーサイスックは、政治情勢の分析の為に25日に幹部5人が揃った幹部会を開催予定。当日はスラユット首相に対する辞任圧力やタイラックタイ党及び民主党に対する解党の是非に関する判断が公表された後に予想される情勢の変化等を中心議題として協議を行う予定。現状では集会の開催に関しては検討課題にあがっていないとのこと。
同連合傘下の東北地方19県住民ネットワーク幹部のチャイヤワット・シンスウォン(元パランタム党党首、元工業大臣)が国家安全保障評議会のソンティ議長に首相の罷免を要求書面提出は、あくまで地方の傘下団体独自の判断によるもので、連合の総意に基づくものではないと表明。
一方、同連合のスリヤサイ調整役は、スラユット首相に対して、「2大政党に対する解党の是非に関する判断公表後に予想される政府に対する圧力の激化に備え、対立環境に影響されず、自己改革に努めるべきである。」と述べた。
英国の新聞ピープルは、タイのタクシン・チナワット前首相による英プレミアリーグのクラブ、マンチェスター・シティの買収交渉が最終段階に差し掛かったと報じた。買収提示額は1億£(約240億円)。ただ、チナワット一族は脱税容疑などでタイ軍事政権の捜査を受けており、交渉がまとまったとしても、タイからの買収資金送金が許可されるかどうかは微妙。
タクシンはタイ最大の通信企業グループを一代で築いた富豪で、資産は約800億B(約2800億円)。2001年からタイの首相を務め、昨年09月の軍事クーデターで失脚。現在は主に娘が留学しているロンドンに滞在。2004年にプレミアリーグのリバプールの買収計画を打ち出したが、タイ国民を巻き込んだ不透明な資金計画や英国のファンの反対などで頓挫。タイ軍政は今回の買収話を存在感を維持するためのタクシンのPR作戦と見ている。
05月14日(月)タイラックタイ党離脱後の去就が注目されていた元副首相のソムキット・チャートゥシピタックは、午前に開かれた両会派の合同協議の席上で、ソムサック・テープスティンが率いるマッチマー会派及び自らが率いる道義主義(タンマティッパタイ)会派の要請を受け新党の党首に就任の模様。
道義主義会派幹部のスラナン・ウェーッチャーチーワ(元首相府大臣、元党報道官)によると、最高裁判所からタイラックタイ党及び民主党に対する解党の是非に関する判断が公表される30日以降に新党結党の公式発表の見通し。ソムサック・テープスティンが香港でソムキットと話し合った結果、ソムキットを党首に両会派が合流して新党を結党する事で原則合意に至り、また新党には元マハーチョン党党首のアネーク・ラオタンマラットが合流する見通しで、元新希望党党首のチャワリット・ヨンチャイユット大将(元首相)にも合流に向けた打診を行っている。
タイ通信最大手シンは取締役会で、ポン・サラシン元副首相の会長辞任を承認。ポンは昨年、シン創業者のタクシン・チナワット前首相一族がシンをシンガポール政府の投資会社テマセクに売却した際にシン株の一部を購入。会長に就任したが、今年に入り、シンの外資出資比率上限である 49%を超えないようポンがテマセクに名義貸しの疑いが浮上。弟でプミポン・タイ国王の首席秘書官のアーサー・サラシンの関与を疑う声も。
サラシン家はタイ王家の侍医から政財界に勢力を広げ、ポンの父の故ポットは首相、弟のパオは警察長官、内相などを務めた。日系進出企業の合弁相手としても知られ、影響力は巨大。昨年09月のクーデターで政権を奪取した軍部は当初シンのタイ人名義人問題を追及する構えを見せたが、その後、尻すぼみ。
前政権の不正蓄財追及のためタイ軍事政権が設置した資産調査委員会は、タクシン前首相の妻のポジャマンが2003年にタイ中央銀行から不動産を購入した取引を違法として前首相夫妻を検察に刑事告発。国家機関と当該機関の管理監督職である国家公務員もしくはその配偶者が事業契約などを結ぶことを禁じた汚職防止法に違反。
問題の土地は都心から近い地下鉄沿線の5.3ha。ポジャマンはタイ中銀が実施した差し押さえ不動産の競売でこの土地を7.7億B落札。公的機関と現職の首相夫人の取引だったため当時も違法性指摘の声もあった。
クルングテープの刑事裁判所ではタクシンが創業したタイ通信最大手シンの株式譲渡をめぐる脱税容疑の初公判。ポジャマンと兄のバナポット・ダーマーポン、秘書の3人が無罪を主張。
ポジャマンは1997年にシンの株式7.4億B相当を「結婚祝い」としてバナポットに譲渡。国税局は当時、贈り物なので納税の必要はないという判断を下した。資産調査委が脱税として検察に告発。ポジャマンは有罪の場合、14年以下の禁固刑、40万B以下の罰金。
前政権与党のタイラックタイ党(タイ愛国党)、ライバル政党の民主党というタイの2大政党の命運がかかった裁判の判決が05月30日に迫った。昨年04月の総選挙での選挙違反に問われ、有罪の場合は解党、党執行部の5年間公職追放という政治的「極刑」。
タイラックタイ党(タイ愛国党)は、警察官から実業界に転進し、通信事業でタイ屈指の富豪となったタクシン・チナワットが1998年に設立。バラマキ型政策を前面に出した選挙手法と巨額の資金で2001年の総選挙で歴史的な大勝。政権樹立後はタクシンの政策実行力と派手なパフォーマンスで高支持率を維持。中小政党の吸収・合併で、2005年の総選挙ではタイ史上初の単独過半数。しかし、強権政治に不満を強めた都市中間層の一部と利権を奪われた旧勢力が反対に回り、2006年09月の軍事クーデターで政権崩壊。クーデターで前首相を追放した軍事政権トップのソンティ陸軍司令官は解党を示唆。生き残りは厳しいとみられている。解党となった場合、新党を設立し、公職追放処分を受けない有力者を幹部に据える見通し。党首には前首相夫人のポジャマンらの名前が浮上。
民主党は第2次大戦後間もない1946年に設立されたタイで最も古い政党。保守中道の王党派で、1990年代には当時党首だったチュアン・リークパイ現党顧問会長が2度首相を務め、政界をリード。現党首はアピシット・ウェーチャチーワ。昨年04月の総選挙をボイコットするなどタクシン追放の動きに同調。ただ、愛国党だけ解党となると、タクシン支持派が街頭デモをしかける恐れがあるとみられ、処分がどうなるかは微妙。同党は裁判での党の主張をまとめた本を15日に出版し無実を訴えた。
05月15日(火)タイ政府は閣議で、事業権料の未払いで03月に接収した民放テレビ局TITVを公共放送局とする「公共放送機関法案」を原則承認。TITVを広告収入に依存しない政治権力・資本家から独立した公共放送局として再生させる。CMなど営利活動は行わない。広告収入に替わる財源として酒類及びタバコに課せら特定消費税の1.5%、年間約15億~20億Bを財源としTITVに割り当てる。初期費用として政府側から2~3億BがTITVに拠出される見通し。
昼前タイのテレビ報道によると、クルングテープのバーン・パラット区バーン・バムルン地区ソーイ・チャランサニットウォン53にあるアパート10階室内のベランダで、手榴弾、爆弾の部品、銃弾、昨年の反政府集会で参加者が着用していた鉢巻などが見つかり、一時周辺の住民を避難させた上で安全処理を行う事態。
発見された爆発物は、パワージェルを使用したもので、爆発物が包んであった布状の物には救国を訴える文面が記され、室内から38口径(38/100inch)及び9mmの銃弾を3発ずつ発見。
今年初め頃に女性が借り、最初の月の家賃を払っただけで、その後室内に居住していた形跡がなく、掃除のため部屋に入ったメイドが不審物を発見し警察に通報した。
昨年12月31日に連続爆弾テロが発生し、タイ人3人が死亡、外国人を含む40人以上が負傷。今年04、05月にも都内の電話ボックスで爆弾が爆発する事件があった。警察は、今回発見された爆発物はこれらの事件とは無関係とみている模様。
05月16日(水)午前アパートの一室で手榴弾、爆弾の部品、銃弾などがみつかった事件で、首都圏警察本部バーンパラット署は、ラートグラバン区内に住居登録がされているソムポン・インガーム(25)を指名手配。
爆発物が発見された部屋の帳簿上の借り主の22歳の元妻への事情聴取により、ソムポンが実質上の借り主と判明したため。チョンラック国家警察本部長補によると、初期捜査段階では発見された爆発物が異なり首都圏で発生した一連の爆破事件との関連は薄いとみている。
爆発物が民主主義市民連合の集会の参加者が着用した黄色いハチマキで包まれていた件は、昨年のタクシン前首相退陣要求デモを指揮した市民団体「民主主義のための市民同盟(PAD)」の幹部のピヤン・ヨンヌー首都電力公社(MEA)労働組合会長がソムポンの叔父にあたり、反タクシン集会で警備を担当していた。スラユット首相は捜査結果を待つべきと憶測を自重した。
ピヤンは、ソムポンが爆発物所持の容疑を否認し、事件の背景に労働組合委員長としてのピヤンの活動が総選挙の妨害と思われているのではないかとの認識を示し、チョンラック国家警察本部長補に対し、ペーチャブリー県内の友人宅に潜伏していているソムポンを17日の警察への出頭を約した。
タクシン、タイラックタイ党支持を明確にしている反クーデター系団体のピラープ・カーオは、警察犯罪防止取締局に対してプーチャッガーン紙等を発行するソンティ・リムトーングクン及びテレビ局ASTVを不敬罪で告発。
ピラープ・カーオ側は、04月27日にASTVで放映された番組の中で王室秘書官長のアーサー・サーラシンを批判が、秘書官と一体をなす王室の非難と主張。
ピラープ・カーオは、別の反クーデター系団体である独裁制に反対する土曜日の人々が進めているプレム枢密院評議会議長の罷免を国王に誓願する署名活動に便乗して署名活動を行っている。
22:00タクシン前首相が、ノンタブリー県内に拠点を置き、クルングテープの一部地区もカバーしている反クーデターのコミュニティーラジオ局87.75MHzに生出演し、放送。17日朝にも同局を通して再放送された。
タイ軍事政権はタクシン関連のテレビ、ラジオ報道を厳しく検閲し、タクシンのタイ語の肉声がタイで放送されたのはクーデターで失脚して以来、今回が初めて。番組の司会者であり、主催者でもあるチューポン・ティートゥアンは、「電話をとるまで相手がタクシンだという事を知らなかった。」と主張。
タクシンは約15分間に渡って行われた電話インタビューの中で、「国民の我慢にも限界がある。」と総選挙の早期実施を主張。奨学金制度の縮小に懸念を表明し、必要な学童に対しては一族のタイコム財団が支援すると主張。政府及び国家安全保障評議会に対し、「自分の動向にやきもきしたり猜疑心を抱くことなく国家問題解決に邁進すべき。」と、従来の発言に終始。国民の支持に感謝する一方、「自分は2度死んだようなもの。」と感慨をもらした。英プレミアリーグのクラブ、マンチェスター・シティの買収の報道は、「まだ発表できないが、実現すればタイ国民にとって良いことだ。」と発言。タイ中央銀行によると、現時点では前首相側からチーム買収の送金許可申請は行われていない。
軍政は最近タクシン一族を脱税や首相在職中の公有地購入で刑事告発するなど攻勢を強め、今月末には前政権与党の愛国党に解党命令が出る可能性もある。今回のラジオ出演は、軍政の攻勢に危機感を強めたタクシンがゲリラ戦法で揺さぶりをかけたと見られる。なお、コミュニティーラジオ87.75MHzは、www.chupong.comを開設している。
05月17日(木)スチンダー首相が民主化要求デモを武力弾圧し多数の死者を出した1992年05月事件の15周年記念式典がクルングテープの民主記念塔などで行われ、民主化運動を指揮したチャムロン元クルングテープ都知事、タイラックタイ党(タイ愛国党)のチャトゥロン党首代行らが姿を見せた。
タイ軍部は1991年、汚職のまん延を理由に当時の民選政権をクーデターで追放。翌1992年03月に総選挙を実施した。選挙では親軍政党が第1党となったが、大物麻薬業者という疑惑があるナロン党首の首相指名に米国が反発し、軍事政権トップのスチンダー陸軍司令官(当時)が「首相にはならない。」という公約を破り、首相に就任。これに反対するチャムロンらが民主記念塔周辺で抗議デモを開き、集まった市民数千人に軍が無差別発砲。数百人が死亡。
事件はプミポン国王の裁定により、スチンダー首相の辞任で決着。年内に再選挙が行われ、チュアン民主党党首(現民主党顧問会長)を首相とする連立政権が発足。その後昨年まで民選政権が続いた。チャムロンは昨年のタクシン首相退陣要求デモを指揮し、クーデター後、軍政により立法議会(国会に相当) 議員に任命された。

* チャムロン・スィームアン(Chamlong Srimuang)
1935年生。父は支那人の魚屋。陸軍士官学校卒。政治改革を目指す若手士官グループのリーダー格で、1980~1985年にプレム・ティンスラーノン首相(現枢密院議長、元陸軍司令官)の秘書官長を務めた。(プレムは2006年09月のクーデターの黒幕としてタクシン派が糾弾している人物。)1985年に民選となったクルングテープ都知事選に出馬。下馬評を覆し当選。率先実行の執務スタイル、清廉潔癖な人柄などで絶大な人気を集め、1990年の都知事選でも大差で再選。農民服を愛用し、トゥクトゥクに乗って登庁したりと異色振りでも話題を振りまいた。自分が信仰するタイ仏教の新興宗派サンティアソークをバックボーンとする政党、パランタム(法の力)党を創設。1992年の下院総選挙で35議席を獲得。同年、クーデターで政権をとったスチンダー陸軍司令官の首相就任を批判し抗議集会を続け、軍・警察の無差別発砲で集会参加者数十人が死亡した。
プミポン国王の介入で収束し、スチンダーは首相を辞任し引退。チャムロンはその後中央政界に転じ、副首相まで務めたが、多数の死者を出した煽動者という過去がつきまとい、首相には手が届かなかった。1996年に3度目の都知事選に出馬し大敗。政界を退いた。
タクシンはパランタム党から政界入りし、チャムロンの引退後一時党首を務めた。チャムロンはタクシンの政界の師匠というわけだが、2001~2006年のタクシン政権中に袂を分かち反タクシン最強硬派となった。
現在は、西部カンジャナブリ県で農作業や次世代リーダー養成講座などを行っている。宗教的理由で性行為をせず、菜食主義者でしかも1日1食。1日1回碗3杯の水で行水し、板の間で寝るというスパルタ生活を長く実践している。
クーデターに抗議するタイ人の市民団体メンバー約50人が陸軍本部を訪れ、応対した兵士にプレム枢密院議長(元首相、元陸軍司令官)を批判する内容の新刊と抗議文書を手渡した。通行人にも本を配り、拡声器で「プレム議長がクーデターの黒幕」などと糾弾。
PTVのチャトゥポン副会長(元タイラックタイ党副報道官)は、クルングテープのアパート室内で発見された爆発物は、クーデターを画策していた勢力と民主主義市民連合との共謀との認識。爆発物が公社系労組関係者を動員し民主主義市民連合内に警備部隊を組織していた電力発電公社首都圏現業労組委員長のピヤン・ヨンヌーの甥の部屋から発見された事は注目すべき事実とし、クーデターの煽動面を担っていた民主主義市民連合とクーデターを画策していた勢力との共謀関係をより明確に裏付けるものと指摘。
タイラックタイ党のチャートゥロン暫定党首は、警察側が初期捜査段階で政治と爆発物との関係を否定する見解を示している事に疑問を呈し、政治絡みの線を含めあらゆる可能性を視野に捜査を行うべきと指摘。
民主主義市民連合と近い関係にあるプラソン・スンシリー空軍少将(現憲法起草作業委員会委員長)は、発見された爆発物は民主主義市民連合の信用を失墜させる目的で放置されていたとの見解。
17日現在証拠不十分であるとして裁判所から逮捕状が出ていない。
ソムポン・インガームがスラユット首相罷免要求の動きに関与の情報もあり、評議会ないしは旧政権勢力と共謀した首相辞任圧力の動きや首都圏9ケ所連続爆破事件との関係や旧政権勢力によるとされている北部・東北部に於ける学校放火との関係も取り沙汰されている。
タクシン前首相がタイのラジオ番組に電話で生出演した問題で、タイ首相府は放送したラジオ局を無許可営業で営業停止処分。
タイの国営空港運営会社エアポーツ・オブ・タイランド(AOT)は取締役会で、スワンナプーム国際空港の空港ホテル運営業者入札に問題があったとして、検察に調査を依頼することを決定。タイ免税店最大手キングパワーと同様に契約が無効になる可能性がある。
スワンナプーム空港の空港ホテル事業権はタクシン政権当時の2004年に入札が行われ、地場系の2社が落札。世界最大級のホテルチェーン、仏アコー・グループが「ノボテル・スワンナプーム・エアポートホテル」として受託運営している。しかし、昨年09月のクーデターでタクシン政権を追放した軍事政権が調査したところ、2社は最低資本金、入札時点での国際ホテルチェーンとの運営契約など複数の入札資格を満たしていなかった。
05月18日(金)朝ブンロート防衛大臣は、タクシン前首相の生インタビューが放送された件は、「現在もたれている嫌疑や自らが設立したタイラックタイ党に対する解党の判断時期が近づいている事から逃れたい為の悪あがきでしかない。」と切り捨てた。今後2大政党に対する解党の判断が明らかになる31日に向けた不穏な動きがあり得るので、最悪の場合はクーデターが発生した昨年09月19日以前の情勢に戻る虞があるとして、その様な不穏な動きに惑わされることなく日頃から理性に基づいて判断し行動するよう国民に呼びかけた。
タクシン前首相の電話インタビューは、87.75MHzだけでなく、タクシー運転手団の 92.75MHzや表向きにはタクシン前首相に対する支持を明確にしていない反クーデター団体の独裁制に反対する土曜日の人々が開設するサイトを通して放送されていた事が明らかになっており、18日には92.75MHzに強制査察が入り閉局措置が取られてた。
反政府系のコミュニティーラジオ局に対する弾圧に関しては、電波メディアをほぼ支配下に置いていたタクシン政権時代にも、違法に強力な電波を送信していたタクシン前首相の実妹系のコミュニティーラジオ局を放置。当時一般電波から閉め出されていたアピシット民主党党首の政見放送やチューウィット・カモンウィシットの番組等を放送していたTPI系のコミュニティーラジオ局が度々強制捜索を受けた後に「違法に強力な電波を送信していた。」との理由で当局側から閉局措置が下された。前政権時代に反政府系のコミュニティーラジオ局の弾圧を指揮したのはタクシン前首相に決別宣言をし現在道義主義会派に合流しているスラナン・ウェーッチャーチーワ。
大衆民主主義キャンペーンのスリヤサイ事務局長(民主主義市民連合調整役)は、タクシン前首相の電話生インタビュー放送は、国内情勢を煽動するために旧政権勢力側が大衆動員を図っている前兆であると警告。
午前チエンマイで、クーデターの背後関係を暴くと題された冊子を配布した、タクシン前首相、タイラックタイ党支持を明確にしている反クーデター団体ピーラープ・カーオの幹部であるリッティグライ・チャイヤワンナサーンら3人(報道により4人)の幹部が軍・警察側に拘束され基地に連行された。
ピラープ・カーオ側は、19日に地域リーダーとのセミナーに出席するためスラユット首相の訪問に合わせターペー門前での集会の開催を計画していたもの。集会の準備を強硬に進めようとしていた団体側の代表と、無許可開催であるとする行政当局や軍側とを交えた協議が行われている最中に、団体関係者約20人が「軍が国民の言論の自由を奪っている。」と大声で騒ぎ始めると共に、クーデターの背後関係を暴くとする「ハイ・タクシン」と題された冊子の配布活動を始め身柄を拘束された。
一部報道によると、当初ピラープ・カーオ側は集会開催の許可を取っていたものの、その後行政当局側が同日にターペー門前でコンサートが行われるとして許可を取り消した事が騒動の発端だった。
05月19日(土)シッティチャイ情報通信技術大臣は、反クーデター団体の独裁制に反対する土曜日の人々が開設しているサイト上で提供されているタクシン前首相が再出演することに関し、サイトの遮断措置の是非を含めた協議を来週中にスラユット首相と行う方針。
独裁制に反対する土曜日の人々の幹部であるスットチャイ・ブンチャイが、来週中にタクシン前首相が出演の発表に対し、シッティチャイ大臣によると、首相との協議の席上でオンライン放送やタクシン前首相が出演することが法令に抵触しないか、若しくは同サイトに対してアクセス遮断措置を講じるべきかについて協議が行われる見通し。
独裁制に反対する土曜日の人々は、タイからのアクセスが遮断されているwww.saturdayvoice.comの他、ミラーサイトにsaturdayvoice.blogspot.comやsaturdayvoice.no-ip.infoを設置。
05月20日(日)反クーデター、反国家安全保障評議会を標榜していた事もあるテムジン・ネットワーク代表のチャナーパット・ナ・ナコンは、「タクシン前首相が29日にゴールデントライアングル周辺から密帰国を計画しているとして、政府及び国家安全保障評議会に対して、密帰国に備え万全の体制を整えておくべきである。」と警告。
この情報に関しては、先にスラユット首相が単なるデマと切り捨てた。
チャナーパットによると、この情報はタイラックタイ党内にいる情報提供者からもたらされたもので、情報によるとタクシン前首相は29日にビルマを経由チエンラーイ県チエンセン郡内に密帰国することを計画。その際チエンラーイ県を地盤とする同党幹部のヨンユット・ティヤパイラットやソンクラーム・ギットルットパイロー(学歴詐称疑惑がありながら何故か1審で実刑判決が下されている前選挙委員会委員により不問にされた。)等の一行が出迎え、そこで大々的に帰国宣言を行った上で、上京を目指すと見られている。チャナーパットによると、密帰国の背景に政府や国家安全保障評議会側に自らを逮捕させる機会をつくり、支持派の大衆を扇動し情勢を激化させたいとの思惑があると考えられている。
テムジン・ネットワーク代表のチャナーパット・ナ・ナコンは、タクシン前首相が自らが絡む不正・汚職疑惑の証拠隠滅のため、(スワンナプーム新国際空港建設が絡む不正疑惑で逆風化に晒されている)イタリアン・タイ社やキングパワー社と共謀し、証拠を握っている民間企業や官僚に脅迫の疑い。チャナーパットによると、これは脅迫を受けている民間企業関係者や省庁の中堅の職員筋からもたらされた情報。今週中に裏付け証拠を国家安全保障評議会のソンティ議長に提出する予定。
反軍政タクシン前首相支持者ら数百人が王宮前広場から民主記念塔までデモ行進。周辺の道路で渋滞が発生。午後10時時点では治安当局との衝突は起きていない。
05月21日(月)朝アパートの室内で爆発物等が発見押収事件で、爆発物の持ち主とされていた男が警察に出頭。発見された爆発物への関与を否定。今後法廷の場で争う姿勢を見せた。
出頭したのは、タイ電力発電公社首都圏現業労働組合委員長のピヤン・ヨンヌーの甥のソムポン・インンガーム。警察に対して、「5ケ月前に爆発物が発見された部屋から引っ越しその後一度も戻ったことがない。」と爆発物への関与を否定。家賃不払いのまま、しかみ鍵を所持したままで部屋を出ていたにも拘わらず、アパートの持ち主から家賃支払い督促のため探していた形跡がないなど、何らかの謀略に嵌められた事を言外に示唆。
  室内に民主主義市民連合のハチマキは、集会開催時に警備要員として参加した際に着用したもので、自身の所有物である事を認める証言。この事件に関しては、当初爆発物はソムポンの所有物であると警察に証言していたと伝えられた元恋人が、その後テレビ等の電話取材等で証言を否定。
ソムポンの叔父であるピヤンは、民主主義市民連合の警備責任者として公社系労組関係者の動員に関与し、昨年原告勝訴の判決が下された電力発電公社民営化差し止め訴訟で中心的な役割。
元タイラックタイ党ナム・ヨム派が中心になって結成されたマッチマー会派の領袖のソムサック・テープスティンは、ソムキット・チャートゥシピタック系の道義主義会派と公式に合流し会派名を中道主義(マッチマーティパタイ)会派に変更すると発表。
ソムキットを党首にした新党結党に向けた動きに絡み、これまでにソムキットと元マハーチョン党党首のアネーク・ラオタンマタット、元民主党幹事長のプラディット・パトラプラシット(ペニンシュラHやノボテル・バーンナーの経営者)、元クルングテープ知事のピチット・ラッタクン等との間で合流に向けた話し合いが確認されている。
タイのプラシット首相府相が体調不良を理由に辞表を提出。スラユット内閣での閣僚辞任は02月末のプリディヤトン副首相兼財務相に続く2人目。スラユット首相はプラシットの辞任は政治的なトラブルが原因という見方を否定。後任については2人の副首相と相談して決めると述べた。

* プラシット・コーウィライクーン
1943年生。米コロンビア大学法学修士。チュラロンコーン大学法学部長などを経て2001年からフアチアオチャルームプラキアット大学学長。2006年11月に入閣。
29日にタクシン前首相がミャンマーを経由してチエンラーイ県チエンセーン郡内から電撃帰国するとの噂の中、同郡の入管警察が国境検問所を通過しない「密入国」に備え警戒態勢を強化。
本件に関してチャート・タイ党のバンハーン党首は、タイラックタイ党の解党の是非に関する判断に先立ち、裁判所側に圧力をかける目的で流されたデマとの認識。
05月22日(火)国家安全保障評議会のサプラン副事務局長(陸軍副司令官)は、タイラックタイ党の支持者が解党の判断が下された場合、地方県の県庁舎を占拠し抗議するとの宣言に対し、「単なる脅かしでしかない。」、「表向きには重大な問題ではない。」と語った。
30日に2大政党の両方または一方に対して解党の判断が下された場合、情勢の激化が予想され、「法の精神を超えた不適切な活動を行い情勢を煽動するような団体の活動の継続を認める事は出来ない。」、「その様な動きにでるような事があれば、対策を講じることになる。」と言明。
国家警察本部のセーリーピスット本部長代行は、解党判断後の不穏な動きに備え、情報筋からの情報に基づき地方部で不穏な動きを計画していると見られる個人や団体に対する監視を強化していることを明らかに。
チエンラーイ県の警察当局は、動員された住民が、解党判断が下される30日に首都圏の情勢を煽動する目的でクルングテープに向かう準備を進めているとの情報に基づき、管下の24の警察署に対し住民の不穏な動きに対する警戒を強化するよう指示。
タイのスラユット首相は05月28~31日に支那を公式訪問。北京で胡錦濤国家主席を表敬訪問、温家宝首相らと会談。29~31日に雲南省昆明市などを視察。
タイで30日に、前政権与党のタイラックタイ党(タイ愛国党)と野党の民主党という2大政党の選挙違反容疑の裁判の判決があり、解党命令が出た場合、支持者による街頭デモ、軍部との衝突も予想される。首相は国内騒乱を避け、古い町並みが残る雲南省麗江を訪れる予定。
05月24日(木)前政権与党、タイラックタイ党(タイ愛国党)と野党の民主党というタイの2大政党の選挙違反裁判の判決が30日に迫り、軍事政権が神経を尖らせ、解党命令を受けた愛国党の支持者が大規模な街頭デモを行った場合、クルングテープでの戒厳令施行もありうる情勢。愛国党はタクシー運転手に赤い旗を掲げヘッドライトを点灯するよう要請。支持者を動員し、軍政に無言の圧力をかける構え。同党支持派や反軍政グループは30日にクルングテープの憲法裁判所周辺と王宮前広場で集会を開く予定。
タイのタクシン前首相がモスクワのマクドナルドで食事中に、スーツケースを盗まれたことが、24日明らかに。カメラや現金など被害額は約120万B。パスポートも失い、モスクワのタイ大使館で再発行を申請。正式の新パスポートはロンドン市内にあるタイ大使館から支給される予定。タクシンは昨年09月のクーデターで失脚して、主にロンドンと北京に滞在。モスクワはロシアの経済研究所から贈られた名誉学位の授与式に出席のため。
昨年9月のクーデターで政権を追われたタイのタクシン前首相が拓殖大学の客員教授に就任し07月05日に特別講義を行うことが24日までに内定。タクシンは大学関係者らとの協議のため、06月上旬に来日、06月07日に拓殖大学の渡辺利夫学長とともに記者会見し客員教授就任を正式発表の予定。
客員教授就任は、日本の知人らが「タクシンの幅広い知識を日本の若い世代に伝えたい。」と企画。タクシンは07月の講義で「アジア型ビジネス経済モデル」と題し、政界入り前に通信事業を営み、実業家として成功した自らの体験を踏まえ、「アジア型経営」のあり方などについて話す。
クーデター後の今年01月に「観光と、友人に会うために」来日している。
プミポン国王は、最高行政裁判所判事への訓辞で、30日に判決が迫った2大政党の選挙違反裁判に触れ、判決後の混乱に備えるよう指示。行政裁判所の判事に対し専門家、知識人という立場で国家を正しい方向に導く責務を負うよう要請。
裁判では前政権与党のタイラックタイ(タイ愛国)党が解党されるという見方が強く、支持者の街頭デモなどが懸念されている。微妙な言い回しで、愛国党支持派らの動きを抑えた形。
05月25日(金)チャトゥロンタイラックタイ(タイ愛国)党党首代行は、国王が判決後の混乱に懸念を示したことを取り上げ、「どのような判決が出ても愛国党が問題をおこさないように最善の努力を払う。」と述べた。有力政治家集団を率いるソムサック前愛国党副党首は、「すべての政治グループは国王のメッセージに従い、トラブルを回避すべき。」と主張。
愛国党同様に解党の危機にある民主党のアピシット党首もこうした意見に同調。「民主党は判決を受け入れ、国王の指示に従う。」と述べた。
タイのスラユット首相は、05月28~31日に予定していた支那訪問を28~29日に短縮。30日に予定されている2大政党の解党裁判に関し、プミポン・タイ国王が24日に懸念を表明したため。
05月26日(土)独裁制に反対する土曜日の人々は、2大政党に対する解党の是非に関する判決が下される30日に、サナームルワンで反クーデター系12団体合同で大規模な集会を開催。幹部のスットチャーイ・ブンチャイは、「2大政党に対して解党、政党幹部に対して5年間の政治活動禁止及び新党設立の禁止措置が講じられる判決が下される、または政党の党首・幹部だけに対する処分だけが下されるどちらの場合でも国民の多くが納得できず、また多くが独裁体制側がタクシン前首相及びタイラックタイ党に対して意図的に不公正な判断を下させたとの認識を持ち、これらの不満が爆発し確実に情勢が激化する。」と、集会には2大政党に対する判決に不満を持つ層だけでなく、タイラックタイ党に対する判決に不満を持つ大勢のタクシン支持派が「民主主義を信奉する層」として集会に確実に合流するとの見通し。しかし、集会では国王の意向に沿い平穏を旨に集会を開催する方針。31日に開催が予定されているPTVの集会に合流する可能性に関しては、「12団体の幹部と協議の上で方針が決定される。」と語った。
判決後の31日に集会の開催を計画しているPTVのチャトゥポン副会長(元タイラックタイ党副報道官)は、「31日の集会では30日の判決結果に関係なく反独裁制をメインにした従来通りの集会の開催を計画している。前日に集会を開催する反クーデター系12団体や集会の参加者がそのままPTVの集会に合流すれば、憲法裁判所の判決結果がメインテーマになる事もあり得る。」と語った。
テムジン・ネットワークのチャナーパット・ナ・ナコンは、タクシン前首相の同期の士官学校第10期卒業組の人物とPTVが共謀して煽動を画策している疑いがあると、国家安全保障評議会に対して早急に対策を講じるよう要請。チャナーパットによると、この情報はタイラックタイ党内の情報筋からもたらされたもの。PTVの幹部4人とタイラックタイ党とも近い関係にあるA(オー・アーン)を首班とする第10期卒業組の3人が20日夜に謀議を行い、31日にPTVの集会で煽動して当局側との衝突を画策していると見られる。PTVのウィラ会長の誕生日である24日に開かれた食事会の席上に、PTVの幹部や件の第10期卒業組3人の他にタイラックタイ党のチャートゥロン暫定党首が同席が確認され、席上で権力奪取を視野に入れた煽動活動に関する謀議が3者間で行われていた疑惑も指摘。更に、万が一煽動活動が失敗に終わった場合に国外へ逃亡する為にティラ会長が30日と31日分のロンドン行きの航空券を予約。
05月27日(日)日本の拓殖大学の客員教授に内定を発表したタクシン前首相は、06月に日本でタイ型一村一品政策(OTOP)をメインにした特別講義のほか、支那やヨーロッパ諸国での名誉学位の授与式への出席や特別講演が目白押しと、前首相法律顧問のノパドン・パッタマが発表。
タイ情報通信技術省(ICT)は、タクシン前首相の新たなメッセージビデオが投稿される予定になっていたhi-thaksin.orgなど、タクシン支持派系の17サイト(10サイトとも?)を遮断。30日に迫った2大政党の解党裁判の判決に備えた措置。
タイ軍事政権は昨年09月のクーデターでタクシン政権を追放して以来、テレビ全局とラジオ局のほとんどを管理下に置き、ネットの検閲も強化。閲覧が遮断されているサイトは、動画投稿サイトのユーチューブなど1万以上。
東北地区を管轄する第2地区国軍本部(本部:ナコン・ラーチャシーマー県)のスチット本部長(陸軍中将)は、2大政党の幹部が、解党の判決が下される30日に首都圏での煽動目的で地方の住民の動員を図っているのは事実と確認。既に長距離バスや乗り合いワンボックスカーの運行会社各社に対する監視を強化し、各地の官僚・当局、地域リーダーに対して各地域の住民が動員活動に乗せられることがないよう理解を求め、住民の動向を監視するよう要請。首都圏に於ける煽動活動を未然に防ぐため、30日に首都圏に通じる主要幹線に検問施設を設置する方針。
05月28日(月)朝スラユット首相が北京に向け出発。胡錦濤国家主席を表敬訪問。温家宝首相らと会談。29日に帰国予定。ニット外相、クルークライ商務相、ブンロート国防相が同行。
北京で胡錦濤国家主席、温家宝首相らと相次ぎ会談。今回の訪問で両国は「戦略的協力共同行動計画」に署名。
胡主席との会談で、スラユット首相は「共同行動計画の署名を契機として、支那との戦略的関係を強化し、各分野における協力を深めることで、両国の友好協力でさらに大きな成果を収めたい。」と述べ、胡主席は「支那はタイを一貫して親しい友人、信頼できる協力パートナーと見なしてきた。国際情勢や両国の国内情勢にいかなる変化があっても、両国の友好は変わらない。」と答えた。
温首相との会談時に署名式が行われた共同行動計画には、両国首脳の相互訪問を継続、2国間問題や国際問題について速やかに意見を交換、経済貿易、投資協力などの分野における既存の共同委員会が機能を発揮することで、2010年までに両国の貿易規模500億US$の達成、文化教育、保健分野での協力拡大、雲南省とタイ北部など近隣地域間の協力推進、毒物取り締まり分野の連携強化などを盛り込んでいる。温首相は共同行動計画について、「2国間協力の未来に具体的目標を示した。」と自画自賛。 タイ支僑と支那人、狐と狸。ドス黒いものしか感じ取れない。4千年の周辺蛮族(征服王朝など)の末裔の現在の支那人がいなかったら、地球もどんなに心長閑だったのだろう。
クルングテープのラーマ3世通り沿いにあるナワソンビルに入居しているタイラックタイ党本部に11: 00に爆発するように設定された時限爆弾を仕掛けたとの脅迫電話。爆発物処理班や警察犬が本部内を捜索する事態。爆発物は発見されず。
警察側は、脅迫電話を掛けてきた人物を割り出すために電話の受信記録を調査中で、犯行の背後に煽動の思惑があったとの見方を示す。
タイラックタイ党法務担当幹部のグテープ・サイグラチャーン中尉は、「爆発物処理班等を呼んだのは、解党の是非に関する判断結果を聞きに党員が大勢集まる30日に備えた館内の安全確認を依頼しただけで、脅迫電話があったとする報道は事実ではない。」と発言。
国家警察本部のウィチャヤン副本部長は、非武装・非暴力を旨に不穏な事態に発展する可能性が指摘されている憲法裁判所から2大政党に対する解党の是非判決の30日の対策の方針を発表。
これは午前中に開かれた、第1地区国軍本部やクルングテープ行政当局を始めとする関係当局との合同協議の結果を受けたもの。ウィチヤン副本部長によると、万が一の最悪の事態に備え、辛子スプレーと催涙ガス弾は用意するものの、原則として非武装・非暴力を旨に情勢の掌握に努める方針。
タイラックタイ党のチャートゥロン暫定党首は、「不穏な動きを権力側が赤シャツ党を雇い2大政党に対する解党の是非に関する判断が下される30日に煽動しようとしている。」と指摘。発言の中でチャートゥロンは、「権力側が解党の是非に関する判断を下す憲法裁判所の判事に抗議する活動を演じるため、赤シャツ党の動員を進めている。」、「この策謀の背景に旧政権関係者に罪をなすりつけ安全保障関連の実権を握る当局側に逆らう者に対して恐怖感を与える事が目的にある。」と指摘。
マッチマー会派領袖のソムサック・テープスティンは、「首都圏の2つ星から3つ星クラスのホテルの殆どが28日から30日まで予約で満杯になっている事は2大政党に対する解党の是非に関する判断に対する抗議活動に参加する者が組織的に動員されている事を裏付け、更に抗議活動そのものにも言外の目的がある事を窺わせるものである。」と指摘し、当局に対し「尋常ではない抗議活動や抗議活動参加者に対する対策を強化するべきである。」と指摘。

* 赤シャツ党
反クーデター系の団体関係者等が赤シャツを着用して判決結果に抗議するよう集会参加者に呼びかけて以降、マスコミや当局等が判決結果に抗議する事を目論んでいる団体や関係者を一括りに赤シャツ党(コン・サイ・スゥア・デーン)と表現する。
タイ政府は、クルングテープ都内のテレビ局全局に兵員を派遣するなど警戒態勢を強化。
05月29日(火)シッティチャイ情報通新大臣は、hi-thaksin.netやhi-thaksin.orgなど親タクシン系のサイトや反クーデター系団体のサイトに対する遮断措置は、2大政党に対する解党の是非に対する判断が下される30日に向けた、煽動を目的とした大衆動員を事前阻止の目的と発表。
遮断されたサイトに国家安全保障評議会が絡む秘密文書の写しの公開が関与しているという報道を否定し、解党の是非に関する判断が下される30日以降2~3日間情勢を見極めた上で順次遮断を解除する方針。
国家人権委員会が遮断を非難している件は、「前政権が13000以上の反政府系のサイトに対する遮断を考慮したした上で非難するべきである。」とし、60弱のサイトに対してしか遮断していない現政権より前政権がはるかに独裁的だと指摘。
タクシン政権末期に反タクシン派の学識経験者として民主主義市民連合の集会の演壇で講演を行ったり、自宅を狙った爆破事件が発生した事でも知られるチャイアナン・サムッタワニット元憲法裁判所判事(国家立法議会議員)は、「明確な証拠がある事から、解党審理の対象の2大政党のうち、タイラックタイ党に対してのみ憲法裁判所から解党の判断が下される。」との認識を示し、「当時の一部の党幹部に対して向こう5年間の政治活動禁止命令が下される。」と続けた。チャイアナンによると、解党の是非に関する判断は、法人としての党に違法行為があったか否かに関する判断のみに基づいて下され、違法行為があったと認定された党の幹部に対しては、証拠及び違法行為への関与度合い等に基づいて政治活動禁止措置の是非に関する判断が決せられる。
今回のチャイアナンの発言に対し、タイラックタイ党のチャートゥロン暫定党首は、「元憲法裁判所判事としての立場ではなくタイラックタイ党が解党する事によって利益を受けることが出来る政治団体(民主主義市民連合など反タクシン派団体の事を指していると思われる)の顧問としての立場でなされた。」と不快感。
夜半スラユット首相は、判決結果を受けた情勢の混乱は起こりえないとの認識を示し、万が一最悪の事態に至る恐れがある場合には首相権限を行使し非常事態宣言を発令もあり得ると再確認。


7章  タクシンの政党の非合法化 タイラックタイ党に解散命令
05月30日(水)朝憲法裁判所は、「2大政党に対する解党審理の判決文の朗読を民主党に関しては13時30分から、タイラックタイ党に関しては14時30分から開始する。」と発表。判決文の朗読終了後、10~20分以内に憲法裁判所のサイト(www.concourt.or.th)に判決文が掲載される予定。
タイラックタイ党(愛国党)は昨年4月の下院選を主要野党がボイコットしたため、選挙成立に向け、小政党を買収し参加させたとして起訴。民主党は選挙妨害が起訴理由。憲法裁判所は、愛国党の罪について、幹部2人が小政党に金銭を渡し、不正があったとし、党の指示と断定。判決では、各党役員の5年間の被選挙権剥奪になる。従来、政党法は、政党が解党となった場合、党幹部は5年間、新党結成に加われないことなどを規定しているだけだが、軍は昨年09月のクーデター後の布告で、有罪となった党幹部は5年間被選挙権を剥奪すると発表。愛国党に有罪判決が出た場合、党首だったタクシン前首相に布告が適用される可能性が高く、5年間政界から追放となる。
スラユット首相は、クルングテープで衝突が起きた場合は「非常事態宣言を出す用意がある。」と語り、憲法裁判所周辺は物々しい警戒態勢が敷かれ、携帯電話が爆弾の起爆装置に使われないよう電波を停止する措置が取られた。
前政権与党のタイラックタイ党(愛国党)と民主党というタイの2大政党が昨年04月の下院総選挙での選挙法違反に問われた裁判で、憲法法廷は、民主党に対する解党命令要求は却下の判決。民主党は昨年04月の総選挙をボイコットするなどタクシン前首相追放の動きに同調してきた。裁判では、総選挙の際に零細政党を資金援助し愛国党を攻撃させた容疑。いずれも選挙委員会からの告発に基づき検察側から提訴されていた。ただし、同時に判決が下された、民主党が「雇った」とされる民主前進党(進歩民主党)は党員記録を偽造で有罪となり解党命令。既に党を離党、在党に拘わらず当時の幹部全員に5年間の被選挙権剥奪の判決。
▽民主党の解党に関する判決文
・総選挙をボイコットし、タクシン体制という言葉を使用して民主主義市民連合と同調してタクシン前首相やタイラックタイ党を批判し両者の信用を失墜させ票の動向に影響を与えた事に関し、憲法・法律で認められた公人・公的機関に対する批判行為の範囲内であり、またタクシン体制という言葉は既にティーラユット・ブンミーを初めとする学識経験者や批評家が使用しており、民主党が攻撃の為に独自に作り出した言葉ではなく、違法性は認められない。
・民主党幹部のサーティット・ウォンノーントゥーイがタイラックタイ党を陥れるために、トラン県内の個人をそそのかし、進歩的民主主義党から立候補させたとされている件は、具体的な証拠がない。
・タイラックタイ党を陥れる為にステープ幹事長が東北地方救国団体のタイゴン調整役を雇って小政党の生活向上党をそそのかし小選挙区からの立候補させた件は、ステープ幹事長の関与の具体的な証拠がない。
・民主党副党首のトライロン・スワンキーリーが近い関係にある地元ラジオ局のキャスターをそそのかし、住民を動員して小政党の借金帳消し懇願者党擁立候補の立候補届の提出を妨害したとされている件は、タイラックタイ党側から提出された目撃証言は一貫性に欠けトライロンがそそのかした証拠とはなり得ず、当該キャスターはラジオ番組を通して住民と近い関係にあり、政治的な思惑を持って住民を動員して立候補届の提出を妨害したとは認められない。
タイ憲法裁判所は、2006年04月の下院選での政党法違反に問われた5政党に対する判決公判を開き、タクシン前政権の与党で最大政党のタイラックタイ党(愛国党)の解党を命じた。判決は、民主党について強要の事実を認定せず、無罪としたのに対し、小政党幹部買収現場の録画ビデオが証拠として提出された愛国党に対しては、タンマラク前国防相ら幹部2人の有罪を認定し解党命令を下した。小政党2党(ペーンディーン・タイ党、パタナ・チャート・タイ党)についても解党命令を下した。
愛国党は昨年04月の下院選を主要野党がボイコットしたため、選挙成立に向け小政党を買収し参加させた、民主党は選挙妨害の政党法違反が起訴理由。最高検察庁は「喧嘩両成敗」で、この2大政党の解党と両党幹部の公民権停止を求刑。起訴状によると、愛国党は「単独参加」にならないように小政党を買収し対立候補擁立を仕掛け、民主党は「異常選挙」を強調するため小政党に擁立断念を強要した。憲法裁判所は、愛国党の罪について、幹部2人が小政党に金銭を渡し不正があり党の指示と断定。判決では、各党役員の5年間の被選挙権剥奪。
検察が主張した愛国党幹部の公民権停止については30日午後11時過ぎ(日本時間31日午前01時過ぎ)の時点では判断が出ていない。
民主党は午後の時点で無罪判決を受けており、次期政権の中核となる公算が高まっている。民主党を無罪放免にしたことで、愛国党支持者が「不公正な政治裁判だ」と反発するのは必至。
チュラロンコーン大のスチット教授は「軍、暫定政府、政党のいずれも、現状を掌握する十分な力がない。不安定な状況は解消されないだろう。」と悲観的な見通しを示した。
スラユット首相による暫定政府が、ちぐはぐな経済政策などで批判が相次ぐ中、軍がタクシン追放に向けて描いたシナリオ通りに、政党解散につながる判決が出るかどうかが焦点となり、実際、憲法裁判事9人は、2006年09月の軍事クーデターでタクシン政権を崩壊させた軍部が任命した。このため、亡命状態にあるタクシンの政治的復権を阻止するため、その基盤となる愛国党を解党するのではないか、との見方が出ていた。
愛国党は、民主党など有力野党がボイコットした昨年04月の総選挙で、単独候補が当選するのに選挙区内の有権者の2割以上の得票が必要という規定(20%規定)を回避するため零細政党に資金援助し、対立候補を出馬させた容疑で有罪とされた。同党が「雇った」小政党2党も解党命令を受けた。法廷はまた、タクシン前首相と愛国党が民主主義システムに害を与えたとして非難。
決定は最終で控訴できない。
軍部主導のタイ暫定体制は新憲法を今年09月に国民投票に問い、制定発効させ、12月に予定している総選挙を経て民政復帰を実現する方針。党員1439万人を抱える最大政党の消滅による政治的空白状態が出現し、タイ政情は混迷の様相。
憲法裁判所は、タイラックタイ党、ペーンディーン・タイ党、パタナ・チャート・タイ党に対する解党の是非に関する判決文の中で、 20%規定により選挙が無効になる事をおそれたタイラックタイ党幹部のタンマラック・イサラーングーン・ナ・アユッタヤー大将とポンサック・ラクタポンパイサーンが、パタナー・チャート・タイ党を買収し、タイラックタイ党の単独候補者選挙区になる虞がある選挙区に候補者を送り込むよう働きかけ、パタナー・チャート・タイ党と共謀し、候補者資格要件を満たさない同党の擁立予定候補者の党員データの改竄を選挙委員会に働きかけたと認定。その際、タンマラック大将は買収への関与を隠匿するため、政治家ではないトライロン・イントラタット大将を買収資金の受け渡し役に指名と指摘。
パタナ・チャート・タイ党のカッティマー♀が、「民主党のステープ幹事長に軟禁状態に置かれ、タイラックタイ党による党買収の告発を強要され、実際には党の買収や資格要件の改竄はなかった。」との主張は、同党がタイラックタイ党から買収されており、信用性のない証言として却下。
ペーンディーン・タイ党に関しては、資格要件を満たすために偽造した書類を使用して3人の候補者を擁立したと認定し、3党いずれにも民主主義制度を脅かす重大な違法行為があったと認定。タイラックタイ党及び小政党2党に対して解党命令。各党の当時の党首及び幹部は連帯して解党の責任を負うべきであるとの判決。
タクシン前首相や既に離党している者を含む当時のタイラックタイ党幹部118人(報道により111人、119人)が向こう5年間に渡って被選挙権を剥奪される事になる。また、対象者には新党結党に動いているソムサック・テープスティンやソムキット・チャートゥシピタックも含まれる。
判決後に混乱が起きる懸念もあったことから、治安当局は30日、1万人以上を配置して厳戒態勢。最大政党の消滅に対し、前首相支持派は不満を高めており、厳戒下のクルングテープは緊張が高まっている。事態が悪化した場合、クルングテープで戒厳令を発令の方針で、政情がさらに不安定化する可能性もある。
クルングテープの王宮前広場には、タクシン前首相の支持者約2000人が集まり、抗議集会を行った。
判決後、タイラックタイ党のチャートゥロン暫定党首は党本部前に集まった党員や支持者等の前で、「今回の判決は銃口下で用意された不公正な陰謀で、将来専門家の間で議論を呼ぶ事になる判決だった。」と語り、国家安全保障評議会の思惑が強く働いた判決だと非難し、判決結果に強い不快感を示したが、集まった支持者に対しては、「判決を受け入れい抗議行動は起こすべきではない。」と呼びかけ、今後については、「国民から支持されている大衆政策の継続と、失われた民主主義を取り戻すために戦い続ける。」と気勢を挙げ喝采を浴びた。今後、街頭デモで抗議する見通し。
タイラックタイ党(タイ愛国党)は、警察官から実業界に転進し、通信事業でタイ屈指の富豪となったタクシンが1998年に設立。バラマキ型政策を前面に出した選挙手法と巨額の資金で2001年の総選挙で歴史的な大勝。政権樹立後はタクシンの政策実行力と派手なパフォーマンスで高支持率を維持。中小政党の吸収合併で、2005年の総選挙ではタイ史上初の単独過半数を制した。しかし、強権政治に不満を強めた都市中間層の一部と利権を奪われた旧勢力が反対に回り、2006年09月の軍事クーデターで政権崩壊した。毀誉褒貶があるものの、愛国党は、選挙での具体的な政策提示、政党による政策立案と優れた実行力、単独過半数、首相の任期満了、再選などで、タイ政治の常識を次々と打ち破った。反対派からは選挙対策と批判されたものの、1回一律30B診療の医療制度など、それまでの政府に無視されていた地方、貧困層に目を向けた。2005年、2006年の2度の総選挙で下院の過半数の議席を得た政党を軍事クーデターで追放し解党という手法は欧米からは民主的とみなされない可能性が高い。
タクシン前首相は、ロンドン滞在中に受けたAFP及びCNNのインタビューの中で、「憲法裁判所によるタイラックタイ党の解党を命令判決は非常に残念だった。」と述べ、タイラックタイ党の支持者に対し、判決を尊重し抗議行動に出ることがないよう呼びかけた。
被選挙権剥奪の対象と見られていた新旧党幹部のうち、死亡ないしは問題となった総選挙以前に離党していたプレムサック・ピヤルラ(出家)、サノ・ティヤントーン(新党結党)、リキット・ティラウェーキン(新党結党)、ゴン・タップパランシー(政界引退)ら8人が対象から外れ、合計111人の新旧党幹部が被選挙権剥奪の対象。
タクシン前首相ら選挙当時の愛国党役員111人は5年間被選挙権が剥奪。復権は当面困難。2001~2006年にタイ政治の主役だった政治家の多くが政界を追放され次期選挙の行方や地方での反軍事政権の動きに大きな影響。被選挙権を失ったのは、党に残留したチャトゥロン党首代行、スダーラット前農相、ネーウィン前首相府相、ポンテープ副党首らのほか、離党し政治グループ、政党を結成していたソムキット前副首相兼商務相、ソムサック前労相、スワット前副首相、ピニット前保健相、ソンタヤー元観光スポーツ相、プラチャーラート党のサノ党首など。大派閥の領袖であるソムサックは経済政策で内外の評価を得たソムキットを党首に担ぎ新党を結成。次期総選挙で台風の目になる可能性。ネーウィン、スワット、ソンタヤーらはいずれも東北部、東部などに強力な地盤を持つ派閥領袖で被選挙権剥奪後も地元での影響力を維持する見通し。
05月31日(木)解党を命じられた前与党のタイラックタイ党(愛国党)のチャトゥロン党首代行は、新党設立で再起を期す考え。愛国党支持者に対し、これ以上の騒乱は避けるべきと判決への抗議行動を自重を求めた。
タイ憲法法廷に解党を命じられた前与党・タイラックタイ党(愛国党)スダラット副党首は、判決後、海外で亡命生活を送っているタクシン前首相と電話で話したことを明らかに。タクシンは、党員に対し、判決を受け入れ抗議行動を自重するよう求めた。
解党を命じられた前与党のタイラックタイ党(愛国党)のチャートゥロン暫定党首は、幹部会議を開き、タイラックタイ(タイ愛国)党」の名前で再度政党登録し政治活動を続ける方針。選挙委員会のソットシリー委員が解党された党が同じ党名で新党登録を行う事は不可能との見解。チャートゥロンは法廷闘争に持ち込んででも是が非でもタイラックタイ党として復権を狙っている。チャートゥロンによると、正午までに既に200人以上の元下院議員・幹部がタイラックタイ参加する為の署名を行った。
新党の党首には元新希望党党首のチャワリット・ヨンチャイユット大将(元首相)が就任するとの憶測も飛び交っている。
チャートゥロンが、法的根拠に欠ける民主改革評議会(国家安全保障評議会の前身)令27号で党幹部部全員に対し被選挙権剥奪の命令は不当な措置であるとして控訴する方針。 法務省次官(兼憲法起草作業委員会副委員長)のチャラン・パックディーサナークン(元最高裁判所長付き秘書官)は、憲法裁判所の判決が最終判決であり不可能との見解。チャートゥロン側から控訴に向けた具体的な方法や手続は明らかにされていない。
国家安全保障評議会のソンティ議長は、政党の政治活動を禁じた民主改革評議会令15号及び27号の解除に関し政府側と協議を行う用意。1~2週間以内に今後の評議会令の扱いに関する方針を明確にする事が出来るとの見通し。
政党活動を禁じた評議会令解除の是非に関しては、先にスラユット首相、ソンティ議長どちらも憲法裁判所による政党解党の判決後に解除するのが適切であるとの認識を示し、また憲法裁判所の判決を受け、解党を免れた民主党及び解党処分が下されたタイラックタイ党両方から解除要求。
タクシン前首相の顧問弁護士は、タクシンが前与党のタイ愛国党の党員、支持者に宛てた手紙をクルングテープで公開。タクシンは、愛国党に対する解党命令を受け入れるよう求める一方、「憲法法廷の判決は、今後長い間、調査研究の対象になる。」と不当判決という認識を示唆。暫定政府に対しては早期の総選挙実施を重ねて求めた。自らの帰国については土地取得をめぐる汚職裁判などで裁判所に召喚されない限り、当面帰国の意思がないことと表明。タイ軍事政権・暫定政府はタクシンの帰国を事実上禁じているが、タクシンの脱税、汚職裁判を進めるには本人を召喚する必要があるとみられる。
夕方タイラックタイ党の元幹部等が中心になって設立されたPTVは共同記者会見の席上で、「タイラックタイ党に対する解党判決は国内の大物の指示によるもので、国家安全保障評議会のソンティ議長は事前に判決内容を知っていた。」と指摘。「国家安全保障評議会を追い出すために大衆を動員し抗議活動を開始する。」と表明。
反クーデターを標榜する独裁制に反対する土曜日の人々は、解党判決によって被選挙権を剥奪されたタイラックタイ党幹部111人に対する恩赦を国王に請願署名活動を開始の方針。
独裁制に反対する土曜日の人々が合流したタイラックタイ党(タイ愛国党)の支持者約1000人(2,000人前後?)が、クルングテープで抗議集会。軍事政権の追放、解党命令の撤回などを要求。演台に立ったタイラックタイ党(愛国党)元幹部らは、「民主主義を破壊したのは愛国党ではなくクーデターを起こした軍部。」と主張。
集会開催中には純粋に演説に耳を傾けるグループと警戒作業に当たる警官隊に悪態をつくグループとの明確に2つに別れる場面も。また会場内には爆発物を持った不穏な輩が参加者に混ざっているとのデマが飛び交った。
集会開催に先立ちラーマ5世像前広場の使用を当局側に阻止された事に不満を持つ一部の過激な参加者が、PTVのウィラ会長の制止を振り切り、警察が設置した鉄柵の排除に動き、一時は警官隊と揉み合った。
小衝突発生後PTV役員のチャクラポップ・ペンケー(元政府報道官)は、集会の参加者の中に煽動目的の参加者(一括りに「クルム・ハードコアー」と呼ぶ)が少なからず混ざっていることを認めた。
23時過ぎ集会が終了後、約100人の集会参加者が陸軍本部前に居座り「評議会出て行け(コー・モー・チョー・オーク・パイ)。」と叫び、鉄柵を挟んで警戒作業にあたる警官隊と睨み合いを展開。
06月01日(金)01時プーチャッガーン紙とASTV社屋前に向かい創立者のソンティ・リムトーングクンを罵る叫びをあげ、一部が社屋に向け瓶等を投入、敷地内に侵入を試み、警戒にあたっていた警官隊と睨み合いになる場面も見られた。
次回の集会は02日にサナーム・ルワンで開催を予定。
マッチマー派を率いるソムサック・テープスティンは、派閥総会で、次期政権成立後、恩赦法に則り、タイラックタイ党に対する解党判決で被選挙権を剥奪された当時の111人の幹部の剥奪解除を申請する方針。自らも剥奪の対象になっているソムサックによると、今回の決定は次期総選挙後に被選挙権剥奪処分に関しマッチマー派と考えを同じにする民主党が下院を支配し政権を握るとの読みに基づいたもの。
幹部のオンワン・テープスティン♀によると、新党として次期総選挙に候補者擁立を視野に今後も政策立案機関として会派を存続させる。先の憲法裁判所判決によりマッチマー派所属の元下院議員80人の内15人が被選挙権を剥奪された。
旧チャート・パッター党のラムタコン派を率いるスワット・リプタパンロップは、タイラックタイ党に合流する方針がないと表明し、チャート・パッタナー党を復活させる方針。
元タイラックタイ党幹部のソンティナー・サワッディー(元同党副報道官、現民主選挙推進連合委員)が、警察犯罪抑止制圧局を訪れ、姑息な手段を講じてプレム枢密院評議会議長の王室への罷免誓願の署名を募り、1997年憲法で保障された国王の指名権を侵害した市民団体「独裁制に反対する土曜日の人々」の幹部2人を不敬罪で告発した。
ソンティナーによると、独裁制に反対する土曜日の人々は、国民の間で人気があり常に品薄状態にある、お守り「チャトゥカーム」を集会参加者に1Bで配布すると喧伝し、1Bとプレム枢密院評議会議長の罷免誓願署名と引換えにチャトゥカームを希望者に配布し、署名自体も半強制的に行われていた疑いがある。
国家安全保障評議会のソンティ議長は、5年間の被選挙権剥奪処分を受けた前与党のタイラックタイ党の役員に対する恩赦を提案。「国内和解推進の見知からも、解党の要件となった違法行為に直接関与していない一部の幹部の被選挙権剥奪の解除は必要な措置である。」、「最終的に国家立法議会側が恩赦の是非に関して検討する。」と考えを示した。役員のほとんどは処分の原因となった選挙違反に関与しておらず、被選挙権を失った役員111人には、タクシン前首相のほか、スラユット首相と親しいソムキット前副首相兼商務相、軍部と関係が深いソムサック前労相、ピニット前保健相といった有力者に加え、地方の政治閥領袖も多い。タイ政界の「顔」の半分以上が出馬禁止の状態で総選挙を実施すれば将来に禍根を残すという見方がある。次期総選挙での勝利が有力視される民主党のアピシット党首、チュアン元首相が軍に批判的という事情もあり、軍政内にはソンティ司令官の提案を支持する声が強い。
タイ株式市場は大幅続伸。タイ証券取引所(SET)平均株価指数終値は前営業日終値比2.24%高の753.93ポイント。過去1年の最高値を記録。タイの前与党、愛国党に対する解党命令やアメリカ株高を好感。
06月02日(土)ソンティ議長の恩赦の提案発言に対し、タイラックタイ会派(旧タイラックタイ党)のチャートゥロン・チャーイセーンは、「国家の為になる建設的な発言」と一定の評価を示したが、旧幹部111人に対する剥奪解除の恩赦の誓願は、「各個人が恩赦を誓願する事を妨げるつもりはないが、個人的な見解として恩赦の誓願により(不当判決による)被選挙権剥奪の解除を要請する考えはない。」また先に表明していた剥奪解除を求めた上訴も会派の総意として断念したことを明らかにした。
旧タイラックタイ党のタイラックタイ会派を率いるチャートゥロン・チャーイセーンは、今後選挙関連の権利を持たない外国人と同様な二流市民(ポンムゥアン・チャン・ソーン)という立場で解党を命じた憲法裁判所の不当判決を国際世論に訴えていく方針。
チャートゥロンは、「既に自分はタイ人一般に認められている選挙関連の権利を剥奪された、外国人と同様な権利しか持たない2流市民の立場に置かれている。」、「今後憲法裁判所の判決に対する見解を英語でまとめ、各国の憲法裁判所や最高裁判所関係者、人権関連機関等に判決の不当性を訴える。」と発言。
既定の法律ではなくクーデター後に制定された民主改革評議会令に則り、当時の幹部全員に被選挙権剥奪の判決が下された事に関し、議論の余地があるが、既定の法律と不正行為を証明する証拠に則った解党判決に関しては、昨年04月に国王が3裁判所に対して国内情勢不安解消を視野に解散総選挙の正当性に関する検討・介入を指示するまで、独立機関の多くを支配下に置いていたタクシン政権側がタンマラックらが関与した小政党の買収工作疑惑の隠匿工作を行い、また当時の選挙委員会がぎりぎりまでタイラックタイ党の告発を保留したこと(これに関しては1審で職務遂行義務違反で実刑判決)、また、タクシン体制下で当時の憲法裁判事によって同様な審理が行われた場合、タンマラックやポンサックの買収の明確な証拠があったとしても果たして解党の判決が下されていたのかという事を含めて議論するべき。旧タイラックタイ党の支持層の多くが民主主義(プラチャッテイパタイ)の理想や主権(アティパタイ)、民主選挙の意味を理解していない階層で占められている事が解党判決に対する不満を増長させる1つの要因。
タイ軍事政権に抗議する集会が、王宮前広場で開かれ、新聞、警察の推計で5000~6000人が参加。集会参加者は前与党のタイ愛国党に対する解党命令に抗議。「軍政出て行け」などと気勢を挙げたが、周辺を警備する警官隊との衝突はなく、午後11時ごろから豪雨となったため散会。
ウィラ会長は、31日の集会後に一部の参加者がプーチャッガーン紙、ASTVの社屋前に集まり、投石行為等により警備員に傷害を負わせた事に関しては、PTVの集会に参加した者とは無関係な者の仕業であると主張。
PTV幹部のナタウット・サイグゥアは、今後目標に掲げている国家安全保障委員会が「出て行く」まで毎日16時から王宮前広場(サナーム・ルワン)で集会を開催する方針。
19時頃親タクシンのPTVが集会を開催していたサナーム・ルワンに近い民主記念塔前に黄色い服を着た者を含む主に屈強な男300人前後の集団が現れ、和解推進を訴え付近で集会を開催していたPTVを非難したが、僅か1時間足らずで殆どの者が現場から退散した。 集団に参加していた者が、クルングテープ清掃関係当局の大物の指示で参加したと語っているようだが、集団と背後関係に関しては不明。
その後、同様な活動がラーマ8世橋、ラーマ4世橋付近やカオサン通り等8ヶ所で行われていた事が確認された。
PTVのウィラ会長は、集会で、軍側がクルングテープに非常事態令が宣告された状況を想定して戦力を配置し、クルングテープの行政当局が各特別区事務所に対して1000人の人員と4万Bの食事代を確保しチャトゥチャック公園に於ける反PTV集会を標榜した集会に参加させるよう指示を指摘。
クルングテープのアピラック知事は、PTVの集会に対抗する勢力を動員したとの指摘を否定。
午後11時頃反国家安全保障委員会集会は、豪雨となったため散会。
06月03日(日)大衆民主主義キャンペーンのスリヤサイ事務局長(民主主義市民連合調整役)は、解党判決と共に向こう5年間の被選挙権が剥奪された旧タイラックタイ党幹部111人に対する恩赦は、国内和解推進には繋がらないと指摘。恩赦推進に関しては、先にスラユット首相が慎重な姿勢を見せる一方で、国家安全保障評議会のソンティ議長が解党の要件となった違法行為に直接関与していない旧幹部に対する恩赦を支持する方針を明らかにしていた。
スリヤサイは、旧政権関係者がタクシン前首相や一家・一族が関与した不正・汚職案件に対する圧力と新憲法制定の為の国民投票の妨害を策動している限り、早急な恩赦決定は一切国内和解に効果がないばかりか、社会に評議会の一部構成員とタイラックタイ党旧幹部の一部が水面下で繋がっているとの新たな疑惑をもたらす虞を指摘し、恩赦決定にあたり国民の意識動向など総体的に検討すべきと述べた。政党活動を禁じた民主改革評議会令の解除要求の声が旧与野党からあがっている事に関して、活動禁止が解除された機会に乗じた対立を煽る動きが起こり得る事を念頭に置き検討を行うべきと指摘。
元タイラックタイ党幹部が中心になって設立したPTV幹部のナタウット・サイグゥアは、06月24日迄の民主主義奪還を目標に掲げ集会活動を継続を明らかに。06月24日は、タイが立憲君主制に移行して76周年を迎える日。
チャトゥポン・プロームパンは、今後集会の場を「反独裁民主主義同志」(ネーオ・ルワム・プラチャティッパタイ・カップ・ライ・パデッヂャガーンを意訳)の場とし、クーデターに反対する団体の集会への結集を促し新組織名を発表する方針を発表し、PTVが目標に掲げている国家安全保障評議会の解体及び民主主義の奪還が達成されるまで、連日16時からサナーム・ルワンで集会を開催する方針を確認。当面サナーム・ルワン以外での場所での集会を計画していない事を明らかに。
しかし、場合によっては国家安全保障評議会の本部が置かれている陸軍本部へのデモ行進も否定しなかった。
スリン県から来たという40人組の1人は、マスコミの取材に対して「オーナー(タオゲー)から4日間集会に参加するように言われて来た。宿や食事だけでなく1日あたり200B貰えるので、何もしないで家にいるよりいい。」と語った。
元タイラックタイ党副報道官のチャトゥポンは、PTVの基準で充分に民主主義の精神に則った活動の範疇に属する集会活動を行っていた反タクシン派の民主主義市民連合を国家反逆罪で告発すると大騒ぎしていた当時のタイラックタイ党幹部の1人。
新希望党党首のチンチャイ・モンコンタムは、前新希望党党首のチャワリット・ヨンチャイユット大将(元首相)から党合流とチャワリットを党首とした新希望党再建の打診があった事を明らかに。チンチャイは、旧新希望党がタイラックタイ党に吸収合併された際に、合流を忌諱、党を存続させ党首に就任。反タクシン派の民主主義市民連合の集会で演説を行った事もあった。
チャワリット大将との合流の可能性に関しては、前向きな姿勢を見せる発言が聞かれたが、詳細に検討中と明言を避けた。先のタイラックタイ党に対する解党判決に関し、政界に新たな法の執行基準を作り、また政界の未来に変革をもたらす歴史的にも重要な判決との認識を示した。
反軍政派は王宮前広場で集会を行い、2000~3000人が参加。
06月04日(月)午前旧タイラックタイ党系のタイラックタイ会派のポンテープ・テープガンチャナーの率いる30人が首相官邸を訪れ、政党活動を禁じた民主改革評議会令の早期解除と新党結党に向けた道を開くよう要請する書状を提出。ポンテープは記者団に対して、政治活動が解禁された機会を利用して大衆を動員し煽動するつもりはないと強調。
スラユット首相代行として書状を受け取った首相秘書官のポンテープ・テートプラティップ大将は、首相の言として05日に開かれる定例閣議の席上で政党活動解除関連が議題の1つとして上る見通しを明らかに。前後してパイブーン副首相(兼社会開発・人間の安全保障大臣)は、被選挙権が剥奪された旧タイラックタイ党幹部111人に対する恩赦の是非を含め1~2週間以内に結論が出る見通し。
タイ免税店最大手キングパワーは、タイの主要空港を運営する国営企業AOT(エアポーツ・オブ・タイランド)に約700億Bの損害賠償を求める民事訴訟を提訴。
前政権当時にキングパワーに与えたスワンナプーム国際空港と南部ハジャイ空港、プーケット空港の免税店・商業施設運営事業権に対し、今年03月に事業権の内容が違法だったとして、エアポーツ・オブ・タイランド(AOT)は契約の無効を宣言し破棄。昨年09月のクーデターで政権を奪取したタイ軍部は、実力者のサプラン陸軍司令官補をAOTの会長に送り込み、空港事業をめぐる不正を追及。AOTは05月にスワンナプーム空港の空港ホテル事業権についても不正が濃厚と検察に捜査を依頼。
反タクシン派の民主主義市民連合傘下の民主主義ソンクラー連合は、政府と国家安全保障評議会に対し、「憲法裁判所の判決に対して異議を唱えている誤った認識を持っている旧党幹部に対して恩赦措置を講じることは本末転倒である。」と、解党により被選挙権を剥奪された旧タイラックタイ党幹部111人を始め違法行為に関与した全ての者に対する刑事処分を早急に進めるように要求。被選挙権剥奪解除の恩赦措置が講じられた場合は抗議活動を開始する方針を表明。
民主主義ソンクラー連合幹部のグリヤンサック・リウチャンパッタナーは、タイラックタイ会派を率いる「チャートゥロン・チャーイセンが憲法裁判所の判決に対する不満を国際社会に訴える事は、判決結果に対する正しい理解を国際社会に広めるものであるとして支持できる。」と皮肉混じりで論評し、チャートゥロンに対して英文翻訳で内容を捏造せずありのままを伝えるよう要求。
夕方ヨンユット政府報道官は、05日に開かれる閣議の席上で政治活動禁止解除に関して協議されるとの報道を否定。その後国家安全保障評議会のソンティ議長が05日に政府側と恩赦に関して話し合う予定になっている事を明らかに。
06月05日(火)かつて反クーデターを標榜していた市民団体テムジン代表のチャナーパット・ナ・ナコンは、タクシン前首相がイギリスに政治亡命すると共に同国内で亡命政府(ラタバーン・パラット・ティン)の樹立を画策。スラユット首相に対して事実関係を確認するよう要請。
チャナーパットによると、前首相が政治亡命及び亡命政府樹立を画策している背景に現在法的手続きが進められている前首相や家族や一族が関与した不正・汚職案件の起訴を阻止したいとの思惑があり、前首相の知己としても知られるハロッズのオーナーであるモハメッド・アル・ハイエドが設立を支援という。チャナーパットの指摘に対しタクシン前首相の法律顧問であるノパドン・パッタマは、否定し、タクシン前首相は逃げも隠れもせず真っ向から法廷の場で戦う意向を示していると表明。
スラユット暫定政権は閣議の席上で、政党活動を禁じた民主改革評議会令第15号第1項を解除。昨年09月のクーデター後禁止していた政党活動の再開を認めた。この決定で、総選挙に向けた集会や会合が可能。タクシン前首相支持派の小政党の行動も活発化し、新憲法制定に向けた国民投票や総選挙への影響や暫定政権への抗議行動が拡大の可能性も。
但し、政党の新設を禁止した第15号第2項、憲法裁判所の判決により被選挙権を剥奪された旧タイラックタイ党幹部111人の解党判決の根拠の党の幹部に対する選挙権(被選挙権及び投票権)剥奪を規定した第27号には依然解除されていない。従って、今回の措置は、05月30日に憲法裁が解党命令を下したタイラックタイ党など3政党は適用外。
第15号第2項に関しては、国家法制委員会側に検討を委ね、委員会側の答申に基づいて新法が必要。「今後2週間以内に法案を作成、暫定議会に提出する。」と、来週中にあらためて検討を行うとのこと。国家法制委員会の答申に基づき第15号第2項に対する処置が決定次第、第1項を含めて国家立法議会の承認にかけられる見通し。タイラックタイ(タイ愛国)党解体に伴う政界再編への具体的な動きは法律制定後。
05月30日の憲法裁判決の解党命令で、年末に予定されている次期総選挙での前政権派の復権がほぼ不可能になったと判断、対外の見栄えなどを意識し早めの解禁に踏み切った。政党の新規登録の解禁は見送ったのは、タイラックタイ(タイ愛国)党勢力が新党結成を目指していることから、登録を遅らせ、立ち直りの機会を与えないことが狙い。
連日サナームルワンで集会を開催しているPTVは、集会の場でタクシン前首相の生の声を集会参加者に届ける方針。国家安全保障評議会に対し、妨害工作を行うことがないよう釘を刺した。タクシン前首相が集会を背後で支援していると指摘されている事に関しては否定。現状ではあくまで計画段階で、具体的にいつ生の声を届ける事が出来るかに関しては反独裁民主主義同盟加入団体の幹部と協議した上で決定する予定。
「コー・モー・チョー オークパイ」
タクシーやバイタク運転手を中心にした「反独裁タクシン支持者同盟」なる団体や地方のタクシン支持派団体が、PTVが結成を目指している反独裁民主主義同盟へ合流の意向。反クーデターを標榜している非タイラックタイ党系の団体の合流の動きは見られていない。
21時頃サナームルワンで開催されていたPTVの集会において、演台上で国家安全保障評議会やプレム枢密院評議会議長を激しく攻撃する演説を行っていたダーラニー・チャーンチェングシラパクン♀に向けて糞を詰めたプラスティック袋を投げつけるという事件が発生。
現場で逮捕された34歳の女、ユパー・イムデンは、警察に対し、「粗野な言葉を使用してプレム枢密院評議会議長を非難した事が気に入らなくてやった。」と語っている。
ユパー・イムデンと暴言婆ダーラニー・チャーンチェングシラパクン

糞を投げつけられたダーラニー・チャーンチェングシラパクンは、過去に新聞社を解雇され、PTVの集会では、粗野な言葉で憲法裁判所判事を非難する演説を行ったり、31日未明にはタクシーやバイタク、サムローの運転手等約100人を率いてASTV前で抗議活動を展開。また、ASTV前での抗議では、抗議側が社屋に向けて行った投石行為により警備員が負傷を負ったASTV社側は警察に被害届を提出している。
PTV側は、ASTV前で行われた抗議活動とPTVは無関係との立場。
売国奴、民主党の岡崎トミ子という感じか。
暴言婆ダーラニー・チャーンチェングシラパクン

06月06日(水)タクシン前首相が07日に日本の拓殖大学で行われる特別講演の後に記者発表を行う予定。「Industry and People」と題された記念講演でアジアビジネスの方向性等を中心に語られる予定で、講演終了後に記者会見。記者会見では客員教授受諾に関する話題が中心になると見られ、自身の身の振り方を含む政治的な話は不透明。
午後チャート・タイ党党首のバンハーン・シルパアーチャー(元首相)は、煽動したいと欲する旧タイラックタイ党所属の元下院議員が首都で開催されている反クーデター集会に地方住民を参加させるため現金を配って継続的に動員の情報を明らかに。買収行為を 止めるべきと糾弾。次期総選挙で民主党が最大議席を獲得した場合、チャート・タイ党として民主党のアピシットを次期首相として支持する事はあり得ると言及。
元新希望党副党首で同党がタイラックタイ党に吸収合併された際に合流を嫌い独自に党を結党し政治活動を行っていたチャルゥム・ユーバムルン警察大尉が、元党首のチャワリット・ヨンチャイユット大将の自宅を訪問。新希望党復活に向けた協議。チャワリット大将に近い消息筋によると、現在チンチャイ・モンコンタムが党首に就任している新希望党に合流する形で党を復活させ、党首にはチャワリット大将、幹事長に元陸軍副司令官のウィチット・ヤーティップ大将、副党首にチャルゥム警察大尉が就任する見通し。過去に新希望党に所属していたスチャート・タンチャルゥン(元下院第1副議長)が率いるポー・モット・ダム派を始めとする旧新希望党系会派やマッチマー派の合流も取り沙汰されている。来週中に党復活の正式発表の見通し。
05日の政党活動解禁措置を受け、旧タイラックタイ党所属の元下院議員60人が、タイ軍事政権の追放を掲げた政治団体「タクシン愛、独裁者不要団体」を結成。幹部のニシット・シントゥパイ(ローイ・エット県)によると、今後反クーデターを標榜する団体として全国的な活動を開始し、方向性が同じPTV主催する反独裁民主主義同盟に合流し、首都で大規模な反軍政集会を開催予定。軍政や暫定政府への圧力が増す見通し。
反独裁民主主義同盟(クルム・ネーオ・ルワム・プラチャーティパタイ・カップライ・パデーチャガーン)幹部のチャトゥポン・プロームパンはサナームルワンで開催された集会の壇上で、民主主義奪還の目標日に定めている24日までに国家安全保障評議会の本部が置かれている陸軍本部に向け大規模なデモ行進。先に評議会のソンティ議長が、大衆の多くが評議会を支持していると発言に対してのもので、チャトゥポンによると、デモ行進は24日の「評議会の崩壊日」にむけて反評議会勢力の力を誇示。チャトゥポンは、チャート・タイ党のバンハーン党首が旧タイラックタイ党所属の元下院議員が金銭で大衆を動員しているとの指摘を否定し、「国家安全保障評議会の広報担当に成り下がった者の取るに足らない発言でしかない。」と切り捨てた。反独裁民主主義同盟は、PTVが中心となって組織作りが進められている反クーデターを標榜する団体の集合体。06日現在旧タイラックタイ党やタクシン支持派系の団体のみが合流の意向。
タイ政府が05日の閣議で昨年09月のクーデター後禁止していた政党活動の再開を認め、政党の新規登録解禁を見送ったこきについて、05月30日に解党処分を受けたタイラックタイ党のチャトゥロン前党首代行は、「政党登録の解禁見送りはタイラックタイ党支持派による新党結成阻止を狙ったもの。」と主張。
ソンティ陸軍司令官は、タイラックタイ党の元下院議員らを引き込み、親軍政党「ラックチャート(国を愛する)党」の設立に動いているという報道を否定。
06月07日(木)タクシン前タイ首相は、東京都文京区の拓殖大学との打ち合せなどのため来日。記念講演後に開かれた記者会見で、拓大客員教授就任を正式発表し、「(クーデターによる)失業後、初めての就職」と冗談を交えながら、「大変名誉なことだ。」、「「政府は今年12月に選挙を行うし、政治集会も今は許可が出ている。タイに民主主義が戻れば、言論の自由も戻る。その時にはすぐにでも帰りたい。」と述べ、条件が整えば早期帰国したい意向。「民主主義が戻ればタイは再び繁栄の道をたどるので、私はそこで一市民として貢献したい。」と、言論思想の自由が保障された民主主義体制に復帰した後に帰国し、一般人として自身のビジネス経験を元に、若い世代に経営学などを教え、「私の経験を若い世代と分かち合いたい」と抱負を述べた。
タクシンが創設した旧与党のタイラックタイ(タイ愛国)党のタイ憲法裁から解党判決に振られると、「政治的な質問には答えられない。」と逃げた。
拓大では07月に、政界入り前に実業家として成功した経験を「アジア型ビジネス経済モデル」として特別講義の予定。また、07月に学生対象の第1回講義。年に数回の講義の予定。
タイ暫定政権側は、タクシンの客員教授就任に不快感。 拓殖大学関係者を入国禁止にしてみたらどうだろうか。タイの実情が現れ、日本にとって良いと思う。
それにしても、こんな腐臭ぷんぷんの羊頭狗肉のタクシンを客寄せパンダに引っ張ってきた拓殖大学にはほとほと幻滅。土侯国を金で支配した支那人宰相タクシンが、民主主義を説くなど、野中広務が説く正義、朝鮮人が説く権利のようなものだ。
市民団体グッドガバナンス(クルム・タンマピバーン)は、国家立法議会のミチャイ議長に対し、過去に旧タイラックタイ党執行部に名を連ねていた事があるウィサヌ・クルゥアンガーム元副首相、ボウォンサック・ウワンナノー元内閣秘書官長)、チュワンピット・チャーウヌァヌォン♀の3人の立法議会議員に対して辞職勧告を要求。タノーム調整役は、先の憲法裁判所の判決により、旧タイラックタイ党執行幹部111人の被選挙権が剥奪され、「元幹部のピニット・チャルソンバットは自ら議員を辞職した。」と指摘し、「元タイラックタイ党執行幹部の3人がこのまま議員として留まることは、国民に対して範を示す上でも、また国民を混乱させない上でも好ましくない。」と言明。
タクシン支持派の民主化要求団体などは、王宮前広場で反クーデター集会。警察の推定で約8000人が参加。08日にも集会を開催する予定。治安当局との衝突が懸念される。集会についてブンロート国防相は、「参加者の多くは金銭で雇われている。」と、治安維持に自信。
06月08日(金)午前独裁に反対する土曜日の人々がサイト遮断措置解除を要求し、通信技術省(ICT省)前で抗議活動。開設しているサイトに対する遮断措置を解除するよう要求。最終的に09日までに解除されなかった場合は、再度抗議活動を開始するとして散会。
情報通信技術省は、既に07日の時点でサイトに対する遮断措置を解除。今回の独裁に反対する人々の抗議活動は一方的な誤解に基づいたものと主張。報道によると、既に、hi-thaksin.org(hi-thaksin.net含む)に対する遮断措置も解除。
市民団体テムジン・ネットワーク代表のチャナーパット・ナ・ナコンは、PTVの会長のウィラ・ムシガポンがが強力な爆発物の製造に使用可能な物質を首都内2ケ所に隠匿所持と発表。
チャナーパットは、ウィラに近い筋からの情報として、ウィラが配下のスラチャイ・セーダーン等に命じて、届け出が義務づけられている硝酸ウラン(硝酸アンモニアか?)が混合された肥料約500Kgをソンクラー県内から2回に分けてクルングテープのエーカチャイ地区やバーン・ボーン地区内の拠点に運び込ませたとの情報。関係当局に対し早急な事実確認と必要な処置を要請。
タクシン前首相の妻のポチャマンが、ソンティ陸軍司令官の掛かりつけの占い師、ワーリン・ブアウィラットルートをチエンマイに訪ね、運勢を占ってもらいソンティ司令官との仲裁を依頼。
ソンティ司令官は翌09日にチエンマイを訪問したが、ワリンの許を訪れなかった。
ソンティ司令官の行動に対し、前野党の民主党のアピシット党首は、「占い師に頼っても結果は出ない。国の指導者は理性で問題を解決すべき。」と苦言。
元タイラックタイ党幹部のソンティナー・サワッディー(元同党副報道官、現民主選挙推進連合委員)は、警察犯罪抑止取締局を訪問。PTVのウィラ会長とタイ社交界の広報官的存在として知られるダールニー・クリットブンヤーライ♀を刑事告発。告発についてソンティナーは、ウィラが会長を務めるPTVが05月30日にラーマ5世像前で開催した集会で、王室の車列が付近を通過の際、警察の一時中止要請を無視し拡声器を使用し続けた事が不敬罪にあたり、またダールニーに関しては、独裁に反対する土曜日の人々が1Bで配布していたチャトゥカーム・ラーマテープの受け取り予約登録をサナーム・ルワンで行った際、プレム枢密院評議会議長の罷免を請願する為の署名簿に署名した疑惑。署名した場合は独裁に反対する土曜日の人々と同様に不敬罪との主張。
06月09日(土)未明国連貿易開発会議事務局長のスパチャイ・パーニッチャパック(元民主党副党首、元副首相兼商務大臣等)は、政治政党の党首に就任の噂を否定。スワンナプーム国際空港に到着した際に語られたもの。先だって、マハーチョン党党首のサナン・カチョンプラサート少将(元民主党幹事長)からスパチャイに対して党首就任要請の打診があったとの噂が広がっていた。
スパチャイは発言の中で、クーデター発生前にある政党から党首就任要請の打診は認めたが、「現在はその様な要請を受けておらず、また今後も国連貿易開発会議事務局長の立場でタイに貢献していきたい。」と語り、党首就任の噂を否定。
スパチャイは、11日に国家立法議会で経済のグローバル化と充足を心得た経済についての特別講演を行う予定。
民主党のアロンゴン副党首は、選挙委員会が09月19日に新憲法案の是非を問う国民投票を実施の発表について、「総選挙の実施日を当初計画の12月から11月に早める事に繋がる。」と支持。しかし、新憲法実施後の民主主義復興は、「全ての層の努力と、新憲法が1997年憲法の精神を踏襲しているかに掛かっている。」との考え。憲法起草作業委員会が、上院議員の構成を選挙区選出制と任命制の2本柱の方向で検討している事に関し、「代議士は国民から選ばれた者であるとの観点からも上院議員は選挙によって選出されるべきである。」
新希望党党首のチンチャイ・モンコンタムは、元新希望党党首のチャワリット・ヨンチャイユット大将を新党首として迎え入れについては否定しなかったが,現新希望党がタクシン制度を信奉する旧タイラックタイ党の「代理人」に成り下がる事を防ぐため、「チャワリット大将の政治信条や民主主義感等について総体的に検討した上で迎え入れの是非を判断する。」との考えを示した。総選挙の実施時期に関し、「まずタイ国内からタクシン制度の残骸を一掃し民主主義を根付かせることが先決である。」と、総選挙の実施を急ぐべきではないとの考え。
21時過ぎPTVが中心になって組織作りが進められている、タクシン支持色が強い反独裁民主主義同盟は、集会が開催されていた王宮前広場(サナーム・ルワン)を出発。国家安全保障評議会本部が入居する陸軍本部に向けでデモ行進を開始。PTVのウィラ会長によると、今回のデモ行進は、反独裁を訴える市民のパワーを見せつける為のものである。集会には、21時前迄に半分近くが帰宅の途についた。
連日行われている反軍事政権集会の規模が徐々に拡大。警察発表で約1万人、複数紙の推計で1万3千~1万5千人(2万人とも?)が参加。参加者は昨年09月のクーデターで追放されたタクシン前首相の帰国、即時民政復帰などを要求。軍政との対決姿勢を鮮明にしている。
23時過ぎ数㎞離れた陸軍本部に到着した同盟側は、国家安全保障評議会に対して向こう7日以内に辞職するよう要求。向こう1時間以内に陸軍の代表者が要求事項を受け取るための面会に応じない場合は陸軍前で座り込み抗議活動を展開すると宣言。軍政に退陣を要求、警備の警官隊と揉み合いになった。 タイ軍部はタクシン政権の汚職、国家の分断、王室軽視などを理由にクーデターで政権を転覆。前政権の汚職捜査やイスラム過激派と治安当局の対立が続く深南部情勢で進展がみられない一方、経済失政で景気が急速に悪化。国民の支持を失いつつある。05月末には軍政が任命した判事による憲法法廷が前与党のタイラックタイ(タイ愛国)党に解党を命じタクシンの支持層だった地方住民やクルングテープの低所得者層が不満を強めている。
陸軍本部前では、視察に来ていた元上院議員のクライサック・チュンハワンを見つけた一部の参加者が暴走し、PTV幹部の制止を振り切って暴行を振るおうと取り囲む場面も見られたが、警察が間に入り、クライサックは難を逃れた。
チャチャイ元首相の実子としても知られるクライサックは、父親とは対照的にリベラル系の言動で知られ、また民主主義市民連合の演壇に立った事でも知られる。
権力基盤を身内で固め、選挙結果に基づいて県を譜代と外様とに分けて差別的な政策を施行したタクシン前首相を支持することが、「反独裁」、「民主主義」との矛盾について考えてもいない。集会には、公社系の労組が不参加で、スラムから動員された低学歴の若い貧乏人やバイタク運転手など血の気の多い階層が参加し、ちょっとした挑発や一部の参加者の先走りで統制が取れなくなる危険性を孕む。
06月11日(月)ヨンユット報道官は、PTVが中心になって組織された反独裁民主主義同盟の幹部に対し、平穏に集会活動を行い、最悪の事態を招く虞がある一部の参加者による当局への挑発や暴力に対し監視を強化するよう要請。
09日夜半に行われた陸軍本部へ向けたデモ行進で、一部の参加者が鉄柵でデモ行進の流れを規制していた警察関係者を挑発。デモ行進の視察に来ていたクライサック元上院議員を取り囲み軽傷を負わせ悪態をつく場面等が見られた。これまでにも集会開催中に警備に当たる当局関係者に対する挑発がしばしば発生していた。
午後市民団体テムジン代表のチャナーパット・ナ・ナコンは、集会活動及び演説で使用される過激な言葉等により国民の反国家感情を煽動し国内の安全保障に脅威を与えたとして、同盟幹部のウィラ・ムシックパン等を警察に告発。
国家毀損行為調査特別委員会(資産調査委員会)は、権力を乱用した利益誘導行為により国家に損害を与えたとして、タクシン前首相一族の全資産を差し押さえると発表。タクシン夫妻と夫妻に近い一部親類らの全銀行口座の差し押さえを決定。
委員長を含む11人の委員の内4人の委員が反対票。反対票を投じたのは、反タクシンの言論人として民主主義市民連合に合流した事でも知られる元上院議員のサック・コーセーンルアン、チラニット・ハワーノン、ウィロート・サオハパン、アムヌワイ・タントラー。一方、ナーム委員長や反タクシン派の言論人としても知られる元上院議員のケーオサーン事務局長、タクシン政権時代に不当解任の憂き目にあった事もある会計監査院院長のチャールゥワン・メンタガー♀、タクシン前首相が絡む資産隠し裁判当時の国家汚職防止取締委員会事務局長で、前首相の天敵として知られるクラーナロン・チャンティック等7人は賛成票を投じた。
差し押さえ対象には、タクシン前首相及びポチャマン夫人が所有する内外の銀行口座の他、シンガポールのテマセク社との株式売買の際に開設した口座も対象。差し押さえ額は21の銀行口座に預金された528億8400万B(約2000億円)。タクシン一族は昨年、タイ通信最大手シンをシンガポール政府の投資会社テマセクに売却し733億Bを得たが、口座の移転や株式取引等により隠匿され、200億Bは所在不明。
委員会によると問題になった不正・汚職案件は、スワンナプーム新国際空港に納入されたCTX9000の不正調達、ポチャマン夫人が関与したラチャダーピセークの国有地の不正落札、新型宝籤の導入、シン社に有利になるように電話事業免許費用の支払いを免除した等の5件。首相在任中の権力乱用、汚職の捜査のためとしているが、反軍政の街頭デモが活発化するなど国内情勢が不安定なことから、前首相の資金力を封じ反対派の押さえ込みを図ったという見方。
タクシン一族の資産は、昨年09月のクーデター直後から影響力の根源であり凍結すべきという意見が軍政内にあった。スラユット首相は法治主義に基づき、要求を退けてきたが、権力乱用の証拠がある程度固まったことから資産凍結を認めた模様。
タイラックタイ(タイ愛国)党は選挙違反容疑の裁判で05月末に解党命令を受け、党役員の参政権が5年間剥奪。判決後、反軍政デモは規模が急速に拡大。先週末には1万人以上の参加。陸軍司令部前で警官隊と揉み合う。軍政はこうした動きをタクシンの差し金と判断。取り巻きの政治家に続いて資金を封じ前首相の復権阻止を図る。
タクシン前首相夫妻には向こう60日以内に今回の決定に対して異議申し立てを行う権利が認められている。
今回の決定に関して国家安全保障評議会のサンスゥン報道官は、タクシン前首相と集会勢力との間にある水面下の資金ルートを塞ぐ事に繋がるものであると評価。
タクシン前首相は、顧問弁護士を通じ、タイ軍事政権による資産凍結を不当と非難。裁判で争う姿勢を示した。
06月12日(火)プラソン憲法起草作業委員会委員長は、国家毀損行為調査特別委員会がタクシン前首相一族の全銀行口座を凍結したことにより、「タクシン前首相から反クーデター勢力に流れていた資金の流れの一部を塞いだ。」と認識。「タクシン前首相と支持派が真相を無視し感情だけで今回の決定に対して異論を唱えることは、タクシン前首相自身に困難をもたらす。」と警告。
クーデター後に発令された民主改革評議会令第30号に則った今回の決定は、「充分な証拠に基づいたものであり、政治的な迫害行為には該当しない。」との考え。
民主主義市民連合のスリヤサイ調整役(大衆民主主義キャンペーン事務局長)は、「口座凍結の決定が反独裁民主主義同盟の集会活動が過激化させ衝突の事態に至らせる事に繋がり得る。」とし、同盟の幹部に対して自重を求めると共に国家毀損行為調査特別委員会に対して国民の誤解を解くためにも早急に決定の情報公開をすべきと指摘。
裏資金を塞ぐことに繋がるとの指摘は、前首相が塞がれても、利権を喪失した者の資金ルートは今後も存在し続けるとの考え。
タクシン前首相の顧問弁護士のノパドン・パッタマによると、タクシンが近く帰国して、自ら口座凍結措置に対して全面的に争う意向。2~3日中に日程を決める。タクシンはクーデターで政権を追われ、英国や支那などで事実上の亡命生活を送っている。軍政は帰国しないよう警告しているが、現時点で帰国を禁じる法的手段はない。
スラユット首相は、国家毀損行為調査特別委員会による口座凍結措置に異議を申し立てにタクシン前首相が帰国することについて、スラユット首相は、政府の許可を得ずに帰国できると述べ、「異議申し立ては前首相に認められた権利であり、タイ国民として等しく権利を持つ前首相の自由意思による帰国を妨げない。帰国後の身柄の安全は警察が責任をもつ。」と、帰国後、タクシンを警護する考え。
タクシンの顧問弁護士のナパドン・ポッタマによると、タクシンがまだイギリス名門のサッカークラブ、マンチェスター・シティーの購入に意欲。しかし、タイ国内の口座が凍結され、イギリスのプレミアリーグクラブは、タクシンに買うことが本当にできるのか尋ねた。マンチェスター・シティーは「タクシンは正式にロンドン株式市場に価格を提示した。クラブがタクシンの状況を理解し、締め切りは柔軟にするよう信じている。」とタクシンの代理人と話したと、月曜日の夜に声明発表。
夕方過ぎPTV幹部のチャクラポップ・ペンケー(元政府報道官)は反独裁民主主義同盟の集会の壇上で、国家安全保障評議会崩壊後にタクシン前首相を首相として擁立する方針を明らかに。早期帰国宣言をしたタクシン前首相に対して、「暗殺計画がある今ではなく、国家安全保障評議会が崩壊した後に帰国するべきである。」と呼びかけ、「帰国後は反独裁民主主義同盟が全力を挙げてタクシン前首相を『被告席』から解放し、次期首相として後押しをする。」と語り、集会参加者の拍手喝采を浴びた。チャクラポップは、一両日中にタクシン前首相の生の声を直接集会会場に届け、参加者と対話する機会を約束。
06月13日(水)タイのタクシン前首相は米国の有力法律事務所ベイカー・ボッツを通じ、タクシン一族の口座を凍結したことを法律無視として非難。ベイカー・ボッツはジェームズ・ベイカー元米国務長官の法律事務所。タクシンは以前にワシントンに本拠を置く世界最大の未公開投資会社カーライルのアドバイザリー・ボードに、ベイカー、ジョージ・ブッシュ元大統領らと名を連ねたことがある。
チャート・タイ党副党首のソムサック・プリサナーナンタクン(元下院第2副議長)は、アメリカのロビイストを利用したタイへの攻撃は、国家のみならず6000万人以上の国民に困難をもたらすと、早急に止めるようタクシン前首相に呼びかけ。
タクシン前首相の帰国の意思について、ソンティ陸軍司令官は、「タクシンに反対する人は多く、帰国すれば本人が危険にさらされる。」と述べ警告。帰国発言は観測気球で実際には帰国しないという考え。
スラユット首相は同日、「タクシンの帰国は権利」と述べ、帰国を阻止しない考えを強調。タクシンが米法律事務所を通じ軍事政権を非難したことについて、「政権就任以来国際社会との理解の共有に努めており、国際社会も現政権が早期の民主主義体制への復帰の為の暫定政権であることを理解しており、今後の投資動向に大きな影響を与えるものにはならない。」と述べた。
憲法起草作業委員会のプラソン委員長は、タクシン前首相の口座凍結処分と戦うための早期帰国宣言は、支持派を勢いづかせ国内情勢を煽動する目的で、「タクシン前首相が身の安全を確信するまでは帰国する事はあり得ない。」と、本人自身には早期帰国をする意思はないとの考えを示した。
国内治安維持作戦本部のパンロップ顧問は、「タクシン前首相の帰国宣言は煽動目的で、その背後にタクシン支持派が活動目標に掲げている24日までの国家安全保障評議会の崩壊に向け支持派を勢いづかせ、国内情勢の激化により、国連難民高等弁務官事務所から政治難民の認定を受けたいとの思惑がある。」との考え。
タクシン一族の口座凍結を決定した国家毀損行為調査特別委員会の11人の委員には怒ったタクシンの支持者による襲撃があり得ると警備を強化。委員の1人、ケーオサン・アティポーは月曜に身の安全に対する脅威を感じても動じなかった。「適切に義務を果たした。何があっても、恐怖に竦まないだろう。」と述べた。
タイ通信最大手シンは、マレーシアの格安航空会社エアアジアと合弁のタイの格安航空タイ・エアアジアから撤退すると発表。06月中に、タイ・エアアジアに50%出資する持ち株会社アジア・エイビエーションの株式49%をタイ・エアアジアの経営陣、取締役に4.7億Bで売却。
シンはタイのタクシン前首相が創業した企業グループの持ち株会社。2006年01月にシンガポール政府の投資会社テマセクに買収されたため、タイ・エアアジアの株主構成が外資出資比率規定に違反する可能性が強まり、シンが49%、タイ人投資家が51%出資し設立したアジア・エイビエーションにタイ・エアアジア株50%を移していた。
タイ・エアアジアは2004年に運航を開始。現在の路線は、クルングテープを起点に、タイ北部チエンマイ、チエンライ、南部クラビー、プーケット、シンガポール、ペナン、ランカウイ島、ハノイ、ヤンゴンなど。
スタンダード紙が、タクシン前首相が、2億1000万香港ドル(2700万US$)で、5100平方フィート(475㎡)の香港島の一等地のビクトリア・ピークの豪邸を買ったと報道。同一の開発で他の物件と隣接していて、一軒家ではないのに、1平方フィート当たり4万1000香港ドルと、アジアの不動産取引として過去最高値で、多くの者が驚いている。香港の有名な港の全景が見渡せ、プール、最新式の警備体制を誇る。買い手は販売時点で明らかではなかったが、多くの証拠によりタクシンであると認識。
法務省次官のチャラン・パックディータナークン(憲法起草作業委員会副議長、元最高裁判所所長秘書官)は、憲法裁判所に於ける2大政党に対する解党審理で、1人の官僚が憲法裁判所判事2人に対する買収の動きを証明する信書があり、14日に詳細な証拠を国家汚職防止取締委員会に提出を明らかに。買収に絡んだ官僚が「取り計らい」を要求した政党名は明らかにしていないが、買収が失敗に終わっていた事は明らかにした。
反軍政集会は05月末に旧与党、タイラックタイ(タイ愛国)党に解党命令が出て以来、参加者が急増。09日には1万人規模に膨らんだ。13日にも数千人が王宮前広場に集まったが、夜になり大雨で散会。
タクシン支持派などタイ軍事政権に反対する勢力は16日土曜に首都や地方の中心都市で大規模な反軍政集会を開く模様。首都では王宮前広場から陸軍司令部前もしくはタイ国王側近のプレム枢密院議長宅までデモ行進する見通し。
第2クーデターや首都での夜間外出禁止令発令の噂もあり、12日にタクシン前首相が帰国の意思を示したという報道があり、騒乱を恐れた国内投資家が大きく売り越し、12、13日のタイ株式市場は大幅続落。タイ証券取引所(SET)株価指数終値2日間の下落率は3.7%。
夜間外出禁止令を軍政トップのソンティ陸軍司令官が事実無根と否定。
国家毀損行為調査特別委員会は、タクシン前首相一族の銀行口座から、06月04~11日にかけ80億B以上がそれ以前に200億B以上が引き出されていたと発表。タクシン一族の銀行預金、約529億Bを凍結する前に、こうした動きを事前に掴み、先手を打った模様。
06月14日(木)朝法務省次官のチャラン・パックディーナタークンは、2人の高級官僚が解党審理中の憲法裁判所判事の買収未遂を証明する証拠書類を国家汚職防止取締委員会委員長のパーンテープ・グラーナロンラーンに提出。買収に関与したとされる高級官僚や担当判事の名前、対象となった政党の名前等は明らかにされていない。チャランは、今回の告発により、解党審理を担当した憲法裁判所の判事全てが買収される事なく公正な判決を下していた証左と発言。
買収に旧タイラックタイ党に繋がるタマサート大学第19期卒業組の人物が関係しているとの指摘に対し、元副党首のポンテープ・テープカンチャナー(元法務大臣)は、自身は第17期卒業組でり、自身及び党の関与を否定し、むしろ旧タイラックタイ党を意図的に陥れる行為ではないかとの考え。
午前タクシンの顧問弁護士ノパドン・パッタマは、安全上の理由により、タクシンが06月中の帰国を見送ったと発表。ソンティ国家安全保障評議会議長が13日に「タイにはタクシンを嫌う者が大勢いる。帰国すれば危険。」と発言。ノパドンは、「帰国しても身の安全の保障できないとするソンティ議長の発言が考えを改めさせる機会を与えてくれた。」と皮肉。帰国後のタクシン前首相の身の安全を保障しない限り、首相在任中に発生した自動車爆弾未遂事件のような事故が怒りかねないと、現時点での帰国は生命に関わると判断。自動車爆弾未遂事件はタクシンによる狂言疑惑もある。
ソンティ議長は、タクシン前首相の帰国に先立ち評議会に事前通告をする必要があるとの考え。ソンティ議長によると、タクシン前首相の帰国の是非の判断はスラユット首相の裁量に委ねられるものの、帰国を決断した場合は帰国後の前首相の身の安全に対して責任を負う立場にある評議会に対して事前通告が必要との意見。
タクシンは昨年09月のクーデターで追放されて以来、海外で亡命生活を送っているが、一族の資産が凍結処分を受けたことに抗議し、12日に近く帰国する考えを表明していた。
ソンティ司令官とスラユット首相は、第2クーデターや首都での非常事態宣言発令を否定。タクシン支持派を中心とする反軍政集会が勢いを増していることから、ソンティ司令官がスラユット首相を解任し首都に戒厳令を敷くといった噂が流れていた。
民主党幹部のコープサック・サパーワスは、タクシン前首相は口座凍結命令の無効化及び自らが関与した不正・汚職案件に対する免罪のため、国連難民高等弁務官事務所からの政治難民認定を取ろうとしていると指摘。口座凍結の決定の際にタクシン前首相の法律顧問であるノパドン・パッタマが、国家安全保障評議会側が前首相の身の安全を保障しない場合、国連難民高等弁務官事務所の保護下で帰国を強行するとの発言に対してのもの。コープサックによると、先にタイへの投資凍結を呼びかける声明を発表したアメリカの大手国際法律事務所は、国連難民高等弁務官事務所から政治難民としての認定を貰う目的で前首相が雇った可能性が高いという。
ニット外務大臣は14日、国連は当該国の要請が無い限り内政干渉をしない事を原則とし、国連難民高等弁務官事務所が前首相の帰国の保護に乗り出すという事はあり得ないとの考え。
ノパドンは、タクシン前首相には政治難民認定を申請するつもりはないと否定。
ソンティ議長のタクシンの帰国に先立ち評議会に事前通告をする必要という発言に対し、ノパドンは、午後、前首相の帰国前に評議会側の許可をとる必要はないとの認識。帰国見送りの理由に国内和解推進のとし、安全上の理由とした前言を修正。
第2地区国軍本部のスチット本部長は、管轄内のブリラム県を地盤とするネーウィン・チットチョープが頻繁に旧タイラックタイ党関係者等と面会し政治的な動きが確認されたと監視している事を明らかに。
ネーウィンに対して出頭要請は、現状では煽動目的の大衆動員等の活動が見られていないから必要はないとの考え。
仏教の国教化を要求し、国会議事堂前で座り込み活動を展開している仏教信者団体は、PTVが中心の反独裁民主主義同盟からの合流打診を拒否したことを明らかに。広報担当のウィチット師によると、PTV側から国教化要求勢力の合流によって国家安全保障評議会の崩壊及び新憲法案の廃案がより現実的になるとして同盟へ合流の打診があったが、政治的な道具として利用されたくないと打診を拒否。PTVに対して、それぞれの団体が目標実現に向けた活動に注力する事が重要で、間違っても集会の場で国教化要求勢力が同盟に合流したと喧伝すべきではないと指摘。
スラユット首相が14日16:30に国王に拝謁する予定。今回の拝謁は、表向きには警察士官学校の卒業生への訓辞等を受けるためだが、再クーデターの憶測やタクシン支持派の活動激化が予想されている最中での拝謁に注目が集まっている。
タイのタクシン前首相の顧問弁護士は、前首相一族の銀行口座から引き出された230億Bのうち、160億Bは株式、不動産などに投資、70億Bは英プレミアリーグのクラブ、マンチェスター・シティの買収資金として保管と主張。いずれもタイ国内にあるという。
11日に前首相一族の銀行預金を凍結すると発表したが、一時700億B以上あった預金残高が現在は約430億B程度で、凍結を避けるため資産を海外に持ち出した疑い。
反独裁民主主義同盟のチャクラポップ・ペンケーは集会の壇上で、15日21時に遠隔会議システムを使用してタクシン前首相の生の声を集会会場に届ける事を明らかに。チャクラポップによると、タクシン前首相は現在の心境や今後の政治との関わり合い、昨年09月19日に発生したクーデターの背後関係についても詳細に語る予定。タクシン前首相の「出演」に対する妨害行為があった場合に備え、過激な手段に依らない3つの対抗手段を準備。
タクシンは昨年09月、ニューヨーク滞在中にクーデターで政権を追われ以来一度もタイに帰国していない。肉声がタイで流れれば支持者への影響は大きいと予想される。集会は1万人以上の参加が予想されることから、治安当局は警官数千人を会場周辺に配備し、陸軍本部前、プレム枢密院議長(元首相)宅などに兵員を配置。
一方、チャクラポップは、国家安全保障評議会内及びその他の3つの情報源から、帰国後のタクシン首相を狙った暗殺計画を明らかに。暗殺計画は、ロッブリー県パーワーイ郡内にある特殊戦闘部隊関係者10人が5つのグループに分かれてスワンナプーム国際空港に到着したタクシン前首相を自動車爆弾で一般人もろとも爆殺するというもの。
反独裁民主主義同盟に合流した民主主義連盟代表のウェーン・トーチラカーンは、15日にタクシン前首相の声を会場に届ける方針を決定するなど、親タクシン色を強めている同盟の活動方針に抗議、同盟から離脱すると表明。嘗て民主主義市民連合に合流した事もある反タクシン派としても知られるウェーンによると、タクシン前首相がクーデターの真相を参加者に明らかにするのは必要だが、15日にタクシン前首相の声を会場に届ける件はウェーンを含む同盟幹部7人の合意に基づいたものでなく、またタクシン前首相の復帰を活動目標に掲げる事も自身の理想に反するため。
夜半親タクシン派色を明確にしている反独裁民主主義同盟からの離脱を表明した、民主主義連盟代表のウェーン・トーチラーカーンは、前言を翻し同盟の集会に再合流する方針。同盟を離脱するとする報道は、自身の理想と反するタクシン前首相の政権復帰推進を同盟が目標に掲げた場合は、離脱もあり得るとの発言を意図的に拡大解釈した「誤報」で、タクシン前首相は民主主義の信奉者である点で自身の信条と合致しており、同盟から離脱する事はないとか。
ウェーンは昨年初旬に反タクシン派の民主主義市民連合の集会に合流した際に、演台上で「タクシン首相(当時)はシン社株式の売却により国家主権まで外国に売却した売国奴である。」と非難していた。その後民主主義市民連合側が国王による首相指名を誓願する方針は民主主義に反するとして、連合から離脱していた。
06月15日(金)朝21時からの反タイ軍事政権集会にタクシン前首相がビデオ会議システムを使い登場について、シティチャイ情報通信技術(ICT)相は中継を遮断しない考え。スラユット首相とソンティ陸軍司令官の同意を得ている。前後してソンティ議長は、「前首相の集会会場への登場は、これまでの自らの発言に反して政界から手を引く意向がないことを窺わせるものである。」と述べたが、妨害する意図は否定。
スラユット首相は、集会勢力が過激化した場合、状況を見極めた上で「最終手段」として非常事態宣言も。朝に行われた国家警察本部のセーリーピスット本部長代行及び国家安全保障評議会のソンティ議長との協議を終えた後に語られたもの。
スラユット首相は、首相官邸内で貧民連合の代表約30人と2時間に渡って貧困層が抱える問題に関して意見交換。出席した閣僚は、パイブーン社開発・人間の安全保障大臣、アーリー国務大臣、チャローンポップ財務大臣、ティラ農業・協同組合大臣、アパイ労働大臣、ガセーム天然資源・環境大臣等。
貧民連合は、親タクシン派・反タクシン派とは距離をおいて活動している農民団体で、主に官邸前での強硬な座り込み要求活動や政府関係のセミナー会場前での要求活動を展開してきた。タクシン政権時代に、政権側が権力を乱用して反政府勢力の1つとして不当に代表者の資産調査を行った。
協議を終えたスラユット首相は、「今後も国民を抱える問題に全力をあげて取り組むとし、早急に解決できない問題に関しては今後も政府・関係機関と利害代表者との間で意見交換を行う機会を持っていきたい。」と語った。
反独裁民主主義同盟の集会にタクシン前首相は、最終的にロンドンの邸宅で録画されたビデオでの登場。集会前の時点でマスコミの間で録画済みビデオでの出演になるとの憶測が飛び交っていた。同盟側は直前まで生での出演になると主張していた。
アンプ付きの5台の宣伝車が集会の参加を呼びかけ、10000~15000人が参加。 タクシンのビデオ演説が終わるとすぐに、開催地を去っているのが見られた。30000~50000部のVCDを配布する予定。
約27分間のビデオの中で、タクシン前首相は、資産凍結決定は根拠の無い不当な政治的な迫害で、「私は威厳を取り戻すために戦うつもりで、そうでなければ、国は信頼を失う。」 と、戦いの継続を宣言。「不明になっているとされる資産は投資で、隠匿された資産はない。」「更に貧困だった子供時代から国の為に役立ちたいと思い首相に就任した。政界復帰の可能性に関しては直接政治と関わりあうつもりはない。」と語り、従来からの主張を繰り返した。
国民に対して国王が80歳の誕生日を迎える年であり挙国一致に取り組むよう呼びかけた。
生でなくビデオ出演し、集会参加者を煽動発言がなかったのは、タクシン前首相なりの配慮か。
国軍最高司令官のブーンサン・ニアムプラディットは、反クーデター集会と警備状況を21国の大使館付武官に事情を知らせた。
旧タイラックタイ党関連の人間が相次ぎ出国。タクシンの妻のポチャマンと長男パントーンテー、次女ペーントーンターンはシンガポールに滞在。ネーウィン・チットチョプとプロミン・レルトスリデンは香港に向かった。スダラット・ケユナラパン♀はシンガポールに向かったとされたが後に否定。
06月16日(土)07時過ぎ国家立法議会議員のバンナウィット・ゲンリヤン海軍大将率いる超党派の国民約3000人がラーマ5世像前に集まり、国王が80歳を迎える年であり国内和解、挙国一致に取り組むべきであると訴え、対立を煽り国家に損害を与える反独裁民主主義同盟の集会活動を非難。国家安全保障評議会に対して4つの公約の早期達成を要求。
参加者には、民主党幹事長のステープ・トゥアックスバンやパランタム党元党首のチャイヤワット・シントゥウォン、元タイラックタイ党出身でサノ・ティヤントーンが設立したプラチャラート党に合流し最近離党したプラムワン・ルチャナセーリーら。
タマサート大学のスラポン学長が、05月末に参政権の5年間停止処分を受けたタイラックタイ(タイ愛国)党の幹部111人の一部に対する恩赦を提案。大物政治家の大量退場処分で政治が不安定化、処分の原因となった選挙違反に関与していないとみられる元幹部を次期総選挙に出馬させ愛国党支持者の不満を和らげるべきと主張。
元幹部に対する恩赦はソンティ陸軍司令官が提案し反発を受け撤回していた。スラポン学長は「恩赦案は政府や軍政が提案すべきではない。」と主張。支持が得られれば、自らが議員となっている立法議会(国会に相当)に恩赦法案を提案する考え。
参政権停止処分を受けた政治家は、タクシン前首相、チャトゥロン前副首相、ソムキット前副首相兼商務相、ソムサック前労相、スワット前副首相、プラチャーラート党のサノ党首ら。2005年、2006年の総選挙で下院議席の3分の2以上を押さえた愛国党の派閥領袖。特に地方では、こうした大物抜きの選挙は非現実的という見方もある。
陸軍本部へ向けたデモ行進を予定していた反独裁民主主義同盟は、雨のため、5万人動員を豪語していたが、ほとんど1万人に達せず、陸軍本部とプレム枢密院議長邸への行進も意気が上がらず、非暴力を訴えた約2000人の警官隊が陸軍本部周辺とラチャダムヌン通りの橋に配備、別動隊4000人がサナーム・ルアンを包囲され消沈。大雨のため散会。向こう3日間はデモ行進を行わない方針。集会に関しては当初計画通り24日まで連日サナームルワンで開催される予定。
決定に先立ち、幹部のチャトゥポン・プロームパンが、デモ行進に紛れ込んだ当局関係者が同盟を陥れる為に政府関係施設に放火する計画があるとして、デモ行進の中止を示唆。実際には当初見込みよりも参加者が集まらなかったこと、21時に前から降り始めた雨の影響で帰宅の途につく参加者が多く、居残った参加者の士気も下降したことが大きな要因。
06月17日(日)朝、反独裁民主主義同盟が国家安全保障評議会本部が置かれている陸軍本部を訪れ、評議会委員の総辞職と早期の国民への主権回復を要求する書状をソンティ議長宛に提出、要求書は陸軍秘書官のウィーラン・チャンタサーソット中将が代理で受領。
クルングテープのアピラック都知事は、「反独裁民主主義同盟の幹部がデモ行進に代えて国家安全保障評議会メンバーの辞任要求の書状を提出した事は、正常化に向けた取り組みの1つとして評価できる。」との考え。あらためて同盟に対して安全確保の見知から、また良からぬ考えを持つ第三者による煽動行為の犠牲にならない為にもデモ行進を思い留まりサナームルワン内で平穏な集会活動を継続するよう要請。
反独裁民主主義同盟幹部のチャトゥポン・プロームパンは集会の際に、国家安全保障評議会を崩壊に導く決定的な秘密情報を24日までに公開すると発表。
機密情報は権威のある人物や社会的に知られた人物3人の会談の断片を記録で、社会的に不適切な内容が記録され情報の公開により3人の地位に致命的なものであるという。
06月18日(月)午前刑事裁判所は、ポチャマーン夫人が国家毀損行為調査特別委員会等を提訴した訴訟を棄却。
ポチャマーン夫人は、クルングテープのラチャダーピセーク通り沿いの土地不正取得疑惑の調査過程で職務遂行義務違反があったと、国家毀損行為調査特別委員会及び土地不正取得疑惑調査分科委員会の委員17人を提訴していた。刑事裁判所は、疑惑の調査は憲法で認められた権限を行使したものであり、職務遂行義務違反の具体的な証拠が原告側から提出されていない事が理由。
国家経済社会諮問会議議長のコートム・アーリーヤー(元中央選挙委員会委員)は、国内和解推進の為に中立的な立場で国家安全保障評議会と反独裁民主主義同盟やタクシン前首相との対話実現の仲介を買って出る意向。コートムは、「意見が対立する層同士が対立し激化する傾向を見せ始めている今こそ、両者間の意見の溝を埋める為の話し合いの場を作るべきで、国家に損害を与えないためにも対話を通して解決の糸口を模索する事が重要である。」と述べた。
ソンティ陸軍司令官は、「反軍政集会参加者のうち自発的に参加しているのは2000人程度。他は1日500Bで雇われているだけだ。」と、反軍政派の抑えこみに自信。年内に予定されている下院総選挙については旧野党が選挙で勝ち政権につくという見通し。
タイラックタイ会派を率いるチャートゥロン・チャーイセーンは、「クーデター後9ケ月の間に4つの公約はおろか大義名分に掲げた立憲君主体制下に於ける行政改革(ないしは統治改革)すら実現していないばかりか、独裁体制の創成にむけ牽制機能を担う独立機関に介入し、社会対立を煽動している。」と政府・国家安全保障評議会は「改革」を捨て「独裁」の道を歩み始めていると指摘。
チャートゥロンは、新党結党にあたっては従来通りの党名を使用し、従来通りの幹部構成で党を発足させる。月末に新党結党及び情勢分析の研究会を開催する。タイラックタイ党の創設メンバーの1人で、その後党と袂を分かったプラチャイ・ピヤムソムブーン警察大尉を次期首相にとの声が一番多かった事に関し、タイラックタイ党が解党されても国民の支持が民主党やチャート・タイ党、マハーチョン党に動いていない事を覗わせるものと逃げた。
民主主義市民連合幹部のチャムローン・シームゥアン少将は、16日朝にラーマ5世像前に集まり和解推進・挙国一致を訴えた「超党派の静かなる力」と名乗るグループは民主主義市民連合と無関係と表明。
15日夜半にASTVで放映された番組の中で、ソンティ・リムトーングクンが16日朝にラーマ5世像前に集まって挙国一致の早期実現を望む物言わぬ国民の力を反独裁民主主義同盟に見せつけようと呼びかけていた。英字紙のネーション紙等が民主主義市民連合が主催し、参加者の動員をかけたとの報道に対し、チャムロン少将によると、「この動きについては連合内で協議が行われておらず、ソンティ独自の判断で呼びかけたものではないか。」という。
民主主義市民連合として活動を再開する可能性に関しては、「現在は活動を再開するべき状況にはない。」と、連合として活動を再開する場合は幹部間による事前協議での合意を受けた後になるとの考え。
民主党のステープ幹事長は、タクシン前首相がクーデター阻止のためソンティ議長に20億Bを支払い、対立解消及び自らが問われている疑惑の帳消しを求めたとの噂が広がっている件に関して、「賄賂の収受が行われていたら何故クーデターが発生したのか説明ができず、そもそもケチな前首相が大金を払うわけがない。」と一笑に付した。
ソンティ議長側に対し、意図的にこの様な噂を流す輩に対して何らかの法的措置を講じるべきであると指摘。
国家安全保障評議会のソンティ議長は、19日にタクシン首相が絡む汚職疑惑案件の捜査結果発表が法務省特別捜査局(DSI)によってなされ、スラユット首相にとって良い内容の話になるだろうとの考え。タクシン前首相が絡む証券取引法違反関連の捜査結果が発表される見通し。
ソンティ議長は、先に反独裁民主主義同盟が24日までにクーデターに絡む有名な陸軍将校クラス3人(同盟のチャトゥポンは権威のある人物と社会的に有名な人物の3人と発言)の会談の模様を記録した資料を公開するとの宣言は、「特に不安を感じない。」と語った。
前後して、特別捜査局のサマイ局長は、タクシン一族系のSCアセット社の持ち株をブリティッシュ・バージン諸島のウィン・マーク社名義に書き換え資産隠匿を図ったとされる案件に対する捜査結果と証券取引法違反での告訴の是非について19日に記者発表を明らかに。
タイ検察庁検事総局は、タクシン前首相夫妻を汚職防止法違反で起訴と発表。昨年09月に政権を奪取したタイ軍事政権はタクシン政権の汚職をクーデターの主な理由に挙げたが、タクシン本人が起訴されるのは今回が初めて。
タクシンが首相在任中だった2003年に妻のポジャマンがタイ中央銀行から不動産を購入した取引が国家機関と当該機関の管理・監督職である国家公務員もしくはその配偶者が事業契約などを結ぶことを禁じた汚職防止法に抵触と判断。問題の土地はクルングテープの都心から近い地下鉄沿線ラチャダーピセーク通り沿いにある国有地、33ライ(5.3ha)。ポジャマンはタイ中銀が実施した差し押さえ不動産の競売でこの土地を7億7200万Bで落札。不当に低価格で落札したとして、21日に最高裁判所政治家刑事案件部に対し、土地の国家再収容を要求する訴訟を提訴。
軍政がタクシン政権の汚職捜査のため設置した国家毀損行為調査特別委は、タクシン一族の 新たに発見された7つの銀行口座、総額約80億Bを凍結すると発表。他人名義や会社名義で開設されていた。11日に21の口座に預金されたタクシン一族の資産529億B(約2000億円)の凍結を命じたが、04~11日にかけ当該口座から80億B以上が引き出されていたことが明らかになり資金逃しを防ぐための追加措置。
軍事政権は05月末に旧与党タイ愛国党を解党するなど、ここへ来てタクシンに対する攻勢を強めている。タクシン支持、反軍政の動きは政権を揺るがすには至っておらず、軍政は強気の政局運営に自信を深めている。
反独裁民主主義同盟は、国家安全保障評議会を崩壊に導く決定的な証拠を開示する大規模集会を22日に開催し、23日昼12時から陸軍本部へ向けデモ行進を行うと発表。決定的な証拠を開示する模様を収めたビデオCDを5万部作成し配布し、街宣車を使用し集会に参加できない人々に内容を伝える予定。
06月19日(火)アピラック都知事が、反独裁民主主義同盟の集会が激化、最悪の事態が懸念されている中に、ワンロップ副知事に定例幹部会の議長役を委任し、私用でイギリスへ向け飛び立っていた事が明らかに。帰国予定は、反独裁民主主義同盟が国家安全保障評議会の崩壊日と定めている24日から一夜明けた25日。最悪の事態に備え24時間滞在先で連絡を取れる体制を整えているとのこと。
タイ法務省特捜局(DSI)スマイ局長は、不動産会社SCアセットの証券取引法違反容疑でタクシン前首相夫妻とSCアセット社元幹部のブサバー・ダマポン♀に出頭を要請。今月26~29日に出頭しない場合、逮捕状に切り替える。国外にいるタクシン前首相に関しては、罪状開示を受ける意思を見極めた上で対応を決定。
SCアセットはタクシン一族の不動産会社。オフィスビルや分譲住宅を開発・運営。2006年は総売上高19.9億B。最終利益3.3億B。2003年にタイ証券取引所(SET)に上場した際タクシン一族のSCアセット社(当時はOAIプロパティー社)の株式の名義を株式を分割し総額9億6900万Bでブリティッシュ・バージン諸島に設立登記されたウィン・マーク社に書き換え、意図的に資産報告所に株式の所有の報告をしなかった。2003年にSCアセット社が株式を上場する直前に、ウィン・マーク社の持ち分がマレーシア国内に設立登記された資金運用会社2社に転売され、更にその一部が1株あたり10Bでタクシン前首相の2人の娘ピントーンター・チナワットとペートーンターン・チナワットに転売。上場により3億5000万Bの利益が一族にもたらされた。
有罪が確定した場合は最高で5年の禁固及び問題となった取引総額(969M)の2倍(報道により問題となった株式の時価総額の2倍)の罰金の両方または一方が課せられる。 スマイ局長によると、意図的に資産報告書内でSCアセット社の株式所有に関わる資産を報告しなかった行為は国家汚職防止取締委員会法にも違反するとして、今月中に国家汚職防止取締委員会に対しても告発の手続きを行う予定。
スラユット首相は、「出頭命令に応じタクシン前首相が帰国する場合は政府が身の安全を保障する。」と語った。
昨年04月02日に行われた総選挙の際、小政党の買収に関与したとされる元タイラックタイ党幹部2人に対する刑事起訴の検討を進めていた選挙委員会第4分科委員会は、問題となった2人を刑事起訴が妥当と、選挙委員会の最終判断に付すると決定。
裁判所によるタイラックタイ党に対する解党決定の1つの要件となった小政党の買収に関与したとされるのは、タンマラック・イサラーングーン・ナ・アユッタヤー大将及びポンサック・ラクタポンパイサーン。
06月20日(水)タクシン前政権の汚職捜査のため設置した国家毀損行為調査特別委は、タクシン前首相一族の7つの銀行口座を追加で凍結すると発表。凍結された前首相一族の口座は合計で35。預金額660億B(約2400億円)。
スラユット首相は、新憲法の国民投票を08月19日に実施、賛成多数となった場合、下院総選挙を11月25日(日)に前倒しする考えを明らかに。ドゥシットタニーホテルでの泰日協会の日本人重役との昼食会の席上で、記者団に語られたもの。当初は12月16日もしくは23日を予定。軍事政権は05月末に旧与党のタイラックタイ党が解党。新党の結成は依然認めていない。総選挙が早まれば旧与党派が対策を講じる時間が減り、民主党など既存政党にとって有利に働くとみられている。
06月21日(木)国家安全保障評議会のソンティ議長は、タクシン前首相に陸軍司令官の職をねだったとされているのは、「事実ではない。」と否定。
反独裁民主主義市民連合側が「国家安全保障評議会を崩壊に導く」情報として、ソンティ議長がタクシン前首相に陸軍司令官の職をねだる模様を収めたテープの公開を明らかにしたのを受け、ソンティ議長は「職をねだった事実はなく、何ら不安を抱いていない。」と語った。当初は評議会を崩壊に導く決定的な情報として、権威がある人物と社会的に有名な人物の3人の会談の断片を記録した情報を公開すると発表していた。
タクシン前首相と民主主義市民連合との対立が激化していた頃、英字紙のネーションがタクシンの意に反し、王室側の強い意向でソンティ議長が陸軍司令官に着任したと断定していた。
タイ検察庁は、タクシン前首相の妻のポジャマンが2003年にタイ中央銀行から土地を購入した取引が汚職防止法に違反し、前首相夫妻を最高裁判所に起訴。問題の土地の差し押さえを要請。
クーデター後、タクシン本人が起訴されるのは今回が初めて。最高裁は07月10日に受理するかどうかを決める。
英大衆紙ザ・サンは、英サッカープレミアリーグのクラブ、マンチェスター・シティの株主がタイのタクシン・チナワット前首相に株式の66%を売却で合意したと発表。売却額は1億800万ポンド(約266億円)。ただ、プレミアリーグによるオーナー資格審査に失格すると買収は成立しない。
06月中旬にタクシン一族のタイの銀行預金667億B(約2400億円)を凍結した。ザ・サンは、タクシンは「買収資金が手元にあると約束した。」タイでは一定額以上の国外送金にタイ中央銀行の許可が必要で、タクシンがどうやって資金を国外に持ち出したかは不明。
タクシンによる買収成立の場合、マンチェスター・シティの監督には、スウェーデン人で元イングランド代表監督のズベン・ゴラン・エリクソンが就任する可能性が高い。
英サッカープレミアリーグのクラブ、マンチェスター・シティの取締役会は、タイのタクシン前首相による総額8160万ポンド(約200億円) の買収提案について、「提案は公正、合理的。」と、株主に受け入れを薦めると発表。プレミアリーグによるオーナーの資格審査に合格すると、タクシンによる買収が成立する見通し。
タクシンは「マンチェスター・シティの取締役会が私の買収提案を株主に薦めてくれてうれしく思う。」と述べた。
タイのタクシン前首相は、英経済紙フィナンシャル・タイムズのインタビューでタイ軍事政権による資産凍結を違法として訴える考えを示した。タイへの帰国は軍政と市民の衝突を引き起こす恐れがあるとして当面先送りする模様。
タイ国営通信大手TOTは取締役会で、ウティポン取締役兼社長代行を解任。軍事政権幹部、シティチャイ情報通信技術(ICT)相らとの衝突が原因とみられる。ウティポンは解任についてのコメントを避けたが、TOTが軍部に盗聴機器を8億Bで購入するよう迫られていると軍の不正を示唆。
軍事政権は今年01月、幹部のサプラン陸軍司令官補をTOT会長に送り込み、事実上支配下。05月には当時のTOT社長と副社長兼携帯電話子会社タイモバイル社長を事実上解任。
06月22日(金)イギリスのサッカーチームマンチェスター・シティーの買収がほぼ確実視されているタクシン前首相は、チンナワットではなく、これからは「シナトラー」と叫びながら歓声をあげて欲しいと注文。
反独裁民主主義同盟は、23日14:30から陸軍本部に向けデモ行進を開始の予定。10万人規模の参加者が見込まれると豪語。
デモ行進では、街宣車4台を投入する他、警備と平穏な行進を確保するためボランティア要員を要所に配置し、街宣行動に対する妨害行動を防ぐためバイクやタクシー車両をしんがりに配置する予定。
不穏の事態に陥った場合、即座に行進を中止させる方針。状況を見極めた上で夜通しで陸軍本部前で座り込み要求活動を展開する可能性もある。
反独裁民主主義同盟幹部のチャトゥポン・プロームパンは、民主党のアピシット党首が選択徴兵制に基づく応召を回避した防衛省の資料を24日に公開すると発表。チャトゥポンによると、アピシットが応召を回避し不正な手続きにより士官学校の教員に就任した資料もあるという。
反独裁民主主義同盟は、集会において高等裁判所判事と高級官僚との電話の会話と最高裁判所所長秘書官と高級官僚との電話の会話の断片を記録した2つのテープを公開。「プレム枢密院評議会議長が国王の訓辞の主旨を歪め、クーデター実現の為の手段として悪用した。」と指摘。
チャクラポップ・ペーンケーによると、テープは昨年04月25日に国王が憲法・行政裁判所判事に訓辞を与えた際に、当時の野党や民主党が要求していた国王による暫定首相の任命を拒絶し、「3裁判所が共同で04月02日に行われた総選挙の有効性のる判断を含め、危機的な状況にある国家の救済に動くべきである。」との発言を受けて交わされた電話会話。幹部クラスではないプレム枢密院評議会議長に近い判事が高級官僚に電話をしている事が、プレーム議長が野望実現の為に国王の訓辞の主旨を歪め、総選挙を無効化し、選挙委員会委員の罪を問い実刑判決を下させ、クーデターを実現させ、タイラックタイ党に対する解党を覗わせているのだという。
公開されたテープの音声は極めて不鮮明で殆ど聞き取りが不可能な代物だが、チャクラポップによると、会話の中では総選挙の無効化及び選挙委員会委員に対する辞職勧告の決定に向けた会話が記録されている。
先に権威がある人物と社会的に知られた人物3人の会話の断片を国家安全保障評議会を崩壊へ導く決定的な情報として公開すると予告。マスコミは評議会のソンティ議長が陸軍司令官のポストをタクシン前首相にねだった模様を収めたテープが決定的な情報として公開されるのではないかとの憶測が飛び交っていた。
06月23日(土)午後反独裁民主主義同盟は、15時前、サナームルワンからデモ行進をを出発。16時頃に陸軍本部前に到着。
その後陸軍司令部前で集会を23時半に終了し散会する予定だった。
デモ隊がパンファー橋付近を通過した時点で18000人前後(数千人)がデモ行進に参加していたと見られる。陸軍本部前に到着したデモ隊は、折からの強い雨の影響で帰宅の途につく参加者が出始め、わずかに4000人弱の参加者のみが残る状況になり、その後19時前までに幹部側がサナームルワンへの引き上げを決定。当地で集会の散会が決定された。但し一部報道は、雨が止んだ後に再度得陸軍本部前に人が集まり出したと報じでいる。治安当局は警官約2000人を配備し警戒に当たった。
ネーション紙は消息筋の情報として、参加者の多くが500Bから1000Bの支給が約束されていた、イデオロギーではなく金で引き寄せられていた者達だったが、雨による散会の為に殆どの者が受け取ることが出来なかった。 今回のデモ行進は、タクシン支持派色が濃かった前回の行進を嫌い一時同盟からの離脱を示唆していたウェーン・トーチラーカーンを始めとする非PTV系の幹部が主導している模様。今回の結末は、タクシン支持色を排除し反クーデター・早期民主主義回復を全面に打ち出しただけでは、人が集まらず、参加者を引き止める事が出来ない事を覗わせている。
06月24日(日)独裁民主主義同盟は、25日13時に幹部8~10人がプレム枢密院評議会議長の公邸に赴き7日間以内の辞職を要求し、プレム議長が辞職を表明しなかった場合、集めた署名を添えて王室管理事務所に罷免要請請願の予定。
幹部のチャクラポップ・ペンケーは、公開された会話の断片によりプレム議長が国王の発言を歪め総選挙を無効化し、クーデターを起こした事を充分に証明できると強調。26日か27日に会話の断片を収録したCDを添え議長、会話の当事者である最高裁判所判事補のウィラット・チンナワニチャクン、高等裁判所判事補のパイロート・ナ・ワーヌットを不敬罪で告発する方針。幹部のチャトゥポン・プロームパンは、今後集会活動を地方で展開と発言。
06月25日(月)国家安全保障評議会のソンティ議長は、政府及び反独裁民主主義同盟を交えた三者協議実現の呼びかけを支持。長老学識経験者のプラウェート・ワシーが公開三者協議の実現を呼びかけた事を受けたもの。ソンティ議長は良い解決策であるとの考えを示したが、同盟側が要求している評議会委員の総辞職には応じる考えがないと明言。一方、パイブーン副首相(兼社会開発・人間の保障大臣)は、「政府は中立的な立場、当事者の立場のいずれの立場でも前向きに協議へ参加する用意がある。」、「協議実現に向けた取り組みに関しては、まず中立的な人物が間にはいって三者間で調整を進めた上で段階的に協議の規模を広げていくべきである。」との考え。
国家警察本部のセーリーピスット本部長代行は、反独裁民主主義同盟が決定的な証拠として最高裁判所の判事補等と名前が明らかにされていない高級官僚との電話での会話の内容の断片を収録したテープを公開しプレム枢密院評議会議長を攻撃した事が不敬罪に該当しないかプレム枢密院議長と協議を行う方針。「枢密院評議会議長の名誉を毀損する行為は不敬罪に該当する。」との考えを示し、プレム議長の意向を直接確認し、議長が名誉を毀損されたと感じていないか、感じていても警察に告発する意向がないときは、不敬罪での立件を断念。同議長側が告発する意向を示しせば、本人ないしは代理人による告発手続きに基づき不敬罪での立件を視野に捜査を開始する。
昼過ぎ反クーデターを標榜する独裁制に反対する土曜日の人々の幹部を中心にした反独裁民主主義同盟の幹部はプレム枢密院評議会議長公邸前に赴き、「あたかも民主主義体制下に存在する3権の上に立つ国家の長のように振る舞い、クーデターを共謀しクーデター勢力を支持した行為は枢密院評議会議長として極めて不適切な行為である。」として、議長に対して7日間以内に辞職するよう要求する公開状を差し出した。向こう7日間以内にプレム議長が辞職しない場合は、10万人以上の国民の署名を添えて議長の罷免を要請する請願書を王室管理事務所に提出する。
マッチマー会派を率いるソムサック・テープスティンは、道義会派を率いるソムキット・チャートゥシピタックが新党ルアム・チャイ・タイ党を結党する方針を明らかにした事に関し、歓迎の意を表明したが、新党との合流の可能性に関しては依然不透明。先に、ソムサックは香港でソムキットと協議を行い共同で新党を結党する方向で合意に至っていた。ソムキットによる新党結党に向けた方針発表は26日に行われる。
タクシン政権の汚職捜査のため設置した国家毀損行為調査特別委は、タクシン前首相の義兄のバナポットの銀行預金47.8億Bを凍結。国家毀損行為調査特別委が凍結した前首相一族の資産は合計714.4億B(約2700億円)。前首相一族は昨年タイ通信最大手シンの株式約50%をシンガポール政府の投資会社テマセクに733億Bで売却。売却益の大半をタイ国内の銀行口座に預金。軍政はこの取引による売却益をすべて凍結する方針。
06月26日(火)憲法起草委員会のプラソン委員長は、「下院総選挙の投票日は12月05日の国王誕生日以降が望ましい。」と、スラユット首相が提案した11月25日への前倒しに反対。今年はプミポン・タイ国王が80歳を迎えるため、盛大な式典が予定され、街中に選挙ポスターが貼られ、式典前に街が見苦しくなることに懸念。総選挙は12月16日または23日に予定されているが、国内世論のガス抜きを狙ったスラユット首相が今月20日、前倒しを提案。
タクシン前首相は、タイの顧問弁護士を通じ、年末に予定されている下院総選挙が終わるまで帰国しない考えを明らかに。タクシン夫妻には証券取引法違反容疑で出頭命令が出ており、26~29日にタイ法務省に出頭しない場合、逮捕状が出る可能性がある。
タクシンは昨年09月のクーデターで失脚。英国、支那などで事実上の亡命生活。帰国しない理由には、タイは軍事政権下にあり公正な裁判が受けられず、身の危険もあると主張。
タイ軍政は当初、国内のタクシン支持派を抑えるため、帰国を認めない方針を取ったが、英サッカープレミアリーグのクラブのマンチェスター・シティの買収で脚光を浴びたタクシンが海外メディアで軍政批判を展開したことから帰国を迫る戦術に切り替えた。タクシンは、帰国しタイの法廷で争う方針を海外での揺さぶりに切り替えた模様。両者は立場を入れ替えた形。
タクシン政権の経済政策を指揮したソムキット・チャトゥシーピタック前副首相が支援する政治集団「ルアム・チャイ・タイ」が、旗揚げの記者会見。特定の組織や特定の利権に固着しない戸口の広い政党を設立する方針。政党登録解禁後結党し、年内に予定される下院総選挙に挑む。記者会見に出席したのは、元マハーチョン党党首(元民主党副党首)のアネーク・ラオタンマタット、元クルングテープ都知事でモット・ンガーム会派を率いるピチット・ラッタクン、前タイ証券取引所(SET)所長のキティラット・ナ・ラノン、元民主党幹事長のプラディット・パトラプラシット、ソムキット副首相兼商務大臣時代に商務大臣補佐官だったスウィット・メーシンタリー、元新希望党やタイラックタイ党所属下院議員のスラチャイ・ダナイタントラグーン及び元上院議員のスラポン・ダナイタントラグーンの7人。当初見込まれていたソムキット・チャートゥシピタックやスラナン・ウェーチャーチーワの姿は見られなかった。
当初はソムキットを党首の予定だったが、前与党のタイ愛国党に対する解党命令で参政権を5年間剥奪され、党首、幹事長は今のところ未定。党の設立登記を終了した後に発表予定。
7人は党設立方針発表の中で、ルアム・チャイ・タイ党とソムキット・チャートゥシピタックが率いる道義主義会派やソムサック・テープスティンが率いるマッチマー(中道)会派との関係、解党判断が下されたタイラックタイ党の代理政党との指摘を強く否定。特定の組織や特定の利権に固着しない戸口の広い政党として道義主義会派やマッチマー会派を始め他政党・派閥関係者の合流を歓迎していく方針。既にタイを代表する学識経験者として知られるチャイアン・サムッタワニット(元憲法裁判事、民主主義市民連合に合流)やソムチャーイ・ポクパートウィワットの2名が合流を表明している他、複数の元上院議員が党への合流に関心を示している
ルアム・チャイとの合流が噂されたソムサック・テープスティンが率いるマッチマー(中道)会派は独自路線。ソムサック・テープスティンは遊説先のイサーン(東北)地方で、農業関係者・貧困層志向の新党の結党を表明。東北地方救国団体調整役でタイラックタイ党による小政党の買収疑惑を最初に暴露したタイゴン・ポンスワンを次期総選挙でコンケン県内の選挙区から擁立する方針を明らかに。
ルアム・チャイは高学歴の学者タイプが多く、首都圏ではある程度の得票が期待できそうだが、現状では地方の基盤が皆無に等しく総選挙で議席が稼げるかどうかは疑問視。

* アネーク・ラオタマタット
1954年、北部ラムパング県生。父は客家、母はタイ系で精米所を経営。チュラロンコーン大学医学部在学中に学生会長となり、軍部の弾圧事件後、南部の共産党地域に3年間潜伏。投降後、米コロンビア大学で政治学博士号を取得。1999~2000年タマサート大学政治学部長、 2000~2004年民主党副党首。2004年にマハーチョン党を結党。2005年の総選挙で大敗し党首を辞任。

* プラディット・パタラプラシット
1955年、北部ピチット県生。金融、ホテル、セラミックなどで知られる支那人 財閥のパタラプラシット家出身。米フランクリン・ピアス大学卒。1995年に民主党から下院選に出馬し当選。1997~2001年副運輸通信相、2003~2005年民主党幹事長。

* キティラット・ナ・ラノン
1958年生。米ノースウエスタン大学経営大学院ケロッグ校で経営学修士号(MBA)取得。民間の証券会社、投資会社の経営に携わり、2001~2006年SET所長。
国家安全保障評議会は、反独裁民主主義同盟の集会参加者が現金で買収されたサクラの証拠の隠し撮りビデオを公開。組織的に集会参加者の動員が行われたり、参加者が金銭で買収されている模様が記録。集会では、一定の時間になると参加者が一斉帰宅も連日の様に見られている。
反独裁民主主義同盟は、30日からクルングテープの全ての区内で同盟の活動を訴える街頭活動を開始。同盟幹部のウェーン・トーチラーガーンによると、今後地方及び海外での活動を視野に4つの組織を同盟内に創成し、クルングテープにおいては30日から政治的な知識を豊富に持つメンバー8人を中心に配置した100から200の小グループを組織。全区内において演説やビラ・CD等の配布を行い同盟側の主張を訴える方針。
雨天の為に途中で中止になった23日に行われた陸軍本部へのデモ行進は、タクシン体制やタイラックタイ党を全面に出さず平穏時に終了した事に満足を表明。
ウェーンは、反タクシン体制派としても知られ、タクシン支持色を明確にしているPTV等の同盟内の傘下団体との間で度々意見が対立していた。
06月27日(水)タイ法務省特捜局(DSI)は、06月26~29日としていたタクシン前首相夫妻への出頭命令を07月27日まで1ケ月延長すると発表。DSIは前首相一族の不動産会社SCアセットをめぐる証券取引法などの違反容疑でタクシン夫妻を取り調べる予定。出頭しない場合は逮捕状をとる。
チャート・タイ党副党首のウィーラサック・コーウスラットは、「憲法起草議会の新憲法制定の是非の国民投票への参加呼びかけ広告に国民に誤った脅迫概念を植え付ける極めて不適切な文言が記されている。」、「『総選挙を実現するために憲法を承認しよう。』とする文言は、国民に新憲法案に反対すると選挙が行われなくなるとの誤った認識を植え付ける恐れがある。」と洗脳広告を非難。「広告には新憲法案の内容や国民投票への参加を呼びかける内容の記載に留めるべき。」とした。
06月28日(木)ブンロート防衛大臣は、スラユット首相及びソンティ国家安全保障評議会議長が身の安全を保障をしている中で、「Killing Zone」という言葉を使用し、身の安全に確信が持てない限りタイ国内に帰国する意思はないとするタクシン前首相の発言を批判。「タイ国内で罪に問われる事を恐れている事を誤魔化すための詭弁でしかない。」、「政治的な機会を含む自己の将来に繋がる機会を掴むためにもタイ国内での嫌疑に対し正々堂々と戦う姿勢を見せるべきである。」と発言。
スラユット首相は、タクシン前首相が身の危険を強調している事に対し、半ば冗談めかして、「私はタクシン前首相の生命保険を預かる事を業とはしていないが、同前首相の帰国後の安全を保障する。」、「前首相がもたれている嫌疑に対しては万人に与えられる公正な法的手続きを保障する。」と語った。
スラユット首相は、あらためて総選挙の早期実施を目指す方針を確認。国家立法議会行政改革臨時委員会委員長のウィサヌ・クルゥアンガームが、タイ主催の東南アジアスポーツ大会がナコンラーチャシーマー県内で開催される等の理由をあげ、年内の総選挙の実施が不可能であるとの認識を示した事を受けたもので、スラユット首相は、政党を始めとする各階層の考えや準備状況を勘案した上で選挙日程を先延ばしにする事もあり得るとの認識を示したものの、国際社会からの信頼獲得や国益の為にも可及的速やかな総選挙の実施が好ましいとの考えを示した。
ルアム・チャイ・タイ党の設立発起メンバーの1人のアネーク・ラオタンマタットは、道義主義会派を率いるソムキット・チャートゥシピタックの党への合流を発表。
アネークによると、ソムキットは5年間に渡って被選挙権が剥奪されている身であることから、当面表舞台に出ず非公式に党の活動を支援する見通し。
06月29日(金)国家立法議会議員のチャイアナン・サムタワーニットは、政界に進出する意向を表明。最終的に現実的で国益に適った政策方針をもつマッチマー会派とルアム・チャイ・タイ党のどちらか合流。
マッチマー会派を率いるソムサック・テープスティンから党首就任の要請に関しては、ルアム・チャイ・タイ党に合流したとされているソムキット・チャートゥシピタックの動向及び新憲法の内容が明確になった後に決める意向であるとすると共に、次期総選挙においては政権の一画を担う気概で望むとした。
かつて憲法裁判所判事や憲法起草議会の議長を務めた事もある法学者としても知られるチャイアナンは、タクシン政権時代に民営化されたコーフォーポー社 (EGAT・旧電力発電公社)の会長に就任したものの、「タクシン前首相一族のシン社持ち株のテマセク社への売却はコーフォーポー社の国外企業による支配への布石である。」と抗議し辞任。その後民主主義市民連合の活動に合流した。昨年03月には自宅前で爆破事件が発生。コーフォーポー社は昨年03月に民営化は違法との判決で公社に復帰。
マッチマー会派のソムサックは、あらためてルアム・チャイ・タイ党に合流せず独自に党を結党する方針。協調する可能性に関しては将来の話であり両者間の対立を誘発しないためにも現在は明言しないと述べた。ソムサックは、「依然ソムキット・チャートゥシピタックやルアム・チャイ・タイ党の行く末に懸念を抱いているが、人材の引き抜きを行ったり自会派内で両天秤をかけている者を迫害する方針はない。」と発言。
国家安全保障評議会副事務局長のアヌポン・パオチンダー大将(陸軍副司令官)は、「密集地に於ける警備上の問題だけでなく、経済の中心地で活動を行うことは経済に悪影響を与える。」、「国内が総選挙実施に向かっている最中にあらたな混乱と対立を国内にもたらす事が得策であるのかよく考えるべきである。」とサイアム・パラゴン前での街頭活動を行う予定の反独裁民主主義同盟に対して計画を再考するよう呼びかけた。これは、30日から首都全区内で街頭活動を開始する同盟PTV系幹部のチャクラポップ・ペーンケーがサイアム・パラゴン前での街頭活動を行うとした事を受けたもの。
同盟非PTV系幹部のウェーン・トーチラーガーンは29日開かれた集会の壇上で、30日12時過ぎ頃にサナームルワンを出発し13時頃にサイアム・パラゴン前に到着し、そこで街頭活動を展開すると共に、首都全域52ケ所で街頭活動を展開を明らかに。サイアムパラゴン以外の52ケ所の詳細に関しては、当局側からの妨害の恐れがあるとして明らかにされなかった。新憲法案に対する最終採決が行われる07月06日に国会議事堂を取り囲んで抗議活動を展開する予定。
同系PTV幹部のチャトゥポン・プロームパンは、07月01日13時頃にプラアーティット通りにあるプーチャッカーン紙・ASTVの社屋前を封鎖し抗議活動を展開する方針。
06月30日(土)民主党のアロンゴン副党首は、今後小規模なグループで首都圏を始め各地で同時多発的に街頭活動を展開を表明している反独裁民主主義同盟に対し、「今回の方針発表の背景に日を追うごとに集会参加者が減少に対する同盟側の焦りがあり、同盟が国益よりも私益に固執している限りは今後も参加者の減少をくい止める事が出来ない。」と、現実を素直に受け入れ方針を見直すべきだと批判。
昼過ぎ最近では「謀反人討伐隊(プラープ・ガボット)」と自称する反独裁民主主義同盟の非PTV系幹部のウェーン・トーチラーガーンを中心にした約50人の同盟関係者がサイアム・パラゴン前に集結。辞任を要求する為に01日に行われるプレーム枢密院評議会議長邸前へ向けたデモ行進への参加を呼びかけた。ウェーンによると、01日12時にサナーム・ルワンに集合した後にプレーム議長公邸に向け行進を進め、14時から約3時間に渡って公邸前で抗議活動を展開する予定。
当局側は、サイアム・パラゴンの地上階入り口を封鎖し周辺を鉄柵で防御するなど、厳戒態勢で警備に臨んだ。 サイアム・スクエア前のバス停付近でウェーンが演説を行っている最中、子供2人を連れた女性が「出て行け、お前等のような売国奴・悪人の手先には抗議活動をする資格はない。」と叫び、当局側が制止する場面も見られたが、大きな混乱はなかった。
07月01日(日)第2地区国軍本部のスチット本部長は、所轄内の旧タイラックタイ党所属元下院議員、ネーウィン・チットチョープ(ブリラム県周辺に影響力を持つ)に不審な動きがあると発表。現状では反独裁民主主義同盟の同時多発型街頭活動に呼応した動員は確認されていないが、ネーウィンがブリラム県内の票の取りまとめ役と頻繁に会っており、監視体制を強化。カラシン県やコンケン県など戒厳令が施行されている東北地方13県内でも、旧タイラックタイ党所属下院議員が頻繁に票の取りまとめ役や住民の代表に会っている事が確認され、同盟の街頭活動に呼応した住民動員を策謀の虞があり、監視を強化。
ブンロート防衛大臣は、「仏教国教化を要求している勢力が、反独裁民主主義同盟に合流すれば新憲法制定に大きな障害になる。」と警告。「国民自身の判断で新憲法が制定される事が将来の国内正常化につながる。」と、国民に対して新憲法制定の是非を問う国民投票への協力を呼びかけた。
国家安全保障評議会のソンティ議長は、依然新憲法制定の阻止を画策している勢力が存在し、これらの勢力の思惑の犠牲になりやすい草の根層を中心に、自己の意思で新憲法制定の是非を問う国民投票に参加する事が民主主義の発展の為に重要であるかを訴える啓蒙活動の強化を関係当局に要請。
午後プレム枢密院評議会議長公邸へ向けデモ行進を開始した反独裁民主主義同盟は、進路上にクルングテープ行政当局のゴミ収集車両等を路上に配置し行進の進行を阻止され陸軍本部前で滞留していた際、滞留し根気強く当局側と交渉を行うべきであると主張する反タクシン派の非PTV系幹部であるウェーン・トーチラカーンと、迂回してでもプレーム公邸前への進行を強硬すべきと主張するタクシン支持派のPTV系幹部であるウィラ・ムシクポン等の一派との間で意見の対立が発生。ウィラを中心にした一派が迂回路を利用してプレム公邸に進行を始める事態に。
デモ行進は、前回と同様に行進の規律を守る集団を先頭に配置し、4台の街宣車を中心とした4つの集団が続き、殿にタクシー車両とバイクの車列を配置。滞留先の陸軍本部前で発生した幹部間の意見対立により、16時過ぎ頃、PTV系幹部を中心にした2台の街宣車と行動を共にしていた集団が迂回路を利用してプレム公邸へ向け行進を再開。
デモ行進開始前にサナーム・ルワンで行われていた演説の最中に、酒を飲みながら参加している集会参加者に向かって幹部が壇上から苦言を呈する場面も見られた。
陸軍本部前とプラウェートの交差点前で滞留を強いられていた同盟のデモ隊は、20時までにプレム公邸前への進行を断念しサナーム・ルワンへの引き上げを決定。同盟の幹部の1人は、「プレム議長のクーデターへの関与を国内だけでなく海外のメディアを通して国外にも訴えることが出来たことは1つの勝利である。」と言明。
反タクシン派の民主主義市民連合幹部のソンティ・リムトーングクン(林明達)のプーチャッカーン紙は、開設しているサイト上で01日行われたプレーム枢密院評議会議長邸へ向けたデモ行進の参加者の買収を物語る「拾い物」を公開。行進が滞留していたメーカワン橋付近で回収された、「評議会出て行け!」と書かれた黄色いハチマキと寺へのお布施や寺の信者が中心になって行う学校等の建設支援の為の募金活動の際に使用される寺の〆印が押された白い封筒。動員された集会参加者へ支給された現金が封入されていたのではないかと推測している。
23時過ぎナコンラーチャシマー県コンブリー郡内の路上で、自宅に帰るために車で走行中だった元タイラックタイ党所属下院議員のスポン・アッターウォンが、小型トラックに乗った人数不明の一味に銃撃され、左頬をかすった弾丸で負傷。
スポンは、訪問先のスゥンサーン郡内から帰宅の途上で、当時車内には運転をしていたスポン1人だけだった。警察は、地方政治を巡る対立が事件の背景にあると見ている。銃撃を受けた際に相手側に向け銃弾2発を発砲し応戦。相手側の被害状況については判らないとか。
スポンは、下院議員時代に旧野党関係者が絡む汚職告発の旗手だった事で知られ、またその武闘派を思わせる言動からイサーンのランボーの異名を持つことで知られている。タクシン政権誕生間もない頃に、当時の野党関係者が絡む汚職疑惑を手当たり次第に告発していたが、間をおかずして自らが絡む建設関連の汚職疑惑を暴露された。
07月02日(月)旧タイラックタイ党のタイラックタイ会派を率いるチャートゥロン・チャーイセーンは、会派内に対立があるとの噂を否定。
午前に旧本部があったIFCTビル内で行われたタクシン前首相の実妹であるヤオワパー・ウォンサワットを中心にした旧主流派系のメンバーが集まって開かれた会合の席上にチャートゥロンの姿がなかったため、会派内を二分する対立が発生しているとの憶測が飛び交っていた事を受けた発言。ヤオワパー♀やスダーラット♀等との間で対立があるとの噂も否定。
チャートゥロンは、会派の首班を降り政界から一時遠ざかるとの噂を否定し、一両日中に会派としての統一した政治的方向性を明確にする事は明言。
一方、IFCTビル内で行われた会合に出席したポンテープ・テープカンチャナーは、当日チャートゥロンが会合を欠席したのは単に本人が知らなかっただけで、会派内の対立とは一切無関係とし、会合は新憲法案に対する意見交換の為に開かれたもので、前党首のタクシン前首相への忠誠心を示す招集の噂は事実ではないとした。IFCTビル内で開かれた会合には、ヤオワパーを始め旧主流派系の旧幹部の姿が多く見られ、また久しく表舞台に登場しなかったネーウィン・チットチョープの姿も見られた。午後になってチャートゥロンが会合に合流を確認。会合にはタクシン前首相が買収を目指しているマンチェスター・シティーのThomas Cookのロゴ入りのユニフォームを着た者もいた。ポチャマン夫人はシンガポールのラッフルズ病院に入院中。
07月03日(火)民主党のステープ幹事長は、旧タイラックタイ党系のタイラックタイ会派による新憲法案ボイコットのキャンペーンは失敗に終わるとの考えを示した。02日開かれたタイラックタイ会派の会合の席上で、全国の旧タイラックタイ党党員1900万人を対象に新憲法のボイコットを訴える決定に対して発言。民主的選挙と正常化の早期実現を望んでいる国民の多くが憲法制定の重要性を認識し、新憲法制定関連のニュースに注目しており、旧タイラックタイ党系の票の取りまとめ役や支持層による影響を排除し国民自らの考えで新憲法に関する是非を判断できる状況にあり、ボイコットを呼びかける動きによる影響は殆ど考えられないとか。
先にラームカムヘーン大学が義務教育課程のみを終了した中学歴層を対象に行った意識調査では、中学歴層の多くが国民投票と政治改革の関連性に関して理解していないなど、依然国民自身の判断以上に政党の票の取りまとめ役や地域に影響力を持つ大物の思惑が国民投票の動向に影響を与え得る結果。
旧タイラックタイ党系のタイラックタイ会派を率いるチャートゥロン・チャーイセーンは、新憲法案を巡る政党間協議を提案している国家安全保障評議会のソンティ議長の呼びかけに応じる意向。朝、ソンティ議長が各政党の代表者を交えた新憲法案及び国民投票、総選挙実施をキーにした協議を呼びかけた事を受けたもので、チャートゥロンは、国民投票や総選挙の方向性に大きな影響を与える新党結党の是非を中心にした意見交換が主体になるとの考え。 02日開かれた会派の会合の席上で新憲法案のボイコットキャンペーンの展開を決定したと伝えられている事に関しては、まだ会派としての最終結果ではないとし、04日午前に開かれる幹部協議の席上で今後の方向性が決定され、国民投票で新憲法案が否決されても、選挙そのものの中止には繋がらないとの考え。
プレム枢密院評議会議長の出身地であるソンクラー県の議長支持派団体は、毎週日曜日に同議長公邸に向けたデモ行進を行い辞職を迫る事を明らかにしている反独裁主主義同盟PTV系幹部のウィラ・ムシックポンに対して攻撃の中止を呼びかける書状を提出する方針。05日11時に団体関係者やクルングテープに居住するソンクラー県出身者を中心にした約100人がクルングテープのドン・ムアン区内にあるウィラの自宅前に赴き、ソンクラーの住民から尊敬されているプレム議長に対する攻撃を中止するよう要請する書状を手渡す予定。
タイ政府は閣議で、情報通信技術(ICT)相に反軍事政権のウェブサイトの検閲と閉鎖権限を与えた軍政布告の破棄を承認。今回の措置で動画投稿サイトのユーチューブへのアクセスが解禁されるかは不明。昨年09月のクーデターで政権を奪取して以来、政治的なサイト多数を閉鎖。今年04月からは、「プミポン・タイ国王を侮辱する内容の動画が投稿された。」として、ユーチューブへのタイからのアクセスを遮断中。
元サコンナコン県選出のタイラックタイ党所属下院議員のチャルゥムチャイ・ウラーンクンは、タイラックタイ会派による新憲法案ボイコットのキャンペーンの失敗が、会派の政治的敗北に繋がる不安。チャルゥムチャイは、「会派の方針には従うが、会派内には依然キャンペーンが失敗に終わることは会派の政治的機会の喪失に繋がり、また、成功に終わっても、国家安全保障評議会側による1997年憲法の恣意的な運用により新たな利権の葛藤が発生し得るとの懸念の声が上がっている。」と発言。
英BBCテレビによると、タクシン前首相が04日中に英サッカープレミアリーグのクラブ、マンチェスター・シティの株式75%を取得し、経営を掌握する見通し。プレミアリーグによるオーナーの資格審査に合格すると、買収が成立する。タクシン体制下のマンCの監督には、スウェーデン人で元イングランド代表監督のズベン・ゴラン・エリクソンが有力視。タクシンは昨年09月のクーデターで首相の座を追われて以来、主に英国で亡命生活を送っている。タイ軍事政権に汚職で訴追され、タイ国内の資産を凍結されたため、帰国は困難な状況。マンC買収の政治的意図を否定しているが、タイではプレミアリーグが圧倒的な人気を誇るだけに、マンCは帰国できないタクシンのタイ向けの広告塔として機能。
夕方過ぎ反独裁民主主義同盟非PTV系幹部のウェーン・トーチラカーン率いる関係者や住民が、ヤソートン県の県庁舎前の路上を封鎖。県知事の指示のもとでサナームルワンで開催されている集会への住民の参加が妨害されたと抗議。一部報道によると県庁前の抗議活動には2万人近くが参加。
夜開かれた集会には、ウェーンの他にPTV系のチャトゥポン・プロームパンやナタウット・サイグゥア、チャクラポップ・ペンケーや、旧タイラックタイ党所属元下院議員等の姿も見られた。
07月04日(水)旧タイラックタイ党系のタイラックタイ会派を率いるチャートゥロン・チャーイセーンは、会派の幹部会終了後に、「07月06日から開始するキャンペーンでは新憲法案ボイコットや国家安全保障評議会メンバーの総辞職だけではなく、旧政権の復興を否定し総選挙結果を背景にした新権力勢力として政権の奪取を目指す会派の姿勢を訴える。」と発表。
前日の幹部会では、チャートゥロン・チャーイセーンを会派の首班、ポーンポン・アディレークサーンを副首班とし、タクシン前首相直系系のネーウィン・チットチョープやスダーラット・ケーユラパン♀、前首相の実妹であるヤオワパー・ウォンサワット♀、新党結党に動いているとも伝えられていた旧新希望党系会派を率いるスチャート・タンチャルゥン等を執行幹部、同じく新党結党の噂もあるソロアット・グリンプラトゥンや旧セーリータム党党首のプラチュワップ・チャイヤサーン等5人を会派顧問に据える人事を決定。
これにより合計23人の旧タイラックタイ党幹部が会派幹部に就任したが、一部の幹部は、今回の会合で幹部に据えられた事を知らされていないという。今回の幹部会にスダーラット・ケーユラパン♀が出席していなかった事に関して、兼ねてからの対立が噂されているチャートゥロンは、「スダーラット♀は自身が絡む名誉毀損訴訟絡みで出席できなかっただけで、出席できないとの連絡を既に受けていた。」と、あらためて会派を二分する対立の存在を否定。
ルアム・チャイ・タイ党設立発起メンバーのアネーク・ラオタンマタットとプラディット・パトラウィシットが記者会見を開き、副大臣経験者を含む元上院議員15人が党に合流し、更に複数人の元下院議員や上院議員が党合流の意向を打診中と発表。
反クーデターを標榜しているクーデターに反対する9月19日ネットワークは、国民に国民投票に関する間違った情報を伝えているとして、国家憲法起草議会のノラニット議長及び起草議会広報委員会のチュティナン委員長を越権及び職務遂行義務違反で告発し、国民に対して国民投票に関する正しい情報を伝える為のキャンペーンを展開する方針。
告発の際に現在行われている国民投票に関する広報活動の中止を命じる仮処分を裁判所に申請し、国民に対して自分自身で充分に新憲法の内容を吟味し良心に従って新憲法の是非を検討した上で国民投票に行くよう呼びかけるという。
反独裁民主主義同盟非PTV系幹部のウェーン・トーチラカーンは、05日にカラシン県内で集会を開催を発表。集会には同盟の主要な幹部が参加する予定で、集会の場では新憲法案の隠された真実を住民に訴え新憲法案のボイコットを呼びかける方針という。10日から12日にかけて北部地方で集会を開催する方向で調整を進めているともいう。
05日に同盟PTV系幹部のウィラ・ムシクポンの自宅前で抗議の書状を手渡すと発表していたソンクラー県の団体を中心にしたプレム枢密院評議会議長支持派団体は、自宅に赴く代わりにプレム議長に対する攻撃を止めるよう呼びかける公開書簡を送付し、パッタルン県選出民主党所属元下院議員のニピット・イントラソムバット率いる住民団体がプレム議長公邸を激励訪問すると発表。代表のチャーリー・ノプウォン・ナ・アユッタヤーによると、ウィラが率いる勢力が予定通り06日にプレム議長公邸へ向けたデモ行進を行った場合は、直接ウィラの自宅前で抗議活動を展開する。
ソンティ国家安全保障評議会議長(陸軍司令官)は毎日新聞と会見。ソンティ議長は改めてクーデターを正当化したものの、総選挙の年内実施を確約。一方で事実上の亡命状態にあるタクシン前首相に対して「自ら裁判に臨んでほしい。」と帰国を促した。議長はクーデターについて「タクシン前政権は外からは立派に見えたが、内部は腐敗していた。民間のビジネスに不当に介入するなど一種の独裁政権と化していた。」として軍の介入を正当化。一方で民主的政権への復帰のための総選挙について「(前提となる)新憲法制定手続きの関係から、年内実施は困難という懸念もあった。しかし、今は年内実施を確約できる。」と述べ、クーデター政権の早期解消へ向けた意欲を強調。
国有地不正取得を巡る汚職防止法違反などで先月、起訴されたタクシン前首相については「裁判が公正に行われるために帰国が必要だ。」と語り、「帰国に賛成しない国民も多いため安全上の懸念はあるものの、帰国して裁判に臨むのなら身の安全を保証する。」と言明。「タクシンが帰国すれば安全は保証できない。」と発言していたが、タクシンへの刑事責任追及と政治的影響力の排除が進み、また先月来の前首相支持者による反政府デモも先細り状態にあり、タクシンの封じ込めに一応の目処が立ったとの自信。タクシンの今後については「起訴で、国民の彼への信頼は劇的に低下した。政治活動を再開できる可能性は低いだろう。」と政治的復活の道はほぼ閉ざされたとの見方。
07月05日(木)チュラーロンコン大学政治学部行政学科長のチャイヤン・チャイヤポンは、「国家憲法起草議会による国民投票参加を呼びかける広報は、国民を臣民に見立てた前近代的なものである。」と指摘。「国民投票は本来国民自身が新憲法案の内容を総体的に検討した上で投じられるものである。」、「現在行われている広報はあたかも国民が抑圧されていた時代の様に支配階級が国民に賛成票を投じるよう強要する極めて不適切な内容になっている。」と非難し、 今後憲法の内容を含め熟考を重ねた上で国民投票のボイコットを呼びかける何らかの行動に出る可能性を明らかにした。
民主主義市民連合に合流した事でも知られる反タクシン派のチャイヤンは、昨年04月02日に行われた総選挙の際に、総選挙を強行したタクシン前首相に抗議し投票所で投票用紙を破るパフォーマンスを演じた人物。
タイのタクシン前首相が客員教授を務める東京都内の拓殖大学で「アジアの経営・経済モデル」をテーマに特別講義。
「失業後初めての仕事」とユーモアを交えて切り出したタクシンは、別室のモニターで聴講した学生も含め約600人を前に「私の信念は、お荷物とされた地方の貧しい人々を生産者に変え、社会の宝にすることだ。」などと話し、在任中の経済政策の成果を披露。一方、軍事政権による汚職捜査に対しては「政府の告発は、自分で自分の金を盗んだというような(矛盾した)内容。反対に彼らが私の金を取り上げたと告発したい。」と批判。出頭命令に対する帰国の可能性については触れないまま、約1時間半の講義を終えた。講義終了後、香港に向け出国したとみられる。拓殖大での2回目の講義の予定はない。
タイのタクシン前首相は、都内で共同通信と会見。汚職などの罪で訴追されたことについて「私は何も間違ったことはしていない。」と反論。さらに「タイの司法は現政権に破壊された。今、帰国すれば、当局は司法に介入して私を罪に問おうとするだろう。」と早期の帰国をあらためて否定。拓殖大学での特別講義のため来日した前首相は、タイ最高検察庁が土地の不正取得に絡む汚職でタクシンと妻を訴追したことに触れ「(当局は)事実や法の手続きを無視している。」と反発。憲法法廷が05月、選挙違反を理由にタクシン政権与党のタイ愛国党の解党命令を出したことに対しては「予期していなかった。司法を信じていたが、タイに司法は存在していなかった」と語った。
反独裁民主主義同盟非PTV系幹部のウェーン・トーチラーカーンは、新憲法案の最終可決が行われる06日朝に国会議事堂前で新憲法案の廃案を要求する大規模な集会を開催すると発表。従来のデモ行進を行わず06日朝06時に各自が国会議事堂前に集まり、12時頃まで集会活動を展開する予定。少なくともカラシン県内で行われた集会に集まった5万人(ウェーンの自己申告)を超える参加者が集まる見通し。06日には仏教国教化の憲法明文化を要求している勢力も国会議事堂前で大規模な要求活動を展開の予定。


8章  タイを乗っ取ったタクシン マンチェスター・シティとパラン・プラチャーチョン党で新憲法に対抗
07月06日(金)憲法起草作業委員会のプラソン委員長は、反独裁民主主義同盟は活動を資金面で裏から支えている人物ではなく国益を考えて活動すべきと警告。国家憲法起草議会による新憲法案の採決に先だって語られたもので、プラソン委員長は、「国家を騒乱状態に陥れたいと欲する人物が資金面で新憲法のボイコットを呼びかけている反独裁民主主義同盟の活動を支えている。」と断定。
憲法起草議会 (定数100)は、起草委員会が提出した新憲法草案を一部修正の上、満場一致で可決。100人の議員中2人が欠席し、出席した98人全員が新憲法案に賛成票を投じた。
政治家の権力乱用防止、人権擁護などに力点を置いた内容で、不評だった上院任命制、下院議席の削減などは折衷案でまとめた。今回の採決を受け08月19日に国民投票が行われる事が再確認。可決されれば施行され、年末に下院総選挙という日程。
新憲法案(要旨)
・国王を元首とする民主主義制。
・上院(定数150)を各県1議席の公選制(76議席)と任命制(74議席)の併用。下院定数を比例代表80、選挙区400の480。旧憲法(1997年憲法)で導入された小選挙区制を中選挙区に。起草委の原案では、上院は全員任命制、下院定数は旧憲法から100少ない400だった。
・首相は下院から選出し、首相のほか35人以下の閣僚で内閣を構成。旧憲法(1997年憲法)に規定がなかった首相の任期を「連続2期8年まで」に限定。首相の不信任決議案の提出条件は「下院議員の5分の2」から「5分の1」に緩和。また首相の民間企業の多数所有を禁止し、とくにメディア企業をその対象に挙げている。さらに、資産調査の対象に、旧憲法の「首相と閣僚」だけでなく、その配偶者と子供も加えた。いずれも、タクシンのような巨大与党を握る首相の誕生を防ぐ意図が明らか。相対的に軍や官僚の力が増大。
・軍部が制定した暫定憲法に基づく法規を合憲とする。 ・国民の大半が信仰する仏教をはじめ、すべての宗教を保護。仏教国教化は否定。
起草議の本会議が行われた国会議事堂前には、タクシン派の同盟関係者約100人は、新憲法案の承認により国内に新たな対立の火種をもたらしたと、国家憲法起草議会議員の名前を記した葬儀用の花輪に模した物を議事堂前に投げ込んだり、警備用の鉄柵に括り付けるなどして今回の決定に抗議。デモ参加者は国民投票で新憲法案を支持しないよう呼びかけている。
国内和解推進・一致団結体制早期成立を呼びかける約10人の小グループと、散会後も議事堂前に居残っていた同盟関係者との間で小規模な衝突が発生する場面も見られた。
英サッカーのイングランド・プレミアリーグのクラブ、マンチェスター・シティの公式サイトでタイのタクシン・チナワット前首相による買収が成立を発表。タクシンがクラブの会長に、スウェーデン人で元イングランド代表監督のズベン・ゴラン・エリクソンが監督に就任。昨年09月の軍事クーデターで失脚したタクシンは、タイで圧倒的な人気を誇るプレミアリーグのクラブのオーナーとなったことで、タイ国民への影響力を維持する見通し。
タクシンは06月にマンCに対し8160万£(約200億円)の買収提案を行い、クラブの取締役会の賛同を得て、07月06日午後までにマンC株の74%を取得。タイ軍事政権は06月から07月にかけ、タクシン一族のタイ国内の資産、計740億B(約2900億円)を凍結したが、買収資金は凍結前にタイから送金された模様。
タクシンは外遊中のクーデターで政権を追われて以来、支那、英国などで事実上の亡命生活。軍政に汚職で訴追され帰国が困難な上、軍政の管理下にあるタイの放送メディアはタクシンの主張を取り上げず、タイ国内での存在感は徐々に薄れていた。プレミアリーグのクラブ買収は、こうした状況の突破口となる見通。プレミアリーグの試合は多くがタイでテレビ放映され、熱狂的ファンが多い。マンCの成績が上向けば、タクシンの評価も上がる可能性が高い。
外国人がオーナーのプレミアリーグのクラブは、チェルシー、マンチェスター・ユナイテッド、リバプールなど8チームとなった。タイ人がオーナーになるのは初めて。マンCは昨年20チーム中14位。
07月07日(土)朝スラユット首相は定例政見放送の中で、「サナーム・ルワンで開催されている反独裁民主主義同盟の集会を蹴散らす事が出来るような人口雨を降らす技術があったら、国外に技術輸出し国益に還元する事が出来る。」と皮肉混じりに語った。
この発言は、連日の雨による集会参加者減に悩まされている反独裁民主主義同盟が、「政府が人口雨を使ってサナーム・ルワンに雨を降らせ集会を妨害している。」との非難を受けたもの。
新憲法案裁決後の06日夜に開かれた同盟の集会には僅かに300人程度しか参加者が集まらなかった。
スラユット首相は週替りで有名キャスターの質疑に応じる形で進行する政見放送の中で、あらためて本年末までの総選挙を実施を確認。
「年内に総選挙が実施される事は既に合意事項である。」と強調し、「08月19日に行われる国民投票で新憲法案が否認された場合は、代わりに運用されるべき過去の憲法の選定作業が行われる事になる為、実施時期が延期されることもあり得る。」スラユット首相によると、国民投票で新憲法案が承認された場合は、早くて11月25日、遅くて国王が80歳を迎えられる事を記念した式典を挟んで12月16日ないしは23日に総選挙を実施できる見通し。 一方、タクシン前首相が公正な裁判が保障されず、また身の安全に対する不安もあるとしてタイへの帰国を拒否している事に関しては、「前首相は帰国して自らがもたれている嫌疑と闘うべきである。一国の指導者の名を賭けて前首相の身の安全を保障する。」と語った。
07月08日(日)タイラックタイ会派広報担当のカモン・バンタイペートは、民主党党首のアピシット・ウェーッチャーチーワが選択徴兵を免れた疑惑に関与した疑いがあるとして、スラユット首相を職務遂行義務違反で告発する方針。
カモンによると、1999年に防衛省内で行われた調査でアピシットが選択徴兵を不当に免れていた事が明確になっていたにも拘わらず、当時陸軍司令官だったスラユット首相の働きかけにより処分を免れ、更に不正に発行された応召証書を使用して士官学校教師の職に就いていた疑惑。
今回の指摘に対してアピシットは、「政治の世界に身を置いている限りは攻撃に晒されるのは常である。」と、「選択徴兵を免れたとする疑惑は既に8年前に解決済みの問題で、充分に潔白を証明できる。」と語った。
また、スラユット首相がカオヤイ国立公園の土地を不正に占拠使用している疑惑に関しては、権力側によってもみ消される恐れがあるとして同首相の任期終了後に別途告発する予定。
07月09日(月)民主党、チャート・タイ党とマハーチョン党の前野党3党の党首を交えた幹部間協議。軍事政権がまとめた新憲法案を支持することで一致。08月に予定されている国民投票で新憲法案が否決されれば、年末に予定されている下院総選挙の見通しが不透明となり、民政復帰が遅れるとの判断。民主党のアピシット党首によると、「国家安全保障評議会から実権を奪い民主主義体制を復活させるため、新憲法案の否認に伴う代替え憲法の運用による国家安全保障評議会の実権掌握の継続を許さないために新憲法案の承認が不可欠である。」と3党合意に至った。席上で総選挙後の連立政権の樹立に関する話し合いは行われなかった
協議が行われたレストランの前で、タクシン支持色を明確にしているピラープ・カーオ2006の関係者約10人が、「国家安全保障評議会、旧野党3党は出て行け。」と記された垂れ幕を掲げ「国家安全保障評議会の手先」と叫び3党を攻撃。解党処分を受けた前与党のタイラックタイ会派は新憲法案への反対を表明。各党の席上で新憲法案を支持する事で合意に至った。
マッチマー会派を率いるソムサック・テープスティンは、国家安全保障評議会のソンティ議長に対して、国民投票で新憲法案が否認された場合の評議会の方向性と代替で運用する事になる憲法の明確化を要求。
テムジン代表のチャナーパット・ナ・ナコンは、反独裁民主主義同盟及び資金面で同盟の活動を支えている一派に対する取締を強化するよう要請する書状を国家安全保障評議会のソンティ議長に提出。「タクシン一派の資金援助の元で国民を動員煽動し違法行為に走らせ国内情勢を煽動する動きに対しては、ありとあらゆる法律を駆使して厳格に取り締まり活動を抑え込むべきである。」
先週土曜日に行われたパッタルン県選出民主党所属元下院議員のニピット・イントラソムバットが主導するプレム枢密院評議会議長公邸に激励文を届ける行進にチャナーパットも参加。因みにチャナーパットは元民主党党員で、また民主党が絡む解党審理では解党命令の要件を構成する選挙違反行為を告発した。
選挙委員会のアピチャート委員長は午後に行われたスラユット首相との協議の席上11月末までの総選挙実施では早急すぎ、12月05日に80歳の誕生日を迎える国王を祝う式典終了後の12月16日ないしは23日に行うのが適切と両者の見解が一致。アピチャート委員長は朝、12月中に総選挙を行う方向で首相との間で合意に至るとの考えを示していた。
民間選挙監視団体ピーネット代表のサーイユット・クットポン大将は09日、選挙委員会に対して国民投票の監視作業への参加や違反行為等に関する通報を受け付ける拠点を各地に設置する予算1200万Bの支出を要請。書状を受け取った選挙委員会のスメート委員は、ピーネットの参加を歓迎s要求事項を前向きに検討する方針。
反独裁民主主義同盟非PTV系幹部のウェーン・トーチラーカーンは、10日11時に首相官邸に赴き、政府系の放送電波(ch11)を使用して新憲法案に対する反対意見を表明する機会を与えるよう首相に要求する書状を提出すると発表。
ウェーンによると、「国民が正しく新憲法案の是非を判断する上で、賛成意見だけでなく反対意見も等しく国民に伝えるべきである。」また、11日にはラムプーン県及びプレー県で、13日にはプレム枢密院評議会議長のクーデターへの関与に対する集会をサナーム・ルワンで開催し、翌14日16時に約400人の関係者を引き連れ王室管理事務所に赴きプレム枢密院評議会議長に冠されているラタブルット(論功政治家)の称号の剥奪を要請する請願書を提出する。
ブンロート防衛大臣は、ソンティ国家安全保障評議会議長が今年09月末の陸軍司令官退官後に政界入りし、党首ではないものの、ある政党の比例代表区擁立候補として年末に予定されている下院総選挙に出馬すると断定。ソンティ議長は顔に笑みを浮かべながら「直接防衛大臣に聞いて欲しい。」と語り、直接的なコメントを避けた。同席していたブンロート防衛大臣も記者団の質問に対してノーコメント。総選挙に出馬する公算が高まっている。国家安全保障評議会は総選挙後解散するため、軍部が権力を維持するには軍政幹部の政界入りが不可避。
TITVの報道によると、政府との合同協議に臨むためにソンティ議長とブンロート防衛大臣が政府官邸に到着した際、不吉の前兆と考えられている銀色き金色のオオトカゲ(トゥア・ングゥーン、トゥア・トーン)2匹が官邸の敷地内に出没が目撃され、携帯のビデオ機能で撮影したオオトカゲをニュースの中で放映。
07月10日(火)タイの最高裁判所は、タクシン前首相夫妻の汚職容疑に関する検察の起訴状を受理。08月14日に初公判が行われる予定。タクシンの汚職裁判は初めて。顧問弁護士によると、夫妻は出廷するかどうかまだ決めていない。
タクシンが首相在任中だった2003年に妻のポジャマンがタイ中央銀行から不動産を購入した取引が国家機関と当該機関の管理・監督職である国家公務員もしくはその配偶者が事業契約などを結ぶことを禁じた汚職防止法に抵触。
タイラックタイ会派は、内容が非民主的で受け入れがたいと軍事政権がまとめた新憲法案を国民投票で否決するよう国民に訴えるキャンペーンを開始。旧党関係者を動員し全国的に新憲法案を否認するよう呼びかける。これは、幹部会の席上で確認されたもので、代表のチャートゥロン・チャーイセーンは、新憲法案が否認されても1997年の再運用により総選挙の実施が可能との認識を示し、新憲法案に賛成票を投じなければいけないとの脅迫概念を植え付けるような政府側のキャンペーンに対抗し、会派所属の元下院議員全員が「We vote No」と記された白いTシャツを着用し会派側の主張を国民に訴え、セミナーの開催や資料配付等の方法で否認票を投じるよう呼びかける方針。
タクシン政権誕生直後に公共放送から放逐された批判的な言論人で、タクシン政権時代にタクシン批判本を出版した、国家憲法起草議会議員のチュムダック・ピントーン元上院議員は、「新憲法案の無効化を画策している旧政権関係者が1人あたり300Bで新憲法案の否認票の買収を進めている。」と指摘。「旧政権関係者は買収という最も簡単な手段で、国民投票の票動向に介入しようとしている。」と非難。
憲法起草作業委員会のプラソン委員長は、国家安全保障評議会のソンティ議長の陸軍司令官退官後の政界入りは、戦場とは異なる新たな地雷原に足を踏み入れる事と指摘し、同議長に対して慎重に検討し決断するべきと警告。ソンティ議長が陸軍司令官を定年退官した後に政界入りとの憶測を受けた発言。
軍保守派のネーオ・ナー紙に近い論調のバンコクポスト紙が、クーデターを主導した国家安全保障評議会のソンティ議長の政界入りを遠回しに牽制する記事を頻繁に掲載。一端は真の民主主義体制を根付かせることを大義名分に掲げたクーデターを背後で支援した軍保守派勢力と、総選挙後の影響力保持を狙うソンティ議長一派との間で何らかの確執を懸念。
1991年のクーデターで、スチンダー大将が首相に就任しクーデター勢力の影響力保持に動いた時、軍保守派勢力との間で水面下の確執が生じていたときに似ている。軍と市民が対峙していた時、ナコン・ナーヨック県内にある第1方面軍がスチンダー軍の鎮圧に首都圏に向け進軍を開始という流言飛語が飛び交った。
07月11日(水)朝ソンティ国家安全保障評議会(CNS)議長(60)は、陸軍司令官の定年退官後の政界入りに対して、「今後2ケ月で出馬するかどうか決断する。」と語り、「政界入りするとしたら、あくまで国益のため。」と強調。
同日のチエンマイ県への訪問が、政界入りに向けた道筋作りとの憶測に対しての発言。ソンティ議長は、「今回の訪問は農業・協同組合省からの講演依頼に基づき、安全保障関連の講演を行い、北部の草の根の層を中心に国家指導者の職務や新憲法案に対する理解を訴える目的で行われるもの。」と語った。
出馬の場合、前与党のタイラックタイ(タイ愛国)党から分裂した派閥を親軍政党としてまとめ、幹部に就任するとみられている。タイ愛国党が05月末に裁判所命令で解党され、次期総選挙では前野党の民主党が優勢。しかし、前与党グループが総選挙で勝利し、タクシン前首相が復権すれば、CNSは一転窮地に追い込まれる。ソンティはこうした事態を避けるため、軍の集票力、影響力を駆使し、親軍政党と前野党連合の勝利を目指す模様。
07月12日(木)米英経済誌フォーブスが12日に発表したタイの富豪40人で、タクシン前首相(57)が推定資産総額3億US$で14位。40人の資産の合計額は190億US$。
タイ1位の富豪は、ドリンク剤「レッドブル(クラティンデーン)」創業者のチャリアウ・ユーウィタヤー(75)。北部ピチット県生まれの支那人2世。製薬会社勤務を経て、1976年に「クラティンデーン」」を開発。1987年にオーストリア人ビジネスマンと合弁でヨーロッパでの生産・販売を始め、大ヒット商品となった。推定資産は35億US$。
2位はチャルーン・シリワタナパクディー(蘇旭明)(63)。露天商の息子から一代でアルコール飲料最大手タイ・ビバレッジ、不動産大手、TCCランドなどを築いた。ニューヨークの超高級ホテル、ホテル・プラザアテネ・ニューヨークも所有。推定資産は33億US$。
3位はタイ、支那などで食品、通信、小売り、オートバイ生産などを手がけるCPグループのタニン・チアラワノン(謝国民)会長(68)。推定資産は28億US$。タクシン政権で兄の娘婿のワタナー・ムアンスクが商務相。
4位はテレビ大手BECワールド創業者のウィチャイ・マリーノン(86)。推定資産7.6億US$。息子のプラチャーはタクシン政権の観光スポーツ相。
5位は自動車部品大手タイ・サミット・グループのソムポン・チュンルンルアンキット(56)。推定資産6.4億US$。義弟のスリヤはタクシン政権で副首相、工業相。前与党のタイ愛国党幹事長などを務めた。
6位はステンレス冷延鋼板メーカーのタイノックス・ステンレス、銅精錬会社タイ・コパー・インダストリーなどを手がけるプラユット・マハーキッシリ(62)。推定資産5.3億US$。元愛国党副党首で、タクシン前首相のゴルフ仲間。
最年少でランクインしたのは、海運大手プレシャス・シッピングの創業者の娘のニシタ・シャー♀(27)。推定資産は3.5億US$で12位。
国家憲法起草議会のノラニット議長は、「現在飛び交っている国家安全保障評議会のソンティ議長の政界入りの噂が、新憲法案の是非を問う国民投票の票の動向に深刻な影響を与える虞がある。」と指摘。新憲法案に政治的な思惑はないと改めて強調し、「ソンティ議長の政界入りの噂の広がりが新憲法案に対するあらぬ疑義を国民にもたらし、結果として新憲法案に対する否定的な反応に繋がり得る。」と述べた。
スラユット首相は、ソンティ議長の政界入りの是非に関する判断に干渉する意向がないことを明らかに。「政界入りの判断は個人の権利に基づき本人自身が判断するべきものであり、首相としてソンティ議長の政界入りの是非に関する判断に干渉する意向がない。」また、議長の政界入りの影響は、国民が判断するべき事として、コメントを避けた。前後してソンティ議長は、各界からの警告を真摯に受け止めた上で政界入りの是非を判断する意向である事を明らかにしている。 一方、ソムサック・テープスティンが率いるマッチマー会派とソムキット・チャートゥシピタックが後援しているルアム・チャイ・タイ党の設立発起人グループの両者から党合流の誘いを受けているチャイアナン・サムッタワニット(国家立法議会議員)は、ソンティ議長の政界入りを歓迎し、政界入り後に共同歩調を取ることも吝かではないと明言。「ソンティ議長は善良かつ私利私欲とは無縁な人物であり、政界入りを拒む理由はない。」
第3地区国軍本部のウィラデート本部長は、プレー県トゥングラーオ郡内で軍服に似せた服を着て。1人あたり200Bの現金で県内の反独裁民主主義同盟の集会に参加する住民の動員をかけていた男を身分を偽った容疑で身柄を拘束。男は元タイ・ラック・タイ党所属下院議員のウォラワット・ウゥアアピンヤークンが経営するタバコの葉の熟成施設で警備員の職に就いていた。
民間選挙監視団体ピーネット(民主主義の為の中立組織財団)代表のサーユット・グットポン大将は、傘下の団体と共同で新憲法案の内容を巡る公開討論会を主催する方針。この討論会は、新憲法案の内容を巡った賛否両論の意見を公開の場で戦わせ、国民に新憲法案の是非について自身の考えで判断する機会をもたらす事を目的としたもの。08月03日に予定されている討論会には国家憲法起草議会のノーラニット議長や憲法起草作業委員会のプラソン委員長、新憲法案の否認を呼びかける方針を明らかにしているタイラックタイ会派のチャートゥロン・チャーイセーン等が出席し、討論会の模様はネーションチャンネルを通して放映される予定。
07月13日(金)反独裁民主主義同盟は、14日に予定されていたプレム枢密院評議会議長に冠されている勲功政治家の称号の剥奪要請の請願書を王室事務所への提出を16日に延期したと発表。同盟非PTV系幹部のウェーン・トーチラーカーンによると、今回の延期は幹部の多くが地方での活動の為に14日に都合がつかなくなったためで、また100人前後の関係者を引き連れて請願書の提出に向かう方針も見直して当日は幹部8人だけで提出に向かう予定。
07月14日(土)反独裁民主主義同盟は、選挙委員会に新憲法案の是非を巡る公開討論会の主催を要請する書状を17日午前に届ける予定。同盟非PTV系幹部のウェーン・トーチラーカーンは、「中立的な立場で国民投票を実施する責任を負っている立場として、また討論会開催の為の予算面でも選挙委員会を主催者として公開討論会を開催するのが望ましい。」とし、「委員会側が要請を受け入れなかったとしても抗議せず、同盟独自で憲法起草作業委員会のプラソン委員長を始めとする賛成派・反対派を招致して公開討論会を開催する方向で検討を行う。」と発言。
07月16日(月)バイリンガルなニュース・キャスター、コメンテーターとして知られるモーム・プルムことナッタゴン・テーワクンに民主党入党の噂。元中銀総裁にしてスラユット政権発足当時の副首相兼財務大臣だった事でも知られるプリーディヤートン・テーワクンの息子でもあるナッタゴンは16日に、民主党のアピシット党首やステープ幹事長と約5時間に渡って面会。ナッタゴン自身は待ちかまえていた記者団に対し、「単に自分が関係している番組への出演依頼のため面会しただけだ。」と語ったが、そのナッタゴン自身は最近「政治の世界に興味を持っており所属すべき政党の選択を行っているところだ。」と発言していた。
父親のプリディーヤトンと前任の中銀総裁だったヂャトゥモンコン・ソーナクンはラーマ5世の血をひく従兄弟の関係。現在民主党執行部に所属しているチャトゥモンコンの息子のアピモンコン・ソーナグンとナッタゴンとは再従兄弟の関係。
民主党のアピシット党首によると、「面会の席上では将来の政治像について意見交換を行い、先輩の立場で、各政党が掲げる理想をよく検討した上で自分が所属するのに相応しい政党を決めるべきだと忠告したにすぎない。」
タクシン前首相の法律顧問であるノパドン・パッタマは、タクシン前首相の職務実績や所感を吐露する個人サイトwww.truethaksin.comの正式開設に向け着々と準備が進められていることを明らかに。
16日現在アクセスすると「Under Construction...」とのみ表示される。
07月17日(火)反独裁民主主義同盟非PTV系幹部のウェーン・トーチラーガーンは、国務省による活動妨害に抗議し18日08時に国務省前で抗議集会を開催する予定。集会では、国務省による同盟開催の集会の妨害行為及び国民に新憲法の賛成票を投じるよう強要する行為を即刻中止するよう訴える。1000人以上が集会に参加する見通し。
ウェーンは、19日に国会議事堂に赴き新憲法案を巡る討論会の開催を要求するため国家憲法起草議会のノラニット議長との面会を要求する予定。 ウェーンは17日午前に選挙管理委員会を訪問し、向こう30日以内に新憲法案を巡った公開討論会の開催を要請。
08月19日に予定されているタイ新憲法案の国民投票に向け、賛成派、反対派の駆け引きが活発化。新憲法案反対を掲げる前与党のタイラックタイ会派は、東北部ノンカイ県で集会を開き約1000人を集めた。15日には北部チエンマイ市で「2007年憲法案拒否」と書かれた団扇を僧侶に贈り物議をかもした。
07月18日(水)選挙委員会のアピチャート委員長は、新憲法案を巡る公開討論会を主催する方向で前向きに検討。公開討論会主催の是非に関しては、国家憲法起草議会と協議を行った上で決せられる予定。
今回の発言に先立って、17日に反独裁民主主義同盟が選挙委員会を中立的な主催者とした公開討論会の開催を同委員会に対して要請。
立法議会(国会に相当)は)、昨年09月のクーデター以降禁止されていた新規政党登録、政党活動を解禁する法改正を賛成多数で可決。2ケ月以内に発効する見通し。今年05月に解党処分を受けた前与党のタイ愛国党は別の名前で政党登録し、年内に予定されている下院総選挙に臨むと見られる。
タイ軍国内治安作戦司令部(ISOC)所属の将官、士官ら732人の賃金が閣議で増額。1人につき月 5600~2万1000B。年間の予算増は8400万B。軍部は昨年09月のクーデター後、国防予算を2年連続で2~3割増額したほか軍政関係者に特別給を支給。
07月19日(木)
11時45分頃
タイ情報通信技術(ICT)省のホームページがハッキングされ、上部中心にクーデターで追放されたタクシン前首相がタイ国旗の画像を使用した背景画像上で笑顔で右手を振るアニメ映像が画面に映し出された。ホームページは約45分後に復旧。その下に国家安全保障評議会のソンティ議長の写真と共に国家安全保障評議会を罵倒する文言が書きこまれ、閲覧した際に反独裁を内容とした曲が流れる。報道によっては背景が黒地だったとするものもある。タイでは18日に、海賊版ソフトの使用やハッキングなどを取り締まる2007年コンピュータ関連犯罪法が発効したばかりで、シッティチャイ情報通信技術大臣は国家安全保障評議会を攻撃する文言とタクシン前首相の写真を掲載したハッカーの摘発を命じた。
タイラックタイ会派のグテープ報道担当は、タクシン前首相と極めて近い関係にある元シン社会長のブンクリー・プランシリーを党首、元政府報道官のスラポン・スゥプウォンリーを幹事長、タイラックタイ党ならぬタイ・ルワム・タイ党名で新党結党との報道を否定。
党名に関しては、解党処分が下された政党と同一名の政党を新設を禁じる法律の制定に動いていることから、当初会派が固執していたタイラックタイ党ではなく別の党名で新党を設立の考えを示した。
ブンクリーは、報道を否定し、政界入りする意向がないことをあらためて強調。
旧タイラックタイ党本部が置かれていたIFTCビルで行われる会派の協議の席上では、現在参政権が剥奪されている会派領袖をチャトゥロン・チャーイセーンからソムポン・アモンラウィワットに替えるとの憶測。
反汚職市民ネットワークのウィーラ事務局長(反独裁民主主義同盟PTV系幹部のウィーラとは別人)は、新憲法案の内容を国民に周知させる目的で発行が進められている冊子の印刷に絡んで、国家憲法起草議会のある議員が不当利益の着服疑惑を明らかに。ウィーラによると、冊子の印刷は競争入札で1部あたり12Bで落札した民間企業に委託されたが、実際には一部あたり6~7Bで発注されており、落札金額と発注金額との差額を法律専門家でもある議員の着服疑惑。実際には冊子の印刷は1部あたり7B程度で発注可能であるにもかかわらず、国家憲法起草議会が、倍以上の一冊あたり14.25Bという異常に高額な適正価格を提示して競争入札を行ったことも、この疑惑を裏付ける傍証になる。
スラユット首相は、新憲法案の是非を問う国民投票への参加を呼びかけるステッカー5万枚全ての回収を命じた。ステッカーには「新憲法案を受け入れるために国民投票に行こう。」と書かれたとも読める文言が記載。回収されたステッカーは、「受け入れるまたは賛成する。」と読むことが出来る単語の部分にテープが貼られた上で再度配布される予定。この文言に関しては、国民に賛成票を投じるよう強要している不適切な記述であるとの指摘があった。
昨年09月のクーデターで追放されたタイのタクシン前首相は、軍事政権による一族の資産凍結は違法だと資産の凍結命令を出した軍政資産調査委員会のメンバー11人に500億B(約2000億円)の損害賠償を求める裁判をクルングテープの民事裁判所で起こした。前首相の弁護団は資産調査委は資産凍結の法的手続き無視し、本来対象外であるはずのタクシンが首相になる以前に得た資産も凍結したとして凍結の違法性を主張。
軍政は06月からタクシン一族の資産凍結を開始。これまでに600億~700億Bを凍結した模様。
07月21日(土)民主党のアピシット党首は、民主主義の再生、母の腹の中からマタヨン課程までの完全無料教育の実現、工業・農業部門の構造改革及び国内正常化の実現を柱とする次期総選挙に向けた4つの基本公約を発表。
民主主義の再生実現に不可欠な憲法と総選挙の実施を明確にするため、国民に新憲法案の是非を問う国民投票への参加を呼びかけ、無料教育実現に取り組む一貫として無料医療制度の質的向上や高齢者・身障者への福祉の強化に取り組むとし、一方、経済再生の柱となる工業・農業部門の構造改革の一貫として国内の物流網の整備に取り組み、また国内正常化推進の一貫として南部問題の解決を最優先課題の1つとして取り組む方針。
旧タイラックタイ党会派がタイ・ルワム・タイ党の名で新党を結党する方向で動いている。一部の間では略称が昔のまま、トー・ロー・トー(TRT)になると指摘。選挙委員会は、現在党清算手続き中のタイラックタイ党名での新党結党は現時点では出来ないが、タイ・ルワム・タイ党に関しては問題なしとの見解。因みに、タイ革命党といった穏当ではないネーミングでの新党届けは却下とか。
首相府広報小委員会委員長のピチェート・パッタナチョートは、2000年選出の上院内で野党的な立場にあった少数派上院議員43人が民主党で政治活動を継続と発表。これは、2日目を迎えた民主党大会に民主党党員としてピチェートが出席した際に明らかにされたもの。43人は民主党と共にサノ・ティヤントーンが結党したプラチャラート党から離脱したプラムワン・ルヂャナセーリーが率いる道義的国家ネットワークに所属し政治活動を継続する。ピチェートは、2000年選出の上院内では与党的立場にあった多数派の上院議員の多くがマッチマー会派ないしルワム・チャイ・タイ会派に所属し政治活動。
07月22日(日)14時頃反独裁民主主義同盟は、サナームルワンを出発しプレム枢密院評議会議長公邸に向けデモ行進を開始。2000~3000人が行進に参加。
「当局側による妨害工作を避けるため、22日に『ある場所』に向けデモ行進を行う。」と予告。プレム公邸に向けた行進は当日朝まで否定していた。
PTV系幹部のチャトゥポンによると、13時時点で既に先遣隊が公邸近くのテーウェートの交差点に向かっている。PTV系幹部のウィラによると、「プレム公邸到着後、情勢を見極めながら2~3日間辞任を要求する座り込み抗議活動を展開し、公邸前の接近を阻止された場合でもサナームルワンに引き返さず公邸前へ接近する機会をひたすら窺う気概をもって臨む。」
政府は警官1800人を動員し警戒。警官隊ともみ合うなどした。反軍政デモは今年に入り継続的に行われているが、参加者は最大1万~1万5千人で政権を揺るがすには至っていない。
16時前プレム枢密院評議会議長公邸前に到着した反独裁民主主義同盟非PTV系幹部のウェーン・トーチラカーンは、「当局側の警戒網をくぐり抜けプレーム公邸前にデモ隊が到達できた事は1つの勝利である。」と、今後プレーム議長が辞任を表明するまで公邸前で座り込み抗議活動を展開すると発表。
首都圏警察本部のアディソン本部長は、国家を騒乱状態に陥れる目的で国民を煽動した容疑で23日に反独裁民主主義同盟の幹部全てに逮捕状を請求すると発表。有罪が確定した場合、最高で5年の禁固刑が下される。今回行われたデモ行進の際に一部の参加者が道路を塞いでいたクルングテープ行政当局に所属するゴミ収集車の運転手に暴行を加えた行為や車で当局側の鉄柵に突進した行為についても法的な責任を追及する方針。
21時頃タイ国営テレビ局TITVによると、タイ軍事政権の国家安全保障評議会(CNS)は、警官約2000人を動員。プレム枢密院議長宅前の反軍政集会の強制排除に踏み切ったが、数千人の集会参加者と揉み合いになり押し戻された模様。全面的な衝突には至らなかったものの、集会参加者が警官隊に鉄柵を投げつけたり、街宣車によじ登ろうとした警官を突き戻すなどした。警官隊は、催涙ガスを撃つなどし反軍政集会の強制排除を図ったが、集会参加者に押し戻され失敗。
警察側の街宣車に向けたガス弾の発砲がきっかけで周囲にいた参加者の一部が先鋭化。石や水が入ったペットボトル、椅子や鉄柵等を投げ、また一部は直接暴力で対峙し警察側と小衝突する事態に至り、最終的に警察側は強制排除及び幹部の身柄拘束を断念。所定の位置に後退。
強制排除の試みについて報道官は、「警官が暴行を受けた上、周辺の交通が妨害されたため。」と説明。
テレビ報道によると、タイ軍事政権トップのソンティ陸軍司令官は、プレム枢密院議長宅前で反軍政派市民と警官隊が衝突したことについて、「現時点ではクルングテープに緊急事態宣言を発令しない。」と考えを示した。
テレビ報道によると、午前零時過ぎに再度強制排除を図る見通し。
警察側は22時頃にも再度強制排除に乗り出したが、集会参加者に押し戻され失敗。
同盟側は、24時間以内に軍側が強制排除に乗り出す恐れがあると、付近を走行中だったエアコン付き都バス(ユーロ2、3番路線)車両1台を強制的に奪い、参加者が乗っていたサームロー(三輪車両)と数台と共に路上に置き軍側の強制排除に対峙する構え。
23時過ぎタイ警察はプレム枢密院議長宅前の反軍事政権集会を強制排除。警官隊は催涙ガスを撃ち込んだ後、数百人が盾をそろえて前進。集会参加者はペットボトルを投げたり傘で殴りかかったりしたが、最終的には追い散らされた。衝突による負傷者は 100人以上とみられている。昨年09月のクーデター後、反軍政派の市民と警官隊が本格的に衝突したのは今回が初めて。
プレム枢密院評議会議長公邸前で同議長の辞任を求め要求活動を展開していた反独裁民主主義同盟は、警察の3度目のガス弾の発砲が伴う四方からの一斉強制排除行動によりサナームルワンへ向け撤収を開始。
一部報道は同盟の幹部が事情聴取の為に身柄を拘束された模様と報じているが、幹部8人全員を乗せた街宣車がサナームルワンに到着の報道もある。
公邸前で行われていた要求活動の際に、街宣車が少なくとも警察官2人にぶつかり足に骨折等の負傷を負わせたとして街宣車の運転手が陸軍本部に連行された。
第1地区国軍本部のプラユット本部長は、現時点では非常事態令を発令する必要はないとの考えを示した。
07月23日(月)未明まで首都圏警察本部は、プレム枢密院評議会議長公邸前で発生した反独裁民主主義による座り込み要求活動参加者と警察との衝突で、親タクシン派のピラープ・カーオの幹部1人及び反独裁民主主義同盟の中級幹部を含む参加者5人の合計6人の身柄を拘束。
逮捕されたのは、ピラープ・カーオのノパチュット・ワラチットウティクン(26)、同盟参加者の、バントン・サムカム(40)、ウィラユット・セーニウォン・ナ・アユッタヤー(44)、サラウット・ランセン(26)、ウィーラサック・ヘームトゥリン(35)、ワンチャイ・ナープッター(35)の6人。直接の逮捕容疑は10人以上による煽動目的での暴力行為及び公務執行中の職員(警察・クルングテープ特別自治体職員等)に対する暴行容疑。 有罪が確定した場合、それぞれ最高で3年及び5年の刑が下される。
逮捕された6人の内の一部は警察との衝突の際に負傷を負っており、警察の監視下で病院で治療を受けている。
警察側によると、今後ビデオ映像の解析を進め、別途違法行為に関与した幹部・参加者に対して法的措置を講じる方針。
今回の衝突により未明までに警察側50人、同盟側41人が負傷し治療を受けている。(報道によると、警察側26人、同盟側75人とも。)
サナームルワンへ引き上げた同盟は、「今回が最後のデモ行動ではない。」との言葉を残し、23日夕の同地での再会を約し未明までに散会。
午前国家警察本部のウィチヤン副本部長は、プレム枢密院評議会議長公邸前で発生した反独裁民主主義同盟と警察との衝突で、煽動・暴行・主催者としての管理義務違反等の罪状で幹部8人に対する逮捕状の請求。一両日中に8人の幹部に対する逮捕状が発行される見通し。
同盟の幹部側が警察との衝突は「同盟とは無関係の第三者による仕業だ。」 との主張に対して、国家安全保障評議会のアヌポン副事務局長(陸軍副司令官)は、「第三者の関与はない。」と断定し、「警察側の対応に過ちはなかった。」との考えを示した。
憲法起草作業委員会のプラソン委員長は、「復権を狙うタクシン前首相が資金面でプレム枢密院評議会議長公邸前で警察との衝突の事態を招いたデモ隊を支援した。」と、「今後も同様な過激な事態が発生し得る。」と警告。反独裁民主主義同盟の活動によって国内を騒乱状態に陥れる事を防止するためにも、必要に応じて非常事態令の発令も視野に法律を厳格執行し同盟の活動を取り締まるべきである。」と指摘。
反独裁民主主義同盟非PTV系幹部のウェーン・トーチラーカーンは、「前夜プレーム枢密院評議会議長公邸前で発生した衝突は、警察側がデモ隊の強制排除と街宣用のスピーカーの押収や幹部の身柄拘束に動かなければ発生しなかった。」と語り、全ての責任を当局側に擦り付けた。ウェーンの言によれば、「プレーム公邸前で行われた座り込み活動は23日朝までに散会する事を前提に行われていたもので、警察側の先走りがなければ混乱なく23日朝までに勝利宣言を行い、平穏裏にサナームルワンに引き上げる事ができた。」
同盟は当初からプレーム議長の辞任まで座り込み要求活動を続けると宣言しており、少なくとも当時の報道や幹部の発言では、24日朝までに散会する方針は一切語られていなかった。ウェーンの発言の中でデモ行進中に発生したゴミ収集車運転手や警察官への暴行行為、器物損壊行為等に関する釈明はおろか主催者としての責任にも一切触れることはなかった。
反独裁民主主義同盟は午後、警察側によるガス弾の発射や強制排除行動、警官による暴行等によりデモ参加者が負傷を負ったとして、24日に幹部及び負傷を負った参加者が警察犯罪防止取締局に出向き、警察を告発すると発表。
ソンクラー県のプレム枢密院評議会議長支持派団体は、プレム議長と同県出身の反独裁民主主義同盟PTV系幹部のウィーラ・ムシガポンが議長への攻撃を強めている事に対抗して4つの行動方針をまとめた。
1.首相に対して7日以内の同盟に対する法的処罰を要求。
2.全国の支持派に対して各県内で集会を開き正しい情報を住民に伝えるよう呼びかける。
3.26日にソンクラーン県ラノート郡内にあるウィーラの実家に赴き、活動の即時中止を要求する公開書簡を実父に届ける。
4.26日から7日以内にウィーラが活動を中止しなかった場合は、クルングテープのプレム公邸に赴き激励のメッセージを伝え支持派の示威。
一貫として23日から毎夕方県都内でウィーラへの攻撃や及びプレム議長に関する正しい情報を伝えるための集会を開催する予定。
タイラックタイ会派幹部のソムポン・アモンラウィワットは、タクシン前首相の誕生日でもある26日に予定されていた会派の総会の開催を延期を発表。「タクシン前首相に対する畏敬の念はあるものの、前首相の誕生日である26日に開催日を設定したのは単なる偶然で、今回の延期決定は前首相のために総会を開催したとのイメージが広がることが前首相自身のイメージに悪影響を及ぼす恐れがあり、更にいらぬ詮索を呼び覚ます恐れがある事を考慮した上での決定である。」とし、「総会の開催日に関しては別途協議の上で決定する。」とか。 会派執行部員人選委員会委員長でもあるソムポンは、憲法裁判所の判決により被選挙権を剥奪されていない75人の党員を新党設立登記までの期間の暫定執行部員に選出したと発表。 11人の執行幹部に関しては来週中に指名の予定。早くもタクシン前首相の義弟(実妹のヤオワパー・ウォンサワット♀の夫で元法務省次官)のソムチャーイ・ウォンサワット、情報通信技術大臣や政府報道官を歴任したスラポン・スゥプウォンリー及びソムポン等の名前が下馬評に上がっている。
タクシン前首相の法律顧問であるノパドン・パッタマは、現在香港に滞在中のタクシン前首相が支那語の自伝「タクシンの24時間」を出版すると記者会見。昨年09月のクーデター前後の状況を記した。支那人が執筆し、タクシンが監修。支那、香港、台湾などで販売。 記者会見の席上、タクシンは、「タイに戻れなくなったら支那に住みたい。」と述べた。タクシンの先祖は支那南部出身の客家。ノパドンによると、タイ語に翻訳する予定はなく、タイ語版が出版されても国家安全保障評議会から発行を阻止されるような政治的な内容は含んでいないという。
タクシン前首相の個人サイトtruethaksin.comが25日から正式運用開始を発表。
07月24日(火)民主党のアピシット党首は、タクシン前首相が香港で行われた自伝の出版発表会でのインタビューの中で王室に触れる発言があったと伝えられている、「単なる罪逃れの為の悪あがきにしか過ぎない。」と考えを示した。タクシン前首相の王室発言の詳細に関してはタイ国内のメディアでは伝えられていない。
アピシット党首は、反独裁民主主義同盟とタクシン前首相は一体の関係との考えを示し、「タクシン前首相が真に愛国者であるならば現在行われているような活動は既に中止されていた筈である。」と指摘した。
タクシン前首相が出版した「他新的二十四小時(Thaksin's 24 hours)」について、ノパドンは最初の発表の際に「政治的な話には言及しておらず、またタイ語に翻訳する予定もない。」と説明していたが、その後、「クーデター前後の24時間を中心に書かれたもので、いずれタイ語や英語に翻訳する予定である。」と前言を翻した。
国家安全保障評議会のソンティ議長は、情報当局に対してプレーム枢密院評議会議長公邸前で22日夜半警察と衝突した反独裁民主主義同盟のデモ隊とタクシン前首相との関係を調査をするよう指示したと発表。
憲法起草作業委員会のプラソン委員長(元国家安全保障会議事務局長)らがタクシン前首相が資金面で背後からデモ隊を支援していたと指摘。ソンティ議長も同様な見解だと認めたが詳細への言及は避けた。
ブンサーン陸軍最高司令官は、海外公館付きの武官に対し衝突に関する正しい情報を伝え国際社会の理解を求める努力をするよう指示。 同盟側が警察側がデモ参加者に対して暴行を振るっているシーンを記録したテープを添え国際連合や国際社会に訴えるとの発表に対し、前後して憲法起草作業委員会のプラソン委員長は、「国連等へ訴える行為は国際社会に誤った認識をもたらすだけでなく、国を毀損する行為になりうる。」と語り、同盟側に持重を呼びかけ、政府に対し、「あらゆる持てる手段を駆使して国際社会に衝突に関する真相を伝える努力をするべきである。」と指摘。
軍事政権トップのソンティ陸軍司令官、スラユット首相(元陸軍司令官、前枢密顧問)らは、相次いでプレム枢密院議長宅を訪れ、議長宅前で22日に発生した反軍政派の市民と警官隊の衝突について、プレム議長に謝罪。首相は閣僚多数を乗せた大型バスで議長宅を訪れ、議長の超大物ぶりが鮮明になった。
TITVが警察と同盟が衝突した際にあたかも警察側が同盟を攻撃しているような印象を与えるビデオを放映し、同盟に有利な報道だったとシッティチャイ情報通信技術大臣が閣議の席上で不快感を表明。
反独裁民主主義同盟PTV系幹部のナタウット・サイグゥアは、「逮捕状発行が申請されている9人の幹部全員が逮捕により同盟の演台上から消えても、同じ理想を持つ者が意思を引き継ぎ、同盟そのものの活動には影響を与えず、消え去る事もない。」と、同盟幹部全員が逮捕に応じ、逮捕後は保釈請求せず、民主主義が戻ってくるまで留置所内に留まる意向。警察側が裁判所に申請した逮捕状の発行は、25日に裁判所側から判断が下される予定。
07月25日(水)未明反独裁民主主義同盟PTV系幹部のウィーラ・ムシッガポン付き人(41)が、ウィーラの車を追尾していた公安警察の巡査部長と巡査部長補2人を取り押さえ首都圏警察本部ワントーンラーン署に突き出した。
同盟の集会を終え帰宅途上にあったウィーラを乗せた車を追尾していた不審な3台の車がある事に気づき、ウィーラからの指示で、途中のホテルに駐車をする振りをして、内1台に乗っていた2人を取り押さえ警察に突き出した。突き出された2人は取り調べに対して、「上長からの指示で同盟の活動やプレーム枢密院評議会議長に対する攻撃に不満を持つ第三者からウィーラの身を守るために追尾していた。」と語った。付き人によると、ウィーラは警察に対して身辺警護の依頼はしていない。2人は警察で調書を取られた上で朝までに釈放。
刑事裁判所は、反独裁民主主義同盟の幹部9人に対する逮捕状の発行の判断を保留し、逮捕状の発行が申請されている9人の幹部に警察からの罪状開示を受けるために26日10時にあらためて刑事裁判所に出頭を命じる決定。
今回の決定は、嫌疑に対して法廷で全面的に争う意向を示している9人の幹部に対し逮捕状を発行する必要性はないとの判断。この決定を受け警察側は、9人の幹部の全員または何れかが罪状開示の為に出廷する事に応じた場合には当該人に対する逮捕状の申請を撤回する方針。裁判所で傍聴していた同盟幹部9人の1人であるウェーン・トーチラカーンは、裁判所側の決定に応じ自らの潔癖を証明する為に26日に幹部全員が出頭する意向。ウェーンは先に、逮捕状が執行された場合は保釈を申請せず民主主義が戻るまで留置場に留まると表明しの同盟幹部の中で、唯一人同盟の活動を継続させる為、保釈を申請する意向を表明していた。
ティーラパット首相府大臣は、プレム枢密院評議会議長公邸前で22日夜半に発生した警察と反独裁民主主義同盟のデモ隊との衝突の際に撮影された、デモ隊が警察に対して過激な行動に出たビデオを各国内テレビ局に配布し、積極的な放映を促すと発表。
政府との合同協議の席上、国家安全保障評議会のソンティ議長側から要請があった事を認め、同盟が公開した警察側がデモ隊に暴行を振るっているシーンが記録されたビデオに対抗し、国民に対して如何にデモ隊が過激な手段を講じて非武装だった警察側に多数の負傷者を出したかを国民に知らせ、同盟のビデオによって国民が誤った認識を持つことを防止する意図。
24日開かれた閣議の席上で、旧政権関係者によるウェブサイトを利用した攻撃に対抗し、情報通信技術省を中心に正しい情報を伝える為のサイトを開設する方針。25日に正式に運用が開始されたタクシン前首相の個人サイト「truethaksin.com」を意識した動き。
07月26日(木)午前ソンクラー県内のプレム枢密院評議会議長支持派約3000人が、手にプレーム議長への支持を表明する文言が書かれたプラカードを持ち、反独裁民主主義同盟PTV系幹部のウィーラ・ムシガポンの実家に向けデモ行進を開始。プレム議長への攻撃を止めるよう警告する公開書簡をウィーラの実父に手渡した後に散会。
立法議会は、政党法改正案を承認。憲法法廷から解党命令を受けた政党が同じ名前で新たに政党登録したり以前のロゴを使用することを5年間禁じる内容。05月末に解党処分を受けた旧与党のタイラックタイ(タイ愛国)党は名称変更を余儀なくされる。
反独裁民主主義同盟がクルングテープのプレム枢密院議長宅前で警官隊と衝突した事件で、警察は、罪状開示及び同認否の為に刑事裁判所に出頭した、前与党のタイ愛国党のウィーラ前副党首、チャクラポップ元政府報道官ら集会の指導者9人を違法集会、公務執行妨害などで逮捕。事情聴取の為、首都圏警察本部サームセーン署内での12日間の拘置許可を裁判所側に申請。
首都圏警察本部のスピサーン報道官によると、同盟支持者との衝突を回避するため、幹部9人の身柄を1~2人単位で管内の複数の警察署内に分離収監するとの見通し。
警察と裁判所が騙し討ちを仕掛けたと反発している幹部9人は、「民主主義で認められた権利の侵害である。」と反論。「裁判所側が拘置申請を許可したら、裁判所も独裁者の一味と見なす。」と訴えた。
罪状開示がマスコミを締め出して行われ、マスコミに不公正な手続きが取られたのではという不信感が募ってたため、拘置申請及び仮釈放の許可はマスコミ立会のもとで夕方過ぎから刑事裁判所の大法廷内で行われた。裁判所側は2日間に限り幹部9人の拘置を認める判断。警察側が申請していた12日間の拘置期間の内の残りの10日に関しては、別途捜査資料を添え裁判所の再判断を仰ぐべきとした。幹部9人は同日19時前までに首都圏警察本部サームセーン署に移送。移送後警察署前に集まった支援者が騒ぎ、最終的に幹部9人が元気な姿を見せ23時過ぎまでに散会。
反軍政派の市民2000~3000人は22日午後、プレム議長宅前に押し寄せ昨年09月のクーデターの首謀者だとして辞任を要求。警察は催涙ガスを撃つなどして集会参加者を強制排除した。このときの衝突で警官とデモ参加者100人以上が負傷。昨年09月のクーデター後、反クーデター派と警官隊が本格的に衝突したのは今回が初めて。首都での反軍政デモは今年に入り継続的に行われているが、参加者は最大1万~1万5千人で、政権を揺るがすには至っていない。
タクシンの誕生日に、タクシンの個人サイトtruethaksin.comが正式公開。ただし、「The Truth Shall Set You Free.」と書かれたホームページのみ。25日の予定だったのを、誕生日に合わせた模様。
法律顧問のノパドンによると、本当の正式なオープンは27日を予定。
プラソン憲法起草作業委員会委員長は、タクシンに誕生日の祝福と「君自身が変われば自ずとタイに帰国できる道が開ける。」との言葉を送った。パランタム党時代に道義よりも政治と一体化した経済開発を最優先するべきとする、所謂タイ型世俗主義を主張するタクシン前首相との間で確執があり、。道義と充足を心得た経済を旨としたタイ型の立憲君主制を理想とする、タイ型原理主義を信奉している。
07月27日(金)反独裁民主主義同盟は、前日に幹部9人が逮捕されたため、新たに幹部代行を据え今後も活動を継続。幹部代行にプラティープ財団の主催者で、反タクシン派でもあるプラティープ・インソンタム・ハタ♀。タクシン支持派のタクシー運転手団体幹部で貧困者キャラバンと合同で強力な親タクシン運動を展開したことでも知られるチンナワット・ハーブンナパートを始めとする8人。幹部会議長代行に関しては依然該当者と交渉中。
同盟広報担当のセークサン・ケーオナパチットは26日夕方過ぎの集会の終了時に、27日開かれる集会からラムカムヘーン大学学生会議が公式に集会に合流を発表。同会議副議長のウィサヌ・スクタウィーから直接合流の打診があったという。因みに同盟PTV系幹部のチャトゥポン・プロームパンは、元同会議の幹部。またセークサンは、幹部9人が逮捕され当局側が演台の強制撤去する虞があり、「緊急の用事がないや者や急いで帰る必要がない者は、演台の見張りに協力して欲しい。」と壇上から訴えた。
チャート・タイ党副党首のチューウィット・カモンウィシットは、「民主党が国民本位の公約を掲げて次期総選挙で政権を握っても、根強い反民主党層を始めとする反対派の活動を煽るだけで、タクシン政権時代にタイが患った『国内対立』の病根を広げるだけである。」とし、「次期総選挙では公約の完全実行を実現する上で不可欠な『国内和解推進・一致団結体制の創成』を全ての党公約に優先し訴えていく。」方針。
更にチューウィットは、「国民本位であろうが何であろうが、どの様な公約を掲げてもタクシン政権時代にもたらされた対立構造が国内に存在している限りは、公約の完全実行は不可能である。」と、政府及び国家安全保障評議会に対し、「一致団結体制創成の礎のため、反独裁民主主義同盟や水面下で策動しているグループに対する取締りを厳格に行うべき。」と注文。27日に党から正式に副党首に据えられたというチューウィットは、クーデター後に動静が伝えられていなかったのは修士課程で政治学を履修のためとか。
夕方過ぎ裁判所による10日間の拘置期限延長の決定を受け、前日逮捕された反独裁民主主義同盟幹部8人が、これまで収監されていた首都圏警察本部サームセーン署からクルングテープ特別拘置所に移送。警察による逮捕は違法であるとして即日釈放するべきであるとする同盟側の訴えに対し、手続き上の理由から31日に裁判所で判断が下される予定。
保釈を申請していたチャラン・ディターアピチャイ(国家人権委員会委員)は、裁判所側からの許可決定を受け同日付けで保釈。
タクシン前首相の個人サイト「truethaksin.com」が、正式開始。英語のみ。
07月28日(土)タイラックタイ会派幹部のスラポン・スゥプウォンリーは、サマック・スンタラウェート都知事(元プラチャーコン・タイ党党首)に新党党首への就任を要請。現在回答待ちと発表。
会派の一部メンバーがサマックへの党首就任の打診を行っているとの一部報道を追認した発言。一方で、解党処分が下されたタイラックタイ党やそれに似通った党名での新党結党を認めないとの判断受けプラチャーコン・タイ党に合流との報道に関しては否定。
前後して会派幹部のスダーラット・ゲーユラパン♀は、「解党決定が下された党と同一の党名や似通った党名での新党結党を認めないとの判断は、旧タイラックタイ党の血統を根絶やしにしたい政府及び国家安全保障評議会の思惑が働いた不当な決定である。」と強い不快感を示し、「このような思惑に対抗する為に小政党に合流しそこから次期総選挙での再起を期すことも1つの選択肢として検討している。」、「小政党から次期総選挙に出馬しても、タイラックタイ党が掲げた理想を今後も基本において活動を展開することから、選挙地盤への大きな影響はない。」との考えを示した。
05月末に解党処分を受けた旧与党、タイ愛国党のタクシン派は、前下院議員160人を含む元党員約300人が「パラン・プラチャーチョン (人民の力)党」に合流すると発表。パランプラチャーチョンは議員0人の零細政党で、事実上、活動実体のない休眠党の乗っ取りに他ならない。新党首にはタクシンの熱烈な支持者であるベテラン政治家のサマック・スントラウェート(クルングテープ都知事、元副首相)が就任する可能性。
軍事政権が作成した新憲法案が08月の国民投票で否決された場合、代用として使用される可能性がある1997年憲法に、下院選の立候補者が出馬届出の3ケ月前から同一政党に所属していることを義務付けた項目があり、愛国党は解党処分を受け、新党結成を禁止していることから、元党員は宿なし状態となっており、1997年憲法に基づき12月に下院総選挙が行われる場合、遅くとも08月半ばまでに政党に所属していないと選挙から締め出される虞があった。
07月29日(日)国内治安維持作戦司令本部のタナーティプ報道官は、反独裁民主主義同盟幹部が作成した新憲法案反対キャンペーン用のポスターの押収は合法的と発表。
問題のポスターは、同盟幹部代行のプラティープ・ウンソンタム・ハタ♀が作成し、主催するドゥアン・プラティープ財団の事務所内に保管されていたもの。不当な押収であるとして前日に警察に被害届を提出していた。タナーティプ報道官は、「今回の押収は偶然クローントゥーイ・スラム内で当該ポスターを積んだ不審な車両を発見し、付近の住民に聞き込みによっても車両の所有者が判明しなかったため、爆発物等の危険物が車内に隠匿されている恐れがあるとして押収しただけである。」と、正当性を強調し、押収されたポスター等は既にプラティープに返却済みである。」と発表。
問題のポスターが日本国内やタイの日本人社会の間でも名を知られ、また運営の一部が財団の理想や活動に共感した日本人等が支払った寄付金で賄われているドゥアン・プラティープ財団内にあったのは大問題で、財団の崇高な理想に共感し寄付金を支払った人たちに対する背任行為である。
プラティープ個人の政治信条に対しては個人の自由であるが、ポスターを印刷する為に財団からの資金や財団の職員が使用され、クローン・トゥーイ・スラムの住民を集会やデモ行進に参加させる為の動員費用に財団の資金が流用されていないか、夫の秦辰也の訴えや財団の理想に賛同し寄付金を提供して下った人たちの意思を踏みにじる公私混同行為ではないか、明確な釈明が必要である。
反タイ軍事政権集会の指導者8人が留置されているクロンプレム中央刑務所前に反軍政派の市民約300人が集まり、早期釈放を求め刑務所前に花を置いた。
民主党のサーティット副報道担当は、先に逮捕された9人の幹部に代わり新たに任命された反独裁民主主義同盟の新幹部(タイ語報道では第2世代を意味するルン2という単語を使用)に対し、「前の幹部と同じ轍を踏むべきではない。」と警告。「同盟には煽動行為を止める方針がないとの印象を国民に与えないためにも、新幹部は法の精神と第三者の権利を尊重し平和的手段を旨とした活動に取り組み、陰謀をもって背後から支援している者の資金提供を拒絶するべきである。」と発言。
タイラックタイ会派執行部のティーラパン・パールスックは、会派の合流先としてサマック元知事のプラチャーコン・タイ党も会派の合流先の選択肢の1つとして検討していた事を明らかにし、最終的に既に国民に党イメージが浸透しているプラチャーコン・タイ党よりも党その物を会派の思い通りに変える事が出来るパラン・プラチャーチョン党への合流を決めたを明らかに。しかし、新憲法の是非を問う国民投票以降の状況次第では、会派独自で新党を結党する可能性は否定しなかった。サマック元都知事を党首として迎え入れた場合の社会イメージへの影響は、「既に会派と意見を1つにしているとのイメージが浸透している事から大きな影響を与える事はない。」との考え。
07月30日(月)反独裁民主主義同盟は、身柄を拘束されている幹部を含む15人の同盟関係者の無条件釈放を要求。08月01日に首相官邸に向けデモ行進を行うと発表。
デモ行進は、当日10時にミッション病院(Bangkok Adventist Mission Hospital)前に集合後首相官邸に向け行進を開始予定。
警察当局は、現在拘禁中の反独裁民主主義同盟PTV系幹部のチャクラポップ・ペンケーが関与した電話盗聴疑惑を立件するため逮捕状の発行を申請。チャクラポップは、ある高級官僚と裁判所判事との携帯電話を通した会話を盗聴記録し、それをプレム枢密院評議会議長がクーデターの首謀者の決定的な証拠として同盟の集会の場で公開した容疑。電話の会話に登場するある高級官僚こと、当時首相府次官の職にあったピーラパン・プレームプーティ警察少将についても電話の盗聴を共謀した容疑で引き続き捜査を継続中。
タクシン前首相と極めて近い関係にある事でも知られるピーラパン警察少将は、資金洗浄取締委員会事務局長だった時代に、職権を乱用してタクシン政権の脅威となり得る言論人や市民団体関係者、市民活動家の資産調査を違法に行い、タクシン政権末期には、首相府次官に据えられ放送事業者免許の剥奪及び高額の違約金の支払い命令が下される事がほぼ決定的となっていたiTV問題の政治決着に向けた方策の模索を命じられていた疑惑がある。
反独裁民主主義同盟の集会で、元タイラックタイ党報道官のシター・ティワーリー空軍少佐の票の取りまとめ役のペ・クローントゥーイの異名を持つ人物の姿が目撃された。
ペ・クローントゥーイは、民主主義市民連合とタクシン政権が対峙していた当時にバイタク運転手等を動員してプーチャッカーン紙本社前で投石し抗議活動を展開。セントラルワールド・プラザ前で発生した反タクシン派と親タクシン派の市民が衝突した事件への関与が取り沙汰されていた人物。ペ・クローントゥーイが関与したプーチャッカーン紙本社前で行われた抗議活動は、プーチャッカーン紙の社員が当時反タクシン歌として知られていた「アイ・コン・ナー・リヤム(四角顔の奴)」を大音量でかけ対抗。わずか10分足らずで退散した。
07月31日(火)タイラックタイ会派のタクシン前首相派が大挙して入党した「パラン・プラチャーチョン(人民の力)党」にベテラン政治家のサマック・スントラウェート前都知事(元副首相)が参加。サマックは党首候補の1人。
チャート・タイ党副党首のチューウィット・カモンウィシットは、「元都知事のサマック・スンタラウェートは、政党の党首就任に色気を見せることなく従来通りテレビ番組の出演に注力するべきである。」と指摘。この発言は、タイラックタイ会派が合流を決めたパラン・プラチャーチョン党の党首にサマック・スンタラウェートを据える動きを皮肉ったもの。チューウィットは、「タイラックタイ会派は党首に誰を据えるかよりも会派の政策を訴える事に注力すべきである。」、「党首の人選に関しては消防自動車調達汚職疑惑の渦中にある国民からの信任を得る事が難しいような高齢な人物より、まず人そのものの質を重視し新世代の人物から人選を進めるべき。」と指摘した。
民主党最高顧問のチュワン・リークパイは、「タイラックタイ会派側の動きはサマックとタクシン前首相との良好な関係が継続している事を覗わせるものである。」、「民主党はタクシン前首相の金の力が依然影響力をもつ事を念頭に次期総選挙に向けた擁立候補の人選を進めるべきである。」と発言。
反独裁民主主義同盟PTV幹部のチャクラポップ・ペンケーは、自身を含む幹部9人に対する不当逮捕を国際連合に提訴し、危機に瀕しているタイの民主主義の状況を国際社会に訴えると発表。警察が盗聴容疑での立件に動いている件について語られたもの。チャクラポップは、「集会で公開した電話の会話テープは匿名の人物から託された捏造のないものである。」とし、警察に対しては、騙し討ち的に幹部9人を逮捕した警察の対応に対し、「不満を持っている国民の反応を考え職務を遂行するべき。」と非難し、幹部全員が自由な身になった後に、「不当逮捕に責任者に対する報復行動に出る。」と明言。
BBCのサイトで「Do you worry about your owner's background?」と題し、Human Right WatchやAmnesty Internationalから人権侵害疑惑が指摘されているタクシン前首相によるマンチェスター・シティーの買収を受け入れたFCの判断が適切だったのか議論が展開されている。
アメリカの走狗、支那畜生タクシンは麻薬・覚醒剤の取引と称して、数千人を非合法的に殺しまくった。無実で死刑になった者が多数出てた。チベットを虐殺した支那と酷似。
国家安全保障評議会のソンティ議長は、新憲法案が08月の国民投票で否決された場合、昨年09月のクーデターで廃止した1997年憲法を一部修正して再使用する方針。否決された場合も年内に下院総選挙を行う予定。この発言についてティーラパット首相府相は、「ソンティ議長の個人的な考えで、政府の方針は決まっていない。」と述べた。1997年憲法はタイで初めて国民参加型で作られ上院を民選にするなど以前の憲法に比べ民主主義が拡大されたのではあるが。新憲法案は上院の約半数を任命制に戻すなど軍・官僚・エリート層による支配を強めた内容。
08月01日(水)国家安全保障評議会のソンティ議長は、イギリス国内でのタクシン前首相に対する取材を中心にまとめ上げた 「Thakisn: Where are you?」を出版した元陸軍系テレビ局ch5の女性レポーターであるスニサー・ルゥトパクワコン♀中尉が上官の許可を得ず海外旅行しインタビューを行い本を出版した疑い。綱紀委員会に対して調査を命じた事を明らかに。議長によると出版を妨害したり差し止めたりする考えはないとか。スニサー中尉が、リスクを承知で自費でイギリスに渡って行われた3週間延べ7時間に及ぶタクシン前首相の追っかけ取材を敢行。200ページの本を自費で1000部出版。中立的な立場で書き上げたという本の内容は、タクシンの英国での住居や普段の生活、ショッピング、ゴルフ、床屋の悩みなど。2億8千万Bの豪邸を舞台にした1ケ月あたり約300万Bの悠々自適な生活ぶりや、タクシン前首相曰く、極めて親密な「お友達」である女性歌手のリディアことサラーンラット・ウィスッティターダーとの写真やゴルフをするためイギリスに呼び寄せたり、日本の原宿で服を買ってあげたり、わざわざフランスまで行って「本物の上等なワイン」を購入しに行った話等の豪華絢爛な逸話が紹介されているとか。因みにリディア(Lydia)のアルバムInside Outのジャケット等に使用された衣装はタクシン前首相が原宿で買ってあげたものだとか。
警察は、02日早朝から現在サナームルワン内に設置されている反独裁民主主義同盟のステージの解体作業に取りかかり、逮捕された9人の幹部の容疑立件の為の証拠物件として押収する方針を明らかに。首都圏警察本部によると、解体作業には非武装の警察関係者900人前後が投入される予定。同盟に対しては12日に行われる王妃の誕生日を祝う式典が終了するまで新たなステージの設営を認めない方針。
08月02日(木)未明クルングテープのサートン区ソーイ・チャルゥングルン69付近に駐車中だったタクシー車両が放火されるという事件が発生。放火されたタクシー車両は、反独裁民主主義同盟系の6月26日グループに所属するソムキヤット・サーラニヤム所有のもので、「ほとんど毎日のように同盟の集会に参加しており、これまでにも車両に脅迫文を書かれる等の嫌がらせを受けていた。」同盟の幹部と相談の上で被害届を警察に届けるべきか判断するとか。ソムキヤットが所属する6月26日グループは、01日に首相官邸前で行われた逮捕収監されている同盟幹部8人の無条件釈放を要求する抗議行動を主催したグループ。
プラソン憲法起草作業委員会委員長は、新憲法案の廃案を画策している者が国民の買収を進めていると、選挙委員会に対して監視を強化すると共に実体調査を行うよう要請。「複数のグループが国民に金を配り国民投票をボイコットするよう呼びかけているとの情報がある。」、「1997年憲法の欠点を補った新憲法案が確実に国民投票で承認されるとの考えを示し、現在各界で展開されている「新憲法案が国民投票により廃案になった場合に復活運用されるべき憲法に関する議論は票の動向に影響を与える恐れがあり自粛するべきである。」
パラン・プラチャーチョン党への合流を決めたタイラックタイ会派のグテープ報道担当は、「他の党は会派が党首への就任を要請しているサマック・スンタラウェートのの長年に渡る豊富な政界内での実績を背景にしたカリスマ性と就任により会派が総選挙に勝てる体制を備えることを恐れ、党首就任は不適切であるとの議論を展開している。」、「このような無用な議論を展開する前に、まず党の政策で真っ向から会派に挑むべきである。」と発言。
タイの刑事裁判所はタイラックタイ党のウィーラ元副党首、チャクラポップ元政府報道官、マニット元刑事裁判事ら反タイ軍事政権集会の指導者8人の保釈申請を却下。8人は07月26日に逮捕・留置された。違法逮捕などを理由に保釈を求めていた。
反汚職市民ネットワークのウィーラ事務局長は午後、国家警察本部のチョンラック副本部長に対し政党解党審理に携わっていた憲法裁判所判事に対し買収工作を行った疑惑がある高級官僚と警察幹部の2名に対する捜査を早急に行うよう要請し、証拠として問題の2名に関する行動を記した匿名の最高裁判所判事の告発状を提出。
告発状はASTVで放送された番組の中でソンティ・リムトーングクンが憲法裁判事の買収疑惑に触れているのを見た匿名の最高裁判所判事が正義感に駆られて、ソンティ経由でウィーラに送られたもの。ウィーラによると、問題の2人は政党解党審理に携わっていた最高裁判所所属の判事2人に対し1人あたり2000万Bから3000万Bで買収の疑惑がある。この告発を受けチョンラック副本部長は、ウィラット最高裁判所第1副判事長を委員長とした真相解明委員会を設立。疑惑の解明を明らかに。買収未遂疑惑に関しては、先に法務省次官のチャラン・パックディーナタークン(憲法起草作業委員会副議長、元最高裁判所所長秘書官)が、別途国家汚職防止取締委員会に対して調査を要請していた。
タイラックタイ会派からパラン・プラチャーチョン党首への就任要請を受けてい元都知事のサマック・スンタラウェートは、「次期首相に就任する心の準備が出来ている。」と発言。TITVの番組に出演した際に語られたもので、サマックは「党首就任要請受諾に関しては14日に明らかにする予定である。」、直接的な言及は避けたものの、「次期総選挙で国民からの信任が得られた場合は首相に就任する用意は出来ている。」と語った。また、タクシン前首相の資金支援を受けているとの指摘を否定し、次期総選挙では金権に依存しないクリーンな選挙戦を心掛ける意向。タクシン政権時代にタクシン前首相を揶揄する発言をしたプレム枢密院評議会議長を痛烈に批判し。結果として当時進行役を務めていたch5の番組を降板する事になった事に関しては、「法律で禁じられていない限り何人もプレム議長に関する論評を公の場で展開できる。」と、「自身の発言は正当なものだった。」とし、現在疑惑の渦中にあるクルングテープ知事時代の消防自動車等不正調達疑惑は、潔白であることを強調。
シンガポール政府の投資会社テマセク・ホールディングスは2006年04月~2007年03月期の年次報告で資産総額が前年比27%増の1640億S$(1080億US$)と初めて1000億US$を超えたと発表。一方、純利益は、売却益の減少とタイのタクシン前首相一族から買収した通信大手シンの減損処理で前年比29%減の91億S$に縮小。
08月03日(金)午前違法集会、公務執行妨害などで07月26日から留置されていた反独裁民主主義同盟幹部8人のうち、元刑事裁判所上級判事で同盟幹部会議長のマーニット・チットチャングラップと非PTV系幹部のウェーン・トーチラーカーン医師の2人が健康上の理由で保釈を申請し認められた。それぞれ20万Bの保釈金を支払い仮釈放された。街頭集会で演説しないこと、騒乱を起こすような発言を公の場でしないことが条件。
残りの6名は保釈を申請せず公正な手続きにより釈放されるまで拘置所内に留まる意向。拘置所周辺では、タクシン政権が取り組んだタクシー運転手支援政策で恩恵を受けた運転手約20人が収監中の幹部の激励に訪れる場面も見られた。一方、警察は、プレム枢密院評議会議長公邸前で07月22日に発生した同盟のデモ参加者と警察が衝突した際に身柄を拘束された6人のデモ参加者に対する12日間の拘置期限延長申請を刑事裁判所に対して行った。
タクシン前首相支持派の市民2000~3000人は07月22日、プミポン・タイ国王側近のプレム枢密院議長宅前で集会を開き、同議長が昨年09月のクーデターの首謀者だとして辞任を要求。警察は同日夜、催涙ガスを撃つなどして集会参加者を強制排除。26日に指導者9人を逮捕。このうちの1人、ジャラン国家人権委員会委員は27日に保釈。
タクシン前首相は、「自分に対するタイ国民からの圧倒的な支持を恐れたクーデター勢力が、自分に対する信用失墜を狙って人権侵害疑惑をでっち上げた。」と発言。先に国際的な人権団体が人権侵害疑惑があるタクシン前首相によるチーム買収を受け入れたマンチェスター・シティー側の判断に対して疑問を呈する書状を提出していた事が明るみになった事を受けて行われたイギリスのマスコミとのインタビューの席上で語られたもの。タクシン前首相によれば、「成熟した民主主義制度の恩恵を受けているイギリス国民ならクーデターによって追い出された民主主義制度に則った総選挙により首相に就任した自分が現在置かれている状況を理解してくれる筈だ。」とか。
マンチェスター・シティーを買収したタクシン前首相は、若手サッカー選手の育成の為にチームのサッカーアカデミーをアジア地域を手始めに中東やアメリカ等に展開する方針。タクシンによると、既に計画実行に向け専門の役員を任命済み。まず09月中にタイ及び支那国内にサッカーアカデミーを開校。世界的にネットワークを広げていきたいという。アカデミーの本部はマンチェスターに置かれる予定。
07月29日(日)に記載の事件に関し、プラティープから反論がなされた。片側だけに偏るのは、片手落ちなので、全文を掲載する。プラティープの場合はどうか知らないが、「慈善」活動というのは、知っている範囲でいえば、所詮が「偽善」に過ぎない。タイのNGOなど実態は酷いもので、たかっている不良外国人の溜まり場と考えた方が近い。この反論も政権側につく機会があったのに蹴って、個人的にやっているから理解しろというのが趣旨だが、少なくとも慈善団体の傘を被ってが政治活動するのは不適当である。赤十字やユニセフが政治運動していると考えれば、どうだろうか。
2007年8月3日
親愛なるご支援者の方へ
拝啓 日頃より温かいご支援・ご協力を賜り、誠にありがとうございます。
さて、貴方様のホームペイジを読みまして、貴方様の書かれた記事、及びその後のコメントにつきまして、プラティープ・ウンソンタム・秦個人として、以下の通りご説明申し上げます。
過日、クロントイスラムにおいて、タマサート大学法学部主任であるDr.ウィラチェート・パキラット教授と「9月19日のクーデター反対グループ」を含むネットワークによって制作された「新憲法へ反対票を投じることは、違法ではない」という2000部のポスターが押収された件についてですが、まずは記事に事実誤認がございますので、訂正をさせていただきたく存じます。
まず、記事の中のポスターが財団内に置かれていたということは事実に反します。まずポスターの保管場所ですが、財団内ではなく、スラム内の別の場所です。
そして不審車両について爆発の恐れがあるとのことですが、この車両は4輪車ではなく、 バイクでもなく、ただの手押し車だったのです。そのどこに爆発物があるというのでしょうか。
次に貴方様のご意見に対し、ご説明を申し上げます。
私はこのポスターの印刷について、1バーツたりともドゥアン・プラティープ財団への寄付金を投じていないことを言明いたしますと共に、地区内における様々な政治活動についても、一切財団の会計とは切り離して行っていることを証明いたしたく存じます。私は、断じてこの件に関して財団を利用しておりませんし、また特に皆様方からのご寄附は、一切個人的な政治活動には使用いたしておりません。また、タクシン前首相とも、前与党のタイ・ラック・タイ党とも、一切関わっておりませんし、金銭授受なども全くございません。加えて、財団の業務と個人的な政治活動を区別して行なうため、個人的な活動は夕方から夜にかけて、また、休日などを利用して行っていることを申し添えさせていただきます。
さて、この「事件」についてですが、発生しました7月28日(土)の午後1時ごろ、昨年のクーデターに反対している人々は、住民の人たちに現状を正しく理解してもらうため、これらのポスターをクロントイ地区内に貼る準備をしておりました。私はその現場にはおりませんでした。ではなぜ私たちの関係者がこれらのポスターを貼るかと申しますと、私たちは、タイにおいて、これ以上軍事クーデターが起きて欲しくないという強い信念を持っているからです。
ご存知のように、昨年のクーデター以降もそうですが、タイでは、クーデターが起こるたびに経済的にも社会的にも大きな打撃を受け、それはスラムに住んでいる人々の生活を直撃することになります。貧困層の人々は、再び問題を抱えて麻薬などの犯罪に走り、子どもたちの教育費や生活費にも悪影響を及ぼし、折角これまで長年積み重ねてきた努力が一瞬にして無駄になってしまうからです。私自身がタイという国に生まれ、ここスラムで育ってきた以上、このような軍事クーデターは絶対に許せませんし、この現状を改善しない限り、この国で生きていくことはできません。
そのためには、タイ社会に立憲君主国としてしっかりとした民主的なシステムを構築しなければなりません。そして、今回起こったクーデターを、タイ国としては、最後のクーデターにしなければならないと強く思っています。
私が今回設立された「独裁政権に反対する民主化グループ」のリーダーとして活動している理由はそこにあります。クーデターに反対している民衆の声を少しでも大きいものにし、子どもたちにも、数多くの貧困層の人びとにも、正しいことを伝えていきたいからです。そうすることで、将来的には必ず、貧困層の人々にも平等な人権が与えられ、貧困から脱し、民主的な社会の中で自立して生きていけるであろうと信じているからです。
ご存知ではないかもしれませんが、昨年9月19日に軍事クーデターが発生した後、軍部 の人びとは私に対して「社会問題に関する顧問として迎え入れたい」とアプローチしてきました。もしそこで私がそのポストを引き受けていれば、今頃は毎月何十万バーツもの給与が与えられ、権限を持って楽な生活ができたでしょう。しかし、私はこの申し入れを断りました。何故なら、この権力ある職務は民主的な形で、国民に推されて与えられたものではなく、軍事クーデターという非民主的な方法によって、無理やり権力を人びとから奪って与えられる職務だからです。そうした権力やお金は、私が欲するものではありませんし、人びとの力こそが重要だと思うからです。
私は今日まで、スラムで活動し、またドゥアン・プラティープ財団を設立して貧困層の人びと共に長年活動してまいりましたが、今まで貫き通してきたこの信念は、たとえタイ社会の中で今日少数派であったとしても、本当の意味でのタイの民主主義が人々の心に育つまで、決してあきらめるわけにはいきません。その気持ちを支えとして活動してきたからこそ、今日の私があるといえます。
しかし、再度ここで申し上げたく思いますのは、皆様から当財団に与えられたご浄財は、一切そのような私の個人的な活動には使用いたしておりませんし、これからも使用するつもりは全くございません。皆様からのご浄財は、あくまでも厳しい環境下で生きているこどもたちに与えられたものであり、また、貧困問題を抱えている人びとに与えられたものです。このことだけは、ここにお誓い申し上げ、ご理解を賜れば幸いに存じます。
そして、財団のホームペイジのアドレスが古いものでしたので、こちらの訂正をしていただきたくお願いを申し上げます。新しいアドレスはhttp://www.jp.dpf.or.th となっております。
最後になりますが、貴方様には、色々とご心配をおかけ致しまして、深くお詫び申し上げますと共に、今後とも、何卒ドゥアン・プラティープ財団の活動をお支えいただきますよう、心よりお願い申し上げます。
合掌
プラティープ・ウンソンタム
08月04日(土)昨年09月のクーデター時にタイ国軍最高司令官だったルアンロート退役陸軍大将(61)が、クーデターで政権から追放された旧与党・タイ愛国党の傀儡政党に入党したことが明らかになった。年末に予定されている下院総選挙に出馬するとみられ、軍部の分裂が表に現れた形。ルアンロート大将はソンティ陸軍司令官によるクーデター直後、陸海空軍の3司令官、警察庁長官とともにプミポン・タイ国王に謁見。翌日の記者会見にも他の4人と壇上に並び、軍・警察の結束をアピールするのに一役買った。しかし、もともとタクシン前首相支持者でクーデターには反対だったとされ、クーデターから10日後に定年退官してからは沈黙を守っていた。
タイの下院選は無所属候補が認められていないが、愛国党は05月末に裁判所命令で解党された上、新規政党登録が依然禁止されているため、零細政党「パランプラチャーチョン党」を乗っ取り、パランプラチャーチョンに入党した愛国党支持者は03日までに下院議員経験者258人を含む703人。
タクシン・チナワット前首相が07月に買収したサッカーのイングランド.プレミアリーグのマンチェスター・シティで着々と足場を固めている。ブラジル人MFのエラーノ・ブルメルら有力選手数人と契約。戦力補強を進める一方、ファンサービスにも力を入れ、人権侵害、汚職疑惑といったマイナスイメージの払拭に努めている。マンCのサイトによると、タクシンは04日、スペイン1部リーグのバレンシアとマンCのフレンドシップマッチをマンチェスター市のシティ・オブ・マンチェスター・スタジアムで観戦。観客から歓声を浴びた。試合は0対1でバレンシアに敗れた。タクシンは試合後、市内でパーティーを開催。集まった英国人ファン5000人以上にタイ料理を無料で提供。また、タイの人気女性歌手マイがクルングテープから駆けつけ、自慢ののどを披露。タクシンは自身の広告塔とするためマンCを買収したとみられる。マンCのオーナーとなったことで、外国メディアへの露出が急増。タイではプレミア・リーグが大人気で、試合の多くがテレビ放送されることから、タイでの存在感も強まった。これでマンCが上位に食い込めば、タイでタクシン人気が復活、復帰待望論が浮上する可能性も。
民主党のオンアート報道担当、現在国家立法議会政党法改正検討小委員会で検討が進められている、事実上被選挙権を剥奪された者の政治活動そのものの機会を奪うことを意図したとも思われる改正政党法案に異議。改正政党法案は、選挙違反や政党の解党等により5年間の被選挙権を剥奪された者が政党の顧問に就いたり応援演説や政治的な演説をする事を禁じたり、政党の執行幹部の任期を最高で2期8年間に限定する規定が盛り込まれた厳しい内容。オンアート報道官は、「被選挙権を剥奪された者の政治活動そのものを禁じる事は基本的人権を侵害する事になり、また党執行幹部の任期は国民の政党や幹部個人に対する支持・不支持等の判断に委ねるべきで、法の規定により任期を限定するべきではない。」と指摘。
憲法起草作業委員会のプラソン委員長や国家安全保障評議会のソンティ議長も、同様に基本的人権の保障と矛盾するとして、被選挙権剥奪者の政治活動そのものを禁じる規定は見直すべきであるとの考えを示した。
選挙委員会のアピチャート委員長は、東北地方を中心に1人あたり200Bで住民を買収し新憲法案の是非を問う国民投票のボイコットをするよう呼びかける動きがあると伝えられている件に関し、現状では事実関係は確認されていないと発表。但し、既に配下の職員に事実関係の調査を命じており、事実であることが確認された場合は当然法律違反として厳しく法的責任を追及する事になる。
国民投票日の翌日である20日(月)を特別休日にする案が07日に開かれる定例閣議の席上で協議される見通し。
08月05日(日)タイのタクシン・チナワット前首相が創設した「チナワット大学」の学生数が2005年の380人から今年は300人ほどに減少。タクシンが昨年09月のクーデターで追放されたことで退学者が続出。入学希望者も大幅に減り学部生の数が修士課程、博士課程在籍者を下回っているとか。2000年に開学。経営、コンピュータなど3学部。全教室で無線インターネットが使えるなどハイテク設備が自慢だが、「大学名が就職の障りになる。」といった学生が不安を抱いている。
新希望党党首のチンチャイ・モンコンタムは、「新憲法案の廃案を画策している者による住民の買収が広く行われている。」と発言。「国内からタクシン体制の残骸が一掃されるまで総選挙を実施するべきではない。」と発言した事でも知られるチンチャイによると、国民投票のボイコットを呼びかける買収は、特に旧政権の強力な地盤で、かつ景気低迷の影響をもろに受け買収されやすい住民が多く住む東北地方で盛んに行われており、1人あたり200Bから500Bが支払われている。買収に関与している者に関しては明言を避けた。また、チンチャイは、「次期政権獲得を視野に1人あたり3000万Bで元下院議員を特定政党に引き抜く動きが展開されている。」、「今後強大な資金力を背景にした旧政権勢力と、それを打ち崩したい政府との間の抗争が激化することになる。」
国内治安維持作戦司令本部(ISOC)のパンロップ最高顧問(陸軍大将)が年末に予定されている次期下院総選挙に新たに設立される予定のラック・チャート党から出馬を表明。ソンティ議長は、「ラック・チャート党から出馬要請を受けたことはなく、政界入りするかどうかはまだ決めていない。」と述べた。ラック・チャート党設立発起人のカジット大尉とソンティ議長とは極めて親しい関係。

* パンロップ・ピンマニー(陸軍大将)
タイ深南部担当だった2004年04月、パタニー市内のモスクに立てこもったイスラム過激派32人に集中攻撃を浴びせ全員を殺害。その後、過激派の多くが鉈しか持っていなかったことが明らかになり、ISOC副司令官に更迭。2006年08月には、タクシン首相(当時)宅近くで大量の爆弾を積んだ車がみつかった事件で、車を運転していた中尉らISOC所属の陸軍士官ら数人が逮捕され、タクシンにISOC副司令官を解任された。パンロップ大将は事件への関与を否定し、「私がやったら首相は生きていない。」と発言し物議をかもした。


* ラック・チャート党
1-2-GOエアライン会長で元ライオンズクラブの会長だった事でも知られる、実業家のカジット・ハッパーナン大尉が07月に設立発起人になって結党を発表。背後には、カジットと親しいスワット前タイ愛国党副党首、ピニット前タイ愛国党副党首らがいるとみられる。スワットは故チャーチャイ元首相が創設したチャート・パタナー党の党首を務め、後に同党をタクシン前首相率いるタイ愛国党と合併。タクシン政権で副首相、法相などを務めた。昨年09月のクーデター後は、いち早くタイ愛国党を離党。同党に対する裁判所の解党命令に伴い、5年間の公職追放処分。実家は準大手のゼネコン(総合建設会社)を所有。軍との関係は深く長い。妻はタイ軍には珍しい女性将官。ラック・チャート党は、クーデター勢力の権力保持を画策していると伝えられる。
大衆民主主義キャンペーンのスリヤサイ事務局長(民主主義市民連合調整役)は、「国内治安維持作戦司令本部最高顧問のパンロップ・ピンマニー大将が次期総選挙に出馬することは、国家に新たな危機をもたらすことに繋がる。」、「ワンロップ大将の立候補は国内治安維持作戦司令本部という強大な治安維持組織を政治基盤として立候補したとのイメージを国民に与える。」、「大将が同本部の最高顧問を始め全ての陸軍内のポストから退かない限り次期総選挙を混乱させる新たな火種になり得る。」と指摘。
元民主改革評議会(国家安全保障評議会の前身)最高顧問のルゥアンロート・マハサーノン大将(元国軍最高司令官)がタイラックタイ会派が事実上乗っ取ったパラン・プラチャーチョン党に合流し次期総選挙に出馬を伝えられている件は、「国民に軍を政治基盤として立候補し、今後も引き続き政治への軍の影響力を保持し続け、また政治に関与しない軍人は職業軍人ではないとの印象を与える。」、「職業軍人としての精神に立ち返り国家、国民及び軍の為に何が善であるかを念頭に考え直すべきである。」と指摘。
旧チャート・パッタナー党の元下院議員が中心になったラムタコーン会派改めサマーナチャン会派を率いるスワット・リプタパンロップ(元タイラックタイ党副党首)は、国民投票が行われる19日以降に同会派が中心になって進められている新党の方向性を明確にすると発言。スワットによると、「新党は他の政治会派と合流して設立する可能性はあるものの、会派自体が他の政党に合流する事はない。」とのこと。 一部報道は、元タイラックタイ党副党首でコンケーン県を中心に東北地方を地盤とするスウィット・クンギッティに新党の党首要請の一方で、旧セーリータム党系のピニット・チャルソムバットやスワット・リプタパンロップ、元商業副大臣のプリーチャー・ラオハポンチャナや防衛省次官のウィナイ・パッティヤクン大将(国家安全保障評議会事務局長)がラック・チャート党の設立発起メンバーに名を連ねるのは既成事実であるとする報道もある。
08月06日(月)「タイに民主主義が戻るまで意地でも保釈を申請しない。」と言い張っていた、収監中の反独裁民主主義同盟の幹部6人が、面会に訪れた近親者に保釈を申請する意向。幹部の1人によると、「拘置所内で人権侵害行為が蔓延り始めており、抑圧的環境から自らを解放するため保釈を申請する。」のだという。
午後、刑事裁判所は、違法集会、公務執行妨害などで07月26日から留置されていた前与党・タイ愛国党のウィーラ元副党首、ジャクラポップ元政府報道官ら反タイ軍事政権派指導者6人が保釈を申請し認めた。警察側の申請に基づき18日までの拘置期限延長を認め、社会情勢を煽動するような政治活動、街頭集会で演説しないこと、騒乱を起こすような発言を公の場でしないことが条件。6人はそれぞれ20万Bの保釈金を支払い保釈された。
反軍政派.タクシン支持派の市民2000~3000人は07月22日、プミポン・タイ国王側近のプレム枢密院議長邸前で集会を開き、昨年09月のクーデターの首謀者だとして辞任を要求。警察は同日夜、催涙ガスを撃つなどして集会参加者を強制排除。26日に指導者9人を逮捕し、ジャラン国家人権委員会委員は07月27日、マーニット元刑事裁判所長官とウェン医師は08月03日に保釈。ジャクラポップらは当初、保釈を申請せず、徹底抗戦する考えを示していた。
中道主義党の結党に動いているマッチマー会派を率いるソムサック・テープスティンは、特定の政党が1人あたり3000万Bで元下院議員の引き抜きを行っているのは事実との認識。買収は党全体ではなく一部の党員グループによって行われているとの考えを示し、買収されてまで次期総選挙に出馬するような考えを持つ者は選挙で成功を収める事は出来ないとした。ソムサックによると、会派に所属していた13人の元下院議員が既にパラン・プラチャーチョン党への合流を決めている。この件に関しては、先に新希望党のチンチャイ党首が、「1人あたり3000万Bで元下院議員を特定政党に引き抜く動きが展開されている。今後強大な資金力を背景にした旧政権勢力と、それを打ち崩したい政府との間の抗争が激化する。」と指摘していた。
スラユット首相は、東北地方で新憲法案の廃案を画策する者による買収は事実と確認。スラユット首相は、「買収への旧政権勢力の関与に関しては明確になっていないものの、住民に国民投票のボイコットを呼びかける為の買収が行われているのは事実である。同様な理由で次期総選挙でも透明な選挙の実施は難しい事になる。」との考え。国家安全保障評議会のソンティ議長の退官後の政界入りが噂に関して、「事実であれば軍人としての本分にもとる行為である。」との認識を示し、暗に同議長の動きを牽制。
08月07日(火)反汚職市民ネットワーク事務局長のウィーラ・ソムクワームキットは、憲法裁判所で行われた政党解党審理を担当した大物判事の1人が政党から1000万Bの賄賂を受け取っていた疑惑があることを明らかに。ウィーラは、先に政党解党審理に絡み2人の判事に対する買収未遂があったとして警察に対して真相の解明を要請していた。ウィーラによると、2年前に定年退官したタマサート大学法学部第9期卒業組の警察大佐の階級を持つCh(チョー・チャーン)が仲介人となり 1000万Bの賄賂で解党審理の対象になった特定政党に有利になる判断を下すよう要請した疑惑があり、疑惑が事実であった場合は元防衛大臣のタンマラック・イサラーングーン・ナ・アユッタヤー大将(元防衛大臣)や元運輸大臣のポンサック・ラクタポンパイサーンの両名も法的な責任を問われる事になるという。タクシン前首相の義弟で元法務相次官のソムチャーイ・ウォンサワット(前首相実妹のヤオワパーの夫)は、タマサート大学法学部第9期卒業組。一方、国家警察本部のチョンラック副本部長は午後、08日午前に政党解党審理に関与していた判事に対する買収及び同未遂容疑で警察大佐の階級を持つ人物に対する逮捕状の発行を申請する方針。
一部報道によると、問題の警察大佐はナコンパトム県サームプラーン郡ポーケーオ地区警察署長だったチャーンチャイ・ネッティラットガーン警察大佐。
国家安全保障評議会のソンティ議長は、東北地方を中心に1人あたり200Bで買収し新憲法案の国民投票をボイコットするよう呼びかける動きについて、買収に背後で関与しているブリラム県を地盤とする元タイラックタイ党の大物政治家の動向を監視し関与の有無に関し解明作業を進めるよう第2地区国軍本部に指示したと発表。この指示に先立ち、ティーラパット首相府大臣は朝、「ブリラム県内の民間監視団体からの報告として、ブリラム県内を地盤とする大物政治家が県内のラム・トライマート郡やノーンホン郡内を中心に住民の買収に動き、隣県のシーサケット県内やスリン県内でも確認されている。選挙委員会に対して早急な実態調査を要求しソンティ議長及び国務省に対し取締の強化を要請する。」と発表。
反独裁民主主義同盟等が、政府関係者が1人あたり200Bで市民を買収し政府主催で開催された民主主義の祭典に参加させた疑惑に関しては、「祭典開催に絡む予算の内訳を公開する事は吝かではない。」と語り、「透明に祭典が開催された。」と強調。
見出しに「マンチェスター・シティー」の代わりに「メーオシティー」と書いてしまう程、タクシン前首相の熱烈なファンを自認するプーチャッガーン紙のサイトにマンチェスター・シティー買収を記念して開催され無料コンサートの写真が掲載。タクシンが極めて親密な友達と認めていたリディアやマイ、エームなんかも出演。良家出身の実力派という共通項。「メーオシティー」の「メーオ」はタクシン前首相のチューレンでメオ族の意。
08月08日(水)昼タイ警察は、2大政党の解党裁判をめぐり憲法裁判所判事に贈賄を試みた容疑で、ナコンパトム県サームプラーン郡ポーケーオ地区警察の元署長のチャーンチャイ・ネーティラットカーン退役警察大佐に逮捕状。タイ国営テレビ局チャンネル9などが報じた。警察によると、チャーンチャイ容疑者は前与党・タイ愛国党、前野党・民主党など5党の選挙違反裁判で担当の憲法法廷判事に3000万Bを提示。タイ愛国党を無罪とするよう求めた。裁判は05月末にタイ愛国党を解党、民主党は無罪という判決で決着。チャーンチャイは昨年09月のクーデターで追放されたタクシンの義弟のソムチャイ・ウォンサワット前法務次官と同じタマサート大学法学部第9期卒業組。登録上の住居はタクシン前首相の私邸があるクルングテープのバーンパラット区ソーイ・チャランサニットウォン69内にあるという。国家警察本部のチョンラック副本部長は、嫌疑を充分に立件との見通し。
チャート・タイ党副党首のチューウィット・カモンウィシットは、国家安全保障評議会のソンティ議長の政界入りを支持する意向を表明。チューウィットは、「100万パーセントの確率でソンティ議長が政界入りする。」との認識を示し「、現在の国内対立は前政権がもたらしたものであることから同議長の政界入りや親陸軍系の政党が設立されても国家に損害をもたらすことには繋がらない。」との考え。一方、クーデターによって成立したものであるとの理由を掲げ新憲法案に反対を唱える動きは、「まず彼らは歴史を振り返り過去に成立した憲法の全てがクーデターによって成立していた事を学び直すべきである。」と批判し、「独裁的な憲法案であるのなら国民投票にかける事無く勝手に制定されていたはずであるにも関わらず、国民投票にかけて新憲法案の信任を国民一般に問うている事に関して明確な説明をするべきである。」とした。その上でチューウィットは、新憲法案の是非は国民投票による国民の純粋な審判に委ねるべきで、1人あたり50万Bで元下院議員を動員して地盤の住民にボイコットを呼びかけるような行為はもってのほかである。」
チューウィットによると、新憲法案の内容を読んでも解らないと言ってくる者に対しては、「国家安全保障評議会を支持できるか否かで新憲法案の是非を判断し、後は生業に注力し総選挙が実施されるのを待つべきである。但し、国民投票後に誕生する大小の新政党の中には旧大政党のDNAを引き継ぐ政党が少なからず誕生するが、これらの政党は名前こそ違え根本的には夫婦に等しい関係にあるという事だけは心得ておくべきである。」と説明している。国民の多くが新憲法案の内容を理解していないと指摘されている事について質問を受けた際に、国民の多くが新憲法案を読んでも内容を理解できないとの考えを示した上で明かされたもの。
08月09日(木)13時過ぎ反独裁民主主義同盟がクルングテープの民主記念塔から陸軍司令部にデモ行進を試み、ラーチャダムヌゥン通り前で数で上回る警官隊に制止され、14時過ぎまでにデモ行進を断念し散会。100人弱の同盟関係者がデモ行進の為に集まったと見られ、中にはアユタヤー時代の戦士姿で参加していた者も少なからずいた。陸軍本部前で読み上げる予定だった一部地区で施行されている戒厳令の解除等を要求する声明を民主記念塔前で読み上げ平穏裏に散会。
08月10日(金)日帰りの日程で東北地方を訪問したスラユット首相は、ブリラ元チャート・パッターナー党系会派のサマーナチャン会派は、元副首相のスィット・クンギッティに新党の党首に就任要請。本件に関しては既に先週の時点で消息筋からの情報。
サマーナチャン会派は、最終的にチャート・パッタナー党創立者のチャーッチャーイ元首相が多数派工作の為に短期間ながら一時期合流した事で知られ、現在開店休業状態にある社会行動党を事実上乗っ取る形で党派を形成すると見られている。サマーナチャン会派を率いるスワット・リプタパンロップが、1-2-GOエアライン社のカチット会長が結党に動いている親陸軍系と目されるラック・チャート党の設立発起メンバーに名を連ねるとの噂も一時期飛び交っていた。
日帰りの日程で東北地方を訪問したスラユット首相は、ブリラム県内の一部の村内で国民投票の買収が行われている事を明らかに。広域に渡って行われているような状況ではないことから国民投票の大勢には影響を与え得ないとの考え。
カーラシン、ムクダハーン、ナコンパノム及びサコンナコン県内では、その様な行為は確認されていないと言う。
ブリラム県の選挙委員会は、関係地区を統括する教育委員会に対して、旧政権関係者の票の取りまとめ役だった3人の教師を24時間以内に他の地区へ異動し、他の教師を始めとする公務員との接触を禁じる措置を講じるよう勧告。県選挙委員会や消息筋によると、問題の3人の教師は何れも県内に強い影響力を持つネーウィン・チットチョープ系の元下院議員であるソーポン・サーラムの票の取りまとめ役という立場を悪用し買収行為の証人を脅迫したり、ラムプライマート郡内の住人に国民投票をボイコットするようそそのかしていた。
民主党のステープ幹事長は、チャワリット元首相やタイ・ラック・タイ会派が事実上乗っ取ったパラン・プラチャーチョン党の党首に就任する事がほぼ確実視されているサマック・スンタラウェートの何れでもない大物政治家2~3人が、タクシン前首相の政治的な思惑を裏で代理する傀儡(ノミニー)として、同前首相から数十億Bを受け取っていると指摘。前首相の傀儡とされる大物政治家の具体的な名前はあげなかったものの、国民投票の票買収行為が蔓延っている事を例にあげ、拝金主義的なタクシン体制によってもたらされた金額の大小が国民の決断やタイの将来に影響を与える状況が依然国内に残っていると指摘。チャワリット元首相が今後の政治的なスタンスの表明を保留している事に関し、前評判が悪いサマック・スンタラウェートのパラン・プラチャーチョン党党首への就任が土壇場になって白紙撤回され、自身に党首就任のチャンスが転がり込む事を期待して敢えて態度を明確にしていないのではないかとの考え。
国内治安維持部隊作戦司令本部最高顧問のパンロップ・ピンマニー大将は、国家安全保障評議会のソンティ議長が、1-2-GOエアライン社のカチット会長が発起人となり結党が進められている親陸軍のラック・チャート党への合流に関心を示していると発言。ラック・チャート党から次期総選挙に出馬する意向を表明していたパンロップ大将によると、政界に進出の為の辞任を申し出るためにソンティ議長と面会した際に直接本人の口からラック・チャート党への合流に関心を示す言質が得られたという。前後してソンティ議長は改めてラック・チャート党に合流する考えがないことを強調し、「パンロップ大将の発言は思い違いに基づいたもので、面会した際に党合流に関して関心を示した覚えはない。」と語った。
08月11日(土)ブリラム県の選挙委員会は、県内のラムプラーイマート、ノーンホン、ナーポー、グラサン及び県都の5郡内で国民投票の票買収の動きが確認できたとして、約200人を投入して緊密に地域内に於ける票買収行為の監視を行っている事を明らかに。
同委員会側によると、旧政権関係者が各村の地域リーダーを動員して金銭や物品、代償の提供を申し出るという手口で票の買収を進めているという。同委員会は10日、票買収及び買収の証人に対する脅迫行為に関与していたとして、ネーウィン・チットチョープ系の元下院議員の票の取りまとめ役でもある3人の教師の域外への異動処分を勧告していた。
08月13日(月)09時過ぎ政党解党審理を担当した判事であるグライルク・カセームサンに対する総額3000万Bにのぼる贈賄の容疑で逮捕状が発行されていたチャーンチャイ・ネーティラットガーン警察大佐が顧問弁護士を伴い国家警察本部のチョンラック本部長補の所に出頭。この出頭を受けヂョンラック本部長補は、贈賄に使用された3000万Bの出所を始めとする嫌疑に関する事情聴取を行った上で調書を取るために首都圏警察本部チャナソンクラーム署に身柄を移送する方針を明らかに。
チャーンチャイ警察大佐は国家警察本部内で約2時間に渡って行われた事情聴取で、グライルクと面会した事は認めたものの、「あくまで憲法裁判所判事就任に対する祝辞を述べると共に同窓会への招待の為に面会しただけで買収云々には関与していない。」と主張。チャナソンクラーム署で調書を取られたチャーンチャイ警察大佐は、20万Bで保釈。
08月14日(火)タクシン前首相夫妻が国有地の不正取得をめぐる汚職防止法違反に問われた裁判の初公判が開かれ、タイ最高裁判所は出廷しなかったタクシン夫妻に対し逮捕状。タクシン夫妻に逮捕状が出たのは今回が初めて。最高検察庁のアタポン報道官は、関連当局に対して前首相の身柄拘束を要請する方針を明らかに。要請先は国家警察本部、国家毀損行為調査特別委員会及び外務省の3当局。外務省は、現在夫妻が滞在していると言われるイギリスに対して外交ルートを通じて身柄引き渡しに向けた調整作業。
タクシンは昨年09月のクーデター以来タイに帰国しておらず、夫人のポチャマンも海外滞在中で裁判所の出廷命令に応じなかった。2人の弁護士は、帰国した場合危害を加えられる恐れがあるとして出廷拒否の正当性を主張。裁判所はこれを認めなかった。
問題の土地はラチャダーピセーク通り沿いの地下鉄沿線の5.3ヘクタール。2003年にタイ中央銀行が実施した差し押さえ不動産の競売で、ポチャマンが7.7億Bで落札。検察はこの取引が国家機関と当該機関の管理・監督職である国家公務員もしくはその配偶者が事業契約などを結ぶことを禁じた汚職防止法に違反したとして、06月に夫妻を起訴。
タイ最高裁判所がタクシン前首相夫妻に汚職防止法違反で逮捕状を出したことで、タイ検察庁はタクシンが滞在している英国に身柄引き渡しを求める方針を示した。ただ、英経済誌エコノミストは夫妻が起訴された容疑では、英国政府が身柄引き渡しに応じる可能性は低いと報道。英フィナンシャル・タイムズ紙は、有識者の発言を引用する形で、タイ軍事政権の狙い真の狙いは逮捕状によってタクシンの帰国を阻止と報じた。
タクシン一族の資産凍結、政党登録解禁の先送りなどで、旧与党・タクシン支持派の復活を押さえ込もうとしているが、タクシン派は年末に予定されている下院総選挙に向け着々と反撃態勢を整えつつあり、ここでタクシンが帰国すれば、逮捕・投獄しても、放置しても、求心力が高まることは避けられないとみられていた。
閣議の席上で、タクシン政権が2003年に実施した「麻薬撲滅戦争」政策により死亡した者の死亡原因の調査を行う為の調査特別委員会の設置を決定。タクシン前首相の人権侵害を明らかにすることで、前首相の国外での信用失墜を図る模様。軍事政権がクーデターから1年近くこの件を棚上げしてきたことが示唆するように、真相追求は軍部に飛び火する恐れがあり、どこまで掘り下げた調査が行われるかは疑問視。
公権力による処刑だったとも指摘されている約2500人の死亡原因を調査する特別委員会の委員長には元検事総長のガニット・ナ・ナコンが、委員には元上院外事委員会委員長のグライサック・チュンハワンや法務省次官のジャラン・パクディーターナクン、キティ麻薬防止撲滅委員会事務局長、クライサック前上院議員など11人が就任予定。調査結果は次期政権に報告される。
警察、内務省などが数万人に上る麻薬容疑者名簿を作成し、2003年02月から一斉検挙を実施。10ケ月間に約9万人を逮捕。覚醒剤4000万錠などを押収し、警察発表で1300人が死亡。死者は一説には3000人以上。タクシン前首相は、死者のほとんどは麻薬業者の同士討ちと主張したが、人権団体などから、軍・警察による超法規的処刑として強く批判された。過去に麻薬撲滅戦争政策による大量の死亡者発生に対する国際社会からの批判が強まっていた当時、誕生日記念スピーチの中で国王が、深い憂慮を表明。当時の政府に対して国際社会が納得できる形で公権力による処刑がなかったか調査し報告するよう指示。当時の政府側は処刑は行われていなかったと報告。麻薬問題が危機的だったことからタイ国民には高く評価され、世論調査ではタクシン政権の最大の業績。
08月15日(水)法務省特別捜査局のスマイ局長は、「17日に設定されているシン社系のSCアセット社が絡む資産隠し疑惑に関する罪状開示の為の出頭にタクシン前首相夫妻が応じなかった場合、裁判所に対して逮捕状を申請する事になる。」との考えを示した。
前首相夫妻の他に前首相の実妹のインラック・チンナワットや前首相夫人のダマポン一族の2人も罪状開示の為出頭の対象。
チャート・タイ党副党首のチューウィット・カモンウィシットは、「新憲法案の廃案を画策している者が新憲法案に関する歪められた情報を郵便という手段を利用してクルングテープ郊外地区を中心に広く流布させている。」と指摘し、証拠資料を揃え選挙委員会に対し調査の上で法的措置を講じるよう要請する方針。
新憲法案の内容を読んでも理解する事が出来ない層を主ターゲットにペッブリータットマイ郵便局から送付された情報には、新憲法案により前政権が導入した30B一律診察料政策の継続が危機に直面する事になる、貧困救済政策の遂行がおざなりになる、令状に基づかない家宅捜索を可能ならしめる、盗聴が合法化される等々の歪められた情報が記載。
前政権が導入した30B一律診療政策は既に見直され、現在は完全無料診療政策を実施。
ナコンサワン県の選挙委員会は、クルングテープからやって来たタクシー運転手が県内の宝籤を取り扱っている商人に1人あたり5000Bの報酬で新憲法案ボイコットを呼びかけるステッカーの配布を要請して回っていると発表。
ステッカーには赤地に「乗客は受け入れるが、新憲法は受け入れない。」と記され、県内のメーウォン郡、ラートヤーオ郡及びチュムターボン郡内の商人から同様な通報。
08月16日(木)マレーシアを訪問中の国家安全保障評議会のソンティ議長は、カンボジア国内で逮捕されたカニッター・ブンヤラッガリンなる人物が自身の実妹と同姓同名である事を認め、「実妹であろうが同じ姓を持つ者であろうが、過ちを犯せば自分に遠慮する事なく法律に則り処罰されるべきである。」と語った。逮捕されたとされる実妹と同姓同名の者が、本当に自身の実妹であるのかは確認できていない。どの様な罪状でカニッター・ブンヤラッガリンなる人物がカンボジア国内で逮捕されたか報じられていない。
プミポン国王は、アタニティ元最高裁判所長官を枢密顧問官に任命。アタニティは1944年生。タマサート大学法学部卒。米ハーバード大学法学修士。

* タイ枢密院
タイ国王の諮問機関。枢密顧問官の多くは王族、退役軍人、官僚。現議長はプレム・ティンスラーノン元首相・元陸軍司令官。暫定政府のスラユット首相(元陸軍司令官)は枢密顧問官から首相に転じた。
08月17日(金)朝タイラックタイ会派が事実上乗っ取ったパラン・プラチャーチョン党党首への就任が確実視されている元クルングテープ特別自治体知事・元副首相のサマック・スンタラウェート(72)が、番組の撮影のため訪れていたシンブリー県内で躓き転んだ際、大理石製のベンチに眉の下部分をぶつけ10針を縫う怪我。病院で治療を終えたサマックは、そのまま県内の市場内で行われていた撮影現場に復帰。

← サマック・スンタラウェート(72)

元タイラックタイ党所属下院議員のプラセーン・モンコンシリが、糞を塗りつけた新憲法案が記載された冊子を持ってウタイターニー県の県庁前に現れ、知事へ送り届けるよう要求。最終的に警察側の要請を受け県知事宛への冊子の”進呈”を断念したプラセーンは、新憲法案に異議を唱えることに対する県側の不公正な対応に抗議するため糞を塗りつけた冊子の進呈に参上したと説明。
グッドガバナンス・グループ(クルム・タンマピバーン)は、元タイラックタイ党所属の下院議員によって行われている国民投票票買収の証拠書類を憲法起草作業委員会のプラソン委員長及び選挙委員会のプラパン委員に提出。プライワン副事務局長によると、ナコンパノム県内でタイラックタイ党所属の元下院議員が票の取りまとめ役1人につき2000Bを配り、受け持ち地区の住民に1人あたり200Bを配りながら国民投票のボイコットを要請して回るよう指示。証拠書類には、ナーワン郡内でスパチャイ・ポースが配った100B札2枚や国民投票ボイコットキャンペーン用の冊子、「We Vote No」と書かれたTシャツや買収のやりとりの模様を記録したテープ等が含まれる。
政党の新規登録を禁止したタイ軍事政権布告が、プミポン・タイ国王の承認を得て解除。憲法法廷の命令で05月末に解党された旧与党・タイ愛国党系の政治勢力はこれで政党設立が可能になる。昨年09月のクーデター直後から政党の新規登録を禁止してきたが、下院総選挙が年末に迫り解禁。タイ愛国党から離脱した派閥は今回の措置を受け政党設立に動く見通し。政党設立禁止が長引くとみたタイ愛国党主流派は07月末から零細政党「パランプラチャーチョン(人民の力)党」に大挙入党し事実上乗っ取っている。
08月18日(土)スラユット首相は21~22日にマレーシアを公式訪問。イスラム過激派のテロが続くタイ深南部問題などについてマレーシアのアブドラ首相らと会談予定。
05月末に選挙法違反で憲法法廷から解党命令を受けた前与党・タイ愛国党(TRT)は、党本部の看板を外した。式典には、チャトゥロン前党首代行・前教育相、ネーウィン前首相府相、ポンテープ元法相、スラポン元情報通信技術(ICT)相らが姿を見せた。チャトゥロンは、「TRTグループは党のイデオロギー、政策を継承し、政治活動を続ける。」と話した。

* タイ愛国党(タイ・ラック・タイ)
警察官から実業界に転進し通信事業でタイ屈指の富豪となったタクシンが1998年に設立。バラマキ型政策を前面に出した選挙手法と巨額の資金で2001年の総選挙で歴史的な大勝。政権樹立後はタクシンの政策実行力と派手なパフォーマンスで高支持率を維持。中小政党の吸収・合併で、2005年の総選挙ではタイ史上初の単独過半数を制した。しかし、強権政治に不満を強めた都市中間層の一部と利権を奪われた旧勢力が反対に回り、2006年09月の軍事クーデターで政権崩壊。
毀誉褒貶はあるものの、選挙での具体的な政策提示、政党による政策立案と優れた実行力、国会での単独過半数、首相の任期満了、再選などで、官僚任せの短命政権が続いたタイ政治の常識を次々と打ち破った。1回一律30Bの医療制度、タイ版の1村1産品プログラムといったほとんどの政策は軍事政権でも受け継がれている。
タイ・ラック・タイの前下院議員のうち100人以上はそれぞれの派閥領袖とともにすでに離党。残る200人以上はタクシンの妹のヤオワパー、スダーラット前農相、チャトゥロンらが率いる主流派に残留。07月末から08月にかけ国会議員0の零細政党「パラン・プラチャーチョン(人民の力)党」に大挙入党。事実上乗っ取った。
 ? 2007年03月29日(木)の項参照。
タイ新憲法案への国民投票が19日に迫り、賛成・反対の両派が国民への最後の訴えに力を振り絞った。国民の多くは新憲法案を読んでいない模様。投票への盛り上がりはいまひとつ。
国民投票にかけられる新憲法案は昨年09月のクーデターでタクシン政権を追放、1997年憲法を廃棄したタイ軍事政権が作成。上院の一部を任命制にするなど、官僚、エリート層によるコントロールを強化し、選挙で選ばれた政府の権限を削減する内容。
各種世論調査では、内容に不満ながらも政局安定化のため賛成票を投じるという意見が過半数。前与党・タイ愛国党主流派は反対。前野党・民主党は可決した後、改正すれば良いとの立場。
スラユット首相は新憲法案が否決されても、年内に下院総選挙を実施する方針に変わりはないとしている。この場合、1997年憲法など以前の憲法を再度施行する形になる。劣勢の反対派は都市部住民に「賛成はクーデター容認。」と呼びかける一方、地方では前首相派の地元政治家が票固めに動いた。票買収の疑いも浮上し、調査に乗り出している。軍、官僚機構を動員し、前首相支持が根強い東北部、北部で賛成票の取りまとめに力を注いでいる。
投票当日には、タイで大人気のサッカー、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド対マンチェスター・シティの試合がある。タクシン前首相が買収し今期2連勝中のマンCとタイで最も人気がある最強チーム、マンUの対決で庶民の話題は国民投票よりこちらに傾きがち。


次へ  目次


「タイランド通信」、「バンコク週報」、「newsclip.be」、「タイの地元新聞を読む」
「NNA(エヌ・エヌ・エー)」、「週刊タイ経済」
「??????(Thairath)」、「?????????(Daily News)」
「The Nation」、「Bangkok Post」
「AFP」、「BBC」、「CNN」
「産経新聞」、「毎日新聞」、「朝日新聞」
「時事通信」、「共同通信」
「タクシンの政治」、「Kaan Muang Thai -タイの政治- 」
「ウィキペディア(Wikipedia)」、「アジア・リンケージ」
「華信」、「LOOKTHAI とらぶっThai」
「日付のある紙片」
ほか多数


(C) 2006-2011 cnx, All Rights Reserved.

CNXの到着口 CNX's Arrival に戻る