ロボットカメラを作ろう ロボット カメラ Model-18 自動撮影 昆虫 |
Rev. 17 |
Original :2008-08-23-Fri. Updated : Thu.Apr.01'10 |
以下の URL に引っ越しました。 http://cmc9.aki.gs/Robot_CMR_180.html
このモデルの感度を一言で表すと、4m先のコイン程度の大きさ( 15mmφ 以上の不透明体)の物体を日中、深夜、快晴、曇天などの環境に影響されず 感知できる事だ。雨天の場合については現時点で未テストなので後日報告の 予定だが、雨量によっては雨滴を対象物と誤って感知する可能性事を考慮する 必要があると思われる。 ホワイトサークルで示された4m先のコイン程度の大きさの物体が感知可能 だ。 感知精度テストは4m先の糸でつり下げたコインの全体、もしくは 1/2 以上 がレッドサークルの範囲内にあれば感知可能だ。 この事は観察フィールドで特定の小枝に止まる野鳥をピンポイントの精度で 撮影可能なことを意味している。現時点で市販されているこの種の装置で、こ れだけの精度を持つ製品は見あたらないのではなかろうか。 2008-05-22-Fri. 新しいアイデア(変調した可視光線の送受)のモデルの制作を開始した。 2008-05-22-Fri. 新しいアイデアのモデルを制作することにして先ほど web で部品を手配 した。部品類が届くまでに(いわゆる)3Kの作業を始める事にした。 3mm厚のしんちゅう板を切り出し取り付け穴をあける。 20mmφの穴はリーマーでこつこつと削り出す。 約5分で8mm程度の大きさになった。この後 21mm まで広げなくてはなら ないのだ。 その後約30分で目的の穴は半完成した。 21mm のパイプを通した後屋外へ持ち出しパイプとプレートを溶接する。 RCS Model-18 の外観は隣の Model-14 と比べると『鼻が短くて太い』格好 になる予定だ(部品未着のため未だ内部ロジックは組み込まれていない)。 画像では小さな基盤が1枚だけだが MPU や赤色 LED (今回は可視光線を 使用する) のドライバ、センサー回路を1枚の基盤に組み上げることは困難な ので、2枚の基盤に分けて組み上げるつもりだ。 このままでも使用可能だが、より使いやすく・・つまり現地で短時間にセット アップするためパイプ製のファインダーを取り付けることも考えている。 2008-05-25-Sun. 他のモデルの解説でも述べた様に私が制作するロボットカメラには完成形は 無い。これは今朝フェーズ1として完成した Model-18 だ。 キャビネットには内部のステータスのチェックと感度調整用のポット(ボリュー ム)が操作できる様に点検窓を追加した。 早速庭で性能のチェックを行った。感知レベルは当初予定していたより高性 能で、4m 離れた地点の 15mm φの物体を感知できる性能を持つ。 これが Model-18 の [ 目 ] とも言えるコンポーネントだ。左は LED :発光ダ イオード、右は LED で照射した可視光線の反射をとらえる受光素子だ。 価格は LED が \10.- 以下、受光素子でも \100.- 程度で入手可能だ。 回路設計も web で調べれば設計例がたくさん見つかるのでそのアイデアを拝 借すればそれほど難度の高いものでもない。 メィンテナンスホールにはプロテクトカバーを追加した。 _ パワーソース(電源)は単3ニッケル水素電池 x 8本や↑の事例の様に DIY 用電動ドリルの電池、この事例はニカド電池 ( 12Volt ) だがLi-イオン 電池など各種が使用可能だ。 _
2008-05-26-Tue. Tue. May.26'08 01:49:32 Canon EOS 20D EF50mm ISO200 Int'-speedlite ( RCS Model-18 ) さっそく我が家の庭で本番テストを行った。テストに協力してくれるのはいつ もの飼い猫かノラ猫だろうと考えていたのだが、4月に(相手は不明だが戦っ て)右目と左耳に傷を負ったイタチくんが深夜に姿を見せた。 2008年9月には我が家の窓のシャッター式雨戸の格納部に侵入するコウモリ の撮影にも利用した。⇒⇒ _
私は専門知識を持たぬ四捨五入すれば 70歳の定年退職者だ。以下の文 章を野生動物自動撮影に興味をお持ちの方が同様の機器を製作するための 参考情報として記しておく。興味のないお方は無視して頂きたい。 1、まず我々が自動撮影を行う場所は他人の私有地や公共の場所だ、現地で 機器設置のため勝手な周辺の変更・改造などは許されない。 また調整のため事前にあまり時間をかけても肝心の撮影時間が無くなって しまう。 最小の設置時間と最小の占有スペースが要求されるのだ。 2、野生動物がセンサー位置を通過しただけの場合検知時間はとても短くてカ メラを動作できないケースが多い。もし動作できてもたった一枚しか画像が 得られないだろう。 3、野生動物がセンサー位置で(例えば採餌のため)留まっていた場合、信号 をそのままカメラに送り続ければ、数分で同じ様な画面ばかりで記録 メディアは一杯になってしまうだろう。 (当然全く撮れないことより良い事なのだが) 4、上記2・3を満足させるためには検知した時間に関係無く一定の時間 (例えば3〜5秒程度:撮影枚数で 10 枚程度)カメラに信号を送るよう な回路が必要になるだろう。 5、信号そのものの(少々専門的な話になるが)レベルも問題になる。 電子機器のかたまりのデジカメにレベルが大きく異なる信号を送れば カメラの誤動作はおろか破損の可能性が高い。 ノイズ防止のためには電気的接続でなく光学的な接続などの手段も 必要だろう。 野生動物がセンサーの感知範囲外に移動しても撮影を続けるためには 時間を延長する必要がある。例えば感知した時間が 0.5秒であっても10秒 間撮影したいのだ。実は10秒(それ以外の任意の値でも)の時間を作る電 子回路は簡単に作れるのだ。コンデンサー(単位はファラッド)と抵抗(オーム) を組み合わせると双方を掛け合わせた数値(秒)の時間を作つ事が可能と なるのだ。 具体的に 100マイクロファラッドと50キロオームを組み合わせると・・・・。 100 X 50 = 5,000 ミリ秒 = 5秒 実際には部品の誤差などのため 4.X 〜 5.X 秒の時間となるのだが、、。ここで例に挙げたコンデンサーや抵抗の 価格は1〜10円程度で入手可能だ _ 具体的に私が使用しているタイマーの一例を挙げてみよう。 これは長時間の夜間撮影でストロボがスリープモードに入ることを止めるため に使用しているモジュールだ。 このモジュールで作られる『時間』は以下の計算式、 Time = 0.693 (定数) x 4703.3 ( 二本の抵抗の合計値 kΩ) x 100(μF) で示される数字 325938.69 ( ミリ秒 ) すなわち5分25 秒が作られる。 このモジュールを 420EX に接続することで 420EX は 『眠りに入らなくな る。』 のだ。 ではカメラに接続すれば、、、、。カメラはバッテリーとコンパクトフラッシュ の容量の続く限り約5分25 秒毎の撮影を続行するのだ。 さらに電子回路にはAとBの条件がそろわないと動作しない。とかAかB いずれかの条件ができれば動作可能。などと言った回路も簡単に作る事 ができるのだ。 つまり撮影時間を10秒で止める回路はA=感知している。B=10秒以下 この2条件が満足できる時だけ撮影すれば良いわけだ。 以上で最初に述べた条件2&3を満足させる回路が可能になった事に なるわけだ。 これで一件落着だろうか、実際に観察フィールドで使用すると様々な不満 が沸いてくる。 例えば『10秒では不足だ20秒にしたい。』に対しては 『コンデンサーか 抵抗を2倍の値にすれば良い。』 とか『最初から抵抗を可変タイプの物 (ボリューム)にしておけば良い。』 の回答が考えられるだろう。 しかし一旦半田付けで組み込んだ部品を交換する作業は煩わしくミスも 起こりやすい。 (↑)画像左は3種類の時間設定が可能なようにしたモジュールで右側は 先ほど私の指先に乗っていたモジュールだ。この例はあらかじめ数種類の 抵抗を組み込んでおき、ショートプラグで希望の抵抗を(つまり希望の時間を) 選択可能にした例だ。しかしこの方法もあまりスマートとは言えない。 そこで全く新しいアイデア、MPU :マイクロプロセサーを使って自動撮影を コントロールする方法が浮上してくる。 これがその MPU だ。MPU を使った自動撮影のプロセスは以下の様に進行 する。 『 MPU さん、こちらはセンサー回路です。ただいま対象物を感知しました。』 『 こちら MPU です了解しました。』 『クロックさん、こちら MPU です。10秒のタイマーをセットしてください。』 『 こちら クロックです了解しました。』 『カメラ・ドライバーさん、こちら MPU です。撮影を開始してください。』 『 こちらカメラ・ドライバーです了解しました。』 『MPU さん、こちらはクロックです。10秒のタイマーリミットです。』 『カメラ・ドライバーさん、こちら MPU です。撮影を停止してください。』 賢明な読者はお分かりだろう。撮影時間を変更したい場合はプログラムの 10を希望の数値に書き換えればそれで済むことを・・・。半田ごてやドライバー などは全く不要なのだ。 FW のプログラミングは最初はとっつきにくいかも知れぬが英会話と同じで まず1歩を踏み出せば何とかなるものだ。 _
開発時点からのアイデアを追加した。初期のバージョンでは対象物の反射 波を検知するアルゴリズムだったため対象物の背景に壁などがあった場合、 壁からの反射波を検知信号とみなし誤動作する可能性があったのだ。 今回追加した機能は 1、反射波に一定以上の変化が生じた場合を対象物の感知とみなす。 2、反射波を検知したら対象物の感知とみなす。 フィールドでの使用状況に応じてこのふたつのモードをセットできる様にした のだ。前述した様に Model-18 はファームウエアで動作するためハードウエア の追加や変更は皆無のまま新機能追加を行うことが可能だった。 |
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