こんがり肉めがっさ美味しい。異世界文化最高ー!(むっしゃむっしゃ!)

「いったい前回との間に何があったんですか!!?」

 驚きのキャプテンの言葉を受け流し、なおこんがり肉を食む私だ。
異世界から来たと思われる肉の缶詰が売っていたので購入、適当に焼いてみたらこれがまた美味しい事美味しい事。
聞けばこのお肉はソイレントシステムなるもので作られてるようで、今まで食べてきたお肉とは一線を画した風味だね。
キャプテンも食べてます? ウマイヨ。

「いえ、僕は遠慮しておきます」

 ? そうすか。それにしてもこれ何の肉なんだろう。よい子だから検索はしない。
世界は大変な事になっており、その実態もいまだ不明瞭。だがなんにせよ、腹が減っては戦はできぬだ。
食べれるうちに食べておき、力をつけておく。どんな状況にも対応できるようにね!(もぐもぐむしゃむしゃ!!)

「だからってこれ見よがしに僕の眼前で食べないでくださいよ!! ああもう、肉くさい!」

 むーしゃむーしゃ、しあわせー♪

「だまれ!!」





 さて、食事も終わり本来の目的に戻ろう。
先日この船に訪れたジャニスさんは、確かに依頼を出しておくといっていた。
それは異世界からのエネルギー物質を発見してきてほしいという内容だ。
依頼を出すということは、それなりにありそうな場所の目処が立っている、ということだろう。
ハロルドさんと会ってきたそうだし、彼女の協力を得れば可能性の高い場所の特定も可能だろう。
ようやく見つけた手がかり、これを無駄にするわけには行かないよね、行かないよ。
それではキャプテンキャプテン、ジャニスさんからの依頼はあるかい?

「そんなスモークチーズの有無を尋ねるように聞かれても……ええ、確かにあります。それもみっつ」

 マジですか。嬉しいような面倒なような。

「読み上げますね……あ、依頼は全部ジャニスさんからなので言語翻訳しておきますが」

 お心遣いに感謝します。





>依頼1.
チュロス海底遺跡で異常な物質の反応を感知した。
ヴェイグやユージーンの扱う『フォルス』にも似た反応。
それが生物の発するものか、無機物のものかは不明。
原因の特定も含め、調査と探索を願う。



>依頼2.
レーズン火山にて溶岩を泳ぐ巨大な魔物の発見報告が某国であったと聞いた。
現場にはみすぼらしい風体の老人がおり、どうやらその老人がその魔物を操っている模様。
火山自体に近づかなければ危険はないが、同時に火山からは妙な反応のエネルギー物質の存在を感知。
こちらは調査と同時に、願わくばその老人の説得、もしくは拘束を願う。魔物の対処については老人の行動に準ずる。


>依頼3.
獄門洞がなんか変。
異界との境界が曖昧な場所なだけに、異世界の片鱗がある可能性は非常に高い……のだが、これは変。
また、当場所に立ち寄った者が著しく身体共に脱力を覚えたとの報告あり。むしろ変。
魔物の仕業とも考えられるので、こちらも調査および当問題の解決を中心にお願いしたい。


「以上になります……どうかしましたか?」

 どうかしたのは獄門洞だと思いますがと突っ込みかけるも、ここは我慢の子。
依頼を聞く限りは、何処も異世界から何かしらの影響があるのだろう。
しかし、獄門洞? たしかに依頼の内容どおり、異世界の影響は受けやすいだろうが……てか、変て。
個人的にはあそこはあくまで死後の世界か、それに近い、いわゆる過去の存在の残留思念が溜まりやすい場所だと思っていた。
だからこそ、アンデッドを初めとした魔物が多くいる理由と納得していたのだが……まあ今までのことを考えれば、何があろうと不思議はないんだろうけど。
とにもかくにも、依頼はみっつ。さすがにすべて向かうには時間が足りないだろうし、ひとつだけに絞って、残りは他のギルドメンバーに託そう。
私が考えるべきは、何処に向かうかと何を準備するか、そして誰と向かうかだ。
とりあえず、今決めるべきは向かう場所だ。それ以外は全てそれから考えるべきだしね。



 さて、私は……








 狂気と錆の香る、チュロス海底遺跡へ向かう

 復讐に狂う者の待つ、レーズン火山へ向かう

 怠惰色の夢を見る、獄門洞へ向かう



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