間も無く開幕。その幕よりも前・ステージ下手のスペースに舞台セットが設えてある。テーブルと椅子が2脚。パソコンが置かれたデスク。奥にはドアが見える(このドアは劇場備え付けの物)マンションの一室といった雰囲気。さあ、この会場でどんなショーが見られるのでしょう?
客席を照らしていた明かりが落ち、空間は闇へと転じる。 と、舞台下手を仄かに照らす明かり。一人の男性がパソコンのキーボードを忙しなく叩いている。男のモノローグ・・多くの人に、ある質問を投げかけた手紙やe-mailを出したのだと。世界中に・・それこそ現実・非現実の世界の、多くの者に。 ドアチャイムが鳴る。男の問いに答えんと訪れる者・・やってきたのはザラブ星人。しかし男は手紙の話を先送りにし「ゲームをしよう」と誘う。これに乗ったザラブ星人は男と共にテーブルにつき、男はカードを切って準備を進める。 徐々に落ちていく照明、その中、男のモノローグが続く。これまでにも訪れた人をこのカードゲームに誘ってきたのだと。なぜならこのゲームが質問の答えに結びつくからだと。 「さあ、ゲームを始めよう」 ・・暗転・・
導入部を終え、いよいよステージの幕が上がる。観客の眼前に広がる光景・・星空を背景に並び立つウルトラ戦士達。上段中央にウルトラマンキング、両隣に控えるウルトラの父と母、やや手前にゾフィー。そして彼らを囲うように警備隊の勇者達・・ウルトラマン、セブン、ジャック、エース、タロウ、レオ、アストラ、ネオス、セブン21。星明かりしかない夜の闇の中に総勢13名の瞳とカラータイマーが浮かぶ、それはそれは美しい光景。観客席から感嘆と拍手が沸き起こりました。すごい事ですね、舞台ではまだ何も始まっていないんですよ。ただ彼等が現れただけ。それが観客を感動させている・・それほどに荘厳な光景でした。
ストーリーが動き出す。 キングが行う『星読みの儀式』そこから読み取られたのは・・凶相。 「我らの仲間の死。それを期に、激しい戦いが始まる」 不吉な予言・・しかしそれは決まった未来ではない。大隊長より戦士達に指令が下される。警告を心に留めて各々の任地へ向かう戦士達。 舞台上に残るは6兄弟。ゾフィーに見送られ、ウルトラマン・セブン・ジャック・エースの4名が出発しようとする。と、兄達の身を案じ呼び止めるタロウ。タロウは宇宙警備隊候補生指導員の任にあり、その為皆と共に出動する事は出来ない、と説明するゾフィー。 とたんに場の空気が和む。口々にタロウを冷やかす兄達。 「あのワンパク小僧が、今では指導員か?」 「命令違反の常習犯だけは育ててくれるなよ、昔のお前みたいな」 これには参った!と照れくさそうに頭を掻く・・というか、角さすってました・・タロウ。 見所ある者はいるか?とのウルトラマンの問いに、自信を持って答えるタロウ。 「近いうちに、紹介できるでしょう」 末弟の頼もしい成長に、そしてそれに続く若者がある事を確信し、戦士達の面に喜びの色が浮かぶ。力強い言葉でタロウの不安を打ち消し、4戦士は任地・・怪獣墓場・・へと出発する。 ゾフィーも立ち去って、一人となったタロウ。その元に通信が届く。 「タロウ教官、無重力空間での戦闘カリキュラム終了しました。次のカリキュラムをお願いします」 件の候補生からの報告。ココ、空間を越えた通信を表現しているのか、劇場の壁に円く揺らぐ照明を当てていました。その照明に向かって答えるタロウ。 「次は実戦訓練に入る。厳しく行くからな!メビウス」 「はいっ!」 タロウの恫喝にも、怯みのない朗らかな答えが返ってくる。満足げなタロウ。 ・・暗転・・
場面変わって。 地球ではマックスが戦っていた。相手はラゴラス・ゴモラ。屈強な怪獣相手に苦戦するマックス、マクシウムカノンを放つが、止めに至らなかったのか?再び起き上がる怪獣。マックスの苦境に駆け付けるゼノン。彼の助力を得てようやく怪獣を倒す。 しかし、ほっとする間も無く新たな脅威が。ザラブ星人が現れ怪獣を差し向ける。パンドン・べムスター・サタンビゾー。多勢に無勢、しかもマックスは極度に消耗している。このままでは!と、そこに駆けつける戦士達、現れたのはティガ・ガイア・アグル! ココで私「あれ?居ない!?ダイナは!」・・ダイナが出てきてないんですよっ!って力んで言う事じゃないかもしれませんが、ダイナはティガにくっついて出てくるもんだと思い込んでますから(=そう期待している)前席の人の頭の影に隠れていやしないか?と、しばらくの間キョロキョロと探していました(^^;)
地球に縁の戦士達の活躍は目覚ましく、ゼノンも加わった4戦士が怪獣達を粉砕!・・4戦士?この時マックスは、戦いに加わる事も出来なくなり倒れ伏していた。 侵略の目論みの潰えた・・いや、ザラブ星人の目的は何だったのか?その断末魔に謎めいた言葉を残す。 「・・所詮は、俺もお前達も、ゲームの手札に過ぎなのだ。『滅びるべきは、人間か、侵略者か』その答えを導くための・・」 アグルがザラブ星人に引導を渡す。その最期を忌々しげな視線で見送るアグル。それは苛立ちとも取れる・・近頃、ウルトラ戦士達にとって不可解な状況が続いているらしい。 助け起こされたマックス、彼も同様の思いを抱いていた。唐突に現れる侵略者、その者達全てが同じ言葉を残して逝くという。 『滅びるべきは、人間か、侵略者か』そして『ゲームの手札』 地球上だけでなく宇宙警備隊も同様のケースに遭遇しているという。解決の糸口を求めるティガはマックスにも協力を求め、それを請け負うマックスだが・・ 「ティガ、今必要なのは戦力か?それとも足手まといか?俺にはこの『坊ちゃん』が足手まといにしか見えないが」 アグルの明らさまな侮辱に、気色ばむマックス。しかしアグルはあまつさえマックスに一発見舞って事実を突き付ける情け容赦なさ。 「お前からもはっきり言ってやれ」ゼノンに要求するアグル「戦う資格は無い、と」 誰の目にも明らかなマックスの状態。ゼノンも庇う事が出来ない。マックスには休息が必要だ・・と口々に言う面々。これに耐え難くなったマックスが叫ぶ。 「・・どいつもこいつも、勝手に人の(=マックス自身の)限界決め付けるな!」 痛みに耐えるマックスの面に、自負が浮かぶ。今までどんな思いで戦ってきたと・・自分の命を捨ててでも、戦ってみせる!食い下がるマックス。 ココでマックスは自分の拳を地に打ち付ける。その音がとても大きくて、初回は比較的前の方で見ていたものですから、大きな音がダイレクトに伝わってきてビクッとするほどで怖かったです。マックスさん力加減してない!?いや、これが丁度イイ加減とみたのでしょうか。 マックスの思い・・しかしそれに嘆息するアグル。自分の命を顧みらない、それは一見立派な事のようだが。 「自分の命を大切に出来ない奴が、多くの命を救うことなど、出来ないんだよ」 アグルのこの台詞はドスのきいた声で、聞いてて怖かったです〜(>_<) アグルのやり方は極端過ぎる。が、ティガもガイアもゼノンも同じ考えであった。マックスを諭し光の国への帰還を承知させる。自身の不甲斐無さに意気消沈するマックス。 そこをアグルが「坊主」と呼び止めマックスに布袋を示す、これを光の国まで無事届けろと。何が入っているのか?と問うマックス。言わずもがな・・といった風情のアグル。
ガイアが受けて答える『大切な物』だと。「僕達を奮い立たせてくれる、とても大切な物」 そんなに大切な物を託されて良いのか?と自信を失ったマックスは心許無げ。しかし、君だからこそ・・と、そのものの正体には触れず、意味深に微笑むばかりの先輩諸氏。 「光の国に辿り着く前に挫けるようだったら、これを見て気合を入れ直せ」 アグルの言葉に、再び燃え上がるマックスの闘志。 「坊主、じゃない。マックス、だ」 まっすぐ見つめてくるマックスの視線を面白がるようなアグル。 「無事に帰ってきたら、名前くらい覚えてやる」 マックスはもう大丈夫。皆がそう思った矢先・・またまた怪獣出現!迎え撃つティガ・ガイア・ゼノン。アグルに『行け』と促され、迷いを振り払い旅立つマックス。残った戦士達は更に激しくなるであろう戦いに身を投じて・・幕が下り、暗転。
「ゲームオーバーだ」 舞台下手が照らされる。対戦相手に負けを宣告する男性。その対戦相手はメトロン星人、もう一度!と食い下がるが、男は「『もう一度』はない。人生と同じだから」続けて男は「ゲームに負けた者がどうなるか、分っているな?」うなだれるメトロン星人「このゲームの手札となる・・」 男は訪れる者をゲームに誘い、ことごとく打ち負かしては、ゲームの手札としてきたのか。その手札をウルトラ戦士達にぶつけているのか・・物語の最初に登場したザラブ星人も男の手札とされて、マックスに襲いかかったのか・・男はメトロン星人のカードをゲームのフィールドへと差し向ける。 「僕の質問を彼らにぶつけてくれ。『滅びるべきは、人間か、侵略者か』」 次なるゲームの舞台は怪獣墓場・・
再び幕が上がる。 「怪獣墓場、開場しま〜す!」元気な声の主はゼアス。 戦いで散った怪獣達が眠りにつく場所・怪獣墓場。最近じゃ、ウルトラ戦士が管理する造成墓地か分譲マンション!?何とも面白おかしく描かれてまして・・不可解に思いつつ楽しい場面でした。 ココ最近、亡き怪獣達の押し寄せる数は増える一方で、管理当番のゼアスはテンテコ舞い!そこで助っ人にと頼んだのがナイスとダイナで・・この2人が引っ掻き回すばかりで仕事は一向に捗らない!や〜も〜ね〜・・ダイナの出番はココですか!?情けないやら嬉しいやら(?)ゼアス&ナイスのコンビは毎度ですが今回ダイナが加わりお笑い3人組になっちゃいました。や、ホントにココがすっごく楽しいんですが、書き連らねると長くなるんで割愛。そして、楽しいだけで終らない3人組の活躍はまた後ほど。
ゼアスの仕事に茶々を入れながらもナイスは自分の仕事もやらなきゃと忙しい。その様子を見てゼアス「今回はナイスが担当なの?」どうやらこれも、ウルトラ戦士が交替で請け負う仕事のようですね。それは、光の国に届いた手紙に返事をする仕事。 『僕はティガが大好きです!』との子供さんの手紙に『ティガも良いけど、ナイスも良いぞ!』と返事を書くナイス(^^;) 「また届いている」手紙を仕分けるナイスが1通の手紙に気付く。それは『滅びるべきは、人間か、侵略者か』と問う手紙。どうやらウルトラ戦士達の下へも件の手紙が度々届いているよう。しかしココに届く手紙は差出人の住所が不明であるらしく、返事を送る事も出来ないままになっていると。 核心に迫るか?と思われたが・・ココでダイナが乱入してきて、舞台の上は大脱線劇(^^;) イイ調子で楽しんでいたダイナとナイス、そこをいきなりの停電が襲う!?停電・・なわけ無い!と戸惑う3戦士の後方、暗闇にぎらつく眼・・先程怪獣墓場に入ったばかりの怪獣達が襲ってきた!怪獣墓場のコントロールシステムが何者かによりハッキングされ、安らかに眠るべき怪獣達が暴れさせられている。その数たるや、3人では手に負えない!?ので「みんなでウルトラマンを呼ぼう!」・・事がココに至ってもボケ合戦を繰り広げる3人・・や、そしたら本当にやってきました、ウルトラマン!何のことはない、物語の最初の方で怪獣墓場のパトロールに派遣された4戦士・・ウルトラマン・セブン・ジャック・エース・・が到着したのです。ココからはウルトラ戦士が入れ代わり立ち代り現れる一大バトルシーン! まずはウルトラマンから、このウルトラマンが格好良い事といったらそりゃもう、大きな怪獣を抱え上げて投げ飛ばす力強さが素敵でした。続けてセブン・ジャック・エースと4兄弟それぞれの見せ場がたっぷり! 代わってダイナ・ナイス・ゼアスが登場、いきなり3人並んで怪獣投げを披露!怪獣を抱え上げ投げ飛ばす手法、好きですね〜シンプルですけど、怪獣の大きさを実感できるライブではウルトラ戦士のパワーを強く印象つけてくれます。その後も3者の特徴を活かした巧みな展開。
しかし倒しても倒しても襲い来る怪獣達・・きりが無い!メトロン星人が姿を現す。お前が首謀者か?と問い詰めるセブンをはぐらかすメトロン星人。 「『滅びるべきは、人間か、侵略者か』その答えが出るまで、ゲームは続けられる」 セブン・ジャックがウルトラ念力で怪獣達を押さえ込む、この間にウルトラマンはゼアスに、ダイナとナイスと共に撤退するよう命じる。警備隊の一員・ゼアスは苦悩の末に命令に従おうと・・納得いかない!と噛み付くダイナにウルトラマンは、 「事件の首謀者はメトロン星人ではない、ならばこの場に残るのは自分達4人だけで良い」 メトロン星人とセブン・ジャックの静かな鍔迫り合いを見て、エースも語気強く命じる。 「急げ!兄さん達のウルトラ念力も長くは持たない!」 撤退するダイナ・ゼアスに引き摺られる様にして行くナイスが叫ぶ! 「生きろ!簡単に命を捨てるんじゃない!」 その言葉は胸にしまい4兄弟は残る全ての力を投じてメトロン星人を降す。と、同時に早鐘のように鳴るカラータイマー、赤い点滅と徐々に崩れ落ちていく4戦士の身体。ステージ上は闇へと変わり、瞳の輝きが一つ々々、消えていく・・
舞台は下手へと移る。答えを出してくれる相手を待つ男。そこに新たに訪ね来る者・・メフィラス星人。男が問う「次は君が相手か?」しかしメフィラス星人はゲームには不戦敗で良いと。自ら、ゲームの手札になるというのか?きな臭い気配・・
再び大ステージの幕が上がる。星空の下に立つゾフィーとウルトラの母。 「キングの星読みが、当たってしまいました・・」 そこに登場するタロウ、ゾフィーに呼ばれてやってきたようだ。ゾフィーと母、二人の沈痛な面持ちにただならぬ事態を察するが。 「ウルトラマン達4人の消息が、怪獣墓場で途絶えた」 ゾフィーの言葉を、にわかに信じられないタロウ。だがゾフィーは続ける。 「光の国に向かっていたマックスも宇宙人軍と交戦中だ」 警備隊に残る戦力は厳しい。そこで、タロウの候補生指導員の任を解き、マックスの救出と敵軍殲滅を命じる。 「お前を、一人で行かせなければならない私を、許してくれ」 ウルトラマン達4人の・・犠牲を、自らの責任と負い目に感じているのか。ゾフィーの心情を察し、何も問わずに命に従うタロウ。 実戦に赴くタロウはメビウスに通信を送る(前述の光の円と話すタロウ) あとはゾフィー隊長に従えと。事情を知ったメビウスは、自分も一緒に連れて行ってくれるようタロウに申し出る。しかしタロウは志を継ぐ者と期待するメビウスを、今・・犠牲に出来ないと、その願いを退ける。メビウスの呼びかけを断つタロウのアクションと、「タロウ教官!タロ(プッ・・←通信を遮断する音)」と連動する音声が、切なさを増す。 タロウは、一部始終を見守っていた母に挨拶を・・「お母さん、お元気で」・・最後になるかもしれない言葉を掛け、困難な任務に向かう。 「あなたの帰りを、待っています」見送る母の言葉。 暗転・・
舞台上、マックス一人に対して、多数の宇宙人達が襲い掛かる。それこそ7〜8人居たのでは?この数を相手に切り抜ける事が出来るのか!?そこにタロウが駆けつける!それでも味方は二人きり。 「エネルギーが少ないのは解っているが、戦えるな」と、マックスに激を飛ばすタロウ。 「はいっ」マックスの闘志は消えていない。応戦の末、タロウのストリウム光線が宇宙人達を撃退!これで一息つける・・「無理をするな」マックスを気遣うタロウ。 「あなたも、僕の限界を決め付けるのですか」・・が、マックスは地球での一件を思い出す。 『自分の命を大切に出来ない者が、多くの命を救うことなど、出来ない』 同様の言葉をタロウからも言われ、いきがっていた自分に思い当たるマックス。 一方タロウは、マックスが大事に抱えている布袋に気付く。マックスはアグルから託された時の事を思い出し、光の国の戦士であるタロウに渡す。中身を確かめたタロウは、 「懐かしいな〜君も見るか」 先程までとはうって変わった柔らかな声。袋の中身は手紙、マックスが一通を取り出し広げると・・ 『マックスが大好きです』 『大きくなったら、マックスみたいに強くなるからね』 『大きくなったら、マックスのお嫁さんになりたい』 ・・袋の中からあふれてくるように聞こえるたくさんの子供達の声。 タロウがマックスに語る。自分も、地球を発つ時に子供達からの手紙を持って帰ったのだと。そしてその子供達の夢がどう花開いているか?それを見るため、必ずまた地球に行くと。 「・・君もそうしたくはないか?」タロウの言葉に、深く頷くマックス。 その為にも生きなきゃいけない。手紙をくれた子供達の為に、そしてその思いを次の戦士に伝えていく為に。
「何故そんなに地球人に肩入れするのか、理解出来んが」現れたメフィラス星人。自らゲームの手札となったメフィラス星人は自身が望む答え『滅びるべきは、人間・・そしてウルトラ戦士』を導き出そうと現実世界のウルトラ戦士を付け狙う。メフィラスが差し向ける多くの怪獣、タロウとマックスはこれと戦いながら舞台から消える・・暗転・・幕が下りる。
舞台は下手へと移る。答えを出してくれる者などいない・・諦めかけた男。しかし再び来訪者が。やってきたのは・・ウルトラマンキング! 「この手紙を送ったのは、君じゃな?」 光の国に度々届いていた手紙『滅びるべきは、人間か、侵略者か』この問いに答えを与える、それが今の危機的状況を解決する方法・・と悟ったキングが差出人を突き止めた。地球人である男が、何故このような疑問を持つのか?と。 「怖いんですよ・・」 男が胸の内を吐き出す・・学校で学ぶ人類の歴史、現代人の所業、それらを知る程考える程に、人間は滅びるべきなのでは?その恐怖に取り付かれて、男はこの部屋の外に出る事も出来なくなってしまったのだと言う。 『滅びるべきは、人間か、侵略者か』キングの答えを要求する男。キングは問いに答える準備が出来ていながら、これまでこの部屋を訪れた者達と同じく、男と手合せしたいと申し出る。興味をそそられる男。 「今までの戦いで、あなたが使えるカード・・すなわちウルトラ戦士・・は、残り少ない。勝ち目はないのでは?」 キングが考える手とは。 「ではこのフィールドに『勇気』『正義』『絆』のカードを」
ステージの幕が開く。腕を高く掲げ胸をそびやかし並び立つ戦士・・『勇気』はコスモス・エクリプス、『正義』はジャスティス・スタンダード、『絆』はネクサス・アンファンス。 ココは数だけ見れば3戦士ですが、冒頭シーンと並ぶ迫力の登場シーンでした。BGMは『ネクサス・ナイトレイダーのテーマ』この曲のメロディがバトルシーンを一層華やかなものとしています。3戦士は申し分のない働きを見せる。が、そこにメフィラス星人と追い立てられるタロウ・マックスが合流、また新手の怪獣・星人が押し寄せる。キリがない! 下手では男とキングのゲームが続いている。その一手々々が舞台上のバトルに影響する。如何にウルトラ戦士達が奮闘しようとも、男のゲームに託けたメフィラス星人の猛攻は止まらない。 男が皮肉に笑う。キングに対して「もう、打つ手はないでしょう」 しかしキングには、とっておきの手札があった。 「マックスの元に、『未来』を」 『未来』とは未だ決まっていない物、会場の子供達こそが『未来』君達の力をマックスに分けて欲しい・・子供達に呼びかけるキング。 これに応える子供達の大きな声援が光となってマックスに降り注ぐ。ステージから幾条もの光線が延びる。ムービングライトのブルーの光条がとても美しい!その光の中に登場した新たな戦士、メビウス! 「マックス、ゾフィー隊長からの伝言です!」 マックスギャラクシーとメビウスブレスの力を合わせれば、倒れていったウルトラ戦士達に再び光を与えられる、その為にメビウスはやってきた。会場の子供達から両雄に送られる声援、それを受け止め、マックスギャラクシーを装着した右腕と、メビウスブレスをはめた左腕を高く掲げ・・振り下ろしざまにエネルギーを解放!ムービングライトから今度は白い光線が迸る。ホールを駆け巡る光の奔流、観客席後方へ差す光の行方を振り返って追う子供さんの顔が・・驚き・歓喜の明るい表情が・・印象深く記憶に残っています。
ステージにウルトラ戦士が集結する。マックス、メビウス、ゾフィー以下6兄弟、レオ、アストラ、エイティ、ユリアン、ティガ、ダイナ、ガイア、アグル、ゼアス、ナイス、コスモス、ジャスティス、ネクサス、ゼノン、、、 下手では。男も切り札を『復活』のカードをとりだす。するとこちらも倒れていった筈の星人・怪獣がわらわらと・・メフィラス星人をはじめ十数体が登場。 戦士達に指令を下すゾフィー!その台詞が姿が光景が、格好良い事この上なし。再び始まるバトルシーン、まずは6兄弟戦。次はレオ・アストラ戦、ここにゼノンが助っ人に駆けつけて。エイティ・ユリアンの相手はケットル星人、このケットルさん素敵でした。ティガ・ガイア・アグル戦。コスモス・ジャスティス・ネクサス戦。と、ここまでウルトラ戦士側が順調に星人・怪獣を倒してきたが、再びのマックスVSメフィラス星人戦はそう簡単には運ばない。 マックスはずっと手紙の袋を抱えていて、戦いの弾みで袋を落としてしまう。袋を取り戻そうとするマックスに、メフィラス星人は「こんな物」と袋を蹴飛ばす。 「手紙だけじゃない、これは思いだ!」メフィラスに対する怒りを新たにしたマックス、『勝つ』とは言わずに『生きる』と言う。『勝って、なおかつ生き延びる』との宣言。 このマックスの加勢に駆けつけたのは、お笑い3人組!ゼアス・ナイスはバット持ってくるわ、ダイナはグローブをはめてて魔球を放るわでメフィラス星人を翻弄!3人組に「マックス、サヨナラ勝ちだ!」と励まされ、マックスはマックスギャラクシーを召還! 「・・滅ぶべきは、我々なのか?」メフィラス星人が残した最期の言葉・・
それぞれ敵を倒した戦士達が集結する。メビウスの手には手紙の袋が。 「拾っておきました。大切な物なんですよね?」 メビウスから袋を受け取るマックス「ああ、大切な宝物だ」 そしてアグルに歩み寄り礼を言う「この手紙、気合が入りました」 「良くやったな、マックス」マックスを認め、最初の約束通り名前で呼びかけるアグル。 『大切な物』と言うマックス・メビウス二人の台詞、マックスの重々しい言い回しに対して、メビウスは確認するような口調。おそらくメビウスもタロウから色々と聞かされてきたのでしょう。だから知識としてはある、しかしそれは経験に裏打ちされていない。この人数の中、メビウスだけが未だ実感として持ってないんだろうな〜・・オウム返しのようなメビウスの口調からそう感じとりました。 そしてこの場面まではマックスが主役でした。それがですよ。
一同を包む安堵感、しかしそこに響き渡る、不気味な鼓動! うわっ!誰よ誰が出てくるのよ!すっごく不安になったんですけどね〜・・現れたのはゼットン!! 宿敵の登場に一安心・・してる場合じゃない!ゼットンが放った光線はウルトラ戦士を一薙ぎに、舞台上は闇に包まれる。ゼットンの体表面の光の明滅が浮かび、その下方、地に這い蹲るウルトラ戦士達。
そして下手。泣き崩れる男「やはり滅びるべきなのは人間なんだ」 見守るキング。男を支配するもの・・混沌とした時代への恐怖・見通すことの出来ない未来への絶望・・それを打ち払うべく力強く言う。未来は無限大だと、人の思いが未来を築くのだと。 「聞こえるか、ウルトラ戦士達よ!」キングの言葉に再び立ち上がり、ゼットンに向かっていく戦士達。これに重なり子供達の声がどんどん大きくなっていく!! マックスが託す、新たな戦士・メビウスへ手紙の袋を・・人々の思いを。その手に受け継いだ物の重さを実感するメビウス、そして子供達へ求める「僕に、力を!」 子供達の声がメビウスに、ウルトラ戦士達に力を与える。渾身の力でもってゼットン撃破・・
子供達の声援によって引き出されるウルトラ戦士の力。毎度出会う場面ですが、今回それは見事なものでした。なおかつ主役交替を気持ちよく見せてくれる場面になっていました。今はメビウスの手にある手紙の袋、しっかりと持って離さない「これが、僕を奮い立たせてくれた」から。 ゾフィーが告げる。メビウスを候補生から正式な警備隊員とする事を、そして派遣先は地球! 多くの戦士達が訪れた地球、その『未来』を今度は君が守るんだ・・諸先輩が口々にメビウスを励ます。 早速地球に向かおうとするメビウスを呼び止め、ゼアス・ナイスが登場。あれ?この二人はゼットン戦に参加してなかったのか!?慌てて素っ転んだナイス、そこをひょいと飛び越えて来るゼアスが可愛い〜(^^)地球の子供達への手紙を持っていってくれ!と大きな袋・・サンタさんの袋っぽい・・を渡す。でもちょっと待って、最後の一通がまだなんだ!大急ぎで準備しようとするナイス。それをメビウスが、 「それ、僕に書かせて貰えませんか?」 子供達へ宛てたたくさんの手紙が入った大きな袋、それを抱えて地球に赴くメビウス・・締めのポーズの時もメビウスは袋を携えたままです。それが感動的やら微笑ましいやら、いやいや素敵でした〜(^^) ゾフィー隊長の号令でウルトラ戦士達は天へと腕を掲げ、一斉にポーズを決める!光が溢れるステージに、幕が下りる。
下手。『滅びるべきは、侵略者』それが答えか・・虚ろにいう男。 しかし、男の問いにキングが準備していた答えは。 「滅びるべき者・・など、ないのじゃよ」 思いもよらない解答を示され驚く男に、キングが差し出す。 「メビウスからの手紙じゃ」 手紙を読んだ男はキングに深々と頭をさげて感謝を示し、扉を開けて外の世界へ歩み出す。人を動かすのは、やはり同じ人の思い。男を動かしたメビウスの思い・・メビウスの手紙。その内容をキングがこっそりと教えてくれました。
『僕が書いた文字を君が受け取る。そこで受け取るものは、文字だけじゃないよね。 精一杯の僕の気持ちを、書き出す言葉に思いを乗せて。 いつも応援してくれる君へ『ありがとう』 『がんばれ』それが今、僕を支えてくれる。僕に力をくれる。 言葉の力・・言葉は力。君に、届け。』
手紙を朗読するメビウスの声にあわせ、エピローグの幕が上がる。向かい立つメビウスとグドン!先程キングが言いました。「今、地球で頑張っているメビウスが書いた手紙〜」と。先の困難な戦いの後、地球に赴いたメビウス。メビウスは今まさに地球で戦っているのです。 ゼットン戦を終え幕が下りた時、僅かですが物足りなさを覚えました。何が足りないのか?と考えてみるに、主役の座についたメビウスの見せ場でしょう。それが最後にしっかり準備されていたのです。いや〜上手い!しかも相手がグドンですよ。佐賀公演は4月15日(土)TVでもグドン出現!の日だったのです。そうと知っていて見たからでしょうか?リアルタイム!のメビウスの戦いに立ち会っているような不思議な興奮を覚えました。 メビウスがグドンを撃退して、その後改めてウルトラ34戦士大集合が行われました。一人々々紹介・ポーズと決めて、最後に全戦士が揃ってポーズを決める。銀テープが打ち出され、キラキラと降りかかってくるテープに歓声を上げ手を伸ばす子供達。観客の拍手に応えて手を振る戦士達の前に幕が下りていく。とても爽快な気持ちでもって、見送ることが出来ました。
どの場面も非常に美しく構成されていました。照明の演出にも目を見張り、これはホール会場ならではですね。是非またココでのステージを見たいです。 背景を彩る音楽の構成も見事でした。呆れるほど細々と楽曲が切り替わったのですが、その繋がりが非常にスムーズで場面にマッチして、ウルトラのショーではBGMが耳に心地よく、その事に度々感銘を受けます。
満足できなかった点。アクションシーンで目新しい物が見られなかった、それが最大の不満点です。(私が気付いていない・・ならば非常に失礼な事なのですが)各場面、複数人が出ている事の方が多いのですがその利を見せる場面は少なく、他にも右の怪獣・左の星人と戦う相手を変えるのに論理的でないと感じたケースもあり、これらからアクション構成は十分練られていない、との印象を抱きました。その中で、前半の4兄弟とお笑い3人組の場面はお楽しみと見所が上手い具合に盛り込まれていて感心した場面です。
ウルトラ戦士の物語に割を食って、敵方に深みがありません。ゲームの中に取り込まれた星人達は、表情のない存在へと貶められ魅力的でない。その中、メフィラス星人が一人光っていました。ゲーム逆手にとるなど権謀術数めぐらすメフィラスさん、さすがです。
物語の中で度々耳にしたのが『思いを伝える 志を受け継ぐ』等のフレーズ。 兄達がタロウに言う、タロウがマックスに、マックスがメビウスに・・地球を離れるマックスが地球に新たに赴くメビウスに伝える。両者に絡む戦士それぞれの思いも伝わってくる。その思いは40年前から今に伝えられ、そしてこの先も受け継いでいく・・との宣言でしょうか。劇中の話だけでなく、現実に被って聞こえきます。
この会場でのライブステージをまた来年も見る事が出来たなら・・と願っていたのですが。公表されました。2007年4月15日(日曜日)にも、同会場でウルトラライブステージを開催するそうです!須賀川と同じものやるんですか?それとも佐賀オリジナル??内容が明らかになるのはまだまだ先の事でしょう。しかし鬼が笑おうが呆れようが構いやしません。もう予定に組みましたからね、期待に違わぬものを見られる、と信じて。 キャスト・スタッフの皆様、お疲れ様でした&ありがとうございました。 また来年、あの会場でお目にかかりましょう。
↓終演後のメビウスと公演前にグリーティングのナイス
(C)円谷プロ/(C)2006円谷プロ・CBC
☆レポート作成&写真撮影・ハーフムーンさん(06.04.29up)
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