| 予告編 | 作・マリン 予告編・Minstrel |
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それは2年半前のある丘の上から始まった。 「俺、名門校のいろいろなしがらみの中で野球やりたくないんだ。 「どうやら、マジみたいだな・・・ 「バカ、俺は夢じゃ終わらせないぜ」 中学時代に全国を制した黄金バッテリー、東(あずま)・新村が、新設校・東条高校へ進み甲子園へ目指すことを誓いあった。 何の偶然か、もう一人、この東条高校に進もうとする者がいた。 「チェ、上等だよ。こんなクソ学校、こっちから願い下げだ」 シニア・オールジャパンの主砲でありながら、問題行動の数々を理由に有名私立校を落とされること、軽く10回。 また同じ頃、遠く大阪では高校野球界のカリスマ監督・富岡が強豪・羽柴学園を去った。 「理事長。高校野球は教育の一環です。 理事長との確執が原因と言われているが・・・? 全国屈指の好投手とスラッガー、そして高校野球界きっての名監督がこの新設高校に集まった。 1年生だけでスタートした東条高校野球部は新村主将の下、数々の試練、事件、ライバルとの闘いを経て、次第に実力をつけていく。 初めての甲子園へのチャレンジとなる夏の千葉大会。 夏合宿、秋季大会、招待試合、正月のバイト、東北遠征を経て、大きくスケールアップし、新しい春を迎えた。春、出会いの季節。 春季大会。 「お前、知らないか・・・。 「黒岩晃か・・・? ドスン! ミットがもの凄い音を立てた。 「凄い!速くて、しかも重い球だ」 黒岩率いる銚子商との直接対決は夏の千葉大会。 「よし、黒岩、行くぞ!」 東、声を上げながら最後の力を振り絞り、右手からボールを放った。 カキーン! 「な、なんて球威だ」 打球はフラフラと上がる。上空には強い海風が吹いている。 ポトッ 今年もまた、白球の女神は彼らに非情な結末をつきつけた。 しかし、この激闘を目のあたりにし、動く男が一人。 「先日の銚子商戦で私の心が非常に熱くなった。また甲子園に行きたくなった」 富岡である。 目指すは春のセンバツ。秋季大会開幕はすぐである。 ここで気になるセリフを思い出す。 「あー、羽柴学園の木下です。例の件ですか。 理事長・木下は電話を切って呟く。 「もう、富岡の時代は終わった、また常勝羽柴時代が来るぞ」 あれから羽柴学園はどうなったのだろうか・・・。 東の重くキレのある快速球、長距離砲・丘野の打棒。 |