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月例講演会のご案内・講演会報告


月例講演会のご案内 活 動 報 告
平成30年 9 月例講演会 ←詳細はチラシをご覧ください。
日 時: 9月 22日(土) 14:00~16:00 
会 場: 1408教室(校舎 かえでの4階)
テーマ;「定命を経験して」
講 師; 和田 眞氏 (がん哲学カフェを運営・元徳島大学副学長)

平成30年 10 月例講演会←詳細はチラシをご覧ください。
日 時:
10月 13日(土) 14:00~16:00 
会 場: 1408教室(校舎 かえでの4階)
テーマ;「ホスピス緩和ケア病棟の変遷、現状」
講 師; 野本 靖史氏 (我孫子聖仁会病院 緩和ケア内科部長)


メモリアル・サービス(追悼音楽集会)
日 時: 11月 24日(土) 14:00~19:00 
会 場: キャンパスプラザ2F
体験発表・癒しの音楽(聖路加の仲間たち)

「グリーフ・カウンセリング講座」
  
 
18年後期<上級コース>…10月16日開講
 
 受講生募集中

  

活動報告一覧

平成29年度活動報告掲載しました。



* 学習会…生と死に関心のある方は、どなたでも参加できます。

(未会員の方は、当日会場にて参加費500円をお支払いください)




<月例講演会報告>

2018 7月21日(土) 月例講演会「インドの詩人―タゴールの死生観」講師: 竹内 啓二氏
                                           会場: 麗澤大学1408教室
 猛暑が続く 7月半ば、当会の副理事長 竹内先生のお話をお聴きしました。

「インドの詩人―タゴールの死生観」 講師: 竹内 啓二氏

【プロフィール】たけうち けいじ…麗澤大学経済学部教授・大学院国際経済研究科教授。
哲学博士 (インド国立タゴール国際大学) NPO法人千葉県東葛無地区・生と死を考える会副理事長。公益財団法人モラロジー研究所人間学研究室教授。
 2002年に1年間、米国ジョージタウン大学ケネディ倫理研究所で客員研究員として医療倫理・生命倫理について研究。その間、米国のホスピスでボランティア活動をする。
 「死別の悲しみの癒し」「タゴールの死生観」「デス・エデュケーションについて」を執筆。「スピリチュアル・ケア」「ケアの倫理」「タゴールの思想」について研究。

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タゴールの死生観
 1913年に西洋人以外で始めてノーベル文学賞を受賞したインドの詩人ロビンドロナト・タゴールの死生観を、彼の生涯や詩を通して紹介した。1902年、彼が41歳の時に、妻を亡くし、その数ヶ月後には、次女を、さらに、5年後には末の息子を亡くした。

 このような相継ぐ家族の死を経験したタゴールは、ノーベル文学賞の対象となった彼の詩集『ギタンジャリ』の中にも死をテーマにした詩を多く収録している。
タゴールによれば、この世に生まれたのも大いなる存在(神、宇宙自然の働き)によるものであり、この世を去るのもまた、大いなる存在の働きによるものである。
死にゆくことは、花嫁が花婿(死後に出会う絶対者)のもとに嫁ぐようなものであり、生涯漕いできた人生の舟の舵を大いなるものに手渡すことである。そこには、大いなる自然の働きに「ゆだねる」「従う」という心境が表現されている。

今回、彼の最晩年の状況と詩も紹介した。1937年、彼が76歳の時に、病で意識を失い48時間も昏睡状態がつづいた。その体験を一連の詩に書きとめた。死を身近に感じながらも、自分をケアする人たちの愛をいとおしむ詩を書いている。彼は「人の愛と、人の赦し」をたずさえて、小舟に乗って行くのだ、と安らかな心境で死を待つ。

絶筆となった詩には、次のような思想が表現されている。タゴールは、神と人との関係は、楽人と笛との関係のようだという。笛(人)は、楽人(神)に吹かれることによって、妙なる音楽が創造される。神と人は愛し愛されることによって、世界の創造を行う。音楽も美術も文学も、神と人との愛の表現である。神は、世界と人とを完全なものとしては創らなかった。様々な人生の悲しみ、苦難も、神のはからいである。そのはからいに翻弄されそうになりながらも、人生の最後には、神に導かれて真理を見出す。

生きていることの神秘や、死んで行くことの意味にかかわるスピリチュアルな次元が、タゴール独特の言葉を用いて表現されている。彼はこの詩を口述して後、手術を受けたが、1941年に80歳の生涯を閉じた。(文責:竹内啓二)



休憩をはさみ、後半の時間は、デスカフェを行いました。
どのグループも活発に話し合いが持たれ、有意義な時間を過ごしました。





2018 6月30日(土) 月例講演会「子どものグリーフケアに向き合う遊びのボランティア―27年の歩みの中で―」講師: 坂上 和子氏
                                           会場: 麗澤大学1408教室
 梅雨が明けたばかりの6月末、坂上 和子氏をお迎えして、グリーフケアに繋がる貴重なお話を伺いました。

「子どものグリーフケアに向き合う遊びのボランティア―27年の歩みの中で―」


【プロフィール】さかうえ かずこ…認定NPO法人病気の子ども支援ネット遊びのボランティア理事長
 明治学院大学社会福祉学科卒・武蔵野大学大学院人間社会研究科実践福祉学専攻。
 保育園、障害児通所訓練施設、子ども家庭支援センターなどを経て現職。
 1991年にホランティアを解説。2012年、遊びのボランティア全国組織を立ち上げる。
 著書:『病院で子どもが輝いた日』斎藤淑子・坂上和子共著(あけび書房)
   『病気になってもいっぱい遊びたい』単著(あけび書房)

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 初めは保育士として働いていた坂上氏は、ある時 訪問保育士として病院に行くようになった。そこで病気のためとはいえ、長い間病院に閉じ込めれているような子供たちを目の当たりする。「子供たちを笑顔にしたい!」
 その思いで1991年ボランティアを立ち上げ、その後、現在のNPO法人に至っている。社会人入学で大学に、その後は大学院で学び、2012年NPO法人を全国組織にした。心に寄り添うボランティア活動をモットーに、日本の小児医療の底上げと社会全体で病気の子どもとその家族を支えていこうと奔走している。これまで辛い経験や困難に直面しながらも、自分の進むべき道をひたすら邁進する坂上氏に圧倒された。

 後半は、一才のお子さんを病気で亡くされた方が、体験を涙ながら話された。悲しみの中で自分に何ができるか考え、遊びのボランティアとして活動している。
当日、坂上氏はたくさんの手作りの絵本、おもちゃ、ぬいぐるみを持って来られた。それらを使って私たちも歌と手遊びを楽しんだ。皆さんの顔に笑顔か溢れた。   (文責: ota)





2018 5月26日(土) 月例講演会 体験発表「人間と福祉」…星野悦次氏・三井 正行氏
                                           会場: 麗澤大学1408教室
 「人間と福祉」今回は、福祉に携わってこられたお二人の方からお話を伺いました。

『介護に向かい合って―後期高齢者と認知症―』 星野悦次氏
【プロフィール】ほしのえつじ:中年期に思い切って介護職員に転職し、現場第一線の経験を積む。定例会ではその経験をお伝えして、認知症の理解とその介護方法についてお話したい。介護福祉士。
認知症対応型グループホーム管理者。

『障害福祉の最前線から学んだこと』 三井 正行氏 (当会会員)
【プロフィール】みついまさゆき:1974年生まれ。京都府出身柏市南柏在住。柏市内の身体障害者通所施設に19年間勤務。現場の主任から施設長まで務め、平成29年6月退職。現在、とうかつ生と死を考える会の事務局、アップリング社員、柏市教育委員会スクールソーシャルワーカーとして勤務。社会福祉士。

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『介護に向かい合って―後期高齢者と認知症―』

私たち夫婦の二男は、ダウン症で生まれてきました。最初の頃、私はこの子が目の前にいると苦しく、「やめてくれ、いなくなってくれ」と心の中で葛藤が続き、仕事に逃げていました。当時を振り返ると本当に申し訳なく、この子がいたから福祉の道を選んだのだなと思っています。

現在、私が管理しているグループホームには50代から96歳の方までおられます。私は携帯をいつも2つ持ち歩きますが、「いのちを守る」大事な電話です。夜中でも電話が鳴ったらいつでもすぐに出るようにしています。

今日、認知症に関しては国家ぐるみで取り組んいるので、取り組み方の原理・原則とか、データはパソコンで簡単に入手できます。また、分からないことは何でも、市の「高齢者なんでも相談室」「地域包括支援センター」に問い合わせることができます。ともかく、最初の気づきが大事です。おかしいと思った時には「地域包括支援センター」に相談してみる。発見・搬送が早いと、大事に至るのを未然に防ぐことができます。

認知症のグループホーム、ホスピス病棟のガン患者や難病については、実際に見学に行って空気を感じ、自分の目で確かめることが大事です。見学希望があれば、事務局に言っていただければ対応します。大人数で覗き込むという見学は迷惑ですから、5~6名で何組か分けるのがよいと思います。認知症がどんどん進んでくると、介護する家族の心の痛みが伝わってきます。私たちが見捨てたらどうなるのかということがよく分かりますから、私はどんな時にも、①逃げない、②諦めない、③見捨てない、を目標にしています。私が見捨てたらどうなるのか、ということが分かりますから、自分の心に言い聞かせながら、今、やらせてもらっています。

何か自分で目標を決めないと、ストレスがたまってきます。時には「嫌だなあ!」と思い、逃げたくなる感情がこみ上げてくることもあります。一緒に働いているワーカーさんたちに弱気な思いをさせてはいけないので、何を考え、何を目標にしているかをしっかりと自覚し、場作りから始めています。強い力と勇気を出して、体の不自由な方たちに寄り添い、慰安したい、ということを目標にしています。(文責:yamada)

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『障害福祉の最前線から学んだこと』

 当NPOの事務局の他、2つの仕事も務める三井です。以前は身体障害者の通所施設に19年間勤めていました。今回はその仕事から学んだことを発表させていただきます。
まず始めは障害の捉え方について、「世界で一番普及している補装具は?」という問いから始めます。
補装具とは体の失われた機能をカバーする道具。その答えはというと「メガネ」。もし災害等でメガネが壊れて、手に入らなくなったら、近くや遠くが見えなくなり、生活に大きな影響がでてきます。ということは、多くの人が障害者かもしれないし、もしかしたら失われた機能がカバーできれば障害者でなくなるのでないか。障害はあるけれど、障害者でなくなるかもという問い。
障害者と私たちとは実はできるできないの程度が大きいか小さいかだけであまり変わりはないのでは。

そして障害の理由とその状態を知ることは、偏見をなくす第一歩という観点で、ぜひ皆さんに知っておいてほしい。簡単にいうとその理由の多くは脳がなんらかの原因でダメージを受けて、それが後遺症となり回復しない状態。低体重、未熟児によくみられる低酸素脳症などが原因。脳には運動機能、認知機能があるので、そのダメージを受けた箇所によって体の機能(認知部分も含め)に出てくるということである。交通事故やスポーツ事故、遊びなどでも脳を強く打ち付けるとダメージをうけ、運動や認知に影響してくる。つまり誰でも、今日障害をもつかもしれないのです。他人事ではないのです。
また現場で働く職員としては、スキルとして、想像力、観察力、洞察力、先読み力に加え、障害者の状況により、対応を変えるなど、より良い支援をする方法があると考える。
その他には福祉の教育的機能ととして、教職を取っている学生たちが福祉施設で実習する「介護等体験実習」、小中学生の「総合学習」を通しての効果-児童生徒、学生の人間観の変化などを感じている。
 
最後に施設に通所していた、26歳で亡くなった筋ジストロフィーの若者について、だんだんと体が動かなくなっていく状況と、そういう状態の彼との関係の中で多くを学んだ。「何か大きなことをするよりも、毎日の些細な行為が大切で愛おしい」ということに気づかされた。
「障害があろうがなかろうが、人としてはみな同じで、かけがえのない存在である」と伝えたい。(文責:mitsui) 




2018 4月21日(土) 月例講演会体験発表及び講演会 「こころの終活に向けて」
                                           会場: 麗澤大学1408教室

水野理事長
 「こころの終活に向けて」

『夫の看病で学んだこと』
【発表者プロフィール】Y.Hさん: 夫が平成22 年体調不良を訴えるがどこの病院も「異常なし」の診断。平成24 年パーキンソン症候群と判明し、本格的に在宅介護がスタート。平成28 年特養ホームに入所。現在は食事介助やボランティアでホームに通うのを日課としています。
『老いてもなお生きる』
【講師プロフィール】水野冶太郎氏:麗澤大学名誉教授、「生と死を考える会」全国協議会副会長。平成28 年 秋の叙勲で瑞宝中綬章を授与される。早稲田大学大学院法学研究科修士課程修了。米国レッドランズ大学ジョンストン・カレッジ心理学研究科客員研究員。東京女子医科大学大学院看護学研究科および上智大学で「人間学」「臨床人間学」を教えてきた。現在は麗澤大学オープンカレッジ、上智大学グリーフケア研究所等で授業担当中 。

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『夫の看病で学んだこと』
 プロフィールでご紹介のように、Hさんはご主人がパーキンソン症候群という難病になり、約7年間ご自宅で看病を続けてきました。なかなか病名が分からず不安な時期を過ごされたこと、転倒防止のため常に見守りが必要なこと、また、病状が進んでいく中、逃げ出したくなったこともあったと、当時の心の葛藤などを話されました。 
 現在は、近くの特養ホームに入居でき、ひんぱんに足を運び、ご主人の様子を見ているそうです。最期までご自宅でという思いが強く施設には抵抗があったが、気持ちは変わっていくものと言うことに気づき、何もこだわらなくても良い、今できることを精いっぱいしていこうと切り替えられた。それには水野先生からの「病気はプロに任せて、あなたしか出来ないことをさせていただきなさい。」という言葉に強く後押しされたという。 施設ではボランティアもされていて、介助を通して高齢者から多くを学んでいるそうです。
Hさんは、結果的に気持ちに余裕が出来、こうして皆様にお話させていただいている。話すことで気持ちの整理もついたといい、同じように介護、看護をしている方に何らかのお役にたてればと思っている。 月に一度家族が集まり、ご主人を迎えて食事会をしていることも話されました。
「孫を含め家族の絆が、強まった。私が支えていると思っていたが、私の方が夫に支えられている。」と語るHさんの顔は、聖母のように輝いていました。
これからも大変なことがあると思いますが、ご夫婦にとって穏やかな日々が続きますよう祈らずにはいられません。 (文責: hiraga)

休憩を挟み、『老いてもなお生きる』-こころの終活:スピリチュアリティの育成と題し、当会の水野治太郎理事長による講演が行われました。 水野理事長はご自分の怪我の体験から、バリアフリーの建物でも、車椅子の利用者にとって便利であっても、杖を使う人にとってはつかまるところがなく危険なところもあることを例にあげ、新たな視点で考えていく必要があることを語られました。
また、サミュエル・ウルマン 青春の詩―こころの老いを紹介され、若いときにこの詩に触れたときは、老いを受け入れていない詩だと感じていたが、あらためて読むと感じ方が変わり、この詩がスピリチュアリティについて語り、老いても生き続けることに向き合う内容であることに気がついたと話されました。理事長のお話しから、常に学ばせてもらうという謙虚な心で物事を見ることの大切さを教えていただきました。

ご自分の入院体験時に感じたスピリチュアルなこころの働きを感じ取り、こころを動かされたご体験、書家のお義父さまが霊的な思いを書に託し、生き抜かれた姿から学ばれたことを話され、盛りだくさんの内容となりました。
その後、デスカフェを1グループ5から6人に分かれ行い、今回の体験談や講演の感想、や、自分の老いや死について語り合い、会を閉会しました。
                                                                    (文責: handa)






2018 3月24日(土) 特別講演会 「生と死をめぐる苦悩とケア」講師: 浮ケ谷 幸代氏
                                           会場: 麗澤大学1408教室
桜の花が満開を迎えようとしている3月末、浮ケ谷幸代氏(相模女子大学人間社会学部教授)をお迎えして特別講演会を開催しました。

 生と死をめぐる苦悩とケア

浮ケ谷 幸代(うきがや さちよ)氏プロフィール
群馬県に生まれる。1975年富山大学薬学部卒業。1997年埼玉大学大学院文化科学研究科修士課程修了(文学博士)。2000年千葉大学大学院社会文化科学研究科博士課程修了。2001年博士(学術)。2003年から千葉大学他非常勤講師を務めた後、2009年から現職。現在、国立民族学博物館共同研究での「老いと看取りの死」、「精神医療と宗教との連携」、「障がい者アートをめぐるケア」など、各種研究プロジェクトに取り組む。また<カフェデモンクえりも>活動や<サンンタプロジェクト・さがみはら>活動などに参加。専攻は医療人類学・文化人類学研究対象:慢性病(糖尿病)、精神障がい、老い、見とり、死、医療・福祉・宗教の専門家など
著書:『病気だけど病気ではない』(2004)、『現代医療の民族誌』(共編著、2007)、『ケアと共同性の人類学』(2009)、『身体と境界の人類学』(2010)、『苦悩することの希望―専門家のサファリングは創造性の源泉になりうるか?』(共編著、2015)など


***講師からのメッセージ***

皆さんは「人生の最後をどこで だれと どのように迎えたいですか?」と問われたら、どのように答えますか?
今、日本だけでなく世界中がこの問いに向き合わなくてはならない状況にあり、これまで当たり前とされてきた[死」の迎え方が問われています。
欧米では、暮らしの場で「死」を話題にする「デスカフェ」と呼ばれる場が広がりつつあり、現代の死生観の新たな局面が現れているようです。
人間であればだれもが経験する、病い、障がい、老い、死をめぐる苦悩の意味を通して、老いと死から生きることの意味を皆さんとともに考えてみたいと思います。
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浮ケ谷氏のご専門は、医療人類学・文化人類学。
初めに、薬学部を卒業してから文化人類学に辿り着くまでのいきさつなどを語られた。
また人類学は、日常の暮らしの中から見ていくこと、ここ10年でケアを取り上げていく必要性があると述べられた。

<講演内容>
1) 老いや死をどうとらえるか? 医療人類学の視点での苦悩とケア (苦悩は、英語でサファリングSufferingという、患うこととも訳される)
 苦悩は自分から求めるものではなく、どこかで困難・苦境にぶつかり何らかの形で経験する。苦悩は当たり前に生きるから生じる人間の根源的な存在様式であり、向き合うことで何かが生まれる。
2) 死をめぐる苦悩とケア「看取り文化」研究から3つの視点がある…1.死の他者性 2.死の場所性 3.死の継承性
 94才の義母を自宅で看取られた話を交えて解説。義母の死にざまを見て自分(一人称)の死を考えた。
 人類学的に他者の死をどう理解し、一人称の死をどう見ていくか、どう継承していったら良いのか。
 場所性では、地域ケアが大事である。(地域・家は、その人の歴史、想い出が刻まれている。)
3) 生と死を育むために…一緒に考えましょう。
 死にゆく人から何を引き継ぎますか。
 人生の最期をどこでどのように迎えますか。
 自分が死ぬときに、下の世代に何を渡していきたいか。
 皆で考えましょう。普段から死生観を語る「デスカフェ」の普及が望まれています。

まとめとして「いのちの教育として看取りが一番。子どもでも看取ることで死を必然的に学ぶことが出来る。『人がそこにいるということ』それがケア。ケアされている立場でも誰かをケアしている。」と結ばれました。
「文化人類学」の視点―文化から見た貴重なお話を伺いました。
たくさんの方々が参加され、熱心にお聞きしていました。当会の「患者を支える会」「グリーフケア」に携わる会員も多く参加、地域ケアに関わっていることから共感を覚えた方も多いでしょう。さらなる活動に向けての力になることを願います。     (文責: hiraga)





  2018年 2月 24日(土)  NPO法人東葛・生と死を考える会第7回通常社員総会 ( 会場; 麗澤大学1408教室)

NPO法人
東葛・生と死を考える会
第7回通常社員総会

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第7回通常社員総会        
1 総会出席者数の確認
2 .議長選出 …川久保理事
3 議事
第1号議案 平成29年度事業報告および収支決算の件  資料
第2号議案 平成30年度事業計画および収支決算の件  資料
第3号議案 資産の件    資料
第4号議案 役員の件    資料
第5号議案 定款変更の件    資料
4 会員の皆様からのご意見・ご提言の時間
5 議事録署名人2名の選出
6 新役員紹介
7 挨拶 水野治太郎理事長代表
8 報告 (役員・世話人紹介・各活動グループの報告)

NPO法人東葛・生と死を考える会第7回通常社員総会は、議題に基づき、川久保理事司会のもと速やかに行われました。
全ての議案は承認されました。

水野理事長の挨拶
これから向かっていく次の世代を考えた上での問題提起をされました。
   「時代に似合った理念と構想があっても良いのではないか。」

・会の名称について…東葛地区から千葉、埼玉、神奈川と広がり発展していることから、東葛ではなく新しい会の名称について考えている。  どういう会の名称にするのか皆さんのご意見を伺うなどして決めたい。
 その他には、来年に向けて事務局などに大きな動きがあることを示唆された。

千葉グリーフサポートからのお知らせ
・来年1月で5周年を迎え、大きな講演会を考えている。
  1月19日、講師は山崎章郎氏(著書「病院で死ぬということ」など)、会場は千葉医療センターに決定
  今年後半は、講演会に向け広報活動をしていく予定。

以上をもって総会は終了いたしました。

多くの会員が出席し、質疑応答も熱心に行われました。これからの会の発展に繋がると思います。


2018 1月6日(土) 特別講演会「スピリチュアルケア入門―臨床宗教師の視点から」講師: 谷山 洋三氏

                                         会場: 麗澤大学1601教室
新しい年を迎えました。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

今年初めての講演会は、谷山洋三氏をお迎えしました。

 「スピリチュアルケア入門―臨床宗教師の視点から」
谷山洋三氏プロフィール
1972年生まれ、東北大学文学部卒業、東北大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学) 長岡西病院ビハーラ病棟ビハーラ僧、四天王寺大学準教授、上智大学グリーフケア研究所主任研究員などを経て現在東北大学大学院文学研究科准教授。専門は臨床死生学。
著書:『医療者と宗教者のためのスピリチュアルケア―臨床宗教師の視点から』『スピリチュアルケア』『スピリチュアルケアを語る…ホスピス、ビハーラの臨床から』(谷山洋三・伊藤高章・窪寺利之)
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お正月明け早々に谷山先生の講演でした。谷山先生は冒頭に「みなさん平均からすると少しずれている。でも、誇りに思ってもらいたい。大事なことです」との、驚かされる言葉から始まりました。

その心は、「一般の人には、スピリチュアルケアに関心を持つ人がまだ少ないのに、お正月早々関心ををもって集まったことを誇りにしてもらいたい」のことでした。
講演はレジメに従って、1.スピリチュアルケアとは? 2.感情に焦点を当てたスピリチュアルケア 3.臨床宗教師とは?4.こころのお手入れ としてのお話でした。 

「スピリチュアルケア」は、ホスピスの導入に伴い入ってきた言葉で、緩和ケアと対で考えられているが、色々の場面で必要とされる「よろず相談」的な、もっと広い概念である。また、特別なものでなく、人を大事にすることであるとのこと。
臨床宗教師とは? では、欧米のチャプレンを日本の宗教観に合わせて、寄り添うことに重点を置いて、時には宗教的資源をも活用するもので、在宅緩和ケアをしておられた故岡部健医師の思いが具現化したものとのことでした。

そして、こころのお手入れとして、長く活動するためにはストレスを溜めないこと、家庭に持ち帰らないで現場に(気持ちを)置いて帰ることが大切と。具体的にはルーティーンという儀式を利用したり、スピリリチュアルグッズを利用して、集中力を高めたり、気持ちの整理をつける方法も紹介されました。

終わりにいくつかの質問にも丁寧に答えていただきまました。 (文責: minato)








2017 12 2日(土)  特別講演会「死にどう向き合うか」       会 場: キッコーマン・アリーナ(流山市民総合体育館) 

特別講演会「死にどう向き合うか」
 

   主催: NPO法人 千葉県東葛地区・生と死を考える会
   後援:
流山市、流山市教育委員会

<プログラム>…一部変更になりました。
◇.「私たちの社会貢献活動」DVD上映
◇水野冶太郎理事長「死を考えることは人間らしい義務である」…竹内副理事長解説
◇島村善行氏 (医療法人社団洗心理事長)による講演「人は死をどのように迎えるのか」
◇小グループに分かれて自由懇談「私の生と死」「デスカフェ」

竹内啓二当会副理事長

島村善行氏 (医療法人社団洗心理事長)

近隣の方々がたくさん参加されました。

司会: 星野幸子氏
「デスカフェ」では、各グループとも生き方などの課題を真剣に話し合う姿が見られ、とても好評でした。

           盛会にて終了いたしました。多くの皆様にご参加を頂き厚く御礼申し上げます。






2017 11月25日(土) メモリアル・サービス(追悼音楽集会)

                             会場: 麗澤大学1408教室
メモリアル・サービス(追悼音楽集会)
メモリアル・サービスは亡くなられた家族や親しかった方々を想い起こし追悼祈念する集会です。
  プログラム
 1. 追悼者の呼名
 2. 大切な人を亡くして(体験発表)
 3. 日野原重明先生を回想する。
 4. グリーフケア従事者認定者への認定贈呈
 5. 癒しの音楽

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1)  始めに日野原重明先生を筆頭に近年亡くなられた方のお名前を読み上げ、全員で黙とうをささげました。
2)   N様による体験発表
58年間連れ添われたご主人様を突然亡くされました。大切な伴侶であったご主人の功績を讃え、ともに家族を築いてこられた掛け替えのない存在であったこと、また亡くなられた後に「エンディングノート」を見つけ、そこに書かれた内容を見て、家族への深い思いやりを感じ感謝の気持ちでいっぱいになられたこと、天明を全うし安らかに旅立ったことなどを言葉をつまらせながら語られました。 

 梅谷養二様…水野理事長
水野理事長は、今年94才で亡くなられた梅谷さんの生涯について、牧師としての業績、グリーフケアに対する熱い気持ち、ユーモアにあふれた笑い顔、彼からたくさんの刺激を頂いたことなどを話されました。そして、ご長女に代わって、ご友人の手紙「また会う日まで」を読み上げました。
3)  日野原重明先生を偲ぶ…水野理事長
日野原先生とのつながりは、自身の著書『ケアの人間学』を読んでお手紙を頂いたことからのお付き合いだった。それから長年にわたって「生と死を考える会全国協議会」の顧問になって頂いたこと、麗澤大学には、当会が主催した「生と死を考える会の全国大会」を含め5回来られていること、年を重ねても道理を重んじ、何事にも興味を持たれるなどの数々のエピソードを懐かしそうに話されました。


4)  グリーフケア従事者認定者への認定書授与
水野理事長から、グリーフケア従事者認定者に一人ずつ認定書が授与されました。

10名の方が認定書を授与しました。グリーフケアという地道な活動を続けていくうえでの大きな励ましとなると思います。
                  

5)  癒しの音楽
参加者全員で「アメージング・グレイス」「いのちの歌」などビデオを見ながら歌い、癒しのひと時を共有いたしました。
(当初予定されていたアカペラのコーラスが急きょ変更になりました。)

茶話会…当会で好例となりつつあるグループ懇談「デスカフェ」を行い、散会としました。
ある参加者から「歌詞に感銘を受け亡き夫を想い涙が出ました。有難うございました」という感想を頂いています。
                  (文責:hiraga)





2017 10 14日(土) 月例発表会 「水野理事長著書『グリーフケアの理論と実際』の感想発表」

                          会場: 麗澤大学1408教室校舎

テーマ; 「水野理事長著書『グリーフケアの理論と実際』(金子書房) 感想発表」
今月は、この夏に発売された水野先生の著書『グリーフケアの理論と実際』の4人による感想発表です。
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◇Fさん(当会員・女性)…グリーフケアの勉強を始めて3年、スタッフとしても活動されている。
 本書の中から、分かち合いの会、寄り添うことの大切さ、ディスコース(世の中の常識)に圧倒される苦しみ、喪失を贈り物に変えるという部分を中心に、ご自身の喪失体験を振り返りながら通ってきた道を話された。
特にディスコースの話では、自死遺族ならではの繊細なこころを述べられた。 喪失を贈り物に変えると言うところでは、亡き人と残された人が一緒に作っていって出来上がるものが贈り物だと言われ、グリーフケア従事者は、その過程を見守る使命を背負っている、自分も勉強して従事者になりたいと思っている。この本はグリーフケアを受け継ぐ私達へ水野先生の熱い思いが込められている。地道にグリーケアの活動をすることで誰もがケアのこころを持つ優しい社会になっていくことを信じていますと話された。

◇Hさん(当会員・男性)…グリーフケア歴は長い。常に勉強をしながらスタッフを続けている。
 男性の立場からのご意見を伺った。この本でグリーフケアを再学習し、反省する点も見つかり、新たに学び改善しようと思った。スタッフとしては長いが、時々続けるのに迷いが出ると言う、そんなとき他のスタッフのサポートに助けられ続ける意欲を頂いている。亡くなられた奥様の出会いにスピリチュアリティを感じ、本書が、幸せな人生だったという物語を発見できた手がかりになったと感謝の思いをつづられた。

◇Hさん(女性)…上智大学グリーフケア人材要請講座終了、現在同研究所の臨床傾聴士講座を受講中・水野先生のグリーフカウンセリング講座受講生
 二年前に上智大学の講座で水野先生と出会い「喪失体験者の集い」にクライアントとして参加した。父親の喪失と照らし合わせながら、水野先生のナラティブ・アプローチとの出会いについて語られた。
ナラティブ・アプローチの最後の部分「自分だけでこころの痛みと戦っているのではなく、他者との関わりの中で生きている。」というところで目を開き、自分自身の語り直しになったと言われる。現在「私の物語」を聴くボランティアをしているが、相手の方への尊敬と感謝の気持ちがあふれてくるのを感じ「誰でも私の物語を持っている」ということを強く思った。こうして語ること、聴くことを繰り返しながら成長していくことを願っている。
「悲嘆という同じ流れにしがみつくのではない。別の流れの中に身を置いてみる。」という一節が印象に残りました。

◇Yさん(当会員・男性)…グリーフカウンセリング講座受講生
 この本の読書ノートを作成たしプリントを参加者に配られた。本に出会うと読書ノートを作成しているという。大変な勉強家であると伺える。
要点抜粋などこの本を読むうえでの参考になることは間違いない。自身は、まだ勉強中で従事者になりたいが、もう少し学んでから従事者しとて活動したいという希望を持っている。グリーフケアだけでなく他の分野にも興味があり、広く学びそこからグリーフケアの学習も繋げて行きたいと今後に向けての豊富を語られた。

<水野先生の言葉>
 「仙台でのワークショップを終え、確実に新しい世代が芽生えてきていることを感じた。 この本は、日本心理学会、教育心理学会をはじめ、さまざまな学会に紹介され注目されているようです。今後、臨床心理士などの対人援助の現場をもつ関係者に少しずつ知られてくることを期待しています。」
 最後に歌番組を見られて感じたことを述べられた。「昔の歌手は、たとえば昭和時代の演歌だと、高名な作詞家の歌詞(シナリオ)から感じとったものを歌い上げる。人生への深い洞察力から切り取った言葉に魅力があった。歌手はそのシナリオを尊重して歌い上げる。それに対して今の歌手は、自分の感情(シナリオ)で歌い上げる。つまり自分で自分の感情を意味づけ物語化する自分流のパフォーマンスを重視する。つまりシナリオを自分で描き、自分の人生を自分で意味づける時代。他人からみると言葉に迫力がなく、単なるパフォーマンスと批判される。しかし見方を変えると、自分の人生を自己表現するナラティブの時代がきているともいえる。それを自己実現のスタイルだといえば、納得できる部分がある。しかし、他者との共通点とか生きる意味を深く探求することになると、自分中心の世界を脱して人生(生きること・死ぬこと)をさらに深く考察する必要がある。それには「自己超越」の地平に立つ必要がある。「 自己実現と自己超越の二つの原理のせめぎ合いとか関係性を考えると、時代のテーマが見えてくるように思う」と結ばれた。

四名の方々の感想は、それぞれにその人が感じるもの。それを他者の前で発表すると、共通の広場が開けることになる。自己実現と自己超越の関係性がそこにもみられるようである。本書は、臨床に携わる方々をはじめ、これからグリーフケアを勉強したいと思う方、グリーフの真っただ中にいる方、終末期の問題に関心を持たれている方など多くの方に読まれることを願います。 (文責: hiraga)




2017 9 16日(土) 月例講演会 「スピリチュアリティが開く新しい地平」 講師:水野冶太郎氏 (当会理事長)

                                                                     会場: 麗澤大学1408教室校舎
テーマ; 「スピリチュアリティが開く新しい地平」
二か月ぶりの月例講演会になります。今回は当会 理事長である水野先生の講演です。
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 初めに

 「さる9月2日と3日、上智大学サテライトキャンパス(大阪)で開催された「生と死を考える会 全国大会」に参加しました。今年のテーマは「マインドフルネスとグリーフケア」でした。在宅ホスピス医の内藤いづみさんが、スピリチュアリティについて、私たちが日常でも経験できる広がりのある話をされました。」
今回のテーマと偶然同じだったことを語り、今時代の新たなテーマであるスピリチュアリティを強調されました。

         スピリチュアリティが開く地平 -対人援助の臨床の時代-

講演要旨

 昨年、鎌田東二氏企画・編による『講座スピリチュアル学』(全7巻(2014~2016、ビイング・ネット・プレス)が刊行されました。内容をざっと見て、これまでの人間観・人間理解に大きな変更を迫り、対人援助の臨床場面に、新たな示唆を示すものだと感じました。 第1巻は「スピリチュアルケア」、第2巻「スピリチュアリテイと医療・健康」、第3巻「スピリチュアリテイと平和」、第4巻「スピリチュアリテイと環境」、第5巻「スピリチュアリテイと教育」、第6巻「スピリチュアリテイと芸術・芸能」、第7巻「スピリチュアリテイと宗教」とにテーマが分かれている。スピリチュアリテイを各主題に合わせて幅広く掘り起こす作業を展開しています。

 統一したスピリチュアリティの定義があるわけではないのですが、人間のこころには、知性・感性以外に、霊性を感じる感覚や気高い精神性への希求がみられること。 誰もがもつ宗教性・精神性・たましい・スピリチュアルニード、スピリチュアルペインや人生の深い意味への飢え・渇きについてしっかり考える時代に入 ったという強い印象を受けるものでした。

 背景となるのは、むろん長寿・高齢化が第一の原因。第二に、デジタル社会のように技術文明の高度化により、専門家だけに委ねられない、人間らしい生き方の最後の砦ともいえる領域が、スピリチュアリティだといえます。

 水野は1979年に、IBMの寄付によってできた実験大学で、「トランス・パーソナル心理学」に在籍し、「自己実現」と共に「自己超越」に挑戦する新しい心理学の潮流に出会いました。この自己を越えるものとのつながりが、新たな装いの下に、現代の人間的課題として再び登場したと理解しています。

 スピリチュアリティが開く地平として次の三点に要約できるでしょう。第一には、人間理解の広さ・深さ・独自性に切り込んで行ける地平を開くものであること。 第二には、人間を理解するとき、一人ひとりの主観的世界をも加えた、それも霊的な感性をまでも感じ取るこころが研究者・対人援助者に要請されるということです。Aさんという個人の語りに、いったい誰が傾聴したのかが問われるのです。主観を離れた科学的客観的姿勢ではなく、むしろ主観的で独自なスピリチュアルな姿勢こそが、Aさんのスピリチュアリティを明らかにするものといえるでしょう。第三には、人間研究には、一対一の臨床的関わりこそが王道であることを明示するものといえます。新たな時代を開くこうしたテーマに向き合ってまいりましょう。向き合う相手の霊的世界・精神性・宗教性に気配りする時代にはいったということです。

 
今回は「スピリチュアリティ」をテーマに水野理事長の解説と話し合いが行われました。生と死を考える会も「スピリチュアリティの時代に入って来ている」と語る水野講師の講義内容でしたが、何か新しい心の世界の探求に一歩足を踏み込んだ感じがします。
                                                      (文責=Yamada & Мizuno)





2017 7 22日(土) 月例講演会 「患者の語りを傾聴する」

                            会場: 麗澤大学1601教室校舎

初めに、水野理事長から先日ご逝去された日野原重明先生とのつながりについてお話があり、参加者全員で一分間の黙とうを捧げ、
ご冥福をお祈り致しました。

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テーマ;
「患者の語りを傾聴する」
・齋藤とし子様(当会会員、乳がん体験者の会「アイビー千葉」代表)、
・湊 和夫様 (当会会員、世話人)
お二人はご自身がんを患い、がん患者会に長くかかわってこられました。
患者の語りを傾聴することはどういうことかなどについてお話をうかがい、その後、小グループに分かれ懇談をいたしました。


*会員・乳がん体験者の会 「アイビーの会」 代表  齋藤 とし子氏
  ・1985年、32年前乳がんの手術・治療の体験談 
   今と違い、がんの告知もなく、治療法の説明もなかった。
   患者本人の声を医療者が聞かないで、ご主人を通して希望を言う…情けない思い

・乳がん患者の会に参加し、同じ思いの仲間がいる安堵感と、孤独感が癒された。
 これから「どう生きるか?」を考え、ご自分の体験を生かした患者会のボランティア活動をしようと決心。

・乳がん体験者の会「アイビーの会」立ち上げる。、
  公開講演会・医療相談などを行い、情報交換と分かち合いの中で、ゆっくり心の痛みに向き合いながら、
  問題自体を客観視できるようになる。

・他の病気もあるが、セカンドオピニオンを受け、病気体験者のお話を聞くことができた。


・2010年112名にアンケート
「入院・治療中に医師や看護師の言葉で嬉しかったこと」・逆に「傷ついたこと・困ったこと」「乳がんになって変わったこと」などをご紹介下さった。

*会員・世話人・ちばグリーフサポート・心の相談室 責任者・
千葉医療センターがん患者サロン代表  

 
みなと 和夫氏

 他のグリーフサポート・患者サロンでも共通しているが、参加者にお約束事をお伝えしている。

参加にあたってのお約束事
○同じ体験をした遺族・友人として、自分の気持ち・体験を自分の言葉で話す(分かち合う)場です
○他の方のお話は、評価することなく聴きましょう
○宗教や団体への参加、商品などの勧誘をする場ではありません
○(個人情報もあるので)ここでの話は、ここ限りにお願いします
                  
        安心・安全の場で、心置きなく話す(語る)
〈患者サロンから〉
  ・サロンに参加するまで躊躇されたり、途中で辛くなって退席されることがある。
  ・がんになった気持ちや治療法について、始めは涙声で話せなかった顔にも、笑顔が見えるようになって帰って行かれた。
  ・家族や友人にも本当の気持ちは伝わらないので、気持ちを話す場、吐き出す場、共有の場がほしいと話された。

〈グリーフサポートから〉
  ・「せめて夢の中ででも“会いたい”」 「夢に出てきてくれる」
  ・「何か、つながっている感じがする」 「何か守られている感じがする」
   皆さん亡くなった大切な方と、何らかの繋がりを感じておられる。

最後に柳田邦男氏の言葉を紹介された。

なぜ書く(語る)のか
第一は、書かなくてはいられないような抑えがたい情動に突きうごかされて
第二は、自分の生の証しのため
第三は、自分の癒しのため
日常生活というのは・・・雑然としている。
・・・雑然としたことを整理して一本の筋にまとめる作業であるわけです。
・・・混沌とした自分の内面の状況というものがある整理された状況になって癒されていく。

第四は、・・・癒しだけではなくて、一歩進んで自らの再生のために
出典:柳田邦男「体験と物語」プシケーvol16、1997

お二人の貴重なお話を聴いた後、小グループに分かれて懇談。各グループとも活発な意見交換が行われ、各々が自分のこと、家族のこととして、具体的な話し合いができたようです。
病気になってから考えるのではなく、「とうかつ・生と死を考える会」例会・体験者の傾聴などで平素から学んでいくことの大切さを実感した。
                                                                             (文責:muramaki)  







2017 6 24日(土) 月例講演会 「患者を支える会のメンバーによる体験発表」

                            会場: 麗澤大学1408教室校舎

テーマ; 「患者を支える会のメンバーによる体験発表」
「患者を支える会」は、医療機関・施設でアロマセラピーと傾聴を通して患者さんに寄り添うボランティア活動をしています。
今回は、実際に現場で活動されている3名の方のお話をお聴きしました。
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島村クリニック  ボランティア歴半年 M.E
 夫を送った翌年、ホスピスボランティア講座に参加して昨年秋から活動を。この20年の間に私たち夫婦の親4人と夫を送り、ガンであった父親と夫は自宅からの旅立ち。これまで私の経験してきたことが何かお役にたてばとの気持ちから活動させていただいています。
病院スタッフが忙しく仕事されている中、私たちはアロマでトリートメントしながらの傾聴。気持ちが良いとスヤスヤされる方や、元気で働いていらした頃を懐かしく思い起こして夢中で話される方。特に私の知らない戦争中の物の無い時代の子育ての知恵や苦労のお話には本当に頭が下がります。私の子供との関係に大きなヒントをいただき感謝することが少なくありません。ボランティアは初心者の私ですが活動を通して人生のアドバイスをいただいている気がします。患者さんが歩いて来られた道々に咲かせてこられた大きな花、可愛い花を思い起こしてもらって、ほっこりした時間を持っていただけると嬉しいです。

旭神経内科リハビリテーション病院・栗ヶ沢 ボランティア歴5年 K・R
 旭神経内科リハビリテーション病院でのボランティア活動は、2007年3月に始まりました。栗ヶ沢デイホームは、2009年10月になります。
現在、デイルームにいらっしゃる患者さんを中心に、アロマトリートメント及び傾聴を行っています。活動での学びは多く、自分の方が癒しを頂いていることへの気付き、自分の緊張が鏡のように相手に反映してしまうこと、言葉を発しない方でもアロマトリートメントによって表情が柔らかくなっていくこと、何度も繰り返し「ありがとう」を口にされるお気持ちなどがあります。患者さんの若い頃の戦争体験や職業意識、御家族や趣味等のお話から、私自身が感じ取り得られたことには限りがありません。「継続は力なり」といいますが、無理せず頑張り過ぎず、ささやかにでも活動を続けていければと思います。また、活動を通じて仲間が増え、知り合った方々の幅の広さや深さも頂けたと感じています。

柏市立病院 ボランティア歴3年 S・T
 今年からMさんの後任として柏市立病院チームの責任者となりました。柏市立病院では病棟での活動の他に外来患者さんへ抗ガン治療を行う化学療法室での活動や退院後にご希望のある患者さんへ対応する在宅活動の3体制をとっています。お花見会やライヤー奏者を招いてのクリスマスコンサートも行います。
患者を支える会には活動を貫く3つの基本姿勢があり、その中の一つに『患者、家族の方に接する活動を通じて誰にでも訪れる死を肯定し自らの「生」をより良く生きることを学ぶ』というものがあります。
この基本姿勢に通じる話として、活動を通じて出会った難病を患った患者さんの話を紹介します。この患者さんはとても明るく世話好きな女性ですが、何度目かの入院でお会いした時かなり落ち込んだ様子でした。ゆっくりと手のトリートメントを始めると気持ちがほぐれたのかお話を始めてくれました。「良くなっては別の個所が悪くなる…家族にしてあげたいこともできない…どんどん悪くなっていくばっかり」と、言葉が進むにつれ涙を流されました。私は何も気の利いた言葉をかけてあげられないまま、アロマトリートメントが終わっても患者さんの手をずっと握っていました。この患者さんの将来は「今よりもっと辛く厳しいもの」に違いありません。でも、その将来に向かって挫けることはあっても、『生き続けていく』この患者さんをスゴイと、そう思いました。人は向き合わなければならない様々な事態にぶつかった時、『どう生きようとするのか』…そのことがとても大切です。私はこの患者さんに出会って『苦しみや悲しみしか感じられないもの』に対しても、人は一歩ずつ、その人なりのやり方で立ち向かおうとするんだと感じるようになりました。患者さんお一人お一人から「どう生きようとするのか」その姿勢を学ばせていただいていると感じるようになりました。






2017 5 27日(土) 月例講演会 「生と死を考えるー視点~「そのままの私」からはじめる勇気~講師:大童法慧氏

                                会場: 麗澤大学1408教室
テーマ;「生と死を考えるー視点~「そのままの私」からはじめる勇気~
大童法慧(だいどうほうえ)氏プロフィール 
…光邦山徳成寺副住職
  1969年 山口県徳山市(現・周南市)生まれ。
   20歳の頃より福井県仏国寺の原田湛玄老師のもとへ通い、参禅を続ける。
  駒沢大学仏教学部禅学科卒業後27歳で出家得度。大本山總持寺にて役寮を経験。
  現在は、福島県徳成寺副住職。 悲しみを佛の智慧に学ぶ会主宰。
  よみうりカルチャー恵比寿で不定期に坐禅会を実施するほか、セミナー、講演、カフェでの法話イベントなど精力的に活躍中。
 著書に、『修証義入門―そのままのあなたからはじまる』(雄山閣)
            『坐禅―<そのままの私>からはじめる』(メタモル出版)その他がある。  
            光邦山徳成寺のHPはこちら 

 今回は徳成寺副住職の大童法慧氏のお話をお聴きしました。グリーフのワークショップにも積極的に参加され、僧侶としても多方面に活躍されています
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黒い法衣を纏った大童氏は、口にして欲しい言葉「言の葉」(コトノハ)として、12の文を取り上げ、エピソードを交えながら説明してくださいました。その文を参加者全員で大きな声で復唱しました。そのうちのいくつかを紹介します。

 「吾人は成仏道の過程にある」―原田祖岳老師
大童氏は工務店の息子であり、宗教なんて胡散臭いと思っておられた。二十歳ぐらいの時、大切な女性を亡くした大童氏は、「なんでこんな苦しい思いまでして生きていかなくてはならないのか」 、「なんで人は死ななければならないのか」と悩み、苦しまれました。ある日、神田神保町の古本屋で『人生の目的』という1冊の本との出会いが大童氏を原田祖岳老師の隠居所であった福井県小浜市の発心寺へと導きました。

 「いかなるが 苦しきものと 人問わば 人をへだつる 心と答えよ」― 良寛
良寛禅師の読まれた、“この世の中で苦しいものは何かと人に問われたならば、自分と他人をへだてようとする心であると答えなさい”という意味のこの歌に関連して、大童氏は、私達は、生と死を隔てているのではないか?、 本当の世界は1つであって、隔たりのあるものではない、と言われました。
 「ひとはなきながら なきつづけながら こころになみだのいけをこしらえていく」― 内田麟太郎

参加者全員でこの詩“なみだいけ”を朗読。 言の葉、人それぞれの“なみだいけ”。
 通夜の席で大童氏は内田麟太郎さんの絵本『なきすぎてはいけない』の読み聞かせを行うそうです。泣いてもいい、でも泣きすぎてはいけないという気持ちを込めて。

この他にもイラストや、クイズ形式で「生と死」を幅広い視点でお話くださり、また坐禅については、椅子を用いた禅、坐禅時の心のアプローチの仕方なども教えていただきました。

 最後に大童氏は、「私達はいつも準備ができているからこそ“悲嘆”がある。だから大きな困難があっても大丈夫!」と言われました。それは、私達参加者全員への「言の葉」エールに聞こえました。  
             (文責・s.tokunaga)




2017 4 22日(土) 月例講演会 自分らしい「生き」「死に」を考える 講師: 三浦靖彦氏

                                会場: 麗澤大学1408教室
テーマ;「自分らしい 「生き」 「死に」を考える
三浦 靖彦
(みうらやすひこ) 氏プロフィール 

  
東京慈恵会医科大学付属柏病院 総合診療部 診療部長
 
1982年 東京慈恵会医科大学卒業。 1986年 岡崎国立共同研究機構、生理学研究所。 
  1987年、国立佐倉病院内科医長(透析センター医長)
  1993年 東京慈恵会医科大学腎臓高血圧内科教室講師。
  1998年(財)航空医科大学研究センター研究指導部長。 2005年 野村病院副院長・診療部長。
  2014年より現職。 専門は腎臓内科・総合診療・医療倫理学・航空宇宙医学・旅行医学。
  著書(共著)に『自分らしい「生き」「死に」を考える―『私の生き方連絡ノート』を活用して』
  自分らしい「生き」「死に」を考える会(編集)2016年。自分らしい「生き」「死に」を考える会副代表。

 
今月は、「自分らしい「生き」「死に」を考える」をテーマに 三浦靖彦氏(東京慈恵会医科大学付属柏病院 総合診療部 診療部長)をお招きし、定例会を開催しました。
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三浦先生は、自分らしい「生き」「死に」を考える会の副代表を務められており、超高齢化社会、在宅医療推進に向け、アドバンス・ケア・プランニングを推奨されています。
 アドバンス・ケア・プランニングとは 「将来の意思決定能力の低下に備えて、患者さまやそのご家族とケア全体の目標や具体的な治療・療養について話し合う過程(プロセス)」と定義されていること、家族や主治医、医療スタッフとともに丁寧に作り上げていくものであると述べられました。また、本人の考え方は変わることもあり、一度書いたからと言ってその内容が決定される訳ではなく、定期的に見直し、書き換えることもあってよいとのことでした。

今回、三浦先生のお話を伺い、常日ごろから自分自身がどのように生きどのように人生を全うしたいかについて、家族や身近な人と語り合い、文書などに残しておくことの大切さを改めて考える機会となりました。
 また、先生は私たち「とうかつ・生と死を考える会」の活動にもたいへん関心を示され、大切な方をなくされた方に会の活動について紹介したいとおっしゃっていました。なお、自分らしい「生き」「死に」を考える会の活動に興味をもたれた方は、ホームページhttp://www.ikisini.com/index.html をご参照ください。
                   文責:t.handa





2017 3 25日(土) 月例講演会 グリーフケア従事者3名の方の体験発表
                                                                      会場: 麗澤大学1408教
今年は、春の足音が遅く、学園の桜もまだ蕾のまま、一日も早い開花を待ち望んでいる方も多いでしょう。
3月の月例講演会は、「グリーフケア従事者3名の方の体験発表」 というテーマのもと、3人のお話を聴かせて頂きました。

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◇初めに水野先生から3名の方の紹介があり、それぞれの発表に入りました。
 2人は、グリーフケアの現場で実際に従事しています。その中で感じたこと、考えること、またご自身の信念などを話されました。
 もう一人は、喪失体験の発表を語られました。


Tさん…初めてファシリテーターを引き受けた時の緊張感、新人従事者として感じる名札の重みなどを語られ、グリーフケアに真摯に向き合っている姿勢が伝わってきました。グリーフケアに新しい風が流れているのを感じます。今後の活動を期待しています。

Mさん…若い時にがん闘病したことで、命の大切さなどの気づきを得て、カウンセラーの勉強をし始めたこと。いろいろな本を読み、以来、グリーフケフに長く携わっておられる。震災後の被災地にも出向き、喪失を抱えた方に出遭ったことなど当時を振り返り言葉を詰まらせていました。
自分自身に大きな気づきをもたらした言葉は「今でなければ出来ないことがある。今でなければ繰り返せないことがある。今でなければ得られないことがある。今こそが真の人生、すべてである。」

Oさん…夫を20年前に突然の病で亡くされている。知人から「痛みの分かち合いの会」を紹介され、同じような喪失を持つ方たちと語り合うことで共有感を得、分かち合いの存在の大きさを感じた。他では教会で良き神父さんに出逢い、自分の居場所を見つけたこと。聖書の言葉も支えとなっていて、次の言葉で話を結びました。「疲れたもの、重荷を負うものは誰でも私のところにきなさい。休ませてあげよう。」マタイ11章より


水野理事長は、「3人の話の中から、グリーフケアというものが、見えてきたと思います。人生の中で、死別は自分の死より辛いものである。
また、グリーフケフの原点は、「ただ辛かったことだけではない。人間はそのことから意味をつかみ出している。そして、誰かに聴いてもらいたいと思っている。そのことを意識して誰かの代わりに聴いてあげて欲しい。黙って見守ってあげる人がグリーフケアの従事者である。その方の重荷を下して、一緒にかついであげる場所を作ることが大事である。」と言われました。


休憩の後、デスカフェのように数人ずつのグループに分かれ、話し合う時間を持ちました。
グリーフケアを受ける人、携わる人、両方の貴重なお話を伺うことが出来ました。
これからグリーケアに対する関わり方なども変わってくるでしょう。今後もこのような取組を続けて行く予定です、多くの方に参加して頂きたいと願います。




  2017年 2月 25日(土)  NPO法人東葛・生と死を考える会第六回通常社員総会 ( 会場; 麗澤大学1408教室)

NPO法人
東葛・生と死を考える会
第六回通常社員総会

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第六回通常社員総会        
1 総会出席者数の確認
2 .議長選出 …川久保理事
3 議事
第1号議案 平成28年度事業報告および収支決算の件  資料
第2号議案 平成29年度事業計画および収支決算の件  資料
第3号議案 資産の件    資料
第4号議案 役員の件    資料
4 会員の皆様からのご意見・ご提言の時間
5 議事録署名人2名の選出
6 新役員紹介
7 挨拶 水野治太郎理事長代表
8 報告 (役員・世話人紹介・各活動グループの報告)

NPO法人東葛・生と死を考える会第六回通常社員総会は、議題に基づき、川久保理事司会のもと速やかに行われました。
* 全ての議案は承認されました。

水野理事長の挨拶
今年2月初めに亡くなられたUさんのことを話されました。(当会会員の最老長94才でした。)
若き頃に病を得たことで、彼の人生の柱ができたこと。退職後、牧師となり、グリーフカウンセラー資格取得、また患者を支える会の活動に参加。80才を越えてもなお学習の意欲は衰えず、常に上を目指し、その生きざまは素晴らしかった。最期まで自分の生きざまを貫き通されました。

老後を迎える私たちに、たくさんの笑いとたくさんの希望、そして光を与えてくれたUさん、参加者の皆さんで、黙とうを捧げました。
謹んでUさんのご冥福をお祈り申し上げます。


以上をもって総会は終了いたしました。

多くの会員が出席し、質疑応答も熱心に行われました。これからの会の発展に繋がると思います。




2017 1 7日(土) 月例講演会 「教育現場におけるグリーフサポート~死別体験にどう向き合うか」             

新しい年が明けました。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
今年初めの月例会は、「グリーフサポートせたがや」の活動紹介と、「デスカフェ」を行いました。
テーマ: DVD「教育現場におけるグリーフサポート~死別体験にどう向き合うか」

グリーフサポートせたがや
 
米国オレゴン州に「ダギーセンター」という団体があります。ダギーセンターは、死別を体験した子どもたちが集い、遊びやおしゃべりを通じて、悲しみやつらい気持ちに向き合うことのできる家です。自分たちが暮らす地域でも同じような活動を始めたいと思い「グリーフサポートせたがや」を立ち上げました。世田谷区太子堂にある「サポコハウス」で子どもや大人を対象にグリーフサポートプログラムや個別相談を行っています。
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グリーフサポートせたがや   
初めに、スタッフの二人から、活動紹介とDVDの説明がありました。
このDVDは、スタッフがダギーセンターを訪れた際、日本でも見てもらいたいと字幕をつけ、独自に作成したものである。
2014年活動開始、三つのプログラムを行っている。
○ 大人のプログラム(19歳以上)
○ パートナー死別ピアサポートプログラム
○ 子どもプログラム(3歳~18歳)
 子どものプログラムの申込みが多く、子どもを中心に活動している。

DVDを皆で見た後、デスカフェ形式でグループに分かれ、今日感じたことなどを話し合いました。
各、グループとも活発に話し合われ、「とても勉強になりました。」という意見が多く出ました。デスカフェで、会員同士の絆が深まり、また有意義な時間となっているようです。

当会も隔月第一日曜日に「子どもグリーフサポートの集い」を開催しています。

ダギーセンターの取り組みを興味深く拝見しました。アメリカとは社会的な背景が異なりますが、子どもの笑顔は同じです。少しずつ子どものグリーフサポートが広がることを期待しています。






2016 11 26日(土) メモリアル・サービス(追悼音楽集会)             会 場: キャンパスブラザ会員会館

今年のメモリアル・サービスは、色とりどりの紅葉に囲まれた
キャンパスブラザ会員会館で開催されました。

水野代表からの挨拶
「この一番良い秋の季節と、お二人のお話と歌が、亡くなられた方々の追悼になればと思います。
悲しい出来事だからこそ学ぶことがあります。悲しみに向き合うことで、失うがゆえに得たもの、亡くなった方の残して下った贈り物を一つ一つ受け止めていきましょう。この機会に自分の死と、自分にとってかけがえのない方の死を重ね合わせて、出会ったことへの感謝の気持ちを噛みしめて頂きたいと思います。」


ご子息(17才)を亡くされたKさんのお話です。
悲しい物語から始まりましたが、だんだんと亡き息子さんへの
感謝の思いへと移っていきました。
会場の皆様の中には目がしらを抑える方も多くみられ、涙と感動を共有しました。

続いては、歌と語りのコンサートです。
中嶋さんは、歌の合間にご自身の兄と姉を亡くされた思いを語られました。
その優しい語り口から、子どもの頃から一緒に育ったご兄弟、姉妹を偲ばれるお気持ちがジーンと伝わってきました。

癒しのコンサート…中嶋和子氏(ソプラノ) 杉山幸子(キーボード)
<プログラム>
 1. 千の風になって
 2. 涙そうそう
 3. 母の歌・遠い昔の母の胸に
 4. 秋のメドレー  
…皆様と一緒に歌いましょう
    里の秋 ・ 紅葉 ・ 虫の声 ・七つの子 ・ 赤とんぼ
 5. アメージング・グレイス
 6. アヴェマリア
 7. ふるさと   
…皆様と一緒に歌いましょう

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会場は、多くの参加者であふれ、お話をお聴きした後、なつかしい歌を皆で一緒に歌いました。
参加者それぞれが、話し手と演奏者の世界に自然と引き込まれ、しばし感動のひと時を過ごし、こころに暖かいものを抱いて会場を後にしました。



2016 10 29日(土) 月例講演会 アロマセラピーの新課題~グリーフ・ケアを一緒に担いましょう 講師:水野冶太郎(当会代表)
全国大会も無事、終了いたしました。
今月の月例講演会は、当会代表である水野冶太郎氏が問題提起され下記のテーマで行われました。
テーマ;「アロマセラピーの新課題~グリーフ・ケアを一緒に担いましょう」
 当会には、二つのボランティアグループがあり「グリーフケア」に携わるメンバーと「患者を支える会」に所属しているメンバーは、
通常は別々に活動しています。
 今日は、お互いの活動に共通する課題を意識して情報交換をしましょう。

会場: 麗澤大学1408教

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◇初めに水野先生から今回の課題について説明がありました。


「臨床現場でのボランティア新課題」―グリーフケアとアロマの和み―   (水野・森田による資料から)
グリーフケアの目標
    1.    安心して泣ける場所を設置する。
    2.    自分の体験を他者に語って居場所をつくる。
    3.    語りを傾聴する人の役割(聴き手の養成が必須の課題
    4.    語り直しまで寄り添う(自省を込めた新しい語りへの転換
    5.    人生の再構成・再構築へ~グリーフ教育の担い手

アロマトリートメントを介した「グリーフ」と「死の準備教育」
    1.    ツールとしてのアロマトリートメント …スキンシップ(会話の糸口)
    2.    芳香療養としての効用 …鎮静(リラックス)・鎮痛・免疫力・利尿・ホルモンバランスetc
    3.    人が手を触れることの意味 …個人の持つ優しさ、心の温かさを通して⇒緊張感が解け、安心感が生まれる。
       「こころの痛みを分かち合う」
    4.    不安・おそれ・後悔・葛藤、許し・和解、喜び・感謝など、心の中の吐露
       「スピリチュアルケア」人はなぜ老いるか、老病死・生きる意味を考える。
       人間的触れ合いを通じて、自他の人間的成長・成熟に繋がる。

 はじめての人でも 1.2 を経て 3.につなげることが期待でき、生きる意味を深め、サポートする患者とともに、生老病死の深い意味を味わいながら人間的に成長できるように努める。


◇グリーフには、死別の痛みだけでなく、離別、がん告知、リストラ、家を失うなどの痛みも含まれる。
     「患者を支える会」のメンバーも、そうした痛みと常に向き合っている。
     二つのグループの共通点は、痛みを分かち合うこと、こころが通うこと、学びを得ること

  ボランティアは、一方的な奉仕では続かない。相手に対して尊厳を持ち、学ぶ姿勢が大事である。
  そうして自分の人間的成長につなげるよう努める。

◇続いて当会会員で他の場所でも活動している二人の方に話を頂いた。
  ・湊さんは、がん患者サロンを都内他4か所で開いているが、グリーフを学びながら多様な痛みに柔軟な心で
    対応されている。
  ・松永さんは、傾聴ボランティアの会の代表であるが、アロマを学んで傾聴を広げている。

その他、それぞれのグループのメンバー多数からの発言もあり、貴重な情報交換が行われた。
一人一人取り組んでいる課題は異なるが、どの方からも真摯に向き合っている姿勢が感じられた。
このような情報交換をすることで、意識も高まり新たな気づきを得たように思う。なにより継続していく力となるのではないでしょうか。




2016 9 24日・25日 生と死を考える会全国大会「響き合う命―支え合う<生と死>」

当、「東葛・生と死を考える会」は、今年で設立25周年を迎えました。
その節目である記念すべき年に、「生と死を考える会全国協議会全国大会」を開催いたしました。

大会のねらい
頂いた命をどう活用するか、人間として生きる価値をいま一度考えて見ましょう。
こうした真摯な問いかけは、複雑で未来への展望が用意に開けない状況の中で、一筋の光を掲げることになりましょう。さらにこの機会に、千葉県と柏市が日ごろ熱心に取り組んでいる自殺防止対策に協力し、自殺防止と自死遺族ケアへの理解を深める機会にしたいと考えます。                              


水野冶太郎当会代表・生と死を考える会全国協議会副会長

高木慶子氏・生と死を考える会全国協議会会長

島薗 進氏

竹内 整一氏
↑「デスカフェ」では、参加者の皆様が活発に話し合っている様子が見られました。

「聖路加で出会った仲間たち」の演奏
  緩和ケア病棟でコンサートを続けている彼女たちの演奏は
  感動と癒しを与えてくれました。
校舎「あすなろ」では、患者を支える会で活躍しているメンバーにより、アロママッサージの体験が行われました。
また隣の教室で、当会の歴史、患者を支える会の活動、グリーフ・ケア、いずみ園などの掲示をし、来場者にご覧いただきました。



学生ボランティアの挨拶



多くの皆様にご参加を頂き厚く御礼申し上げます。





以前の学習会報告は☆東葛・生と死を考える会ブログ☆の方へ引越しました。講演抄録に保存してあります。



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