きゅうかみやでんべえいなげべっそう
旧神谷伝兵衛稲毛別荘
Old Dembei Kamiya Inage Villa

●指定区分 国登録有形文化財(建造物)
●所在地  千葉市稲毛区稲毛(いなげ)1-8-35
●所有者  千葉市
●指定年度 平成9年
●公開



旧神谷伝兵衛稲毛別荘



庭園



一階ピロティ



玄関天井の中心飾り



一階広間



マントルピース



階段



二階和室



アルコーブ



ワイン庫



秀気鐘の碑

 この付近は、かつては眼下に海が広がり、(しお)のかおりが(ただよ)う緑の松林にかこまれた格好(かっこう)のリゾート地であった。この稲毛別荘は、初代神谷伝兵衛(1856―1922)が大正6年(1917)建設に着手し、翌7年(1918)に竣工(しゅんこう)したと考えられている。伝兵衛は、明治時代、「蜂印香竄葡萄酒(はちじるしこうざんぶどうしゅ)」や「電気ブラン」の名を広め、フランスからワイン製造事業を導入(どうにゅう)した実業家であり、天井(てんじょう)(かざ)りや二階和室の意匠(いしょう)などに伝兵衛の心意気が見られる。
 建物の構造は、鉄筋(てっきん)コンクリート造り半地下地上二階建で、屋根架構(かこう)はキングポストトラス(中央に(つか)のある洋風小屋組)である。建物の外観は、一階ピロティ正面にロマネスク様式に通じる5つの連続アーチがあり、外壁を白色タイルで仕上げ、昭和初期に導入されるモダニズム建築への変化をうかがわせる特徴を持っている。建物の内部は、一階が本格的な洋間であるのに対し、二階が和室となっている。この建物は、昭和59年川島豊治氏より寄付されたもので、市内に残る鉄筋コンクリート建築として最も古く、全国的に見ても初期の建築であるので、千葉市が平成元年8月から平成2年3月にかけて保存改修整備を行なった。

(現地説明板より抜粋)