−日記帳(N0.142):2002年3月14日−
今日は東大寺のお水取り
お水取りと言うのにニュース等で見聞きするのは、上の写真で代表されるように大松明の火の粉が赤々と二月堂から飛び散る、言わば火の祭りのように思えるのですがやはり水が主で火が従のようです。

二月堂の下にある若狭井戸(閼伽井屋)か ら1年分の香水を汲み上げる行法が俗に「お水取り」、正式には「東大寺修二会(しゅにえ)」と呼ばれる14日間で最大の行法で、今年で1251回を数え、開行以来一度も欠かされたことがない不退の行法です。この行法は旧暦2月1日から2月14日まで行われていましたが現在は太陽暦を採用し3月1日から3月14日まで行なわれております。

この行法は闇夜に行われるため大松明の灯りが使われ、その火の粉を浴びると1年間は安泰に暮らせるとの言い伝えがあり、多くの人々がその粉を浴びようと必死に駆け寄ることから火の祭りの印象が強くなったように思います。 また、香水を汲み上げる行法は一般公開されないので尚のこと火が目立ってしまったものと思います。
東大寺の開祖良弁和尚の弟子実忠和尚が笠置の山中で見た菩薩様の難行に感化されて二月堂を建立しお坊さん達を集めてその難行を再現したのが修二会の始まりと言われております。 その際、ここに全国から17000の神様たちが集まったのですが若狭の国の遠敷明神(おにゅうちょうじん)一人だけが魚釣りに夢中になったため遅刻してきたのです。

遠敷明神は遅刻したお詫びに若狭からお勤めの水を送ることを約束します。 その時、若狭国の鵜瀬の地の地面の中から白い鳥と黒い鳥が飛び立ち、その飛び立った後から霊泉が湧き出したといいます。この水が地中の水路を通って東大寺の閼伽井屋に再び湧き出すとされています。この水が内陣の香水として利用され汲み上げられた後、須弥壇の下の香水壷に1年間蓄えられ聖水として信者にも分け与えられます。

クライマックスの最終日の14日の今夜、香水を汲み上げてから直径1mもある大松明を持った「練行衆」と呼ばれる11名の僧侶が一般市民を代表していっせいに堂内を駆け回る達陀(だったん)の妙法がテレビ朝日ではじめて生中継されました。

この行法は「南無頂上」「南無最上」と唱えながら札拝行道することから始まり、その速度が次第に早められて、差懸(堂内ではくはきもの)を脱ぎ捨てて、足袋はだしとなり、衣の袖をたくりあげ、いっせいに前かがみになって猛スピードで呪文のようなつぶやきを唱えながら走り、五体板に膝を打ちつけると、狂わんばかりの乱走の足音や鐘の音が轟き渡り、鬼気漂う迫力が画面から伝わってきました。 このように急ぎ足になるのは実忠和尚が遅れを取り戻そうとして編み出した必死の行法と言われております。
−日記帳(N0.143)2002年03月15日−
男の涙
鈴木宗男議員が今日午後、自民党本部で開かれた「政治倫理審査会」に出席し閉会後に記者会見し、自民党を離党することを表明しました。その内容を要約すると次のようでした。

  1.離党の理由は自民党に迷惑を掛けたこと。
  2.間違ったことをしたと言う認識は無い。
  3.疑惑を招いたのは誤解とある政治的な意図によるもの。
  4.誤解を招いた自分の行き過ぎた言動は反省すべき。
  5.外務省が今頃内部文書を公開するのは不公平。
  6.返還不要論は地元の意見を代弁しただけで持論ではない。
  7.議員辞職はせずに与えられた立場で再出発する。

そして以上を言い終えて安堵したことも有ったのでしょうか、家族や初当選した時のことに話が及ぶとハンカチで拭いてもとどめもなく落ちる涙とともに絶句状態になる有様でした。 彼のこの発言を整理すると次のようになると思います。

「自分の行き過ぎた言動で誤解を招いたことは反省するが、法に触れる行動は一切しておらず潔白なのに、ある政治的な意図により疑惑の的になっているのは残念至極、その結果党に迷惑を掛けたのでその責任を取って離党する。」

もっと判りやすく要約すれば、「ある政治的な意図により疑惑に包まれて自民党に迷惑を掛けたので離党するが国民には迷惑を掛けていないので議員は辞めない。何故なら4島返還をライフワークとして国民のため政治生命を賭けてやってきたからで今後もこれを続けるのが与えられた役割と思う。」と言うことになると思います。

宗男氏は元々故郷の十勝管区が選挙地盤でしたが小選挙区制への移行に伴い、根室・釧路管区の13区に国替えとなり、96年の総選挙で落選したものの重複立候補制により救済され比例区で当選しております。

宗男氏がその失地挽回を期して根室に注力するのは当然ですが、離党により次回選挙は支持基盤の弱いこの区から立候補せざるを得ず当選は至難とされるだけに、離党は事実上政治生命を絶たれたものと解釈されます。

もし、自民党が離党の条件として北村氏を比例選で擁立し、この13区には公認候補を立てないことで宗男氏を擁護する密約を交わしたとの噂が有り、もし事実ならもう自民党に明日は無いでしょう。

結局、彼の涙は同情を買うことによる男の武器にはならず、単に哀れを誘っただけに終わったように思います。


 
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