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京劇の美意識とことわざ

最初の公開 2011-3-19 最新の更新 2016-7-26
[京劇とは] [京劇の特徴] [俳優の区別] [京劇の格言]
[京劇の美意識の特徴] [京劇演目のニッチの例]
 [四行五法] [京劇の四つの役柄<四大行当>] [五行配当表]

京劇とは
 中国の伝統音楽劇。18世紀末から北京で成立。
 北京語・北京官話←→中州韻:「中原」風の人工的発音。
 京劇は清代に成立したが、服飾等は明代風を標準とする。
 cf.・・・→明(漢民族系)→清(満洲系)→中華民国→中華人民共和国

京劇の特徴
cf.異化効果、叙事詩的演劇、写実 < 写意


俳優の区別
ジャッキー・チェン(成龍)など、「戯曲演員」から「影視演員」に転身して成功した俳優もいる。

京劇の格言 (京劇諺語、戯曲諺訣、梨園諺訣、…)
  1. 天地大舞台,舞台小天地。 Tian1di4 da4 wu3tai2, wu3tai2 xiao3 tian1di4.
    「天地は大舞台、舞台は小天地」。
  2. 名家無専師。(名家无专师。 ) Ming2jia1 wu2 zhuan1 shi1.
    「名家に専師無し」。いろいろな師について広く芸を学ぶ者が、名優になりうる。
  3. 不像不成戯、真像不是芸。(不像不成戏,真像不是艺。) Bu2 xiang4 bu4 cheng2 xi4, zhen1 xiang4 bu2 shi4 yi4.
    「それらしくなけりゃ芝居じゃない。そのまんまなら芸じゃない」。──京劇の役者は、写実ではなく「写意」を目指す。芝居はウソだが、ホンモノより本物らしいウソもある。
    「不能不像、不能真像。」(それらしくなきゃダメだが、そのまんまでもダメだ)のあとに続けて言う場合もある。
  4. 千学不如一看、千看不如一練、千練不如一串。 Qian1 xue2 bu4 ru2 yi2 kan4, qian1 kan4 bu4 ru2 yi2 lian4, qian1 lian2 bu4 ru2 yi2 chuan4.(練=练)
    「千学は一看にしかず、千看は一練にしかず、千練は一串にしかず」。千回理屈を勉強するより一回生の舞台を見るほうが、千回舞台を見るより一回自分で練習するほうが、千回練習するより一回でも自分で舞台に立ってみるほうがまさる──芝居は実践であり、理屈ではない。
  5. 守成法而不拘於成法、脱成法而不背乎成法。 Shou3 cheng2fa3 er2 bu4 ju1 yu2 cheng2fa3, tuo1 cheng2fa3 er2 bu2 bei4 hu1 cheng2fa3.(於=于)
    「型は守れ。型にはまるな。型破りになれ。型知らずになるな」。
    女形(おんながた)の名優・程硯秋(ていけんしゅう)のことば。「成法を守りて成法に拘(こう)せず、成法を脱して成法に背(そむ)かず」。 型は守るが型にとらわれない。型にはまらぬが型は壊さない──デーモン小暮(こぐれ)「閣下」の名言「常識破りになれ、常識知らずになるな」と同じ精神。
  6. 一台無二戯。(一台无二戏。)Yi4 tai2 wu2 er4 xi4.
    「一つの舞台の芝居は一つ」。
    一つの舞台に二つの芝居は無い。舞台は一つの世界である。全ての役者は、その世界の自然な一部になるよう全神経を集中して演技しなければならない。
  7. 角色無大小、全当正戯唱。(角色无大小,全当正戏唱。)Jue2se4 wu2 da4xiao3,quan2 dang4 zheng4xi4 chang4.
    「脇役も主役もない。みな真剣勝負で演じろ」。
    角色大小無し、全て正戯と当てて唱え。役柄に大小の区別はない。どんな演目も、自分が主役の芝居と思って演じよ。 自分は脇役だから、と、手を抜いてはならない。
  8. 演人別演行。 Yan3 ren2, bie2 yan3 hang2.(別=别)
    「人を演じよ。役柄を演ずるな」。女形の名優・荀慧生(じゅんけいせい)のことば。
  9. 戯不離技、技不離戯。(戏不离技,技不离戏。) Xi4 bu4 li2 ji4, ji4 bu4 li2 xi4.
    「技あっての芝居。芝居あっての技」。 戯は技を離れず、技は戯を離れず。技巧の無い芝居はいただけないが、技巧のための技巧に走ってはダメだ。京劇評論家・徐凌霄(じょりょうしょう)のことば。
  10. 無技不驚人、無情不動人、無戯不服人。(无技不惊人,无情不动人,无戏不服人。) Wu2 ji4 bu4 jing1 ren2,wu2 qing2 bu2 dong4 ren2,wu2 xi4 bu4 fu2 ren2.
    「芸なくば客は驚かず。情なくば客は感動せず。芝居心なくば客は心服せず」。
    技無ければ人を驚かさず、情無ければ人を動かさず、戯無ければ人を服さしめず。 役者に芸の技がなければ、客は驚かない。役者の心がこもっていなければ、客は感動しない。 役者に芝居心がなければ、客は感服しない。
  11. 芸多了就傻,術多了就仮。(艺多了就傻,术多了就假。) Yi4 duo1le jiu4 sha3,shu4 duo1le jiu4 jia3.
    「器用な役者は大成しない」。 芸が多いとバカになり、術が多いとウソになる。 器用な役者は大成しない。芸や技術も大切だが、本当に大事なのは役者自身の人間としての「花」である。
  12. 演員不動心、観衆不動情。(演员不动心,观众不动情。)Yan3yuan2 bu2 dong4 xin1,guan1zhong4 bu2 dong4 qing2.
    「役者が感動してこそ、観客も感動する」。 役者の心が動かねば、観衆の情も動かない。
  13. 寧穿破、不穿錯。(宁穿破,不穿错。) Ning2 chuan1 po4, bu4 chuan1 cuo4.
    「むしろボロを着るとも、間違いを着るまじ」。どんなに豪華な舞台衣装でも、芝居の内容にあっていなければ有害無益。
  14. 台上三秒鐘、台下三年功。( 台上三秒钟,台下三年功。) Tai2shang4 san1 miao3 zhong1, tai2xia4 san1 nian2 gong1.
    「舞台の三秒間、ふだんの三年間」。 舞台上の三秒間の演技は、三年間の練習によって支えられる。
  15. 戯要三分生。(戏要三分生。)Xi4 yao4 san1fen1 sheng1.
    「芝居は七割まで」。 芝居には三割、未完成の余地が必要。ベテランの俳優が演じ慣れた芝居をやる場合でも、 七割は円熟した俳優の余裕で、三割は新米俳優の初々しさをもって、 常に新しい舞台に挑むという新鮮な緊張感を忘れてはならない。人生も舞台も一期一会。初心忘るべからず。
  16. 旦角要媚不要美、花臉要美不要媚。Dan4jue2 yao4 mei4 bu2 yao4 mei3,hua1lian3 yao4 mei3 bu2 yao4 mei4.
    「美しい女よりカワイイ女を。カワイイ豪傑よりも美しい豪傑を」。 女の役は、かわいい女を演じよ、美しい女を演じるな。豪傑の役は、美しい男を演じよ、かわいい男を演じるな。
  17. 芸無止境,天外有天。(艺无止境,天外有天。)Yi4 wu2 zhi3jing4,tian1wai4 you3 tian1.
    「芸は無限。天の向こうにも天がある」。 芸の道に終わりはない。空のむこうにはまた別の空が広がっている。
  18. 学不等於会、会不等於対。対不等於好、好不等於精。精了還要精益求精。(学不等于会,会不等于对。对不等于好,好不等于精。精了还要精益求精。) Xue2 bu4 deng3yu2 hui4,hui4 bu4 deng3yu2 dui4. Dui4 bu4 deng3yu2 hao3,hao3 bu4 deng3yu2 jing1. Jing1liao3 hai2 yao4 jing1 yi4 qiu2 jing1.
    「学ぶ」は「できる」と違う。「できる」は「正しい」と違う。 「正しい」は「うまい」と違う。「うまい」は「とぎすます」と違う。 とぎすましたら、さらにもっと、とぎすまさねばならない。
  19. 要演深、通古今。Yao4 yan3shen1,tong1 gu3jin1.
    深く演じたいなら、古今に精通せよ。
  20. 嗓子靠練不靠天。 Sang3zi kao4 lian4, bu2 kao4 tian1.
    「のどは天生にあらず、練習次第」。 役者ののど(歌唱力)は、天賦(てんぷ)の才ではなく、鍛錬で作りあげるものだ。努力と工夫で名優となった周信芳(しゅうしんほう)や裘盛戎(きゅうせいじゅう)が良い例。
  21. 黄金有価芸無価。(黄金有价艺无价。)Huang2jin1 you3 jia4 yi4 wu2 jia4.
    「黄金に価あり。芸に価なし」。黄金には値段があるが、芸は値段のつけようがない。 中国語「無価」には、「無価之宝(値段のつけようがないほど貴重な宝物)」のような「価値がある」という意味と、 「無価商品」(薬局で無料で配布する避妊具)のような「無償・無料」という二つの意味がある。
  22. 武戯文唱、文戯武唱。(武戏文唱,文戏武唱。)Wu3xi4 wen2 chang4, wen2xi4 wu3 chang4.
    「武戯は文唱し、文戯は武唱せよ」。「武」の芝居を演ずるときこそ、「文」の風格と味わいが肝要。逆もまた真。
  23. 文不温、武不躁。Wen2 bu4 wen1,wu3 bu4 zao4.
    「文は熱く。武は落ち着け」。
    文の芝居はぬるくするな。武の芝居は暴れるな。歌中心の「文戯」の演目は、歌の技巧に走ると、芝居の中身が単調になりがちなので気をつけろ。 立ち回りが中心の「武戯」の演目は、激しいアクションばかり見せようとすると、芝居の中身が薄っぺらになりがちなので気をつけろ。
  24. 逢大必小、逢高必低。Feng2 da4 bi4 xiao3,feng2 gao1 bi4 di1.
    大にあえば必ず小とせよ、高きにあえば必ず低くせよ。(1)逆説的な演技をせよ。重大な場面では抑制した演技をせよ、 歌声が高い場所では低い声のつもりでリラックスして歌え。(2)芝居にメリハリをつけよ。大きな演技のあとは小さな演技を、 高い声のあとは低い声で。
  25. 有板時若無板、無板時却有板。(有板时若无板,无板时却有板。) You3 ban3 shi2 ruo4 wu2 ban3,wu2 ban3 shi2 que4 you3 ban3.
    リズムがきちんと決まった曲は、わざと微妙にリズムをずらして歌え。 リズムが詩吟のように自由な曲は、逆にリズムを作って歌え。 京劇の歌は、日本の演歌と同様「こぶし」が命である。
  26. 眼是心之苗。Yan3 shi4 xin1 zhi1 miao2.
    「目は心の窓」。
  27. 舞台方丈地、一転万重山。出門三五歩、咫尺是他家。(舞台方丈地,一转万重山。出门三五步,咫尺是他家。) Wu3tai2 fang1zhang4 di4,yi4 zhuan3 wan4chong2shan1.Chu1men2 san1 wu3 bu4, zhi3chi3 shi4 ta1jia1.
    「舞台は一丈四方の大地。一転すれば万重の山。数歩の旅路で家に着く」。 一丈四方しかない舞台に、役者の演技一つで、山並みがあらわれる。 門の外に出て数歩すすむだけで、すぐに他の家に着く。 舞台装置を使わず、役者の体の演技だけで、山や建物がたちまちあらわれるのが京劇の演技の醍醐味である。
  28. 後台不許叫好、台上不許翻場。(后台不许叫好,台上不许翻场。)Hou4tai2 bu4 xu3 jiao4hao3,tai2shang4 bu4 xu3 fan1chang3.
    舞台裏から「ハオ(いいぞ)」と声をかけるのは禁止。舞台上で仲間の失敗をあげつらうのも禁止。 仲間どうしで褒めあったり、逆に互いの傷を大きくしあうと、お客さんがしらけてしまう。
  29. 北京学芸、天津験収、上海走紅。(北京学艺,天津验收,上海走红。) Bei3jing1 xue4 yi4,Tian1jin1 yan4shou1,Shang4hai3 zou3hong2.
    「北京で芸を学び、天津でチェックを受け、上海で有名になる」。中国は広い。 地域ごとに役者や観衆の風格は違う。京劇の本場である古都・北京でじっくり芸を学び、 辛口の観衆が多い天津で観衆から認められたら、ハイカラでチャンスの多い上海で有名になり、お金をかせぐ。
  30. 男怕夜奔、女怕思凡。 Nan2 pa4 "Ye4 Ben1", nv3 pa4 "Si1 fan2".
    「男は『夜奔(やほん)』(水滸伝の林冲(りんちゅう)の一人芝居)をおそれ、女は『思凡』(若い尼僧の一人芝居)をおそれる」。役者にとって、自分の力量が試される一人芝居が、いちばん怖い。中国映画『さらば、わが愛』(1993年)にも出てくることわざ。
  31. 移歩不換形。(移歩不換形。)Yi2 bu4 bu2 huan4 xing2.
    歩を移して形をかえず。芝居の改良は、改良の痕がわからぬように自然にすべきである。名優の梅蘭芳の持論。元の成語は「移歩換形」。
  32. 一天不練自己知道、両天不練行家知道、三天不練観衆知道。(一天不练自己知道,两天不练行家知道,三天不练观众知道。) Yi4tian1 bu2 lian4 zi4ji3 zhi1dao,liang3tian1 bu2lian4 hang2jia1 zhi1dao,san1tian1 bu2 lian4 guan1zhong4 zhi1dao.
    練習を一日怠れば退歩がおのれにわかる、二日怠れば専門家にわかる、三日怠れば観衆にわかる。
  33. 活到老、学到老。Huo2dao4 lao3,xue4dao4 lao3.
    活きて老いに到り、学びて老いに到る。人間、一生勉強。名優の蓋叫天の座右の銘。
芝居のことわざではないが、関連がある熟語や名句。
  1. 杜甫「江南逢李亀年」岐王宅裏尋常見、崔九堂前幾度聞。 正是江南好風景、 落花時節又逢君。Du4fu3 < Jiang1nan2 feng2 Li3 Gui1nian2 > Qi2wang2 zhai2 li3 xun2chang2 jian4,cui1jiu3 tang2 qian2 ji3 du4 wen2. Zheng4shi4 JIang1nan2 hao3 feng1jing3, luo4hua1 shi2jie2 you4 feng2 jun1.
    杜甫「江南にて李亀年に逢う」 岐王の宅裏尋常に見、崔九の堂前幾度か聞く。正に是れ江南の好風景、落花の時節又君に逢う。
  2. 推陳出新。Tui1 chen2 chu1 xin1.
    ふるきを推して新しきをいだす。古い物から新しいものを引き出す。
  3. 得之在俄頃,積之在平日。 (得之在俄顷,积之在平日。)de2 zhi1 zai4 e2 qing1 ,ji1 zhi1 zai4 ping2 ri4 。
    之を得(う)るは俄頃にあり。之を積むは平日にあり。わかる時は、一瞬でパッとわかる。が、ふだんの地道な蓄積がなければ、そんな霊感がひらめく瞬間は来ない。清の文人・袁守定 (1705-1782)『佔畢叢談』談文の言葉。
  4. 啐啄同時。Cui4 zhuo2 tong2shi2.
    啐啄の機(そったくのき)。卵の内側からヒナが殻を叩くのと同時に、卵の外側から母鳥が殻を割る。 鳥の誕生に卵の内外の絶妙のタイミングが必要であるように、人間の啓発教育も、当人の心の内圧と、外面からの教師の教育が、 絶妙のタイミングで合致する必要がある。
  5. 子曰「知之者不如好之者。好之者不如楽之者」。Zi3 yue1"Zhi1 zhi1 zhe3 bu4 ru2 hao4 zhi1 zhe3,hao4 zhi1 zhe3 bu4 ru2 le4 zhi1 zhe3."
    子曰く「之を知る者は之を好む者に如かず。之を好む者は之を楽しむ者に如かず」と。(『論語』雍也第六)
  6. 糸不如竹、竹不如肉。漸近自然。Si1 bu4 ru2 zhu2, zhu2 bu4 ru2 rou4. Jian4 jin4 zi4ran2.
    糸は竹に如かず、竹は肉に如かず。漸く自然に近づく。
    イトはタケにシかず、タケはイトにシかず。ヨウヤくシゼンにチカづく。
    【出典1】陶潜「晋故征西大将軍長史孟府君伝」(『陶淵明集』巻5)
    温嘗問君「酒有何好,而卿嗜之?」 君笑而答曰「明公但不得酒中趣爾」。又問「聴妓、糸不如竹、竹不如肉?」。答曰「漸近自然」。
    【出典2】『晋書』巻98・列伝第68、桓温・孟嘉:
    嘉好酣飲、癒多不乱。温問嘉「酒有何好?而卿嗜之?」嘉曰「公未得酒中趣耳」。又問「聴妓、糸不如竹、竹不如肉、何謂也?」。嘉答曰「漸近使之然」。一坐咨嗟。

    参考 漢詩の作り方のコンセプト
    以下、林古渓(林竹次郎)『新修平仄字典』明治書院、初版1935/二十版1977、p.498-p.499より引用
    「韻をあはせるのを、韻をふむといふ。押韻ともいふ。韻字や平仄にしばられては碌なものが出来まいといふのは、無法乱暴を自由と考へる人たちである。法に入りて法を出で、法に従つて法を破る。そこまでゆけば自由といふことがわかる。「運用の妙は一心に在り」で法に束縛されてしまへば詩でない。法に背き形にあたらぬものは詩でない。」
    以下、上掲書p.521-p.522より引用
    「定石といふものは前人苦心の結晶で、最もよい手法を記したものである。定石の仕方から行かなければ、本筋のものにはなれぬのであるが、さらばといつて、定石以外一歩も出なければ、一生下手で終らねばならぬ。そこが大切なところだ。日本の自称詩人といふものは、大抵、定石を無視した田舎碁であるか、又は定石に囚はれてる、即ち法を出でて法に合することを知らぬ笊碁にすぎない。詩を論ずるなんて以ての外だ。  出来るだけ十分に、法規法則に従つて勉強する。それについて、三多といふこともある。多読多作多商量といふのである。多く前人の作を読み、多く自分でも作り、更に自分のもの、前人のものを批評(商量)するのである。この語は欧陽修の作文に関する語であるが、これを学詩の方にも借用する。沢山前人の作を読んでゐると、自然に法に捕はれなくなる。頭に変通の手段が涌いて来る。」


京劇の美意識の特徴

京劇演目のニッチの例
史実度愛国度家族度知謀度 魔法度庶民度女子度
三国志
水滸伝
西遊記
楊家将

四行五法
四功とは、唱(うた)・念(せりふ)・做(しぐさ)・打(立ち回り)。
五法とは、手(手振り)・眼(視線)・身(姿勢)・歩(足さばき)・法(行い)


京劇の四つの役柄<四大行当>
三国志の人物例は、あくまでも一例。例えば曹操は、副浄の役者が演ずることが多いが、正浄の 役者が演ずる場合もある。
役柄小分類・三国志の人物例
老生:劉備、諸葛孔明、等
武生:趙雲
小生:周瑜、呂布
娃娃生:――
紅生:関羽
青衣:糜夫人
花旦:孫尚香
花衫:貂蝉
刀馬旦:――
武旦:――
老旦:呉国太(孫権の母)
正浄:司馬仲達、黄蓋
副浄:曹操、孫権
武浄:張飛
文丑:蒋幹
武丑:――
彩旦:――
その他武行:雑兵たち等
龍套:宮女、従者たち、等
京劇の役柄や演目の分類の基準
 演技の中心は、唱工か、念白か、做工か、武打か。セリフや歌の言葉は、優雅な「韻白」か、通俗的な「京白」か。 声色は「真嗓」(=本嗓、大嗓)か、「仮嗓」か。 男か女か。ヒゲをつけるか、つけないか。くまどりをするか、しないか。
【参考】風格分類表
知(知性)情(感情)意(意志)
雅知雅情雅意
雅俗共賞共知共情共意
俗知俗情俗意
例:「三国志演義」のキャラクターづけ:劉備は共知、関羽は雅意(義の人)、張飛は俗情(酒好き)。諸葛孔明は雅知、趙雲は共意、馬超は俗意。


【参考】五行配当表
京劇の化粧や衣装の色彩は、五行思想の影響がある。
五行
五色
五方 中央 西
五時 土用
五事
五常
五臓
五虫
五味
五声

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ミニリンク
[京劇城] [京劇と呪術]
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