
カルトについてのノート
2000年5月に開催されたユースコングレスでのカルト宗教についての講義のノートです。カルト団体の活動が活発化している今日ですので、霊的な見分けのために参考にして頂ければ幸いです。私の考えでは「教義的には異端ではなくても、マインドコントロールによって信者の人格と社会生活を破壊する手法を使用するならば、カルトである」と思います。
1. カルトの定義
マインドコントロールを用いて上記三つの領域で破壊をもたらす宗教組織
2. マインドコントロールの定義
「ある人物(組織)が、個人の人格(信念、行動、思考、感情)を破壊して、そ
れを新しい人格に置き換えてしまうような影響力を人工的・体系的に与えること。
しかも、本人自身には強制されていると感じさせないで。けれども、事前に適
切な情報が与えられていたら、決して成功しないような仕方で」
3. マインドコントロールの方法
“ハネムーン”─最初の一年間は大歓迎し持ち上げる。
頻繁な長時間にわたるプログラムに沿った教え込み。
「新約聖書に啓示された通りの姿の教会は私たちだけ」
「ほかの教会は全て間違っており偽物」「サタンに属している」
リーダーや教えに疑問を持つことは罪。「疑うのは罪があるから」
神の真理は絶対だから、無条件に受け入れなければならない。
光と闇、善と悪、神とサタンという、二項対立の図式。
リーダーと組織は光、外部の人間関係は闇に属するから切らせる。
脱会者情報を隠蔽する(結婚してハワイに引っ越した、等)
テレビや雑誌や新聞や本は、霊的に汚れるとして触れさせない。
リーダーと組織が与える情報だけが唯一信頼できる情報。
友人や家族が組織を批判するのは「サタンの手先」だから。
サタンと関係を持ってはいけないとして、友人や家族とも関係を切らせる。
仲間から密告させ、公の場で問い詰め糾弾し、懺悔させ、自尊心を破壊する。
今までの人生を無価値として完全否定する。
ほめることとけなすことを交互に巧妙に使い、リーダーの指示に依存し服従するようコントロールする。
ビッグブラザーの弟子にさせられる。毎日会うか電話連絡する義務。
自分の内面的状態を常に報告させられる。
自分で何かを決めて行動してはならない。
自分で行動することは、"independent"であり、罪である。
教義を疑わずに受け入れる。疑問を持つことは献身していない証拠。
リーダーの指示や教えに絶対服従すること。
霊的パートナーと相談せずに決定したり行動したりしない。
全時間を伝道にささげる(伝道目的以外で人と接触することは罪)。
組織外部との人間関係や情報からの隔離。
自分の内面状態を常にリーダーに報告する。
絶えず自己批判を行う(罪の告白)。
協同生活と単調な作業の繰り返し。睡眠時間と自由な時間の制限。
組織の倫理は、外部の世界の論理や倫理に絶対的に優越する。
「離脱すると死ぬ」「地獄に行く」「悪霊に取り付かれる」「発狂する」
映画「エクソシスト」を見させる。
4. カルトの実際例─絶対的献身運動
真の福音とはキリストに絶対服従する行為である
絶対服従の行為が欠落した一般クリスチャンは霊的レベルが低い。
真のクリスチャンとは神に絶対献身した弟子だけである。
絶対献身の行為は、すぺてあらかじめプログラムとして用意されている。
キリストの愛によって、罪悪感を起こさせる手法(福音的脅迫)
「あなたは今朝祈りましたか?」「本当に神を愛してるんですか」
「あなたはプログラムに出席しましたか」「本当に愛してるなら、どんなことがあっても出席できるはずだ」
「キリストはあなたのために命を捨てました。キリストと会社とどっちが大事なんですか?」
「あなたは何人救いに導きましたか?」「あなたが救わなかったら、みんな地獄に行って滅びるんですよ」
一連のプログラムを消化することが絶対的献身の唯一の方法
連日深夜までの活動。週二回の教会ミーティング、週一回のバイブルトーク、週末の余暇活動、礼拝出席、伝道
リーダーの指示に従うことが、神に従うこと
毎日電話する、会う、自分一人で決めて行動しない
自分で何一つ決められない状態になる。
自分だけで何かをしようとすると、不安感に襲われる。
連絡・報告・相談の徹底と、自己決定権の否定
ビッグブラザー、ビッグシスターとの関係の中だけで生きるようになる。
罪の告白によって、自分の生活の詳細や内面的状態、疑問、疑念まで
すべて把握されてしまう。
未信者、家族とは伝道目的でしか接触しないようになる。
脱会しようとしたときに、頼りにすべき人間関係が組織外に存在しなく
なってしまっている。
5. 組織離脱への恐怖心の植え込み
死ぬ、発狂する、悪霊に取り付かれる、レイプされる