Mic-Pre Technical Study & Information マイク・プリ技術情報
プラグイン・パワー

プラグイン・パワーとは 1/8"サイズのミニプラグを使った民生用のオーディオ機器のマイク入力によく装備されている電源方式でである。マイクロフォンの電源は、マイクロフォン・ケーブルのHOT側を使って機器側から供給される(下図)。考え方はファンタム電源と同じだが、ファンタム電源ではオーディオ信号が平衡伝送であるのに対してプラグイン・パワーでは不平衡伝送であるところが違う。また、ファンタム電源の基準電源は一般的に48Vが使われるが、プラグイン・パワーでは数Vの低圧が使われる。

手元にある3種類の機材(SONYのMDウォークマン、SoundBLASTER、ノートPC)の各マイクロフォン入力がいずれもプラグイン・パワー対応なので実測してみた。

何も負荷を与えない時の電圧(開回路電圧)はかなりまちまちで、2.495Vから4.8Vまであった。供給電源とMIC入力端子と間には必ずドロップ抵抗(すなわちDC内部抵抗)が入れてあるはずなので、10kΩの負荷を与えて動作電流を測定し、ドロップ抵抗値を逆算している。この値もまちまちで、1.55kΩから6.92kΩまで開きがあった。おそらく、1.5kΩや6.8kΩが実装されているのだと思う。

手元にある2種類のプラグイン・パワー対応のマイクロフォン、1つは今や機種不明の小指の先サイズのSONYのタイピン型ステレオ・コンデンサ・マイクロフォン、もう1つは現行機種(2005年1月現在)であるaudio-technicaAT9440を動作させた時の、動作電圧および消費電流を実測してみたので参考にしていただきたい。

ちなみに、各メーカーのプラグイン・パワー方式のマイクロフォンの仕様をみると、単に「プラグイン・パワー」と書かれているだけで電圧の表示はまずない。無責任である。audio-technicaのマイクロフォンでは、動作電圧の範囲は「1.3V〜10V」の指定があり、また、他のメーカーで「1.3V以上」と書かれているのがあっただけだ。

※プラグイン・パワー方式のマイクロフォンでは、機材のMIC入力からマイクロフォン側に向けて電圧がかかっているので、そこに通常のマイクロフォン(特にダイナミック・マイクロフォン)をつないでしまうと、マイクロフォンのコイルやトランスにDC電流が流れてしまうので特性が劣化したり思わぬトラブルになる。また、プラグイン・パワー方式では、マイクロフォンと機材のMIC入力を直結してやらなければならないので、中途に減衰用のパッドなどを入れることができないので注意がいる。

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