Mic-Pre Technical Study & Information 
マイクプリ技術情報


INDEX

マイクロフォン感度と信号レベル
マイクロフォンの最大入力音圧レベルとマイクプリの許容入力
マイクロフォンのインピーダンス
インピーダンス・マッチングとトランスの周波数特性
接続
ファンタム電源
プラグイン・パワー
真空管式マイク・プリの回路方式あれこれ(工事中)
真空管の音 2006.9.11

マイク・プリとは

マイク・プリとは一体何なんだろう?

一般にミキサーなるものには、通常、マイクロフォン入力がついている。だから、スタジオ・レコーディングであろうと、ホールでのレコーディングであろうと、PAであろうと、ミキサーに装備されたマイクロフォン入力にマイクロフォンからきたケーブルを接続してやれば用は足りる・・・というか、ちゃんと手頃な音量で音がとれる。ライン・ミキサーと称したライン入力しか持たないミキサーもあるではないか、というのは今の話題の場合屁理屈だね。ライン・ミキサーを使ってレコーディングするのであればマイク・プリは必須アイテムとなるわけだが、そういうことのためのマイク・プリなんだろうか。そうではなさそうである。

ちょっとまともなレコーディング・スタジオの機材リストを見ても、必ずといっていいほどTUBE-TECHとかDrawmerとか、あるいはFocusriteといったブランドの単体のマイク・プリが数台目に止まりる。かなりヘボいスタジオでも、B○○○○○○○Rとか、お手軽なお値段の「しんくうか〜んがついてますっ!」っていうマイクプリが置いてあるもんだ。ミキシングコンソールに標準装備されたマイク入力(すなわち内臓型マイク・プリ)は問題があるのだろうか。きっとそうなんだろうね、わざわざ安くもないマイク・プリを用意するくらいなんだから。

単体で売られているマイク・プリと、ミキシングコンソール(あるいはミキサー)に装備されたマイク入力とは基本的に同じ機能を持っている。機材によって、その設計思想ゆえにイコライザやフィルタがあったりなかったりはするが、本質的な機能には違いはない。マイク・プリの機能の本質は、マイクロフォンから送られてくる、ラインレベルよりも小さな(時としてはるかに小さな)オーディオ信号を数十倍あるいは数百倍大きいラインレベルまで増幅することにある。極端なはなし、100倍固定の増幅率を持ったほかには一切機能を持たないアンプであっても立派にマイク・プリと呼ぶことができる。1953年に発表されたTelefunken製のV72などはその典型だろう。V72はたった50倍の固定利得を持っただけの、その他の付加機能を全く持たないアンプである。

現実のオペレーションでは、吹かれやフロアノイズ対策のために低域をカットするハイ・パス・フィルタが多用されるし、マイクロフォンごとに異なる感度を調整するために利得の切り替えがあった方が使いやすいから、ミキシングコンソールにも単体のマイク・プリにもこのような基本的な機能はついている。単体のマイクプリでは、さらに細かな調整ができるイコライザやコンプレッサを追加したものも出ているが、マイク・プリ本来の機能は変わることはない。

さて、ここで最初の問題に戻る。ミキシングコンソールに標準装備されたマイク入力は問題があるのだろうか。その答えはレコーディングにかかわった方ならばもう良くご存知だと思う。そう、とれる音が全然違うのだ。

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