私的ブーン小説
MY PRIVATE BOON NOVELS
![]()
[表 紙] [はじめに] [最新作] [作品一覧] [作品検索] [ゲストブック] [LINK] [作者の独り言] [PRODUCTION NOTE]
■最 新 作 (2009.09.04)内藤怪談 〜 ツンの様子がおかしいようです 〜 new
大学一年生の夏、内藤のもとに一本の電話がかかってくる。相手は卒業して遠くに行ってしまった高岡だった。高校の時の高岡を思い出し懐かしむ内藤。そんな内藤に高岡が言った。「ここ何日か、ツンと連絡が取れないんだ……」。そうして、内藤は幼馴染でもあるツンの様子を見に行く。(^ω^)「もしもし、内藤か?」
僕の携帯に電話がかかってきたのは大学一年生の夏、九月上旬の、高校と違いまだまだ続く夏休みのある日だった。
昼を過ぎ、気温も湿度もますます高くなり、外に出る気にならなかった僕はその時、蝉の声を聞きながら家の中で本を読んでいた。
携帯に表示されていた着信の番号は登録されておらず、その番号に心当たりも無かった。
「そうだけど、誰だお?」
僕の質問にその明朗な女子の声が答える。
「久しぶりだな。同じクラスだった高岡だ」
「高岡かお!?」
僕は驚き、声を上げる。
というのも、高岡が僕に電話をかけてくるのが意外だったからだ。
高岡は僕にとっては、僕の友達のドクオと、それから僕の幼馴染のツンの二人の友達、という二人きりでいるにはちょっと微妙な関係だったからだ。
廊下でもどこでも、会えば話したし、お互いに良く知った間柄ではあったが、僕と高岡は最後まで直接の繋がりを持つ事は無かった。
「久しぶり、元気かお?」
そして、高岡は遠くの大学へ進学して、この県を離れてしまったので、僕はもう高岡と話をする事は無いんだろうなと思っていたのだ。
「私にそれを聞くのか?」
僕の挨拶に高岡はそう言って笑った。 →続きを読む
■準 新 作 (2009.08.03)racket 〜 流石兄弟が誘拐をするようです 〜 new
― 悪党、各種取り揃えました ―
流石兄弟は悪党家業、実際には小悪党、いやチンピラ程度だったが、お金を手に入れるために誘拐を計画する。そしてその一方、街では銀行強盗が発生していた。誘拐犯・銀行強盗・マフィア・ギャング・殺し屋・スリ・下っ端、それに捜査官や警察・特殊部隊が入り混じり、ホテル・ルナールで大騒動が始まる。
私的ブーン小説初のクライムノベル!(^ω^)静かな湖面の様に光り輝き、どこまでもどこまでも続く大理石の床。
銀行の威厳を示すべく磨き上げられ、天井からのライトをキラキラと反射する床は鏡の様で、まるでその中に無限に続くもう一つの世界があるように思えた。
そして、その黒く光り輝く大理石の床に、頭から血を流した一人の男が倒れていた。
男の横には一人の女が立っていて、そこから数メートル離れた銀行のカウンターの上には一人の男が立っている。
そして、二人の手には拳銃が握られていた。
二人は――、銀行強盗だった。
「誰も動くな! あの男みたいになりたくなかったらな!」
カウンターの上の男が叫んでいる。女は今しがた銃のグリップで殴り倒した警備員の男にはもはや何の興味も持たず、ゆっくりと歩いてカウンターの中に入って行った。
警備システムを作動させる事も出来ず、銀行員達は完全に後手に回ってしまっていた。
そうして、カウンターの中では強盗の女の指示でお金がちゃくちゃくと用意され、カウンターの外では運悪く今日この場に居合わせてしまった客達が自分の運勢がこれ以上悪くならないよう、あるいは自分の人生がここで終わりを迎えてしまわないよう、ただ両手を上げて頭をうなだれていた。
しかし、その中に、銀行強盗のこの一言で更に運が悪くなった客が一人だけいた。
「……しまった。銀行強盗に入ったのはいいが金を入れる鞄を忘れた」
強盗の一人、覆面を付けた男がそう呟いた。
そして、カウンターの上から縮こまっている客達を見渡し、男はその中の一人が丁度良さそうな鞄を持っているのを見つけた。
鞄は白い中型の四角いボストンバッグ。隅に小さいロゴがあるだけで、特に目立った装飾も無く非常にシンプルだった。
覆面の男はカウンターから飛び降り、その鞄を持った客に近付く。
「おい、その鞄をよこしな」
銃を突き付け、男は客にそう言った。 →続きを読む
→過去のひとりごとemail:boon_novels@yahoo.co.jp
Copyright (c) 2005-2009 by boon_novels@yahoo.co.jp