コパン遺跡(マヤ文明) ホンジュラス


世界遺産 ホンジュラス国旗


マヤ南東部を支配した大都市 コパン

コパンの広場に立つ王の石像
   コパンは紀元5世紀から9世紀にかけて栄えたマヤ南東部の有力都市だった。その歴史は、残された碑文の解読などでかなり詳しく分かっている。コパン王朝最初の王は西暦435年に即位し、第13代の「18兎王」のころに最盛期を迎えた。しかし、当時、コパンの属国であったキリグアの反乱によって王が殺されたことでコパンは衰退。第16代がコパン王朝最後の王となったと推測されている。
 マヤ文明の都市では王の姿や事績を刻んだ石の彫刻やモニュメントがよく作られた。その多くは、石板に浅浮き彫りを施しているが、コパンの石碑は写真のように丸彫りに近い形になっているところに特徴がある。この石碑は「18兎王」を象ったものだが、この時代にコパンが最盛期を迎え、文化的にも技術的にも爛熟していた様子がうかがえる。これだけ見事な彫刻群を残すマヤ遺跡は他にはほとんどなく、数多いマヤの遺跡の中でも稀有な存在と言える。

 



 コパンの中心部に当たるグランプラサ(大広場)の北側には丸彫りに近い像が7体立っている。これは、すべてコパンが隆盛を誇ったころの支配者であった「18兎王」のもので、顔のかたちから若いころから年をとるまでの経過が彫られている。これは若いころの王の顔だ。


 グランプラサ北側を占める石碑群。このうち、6本は広場の中央を向いているが、写真中央の1本だけ広場のほぼ中央部に立ち、石碑の両面に異なった歳の王の姿が彫られている。石碑は赤い色で着色されているが、この石碑は倒れて地中に埋もれた状態にあったため、色が残ったようだ。


 それぞれの石碑は、同じ人物を象ったとは思えないほど異なった姿で掘られている。背面や側面にも彫刻が施されており、その多くはマヤ文字になっている。(右写真はレプリカ)


 グランプラサには石碑のほか不思議な形をした彫刻も数多く置かれている。写真は祭壇のようだが、マヤらしいシュールで面白いデザインだ。


 グランプラサの南側にある、古典期(西暦300年〜900年)では最大の球戯場。これも「18兎王」が作ったものとされる。マヤでは球技は神聖な儀式で、この結果は王朝の運命を左右するほど重要なもだった。コパン絶頂期の「18兎王」の時代に、属国だったキリグアと球技で対戦したが、予想に反してコパンが敗北。この結果、キリグアの王は「18兎王」を捕らえて殺し、キリグアはコパンを凌ぐ勢力になっていったということだ。


 ピラミッド型神殿に設けられた神聖文字の階段。62段の階段の垂直面すべてにマヤ文字が刻まれている。ただし、崩れた階段を修復する際、内容が分からないまま石を積んだため、何が書いてあるか分からなくなってしまったそうだ。この神殿を作ったのは第15代の「煙貝王」で、その像が階段の前に置かれている。現在、この神殿の修復がかなり進んでいるが、階段は風雨を防ぐためテントが掛けられている。


 コパンの南側に位置するアクロポリスにある11号建造物。この建物は第16代ヤシュ・パッサフ王の住居だったとされている。壁面に猿の顔をした奇妙な人間の像が据えられているが、これは暗黒神ということだ。


 コパンの歴史を知る上で重要な役割を果たした祭壇「アルタールQ」。側面に彫られているのはコパン歴代16人の王の姿で、上面にはコパン王朝に関する記述がマヤ文字で彫刻されている。この面に彫られている人物は、中央右が第16代のヤシュ・パッサフ王、左が初代のヤシュ・クック・モ王で、初代が16代に王権を授ける形になっている。


アクロポリスの南端にある18号神殿は、コパン最後の王となった第16代ヤシュ・パッサフが埋葬された所。その壁には戦士の姿をした王の彫刻が残っている。



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評価の基準:★★★★★=文句なしに素晴らしい、絶対お薦め。★★★★=かなりいい、是非一度見てほしい。★★★=なかなかいい、見逃すのは惜しい。★★=まあまあ、期待しないで見てみてはどうでしょう。★=特にお勧めはしません。無星=なんだこれ、見ても疲れるだけ。


 コパンの特徴は、石の彫刻が非常に多いこと。それだけにじっくり見ていくと夢中になってしまう。規模では、チチェンイッツァやティカルには及ばないが、遺跡としては見ごたえがあり、古代の世界に浸れる。周囲は、森になっていて、いい雰囲気が出ている。最初に行った時は、野生の鹿が出てきたくらい、自然が豊か。問題は、アクセスがあまり良くないことだ。ただ、コパンの街にはホテルやレストランがそろっているので、宿泊などに問題はない。この遺跡の評価は、人によって分かれるだろうが、私は好きだ。

 評価項目     評価
 遺跡 ★★★★
 周囲の環境 ★★★★
 アクセス ★★★
 周辺施設 ★★★★
 お薦め度 ★★★★

 

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 コパンはホンジュラスにあるが、首都テグシガルパからはかなり遠い。飛行機でサンペドロスーラという都市まで行って、そこからバスという手もあるが、グァテマラシティからバスで行く方が楽だろう。

 グァテマラシティからバスに乗れば、3〜4時間でチキムラに着く。ここで国境行きのバスに乗り換えて、ホンジュラス国境へ。ここで、またバスかワゴンに乗り換えてコパンへ行く。昔は、ホンジュラス側の道がひどい状態で、このルートもなかなか大変だったが、日本の援助で道が良くなった。バスやワゴンもかなりあるので、多少乗り換えに時間がかかるかもしれないが、問題はない。

 ホンジュラス入国にはビザも必要ないので、日本人なら気楽に行って来れる。ただし、日帰りは無理。コパンの村はなかなか雰囲気がいいし、小さな村のわりには、観光客向けのホテルやレストランも多いから、ここで1泊したほうがいい。もし、時間があったら、周囲の村を見るのも面白い。日本がこの地域に総合的な援助を行い、すごく辺鄙な地域なのに住民の生活はかなり良くなった。



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