PMA(PROVENCE MINIATURE AUTOMOBILES)製1/43レジンキット TVR TUSCAN 400Rの2004年ル・マン仕様です。
TVRは第二次大戦直後に英国のトレバー・ウィルキンソンが立ち上げた「Trevcar Engineering」が母体となり、当初は既存の車のカスタム専門の工場でしたが、その後スポーツカー専門のブランドとして「TVR Engineering」が発足しますが、中々経営は軌道に乗らず、ついには60年代になって経営権が他人に渡ってしまいます。1980年代、英国人ピーター・ウィラーは、TVRの経営権を握るのですが、彼は”オリジナル”への拘りを持ち、彼によってTVRはアイデンティティーを確立することが出来たと言っても過言ではありません。「グリフィス」「キミーラ」「サーブラウ」といった個性的な車の開発に成功し、ついには世界有数のスポーツカーブランドとして「TVR」の名を騰げる事に成功。そう、マイナー扱いなのは”日本だけ”と言ってもいい話でして、国際的にはポルシェ・フェラーリに次ぐ生産台数を誇るスポーツカーブランドなんですね。
 2004年、長年ピーター・ウィラーによって切り盛りされてきたTVRでしたが、この年にロシアの富豪ニコライ・スモレンスキーによって買収されてしまいます。ニコライ氏はピーター・ウィラーによって確立されたTVRのブランドを、より一層高めるために、レースへの参戦の推奨と厳しい品質管理の導入を求めました。とはいえ、元々扱い難いじゃじゃ馬であることがTVRらしさだったりするので、逆にそうした”らしさ”が失われてしまうのではないかという危惧が有ったり?(笑
 で、TVRのレーシング用車両としてタスカンSをカスタムしたものがこのT(Tuscan)400R。オープンモデルとのタスカンをクローズドクーペにしただけではなく、全身をレースしように纏を新たにしても、アウトフォルムから醸し出される爬虫類のような質感はそのまんまなのが嬉しいところ。特に単発の灯火類を巧みに組み合わせての個性的な顔とケツは、他に類を見ない斬新なデザインであり、模型ファンとしては、この個性的なデザインを立体として手元に置いておけるところが有る意味至福。でも、模型業界ではやはりマイナーなのか、中々キットに恵まれないのも事実。そういう車種に強いのは、やはり1/43モデルカーキットって事になってしまいjます。
 今回製作したキットの販売元PMAは、2004年に活動が止まってしまったプロバンス・ムラージュ(旧プロバンス)の残党が同年に興した後継ブランドらしいいのですが、真相はよく知りません。作ってみると確かに旧プロバンスのテイストを多分に感じますが、ウィンドウパーツの構成であるとか、デカールの質感など全く同じとも言えない部分もあります。で、折角後継として認識され始めた頃にまたもポシャってしまいまして、「嗚呼、ぷろばんすの芳醇な香りよ小夜奈良・・・」って思ったとたんに微妙な雰囲気で復活。そして、どうもまた活動が止まったっぽいって話も聞こえてきたり、なんだかマチュピチュみたいなメーカーになってます。







 製作コンセプトは、なるべくキットに同梱されてるパーツだけで進めようというものでしたが、パーツが用意されていない箇所が幾つかあったり、使いたくても使えないというか使わない方が明らかに楽ってパーツもありまして、結局そういう点は改修を加えています。特に、窓のパーツが大変でした。旧プロバンス時代は基本的に「窓はバQ」ってメーカーだったのですが、PMAになって平板の塩ビシートに枠を印刷するという方式に転換したようですが、この印刷済み塩ビってのが甚だしく曲者でございまして、指紋とか傷とかつけちゃうとリカバリーが非常に難しい代物になってますし、枠が印刷されてるだけでBBRみたいにカットは入っていないため結局自分で切り出してすりあわさねばならずという事で、そんなことなら型紙と無地のシートを入れてくれりゃぁいいのと思いました。まさしく小さな親切大きなお世話です私自身、このトラップにまんまと引っかかりまして、結局サイドウィンドウなどは使い物にならなくなったので、渋々透明プラ版で作り直す羽目になりました。
 また、タイヤもなんだかよくわからな溝が刻まれた前後同サイズにしてホイールにはめるにはちと小さい物が入ってまして、ここは安全策をとってフジヤのGT用スリックに交換してます。
 このキットの製作で面白かったのはボディー塗装。実車は綺麗なパイオレットパールでして、それを再現するべく試行錯誤した結果、我ながらイメージ通りの色に仕上がって大満足。ところが、これをデジカメに撮ってみると、どういうわけかバイオレット感はスポイルされ、単なるブルメタにしか見えないという現象に見舞われました。色々調べた結果、パープルやバイオレットはデジカメのCCDによっては非常に苦手な色なんだそうでして、失敗はしていないのにネットにUPロードするときには妙な敗北感に苛まれております(笑。
 そうそう、実はこれらの画像には、完成というのは一つ足りない物があります。実はヘッドライトカバーがインストでは装着指示がなされてるんですが、実車ではカバーが着いてると言っても四灯まとめてステッカー風の物で覆ってる画像もあればカバーがない画像も有ったりで、仕様が一貫してないんですよね。そんなわけで、面倒くさいですし今のところは装着していません。そのうち気が向いたときにでもカバーを作ってみようかな?とは思っていますけど、無くても別に良いんじゃねぇだろうか?と思うんですがどうでしょう(殴。
 では、今作の大まかなレシピです。
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PMA 1/43 TVR TUSCAN 400R-LM 2004#96
ボディー下地目止め→Be-J HGプラサフ
ボディー下地塗装→ガイアノーツ EXシルバー+同クリアー
ボディー塗装→ガイアノーツ ウルトラマリンブルー+同ヴァイオレット[一層目]
       イリサワ FGパール オパールライラック+一層目色[二層目]
       ガイアノーツ EXクリアー[三層目]
       フィニッシャーズ オートクリアー[四層目]
シャーシ塗装→基本 フィニッシャーズカーボンブラックマット
       内装色 フィニッシャーズ セミグロスブラック
改修点
    ヘッドライトレンズ類の置換[コトブキヤHアイズ/インセクトピンの頭等]
    タイヤの置換[フジヤ 1/43スケールGT車用スリック]
    ロールケージの変更(自作品)
    ドアミラー 洋白板埋め込み
    アンテナ 自作品に置換
    シフトノブ 自作品に置換
    マフラー 自作品に置換
    リアウィング メインエレメントのみ真鍮板から自作
    キャッチピン 市販品(Z-MODEL)及び自作品に置換
    サイドウィンドウ ノーマル汚損につき0.15t透明プラ板で作り直し
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 三年程前にこの趣味に出戻ってしまった私ですが、考えてみれば今世紀初の箱車のガレージキットとなりました。窓の取り付けで初心者でもやんないようなミスをしたり、想定外の材質トラブルに見舞われて四苦八苦しちゃって、綺麗に作りたかったのに窓が総じて小汚くなってしまい少々残念な結果ではありましたが、その点を除けば作るのは簡単ですし、そもそもこんなマイナーな車を手塩にかけて作ることが出来た事が、とても楽しく感じることが出来ました。やっぱり趣味なんだから、まずは楽しくなくっちゃダメですよね。
 
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