REVELL(ドイツ)製1/24キット フェラーリ・カリフォルニアのクローズトップしようです。
 フェラーリ社が2008年に発表したオープン4シーターモデルがフェラーリ・カリフォリニア。カリフォルニアのネーミングは、元々1950年代後半に雨の少ないアメリカ西海岸の富裕層向けにコンセプトを組まれデリバリーされたフェラーリ250GTカリフォルニアに由来を受けます。ただ、ネーミングに由来はあっても、実はこの車、フェラーリ車のラインナップの中では非常に珍しいコンセプトを幾つか有する特異な車になってます。
 先ず第一に、先行ラインナップ車のスパイダーモデルではなく、独立した一車種であること。ネーミング由来元である250GTカリフォルニアをはじめ275スパイダーやデイトナスパイダー等々様々なモデルにオープントップ仕様が用意されてきましたが、このカリフォルニアは全くの専用ボディで尚かつ仕様もオープンカー構造のみとなっています。
 そしてV8エンジン採用車としては初のフロントエンジンリアドライブ構造(FR)であることです。元来12気筒NAエンジン至上主義なのがフェラーリの特徴でありますが、フェラーリ308系で採用され「スモールフェラーリ」と称されるラインナップは、基本的にV8エンジンをミッドシップ構造に置きリアドライブ駆動(MR)の構造を持つ車しかありませんでした。近年では456GTや550/575マラネロや612スカリエッティ、そしてフラッグシップのF599フィオラノなど12気筒エンジン搭載車の基本構造をMRからFRにシフトしてきていましたが、このカリフォルニアではV8NAエンジン搭載車ながらフロントにエンジンが搭載されました。
 車両のデザインは工房ピニンファリーナが担当。612→F599と移行してきたデザインコンセプトをカリフォルニアのアウトフォルムにも採用し、更に専用設計の利点を最大限に活かし、2+2シーター、電動式可変屋根、ゴルフバックも楽々積める充分なトランクキャパシティー、フェラーリの名を冠するに恥じる事なき動力性能を全てスポイルすることなく搭載させる事に成功しています。むしろこれらの相反する要素達を共存させるには、V8はミッドマウントという拘りを捨てフロントミッド位置に搭載することが必要不可欠だったのかも知れません。
 車両性能としては、4.8リッターV8NAエンジンをフロントミッド位置に搭載し、そのスペックは出力460ps/7000rpm、最大トルクは49kgmを発生するモンスタースペックであり、更にカリフォルニアのネーミングを意識してか、燃費や排ガス濃度などの環境性能も考慮されているとのこと(っつっても燃費はリッター10kmを大きく割り込んでるけど)。オープン4シーター(発注時に2シーターとしてオーダーも可能)というGTと言うよりはラグジュアリーな方向を向いてるモデルだけあって、F430やF458の様な硬派なV8モデルよりは、快適性を重視して設計されてる様です。





 ドイツレベルのキットは、物によって出来の善し悪しの差が非常に大きく、殊に目の肥えた日本の模型ファンにとっては、実際に箱を開けるまでその善し悪しが判らないという困りものだったりします。加えて、アメリカレベル版に比して欧州という遠方からの輸入ということで、日本国内での販売価格が高めに設定されており、加えて輸入される数量も昨今の模型市場の冷え込みも手伝って少なめになっていますから、それなりの博打要素を織り込んで買い物しなくてはならない物かも知れません。
 このカリフォルニアは、その特徴であるオープン/クーペ共存型可動式ルーフを逆手にとって、オープントップ仕様とクローズトップ仕様の二種がキットとしてラインナップされています。オープンカーの場合、基本的なデザインは屋根が無い状態で完結するため、トップをクローズドにすると全体的なデザインバランスさえ損ねてしまうこともありがちなのですが、この車の場合は、クローズのクーペ状態でもオープン状態でも、一台で二台分の外観を持つと言えるくらい考えられてデザインされており、どちらの仕様を購入すべきか悩むところかも。
 キットの内容は、アタリハズレの激しいドイツレベル製キットとしてはアタリの部類に入るキットかと思います。シャーシ周りの開き直ったかのような簡素な作りは少し残念ですが、その特徴的なアウトフォルムの再現度、各部の細かいディテールや海外製プラモデルの得意分野でもある内装の質感表現は国産キットと同等かヘタするとそれを凌ぐ点も多々あります。組み立てに関しても非常に組みやすく、開閉構造を持つボンネットのチリも完成品ミニカーレベルの秀逸な状態になってます。特筆すべきはクリアーパーツの組み付け精度。塗装の厚みまで計算したかのような見事なフィッティングであり、特に前後左右のウィンドウと外装とがフラットに繋がる気持ち良さは、国産キットでは中々無いものかと思います。
 一方で、海外産自動車プラモに多いタイヤ&ホイールのダメさ加減は、残念ながらこのキットも有しています。実車も19インチという大径サイズを採用していますが、このキットでは20インチくらいありそうなデカいタイヤとホイールが入っており、またタイヤの成型もあまり良い物ではなく、更にはこの大きめタイヤを収めることを基本にして車体やシャーシも設計されているため、ボディーのホイールアーチが少し大きめで、尚かつ最低地上高も少々高めになっています。
 今回の製作では、本キットの良い点と悪い点とを考慮し、キットの良い点を活かしつつ、悪い点はキットコンセプトと同様に「見える部分はそれなりに、見えない部分は徹底排除」という方向で組み立ててみました。
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使用キット  Revell(Ger) 1/24 Ferrari California(close top)

ボディ塗装
・クレオスサフ→自家調色ピンク 以上下塗り
・フィニッシャーズ シルクレッド(下層)+ディープレッド(上層)
・クリアー フィニッシャーズ オートクリアー
改修ポイント 
・タイヤ→タミヤR35GT-R用20インチ ポテンザ RE070R
・ホイール→アオシマ BBS-RS GOLD 20inc
・ホビーデザイン社 フェラーリ カリフォルニア用エッチングセット(Fグリル・ベルトハーネス・シフトレバー・マフラーエンド等)
・エンブレム類はタミヤ フェラーリミトス用及びF50用メタルインレットマーク流用

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 ドイツレベルのキット全般に言えることですが、パーツの肉厚が厚いので、ボンネットの後端やホイールアーチ内側などを薄く削ったり、各部に盛大に入ってるヒケに気を付けたりという注意点はあるものの、このカリフォルニアに関して言えばプラモデルの必要最低限な製作スキルがあれば、それこそ誰でも手軽に完成させられる非常に良く出来たキットです。今回は開閉機構を省略したので使いませんでしたが、フロントミッドにマウントしてあるエンジン部分の彫刻も大変良く出来ています。
 
 →→→製作記