南アルプス 大井川・信濃俣河内

 

丸尾(L)、藤田 <神戸労山>

中下(L)、梶村、開田、島田、高木、高木 <渓遊会>

 

盆休みには、渓遊会(「遊」はサンヅイヘンです)のメンバーと沢に入るのも4年目になる。天候の不順 等で今回は二転、三転し、この信濃俣になった。

12日

畑薙ダムの林道で仮眠し、40分程歩くと、林道は寸断されている。本来はこの先、ワイヤーのある不安定なトラバースを進むのだろうが、今回は初心者もいることで、ダムを横断する吊り橋を渡ることとなるが、これが不安定な板一枚の上、高さ百m以上、距離数百mもあろう橋を平均台のように一人づつ渡るのである。人によってはこれが今回の核心部だったかもしれない。

対岸を30分程で干上がった湖に下りる。ここで渓流シューズに履き替え、いよいよ遡行になる。しかし行けども行けども河原歩き、「瀬戸」と呼ばれる廊下も水量の少ないため、腰までもこないような徒渉。釣り人に出合う。ジャブジャブと8名が川の中を歩かれては釣りもくそもないだろう。8名相手では喧嘩もできんでしょうし憮然とした面が想像できる。

西沢出合を過ぎて、まもなく先行の若い4人パーティーを追い抜くともう今日のビバーク地「三俣」。時間は早いが寝不足の為か、それとも単調な河原歩きにダレタのか、なんとなく疲れた。丸尾さん高木さんは釣りに、自分を含めてあるものは河原のせせらぎとブナ等の自然林を肴に焚き火を囲み酒を飲み交わす。そしてやっと釣れた一匹の岩魚を8名で分け山の幸を少し感じとる。

13日

十分な睡眠もとれ、本日は体調も万全。面白そうなゴルジュを期待しながらの出発。

10分も進とさっそく第一ゴルジュである。「美しい見事」と言いたいところだが、やや規模が小さい。腰までの僅かな徒渉と数mの泳ぎで終わってしまった。左岸のキャンプに最適なところで早めの昼食。

第二ゴルジュも小さな滝と徒渉で難なく通過。そして核心の第三ゴルジュ帯。大釜を持つ5m滝は直登出来んでもないが、とりあえず右岸を小さく巻く。途中、ショルダーで越す滝と一本のハーケンを打ってのヘツリで楽しく通過した感じだが、こんな所で以外と危うい経験をしてしまった。前を行く高木(奥さんの方)が「へび」に出あっての悲鳴。大袈裟なと思い近づくと30,40センチ程のが見事にトグロを巻いているではないか。もしや「まむし」かと1m程まで近づきよく見るが、確信はもてない。小枝で除けようとするも、ますます身構えて今にも飛び掛かりそうな雰囲気。田舎育ちでこんなことに詳しい開田さんが「これは確実にまむしだ。」舌をペロペロと尻尾を振り出したからたまらない。ひょっとしてと思い、後ろに回ると急に敵も戦いを止め、トグロを解いて逃げていった。やばかった。しかし後で中下さんに言わすと「今晩の酒の肴に出来たのに」と残念がられた。俺もまだ修行が足りんかったか。

岩小屋を過ぎたあたり、時間はまだ午前。早いが予定の行程も過ぎたことで、なんともうビバークである。のんびりした山行だ。明日は小屋まで十分にたどり着けるとなれば、全ての酒をかき集めて昼間からの宴会だ。

 

14日

2、3の滝以外はゴーロを稜線に向かってキンコウカ(?)とトリカブトの群生の間を登るだけ。途中、数匹のサンショーウオと出合う。よく見ると可愛いいやつだ。

沢の最終はいつもうんざりする薮漕ぎで締めくくるものだが、今回はそれもなく、難なく稜線に出てしまった。もうここは大勢のハイカーで賑わう俗世間である。

人並みに花など眺めながら、ダムへと(ビールへとか?)向かう。もう夏も終わりかハクサンフウロ、ホタルブクロ、キキョウ類がぽつぽつ。そしてもう秋、フシグロセンノウが橙色の風車のような花弁を見せてくれる。天気のせいか全く聞かなかった鳥の声もこのあたりでやっと聞かれはじめた。久しぶりのんびりした山行だった。

記 藤田

 

地図(25,000/1):光岳、上河内岳、池口岳、畑薙湖

 

行程

11日

大阪(車) 20:00

畑薙第一ダム 04:00

12日

畑薙第一 ダム 08:50

吊り橋 09:40

ダム湖 端 10:35(休憩)

堰堤 11:15

西沢出合 12:35

三俣 13:35 (泊)

13日

06:15

オリタチ沢出合 07:35(休憩30

1650m 10:30

岩小屋 11:00

1700m 11:30 (泊)

14日

06:05

二股 07:00

2200m 07:40

稜線 08:15(休憩 45

茶臼岳 11:30

横窪小屋 11:30(昼食60

ウソッコ小屋 13:30

ヤレヤレ峠 14:10 (休憩)

山行記録目次に戻ります。

ダム 16:00