BERG松涛会 穂高集中山行

参加者  先発:藤田、田中ケ、田中エ崎向中野、和佐、小川、S
      後発:森本、Y

初めて試みた集中山行、12名の会員中8名+2名の非会員、大勢の参加で賑やかな行事とするこ
とができた。また縦走、岩、岩もどき、と各々趣向の違った、そして最高齢は67歳から25歳までの老
若男女が揃ってのバラエティーに富んだ山行だった。
10日:
先発隊8名が2台の車で飛騨へ。早朝平湯温泉あかんだな駐車場着。雨の中バタバタと5時30分発

始発のバスに乗り込む。30分で上高地。しかし雨は止みそうにない。霞沢岳班の和佐、小川、2名は
一足先にこの雨の中を出発、徳本峠BCで霞沢のピストン、予定。
残った6名、今日中に涸沢に着けばいいので、少しでも雨の小降りを期待し待つ。がとても止みそう
にはない。諦め7時ごろにはターミナルを出発。さすが連休、人人の賑わいの内に横尾あたりで時々
日もさし始める。屏風岩を右に見ながらの廻りの紅葉の美しさに、しばしカメラを向けながらの休憩を
挟みながら涸沢に13時半ごろ着。寒さに震えながらテント設営。ジャンポテントの中は快適。
食事担当中野さんの腕の見せ所。ビールで乾杯の後はステーキだ!肉とニンニクの焼ける匂いを廻
りのテントにおすそ分け。気分最高。明日への活力は完璧。

   涸沢手前の紅葉
11日:
肩の調子の悪い中野は単独で奥穂、前穂の縦走、3,4のコルから前穂東壁予定の2名も変更し、5名
で北尾根に。
3時起床、4時テン場出発、数パーティが一緒になり5,6のコルを目指す。一般登山道のように整備さ
れた道を快調に高度を上げる。5時15分、コル着、早い。寒いが空も明るくなってきた。
手際よく登攀準備、先行パーティに「お先」で5峰をの登り始める。しかし涸沢側は寒い。
紅葉と朝日に照らされはじめた穂高周辺の山々から八ヶ岳、富士山までのパノラマを楽しみながら
4峰へ。涸沢側は風が冷たく、いったん奥叉側に回り、懐かしい4峰の登攀終了点のテラスで休憩。


       奥叉白池のやや左にちょうど御来光


   四峰 奥叉側へのトラバース            3,4のコル

四峰へは涸沢側から回り込む、こちらサイドは風が冷たい。
3,4のコルへは左右どちらからかも行けるが、奥叉側から不安定なガレ場を下る。
東壁の切り立ったフェイスが見え、何度も計画しながらも、またまた次回への宿題と
なった古川ルート、松高カミン、信州大ルートを恨めしく横目に三峰の登り、先行の
パーティが居たが新雪にも先を譲ってくれる。ロープを着ける程でもないが、せっかく
担いできたので使うとする。2ピッチ目先を登る二人組の右、ボルト連打の凹角を
少しクライミング気分で乗越す。益々眺めは素晴らしくなってくる。
 三峰から見る東壁
左は古川ルートの右岩稜 影の所が松高カミンの北壁 光った垂壁が信州大ルートのDフェイス


はきりしない3峰の頂上を過ぎ、2峰へはラッペリングポイントあり、懸垂する者、そのまま
クライムダウンする者、好き勝手に2峰基部に。
少し傾斜のある2峰の登りだが、ロープなしで十分行ける。
本峰頂上に一般登山者の姿も見え、あと一息。


 最後の登り 本峰へ             頂上にて
10時、終了、天気もよく快適なクライミングであった。登攀レベルとしては不満かもしれない
が素晴らしい景色を満喫しながらの頂上へ抜けるこのコースはなかなかのものであった。
しばし休憩と記念写真の後は縦走路をただ下るだけ。3本槍からA沢、奥叉白池、5,6のコ
ル径由で帰りたい気持ちもあったが、安全に吊尾根をめざす。
長い、登った後で気持ちが終わってからのダラダラ歩きはつらい。12時奥穂頂上。
長蛇の縦走者とすれ違いながら、飽きるほどの下りにちょっとうんざりした頃、何とばったり
縦走の中野さんと出会う。2時テント着、森本、Yの後発組がすでにテントで昼寝。色とりどり
のテントの花の咲いた広い涸沢で我がテントを見つけるのは大変だったろう。これで8名が
集合、合流できた。後は霞沢班の2名を待つばかり。
4時30分、ぼつぼつ小屋あたりで二人を見つけようとした時、到着。これで今回の参加者の
全員が無事終結。まずはビールで乾杯。そして自慢の料理に舌鼓。
13日:
屏風班は3時起床、4時前に横尾を目指し出発、縦走の和佐、小川班は奥穂、前穂、岳沢
上高地へのコースに5時出発。そして残りはもう一眠り。
10時ごろ岩小屋跡から屏風登攀の姿を遠く眺めエール。扇岩からリードのY、続いて誰?
快適にフォロー、3番目は、あっれ!ちょっと梃子摺ってる? まああ何とか最終バスに間に
合うように帰るだろう。

 屏風 雲稜ルートを登るM,Y,Sパーティ

バスターミナルは強烈なバス待ちの列、2時間近く待ってやっと乗ることができた。
和佐パーティも列の後部に見つける。
平湯で集合、さあ揃うか?ちょっと心配。
5時30分、森本氏からの携帯が鳴る。急いで、走って最終バスに間に合ったと。
出発日もまちまち、山行形態も色々、その10名が12日夜には全員が夕食をし、また別れ
た最終夕方には再び出揃う。綱渡りのような集中山行であったが、何とうまく事が運んだ
ことの運と計画のあやふやさを思い出す。
                                     記 藤田

縦走班
参加者  和佐、小川

行程
10/11 上高地→明神→徳本峠
 平湯アカンダナ駐車場に到着するもひどい雨。気分がめいる。
運良く始発近くのバスに乗れて6:00過ぎには上高地に到着するが、依然雨は強い。
思い気分ながら、涸沢班に先立ち徳本峠に向け6:25出発。
さすが連休の上高地、雨でもすごい人出で明神までの混雑気味の平坦道を快調にとばす。
明神(7:00)から徳本峠へ向かう道に分かれると、静かな山歩き。天気が良ければと思い
ながらも、9:00過ぎには徳本峠手前の霞沢分岐点。ここでサブザックに替えて、霞沢への
ピストン開始。このころには雨も上がって、時々薄日もさしはじめる。
 急登のあと、延々樹林帯のぬかるんだ道を歩き続ける。何度か大きく下ったあとに
眼前にそびえる頂上が霞沢岳かとおもって登ってみるもさらにその奥に縦走路が延々と
続いてがっくりさせる。そろそろしんどくなりかけた13:00に頂上到着。ここには標識も
あって、間違いなくピークのようだ。残念ながらこのときにはガスで視界がなく、きた道を
ひたすら引き返すのみ。アップダウンの繰り返しで、帰り道も結構時間をとられる。
 結局、徳本峠に到着したのが16:40。往復7時間のピークハントであった。
徳本峠のテント場は満杯で、途中で折り返した小川さんがテントを張ってくれていて
助かった。

10/12 徳本峠→明神→徳沢→パノラマ道分岐→奥又白池→パノラマ道分岐→屏風のコル→涸沢
 5:30日の出近くで明るくなりつつあるテン場を後に出発。この日は快晴で、気持ちがよい。
明神までささっと下って、森本さんらの後発隊を7:30まで待つも、くる様子がないので、寒さに
耐えかねて出発。涸沢まで横尾経由で直接行くと時間をもてあますので、奥又沢白池によって
行くことにする。
 徳沢(8:10)から涸沢に向かうパノラマ道に入り、奥又への分岐点到着が9:30くらい。ここから
サブザックに替えて白池までの岩場、痩せ尾根登り。地図上点線ルートであるが、しっかりした
登山道があって迷う心配はない。多少岩登り気分を味わいながら、1時間あまりで白池に到着(11:10)。
 快晴の中遠く富士山まではっきり見え、すばらしい紅葉のなか池に写る北尾根が美しい。ここは
非常すばらし別天地であるが、こんな辺鄙なところまでも10名近くの登山者が訪れていた。
 1時間弱の静寂と展望を楽しんだ後、11:50出発。分岐点まで1時間の下りの後、屏風のコル
までの長い急登が待っていた。テン場確保のために和佐が先行し、屏風コル到着が15:30。
涸沢のテント村到着が16:25。それにしても涸沢は、すごい人でこの中からBERGパーティを見つ
けられるのかと不安に思っていたところ、ぱったりメンバーに遭遇し、難なく合流できた。

10/13 涸沢→奥穂小屋→奥穂→吊り尾根→紀美子平→岳沢→上高地
 岩登り班と同様3:00起床し、4:25出発。これまで連日10時間歩き続けたせいか、足の調子が
おかしいが、ゆっくり進むことにする。ヘッドランプをつけての単調な岩場の登りを我慢し、
7:10には奥穂小屋に到着。寒いが昨日と同様に景色は良い。ここから奥穂岳への岩登り。いつも
なら何でもない登りがやけに長く感じる。白出沢からの冷風に凍えながらも慎重に奥穂山頂に
到着(8:20)。ここから吊り尾根・岳沢下りに気合いが入るが、依然足の調子が良くない。
トラバース気味の縦走路、いくつかの岩場をクリアして前穂直下の紀美子平到着が10:10。
前穂ピーク往復はパスして、岳沢を下る。長いスラブの鎖場の下りが続く。なれた人は鎖など使わず
フリクションでささっと降りていくが、臆病な私は、鎖に捕まりながら慎重に下って、時間を要する。 
結局、岳沢小屋跡到着が12:40で、コースタイムよりも30分もオーバした。その後、上高地までの長い
だらだらした下りをひたすら我慢の歩行を繰り返し、上高地到着が14:40。
 観光地に戻ってきた我々を待ていたのは1時間半のバス待ちの行列であった。おかげで横尾経由の
先発隊とも行列の中で巡り会うことができたが、想像以上のバス待ちにうんざりであった。
 紅葉、連休、好天気と好条件がそろった穂高縦走山行では、上高地への交通手段が最大のネックで
あった。
                               記 和佐