特殊奏法 ハーモニクス編

 ここでは、ハーモニクス(フラジオレットとも呼ぶ)を用いた特殊奏法について解説します。基本的なハーモニクス、ナチュラル・ハーモニクス及びアーティフィシャル・ハーモニクス(人工ハーモニクス)のやり方については他サイトなどを参照してください。

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* 追記
 このページだけアクセス数が多く、質問・疑問を持つ方も多い様なので、「ハーモニクスの出し方」について、軽くおさらいをしておきます。

ハーモニクスを出しやすくするには、
・ピックアップは「リア」を選択。トーン・ツマミは開放(Max)しておく。
・ピッキングは(ナチュラル・ハーモニクスの場合)、出来る限りブリッジ近くで行う。(その際、ピックや爪に角度を付けて堅い音が鳴るようにする)
・ハーモニクス・ポイントは弦の長さが1/n(nは任意の整数)となる場所にあります。
・「ピッキング・ハーモニクス」を出すコツは、ピックを深めに持つこと。
それから、たっぷりな「歪み」は欠かせません。
(一見、ハードなアクションですが、地道な練習が大事なのが「ピッキング・ハーモニクス」です。

ギター本体やアンプ、「歪み」エフェクタ、弦の種類などによって鳴り方も違ってくるので、本番で使うセッティングに慣れておくのも重要。
予め鳴りやすいポイントをチェックして、目立たないように印を付けておくのもアリです)


* 基本的には、EQで「トレブル」を強調したり、音色に「歪み」を加える事で、「ハーモニクス」は出やすくなります。
しかし、普段の音色は出来るだけ丸い音にしたいといった貴方には、幾つかのコツをお教え出来ます。
 対策その1・ギター本体のトーン・ツマミを絞って音作りをする。
  (つまり、「ハーモニクス」を出したい時だけツマミを開放する訳です。
 対策その2・グラフィック・イコライザ(もしくはパラメトリック・イコライザ)等を活用し、高音域全体は絞りつつ、出したい「ハーモニクス」の帯域だけ開放(もしくは増幅)しておく。
(高域を強調する事無く、出したいハーモニクス音の帯域だけを見つける手法は、「パラメトリック・イコライザ」で広域全体をスウィープ(順々にチェックすること)していけば簡単に発見できます)





タップ・ハーモニクス
 人工・ハーモニクスの一種といえる、右手でハーモニクスを鳴らす奏法の一つです。
 やり方は簡単で、タッピング(ハンマリングオン&プリングオフ)の要領で、ハーモニクス・ポイントの弦をフレットに叩きつけてハーモニクスを鳴らします。
 ポイントは、通常のタッピングの様な押弦位置を叩くのではなく、ハーモニクスポイントとなるフレットの真上を叩き、素早く指を離す事です(したがって、ハーモニクスポイントがフレットからずれてしまう高次倍音では上手く鳴りません)。

 譜面上ではtap harmまたはt.harmなどと表記されます。

*振動している状態の弦のハーモニクスポイントに触れて、後からハーモニクスを鳴らす手法もタップ・ハーモニクスと呼ばれていますが、両者は全く違う奏法として解釈すべきでしょう。




ダブルポインテッド・ハーモニクス奏法
 これは特殊奏法と呼ぶにはまともすぎる(このページの中では)、いわゆる豆知識的な奏法ですが、プラグインしてないギターで高次倍音のハーモニクスを出す時には便利な技です。
 ご存じのとおり弦楽器のハーモニクス奏法とは、指先などで弦を軽くミュートして倍音成分を突出させるテクニックですが、そのためミュートするポイント(いわゆるハーモニクス・ポイント)は弦の長さを等間隔に分割したポイントとなります(12フレットで弦長の二分の一、7フレットで三分の一のポイントです)。
 しかし、12、7、5フレットといったハーモニクスなら比較的容易に出せるものの、それ以上になると3.1フレット、2.4フレットなど半端なポジションになってしまい、精確に確実に鳴らすのが困難です。
 これを解決するのが、同時に二つのハーモニクスポイントに触れるというテクニックです。
 例えば、7フレット上を左手でナチュラルハーモニクスし、12フレット上を右手で人工ハーモニクスすると3.1フレットと同じハーモニクスが出ます。
 他にも色々なハーモニクスポイントがあるのでお試しください。




チキン・ハーモニクス奏法
 ハーモニクスを使って超高音でチキンピッキングの様な効果を生む奏法。やり方は簡単で、左手を4フレットや3フレット付近のハーモニクスポイントに触れさせ、右手をハイフレットでタッピング(ハンマリングオン&ハンマリングオフ)させるだけ。
 ハンマリングオフ時に本来なら音程が下がる所を、ハーモニクスを用いることで高音のペダルポイントに置き換える事が出来るわけです。その際、左手を上手く調整し、一瞬、開放弦を鳴らした後にハーモニクス音を鳴るようにするとよりチキンピッキング的なえぐいニュアンスが表現できるようになります。




ハーモニクス・メロディ奏法
 いわゆるナチュラルハーモニクスだけでメロディを弾く奏法。レギュラーチューニングの場合、12,7,5フレットのハーモニクスだけでGメジャーペンタトニックスケールとEマイナーぺンタトニックスケール及びそのモード転回形を演奏できます。
 これを、カポタストや変則チューニングを用いてやりたい曲に合わせて演奏するだけ。
 単純な奏法ですが、視覚的にも音響的にも人工ハーモニクスを駆使してメロディを弾くのとは違った効果が生まれます。




複弦アーティフィシャル・ハーモニクス奏法
 二本の弦で同時に人工ハーモニクスを鳴らす奏法。
 例えば、エンディングでEメジャーなどローポジションのオープンコードを鳴らし、それを持続させたまま1,2弦12フレットのハーモニクスを鳴らす時などに効果的。
 いろいろ方法がありますが筆者の場合、(ピックを小指、薬指で格納し)親指第一関節を両方の弦のハーモニックスポイントの間に触れさせ、人差し指中指で各弦をピッキングします。
 他に、小指の第一関節あたりをハーモニクスポイントに触れさせ、それより上のポジションで弦を弾く方法などがありますが、他の弦をミュートしてしまわないやり方に慣れた方が応用が利いて良いでしょう。




ハーモニクス・コード奏法
 ハーモニクスでコードを鳴らす奏法。
 オープンAやEマイナーなどの一直線になるコードフォームなら、そのままその12フレット上などを人差し指を伸ばしてタップすればよいですが、それ以外のコードの場合、
 ・スウィープ的に素早く各ポイントを順にタッピングしていく
 ・12フレット上で同じ形のコードフォームを形作りタッピングする
の二つの方法があります。
 後者の方がオルガン的な効果を生んで面白いのですが、その時、場合によっては右手でコードを抑え、左手でタップした方が楽に演奏できます。
 もしくは左手のコードをもう一人のギタリストに抑えてもらい、自分はその12フレット上などで同じコードフォームを形作ってタップすると、より容易に様々なコードを鳴らすことが出来ます。




ナットベンド・ハーモニクス・コード奏法
 上記とは別に、ナットベンドを用いてハーモニクスのコードを鳴らす奏法です。
 例えば、6、4、3、2、1弦の12フレットをハーモニクスしてEマイナーセブンスを鳴らしたとき、三弦のナットとペグの間を押して半音分のベンドアップするとEメジャーセブンスとなります。
 この方法は、様々なオープンチューニングを用いている場合にも効果的なので色々試してみてください。




ハーモニクス・オクターブ奏法
 これは、ハーモニクスを用いてオクターブ違いの和音を鳴らす奏法です。
やり方はいたってシンプル。まず、左手人差指と中指(或いは薬指)は通常のオクターブ奏法の様に、オクターブ違いの音程を抑えます。
(*オクターブ奏法: 通常のオクターブ奏法では、人差し指で3か6弦の任意のフレットを抑え、他の指でその二本下の弦の人差し指が5,6弦の場合は2フレット上、3,4弦の場合は3フレット上を抑えます。
 例: 人差し指で4弦5フレット+薬指で2弦8フレット など)

 で、余った小指を使い、人差し指の5フレット上のハーモニクス・ポジションに触れます。
あとは、通常のオクターブ奏法の様に他の弦をミュートするなり指弾きするなりして二本の弦を弾けば、高音弦側の1オクターブ上の音程が低音弦側のハーモニクス音として鳴ります。
手が小さかったりストレッチが苦手な場合でも、ハイポジションを用いれば比較的容易にポジショニングが可能です。




ピンチング・ハーモニクス・ベンド奏法
 ハーモニクス音に直接ヴィブラートやベンドをかける奏法です。  特にナイロン弦の低音音源などにおいて、12フレット上等のハーモニクス・ポイントに指を軽く触れさせた続けたまま、指はさなくてもしばらくの間、ハーモニクス音が持続する事は良く知れれていると思います。
これは、そうした状態で弦にテンションをかけベンドやベンドダウン、ヴィブラート等の音変化を得ようという技法です。コツはハーモニクスポイントを性格にとらえた位置に指を固定し、ハーモニクスを鳴らすだけ。

 その際、引っかけた指で弦にテンションをかければハーモニクスの音程が変化します 。
他の弦との接触によるノイズを避けるため、ベンドは指板に水平方向にではなくつまみ上げる用にしてテンションをかける事がポイント。これによって「牛の鳴き声」のように低くこもった独特のハーモニクス音を自在に音程変化させることが可能になります。




七弦ギターにおける、ナチュラルハーモニクス奏法
作成中。